説明

内燃機関における排気系部品の取付け装置

【課題】 内燃機関における排気ガスが内部を流れる排気マニホールド4等の排気系部品を,シリンダヘッド2における側面3等のように上下に延びる取付け面に対して,当該取付け面に前記排気系部品におけるボルト孔内に貫通して挿入するように突出して設けた複数本のボルト9,10,11,12,13,14と,この各ボルトの先端に螺合するナット23にて取付けるにおいて,その取付けに際しての作業性を向上する。
【解決手段】 前記各ボルトのうち少なくとも一本のボルト10,11における付け根部に,当該一本のボルトにおける雄ねじ10a,11aの外径dと同じかこれよりも大きい外径にしたねじ無し部25を設ける一方,前記排気系部品において一本のボルトが貫通して挿入される一つのボルト孔20a′,21a′を,前記ねじ無し部に嵌まる内径Dにして,その内面に,前記一本のボルトにおける雄ねじに係合するようにしたねじ溝26を刻設する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,内燃機関において,そのシリンダヘッドにおける側面等のような上下に延びる取付け面に対して,排気マニホールド又は排気ガス浄化装置等のように内部を排気ガスが流れる排気系部品を,前記取付け面にこれから突出するように設けた複数本のボルトと,この各ボルトに螺合するナットとで取付けるための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来,内燃機関において,その排気マニホールドを,前記内燃機関におけるシリンダヘッドの側面等のように,上下に延びる取付け面に対して取付けるに際しては,特許文献1に記載されているように,前記取付け面に,当該取付け面から適宜間隔で突出する複数本のボルトを設け,前記取付け面に,前記排気マニホールドを,当該排気マニホールドのフランジ部に穿設した複数個のボルト孔内に前記取付け面から突出する各ボルトが嵌まるようにして装着したのち,前記各ボルトの先端にナットを螺合し,この各ナットを締め付けるという取付け構造を採用しているのが一般的である。
【0003】
そして,この排気マニホールドの取付け構造においては,例えば,特許文献2に記載されているように,前記各ボルトが嵌まるボルト孔における内径寸法を,前記ボルトの外径寸法より可成り大きくして,ボルト孔とこれに嵌まるボルトとの間に可成り大きい隙間を設けることにより,排気マニホールドが高い温度に上昇する場合における熱膨張を許容するように構成している。
【0004】
また,別の先行技術として特許文献3には,取付け面に対してフランジ部を,当該取付け面から突出するボルトと,このボルトに螺合するナットとで取付けるに際し,前記フランジ部において前記ボルトが嵌まるボルト孔の内周面に,当該ボルト孔内に前記ボルトを嵌め込んだとき,弾性変形して前記ボルトにおけるねじ山に係合するようにした薄肉部を一体的に設けることにより,前記フランジ部を前記取付け面に装着した状態を,前記ボルトの先端にナットを螺合するまでの間だけ保持するように構成することが記載されている。
【特許文献1】実公昭63−25311号公報
【特許文献2】特開2002−195031号公報
【特許文献3】実開平4−106006号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし,前記した従来のように,排気マニホールドを,シリンダヘッドの側面等のように上下に延びる取付け面に対して,当該取付け面から突出する複数本のボルトと,これに螺合するナットとで取り付ける場合において,前記各ボルトが貫通して挿入されるボルト孔の内径寸法を,熱膨張を許容することのために,前記ボルトにおける外径よりも大きくするという構成にした場合であると,前記排気マニホールドを前記取付け面に,当該排気マニホールドのフランジ部におけるボルト孔内に前記取付け面から突出する各ボルトが嵌まるように装着した状態において,前記排気マニホールは,前記各ボルトに対して係止されていないことになるから,前記各ボルトの先端にナットを螺合するまでの間に,前記取付け面から落下することになる。
【0006】
つまり,前記取付け面に対する排気マニホールドの取付け作業は,前記取付け面に対して,当該取付け面から突出するボルトがボルト孔内に嵌まるように装着した排気マニホールドを,その装着した状態に一方の手で保持しながら,他方の手で,前記各ボルトにナットを螺合するようにしなければならないから,その取付け作業が面倒で,作業性が低いという問題があった。
【0007】
この問題は,前記排気マニホールドにおけるボルト孔に,前記特許文献3に開示されているような弾性変形する薄肉部を設けることで解消できると考えられる。
【0008】
しかし,一般の内燃機関においては,その排気マニホールドを鋳鉄製で,鋳造にて製作していることにより,この排気マニホールドにおけるボルト孔に弾性変形する薄肉部を設けるには,この弾性変形する薄肉部を,排気マニホールドとは別体の部品として製作して,これを前記鋳造製の排気マニホールドに対して装着するように構成しなければならないから,構造が複雑になって製造価格が大幅にアップするのであり,しかも,前記排気マニホールドを取付けた状態においても,前記弾性変形する薄肉部がボルトにおけるねじ山に係合しているので,前記排気マニホールドをその取付け面から取り外すことが困難になるばかりか,熱膨張の許容を著しく妨げるのである。
【0009】
本発明は,これらの問題を解消した取付け装置を提供することを技術的課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この技術的課題を達成するため本発明の請求項1は,
「内燃機関における排気ガスが内部を流れる排気系部品を,上下に延びる取付け面に対して,当該取付け面に前記排気系部品におけるボルト孔内に嵌まるように突出して設けた複数本のボルトと,この各ボルトの先端に螺合するナットにて取付けるようにした取付け装置において,
前記取付け面における各ボルトのうち少なくとも一本のボルトにおける付け根部に,当該一本のボルトにおける雄ねじの外径と同じかこれよりも大きい外径にしたねじ無し部を設ける一方,前記排気系部品における各ボルト孔のうち前記一本のボルトが嵌まるボルト孔を,前記ねじ無し部に嵌まる内径にして,このボルト孔における内面に,前記一本のボルトにおける雄ねじに螺合して係合するようにしたねじ溝を刻設する。」
ことを特徴としている。
【0011】
また,本発明の請求項2は,
「前記請求項1の記載において,前記一つのボルト孔の内面におけるねじ溝のピッチを、前記一本のボルトにおける雄ねじのピッチと等しくし,且つ,前記一つのボルト孔の内面におけるねじ溝の深さを,前記一本のボルトの雄ねじにおける山の高さより低くする。」ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
前記請求項1に記載した構成において,上下に延びる取付け面に対して,排気系部品を,前記取付け面から突出する複数本に各ボルトが当該排気系部品におけるボルト孔内に嵌まるように装着したとき,前記各ボルトのうち一本のボルトにおける雄ねじに,当該一本のボルトが嵌まるボルト孔の内面に設けたねじ溝が係合することになる。
【0013】
この係合により,前記排気系部品は,前記取付け面に装着した状態に確実に保持することができるから,作業者は,この状態で排気系部品から手を離すことができる。
【0014】
次いで,前記各ボルトの先端にナットを螺合し,前記排気系部品における各ボルト孔のうち前記一本のボルトに嵌まっている一つのボルト孔を前記一本のボルト付け根部におけるねじ無し部に嵌まる状態に移動することにより,前記ボルト孔の内面におけるねじ溝が前記一本のボルトにおける雄ねじに係合する状態が解除されるから,この状態で前記各ナットを締結することにより,前記排気系部品を前記取付け面に対して取付けることができる。
【0015】
つまり,本発明によると,上下に延びる取付け面に対する排気系部品の取付けに際して,この排気系部品を前記取付け面に装着した状態を,前記取付け面から突出するボルトにて確実に保持することができることにより,前記各ボルトにナットを螺合するまでの間,前記従来のように,排気系部品を手で支えておくことを必要としないから,前記排気系部品を,上下に延びる取付け面に対して,当該排気系部品における熱膨張を許容した状態で取付ける場合に際しての作業性を大幅に向上できる。
【0016】
また,請求項2に記載したように,前記一つのボルト孔の内面におけるねじ溝のピッチを、前記一本のボルトにおける雄ねじのピッチと等しくし,且つ,前記一つのボルト孔の内面におけるねじ溝の深さを,前記一本のボルトの雄ねじにおける山の高さより低くすることにより,このボルト孔の内面におけるねじ溝が前記一本のボルトにおける雄ねじに対して係合するときにおける深さを浅くすることができるから,前記一つのボルト孔を,その内面におけるねじ溝が前記一本のボルトにおける雄ねじに係合する状態から前記一本のボルトにおける付け根部のねじ無し部に嵌まる状態に移動することが容易になって,取付けの作業性をより向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に,本発明の実施の形態を図面について説明する。
【0018】
図1〜図7は,第1の実施の形態を示す。
【0019】
この第1の実施の形態は,四つの気筒A1,A2,A3,A4を備えた多気筒内燃機関1のシリンダヘッド2において上下に延びる縦向き又は略縦向きの側面3に対して,排気系部品の一つであるところの鋳鉄による鋳造製の排気マニホールド4を取付ける場合である。
【0020】
すなわち,前記シリンダヘッド2において上下に延びる側面3には,四つの気筒のうち第1気筒A1からの排気ポート5,第2気筒A2からの排気ポート6,第3気筒A3からの排気ポート7及び第4気筒A4からの排気ポート8が開口している。
【0021】
前記側面3のうち前記各排気ポート5,6,7,8における上側の部分における各々には,スタットボルト9,10,11,12が,前記側面3から垂直に突出するように螺着されている。
【0022】
また,前記側面3のうち前記第1気筒における排気ポート5及び第4気筒における排気ポート8における下側の部分における各々には,スタットボルト13,14が,前記側面3から垂直に突出するように螺着されている。
【0023】
更にまた,前記側面3のうち前記第2気筒における排気ポート6及び第3気筒における排気ポート7における下側の部分における各々には,頭付きボルト15,16を螺合するためのタップ孔17,18が穿設されている。
【0024】
一方,前記排気マニホールド4において,前記各排気ポート5,6,7,8に連通する各枝管19,20,21,22には,その上下に取付け用フランジ19a,19b,20a,20b,21a,21b,22a,22bを各々一体に設けて,これらの各フランジ19a,19b,20a,20b,21a,21b,22a,22bには,前記各スタットボルト9,10,11,12,13,14及び前記各頭付きボルト15,16が貫通して嵌まるボルト孔19a′,19b′,20a′,20b′,21a′,21b′,22a′,22b′を各々穿設する。
【0025】
前記排気マニホールド4を,前記シリンダヘッド2の側面に対して,前記各スタットボルト9,10,11,12,13,14に螺合したナット23による締結と,前記各タップ孔17,18に螺合した前記各頭付きボルト15,16による締結とによって取付けるように構成している。
【0026】
なお,前記側面3と,これに取付けられる排気マニホールド4との間には,シール用のガスケット24を挟むように構成している。
【0027】
そして,前記各スタットボルト9,10,11,12,13,14のうち中央に位置する第2気筒A2及び第3気筒A3において枝管20,21の上側における両スタットボルト10,11(以下,上側の中央に位置するスタットボルトと称する)には,その前記側面3への付け根の部分に,当該スタットボルト10,11における雄ねじ10a,11aの外径dと同じか或いはこれよりも大きい外径d1にしたねじ無し部25を設ける一方,この上側の中央に位置する両スタットボルト10,11が貫通して嵌まるボルト孔20a′,21a′を,前記ねじ無し部25に対して,当該ねじ無し部25の外周面との間に適当な隙間を持って嵌まることができる内径Dに構成して,このボルト孔20a′,21a′の内面に,前記上側の中央に位置する両スタットボルト10,11における雄ねじのピッチPと等しいピッチP1にしたねじ溝26を刻設する。
【0028】
この場合において,前記ボルト孔20a′,21a′の内面におけるねじ溝26の深さSは,例えば,前記両スタットボルト10,11の雄ねじにおける山の高さHの略半分するとういように,前記両スタットボルト10,11の雄ねじにおける山の高さHよりも低い寸法に設定しており,これにより,ねじ溝26の間の部分を,ねじ山のない平坦面に構成している。
【0029】
一方,前記各ボルト孔19a′,19b′,20a′,20b′,21a′,21b′,22a′,22b′のうち前記上側の中央に位置するスタットボルト10,11を除くスタットボルト9,12,13,14及び両頭付きボルト15,16が貫通して嵌まるボルト孔19a′,19b′,,20b′,21b′,22a′,22b′は,前記各スタットボルト9,12,13,14及び両頭付きボルト15,16における雄ねじの外径d0よりも,前記排気マニホールド3における熱膨張を許容する分だけ大きい内径D0に構成している。
【0030】
この構成において,前記排気マニホールド4を,シリンダヘッド2において上下に延びる側面3に対して取り付けるに際しては,作業者は,先ず,前記排気マニホールド4を,図5及び図6に二点鎖線で示すように,前記側面3から突出する各スタットボルト9,10,11,12,13,14が当該排気マニホールド4における各ボルト孔19a′,20a′,21a′,22a′,19b′,20b′,21b′,22b′に貫通して嵌まるように装着する。
【0031】
これにより前記各スタットボルト9,10,11,12,13,14のうち上側の中央に位置する二本のスタットボルト10,11における雄ねじ10a,11aに,当該二本のスタットボルト10,11が貫通して嵌まるボルト孔20a′,21a′の内面におけるねじ溝26が螺合するように係合することになる。
【0032】
この係合により,前記排気マニホールド4は,前記シリンダヘッド2における側面3に装着した状態に確実に保持することができるから,作業者は,この状態で排気マニホールド4から手を離すことができる。
【0033】
次いで,作業者は,前記各スタットボルト9,10,11,12,13,14の先端にナット23を螺合する一方,前記側面3におけるタップ孔17,18に頭付きボルト15,16を螺合し,前記排気マニホールド4を,そのうち前記上側の中央に位置する二本のスタットボルト10,11に嵌まっているボルト孔20a′,21a′が前記二本のスタットボルト10,11の付け根部におけるねじ無し部25に嵌まる状態に移動することにより,前記両ボルト孔20a′,21a′の内面におけるねじ溝26が前記二本のスタットボルト10,11における雄ねじ10a,11aに係合する状態が解除されるから,この状態で前記各ナット23及び両頭付きボルト15,16を強く締結することにより,前記排気マニホールド4を前記シリンダヘッド2の側面3に対して取付けることができる。
【0034】
この取付け状態において,前記各スタットボルト9,10,11,12,13,14及び頭付きボルト15,16と,そのボルト孔19a′,20a′,21a′,22a′,19b′,20b′,21b′,22b′との間に隙間が存在していることにより,前記排気マニホールド4における熱膨張を許容することができる。
【0035】
次に,図8は,第2の実施の形態を示す。
【0036】
この第2の実施の形態は,ねじ無し部25′を,前記スタットボルト10,11に設けることに代えて,シリンダヘッド2における側面3の側に一体に設けるという構成にしたものであり,この場合においても,前記ねじ無し部25′の外径d1を,前記スタットボルト10,11における雄ねじ10a,11aの外径dよりも大きい外径d1にする一方,この両スタットボルト10,11が貫通して挿入されるボルト孔20a′,21a′を,前記ねじ無し部25′に対して,当該ねじ無し部25′の外周面との間に適当な隙間を持って嵌まることができる内径Dにして,この内面に,ねじ溝26′を,前記雄ねじ10a,11aと同じか略同じピッチで設けるという構成にしたものである。
【0037】
このように構成することによっても,前記第1の実施の形態と同様に効果を得ることができるが,この第2の実施の形態の場合には,前記ねじ無し部25′を設けるボルトは,スタットボルトに限定されることなく,全長にわたって雄ねじを設けて成るボルトを使用することができる。
【0038】
また,この第2の実施の形態においては,前記ねじ無し部25′を,シリンダヘッド2の側面3に一体に設けることに代えて,このねじ無し部を,スタットボルト及びシリンダヘッドとは別体のリング体に構成して,このリング体を,スタットボルト又はシリンダヘッドに嵌着するという構成にすることができる。
【0039】
ところで,前記した各実施の形態は,各スタットボルト9,10,11,12,13,14のうち上側において中央に位置する二本のスタットボルト10,11にねじ無し部25を設ける一方,この二本のスタットボルト10,11が貫通して挿入されるボルト孔20a′,21a′の内面にねじ溝26を設ける場合であったが,上側に位置する各スタットボルトのうち任意の箇所における少なくとも一本のスタットボルトにねじ無し部25を設ける一方,この一本のスタットボルトが貫通して挿入されるボルト孔の内面にねじ溝を設けるという構成しても良いのである。
【0040】
また,前記した各実施の形態は,シリンダヘッド2において上下に延びる側面3を取付け面として,この取付け面に対して排気マニホールド4を取り付ける場合であったが,本発明は,これに限らず,前記排気マニホールド4における排気ガス出口管4aを,水平横向きにして,この出口管4aにおけるフランジ面を上下に延びる取付け面にして,この取付け面に対して,排気ガス浄化装置又は排気ターボ過給機或いは排気管路等の排気系部品を取付ける場合とか,或いは,前記排気ガス浄化装置又は排気ターボ過給機における排気ガス出口管を,水平横向きにして,この出口管におけるフランジ面を上下に延びる取付け面にして,この取付け面に対して,排気管路等の排気系部品を取付ける場合にも同様にして適用できることは勿論であり,このように,フランジ面を上下に延びる取付け面としてこれに排気系部品を取付ける場合には,前記取付け用ボルトとしては,前記実施の形態のようにスタットボルトを使用することに代えて,前記フランジの背面側から挿入した頭付きボルトを使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】第1の実施の形態を示す平面図である。
【図2】図1の側面である。
【図3】図2のIII −III 視拡大断面図である。
【図4】図2のIV−IV視拡大断面図である。
【図5】図3の分解した状態を示す図である。
【図6】図4の分解した状態を示す図である。
【図7】要部の拡大図である。
【図8】第2の実施の形態を示す要部拡大図である。
【符号の説明】
【0042】
1 内燃機関
2 シリンダヘッド
3 側面(取付け面)
4 排気マニホールド(排気系部品)
5,6,7,8 排気ポート
9,10,11,12,13,14 スタットボルト
15,16 頭付きボルト
19a′,19b′,20a′,20b′ ボルト孔
21a′,21b′,22a′,22b′ ボルト孔
23 ナット
24 ガスケット
25,25′ ねじ無し部
26,26′ ねじ溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関における排気ガスが内部を流れる排気系部品を,上下に延びる取付け面に対して,当該取付け面に前記排気系部品におけるボルト孔内に嵌まるように突出して設けた複数本のボルトと,この各ボルトの先端に螺合するナットにて取付けるようにした取付け装置において,
前記取付け面における各ボルトのうち少なくとも一本のボルトにおける付け根部に,当該一本のボルトにおける雄ねじの外径と同じかこれよりも大きい外径にしたねじ無し部を設ける一方,前記排気系部品における各ボルト孔のうち前記一本のボルトが嵌まるボルト孔を,前記ねじ無し部に嵌まる内径にして,このボルト孔における内面に,前記一本のボルトにおける雄ねじに係合するようにしたねじ溝を刻設することを特徴とする内燃機関における排気系部品の取付け装置。
【請求項2】
前記請求項1の記載において,前記一つのボルト孔の内面におけるねじ溝のピッチを、前記一本のボルトにおける雄ねじのピッチと等しくし,且つ,前記一つのボルト孔の内面におけるねじ溝の深さを,前記一本のボルトの雄ねじにおける山の高さより低くすることを特徴とする内燃機関における排気系部品の取付け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−57515(P2006−57515A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−239532(P2004−239532)
【出願日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(000002967)ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Fターム(参考)】