説明

内視鏡

【課題】内視鏡本体の細径化を図ることができる内視鏡を提供すること。
【解決手段】内視鏡1は、長尺状の内視鏡本体2と、内視鏡本体2の先端に設置された撮像素子3と、撮像素子3の先端に設置された撮像光学系4と、2つのライトガイド5とを備えている。内視鏡本体2には、2つのライトガイド用ルーメン21が形成されており、各ライトガイド5は、ライトガイド用ルーメン21に軸方向に移動可能に挿入されている。また、内視鏡本体2の先端部には、内視鏡本体2の側面に開口し、2つのライトガイド用ルーメン5の先端部に連通する2つの側孔22が形成されている。各側孔22は、撮像素子3よりも基端側に形成されている。これにより、内視鏡1は、ライトガイド5を軸方向に移動させることにより、ライトガイド5の先端部が側孔22から突出した状態と、内視鏡本体2内に収納された状態とを採り得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡に関するものである。
【背景技術】
【0002】
子宮内膜症は、子宮内膜やそれに類似した組織が子宮内腔や子宮体部以外の骨盤内で増殖する疾患であり、女性の10人に1人がかかる。子宮内膜症による月経困難症や過多月経などの症状は、QOLを著しく低下させる。さらに、子宮内膜症の約半数が不妊症になるとの報告もある。一方、不妊症は10カップルに1カップルの割合で起きる。不妊症の女性の原因は、卵管因子、排卵因子、子宮因子、頸管因子などある。特に、卵管因子は子宮内膜症やクラミジア感染の増加により非常に多い。
【0003】
子宮内膜症や卵管因子不妊の確定診断は、腹腔鏡(例えば、特許文献1参照)によって実施される。この腹腔鏡、すなわち内視鏡は、長尺状の内視鏡本体と、内視鏡本体の先端部に設置され、観察部位を撮像する撮像素子と、観察部位を照らす光を導光し、その光を先端から出射する複数のライトガイドとを備えている。また、ライトガイドの先端部は、撮像素子よりも先端側に位置し、また、内視鏡本体の軸方向から見たとき、ライトガイドは、撮像素子よりも外側に配置されている。
【0004】
しかしながら、腹腔鏡を実施できる施設や十分な設備等がないこと、且つ腹腔鏡は侵襲が大きいため実施数は少ない。このため、早期発見、早期治療を行うためにより低侵襲の検査方法が求められている。
【0005】
すなわち、腹部から内視鏡を挿入する腹腔鏡は、腹部に傷跡が残ることと、全身麻酔による入院が必要であることが課題である。また、臓器の裏側を観察したいときは、対象臓器を鉗子等で持ち上げて観察する必要があり、臓器への損傷・癒着が問題となる。
【0006】
そこで、経膣的腹腔鏡による検査や治療が注目されている。経膣的腹腔鏡は、小さな内視鏡であり、治療や検査を行うのは困難であるが、腹部に傷が付かず、局所麻酔の日帰り検査が実施可能であり、非常に低侵襲である。また、検査時は生理食塩水等を腹腔内に満たすため、臓器は浮いた状態となり、臓器の移動は押し避けるだけで行えるため損傷の心配はない。
【0007】
上記のように、経膣的腹腔鏡は低侵襲で非常に優れているが、まだ内視鏡の直径は3mm程度と太いため、穿刺抵抗、穿刺箇所からの出血が問題となり、被検査者や患者への負担が大きく、より細い内視鏡が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第4530128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、内視鏡本体の細径化を図ることができる内視鏡を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような目的は、下記(1)〜(13)の本発明により達成される。
(1) 少なくとも1つのライトガイド用ルーメンを有し、生体の管腔内に挿入される長尺状の内視鏡本体と、
前記内視鏡本体の先端に設置され、観察部位を撮像する撮像素子と、
前記ライトガイド用ルーメンに前記内視鏡本体の軸方向に移動可能に挿入され、観察部位を照らす光を導光し、該光を先端部から出射する少なくとも1つのライトガイドとを備え、
前記内視鏡本体は、前記撮像素子よりも基端側に形成され、前記内視鏡本体の側面に開口し、前記ライトガイド用ルーメンの先端部に連通する側孔を有し、
前記ライトガイドを前記内視鏡本体の軸方向に移動させることにより、前記ライトガイドの先端部が前記側孔から突出した状態と、前記内視鏡本体内に収納された状態とを採り得るよう構成されていることを特徴とする内視鏡。
【0011】
(2) 前記内視鏡本体の基端側に設けられ、前記ライトガイドを移動操作する移動操作手段を有する上記(1)に記載の内視鏡。
【0012】
(3) 移動操作手段は、前記ライトガイドの前記側孔からの突出長を規制する機能を有している上記(2)に記載の内視鏡。
【0013】
(4) 前記ライトガイド用ルーメンの先端部は、前記内視鏡本体の中心軸に対して傾斜している上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の内視鏡。
【0014】
(5) 前記内視鏡本体の軸方向から見たとき、前記ライトガイド用ルーメンは、前記撮像素子よりも内側に位置している上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の内視鏡。
【0015】
(6) 前記内視鏡本体の軸方向から見たとき、前記内視鏡本体の少なくとも先端部は、前記撮像素子より外側に突出していない上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の内視鏡。
【0016】
(7) 前記内視鏡本体の少なくとも先端部は、可撓性を有し、
前記内視鏡本体の先端部を湾曲させる湾曲手段を有する上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の内視鏡。
【0017】
(8) 前記内視鏡本体は、線状体用ルーメンと、
前記内視鏡本体の軸方向に沿って形成され、前記内視鏡本体の先端部の側面に開口し、前記線状体用ルーメンに連通する長孔とを有しており、
前記湾曲手段は、前記線状体用ルーメンに移動可能に挿入され、先端部が前記内視鏡本体の先端部に固定され、前記内視鏡本体の先端部を牽引する線状体を有する上記(7)に記載の内視鏡。
【0018】
(9) 前記ライトガイドは、その先端部の側面の少なくとも一部と、先端とから光を出射するよう構成されている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の内視鏡。
【0019】
(10) 前記ライトガイドの先端部は、自然状態で所定の形状に湾曲または屈曲している上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の内視鏡。
【0020】
(11) 前記ライトガイドは、その中心軸を中心に回動可能に前記ライトガイド用ルーメンに挿入されている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の内視鏡。
【0021】
(12) 前記ライトガイドを2つ以上有し、
前記内視鏡本体は、前記ライトガイド用ルーメンを2つ以上有しており、前記各ライトガイド用ルーメンは、前記内視鏡本体の周方向に沿って等間隔に配置されている上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の内視鏡。
【0022】
(13) 当該内視鏡は、子宮鏡または腹腔鏡である上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の内視鏡。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ライトガイドが移動可能であり、そのライトガイドの先端部は、使用時以外は、撮像素子よりも基端側の内視鏡本体内に収納しておき、使用時に、内視鏡本体の側孔から突出させることができるので、内視鏡本体を細径化することができる。これにより、被検査者や患者への負担を軽減することができる。
【0024】
また、状況に応じて、ライトガイドを移動させ、その先端部を最適な位置に配置することにより、状況に応じた最適な照明を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の内視鏡の第1実施形態を示す平面図および側面図である。
【図2】図1に示す内視鏡の断面図である。
【図3】図2中のA−A線でのシャフトコネクタおよびライトガイドスライドを示す断面図である。
【図4】図1に示す内視鏡の断面図である。
【図5】本発明の内視鏡の第2実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明の内視鏡の第3実施形態を示す底面図である。
【図7】図6に示す内視鏡の断面図である。
【図8】図6に示す内視鏡の断面図である。
【図9】本発明の内視鏡の第4実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の内視鏡を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の内視鏡の第1実施形態を示す図であって、図1(a)は、平面図、図1(b)は、側面図である。図2は、図1に示す内視鏡の断面図、図3は、図2中のA−A線でのシャフトコネクタおよびライトガイドスライドを示す断面図、図4は、図1に示す内視鏡の断面図である。
【0027】
なお、以下では、図1、図2、図4〜図9中の左側を「先端」、右側を「基端(後端)」、上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
【0028】
また、図2、図4、図5、図7および図9では、その他の図に対し、図中の縦方向を横方向よりも強調して記載している。
【0029】
図1〜図4に示すように、内視鏡1は、生体の管腔内に挿入される長尺状の内視鏡本体2と、内視鏡本体2の先端に設置され、観察部位を撮像する撮像素子3と、撮像素子3の先端に設置され、複数または単数のレンズ等で構成された撮像光学系4と、観察部位を照らす光を導光し、その光を先端部から出射する2つのライトガイド5とを備えている。
【0030】
本発明の内視鏡の用途は、特に限定されないが、例えば、子宮内を観察する子宮鏡、膣内を観察する膣鏡、経膣的に使用される腹腔鏡として用いることが好ましい。本実施形態では、代表的に、内視鏡1を腹腔鏡、すなわち、経膣的腹腔鏡とする場合について説明する。
【0031】
以下、内視鏡1の各構成要素について順次説明する。
撮像素子3としては、例えば、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等の固体撮像素子を用いることができる。
【0032】
この撮像素子3と撮像光学系4とは、図示の構成では、ケーシング内に収納され、一体化された1つのパッケージになっている。本明細書では、そのケーシングを含めて、撮像素子3の部分を撮像素子3と言い、撮像光学系4の部分を撮像光学系4と言う。これら撮像素子3および撮像光学系4により、撮像手段が構成される。なお、撮像素子3と撮像光学系4とが別体として設けられていてもよいことは言うまでもない。
【0033】
また、撮像素子3および撮像光学系4の内視鏡本体2の軸方向から見たときの外形形状は、それぞれ、特に限定されないが、図示の構成では、円形をなしている。また、撮像素子3の外径と撮像光学系4の外径とは、等しい。
【0034】
また、内視鏡本体2のその軸方向から見たときの外形形状は、特に限定されないが、図示の構成では、円形をなしている。この内視鏡本体2は、直線状をなし、その全長に亘って、可撓性、すなわち柔軟性のある部材で構成されている。内視鏡本体2が直線状をなすことにより、内視鏡本体2で生体を容易に貫通することができる。内視鏡本体2の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、各種の樹脂材料を用いることができる。
【0035】
なお、内視鏡本体2の基端部が硬質部材で構成され、基端部よりも先端側の部位が、可撓性を有していてもよく、また、内視鏡本体2の先端部が可撓性を有し、先端部よりも基端側の部位が、硬質部材で構成されていてもよい。また、内視鏡本体2は、その全長に亘って硬質部材で構成されていてもよい。
【0036】
内視鏡本体2には、2つのライトガイド用ルーメン21が形成されている。各ライトガイド用ルーメン21は、それぞれ、内視鏡本体2の基端から先端部まで形成されている。すなわち、各ライトガイド用ルーメン21の先端部は、それぞれ、内視鏡本体2の先端部に位置し、基端は、それぞれ、内視鏡本体2の基端に開口している。また、各ライトガイド用ルーメン21は、内視鏡本体2の中心軸Oを介して互いに対向するように配置されている。なお、各ライトガイド用ルーメン21は、同様であるので、以下では、代表的に、一方のライトガイド用ルーメン21について説明する。
【0037】
また、内視鏡本体2の軸方向から見たとき、内視鏡本体2の少なくとも先端部は、撮像素子3より外側に突出していない。図示の構成では、内視鏡本体2の外径は、その全長に亘って一定であり、内視鏡本体2の軸方向から見たとき、内視鏡本体2は、その全長に亘って撮像素子3より外側に突出していない。すなわち、内視鏡本体2の外径と撮像素子3の外径とは等しく、撮像素子3の外周面と内視鏡本体2の外周面とが段差のない連続面を形成している。また、内視鏡本体2の軸方向から見たとき、ライトガイド用ルーメン21は、撮像素子3よりも内側に位置している。
【0038】
これにより、内視鏡本体2の外径を小さくすることができ、これによって、被検査者や患者への負担を軽減することができる。
【0039】
この内視鏡本体2および撮像素子3の外径は、それぞれ、10mm以下であることが好ましく、0.3〜5.0mm程度であることがより好ましく、0.5〜2.0mm程度であることがさらに好ましい。
【0040】
また、内視鏡本体2には、ケーブル用ルーメン23が形成されている。ケーブル用ルーメン23は、内視鏡本体2の基端から先端まで形成されている。すなわち、ケーブル用ルーメン23の先端部は、内視鏡本体2の先端に開口し、基端は、内視鏡本体2の基端に開口している。また、ケーブル用ルーメン23は、内視鏡本体2の中心に配置されている。
【0041】
撮像素子3の各配線を含むケーブル6は、ケーブル用ルーメン23を挿通し、そのケーブル6の基端部は、コネクタ72に接続されている。
【0042】
コネクタ72は、図示しない光源や制御部等を有する制御・光源装置の対応するコネクタに着脱自在に接続され、その制御・光源装置と撮像素子3との間で、画像信号や制御信号等の各信号の送受信がなされる。
【0043】
各ライトガイド5は、それぞれ、ライトガイド用ルーメン21に内視鏡本体2の軸方向に移動可能に挿入されている。なお、各ライトガイド5は、同様であるので、以下では、代表的に、一方のライトガイド5について説明する。
【0044】
ライトガイド5は、光を導光することができるものであれば特に限定されないが、本実施形態では、効率良く導光する観点から、1本の光ファイバーまたは光ファイバーを複数本束ねてなる光ファイバー束で構成されている。なお、光ファイバー束の各光ファイバーは、互いに固定され、一体化されている。光ファイバーの構成材料としては、例えば、各種の樹脂材料やガラスが挙げられるが、樹脂材料が好ましい。また、ファイバーを構成する樹脂材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチレンアクリロニトリル、ポリカーボネートおよびポリクロロスチレン等が挙げられる。
なお、ライトガイド5の先端には、図示しない投光レンズが設けられていてもよい。
【0045】
ここで、前記内視鏡本体2の先端部には、内視鏡本体2の側面に開口し、2つのライトガイド用ルーメン21の先端部に連通する2つの側孔22が形成されている。各側孔22は、それぞれ、撮像素子3よりも基端側に形成されている。なお、各側孔22は、同様であるので、以下では、代表的に、一方の側孔22について説明する。
【0046】
これにより、内視鏡1は、ライトガイド5を内視鏡本体2の軸方向に移動させることにより、ライトガイド5の先端部が側孔22から突出した状態(以下、「突出状態」とも言う)(図4参照)と、内視鏡本体2内に収納された状態(以下、「収納状態」とも言う)(図2参照)とを採り得る。
【0047】
内視鏡1を収納状態とすることにより、内視鏡本体2を円滑に移動させることができる。
【0048】
そして、内視鏡1を突出状態とすることにより、ライトガイド5の先端部から出射する光によって観察部位を照明することができる。また、状況に応じて、ライトガイド5を移動させ、その先端部を最適な位置に配置することにより、状況に応じた最適な照明を行うことができる。
【0049】
また、ライトガイド用ルーメン21の先端部は、中心軸Oに対して所定角度傾斜している。これにより、ライトガイド5の先端部を側孔22から円滑に突出させることができる。
【0050】
このライトガイド用ルーメン21の先端部の中心軸Oに対する傾斜角度θは、1〜45°程度であることが好ましく、1〜30°程度であることがより好ましい。これにより、ライトガイド5の先端部を側孔22から突出させるときのライトガイド5の移動量を比較的少なくしつつ、そのライトガイド5の先端部を側孔22から円滑に突出させることができる。
【0051】
また、内視鏡本体2のライトガイド用ルーメン21の内周面には、例えば、潤滑剤を塗布する等の摩擦低減処理を施してもよい。これにより、ライトガイド5を円滑に移動させることができる。
【0052】
また、ライトガイド5は、ライトガイド用ルーメン21を挿通し、そのライトガイド5の基端部は、コネクタ71に接続されている。
【0053】
コネクタ71は、制御・光源装置の対応するコネクタに着脱自在に接続される。制御・光源装置の光源から発せられた光は、ライトガイド5の基端から入射し、ライトガイド5により導光され、ライトガイド5の先端から出射し、所定の部位が照明される。照明光としては、特に限定されず、例えば、白色光、レーザ光等の単色光等が挙げられる。
【0054】
また、内視鏡本体2の基端部には、各ライトガイド5を内視鏡本体2の軸方向に移動操作する操作手段として、シャフトコネクタ8およびライトガイドスライド9が設置されている。
【0055】
シャフトコネクタ8は、筒状をなしている。内視鏡本体2は、その基端部において、先端側の部材と基端側の部材とに分離しており、その2つの部材は、シャフトコネクタ8を介して連結されている。この場合、シャフトコネクタ8の内周面が内視鏡本体2の外周面に固定されている。
【0056】
また、シャフトコネクタ8には、その側壁を貫通する1対の長孔81が形成されている。各長孔81は、それそれ、内視鏡本体2の軸方向に沿って、シャフトコネクタ8の基端部から先端部まで形成されている。また、各長孔81は、中心軸Oを介して互いに対向するように配置されている。なお、各ライトガイド5およびケーブル6は、それぞれ、このシャフトコネクタ8内を挿通している。
【0057】
ライトガイドスライド9は、シャフトコネクタ8に対して、内視鏡本体2の軸方向に移動可能に設置されている。
【0058】
このライトガイドスライド9の全体形状は、円筒状をなしており、その外径は、シャフトコネクタ8の外径よりも大きく設定されている。また、ライトガイドスライド9の内部には、内視鏡本体2の軸方向から見たとき、シャフトコネクタ8の長孔81のある部位に対応する形状の孔部91が形成されている。この孔部91の先端は、ライトガイドスライド9の先端に開口し、基端は、ライトガイドスライド9の基端に開口し、その孔部91をシャフトコネクタ8が挿通している。これにより、ライトガイドスライド9は、シャフトコネクタ8に移動可能に支持される。
【0059】
また、ライトガイドスライド9の各ライトガイド用ルーメン21に対応する位置には、それぞれ、貫通孔92が形成されている。各貫通孔92には、それぞれ、対応するライトガイド5が挿通し、固定されている。
【0060】
また、ライトガイドスライド9のケーブル用ルーメン23に対応する位置には、貫通孔93が形成されている。貫通孔93には、ケーブル6が挿通している。
【0061】
このライトガイドスライド9を先端方向に移動させると、これとともに各ライトガイド5が先端方向に移動し、また、ライトガイドスライド9を基端方向に移動させると、これとともに各ライトガイド5が基端方向に移動する。
【0062】
また、ライトガイドスライド9の基端が、シャフトコネクタ8の各長孔81の基端に臨む縁部に当接している状態では、各ライトガイド5の先端部は、ライトガイド用ルーメン21内、すなわち、内視鏡本体2内に収納されている。
【0063】
そして、ライトガイドスライド9を先端方向に移動させると、各ライトガイド5は先端方向に移動し、各ライトガイド5の先端部は、側孔22から外部に突出する。
【0064】
さらにライトガイドスライド9を先端方向に移動させると、各ライトガイド5はさらに先端方向に移動し、各ライトガイド5の先端部は、側孔22からさらに外部に突出する。この各ライトガイド5の先端部の突出、すなわち、各ライトガイド5の先端方向への移動は、ライトガイドスライド9の先端がシャフトコネクタ8の各長孔81の先端に臨む縁部に当接するまで行うことができる。
【0065】
ここで、各ライトガイド5の先端部の側孔22からの突出長の最大値は、特に限定されないが、各ライトガイド5の先端が、撮像光学系4の先端よりも先端側に位置するように設定されることが好ましい。これにより、観察部位を確実に照明することができる。
【0066】
なお、本実施形態では、各ライトガイド5が一体的に移動するように構成されているが、これに限らず、各ライトガイド5が別々に移動するように構成されていてもよい。
【0067】
また、ライトガイド5およびライトガイド用ルーメン21の数は、それぞれ、2つに限らず、1つでもよく、また、3つ以上でもよい。
【0068】
また、内視鏡1がライトガイド5を2つ以上有し、内視鏡本体2がライトガイド用ルーメン21を2つ以上有している場合は、各ライトガイド用ルーメン21は、内視鏡本体2の周方向に沿って等間隔に配置されていることが好ましい。なお、各ライトガイド用ルーメン21の配置は、等間隔でなくてもよいことは言うまでもない。
【0069】
また、ライトガイド5は、その先端のみから光を出射する構成のものに限定されず、例えば、先端部の側面の少なくとも一部と、先端とから光を出射するよう構成されていてもよい。この場合、例えば、ライトガイド5の先端部の側面全体から光を出射するように構成したり、また、その側面のうちの非連続な複数の箇所から光を出射するように構成することができる。
【0070】
これにより、撮像素子3により撮像される観察部位全体を明るく照明することができ、視野を広くすることができる。また、ライトガイド5の先端部に目盛りを設けることにより、撮像素子3によりその目盛りを撮像することができ、これによって、診断部の位置が把握し易くなる。
【0071】
ライトガイド5の先端部の側面から光を出射させる方法としては、例えば、ライトガイド5の先端部、すなわち、ライトガイド5を構成する光ファイバーの先端部の側面を研摩または研削したり、複数の微小な凹部を形成する。
【0072】
次に、内視鏡1の作用を説明する。
まず、図1〜図3に示すように、内視鏡1を収納状態とする。すなわち、ライトガイドスライド9を、その基端がシャフトコネクタ8の各長孔81の基端に臨む縁部に当接するまで、基端方向に移動させる。そして、この収納状態で、内視鏡本体2の先端部、撮像素子3および撮像光学系4(以下、内視鏡本体2の先端部、撮像素子3および撮像光学系4を代表して内視鏡本体2の先端部と言う)を観察部位の近傍に位置させる。この際、内視鏡本体2の先端部が生体を貫通するが、内視鏡本体2の外径が小さいので、被検査者や患者の負担を軽減することができる。
【0073】
次に、図4に示すように、ライトガイドスライド9を先端方向に移動させ、各ライトガイド5を先端方向に移動させる。これにより、各ライトガイド5の先端部が、側孔22から外部に突出してゆく。この際、撮像素子3により撮像された画像を見ながら、明るく鮮明な画像が得られるまで各ライトガイド5を移動させる。以上で準備が完了し、検査や治療を行う。
【0074】
次に、内視鏡を抜去する際は、図1〜図3に示すように、内視鏡1を収納状態とする。すなわち、ライトガイドスライド9を、その基端がシャフトコネクタ8の各長孔81の基端に臨む縁部に当接するまで、基端方向に移動させる。そして、この収納状態で、内視鏡を抜去する。
【0075】
以上説明したように、この内視鏡1によれば、内視鏡本体2を細径化することができ、これにより、被検査者や患者への負担を軽減することができる。
【0076】
また、状況に応じて、各ライトガイド5を移動させ、その先端部を最適な位置に配置することにより、状況に応じた最適な照明を行うことができる。
【0077】
なお、本発明では、移動操作手段に、ライトガイド5の側孔22からの突出長を規制する機能を設けてもよい。
【0078】
この構成例としては、ライトガイドスライド9とシャフトコネクタ8との一方に、内視鏡本体2の軸方向に沿って複数の凹凸を形成し、他方に、その凹凸の凹部に挿入される突起を形成する。これにより、ライトガイドスライド9は、シャフトコネクタ8に対し、内視鏡本体2の軸方向に位置決めされ、これによって、ライトガイドスライド9が不本意に移動してしまうことを防止することができる。また、ライトガイドスライド9を移動させる際は、突起が各凹凸の凸部を乗り越えながらライトガイドスライド9が移動することにより、クリック感が得られる。
【0079】
したがって、前記複数の凹凸および突起により、ライトガイド5を内視鏡本体2の軸方向に位置決めする手段であるクリック機構、すなわち、ライトガイド5の側孔22からの突出長を規制する手段の主要部が構成される。
【0080】
また、本発明では、シャフトコネクタ8等には、ライトガイド5の側孔22からの突出長を示す目盛りが設けられていてもよい。これにより、ライトガイド5の側孔22からの突出長を容易かつ確実に把握することができる。
【0081】
また、本発明では、内視鏡本体2に、例えば、穿刺、薬液等の液体の投与・吸引、バイオプシー、縫合、クリッピング等を行うための他のルーメンを設けてもよい。この場合、そのルーメンの先端は、内視鏡本体2の撮像素子3よりも基端側の側面に開口する。これにより、内視鏡本体2を細径化することができる。
【0082】
<第2実施形態>
図5は、本発明の内視鏡の第2実施形態を示す断面図である。
【0083】
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0084】
図5に示す第2実施形態の内視鏡1では、ライトガイド5の先端部は、外力が付与されていない自然状態で所定の形状に湾曲または屈曲している。したがって、ライトガイド5の先端部は、側孔22から外部に突出すると、その復元力により、元の湾曲または屈曲形状に戻る。この場合、ライトガイド5の先端部の自然状態での形状は、直線状以外であれば、特に限定されないが、図示の構成では、ライトガイド5の先端面が内視鏡本体2の中心軸Oに対して垂直になるように、ライトガイド5の先端部が湾曲している。これにより、内視鏡本体2の前方を照明し易くなり、撮像素子3により撮像される観察部位を確実に照明することができ、より明瞭な画像を得ることができる。
【0085】
また、ライトガイド5は、その中心軸を中心に回動可能にライトガイド用ルーメン21に挿入されている。これにより、ライトガイド5の先端を様々な方向に向けることができ、特に明るく照明したい部位を明るく照明することができる。
【0086】
具体的には、ライトガイド5は、ライトガイドスライド9に対して、内視鏡本体2の軸方向には移動できず、ライトガイド5の中心軸を中心に回動し得るように設置されている。これにより、ライトガイドスライド9を内視鏡本体2の軸方向に移動操作すると、ライトガイド5は、そのライトガイドスライド9とともに、内視鏡本体2の軸方向に移動する。また、ライトガイド5のうちの内視鏡本体2の基端から基端方向に突出した部位を把持し、ライトガイド5をその中心軸を中心に回動させることができる。
【0087】
<第3実施形態>
図6は、本発明の内視鏡の第3実施形態を示す底面図、図7および図8は、図6に示す内視鏡の断面図である。
【0088】
以下、第3実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0089】
図6〜図8に示す第3実施形態の内視鏡1は、例えば、子宮鏡、腹腔鏡等として用いることができる。
【0090】
この内視鏡1の内視鏡本体2の先端部は、可撓性を有している。すなわち、内視鏡本体2の先端部に湾曲可能な部位が設けられている。これにより、内視鏡本体2の先端部を任意の方向に向けることができる。なお、内視鏡本体2の先端部は、外力が付与されていない自然状態では、直線状をなしている。
【0091】
一方、内視鏡本体2の先端部よりも基端側の部位は、直線状をなす硬質部材で構成されている。これにより、内視鏡本体2の先端部よりも基端側の部位が曲がり難くなり、ライトガイド5を容易に移動させることができる。
【0092】
なお、内視鏡本体2の基端部が硬質部材で構成され、基端部よりも先端側の部位が、可撓性を有していてもよく、また、内視鏡本体2の全長に亘って可撓性を有していてもよい。
【0093】
また、本実施形態では、ライトガイド5、ライトガイド用ルーメン21および側孔22の数は、それぞれ、1つである。
【0094】
そして、内視鏡本体2には、牽引糸用ルーメン(線状体用ルーメン)24が形成されている。牽引糸用ルーメン24は、内視鏡本体2の基端から先端部まで形成されている。すなわち、牽引糸用ルーメン24の先端部は、内視鏡本体2の先端部に位置し、基端は、内視鏡本体2の基端に開口している。また、牽引糸用ルーメン24とライトガイド用ルーメン21は、内視鏡本体2の中心軸Oを介して互いに対向するように配置されている。なお、前記牽引糸用ルーメン24とライトガイド用ルーメン21は、対向していなくてもよい。
【0095】
また、内視鏡本体2の先端部には、その内視鏡本体2の側面に開口し、牽引糸用ルーメン24の途中に連通する長孔25が形成されている。この長孔25は、撮像素子3よりも基端側に形成されている。長孔25は、内視鏡本体2の軸方向に沿って形成されている。また、長孔25と側孔22は、内視鏡本体2の軸方向から見たとき、中心軸Oを介して互いに対向するように配置されている。なお、前記長孔25と側孔22は、対向していなくてもよい。
【0096】
そして、内視鏡1は、内視鏡本体2の先端部を湾曲させる湾曲手段として、内視鏡本体2の先端部を牽引する牽引糸(線状体)11を有している。この牽引糸11は、牽引糸用ルーメン24に内視鏡本体2の軸方向に移動可能に挿入されている。また、牽引糸11の先端部は、内視鏡本体2の先端部に固定され、基端側は、ライトガイドスライド9の貫通孔92を挿通し、牽引糸用ルーメン24の基端から外部に引き出されている。
【0097】
この内視鏡1では、内視鏡本体2の先端部を湾曲させる前または湾曲させた後に、ライトガイド5を側孔22から外部に突出させる。
【0098】
内視鏡本体2の先端部を湾曲させる際は、図8(a)、図8(b)に示すように、内視鏡本体2に対し、牽引糸11を基端方向に引っ張る。これにより、牽引糸11の先端部が長孔25から外部に突出し、内視鏡本体2の先端部が曲げられる。牽引糸11の基端方向への移動量を調整することにより、内視鏡本体2の先端部の曲げ具合を調整することができる。
【0099】
また、内視鏡本体2の先端部を元の形状である直線状に戻す際は、牽引糸11を引っ張ることをやめる。これにより、内視鏡本体2の先端部は、その復元力により、直線状に戻る。
【0100】
なお、本発明では、牽引糸11を基端方向に引っ張って移動させた状態を保持する保持手段を設けてもよい。
【0101】
<第4実施形態>
図9は、本発明の内視鏡の第4実施形態を示す断面図である。
【0102】
以下、第4実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0103】
図9に示す第4実施形態の内視鏡1は、手動操作の他に、自動的に、制御・光源装置の光源を発光させることができるように構成されている。
【0104】
すなわち、内視鏡1は、ライトガイド5の先端部が側孔22から外部に突出したことを検出する検出手段として、タッチセンサ12を有している。このタッチセンサ12の図示しない配線の基端部は、コネクタ72に接続されており、コネクタ72が制御・光源装置の対応するコネクタに接続されると、そのタッチセンサ12から制御・光源装置に信号を送信することが可能になる。
【0105】
タッチセンサ12は、シャフトコネクタ8の所定部位に設置されており、ライトガイドスライド9が、ライトガイド5の先端部が側孔22から外部に突出する位置に移動したとき、そのタッチセンサ12にライトガイドスライド9が接触するように構成されている。
【0106】
ライトガイド5の先端部が側孔22から外部に突出し、タッチセンサ12にライトガイドスライド9が接触すると、タッチセンサ12から制御・光源装置に、前記ライトガイド5の先端部が側孔22から外部に突出したことを示す信号が送信される。制御・光源装置の制御部は、前記信号を受信すると、光源を発光させる。これにより、ライトガイド5の先端から光が出射し、所定の部位が照明される。このように、この内視鏡1によれば、制御・光源装置の光源を発光させる操作を手動で行う必要がなく、操作を簡略化することができる。
【0107】
なお、制御・光源装置の制御部により、検出手段によりライトガイド5の先端部が側孔22から外部に突出したことが検出されたとき、光源を発光させる制御を行う制御手段が構成される。
【0108】
以上、本発明の内視鏡を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
【0109】
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0110】
1 内視鏡
2 内視鏡本体
21 ライトガイド用ルーメン
22 側孔
23 ケーブル用ルーメン
24 牽引糸用ルーメン
25 長孔
3 撮像素子
4 撮像光学系
5 ライトガイド
6 ケーブル
71、72 コネクタ
8 シャフトコネクタ
81 長孔
9 ライトガイドスライド
91 孔部
92、93 貫通孔
11 牽引糸
12 タッチセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのライトガイド用ルーメンを有し、生体の管腔内に挿入される長尺状の内視鏡本体と、
前記内視鏡本体の先端に設置され、観察部位を撮像する撮像素子と、
前記ライトガイド用ルーメンに前記内視鏡本体の軸方向に移動可能に挿入され、観察部位を照らす光を導光し、該光を先端部から出射する少なくとも1つのライトガイドとを備え、
前記内視鏡本体は、前記撮像素子よりも基端側に形成され、前記内視鏡本体の側面に開口し、前記ライトガイド用ルーメンの先端部に連通する側孔を有し、
前記ライトガイドを前記内視鏡本体の軸方向に移動させることにより、前記ライトガイドの先端部が前記側孔から突出した状態と、前記内視鏡本体内に収納された状態とを採り得るよう構成されていることを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
前記内視鏡本体の基端側に設けられ、前記ライトガイドを移動操作する移動操作手段を有する請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
移動操作手段は、前記ライトガイドの前記側孔からの突出長を規制する機能を有している請求項2に記載の内視鏡。
【請求項4】
前記ライトガイド用ルーメンの先端部は、前記内視鏡本体の中心軸に対して傾斜している請求項1ないし3のいずれかに記載の内視鏡。
【請求項5】
前記内視鏡本体の軸方向から見たとき、前記ライトガイド用ルーメンは、前記撮像素子よりも内側に位置している請求項1ないし4のいずれかに記載の内視鏡。
【請求項6】
前記内視鏡本体の軸方向から見たとき、前記内視鏡本体の少なくとも先端部は、前記撮像素子より外側に突出していない請求項1ないし5のいずれかに記載の内視鏡。
【請求項7】
前記内視鏡本体の少なくとも先端部は、可撓性を有し、
前記内視鏡本体の先端部を湾曲させる湾曲手段を有する請求項1ないし6のいずれかに記載の内視鏡。
【請求項8】
前記内視鏡本体は、線状体用ルーメンと、
前記内視鏡本体の軸方向に沿って形成され、前記内視鏡本体の先端部の側面に開口し、前記線状体用ルーメンに連通する長孔とを有しており、
前記湾曲手段は、前記線状体用ルーメンに移動可能に挿入され、先端部が前記内視鏡本体の先端部に固定され、前記内視鏡本体の先端部を牽引する線状体を有する請求項7に記載の内視鏡。
【請求項9】
前記ライトガイドは、その先端部の側面の少なくとも一部と、先端とから光を出射するよう構成されている請求項1ないし8のいずれかに記載の内視鏡。
【請求項10】
前記ライトガイドの先端部は、自然状態で所定の形状に湾曲または屈曲している請求項1ないし9のいずれかに記載の内視鏡。
【請求項11】
前記ライトガイドは、その中心軸を中心に回動可能に前記ライトガイド用ルーメンに挿入されている請求項1ないし10のいずれかに記載の内視鏡。
【請求項12】
前記ライトガイドを2つ以上有し、
前記内視鏡本体は、前記ライトガイド用ルーメンを2つ以上有しており、前記各ライトガイド用ルーメンは、前記内視鏡本体の周方向に沿って等間隔に配置されている請求項1ないし11のいずれかに記載の内視鏡。
【請求項13】
当該内視鏡は、子宮鏡または腹腔鏡である請求項1ないし12のいずれかに記載の内視鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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