説明

冊子積載装置、リングバインド製本装置、リングバインド製本システム、冊子積載制御方法、及び冊子積載制御プログラム

【課題】リング綴じ製本された冊子を確実に平坦に積載することを可能とし、積載時の上下の冊子への加傷を防止し、かつ、トレイから冊子を降ろした後の整合性を確保する。
【解決手段】
積載トレイ44の冊子搬送方向上流側に位置し、積載トレイ44に積載する冊子100を当該冊子の搬送方向に直交する方向にリング110のピッチの1/2ピッチ分シフトさせるジョガー43と、ジョガー43によりシフトされた冊子100を前記積載トレイ上に搬送する搬送ベルト41と、前段から排紙された冊子を180度回転させる回転テーブル42とを備え、前段から受け入れられた冊子100のリング110が重ならないように、また、180度回転させるとともに冊子100の搬送位置を規制し、リング110の上に冊子100の小口側の表面が当接しないようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リングバインド製本された冊子(用紙束)を積載する冊子積載装置、この冊子積載装置を備えたリングバインド製本装置、このリングバインド製本装置が印刷装置、複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの機能を複合して有するデジタル複合機などの画像形成装置に接続され、画像形成装置側から搬入されてくるシートに対してリングバインド製本を自動的に行う前記画像形成装置と前記リングバインド製本装置を含むリングバインド製本システム、リングバインドされた冊子を積載する冊子積載制御方法、及びこの冊子積載制御方法をコンピュータによって実行するための冊子積載制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
用紙束の綴じ側の辺に多数個の穴を穿孔した後、金属コイルや、プラスチック製のリングなどを前記穴に通すことによって用紙束を綴じる所謂リング製本というものが製本の形態の1種類として広く一般に知られている。近年、コピー、プリンタ等の画像形成装置、あるいは画像形成システムにおいて、画像形成装置もしくは画像形成システムから出力されるドキュメントに対する後処理として、各種の形態の製本への要求が高まってきており、より多彩な後処理が可能な後処理装置が求められてきている。
【0003】
このような要求に伴い、従来からあるスティプルによる端面綴じに加え、前記リング製本機が後処理周辺装置の1つとして製品化されてきている。このリング製本機にはリング綴じされた完成した冊子を積載する機構を有しているものもある。このようなものでは、冊子を多数部積載可能とすることにより、作業者が頻繁に完成した冊子をリング製本機から取り出す必要から開放され、作業効率の向上に貢献している。
【0004】
しかし、このようなリング綴じされた冊子を積載する装置では、図10に示すようにリング綴じされた冊子100をスタックトレイ200に単純に重ねて積載するものが一般的で、冊子を綴じているリング110同士の重なりや干渉により、冊子100を平坦に積載することができず、結果としてスタックトレイ200への積載量を多くすることが難しかった。また、積載したときに、リング110によってリング110の上下の冊子100に傷が付くことがあり、スタックトレイ200から冊子100を降ろした後に、再度冊子100を揃えて束ね直する必要があった。このように束ね直すか、重ね直すかしないと、その後の輸送や梱包に支障が生じることになり、冊子100の取り扱い性に問題があった。
【0005】
そこで、このような問題を解決するものとして、例えば特許文献1(特開2008‐280170号公報)に記載された発明が知られている。この発明は、冊子を排出口から排出する排紙手段と、排出口から排紙された冊子を所定の方向に積載するトレイと、トレイを冊子の積載方向に沿って昇降させる昇降手段と、昇降手段によって昇降するトレイ上の冊子の上端部を検出する端部検出手段と、端部検出手段から得られる冊子上端部の検出の有無に応じて昇降手段の駆動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、排紙手段の排出口に対して設定された基準位置に、冊子積載後のトレイ上の冊子の上端部を合わせ込むようにトレイを昇降制御し、排紙ユニットの排出口に対して一定の段差を有する位置にトレイを移動させ、排紙ユニットからトレイへ円滑に冊子を積層できるようにしたものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記特許文献1記載の発明では、冊子積載後のトレイ上の冊子の上端部を合わせ込むようにトレイを昇降制御し、排紙ユニットの排出口に対して一定の段差を有する位置にトレイを移動させ、排紙ユニットからトレイへ円滑に冊子を積層できるようにしているが、用紙束を綴じたリング同士の重なり、あるいは干渉を解消することができないので、冊子は平坦には積載されず、結果としてトレイへの積載量について多くを望むことはできなかった。また、積載されたときのリング部材による積載時の上下の冊子への加傷の問題、トレイから冊子を降ろした後の整合性の問題は解決されていない。
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、リング綴じ製本された冊子を確実に平坦に積載することを可能とし、積載時の上下の冊子への加傷を防止し、かつ、トレイから冊子を降ろした後の整合性を確保することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、第1の手段は、リング部材によりリングバインド処理され、前段から排紙された冊子を積載トレイ上に積載する冊子積載装置であって、前記積載トレイの前記冊子搬送方向上流側に位置し、前記積載トレイに積載する冊子を当該冊子の搬送方向と直交する方向に前記リング部材のピッチより小さな距離移動させるシフト手段と、前記シフト手段により冊子の搬送方向に直交する方向に移動した冊子を前記積載トレイ上に搬送する搬送手段と、を備えていることを特徴とする。
【0009】
第2の手段は、第1の手段において、前記前段から排紙された冊子を180度回転させる回転手段をさらに備え、前記搬送手段は前記回転手段により180度回転した冊子を前記積載トレイ上に搬送するように構成することもできる。
【0010】
第3の手段は、第2の手段において、前記回転手段を昇降させ、前記搬送手段から前記冊子を離間させる昇降手段を備えていることを特徴とする。
【0011】
第4の手段は、第2又は第3の手段において、前記搬送手段が前記冊子の前記リング部材を先端側として搬送する場合に、前記積載トレイ上のリング先端位置を規制する先端フェンスを備えていることを特徴とする。
【0012】
第5の手段は、第2又は第3の手段において、前記搬送手段が前記冊子の小口側を先端側として搬送する場合に、前記積載トレイ上のリング後端位置を規制する後端フェンスを備えていることを特徴とする。
【0013】
第6の手段は、第2又は第3の手段において、前記搬送手段は前記冊子の前記リング部材を先端側として搬送した後、前記冊子の小口側を先端側として搬送する場合には、小口側の先端部が前記リング部材の直前の当該リング部材に当接しない位置まで搬送することを特徴とする。
【0014】
第7の手段は、第5の手段において、前記当接しない位置が前記冊子搬送時に前記冊子の小口側の端部が当接する先端規制部材によって規制される位置であることを特徴とする。
【0015】
第8の手段は、第4の手段において、前記搬送手段は前記リング部材を先端側として前記冊子を複数冊連続して搬送することを特徴とする。
【0016】
第9の手段は、第5ないし第7のいずれかの手段において、前記搬送手段は前記小口を先端側として前記冊子を複数冊連続して搬送することを特徴とする。
【0017】
第10の手段は、第1ないし第9のいずれかの手段に係る冊子積載装置と、前記冊子積載装置の前段に設けられ、用紙束に対してリング穴を穿孔する穿孔手段と、リング穴に対してリング部材によってリング綴じを行うバインド手段と、を備えたリングバインド製本装置であって、前記積載装置が前記バインド手段から排紙される冊子を前記積載トレイに積載することを特徴とする。
【0018】
第11の手段は、第10の手段において、前記穿孔手段及びリングバインド手段を独立して駆動制御し、いずれか一方の手段のみ駆動して前記積載装置側に排紙させる制御手段を備えていることを特徴とする。
【0019】
第12の手段は、第10又は第11の手段に係るリングバインド製本装置と、前記リングバインド製本装置の前段に設けられ、画像が形成された用紙を前記リング綴じ装置に供給する画像形成装置と、を備えたリングバインド製本システムを特徴とする。
【0020】
第13の手段は、リング部材によりリングバインド処理され、前段から排紙された冊子を積載トレイ上に積載する冊子積載方法であって、前記積載トレイの前記冊子搬送方向上流側で、前記積載トレイに積載する冊子を当該冊子の搬送方向に直交する方向に前記リング部材が重ならないように当該リング部材のピッチより小さな距離移動させ、前記冊子の搬送方向に直交する方向に移動した冊子を前記積載トレイ上に搬送し、積載することを特徴とする。
【0021】
第14の手段は、第13の手段において、前記前段から排紙された冊子を180度回転させ、冊子を前記積載トレイ上の冊子搬送方向においてリング部材と冊子の小口側との間の干渉を避ける位置に搬送し、積載することを特徴とする。
【0022】
第15の手段は、リング部材によりリングバインド処理され、前段から排紙された冊子を積載トレイ上に積載する冊子積載制御をコンピュータによって実行させる冊子積載制御プログラムであって、前記積載トレイの前記冊子搬送方向上流側で、前記積載トレイに積載する冊子を当該冊子の搬送方向に直交する方向に前記リング部材が重ならないように当該リング部材のピッチより小さな距離移動させる手順と、前記冊子の搬送方向に直交する方向に移動した冊子を前記積載トレイ上に搬送し、積載する手順と、を備えていることを特徴とする。
【0023】
第16の手段は、第15の手段において、前記前段から排紙された冊子を180度回転させる手順と、をさらに備え、前記積載する手順では、冊子を前記積載トレイ上の冊子搬送方向においてリング部材と冊子の小口側との間の干渉を避ける位置に搬送し、積載することを特徴とする。
【0024】
なお、後述の実施形態では、リング部材は符号110に、冊子は符号100に、積載トレイは符号44に、冊子積載装置はスタッカ34に、シフト手段はジョガー43に、搬送手段は搬送ベルト41に、回転手段は回転テーブル42に、昇降手段は図示しない昇降機構に、先端フェンスは符号46に、小口は符号120に、後端フェンスは符号47に、先端規制部材は先端ストッパ48に、穿孔手段はパンチユニット16に、バインド手段はリングバインド部29及び図示しないバインド機構に、リングバインド製本装置は符号7に、制御手段は図示しないCPUに、画像形成装置はMFP1に、リングバインド製本システムは、MFP1、インサータ4、リングバインド製本装置7及び後処理機8からなるシステムに、それぞれ対応している。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、以上のように構成されているので、リング綴じ製本された冊子を確実に平坦に積載することが可能となり、積載時の上下の冊子への加傷を防止し、かつ、トレイから冊子を降ろした後の整合性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施形態に係る製本システムの外観を示す正面図である。
【図2】図1におけるリングバインド製本装置の詳細な構成を示す図である。
【図3】図2におけるリングバインド製本装置のスタックトレイの詳細を示す図である。
【図4】図3に示したスタッカの動作を示す動作説明図である。
【図5】図4に示した回転テーブルの回転駆動機構及び昇降機構及びその動作を示す図で、下降時の位置を示す。
【図6】図4に示した回転テーブルの回転駆動機構及び昇降機構及びその動作を示す図で、上昇時の位置を示す。
【図7】図3に示した前記先端ストッパの機構及び動作を示す図で、先端ストッパが突出位置にある状態を示す。
【図8】図3に示した前記先端ストッパの機構及び動作を示す図で、先端ストッパが退避位置にある状態を示す。
【図9】図3及び図4に示したスタッカを使用した冊子積載処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】従来例におけるスタッカの冊子積載状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、リング綴じ製本処理後、スタックされた冊子のリング部材が上下の冊子で重なって干渉しないようにリング綴じされた冊子に対してシフト処理と回転処理を施し、平坦に積載することを可能にしたものである。
【0028】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係るリングバインド製本システムの外観を示す正面図である。同図において、画像形成装置本体は本実施形態においては、複写機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を備えたデジタル複合機(MFP−Multi Function Peripheral)から構成されている。このMFP1はADF2を備え、表示装置付きの操作パネル3が設けられている。MFP1の排紙方向下流側にはインサータ4が連結されている。インサータ4には2つの用紙トレイ5,6が設けられ、画像形成済みの用紙あるいは画像形成装置を通すことができないシートを冊子の中に挿入することができる。インサータ4のさらに下流側にはリングバインド製本装置(リングバインダ製本装置、リング綴じ製本装置とも称される。)7が連結され、最下流には後処理機8が連結されている。リングバインド製本装置7では、リング製本する冊子の用紙は、当該リングバインド製本装置7の中で穿孔処理されて多穴のパンチ穴が形成され、整合され、リング綴じされる。後処理機8についての詳しい機能の説明は省略するが、1〜4穴程度までのパンチ装置やスティプル装置などを内蔵し、各種のスティプル綴じや用紙の整合などを行う公知のものである。
【0029】
MFP1、インサータ4、リングバインド製本装置7及び後処理機8はそれぞれCPU、ROM、及びRAMを搭載した図示しないコンピュータ(制御回路)を備え、それぞれのCPUはROMに格納されたプログラムコードをRAMに展開し、当該RAMをワークエリア及びデータバッファとして使用しながら、プログラムコードで定義された制御を実行する。なお、CPU、ROM及びRAMはコンピュータが使用する資源に相当し、コンピュータはこれらの資源を使用し、それぞれの装置を制御し、及び他の装置との通信を制御する。なお、本実施形態では、MFP1、インサータ4、リングバインド製本装置7及び後処理機8によってリングバインド製本システム構成されている。
【0030】
図2は前記リングバインド製本装置7の詳細な構成を示す図である。このリングバインド製本装置7は、オンラインで使用される所謂リング製本装置である。以下、リングバインド製本装置7の機構と動作、機能について順を追って説明する。
【0031】
リングバインド製本装置7は、搬送経路に沿って、水平搬送路10、整合トレイ13,22、束搬送部30、最終束搬送部32、及びスタッカ34を備え、また、用紙束を保持するためのクランプ25、及びリングバインドを行うためのリングバインド部29を備えている。本実施形態では、スタッカ34が冊子積載装置として機能する。
【0032】
画像形成装置本体1から給紙された用紙は、リングバインド製本装置7の水平搬送路10を搬送される。用紙がリング綴じされない場合には、そのまま水平搬送され、下流の後処理機8に搬送される。リング綴じされる場合には、水平搬送路下流にある、反転ローラ11によって用紙がスイッチバックされる。その際、切り替え爪12が切り替えられて、斜め下のパンチ部へと搬送される。なお、水平搬送路10を含む用紙搬送路には、複数の搬送ローラ対が配置され、用紙を前記用紙搬送路に沿って搬送する。
【0033】
パンチ部では、整合トレイ13上で、搬送方向に対してほぼ直交する方向から用紙端部に当接するジョガー14によって用紙の搬送方向に平行な方向(以下、横方向と称する)の端部が揃えられる。一方、用紙の搬送方向先端部が前記整合トレイ13の搬送経路に突出した先端突き当てストッパ20に突き当てられ、搬送方向の用紙先端の位置が決まる。すなわち、整合トレイ13とストッパ20により、用紙の横方向と搬送方向(縦方向)位置が決まる。このジョガー14は、手前と奥の駆動が別々の駆動源からなり、用紙を揃える際に手前と奥のジョガーの位置を、用紙の中央基準によらずに設定可能となっており、これによって、パンチ穴の位置を用紙の中央に対してオフセットさせて穿孔することが可能となっている。なお、用紙が先端突き当てストッパ20に突き当てられる際、用紙にはトルクリミッタ付きの搬送ローラ15によって搬送力が付与され、用紙先端のダメージをなくしている。
【0034】
用紙が位置決めされたところで、パンチユニット16の内部のカム19が回転し、ポンチ18を押し下げ、ダイ17との間で用紙に所定の間隔で1列に並んだパンチ穴が明けられる。このパンチ穴の位置はストッパ20から所定の距離の位置(予め設定されたリング穴の形成位置)である。このパンチユニット16は、リング綴じ用の多穴のパンチである。リング穴の穴明けが終了した用紙は、先端突き当てストッパ20の搬送経路から後退して当接状態が解除され、さらに下流へ搬送される。また、穴明けにより生じたパンチ屑はパンチ屑ホッパ21に収納される。
【0035】
次に用紙は整合部へ搬送される。整合部では、冊子にされる多数枚の用紙を整合トレイ22に1枚ずつ受け入れ、整合しながら積載してゆく。整合トレイ22には、横揃えジョガー23及び用紙の搬送方向へ用紙を押さえ付けるタタキコロ24が備えられ、図示しないフェンスに用紙の搬送方向(縦方向)を揃えつつ、横揃えジョガー23によって横方向が揃えられる。この横揃えジョガー23には、内側に補助フェンス36が設けられている。この補助フェンス36によって、表紙や裏表紙が中紙よりも大きい場合でも、用紙の揃えが可能になっている。
【0036】
整合トレイ22上に冊子にする枚数分の用紙が積載された後、用紙に穿孔されたパンチ穴を基準にして用紙の整合精度を向上させるために、整合ピン35を用紙束のパンチ穴に通して用紙束を整合する。整合ピン35の先端はテーパ状に細くなっており、挿入時に用紙を揃える機能を備えている。ここで、用紙束がパンチ穴を基準に整合されることによって、表紙や裏表紙の寸法が中紙よりも大きい場合でも、最終的に精度の良い揃えが可能になる。
【0037】
用紙束は整合された後、クランプ25によって、用紙の綴じ側近傍が加圧保持される。リングカートリッジ保持部26内には、リングカートリッジ27が収められており、その中にはリング部材28が多数スタックされている。本実施形態では、円周を3分割したタイプのプラスチックリングを示している。リングバインド部29がリングカートリッジ27の下部へ、回動してリングを取りにゆく。リングバインド部29がリングを1本保持した状態で、クランプ部25の下へ回動し、用紙束の下端に明けられた穴にリングを通し、図示しないバインド機構によってリング綴じが行われる。
【0038】
リングによって綴じられた用紙束は1冊の冊子100となり、回動する束搬送部30がクランプ部25の下へ移動した後、クランプ25が解除され、束搬送部30のベルトに設けられた放出爪31によって受け取られ、束搬送部31に乗せ換えられる。その後、束搬送部30が反時計回りに回動し、最終束搬送部32と略直線となる位置まで移動する。そして、束搬送部30のベルトに設けられた放出爪31によって、最終束搬送部32まで冊子は受け渡される。最終束搬送部32からは、同じくベルトに設けられた放出爪33によって冊子が搬送され、スタッカ34に排出される。用紙束をリングバインド製本して作成される冊子は以上のようにして作成され、スタッカ34上に積載される。
【0039】
図3はスタッカの詳細を示す図である。スタッカ34は、冊子積載装置として機能するもので、冊子搬送方向上流側の冊子回転揃え部40と冊子搬送方向下流側の冊子積載部50とから基本的に構成されている。
【0040】
冊子回転揃え部40は、最終束搬送部32の最下流側に位置し、冊子100を搬送する搬送ベルト41と、載置された冊子100を回転させる回転テーブル42と、回転テーブル42上で冊子100の搬送方向に直交する方向(幅方向)を整合するジョガー43とを備えている。搬送ベルト41は、少なくとも冊子100の搬送方向の長さより長い搬送長に設定され、駆動プーリ41aと従動プーリ41b間に水平方向に張設され、図示反時計方向に回転する。
【0041】
回転テーブル42は搬送ベルト41の中央部において水平面上で回転可能かつ昇降可能に設置されている。回転駆動機構及び昇降機構は図5及び図6を参照して後述するが、モータ駆動である。なお、搬送ベルト41は幅狭のベルトが搬送路両側に平行に一対設けられ、両搬送ベルト41の間に回転テーブル42が位置し、搬送ベルト41と回転テーブル43の干渉を回避している。
【0042】
ジョガー43は冊子100の搬送方向に直交する方向に往復動し、冊子100の側面を両側から叩いて搬送中心基準に冊子100を揃える。ジョガー43もモータによって駆動される公知のものであり、ここでの説明は省略する。
【0043】
冊子積載部50は、冊子100が積載される積載トレイ44、積載トレイ44を支持するとともに、上下方向の移動時の案内となるガイドレール45、冊子100の先端(搬送方向下流側)を規制する先端フェンス46、冊子100の後端(搬送方向上流側)を規制する後端フェンス47、冊子100の用紙の先端を規制する先端ストッパ48、及び積載トレイ44上の冊子の有無を検出する用紙有無検知センサ49を備えている。積載トレイ44は図示しない駆動機構により垂直方向に設置されたガイドレール45に沿って昇降自在であり、図示しない紙面検知センサによって積載トレイ44上に積載された冊子100の最上位の上面を検知し、その位置に基づいて積載トレイ44を昇降させ、冊子回転揃え部40から搬送され、放出される冊子100の受け入れの高さ位置を調整している。
【0044】
すなわち、図2の最終束搬送部32からリング綴じされた冊子100が搬送され、冊子回転揃え部40に送られる。冊子100は、搬送ベルト41によって冊子積載部50側に搬送され、一旦略中央部に停止する。そこで、冊子100を回転させる場合は、回転テーブル42がせり上がって冊子100を持ち上げ、搬送ベルト41から離間させて180度回転し、冊子100の向きが180度変更される。さらに、ジョガー43によって、図の奥行き方向の揃えが行われる。
【0045】
冊子100に対する回転処理と揃え処理が行われた後、回転テーブル42が下降して冊子100が搬送ベルト41に接し、冊子100は搬送ベルト41によって積載トレイ44の上に放出される。積載トレイ44は前述のようにガイドレール45により上下動作可能に保持されている。また、積載トレイ44の先端側には、先端フェンス46が設けられている。この先端フェンス46は、積載される冊子100のリングバインド側が先端側になった場合にリング110を突き当てて冊子100の積載トレイ44上の位置を規制している。先端フェンス46の冊子搬送方向の位置は冊子100のサイズに応じて変更することができる。この位置変更は図示しない駆動機構によって冊子反方向に平行に設置された図示しないガイド部材に沿って移動することにより行われる。なお、なお、リング110は、ここでは、図2に示したリング部材28をリング穴に通してリング綴じを行った後の丸くなった状態のものを指している。また、綴じる前の用紙の束は用紙束と、綴じた後は冊子と称している。
【0046】
積載トレイ44の後端側に設けられた後端フェンス47は、冊子100のリングバインド側が後端側になった場合にリング110を突き当てて搬送方向上流側の位置を規制する。その際の冊子100の戻し規制は先端規制部材としての先端ストッパ48によって行う。先端ストッパ48は、図において点線と実線で示すように回動可能になっており、冊子100の先端がリング綴じ側のときには、点線で示す位置に退避し、冊子100の先端がリング綴じ側でないとき、すなわち、図3に示すように冊子100の先端が小口120側のときには、当該小口120側が積載された冊子100の先端側のリング110と干渉しない位置に進出する。これにより、小口120側が先端側として積載された冊子100は冊子搬送方向に少なくともリング110と干渉しない距離だけ搬送方向に対して後退した位置にずれて積み重ねられる。前記干渉しない距離は、リングバインド製本装置7に装着されるリング110のリング径に応じてリングバインド製本装置7のCPUが適宜設定する。先端ストッパ48の機構及び動作は図7及び図8を参照して後述する。
【0047】
冊子100を平坦に積載するため、本実施形態では、冊子100の積載方向を所定部毎に変更し、かつ、リング110が積載したときに直接上下の冊子100に接触しないように所定量冊子搬送方向に直交する方向にシフトする。図3に示すようにリング綴じされた冊子100を平坦に積載する場合、本実施形態では、最初に積載トレイ44上に積載する冊子100はリング110側を先端側として搬送される。
【0048】
そこで、本実施形態では、図4の動作説明図に示すように最終束搬送部32から冊子100が搬送されて、冊子回転揃え部40に送られると、ジョガー43が冊子100の搬送方向に直交する方向(用紙幅方向)の整合動作が行われ、図では紙面に垂直な方向が揃えられる(図4(a))。この冊子100の搬送方向と直交する方向の揃えは、次に積載する冊子100のリング110のピッチとは半ピッチ(1/2ピッチ)ずれるように設定されている。
【0049】
冊子100はリング110側が後端に位置して冊子回転揃え部40に搬送されるので、ジョガー43による整合動作が行われた後、回転テーブル42がせり上がり(図4(b))、冊子100を搬送ベルト41から離間させる。その後、回転テーブル42は180度回転し、回転テーブル42上の冊子100の向きが変更される(図4(c))。さらに、ジョガー43によってシフト位置を揃えた後、回転テーブル42が下降して冊子100は搬送ベルト41に接し、積載トレイ44上に積載される(図4(d))。
【0050】
この状態で搬送ベルト41が駆動され、冊子100は積載トレイ44上に積載された前送の冊子100の上に放出される。冊子100の放出は、前述のように先端ストッパ48が退避した状態で実行され、前記回転により冊子100の先端側に位置したリング110を先端フェンス46で規制することにより積載トレイ44上での冊子100の搬送方向の位置が揃えられる。
【0051】
本実施形態では、図3に示すように冊子100は2冊ずつ同じ向きに積載するように設定されている。そこで、2冊目の冊子100も1冊目の冊子100と同様に回転処理を行い、ジョガー43による揃えを実施する。この整合動作により前に積載した冊子100のリング110のピッチとは半ピッチずれた位置に冊子100の搬送方向に直交する方向の位置を揃える。その後、搬送ベルト41を駆動して冊子100を積載トレイ44に放出すると、前に搬送された冊子100のリング110とはリング同士が半ピッチずれた位置に積載され、重ねられた冊子100のリング同士の干渉を避けて積載することができる。
【0052】
3冊目にあたる次に来る冊子100と4冊目にあたるその次に来る冊子100は、回転処理を行わずにジョガー43による揃えのみ実施する。その際、1冊目及び2冊目と同様に、リング110のピッチが搬送方向に直交する方向に対して相対的に半ピッチずれた位置に位置するように揃える。これにより後端側でリング110が相互に干渉することなく積載される。その際、前の2冊とはリング110の搬送方向の位置が異なり、またリング位置と冊子の小口側とは前述の先端ストッパ48の作用により重なることはないので、前の2冊のリング110と後の2冊の冊子の小口側が干渉することもない。
【0053】
このように本実施形態では、冊子100は2冊ずつ回転させ、さらにその2冊はそれぞれリング110が半ピッチずれる位置に交互にシフト方向を変更してジョガー43により整合し、積載するようにしている。これにより、同じ方向にリング110が位置する冊子100では、リング110のシフトによりリング110の干渉を回避し、異なる方向にリング110が位置する冊子同志は搬送方向の積載位置のずれによりリング110の干渉を回避することができる。
【0054】
図5及び図6は、図4に示した回転テーブルの回転駆動機構及び昇降機構及びその動作を示す図である。これらの図において、回転テーブル42は回転中心で垂直な軸200に固定され、支持されている。軸200には、回転駆動用のプーリ202が遊嵌され、軸200がプーリ202に対して軸方向に摺動し、移動可能となっている。また、プーリ202によって回転駆動力が伝達されることから、軸200のプーリ202との少なくとも摺動部は断面D形状(Dカット形状)となっている。なお、D形状に代えて□断面形状、スプライン形状とすることもできる。
【0055】
プーリ202は軸受201によってスラスト方向に支持されており、軸200の上下方向に移動に伴って上下方向に動くことはない。プーリ202はモータ204によって駆動されるプーリ203とベルト212によって回転力が与えられ、軸202を回転させ、さらには回転テーブル42を回転させることができる。
【0056】
また、軸200は、下端部がスラストベアリング205で支持されている。ガイド206は側部で垂直方向に設置されたスライドレール207に取り付けられ、上下方向に動作可能である。ガイド206の下部には駆動コロ209が設置され、ガイド206の下面のカム面と当接している。駆動コロ209は水平方向に設置されたスライドレール210上にスライド自在に取り付けられ、水平方向に可動となっている。カム面は駆動コロ209の水平移動をガイド206の垂直方向の移動に変換するような傾斜面206aを有し、上方の水平面206bに駆動コロ209aが位置したとき、回転テーブル42は最下位の位置(図5)に、下方の水平面206cに駆動コロ209aが位置したとき、回転テーブル42は最上位の位置(図6)に位置する。
【0057】
駆動コロ209の駆動はソレノイド208の吸引、解除動作によって行う。ソレノイド208はオンすることにより吸引され、駆動コロ209が図5の位置から図6に示す位置に移動し、ガイド206の傾斜面206aに沿ってガイド206及び軸200を押し上げる。図6の状態からソレノイドをオフすることにより、バネ211の弾性力により図5の状態に戻り、ガイド206及び軸200は下降する。
【0058】
このようにして、図4に示した昇降動作及び回転動作が可能となる。
【0059】
図7及び図8は図3に示した前記先端ストッパの機構及び動作を示す図である。これらの図において先端ストッパ48は先端フェンス46の冊子100積載側の面に支軸48介して揺動可能かつ常時退避方向に図示しない付勢手段によって付勢された状態で取り付けられている。先端フェンス46の先端ストッパ48設置側とは反対側には、ソレノイド221及びソレノイド221によって駆動されるレバー220が軸224によって揺動可能に支持されている。レバー220の先端にはローラ220aが回転自在に設けられ、先端ストッパ48の先端フェンス46と対向する面に当接し、転動可能となっている。レバー220の図において時計方向の回転位置はストッパ222によって規制され、反時計方向の回転位置はレバー220の反ローラ220a設置側の端部に取り付けられたバネ223と、ソレノイド221のストロークによって規制される。
【0060】
このような構成において、先端ストッパ48はレバー220の図示時計方向の回転によって押され、支軸48aを中心に回転して図8の状態から図7の状態に突出する。レバー220はソレノイド221がオンされ、図8の状態から吸引されることによって回転し、ストッパ222に当接するまで回動する。この位置が先端ストッパ48の突出位置である。この位置からソレノイド221がオフされると、バネ223の弾性力によって図8に示すように反時計方向に回動し、これに伴って先端ストッパ48は尖端フェンス46の冊子積載側の面から退避する。
【0061】
図9は、図3及び図4に示したように積載処理される冊子積載装置として機能するスタッカ34を使用した冊子積載処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、この処理はリングバインド製本装置7の図示しないCPUがMFP1の図示しないCPUからの指示に基づいて実行する。
【0062】
この処理手順では、冊子100が最終束搬送部32からスタッカ34内に搬送されると、冊子回転揃え部40で停止する(ステップS101−図4(a))。その位置でジョガー43が整合処理を実行し、所定のシフト位置に冊子100を揃える(ステップS102)。次いで、MFP1のCPUからの情報に基づいて冊子100の回転の有無を確認し(ステップS103)、回転させる場合には(ステップS103−YES)、前記図4(b),(c),(d)を参照して説明した回転処理を実行し(ステップS104)、先端ストッパ48を退避させた後(ステップS105)、積載トレイ44上に放出し、積載する(ステップS107)。
【0063】
一方、ステップS103で、冊子100を回転させない場合には(ステップS103−NO)、先端ストッパ28を前述の先端規制位置に突出させ(ステップS106)、積載トレイ44上に放出し、積載する(ステップS107)。そして、ジョブの最終部であるかどうかを確認し(ステップS108)、ジョブの最終紙でなければステップS101からの処理をジョブの最終紙になるまで繰り返す(ステップS108−YES)。なお、ここでいうジョブとは、MFP1から指示された1つの作業を意味し、例えば1部50枚の冊子100を30部作成するというものである。ジョブの最終部とは30部目の最後の部のことである。
【0064】
以上のように本実施形態によれば、
1)冊子100の搬送方向と直交する方向にリング110のピッチの1/2の距離移動(シフト)させるので、リング110同士の重なりや干渉を避けることが可能となり、その結果、冊子100を平坦な状態で積載することができる。
【0065】
2)冊子100を平坦な状態で積載することができるので、結果として積載トレイ44への積載量を多くすることが可能となる。
3)同じ側で上下に隣接するリング110は1/2ピッチずれているので、リング110同士の重なりや干渉を避けることができる。
4)リング110が同じ側に位置して上下に隣接している2冊の冊子100では、リング110と冊子100と重なったとき、冊子100がリング110によって押されてリング110の冊子100に対する接触圧が小さくなるので、冊子100に傷が付くことを防止することができる。
5)積載トレイ44上で平坦に積載されているので、積載トレイ44から冊子100を降ろした後に、再度冊子100を揃えて束ね直す必要がない。
6)部毎(冊子毎)に冊子搬送方向と直交する方向にシフトするので、リング綴じを行わずに用紙束として積載する場合においてもシフト積載が可能となり、部間の区別を容易に行うことができる。
7)これらのことから、高機能、高品質な冊子あるいは用紙束の積載が可能になる。
等の効果を奏する。
【0066】
なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の技術思想に含まれる技術的事項の全てが対象となる。
【符号の説明】
【0067】
1 MFP1
4 インサータ
7 リングバインド製本装置
8 後処理機
16 パンチユニット
29 リングバインド部
34 スタッカ
43 ジョガー
41 搬送ベルト
42 回転テーブル
44 積載トレイ
46 先端フェンス
47 後端フェンス
48 先端ストッパ
100 冊子
110 リング部材
120 小口
【先行技術文献】
【特許文献】
【0068】
【特許文献1】特開2008‐280170号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リング部材によりリングバインド処理され、前段から排紙された冊子を積載トレイ上に積載する冊子積載装置であって、
前記積載トレイの前記冊子搬送方向上流側に位置し、前記積載トレイに積載する冊子を当該冊子の搬送方向に直交する方向に前記リング部材のピッチより小さな距離移動させるシフト手段と、
前記シフト手段により冊子の搬送方向に直交する方向に移動した冊子を前記積載トレイ上に搬送する搬送手段と、
を備えていることを特徴とする冊子積載装置。
【請求項2】
請求項1に記載の冊子積載装置であって、
前記前段から排紙された冊子を180度回転させる回転手段をさらに備え、
前記搬送手段は前記回転手段により180度回転した冊子を前記積載トレイ上に搬送すること
を特徴とする冊子積載装置。
【請求項3】
請求項2に記載の冊子積載装置であって、
前記回転手段を昇降させ、前記搬送手段から前記冊子を離間させる昇降手段を備えていること
を特徴とする冊子積載装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の冊子積載装置であって、
前記搬送手段が前記冊子の前記リング部材を先端側として搬送する場合に、前記積載トレイ上のリング先端位置を規制する先端フェンスを備えていること
を特徴とする冊子積載装置。
【請求項5】
請求項2又は3に記載の冊子積載装置であって、
前記搬送手段が前記冊子の小口側を選択側として搬送する場合に、前記積載トレイ上のリング後端位置を規制する後端フェンスを備えていること
を特徴とする冊子積載装置。
【請求項6】
請求項2又は3に記載の冊子積載装置であって、
前記搬送手段は前記冊子の前記リング部材を先端側として搬送した後、前記冊子の小口側を先端側として搬送する場合には、小口側の先端部が前記リング部材の直前の当該リング部材に当接しない位置まで搬送すること
を特徴とする冊子積載装置。
【請求項7】
請求項5記載の冊子積載装置であって、
前記当接しない位置が前記冊子搬送時に前記冊子の小口側の端部が当接する先端規制部材によって規制される位置であること
を特徴とする冊子積載装置。
【請求項8】
請求項4に記載の冊子積載装置であって、
前記搬送手段は前記リング部材を先端側として前記冊子を複数冊連続して搬送することを特徴とする冊子積載装置。
【請求項9】
請求項5ないし7のいずれか1項に記載の冊子積載装置であって、
前記搬送手段は前記小口を先端側として前記冊子を複数冊連続して搬送すること
を特徴とする冊子積載装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1項に記載の冊子積載装置と、
前記積載装置の前段に設けられ、用紙束に対してリング穴を穿孔する穿孔手段と、リング穴に対してリング部材によってリング綴じを行うバインド手段と、
を備え、
前記冊子積載装置は前記バインド手段から排紙される冊子を前記積載トレイに積載すること
を特徴とするリングバインド製本装置。
【請求項11】
請求項10に記載のリングバインド製本装置であって、
前記穿孔手段及びリングバインド手段を独立して駆動制御し、いずれか一方の手段のみ駆動して前記積載装置側に排紙させる制御手段を備えていること
を特徴とするリングバインド製本装置。
【請求項12】
請求項10又は11に記載のリングバインド製本装置と、
前記リング綴じ製本装置の前段に設けられ、画像が形成された用紙を前記リングバインド製本装置に供給する画像形成装置と、
を備えていることを特徴とするリングバインド製本システム。
【請求項13】
リング部材によりリングバインド処理され、前段から排紙された冊子を積載トレイ上に積載する冊子積載方法であって、
前記積載トレイの前記冊子搬送方向上流側で、前記積載トレイに積載する冊子を当該冊子の搬送方向に直交する方向に前記リング部材が重ならないように当該リング部材のピッチより小さな距離移動させ、
前記冊子の搬送方向に直交する方向に移動した冊子を前記積載トレイ上に搬送し、積載すること
を特徴とする冊子積載方法。
【請求項14】
請求項13に記載の冊子積載方法であって、
前記前段から排紙された冊子を180度回転させ、
冊子を前記積載トレイ上の冊子搬送方向においてリング部材と冊子の小口側との間の干渉を避ける位置に搬送し、積載すること
を特徴とする冊子積載方法。
【請求項15】
リング部材によりリングバインド処理され、前段から排紙された冊子を積載トレイ上に積載する冊子積載制御をコンピュータによって実行させる冊子積載制御プログラムであって、
前記積載トレイの前記冊子搬送方向上流側で、前記積載トレイに積載する冊子を当該冊子の搬送方向に直交する方向に前記リング部材が重ならないように当該リング部材のピッチより小さな距離移動させる手順と、
前記冊子の搬送方向に直交する方向に移動した冊子を前記積載トレイ上に搬送し、積載する手順と、
を備えていることを特徴とする冊子積載制御プログラム。
【請求項16】
請求項15に記載の冊子積載制御プログラムであって、
前記前段から排紙された冊子を180度回転させる手順と、
をさらに備え、
前記積載する手順では、冊子を前記積載トレイ上の冊子搬送方向においてリング部材と冊子の小口側との間の干渉を避ける位置に搬送し、積載すること
を特徴とする冊子積載制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−26121(P2011−26121A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−35193(P2010−35193)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】