内視鏡装置
【課題】ドラム内に配設された発熱部を効率よく確実に冷却させることができ、装置の小型化、静音化を図った内視鏡装置を提供する。
【解決手段】柔軟であって細長な内視鏡挿入部21を外周面3aに巻取りまたは外周面3aから繰り出しできる回動自在なドラム部3が配設された内視鏡装置1であって、ドラム部3の内部3iに、発熱部32が配設されており、ドラム部3に、ドラム部3内の雰囲気または発熱部32の熱を冷却させる冷却手段100が少なくとも1つ配設されていることを特徴とする。
【解決手段】柔軟であって細長な内視鏡挿入部21を外周面3aに巻取りまたは外周面3aから繰り出しできる回動自在なドラム部3が配設された内視鏡装置1であって、ドラム部3の内部3iに、発熱部32が配設されており、ドラム部3に、ドラム部3内の雰囲気または発熱部32の熱を冷却させる冷却手段100が少なくとも1つ配設されていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡装置、詳しくは、内視鏡装置に配設された発熱部を冷却する冷却手段を有する内視鏡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、内視鏡は、医療分野及び工業用分野において広く利用されている。医療分野において用いられる内視鏡は、細長い挿入部を体腔内に挿入することによって、体腔内の臓器を観察したり、必要に応じて処置具の挿通チャンネル内に挿入した処置具を用いて各種処置をしたりすることができる。
【0003】
また、工業用分野において用いられる内視鏡は、細長い挿入部をジェットエンジン内や、発電所の配管等に挿入することによって、被検部位の傷及び腐蝕等の観察や各種処置等を行うことができる。
【0004】
よって、工業用内視鏡の挿入部は、長い配管の内部等が十分に観察できるよう、医療用のものと比べ非常に長く形成されている。工業用内視鏡の細長の挿入部は、内視鏡検査を行わない場合は、内視鏡装置の収納ケースに配設された回動自在なドラム部の外周に巻き付けられ、出来るだけコンパクトに内視鏡装置に収納、保管される。
【0005】
内視鏡装置の収納ケース内に、上述したドラム部の他、電源部、挿入部に照明光を供給する光源部、挿入部先端の撮像素子に対して信号処理を行うカメラコントロールユニット(以下、CCUと称す)、挿入部の湾曲部を電動湾曲させる駆動機構を備えた電動湾曲装置、該電動湾曲装置を駆動制御して湾曲部の湾曲状態を制御する電動湾曲制御回路部、等が設けられている。
【0006】
そして、この内視鏡装置は、光源部、CCU、電動湾曲装置、電動湾曲制御回路部等に、電源部から電力を供給する構成になっている。また、収納ケースの小型化を図るため、ドラム部内に、光源部、CCU等の電気部品を配設する技術も周知である。
【0007】
ところで、例えば光源部、CCU等は、電源が供給されると発熱する。この際、ある一定の温度以上発熱すると、光源部が割れたり、ドラム内の雰囲気を過度に熱してしまい、他のドラム部内に配設された部品に熱が伝播してしまい、該部品の故障に繋がったりする場合がある。
【0008】
尚、この光源部等のドラム部内の雰囲気を熱する発熱部は、ドラム部の回動中心に配設されているとは限らない。よって、ドラム部の外周に対する内視鏡挿入部の巻き付け具合により、ドラム部が回動する毎に光源部等の発熱部の位置も移動することとなる。このことから、ドラム部回動停止後に発熱部が特定位置に常に位置するとは限らない。
【0009】
そこで、特許文献1では、光源部、CCU等をドラム部内に配設したことにより発生した収納ケース内のスペースに、位置が移動してしまう発熱部を確実に冷却するため、ドラム部の外側からドラム部内の隅々まで空気を送り込む大風量の大型のシロッコファンを設けた。また、収納ケースに冷却のための空気を吸気するための吸気部、及び冷却された雰囲気を収納ケースから排出するための排出部を設けた内視鏡装置が提案されている。
【0010】
この内視鏡装置は、吸気部から吸気した空気を大型のシロッコファンを用いてドラム部内の隅々まで送気し、該ドラム部内から冷却に用いた雰囲気を排気部から収納ケースの外部に送気することにより、発熱部の熱及び発熱部により熱されたドラム部内の雰囲気を確実に冷却するようになっている。
【特許文献1】特開2001−264643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1に提案された内視鏡装置においては、大型ファンを用いると、ファンを配設するケースも大型化してしまうため、内視鏡装置自体が大型化してしまうといった問題がある。
【0012】
また、ファンを大型化すると、ケース内でのファンの風切り音、及びファンを駆動するモータ音等が大きくなってしまい、使用者にとって非常に不愉快である。
【0013】
本発明は、上記問題点および上記事情に鑑みてなされたものであり、ドラム内に配設された発熱部を効率よく確実に冷却させることができ、装置の小型化、静音化を図った内視鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明による内視鏡装置は、柔軟であって細長な内視鏡挿入部を外周面に巻取りまたは外周面から繰り出しできる回動自在なドラム部が配設された内視鏡装置であって、上記ドラム部の内部に、発熱部が配設されており、上記ドラム部に、該ドラム部内の雰囲気または上記発熱部の熱を冷却させる冷却手段が少なくとも1つ配設されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ドラム内に配設された発熱部を効率よく確実に冷却させることができ、装置の小型化、静音化を図った内視鏡装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
(第1実施の形態)
図1は、本発明の第1実施の形態を示す内視鏡装置の一部を破いて示した斜視図、図2は、図1のドラム部の一部を破いて内部の構成を示した部分透視斜視図、図3は、図1のドラム部と周辺部材の一部を破いて構成を示した部分透視斜視図、図4は、図1を図中右側面から見た部分透視図である。
【0018】
図1に示すように、内視鏡装置1は、柔軟であって細長の挿入部21を有する工業用の内視鏡(以下内視鏡と称す)2と、収納ケース8とにより、主要部が構成されている。収納ケース8は、移動用の車輪99を下部に有する箱体81と、該箱体81の上部に開閉自在に接続された蓋体82とにより構成され、未使用の際に内視鏡2等が収納される。尚、内視鏡2は、医療用内視鏡であってもよい。
【0019】
収納ケース8の箱体81は、内部に収納した内視鏡2に外部から加わる衝撃力を吸収する図示しない緩衝材等を備えている。また、箱体81の内部に、内視鏡2を収納する際、内視鏡2の挿入部21を外周面3aに巻き取る、または内視鏡2を使用する際、挿入部21を外周面3aから繰り出すドラム部3、装置本体4、空気流路制御部65、電源ユニット40、電源分配基板41(図3参照)等が収納されている。
【0020】
図4に示すように、装置本体4と、ドラム部3の上面板3jの回動中心3sに配設された図示しない軸受けとは、回動軸31を介して連結されている。よって、装置本体4は、回動軸31を介してドラム部3を回動自在に軸支している。
【0021】
装置本体4の内部に、内視鏡装置1の動作を制御する装置、内視鏡装置1に用いるまたは内視鏡装置1によって得られたデータを記録する媒体、回動軸3を回動させる部材(いずれも図示されず)等が配設されている。
【0022】
ドラム部3は、外壁部である上面板3j,下面板3k及び外周面3aを有する管状部材により構成されたフランジ形状を有している。また、上面板3j及び下面板3kの、後述する発熱部32,ファン100に対向する位置に、貫通孔3jh,3khがそれぞれ形成されている。
【0023】
電源ユニット40は、図3に示すように、電源分配基板41及びケーブル(以下、FFC(Flat Flexible Cable)と称す)42を介して、ドラム部3と接続されている。詳しくは、電源ユニット40の出力コネクタ40aは、電源分配基板41に接続されている。
【0024】
また、ドラム部3の回動数に応じた長さであって柔軟で平らな形状に構成されたFFC42は、ドラム部3の回動軸31に巻き付けられており、該FFC42の一端は、例えばドラム部3内に配設されたカメラコントロールユニット(以下、CCUと称す)33に接続されており、他端は電源分配基板41に接続されている。よって、電源ユニット40から供給された電源は、電源分配基板41により、FFC42を介してドラム部3に供給される。
【0025】
ドラム部3の内部3iに、光源部32、CCU33、ファン100等が配設されている。光源部32は、例えばランプ部と点灯装置(いずれも図示されず)とにより、主要部が構成されている。
【0026】
光源部32は、挿入部21の基端に連結されることにより、挿入部21に挿通された図示しないライトカイドの基端面に照明光を供給する。尚、光源部32は、FFC42を介して電源分配基板41から電源が供給されると発熱する。
【0027】
CCU33は、挿入部21の先端部に配設された、図示しない電荷結合素子型固体撮像素子等に対する信号処理を行う。また、CCU33も、FFC42を介して電源分配基板41から電源が供給されると発熱する。
【0028】
よって、光源部32及びCCU33は、本発明における発熱部を構成している。尚、以下、発熱部は、光源部32を例に挙げて説明する。
【0029】
光源部32及びCCU33は、図4に示すように、ドラム部3内の外周面3aに寄りに他の電気部品とともに配設されている。よって、光源部32及びCCU33は、ドラム部3と一体に回動する。
【0030】
ファン100は、小型の、例えばシロッコファンにより構成されており、図2,図4に示すように、ドラム部3の内部3iであって、光源部32の近傍位置、例えば図4中、装置本体4寄りの近傍位置に、該光源部32の中心とファン100の中心とが同軸上となるように配設されている。よって、ファン100も、ドラム部3と一体に回動する。
【0031】
尚、ファン100の中心と、光源部32の中心とを同軸上に配設することで、光源部32及びファン100が、ドラム部3と一体に回動したとしても、ファン100は、光源部32に確実に雰囲気である空気Aを送気することができる。
【0032】
ファン100は、後述する吸気部60及びドラム部3の上面板3jに形成された貫通孔3jhから吸気した空気Aを光源部32に局部的に送気することにより、局部的に光源部32の熱及びドラム部3の内部3iの雰囲気を冷却する。このことからファン100は、本発明における冷却手段を構成している。
【0033】
尚、ファン100は、例えば光源部32に常時空気を送気していなくてもよい。図5にファンを動作させるための電気回路の構成の一例を示すブロック図を示すが、同図に示すように、ドラム部3の内部3iであって、光源部32の近傍に、温度センサ70を配設し、該温度センサ70を信号処理回路71に接続し、該信号処理回路71をファン回転制御回路72に接続し、該ファン回転制御回路72をファン100に接続する。
【0034】
このことにより、温度センサ70が、ドラム部3内の雰囲気が規定した温度以上になったことを検出すると、信号処理回路71によって、処理された信号を元に、ファン回転制御回路72は、ファン100の回転数を制御する。即ち、温度センサ70が、規定した温度以上になったことを検出したときのみ、ファン100を回転させ、光源部32に局部的に空気Aを送気するようにしても良い。
【0035】
図1に戻って、収納ケース8の箱体81の上面に、箱体81内に光源部32を冷却するための空気Aを吸気するための吸気部60、及び箱体81内の雰囲気A’を排出するための排気部61が設けられている。また、収納ケース8の箱体81の上面に、内視鏡2によって撮像された被検部位の画像を表示するモニタ7が配設されている。
【0036】
空気流路制限部65は、例えば断熱材で構成されており、箱体81及び装置本体4に図4に示すように固定されている。よって、空気流路制限部65は、ドラム部3の外周面3aから挿入部21の繰り出し等によるドラム部3の回動の影響を受けない。よって、空気流路制限部65に連通された吸気部60及び排気部61もドラム部3の回動に関わらず箱体81の上面に固定されたままである。
【0037】
また、空気流路制限部65は、吸気部60及び排気部61と連通されており、吸気部60、排気部61、ファン100、発熱部32との間を閉路化する。よって、空気流路制限部65は、箱体81に、吸気部60からファン100に該ファン100に用いられる空気Aを案内するよう空気Aの箱体81内の流れを制限する、及び排気部61に、ファン100によって排気された雰囲気A’を案内するよう雰囲気A’の箱体81内の流れを制限する。
【0038】
このように構成された本実施形態の内視鏡装置においては、先ず、例えば温度センサ70(図5参照)が、ドラム部3内の雰囲気の温度が規定の温度以上になったことを検知すると、ファン100が一方向に回転することにより、図4に示すように、吸気部60から空気Aが箱体81内に進入する。
【0039】
箱体81内に進入した空気Aは、空気流路制限部65により、ドラム部3の上面板3jに形成された貫通孔3jhを介してドラム部3内のファン100に案内される。ファン100は、空気Aを局部的に光源部32に向けて送気する。
【0040】
この際、ファン100は、光源部32の近傍に位置しているため、ドラム部3が回動したとしても、ドラム部3の回動の影響を受けずに光源部32に局部的に効率良く確実に空気を送気することができる。このことにより、光源部32及びドラム部3内の雰囲気は、冷却される。
【0041】
また、ファン100は、光源部32の近傍に位置していることにより、ファン100は、ドラム部3の外部に配設するファンよりも小型でよい。よって、ファンが小型な分、収納ケース8の箱体81を小型化することができるため内視鏡装置1を小型化することができる。
【0042】
さらに、ファン100は小型であるため、ファンを駆動させる電力を、大型ファンよりも、小さくすることができる。よって、内視鏡装置1の省電力化を図ることができ、また、ファンの風切り音も小さくなるため、静音化も図ることができる。
【0043】
最後に、冷却された雰囲気A’は、ファン100によりドラム部3の下面板3kに形成された貫通孔3khを介してドラム部3の外方に送気される。この雰囲気A’は、ファン100及び空気流路制限部65により、排気部61に案内され、その後、排気部61から箱体81の外方に排気される。
【0044】
このようにして、ドラム部3内に配設された光源部32の熱を小型のファンにより局部的に効率よく確実に冷却させることができ、省電力かつ装置の小型化、静音化を図った内視鏡装置1を提供することができる。
【0045】
尚、以下、本実施の形態の変形例を図6,図7を用いて示す。本実施の形態においては、吸気部60は、箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気するためのものであり、排気部61は、箱体81内の雰囲気A’を排出するためのものであると示した。
【0046】
これに限らず、ファン100を、図4に示した一の方向と反対の他の方向に回転させることにより、図6,図7に示すように、排気部61から箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0047】
また、以下、別の変形例を示すと、本実施の形態においては、収納ケース8の箱体81の上面に、空気Aを吸気するための吸気部60、及び箱体81内の雰囲気A’を排出するための排気部61が設けられていると示したが、これに限らず、排気部61を箱体81の下面に形成して、これに合わせて吸気部60、排気部61、ファン100、発熱部32との間を閉路化するよう、箱体81内の空気の流れを制限して空気流路制限部65を箱体81に固定しても良い。
【0048】
さらに、以下、別の変形例を図8を用いて示す。図6,図7同様、排気部61から箱体81内に光源部32の熱を局部的に冷却するための空気Aを吸気し、図8に示すように、箱体81の下面に設けられた吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにして、これに合わせて吸気部60、排気部61、ファン100、発熱部32との間を閉路化するよう箱体81内の空気の流れを制限して空気流路制限部65を箱体81に固定しても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。よって、吸気部60、排気部61は、箱体81の上面に限らず、箱体81の側面、または下面に形成しても良い。
【0049】
この場合においても、ファン100を上記他の方向に回転させることにより、排気部60から箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしても良い。
【0050】
次いで、以下、別の変形例を図9を用いて示す。本実施の形態においては、ファン100は、図2,図4に示すように、ドラム部3の内部3iであって、光源部32の近傍位置、例えば図4中、装置本体4寄りの近傍位置に、該光源部32の中心とファン100の中心とが同軸上となるように配設されていると示した。
【0051】
これに限らず、光源部32の近傍であって、光源部32の中心とファン100の中心とが同軸上に配設されているのであれば、図9に示すように、図中外周面3a寄りの近傍位置に配設して、これに合わせて吸気部60、排気部61、ファン100、発熱部32との間を閉路化するよう箱体81内の空気の流れを制限して空気流路制限部65を箱体81に固定しても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0052】
この場合においても、ファン100を上記他の方向に回転させることにより、排気部61から箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしても良い。さらに、吸気部60及び排気部61は、上述したように、箱体81の上面に限らず、箱体81の側面、または下面に形成しても良い。
【0053】
次いで、以下、別の変形例を図10を用いて示す。本実施の形態においては、光源部32及びファン100は、図4に示すように、ドラム部3内の外周面3aに寄りに配設されていると示した。これに限らず、図10に示すように、光源部32及びファン100をドラム部3の回動中心3s上に同軸上となるよう配設しても良い。
【0054】
光源部32及びファン100がドラム部3の回動中心3s上に配設されていることにより、ドラム部3が回動しても、光源部32及びファン100は、回動しないことから、ドラム部3内において空気の循環が起こらない。即ちドラム部内で熱の分散が起こらない。
【0055】
よって、ファン100は、光源部32に、局部的により効率良く確実に空気を送気することができる。このことにより、光源部32の熱及びドラム部3内の雰囲気は、より確実に冷却される。また、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0056】
この場合においても、ファン100を上記他の方向に回転させることにより、排気部61から箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしても良い。さらに、吸気部60及び排気部61は、上述したように、箱体81の上面に限らず、箱体81の側面、または下面に形成しても良い。
【0057】
次いで、以下、別の変形例を図11を用いて示す。光源部32を冷却する冷却手段としてファン100を例に挙げて示したが、これに限らず、図11に示すように、ヒートパイプを用いても本実施の形態と同様に効果を得ることができる。
【0058】
図11は、ドラム部内にファンの代わりにヒートパイプを配設したことを示す部分透視図である。
同図に示すように、ドラム部3の内部3iに、光源部32と、ドラム部3の下面板3kを連結する、ヒートパイプ400が配設されている。尚、ヒートパイプとは、熱を伝達するパイプのことである。また、ヒートパイプ400は、1つでなくとも複数配設されていても良い。
【0059】
詳しくは、ヒートパイプ400は、例えばウィックという網目状材料を内張りした金属パイプの中に少量の液体が封入されており、該液体が片方で熱せられると蒸気流となって他方に移動し、他方で冷やされるとまた液体化してウィックを通して元に戻るという対流構造を利用した熱伝導媒体のことである。
【0060】
よって、光源部32が規定の温度以上に発熱すると、光源部32の熱は、ヒートパイプ400に伝達され、さらに、該熱は、下面板3kに伝達される。その後、上記熱は、ヒートパイプ400の熱放射により、排気部61から、箱体81の外部に排気される。このことにより、光源部32は、局部的に確実に冷却される。このことからヒートパイプ400は、本発明における冷却手段を構成している。
【0061】
尚、ヒートパイプ400は、光源部32と下面板3kを連結すると示したが、光源部32と、上面板3j,外周面3a、または図示しないドラム部3の側面部と連結しても良い。また、光源部32の熱は、吸気部60から排気してもよい。
【0062】
さらに、ヒートパイプ400は、ドラム部3の回動中心3s上に配設された光源部32と、回動中心3s上において、ドラム部3の外壁部と連結してもよい。
【0063】
また、ヒートパイプを用いることにより、光源部32の冷却にファンを用いたときよりも静音性を高めることができる。さらに、ヒートパイプ自体は、発熱しないため、ドラム部3の内部3iの雰囲気を熱することがないので、ドラム部3の内部3iに配設された他の電気部品への熱の伝播を防ぐことができる。
【0064】
(第2実施の形態)
図12は、本発明の第2実施の形態を示す内視鏡装置の一部を破いて示した斜視図、図13は、図12を図中右側面から見た部分透視図である。
この第2実施の形態の内視鏡装置の構成は、上記図1乃至図10に示した内視鏡装置1と殆ど同じであるが、本実施の形態においては、ファンは、ドラム部3の内部3iではなく、ドラム部3の外壁部に配設された点のみが異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。また本実施の形態においても、発熱部は、光源部32を例に挙げて説明する。
【0065】
図12,図13に示すように、内視鏡装置201の光源部32は、ドラム部3内の外周面3a及び上面板3jに寄りに配設されている。よって、光源部32は、ドラム部3と一体に回動する。
【0066】
また、ファン200は、小型の、例えばシロッコファンにより構成されており、光源部32の近傍であって、ドラム部3の外壁部、例えば上面板3jの光源部32と対向する位置に、該光源部32の中心とファン200の中心とが同軸上となるように配設されている。よって、ファン200も、ドラム部3と一体に回動する。
【0067】
ファン200は、吸気部60から吸気した空気Aをドラム部3の上面板3jに形成された貫通孔3jhを介して光源部32に送気することにより、局部的に光源部32の熱及びドラム部3の内部3iの雰囲気を冷却する。このことからファン200は、本発明における冷却手段を構成している。
【0068】
このように構成された本実施形態の内視鏡装置201においては、先ず、例えば温度センサ70(図5参照)が、ドラム部3の内部3iの雰囲気の温度が規定の温度以上になったことを検知すると、ファン200が一方向に回転することにより、図13に示すように、吸気部60から空気Aが箱体81内に進入する。
【0069】
箱体81内に進入した空気Aは、空気流路制限部65により、ドラム部3の上面板3jに配設されたファン200に案内される。ファン200は、空気Aをドラム部3の上面板3jに形成された貫通孔3jhを介して光源部32に向けて局部的に送気する。
【0070】
この際、ファン200は、光源部32の近傍に位置しているため、ドラム部3が回動したとしても、ドラム部3の回動の影響を受けずに光源部32に局部的に効率良く確実に空気を送気することができる。このことにより、光源部32の熱及びドラム部3の内部3iの雰囲気は、冷却される。
【0071】
また、ファン200は、光源部32の近傍に位置していることにより、ファン200は、ドラム部3の外部に配設するファンよりも小型でよい。よって、ファン200が小型なため、収納ケース8の箱体81を小型化することができ、内視鏡装置201を小型化することができる。
【0072】
さらに、ファン200は小型により、ファンを駆動させる電力を、大型ファンよりも、小さくすることができ、内視鏡装置201の省電力化を図ることができる。
【0073】
また、ファン200は、ドラム部3の上面板3jに配設されているため、ドラム部3が大きくなってしまうことを防ぐことできる。さらに、ファン200はドラム部3の内部3iに配設されてないため、ファン200の風切り音も小さくなることから、静音化も図ることができる。
【0074】
最後に、冷却された雰囲気A’は、ドラム部3の外壁部である下面板3kに形成された貫通孔3khを介してドラム部3の外方に送気される。この雰囲気A’は、空気流路制限部65及びファン200により、排気部61に案内され、その後、排気部61から箱体81の外方に送気される。
【0075】
このようにして、ファンをドラムの外壁部に配設しても、ドラム部3内に配設された光源部32を小型のファンにより効率よく確実に冷却させることができ、省電力かつ装置の小型化、静音化を図った内視鏡装置201を提供することができる。
【0076】
尚、以下、変形例を示す。本実施の形態においても、上述した第1実施の形態同様、ファン200を上記一の方向とは反対の他の方向に回転させることにより、排気部61から箱体81内に光源部32を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしてもよい。さらに、吸気部60及び排気部61は、上述したように、箱体81の上面に限らず、箱体81の側面、または下面に形成しても良い。
【0077】
また、以下、別の変形例を図14を用いて示す。本実施の形態においては、ファン200は、ドラム部3の上面板3jに配設すると示した。これに限らず、光源部32を下面板3kに配設してもよい。また、図14に示すように、外壁部である外周面3aに配設しても本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0078】
尚、この場合においても、ファン200を上記他の方向に回転させることにより、排気部61から箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしても良い。さらに、吸気部60及び排気部61は、上述したように、箱体81の上面に限らず、箱体81の側面、または下面に形成しても良い。
【0079】
さらに、この場合、箱体81内の雰囲気A’は、排気部61または吸気部60だけでなく、内視鏡2の挿入部21の図示しない先端部から排気するようにしてもよい。
【0080】
さらに、以下、別の変形例を図15を用いて示す。本実施の形態においては、光源部32は、図13に示すように、ドラム部3内の外周面3a及び上面板3j寄りに配設されていると示し、ファン200は、光源部32の近傍であって、ドラム部3の外壁部、上面板3jの光源部32と対向する位置に、光源部32の中心とファン200の中心とが同軸上となるよう配設されていると示した。
【0081】
これに限らず、図15に示すように、光源部32及びファン200をドラム部3の回動中心3s上に同軸上となるよう配設しても良い。
【0082】
光源部32及びファン200がドラム部3の回動中心3s上に配設されていることにより、ドラム部3が回動しても、光源部32及びファン200は、回動しないことから、ドラム部3内において空気の循環が起こらない。即ちドラム部3内において熱の分散が起こらない。
【0083】
よって、ファン200は、光源部32により局部的に効率良く確実に空気を送気することができる。このことにより、光源部32の熱及びドラム部3内の雰囲気は、より確実に冷却される。また、上述した第2実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0084】
さらに、この場合においても、ファン200を上記他の方向に回転させることにより、排気部61から箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしても良い。さらに、吸気部60及び排気部61は、上述したように、箱体81の上面に限らず、箱体81の側面、または下面に形成しても良い。
【0085】
尚、以下、別の変形例を示す。上述した第1実施の形態及び第2実施の形態においては、ファン100またはファン200を1つ設ける例を示したが、これに限らず、複数設ければ、さらに光源部の冷却効果が高まるということは言うまでもない。
【0086】
また、以下、別の変形例を示すと、ファン100またはファン200は、光源部32の近傍位置に配設されると示したが、ドラム部3またはドラム部3内の雰囲気を冷却するのを主目的とすれば、ドラム部3の内部3iまたはドラム部3の外壁部であれば、光源32の近傍位置に配設されてなくてもよい。
【0087】
次いで、以下、別の変形例を図16を用いて示す。光源部32を局部的に冷却する冷却手段としてファン100,200、またはヒートパイプ400を例に挙げて示したが、これに限らず図16に示すように、ヒートパイプ400及びヒートシンク500を用いても上述した第1実施の形態及び第2実施の形態と同様に効果を得ることができる。
【0088】
図16は、ドラム部内にヒートパイプを配設し、ドラム部の外壁部にヒートシンクを配設した変形例を示す部分透視図である。尚、以下、ドラム部3に配設する例を挙げて説明する。
【0089】
同図に示すように、ドラム部3の内部3iに、光源部32と、ドラム部3の下面板3kを連結する、ヒートパイプ400が配設されている。また、ドラム部3の外壁部である下面板3kであって、ヒートパイプ400に対向する位置に、ヒートシンク500が配設されている。
【0090】
ヒートシンク500とは、放熱のために使われる金属製の板、所謂放熱板のことであり、一般に発熱のために誤動作する可能性のある部品の冷却に使用されるものである。
【0091】
よって、光源部32が規定の温度以上に発熱すると、光源部32の熱は、ヒートパイプ400に伝達され、さらに、該熱は、ヒートシンク500に伝達される。その後、ヒートシンク500の熱放射により、排気部61から箱体81の外部に排気される。このことにより、光源部32の熱は、局部的により確実に冷却される。よってヒートシンク500は本発明における冷却手段を構成している。
【0092】
尚、ヒートシンク500は、下面板3kに配設すると示したが、ヒートパイプ400の位置によって、上面板3jまたは外周面3a若しくはドラム部3の側面に配設しても良い。また、光源部32の熱は、吸気部60から排気してもよい。また、ヒートシンク500は、ヒートパイプ400の位置によって、ドラム部3の回動中心3s上に配設してもよい。
【0093】
また、ヒートパイプ400は、1つでなくとも複数配設されていても良い。この場合、ヒートパイプ400が配設された数と同数、ドラム部の外壁部にヒートシンク500を複数本配設すればよい。
【0094】
さらに、ヒートパイプを用いることにより、光源部32の冷却にファンを用いたときよりも静音性を高めることができる。さらに、ヒートパイプ自体は、発熱しないため、ドラム部3の内部3iの雰囲気を熱することがないので、ドラム部3の内部3iに配設された他の電気部品への熱の伝播を防ぐことができる。
【0095】
次いで、以下、別の変形例を図17を用いて示す。ヒートシンク500の代わりにファン200を、図17に示すように、ドラム部3の下面板3kの設けても良い。図17は、ドラム部3内にヒートパイプを配設し、ドラム部3の外壁部にファンを配設した変形例を示す部分透視図である。
【0096】
同図に示すように、ドラム部3の内部3iに、光源部32と、ドラム部3の下面板3kを連結する、ヒートパイプ400が配設されている。また、ドラム部3の外壁部である下面板3kであって、ヒートパイプ400に対向する位置に、ファン200が配設されている。
【0097】
よって、光源部32が規定の温度以上に発熱すると、光源部32の熱は、ヒートパイプ400に伝達され、さらに、該熱は、下面板3kに伝達される。その後、上記熱は、ファン200により排気部61から、箱体81の外部に排気される。このことにより、光源部32の熱は、局部的により確実に冷却される。また、ファン200が、ヒートパイプ400を局部的に冷却することにより、光源部32の熱も確実に冷却される。このような構成によっても上述した第1実施の形態及び第2実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0098】
尚、ファン200は、下面板3kに配設すると示したが、ヒートパイプ400の位置によって、上面板3jまたは外周面3aまたはドラム部3の側面に配設しても良い。また、ファン200は、ヒートパイプ400の位置によって、ドラム部3の回動中心3sに配設してもよい。
【0099】
次いで、以下、別の変形例を図18を用いて示す。光源部32を冷却する冷却手段として図18に示すように、水冷装置または油冷装置を用いても上述した第1実施の形態及び第2実施の形態と同様に効果を得ることができる。
【0100】
図18は、ドラム部内に水冷装置または油冷装置を配設し、ドラム部の外壁部にヒートシンク及びファンを配設した変形例を示す部分透視図である。
【0101】
同図に示すように、ドラム部3の内部3iに、光源部32の少なくとも一部を囲み光源部32とドラム部3の下面板3kとを連結する水冷配管または油冷配管600aと、該水冷配管または油冷配管600aに水もしくは油を供給するポンプ600bとにより、構成された水冷装置または油冷装置600が配設されている。
【0102】
ドラム部3の外壁部である下面板3k上であって、水冷配管または油冷配管600aに対向する位置に、ヒートシンク500が配設されており、さらに該ヒートシンク500上にファン200が配設されている。
【0103】
よって、光源部32が規定の温度以上に発熱すると、光源部32の熱は、水冷配管または油冷配管600aに伝達され、ポンプ600bにより、水冷配管または油冷配管600aに水若しくは油が供給されることにより、上記熱は、ヒートシンク500に伝達される。
【0104】
その後、上記熱は、ヒートシンク500及びファン200により排気部61から、箱体81の外部に排気される。このことにより、光源部32の熱は、局部的により確実に冷却される。このような構成によっても、上述した第1実施の形態及び第2実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0105】
尚、ヒートシンク500は、下面板3kに配設すると示したが、ヒートパイプ400の位置によって、上面板3jまたは外周面3aに配設しても良い。また、光源部32の熱は、ファン200を一定の方向とは反対の他の方向に回転させることにより、吸気部60から排気してもよい。
【0106】
また、以下別の変形例を示す。ヒートシンク500及びファン200は、水冷配管または油冷配管600aの位置に応じて、ドラム部3の回動中心3s上に配設してもよい。さらに、光源部32が規定の温度以上に発熱すると、ポンプ600bにより、水冷配管または油冷配管600aに水若しくは油が供給されると示したが、これに限らず常時水冷配管または油冷配管600aに水若しくは油を供給し続けてもよい。
【0107】
さらに、水冷装置または油例装置600を用いることにより、光源部32の冷却にファンを用いたときよりも静音性を高めることができる。さらに、水冷配管または油冷配管600a自体は、発熱しないため、ドラム部3の内部3iの雰囲気を熱することがないので、ドラム部3の内部3iに配設された他の電気部品への熱の伝播を防ぐことができる。
【0108】
以下、別の変形例を示す。上述した第1実施の形態及び第2実施においては、冷却手段により冷却される発熱部は、光源部32を例に挙げて示したが、CCU33でも良く、さらに、ドラム部内に配設され、電源が供給されることにより発熱するものであれば、あらゆる電気部品でも良いことは勿論である。
【0109】
また、以下、別の変形例を示す。上述した第1実施の形態及び第2実施においては、光源部1個を冷却する例を示したが、ドラム部内に配設されている全ての発熱部に適用できるということは勿論である。即ち、光源部32,CCU33及び他の電気部品を同時に冷却するようにしてもよい。
【0110】
また、以下、別の変形例を示すと、吸気部60及び排気部61は、箱体81の上面に形成されると示したが、蓋体82に形成しても良いことは云うまでもない。
【0111】
[付記]
以上詳述した如く、本発明の実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。即ち、
(1)柔軟であって細長な内視鏡挿入部を外周面に巻取りまたは外周面から繰り出しできる回動自在なドラム部が配設された内視鏡装置であって、
上記ドラム部の内部に、発熱部が配設されており、
上記ドラム部に、該ドラム部内の雰囲気または上記発熱部を冷却させる冷却手段が少なくとも1つ配設されていることを特徴とする内視鏡装置。
【0112】
(2)上記発熱部は、上記内視鏡の光源部と、上記内視鏡に配設されたカメラのコントロールユニットとの少なくとも一方であることを特徴とする付記1に記載の内視鏡装置。
【0113】
(3)上記発熱部は、上記ドラム部の内部であって、該ドラム部の回動中心に配設されていることを特徴とする付記1または2に記載の内視鏡装置。
【0114】
(4)上記冷却手段は、上記ドラム部内に配設されていることを特徴とする付記1〜3のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0115】
(5)上記冷却手段は、上記ドラム部の外壁部に配設されていることを特徴とする付記1〜3のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0116】
(6)上記冷却手段は、上記発熱部近傍に配設されていることを特徴とする付記1〜5のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0117】
(7)上記冷却手段は、上記ドラムの回動中心に配設されていることを特徴とする付記1〜6のいずかに記載の内視鏡装置。
【0118】
(8)上記冷却手段は、ファン、ヒートシンク、ヒートパイプ、水冷装置、油冷装置の少なくとも1つであることを特徴とする付記1〜7のいずかに記載の内視鏡装置。
【0119】
(9)上記ドラム部が収納される収納ケースをさらに有し、該収納ケースに、上記冷却手段に用いられる雰囲気を吸気するための吸気部、及び上記冷却手段によって冷却された雰囲気を排気するための排気部が設けられていることを特徴とする付記1〜8のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0120】
(10)上記収納ケースに、上記吸気部から上記冷却手段に該冷却手段に用いられる雰囲気を案内するための、及び上記排気部に上記冷却手段によって冷却された雰囲気を案内するための空気流路制御部が配設されていることを特徴とする付記9に記載の内視鏡装置。
【0121】
(11)上記吸気部と上記排気部とは同一であることを特徴とする付記10に記載の内視鏡装置。
【0122】
(12)上記空気流路制御部により、上記冷却手段、上記発熱部、上記吸気部、上記排気部は閉路化されていることを特徴とする付記10または11に記載の内視鏡装置。
【0123】
(13)上記空気流路制御部は、断熱材で構成されていることを特徴とする付記10〜12のいずれかに記載の内視鏡装置。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明の第1実施の形態を示す内視鏡装置の一部を破いて示した斜視図。
【図2】図1中のドラム部の一部を破いて内部の構成を示した部分透視斜視図。
【図3】図1のドラム部と周辺部材の一部を破いて構成を示した部分透視斜視図。
【図4】図1を図中右側面から見た部分透視図。
【図5】図1中のファンを動作させるための電気回路の構成の一例を示すブロック図。
【図6】排気部から空気を吸気し、吸気部から雰囲気を排気する変形例を示した図1の内視鏡装置の一部を破いて示した斜視図。
【図7】図6を図中右側面から見た部分透視図。
【図8】下面に設けられた吸気部から箱体内の雰囲気A’を排出する図4の変形例を示す部分透視図。
【図9】ファンを光源部の近傍位置であって、外周面寄りに配設した図4の変形例を示す部分透視図。
【図10】ファン及び光源部をドラム部の回動中心上に配設した図4の変形例を示す部分透視図。
【図11】ドラム部内にファンの代わりにヒートパイプを配設した図4の変形例を示す部分透視図。
【図12】本発明の第2実施の形態を示す内視鏡装置の一部を破いて示した斜視図。
【図13】図12を図中右側面から見た部分透視図。
【図14】ファンをドラムの外周面に配設した図13の変形例を示す部分透視図。
【図15】ファンをドラム部の外壁部であって、ドラム部の回動中心上に配設した図13の変形例を示す部分透視図。
【図16】ドラム部内にヒートパイプを配設し、ドラム部の外壁部にヒートシンクを配設した変形例を示す部分透視図。
【図17】ドラム部内にヒートパイプを配設し、ドラム部の外壁部にファンを配設した図16の変形例を示す部分透視図。
【図18】ドラム部内に水冷装置または油冷装置を配設し、ドラム部の外壁部にヒートシンク及びファンを配設した図16の変形例を示す部分透視図。
【符号の説明】
【0125】
1…内視鏡装置
3…ドラム部
3a…ドラム部外周面
3i…ドラム部内部
3j…上面板
3k…下面板
3s…ドラム部の回動中心
21…内視鏡挿入部
32…光源部
33…CCU
100…ファン
200…ファン
201…内視鏡装置
400…ヒートパイプ
500…ヒートシンク
600…水冷装置/油冷装置
代理人 弁理士 伊藤 進
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡装置、詳しくは、内視鏡装置に配設された発熱部を冷却する冷却手段を有する内視鏡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、内視鏡は、医療分野及び工業用分野において広く利用されている。医療分野において用いられる内視鏡は、細長い挿入部を体腔内に挿入することによって、体腔内の臓器を観察したり、必要に応じて処置具の挿通チャンネル内に挿入した処置具を用いて各種処置をしたりすることができる。
【0003】
また、工業用分野において用いられる内視鏡は、細長い挿入部をジェットエンジン内や、発電所の配管等に挿入することによって、被検部位の傷及び腐蝕等の観察や各種処置等を行うことができる。
【0004】
よって、工業用内視鏡の挿入部は、長い配管の内部等が十分に観察できるよう、医療用のものと比べ非常に長く形成されている。工業用内視鏡の細長の挿入部は、内視鏡検査を行わない場合は、内視鏡装置の収納ケースに配設された回動自在なドラム部の外周に巻き付けられ、出来るだけコンパクトに内視鏡装置に収納、保管される。
【0005】
内視鏡装置の収納ケース内に、上述したドラム部の他、電源部、挿入部に照明光を供給する光源部、挿入部先端の撮像素子に対して信号処理を行うカメラコントロールユニット(以下、CCUと称す)、挿入部の湾曲部を電動湾曲させる駆動機構を備えた電動湾曲装置、該電動湾曲装置を駆動制御して湾曲部の湾曲状態を制御する電動湾曲制御回路部、等が設けられている。
【0006】
そして、この内視鏡装置は、光源部、CCU、電動湾曲装置、電動湾曲制御回路部等に、電源部から電力を供給する構成になっている。また、収納ケースの小型化を図るため、ドラム部内に、光源部、CCU等の電気部品を配設する技術も周知である。
【0007】
ところで、例えば光源部、CCU等は、電源が供給されると発熱する。この際、ある一定の温度以上発熱すると、光源部が割れたり、ドラム内の雰囲気を過度に熱してしまい、他のドラム部内に配設された部品に熱が伝播してしまい、該部品の故障に繋がったりする場合がある。
【0008】
尚、この光源部等のドラム部内の雰囲気を熱する発熱部は、ドラム部の回動中心に配設されているとは限らない。よって、ドラム部の外周に対する内視鏡挿入部の巻き付け具合により、ドラム部が回動する毎に光源部等の発熱部の位置も移動することとなる。このことから、ドラム部回動停止後に発熱部が特定位置に常に位置するとは限らない。
【0009】
そこで、特許文献1では、光源部、CCU等をドラム部内に配設したことにより発生した収納ケース内のスペースに、位置が移動してしまう発熱部を確実に冷却するため、ドラム部の外側からドラム部内の隅々まで空気を送り込む大風量の大型のシロッコファンを設けた。また、収納ケースに冷却のための空気を吸気するための吸気部、及び冷却された雰囲気を収納ケースから排出するための排出部を設けた内視鏡装置が提案されている。
【0010】
この内視鏡装置は、吸気部から吸気した空気を大型のシロッコファンを用いてドラム部内の隅々まで送気し、該ドラム部内から冷却に用いた雰囲気を排気部から収納ケースの外部に送気することにより、発熱部の熱及び発熱部により熱されたドラム部内の雰囲気を確実に冷却するようになっている。
【特許文献1】特開2001−264643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1に提案された内視鏡装置においては、大型ファンを用いると、ファンを配設するケースも大型化してしまうため、内視鏡装置自体が大型化してしまうといった問題がある。
【0012】
また、ファンを大型化すると、ケース内でのファンの風切り音、及びファンを駆動するモータ音等が大きくなってしまい、使用者にとって非常に不愉快である。
【0013】
本発明は、上記問題点および上記事情に鑑みてなされたものであり、ドラム内に配設された発熱部を効率よく確実に冷却させることができ、装置の小型化、静音化を図った内視鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明による内視鏡装置は、柔軟であって細長な内視鏡挿入部を外周面に巻取りまたは外周面から繰り出しできる回動自在なドラム部が配設された内視鏡装置であって、上記ドラム部の内部に、発熱部が配設されており、上記ドラム部に、該ドラム部内の雰囲気または上記発熱部の熱を冷却させる冷却手段が少なくとも1つ配設されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ドラム内に配設された発熱部を効率よく確実に冷却させることができ、装置の小型化、静音化を図った内視鏡装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
(第1実施の形態)
図1は、本発明の第1実施の形態を示す内視鏡装置の一部を破いて示した斜視図、図2は、図1のドラム部の一部を破いて内部の構成を示した部分透視斜視図、図3は、図1のドラム部と周辺部材の一部を破いて構成を示した部分透視斜視図、図4は、図1を図中右側面から見た部分透視図である。
【0018】
図1に示すように、内視鏡装置1は、柔軟であって細長の挿入部21を有する工業用の内視鏡(以下内視鏡と称す)2と、収納ケース8とにより、主要部が構成されている。収納ケース8は、移動用の車輪99を下部に有する箱体81と、該箱体81の上部に開閉自在に接続された蓋体82とにより構成され、未使用の際に内視鏡2等が収納される。尚、内視鏡2は、医療用内視鏡であってもよい。
【0019】
収納ケース8の箱体81は、内部に収納した内視鏡2に外部から加わる衝撃力を吸収する図示しない緩衝材等を備えている。また、箱体81の内部に、内視鏡2を収納する際、内視鏡2の挿入部21を外周面3aに巻き取る、または内視鏡2を使用する際、挿入部21を外周面3aから繰り出すドラム部3、装置本体4、空気流路制御部65、電源ユニット40、電源分配基板41(図3参照)等が収納されている。
【0020】
図4に示すように、装置本体4と、ドラム部3の上面板3jの回動中心3sに配設された図示しない軸受けとは、回動軸31を介して連結されている。よって、装置本体4は、回動軸31を介してドラム部3を回動自在に軸支している。
【0021】
装置本体4の内部に、内視鏡装置1の動作を制御する装置、内視鏡装置1に用いるまたは内視鏡装置1によって得られたデータを記録する媒体、回動軸3を回動させる部材(いずれも図示されず)等が配設されている。
【0022】
ドラム部3は、外壁部である上面板3j,下面板3k及び外周面3aを有する管状部材により構成されたフランジ形状を有している。また、上面板3j及び下面板3kの、後述する発熱部32,ファン100に対向する位置に、貫通孔3jh,3khがそれぞれ形成されている。
【0023】
電源ユニット40は、図3に示すように、電源分配基板41及びケーブル(以下、FFC(Flat Flexible Cable)と称す)42を介して、ドラム部3と接続されている。詳しくは、電源ユニット40の出力コネクタ40aは、電源分配基板41に接続されている。
【0024】
また、ドラム部3の回動数に応じた長さであって柔軟で平らな形状に構成されたFFC42は、ドラム部3の回動軸31に巻き付けられており、該FFC42の一端は、例えばドラム部3内に配設されたカメラコントロールユニット(以下、CCUと称す)33に接続されており、他端は電源分配基板41に接続されている。よって、電源ユニット40から供給された電源は、電源分配基板41により、FFC42を介してドラム部3に供給される。
【0025】
ドラム部3の内部3iに、光源部32、CCU33、ファン100等が配設されている。光源部32は、例えばランプ部と点灯装置(いずれも図示されず)とにより、主要部が構成されている。
【0026】
光源部32は、挿入部21の基端に連結されることにより、挿入部21に挿通された図示しないライトカイドの基端面に照明光を供給する。尚、光源部32は、FFC42を介して電源分配基板41から電源が供給されると発熱する。
【0027】
CCU33は、挿入部21の先端部に配設された、図示しない電荷結合素子型固体撮像素子等に対する信号処理を行う。また、CCU33も、FFC42を介して電源分配基板41から電源が供給されると発熱する。
【0028】
よって、光源部32及びCCU33は、本発明における発熱部を構成している。尚、以下、発熱部は、光源部32を例に挙げて説明する。
【0029】
光源部32及びCCU33は、図4に示すように、ドラム部3内の外周面3aに寄りに他の電気部品とともに配設されている。よって、光源部32及びCCU33は、ドラム部3と一体に回動する。
【0030】
ファン100は、小型の、例えばシロッコファンにより構成されており、図2,図4に示すように、ドラム部3の内部3iであって、光源部32の近傍位置、例えば図4中、装置本体4寄りの近傍位置に、該光源部32の中心とファン100の中心とが同軸上となるように配設されている。よって、ファン100も、ドラム部3と一体に回動する。
【0031】
尚、ファン100の中心と、光源部32の中心とを同軸上に配設することで、光源部32及びファン100が、ドラム部3と一体に回動したとしても、ファン100は、光源部32に確実に雰囲気である空気Aを送気することができる。
【0032】
ファン100は、後述する吸気部60及びドラム部3の上面板3jに形成された貫通孔3jhから吸気した空気Aを光源部32に局部的に送気することにより、局部的に光源部32の熱及びドラム部3の内部3iの雰囲気を冷却する。このことからファン100は、本発明における冷却手段を構成している。
【0033】
尚、ファン100は、例えば光源部32に常時空気を送気していなくてもよい。図5にファンを動作させるための電気回路の構成の一例を示すブロック図を示すが、同図に示すように、ドラム部3の内部3iであって、光源部32の近傍に、温度センサ70を配設し、該温度センサ70を信号処理回路71に接続し、該信号処理回路71をファン回転制御回路72に接続し、該ファン回転制御回路72をファン100に接続する。
【0034】
このことにより、温度センサ70が、ドラム部3内の雰囲気が規定した温度以上になったことを検出すると、信号処理回路71によって、処理された信号を元に、ファン回転制御回路72は、ファン100の回転数を制御する。即ち、温度センサ70が、規定した温度以上になったことを検出したときのみ、ファン100を回転させ、光源部32に局部的に空気Aを送気するようにしても良い。
【0035】
図1に戻って、収納ケース8の箱体81の上面に、箱体81内に光源部32を冷却するための空気Aを吸気するための吸気部60、及び箱体81内の雰囲気A’を排出するための排気部61が設けられている。また、収納ケース8の箱体81の上面に、内視鏡2によって撮像された被検部位の画像を表示するモニタ7が配設されている。
【0036】
空気流路制限部65は、例えば断熱材で構成されており、箱体81及び装置本体4に図4に示すように固定されている。よって、空気流路制限部65は、ドラム部3の外周面3aから挿入部21の繰り出し等によるドラム部3の回動の影響を受けない。よって、空気流路制限部65に連通された吸気部60及び排気部61もドラム部3の回動に関わらず箱体81の上面に固定されたままである。
【0037】
また、空気流路制限部65は、吸気部60及び排気部61と連通されており、吸気部60、排気部61、ファン100、発熱部32との間を閉路化する。よって、空気流路制限部65は、箱体81に、吸気部60からファン100に該ファン100に用いられる空気Aを案内するよう空気Aの箱体81内の流れを制限する、及び排気部61に、ファン100によって排気された雰囲気A’を案内するよう雰囲気A’の箱体81内の流れを制限する。
【0038】
このように構成された本実施形態の内視鏡装置においては、先ず、例えば温度センサ70(図5参照)が、ドラム部3内の雰囲気の温度が規定の温度以上になったことを検知すると、ファン100が一方向に回転することにより、図4に示すように、吸気部60から空気Aが箱体81内に進入する。
【0039】
箱体81内に進入した空気Aは、空気流路制限部65により、ドラム部3の上面板3jに形成された貫通孔3jhを介してドラム部3内のファン100に案内される。ファン100は、空気Aを局部的に光源部32に向けて送気する。
【0040】
この際、ファン100は、光源部32の近傍に位置しているため、ドラム部3が回動したとしても、ドラム部3の回動の影響を受けずに光源部32に局部的に効率良く確実に空気を送気することができる。このことにより、光源部32及びドラム部3内の雰囲気は、冷却される。
【0041】
また、ファン100は、光源部32の近傍に位置していることにより、ファン100は、ドラム部3の外部に配設するファンよりも小型でよい。よって、ファンが小型な分、収納ケース8の箱体81を小型化することができるため内視鏡装置1を小型化することができる。
【0042】
さらに、ファン100は小型であるため、ファンを駆動させる電力を、大型ファンよりも、小さくすることができる。よって、内視鏡装置1の省電力化を図ることができ、また、ファンの風切り音も小さくなるため、静音化も図ることができる。
【0043】
最後に、冷却された雰囲気A’は、ファン100によりドラム部3の下面板3kに形成された貫通孔3khを介してドラム部3の外方に送気される。この雰囲気A’は、ファン100及び空気流路制限部65により、排気部61に案内され、その後、排気部61から箱体81の外方に排気される。
【0044】
このようにして、ドラム部3内に配設された光源部32の熱を小型のファンにより局部的に効率よく確実に冷却させることができ、省電力かつ装置の小型化、静音化を図った内視鏡装置1を提供することができる。
【0045】
尚、以下、本実施の形態の変形例を図6,図7を用いて示す。本実施の形態においては、吸気部60は、箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気するためのものであり、排気部61は、箱体81内の雰囲気A’を排出するためのものであると示した。
【0046】
これに限らず、ファン100を、図4に示した一の方向と反対の他の方向に回転させることにより、図6,図7に示すように、排気部61から箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0047】
また、以下、別の変形例を示すと、本実施の形態においては、収納ケース8の箱体81の上面に、空気Aを吸気するための吸気部60、及び箱体81内の雰囲気A’を排出するための排気部61が設けられていると示したが、これに限らず、排気部61を箱体81の下面に形成して、これに合わせて吸気部60、排気部61、ファン100、発熱部32との間を閉路化するよう、箱体81内の空気の流れを制限して空気流路制限部65を箱体81に固定しても良い。
【0048】
さらに、以下、別の変形例を図8を用いて示す。図6,図7同様、排気部61から箱体81内に光源部32の熱を局部的に冷却するための空気Aを吸気し、図8に示すように、箱体81の下面に設けられた吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにして、これに合わせて吸気部60、排気部61、ファン100、発熱部32との間を閉路化するよう箱体81内の空気の流れを制限して空気流路制限部65を箱体81に固定しても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。よって、吸気部60、排気部61は、箱体81の上面に限らず、箱体81の側面、または下面に形成しても良い。
【0049】
この場合においても、ファン100を上記他の方向に回転させることにより、排気部60から箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしても良い。
【0050】
次いで、以下、別の変形例を図9を用いて示す。本実施の形態においては、ファン100は、図2,図4に示すように、ドラム部3の内部3iであって、光源部32の近傍位置、例えば図4中、装置本体4寄りの近傍位置に、該光源部32の中心とファン100の中心とが同軸上となるように配設されていると示した。
【0051】
これに限らず、光源部32の近傍であって、光源部32の中心とファン100の中心とが同軸上に配設されているのであれば、図9に示すように、図中外周面3a寄りの近傍位置に配設して、これに合わせて吸気部60、排気部61、ファン100、発熱部32との間を閉路化するよう箱体81内の空気の流れを制限して空気流路制限部65を箱体81に固定しても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0052】
この場合においても、ファン100を上記他の方向に回転させることにより、排気部61から箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしても良い。さらに、吸気部60及び排気部61は、上述したように、箱体81の上面に限らず、箱体81の側面、または下面に形成しても良い。
【0053】
次いで、以下、別の変形例を図10を用いて示す。本実施の形態においては、光源部32及びファン100は、図4に示すように、ドラム部3内の外周面3aに寄りに配設されていると示した。これに限らず、図10に示すように、光源部32及びファン100をドラム部3の回動中心3s上に同軸上となるよう配設しても良い。
【0054】
光源部32及びファン100がドラム部3の回動中心3s上に配設されていることにより、ドラム部3が回動しても、光源部32及びファン100は、回動しないことから、ドラム部3内において空気の循環が起こらない。即ちドラム部内で熱の分散が起こらない。
【0055】
よって、ファン100は、光源部32に、局部的により効率良く確実に空気を送気することができる。このことにより、光源部32の熱及びドラム部3内の雰囲気は、より確実に冷却される。また、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0056】
この場合においても、ファン100を上記他の方向に回転させることにより、排気部61から箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしても良い。さらに、吸気部60及び排気部61は、上述したように、箱体81の上面に限らず、箱体81の側面、または下面に形成しても良い。
【0057】
次いで、以下、別の変形例を図11を用いて示す。光源部32を冷却する冷却手段としてファン100を例に挙げて示したが、これに限らず、図11に示すように、ヒートパイプを用いても本実施の形態と同様に効果を得ることができる。
【0058】
図11は、ドラム部内にファンの代わりにヒートパイプを配設したことを示す部分透視図である。
同図に示すように、ドラム部3の内部3iに、光源部32と、ドラム部3の下面板3kを連結する、ヒートパイプ400が配設されている。尚、ヒートパイプとは、熱を伝達するパイプのことである。また、ヒートパイプ400は、1つでなくとも複数配設されていても良い。
【0059】
詳しくは、ヒートパイプ400は、例えばウィックという網目状材料を内張りした金属パイプの中に少量の液体が封入されており、該液体が片方で熱せられると蒸気流となって他方に移動し、他方で冷やされるとまた液体化してウィックを通して元に戻るという対流構造を利用した熱伝導媒体のことである。
【0060】
よって、光源部32が規定の温度以上に発熱すると、光源部32の熱は、ヒートパイプ400に伝達され、さらに、該熱は、下面板3kに伝達される。その後、上記熱は、ヒートパイプ400の熱放射により、排気部61から、箱体81の外部に排気される。このことにより、光源部32は、局部的に確実に冷却される。このことからヒートパイプ400は、本発明における冷却手段を構成している。
【0061】
尚、ヒートパイプ400は、光源部32と下面板3kを連結すると示したが、光源部32と、上面板3j,外周面3a、または図示しないドラム部3の側面部と連結しても良い。また、光源部32の熱は、吸気部60から排気してもよい。
【0062】
さらに、ヒートパイプ400は、ドラム部3の回動中心3s上に配設された光源部32と、回動中心3s上において、ドラム部3の外壁部と連結してもよい。
【0063】
また、ヒートパイプを用いることにより、光源部32の冷却にファンを用いたときよりも静音性を高めることができる。さらに、ヒートパイプ自体は、発熱しないため、ドラム部3の内部3iの雰囲気を熱することがないので、ドラム部3の内部3iに配設された他の電気部品への熱の伝播を防ぐことができる。
【0064】
(第2実施の形態)
図12は、本発明の第2実施の形態を示す内視鏡装置の一部を破いて示した斜視図、図13は、図12を図中右側面から見た部分透視図である。
この第2実施の形態の内視鏡装置の構成は、上記図1乃至図10に示した内視鏡装置1と殆ど同じであるが、本実施の形態においては、ファンは、ドラム部3の内部3iではなく、ドラム部3の外壁部に配設された点のみが異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。また本実施の形態においても、発熱部は、光源部32を例に挙げて説明する。
【0065】
図12,図13に示すように、内視鏡装置201の光源部32は、ドラム部3内の外周面3a及び上面板3jに寄りに配設されている。よって、光源部32は、ドラム部3と一体に回動する。
【0066】
また、ファン200は、小型の、例えばシロッコファンにより構成されており、光源部32の近傍であって、ドラム部3の外壁部、例えば上面板3jの光源部32と対向する位置に、該光源部32の中心とファン200の中心とが同軸上となるように配設されている。よって、ファン200も、ドラム部3と一体に回動する。
【0067】
ファン200は、吸気部60から吸気した空気Aをドラム部3の上面板3jに形成された貫通孔3jhを介して光源部32に送気することにより、局部的に光源部32の熱及びドラム部3の内部3iの雰囲気を冷却する。このことからファン200は、本発明における冷却手段を構成している。
【0068】
このように構成された本実施形態の内視鏡装置201においては、先ず、例えば温度センサ70(図5参照)が、ドラム部3の内部3iの雰囲気の温度が規定の温度以上になったことを検知すると、ファン200が一方向に回転することにより、図13に示すように、吸気部60から空気Aが箱体81内に進入する。
【0069】
箱体81内に進入した空気Aは、空気流路制限部65により、ドラム部3の上面板3jに配設されたファン200に案内される。ファン200は、空気Aをドラム部3の上面板3jに形成された貫通孔3jhを介して光源部32に向けて局部的に送気する。
【0070】
この際、ファン200は、光源部32の近傍に位置しているため、ドラム部3が回動したとしても、ドラム部3の回動の影響を受けずに光源部32に局部的に効率良く確実に空気を送気することができる。このことにより、光源部32の熱及びドラム部3の内部3iの雰囲気は、冷却される。
【0071】
また、ファン200は、光源部32の近傍に位置していることにより、ファン200は、ドラム部3の外部に配設するファンよりも小型でよい。よって、ファン200が小型なため、収納ケース8の箱体81を小型化することができ、内視鏡装置201を小型化することができる。
【0072】
さらに、ファン200は小型により、ファンを駆動させる電力を、大型ファンよりも、小さくすることができ、内視鏡装置201の省電力化を図ることができる。
【0073】
また、ファン200は、ドラム部3の上面板3jに配設されているため、ドラム部3が大きくなってしまうことを防ぐことできる。さらに、ファン200はドラム部3の内部3iに配設されてないため、ファン200の風切り音も小さくなることから、静音化も図ることができる。
【0074】
最後に、冷却された雰囲気A’は、ドラム部3の外壁部である下面板3kに形成された貫通孔3khを介してドラム部3の外方に送気される。この雰囲気A’は、空気流路制限部65及びファン200により、排気部61に案内され、その後、排気部61から箱体81の外方に送気される。
【0075】
このようにして、ファンをドラムの外壁部に配設しても、ドラム部3内に配設された光源部32を小型のファンにより効率よく確実に冷却させることができ、省電力かつ装置の小型化、静音化を図った内視鏡装置201を提供することができる。
【0076】
尚、以下、変形例を示す。本実施の形態においても、上述した第1実施の形態同様、ファン200を上記一の方向とは反対の他の方向に回転させることにより、排気部61から箱体81内に光源部32を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしてもよい。さらに、吸気部60及び排気部61は、上述したように、箱体81の上面に限らず、箱体81の側面、または下面に形成しても良い。
【0077】
また、以下、別の変形例を図14を用いて示す。本実施の形態においては、ファン200は、ドラム部3の上面板3jに配設すると示した。これに限らず、光源部32を下面板3kに配設してもよい。また、図14に示すように、外壁部である外周面3aに配設しても本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0078】
尚、この場合においても、ファン200を上記他の方向に回転させることにより、排気部61から箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしても良い。さらに、吸気部60及び排気部61は、上述したように、箱体81の上面に限らず、箱体81の側面、または下面に形成しても良い。
【0079】
さらに、この場合、箱体81内の雰囲気A’は、排気部61または吸気部60だけでなく、内視鏡2の挿入部21の図示しない先端部から排気するようにしてもよい。
【0080】
さらに、以下、別の変形例を図15を用いて示す。本実施の形態においては、光源部32は、図13に示すように、ドラム部3内の外周面3a及び上面板3j寄りに配設されていると示し、ファン200は、光源部32の近傍であって、ドラム部3の外壁部、上面板3jの光源部32と対向する位置に、光源部32の中心とファン200の中心とが同軸上となるよう配設されていると示した。
【0081】
これに限らず、図15に示すように、光源部32及びファン200をドラム部3の回動中心3s上に同軸上となるよう配設しても良い。
【0082】
光源部32及びファン200がドラム部3の回動中心3s上に配設されていることにより、ドラム部3が回動しても、光源部32及びファン200は、回動しないことから、ドラム部3内において空気の循環が起こらない。即ちドラム部3内において熱の分散が起こらない。
【0083】
よって、ファン200は、光源部32により局部的に効率良く確実に空気を送気することができる。このことにより、光源部32の熱及びドラム部3内の雰囲気は、より確実に冷却される。また、上述した第2実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0084】
さらに、この場合においても、ファン200を上記他の方向に回転させることにより、排気部61から箱体81内に光源部32の熱を冷却するための空気Aを吸気し、吸気部60から箱体81内の雰囲気A’を排出するようにしても良い。さらに、吸気部60及び排気部61は、上述したように、箱体81の上面に限らず、箱体81の側面、または下面に形成しても良い。
【0085】
尚、以下、別の変形例を示す。上述した第1実施の形態及び第2実施の形態においては、ファン100またはファン200を1つ設ける例を示したが、これに限らず、複数設ければ、さらに光源部の冷却効果が高まるということは言うまでもない。
【0086】
また、以下、別の変形例を示すと、ファン100またはファン200は、光源部32の近傍位置に配設されると示したが、ドラム部3またはドラム部3内の雰囲気を冷却するのを主目的とすれば、ドラム部3の内部3iまたはドラム部3の外壁部であれば、光源32の近傍位置に配設されてなくてもよい。
【0087】
次いで、以下、別の変形例を図16を用いて示す。光源部32を局部的に冷却する冷却手段としてファン100,200、またはヒートパイプ400を例に挙げて示したが、これに限らず図16に示すように、ヒートパイプ400及びヒートシンク500を用いても上述した第1実施の形態及び第2実施の形態と同様に効果を得ることができる。
【0088】
図16は、ドラム部内にヒートパイプを配設し、ドラム部の外壁部にヒートシンクを配設した変形例を示す部分透視図である。尚、以下、ドラム部3に配設する例を挙げて説明する。
【0089】
同図に示すように、ドラム部3の内部3iに、光源部32と、ドラム部3の下面板3kを連結する、ヒートパイプ400が配設されている。また、ドラム部3の外壁部である下面板3kであって、ヒートパイプ400に対向する位置に、ヒートシンク500が配設されている。
【0090】
ヒートシンク500とは、放熱のために使われる金属製の板、所謂放熱板のことであり、一般に発熱のために誤動作する可能性のある部品の冷却に使用されるものである。
【0091】
よって、光源部32が規定の温度以上に発熱すると、光源部32の熱は、ヒートパイプ400に伝達され、さらに、該熱は、ヒートシンク500に伝達される。その後、ヒートシンク500の熱放射により、排気部61から箱体81の外部に排気される。このことにより、光源部32の熱は、局部的により確実に冷却される。よってヒートシンク500は本発明における冷却手段を構成している。
【0092】
尚、ヒートシンク500は、下面板3kに配設すると示したが、ヒートパイプ400の位置によって、上面板3jまたは外周面3a若しくはドラム部3の側面に配設しても良い。また、光源部32の熱は、吸気部60から排気してもよい。また、ヒートシンク500は、ヒートパイプ400の位置によって、ドラム部3の回動中心3s上に配設してもよい。
【0093】
また、ヒートパイプ400は、1つでなくとも複数配設されていても良い。この場合、ヒートパイプ400が配設された数と同数、ドラム部の外壁部にヒートシンク500を複数本配設すればよい。
【0094】
さらに、ヒートパイプを用いることにより、光源部32の冷却にファンを用いたときよりも静音性を高めることができる。さらに、ヒートパイプ自体は、発熱しないため、ドラム部3の内部3iの雰囲気を熱することがないので、ドラム部3の内部3iに配設された他の電気部品への熱の伝播を防ぐことができる。
【0095】
次いで、以下、別の変形例を図17を用いて示す。ヒートシンク500の代わりにファン200を、図17に示すように、ドラム部3の下面板3kの設けても良い。図17は、ドラム部3内にヒートパイプを配設し、ドラム部3の外壁部にファンを配設した変形例を示す部分透視図である。
【0096】
同図に示すように、ドラム部3の内部3iに、光源部32と、ドラム部3の下面板3kを連結する、ヒートパイプ400が配設されている。また、ドラム部3の外壁部である下面板3kであって、ヒートパイプ400に対向する位置に、ファン200が配設されている。
【0097】
よって、光源部32が規定の温度以上に発熱すると、光源部32の熱は、ヒートパイプ400に伝達され、さらに、該熱は、下面板3kに伝達される。その後、上記熱は、ファン200により排気部61から、箱体81の外部に排気される。このことにより、光源部32の熱は、局部的により確実に冷却される。また、ファン200が、ヒートパイプ400を局部的に冷却することにより、光源部32の熱も確実に冷却される。このような構成によっても上述した第1実施の形態及び第2実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0098】
尚、ファン200は、下面板3kに配設すると示したが、ヒートパイプ400の位置によって、上面板3jまたは外周面3aまたはドラム部3の側面に配設しても良い。また、ファン200は、ヒートパイプ400の位置によって、ドラム部3の回動中心3sに配設してもよい。
【0099】
次いで、以下、別の変形例を図18を用いて示す。光源部32を冷却する冷却手段として図18に示すように、水冷装置または油冷装置を用いても上述した第1実施の形態及び第2実施の形態と同様に効果を得ることができる。
【0100】
図18は、ドラム部内に水冷装置または油冷装置を配設し、ドラム部の外壁部にヒートシンク及びファンを配設した変形例を示す部分透視図である。
【0101】
同図に示すように、ドラム部3の内部3iに、光源部32の少なくとも一部を囲み光源部32とドラム部3の下面板3kとを連結する水冷配管または油冷配管600aと、該水冷配管または油冷配管600aに水もしくは油を供給するポンプ600bとにより、構成された水冷装置または油冷装置600が配設されている。
【0102】
ドラム部3の外壁部である下面板3k上であって、水冷配管または油冷配管600aに対向する位置に、ヒートシンク500が配設されており、さらに該ヒートシンク500上にファン200が配設されている。
【0103】
よって、光源部32が規定の温度以上に発熱すると、光源部32の熱は、水冷配管または油冷配管600aに伝達され、ポンプ600bにより、水冷配管または油冷配管600aに水若しくは油が供給されることにより、上記熱は、ヒートシンク500に伝達される。
【0104】
その後、上記熱は、ヒートシンク500及びファン200により排気部61から、箱体81の外部に排気される。このことにより、光源部32の熱は、局部的により確実に冷却される。このような構成によっても、上述した第1実施の形態及び第2実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0105】
尚、ヒートシンク500は、下面板3kに配設すると示したが、ヒートパイプ400の位置によって、上面板3jまたは外周面3aに配設しても良い。また、光源部32の熱は、ファン200を一定の方向とは反対の他の方向に回転させることにより、吸気部60から排気してもよい。
【0106】
また、以下別の変形例を示す。ヒートシンク500及びファン200は、水冷配管または油冷配管600aの位置に応じて、ドラム部3の回動中心3s上に配設してもよい。さらに、光源部32が規定の温度以上に発熱すると、ポンプ600bにより、水冷配管または油冷配管600aに水若しくは油が供給されると示したが、これに限らず常時水冷配管または油冷配管600aに水若しくは油を供給し続けてもよい。
【0107】
さらに、水冷装置または油例装置600を用いることにより、光源部32の冷却にファンを用いたときよりも静音性を高めることができる。さらに、水冷配管または油冷配管600a自体は、発熱しないため、ドラム部3の内部3iの雰囲気を熱することがないので、ドラム部3の内部3iに配設された他の電気部品への熱の伝播を防ぐことができる。
【0108】
以下、別の変形例を示す。上述した第1実施の形態及び第2実施においては、冷却手段により冷却される発熱部は、光源部32を例に挙げて示したが、CCU33でも良く、さらに、ドラム部内に配設され、電源が供給されることにより発熱するものであれば、あらゆる電気部品でも良いことは勿論である。
【0109】
また、以下、別の変形例を示す。上述した第1実施の形態及び第2実施においては、光源部1個を冷却する例を示したが、ドラム部内に配設されている全ての発熱部に適用できるということは勿論である。即ち、光源部32,CCU33及び他の電気部品を同時に冷却するようにしてもよい。
【0110】
また、以下、別の変形例を示すと、吸気部60及び排気部61は、箱体81の上面に形成されると示したが、蓋体82に形成しても良いことは云うまでもない。
【0111】
[付記]
以上詳述した如く、本発明の実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。即ち、
(1)柔軟であって細長な内視鏡挿入部を外周面に巻取りまたは外周面から繰り出しできる回動自在なドラム部が配設された内視鏡装置であって、
上記ドラム部の内部に、発熱部が配設されており、
上記ドラム部に、該ドラム部内の雰囲気または上記発熱部を冷却させる冷却手段が少なくとも1つ配設されていることを特徴とする内視鏡装置。
【0112】
(2)上記発熱部は、上記内視鏡の光源部と、上記内視鏡に配設されたカメラのコントロールユニットとの少なくとも一方であることを特徴とする付記1に記載の内視鏡装置。
【0113】
(3)上記発熱部は、上記ドラム部の内部であって、該ドラム部の回動中心に配設されていることを特徴とする付記1または2に記載の内視鏡装置。
【0114】
(4)上記冷却手段は、上記ドラム部内に配設されていることを特徴とする付記1〜3のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0115】
(5)上記冷却手段は、上記ドラム部の外壁部に配設されていることを特徴とする付記1〜3のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0116】
(6)上記冷却手段は、上記発熱部近傍に配設されていることを特徴とする付記1〜5のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0117】
(7)上記冷却手段は、上記ドラムの回動中心に配設されていることを特徴とする付記1〜6のいずかに記載の内視鏡装置。
【0118】
(8)上記冷却手段は、ファン、ヒートシンク、ヒートパイプ、水冷装置、油冷装置の少なくとも1つであることを特徴とする付記1〜7のいずかに記載の内視鏡装置。
【0119】
(9)上記ドラム部が収納される収納ケースをさらに有し、該収納ケースに、上記冷却手段に用いられる雰囲気を吸気するための吸気部、及び上記冷却手段によって冷却された雰囲気を排気するための排気部が設けられていることを特徴とする付記1〜8のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0120】
(10)上記収納ケースに、上記吸気部から上記冷却手段に該冷却手段に用いられる雰囲気を案内するための、及び上記排気部に上記冷却手段によって冷却された雰囲気を案内するための空気流路制御部が配設されていることを特徴とする付記9に記載の内視鏡装置。
【0121】
(11)上記吸気部と上記排気部とは同一であることを特徴とする付記10に記載の内視鏡装置。
【0122】
(12)上記空気流路制御部により、上記冷却手段、上記発熱部、上記吸気部、上記排気部は閉路化されていることを特徴とする付記10または11に記載の内視鏡装置。
【0123】
(13)上記空気流路制御部は、断熱材で構成されていることを特徴とする付記10〜12のいずれかに記載の内視鏡装置。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明の第1実施の形態を示す内視鏡装置の一部を破いて示した斜視図。
【図2】図1中のドラム部の一部を破いて内部の構成を示した部分透視斜視図。
【図3】図1のドラム部と周辺部材の一部を破いて構成を示した部分透視斜視図。
【図4】図1を図中右側面から見た部分透視図。
【図5】図1中のファンを動作させるための電気回路の構成の一例を示すブロック図。
【図6】排気部から空気を吸気し、吸気部から雰囲気を排気する変形例を示した図1の内視鏡装置の一部を破いて示した斜視図。
【図7】図6を図中右側面から見た部分透視図。
【図8】下面に設けられた吸気部から箱体内の雰囲気A’を排出する図4の変形例を示す部分透視図。
【図9】ファンを光源部の近傍位置であって、外周面寄りに配設した図4の変形例を示す部分透視図。
【図10】ファン及び光源部をドラム部の回動中心上に配設した図4の変形例を示す部分透視図。
【図11】ドラム部内にファンの代わりにヒートパイプを配設した図4の変形例を示す部分透視図。
【図12】本発明の第2実施の形態を示す内視鏡装置の一部を破いて示した斜視図。
【図13】図12を図中右側面から見た部分透視図。
【図14】ファンをドラムの外周面に配設した図13の変形例を示す部分透視図。
【図15】ファンをドラム部の外壁部であって、ドラム部の回動中心上に配設した図13の変形例を示す部分透視図。
【図16】ドラム部内にヒートパイプを配設し、ドラム部の外壁部にヒートシンクを配設した変形例を示す部分透視図。
【図17】ドラム部内にヒートパイプを配設し、ドラム部の外壁部にファンを配設した図16の変形例を示す部分透視図。
【図18】ドラム部内に水冷装置または油冷装置を配設し、ドラム部の外壁部にヒートシンク及びファンを配設した図16の変形例を示す部分透視図。
【符号の説明】
【0125】
1…内視鏡装置
3…ドラム部
3a…ドラム部外周面
3i…ドラム部内部
3j…上面板
3k…下面板
3s…ドラム部の回動中心
21…内視鏡挿入部
32…光源部
33…CCU
100…ファン
200…ファン
201…内視鏡装置
400…ヒートパイプ
500…ヒートシンク
600…水冷装置/油冷装置
代理人 弁理士 伊藤 進
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟であって細長な内視鏡挿入部を外周面に巻取りまたは外周面から繰り出しできる回動自在なドラム部が配設された内視鏡装置であって、
上記ドラム部の内部に、発熱部が配設されており、
上記ドラム部に、該ドラム部内の雰囲気または上記発熱部の熱を冷却させる冷却手段が少なくとも1つ配設されていることを特徴とする内視鏡装置。
【請求項2】
上記発熱部は、上記内視鏡の光源部と、上記内視鏡に配設されたカメラのコントロールユニットとの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項3】
上記発熱部は、上記ドラム部の回動中心に配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡装置。
【請求項4】
上記冷却手段は、上記ドラム部内に配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡装置。
【請求項5】
上記冷却手段は、上記ドラム部の外壁部に配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡装置。
【請求項6】
上記冷却手段は、上記発熱部近傍に配設されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内視鏡装置。
【請求項7】
上記冷却手段は、上記ドラム部の回動中心に配設されていることを特徴とする請求項1〜6のいずかに記載の内視鏡装置。
【請求項8】
上記冷却手段は、ファン、ヒートシンク、ヒートパイプ、水冷装置、油冷装置の少なくとも1個であることを特徴とする請求項1〜7のいずかに記載の内視鏡装置。
【請求項1】
柔軟であって細長な内視鏡挿入部を外周面に巻取りまたは外周面から繰り出しできる回動自在なドラム部が配設された内視鏡装置であって、
上記ドラム部の内部に、発熱部が配設されており、
上記ドラム部に、該ドラム部内の雰囲気または上記発熱部の熱を冷却させる冷却手段が少なくとも1つ配設されていることを特徴とする内視鏡装置。
【請求項2】
上記発熱部は、上記内視鏡の光源部と、上記内視鏡に配設されたカメラのコントロールユニットとの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項3】
上記発熱部は、上記ドラム部の回動中心に配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡装置。
【請求項4】
上記冷却手段は、上記ドラム部内に配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡装置。
【請求項5】
上記冷却手段は、上記ドラム部の外壁部に配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡装置。
【請求項6】
上記冷却手段は、上記発熱部近傍に配設されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内視鏡装置。
【請求項7】
上記冷却手段は、上記ドラム部の回動中心に配設されていることを特徴とする請求項1〜6のいずかに記載の内視鏡装置。
【請求項8】
上記冷却手段は、ファン、ヒートシンク、ヒートパイプ、水冷装置、油冷装置の少なくとも1個であることを特徴とする請求項1〜7のいずかに記載の内視鏡装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2006−39419(P2006−39419A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−222355(P2004−222355)
【出願日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
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