説明

内視鏡下縫合の装置および方法

組織および/又は筋肉を一緒に引き寄せるおよび/又は保持するため様々な外科処置に使用され得る調整可能な縫合糸アセンブリを提供する。縫合糸アセンブリは、外科医が、組織又は筋肉を1つの固定位置に維持し、その後、縫合糸アセンブリを再調整して組織又は筋肉を異なる固定位置に維持できるようにするため、2つ以上の長さの縫合糸に調整可能に固定できる縫合糸ロック又はテンショナを具備してもよい。縫合糸アセンブリは、縫合糸を所望の組織又は筋肉に係止させるためアンカーが各縫合糸の端部に取り付けられている2つ以上の縫合糸を具備してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、内視鏡的処置を行う装置に関する。より詳細には、本発明は、調整可能な縫合糸アセンブリおよび内視鏡下で縫合糸を配置するように構成された装置に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
米国特許第6,558,400号明細書(ディーム(Deem))は、肥満の治療などの胃形成処置を行うための様々な器具および方法を開示している。ディーム(Deem)は、複数のアンカーを胃の長さに沿って胃腸管壁に内視鏡下で施用することを開示している。アンカーに挿入された縫合糸を使用してアンカーに張力を加え、胃に小さい袋を形成する。
【0003】
米国特許第5,626,614号明細書(ハート(Hart))は、アンカーに沿った中間の部位が縫合糸の端部に取り付けられている円筒状の管の形態の縫合糸アンカーを開示している。このタイプのアンカー付き縫合糸は、アンカーと縫合糸を組み合わせた形状に鑑みて「T−アンカー」縫合糸と称されることがある。ハート(Hart)は、また、アンカーを胃の内部に送り込むために腹壁および胃壁を貫通して進められる細長い針を具備する装置も開示している。次いで、アンカー付き縫合糸で胃壁を外側に引っ張り、胃壁を腹壁に近接したところに保持する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の要約
本発明の1つの例示的実施形態では、調整可能な縫合糸アセンブリは、第1の縫合糸、および第1の縫合糸の端部に取り付けられている第1のアンカー、第2の縫合糸、および第2の縫合糸の端部に取り付けられている第2のアンカー、並びに、第1および第2の縫合糸を第1の固定位置に、および、その後第2の固定位置に調整可能に固定する縫合糸ロックを備える。第1および第2のアンカーは、第1および第2の縫合糸を組織又は筋肉に係止させるように構成および配置されている。
【0005】
本発明の別の例示的実施形態では、内視鏡用縫合デバイスは、軸方向に延びるカテーテル内腔を有する細長いカテーテル、軸方向に延びる針内腔を有する針、並びに、少なくとも第1および第2のアンカーと、第1および第2のアンカーにそれぞれ取り付けられている第1および第2の縫合糸とを具備する縫合糸アセンブリを備える。第1および第2のアンカーはそれぞれ、針内腔内に配置され、針はカテーテル内腔内に摺動可能に配置される。針は、組織又は筋肉を穿刺するように構成および配置されている遠位端を具備する。
【0006】
本発明の別の例示的実施形態では、中空の身体器官の形状を調整する方法を提供する。本方法は、(a)第1および第2の長さの縫合糸がそれぞれ第1および第2の部位から延びるように、少なくとも1つの縫合糸を中空の身体器官の第1および第2の部位に配置する工程、(b)中空の身体器官が第1の形状を取る第1の相対的位置に第1および第2の部位を維持するように、第1および第2の長さの縫合糸を固定する工程、および、(c)工程(b)の後、中空の身体器官が第1の形状とは異なる第2の形状を取る第2の相対的位置に、第1および第2の部位を維持するように、第1および第2の長さの縫合糸を固定する工程を含む。
【0007】
本発明の更に別の例示的実施形態では、肥満を治療するために幽門括約筋を調整する方法を提供する。本方法は、(a)第1および第2の長さの縫合糸がそれぞれ第1および第2の部位から延びるように、少なくとも1つの縫合糸を幽門括約筋の第1および第2の部位に配置する工程、(b)胃内容排出を減少させるため、幽門括約筋を第1の形状に狭窄化させる工程、および、(c)幽門括約筋を第1の形状に維持するため、第1および第2の長さの縫合糸を固定する工程を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
ここで、例証として添付の図面を参照し、本発明の様々な実施形態を説明する。
【0009】
例示的な実施形態の説明
本発明の一態様は、組織および/又は筋肉を一緒に引き寄せるおよび/又は保持するための、様々な外科処置に使用され得る調整可能な縫合糸アセンブリに関する。縫合糸アセンブリは、外科医が、組織又は筋肉を1つの固定位置に維持し、その後、縫合糸アセンブリを再調整して組織又は筋肉を異なる固定位置に維持できるようにするため、2つ以上の長さの縫合糸に調整可能に固定できる縫合糸ロック又はテンショナを具備してもよい。このようにして、縫合糸アセンブリは、組織又は筋肉がより近くに一緒に引き寄せられるか又はより遠くに離れられるように組織又は筋肉が縫合糸によって一緒に保持される程度を外科医が容易に調整できるようにする。
【0010】
縫合糸アセンブリは、中空の身体器官の2つ以上の部分を一緒に引き寄せて器官のサイズを減少させ得る又は器官の形状を変化させ得る、胃腸管などの中空の身体器官の内視鏡的処置に特に適している場合がある。例えば、縫合糸アセンブリは、胃内容排出を減少させるため、内視鏡下で胃のサイズを減少させる、若しくは小さい胃袋を形成する、又は幽門括約筋を狭窄化させることにより肥満を治療するのに使用され得る。縫合糸アセンブリは、また、下部食道括約筋(LES)に組織のひだを作り出し、又はひだ形成を行い、LESのサイズを減少させることによりGERDを治療するのに使用され得る。後で、最初に配置された縫合糸を使用して縫合糸アセンブリを調整する又はそれに張力を加え直すことによって、中空の身体器官のサイズおよび/又は形状を変化させ得るため、最初の処置を再び行う必要がなくなる場合がある。
【0011】
縫合糸アセンブリは、縫合糸を所望の組織又は筋肉に係止させるため、アンカーが各縫合糸の端部に取り付けられている2つ以上の縫合糸を具備してもよい。各アンカーは、縫合糸がアンカー本体の両端間の中間の部位に取り付けられている細長い本体を具備してもよい。しかし、アンカーは、任意の好適な形状を有し、当業者に明らかな任意の好適な方法で縫合糸に取り付けられてもよい。
【0012】
縫合糸ロックは、各縫合糸に沿って調整可能に配置されるように構成されていてもよい。この点に関して、各縫合糸が摺動可能に挿入される通路が、縫合糸ロックに設けられていてもよい。このような構成は、縫合糸および/又はアンカーの1つ以上に対する縫合糸ロックの位置を調整することにより、組織又は筋肉が縫合糸で一緒に保持される程度を外科医が変化させることを可能にする。縫合糸ロックは、当業者に明らかな任意の好適な構成を使用してもよいことを理解されたい。
【0013】
縫合糸ロックおよび/又は縫合糸は、ロックと縫合糸の相対的移動を阻止することにより縫合糸を所望の状態に固定する固定部材(securement feature)を具備してもよい。一実施形態では、各縫合糸は、縫合糸ロックにおよび/又は互いに係合してそれらの互いに対する移動を阻止する固定部材を具備してもよい。固定部材は、各縫合糸の長さに沿って離間配置されている複数の突起を含んでもよい。しかし、当業者に明らかであるように、縫合糸アンカーおよび/又は縫合糸に任意の好適な固定部材を設けてもよいことを理解されたい。
【0014】
本発明の別の態様は、外科処置中、2つ以上の縫合糸を組織又は筋肉に送り込み、配置するように構成されている内視鏡用縫合デバイスに関する。デバイスを1回挿管する間に組織又は筋肉に複数の縫合糸を配置できるように、縫合デバイスは複数の縫合糸を運ぶように構成されていてもよい。
【0015】
縫合デバイスは、各アンカーに縫合糸が取り付けられている縫合糸アンカーが挿入されるように構成されている中空の針を具備してもよい。各アンカーは、関連する縫合糸を組織又は筋肉内の所望の部位に係止させるため、針から個々に放出され得る。針の長さに沿って細長いスロットが設けられていてもよく、縫合糸がそれを通って針内腔から延びてもよい。アンカー間の分離を維持し、それによって縫合処置中に針から複数のアンカーが誤って放出されることが制限されるように、針の中でアンカー間にスペーサが配置されていてもよい。
【0016】
理解し易くするため、且つ本発明の範囲を限定することなく、縫合糸アセンブリおよび縫合デバイスを、特に、幽門括約筋に関わる外科処置に関して後述する。より詳細には、縫合糸アセンブリおよび縫合デバイスは、胃内容排出速度が減少するように幽門括約筋を狭窄化および/又は無能化させることを含む肥満の外科的治療を容易にするために、内視鏡と一緒に使用され得る。例えば、縫合デバイスを使用して1つ以上の縫合糸を幽門括約筋の中に配置し、幽門開口部を狭窄化させ得る。必要に応じて、薬剤、薬物、又は増量剤(bulking agent)を幽門括約筋に注入し、筋肉を剛直化、無能化、又は他の方法でその機能を変化させてもよい。しかし、縫合糸アセンブリおよび縫合デバイスはそのように限定されず、当業者に明らかであるように、他の外科処置に使用され得ることを理解されたい。
【0017】
図1〜図2に示されている1つの例示的実施形態では、縫合糸アセンブリ10は、第1および第2のアンカー16、18にそれぞれ取り付けられている第1および第2の縫合糸12、14を具備する。しかし、縫合糸アセンブリは、当業者に明らかであるように、特定の外科処置を行うために任意の数の縫合糸およびアンカーを具備してもよい。
【0018】
各縫合糸12、14は、アンカーの長さに沿った中間の部位でアンカー16、18に取り付けられ、「Tアンカー」縫合糸として当該技術分野で既知のタイプのアンカー付き縫合糸を形成していてもよい。図示されているように、各縫合糸12、14は、関連するアンカー16、18にその両端間の実質的に中ほどで取り付けられていてもよい。しかし、当業者に明らかであるように、縫合糸はアンカーの中間の部位に取り付けられる必要はなく、アンカーの任意の部分に取り付けられてもよいことを理解されたい。
【0019】
より詳細に後述するように、縫合糸アセンブリ10のアンカー16、18は内視鏡下で胃腸組織又は筋肉を貫通して配置され、アンカー16、18と組織又は筋肉との接触により、関連する縫合糸12、14を係止させ得る。
【0020】
図2に示されているように、各アンカー16、18は、実質的に正方形の断面を有する管状の壁を具備してもよい。しかし、アンカーは、当業者に明らかな任意の好適な形状を使用してよいことを理解されたい。例えば、アンカー16、18は、長方形、楕円形、又は円形の断面を有するように構成されていてもよい。更に、縫合糸アセンブリは、特定の処置のために必要に応じて、異なる形状を有するアンカーを1つ以上の縫合糸に使用してもよい。
【0021】
図示されているように、縫合糸12、14の端部分は、アンカー16、18の内部に挿入されてもよい。縫合糸をアンカーに固定するため、縫合糸の端部に隣接するところに結び目20が形成されている。しかし、理解され得るように、アンカーは、当業者に明らかな任意の好適な構成を使用して縫合糸に取り付けられてもよい。
【0022】
縫合糸アセンブリ10は、また、アセンブリ10の第1および第2の縫合糸12、14の両方に連結されている縫合糸ロック又はテンショナ22を具備する。縫合糸ロックは、縫合糸と相互作用し、それを1つ以上の固定位置に固定する。縫合糸アセンブリを調整して組織又は筋肉が一緒に保持される程度を変化させ得るように、縫合糸ロックは縫合糸に対して調整可能であるように構成されている。一実施形態では、縫合糸ロックをアンカーに対して縫合糸に沿って両方向に所望の位置まで移動させることにより、外科医が縫合糸アセンブリを調整し得るように、縫合糸ロックは縫合糸に対して摺動可能である。例示的実施形態では、縫合糸ロック22は、その長さに沿って延びる中心通路24(想像線で示す)を具備し、中心通路24には、各縫合糸12、14が摺動可能に挿通される。
【0023】
縫合糸アセンブリは、縫合糸と縫合糸ロックの相対的移動を阻止して縫合糸を所望の固定位置に維持する1つ以上の固定部材を具備してもよい。固定部材は、縫合糸ロック、縫合糸、又はその両方に設けられていてもよい。1つの例示的実施形態では、縫合糸12、14はそれぞれ、縫合糸の長さに沿って離間配置されている複数の突起26を具備する。ロック22を縫合糸の長さに沿って前進させる時、突起26と縫合糸ロック22の中心通路24との係合により、ロック22が縫合糸12、14およびアンカー16、18に対して所望の部位に維持される。また、一方の縫合糸上の突起が、もう一方の縫合糸上の突起と相互作用し、それらの相対的移動を阻止してもよい。一実施形態では、突起は、各縫合糸の長さに沿って離間配置されている節を含んでもよい。縫合糸アセンブリは、当業者に明らかな任意の好適な固定部材を使用してもよいことを理解されたい。例えば、縫合糸アセンブリは、戻り止め構成、解除可能な爪機構、又は一方向機構(可撓性結束具(flexible tie)を保持するのに使用されるものなど)を組み込んでもよい。
【0024】
内視鏡用縫合デバイスを使用して縫合糸アセンブリを患者の胃腸管内などの組織又は筋肉に送り込み、配置してもよい。図3〜図6に示されている1つの例示的実施形態では、内視鏡用縫合デバイス28は、遠位端36および反対側の近位端38を有する細長い針34(図6)を具備する。針で個人の胃腸組織又は筋肉などの身体組織又は筋肉を穿刺することが容易になるように、針34の遠位端36は尖っている。尖った遠位端36は、図3および図4に示されるように、湾曲した切断線に沿って針34を切断することにより形成されていてもよい。
【0025】
針34は、縫合糸アセンブリ10のアンカー16、18が摺動配置で挿入されるように構成されている針内腔を画定する実質的に管状の壁を具備する。図3に示されるように、針34は、針34の長さに沿って長手方向に延びる細長いスロット42を具備してもよい。スロット42は、アンカー16、18と縫合糸ロック又はテンショナ22の間に延びる縫合糸12、14を収容するように構成されており、それは針34に対して外部の位置に配置されている。
【0026】
縫合デバイス28は、針および縫合糸アセンブリを保持するように構成されているカテーテル30を具備してもよい。一実施形態では、カテーテル30は、針34が摺動可能に挿入されるように構成されているカテーテル内腔を画定する実質的に円筒状の管を具備する。図3および図4に示されているように、針34は、配置状態ではカテーテル30の末端40を越えて延び、組織又は筋肉を穿通するようになっていてもよい。
【0027】
一実施形態では、カテーテル30は、口などの自然の身体開口部を通して胃腸管に送り込まれるように、十分な可撓性を提供するプラスチック材料から製造されている。しかし、カテーテルは、当業者に明らかな任意の好適な材料から製造されてもよいことを理解されたい。カテーテル30は、好ましくは、内視鏡32の遠位端から内視鏡用器具を摺動配置するため、内視鏡32(図10)によって形成されているチャネル内に挿入されるように構成されている。様々な外科用および診断用器具を摺動配置するための作業チャネルを有する内視鏡は既知であり、更に説明する必要はない。
【0028】
縫合デバイス28は、また、カテーテル30内に摺動可能に挿入され、針34に連結されている針スラスタ44を具備してもよい。針スラスタ44は、針34がカテーテル30の内腔内に収容されている後退した状態(図7)と配置状態(図3および図4)との間で、針34をカテーテル30に対して相対的に移動させる。図5に示されている1つの例示的実施形態では、針スラスタ44は、間隔の狭いコイルに巻かれ、内部を画定する実質的に管状の形状を形成するワイヤ46によって形成されている。針スラスタ44のワイヤ46が針34の端部分の周囲に巻き付けられ、針スラスタ44が針34に連結されていてもよい。針34および針スラスタ44は、ワイヤ46を針34に溶接又は鑞付けすることにより、互いに更に固定されていてもよい。針スラスタは、当業者に明らかな任意の好適な構成を使用してもよいことを理解されたい。
【0029】
巻かれたワイヤ構成は、針スラスタ44に可撓性を付与し、縫合デバイス28が個人の胃腸管の中に配置されるとき、針スラスタ44および取り付けられている針34の内視鏡下での操作を容易にする。しかし、針スラスタ44の巻かれたワイヤ形状は、また、後退した状態(図7)と配置状態の間で針34を移動させるのに十分な軸方向の剛性を有する。図では針スラスタ44の一部しか見えないが、針スラスタ44は、好ましくは、患者の体外の遠隔の位置から針34をカテーテル30に対して所望のところに移動させるように構成されていることを理解されたい。
【0030】
縫合デバイス28は、外科医によって作動し、針からアンカーを放出するように構成されているアンカー放出器を更に具備してもよい。1つの例示的実施形態では、アンカー放出器48は、細長いワイヤ部分50とばね部分52を具備する。好ましくは、アンカー放出器48のばね部分52は、一定の長さのワイヤの端部分を図示されている螺旋状の形状に巻回させることにより、ワイヤ部分50と一体に形成されている。しかし、アンカー放出器は、当業者に明らかな任意の好適な構成を使用してもよいことを理解されたい。
【0031】
図5に示されているように、アンカー放出器48のばね部分52は、針34内に摺動可能に挿入されている。より詳細に後述されるように、アンカー放出器48のばね部分52は、針34の遠位端36から第1および第2のアンカー16、18を放出するため、針の遠位端から最も遠くに配置されている縫合糸アセンブリ10のアンカーに接触する。
【0032】
図7〜図9に示されているように、縫合糸アセンブリ10は、縫合デバイス28の中に装填され、針34は、カテーテル30の内腔内に後退した状態で配置されている(図7)。明瞭に分かるように、針スラスタ44は図7には示されていない。第1のアンカー16が第2のアンカー18の前方に配置されるように、縫合糸アセンブリ10のアンカー16、18は針34の内腔内に摺動可能に挿入されている。前述のように、縫合糸12、14は、アンカー16、18から針34の細長いスロット42を通り、カテーテル30の端部分の中で針34の前に配置されている縫合糸テンショナ22まで延びる。
【0033】
1つの例示的実施形態では、スペーサ54は、針34の内腔内に摺動可能に挿入されている。アンカー間の分離を維持し、それによって、第1のアンカー16がアンカー放出器48によって針34から放出されるときに第2のアンカー18が誤って放出されることが制限されるように、縫合糸アセンブリの第1のアンカーと第2のアンカー16、18の間にスペーサ54が配置されている。当業者に明らかであるように、外科医が外科処置中にスペーサを除去する必要がないように、スペーサは可消化材料から製造されていてもよい。しかし、スペーサは必要ではなく、あるとしても、可消化材料で製造されている必要はないことを理解されたい。
【0034】
図8に示されているように、縫合デバイス28の針34は、針34が針スラスタ44によって前進しカテーテル30の端部から延びている配置状態に、移動され得る。また、針34を配置すると、その結果、縫合糸ロック又はテンショナ22は、針34に対して前方の位置にあるため、カテーテル30から追い出される。しかし、針34が後退した状態から配置状態に移動する時、針34に対する第1および第2のアンカー16、18の位置は変化しない。
【0035】
図10〜図14に示されている1つの例示的実施形態では、縫合デバイス28は、ヒトの患者の胃腸管内の組織又は筋肉に縫合糸アセンブリ10を配置するのに使用され得る。より詳細には、本方法は、幽門を狭窄化させ、胃内容排出を減少させるように幽門筋の一部を一緒に縫合する又は引き寄せることにより患者の幽門括約筋を狭窄化させることによる肥満の内視鏡的治療に関する。
【0036】
図10に示されているように、縫合糸アセンブリ10を運ぶ縫合デバイス28は、内視鏡32を使用して個人の胃腸管56の中に挿入される。説明し易くするため、縫合デバイス28および縫合糸アセンブリ10は、胃腸管56に対して縮尺を拡大して図示されている。縫合デバイス28は胃腸管56の幽門括約筋58に隣接して位置決めされ、針34はカテーテル30から延びるように配置され得る。後述するように、縫合糸は幽門筋の第1および第2の標的部位62、64に配置され得る。しかし、縫合糸は、必要に応じて他の標的部位に配置され得ることを理解されたい。
【0037】
図11に示されているように、針34の遠位端36が胃腸管56の十二指腸側に配置されるように、幽門括約筋58の第1の標的部位62を針34で穿通する。針34が幽門括約筋58の第1の標的部位62を貫通して延びている状態で、縫合デバイス28のアンカー放出器48を針スラスタ44に対して前進させる。その結果、第2のアンカー18とアンカー放出器48のばね部分52との接触により、アンカー16、18が針34に沿って摺動前進する。図示されているように、アンカー16が胃腸管56の第1の標的部位62の十二指腸側に配置されるように、針34の遠位端36から第1のアンカー16を放出するのに十分な量だけアンカー放出器48を前進させる。
【0038】
次いで、図12に示されているように、針34の遠位端36が胃腸管56の胃側に戻るように、針34を幽門括約筋58の第1の標的部位62から引き抜く。次いで、針34から胃腸管56の内部にスペーサ54(設けられている場合)を放出させるのに十分な量だけ、アンカー放出器48を針スラスタ44に対して前進させ得る。
【0039】
図13に示されているように、第2の標的部位64で係止処置を繰り返し、針34で幽門括約筋58を穿通し、胃腸管56の十二指腸側で第2のアンカー18を放出する。図示されているように、前述のようにアンカー16、18を配置すると、アンカー16、18と幽門筋58との接触により、第1および第2の縫合糸12、14が第1および第2の標的部位62、64に係止され、そのため、アンカー16、18が幽門筋を貫通して胃腸管56の胃側に引き戻されることが防止される。図示されているように、縫合糸ロック22は、最初は、アンカーから離間し、縫合糸12、14の反対側の端部66に隣接して配置されている後退した状態に位置決めされる。
【0040】
次いで、図14に示されているように、縫合糸が標的部位に係止されている状態で、縫合糸ロック又はテンショナ22を縫合糸12、14に沿って前進させ得る。これは、縫合糸ロック22および縫合糸12、14の自由端66に隣接するところを把持する、当業者に明らかな好適な内視鏡用把持装置(図示せず)を使用して達成され得る。次いで、縫合糸端部66を所定の位置に保持したまま、縫合糸ロック22を縫合糸12、14に沿ってアンカーの方に前進させる。縫合糸12、14に沿って縫合糸ロック22を前進させると縫合糸が締め付けられ、アンカー16、18と幽門筋58との接触により幽門括約筋58のアンカー部位62、64の部分が互いの方に引き寄せられる。このようにして、縫合糸アセンブリを締め付けて幽門筋部分を互いに引き寄せると幽門括約筋が狭窄化し、それによって胃内容排出が減少し、肥満の治療に有益となり得る。縫合糸アセンブリに加えられる締め付けの量は、所望の量の幽門括約筋の狭窄化が達成されるように外科医によって決定される。
【0041】
異なる胃内容排出速度が患者に有利であることが後でわかった場合、幽門括約筋の狭窄化の程度を調整することが望ましいことがある。この点に関して、胃内容排出の量を減少又は増加させるため、幽門筋が更に狭窄化又は拡張されるように外科医は縫合糸アセンブリを再調整し得る。これは、縫合糸ロックをアンカーの1つ又は両方に対して縫合糸の長さに沿って位置決めし直すことにより達成され得る。
【0042】
縫合糸アセンブリおよび縫合デバイスの使用を幽門括約筋の狭窄化および/又は無能化を含む肥満の内視鏡的治療に関して説明してきたが、縫合糸アセンブリおよび縫合デバイスはそのように限定されず、当業者に明らかであるように、他の外科処置に使用され得ることを理解されたい。
【0043】
前記の本発明の様々な実施形態の説明は、単に本発明を説明することを意図したものであり、本発明の他の実施形態、変更、および同等物は、添付の特許請求の範囲に記載されている本発明の範囲に入ることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図面の簡単な説明
【図1】本発明の1つの例示的実施形態による縫合糸アセンブリの側面図である。
【図2】図1の断面線2−2に沿った縫合糸アセンブリのアンカーの断面図である。
【図3】図1の縫合糸アセンブリを内視鏡下で送り込むための、本発明の別の例示的実施形態による装置の上面平面図である。
【図4】図3の装置の側面立面図である。
【図5】図3の断面線5−5に沿った図3および図4の装置の部分断面図である。
【図6】図3〜図5の装置の一部の分解組立図である。
【図7】針がカテーテル内に後退した状態にあり、明瞭に見えるように針スラスタが除去されている、図1〜図3の縫合糸アセンブリを運ぶ図3〜図5の装置の部分上面斜視図である。
【図8】針が配置状態にある図7の装置および縫合糸アセンブリの部分上面斜視図である。
【図9】図7の断面線9−9に沿った図7の装置および縫合糸アセンブリの断面図である。
【図10】明瞭に分かるように、装置および縫合糸アセンブリの縮尺を拡大している、幽門結合部に隣接する個人の胃腸管内にある図7の装置および縫合糸アセンブリの部分斜視図である。
【図11】針が胃腸管壁の第1の部位を穿刺し、第1のロック棒が針から放出されている、図10の装置および縫合糸アセンブリの部分側面図である。
【図12】針が第1の部位から引き抜かれ、スペーサが胃腸管の内部に放出されている、図11の装置および縫合糸アセンブリの部分側面図である。
【図13】縫合糸アセンブリの第1および第2のアンカーが胃腸管壁の第1および第2の部位に配置され、縫合糸テンショナが縫合糸アセンブリの縫合糸に対して後退した状態にある、図11および図12の胃腸管の部分側面図である。
【図14】縫合糸テンショナが縫合糸アセンブリの縫合糸に沿って前進し、第1および第2の部位を互いの方に引き寄せている、図13の胃腸管の部分側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の縫合糸、および前記第1の縫合糸の端部に取り付けられており、前記第1の縫合糸を組織又は筋肉に係止させるように構成および配置されている第1のアンカー、
第2の縫合糸、および前記第2の縫合糸の端部に取り付けられており、前記第2の縫合糸を組織又は筋肉に係止させるように構成および配置されている第2のアンカー、並びに
前記第1および第2の縫合糸を第1の固定位置に、および、その後、第2の固定位置に調整可能に固定する縫合糸ロック、
を備える、調整可能な縫合糸アセンブリ。
【請求項2】
第1の長さの縫合糸が、前記第1の固定位置で前記縫合糸ロックと前記第1および第2のアンカーの一方との間に延び、第2の長さの縫合糸が、前記第2の固定位置で前記縫合糸ロックと前記第1および第2のアンカーの一方との間に延び、前記第2の長さが前記第1の長さとは異なり、前記縫合糸アセンブリが前記第1の固定位置に対して調整される、請求項1に記載の調整可能な縫合糸アセンブリ。
【請求項3】
前記第2の長さが前記第1の長さより大きく、前記縫合糸アセンブリが前記第1の固定位置に対して弛緩される、請求項2に記載の調整可能な縫合糸アセンブリ。
【請求項4】
前記第2の長さが前記第1の長さより小さく、前記縫合糸アセンブリが前記第1の固定位置に対して引き締められる、請求項2に記載の調整可能な縫合糸アセンブリ。
【請求項5】
前記第1および第2のアンカーがそれぞれ、細長いアンカー本体を具備する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の調整可能な縫合糸アセンブリ。
【請求項6】
前記第1および第2の縫合糸がそれぞれ、前記第1および第2のアンカーに、前記細長いアンカー本体の両端間にある中間の部位で取り付けられている、請求項5に記載の調整可能な縫合糸アセンブリ。
【請求項7】
前記縫合糸ロックが、前記第1および第2の縫合糸に沿って調整可能に配置されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の調整可能な縫合糸アセンブリ。
【請求項8】
前記縫合糸ロックが通路を具備し、前記第1および第2の縫合糸が前記通路を通って延びる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の調整可能な縫合糸アセンブリ。
【請求項9】
前記縫合糸ロックと前記第1および第2の縫合糸は、それらが互いに対して摺動可能に移動するように構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の調整可能な縫合糸アセンブリ。
【請求項10】
前記縫合糸ロックおよび前記第1および第2の縫合糸の少なくとも1つが、前記縫合糸ロックと前記縫合糸の互いに対する移動を阻止する固定部材を具備する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の調整可能な縫合糸アセンブリ。
【請求項11】
前記第1および第2の縫合糸がそれぞれ、前記縫合糸ロックに係合する固定部材を具備する、請求項10に記載の調整可能な縫合糸アセンブリ。
【請求項12】
前記第1の縫合糸上の固定部材が、前記第2の縫合糸上の固定部材に係合し、それらの互いに対する移動を阻止する、請求項11に記載の調整可能な縫合糸アセンブリ。
【請求項13】
前記固定部材が、前記第1および第2の縫合糸に沿って離間配置されている複数の突起を含む、請求項10〜12のいずれか1項に記載の調整可能な縫合糸アセンブリ。
【請求項14】
軸方向に延びるカテーテル内腔を有する細長いカテーテル、
軸方向に延びる針内腔を有する針であって、組織又は筋肉を穿刺するように構成および配置されている遠位端を具備し、前記カテーテル内腔内に摺動可能に配置されている針、並びに
少なくとも第1および第2のアンカーと、前記第1および第2のアンカーにそれぞれ取り付けられている第1および第2の縫合糸とを具備する縫合糸アセンブリであって、前記第1および第2のアンカーがそれぞれ前記針内腔内に配置されている縫合糸アセンブリ、
を備える、内視鏡用縫合デバイス。
【請求項15】
前記針が長手方向に延びるスロットを具備し、前記第1および第2の縫合糸が前記針内腔から前記スロットを通って延びる、請求項14に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項16】
前記第1および第2のアンカーがそれぞれ、前記針内腔内で摺動可能である、請求項14〜15のいずれか1項に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項17】
前記第1および第2のアンカーが、前記針内腔内に軸方向配列で配置されている、請求項14〜16のいずれか1項に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項18】
前記針内腔内に、前記第1のアンカーと第2のアンカーの間に配置されているスペーサを更に備える、請求項14〜17のいずれか1項に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項19】
前記スペーサが可消化材料から製造されている、請求項18に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項20】
前記第1および第2のアンカーがそれぞれ、細長いアンカー本体を具備する、請求項14〜19のいずれか1項に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項21】
前記第1および第2の縫合糸がそれぞれ、前記アンカー本体の両端間の中間の部位に取り付けられている、請求項20に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項22】
前記縫合糸アセンブリが、前記第1および第2の縫合糸を一緒に少なくとも1つの固定位置に固定する縫合糸ロックを具備する、請求項14〜21のいずれか1項に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項23】
前記縫合糸ロックが、前記カテーテル内に、前記針内腔の外側に配置されている、請求項22に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項24】
前記縫合糸ロックが、前記針の遠位端に隣接して配置されている、請求項22〜23のいずれか1項に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項25】
前記縫合糸ロックが通路を具備し、前記第1および第2の縫合糸が前記通路を通って延びる、請求項22〜24のいずれか1項に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項26】
前記縫合糸ロックと前記第1および第2の縫合糸は、それらが互いに対して摺動可能に移動するように構成されている、請求項22〜25のいずれか1項に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項27】
前記縫合糸ロックおよび前記第1および第2の縫合糸の少なくとも1つが、調整可能なロック構成の前記縫合糸ロックと前記縫合糸の互いに対する移動を阻止する固定部材を具備する、請求項22〜26のいずれか1項に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項28】
前記第1および第2の縫合糸がそれぞれ、前記縫合糸ロックに係合する固定部材を具備する、請求項27に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項29】
前記固定部材が、前記第1および第2の縫合糸に沿って離間配置されている複数の突起を含む、請求項27〜28のいずれか1項に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項30】
前記針を前記カテーテルに対して延びた位置と後退した位置の間で移動させる針スラスタを更に備える、請求項14〜29のいずれか1項に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項31】
前記第1および第2のアンカーを前記針から追い出すアンカー放出器を更に具備する、請求項14〜30のいずれか1項に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項32】
中に前記内視鏡用縫合デバイスが配置される内視鏡と組み合わせた、請求項14〜31のいずれか1項に記載の内視鏡用縫合デバイス。
【請求項33】
中空の身体器官の形状を調整する方法であって、
(a)第1および第2の長さの縫合糸がそれぞれ第1および第2の部位から延びるように、少なくとも1つの縫合糸を前記中空の身体器官の第1および第2の部位に配置する工程、
(b)前記中空の身体器官が第1の形状を取る第1の相対的位置に前記第1および第2の部位を維持するように、前記第1および第2の長さの縫合糸を固定する工程、および
(c)工程(b)の後に、前記中空の身体器官が前記第1の形状とは異なる第2の形状を取る第2の相対的位置に第1および第2の部位を維持するように、前記第1および第2の長さの縫合糸を固定する工程、
を含む、方法。
【請求項34】
前記第2の形状が前記第1の形状より小さくなるように、工程(c)が前記中空の身体器官を狭窄化させることを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記第2の形状が前記第1の形状より大きくなるように、工程(c)が前記中空の身体器官を拡張させることを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
工程(c)が、前記第1および第2の長さの縫合糸を再調整し、前記中空の身体器官を前記第2の形状に再び形作ること、および、前記中空の身体器官を前記第2の形状に維持するため前記第1および第2の長さの縫合糸を固定することを含む、請求項33〜35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
工程(b)が、前記第1および第2の長さの縫合糸を縫合糸ロックで固定することを含み、工程(c)が、前記縫合糸ロックを前記第1および第2の長さの縫合糸の少なくとも1つに対して位置決めし直すことを含む、請求項35〜36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
工程(c)が、前記第1および第2の長さの縫合糸を前記縫合糸ロックに対して摺動させることを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記少なくとも1つの縫合糸が、第1および第2のアンカーにそれぞれ取り付けられている少なくとも第1および第2の縫合糸を含み、工程(a)が、前記第1の縫合糸を前記第1のアンカーで前記第1の部位に係止させ、前記第2の縫合糸を前記第2のアンカーで前記第2の部位に係止させることを含む、請求項33〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
各工程が内視鏡下で実施される、請求項33〜39のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
肥満を治療するために幽門括約筋を調整する方法であって、
(a)第1および第2の長さの縫合糸がそれぞれ第1および第2の部位から延びるように、少なくとも1つの縫合糸を前記幽門括約筋の第1および第2の部位に配置する工程、
(b)胃内容排出を減少させるため、前記幽門括約筋を第1の形状に狭窄化させる工程、および
(c)前記幽門括約筋を前記第1の形状に維持するため、前記第1および第2の長さの縫合糸を固定する工程、
を含む、方法。
【請求項42】
工程(c)の後、胃内容排出を調整するため、前記幽門括約筋を前記第1の形状とは異なる第2の形状に再び形作る工程(d)を更に含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
工程(d)が、胃内容排出を更に減少させるため、前記第2の形状が前記第1の形状より小さくなるように前記幽門括約筋を更に狭窄化させることを含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
工程(d)が、胃内容排出を増加させるため、前記第2の形状が前記第1の形状より大きくなるように前記幽門括約筋を拡張させることを含む、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
工程(d)が、前記第1および第2の長さの縫合糸を再調整し、前記幽門括約筋を前記第2の形状に再び形作ること、および、前記幽門括約筋を前記第2の形状に維持するため前記第1および第2の長さの縫合糸を固定することを含む、請求項42〜44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
工程(c)が、前記第1および第2の長さの縫合糸を縫合糸ロックで固定することを含み、工程(d)が、前記縫合糸ロックを前記第1および第2の長さの縫合糸の少なくとも1つに対して位置決めし直すことを含む、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
工程(d)が、前記第1および第2の長さの縫合糸を前記縫合糸ロックに対して摺動させることを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記少なくとも1つの縫合糸が、第1および第2のアンカーにそれぞれ取り付けられている少なくとも第1および第2の縫合糸を含み、工程(a)が、前記第1の縫合糸を前記第1のアンカーで前記第1の部位に係止させ、前記第2の縫合糸を前記第2のアンカーで前記第2の部位に係止させることを含む、請求項41〜47のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
各工程が内視鏡下で実施される、請求項41〜48のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2008−516733(P2008−516733A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−537954(P2007−537954)
【出願日】平成17年10月18日(2005.10.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/037329
【国際公開番号】WO2006/044837
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(591135163)テンプル・ユニバーシティ−オブ・ザ・コモンウェルス・システム・オブ・ハイアー・エデュケイション (11)
【氏名又は名称原語表記】TEMPLE UNIVERSITY−OF THE COMMONWEALTH SYSTEM OF HIGHER EDUCATION
【Fターム(参考)】