説明

再生装置、テレビジョン受像機、機器選択方法、プログラムおよび記録媒体

【課題】通話のプライバシーを守ることができる、通話が可能なテレビを提供する。
【解決手段】IPを利用した通話の機能を備えたテレビ1であって、IP通信網を介して通話信号を送受信する通信部16と、着信先に指定されたユーザを特定する着信先特定部11と、テレビ1の周囲にいる人物を検出する判定部12と、着信先に指定されたユーザを含む複数の人物を検出した場合に、通話信号を、上記ユーザの携帯電話に転送する通信制御部13と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IP通話機能を有する再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IP(Internet Protocol)通話機能を有するテレビにより、テレビ同士でIPネットワークを通じて通話することが可能となった(非特許文献1参照)。
【0003】
また、携帯電話などの携帯端末を用いた通話システムにおいて、所定の通話先との間でインターネットを介して通話することを可能にするシステムが開発されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−188987号公報(2003年7月4日公開)
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「ビエラコミュニケーションカメラTY−CC10Wを発売」、[online]、パナソニック社、[2011年6月8日検索]、インターネット<http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn100420-1/jn100420-1.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、複数のユーザがテレビを視聴しているときにテレビに通話の着信があり、このテレビにて通話を行うと、個人的に通話を行うことが困難であり、通話のプライバシーを守ることができないといった問題がある。さらには、視聴していたテレビ放送の映像および音声が制限されてしまうため、他のユーザにとっては迷惑となってしまう。
【0007】
そこで、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、通話のプライバシーを守ることができる、他者との通話が可能な再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る再生装置は、上記課題を解決するために、インターネットプロトコル(IP)を利用した通話の機能を備え、映像または音声の再生が可能な再生装置であって、IP通信網を介して通話信号を送受信する通信手段と、上記通話の着信先に指定されたユーザを特定する着信先特定手段と、上記再生装置の周囲にいる人物を検出する人物検出手段と、上記人物検出手段が上記ユーザを含む複数の人物を検出した場合に、上記通信手段が受信した通話信号を、上記ユーザが上記通話を行うことが可能な他の機器に転送する転送手段と、を備えている構成である。
【0009】
上記構成によれば、再生装置にIP通信網を介した通話の着信があった際に、この再生装置の周囲にいる人物を検出し、着信先に指定されたユーザを含む複数の人物が検出された場合には、着信先に指定されたユーザが通話を行うことが可能な他の機器に通話信号が転送されることになる。したがって、着信先に指定されたユーザ以外の人物が再生装置の周囲にいて、通話のプライバシーが守れない状況においては、当該ユーザは転送先の機器で通話を行うことができ、その結果、プライバシーが守れない状況で通話が開始されてしまうことを防ぐことができる。
【0010】
本発明に係る再生装置では、再生装置がアクセス可能な記憶部内に上記ユーザとユーザ毎に固有の特徴量とが関連づけて記録されており、上記人物検出手段が検出した各人物の特徴量を抽出する抽出手段を更に備え、上記転送手段は、上記人物検出手段が複数の人物を検出した場合であって、且つ、上記抽出手段が抽出したいずれかの人物の特徴量が上記ユーザに固有の特徴量と一致する場合に、上記通信手段が受信した通話信号を上記他の機器に転送する、ように構成されていることが好ましい。
【0011】
上記構成によれば、記憶部内に記録されているユーザ毎に固有の特徴量に基づいて、ユーザの検出を行なうことができる。
【0012】
本発明に係る再生装置において、上記記憶部には、上記ユーザと上記ユーザ毎に固有の特徴量とに、さらに、上記ユーザが所有する携帯端末のアドレス情報が関連付けて記録されており、上記転送手段は、上記アドレス情報を参照することで、上記通信手段が受信した通話信号を上記ユーザが所有する携帯端末に転送することが好ましい。
【0013】
上記構成によれば、着信先に指定されたユーザに直接着信を知らせることができる。そのため、複数の人物が再生装置においてコンテンツの視聴をおこなっていた場合に、コンテンツの視聴を妨げることなく、着信先に指定されたユーザに着信を知らせることができ、当該ユーザは自身の携帯端末にて通話をすることができる。
【0014】
本発明に係る再生装置において、上記再生装置との間で通信可能に接続された他の再生装置に対して、当該再生装置の周囲に上記ユーザを居るか否かを返答させる問い合わせ手段を更に備え、上記転送手段は、上記通信手段が受信した通話信号を、上記ユーザのみが居ると返答した再生装置に転送するように構成されていることが好ましい。
【0015】
上記構成によれば、別の再生装置においても、その周囲に着信先に指定されたユーザがいるかどうかを検出させる。そして、周囲に当該ユーザのみがいると返答してきた再生装置に、通話信号を転送することができる。したがって、複数の再生装置が設置されている場合に、着信先に指定されているユーザのみが周囲にいる再生装置にて、通話を行うことができ、通話のプライバシーを守ることができる。
【0016】
本発明に係る再生装置において、上記転送手段が上記通話信号の転送中に上記人物検出手段が上記ユーザだけを検出した場合には、上記転送手段は上記通話信号の転送を停止することが好ましい。
【0017】
上記構成によれば、再生装置周囲の状況が変化して、着信先に指定されたユーザだけになった際に、通話を携帯端末から再生装置に切り替えることができる。
【0018】
本発明に係る再生装置において、上記映像には当該映像のジャンルを示すジャンル情報が含まれており、上記転送手段は、上記再生装置が再生中の映像のジャンル情報が所定のジャンルを示す場合にも、上記通信手段が受信した通話信号を上記ユーザが所有する携帯端末に転送することが好ましい。
【0019】
上記構成によれば、視聴コンテンツのジャンルによっても、通話信号を転送するか否かが決定される。したがって、視聴を妨げられたくないジャンルのコンテンツを視聴している場合に、視聴が妨げられることを回避することができる。
【0020】
本発明に係るテレビジョン受像機は、上述の再生装置における各手段を備えたテレビジョン受像機である。
【0021】
上記構成によれば、テレビジョン受像機にて、上述の再生装置における効果と同様の効果を得ることができる。
【0022】
本発明に係る通話処理を行う機器を選択する方法は、インターネットプロトコル(IP)を利用した通話の機能を備え、映像または音声の再生が可能な再生装置が通話処理を行う機器を選択する機器を選択する方法であって、IP通信網を介して通話信号を受信する受信工程と、上記通話の着信先に指定されたユーザを特定する着信先特定工程と、上記再生装置の周囲にいる人物を検出する人物検出工程と、上記人物検出工程において上記ユーザを含む複数の人物を検出した場合に、受信した上記通話信号を、上記ユーザが上記通話を行うことが可能な他の機器に転送する転送工程と、を包含する構成である。
【0023】
上記構成によれば、上述の再生装置と同様の効果を得ることができる。
【0024】
本発明に係る通話処理を行う機器を選択する方法において、上記転送工程の後、通話が終了するまで、上記人物検出工程および上記転送工程を繰り返し実行することが好ましい。
【0025】
上記構成によれば、通話の途中で、通話を開始したユーザが移動した場合であっても、当該ユーザが現在いる状況に応じた機器に通話を転送することができ、当該機器でもって通話を続けることができる。
【0026】
なお、上述の再生装置を動作させるためのプログラム、およびそのようなプログラムが記録された記録媒体も、本発明の範疇に含まれる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、再生装置の周囲の状況に応じて、再生装置に着信のあった通話信号を他の機器に転送できるため、望まない状況において再生装置で通話が開始されてしまうことを防ぐことができ、通話のプライバシーを守ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る再生装置の一実施形態の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る再生装置の一実施形態の全体構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態において、本発明の実施が想定される状況を模式的に示す図である。
【図4】本発明の一実施形態における通話機器を選択する処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る再生装置の一実施形態において、記憶部に格納されたユーザ識別テーブルの一例を示す図である。
【図6】本発明に係る再生装置の一実施形態の要部構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態における別の再生装置の要部構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施形態において、本発明の実施が想定される状況を模式的に示す図である。
【図9】本発明の一実施形態における通話機器を選択する処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態において、本発明の実施が想定される状況を模式的に示す図である。
【図11】本発明の一実施形態における通話機器を選択する処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】本発明に係る再生装置の一実施形態の要部構成を示すブロック図である。
【図13】本発明に係る再生装置の一実施形態において、記憶部に格納された転送設定テーブルの一例を示す図である。
【図14】本発明の一実施形態における通話機器を選択する処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施形態において、本発明の実施が想定される状況を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について、図1〜図5に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0030】
本実施の形態における再生装置は、IP(インターネットプロトコル)通信網を利用した通話を行うための電話機能を有するテレビジョン受像機(以下、単にテレビと称する)である。しかしながら、再生装置はテレビに限定されるものでなく、IP通話を行うことができるパーソナルコンピュータ等でもあり得る。なお、本実施の形態において通話とは、映像および音声を含むビデオ通話に限定されず、音声のみを含む通話であってもよい。以下の説明では、着信を知らせる信号と、映像データおよび音声データの少なくとも何れか一方を含む通話における信号とを区別せずに、通話信号と称する。すなわち、通話を開始する前の電話の着信時においては、通話信号は、着信を知らせる信号のことを指し、通話を開始した後においては、通話信号は、映像データおよび音声データの少なくとも何れか一方を含む通話に係る信号のことを指す。
【0031】
(テレビの概要)
まず、図2を用いて、本実施の形態におけるテレビの構成の概要を説明する。図2は、本実施の形態におけるテレビ1の構成を模式的に示すブロック図である。
【0032】
図2において、テレビ1は、例えば、画面サイズ16:9(1920×1010ドット)の液晶表示装置122を備えている。テレビ1は、バス108に接続されたCPU106およびメモリ107を備えており、テレビ1の動作は、CPU106およびメモリ107に記録された各種の制御プログラムにより制御される。すなわち、本実施形態のテレビ1は、CPU6を含むコンピュータシステムによって制御されており、テレビ1をコンピュータによって動作させるためのプログラムはメモリ7に記録されている。
【0033】
テレビ1はデジタルチューナー部114およびアナログチューナー部112を備えており、デジタル放送およびアナログ放送のいずれも受信可能である。また、外部入力部131には、HDDまたはSDカードなどの固体メモリ、BD(ブルーレイディスク)、DVDまたはCDなどのディスク装置、及び種々の外部機器130が接続可能である。また、IP放送チューナー部123を備えており、IP放送の受信も可能である。
【0034】
テレビ1は、この他、AVスイッチ部113、デジタル復調部115、分離部(DMUX)116、ビデオデコード/キャプチャ部117、ビデオセレクタ部118、映像処理部119、加算回路120、表示制御部121、EPG/OSD/予約処理部124、オーディオデコード部125、オーディオセレクタ部126、音声出力変換部127、スピーカ128、選局部133、通信部16、リモコン受光部135および周囲の明るさを検出するためのOPC(RGB)センサー33を備えている。
【0035】
(テレビ1の要部構成)
続いて、テレビ1の要部構成について、図1を参照して説明する。図1は、テレビ1の要部構成を示すブロック図である。図1に示すように、テレビ1は、制御部10、通信部16、通話入力部17および通話出力部18を備えている。
【0036】
制御部10は通話を行う機器を選択し、通話信号の送受信および転送を制御する。制御部10は、着信先特定部(着信先特定手段)11、判定部(人物検出手段、抽出手段)12、通信制御部(通信手段、転送手段)13、通話処理部(通信手段)14、および記憶部15を備えている。
【0037】
着信先特定部11は、テレビ1において着信のあった電話がどのユーザ宛の着信であるか、すなわち着信先としてどのユーザが指定されているかを、通話信号から特定する。例えば、テレビ1において通話を行うためのアカウントがユーザ毎に設定されている場合には、どのアカウントに対する着信であるかを特定することにより、どのユーザ宛の着信であるかを特定できる。あるいは、通話信号の中に、どのユーザ宛であるかを特定する識別用パケットが含まれている場合には、これを参照することにより、どのユーザ宛の着信であるかを特定すればよい。
【0038】
判定部12は、テレビ1に接続されたカメラ等の撮像素子31から出力される画像データを取得し、テレビ1の視聴者あるいはテレビ1の周囲にいる人物を検出する。画像データから人物を検出する方法としては、顔認識等の画像解析技術を用いることができる。なお、撮像素子31はテレビ1に内蔵されていてもよい。さらに、判定部12は、(a)着信先として指定されたユーザを示す着信先情報、および(b)ユーザと、ユーザの顔画像等、ユーザを識別するための情報(特徴量)とが関連づけられたユーザ識別テーブル(ユーザ識別情報)を用いて、検出された人物の中に、着信先に指定されたユーザがいるかどうかを判定する。また、検出された人物の中に、着信先に指定されたユーザ以外の人物がいるかどうかを判定する。
【0039】
通信制御部13は、他の機器とのネットワーク接続を確立する。また、判定部12による判定結果に応じて、IPを利用した通話が可能な別の機器に、通話信号を通信部16を介して転送させるか、または、通話処理部14を介してテレビ1にて通話を開始させる。ここで、IPを利用した通話が可能な別の機器とは、着信先に指定されたユーザが所有する、携帯電話およびスマートフォンなどの携帯端末である。本実施の形態における以下の説明および後述する実施の形態では、携帯電話として説明するがこれに限定されるものではない。なお、通信部16からの別の機器への転送は、LAN(Local Area Network)を通じて行う。また、テレビ1と携帯電話との通信は、無線ルータを介して無線通信する構成が挙げられる。テレビ1と携帯電話との間の無線通信をサポートする通信規格としては、IEEE802.11シリーズ(「WiFi」)が挙げられるが、これに限定されない。テレビ1が無線LAN用の通信インタフェースを備えている場合には、テレビ1と携帯電話とが無線ルータを介さずに無線通信する構成を採用してもよい。例えば、WiFiダイレクトによって、外部ルータを介さずに、テレビ1と携帯電話とを1対1で接続することもできる。
【0040】
通話処理部14は、判定部12による判定結果に応じて、受信した通話信号を通話出力部18に送信させ、液晶表示装置およびスピーカ等の出力装置に出力させる。また、通話入力部17が受け付けた、テレビ1に接続されたカメラおよびマイク等の入力装置から入力される通話に係る映像および音声のデータを含む通話信号を、通信部16を介して発信元に送信させる。
【0041】
記憶部15は、上述のユーザ識別テーブルおよび制御部10の機能を実現させるためのプログラムを格納している。
【0042】
なお、制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成されており、ROMおよびRAM等に記録されているプログラムをCPUが実行することにより、上述した各機能を実現する。
【0043】
通信部16は、IP通信網を通じて外部機器と通信を行う。
【0044】
通話入力部17は、テレビ1に接続されたカメラおよびマイク等の入力装置から入力される通話に係る映像および音声のデータを含む通話信号を、通信部16に送信する。
【0045】
通話出力部18は、通信部16が受信した通話信号に含まれる映像および音声のデータを、液晶表示装置およびスピーカ等の出力装置に送信する。
【0046】
ここで、ユーザ識別テーブルの一例を図5に示す。ユーザ識別テーブルは、図5に示すように、(i)ユーザ名(具体的にはVoIP通話のアカウント名)、(ii)顔認識に使用されるユーザの顔画像、さらに(iii)ユーザが所持する携帯電話4のMACアドレス(アドレス情報)が関連付けられているテーブルである。ユーザ識別テーブルは、ユーザがテレビ1に接続されている撮像素子31等で自分の顔を撮像し、さらに、登録する自分のアカウント名と自分の携帯電話4のMAC情報をテレビ1に入力することで作成される。あるいは、携帯電話4から、携帯電話4に保存されている自分の顔が被写体となっている写真データを、MACアドレスとともにテレビ1に送信することによっても作成され得る。
【0047】
(通話機器選択の流れ)
次に、以上のように構成されたテレビ1にて実行される処理について、図3〜4を参照して以下に説明する。以下に示す処理は、例えば、図3に示すような、複数の人物(ユーザA、ユーザBおよびユーザC)がテレビ1を視聴している状況において、ユーザAとは異なる家にいるユーザX(発信元)からユーザA(着信先)宛に、IPを利用した電話の着信があるような状況が想定される。また、テレビ1は、WiFiにより通信を行っており、同じ家の中にあるWiFiルータ3を介してIP通信網と接続されている。
【0048】
図4は、テレビ1における通話機器選択の処理の流れを示すフローチャートである。
【0049】
ユーザXからの通話信号は、WiFiルータ3を介して、テレビ1の通信部16(図3では、WiFi通信部16)が受信する。受信した通話信号は着信先特定部11に送られる。着信先特定部11は、通話信号から、着信のあった電話がどのユーザ宛のものであるかを特定する(ステップS101)。着信先特定部11は、ユーザA宛の受信であったことを示す着信先情報を作成し、判定部12に提供する。
【0050】
ユーザA宛の受信であったことを示す着信先情報が着信先特定部11から送られてくると、判定部12は、撮像素子31から送られてくる映像から人物を検出し、記憶部15に格納されているユーザ識別テーブルを参照して、撮像素子31の検出範囲5内にいる人物の中に、ユーザAがいるかどうかを判定する(ステップS102)。具体的には、判定部12は、送られてきた着信先情報を参照してアカウント名(ここでは「ユーザA」)を特定する。そして、判定部12は、撮像素子31から送られてくる映像から各人物の顔画像を抽出する。さらに、判定部12は、記憶部15に格納されているユーザ識別テーブル中から、着信先情報の参照により特定されたアカウント名(ここでは「ユーザA」)を含むレコードを検索する。そして、判定部12は、検索されたレコードに登録されている顔画像(ここでは、「ユーザA」の顔画像)と抽出したいずれかの顔画像とが一致(整合)するか否かを判定する。登録されていた「ユーザA」の顔画像が、抽出したいずれかの顔画像とも一致しないと判定した場合には、検出した人物の中にユーザAがいないと判定する。一方、登録されていた「ユーザA」の顔画像が、抽出したいずれかの顔画像と一致すると判定した場合には、検出した人物の中にユーザAがいると判定する。
【0051】
判定部12が、検出した人物の中にユーザAがいないと判定した場合には(ステップS102でNO)、判定部12はその判定結果を通信制御部13に通知する。一方、検出した人物の中にユーザAがいると判定した場合には(ステップS102でYES)、判定部12は、さらに、ユーザA以外の人物がいるかどうかを判定する(ステップS103)。例えば、判定部12が複数の人物を検出している場合、あるいは、抽出した顔画像の中に、登録されていた「ユーザA」の顔画像と一致しない顔画像が含まれていると判定した場合に、ユーザA以外の人物がいると判定することができる。判定部12がユーザA以外の人物がいると判定した場合には(ステップS103でYES)、その判定結果を通信制御部13に通知する。なお、ここで「ユーザA以外の人物」とは、「ユーザA」以外であれば誰もが該当し、ユーザ認識テーブルに登録されている人物に限定されるものではない。
【0052】
通信制御部13は、判定部12から通知を受けると、着信先情報を着信先特定部11から受けるとともに、ユーザ識別テーブルを参照し、ユーザAが所有する携帯電話4のMACアドレスを取得し(ステップS104)、この携帯電話4へのコネクションを確立する(ステップS105)。次いで、通信部16を介して、ユーザAが所有する携帯電話4に通話信号を転送する(ステップS106)。
【0053】
一方、検出した人物の中に、ユーザAがいる場合であって、ユーザA以外の人物がいないと判定した場合には(ステップS103でNO)、判定部12は、その判定結果を通話処理部14に通知する。通話処理部14は、判定部12からの通知を受けると、テレビ1にて通話信号を受け付け、テレビ1での通話を開始させる(ステップS110)。映像データおよび音声データを含む通話信号の発信元との送受信は、通信部16を介して行われる。
【0054】
テレビ1から転送された通話信号が携帯電話4で受け付けられると、通信制御部13は、通信部16において受信した映像データおよび音声データを含む発信元からの通話信号を、通信部16から携帯電話4に転送する。
【0055】
上述した各処理が実行されることにより、テレビ1に対してユーザA宛にテレビ電話がかかってきた場合に、ユーザAがテレビ1の周囲にいるが、同時に、他のユーザもテレビ1の周囲にいるときには、LANを介してユーザAの携帯電話4に電話を転送することができる。同様に、ユーザAがテレビ1の周囲にいないときにも、ユーザAの携帯電話4に電話を転送することができる。これにより、他のユーザがいるところで通話が開始されることを防ぐことができ、通話のプライバシーを守ることができる。また、テレビ1での通話に起因する、他のユーザのテレビの視聴が妨げられることを回避することができる。
【0056】
なお、携帯電話4は、ユーザの操作によって、あるいは携帯電話4が備える記録部に記録された情報に基づき、転送されてくる通話信号を受信するか否かを選択する選択部、およびその選択結果をテレビ1に送信する送信部を備えている携帯電話であってもよい。この場合、テレビ1の通信部16および制御部10は、携帯電話4から送信されてくる選択結果に応じて、テレビ1にて通話を開始させる機能を有していることが好ましい。このような構成を有することにより、例えば、ユーザA以外の人物がテレビ1の周囲にいるときにテレビ1に着信があり、通話信号が携帯電話4に転送された際に、ユーザが携帯電話4を操作して、例えば、携帯電話4が有する受信拒否ボタンを押下げすることによって、選択部は通話信号を受信しないことを選択し、その選択結果を携帯電話4の送信部からテレビ1に送信することができる。通信部16および制御部10は、この信号を受信すると、テレビ1にて通話を開始させる。したがって、ユーザA以外の人物がテレビ1の周囲にいるときであっても、テレビ1にて通話を行うことができる。本構成を有するテレビ1および携帯電話4は、例えば、複数人でもってテレビ通話を行いたい場合に特に有用である。なお、転送されてくる通話信号の受信可否は、ユーザが携帯電話4を直接操作する場合に限らず、通話信号の発信元と受信するか否かの選択結果とを予め対応づけた情報を携帯電話4の記録部に記録させておき、携帯電話4の選択部が当該情報および通話信号に含まれる発信元の情報を参照することにより、受信するか否かを選択するものであってもよい。
【0057】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について、図6〜9に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、説明の便宜上、前述の実施の形態で用いたものと同じ機能を有する部材には同じ参照符号を付して、その説明を省略する。
【0058】
本実施の形態においては、家の中に、IP通信網を利用したビデオ通話を行うための電話機能を有するテレビが複数(テレビ1a、テレビ2)設置されている。それぞれのテレビはLANにより互いに接続されている。ここでは、通信方法としてWiFiを利用しているが、これに限定されるものではない。
【0059】
(テレビ1aの要部構成)
本実施の形態におけるテレビの要部構成について、図6を参照して説明する。図6は、本実施の形態におけるテレビ1aの要部構成を示すブロック図である。
【0060】
図6に示すように、テレビ1aは、制御部10において判定要求部(問い合わせ手段)19を備えている点で、テレビ1と異なっている。
【0061】
判定要求部19は、判定部12による判定結果に応じて、テレビ2の周囲に、着信先に指定されたユーザがいるかどうか、および着信先に指定されたユーザ以外の人物がいるかどうかを判定させ、その結果を返答させる指示を、通信部16を介してテレビ2に送信する。また、テレビ2から送信される判定結果を、通信部16を介して受信し、その判定結果に応じた処理を通信制御部13に実行させる。
【0062】
(テレビ2の要部構成)
図7は、テレビ2の要部構成を示すブロック図である。なお、テレビ2の基本的な構成は、図2に示されるテレビ1の構成と同じである。
【0063】
テレビ2は、制御部40、通信部46、通話入力部47および通話出力部48を備えている。また、制御部40は、判定部42、通信制御部43、通話処理部44、および記憶部45を備えている。
【0064】
判定部42は、テレビ2に接続されたカメラ等の撮像素子51から出力される画像データを取得し、顔認識等の画像解析技術により、テレビ2の視聴者あるいはテレビ2の周囲にいる人物を検出する。なお、撮像素子51はテレビ2に内蔵されていてもよい。さらに、判定部42は、実施形態1の判定部12と同様の方法で、テレビ1aから送信される着信先に指定されたユーザを示す着信先情報、および記憶部45に記憶されているユーザ識別テーブルを用いて、検出された人物の中に、着信先に指定されたユーザがいるかどうかを判定する。また、検出された人物の中に、着信先に指定されたユーザ以外の人物がいるかどうかを判定する。ここで、記憶部45に格納されているユーザ識別テーブルは、テレビ1aの記憶部15に格納されているものと同じである。そのため、ユーザ識別テーブルは、テレビ1aから送られてくるものであってもよい。
【0065】
通信制御部43は、他の機器とのネットワーク接続を確立する。また、判定部42の判定結果を、通信部46を介して送信させる。
【0066】
通話処理部44は、テレビ2にて通話を行う場合に、受信した通話信号を通話出力部48に送信して、液晶表示装置およびスピーカ等の出力装置に出力させる。また、通話入力部47が受け付けた、テレビ2に接続されたカメラおよびマイク等の入力装置から入力される通話に係る映像および音声のデータを含む通話信号を、通信部46を介して、テレビ1aまたは発信元に送信させる。
【0067】
なお、制御部40は、CPU、ROM、RAM等を備えて構成されており、ROMおよびRAM等に記録されているプログラムをCPUが実行することにより、上述した各機能を実現する。
【0068】
通信部46は、IP通信網を通じて外部機器と通信を行う。
【0069】
通話入力部47は、テレビ2に接続されたカメラおよびマイク等の入力装置から入力される通話に係る映像および音声のデータを含む通話信号を、通信部46に送信する。
【0070】
通話出力部48は、通信部46が受信した通話信号に含まれる映像および音声のデータを、液晶表示装置およびスピーカ等の出力装置に送信する。
【0071】
(通話機器選択の流れ)
次に、以上のように構成されたテレビ1aおよびテレビ2にて実行される処理について、図8および9を参照して以下に説明する。
【0072】
図9は、テレビ1aおよびテレビ2における通話機器選択の処理の流れを示すフローチャートである。なお、以下に示す処理は、例えば、図8に示すような、ユーザBがテレビ1aを視聴しており、ユーザAがテレビ1aとは異なる部屋にあるテレビ2を視聴している状況において、ユーザAとは異なる家にいるユーザX(発信元)からユーザA(着信先)宛に、IPを利用した電話の着信があるような状況が想定される。テレビ1aは、同じ家の中にあるWiFiルータ3を介してIP通信網と接続されている。また、テレビ1aおよびテレビ2は無線LAN(WiFi)で接続されており、互いに通信が可能である。
【0073】
ユーザXからの通話信号は、WiFiルータ3を介して、テレビ1の通信部16(図8ではWiFi通信部16)が受信する。受信した通話信号は着信先特定部11に送られる。着信先特定部11は、通話信号から、着信のあった電話がどのユーザ宛のものであるかを特定する(ステップS201)。着信先特定部11は、ユーザA宛の受信であったことを示す着信先情報を作成し、判定部12に提供する。
【0074】
ユーザA宛の受信であったことを示す着信先情報が着信先特定部11から送られてくると、判定部12は、撮像素子31から送られてくる映像から人物を検出し、記憶部15に格納されているユーザ識別テーブルを参照して、撮像素子31の検出範囲5内に、ユーザAがいるかどうかを判定する(ステップS202)。判定における具体的な処理内容は、上述の実施形態のテレビ1における処理内容と同様である。検出した人物の中にユーザAがいると判定した場合には(ステップS202でYES)、さらに、ユーザA以外の人物がいるかどうかを判定する(ステップS203)。ユーザAがおり、かつユーザA以外の人物がいると判定した場合には(ステップS203でYES)、その判定結果を通信制御部13に通知する。
【0075】
通信制御部13は、判定部12から通知を受けると、着信先情報を着信先特定部11から受けるとともに、ユーザ識別テーブルを参照し、ユーザAが所有する携帯電話4のMACアドレスを取得して、この携帯電話4へのコネクションを確立する。次いで、通信部16を介して、ユーザAが所有する携帯電話4に通話信号を転送する(ステップS204)。
【0076】
一方、判定部12が、検出した人物の中にユーザAがいる場合であって、かつユーザA以外の人物がいないと判定した場合には(ステップS203でNO)、判定部12は、その判定結果を通話処理部14に通知する。通話処理部14は、判定部12からの通知を受けると、テレビ1aにて通話信号を受け付け、テレビ1aでの通話を開始させる(ステップS210)。
【0077】
ステップS202において、判定部12が、検出した人物の中にユーザAがいないと判定した場合には(ステップS202でNO)、判定部12は、その判定結果を判定要求部19に通知する。判定要求部19は、判定部12から通知を受けると、着信先に指定されたユーザを特定する着信先情報を着信先特定部11から取得して、これを通信部16を介してテレビ2に送信する(ステップS206)。このとき、テレビ2の電源がOFFの場合には、テレビ2の電源をONにする信号も送信する(ステップS206)。
【0078】
テレビ2の通信部46は、着信先情報をテレビ1aから受信すると、これを判定部42に提供する。着信先情報の提供を受けると、判定部42は、撮像素子51から送られてくる映像から人物を検出し、記憶部45に格納されているユーザ識別テーブルを参照して、撮像素子51の検出範囲5’内に、ユーザAがいるかどうかを判定する(ステップS207)。判定における具体的処理内容は、上述の実施形態のテレビ1における処理内容と同様である。検出した人物の中にユーザAがいないと判定した場合には(ステップS212でNO)、その判定結果を通信部46を介してテレビ1aに送信する。判定要求部19が、ユーザAを検出しなかったとの判定結果の返答をテレビ2から受信すると、その判定結果を通信制御部13に通知する。通信制御部13は、判定要求部19から上記の判定結果を受けると、ユーザ識別テーブルを参照し、着信先情報に基づきユーザAが所有する携帯電話4のMACアドレスを取得して、携帯電話4へのコネクションを確立する。次いで、通信部16を介して、ユーザAが所有する携帯電話4に通話信号を転送する(ステップS208)。テレビ1aは、テレビ2の電源がもともとOFFであった場合には、テレビ2の電源をOFFにする信号をテレビ2に送信する(ステップS209)。
【0079】
一方、テレビ2の判定部42が、検出した人物の中にユーザAがいると判定した場合には(ステップS207でYES)、テレビ2の判定部42はさらに、撮像素子51の検出範囲5’内に、ユーザA以外の人物がいるかどうかを判定する(ステップS210)。ユーザA以外の人物がいると判定した場合には(ステップS210でYES)、その判定結果を通信部46を介してテレビ1aに送信する。判定要求部19が、ユーザAを検出しさらに別の人物も検出したとの判定結果の返答をテレビ2から受信すると、その判定結果を通信制御部13に通知する。通信制御部13は、判定要求部19から上記の判定結果を受けると、ユーザ識別テーブルを参照し、着信先情報に基づきユーザAが所有する携帯電話のMACアドレスを取得して、この携帯電話へのコネクションを確立する。次いで、通信部16を介して、ユーザAが所有する携帯電話4に通話信号を転送する(ステップS211)。
【0080】
一方、テレビ2の判定部42が、検出した人物の中にユーザAがいる場合であってユーザA以外の人物がいないと判定した場合には(ステップS210でNO)、その判定結果を通信部46を介してテレビ1aに送信する。判定要求部19が、ユーザAを検出しさらに別の人物を検出しなかったとの判定結果をテレビ2から受信すると、その判定結果を通信制御部13に通知する。通信制御部13は、判定要求部19から上記の判定結果を受けると、通信部16を介して、通話信号をテレビ2に転送する。(ステップS212)。テレビ2にて通話信号を受け付けた後(ステップS213)は、通信部16を介して、映像データおよび音声データを含む通話信号を送受信させる。
【0081】
なお、テレビ2にて通話がなされる場合、テレビ1aで受信している通話信号をテレビ2に転送して実現される構成に限定されるものではない。例えば、テレビ2が通話信号を受け付けた際に、発信元に対してテレビ2のIP情報を送信することによって、通話の接続先をテレビ1aからテレビ2に変更するように、発信元に対して要求する構成であってもよい。
【0082】
上述した各処理が実行されることにより、家の中に複数のテレビが設置されている状況において、テレビ電話の着信があった場合に、ある特定のテレビ(ここではテレビ1a)の周囲にいる場合に限らず、別のいずれかのテレビ(ここではテレビ2)の周囲にいる場合にも、テレビでの通話を開始することが可能となる。また、この場合であっても、別のユーザがユーザAとともにテレビの周囲にいるときには、ユーザAの携帯電話4に通話信号が転送されるため、別のユーザがいる状況でテレビでの通話が開始されることを回避でき、通話のプライバシーを守ることができる。
【0083】
上述の説明においては、2台のテレビ(1a、2)が設定されている場合を想定しているが、これに限定されず、互いに無線LANで接続された3台以上のテレビが設置されていてもよい。
【0084】
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施形態について、図10〜11に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、説明の便宜上、前述の実施の形態で用いたものと同じ機能を有する部材には同じ参照符号を付して、その説明を省略する。
【0085】
本実施の形態においては、例えば図10に示すような、家の中に、IP通信網を利用したビデオ通話を行うための電話機能を有するテレビが複数(テレビ1b、テレビ2)設置されており、さらに着信先に指定されているユーザAが家の中を移動することを想定している(例えば、(i)テレビ1bの周囲と、(ii)テレビ1bおよびテレビ2の何れの周囲でもない場所と、(iii)テレビ2の周囲との間を移動)。
【0086】
本実施の形態におけるテレビの内部構成および機能については、上述のテレビ1aおよびテレビ2と同様である。
【0087】
(通話機器選択の流れ)
図11は、テレビ1bおよびテレビ2における通話機器選択の処理の流れを示すフローチャートである。
【0088】
テレビ1bの周囲にユーザAのみがいる場合に、テレビ1bにて通話を開始するまでの各処理(ステップS301〜S303、S305)、テレビ2の周囲にユーザAのみがいる場合に、テレビ2にて通話を開始するまでの各処理(ステップS301、S302、S306、S307、S309、S311)、および何れのテレビの周囲にもユーザAがいないか、あるいはユーザAとともにユーザA以外の人物もテレビの周囲にいる場合に、ユーザAが所持する携帯電話4に通話信号を転送するまでの各処理(ステップS301〜S304、S306〜S3010)については、実施の形態2におけるテレビ1aおよびテレビ2における対応する各処理と同じである。
【0089】
本実施の形態においては、ユーザAが所持する携帯電話4に通話信号が転送された場合に、テレビ1bの判定部12は、通話信号を携帯電話4に転送させた後(ステップS302、S308またはS310の後)も引き続き、撮像素子31から送られてくる映像から人物を検出し、記憶部15に格納されているユーザ識別テーブルを参照して、検出した人物の中に、ユーザAがいるかどうかを判定する。そして、テレビ1bの各部において、その判定結果に応じた上述の各処理を引き続き実行する。同様にテレビ2の判定部42においても引き続き、撮像素子51から送られてくる映像から人物を検出し、記憶部45に格納されているユーザ識別テーブルを参照して、検出した人物の中に、ユーザAがいるかどうかを判定する。そして、テレビ2の各部において、その判定結果に応じた上述の各処理を引き続き実行する。
【0090】
同様に、ユーザAがテレビ1bの周囲に一人でいて、テレビ1bにて通話を開始した場合に、テレビ1bの判定部12は、テレビ1bにて着信を受け付けた後(ステップS305の後)も引き続き、撮像素子31から送られてくる映像から人物を検出し、記憶部15に格納されているユーザ識別テーブルを参照して、検出した人物の中に、ユーザAがいるかどうかを判定する。そして、テレビ1bの各部において、その判定結果に応じた上述の各処理を引き続き実行する。判定部12は、ユーザAの通話が終了するまで、ユーザAの検出を続ける。ユーザAがテレビ2または携帯電話4にて通話を行っている場合であって、テレビ2または携帯電話4が、テレビ1bを介さずに発信元との通話信号の送受信を行っている場合には、通話終了後に、通話が終了した旨を知らせる信号をテレビ1bに対して送信すればよい。同様にテレビ2の判定部42においても引き続き、撮像素子51から送られてくる映像から人物を検出し、記憶部45に格納されているユーザ識別テーブルを参照して、検出した人物の中に、ユーザAがいるかどうかを判定する。そして、テレビ2の各部において、その判定結果に応じた上述の各処理を引き続き実行する。判定部42は、ユーザAの通話が終了するまで、ユーザAの検出を続ける。ユーザAがテレビ1bまたは携帯電話4にて通話を行っている場合には、通話終了後に、通話が終了した旨を知らせる信号をテレビ2に対して送信すればよい。
【0091】
同様に、ユーザAがテレビ2の周囲に一人でいて、テレビ2にて通話を開始した場合、テレビ2の判定部42は、テレビ2にて着信を受け付けた後(ステップS311の後)も引き続き、撮像素子51から送られてくる映像から人物を検出し、記憶部45に格納されているユーザ識別テーブルを参照して、検出した人物の中に、ユーザAがいるかどうかを判定する。そして、各部において、その判定結果に応じた上述の各処理を引き続き実行する。同様にテレビ1bの判定部12においても引き続き、撮像素子31から送られてくる映像から人物を検出し、記憶部15に格納されているユーザ識別テーブルを参照して、検出した人物の中に、ユーザAがいるかどうかを判定する。そして、各部において、その判定結果に応じた上述の各処理を引き続き実行する。すなわち、通話信号を携帯電話4またはテレビ2に転送している状態において、判定部12がユーザAだけを検出するにいたった場合には、通信制御部13を制御して通話信号の転送を停止させ、通話処理部14を制御してテレビ1bでの通話を開始させる。
【0092】
上記の処理が実行されることにより、携帯電話4にて通話を行っているユーザAが移動して、テレビ1bまたはテレビ2の周囲に一人でいる状態が生じたときに、通話が携帯電話4からテレビ1bまたはテレビ2に切り替わり、テレビ1bまたはテレビ2にて通話を開始することができる。
【0093】
また、テレビ1bにて通話を行っていたユーザAが移動して、テレビ1bの周囲から離れたときに、通話がテレビ1bからユーザAの携帯電話4に切り替わり、携帯電話4にて通話を再開することができる。さらに、ユーザAがテレビ2の周囲まで移動して、テレビ2の周囲に一人でいる状態が生じたときには、通話が携帯電話4からテレビ2に切り替わり、テレビ2にて通話を再開することができる。
【0094】
同様に、テレビ2にて通話を行っているユーザAが移動して、テレビ2の周囲から離れたときに、通話がテレビ2からユーザAの携帯電話4に切り替わり、携帯電話4にて通話を開始することができる。さらに、ユーザAがテレビ1bの周囲まで移動して、テレビ1bの周囲に一人でいる状態が生じたときには、通話が携帯電話4からテレビ1bに切り替わり、テレビ1bにて通話を再開することができる。
【0095】
したがって、ユーザは、移動しながらも通話を維持することができるようになる。
【0096】
なお、ユーザAがテレビ1bまたはテレビ2にて通話を行っている最中に別のユーザが検出範囲5・5’内に現れたときに、ユーザAの携帯電話へ通話を転送するか否かを、ユーザが設定できる構成であってもよい。これによれば、ユーザAがテレビ1bまたはテレビ2にて通話を行っている最中に別のユーザが検出範囲5・5’内に現れた際、ユーザAの携帯電話へ通話を転送する場合に限らず、引き続きテレビ1bまたはテレビ2にて通話を行うことも可能である。例えば、ユーザAがテレビ1bにて通話を行っている場合において、ユーザの設定によって、判定部12がユーザAを検出しているとき(ステップS302でYES)には、ユーザA以外の検出を行なわずにテレビ1bで通話を行う(ステップS305)ようにすればよい。
【0097】
〔実施の形態4〕
本発明の他の実施形態について、図12〜15に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、説明の便宜上、前述の実施の形態で用いたものと同じ機能を有する部材には同じ参照符号を付して、その説明を省略する。
【0098】
上述の実施の形態では、特定のユーザおよび当該ユーザ以外の人物の存否に応じて、通話信号を、携帯電話4あるいはIPを利用した通話が可能な別のテレビ2に転送するか否かを判定していた。本実施の形態においては、さらに、ユーザが視聴しているコンテンツのジャンルも考慮して、これらの機器に通話信号を転送するか否かを判定する。
【0099】
(テレビ1cの要部構成)
本実施の形態におけるテレビの要部構成について、図12を参照して説明する。図12は、本実施の形態におけるテレビ1cの要部構成を示すブロック図である。
【0100】
図12に示すように、テレビ1cは、制御部10cにおいてジャンル情報取得部20を備えている点、ならびに判定部12cが視聴者判定部21およびジャンル判定部22を含んで構成されている点で、テレビ1と異なっている。
【0101】
ジャンル情報取得部20は、テレビ1cにてユーザが視聴しているコンテンツのジャンルを示すジャンル情報を取得する。ここで、コンテンツのジャンルとは、例えば、映画、ニュース、ドラマ、スポーツおよび音楽等である。視聴コンテンツのジャンル情報の取得方法としては、例えば、デジタルチューナー部やIP放送チューナー部等のチューナー部23が受信するEPG情報から、現在ユーザが視聴している放送番組コンテンツに対応するジャンル情報を抽出して取得することが可能である。
【0102】
ジャンル判定部22は、転送設定テーブルを参照して、取得された視聴コンテンツのジャンル情報に基づき、通話信号の転送の要否およびユーザ検出の要否を判定する。転送設定テーブルの一例を図13に示す。転送設定テーブルは、図13に示されるように、ジャンル情報と、携帯電話4への転送およびテレビ1cにての受信のどちらを優先的に行うかの設定(「携帯転送」または「TV受信」)と、着信先に指定されたユーザの検出を行うか否かの設定(「有効」または「無効」)とが関連づけられたテーブルである。
【0103】
(通話機器選択の流れ)
次に、以上のように構成されたテレビ1cにて実行される処理について、図13〜14を参照して以下に説明する。ここでは、ユーザA宛の着信であったとする。
【0104】
図14は、テレビ1cにおける通話機器選択の処理の流れを示すフローチャートである。
【0105】
テレビ1cの通信部16が通話信号を受信すると、その通話信号が着信先特定部11に送られる。着信先特定部11は、通話信号から、着信のあった電話がどのユーザ宛のものであるかを特定する(ステップS401)。着信先特定部11は、ユーザA宛の受信であったことを示す着信先情報を、視聴者判定部21に送信する。着信先情報が着信先特定部11から送られてくると、視聴者判定部21は、撮像素子31から送られてくる映像から人物を検出し、記憶部15に格納されているユーザ識別テーブルを参照して、検出した人物の中に、ユーザAがいるかどうかを判定する(ステップS402)。判定における具体的な処理内容は、上述の実施形態のテレビ1における処理内容と同様である。検出した人物の中にユーザAがいないと視聴者判定部21が判定した場合には(ステップS402でNO)、その判定結果を通信制御部13に通知する。通信制御部13は、視聴者判定部21から通知を受けると、着信先情報を着信先特定部11から受けるとともに、ユーザ識別テーブルを参照し、ユーザAが所有する携帯電話4のMACアドレスを取得して、携帯電話4へのコネクションを確立する。次いで、通信部16を介して、ユーザAが所有する携帯電話4に通話信号を転送する(ステップS406)。一方、検出した人物の中にユーザAがいると視聴者判定部21が判定した場合には(ステップS402でYES)、その判定結果をジャンル判定部22に通知する。ジャンル判定部22は、ジャンル情報取得部20が取得した現在の視聴コンテンツのジャンル情報、および記憶部15に格納されている転送設定テーブルを参照し、視聴コンテンツのジャンルに応じた処理を実行する(ステップS403)。具体的には、視聴コンテンツのジャンルに対して、ユーザの携帯電話4へ通話信号を転送させる処理を優先的に実行する設定(「携帯転送」)がなされている場合には(例えば、図13に示す転送設定テーブルにおいて、視聴コンテンツが「映画」および「音楽」の場合)、通話信号の転送処理を実行するよう通信制御部13を制御する。通信制御部13は、ジャンル判定部22制御コマンドを受けると、ユーザAが所有する携帯電話4に通話信号を転送する処理を実行する(ステップS406)。一方、視聴コンテンツのジャンルに対して、テレビ1cでの受信処理を優先的に実行する設定(「TV受信」)がなされている場合には(例えば、図13に示すテーブルにおいて、視聴コンテンツが「ニュース」および「スポーツ」の場合)、ジャンル判定部22はさらに、転送設定テーブルを参照して、ユーザA以外の人物がいるかどうかの検出処理を実行するか否かを決定する。具体的には、視聴コンテンツのジャンルに対して、ユーザA以外の人物がいるかどうかを検出する設定が「有効」となっている場合には(例えば、図13に示すテーブルにおいて、視聴コンテンツが「ニュース」の場合)、ジャンル判定部22は、視聴者判定部21を制御して、撮像素子31から送られてくる画像データに基づき、ユーザA以外の人物がいるかどうかを判定させる(ステップS405)。視聴者判定部21が、ユーザA以外の人物がいると判定した場合には(ステップS405でYES)、通話信号の転送処理を実行するよう通信制御部13を制御する。通信制御部13は、視聴者判定部21から制御コマンドを受けると、ユーザAが所有する携帯電話4に通話信号を転送する処理を実行する(ステップS406)。一方、検出した人物の中に、ユーザA以外の人物がいないと判定した場合には(ステップS405でNO)、視聴者判定部21は、通話処理を行うよう通話処理部14を制御する。通話処理部14は、視聴者判定部21から制御コマンドを受けると、通信部16から通話信号を受け付け、テレビ1cでの通話を開始させる(ステップS407)。また、視聴コンテンツのジャンルに対して、ユーザA以外の人物がいるかどうかを検出する設定が「無効」となっている場合には(例えば、図13に示すテーブルにおいて、視聴コンテンツが「スポーツ」の場合)、ジャンル判定部22は、通話処理を行うよう通話処理部14を制御する。通話処理部14は、ジャンル判定部22から制御コマンドを受けると、通信部16から通話信号を受け付け、テレビ1cでの通話を開始させる(ステップS407)。
【0106】
なお、ジャンル判定部22は、ユーザAが何れかの機器にて通話を開始した後も、引き続き、ジャンル情報取得部20から現在の視聴コンテンツのジャンルを取得し、現在の視聴コンテンツのジャンルを判定する。視聴コンテンツのジャンルに変更が生じた場合には、ステップS402からの各処理を再度実行し、転送するか否かの判定処理がなされる。
【0107】
上述した各処理が実行されることにより、例えば、ユーザAが映画を視聴している場合には、他の視聴者の有無に関らず、ユーザA宛の電話はユーザAの携帯電話4に転送される(図15の(a))。また、例えば、ユーザAがスポーツを視聴している場合には、他の視聴者の有無に関らず、ユーザA宛の電話をテレビ1cにて受け付け、テレビ1cにて通話を行う(図15の(b))。なお、ユーザA(および他の視聴者)がもともとテレビ放送を視聴していた場合には、テレビ放送の視聴を妨げないように、テレビ放送の映像および通話の映像の両方を分けて表示すればよい。また、例えば、ユーザAがニュースを視聴している場合であって、撮像素子31の検出範囲5内に他の視聴者がいない場合には、ユーザA宛の電話をテレビ1cにて受け付け、テレビ1cにて通話を行う(図15の(c))。一方、ユーザAがニュースを視聴している場合であっても、撮像素子31の検出範囲5内に他の視聴者がいる場合には、ユーザA宛の電話はユーザAの携帯電話4に転送される(図15の(d))。
【0108】
〔プログラムおよび記録媒体〕
最後に、テレビ1、1a〜1c、2に含まれている各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成すればよい。または、次のように、CPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0109】
すなわち、テレビ1、1a〜1c、2は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、この制御プログラムを格納したROM、上記制御プログラムを実行可能な形式に展開するRAM、および上記制御プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)を備えている。
【0110】
この構成により、本発明の目的は、所定の記録媒体によっても、達成できる。この記録媒体は、上述した機能を実現するソフトウェアであるテレビ1、1a〜1c、2の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録していればよい。テレビ1にこの記録媒体を供給する。これにより、コンピュータとしてのテレビ1、1a〜1c、2(またはCPUやMPU)が、供給された記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し、実行すればよい。
【0111】
プログラムコードをテレビ1、1a〜1c、2に供給する記録媒体は、特定の構造または種類のものに限定されない。すなわち、この記録媒体は、たとえば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などとすることができる。
【0112】
また、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介してテレビ1、1a〜1c、2に供給することもできる。この通信ネットワークは、テレビ1、1a〜1c、2にプログラムコードを供給できるものであればよく、特定の種類または形態に限定されない。たとえば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が可能である。
【0113】
この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。たとえば、IEEE1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0114】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本発明は、IPを利用した通話が可能なテレビジョン受像機に好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0116】
1、1a〜1c テレビ(再生装置)
2 テレビ(機器、再生装置)
3 WiFiルータ
4 携帯電話(機器、携帯端末)
10、10a、10c 制御部
11 着信先特定部(着信先特定手段)
12、12c 判定部(人物検出手段、抽出手段)
13 通信制御部(転送手段、通信手段)
14 通話処理部(通信手段)
15 記憶部
16 通信部(通信手段)
17 入力部
18 出力部
19 判定要求部(問い合わせ手段)
20 ジャンル情報取得部
21 視聴者判定部(判定手段)
22 ジャンル判定部(判定手段)
23 チューナー部
31 撮像素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットプロトコル(IP)を利用した通話の機能を備え、映像または音声の再生が可能な再生装置であって、
IP通信網を介して通話信号を送受信する通信手段と、
上記通話の着信先に指定されたユーザを特定する着信先特定手段と、
上記再生装置の周囲にいる人物を検出する人物検出手段と、
上記人物検出手段が上記ユーザを含む複数の人物を検出した場合に、上記通信手段が受信した通話信号を、上記ユーザが上記通話を行うことが可能な他の機器に転送する転送手段と、を備えていることを特徴とする再生装置。
【請求項2】
再生装置がアクセス可能な記憶部内に上記ユーザとユーザ毎に固有の特徴量とが関連づけて記録されており、
上記人物検出手段が検出した各人物の特徴量を抽出する抽出手段を更に備え、
上記転送手段は、上記人物検出手段が複数の人物を検出した場合であって、且つ、上記抽出手段が抽出したいずれかの人物の特徴量が上記ユーザに固有の特徴量と一致する場合に、上記通信手段が受信した通話信号を上記他の機器に転送する、ように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
【請求項3】
上記記憶部には、上記ユーザと上記ユーザ毎に固有の特徴量とに、さらに、上記ユーザが所有する携帯端末のアドレス情報が関連付けて記録されており、
上記転送手段は、上記アドレス情報を参照することで、上記通信手段が受信した通話信号を上記ユーザが所有する携帯端末に転送する、ことを特徴とする請求項2に記載の再生装置。
【請求項4】
上記再生装置との間で通信可能に接続された他の再生装置に対して、当該再生装置の周囲に上記ユーザを居るか否かを返答させる問い合わせ手段を更に備え、
上記転送手段は、上記通信手段が受信した通話信号を、上記ユーザのみが居ると返答した再生装置に転送するように構成されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の再生装置。
【請求項5】
上記転送手段が上記通話信号の転送中に上記人物検出手段が上記ユーザだけを検出した場合には、上記転送手段は上記通話信号の転送を停止する、ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の再生装置。
【請求項6】
上記映像には当該映像のジャンルを示すジャンル情報が含まれており、
上記転送手段は、上記再生装置が再生中の映像のジャンル情報が所定のジャンルを示す場合にも、上記通信手段が受信した通話信号を上記ユーザが所有する携帯端末に転送する、ことを特徴とする請求項3に記載の再生装置。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか1項に記載の再生装置における各手段を備えていることを特徴とするテレビジョン受像機。
【請求項8】
インターネットプロトコル(IP)を利用した通話の機能を備え、映像または音声の再生が可能な再生装置が通話処理を行う機器を選択する方法であって、
IP通信網を介して通話信号を受信する受信工程と、
上記通話の着信先に指定されたユーザを特定する着信先特定工程と、
上記再生装置の周囲にいる人物を検出する人物検出工程と、
上記人物検出工程において上記ユーザを含む複数の人物を検出した場合に、受信した上記通話信号を、上記ユーザが上記通話を行うことが可能な他の機器に転送する転送工程と、
を包含することを特徴とする方法。
【請求項9】
上記転送工程の後、通話が終了するまで、上記人物検出工程および上記転送工程を繰り返し実行することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
請求項1〜6の何れか1項に記載の再生装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−110472(P2013−110472A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251961(P2011−251961)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【特許番号】特許第5113935号(P5113935)
【特許公報発行日】平成25年1月9日(2013.1.9)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】