説明

内容物混合装置

【課題】内部容器の開放を確実に、かつ、容易に行うことができ、さらに、構造が簡単であり、製造が容易な内容物混合装置を提供する。
【解決手段】第1内容物Aを収容する容器本体11と、第2内容物Bを収容する内部容器12と、前記内部容器12と係合し倒立状態で保持すると共に、容器本体の口部にネジ嵌合により一時固定される保持部材14と、内部容器12を収容し、保持されている内部容器12に対して上下方向に移動可能であり、内部容器の弁棒27を押圧する押圧部31aを備えた押圧部材13と、保持部材15の外周に装着されるキャップ15とからなる内容物混合装置10。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特表平10−511065号公報
【特許文献2】特表2002−528352号公報
【特許文献3】特表2003−502235号公報
【0003】
飲料物、医薬品、農薬品等の様々な液体が容器に充填されて販売されている。このような液体であって、複数の内容物を使用直前に混合させるものがある。従来、このような液体は、異なる容器に充填された複数の液体を使用者が購入し、使用直前にそれぞれを計量し、混合することによって得られていた。そのため、使用者の混合方法によってはその混合液体の効果を最大限に引き出すことができない場合がある。また、販売者は販売する容器に計量具を備えるなど他の物品を取り付けなければならなかった。
【0004】
一方、特許文献1には、取り外し可能な閉止部材により閉止された開口部を有する第1液体を収容する第1容器と、その第1容器の開口部に隣接して第1容器内に倒立状態で設けられ第2液体を収容する第2容器とからなり、第1液体と第2液体とを混合する混合装置が開示されている。この装置の第2容器は、第1容器の開口部内に位置決めされた外部ハウジングと、第2液体を収容し、破断可能部材(膜)を備えた内部容器とからなる。そして、この外部ハウジングは、この破断可能部材を破断するための破断用部材(スパイク)を備えている。
【0005】
この混合装置は、取り外し可能な閉止部材により第1容器の開口部を閉止することにより、閉止部材が内部容器の第1容器から一部突出した部位を下方に押し込み、破断可能部材が破断用部材により破断される。また、これと同時にその破断された孔に破断用部材が挿入されて内部容器をシールする。その後、閉止部材を第1容器から取り外し、内部容器を上に移動させることにより、シールが外れ、第2液体が第2容器から第1容器内に放出して混合される。
【0006】
特許文献2および特許文献3には、第1液体を収容する第1容器と、推進用流体が充填されている第2容器と、第1容器および第2容器と連通しており、第2液体を収容する導管とからなる装置が開示されている。このものも推進流体が充填されている第2容器に設けられている破裂可能な部材を破裂させることにより導管内の第2液体を推進用流体により第1容器に押出し、両液体を混合させるものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、これら特許文献1から3の装置は、組み立て時(第1容器の開口部を閉止したとき)に破断可能部材が破断用部材により破断され、さらに破断用部材が挿入されて内部容器をシールする。すなわち、このとき内部容器の閉止手段(シール手段)が破断可能部材から、破断された孔に挿入される破断用部材に変わり、後者のシール構造で市場に出回る。よってシール構造が複雑であると共に、シール構造が変わるときにシールが一時的に解除されるため第2内容物が漏出するおそれがある。さらに後者のシール構造は、破断した膜と破断用部材との間でシールされるため、内容物による膜の劣化や、振動や衝撃によるシール部のずれなどによりシール性が低下しやすい。
【0008】
また、特許文献1から3の装置は、2つの内容物を混合するとき、内部容器を外部ハウジングから引き抜く必要がある。しかし、内部容器の底部は外部ハウジングから突出していないため指などで摘みにくい。さらに内部容器の底部をキャップなどの閉止部材に装着しておき、開封操作と共に内部容器を引き抜くことも考えられるが、内部容器とキャップは異なる材質の組み合わせが多く(たとえば、内部容器がアルミニウム、キャップが合成樹脂)、この場合は、接着が難しく、開封操作時に内部容器が外れて混合できない問題がある。
本発明は、上述の問題点を解決したものであり、内部容器の開放が容易であり、かつ、シール構造が簡単であり、製造が容易な内容物混合装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の内容物混合装置は、口部を備えた第1内容物を収容する容器本体と、弁棒を上下動させることにより開閉するバルブを備え、第2内容物を収容する内部容器と、前記内部容器と係合し倒立状態で保持すると共に、容器本体の口部に一時固定される保持部材と、前記内部容器に対して上下方向に移動可能であり、弁棒を押圧する押圧部を備えた押圧部材と、容器本体の口部または保持部材に装着され容器本体を閉止するキャップとからなり、前記押圧部材がキャップと上下方向に共動するようにキャップに保持されており、キャップの開封に伴う上昇により押圧部材が上昇し、押圧部材の押圧部が内部容器の弁棒を押圧して弁を開放することを特徴としている。
ここで、一時固定するとは、人の力で取り外せないように固着するものではなく、一定の操作力が加わったとき取り外せるものをいう。すなわち、内部容器の弁棒を作動させるためにキャップを操作する力では、固定されたままであり、2つの内容物を混合後、キャップを取り外すために操作する力で固定が解除されるものをいう。
【0010】
このような内容物混合装置であって、押圧部材が、底部と筒部とからなる有底筒状の収容部と、収容部の上端から半径方向外側に延びるフランジとからなり、前記収容部の底部には、内部容器の弁棒と当接し押し下げる押圧部と、弁棒を介して内部容器と容器本体とを連通する連通孔とが形成されており、前記収容部の筒部には、窓が形成されており、前記保持部材が、容器本体の口部に一時固定するための固定部と、押圧部材の窓に挿入し、内部容器と係合して保持する保持部とを備えているものが好ましい。
【0011】
本発明の内容物混合装置の第2の態様は、口部を備えた第1内容物を収容する容器本体と、弁棒を上下動させることにより開閉するバルブを備え、第2内容物を収容する内部容器と、前記内部容器を倒立状態で収容し、容器本体内に保持される保持部材と、前記容器本体の口部に装着され容器本体を閉止するキャップとからなり、前記保持部材は、押圧部および連通孔を有する底部と、その底部周縁から上方に延びる筒部と、その筒部の上端から半径方向外側に延びるフランジとを備えており、前記キャップは、天面部と、その天面部周縁から下方に延びるキャップ側壁部と、その天面部内面から下方に延びて保持部材の筒部内に挿入される押部とを備えており、前記キャップを容器本体に装着している閉止状態において、前記キャップの押部が内部容器を保持部材の押圧部に対して押付けて、バルブを開放しないようにキャップ位置を維持する維持手段を備えたことを特徴としている。
【0012】
このような第2の態様の内容物混合装置であって、前記保持部材が、筒部上部内面に形成された第1係合部を備えており、前記キャップが、前記押部下部周縁に形成される、前記第1係合部と係合する第2係合部を備えていることが好ましい。また、前記維持手段が、容器本体に形成された係合溝と、その係合溝と嵌合する固定リングとからなり、前記固定リングがキャップの下端を支持してもよい。さらに、前記維持手段が、容器本体およびキャップの側壁部の内面に形成されたネジであってもよい。そして、前記維持手段が、少なくとも前記キャップの下端と容器本体との境界近辺を覆うフィルムであってもよい。さらに、前記保持部材が、内部容器を支持する支持部を備えていてもよい。
【0013】
上述した本発明の内容物混合装置は、内部容器のバルブが、エアゾールバルブであるのが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の内容物混合装置は、弁棒を下降させることにより開放するバルブを備えた内部容器を有しているため、内部容器に第2内容物を充填してからキャップを開放して弁棒により内部容器を開放させるまでの間、内部容器の気密性を保持することができる。また、従来構造のバルブを使用することができるため、つまり、先行文献のシール構造が変化するバルブを使用しなくて済むため、構造が簡単である。
また、内部容器と係合し倒立状態で保持すると共に、容器本体の口部に一時固定される保持部材と、前記内部容器に対して上下方向に移動可能であり、弁棒を押圧する押圧部を備えた押圧部材と、容器本体の口部または保持部材に装着され容器本体を閉止するキャップとからなり、前記押圧部材がキャップと上下方向に共動するようにキャップに保持されており、キャップの開封に伴う上昇により、押圧部材が上昇し、押圧部材の押圧部が内部容器の弁棒を押圧して弁を開放することができるため、キャップの開封操作で内部容器を確実に開放することができ、内部容器内に充填された第2内容物が容器本体内に放出されて第1内容物と混合される。つまり、初め、キャップを上昇させることにより、キャップと押圧部材が上昇する。このとき、容器本体の口部に一時固定されている保持部材によって保持された内部容器は、上昇しない。これにより、弁棒が内部容器に対して押圧され弁が開放される。このように二つの容器に充填された内容物を簡単な操作で、確実に混合させることができる。
【0015】
このような内容物混合装置であって、前記押圧部材が、底部と筒部とからなる有底筒状の収容部と、収容部の上端から半径方向外側に延びるフランジとからなり、前記収容部の底部には、内部容器の弁棒と当接し押し下げる押圧部と、弁棒を介して内部容器と容器本体とを連通する連通孔とが形成されており、前記収容部の筒部には、窓が形成されており、前記保持部材が、容器本体の口部に一時固定するための固定部と、押圧部材の窓に挿入し、内部容器と係合して保持する保持部とを備えている場合、弁棒を有する内部容器を用いた内容物混合装置を実現するこができる。また、内部容器を開放した後、さらにキャップを上昇させると、押圧部材の窓の外周と、保持部材の保持部とが係合するため、キャップと保持部材も共動して上昇する。つまり、内部容器を開放した後、内部容器、押圧部材、キャップ、保持部材は一体化されて、容器本体からそれらの部材を簡単に取り外すことができる。
【0016】
本発明の内容物混合装置の第2の態様は、口部を備えた第1内容物を収容する容器本体と、弁棒を上下動させることにより開閉するバルブを備えた第2内容物を収容する内部容器と、前記内部容器を倒立状態で収容し、容器本体内に保持される保持部材と、前記容器本体の口部に装着され容器本体を閉止するキャップとからなり、前記保持部材は、押圧部および連通孔を有する底部と、その底部周縁から上方に延びる筒部と、その筒部の上端から半径方向外側に延びるフランジとを備えており、前記キャップは、天面部と、その天面部周縁から下方に延びるキャップ側壁部と、その天面部内面から下方に延びて保持部材の筒部内に挿入される押部とを備えており、前記キャップを容器本体に装着している閉止状態において、前記キャップの押部が内部容器を保持部材の押圧部に対して押し付けて、バルブを開放しないようにキャップ位置を維持する維持手段を備えているため、維持手段を解除し、キャップを容器本体に対して押し下げることにより、押部が内部容器を押し下げ、内部容器のバルブを開放することができる。
【0017】
この内容物混合装置の第2の態様であって、前記保持部材が、筒部上部内面に形成された第1係合部を備えており、前記キャップが、前記押部下部周縁に形成される、前記第1係合部と係合する第2係合部を備えている場合、バルブを開放している状態で維持すると共に、内部容器のバルブを開放するとほぼ同時に、第2係合部と第1係合部とが係合し、キャップと保持部材とを一体化させることができる。その後、キャップを上方に引き上げることにより、内部容器、保持部材およびキャップを一体として容器本体から取り外すことができる。
【0018】
また、内容物混合装置の第2の態様であって、前記キャップの位置を維持する維持手段が、容器本体に形成された係合溝と、その係合溝と嵌合する固定リングとからなり、前記固定リングがキャップの下端を支持する場合、固定リングがキャップの下降を防止し、搬送や陳列中に誤って内部容器のバルブが開放することがない。また、内部容器のバルブの開放も容易である。
また、前記キャップの位置を維持する手段が、容器本体およびキャップの側壁部の内面に形成されたネジである場合も、押部が内部容器を押し付けない位置にキャップを維持することができ、さらに上方からの力(衝撃)が加わってもキャップは下降しないため、未使用時は、内部容器のバルブが開放しにくく、そして、その開放方法が容易である。
さらに、キャップの位置を維持する維持手段が少なくともキャップの下端の容器本体との境界近辺を覆うフィルムである場合、未使用時はフィルムによりキャップが移動できないように固定されており、フィルムを破らないとキャップを開封することができない。さらに、前述の固定リングや、キャップと容器本体の口部とが螺合する構成との併用が可能であり、フィルムを取り外さないと固定リングの取り外し、あるいは、キャップを回転させることができないため、事故等による内部容器の開放を一層防止する。
さらに、前記保持部材が内部容器を支持する支持部を備えている場合、内部容器を支持するため、閉止状態において内部容器の自重で弁棒が開放されるおそれがない。
【0019】
前記いずれかの内容物混合装置であって、内部容器のバルブが、エアゾールバルブであるものは、未使用時のシール性が高いため、内部容器には第2内容物を押し出す加圧剤を充填することができ、第2内容物の残量を減らすことができ、また、その放出を早く行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の内容物混合装置を図面を用いて説明する。図1は本発明の内容物混合装置の一実施形態を示す一部断面側面図、図2は図1の内部容器の断面側面図、図3a〜cは、それぞれ図1に用いられた押圧部材、保持部材、キャップの断面側面図、図4a〜cは、図1の内容物混合装置の使用方法の概略を示す一部断面側面図、図5は本発明の内容物混合装置の他の実施形態を示す一部断面側面図、図6a〜cは、それぞれ図5に用いられた保持部材、キャップ、固定リングの断面側面図、図6dは、図5に用いられた固定リングの正面図、図7a〜dは、図5の内容物混合装置の使用方法の概略を示す一部断面側面図、図8は本発明の内容物混合装置のさらに他の実施形態を示す一部断面側面図、図9a〜dは、図8の内容物混合装置の使用方法の概略を示す一部断面側面図、図10aは、本発明の内容物混合装置に用いられる内部容器の他の実施形態を示す断面図、図10bは、そのバルブ開放状態を示す断面図、図11aは、本発明の内容物混合装置のさらに他の実施形態の一部を示す一部断面側面図、図11bは、その内容物混合装置の内部容器の一部を示す断面図である。
【0021】
図1に示す内容物混合装置10は、第1内容物Aを収容する容器本体11と、第2内容物Bを収容する内部容器12と、前記内部容器12と係合し倒立状態で保持すると共に、容器本体の口部にネジ嵌合により一時固定される保持部材14と、内部容器12を収容し、保持されている内部容器12に対して上下方向に移動可能であり、内部容器の弁棒27を押圧する押圧部材13と、保持部材14の外周に装着されるキャップ15とからなる。
【0022】
容器本体11は、底部11a、胴部11b、肩部11c、口部11dからなり、口部11dの外周には保持部材14を装着するための雄ネジ18が形成されている。容器本体11の内面には、充填する第1内容物Aに応じて合成樹脂や粉体による塗膜(内面コート)を設けてもよい。また、容器本体11の強度を強くするために、外面に保護フィルムを装着してもよい。このような容器本体は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの合成樹脂、アルミニウムなどの金属、ガラスなどを用いて成形される。これらのうち合成樹脂、ガラスを用いて成形する場合、容器本体11を透明にすることによって、内容物の混合を視覚的に認識することができる。
この口部の径は、10〜60mm、特に15〜50mmであり、胴部の径は、15〜100mm、特に20〜80mmであり、その容積は3〜500cm、特に5〜300cmである。
【0023】
内部容器12は、図2に示すように、耐圧容器21と、その耐圧容器の口部21dに固着されるエアゾールバルブ22とからなるエアゾール容器である。
【0024】
耐圧容器21は、アルミニウム、ブリキなどの金属板から形成された従来公知のものであり、底部21aと、胴部21bと、その胴部上端に設けられた肩部21cと、肩部の上端に設けられ、円筒状の係合溝24を備えた口部21dとを備えたものであり、その口部21dは、係合溝24の上端からロート状に拡がり、その上端からまっすぐ上を向いた円筒状の開口部21eを有する。なお、合成樹脂や耐圧ガラスなど、耐圧性を有する他の材質のものを用いてもよい。
【0025】
エアゾールバルブ22は、フランジ部26aをシール材25を介して耐圧容器の開口部21eと係合させることによって耐圧容器内に収容されるハウジング26と、ステム孔27a及び内部通路27bを備え、ハウジング内に上下移動自在に収容されるステム(弁棒)27と、そのステムを常時上向きに付勢するバネ28と、ステム孔27aを塞ぐステムラバー29と、前記ハウジング26を耐圧容器21に固定し、底部にステム27を通す中心孔30aを備えたカップ状のバルブ用キャップ30とから構成されている従来公知のものである。
このバルブ用キャップを耐圧容器の口部21dに被せ、キャップの下端30b近辺の部分を耐圧容器の係合溝24にカシメつけることにより内部容器12を密閉する。
【0026】
この内部容器12は、上部に突出しているステム27を耐圧容器21に対して下方に押し込むことにより、ステムラバー29に塞がれているステム孔27aが開放され、耐圧容器内が外部と連通する。
このような内部容器12は、胴部の径が5〜40mm、特に10〜30mmであり、その容積が0.5〜50cm、特に1〜20cmである。
【0027】
押圧部材13は、図3aに示すように、底部31と、その底部周縁から上方に延びる筒部32と、その筒部の上端から半径方向外側に延びるフランジ33とを備えたカップ状のものである。また、底部31の中心には、内部容器のステム27と係合するステム係合部(押圧部)31aと、そのステム係合部を介して押圧部材13内と容器本体11内とを連通する連通孔31bとが設けられている。さらに、筒部32の下部周辺には、後述する保持部材の保持部38の挿入を許す窓34が二個形成されている。なお窓の代わりに、底部の周縁から上方に延びる切り欠き(スリット)を設けてもよい。
【0028】
保持部材14は、図3bに示すように、外筒35と、その外筒の上端から半径方向内側に延びる対向する2個の連結部36と、それぞれの連結部の他端から下方に延びる脚37と、それぞれの脚の下端から半径方向内側に延びる2個の保持部38とからなる。外筒35の内面には、容器本体の口部の雄ネジ18と螺合する雌ネジ39aが形成されており、外面には、キャップ15内面の案内溝43に沿って移動する突起39bが形成されている。連結部及び脚は3個以上あってもよく、一部が欠けた環状であってもよい。
【0029】
キャップ15は、図3cに示すように、カップ状のものであり、天面部41と、その天面部の周縁から下方に延びる側壁部42とからなる。側壁部42の内面42aには、下端から上方に延びる縦溝43aと、縦溝の上端から螺旋状に上方に延びる螺旋溝43bとからなる案内溝43が形成されており、保持部材の突起39bを案内する。なお、螺旋溝43bを縦溝43aより深くすることで、突起39bを螺旋溝43bに挿入したとき、突起39bは縦溝43aに戻りにくくなる、つまり、保持部材14がキャップ15から外れにくくなる。さらに、縦溝の上端および/または螺旋溝の上端から横方向に延びる横溝を設けても良く、横溝を深くすることにより突起が上端にある、または、下端にある位置でキャップと保持部材とを固定することができる。また、螺旋溝の長さはキャップの開封操作が容易になる点から90〜360度回転できる程度が好ましい。
【0030】
また、キャップの内面42aの上部には、押圧部材13のフランジ33と嵌合する嵌合突起44が2個形成されている。この嵌合突起44は、フランジ33とクリップ嵌合し、下面44aがテーパ状に形成されている。この嵌合突起44は、3個以上あってもよく、また、環状に設けられてもよい。そのため、嵌合突起44とフランジ33とを嵌合させた後、押圧部材13とキャップ15とは一体にして上下する。なお、嵌合突起に代えて板バネとしてもよく、フランジの外周の一部に嵌合突起を設け、この嵌合突起を挿入する穴や溝をキャップの側壁部に設けても良い。この場合、フランジ部の弾力を利用して嵌合突起を挿入することができる。
【0031】
この内容物混合装置10は、次のようにして組み立てられる。初めに、保持部材14の把持部38を押圧部材13の窓34に外側から挿入するようにして押圧部材13を保持部材14内に挿入する。次に、第2内容物Bを充填した内部容器12を倒立状態で押圧部材13内に挿入し、保持部材の保持部38が内部容器の係合溝24と係合するようにする。これにより、内部容器12、押圧部材13および保持部材14が一体化する。ここで一体化したものをキャップ15内に挿入し、突起39bを縦溝43aに挿入する。突起39bが縦溝43aの上端に位置するように保持部材14を押し付け、さらに、回転させて突起39bを螺旋溝43bに沿って移動させて上端に到達させると共に、押圧部材13をキャップ15の天面側に押し付けて押圧部材のフランジ33とキャップの嵌合突起44とを嵌合させる。そして最後に、保持部材の雌ネジ39aを第1内容物Aを充填している容器本体11の雄ネジ18に螺合させる。
【0032】
このように構成された内容物混合装置10は次のように使用される。まず、図4aに示すように、キャップ15を矢印の方向に回転させることにより(開封操作)、保持部材の突起39bが螺旋溝43bを移動しながらキャップ15は、保持部材14に対して回転し、上昇する。このとき、図4bに示すように、押圧部材13のフランジ33がキャップの嵌合突起44と係合しており、また、押圧部材の窓34が保持部材の保持部38と係合するため、押圧部材13は回転せずに上昇する。一方、内部容器12は保持部材の保持部38と係合しているため、上下移動しない。
【0033】
これにより、押圧部材のステム係合部31aと内部容器のステム27の先端とが当接し、さらには、ステム27が押し下げられ、バルブ22が開放される。そして、第2内容物Bがステム及び連通孔31bから容器本体11内へ放出され、第1内容物Aと第2内容物Bとが混合される。このとき、保持部材の突起39bは、螺旋溝の途中でもよいが、キャップを開封方向にさらにまわしたときにキャップと保持部材とが共に回転するように螺旋溝の下端に位置するように構成することが好ましい。
【0034】
第2内容物Bが内部容器12から全部吐出されたのを確認した後、さらに、キャップ15を上昇する方向に回す。そのとき、保持部材14とキャップ15との間の嵌合はロックされているため、保持部材14とキャップ15とは一体となって容器本体11に対して回転する。そのため内部容器12、押圧部材13、保持部材14及びキャップ15が一体となって上昇し、容器本体11から外れる(図4c参照)。
【0035】
この実施形態における保持部材の突起39bとキャップの案内溝43に代えてピッチの異なるネジ嵌合としてもよい。この場合、ピッチを容器本体の雄ネジ18と保持部材の雌ネジ39aより小さくすることにより、保持部材14とキャップ15の回転が、容器本体11と保持部材14の回転より優先的に行われる。
また、保持部材14とキャップ15のネジと、容器本体と保持部材のネジとを逆ネジにしてもよい。
【0036】
さらに、保持部材とキャップとをネジ嵌合する場合、キャップの雌ネジを下端まで設ける、あるいは、キャップの雌ネジの下端からキャップ15の下端までの内面を雌ネジの谷と同じ高さとし、保持部材14とキャップ15のネジ嵌合をロックするために、キャップの雌ネジに突出部を設け、かつ、保持部材の雄ネジにその突出部と係合する係合部を設けても良い。特に、保持部材14をキャップ15内に挿入させるときに、この突出部と係合部とがクリップ嵌合するように構成したものが好ましい。これにより、保持部材14のキャップ15内への挿入が容易である。また、キャップ内に挿入された保持部材14は、キャップ15内において、上下自在に移動でき、かつ、キャップ15から取り外せない。そして、内部容器のバルブが開放するようにキャップを上昇させたときに、これらの突出部及び係合部が係合し、保持部材14とキャップ15との間のネジ嵌合をロックする。そのため、内部容器のバルブを開放した後、保持部材14とキャップ15とを一体として容器本体から取り外すことができる。
【0037】
一方、保持部材14とキャップ15とがネジ嵌合のロック手段を備えていなくてもよい。これは、内部容器のバルブ22が開放されるとき、内部容器12と押圧部材13とは当接しているため、キャップ15をさらに上昇させることにより、押圧部材13が内部容器12を上方に押し、内部容器のロート状に拡がる口部の部分が保持部材の保持部38を上方に押し、保持部材14とキャップ15とは一体となって上昇する。しかし、押圧部材13と内部容器12、内部容器12と保持部材14、さらには、保持部材14とキャップ15との摩擦力を考えると、保持部材14とキャップ15との間にネジ嵌合をロックさせる手段を設けているのが好ましい。
【0038】
この内容物混合装置に充填される内容物としては、2種類の内容物を使用の直前に混合するものが挙げられる。たとえば、2液反応型組成物(2液を反応させる染毛剤やパーマ剤、2液を反応させて増粘させるゲル、2液を反応させて硬化させるシール材や接着剤など)、光や酸素と反応して効果が低下するものや、混合すると効果が経時的に低下しやすい不安定な組成物(各種医薬品用原料、酵素、ビタミンなど)が挙げられる。
また内部容器は気密性が高いため、第2内容物を窒素ガス、炭酸ガスなどの圧縮ガスや液化石油ガス、ジメチルエーテルなどの液化ガスなどの噴射剤と共に充填することができる。また、混合することにより炭酸ガスなどを発生する成分を充填しておき、混合時に発生したガスで発泡させてもよい。
【0039】
図5に示す内容物混合容器50は、第1内容物Aを収容する容器本体51と、第2内容物Bを収容する内部容器52と、その内部容器を倒立状態で収容し、容器本体内に収納される保持部材53と、容器本体の口部に装着され閉止するキャップ54と、そのキャップを支持する固定リング55と、キャップ及び固定リングを固定するフィルム56とからなる。ここで、容器本体51は、口部下端に固定リング55と係合する係合溝51aを備えており、また、口部にネジが形成されていないことを除けば、図1の容器本体11と実質的に同じものである。また、内部容器52は、内部容器12と実質的に同じものである。
【0040】
保持部材53は、図6aに示すように、底部61と、その底部周縁から上方に延びる筒部62と、その筒部の上端に半径方向に延びるフランジ63とを備えたカップ状のものであり、底部61の中心には、ステムと係合するステム係合部(押圧部)64と、そのステム係合部を介して保持部材53内と容器本体51内とを連通する連通孔65が設けられている。また、後述するキャップの押部70と嵌合するための突起66が筒部の上部内面に形成されている。この突起66は、上から挿入される押部とクリップ嵌合するように上底部66aがテーパ状となっている。さらに、筒部内面には、安定して内部容器52を保持すべく、軸方向に延びるリブ67が放射状に形成されている。
また、図6aの想像線で示すように、筒部底面に、閉止状態において内部容器の自重や外部からの衝撃などにより弁棒が押し下げられないために、内部容器の天面(バルブ用キャップの天面)を支持する支持リブ67a(支持部)を設けてもよい。なお、支持リブは、キャップで内部容器を押し付けたときに変形や収縮できる程度の硬度や弾性を有することが好ましい。また、図6aでは、環状リングの支持リブを開示しているが、複数本の柱からなるものであってもよい。
【0041】
キャップ54は、図6bに示すように、カップ状のものであり、円状の天面部68と、その天面部の周縁から下方に延びる側壁部69とからなり、天面部の内面中央には、内部容器52の底部を下方に押すための円柱状の押部70が突出して形成されている。この押部70の先端外周には、前述した突起66と係合する係合部71が設けられている。この押部70は、実質的に収容部材の内径あるいは内部容器52の外径と同じ径またはそれより小さい径を有している。
【0042】
リング55は、図6c、図6dに示すように、容器本体の係合溝51aの周囲に嵌合すべく一部が欠けた環状リングであり、その取り外しを容易にすべくつまみ72が設けられている。なお、リングは破断して取り外すものでもよい。
【0043】
この内容物混合装置50は、次のようにして製造される。保持部材53内に内部容器52のステムが保持部材のステム係合部64と係合するように倒立させて挿入する。次に、保持部材のフランジ63を容器本体の開口部に当接させて、内部容器52を備えた保持部材53を容器本体51内に収納する。さらに、リング55を容器本体の係合溝51aに嵌合させる。そして、キャップ54を、容器本体51の口部を覆うように容器本体51に被せ、キャップの側壁部69の下端とリング55の上端とを当接させる。このとき、キャップの押部70の下端は、内部容器52の底部と軽く当接しているか、あるいは、当接しないように構成されている。このようにリング55は、キャップ54の下降を防止し、それによる内部容器52の開放を防止している。また、このとき押部の係合部71および保持部材の突起66も嵌合していない。最後に、このキャップ54、リング55および容器本体の肩部21cの上に、合成樹脂などの破断可能なフィルム56を設けて完成する。
【0044】
このように構成された内容物混合装置50の使用方法を図7に示す。図7aの内容物混合装置50のフィルム56を剥がし、リング55を容器本体51から外す(図7b参照)。これにより、リング55によって保持されていたキャップ54が押し下げ可能となる。次に、手の平などで天面部68を押して、キャップ54を押し下げる(図7c参照)。このとき、押部70が内部容器52の底部を押圧して内部容器52を押し下げ、ステム係合部64に係合しているステムを押し下げ、内部容器52のバルブが開放される。また、これとほぼ同時に、押部の係合部71と保持部材の突起66とがクリップ嵌合する。つまり、この時点で、内部容器52内に充填されている第2内容物Bが連通孔65を介して容器本体51内に噴射され、第1内容物Aと第2内容物Bとが混合される。内部容器52内の第2内容物Bが全て容器本体51内に混合されるのを確かめてから(噴射の停止を確認してから)、キャップ54を上方に引き上げる(図7d参照)。このときキャップの押部の係合部71と保持部材の突起66とが係合しているため、内部容器52、保持部材53及びキャップ54とは一体となって容器本体51から取り出される。
【0045】
図8に示す内容物混合装置80は、第1内容物を収容する容器本体81と、第2内容物を収容する内部容器82と、その内部容器を倒立状態で収容し、容器本体内に収納される保持部材83と、容器本体の口部を覆うように固定されるキャップ84と、キャップの回転を防止するフィルム85とからなる。ここで内部容器82は、図1の内部容器12と実質的に同じものであり、保持部材83は、図5および6の保持部材53と実質的に同じものである。
【0046】
容器本体81は、図1の容器本体11と実質的に同じものである。キャップ84は、側壁部の内面に容器本体の雄ネジ86と螺合する雌ネジ87が形成されたものであり、他の構成は、図5および6のキャップ54と実質的に同じものである。
フィルム85は、キャップ54と容器本体81との境界近辺を覆うものである。
【0047】
この内容物混合装置80は、保持部材83内に内部容器82を倒立状態で挿入する。次いで、内部容器82を挿入した保持部材83を容器本体81内に挿入する。この状態で、キャップ84を容器本体81に螺合する。このとき、キャップ84の押部70が内部容器82の底部近辺に配置するように、あるいは、押部70が内部容器82の底部と当接したところで、キャップ84を配置する。このとき、キャップ84をさらに閉じる方向に回転できるようにキャップ84と容器本体81との間のネジは構成されている。この状態で、フィルム85をキャップ84の下端周辺に設ける。
【0048】
このように構成された内容物混合装置の使用方法を図9に示す。図9aの内容物混合装置80のフィルム85を剥がす(図9b参照)。次に、キャップ84を閉じる方向に回転させて、キャップ84を下降させる(図9c参照)。これにより、内部容器82が押部70によって押し下げられ、内部容器82のバルブが開放され、第2内容物Bが容器本体81内に注入される。また、これとほぼ同時に、図5の内容物混合装置50と同様に、押部の係合部71と保持部材の突起66とがクリップ嵌合する。内部容器82内の第2内容物Bが全て容器本体81内に混合されるのを確かめてから、キャップ84を開く方向に回転させて、キャップ84を上方に引き上げる(図9d参照)。このときキャップの押部の係合部71と保持部材の突起66とが係合しているため、内部容器82、保持部材83及びキャップ84とは一体となって容器本体81から取り出される。
【0049】
図10に示す内部容器90は、図1の内部容器12、あるいは、図5の内部容器52に替えて用いるものであり、耐圧容器91がエアゾールバルブのハウジングを兼ねているものである。
【0050】
内部容器90は、耐圧容器91と、その耐圧容器内に上下移動自在に収容されるステム(弁棒)93と、耐圧容器の開口に配置されるステムラバー94と、ステムラバーの上面を覆うようにして耐圧容器を閉止するカバーキャップ95とからなる。
【0051】
耐圧容器91は、底部91aと、胴部91bとを備えている。胴部の上部には、カバーキャップ95の下端をクリンプする環状の凹部96が形成されている。また、底部の中央には、ステムの下端を弾性的に受け入れる凹状の受け入れ部97が突出して形成されている。さらに、底部の受け入れ部97の周りには、4本のリブ98が等間隔に設けられている
【0052】
ステム93は、下端99がお椀状に形成されている。しかし、下端99は、下から上に向かうにつれてステムの半径が大きくなるように構成されていれば、特にその形状は限定されない。ステム93の下端は、常時受け入れ部97と当接するように構成されており、受け入れ部97は、常時若干弾性変形をした状態となっている。これにより、受け入れ部97は、ステム93を常時上方に付勢している。他の構成は、図2の内部容器12と同じであり、ステム孔27a、ステム内通路27bを備えたものである。
ステムラバー94は、耐圧容器91の上端およびリブ98の上端と噛み合うように構成されている。
カバーキャップ95は、ステムラバーの上から耐圧容器の開口を閉鎖するものであり、その下端を耐圧容器の凹部96にクリンプする。
【0053】
このように内部容器90は構成されているため、ステム93を下降させると、ステムの下端99が受け入れ部97の奥に挿入され、受け入れ部97は一層弾性変形する(図10b参照)。これにより、ステム孔27aが開放され、耐圧容器内の第2内容物がステムから放出される。また、ステム93への力を外すと、受け入れ部97の弾性力によりステム93は、元の位置に戻る。
このような内部容器90は、胴径が5〜40mm、特に10〜30mmであり、その容積が0.5〜50cm、特に1〜20cmである。なお受け入れ部に代えて、スプリングを用いても良い。この場合、底部91aにスプリングの下部を保持するスプリング保持部を設けることが好ましい。
【0054】
ここまで開示してきた内容物混合装置は、内部容器としてエアゾール容器を開示してきた。しかし、いずれの内容物混合装置においても、ステムを用いて閉じるエアゾールバルブ以外のバルブを備えた内部容器を用いてもよい。たとえば、図11aに示す内容物混合装置100は、ステムを有さずハウジングをゴムにより密封するメス型バルブ102を備えた内部容器101を用いたものがある。
メス型バルブ102は、図11bに示すように、ハウジング103と、そのハウジングの開口部に端部を固定した、連通孔104aを有するゴム製のダイヤフラム104と、そのダイヤフラム104の端部をハウジング103の開口部に固定するバルブ用キャップ105とからなる一般にダイヤフラム式バルブと呼ばれるものである。
この場合、押圧部材106は、その底部107に、ステム係合部の代わりにバルブのゴムを押圧する筒状の突起(弁棒)108を設けることにより同じ作用がえられる。他の構成は、図1の内容物混合装置10と実質的に同じであり、容器本体11と、保持部材14と、キャップ15とを備えている。
【0055】
この内容物混合装置100も内部容器は、倒立状態で押圧部材106に収納されているため、押圧部材106に設けた弁棒108を内部容器に対して押す操作をすることにより、バルブを開放することができ、第2内容物は、容器本体11内に注がれる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の内容物混合装置の一実施形態を示す一部断面側面図である。
【図2】図1の内部容器の断面側面図である。
【図3】図3a〜cは、それぞれ図1に用いられた押圧部材、保持部材、キャップの断面側面図である。
【図4】図4a〜cは、図1の内容物混合装置の使用方法の概略を示す一部断面側面図である。
【図5】本発明の内容物混合装置の他の実施形態を示す一部断面側面図である。
【図6】図6a〜cは、それぞれ図5に用いられた保持部材、キャップ、固定リングの断面側面図であり、図6dは、図5に用いられた固定リングの正面図である。
【図7】図7a〜dは、図5の内容物混合装置の使用方法の概略を示す一部断面側面図である。
【図8】本発明の内容物混合装置のさらに他の実施形態を示す一部断面側面図である。
【図9】図9a〜dは、図8の内容物混合装置の使用方法の概略を示す一部断面側面図である。
【図10】図10aは、本発明の内容物混合装置に用いられる内部容器の他の実施形態を示す断面図であり、図10bは、そのバルブ開放状態を示す断面図である。
【図11】図11aは、本発明の内容物混合装置のさらに他の実施形態の一部を示す一部断面側面図であり、図11bは、その内容物混合装置の内部容器の一部を示す断面図である。
【符号の説明】
【0057】
10 内容物混合装置
11 容器本体
11a 底部
11b 胴部
11c 肩部
11d 口部
12 内部容器
13 押圧部材
14 保持部材
15 キャップ
18 雄ネジ
21 耐圧容器
21a 底部
21b 胴部
21c 肩部
21d 口部
21e 開口部
22 エアゾールバルブ
24 係合溝
25 シール材
26 ハウジング
26a フランジ部
27 ステム(弁棒)
27a ステム孔
27b 内部通路
28 バネ
29 ステムラバー
30 バルブ用キャップ
30a 連通孔
30b キャップの下端
31 底部
31a ステム係合部(押圧部)
31b 連通孔
32 筒部
33 フランジ
34 窓
35 外筒
36 連結部
37 脚
38 保持部
39a 雌ネジ
39b 突起
41 天面部
42 側壁部
42a 内面
43 案内溝
43a 縦溝
43b 螺旋溝
44 嵌合突起
44a 下面
50 内容物混合容器
51 容器本体
51a 係合溝
52 内部容器
53 保持部材
54 キャップ
55 固定リング
56 フィルム
61 底部
62 筒部
63 フランジ
64 ステム係合部
65 連通孔
66 突起
66a 上底部
67 リブ
67a 支持リブ
68 天面部
69 側壁部
70 押部
71 係合部
72 つまみ
80 内容物混合装置
81 容器本体
82 内部容器
83 保持部材
84 キャップ
85 フィルム
86 雄ネジ
87 雌ネジ
90 内部容器
91 耐圧容器
91a 底部
91b 胴部
93 ステム(弁棒)
94 ステムラバー
95 カバーキャップ
96 凹部
97 受け入れ部
98 リブ
99 ステムの下端
100 内容物混合装置
101 内部容器
102 メス型バルブ
103 ハウジング
104 ダイヤフラム
104a 連通孔
105 バルブ用キャップ
106 押圧部材
107 底部
108 突起(弁棒)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
口部を備えた第1内容物を収容する容器本体と、
弁棒を上下動させることにより開閉するバルブを備え、第2内容物を収容する内部容器と、
前記内部容器と係合し倒立状態で保持すると共に、容器本体の口部に一時固定される保持部材と、
前記内部容器に対して上下方向に移動可能であり、弁棒を押圧する押圧部を備えた押圧部材と、
容器本体の口部または保持部材に装着され容器本体を閉止するキャップとからなり、
前記押圧部材がキャップと上下方向に共動するようにキャップに保持されており、
キャップの開封に伴う上昇により、押圧部材が上昇し、押圧部材の押圧部が内部容器の弁棒を押圧して弁を開放する、内容物混合装置。
【請求項2】
前記押圧部材が、底部と筒部とからなる有底筒状の収容部と、
収容部の上端から半径方向外側に延びるフランジとからなり、
前記収容部の底部には、内部容器の弁棒と当接し押し下げる押圧部と、弁棒を介して内部容器と容器本体とを連通する連通孔とが形成されており、
前記収容部の筒部には、窓が形成されており、
前記保持部材が、容器本体の口部に一時固定するための固定部と、
押圧部材の窓に挿入し、内部容器と係合して保持する保持部とを備えている、請求項1記載の内容物混合装置。
【請求項3】
口部を備えた第1内容物を収容する容器本体と、
弁棒を上下動させることにより開閉するバルブを備え、第2内容物を収容する内部容器と、
前記内部容器を倒立状態で収容し、容器本体内に保持される保持部材と、
前記容器本体の口部に装着され容器本体を閉止するキャップとからなり、
前記保持部材は、押圧部および連通孔を有する底部と、その底部周縁から上方に延びる筒部と、その筒部の上端から半径方向外側に延びるフランジとを備えており、
前記キャップは、天面部と、その天面部周縁から下方に延びるキャップ側壁部と、その天面部内面から下方に延びて保持部材の筒部内に挿入される押部とを備えており、
前記キャップを容器本体に装着している閉止状態において、前記キャップの押部が内部容器を保持部材の押圧部に対して押し付けて、バルブを開放しないようにキャップ位置を維持する維持手段を備えた、内容物混合装置。
【請求項4】
前記保持部材が、筒部上部内面に形成された第1係合部を備えており、
前記キャップが、前記押部下部周縁に形成される、前記第1係合部と係合する第2係合部を備えている、請求項3記載の内容物混合装置。
【請求項5】
前記維持手段が、容器本体に形成された係合溝と、その係合溝と嵌合する固定リングとからなり、前記固定リングがキャップの下端を支持する請求項3記載の内容物混合装置。
【請求項6】
前記維持手段が、容器本体とキャップの側壁部の内面とに形成されたネジである請求項3記載の内容物混合装置。
【請求項7】
前記維持手段が、少なくとも前記キャップの下端と容器本体との境界近辺を覆うフィルムである請求項3記載の内容物混合装置。
【請求項8】
前記保持部材が、内部容器を支持する支持部を備えている、請求項3記載の内容物混合装置。
【請求項9】
前記内部容器のバルブが、エアゾールバルブである請求項1又は3記載の内容物混合装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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