説明

写真シール作成装置および方法、並びにプログラム

【課題】集客率を向上させる。
【解決手段】写真シール作成装置の外側の側面に設けられた外付けモニタ16に、写真シール作成装置の特徴などを示す情報を表示することで、利用者に興味をもたせる。利用者が興味を持ち、備え付けられているタッチボタンを操作すると、情報表示部254−1に広告が表示され、情報表示部254−2にミニゲームが表示される。利用者は、広告やミニゲームを見て楽しむことができる。またミニゲームで勝つと、料金の割引を受けたり、特殊なフレームの選択などを行えるようになる。利用者は、待ち時間を退屈せずに過ごすことができるため、集客率を向上させることができる。本発明は、例えば、写真シール作成装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真シール作成装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、利用者に、より快適にゲームを楽しんでもらうことができるようにし、集客率を向上させる写真シール作成装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者(被写体)を撮影し、得られた撮影画像に予め用意されている画像を合成したり、文字や線画を重畳させたりする落書き編集処理を行い、シール紙に印刷し、写真シールとして利用者に提供する写真シール作成装置が存在する。
【0003】
この写真シール作成装置は、例えば、ゲームセンタ等の娯楽(遊戯)施設に設置され、主に女子高校生や女子中学生等を中心とする利用者に有料でサービスを提供する。利用者は、写真シールの作成作業をゲームとして楽しむだけでなく、出力される様々なサイズの編集済み画像が印刷されている写真シールを仲間同士で切り分け合って、それぞれの所持品に貼り付けたりしている。
【0004】
このような写真シール作成装置は、ゲームセンタや観光地等に設置されるが、このような場所(店舗)は、装置を設置可能なスペース(店舗スペース)の広さが限られており、その限られた店舗スペースにおいて、いかに高い利益を上げるか、集客率を向上させるかが、このような写真印刷装置の購入者(例えば、繁華街に位置し、比較的賃料が高いビルの一室を賃借しているゲームセンタの経営者等)にとって重要な事項である。
【0005】
集客率を向上させるために、写真シール作成装置の外部モニタを、マジックミラー構成とし、待機中の利用者の鏡像表示がされるようにし、移動案内表示や利用状況表示もされるようにすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようにすることで、利用者は、利用するために待機しているときであっても、鏡像を見て、髪型を整えたりして時間をつぶすことができるようになり、仮に待機時間があったとしても、その待機時間のために客が他の写真シール作成装置に移動してしまうようなことを防ぐことが可能となる。
【0006】
また、写真シール作成装置の外部モニタに待ち時間を表示することも提案されている(例えば、特許文献2参照)。待ち時間を表示することで、利用者は、どの程度待てば利用できるかを認識でき、待ち時間の程度により、他の写真シール作成装置に移動するか否かを判断することができる。
【0007】
また、事前接客ブース(撮影ブースに入る前に利用できる空間)にて撮影前に事前に、撮影で使用する撮影用合成用画像を作成することができる写真シール作成装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。この場合も、撮影までの待ち時間に、撮影用合成用画像を作成することができるようにすることで、利用者を退屈させないようにすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−126389号公報
【特許文献2】特開2003−345264号広報
【特許文献3】特開2008−52121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1や特許文献2によれば、撮影ブースの利用状況、利用時間、残時間などを利用者に提供しても、待ち人(利用者)は、利用状況や時間を見て待つしかなく、待ち時間を退屈に過ごすしかなかった。また、退屈感を感じた利用者や、残時間の表示内容を見て利用できるようになるまでの時間がかかると思った利用者は、待たずに別の写真シール作成装置を利用することになり、客足が途絶えてしまう。すなわち、集客率の低下をまねくことになる。
【0010】
特許文献3によれば、事前接客ブースを設ける必要性がある。また、その事前接客ブースで操作している内容は、コイン投入をさせてから行われるため、ゲームの流れの一環とされている。従って、事前接客ブースを利用できない利用者は、ゲームに参加できない状態であり、そのような状態で待機するのは、他人の事前接客ゲーム内容を周囲から見るなどして待たなければならない。このことは、特許文献1や特許文献2と同じことであり、結果として集客率の低下をまねくことになる。
【0011】
また、特許文献3によれば、ゲームの一環であるため、事前接客操作も時間がかかり、他人が事前接客で操作していれば、時間がかかるという感覚になり、待たずに別の写真シール作成装置を利用するようなことが起こり、客足が途絶えてしまう可能性があった。
【0012】
さらに、写真シール作成装置で、エラーが発生した場合、例えば、カメラや編集手段の故障や、プリンタの故障・用紙切れ・トナー切れなどのエラーが発生した場合、各モニタ(撮影モニタや編集モニタ)にエラーメッセージが表示されることがある。しかしながら、写真シール作成装置自体がカーテンなどで覆われている構成とされていることが多く、一度撮影ブースや編集ブースに入室しなければ、エラーメッセージが表示されているモニタを確認することができない。このため、利用者は、入室してからエラーが発生していることを認識し、その写真シール作成装置の利用を取りやめたり、店舗の人にエラーが出ていることを知らせるといった行動を取ったりしていた。
【0013】
このようなことは、利用者に対して迷惑をかける。また、店舗の人が確認し、対処するまで写真シール作成装置を利用できない無駄な時間を作ってしまう。さらに、利用者が店舗側にエラーメッセージを知らせてくれない場合、店舗の人が、写真シール作成装置に入室することは少ないため、店舗側が状況を把握していない時間が継続され、その間写真シール作成装置が利用できず、収益率の低下をまねいていた。このような写真シール作成装置を利用できない時間は、集客率や収益率の低下を招く原因になるため、エラーが発生した場合などには、店舗の人が即座にエラー発生を認識できるようにしておくことが好ましい。
【0014】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、集客率を向上させるとともに、何らかのエラーが発生したときは、エラーに対する対処を行う人が、できるだけ早く認識できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一側面の写真シール作成装置は、利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、前記画像を所定のシールシートに印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置であって、外部から視認可能に設けられた外付けモニタの表示を制御する表示制御手段と、前記外付けモニタの近傍に設けられる操作手段と、前記利用者を被写体として撮影し撮影画像を得る撮影手段と、前記撮影画像に合成させる合成用画像を選択肢として前記利用者に提供し、前記利用者により所定の枚数選択させる選択手段と、前記撮影画像に前記合成用画像を合成して合成画像を生成する合成画像生成手段と、前記合成画像に対する前記落書き編集の入力を受け付ける受け付け手段と、受け付けられた前記落書き編集入力に基づいて、前記編集画像を編集する編集手段と、編集結果を前記シール紙に印刷する印刷手段とを備え、前記操作手段の操作に応じた情報を、前記外付けモニタに表示する。
【0016】
この写真シール作成装置の、表示制御手段は、例えば、外付けモニタ表示制御部により構成され、操作手段は、例えば、入力受付制御部により構成され、撮影手段は、例えば、撮影処理部により構成され、前記選択手段と合成画像生成手段は、例えば、撮影処理部により構成され、受け付け手段は、例えば、編集処理部により構成され、印刷手段は、例えば、印刷処理部により構成される。
【0017】
本発明の写真シール作成装置においては、外部から視認可能に設けられた外付けモニタと、近傍に操作手段が設けられ、利用者を被写体として撮影し撮影画像が取得され、撮影画像に合成させる合成用画像が選択され、撮影画像に合成用画像が合成されて合成画像が生成され、合成画像に対する落書き編集の入力が受け付けられ、受け付けられた落書き編集入力に基づいて、編集画像が編集され、編集結果がシール紙に印刷され、操作手段が操作されたときには、その操作に対応した情報が、外付けモニタに表示される。
【0018】
これにより、待機中で、外付けモニタを閲覧している利用者に、情報を提供することができるようになり、また、その情報は、操作手段の操作に応じたものとすることができるため、利用者を退屈させずに、待機させることができる。
【0019】
前記表示制御手段は、前記外付けモニタにデモンストレーション画面を表示させ、前記デモンストレーション画面が表示されているときに、前記操作手段が操作された場合、前記利用者に前記写真シール作成装置のゲーム内容を前記外付けモニタに表示させるようにすることができる。
【0020】
前記表示制御手段は、前記ゲーム内容の表示が終了後、前記操作手段を再度操作することを、前記利用者に促す表示をし、その表示に対して前記利用者が、前記操作手段を再度操作した場合、前記写真シール作成装置において提供されるゲーム以外のゲーム、広告、所定の情報のうちの少なくとも1つを表示するようにすることができる。
【0021】
これにより、待機中の利用者に、ゲーム、広告、所定の情報などを適切に提供することが可能となり、待機中であっても退屈するようなことを防ぐことが可能となる。
【0022】
前記デモンストレーション画面が表示されているときに、前記操作手段が操作された場合であり、前記撮影手段による撮影が行われていない場合、料金の受け付けを一定時間禁止し、受け付けが禁止されていることを表す表示を、前記撮影手段に設けられたモニタに表示するようにすることができる。
【0023】
これにより、待機中の利用者がいるときに、他の利用者が割り込んで撮影を行ってしまうようなことを防ぐことが可能となる。
【0024】
前記操作手段が操作されたとき、前記撮影手段により撮影が行われていた場合、前記撮影手段により撮影回数を所定の回数に制限するようにすることができる。
【0025】
前記操作手段が操作されたとき、前記受け付け手段における受け付けに制限時間を設定するようにすることができる。
【0026】
これにより、待機中の利用者が写真シール作成装置を利用できる時間を早めることができる。もって、待機中の利用者が他の写真シール作成装置に移動してしまうようなことを防ぎ、集客率をアップさせることが可能となる。
【0027】
前記表示制御手段は、エラーが発生した場合、エラーが発生したことを示す画面を前記外付けモニタに行うための制御を行うようにすることができる。
【0028】
前記表示制御手段は、前記エラーが発生したことを示す画面が表示されているときに、前記操作手段が操作された場合、前記エラーの詳細な内容を示す表示を前記外付けモニタに行うための制御を行うようにすることができる。
【0029】
これにより、エラーが発生したときに、利用者や店舗の人にそのことを早期に認識させることが可能となる。
【0030】
本発明の一側面の写真シール作成方法は、利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、前記画像を所定のシールシートに印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置の写真シール作成方法であって、外部から視認可能に設けられた外付けモニタの表示を制御する表示制御ステップと、前記外付けモニタの近傍に設けられる操作手段の操作状況を監視する監視ステップと、前記利用者を被写体として撮影し撮影画像を得る撮影ステップと、前記撮影画像に合成させる合成用画像を選択肢として前記利用者に提供し、前記利用者により所定の枚数選択させる選択ステップと、前記撮影画像に前記合成用画像を合成して合成画像を生成する合成画像生成ステップと、前記合成画像に対する前記落書き編集の入力を受け付ける受け付けステップと、受け付けられた前記落書き編集入力に基づいて、前記編集画像を編集する編集ステップと、編集結果を前記シール紙に印刷する印刷ステップとを備え、前記監視ステップの処理で前記操作手段が操作されたと判断された場合、その操作に応じた情報を、前記外付けモニタに表示する。
【0031】
これにより、待機中で、外付けモニタを閲覧している利用者に、情報を提供することができるようになり、また、その情報は、操作手段の操作に応じたものとすることができるため、利用者を退屈させずに、待機させることができる。
【0032】
本発明の一側面のプログラムは、利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、前記画像を所定のシールシートに印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、外部から視認可能に設けられた外付けモニタの表示を制御する表示制御ステップと、前記外付けモニタの近傍に設けられる操作手段の操作状況を監視する監視ステップと、前記利用者を被写体として撮影し撮影画像を得る撮影ステップと、前記撮影画像に合成させる合成用画像を選択肢として前記利用者に提供し、前記利用者により所定の枚数選択させる選択ステップと、前記撮影画像に前記合成用画像を合成して合成画像を生成する合成画像生成ステップと、前記合成画像に対する前記落書き編集の入力を受け付ける受け付けステップと、受け付けられた前記落書き編集入力に基づいて、前記編集画像を編集する編集ステップと、編集結果を前記シール紙に印刷する印刷ステップとを備え、前記監視ステップの処理で前記操作手段が操作されたと判断された場合、その操作に応じた情報を、前記外付けモニタに表示する。
【0033】
これにより、待機中で、外付けモニタを閲覧している利用者に、情報を提供することができるようになり、また、その情報は、操作手段の操作に応じたものとすることができるため、利用者を退屈させずに、待機させることができる。
【0034】
このプログラムは、所定の記録媒体に記録されて、例えば、ドライブにより読み出され、写真シール作成装置にインストールされる。記録媒体は、フロッピ(登録商標)ディスクなどよりなる磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc)などよりなる光ディスク、MD(Mini Disc)(登録商標)などよりなる光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブルメディアにより構成される。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、集客率を向上させることができる。また、何らかのエラーが発生したとき、エラーに対処する人に、できるだけ早く認識させるようにすることができる。また、利用者の満足度を向上させ、集客率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明を適用した写真シール作成装置の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】図1の写真シール作成装置の他の角度からの斜視図である。
【図3】図1の写真シール作成装置の設置例を示す斜視図である。
【図4】利用者の空間移動を説明する図である。
【図5】前方ユニットの正面の構成例を示す図である。
【図6】編集ユニットの側面の構成例を示す図である。
【図7】編集ユニットの他の側面の構成例を示す図である。
【図8】写真シール作成装置の内部の構成例を示すブロック図である。
【図9】制御部の詳細な構成例を示す機能ブロック図である。
【図10】事前接客処理部の詳細な構成例を示す機能ブロック図である。
【図11】写真シール作成ゲーム処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図12】事前接客処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図13】外付けモニタに表示される画面の例を示す図である。
【図14】外付けモニタに表示される画面の例を示す図である。
【図15】外付けモニタに表示される画面の例を示す図である。
【図16】外付けモニタに表示される画面の例を示す図である。
【図17】外付けモニタに表示される画面の例を示す図である。
【図18】外付けモニタに表示される画面の例を示す図である。
【図19】撮影処理について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1は、本発明を適用した写真シール作成装置の一実施の形態の例を示す図である。
【0038】
図1の写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として行わせ、撮影画像や編集済み画像を写真シールやデータとして利用者に提供する代わりに、利用者より代金を受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。
【0039】
この写真シール作成装置1が実行する写真シール作成ゲームにおいて、利用者は、ゲームの代金を投入し、写真シール作成装置1に設けられたカメラを用いて自分自身等を撮影し、その撮影画像に対して背景画像を合成したり、ペン入力やスタンプ入力等の編集機能により合成用画像を加える等の編集(落書き編集)を行い、撮影画像を彩り豊かなものにデザインする。そしてゲーム終了後、利用者は、編集済み画像が印刷された写真シール等を成果物として受け取る。
【0040】
このような写真シール作成装置1は、通常、ゲームセンタや観光地の店舗等に設置される。つまり、写真シール作成装置1は、例えば、メーカや販売会社などから、それらの店舗の経営者に販売される。写真シール作成装置1を購入した経営者は、店舗(例えばゲームセンタ)にその写真シール作成装置1を設置して管理・運営し、女子高校生や女子中学生に代表される一般の利用者に写真シール作成ゲームを有料でプレイさせ、その代金により収益を上げる。
【0041】
従って、店舗の経営者にとって、写真シール作成装置1の収益率の高さが重要となる。つまり、写真シール作成装置1は、単位時間当たりの収益率が高い方が望ましい。また、通常の店舗の場合、床面積や構造等の制限により、写真シール作成装置1の設置場所が限定される。従って、写真シール作成装置1は、単位床面積当たりの収益率が高い方が望ましい。さらに、各店舗の広さや形状は通常同じでなく、かつ、写真シール作成装置1とともに設置される他のゲーム機等も異なるため、設置場所の自由度が高いほど望ましい。
【0042】
収益率を向上させる方法として、例えば、写真シール作成ゲームの回転率を向上させる方法がある。つまり、所定の時間内にプレイされるゲーム数を増加させることにより単位時間当たりの収益率を増加させる方法である。しかしながら、写真シール作成ゲームをプレイする利用者がいなければ収益率は向上しない。したがって、写真シール作成装置1の写真シール作成ゲームに対する、利用者の期待度や満足度を向上させることも重要となる。
【0043】
例えば、写真シール作成装置1は、ゲームをプレイしたことのない利用者が「プレイしてみたい」と思うような期待度の高い機能を設けることにより利用者数を増加させることができる。また、一度プレイした利用者が「楽しかった、もう一度プレイしたい」と思うような満足度の高い機能を設けることにより、写真シール作成装置1は、いわゆるリピータを増加させ、利用者数をさらに増加させることができる。その結果、写真シール作成装置1の収益が向上する。
【0044】
利用者にとって、写真シール作成装置1には、大きく分けて、写真シール作成ゲームをプレイすること(写真シールの作成作業)と、成果物として写真シール用画像や写真シールを得ること(完成した写真シールそのもの)の2つの娯楽性がある。
【0045】
前者の、写真シール作成作業の娯楽性を向上させる方法としては、例えば、撮影機能や、落書き編集等の編集機能の多機能化、操作性の向上、またはプレイ時間や待ち時間の調整等がある。後者の、完成した写真シールそのものの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、シール紙の品質向上、高画質印刷、および特殊色印刷等のようなハードウェアの向上や、写真シールの画像に対する利用者の満足度を向上させることなどがある。
【0046】
また、主な利用者層である女子高校生や女子中学生は、得られた写真シールを所有物に貼り付けるだけでなく、その写真シールを交換したり、その写真シールを話題にして会話を行ったりする。従って、例えば、写真シールの画像内容が、派手だったり、面白かったり、希少性が高かったり、目新しさがあったりする場合、その写真シールを利用者自身が気に入ることもあるが、それだけでなく、その写真シールを話題として会話が盛り上がることも考えられる。
【0047】
このようにして、写真シールの娯楽性を向上させることは、単にその利用者の満足度を向上させるだけでなく、他者の期待度を向上させ、評判の広がりによる集客、すなわち、いわゆる口コミによる新規利用者を増やすことも期待することができる。従って、このような写真シールの利用により、写真シール自体が写真シール作成装置1の広告としての役割も果たすこともある。
【0048】
つまり、写真シール作成ゲームにおいて、利用者らが気に入るような画像を作成することができる機能を提供することにより、利用者の写真シール作成ゲームに対する満足度だけでなく、写真シールに対する満足度も向上させることができ、さらに、写真シールの話題性や広告効果等も同時に向上させることができる。
【0049】
写真シール作成装置1は、このような特徴を有するが、その筐体10は、図1に示すように、撮影ユニット12、編集ユニット13、天井ストロボユニット14、および背景カーテンユニット15の4つのユニットに大きく分けられる。
【0050】
撮影ユニット12は、利用者等を被写体として撮影する機能を有しており、後述する内部の撮影空間において被写体の撮影が行われる。この撮影ユニット12は、大きく、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの2つに分けられる。
【0051】
前方ユニット12Aは、撮影空間の前方とされる側のユニットであり、撮影空間の利用者の撮影に関する処理を行ったり、利用者の写真シール作成ゲームに関する操作を受け付けたりする。後方ユニット12Bは、撮影空間の後方とされる側のユニットであり、前方ユニット12Aによる利用者の撮影の際に、背景の役割を果たすユニットである。この後方ユニット12Bの内部は、空洞(空間)となっており、利用者が撮影を行う際に利用される撮影空間の一部として構成される。この後方ユニット12Bの内部には、利用者がポーズをとるために利用するステージ等が設けられるようにしてもよい。また、前方ユニット12Aの側面には、外付けモニタ16、スピーカ17、およびタッチボタン18が設けられているが、その詳細は後述する。
【0052】
編集ユニット13は、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための構成(例えば、モニタ、タッチパネル、およびタッチペン等)が設けられている。後述するように1つの筺体からなる編集ユニット13は、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができるように、2つの面のそれぞれに、落書き編集等を行うための構成が設けられている。後述するように、写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを並列的に実行することができる。換言すれば、複数組の利用者が、同時に写真シール作成装置1において写真シール作成ゲームをプレイすることができる。編集ユニット13は、写真シール作成ゲームのプレイの回転率を向上させるために、それらの複数組の利用者が同時に落書き編集を行うことができるように、2つの落書き編集等を行うための構成が設けられている。
【0053】
撮影空間の上方に設けられる天井ストロボユニット14は、撮影タイミングに合わせて撮影空間内に向けてフラッシュ発光するストロボを内蔵する。この天井ストロボユニット14には、さらに内部に蛍光灯が配置されており、撮影空間(撮影空間内の利用者)を常時照らす照明としても機能する。撮影空間は、後述するように簡易的に閉鎖的な空間として構成される。したがって、外部より光が進入しづらく、暗くなりがちで利用者の操作性が低下する恐れがある。そこで、天井ストロボユニット14が、その照明により撮影空間を明るく照らすことにより、そのような恐れを回避し、操作性を向上させることができる。なお、このような照明は前方ユニット12Aにも設けられている。前方ユニット12Aの構成例については、図5を参照して後述する。
【0054】
また、後方ユニット12Bの上部には、例えば、背景に利用する可動式のカーテン(背景カーテン)を備える背景カーテンユニット15が設けられている。この背景カーテンユニット15は、例えば、互いに色または柄の異なる巻き取り式のカーテンが複数吊設されている。例えば、明るい色の単色、外国の絵本のようなお洒落でかわいい柄、彩り豊かなポップで(大衆向けの)お洒落な柄等、主な利用者である女性の若者に人気の高い色や柄が複数揃えられる。
【0055】
背景カーテンユニット15は、前方ユニット12Aに設けられたカメラやストロボ等の撮影機能と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者に選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。このように動作することにより、背景カーテンユニット15は、容易に利用者の所望のデザインや、撮影モード等に応じたデザインの背景を提供することができる。これにより、写真シール作成装置1は、画像(写真シール)に対する利用者の満足度を向上させることができる。
【0056】
なお、背景カーテンユニット15が備えるカーテン(背景カーテン)の枚数は任意である。例えば、背景カーテンユニット15に1枚の背景カーテンのみが吊設されるようにしてもよい。また、この場合、写真シール作成装置1が、合成用の背景画像を複数種類用意し、その中から利用者により選択された背景画像を撮影画像に合成するようにしてもよい。このようにすることにより、写真シール作成装置1に設けられる物理的な背景カーテンが1枚のみであっても、写真シール作成装置1は、利用者の多様な好みに対応することができる。
【0057】
外付けモニタ16は、撮影ユニット12内の撮影空間で利用者の撮影が行われている場合には、次に撮影空間を利用しようと待機している利用者や、写真シール作成装置1の傍を通りかかった人に対して、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像を出力(表示)したり、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内(説明)するコンテンツ(デモンストレーション)、写真シール作成装置1が設置されている店舗や地域の広告等を出力する。また、写真シール作成装置1にエラーが発生している場合には、そのエラーの内容を出力する。
【0058】
スピーカ17は、外付けモニタ16によって出力される映像やコンテンツ、広告等に合わせた音声を出力する。
【0059】
タッチボタン18は、機械的に動作する機構を有しない構成とされ、例えば、利用者に所定の操作(タッチ)されることで、そのタッチによる圧力や静電気を感知して、利用者の操作を受け付ける。タッチボタン18が利用者の操作を受け付けると、外付けモニタ16によって出力される映像やコンテンツ、広告等は、適宜、その内容が切り替わるようになされている。また、タッチボタン18は、外付けモニタ16が、その上にタッチパネルが重畳されて構成されている場合には、外付けモニタ16の表示領域の一部に表示されて構成されるようにしてもよいし、機械的に動作する機構を有するプッシュボタンとして構成されるようにしてもよい。
【0060】
また、外付けモニタ16、スピーカ17、およびタッチボタン18は、前方ユニット12Aの側面のいずれか一方に設けられるようになされている。すなわち、図1において図示されない前方ユニット12Aの側面は、図1において外付けモニタ16、スピーカ17、およびタッチボタン18が設けられている前方ユニット12Aの側面に外付けモニタ16、スピーカ17、およびタッチボタン18が設けられない場合に、外付けモニタ16、スピーカ17、およびタッチボタン18が設置可能な構造となっている。
【0061】
図2は、図1の写真シール作成装置1を、編集ユニット13側より見た斜視図である。
【0062】
編集ユニット13は、図2に示すように、前方ユニット12Aの、後方ユニット12B側の面(つまり、撮影空間側の面)と反対の面に隣接して設置される。編集ユニット13の、前方ユニット12Aに直交する2つの側面には、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための第1編集インタフェース13Aと第2編集インタフェース13Bがそれぞれ設けられている。つまり、編集ユニット13には、写真シール作成ゲームを行う複数組の利用者が、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bを結ぶ方向と直交する向きに、編集ユニット13を挟んで対向する状態で編集作業を行うことができるように、2つの編集インタフェースが設けられている。
【0063】
また、編集ユニット13の、撮影ユニット12と対向する面には、写真シール作成ゲームがプレイされることにより作成された写真シールが排出されて利用者に提供される写真シール排出部13Cが設けられている。
【0064】
図3は、写真シール作成装置1の設置例を示す外観図である。
【0065】
写真シール作成装置1がゲームセンタ等に設置される場合、例えば図3に示されるように、撮影ユニット12や編集ユニット13を囲むように、側面カーテン21が設けられる。この側面カーテン21は、撮影作業が行われる撮影空間や編集作業が行われる編集空間等を簡易的に囲み、各空間の閉鎖性を向上させている。つまり、側面カーテン21は、例えば、各空間内の環境を安定させることにより、高画質な撮影や編集画面の見易さ等に寄与したり、各空間外からの視界を遮断し、利用者が外部からの視線を意識せずに撮影や編集等の作業を行うことができるようにしたりする。
【0066】
この側面カーテン21の外側の面は、通常、広告を掲載する場所として利用され、設置場所において注目度が高まるように、写真シール作成装置1の機種名や機種のイメージを表す派手なデザイン画が印刷される。
【0067】
以上のような写真シール作成装置1は、利用者の各組に対して、それぞれ、写真シール作成ゲームをプレイさせる。写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを同時に進行させることができる。つまり、写真シール作成装置1は、同時に複数の組に写真シール作成ゲームをプレイさせることができる。このとき、各組の利用者は、写真シール作成装置1に設けられた複数の空間を移動しながら、写真シール作成ゲームの各作業を行い、ゲームを進行させることができる。
【0068】
次に、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う空間の移動について、図4を参照して説明する。
【0069】
図4は、利用者のゲーム中に、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。図4に示すように、利用者は、外部(利用者Aまたは利用者A')から、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの間を通って、図中点線で示される、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bとの間に形成される、撮影作業を行う撮影空間32に入場し、代金を投入することで写真シール作成ゲームを開始する(利用者B)。もし、前の組の利用者が撮影空間32を使用中であれば(撮影作業中であれば)、利用者は、ユニット外部において待機する(利用者Aまたは利用者A')。なお、図4において、利用者(利用者A)は、外付けモニタ16およびスピーカ17によって出力される、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像や写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内するコンテンツを視聴しながら待機することができる。
【0070】
代金が投入され、写真シール作成ゲームが開始されると、利用者(利用者B)は、前方ユニット12Aの正面に設けられたカメラやモニタを利用して自分自身等を撮影させる撮影作業を行う。
【0071】
撮影作業が終了すると利用者は、得られた撮影画像の中から編集対象画像として保存するものを選択し、表示された移動案内にしたがって、撮影作業を行った撮影空間32から、図中点線で示す、編集作業を行う編集空間へと移動する。
【0072】
編集ユニット13の、前方ユニット12Aから見て左側(第1編集インタフェース13Aの前方)に第1編集空間33Aが設けられ、右側(第2編集インタフェース13Bの前方)に第2編集空間33Bが設けられている。つまり、この写真シール作成装置1においては、第1編集空間33Aの利用者(利用者C)および第2編集空間33Bの利用者(利用者C')の、合計2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。撮影空間32の利用者(利用者B)は、この2つの編集空間のうち、空いている方に案内される。第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動すると、利用者は、落書き編集作業を行う。以下において、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとを区別する必要の無い場合、編集空間33と称する。
【0073】
その後、落書き編集が終了すると、利用者(利用者Cまたは利用者C')は、次に、印刷設定作業を行い、分割数等の設定を行う。そして印刷が開始されると、利用者は、その印刷中に携帯端末への画像の送信、アンケート入力、ミニゲーム等を行う。そして、印刷が終了すると、写真シール排出部13C前方の印刷物受取領域34に移動し(利用者D)、排出された写真シール紙を受け取り、写真シール作成ゲームを終了する。
【0074】
なお、以上のような写真シール作成ゲームにおいて、撮影空間32の利用者Bが、編集空間33に移動すると、撮影空間32が未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に撮影空間32を使用させることができる。さらに、第1編集空間33Aの利用者C、または、第2編集空間33Bの利用者C'が、印刷物受取領域34に移動すると、その第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bが未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者(利用者B)に、その第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bを使用させることができる。なお、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bがいずれも未使用である場合には、写真シール作成装置1は、利用者(利用者B)に対して、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bのいずれか一方を使用させるように案内するとともに、利用者が案内された編集空間でない方に移動した場合には、案内された編集空間に利用者を誘導させることができる。
【0075】
つまり、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームの、単位時間辺りおよび単位床面積辺りの回転率を向上させるために、撮影空間32、第1編集空間33A、第2編集空間33B、および印刷物受取領域34を用いて、同時に、複数組の利用者に、写真シール作成ゲームをプレイさせることができる(多重接客を行うことができる)。
【0076】
なお、このような筐体10の構成は任意であり、上述した以外の構成であってもよい。同様に、多重接客の仕方も任意である。
【0077】
次に、各ユニットの構成について説明する。
【0078】
図5は、前方ユニット12Aの構成例を示す図である。図5の正面12A−1は、撮影空間32内に面する側面であり、撮影作業を行う利用者にとって前方に位置する面である。つまり、利用者は、撮影空間32において、基本的にこの正面12A−1に向かって(前方ユニット12A側を向いて)撮影作業を行う。
【0079】
この正面12A−1の中央付近には、撮影空間32内の被写体を撮影するカメラ51が設けられており、カメラ51の下側にタッチパネルモニタ52が設けられている。タッチパネルモニタ52は、例えば、カメラ51により光電変換されてリアルタイムに(即時)取り込まれている取り込み画像に背景や前景等の画像を合成した合成画像(動画像)を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種GUI(Graphical User Interface)画像を表示するとともに、画面上に重畳されたタッチパネルにより利用者の指示を受け付ける機能とを備えている。また、正面12A−1には、曲面または平面で構成される乳白アクリル板53−1乃至乳白アクリル板53−6の背後に、撮影空間32内を照明したり、カメラ51による撮影タイミングに合わせてフラッシュ光を発光したりする照明装置が設置されている他、撮影作業中の利用者の手荷物等を置くための荷物置き場54−1および54−2、並びに、写真シール作成ゲームの代金が投入される硬貨投入返却口55が設けられている。
【0080】
さらに、正面12A−1には、乳白アクリル板53−1乃至乳白アクリル板53−3の裏側であって、撮影空間32の天井付近に、写真シール作成ゲームの撮影作業における案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音声が出力される、図示せぬスピーカ124(図8)が設けられている。なお、スピーカ124の数および設置位置は任意である。
【0081】
カメラ51は、CCD(Charge Coupled Device)を利用した撮像素子等により構成され、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者を撮像し、動画像を取り込み画像として取り込む。カメラ51により取り込まれた取り込み画像は、一部が切り出されたり、背景等の画像が合成されたりして、タッチパネルモニタ52に即時的に表示される。また、所定のタイミングでカメラ51により取り込まれた取り込み画像は、そのタイミングのフレームの画像が抜き出され、撮影画像(静止画像)として保存される。
【0082】
なお、カメラ51として、CCDの代わりに、例えばCMOSセンサを用いたカメラを使用してもよい。もちろん、これら以外にも、利用者を撮影し、デジタル画像データを得られるものであればどのようなカメラを用いるようにしてもよい。また、カメラ51の個数も設置位置も任意である。
【0083】
タッチパネルモニタ52は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のライブビューモニタ123(図8)と、それに積層された無色透明のタッチパネルとにより構成され、撮影作業中の利用者が撮影結果を確認しながら立ち位置や姿勢を決定することができるようにするために、カメラ51により取り込まれた取り込み画像を即時的に(リアルタイムに)表示する。このとき、タッチパネルモニタ52に表示される取り込み画像は、例えば、背景や前景等、利用者に指定された画像が合成されたり、その画像の画サイズ等に合わせて一部分が切り出されたり(トリミングされたり)する。また、タッチパネルモニタ52は、撮影作業の手順を案内する案内画像等、撮影作業に関する画像を表示し、タッチパネル(例えば、感圧式や電磁誘導式等)が例えば利用者の指等によるタップ操作を受け付けるようになされている。
【0084】
乳白アクリル板53−1乃至乳白アクリル板53−6の背後には、複数の、蛍光灯およびストロボ発光可能な照明装置が設置され、撮影空間32を明るくし、操作性や安全性を確保するために、撮影空間32を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングに対応するタイミングでストロボ発光し、撮影される利用者に光を多様な角度から照射する。なお、以下において、乳白アクリル板53−1乃至乳白アクリル板53−6を互いに区別して説明する必要の無い場合、乳白アクリル板53と称する。また、所定の乳白アクリル板53の表面には、ストロボ発光による撮影空間32の明るさを調整するために、図示せぬLED(Light Emitting Diode)を設けるようにしてもよい。
【0085】
荷物置き場54−1,54−2は、撮影時における利用者の手荷物の置き場所として利用する棚である。荷物置き場54−1,54−2は、撮影の邪魔にならないような位置、すなわち、利用者が撮影ポーズをとるのに邪魔にならず、かつ、照明装置(不図示)の光の照射の妨げとならない位置に設けられている。利用者は、手荷物を荷物置き場54−1,54−2に置くことにより、より快適に撮影作業を行うことができる。
【0086】
硬貨投入返却口55は、利用者が写真シール作成ゲームの代金として硬貨を投入したり、投入に失敗した硬貨やお釣りの硬貨を返却したりする利用者インターフェースである。
【0087】
もちろん、前方ユニット12Aの正面12A−1に上述した以外の構成が設けられるようにしてもよい。
【0088】
次に、編集ユニット13の構成について説明する。
【0089】
図6は、編集ユニット13の、撮影ユニット12側から見て左側面の構成例(第1編集空間33A側の構成例)を示す図である。
【0090】
図6において、第1編集インタフェース13Aの上側には、側面カーテン21等で仕切られているために暗くなる第1編集空間33Aを照らすための照明装置61が設けられている。この照明装置61により、写真シール作成装置1は、利用者の編集作業効率の低下を抑制し、第1編集空間33Aの安全性を向上させることができる。なお、図6の例においては、編集ユニット13の、照明装置61が設けられている第1編集インタフェース13Aの上側の部分が、第2編集空間33B側に貫通しており、照明装置61は、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとで共有されている。つまり、照明装置61は、第1編集空間33Aだけでなく第2編集空間33Bも照明し、安全性を向上させる。なお、この照明装置61の設置位置および個数は任意である。
【0091】
第1編集インタフェース13Aには、タブレット内蔵モニタ62、2本のタッチペン63−1およびタッチペン63−2、スピーカ64、並びに追加硬貨投入返却口65が設けられている。
【0092】
タブレット内蔵モニタ62は、タッチペン63−1またはタッチペン63−2により位置情報を入力可能な無色透明のタブレットが、CRTディスプレイやLCD等の、画像を表示可能な表示デバイスの表示画面上に重畳されることにより構成される。したがって、タブレット内蔵モニタ62は、表示デバイスにより単にGUI画像等を表示するだけでなく、タブレットにより利用者からの入力操作を受け付ける。タブレット内蔵モニタ62には、例えば、撮影空間における撮影作業により得られた撮影画像を編集する編集作業用のGUI画像からなる編集画面が表示される。
【0093】
タッチペン63−1とタッチペン63−2は、タブレット内蔵モニタ62の左右近傍に、左右1本ずつ所定のアタッチメントにより編集ユニット13に着脱可能に固定されており、同じ組の2人の利用者が、これらのタッチペンをそれぞれ使用することにより、同時に、写真シール作成作業の編集作業の工程をプレイすることができるようになされている。なお、以下において、タッチペン63−1およびタッチペン63−2を互いに区別して説明する必要のない場合、単にタッチペン63と称する。
【0094】
そのタッチペン63は、編集ユニット13内部に設置されたシステムと有線(または無線)により電気的に接続されている。タッチペン63は、タブレット内蔵モニタ62のタブレットと連携して動作する。利用者がタッチペン63を操作して、タブレットをタップする(タッチペン63とタブレット内蔵モニタ62の表示画面を接触(または近接)させる)ことにより、タブレットは、利用者からの入力を受け付ける入力手段として動作する。なお、タッチペン63の設置本数、設置位置、及び形状等は任意である。
【0095】
スピーカ64は、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シール作成ゲームの編集作業に関する音声を出力する。このスピーカ64は、タブレット内蔵モニタ62の右側に配置される。右利きの利用者は、タッチペン63を右手で持ちながら編集作業を行うため、編集ユニット13に寄りかかりながら編集作業を行う場合であっても、タブレット内蔵モニタ62の右側に寄りかかる可能性は少ない。従って、タブレット内蔵モニタ62の右側にスピーカ64を配置することにより、右利きの利用者が編集ユニット13に寄りかかりながら編集作業を行う場合であっても、利用者がスピーカ64を塞ぎ、音声が聞こえなくなることを防止することができる。なお、スピーカ64の設置個数、デザイン、および形状等は任意である。
【0096】
追加硬貨投入返却口65は、利用者が編集可能時間を延長させたいときや写真シールを複数枚出力するときなどに追加代金としての硬貨を投入したり、お釣り等を返却したりするために設けられている。なお、この追加代金の支払いも硬貨に限定されるものではなく、当然、紙幣でも支払いができるようすることができる。また、実際に流通している現金(硬貨および紙幣)の代わりに、写真シール作成装置1が設置されている遊技施設などで流通されているプリペイドカード、コイン、電子マネーなどでも支払いができるようしてもよい。
【0097】
ただし、編集可能時間の延長は、現在、撮影空間32にて撮影作業が行われていない場合(次の利用者がいない場合)、または、もう一方の編集インタフェース(いまの場合、第2編集インタフェース13B)が空いている場合にのみ可能であり、撮影空間32にて撮影作業が行われており、かつ、もう一方の編集インタフェースが利用されている場合には延長できない。
【0098】
なお、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成も、図6に示す第1編集空間33A側の構成と基本的に同様であるので、その説明については省略する。以下においては、図6に示す構成例は、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成を説明する場合にも適用される。
【0099】
図7は、編集ユニット13の、写真シール排出部13Cの構成例を示す図である。
【0100】
図7に示すように、写真シール排出部13Cには、第1編集空間33Aにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第1編集インタフェース13Aが操作されて作成された写真シール)と、第2編集空間33Bにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された写真シール)が排出される写真シール排出口71が設けられている。
【0101】
編集ユニット13内部には、プリンタが設置されており、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された印刷用の画像は、そのプリンタによりシール紙に印刷される。プリンタより出力された写真シールは、この写真シール排出口71より排出される。
【0102】
また、写真シール排出部13Cには、図示せぬスピーカが設けられるようにもできる。この図示せぬスピーカは、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シールの印刷および排出に関する音声を出力する。
【0103】
次に、写真シール作成装置1の内部の構成例について説明する。
【0104】
図8は、写真シール作成装置1の機能的構成例を示すブロック図である。以上において説明した部分と同じ部分については、同じ番号を付してある。
【0105】
図8において、写真シール作成装置1は、写真シール作成装置1の装置全体を制御する処理部である制御部101を有しており、その制御部101には、記憶部102、通信部103、ドライブ104、ROM(Read Only Memory)106、RAM(Random Access Memory)107、撮影部112、編集部113、プリンタ114、外付けモニタ16、スピーカ17、およびタッチボタン18がそれぞれ所定のバスを介して接続される。
【0106】
記憶部102は、例えばハードディスクやフラッシュメモリ等のような不揮発性の記憶媒体を有しており、制御部101より供給される各種設定情報をその記憶媒体に保存したり、記憶媒体に記録されている設定情報を読み出して制御部101に供給したりする。なお、この記憶媒体は、情報を記憶することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
【0107】
通信部103は、例えばインターネットや公衆電話回線網等のような外部のネットワーク(図示せず)を介して、または単に通信ケーブル(図示せず)を介して、他の通信装置(図示せず)に接続され、制御部101に制御されて、例えば利用者の携帯型電話機などの携帯端末、利用者のパーソナルコンピュータ、または中央管理サーバ等のような他の通信装置と通信を行う。例えば、通信部103は、制御部101より通信信号として供給される送信信号を他の通信装置に送信したり、他の通信装置より供給された受信信号を通信信号として制御部101に供給したりする。
【0108】
ドライブ104には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、および、半導体メモリなどのリムーバブルメディア105が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて制御部101に供給され、記憶部102等に保存されたり、インストールされたりする。
【0109】
ROM106には、制御部101において実行されるプログラムやデータが予め格納されており、ROM106は、制御部101の指示に基づいて、プログラムやデータを制御部101に供給する。RAM107は、制御部101が処理するデータやプログラムを一時的に保持する。
【0110】
撮影部112は、撮影ユニット12に関するブロックであり、硬貨処理部121、背景カーテンユニット15、照明制御部122、カメラ51、タッチパネルモニタ52、およびスピーカ124を有する。
【0111】
硬貨処理部121は、制御部101から入力される起動信号に応じて起動し、硬貨投入返却口55に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(ゲーム参加受け付け等)を行い、起動信号を制御部101に供給する。制御部101は、この起動信号に応じて、課金処理や案内等をタッチパネルモニタ52およびスピーカ124に行わせる。
【0112】
背景カーテンユニット15は、制御部101より供給される背景制御信号に基づいて、提供する背景の選択、すなわち、可動式の背景カーテンの上げ下ろし(展開や収納)等を行う。なお、この背景の選択は利用者が手動で行うようにしてもよい。
【0113】
照明制御部122は、制御部101より供給される照明制御信号に基づいて、乳白アクリル板53の背後に設置されている照明装置を点灯したり、消灯したりする。
【0114】
カメラ51は、制御部101に制御されて、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者等を被写体として撮影を行う。例えば、カメラ51は、制御部101の制御の下、動画像を取りこみ、取り込まれた動画像データを制御部101に供給する。また、カメラ51は、制御部101より供給されるシャッタ制御信号に基づいて、メカシャッタを動作させる等して、撮影画像(静止画像)の取得を行い、取得した静止画像データを記憶部102に保存させる。
【0115】
タッチパネルモニタ52は、ライブビューモニタ123を備えて構成される。タッチパネルモニタ52のライブビューモニタ123は、制御部101より供給されるRGB信号に基づく画像(カメラ51によりリアルタイムに取り込まれている画像や、撮影画像を用いて作成された合成画像、GUI画像など)を表示する。また、タッチパネルモニタ52は、利用者が、自分自身の指等を用いてこのタッチパネルモニタ52にタップ(接触または近接)すると、その位置情報を制御部101に供給する。制御部101は、その位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。
【0116】
スピーカ124は、撮影ユニット12の任意の位置に設けられ、例えば、制御部101より供給される音声信号の音声(撮影作業の案内音声、効果音、またはBGM等)を出力する。
【0117】
編集部113は、編集ユニット13に関するブロックであり、第1編集インタフェース13Aに対応する第1編集部113Aと、第2編集インタフェース13Bに対応する第2編集部113Bよりなる。第1編集部113Aおよび第2編集部113Bは互いに同一の構成を有しており、以下の説明は、第1編集部113Aについて行うが、第2編集部113Bにも適用可能である。
【0118】
第1編集部113Aは、図6を参照して説明したように、タブレット内蔵モニタ62、タッチペン63−1およびタッチペン63−2、並びにスピーカ64に加えて、硬貨処理部130を有する。
【0119】
タブレット内蔵モニタ62は、上述したように、CRTディスプレイやLCD等の表示デバイスよりなる編集用モニタ141と、編集用モニタ141の表示画面上に重畳された無色透明のタブレット142により構成される。タブレット内蔵モニタ62は、制御部101より供給されるRGB信号に対応する、編集入力用のGUIや撮像画像等、編集に関する画像を、編集用モニタ141に表示する。また、利用者が、タッチペン63−1またはタッチペン63−2を操作してタブレット142にタップすると、タブレット内蔵モニタ62は、その位置情報を表す信号を入力信号として制御部101に供給する。制御部101は、その入力信号が表す位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。つまり、撮影画像に対する編集入力は、これらの構成を用いて行われる。
【0120】
スピーカ64は、制御部101より供給される音声信号の音声(編集作業の案内音声、効果音、またはBGM等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する音声)を出力する。
【0121】
硬貨処理部130は、制御部101から入力される起動信号に応じて起動し、追加硬貨投入返却口65に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(追加印刷の受け付け)を行い、起動信号を制御部101に供給する。制御部101は、この起動信号に応じて、追加印刷処理をプリンタ114に行わせる。
【0122】
プリンタ114は、編集部113により行われた編集作業結果をシール紙に印刷する。プリンタ114は、制御部101より第1編集部113Aにより行われた編集作業結果を取得すると、シール紙ユニット161よりシール紙162を取得し、編集作業結果をシール紙162に印刷する。プリンタ114は、印刷を終了すると、その印刷されたシール紙162を写真シールとして写真シール排出口71より排出し、利用者に提供する。
【0123】
外付けモニタ16は、制御部101より、撮影ユニット12内の撮影空間32で利用者の撮影が行われている旨の情報を取得すると、次に撮影空間を利用しようと待機している利用者に対して、撮影中の利用者のゲームの進行状況を示す映像を出力する。また、外付けモニタ16は、制御部101より、撮影ユニット12内の撮影空間32で利用者の撮影が行われている旨の情報を取得していない間は、写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内(説明)するコンテンツ(デモンストレーション)を出力する。スピーカ17は、制御部101の制御の下、外付けモニタ16によって出力される映像やコンテンツに合わせた音声を出力する。
【0124】
また、外付けモニタ16は、制御部101より、タッチボタン18が利用者により操作された旨の情報を取得すると、出力している映像やコンテンツ等の内容を切り替えて出力する。
【0125】
タッチボタン18は、例えば、利用者に所定の操作(タッチ)されると、その操作内容を表す入力信号を制御部101に供給する。制御部101は、その入力信号が表す操作が受け付けられた旨の情報を外付けモニタ16に供給し、外付けモニタ16の表示内容を切り替えるように制御する。
【0126】
次に、制御部101について説明する。図9は、制御部101がROM106などに格納されているプログラムを実行することにより実現される機能ブロックの構成例を示している。制御部101は、事前接客処理部201、撮影処理部202、編集処理部203、印刷処理部204、および、事後接客処理部205を有する。
【0127】
事前接客処理部201は、外付けモニタ16に表示させる写真シール作成ゲームの流れや遊び方等を案内(説明)するデモンストレーション画面の制御等を行う。撮影処理部202は、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金(硬貨)に関する処理や、利用者を撮影する等の写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う。編集処理部203は、撮影画像に対する落書き編集等の写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う。印刷処理部204は、シール紙の印刷等の写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う。事後接客処理部205は、編集作業を終了した利用者を接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う。
【0128】
つまり、制御部101は、写真シール作成ゲームの各工程に関する処理の制御を行う。
【0129】
図10は、図9の事前接客処理部201のさらに詳細な構成例を示す機能ブロック図である。外付けモニタ表示制御部221は、外付けモニタ16(図8)上の表示を制御する。タッチパネルモニタ表示制御部222は、タッチパネルモニタ52(図8)上の表示のうち、事前接客に係わる表示を制御する。入力受付制御部223は、タッチボタン18(図8)の操作状況を監視し、操作されたときの指示を事前接客処理部201内の各部に出す。
【0130】
ミニゲーム制御部224は、事前接客として、ミニゲームを利用者に提供する際、そのミニゲームに係わる制御を行う。広告表示制御部225は、外付けモニタ16上に広告を表示する際、その広告の表示に係わる制御を行う。
【0131】
次に、写真シール作成ゲームの流れについて、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0132】
ステップS1において、事前接客処理が行われる。このステップS1において実行される事前接客処理については、図12のフローチャートを参照して後述する。ステップS2において、硬貨投入が受け付けられる。写真シール作成ゲームを行う利用者は、事前接客を受けた後に、前方ユニット12Aの硬貨投入返却口55にコインを投入し、ゲームの代金を支払う。硬貨処理部121は、このような硬貨投入を受け付け、起動信号を制御部101に供給する。制御部101の撮影処理部202は、ステップS2において、その起動信号に基づいて、代金が投入されたか否かを判定し、正当な代金が投入されたと判定した場合、処理をステップS3に進める。
【0133】
ステップS3において、撮影処理部202は、撮影部112の各部を制御し、撮影空間32内において行われる、写真シール作成ゲームの撮影作業に関する処理である撮影処理を実行する。この撮影処理についての詳細は後述する。
【0134】
撮影作業が終了すると、撮影処理部202は、ステップS4において、撮影作業を終えた撮影空間32内の利用者に対して、画像や音声によって第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bへの移動を促す移動案内処理を行う。
【0135】
編集処理部203は、ステップS5において、編集空間33に移動した利用者に対して、写真シール作成ゲームの編集作業に関する処理である編集処理を行う。編集作業が終了すると、印刷処理部204は、ステップS6において、プリンタ114を制御し、編集作業により得られた編集済み画像をシール紙に印刷する印刷処理を行う。
【0136】
ステップS7において、事後接客処理部205は、印刷終了待機中の利用者に対して、例えば、編集済み画像を投稿するミニゲーム(後述する事前接客におけるミニゲームとは異なるゲーム)、携帯端末に画像を転送する携帯送信サービス、アンケート入力等を事後接客サービスとして提供する事後接客処理を行う。
【0137】
そして事後接客処理が終了すると、事後接客処理部205は、ステップS8において、編集空間33の利用者を印刷物受取領域34に移動させる移動案内処理を行う。また、印刷処理が終了すると、印刷処理部204は、ステップS9において、プリンタ114を制御して、印刷済みのシール紙を写真シール排出口81より排出し、写真シール作成ゲーム処理を終了する。
【0138】
次に、図12のフローチャートを参照し、図11のステップS1において実行される事前接客処理の詳細な流れの例を説明する。
【0139】
ステップS21において、タッチボタン18が操作されたか否かが判断される。入力受付制御部223は、タッチボタン18の操作状況を常に監視し、操作されたか否かを判断する。ステップS21において、タッチボタン18は操作されていないと判断された場合、ステップS22に処理が進められる。
【0140】
ステップS22において、デモンストレーション画面(以下、デモ画面と略記する)が外付けモニタ16に表示される。外付けモニタ表示制御部221は、入力受付制御部223によりタッチボタン18が操作されたと判断されるまで、外付けモニタ16にデモ画面を表示する。デモ画面としては、写真シール作成装置1においてどのような写真が得られるのかといった画面、写真シール作成装置1の特徴などを説明する画面などであり、図13を参照して後述する。また、デモ画面として、広告を表示しても良い。デモ画面の表示は、タッチボタン18が操作されたと判断されるまで行われる。
【0141】
このようなデモ画面を行う1つの目的として、集客がある。よって、デモ画面としては、設定されている複数の写真シール作成装置から自己を選択してもらうための宣伝効果があるような画面が好ましい。また、広告などを表示させても、その広告に通りすがりの人が目をとめることにより、興味をもち、写真シール作成装置1を利用する可能性もあるため、広告などがデモ画面とされても良い。また、“タッチボタンを押してね、いいことあるよ”といったような利用者が興味を持ちそうなメッセージが表示されるようにしても良い。
【0142】
一方、ステップS21において、タッチボタン18が操作されたと判断された場合、ステップS23に処理が進められる。ステップS23において、撮影処理が実行されているか否かが判断される。入力受付制御部223は、タッチボタン18が操作されたと判断すると、所定の時間が経過した後、例えば、10秒間経過した後、撮影処理部202(図9)が処理を実行しているか否かを判断し、撮影処理が行われているか否かを判断する。
【0143】
なお、ここでは、撮影処理中であるか否かが判断されるとして説明を続けるが、撮影空間32に人がいるか否かを検知する検知手段を設け、撮影空間32に人がいるか否かが判断されるようにしても良い。検知手段としては、例えば、カメラ51により撮影空間32を常に撮影するようにし、人が撮像されているか否かを解析することで人を検知するようにしても良い。
【0144】
ステップS23において、撮影処理は実行されてはいないと判断された場合、ステップS24に処理が進められる。ステップS24において、入力受付制御部223は、撮影処理部202に対して、硬貨投入を一定時間禁止するように指示を出す。また、タッチパネルモニタ表示制御部222は、タッチパネルモニタ52に案内表示を行う。案内表示としては、“外で操作している人がいるから、外で待ってね”といったメッセージであり、タッチパネルモニタ52に表示される。また、外付けモニタ16には、“撮影できるよ”といった案内が表示されるようにし、タッチボタン18を操作している利用者に対して、撮影できることを認識させるようにしても良い。
【0145】
また、硬貨投入は一定時間禁止されるが、一定時間とは、例えば、1分であり、その設定されている所定の時間が経過した後には、硬貨投入ができる状態に戻される。また、タッチボタン18が再度操作されることで、硬貨投入の禁止が解除されるような仕組みを設けても良い。このようにすることで、タッチボタン18を操作している利用者が、すぐに撮影を開始したいような場合、タッチボタン18が操作されることで、硬貨投入の禁止が解除されるので、一定時間待たなくても、硬貨投入ができ、撮影を開始することができるようになる。
【0146】
このような処理が行われるのは、以下の理由からである。タッチボタン18が操作されたということは、写真シール作成装置1に興味を持った利用者が、利用しようとして待機している可能性がある。また、ステップS24に処理が来るときは、撮影処理が行われていないため、撮影はできる状態である。換言すれば、撮影空間32は、人がいないため、入室できる状態である。このような状況は、外で待機している人がいるにも係わらず、撮影空間32に人が入れる状態である。
【0147】
よって、タッチボタン18を操作しながら待機している利用者(利用者Aとする)とは別の利用者(利用者Bとする)が、撮影をしようと撮影空間32に入室してしまうことが考えられる。利用者Aからすれば、利用者Bが割り込んで来た状況が発生する可能性がある。よって、このようなことを防ぐために、タッチボタン18を操作している利用者Aがいるときには、仮に、利用者Bが、撮影空間32に入室し、硬貨を投入して撮影を行うとしても、それを阻止するために、ステップS24において、硬貨投入が一定時間禁止される。また、硬貨投入が受け付けられない理由を、利用者Bに認識させるための案内表示が行われる。
【0148】
さらに、利用者B自体も、利用者Aの後に、タッチボタン18を操作することで、後述するような利益を享受することができるため、利用者Bにとっても、このような処理が行われることは不利益にはならない。
【0149】
よって、利用者Aが、利用者Bが撮影空間32に入室することで、割り込まれたと気分を害し、他の写真シール作成装置1に移動してしまうようなことを防ぐことができる。また、利用者Bも、タッチボタン18を操作することで受けられる利益を享受できるため、利用者A、利用者Bとも、写真シール作成装置1を利用する。もって、集客率を向上させることができる。
【0150】
図12のフローチャートの説明に戻り、ステップS24において、上記したような硬貨投入を一定時間禁止し、案内表示を行う処理が実行されると、ステップS25に処理が進められる。ステップS25の処理には、ステップS23において撮影処理中であると判断されたときにもくる。
【0151】
ステップS24において、ゲーム内容の案内が表示される。外付けモニタ表示制御部221は、写真シール作成装置1のゲーム内容、ゲームの進め方といった案内を外付けモニタ16に表示させる。そのようなゲーム内容の案内が一通り表示されると、ステップS26に処理が進められる。ステップS26において、タッチボタン18の操作を再度行うことを促す案内が表示される。
【0152】
例えば、タッチボタン18を操作したが、ゲーム内容の案内が表示されている間に、立ち去ってしまう人がいることも想定できる。よって、ゲーム内容の案内を見た後に、タッチボタン18を操作した人(利用者)がまだいるか否かを確認するために、また、ステップS28の処理を実行するか否かを判断するために、このような表示が行われる。表示としては、“タッチボタンを2回操作してください”といった、所定の回数、タッチボタン18を操作するように利用者に指示をだすメッセージである。
【0153】
そのようなメッセージを見た利用者が、タッチボタン18を操作したか否かが、ステップS27において判断される。ステップS27において、タッチボタン18がさらに操作されたと判断された場合、ステップS28に処理が進められる。ステップS28において、通常の撮影処理で完了させる設定にされる。入力受付制御部223により、タッチボタン18が操作されたと判断された場合、撮影処理部202により、通常の撮影処理で完了させるための設定がなされる。
【0154】
通常の撮影処理とは、ボーナスショットをなくすなどの撮影処理であり、所定の回数だけ撮影が終了した時点で撮影処理を完了させる処理である。ボーナスショットとは、後述するように、設定されている撮影時の制限時間内に撮影が終わったために、制限時間の残りの時間で、さらに撮影を行わせる撮影処理である。このようなボーナスショットの処理をなくすなどの設定、すなわち、通常の撮影処理の設定が、ステップS28においてなされる。
【0155】
これは、タッチボタン18を操作する利用者がいるということは、待機している人がいるということなので、待機している人がいるときには、なるべく早く撮影できる状態(撮影空間32に入室できる状態)にするために、通常の撮影処理として、撮影にかかる時間を短くし、撮影空間32を早めに空けさせるためである。よって、撮影空間32が使われていないとき、換言すれば、ステップS23の処理において、撮影空間32に他の利用者がいないと判断されたときには、ステップS28における処理が行われないように構成しても良い。
【0156】
このようにすることで、タッチボタン18を操作した利用者にとっては、撮影までに待機しなくてはならない時間が短くなるといった利益を享受することができる。このような設定がなされるため、タッチボタン18を操作している利用者が、硬貨を投入して撮影する意図があるのか否か確認するために、ステップS26における、タッチボタン18を操作してくださいという趣旨のメッセージの表示と、ステップS27における、タッチボタン18が操作されたか否かの判断処理が実行される。
【0157】
撮影を行っている利用者にとっては、ボーナスショットがなくなるなど、不利益を被る設定のようだが、ボーナスショット自体は、上記したように、もともと設定されている制限時間内で撮影が終了した利用者に対して行われる処理であるので、撮影が終了した利用者であれば、仮にボーナスショットがなかったとしても、そのこと自体が満足度の低下につながることはない。また、ボーナスショットが行われたときであっても、成果物として得られる枚数に変化はないため、その点からも、通常撮影処理に設定されることにより、撮影している利用者が不利益を被ることはないと考えられる。
【0158】
なおここでは、ボーナスショットがなくなり、通常の撮影処理に設定されるとして説明したが、通常の編集処理に設定されるようにしてもよい。撮影後、編集が行われるが、例えば、撮影中の利用者がいなければ、次に編集する利用者がいないことになる。そのような撮影中の利用者がいないときには、特に制限時間を設けずに、編集を行わせることが利用者へのサービスとして好ましい。よって、撮影者がいないときなどには、編集時間を無制限に設定することが可能であり、そのような設定ができるように写真シール作成装置1が構成されている場合、編集時間が無制限に設定されているときには、その設定を解除し、制限時間を設けるようにするという処理が、ステップS28の処理で行われるようにしてもよい。
【0159】
一方、ステップS27において、タッチボタン18は操作されていないと判断された場合、または、ステップS28において、通常の撮影処理で完了させる設定にされた場合、ステップS29に処理が進められる。ステップS29において、撮影が終了されたか否か(撮影空間32が空いたか否か)が判断される。ステップS29において、撮影はまだ終了していないと判断された場合、ステップS30に処理が進められる。
【0160】
ステップS30に処理が来るのは、撮影空間32に他の利用者がいる状態であり、まだ撮影空間32に入室できない状態であるので、タッチボタン18を操作した利用者は、まだ待機していなくてはならない状態である。そこで、待機している利用者が退屈しないように、ステップS20において、ミニゲームなどの表示が行われる。
【0161】
ミニゲームの表示が行われる場合、ミニゲーム制御部224(図10)による制御が行われる。ミニゲームとしては、比較的短時間に結果が出るようなゲームであることが好ましい。これは、ミニゲームで時間がかかってしまうと、撮影空間32が空いたにも係わらず、入室できないといった状況が発生する可能性があるからである。
【0162】
単にミニゲームを提供するだけでも、十分な集客力のアップを望むことができると思うが、さらにミニゲームに勝った場合に、何らかのサービスが追加されるようにしても良い。例えば、ミニゲームに勝った場合、通常選択できる合成用画像(撮影処理で撮影された利用者を被写体とした画像に合成する画像)以外の特別な合成用画像が、選択できるようにする。このようにすることで、この通常選択できない合成用画像を得たいがために、タッチボタン18を操作し、写真シール作成装置1を利用するようになると考えられる。
【0163】
また、事前接客処理の後、硬貨が投入される(料金の支払いが行われる)ので、利用者がミニゲームに勝った場合、料金の割引が行われるようにしてもよい。この場合も、待機している利用者にとっての利益があるため、仮に、待機時間があったとしても他の写真シール作成装置に移動してしまうようなことを防ぐことが可能となる。
【0164】
ミニゲームの代わりに、またはミニゲームとともに、広告が表示されるようにしても良い。広告が表示される場合、広告表示制御部225により、その広告の表示が制御される。広告としては、おすすめ飲食店、お勧めデートコース、地域限定店情報などである。広告も、その内容自体が、利用者にマッチしたものであれば、利用者は、待機時間も退屈せずに過ごせる。また、広告を提供する側から写真シール作成装置1を設置している店舗側に、広告料が支払われるようにすれば、店舗側にとっても利益がある。
【0165】
またミニゲームと広告を表示させるようにし、例えば、広告内容に関するクイズが、ミニゲームとして出されるようにしても良い。このようにすれば、利用者は必ず広告を見るので、広告の宣伝力をアップさせることができる。また、利用者も、楽しむことができる。
【0166】
ミニゲームや広告以外に、またはそれらと合わせて、占いや天気といった情報等が表示されるようにしても良い。
【0167】
また、タッチボタン18を複数設ける構成とし、ミニゲームもその複数のタッチボタン18を有効利用できるようなゲームとされるようにしても良い。複数のタッチボタン18が供えられることで、複数の利用者が同時にタッチボタン18を操作することができるので、例えば、同タイミングでタッチボタン18を操作するといったゲームや、相性占いゲームなどがミニゲームとして提供されるようにしてもよい。
【0168】
ミニゲーム、広告、情報などが外付けモニタ16に表示されるが、それらの表示は、タッチボタン18が操作される毎に切り換えられるようにしてもよい。例えば、広告が表示されるような場合、タッチボタン18が操作される毎に広告が切り換えられる。このようにすることで、利用者のタイミングで、広告が切り換えられるので、利用者にとっては、興味のない広告は飛ばすことができ、興味のある広告は、じっくり見ることができるという利点がある。
【0169】
このような表示が外付けモニタ16になされることで、利用者を退屈させずに待機させることが可能となる。待機時間でさえも楽しく過ごすことができれば、集客力はアップする。
【0170】
ここで、外付けモニタ16における表示について、例を挙げて説明する。図13は、外付けモニタ16に表示される画面の一例を示す図である。また、図13に示した画面は、ステップS12において表示されるデモ画面の一例を示す図である。外付けモニタ16の表示領域には、ゲーム利用状況表示部251、筐体名称表示部252、ゲーム内容表示部253、情報表示部254、および案内表示部255が設けられている。
【0171】
ゲーム利用状況表示部251には、写真シール作成装置1で撮影処理が行われているときには、“ただいま撮影中・・・”といった表示が行われる。また、編集処理が行われているときには、“ただいま編集中・・・”といった表示が行われる。また、撮影処理や編集処理が行われていないときには、“空いてるよ”といったような写真シール作成装置1の利用を促すようなメッセージが表示されるようにしても良い。
【0172】
筐体名称表示部252には、写真シール作成装置1の機種名などの情報が表示される。ゲーム内容表示部253には、モデルを被写体として写真シール作成装置1を用いて作成された写真シール用画像のサンプルなどが表示される。すなわち、ゲーム内容表示部253には、写真シール作成装置1を利用したときに、どのような写真が撮影できるのか、どのような編集用のツールがあるのかといったことを、利用者に宣伝するための画像(映像)が表示される。
【0173】
情報表示部254には、利用者に提供する情報が表示される。表示される情報は、上記したミニゲームや広告などを含む。また図13の例では、写真シール作成装置1を用いて作成された写真シール用画像であって、予め利用者により投稿された画像が複数表示されている。ここに示されるような、予め利用者により投稿された画像の集合をプリアルバムと称する。すなわち、プリアルバムは、過去に写真シール作成装置1を利用した利用者達の写真シール用画像を集めたアルバムである。
【0174】
情報表示部254の部分は、タッチボタン18が操作される前後で異なる情報を表示する。タッチボタン18が操作される前では、デモ画面として、上記したようなプリアルバムが表示され、タッチボタン18が操作された後には、その操作に対応して、ミニゲームや広告などの情報が表示される。
【0175】
案内表示部255には、“下のボタンをタッチしてね!”といったタッチボタン18の操作を促すメッセージが表示される。
【0176】
このようなデモ画面が外付けモニタ16において表示されているときに、利用者が興味をもち、タッチボタン18を操作すると、図14に示したような画面に切り替わる。図14に示した画面は、ステップS30において表示される画面の一例である。タッチボタン18が操作されることで、情報表示部254の表示がプリアルバムから、広告とミニゲームの表示へと切り換えられる。
【0177】
図14に示した例では、情報表示部254は、広告を表示する情報表示部254−1と、ミニゲームを表示する情報表示部254−2とが設けられている。このように、タッチボタン18の操作に応じて、情報表示部254は、2つの領域に分けられ、それぞれの領域に異なる情報が表示される。
【0178】
または、図15に示したように、情報表示部254は、分割されることなく、1つの領域とされ、ミニゲームや広告などが表示されるようにしても良い。さらに、図16に示すように、ミニゲームなどが表示されているときには、ボタン271が表示されるようにしても良い。例えば、外付けモニタ16をタッチパネルモニタにし、ボタン271が操作されたか否かを検知できるように構成することで、このようなボタン271を表示し、ミニゲームなどを利用者に楽しませることが可能となる。
【0179】
ボタン271を表示させるように構成した場合、ボタンの個数は、1個に限らず、複数でも良い。また例えば、ボタンが表示された位置をタッチするゲームとして、ボタンがランダムに、情報表示部254に表示されるようなミニゲームが提供されるようにしても良い。また、外付けモニタ16をタッチパネルモニタで構成するようにした場合、外付けモニタ16全体がタッチパネルにされるようにしても良いし、情報表示部254の部分だけがタッチパネルにされるようにしても良い。
【0180】
図13乃至図16に示した画面例においては、ゲーム内容表示部253の表示は同じ画像とし、ゲーム内容が表示されるとしている。このように、ゲーム内容表示部253は、常にゲーム内容を表示しておくことで、タッチボタン18を操作している利用者以外の利用者に、写真シール作成装置1の特徴などを伝えることができる。すなわち、タッチボタン18を操作している利用者以外の利用者に対しての宣伝効果がある。
【0181】
このようにゲーム内容表示部253には、常にゲーム内容が表示されるようにしても良いが、タッチボタン18が操作されたときには、何らかの情報、例えば、広告が表示されるようにしても良い。例えば、図15に示したように、情報表示部254に、ミニゲームが表示されているときには、ゲーム内容表示部253には、広告が表示されるようにしても良い。このようにした場合、タッチボタン18を操作している利用者に対しては、ミニゲームを提供し、それ以外の利用者に対しては広告を提供することができる。
【0182】
このような画面が、外付けモニタ16に表示される。外付けモニタ16には、このような集客するための画面と、待機している利用者が退屈しないようにするための画面が、表示される。さらに、外付けモニタ16は、写真シール作成装置1の筐体に対して外側に設置されるという特徴を活かし、以下のような表示が行われるようにする。
【0183】
図17は、外付けモニタ16に表示される画面の一例である。写真シール作成装置1に何らかのエラー、例えば、故障、用紙切れなどのエラーが発生した場合、外付けモニタ16に、エラーが発生したことを利用者や店舗の人に知らせるための画面が表示される。この画面としては、例えば、図17に示したように、ゲーム利用状況表示部251に、“ちょっと待ってね!”といったメッセージが表示される。このメッセージは、例えば、点滅されて表示されたり、テロップ式に表示されたりすることで目立つような表示が行われるようにし、店舗の人が気づきやすい表示がされる。
【0184】
また、ゲーム内容表示部253には、写真シール作成装置1が利用できない状態であることを謝罪するような画像が表示される。ゲーム内容表示部253は、外付けモニタ16において比較的大きな領域とされているため、また位置的に、店舗の人が見やすい位置にあるため、このゲーム内容表示部253にエラーが発生したとき専用の画像を表示させることで、店舗の人がエラーが発生したことを認識しやすくなる。
【0185】
さらに、案内表示部255には、“下のボタンはさわらずに、お店の人を呼んでね・・・”といった、利用者に協力を求めるようなメッセージが表示される。このメッセージも、テロップ式にして、利用者の目を引くような表示とされるようにしても良い。利用者(通りすがりの人)が、このメッセージに気付き、店舗の人を呼んでくれれば、エラーに対して早い段階で対応を取ることが可能となる。
【0186】
情報表示部254の表示は、図17に示した例では図13に示したデモ画面と同一の画面であり、プリアルバムが表示されている例を示したが、このように、プリアルバムの表示が継続されるようにしても良いし、広告などの表示がされるようにしても良いし、ゲーム内容表示部253と同じ画像(謝罪するような画像)が表示されるようにしても良い。
【0187】
エラーが発生したときの画面は、図17に示したような画面とされるが、この画面においては、エラーが発生したことを直接的に示す表示はされていない。すなわち、例えば、“エラー”といった文字や、エラーの内容や、エラーが発生しことを安易に想像できるような画像などは表示されていない。このようにすることで、利用者は、写真シール作成装置1が利用できない状態であることを認識することはできるが、エラーなどの不具合が発生していることを直接的に認識することはできない。
【0188】
エラーなどの発生は、好まし状況ではなく、利用者がエラーが発生していることを認識すると、写真シール作成装置1に対するイメージが悪くなり、集客率の低下を招く可能性がある。よって、エラーが発生したことを、上記したように、店舗の人になるべく早く知らせるような表示が外付けモニタ16にされるが、利用者にはエラーが発生したことを認識させるような表示はされないことが好ましく、その一例を図17に示した。
【0189】
図17に示したような画面が外付けモニタ16に表示されることで、店舗の人がエラーが発生したことを認識し、対応を取るまでの時間を短くすることが可能となる。よって、エラーが発生したことで、写真シール作成装置1が使えない時間を短くすることができ、集客率を向上させることが可能となる。また、外付けモニタ16に表示されることで、利用者も店舗の人も、撮影空間や編集空間に入ることなく、写真シール作成装置1が使えない状態であることを認識することができるようになる。
【0190】
図17に示したような画面が外付けモニタ16に表示されることで、店舗の人がエラー発生に気付き、写真シール作成装置1に来た場合、店舗の人は、タッチボタン18を操作する。タッチボタン18が操作されると、図18に示したような画面に表示が切り換えられる。
【0191】
図18に示した画面においては、情報表示部254の表示が切り替えられ、どのようなエラ−が発生したのかを店舗の人に知らせる情報が情報表示部254に表示される。また、案内表示部255の表示は、“上のエラー詳細を確認して、対応してください”といった店舗の人向けのメッセージに表示が切り替えられる。
【0192】
このように、店舗の人がタッチボタン18を操作すると、エラーの内容が表示されるようにすることで、店舗側の人がエラーの内容を確認し、対応を取ることが可能となる。また、利用者には、上記したように、エラーが発生したことを認識させずに、店舗の人だけにエラーが発生したことを知らせることが可能となる。
【0193】
このように、外付けモニタ16には、事前接客のための画面が表示され、エラーが発生したときには、そのことを知らせるための画面が表示される。
【0194】
なお、上記した説明においては、外付けモニタ16に表示される画面について説明したが、音も利用者に提供される。音も、集客のための有効な手段になり、上記した画面の内容に適した音が提供されるように構成されている。例えば、広告が表示されているときには、その広告の内容を紹介する音声、ミニゲームが表示されているときには、そのミニゲームにおける効果音などの音が利用者に提供される。
【0195】
図12のフローチャートの説明に戻る。ステップS29において、撮影が終了されたと判断されるまで、ステップS30における処理が実行されるため、上記したようなミニゲームや広告などの情報が利用者に提供される状態が継続される。
【0196】
一方、ステップS29において、撮影が終了されたと判断された場合、撮影空間に案内できる状態になったことを示しているので、ステップS31に処理が進められ、撮影空間に案内する表示が、外付けモニタ16においてなされる。その案内に基づき、利用者が撮影空間に移動すると、撮影が開始される。すなわち、ステップS2(図11)以降の処理が開始される。
【0197】
ステップS2において、硬貨投入の受け付けが行われると、ステップS3において、撮影処理が行われる。ステップS3において実行される撮影処理について、図19のフローチャートを参照して説明する。
【0198】
ステップS51において、撮影処理部202は、予め用意されている合成用画像を選択させるための選択画面(GUI)を、タッチパネルモニタ52に表示する。合成用画像とは、撮影される利用者の画像に、合成する画像である。事前接客において、ミニゲームが利用者に提供され、ミニゲームに利用者が勝ったときには、勝ったときだけ提供される合成用画像があるという設定にされている場合、その合成用画像も、選択画面に表示される。その際、そのような特別な合成用画像であることを利用者が認識できるような表示がされることが好ましい。
【0199】
ステップS51において、合成用画像を選択するための選択画面から、利用者が合成用画像を所定の枚数、例えば6枚選択すると、ステップS52に処理が進められる。ステップS52において、合成用画像とカメラ51の取り込み画像が合成され、生成された合成画像がタッチパネルモニタ52に表示(ライブビュー表示)される。
【0200】
ステップS53において、所定回数撮影したか否かが判定され、撮影枚数が予め定められている所定回数に達していない場合、処理は、ステップS52に戻り、それ以降の処理が繰り返される。例えば、上記した合成用画像選択画面により選択された合成用画像のそれぞれと合成する撮影画像を得るための撮影が行われ、合計6回の撮影が行われた場合、ステップS53において所定回数撮影したと判定される。
【0201】
ステップS53において、所定回数撮影したと判定された場合、処理は、ステップS54に進む。ステップS54において、通常の撮影処理に設定されているか否かが判断される。図12に示したフローチャートのステップS28における処理で、通常の撮影処理で完了させる設定にするとの処理が実行された場合、このステップS54においては、通常の撮影処理に設定されていると判断される。
【0202】
ステップS54において、通常の撮影処理に設定されていると判断された場合、ステップS57に処理が進められる。ステップS57において、これまでに生成された合成画像を、記憶部102に保存する。
【0203】
一方、ステップS54において、通常の撮影処理には設定されていないと判断された場合、ステップS55に処理が進められる。ステップS55において、撮影処理部202は、撮影可能時間内であるか、換言すれば、予め設定されている撮影時間に対してさらに1枚以上の撮影を行う余りの時間があるかを判定する。ステップS55で、撮影可能時間内ではないと判定された場合、処理はステップS57に進む。
【0204】
一方、ステップS55で、撮影可能時間内であると判定された場合、処理はステップS56に進み、撮影処理部202は、追加の撮影であるボーナスショットを利用者に行わせる。即ち、撮影処理部202は、利用者により選択されていない合成用画像を用いて、上述したステップS52と同様の処理を実行する。なお、撮影時間の余りの時間に応じて、ボーナスショットは複数回行うようにすることができる。ボーナスショットの終了後、処理はステップS57に進む。
【0205】
ステップS57の処理が終了すると、撮影処理は終了され、処理は、図11のステップS4に進み、ステップS4以降の処理が実行される。ステップS4以降の処理につては、既に説明したので、その説明は省略する。
【0206】
このように、本実施の形態においては、写真シール作成装置1の外側の側面に、外付けモニタ16を設け、この外付けモニタ16において、通りすがり人に対して、商品の宣伝など、利用を促進する表示を行うことで、通りすがり人を集客することができる。また待機中の利用者に対して、ミニゲームや広告などの情報を提供することで、待機中の利用者を飽きさせることなく、待機させることができる。もって集客率を向上させることが可能となる。
【0207】
また、外付けモニタ16に、エラー発生時にエラーが発生していることを店舗の人に知らせるための表示を行うことができるため、エラー発生時に即座に対応できるようになり、エラーのために写真シール作成装置1が利用できない時間を最小限に抑えることができる。もって、集客率を向上させることが可能となる。
【0208】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0209】
この記録媒体は、例えば、図8に示すように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD−ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア105により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM106や、記憶部102に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0210】
以上において、印刷媒体は、シール紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙や、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
【0211】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は勿論、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0212】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。なお、以上において、1つの装置として説明した構成を分割し、複数の装置として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置として説明した構成をまとめて1つの装置として構成されるようにしてもよい。また、各装置の構成に上述した以外の構成を付加するようにしても勿論よい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置の構成の一部を他の装置の構成に含めるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0213】
1 写真シール作成装置
12 撮影ユニット
13 編集ユニット
101 制御部
112 撮影部
113 編集部
201 事前接客処理部
202 撮影処理部
203 編集処理部
204 印刷処理部
205 事後接客処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、前記画像を所定のシールシートに印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置であって、
外部から視認可能に設けられた外付けモニタの表示を制御する表示制御手段と、
前記外付けモニタの近傍に設けられる操作手段と、
前記利用者を被写体として撮影し撮影画像を得る撮影手段と、
前記撮影画像に合成させる合成用画像を選択肢として前記利用者に提供し、前記利用者により所定の枚数選択させる選択手段と、
前記撮影画像に前記合成用画像を合成して合成画像を生成する合成画像生成手段と、
前記合成画像に対する前記落書き編集の入力を受け付ける受け付け手段と、
受け付けられた前記落書き編集入力に基づいて、前記編集画像を編集する編集手段と、
編集結果を前記シール紙に印刷する印刷手段と
を備え、
前記操作手段の操作に応じた情報を、前記外付けモニタに表示する
写真シール作成装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記外付けモニタにデモンストレーション画面を表示させ、
前記デモンストレーション画面が表示されているときに、前記操作手段が操作された場合、前記利用者に前記写真シール作成装置のゲーム内容を前記外付けモニタに表示させる
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記ゲーム内容の表示が終了後、前記操作手段を再度操作することを、前記利用者に促す表示をし、その表示に対して前記利用者が、前記操作手段を再度操作した場合、前記写真シール作成装置において提供されるゲーム以外のゲーム、広告、所定の情報のうちの少なくとも1つを表示する
請求項2に記載の写真シール作成装置。
【請求項4】
前記デモンストレーション画面が表示されているときに、前記操作手段が操作された場合であり、前記撮影手段による撮影が行われていない場合、料金の受け付けを一定時間禁止し、受け付けが禁止されていることを表す表示を、前記撮影手段に設けられたモニタに表示する
請求項2に記載の写真シール作成装置。
【請求項5】
前記操作手段が操作されたとき、前記撮影手段により撮影が行われていた場合、前記撮影手段により撮影回数を所定の回数に制限する
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項6】
前記操作手段が操作されたとき、前記受け付け手段における受け付けに制限時間を設定する
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、エラーが発生した場合、エラーが発生したことを示す画面を前記外付けモニタに行うための制御を行う
請求項1乃至6のいずれかに記載の写真シール作成装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記エラーが発生したことを示す画面が表示されているときに、前記操作手段が操作された場合、前記エラーの詳細な内容を示す表示を前記外付けモニタに行うための制御を行う
請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項9】
利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、前記画像を所定のシールシートに印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する写真シール作成装置の写真シール作成方法であって、
外部から視認可能に設けられた外付けモニタの表示を制御する表示制御ステップと、
前記外付けモニタの近傍に設けられる操作手段の操作状況を監視する監視ステップと、
前記利用者を被写体として撮影し撮影画像を得る撮影ステップと、
前記撮影画像に合成させる合成用画像を選択肢として前記利用者に提供し、前記利用者により所定の枚数選択させる選択ステップと、
前記撮影画像に前記合成用画像を合成して合成画像を生成する合成画像生成ステップと、
前記合成画像に対する前記落書き編集の入力を受け付ける受け付けステップと、
受け付けられた前記落書き編集入力に基づいて、前記編集画像を編集する編集ステップと、
編集結果を前記シール紙に印刷する印刷ステップと
を備え、
前記監視ステップの処理で前記操作手段が操作されたと判断された場合、その操作に応じた情報を、前記外付けモニタに表示する
写真シール作成方法。
【請求項10】
利用者を被写体として撮影し、得られた画像に対して利用者に落書き編集入力を行わせ、前記画像を所定のシールシートに印刷して写真シールを作成し、成果物として前記写真シールを前記利用者に提供する処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
外部から視認可能に設けられた外付けモニタの表示を制御する表示制御ステップと、
前記外付けモニタの近傍に設けられる操作手段の操作状況を監視する監視ステップと、
前記利用者を被写体として撮影し撮影画像を得る撮影ステップと、
前記撮影画像に合成させる合成用画像を選択肢として前記利用者に提供し、前記利用者により所定の枚数選択させる選択ステップと、
前記撮影画像に前記合成用画像を合成して合成画像を生成する合成画像生成ステップと、
前記合成画像に対する前記落書き編集の入力を受け付ける受け付けステップと、
受け付けられた前記落書き編集入力に基づいて、前記編集画像を編集する編集ステップと、
編集結果を前記シール紙に印刷する印刷ステップと
を備え、
前記監視ステップの処理で前記操作手段が操作されたと判断された場合、その操作に応じた情報を、前記外付けモニタに表示する
プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−38114(P2012−38114A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−178150(P2010−178150)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】