円周状に駆動される連続流遠心分離
【課題】新規な構成の遠心機を提供する。
【解決手段】第1の回転可能な機構60、第2の回転可能な機構90および流体管材70を有する遠心機10であって、この第1の回転可能な機構は、回転軸を有し、流体保持ハウジング20が第1の回転可能な機構と一緒に同時回転するために第1位の回転可能な機構に同軸に搭載され、この第2の回転可能な機構は、回転軸を有し、第1および第2の回転可能な機構が共通軸の周りで同時回転するために同軸に相互連結され、そしてこの流体管材は、流体保持ハウジングに連結され、そして流体保持ハウジングから外側に軸方向に延びる遠位長を有する。
【解決手段】第1の回転可能な機構60、第2の回転可能な機構90および流体管材70を有する遠心機10であって、この第1の回転可能な機構は、回転軸を有し、流体保持ハウジング20が第1の回転可能な機構と一緒に同時回転するために第1位の回転可能な機構に同軸に搭載され、この第2の回転可能な機構は、回転軸を有し、第1および第2の回転可能な機構が共通軸の周りで同時回転するために同軸に相互連結され、そしてこの流体管材は、流体保持ハウジングに連結され、そして流体保持ハウジングから外側に軸方向に延びる遠位長を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
本発明は、遠心分離装置(apparati)に関し、そしてより具体的には、カセット、ローターまたは他のデバイス(これは、流体保持チャンバおよびデバイスの軸に固定して取り付けられた流体流れ管材を有する)と共に働く遠心機に関する。
【背景技術】
【0002】
連続流遠心機として知られるようになった機構の状況において、ある長さの管材が、遠心分離されるべき流体材料を含むデバイスの回転軸に固定して取り付けられる場合、管材の全長は、管材のねじれを避けるように、回転シールの使用またはいくつかの他の手段によって回転されねばならない。回転シールの使用を避けるための周知の方法は、軸から外向きに、そしてローター、またはカセットなどの周りの外縁でその管材長を湾曲させ、ローター/カセット自体の回転速度の半分でローター/カセットの周りに環状の形態で管材を回転させることである。従って、管のねじれを除外するためのこのような方法およびそのための装置が、例えば、特許文献1(米国特許第4,216,770号)、特許文献2(同第4,419,089号)および特許文献3(同第4,389,206号)に開示される。
【0003】
遠心分離回転の軸の周りで流体流れ管材を回転させるような先行装置に固有の問題は、回転軸が垂直に配置され、管材が軸シャフトを通り、そしてこの装置が軸シャフトを駆動することによって駆動し、この軸シャフトは高い縦横比および長手方向のシャフト(これらは、回転速度を制限し、装置を不安定にする)を必要とし、そして使用者が、装置のチャック構成要素の反対側に第2のカセット、ローターなどを搭載する能力を制限することである。
【0004】
前述にしたがって、参考はまた、米国特許第5,665,048号に対してなされ、これは、流体保持ハウジングを回転させるための遠心機(これは、流体保持ハウジングの回転軸に固定して連結された流体の流入管材および流出管材を有する)を提供し、この遠心機は、以下:フレーム;回転軸を有する第1の回転可能な機構(ここでは、流体保持ハウジングが、第1の回転可能な機構と共に同時回転するために、第1の回転可能な機構の上に同軸に搭載されている);回転軸を有する第2の回転可能な機構(ここでは、第1および第2の回転機構は、フレーム上に同軸に搭載されている)を含み、第2の回転可能な機構は、駆動機構に係合する外部円周状表面を有し、この駆動機構は、選択された回転速度Xで第2の回転可能な機構が回転するように外部円周状表面を駆動し;第1の回転可能な機構は、第1の回転可能な機構が、回転速度2Xで第2の回転可能な機構と一緒に同時に回転するように第2の回転可能な機構と相互連結している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4,216,770号明細書
【特許文献2】米国特許第4,419,089号明細書
【特許文献3】米国特許第4,389,206号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
第2の回転可能な機能は、流体保持ハウジングの軸から延びる流出管材の遠位長を保持するためのシートを含み、ここで、このシートによって保持された流出管材の遠位長は、第2の回転可能な機構と同じ回転速度で回転軸の周りを回転する。このような配置に関連する問題の1つは、管材とシートとの間に絶え間ない摩擦があることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
従って、本発明によると、遠心機に改良、特に、流体管材の支持によって、流体管材に関する改良が提供される。本発明によると、ハウジングの回転時に、ハウジング内に保持された流体に懸濁した1以上の選択された材料が遠心分離されるように、流体保持ハウジングを回転させるための遠心機が提供される。この遠心機は、第1の回転可能な機構を含み、これは、第1の回転可能な機構と共に同時回転するために第1の回転可能な機構に同軸に搭載されている流体保持ハウジングと共に回転アクセスを有する。第2の回転可能な機構も提供され、これは、回転軸を有し、第1および第2の回転可能な機構は、共通軸の周りで同時回転するために同軸に相互連結されている。流体保持ハウジングの軸に連結された流体管材は、流体保持ハウジングから外側で軸方向に延びる遠位長を有する。本発明の1つの実施形態に従うと、改良は、第2の回転可能な機構に搭載された支持アーム、それを介して流体管材の遠位長の少なくとも一部を支えるための支持チューブ、およびこの支持アームに支持チューブを回転可能に支持するための軸受部材を含む(ここで、第1および第2の回転機構の回転時に、流体管材は、自由に、流体管材とその支持体との間の摩擦を最小限にするように、この支持チューブと共に回転するか、またはこの支持チューブに関連して回転するかのいずれかである)。
【0008】
本発明の別の実施形態において、第1の流体を含む機構と流体を受ける回転可能に駆動されるローターとの間に1以上の流体を送達するための長手方向の複数のチューブを含む多管腔ロープが提供される。このロープの一端は、駆動されるローターの中心に取り付けられ、そしてこのロープの他端は、第1流体保持機構に取り付けられる。第1流体保持機構は、ロープの他端の取り付け点がローターの軸と実質的に同軸であるように、ローターの反対側に搭載される。先述の長手方向のチューブは、螺旋状の巻きに配置された、少なくとも1つのチューブを含み得る。これは、一本かまたは複数本のストランドの巻きのいずれかであり得、そして反時計回りか時計回りのいずれかの方向であり得る。そしてまた、一本または複数本のストランドにおいて、一端では、螺旋状の巻きはまた時計回りであり得、一方、他端では、反時計回りであり得、そしてまた、必要に応じて、それらの間に真っ直ぐな部分を有し得る。
より特定すれば、本願発明は以下の項目に関し得る。
(項目1) 流体保持ハウジングを回転させるための遠心機であって、上記ハウジング内に保持される流体内に懸濁した1以上の選択された材料が上記ハウジングの回転時に遠心分離されるような遠心機であって、上記遠心機は、以下:
回転軸を有する第1の回転可能な機構であって、上記流体保持ハウジングが、上記第1の回転可能な機構と共に同時回転するために第1の回転可能な機構に同軸に搭載されている、第1の回転可能な機構;
回転軸を有する第2の回転可能な機構であって、上記第1および第2の回転可能な機構が共通軸の周りを同時回転するために同軸に相互連結されている、第2の回転可能な機構;
流体管材であって、上記流体保持ハウジングの軸に連結され、そして上記流体保持ハウジングから外向きに軸方向に延びる遠位長を有する、流体管材;
を含む遠心機において、改良が、上記第2の回転可能な機構に搭載された支持アーム、支持チューブであって、上記支持チューブを介して上記流体管材の上記遠位長の少なくとも一部分を受けるための支持チューブ、および上記支持アームに上記支持チューブを回転可能に支持するための軸受部材、
を含み、これによって、上記第1の回転可能な機構および上記第2の回転可能可能機構の回転時に、上記流体管材が、自由に、上記支持チューブと共に回転するか、上記支持チューブに関連して回転するかのいずれかである、遠心機。
(項目2) 上記支持アームが、上記第1および第2の回転可能な機構のいずれかの側面に延びる、項目1に記載の遠心機。
(項目3) 上記支持アームが、上記支持チューブを支えるための長手方向のチャネルを含む、項目1に記載の遠心機。
(項目4) 上記支持アームがまた、上記軸受部材を支えるために反対側に配置された凹部を含む、項目3に記載の遠心機。
(項目5) 上記軸受部材が、上記支持チューブの反対の末端を支持するための、上記支持アームの上記凹部に支えられた、反対側に配置された一組の軸受を含む、項目4に記載の遠心機。
(項目6) 上記支持アームの一方の側面に固定されたインプットガイド部材を含む、項目5に記載の遠心機。
(項目7) 上記支持アームの反対の末端に固定されたアウトプットガイド部材を含む、項目6に記載の遠心機。
(項目8) 上記支持アームの一方の側面に固定されたインプットガイド部材を含む、項目1に記載の遠心機。
(項目9) 上記支持アームの反対の末端に固定されたアウトプットガイド部材を含む、項目8に記載の遠心機。
(項目10) 上記流体管材が、高デュロメーターウレタン管材を含む、項目1に記載の遠心機。
(項目11) 上記支持アームの両方の末端にガイド部材をさらに含む、項目1に記載の遠心機。
(項目12) 上記一組のガイド部材が、それぞれ滑らかな、テフロン(登録商標)のしっかりとコートされたアルミニウム部材である、項目11に記載の遠心機。
(項目13) 多管腔ロープであって、上記多管腔ロープは、第1の流体を含む機構と流体を受ける回転可能に駆動されるローターとの間に、1以上の流体を送達するための細長い複数のチューブを含み、上記ロープの一端は上記駆動されるローターの中心に取り付けられ、上記ロープの他端は、上記第1の流体保持機構に取り付けられ、上記第1の流体保持機構は、上記ローターの反対側に搭載されており、そしてその結果、上記ロープの他端の取り付け点が上記ローターの軸と実質的に同軸となり、上記細長いチューブは、螺旋状ラップに配置された少なくとも1つのチューブを含む、多管腔ロープ。
(項目14) 上記複数のチューブが、中心エクスプレッサーチューブおよび複数の周辺プロセッシングチューブを含む、項目13に記載の多管腔ロープ。
(項目15) 上記螺旋状ラップが反時計回りである、項目14に記載の多管腔ロープ。
(項目16) 上記螺旋状ラップが時計回りである、項目14に記載の多管腔ロープ。
(項目17) 上記ロープの一端が右回りねじれを有し、かつ上記ロープの他端が左回りねじれを有する、項目13に記載の多管腔ロープ。
(項目18) 上記ロープの中心の区間がねじれを全く有さない、項目17に記載の多管腔ロープ。
(項目19) 上記ロープが、最大のねじれ剛性を与えるために両端をねじり上げるように設置される、項目13に記載の多管腔ロープ。
(項目20) 上記ロープが、上記チューブ内の流体の流れに対して最小限の制限を生み出すために両端がねじれないように設置される、項目13に記載の多管腔ロープ。
(項目21) 多管腔ロープであって、上記多管腔ロープは、第1の流体を含む機構と流体を受ける回転可能に駆動されるローターとの間に、1以上の流体を送達するための複数の細長いチューブ、上記ローターと共に回転可能な支持アーム、支持チューブであって、上記支持チューブを介して上記伸長したチューブの遠位長の少なくとも一部分を支えるための支持チューブ、および上記支持アームに上記支持チューブを回転可能に支持するための軸受部材を含み、ここで、上記ロープの一端は上記駆動されるローターの中心に取り付けられ、上記ロープの他端は、第1の流体保持機構に取り付けられ、上記第1の流体保持機構は、上記ローターの反対側に搭載されており、そしてその結果、上記ロープの他端の取り付け点が上記ローターの軸と実質的に同軸となる、多管腔ロープ。
(項目22) 上記支持アームが上記支持チューブを支えるためのチャネルおよび上記軸受部材を含む一組の軸受を支えるための反対の凹部を有する、項目21に記載の多管腔ロープ。
(項目23) 上記支持アームの一端に固定されたインプットガイド部材および上記支持アームの他端に固定されたアウトプットガイド部材をさらに含む、項目22に記載の多管腔ロープ。
(項目24) 流体保持ハウジングの回転軸に固定して連結された流体インプットおよびアウトプット管材を有する上記流体保持ハウジングを回転させるための遠心機であって、上記遠心機は、以下:
フレーム;
回転軸および第1の直径を有する第1の回転可能な機構であって、上記流体保持ハウジングが、上記第1の回転可能な機構と共に同時回転するために、上記第1の回転可能な機構に同軸に搭載されている、第1の回転可能な機構;
回転軸、および上記第1の直径より大きな第2の直径を有する第2の回転可能な機構であって、上記第1および第2の回転可能な機構が、上記フレームに同軸に搭載されている、第2の回転可能な機構;
上記第2の回転可能な機構に搭載された支持アーム;
支持チューブであって、上記支持チューブを介して上記流体管材の遠位長の少なくとも一部分を支えるための支持チューブ;および
上記支持アームに上記支持チューブを回転可能に支持するための軸受部材、
を含み、上記第2の回転可能な機構は、駆動機構に係合した外部円周状表面を有し、上記駆動機構は、上記第2の回転可能な機構が選択された回転速度Xで回転するように、外部円周状表面を駆動し、上記第1の回転可能な機構は、上記第1の回転可能な機構が回転速度2Xで上記第2の回転可能な機構と共に同時に回転するように、第2の回転可能な機構に相互連結されており、これによって、上記第1および第2の回転機構の回転時に、上記流体管材は、自由に、上記支持チューブと共に回転するか上記支持チューブに関連して回転するかのいずれかである、遠心機。
(項目25) 上記支持アームが、上記支持チューブを支えるためのチャネルおよび上記軸受部材を含む一組の軸受を支えるための反対の凹部を有する、項目24に記載の遠心機。
(項目26) 上記支持アームの一端に固定されたインプットガイド部材および上記支持アームの他端に固定されたアウトプットガイド部材をさらに含む、項目25に記載の遠心機。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明に従った遠心装置の斜視図である。
【図2】図2は、図1の装置の一部分、特に支持アームの斜視図である。
【図3】図3は、末端案内部材を有する支持アームおよび流体管材を有する流体保持ハウジングを示す分解斜視図である。
【図4】図4は、流体保持ハウジングおよび流体管材の構成要素を示す分解斜視図である。
【図5A】図5Aは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5B】図5Bは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5C】図5Cは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5D】図5Dは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5E】図5Eは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5F】図5Fは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5G】図5Gは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5H】図5Hは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(詳細な説明)
図1は、遠心装置10を示し、この基本的な構成は、米国特許第5,665,048号に記載されるものと実質的に同じであり得る。本発明が関する限り、これは、管材70により関連し、そして特に、遠心装置10からのその支持体に関連する。この支持体は、支持アーム50ならびにその案内部材52および54を含む。
【0011】
前記のように、遠心装置10の基本構造は、米国特許第5,665,048号に記載されるものと同じであり得る。従って、米国特許第5,665,048号は、これによって、ここで、本明細書中で参考として援用される。この装置は、バッグセット20を含む。これはまた、自己収容流体保持遠心カセットまたはローターといわれ得、これは、内部回転可能なチャック60に搭載される。バックセット20は、図1および図3に図示されるように、カセット20の軸40に同軸かつ固定して取り付けられた流体流入および流出管材70を有する。示されるように、カセットは、その回転軸が共通軸40に沿って同軸であるようにチャック60に搭載される。従って、チャック60が回転する場合、固定して取り付けられた管材70は、それと共に同時回転する。示されるように、固定された取り付け器具71の領域から外側で軸方向に延びる管材70の長さ72がある。管材の長さ72は、軸方向に後ろに向かって湾曲し、そして個別に回転可能な半径方向外側のプーリー90を通じて伸長し、このプーリーは、XRPMの速度でプーリー90とチャック60を相互連結する歯車列によって回転し、一方、チャックは、2XRPMの速度で回転する。また、参考が、米国特許第5,665,048号(これは本明細書中で参考として援用される)に対してチャックおよびプーリーの配置の操作についてなされる。図1は、チャック60を示す切取図面および歯車91(前述の歯車列の一部)を示すさらなる切取図面を実際に示す。
【0012】
操作の際、プーリー90が回転する場合、後に向かって湾曲した管材の長さ72は、XRPMの速度で軸40の周りで回転して、一方、管材70の固定して取り付けられた末端71は、2XRPMの速度で実際に回転する。この現象は、カセット20およびチャック60が管材70、71を軸上で回転させる場合でさえ、管材70がその軸の周りでねじれるのを避けることを可能とするので、当該分野において周知である。この現象のより完全な記載は、米国特許第5,665,048号および同第RE29,783(3,586,413)号(Adams)に記載される。
【0013】
ここで、参考は、さらに図2および図3に対してなされ、これらは、支持アーム50を図示する。この支持アーム50は、その中心区間56で、プーリー90の内部周辺に固定して取り付けられる。従って、支持アーム50は、ハブ90と一緒に回転する。
【0014】
支持アーム50は、図1に示されるように、長手方向の形状であり、そして遠心装置10のどちらかの側に延びる。図2に示されるように、支持アーム50は、長手方向のチャネル58を有し、これは、支持チューブ80を支える。支持チューブ80は、図3および図4に図示される一組の軸受82によってチャネル58で実際に支持される。これらの軸受の各々は、図2に示されるように、支持アームの反対の端で対応する凹部84に収容される。
【0015】
従って、支持アーム50は、プーリー90に固定して取り付けられ、支持チューブ80は、チャネルおよび支持アーム内に、軸受82によって支持され、そして、次いで、流体チューブ70は、支持チューブ80を介して延びるが、この点において、図1は、最終的な組み立てられた状態にあるこれらの種々の構成要素を示す。流体管材70は、C形の案内部材52によって、支持チューブ80の一端に案内されているのが示される。支持チューブの他端では、図1に図示されるように、流体管材長72が、支持チューブから出て伸び、そしてS形の管材案内部材54へと延びる。
【0016】
流体管材が多管腔ロープの形態にある場合、その実施形態は、本明細書中で後に記載され、回転アクセスから最も遠くのロープの要素は、支持表面に対して大きな力をかけ、そして引き続いて、滑りロープ作用を起こすのに必要なねじれを妨げる大きな摩擦力を生み出す。以下のパラメータ(perimeter)は、多管腔スキップロープの適切な操作のために所望されることが分かっている;
1)強力だが可撓性なスキップロープ組立体;
2)ロープに損傷を与えずにトルクを伝達する能力;
3)ロープと、回転軸から特に離れた(ここでは、g場が高い)支持体との間の低い摩擦。
【0017】
パラメータ1および2は、通常、比較的小さい直径の、デュロメーターで測定したとき高い硬度をもつ熱可塑性管材を選択することによって満たされる。接着方法および固定は、少なくとも9つの管腔の組立体が、まさに揃った管材位置、そしてそれ故の剛性ならびに強度でうまく取り付けられ得るように使用された。この組立体は均一性を向上させるために螺旋状に巻かれた構成である。
【0018】
参考はまた、ここで、ロープの種々の設計のために図5A〜5Hになされる。図5Aは、一本のストランド100Aが時計回りに巻きつくのを示し、一方、図5Bは、複数本のストランド100Bが、反時計回りに巻きつくのを示す。図5Cは、一本のストランド100Cが時計回りに巻きつくのを示し、一方、図5Dは、複数本のストランド100Dが時計回りにまきつくのを示す。試験および観察を通じて、スキップロープの2つの端は、非対称に動くことが見い出される。これは、一端が時計回りにねじれ、そして他端が反時計回りにねじれるという事実に起因する。一端がねじれ上がり、一方、他端はねじれない。従って、1つの実施形態に従って、ロープの組立の間、ねじれ方向は、ロープの中間で反対となり得ることが見い出された。この点について、図5A、5Fおよび5Hを参照のこと。中間のロープの小区間は、ねじれが全くないことが注目される。このようにすることによって、ロープの両端が同じねじれ状態にあるようにロープを設置し得る。ロープは、最大のトルク剛性を与えるために両端がねじれるように設置され得、その結果、両端は、チューブ内の流体流れに対して最小の制限を与えるようにはねじれない。
【0019】
本発明に従うと、所望の低摩擦を提供するために、流体管材に関して、スキップロープの部分は、周辺(ここでは、ロープが非常に滑らかなテフロン(登録商標)のしっかりコートされたアルミニウム部分を介して案内される)からの回転アクセスから湾曲した支持体を通じて前に進むことが注目される。図3ならびに案内部材52および54を参照してください。これらの領域において、スキップロープと案内部材との間の摩擦係数は、好ましくは0.2未満である。
【0020】
回転の中心からの最大直径でのスキップロープの区間は、種々の長さの直線部分である。この区間は、ロープをねじるのに必要な全体のトルクにとって非常に重要であり得る。実際に、スキップロープ組立体の(流体で満たされている場合は流体をプラスした)重さは、G場によって増加し、これは1,000以上の掛け算になり得る。ねじれ動作を駆動するのに必要なトルクを減少するために、スキップロープのこの区間は、前述の支持チューブ80によって支持される。これは、好ましくは、金属か構造用プラスチックのいずれかの剛性のチューブである。この剛性のチューブは、それ自身が、前述の低摩擦軸受82によって支持され、それ自身の軸の周りで完全に回転することを可能とする。これは、スキップロープ組立体のこの領域を駆動するのに必要なトルクを、まさに実質的にゼロまで減少させる。支持チューブおよび軸受のこの構造は、案内部材52および54間の流体管材長または管腔に対して有利な支持を提供する。この支持チューブが自由に回転するので、図1の60および90のような部材(言い換えれば、第1および第2の回転可能な機構)の回転時に、流体管材は、自由に、支持チューブと共に回転するか、または支持チューブに関連して回転するかのいずれかである。
【0021】
本発明の別の特徴は、例えば、図5Bに図示されるように、多管腔ロープ自身の構造に関する。これは、中心管腔102Bの周りの複数の少なくとも8つの管腔100Bからなり得る。図5Bに図示されるように、中心管腔102Bは、真っ直ぐで、一方、他の周辺管腔は巻きつく。中心管腔102Bは、押出成形チューブであり得、一方、管腔100Bは、加工チューブであり得る。別の方向に置くと、チューブ102Bは、流入管材であり得、そして管材100Bは流出管材であり得る。流入管材および流出管材はまた逆であり得る。
【0022】
ここで、他の実施形態、改良、詳細および使用が前述の開示の文書および精神に一致してならびにこの特許の範囲内でなされ得ることが、当業者に理解される。この特許は、前述の特許請求の範囲によってのみ制限され、等価論を含めて特許法に従って解釈される。
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
本発明は、遠心分離装置(apparati)に関し、そしてより具体的には、カセット、ローターまたは他のデバイス(これは、流体保持チャンバおよびデバイスの軸に固定して取り付けられた流体流れ管材を有する)と共に働く遠心機に関する。
【背景技術】
【0002】
連続流遠心機として知られるようになった機構の状況において、ある長さの管材が、遠心分離されるべき流体材料を含むデバイスの回転軸に固定して取り付けられる場合、管材の全長は、管材のねじれを避けるように、回転シールの使用またはいくつかの他の手段によって回転されねばならない。回転シールの使用を避けるための周知の方法は、軸から外向きに、そしてローター、またはカセットなどの周りの外縁でその管材長を湾曲させ、ローター/カセット自体の回転速度の半分でローター/カセットの周りに環状の形態で管材を回転させることである。従って、管のねじれを除外するためのこのような方法およびそのための装置が、例えば、特許文献1(米国特許第4,216,770号)、特許文献2(同第4,419,089号)および特許文献3(同第4,389,206号)に開示される。
【0003】
遠心分離回転の軸の周りで流体流れ管材を回転させるような先行装置に固有の問題は、回転軸が垂直に配置され、管材が軸シャフトを通り、そしてこの装置が軸シャフトを駆動することによって駆動し、この軸シャフトは高い縦横比および長手方向のシャフト(これらは、回転速度を制限し、装置を不安定にする)を必要とし、そして使用者が、装置のチャック構成要素の反対側に第2のカセット、ローターなどを搭載する能力を制限することである。
【0004】
前述にしたがって、参考はまた、米国特許第5,665,048号に対してなされ、これは、流体保持ハウジングを回転させるための遠心機(これは、流体保持ハウジングの回転軸に固定して連結された流体の流入管材および流出管材を有する)を提供し、この遠心機は、以下:フレーム;回転軸を有する第1の回転可能な機構(ここでは、流体保持ハウジングが、第1の回転可能な機構と共に同時回転するために、第1の回転可能な機構の上に同軸に搭載されている);回転軸を有する第2の回転可能な機構(ここでは、第1および第2の回転機構は、フレーム上に同軸に搭載されている)を含み、第2の回転可能な機構は、駆動機構に係合する外部円周状表面を有し、この駆動機構は、選択された回転速度Xで第2の回転可能な機構が回転するように外部円周状表面を駆動し;第1の回転可能な機構は、第1の回転可能な機構が、回転速度2Xで第2の回転可能な機構と一緒に同時に回転するように第2の回転可能な機構と相互連結している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4,216,770号明細書
【特許文献2】米国特許第4,419,089号明細書
【特許文献3】米国特許第4,389,206号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
第2の回転可能な機能は、流体保持ハウジングの軸から延びる流出管材の遠位長を保持するためのシートを含み、ここで、このシートによって保持された流出管材の遠位長は、第2の回転可能な機構と同じ回転速度で回転軸の周りを回転する。このような配置に関連する問題の1つは、管材とシートとの間に絶え間ない摩擦があることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
従って、本発明によると、遠心機に改良、特に、流体管材の支持によって、流体管材に関する改良が提供される。本発明によると、ハウジングの回転時に、ハウジング内に保持された流体に懸濁した1以上の選択された材料が遠心分離されるように、流体保持ハウジングを回転させるための遠心機が提供される。この遠心機は、第1の回転可能な機構を含み、これは、第1の回転可能な機構と共に同時回転するために第1の回転可能な機構に同軸に搭載されている流体保持ハウジングと共に回転アクセスを有する。第2の回転可能な機構も提供され、これは、回転軸を有し、第1および第2の回転可能な機構は、共通軸の周りで同時回転するために同軸に相互連結されている。流体保持ハウジングの軸に連結された流体管材は、流体保持ハウジングから外側で軸方向に延びる遠位長を有する。本発明の1つの実施形態に従うと、改良は、第2の回転可能な機構に搭載された支持アーム、それを介して流体管材の遠位長の少なくとも一部を支えるための支持チューブ、およびこの支持アームに支持チューブを回転可能に支持するための軸受部材を含む(ここで、第1および第2の回転機構の回転時に、流体管材は、自由に、流体管材とその支持体との間の摩擦を最小限にするように、この支持チューブと共に回転するか、またはこの支持チューブに関連して回転するかのいずれかである)。
【0008】
本発明の別の実施形態において、第1の流体を含む機構と流体を受ける回転可能に駆動されるローターとの間に1以上の流体を送達するための長手方向の複数のチューブを含む多管腔ロープが提供される。このロープの一端は、駆動されるローターの中心に取り付けられ、そしてこのロープの他端は、第1流体保持機構に取り付けられる。第1流体保持機構は、ロープの他端の取り付け点がローターの軸と実質的に同軸であるように、ローターの反対側に搭載される。先述の長手方向のチューブは、螺旋状の巻きに配置された、少なくとも1つのチューブを含み得る。これは、一本かまたは複数本のストランドの巻きのいずれかであり得、そして反時計回りか時計回りのいずれかの方向であり得る。そしてまた、一本または複数本のストランドにおいて、一端では、螺旋状の巻きはまた時計回りであり得、一方、他端では、反時計回りであり得、そしてまた、必要に応じて、それらの間に真っ直ぐな部分を有し得る。
より特定すれば、本願発明は以下の項目に関し得る。
(項目1) 流体保持ハウジングを回転させるための遠心機であって、上記ハウジング内に保持される流体内に懸濁した1以上の選択された材料が上記ハウジングの回転時に遠心分離されるような遠心機であって、上記遠心機は、以下:
回転軸を有する第1の回転可能な機構であって、上記流体保持ハウジングが、上記第1の回転可能な機構と共に同時回転するために第1の回転可能な機構に同軸に搭載されている、第1の回転可能な機構;
回転軸を有する第2の回転可能な機構であって、上記第1および第2の回転可能な機構が共通軸の周りを同時回転するために同軸に相互連結されている、第2の回転可能な機構;
流体管材であって、上記流体保持ハウジングの軸に連結され、そして上記流体保持ハウジングから外向きに軸方向に延びる遠位長を有する、流体管材;
を含む遠心機において、改良が、上記第2の回転可能な機構に搭載された支持アーム、支持チューブであって、上記支持チューブを介して上記流体管材の上記遠位長の少なくとも一部分を受けるための支持チューブ、および上記支持アームに上記支持チューブを回転可能に支持するための軸受部材、
を含み、これによって、上記第1の回転可能な機構および上記第2の回転可能可能機構の回転時に、上記流体管材が、自由に、上記支持チューブと共に回転するか、上記支持チューブに関連して回転するかのいずれかである、遠心機。
(項目2) 上記支持アームが、上記第1および第2の回転可能な機構のいずれかの側面に延びる、項目1に記載の遠心機。
(項目3) 上記支持アームが、上記支持チューブを支えるための長手方向のチャネルを含む、項目1に記載の遠心機。
(項目4) 上記支持アームがまた、上記軸受部材を支えるために反対側に配置された凹部を含む、項目3に記載の遠心機。
(項目5) 上記軸受部材が、上記支持チューブの反対の末端を支持するための、上記支持アームの上記凹部に支えられた、反対側に配置された一組の軸受を含む、項目4に記載の遠心機。
(項目6) 上記支持アームの一方の側面に固定されたインプットガイド部材を含む、項目5に記載の遠心機。
(項目7) 上記支持アームの反対の末端に固定されたアウトプットガイド部材を含む、項目6に記載の遠心機。
(項目8) 上記支持アームの一方の側面に固定されたインプットガイド部材を含む、項目1に記載の遠心機。
(項目9) 上記支持アームの反対の末端に固定されたアウトプットガイド部材を含む、項目8に記載の遠心機。
(項目10) 上記流体管材が、高デュロメーターウレタン管材を含む、項目1に記載の遠心機。
(項目11) 上記支持アームの両方の末端にガイド部材をさらに含む、項目1に記載の遠心機。
(項目12) 上記一組のガイド部材が、それぞれ滑らかな、テフロン(登録商標)のしっかりとコートされたアルミニウム部材である、項目11に記載の遠心機。
(項目13) 多管腔ロープであって、上記多管腔ロープは、第1の流体を含む機構と流体を受ける回転可能に駆動されるローターとの間に、1以上の流体を送達するための細長い複数のチューブを含み、上記ロープの一端は上記駆動されるローターの中心に取り付けられ、上記ロープの他端は、上記第1の流体保持機構に取り付けられ、上記第1の流体保持機構は、上記ローターの反対側に搭載されており、そしてその結果、上記ロープの他端の取り付け点が上記ローターの軸と実質的に同軸となり、上記細長いチューブは、螺旋状ラップに配置された少なくとも1つのチューブを含む、多管腔ロープ。
(項目14) 上記複数のチューブが、中心エクスプレッサーチューブおよび複数の周辺プロセッシングチューブを含む、項目13に記載の多管腔ロープ。
(項目15) 上記螺旋状ラップが反時計回りである、項目14に記載の多管腔ロープ。
(項目16) 上記螺旋状ラップが時計回りである、項目14に記載の多管腔ロープ。
(項目17) 上記ロープの一端が右回りねじれを有し、かつ上記ロープの他端が左回りねじれを有する、項目13に記載の多管腔ロープ。
(項目18) 上記ロープの中心の区間がねじれを全く有さない、項目17に記載の多管腔ロープ。
(項目19) 上記ロープが、最大のねじれ剛性を与えるために両端をねじり上げるように設置される、項目13に記載の多管腔ロープ。
(項目20) 上記ロープが、上記チューブ内の流体の流れに対して最小限の制限を生み出すために両端がねじれないように設置される、項目13に記載の多管腔ロープ。
(項目21) 多管腔ロープであって、上記多管腔ロープは、第1の流体を含む機構と流体を受ける回転可能に駆動されるローターとの間に、1以上の流体を送達するための複数の細長いチューブ、上記ローターと共に回転可能な支持アーム、支持チューブであって、上記支持チューブを介して上記伸長したチューブの遠位長の少なくとも一部分を支えるための支持チューブ、および上記支持アームに上記支持チューブを回転可能に支持するための軸受部材を含み、ここで、上記ロープの一端は上記駆動されるローターの中心に取り付けられ、上記ロープの他端は、第1の流体保持機構に取り付けられ、上記第1の流体保持機構は、上記ローターの反対側に搭載されており、そしてその結果、上記ロープの他端の取り付け点が上記ローターの軸と実質的に同軸となる、多管腔ロープ。
(項目22) 上記支持アームが上記支持チューブを支えるためのチャネルおよび上記軸受部材を含む一組の軸受を支えるための反対の凹部を有する、項目21に記載の多管腔ロープ。
(項目23) 上記支持アームの一端に固定されたインプットガイド部材および上記支持アームの他端に固定されたアウトプットガイド部材をさらに含む、項目22に記載の多管腔ロープ。
(項目24) 流体保持ハウジングの回転軸に固定して連結された流体インプットおよびアウトプット管材を有する上記流体保持ハウジングを回転させるための遠心機であって、上記遠心機は、以下:
フレーム;
回転軸および第1の直径を有する第1の回転可能な機構であって、上記流体保持ハウジングが、上記第1の回転可能な機構と共に同時回転するために、上記第1の回転可能な機構に同軸に搭載されている、第1の回転可能な機構;
回転軸、および上記第1の直径より大きな第2の直径を有する第2の回転可能な機構であって、上記第1および第2の回転可能な機構が、上記フレームに同軸に搭載されている、第2の回転可能な機構;
上記第2の回転可能な機構に搭載された支持アーム;
支持チューブであって、上記支持チューブを介して上記流体管材の遠位長の少なくとも一部分を支えるための支持チューブ;および
上記支持アームに上記支持チューブを回転可能に支持するための軸受部材、
を含み、上記第2の回転可能な機構は、駆動機構に係合した外部円周状表面を有し、上記駆動機構は、上記第2の回転可能な機構が選択された回転速度Xで回転するように、外部円周状表面を駆動し、上記第1の回転可能な機構は、上記第1の回転可能な機構が回転速度2Xで上記第2の回転可能な機構と共に同時に回転するように、第2の回転可能な機構に相互連結されており、これによって、上記第1および第2の回転機構の回転時に、上記流体管材は、自由に、上記支持チューブと共に回転するか上記支持チューブに関連して回転するかのいずれかである、遠心機。
(項目25) 上記支持アームが、上記支持チューブを支えるためのチャネルおよび上記軸受部材を含む一組の軸受を支えるための反対の凹部を有する、項目24に記載の遠心機。
(項目26) 上記支持アームの一端に固定されたインプットガイド部材および上記支持アームの他端に固定されたアウトプットガイド部材をさらに含む、項目25に記載の遠心機。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明に従った遠心装置の斜視図である。
【図2】図2は、図1の装置の一部分、特に支持アームの斜視図である。
【図3】図3は、末端案内部材を有する支持アームおよび流体管材を有する流体保持ハウジングを示す分解斜視図である。
【図4】図4は、流体保持ハウジングおよび流体管材の構成要素を示す分解斜視図である。
【図5A】図5Aは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5B】図5Bは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5C】図5Cは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5D】図5Dは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5E】図5Eは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5F】図5Fは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5G】図5Gは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【図5H】図5Hは、本発明に従う、流体管材または多管腔ロープの種々の別の実施形態を開示する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(詳細な説明)
図1は、遠心装置10を示し、この基本的な構成は、米国特許第5,665,048号に記載されるものと実質的に同じであり得る。本発明が関する限り、これは、管材70により関連し、そして特に、遠心装置10からのその支持体に関連する。この支持体は、支持アーム50ならびにその案内部材52および54を含む。
【0011】
前記のように、遠心装置10の基本構造は、米国特許第5,665,048号に記載されるものと同じであり得る。従って、米国特許第5,665,048号は、これによって、ここで、本明細書中で参考として援用される。この装置は、バッグセット20を含む。これはまた、自己収容流体保持遠心カセットまたはローターといわれ得、これは、内部回転可能なチャック60に搭載される。バックセット20は、図1および図3に図示されるように、カセット20の軸40に同軸かつ固定して取り付けられた流体流入および流出管材70を有する。示されるように、カセットは、その回転軸が共通軸40に沿って同軸であるようにチャック60に搭載される。従って、チャック60が回転する場合、固定して取り付けられた管材70は、それと共に同時回転する。示されるように、固定された取り付け器具71の領域から外側で軸方向に延びる管材70の長さ72がある。管材の長さ72は、軸方向に後ろに向かって湾曲し、そして個別に回転可能な半径方向外側のプーリー90を通じて伸長し、このプーリーは、XRPMの速度でプーリー90とチャック60を相互連結する歯車列によって回転し、一方、チャックは、2XRPMの速度で回転する。また、参考が、米国特許第5,665,048号(これは本明細書中で参考として援用される)に対してチャックおよびプーリーの配置の操作についてなされる。図1は、チャック60を示す切取図面および歯車91(前述の歯車列の一部)を示すさらなる切取図面を実際に示す。
【0012】
操作の際、プーリー90が回転する場合、後に向かって湾曲した管材の長さ72は、XRPMの速度で軸40の周りで回転して、一方、管材70の固定して取り付けられた末端71は、2XRPMの速度で実際に回転する。この現象は、カセット20およびチャック60が管材70、71を軸上で回転させる場合でさえ、管材70がその軸の周りでねじれるのを避けることを可能とするので、当該分野において周知である。この現象のより完全な記載は、米国特許第5,665,048号および同第RE29,783(3,586,413)号(Adams)に記載される。
【0013】
ここで、参考は、さらに図2および図3に対してなされ、これらは、支持アーム50を図示する。この支持アーム50は、その中心区間56で、プーリー90の内部周辺に固定して取り付けられる。従って、支持アーム50は、ハブ90と一緒に回転する。
【0014】
支持アーム50は、図1に示されるように、長手方向の形状であり、そして遠心装置10のどちらかの側に延びる。図2に示されるように、支持アーム50は、長手方向のチャネル58を有し、これは、支持チューブ80を支える。支持チューブ80は、図3および図4に図示される一組の軸受82によってチャネル58で実際に支持される。これらの軸受の各々は、図2に示されるように、支持アームの反対の端で対応する凹部84に収容される。
【0015】
従って、支持アーム50は、プーリー90に固定して取り付けられ、支持チューブ80は、チャネルおよび支持アーム内に、軸受82によって支持され、そして、次いで、流体チューブ70は、支持チューブ80を介して延びるが、この点において、図1は、最終的な組み立てられた状態にあるこれらの種々の構成要素を示す。流体管材70は、C形の案内部材52によって、支持チューブ80の一端に案内されているのが示される。支持チューブの他端では、図1に図示されるように、流体管材長72が、支持チューブから出て伸び、そしてS形の管材案内部材54へと延びる。
【0016】
流体管材が多管腔ロープの形態にある場合、その実施形態は、本明細書中で後に記載され、回転アクセスから最も遠くのロープの要素は、支持表面に対して大きな力をかけ、そして引き続いて、滑りロープ作用を起こすのに必要なねじれを妨げる大きな摩擦力を生み出す。以下のパラメータ(perimeter)は、多管腔スキップロープの適切な操作のために所望されることが分かっている;
1)強力だが可撓性なスキップロープ組立体;
2)ロープに損傷を与えずにトルクを伝達する能力;
3)ロープと、回転軸から特に離れた(ここでは、g場が高い)支持体との間の低い摩擦。
【0017】
パラメータ1および2は、通常、比較的小さい直径の、デュロメーターで測定したとき高い硬度をもつ熱可塑性管材を選択することによって満たされる。接着方法および固定は、少なくとも9つの管腔の組立体が、まさに揃った管材位置、そしてそれ故の剛性ならびに強度でうまく取り付けられ得るように使用された。この組立体は均一性を向上させるために螺旋状に巻かれた構成である。
【0018】
参考はまた、ここで、ロープの種々の設計のために図5A〜5Hになされる。図5Aは、一本のストランド100Aが時計回りに巻きつくのを示し、一方、図5Bは、複数本のストランド100Bが、反時計回りに巻きつくのを示す。図5Cは、一本のストランド100Cが時計回りに巻きつくのを示し、一方、図5Dは、複数本のストランド100Dが時計回りにまきつくのを示す。試験および観察を通じて、スキップロープの2つの端は、非対称に動くことが見い出される。これは、一端が時計回りにねじれ、そして他端が反時計回りにねじれるという事実に起因する。一端がねじれ上がり、一方、他端はねじれない。従って、1つの実施形態に従って、ロープの組立の間、ねじれ方向は、ロープの中間で反対となり得ることが見い出された。この点について、図5A、5Fおよび5Hを参照のこと。中間のロープの小区間は、ねじれが全くないことが注目される。このようにすることによって、ロープの両端が同じねじれ状態にあるようにロープを設置し得る。ロープは、最大のトルク剛性を与えるために両端がねじれるように設置され得、その結果、両端は、チューブ内の流体流れに対して最小の制限を与えるようにはねじれない。
【0019】
本発明に従うと、所望の低摩擦を提供するために、流体管材に関して、スキップロープの部分は、周辺(ここでは、ロープが非常に滑らかなテフロン(登録商標)のしっかりコートされたアルミニウム部分を介して案内される)からの回転アクセスから湾曲した支持体を通じて前に進むことが注目される。図3ならびに案内部材52および54を参照してください。これらの領域において、スキップロープと案内部材との間の摩擦係数は、好ましくは0.2未満である。
【0020】
回転の中心からの最大直径でのスキップロープの区間は、種々の長さの直線部分である。この区間は、ロープをねじるのに必要な全体のトルクにとって非常に重要であり得る。実際に、スキップロープ組立体の(流体で満たされている場合は流体をプラスした)重さは、G場によって増加し、これは1,000以上の掛け算になり得る。ねじれ動作を駆動するのに必要なトルクを減少するために、スキップロープのこの区間は、前述の支持チューブ80によって支持される。これは、好ましくは、金属か構造用プラスチックのいずれかの剛性のチューブである。この剛性のチューブは、それ自身が、前述の低摩擦軸受82によって支持され、それ自身の軸の周りで完全に回転することを可能とする。これは、スキップロープ組立体のこの領域を駆動するのに必要なトルクを、まさに実質的にゼロまで減少させる。支持チューブおよび軸受のこの構造は、案内部材52および54間の流体管材長または管腔に対して有利な支持を提供する。この支持チューブが自由に回転するので、図1の60および90のような部材(言い換えれば、第1および第2の回転可能な機構)の回転時に、流体管材は、自由に、支持チューブと共に回転するか、または支持チューブに関連して回転するかのいずれかである。
【0021】
本発明の別の特徴は、例えば、図5Bに図示されるように、多管腔ロープ自身の構造に関する。これは、中心管腔102Bの周りの複数の少なくとも8つの管腔100Bからなり得る。図5Bに図示されるように、中心管腔102Bは、真っ直ぐで、一方、他の周辺管腔は巻きつく。中心管腔102Bは、押出成形チューブであり得、一方、管腔100Bは、加工チューブであり得る。別の方向に置くと、チューブ102Bは、流入管材であり得、そして管材100Bは流出管材であり得る。流入管材および流出管材はまた逆であり得る。
【0022】
ここで、他の実施形態、改良、詳細および使用が前述の開示の文書および精神に一致してならびにこの特許の範囲内でなされ得ることが、当業者に理解される。この特許は、前述の特許請求の範囲によってのみ制限され、等価論を含めて特許法に従って解釈される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
図1に示される遠心機。
【請求項1】
図1に示される遠心機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図5G】
【図5H】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図5G】
【図5H】
【公開番号】特開2010−284651(P2010−284651A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−164388(P2010−164388)
【出願日】平成22年7月21日(2010.7.21)
【分割の表示】特願2001−532909(P2001−532909)の分割
【原出願日】平成12年10月27日(2000.10.27)
【出願人】(502152621)ザイムクエスト, インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月21日(2010.7.21)
【分割の表示】特願2001−532909(P2001−532909)の分割
【原出願日】平成12年10月27日(2000.10.27)
【出願人】(502152621)ザイムクエスト, インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】
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