冷凍菓子の軟化・抽出装置
【課題】従来よりも一段と早く、全体に均一に理想的な軟らかさにすることができ、併せて軟化処理中に袋状容器内に水滴が溜まることなく、加えて冷凍菓子の素材の種類にかかわらず略一定の時間で軟化処理を行うことができるようにする。
【解決手段】冷凍固化した状態の冷凍菓子を内部に封入した抽出口付きの袋状容器3と、該袋状容器3内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させる冷凍菓子軟化機構6と、前記袋状容器3を押圧することによって内部の軟化した冷凍菓子を抽出する抽出機構36と、前記袋状容器3を前記冷凍菓子軟化機構6と抽出機構36に順次送り移動させる袋状容器送り機構32と、冷凍菓子の素材の種類に応じて、予め記憶した最適な加熱による軟化操作条件に基づいて作動するよう前記冷凍菓子軟化機構6を制御する制御部43とを備える。
【解決手段】冷凍固化した状態の冷凍菓子を内部に封入した抽出口付きの袋状容器3と、該袋状容器3内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させる冷凍菓子軟化機構6と、前記袋状容器3を押圧することによって内部の軟化した冷凍菓子を抽出する抽出機構36と、前記袋状容器3を前記冷凍菓子軟化機構6と抽出機構36に順次送り移動させる袋状容器送り機構32と、冷凍菓子の素材の種類に応じて、予め記憶した最適な加熱による軟化操作条件に基づいて作動するよう前記冷凍菓子軟化機構6を制御する制御部43とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は冷凍菓子の軟化・抽出装置に関し、更に詳細には袋状容器内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させ、早く、全体的に均一に理想的な軟らかさにすることができるようになした冷凍菓子の軟化・抽出装置に係わる。
【背景技術】
【0002】
ソフトクリーム等の冷凍菓子は、冷凍固化した状態において抽出口付きの袋状容器に封入されている。そして、顧客に店において販売するとき、袋状容器を冷凍庫から出し、軟化・抽出装置によって軟化させ、カップ状の容器に盛りつけて渡すものである。
【0003】
ところで、ソフトクリーム等の冷凍菓子は、涼感や食感を楽しむものであり、また需要者も子供や若者が多い。このため顧客による注文から顧客への提供までの時間は極力少なくすることが望ましい。
【0004】
しかしながら、従来案出されているソフトクリーム等の冷凍菓子の軟化・抽出装置は、例えば加熱することなく押しつぶすことによって軟化させるようなものであることから、適度な軟らかさにするまでに相当な時間を要するものであった。また、押しつぶされて細かくなった菓子の一部は、全体が軟らかくなる前に水滴になり、カップ状の容器に抽出するときにはこの水滴も一緒に入ることになって、食品として都合が悪かった。
【0005】
また、ソフトクリーム等の冷凍菓子は、その種類、即ちその素材(成分)の相違によってそれぞれ固化状態は異なっている。例えば、乳脂肪分や無脂乳固形分の含有量の違いなどによって、同じ温度で固化したとしても、その硬度は異なっている。そして、ソフトクリームの素材としては、バニラ、イチゴ、にんじん、南瓜等の如き様々なものが用いられており、これらのものの固化状態は、夫々の成分が異なることから異なっている。このため、略同じ処理時間内で軟化処理を行うには、夫々の素材の固化状態に応じて冷凍菓子軟化機構の作動を制御する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであって、袋状容器内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させ、もって従来よりも一段と早く、全体に均一に理想的な軟らかさにすることができ、併せて軟化処理中に袋状容器内に水滴が溜まることなく、加えて冷凍菓子の素材の種類にかかわらず略一定の時間で軟化処理を行うことができるようになした冷凍菓子の軟化・抽出装置を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
而して、本発明の要旨とするところは、冷凍固化した状態の冷凍菓子を内部に封入した抽出口付きの袋状容器と、該袋状容器内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させる冷凍菓子軟化機構と、前記袋状容器を押圧することによって内部の軟化した冷凍菓子を抽出する抽出機構と、前記袋状容器を前記冷凍菓子軟化機構と抽出機構に順次送り移動させる袋状容器送り機構と、冷凍菓子の素材の種類に応じて、予め記憶した最適な加熱による軟化操作条件に基づいて作動するよう前記冷凍菓子軟化機構を制御する制御部とを備えたことを特徴とする冷凍菓子の軟化・抽出装置にある。
【0008】
また、上記構成において、冷凍菓子軟化機構は、ヒータをもって所定の温度を保持する加熱体を前記袋状容器に接触させ、該袋状容器内の冷凍菓子を熱によって軟化させるようになした冷凍菓子軟化機構とすることが望ましい。また、斯かる構成において、ヒータをもって保持する加熱体の温度は、5〜10℃とすることが望ましい。
【0009】
そしてまた、上記構成において、加熱体は、前記袋状容器を挟むようにして配置した、袋状容器の一方の面と略同大となした板状の固定加熱体と、該固定加熱体と接離する方向に移動するようになし、前記制御部による制御によって所定の移動距離だけ固定加熱体側に移動させ、袋状容器のもう一方の面に適度の圧力で接触させるようになした、袋状容器への接触部分を面状となした可動加熱体とをもって構成してなる加熱体としてもよく、そして更に、前記可動加熱体は、上下に平行して配置した複数の可動加熱体からなり、且つ夫々の可動加熱体は、袋状容器の接触面の起伏に対応するように弾性部材をもって若干移動方向にずれるように支持してなる可動加熱体としてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明は上記の如き構成であり、袋状容器内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させるものである。もって従来よりも一段と早く、全体に均一に理想的な軟らかさにすることができ、併せて軟化処理中に袋状容器内に水滴が溜まることなく、加えて冷凍菓子の素材の種類にかかわらず略一定の時間で軟化処理を行うことができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明を実施するための最良の形態は、冷凍固化した状態の冷凍菓子を内部に封入した抽出口付きの袋状容器と、該袋状容器内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させる冷凍菓子軟化機構と、前記袋状容器を押圧することによって内部の軟化した冷凍菓子を抽出する抽出機構と、前記袋状容器を前記冷凍菓子軟化機構と抽出機構に順次送り移動させる袋状容器送り機構と、冷凍菓子の素材の種類に応じて、予め記憶した最適な加熱による軟化操作条件に基づいて作動するよう前記冷凍菓子軟化機構を制御する制御部とを備え、そして前記冷凍菓子軟化機構としては、ヒータをもって5〜10℃の所定の温度を保持する加熱体を前記袋状容器に接触させ、該袋状容器内の冷凍菓子を熱によって軟化させるようになした冷凍菓子軟化機構とすることである。
【実施例】
【0012】
以下、本発明の実施例について説明する。
図1は本発明の実施例に係る冷凍菓子の軟化・抽出装置の概念構成を示す正面図、図2は同側面図、図3は冷凍菓子軟化機構における固定加熱体の斜視図、図4は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の斜視図、図5は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の斜視図、図6は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の分解斜視図であり、可動加熱体の支持部を示す図、図7は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の分解斜視図であり、可動加熱体の送り駆動部を示す図、図8は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の分解斜視図であり、可動加熱体の送り駆動部を示す図、図9は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置に用いるカムの正面図、図10は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置に用いる一方の遮光板の正面図、図11は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置に用いるもう一方の遮光板の正面図、図12は袋状容器送り機構の概略的説明図、図13は実施例の作動を示すフローチャート図である。
【0013】
図中、1は冷凍菓子の軟化・抽出装置である。2は前記冷凍菓子の軟化・抽出装置における支持台付筐体部である。3は内部に冷凍固化した状態の冷凍菓子を封入した抽出口付きの袋状容器である。また、冷凍菓子として、本実施例ではソフトクリームを示している。また、該袋状容器3は、周囲をヒートシール3aし、下部中央の抽出口3bから軟化したソフトクリームを抽出するものである。尚、3cは抽出口3bに貼着したシールであり、抽出するときに引き剥がすものである。
【0014】
4は前記筐体部2に設けられた袋状容器の投入ガイド、5は投入検知センサである。
【0015】
6は前記投入ガイド4の下部に設けた冷凍菓子軟化機構であり、前記袋状容器3内のソフトクリームを加熱することによって軟化させるものである。また、該冷凍菓子軟化機構6は、本実施例にあっては、ヒータをもって所定の温度を保持する加熱体を前記袋状容器3に接触させ、該袋状容器3内のソフトクリームを熱によって軟化させるようになしている。また、ヒータとして、本実施例にあっては電熱ヒータを用い、図3及び図4に示す如く、熱線7,8を内部に埋め込むか、外周に巻き付けるようにしている。また、加熱体のヒータによって保持する温度としては、5〜10℃がよく、最も好ましい結果を得られるのは10℃である。そして、ソフトクリームの素材に関係なく、常に一定の温度を保つようになしている。尚、素材との関係における加熱量は、後記加熱体の袋状容器3への接触具合によって調節するものである。
【0016】
また、前記加熱体は、本実施例にあっては、前記袋状容器3を挟むようにして配置した、袋状容器3の一方の面と略同大となした、アルミ材からなる板状の固定加熱体9と、該固定加熱体9と接離する方向に移動するようになし、後記制御部による制御によって所定の移動距離だけ固定加熱体9側に移動させ、袋状容器3のもう一方の面に適度の圧力で接触させるようになした、袋状容器3への接触部分を面状となした、アルミ材からなる可動加熱体10とをもって構成している。そして、更にまた、本実施例にあっては、前記可動加熱体10は、上下に平行して配置した複数の可動加熱体10,10をもって構成し、且つ夫々の可動加熱体10,10は、袋状容器3の接触面の起伏に対応するように弾性部材をもって若干移動方向にずれるように支持している。尚、9aは固定加熱体9に取り付けた温度センサである。
【0017】
図5乃至図11は前記可動加熱体の駆動装置を示すものであり、11は可動加熱体の支持部である。12は垂直に固定した固定支承板、13,13は該固定支承板12に固着したガイドスリーブ、14,14は該ガイドスリーブ13,13に摺動自在に貫挿した支軸であり、その先端を可動加熱体支持板15に接続している。16,16は前記支軸14,14に外嵌し、前記ガイドスリーブ13,13と支軸14,14の後端との間に縮設した拡圧コイルばねであり、後記カムによって前方に送られた可動加熱体支持板15を元の位置方向に復帰させるためのものである。17,17は前記可動加熱体支持板15の両側部に固着したカム受け部材である。そして、可動加熱体10,10は、前記可動加熱体支持板15の前面に支持されている。また、コイルばね18,18をもって若干移動方向にずれるようになされている。これにより、袋状容器3に接触したとき、その接触面に起伏があったとしても、夫々の可動加熱体10,10は夫々の部位に確実に接触し、最初から十分な加熱を行うことができる。
【0018】
19は可動加熱体の送り駆動部である。20,20は平行して垂直に固定した支承枠、21はこれら支承枠20,20間に回転自在に支承された回転軸、22,22は該回転軸21に固着されたカムであり、前記可動加熱体支持板15のカム受け部材17,17に接触するものである。23は前記回転軸21に固着された歯車である。24,25は前記回転軸21に固着された遮光板であり、これらは協働して前記可動加熱体10,10の前方への移動送り量を検知するものである。また、該一方の遮光板24には外周縁の一箇所にスリット24aが形成され、またもう一方の遮光板25には外周縁に等間隔に多数のスリット25aが形成されている。そして、これら遮光板24,25の夫々の回転域に臨んで配置された、発光素子と受光素子からなる回転検知センサ26,27によってそれらに形成されたスリットを検知して、可動加熱体10,10の前方への移動送り量を検知するものである。
【0019】
また、28は可動加熱体の送り駆動用モータである。そして、該駆動用モータ28の回転駆動力を、その回転軸28aに固着した歯車29及びこれと噛合する歯車30とを介して前記回転軸21に固着した歯車23に伝達するものである。また、31は袋状容器3のガイドである。
【0020】
而して、駆動用モータ28を駆動してカム22,22を垂直方向に所要の角度まで回転させ、可動加熱体10,10をソフトクリームの素材、即ち硬さに応じて送り移動させるものである。この送り移動の量は、予めソフトクリームの素材によって決められており、素材とこれに対する送り移動の量は、後記制御部に記憶させ、そして実際の稼動時にはこの情報に基づいて駆動用モータ28の制御を行うものである。
【0021】
そして、本実施例においては、5〜10℃の範囲において一定の温度に保持された固定加熱体9と、可動加熱体10,10とを袋状容器3に接触させて加熱を行うものであるが、ソフトクリームの素材によって硬さが異なることから、硬い素材のものに対しては、可動加熱体10,10の送り移動量を多くして、これを袋状容器3に強く(深く)押し当て、またこの反対にそれほど硬くない素材の場合には、弱く(浅く)押し当てるものである。また、夏季と冬季では外気の温度が異なるが、外気の温度が高い場合には可動加熱体10,10の袋状容器3への押し当てを弱めるように加減するものである。
【0022】
32は袋状容器送り機構であり、前記袋状容器3を前記冷凍菓子軟化機構6と後記抽出機構に順次送り移動させるものである。また、該袋状容器送り機構32は、本実施例にあっては、袋状容器3のヒートシールされた両側縁3a,3aを、一対の回転ロール33,34によって挟みつけて送るようになしている。そして、一方のロール33を駆動モータ35によって回転駆動させるようになしており、また本実施例にあっては、送りを確実にするために、一対の回転ロール33,34は周面を歯車状の凹凸面となしている。
【0023】
36は前記冷凍菓子軟化機構6の下部に設けた抽出機構であり、前記袋状容器3を押圧することによって内部の軟化した冷凍菓子を抽出するものである。また、該抽出機構36は、本実施例にあっては、前記袋状容器3を挟むようにして配置した、袋状容器3の一方の面と略同大となした固定押圧板37と、該固定押圧板37と接離する方向に移動するようになし、後記制御部によって所定の速度で固定押圧板37側に移動させるようになした可動押圧板38とをもって構成している。また、該可動押圧板38は、本実施例にあっては、ラック39とピニオン40とによって移動操作を行うようになしている。尚、41はピニオンの駆動用モータ、42,42は可動押圧板38の支持手段である。また、前記可動押圧板38は、前記可動加熱体10,10と同様に、上下に平行して複数配置するようにしてもよい。
【0024】
43は制御部である。また、該制御部43は、冷凍菓子の素材の種類に応じて、予めそのデータベース44に記憶した最適な加熱による軟化操作条件に基づいて作動するよう前記冷凍菓子軟化機構6を制御するものである。
【0025】
次に、上記実施例の動作について、図13に示したフローチャートに基づいて説明する。
先ず、冷凍菓子の軟化・抽出装置1の電源スイッチ(図示せず。)をオンにする(S1)。次に、袋状容器3を冷凍菓子の軟化・抽出装置1へその投入口から投入する(S2)と、投入センサ5によって投入が検知される(S3)。次に、冷凍菓子軟化機構6において、加熱することによって袋状容器内の冷凍菓子の軟化処理が行われる(S4)。
【0026】
次に、袋状容器送り機構32によって、軟化処理が行われた袋状容器3を抽出機構36に送り移動させる(S5)。そして、抽出機構36によって、袋状容器3を押圧することによって内部の軟化したソフトクリームを抽出する(S6)。そして最後に、袋状容器送り機構32によって袋状容器3の送り操作を行い、袋状容器3を排出する(S7)。以上をもって冷凍菓子の軟化・抽出動作が全て完了する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施例に係る冷凍菓子の軟化・抽出装置の概念構成を示す正面図である。
【図2】本発明の実施例に係る冷凍菓子の軟化・抽出装置の概念構成を示す側面図である。
【図3】冷凍菓子軟化機構における固定加熱体の斜視図である。
【図4】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の斜視図である。
【図5】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の斜視図である。
【図6】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の分解斜視図であり、可動加熱体の支持部を示す図である。
【図7】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の分解斜視図であり、可動加熱体の送り駆動部を示す図である。
【図8】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の分解斜視図であり、可動加熱体の送り駆動部を示す図である。
【図9】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置に用いるカムの正面図である。
【図10】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置に用いる一方の遮光板の正面図である。
【図11】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置に用いるもう一方の遮光板の正面図である。
【図12】袋状容器送り機構の概略的説明図である。
【図13】実施例の作動を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0028】
1 冷凍菓子の軟化・抽出装置
3 袋状容器
6 冷凍菓子軟化機構
9 固定加熱体
10,10 可動加熱体
32 袋状容器送り機構
33,34 一対の回転ロール
36 抽出機構
37 固定押圧板
38 可動押圧板
43 制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は冷凍菓子の軟化・抽出装置に関し、更に詳細には袋状容器内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させ、早く、全体的に均一に理想的な軟らかさにすることができるようになした冷凍菓子の軟化・抽出装置に係わる。
【背景技術】
【0002】
ソフトクリーム等の冷凍菓子は、冷凍固化した状態において抽出口付きの袋状容器に封入されている。そして、顧客に店において販売するとき、袋状容器を冷凍庫から出し、軟化・抽出装置によって軟化させ、カップ状の容器に盛りつけて渡すものである。
【0003】
ところで、ソフトクリーム等の冷凍菓子は、涼感や食感を楽しむものであり、また需要者も子供や若者が多い。このため顧客による注文から顧客への提供までの時間は極力少なくすることが望ましい。
【0004】
しかしながら、従来案出されているソフトクリーム等の冷凍菓子の軟化・抽出装置は、例えば加熱することなく押しつぶすことによって軟化させるようなものであることから、適度な軟らかさにするまでに相当な時間を要するものであった。また、押しつぶされて細かくなった菓子の一部は、全体が軟らかくなる前に水滴になり、カップ状の容器に抽出するときにはこの水滴も一緒に入ることになって、食品として都合が悪かった。
【0005】
また、ソフトクリーム等の冷凍菓子は、その種類、即ちその素材(成分)の相違によってそれぞれ固化状態は異なっている。例えば、乳脂肪分や無脂乳固形分の含有量の違いなどによって、同じ温度で固化したとしても、その硬度は異なっている。そして、ソフトクリームの素材としては、バニラ、イチゴ、にんじん、南瓜等の如き様々なものが用いられており、これらのものの固化状態は、夫々の成分が異なることから異なっている。このため、略同じ処理時間内で軟化処理を行うには、夫々の素材の固化状態に応じて冷凍菓子軟化機構の作動を制御する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであって、袋状容器内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させ、もって従来よりも一段と早く、全体に均一に理想的な軟らかさにすることができ、併せて軟化処理中に袋状容器内に水滴が溜まることなく、加えて冷凍菓子の素材の種類にかかわらず略一定の時間で軟化処理を行うことができるようになした冷凍菓子の軟化・抽出装置を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
而して、本発明の要旨とするところは、冷凍固化した状態の冷凍菓子を内部に封入した抽出口付きの袋状容器と、該袋状容器内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させる冷凍菓子軟化機構と、前記袋状容器を押圧することによって内部の軟化した冷凍菓子を抽出する抽出機構と、前記袋状容器を前記冷凍菓子軟化機構と抽出機構に順次送り移動させる袋状容器送り機構と、冷凍菓子の素材の種類に応じて、予め記憶した最適な加熱による軟化操作条件に基づいて作動するよう前記冷凍菓子軟化機構を制御する制御部とを備えたことを特徴とする冷凍菓子の軟化・抽出装置にある。
【0008】
また、上記構成において、冷凍菓子軟化機構は、ヒータをもって所定の温度を保持する加熱体を前記袋状容器に接触させ、該袋状容器内の冷凍菓子を熱によって軟化させるようになした冷凍菓子軟化機構とすることが望ましい。また、斯かる構成において、ヒータをもって保持する加熱体の温度は、5〜10℃とすることが望ましい。
【0009】
そしてまた、上記構成において、加熱体は、前記袋状容器を挟むようにして配置した、袋状容器の一方の面と略同大となした板状の固定加熱体と、該固定加熱体と接離する方向に移動するようになし、前記制御部による制御によって所定の移動距離だけ固定加熱体側に移動させ、袋状容器のもう一方の面に適度の圧力で接触させるようになした、袋状容器への接触部分を面状となした可動加熱体とをもって構成してなる加熱体としてもよく、そして更に、前記可動加熱体は、上下に平行して配置した複数の可動加熱体からなり、且つ夫々の可動加熱体は、袋状容器の接触面の起伏に対応するように弾性部材をもって若干移動方向にずれるように支持してなる可動加熱体としてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明は上記の如き構成であり、袋状容器内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させるものである。もって従来よりも一段と早く、全体に均一に理想的な軟らかさにすることができ、併せて軟化処理中に袋状容器内に水滴が溜まることなく、加えて冷凍菓子の素材の種類にかかわらず略一定の時間で軟化処理を行うことができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明を実施するための最良の形態は、冷凍固化した状態の冷凍菓子を内部に封入した抽出口付きの袋状容器と、該袋状容器内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させる冷凍菓子軟化機構と、前記袋状容器を押圧することによって内部の軟化した冷凍菓子を抽出する抽出機構と、前記袋状容器を前記冷凍菓子軟化機構と抽出機構に順次送り移動させる袋状容器送り機構と、冷凍菓子の素材の種類に応じて、予め記憶した最適な加熱による軟化操作条件に基づいて作動するよう前記冷凍菓子軟化機構を制御する制御部とを備え、そして前記冷凍菓子軟化機構としては、ヒータをもって5〜10℃の所定の温度を保持する加熱体を前記袋状容器に接触させ、該袋状容器内の冷凍菓子を熱によって軟化させるようになした冷凍菓子軟化機構とすることである。
【実施例】
【0012】
以下、本発明の実施例について説明する。
図1は本発明の実施例に係る冷凍菓子の軟化・抽出装置の概念構成を示す正面図、図2は同側面図、図3は冷凍菓子軟化機構における固定加熱体の斜視図、図4は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の斜視図、図5は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の斜視図、図6は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の分解斜視図であり、可動加熱体の支持部を示す図、図7は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の分解斜視図であり、可動加熱体の送り駆動部を示す図、図8は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の分解斜視図であり、可動加熱体の送り駆動部を示す図、図9は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置に用いるカムの正面図、図10は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置に用いる一方の遮光板の正面図、図11は冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置に用いるもう一方の遮光板の正面図、図12は袋状容器送り機構の概略的説明図、図13は実施例の作動を示すフローチャート図である。
【0013】
図中、1は冷凍菓子の軟化・抽出装置である。2は前記冷凍菓子の軟化・抽出装置における支持台付筐体部である。3は内部に冷凍固化した状態の冷凍菓子を封入した抽出口付きの袋状容器である。また、冷凍菓子として、本実施例ではソフトクリームを示している。また、該袋状容器3は、周囲をヒートシール3aし、下部中央の抽出口3bから軟化したソフトクリームを抽出するものである。尚、3cは抽出口3bに貼着したシールであり、抽出するときに引き剥がすものである。
【0014】
4は前記筐体部2に設けられた袋状容器の投入ガイド、5は投入検知センサである。
【0015】
6は前記投入ガイド4の下部に設けた冷凍菓子軟化機構であり、前記袋状容器3内のソフトクリームを加熱することによって軟化させるものである。また、該冷凍菓子軟化機構6は、本実施例にあっては、ヒータをもって所定の温度を保持する加熱体を前記袋状容器3に接触させ、該袋状容器3内のソフトクリームを熱によって軟化させるようになしている。また、ヒータとして、本実施例にあっては電熱ヒータを用い、図3及び図4に示す如く、熱線7,8を内部に埋め込むか、外周に巻き付けるようにしている。また、加熱体のヒータによって保持する温度としては、5〜10℃がよく、最も好ましい結果を得られるのは10℃である。そして、ソフトクリームの素材に関係なく、常に一定の温度を保つようになしている。尚、素材との関係における加熱量は、後記加熱体の袋状容器3への接触具合によって調節するものである。
【0016】
また、前記加熱体は、本実施例にあっては、前記袋状容器3を挟むようにして配置した、袋状容器3の一方の面と略同大となした、アルミ材からなる板状の固定加熱体9と、該固定加熱体9と接離する方向に移動するようになし、後記制御部による制御によって所定の移動距離だけ固定加熱体9側に移動させ、袋状容器3のもう一方の面に適度の圧力で接触させるようになした、袋状容器3への接触部分を面状となした、アルミ材からなる可動加熱体10とをもって構成している。そして、更にまた、本実施例にあっては、前記可動加熱体10は、上下に平行して配置した複数の可動加熱体10,10をもって構成し、且つ夫々の可動加熱体10,10は、袋状容器3の接触面の起伏に対応するように弾性部材をもって若干移動方向にずれるように支持している。尚、9aは固定加熱体9に取り付けた温度センサである。
【0017】
図5乃至図11は前記可動加熱体の駆動装置を示すものであり、11は可動加熱体の支持部である。12は垂直に固定した固定支承板、13,13は該固定支承板12に固着したガイドスリーブ、14,14は該ガイドスリーブ13,13に摺動自在に貫挿した支軸であり、その先端を可動加熱体支持板15に接続している。16,16は前記支軸14,14に外嵌し、前記ガイドスリーブ13,13と支軸14,14の後端との間に縮設した拡圧コイルばねであり、後記カムによって前方に送られた可動加熱体支持板15を元の位置方向に復帰させるためのものである。17,17は前記可動加熱体支持板15の両側部に固着したカム受け部材である。そして、可動加熱体10,10は、前記可動加熱体支持板15の前面に支持されている。また、コイルばね18,18をもって若干移動方向にずれるようになされている。これにより、袋状容器3に接触したとき、その接触面に起伏があったとしても、夫々の可動加熱体10,10は夫々の部位に確実に接触し、最初から十分な加熱を行うことができる。
【0018】
19は可動加熱体の送り駆動部である。20,20は平行して垂直に固定した支承枠、21はこれら支承枠20,20間に回転自在に支承された回転軸、22,22は該回転軸21に固着されたカムであり、前記可動加熱体支持板15のカム受け部材17,17に接触するものである。23は前記回転軸21に固着された歯車である。24,25は前記回転軸21に固着された遮光板であり、これらは協働して前記可動加熱体10,10の前方への移動送り量を検知するものである。また、該一方の遮光板24には外周縁の一箇所にスリット24aが形成され、またもう一方の遮光板25には外周縁に等間隔に多数のスリット25aが形成されている。そして、これら遮光板24,25の夫々の回転域に臨んで配置された、発光素子と受光素子からなる回転検知センサ26,27によってそれらに形成されたスリットを検知して、可動加熱体10,10の前方への移動送り量を検知するものである。
【0019】
また、28は可動加熱体の送り駆動用モータである。そして、該駆動用モータ28の回転駆動力を、その回転軸28aに固着した歯車29及びこれと噛合する歯車30とを介して前記回転軸21に固着した歯車23に伝達するものである。また、31は袋状容器3のガイドである。
【0020】
而して、駆動用モータ28を駆動してカム22,22を垂直方向に所要の角度まで回転させ、可動加熱体10,10をソフトクリームの素材、即ち硬さに応じて送り移動させるものである。この送り移動の量は、予めソフトクリームの素材によって決められており、素材とこれに対する送り移動の量は、後記制御部に記憶させ、そして実際の稼動時にはこの情報に基づいて駆動用モータ28の制御を行うものである。
【0021】
そして、本実施例においては、5〜10℃の範囲において一定の温度に保持された固定加熱体9と、可動加熱体10,10とを袋状容器3に接触させて加熱を行うものであるが、ソフトクリームの素材によって硬さが異なることから、硬い素材のものに対しては、可動加熱体10,10の送り移動量を多くして、これを袋状容器3に強く(深く)押し当て、またこの反対にそれほど硬くない素材の場合には、弱く(浅く)押し当てるものである。また、夏季と冬季では外気の温度が異なるが、外気の温度が高い場合には可動加熱体10,10の袋状容器3への押し当てを弱めるように加減するものである。
【0022】
32は袋状容器送り機構であり、前記袋状容器3を前記冷凍菓子軟化機構6と後記抽出機構に順次送り移動させるものである。また、該袋状容器送り機構32は、本実施例にあっては、袋状容器3のヒートシールされた両側縁3a,3aを、一対の回転ロール33,34によって挟みつけて送るようになしている。そして、一方のロール33を駆動モータ35によって回転駆動させるようになしており、また本実施例にあっては、送りを確実にするために、一対の回転ロール33,34は周面を歯車状の凹凸面となしている。
【0023】
36は前記冷凍菓子軟化機構6の下部に設けた抽出機構であり、前記袋状容器3を押圧することによって内部の軟化した冷凍菓子を抽出するものである。また、該抽出機構36は、本実施例にあっては、前記袋状容器3を挟むようにして配置した、袋状容器3の一方の面と略同大となした固定押圧板37と、該固定押圧板37と接離する方向に移動するようになし、後記制御部によって所定の速度で固定押圧板37側に移動させるようになした可動押圧板38とをもって構成している。また、該可動押圧板38は、本実施例にあっては、ラック39とピニオン40とによって移動操作を行うようになしている。尚、41はピニオンの駆動用モータ、42,42は可動押圧板38の支持手段である。また、前記可動押圧板38は、前記可動加熱体10,10と同様に、上下に平行して複数配置するようにしてもよい。
【0024】
43は制御部である。また、該制御部43は、冷凍菓子の素材の種類に応じて、予めそのデータベース44に記憶した最適な加熱による軟化操作条件に基づいて作動するよう前記冷凍菓子軟化機構6を制御するものである。
【0025】
次に、上記実施例の動作について、図13に示したフローチャートに基づいて説明する。
先ず、冷凍菓子の軟化・抽出装置1の電源スイッチ(図示せず。)をオンにする(S1)。次に、袋状容器3を冷凍菓子の軟化・抽出装置1へその投入口から投入する(S2)と、投入センサ5によって投入が検知される(S3)。次に、冷凍菓子軟化機構6において、加熱することによって袋状容器内の冷凍菓子の軟化処理が行われる(S4)。
【0026】
次に、袋状容器送り機構32によって、軟化処理が行われた袋状容器3を抽出機構36に送り移動させる(S5)。そして、抽出機構36によって、袋状容器3を押圧することによって内部の軟化したソフトクリームを抽出する(S6)。そして最後に、袋状容器送り機構32によって袋状容器3の送り操作を行い、袋状容器3を排出する(S7)。以上をもって冷凍菓子の軟化・抽出動作が全て完了する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施例に係る冷凍菓子の軟化・抽出装置の概念構成を示す正面図である。
【図2】本発明の実施例に係る冷凍菓子の軟化・抽出装置の概念構成を示す側面図である。
【図3】冷凍菓子軟化機構における固定加熱体の斜視図である。
【図4】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の斜視図である。
【図5】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の斜視図である。
【図6】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の分解斜視図であり、可動加熱体の支持部を示す図である。
【図7】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の分解斜視図であり、可動加熱体の送り駆動部を示す図である。
【図8】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置の分解斜視図であり、可動加熱体の送り駆動部を示す図である。
【図9】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置に用いるカムの正面図である。
【図10】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置に用いる一方の遮光板の正面図である。
【図11】冷凍菓子軟化機構における可動加熱体の駆動装置に用いるもう一方の遮光板の正面図である。
【図12】袋状容器送り機構の概略的説明図である。
【図13】実施例の作動を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0028】
1 冷凍菓子の軟化・抽出装置
3 袋状容器
6 冷凍菓子軟化機構
9 固定加熱体
10,10 可動加熱体
32 袋状容器送り機構
33,34 一対の回転ロール
36 抽出機構
37 固定押圧板
38 可動押圧板
43 制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷凍固化した状態の冷凍菓子を内部に封入した抽出口付きの袋状容器と、該袋状容器内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させる冷凍菓子軟化機構と、前記袋状容器を押圧することによって内部の軟化した冷凍菓子を抽出する抽出機構と、前記袋状容器を前記冷凍菓子軟化機構と抽出機構に順次送り移動させる袋状容器送り機構と、冷凍菓子の素材の種類に応じて、予め記憶した最適な加熱による軟化操作条件に基づいて作動するよう前記冷凍菓子軟化機構を制御する制御部とを備えたことを特徴とする冷凍菓子の軟化・抽出装置。
【請求項2】
前記冷凍菓子軟化機構は、ヒータをもって所定の温度を保持する加熱体を前記袋状容器に接触させ、該袋状容器内の冷凍菓子を熱によって軟化させるようになした冷凍菓子軟化機構である請求項1記載の冷凍菓子の軟化・抽出装置。
【請求項3】
ヒータをもって保持する前記加熱体の温度を、5〜10℃としてなる請求項2記載の冷凍菓子の軟化・抽出装置。
【請求項4】
前記加熱体は、前記袋状容器を挟むようにして配置した、袋状容器の一方の面と略同大となした板状の固定加熱体と、該固定加熱体と接離する方向に移動するようになし、前記制御部による制御によって所定の移動距離だけ固定加熱体側に移動させ、袋状容器のもう一方の面に適度の圧力で接触させるようになした、袋状容器への接触部分を面状となした可動加熱体とをもって構成してなる加熱体である請求項2又は3記載の冷凍菓子の軟化・抽出装置。
【請求項5】
前記可動加熱体は、上下に平行して配置した複数の可動加熱体からなり、且つ夫々の可動加熱体は、袋状容器の接触面の起伏に対応するように弾性部材をもって若干移動方向にずれるように支持してなる可動加熱体である請求項4記載の冷凍菓子の軟化・抽出装置。
【請求項1】
冷凍固化した状態の冷凍菓子を内部に封入した抽出口付きの袋状容器と、該袋状容器内の冷凍菓子を加熱することによって軟化させる冷凍菓子軟化機構と、前記袋状容器を押圧することによって内部の軟化した冷凍菓子を抽出する抽出機構と、前記袋状容器を前記冷凍菓子軟化機構と抽出機構に順次送り移動させる袋状容器送り機構と、冷凍菓子の素材の種類に応じて、予め記憶した最適な加熱による軟化操作条件に基づいて作動するよう前記冷凍菓子軟化機構を制御する制御部とを備えたことを特徴とする冷凍菓子の軟化・抽出装置。
【請求項2】
前記冷凍菓子軟化機構は、ヒータをもって所定の温度を保持する加熱体を前記袋状容器に接触させ、該袋状容器内の冷凍菓子を熱によって軟化させるようになした冷凍菓子軟化機構である請求項1記載の冷凍菓子の軟化・抽出装置。
【請求項3】
ヒータをもって保持する前記加熱体の温度を、5〜10℃としてなる請求項2記載の冷凍菓子の軟化・抽出装置。
【請求項4】
前記加熱体は、前記袋状容器を挟むようにして配置した、袋状容器の一方の面と略同大となした板状の固定加熱体と、該固定加熱体と接離する方向に移動するようになし、前記制御部による制御によって所定の移動距離だけ固定加熱体側に移動させ、袋状容器のもう一方の面に適度の圧力で接触させるようになした、袋状容器への接触部分を面状となした可動加熱体とをもって構成してなる加熱体である請求項2又は3記載の冷凍菓子の軟化・抽出装置。
【請求項5】
前記可動加熱体は、上下に平行して配置した複数の可動加熱体からなり、且つ夫々の可動加熱体は、袋状容器の接触面の起伏に対応するように弾性部材をもって若干移動方向にずれるように支持してなる可動加熱体である請求項4記載の冷凍菓子の軟化・抽出装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−236367(P2007−236367A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−102454(P2006−102454)
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【出願人】(502071436)三和精機工業株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【出願人】(502071436)三和精機工業株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
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