説明

内燃機関用点火コイル

【課題】耐振性を向上させた内燃機関用点火コイルを提供する。
【解決手段】一次コイル5および二次コイル6と、これらを磁気的に結合する鉄心7と、一次コイル5と二次コイル6と鉄心7とを収納した収納ケース20の側面にフランジ25を外向きに張り出して設け、このフランジ25にエンジンヘッド1の取付ボス50に固定するためのボルト40を挿入する挿通孔60を形成し、両端に外径を挿通孔60の直径よりも大きく形成した鍔部31(31a、31b)を延設した円筒状ブッシュ30を挿通孔60に備え、フランジ25の外径をボルト40の座面径Aまたは取付ボス50の外径Bのいずれか大きい方よりも大きく形成し、フランジ25を、鍔部31(31a、31b)を介してボルト40によって取付ボス50に締め付けて内燃機関用点火コイルを固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自動車等のエンジンの点火プラグに火花放電を発生させるための内燃機関用点火コイルに関し、特に、耐振性の向上を図った内燃機関用点火コイルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、内燃機関用点火コイルは、エンジンにエンジンヘッドを介して取り付けられる点火コイル本体と、点火コイル本体の高圧筒に取り付けられ、エンジンに設けられたプラグホールの底に取り付けられた点火プラグの頂部電極に、点火コイル本体の高圧端子からの高電圧を供給するプラグソケットとから少なくとも構成されている。この内燃機関用点火コイルをエンジンヘッドに固定する手段としては、例えば、図3、図4に示されるような取付手段がある。図3は、従来の内燃機関用点火コイルの平面図であり、図4(a)は、図3のZ´−Z´断面図でエンジンヘッドに装着された内燃機関用点火コイルの概略を説明する断面概略説明図であり、図4(b)は、図4(a)の要部を拡大して説明するための要部拡大説明図である。
【0003】
図3に示されるように、点火コイル本体110は、側面部に一体的に張り出したフランジ部125が形成された絶縁ケース120と、図4に示されるように、絶縁ケース120内に収納された一次コイル105、二次コイル106および鉄心107とから少なくとも構成されている。そして、点火コイル本体110は、絶縁ケース120のフランジ部125に形成されたボルト孔160にボルト140が挿入され、このボルト140の締め付けによって、エンジンの取付ボス150を介してエンジンヘッド101に固定される。フランジ部125に形成されたボルト孔160にはブッシュ130が備えられている。ブッシュ130により点火コイル本体110が受けるエンジンからの振動や衝撃が緩和される(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−198193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した従来の内燃機関用点火コイルにおいては、図3、図4に示されるように、フランジ125の外径がボルト140の座面径や取付ボス150の外径よりも小さいために、ボルト140の座面がフランジ125の先端部126からはみ出る場合がある。また、図4(b)に示されるように、ブッシュ130の軸方向の長さがフランジ125に形成されたボルト孔160の軸方向の長さよりも長いことから、ブッシュ130の両端が、ボルト孔160が開口されたフランジ125の表面から突出している。このような構成とした場合、絶縁ケース120のフランジ125をエンジンヘッド101の取付ボス150にボルト140で固定する際にボルト140の締め付けが大きいと、ブッシュ130は、締め付け時に発生するボルト140と取付ボス150とからの締付荷重に耐えきれない。そのため、ブッシュとしての機能が低下し、内燃機関用点火コイルの耐振性が低下するおそれがあるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みて提案されたもので、ボルトによる締め付け時に発生するボルト座面とエンジンヘッド取付ボスとからの締付荷重を分散させ、耐振性を向上させた内燃機関用点火コイルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、一次コイルおよび二次コイルと、前記一次コイルおよび二次コイルを磁気的に結合する鉄心と、前記一次コイルと前記二次コイルと前記鉄心とが収納され側面から外向きに張り出させてフランジが設けられ、このフランジにエンジンヘッドの取付ボスに固定するためのボルトを挿入する挿通孔が形成された収納ケースと、前記挿通孔の内壁に備えられた円筒状ブッシュとが備えられた内燃機関用点火コイルにおいて、前記フランジの外径が、前記ボルトの座面径または前記取付ボスの外径のいずれか大きい方と略同一またはそれ以上に形成され、前記円筒状ブッシュは、両端に外径が前記挿通孔の直径よりも大きく形成された鍔部が延設され、前記フランジが前記鍔部を介して前記ボルトによって前記取付ボスに締め付けられて固定されたことを特徴としている。
【0008】
特に、前記鍔部の外径が、前記フランジの外径と略同一に形成されていることが好ましい。
【0009】
また、前記フランジは樹脂材で形成され、前記円筒状ブッシュは金属材で形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、フランジの外径が、ボルトの座面径または取付ボスの外径のいずれか大きい方と略同一またはそれ以上に形成され、両端に外径が挿通孔の直径よりも大きく形成された鍔部が延設された円筒状ブッシュが挿通孔に備えられ、フランジが円筒状ブッシュの両端に延設された鍔部を介してボルトによって取付ボスに締め付けられて固定される構成とした。すなわち、ブッシュの両端に延設された鍔部が、ボルト座面とフランジとの間、エンジンヘッドの取付ボスとフランジとの間にそれぞれ挟まれるため、円筒状ブッシュは、ボルトによる締め付け時に発生するボルト座面と取付ボスとからの締付荷重を、鍔部の面積分だけ広い面で受けることができる。したがって、エンジンからの衝撃や振動を緩和させ、耐振性を向上させた内燃機関用点火コイルを提供することができる。
【0011】
さらに、鍔部の外径がフランジの外径と略同一に形成される構成とした。すなわち、上述したように、フランジの外径が、ボルト座面径または取付ボスの外径のいずれか大きい方と略同一またはそれ以上であれば、フランジの外径と略同一に形成された鍔部の外径も、ボルト座面径または取付ボスの外径のいずれか大きい方と略同一またはそれ以上となる。したがって、鍔部の縁が上記ボルト座面の縁および取付ボスの縁まで行き届き、ボルトによる締め付け時に発生するボルト座面と取付ボスとからの締付荷重を鍔部の全面で受けることできるため、上述した耐振性を向上させる効果を更に高めた内燃機関用点火コイルを提供することができる。
【0012】
また、フランジは樹脂材で形成され、円筒状ブッシュは金属材で形成される構成とした。したがって、上述した耐振性を向上させる効果が得られるととも、電気的特性、機械的物性、耐薬品性、耐熱性の面で優れた内燃機関用点火コイルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る内燃機関用点火コイルの一実施形態を説明する平面図である。
【図2】(a)は、図1のZ−Z断面図でエンジンヘッドに装着された内燃機関用点火コイルの概略を説明する断面概略説明図あり、(b)は、(a)の要部を拡大して説明するための要部拡大説明図である。
【図3】従来の内燃機関用点火コイルの平面図である。
【図4】(a)は、図3のZ´−Z´断面図でエンジンヘッドに装着された内燃機関用点火コイルの概略を説明する断面概略説明図あり、(b)は、(a)の要部を拡大して説明するための要部拡大説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1、図2において、本実施形態に係る内燃機関用点火コイル10は、一次コイル5および二次コイル6と、この一次コイル5および二次コイル6を磁気的に結合する鉄心7とが収納ケース20に収納されている。一次コイル5と二次コイル6とは同心状に嵌合されている。二次コイル6の一端は、収納ケース内へ突出した高圧端子8の一端とリード線9によって接続されている。また、構成の一部を図示省略するが、高圧端子8の他端と雑防抵抗の一端とがコイルスプリング2により接続され、雑防抵抗の他端もまた他のコイルスプリングを介して点火プラグに接続されている。
【0016】
収納ケース20は、フランジ25が側面の一部から外向きに張り出させて設けられている。フランジ25にはエンジンヘッド1の取付ボス50に固定するためのボルト40を挿入する挿通孔60が形成されている。挿通孔60の内壁には円筒状ブッシュ30が備えられている。
【0017】
取付ボス50は、エンジンヘッド1の平面上から断面略矩形に突出して形成され、先端に平坦面50aが形成されている。平坦面50aは、ボルト140が挿入される雌ねじ孔51がエンジンヘッド1に向かって垂直に形成されている。平坦面50a上には、収納ケース20のフランジ25に形成された挿通孔60と雌ねじ孔51とが同軸となるようにフランジ25が載置されている。挿通孔60に挿入されたボルト40が雌ねじ孔51と螺合することによってフランジ25は取付ボス50に締め付けられている。
【0018】
ボルト40は、頭部の裾に座面40aが設けられ、座面40aから頭部とは反対側に棒状の雄ねじが設けられている。ボルト40の雄ねじは、フランジ25に形成された挿入孔60に挿入され、フランジ25が載置されているエンジンヘッド1の取付ボス50の雌ねじ孔51に螺合されている。このようにして、フランジ25は、ボルト40によって取付ボス50に締め付けられている。なお、ボルト40は、座面が一体成型された六角ボルトが一般的であるが、座面の代わりにワッシャを用いてもよい。ただし、本実施形態のように座面が一体成型されたボルト40を用いれば、ワッシャを用いた場合に比べて部品点数が減るため作業効率やコスト面で好ましい。
【0019】
フランジ25の外径Dは、ボルト40の座面径Aまたは取付ボス50の外径Bのいずれか大きい方以上の大きさに形成されている。フランジ25の外径Dとは、図1、図2(b)に示されるように、フランジ25に形成された挿通孔60の孔の中心から、フランジ25の凸弧状に形成された湾曲部26までの長さを半径とする円の直径をいう。なお、本実施形態では、フランジ25の外径Dは、湾曲部26の曲げ半径を半径とする円の直径と一致している。ボルト40の座面径Aとは、図2(b)に示されるように、ボルト40の座面(ボルト座面40a)の直径をいう。取付ボス50の外径Bとは、フランジ25が載置されるエンジンヘッド1の取付ボス50の平坦面50aの直径をいう。上述した構成を、A、B、Dを用いた関係式で表すと、以下のようになる
【0020】
【数1】

【0021】
本実施形態によれば、フランジ25の湾曲部26の縁は、ボルト座面40aの縁および取付ボス50の平坦面50aの縁よりも挿通孔60の径方向に突出している(すなわち、D>A≧B、または、D>B≧A)。
【0022】
円筒状ブッシュ30は、図2(b)に示されるように、フランジ25に形成された挿通孔60の内壁を覆っている。円筒状ブッシュ30は、一端(上端)が挿通孔60の上端部から突出され、他端(下端)が挿通孔60の下端部から突出されている。円筒状ブッシュ30は、一端(上端)と他端(下端)との両端に外径が挿通孔60の直径よりも大きく形成された鍔部31がそれぞれ延設されている。鍔部31は、円筒状ブッシュ30の軸を中心とした平面略円形状に形成されている。円筒状ブッシュ30の一端(上端)に延設された鍔部31をボルト側鍔部31aとし、他端(下端)に延設された鍔部31をボス側鍔部31bとして、以下説明する。
【0023】
ボルト側鍔部31aは、挿通孔60の上端部から突出された円筒状ブッシュ30の一端から、ボルト40が挿入される側の面であるフランジ25の上面25aに沿って円筒状ブッシュ30の径方向に延設され、フランジ25の縁に至っている。また、ボス側鍔部31bも同様に、挿通孔60の下端部から突出された円筒状ブッシュ30の他端から、取付ボス50に対面する側の面であるフランジ25の下面25bに沿って円筒状ブッシュ30の径方向に延設され、フランジ25の縁に至っている。これにより、鍔部31(31a、31b)の外径Cは挿通孔60の外径よりも大きくなるように形成される。特に、本実施形態においては、鍔部31(31a、31b)の外径Cは、フランジ25の外径Dと略同一に形成されている。
【0024】
上述した構成を、A、B、C、Dを用いた関係式で表すと、以下のようになる。
【0025】
【数2】

【0026】
円筒状ブッシュ30の一端からフランジ25の上面25aに沿って延設されたボルト側鍔部31aは、フランジ25とボルト40との間に挟まれており、円筒状ブッシュ30の他端からフランジ25の下面25bに沿って延設されたボス側鍔部31bは、フランジ25と取付ボス50との間に挟まれている。フランジ25が、鍔部31(31a、31b)を介して、フランジ25に形成された挿通孔60に挿入されたボルト40によって取付ボス50に締め付けられると、ボルト座面40aとボルト側鍔部31aの一方の面と、ボルト側鍔部31aの他方の面とフランジ25の上面25aとがそれぞれ接触し、取付ボス50の平坦面50aとボス側鍔部31bの一方の面と、ボス側鍔部31bの他方の面とフランジ25の下面25bとがそれぞれ接触する。ボルト座面40aと取付ボス50とからの締付荷重は、ブッシュ30の両端とこのブッシュ30の両端から延設された鍔部31a、31bのそれぞれの両面(一方の面と他方の面)とで受け止められる。以上のように、フランジ25は鍔部31(31a、31b)を介して取付ボス50に締め付けられて固定され、本実施形態に係る内燃機関用点火コイル10が構成される。
【0027】
上述したように、本実施形態に係る内燃機関用点火コイル10は、フランジ25の外径が、ボルト40の座面径Aまたは取付ボス50の外径Bのいずれか大きい方以上に形成され、円筒状ブッシュ30の両端に外径が挿通孔60の直径よりも大きく形成された鍔部31(31a、31b)が延設され、フランジ25が鍔部31(31a、31b)を介してボルト40によって取付ボス50に締め付けられて固定される構成とした。すなわち、円筒状ブッシュ30の両端から延設された鍔部31(31a、31b)が、ボルト座面40aとフランジ25との間、エンジンヘッド1の取付ボス50とフランジ25との間にそれぞれ挟まれるため、円筒状ブッシュ30は、ボルト40による締め付け時に発生するボルト座面40aと取付ボス50とからの締付荷重を、鍔部31(31a、31b)の面積分だけ広い面で受けることができる。したがって、ボルト40による締め付け時に発生する締付荷重を円筒状ブッシュ30で受けきれないといったことがなくなり、耐振性を向上させた内燃機関用点火コイルを提供することができる。なお、円筒状ブッシュ30が、フランジ25に形成された挿通孔60にインサート成形されていれば、強度や耐久性の面で好ましい。
【0028】
また、鍔部31(31a、31b)の外径Cは、フランジ25の外径Dと略同一となる構成とした。したがって、上述した耐振性を向上させる効果を更に高めつつ、鍔部31の縁とフランジ25の湾曲部26の縁とが揃うため、鍔部31は、フランジ25の縁からはみ出して隣接する機器に接触することがなく、隣接機器との不要な電気的、機械的な干渉を起こすことがない。また外観上も好ましい。
【0029】
次に、本実施形態の変形例を以下に説明する。
【0030】
上述したように、フランジ25の外径Dは、ボルト40の座面径Aまたは取付ボス50の外径Bのいずれか大きい方以上に形成される構成としたが、ボルトの座面径または取付ボスの外径のいずれか大きい方と略同一としてもよい。また、フランジの外径とボルトの座面径と取付ボスの外径とを略同一としてもよい。この場合、フランジの湾曲部の縁は、ボルト座面の縁および取付ボスの平坦面の縁と揃う(すなわち、D=A=B)。したがって、本変形例に係る内燃機関用点火コイルは、上述した耐振性を向上させる効果を有しつつ、コンパクト化される。
【0031】
また、上述したように、鍔部31の平面形状は、図1に示された実施形態においては略円形として例示されているが、必ずしも円形に限られない。例えば、フランジの湾曲部の形状に沿った凸弧状を有しフランジの面を覆う略半円形のような形状であってもよい。すなわち、フランジの縁と鍔部の縁とが揃うように、フランジの平面形状と鍔部の平面形状とを同じ形状に構成してもよい。また、ボルト側鍔部の形状とボス側鍔部の形状とは、必ずしも同じでなくてもよい。いずれの構成であっても、[数2]に表した関係式が成立すれば、耐振性を向上させるという本発明の効果を発揮することができる。
【0032】
また、上述したように、鍔部31(31a、31b)の外径Cは、フランジ25の外径Dと略同一に形成される構成としたが、フランジの外径より大きい場合であっても、隣接する機器同士が干渉しない大きさであればよい。この場合であっても、上述した耐振性を向上させる効果を有する。ただし、図1、図2に示された実施形態のように、鍔部31(31a、31b)の外径Cとフランジ25の外径Dとが略同一であれば、鍔部31(31a、31b)の縁とフランジ25の湾曲部26の縁とが揃うため、鍔部31(31a、31b)の縁が隣接する機器に接触することがなく好ましい。
【0033】
また、フランジは樹脂材で形成され、円筒状ブッシュは金属材で形成される構成としてもよい。特に、フランジに用いられる樹脂材は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などが好ましく、円筒状ブッシュに用いられる金属材は、鉄や真鍮などが好ましい。上述した耐振性を向上させる効果を得られるとともに、電気的特性、機械的物性、耐薬品性、耐熱性の面で優れる。例えば、エンジンと接地するための接地端子がフランジに備えられている場合に、フランジでは絶縁しつつ、ブッシュを介して設置端子とエンジンとを導通させることができる。
【0034】
また、円筒状ブッシュは、周方向で上下2つに分割した構成としてもよい。すなわち、円筒状ブッシュを、例えば、上側円筒状ブッシュと下側円筒状ブッシュとに分割することで、一端のみから鍔部が延設された円筒状ブッシュを形成する構成としてもよい。具体的には、上側円筒状ブッシュをフランジの上面側から挿通孔に挿入し、下側円筒状ブッシュをフランジの下面側から挿通孔に挿入する構成とする。したがって、上述した耐振性を向上させる効果を得られるとともに、ブッシュの交換時に容易にブッシュをフランジの挿通孔から着脱することができる。
【0035】
以上、本発明のいくつかの実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0036】
1 エンジンヘッド
2 コイルスプリング
5 一次コイル
6 二次コイル
7 鉄心
8 高圧端子
9 リード線
10 内燃機関用点火コイル
20 収納ケース
25 フランジ
26 湾曲部
25a フランジ上面
25b フランジ下面
30 円筒状ブッシュ
31 鍔部
31a ボルト側鍔部
31b ボス側鍔部
40 ボルト
40a ボルト座面
50 取付ボス
50a 取付ボスの平坦面
51 雌ねじ孔
A ボルト座面径
B 取付ボス径
C ブッシュ外径
D フランジ外径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次コイルおよび二次コイルと、前記一次コイルおよび二次コイルを磁気的に結合する鉄心と、前記一次コイルと前記二次コイルと前記鉄心とが収納され側面から外向きに張り出させてフランジが設けられ、このフランジにエンジンヘッドの取付ボスに固定するためのボルトを挿入する挿通孔が形成された収納ケースと、前記挿通孔の内壁に備えられた円筒状ブッシュとが備えられた内燃機関用点火コイルにおいて、
前記フランジの外径が、前記ボルトの座面径または前記取付ボスの外径のいずれか大きい方と略同一またはそれ以上に形成され、
前記円筒状ブッシュは、両端に外径が前記挿通孔の直径よりも大きく形成された鍔部が延設され、
前記フランジが前記鍔部を介して前記ボルトによって前記取付ボスに締め付けられて固定されたこと、
を特徴とする内燃機関用点火コイル。
【請求項2】
前記鍔部の外径が、前記フランジの外径と略同一に形成されたこと、
を特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火コイル。
【請求項3】
前記フランジは樹脂材で形成され、前記円筒状ブッシュは金属材で形成されたこと、
を特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関用点火コイル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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