説明

冷却液体製造装置

【課題】小型化を図ることができ、かつ、ペルチェ素子への通電開始直後から液体を冷却することができる冷却液体製造装置を提供すること。
【解決手段】水が流通する断面H型形状の通水流路7を有する通水部材2と、通水部材2の一方面2Aおよび他方面2Bにそれぞれ接触するように配置されるペルチェ素子3と、各ペルチェ素子3を挟んで通水部材2の厚み方向における一方面2Aおよび他方面2Bに対してそれぞれ対向配置され、各ペルチェ素子3を冷却するための冷却水が流通する断面略H型形状の冷却流路21を有する冷却部材4とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却された液体を製造するための冷却液体製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
冷水を飲みたい時に飲むことができるように、水道水(飲料水)をティーポットなどの容器に入れて、これを冷蔵庫で冷やして保存しておくことが一般的に行われている。しかし、水道水の冷蔵庫での保存は、水道水が腐敗するおそれがあるので、衛生上好ましいとは言えない。そのため、水道から流出する水道水を瞬間的に冷却することのできる飲料水冷却装置があれば、冷水を飲みたいときに作ることができ、また、そのような装置では衛生上の問題も生じないので、広く普及すると思われる。
【0003】
水道水を冷却する装置として、パラフィン族炭化水素からなる蓄熱材を収容した蓄熱容器と、その蓄熱材内に埋設され、水道水が流通する配管と、蓄熱容器に装備されたペルチェ素子とを備えたものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。ペルチェ素子により蓄熱容器内の蓄熱材を冷却して、蓄熱材に冷熱を潜熱として蓄積させておけば、配管を流通する水道水を冷却することができる。
【特許文献1】特開平9−218810号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のような構成では、配管を流通する水道水を飲用に適した低温(5℃程度)に冷却するためには、十分な冷熱量を蓄熱材に蓄えておかなければならないので、多量の蓄熱材を必要とし、装置(蓄熱容器)のサイズが大型になるという不具合がある。また、蓄熱材に冷熱が蓄えられていないと、水道水を冷却することができないので、ペルチェ素子への通電直後は冷水を得ることができない。ペルチェ素子に常時通電しておけば、いつでも冷水を得ることができるが、消費電力量が多くなり、ランニングコスト(電気代)が高くついてしまう。
【0005】
そこで、本発明の目的は、小型化を図ることができ、かつ、ペルチェ素子への通電開始直後から液体を冷却することができる冷却液体製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、冷却液体製造装置において、冷却するための液体を流通するための通液流路を有する通液部材と、吸熱面および放熱面を有し、前記吸熱面が前記通液部材と接触するように配置されるペルチェ素子と、前記放熱面に接触するように配置され、前記放熱面を冷却するための冷却部材とを備え、前記ペルチェ素子が、前記通液部材を挟んで配置され、前記冷却部材が、前記通液部材を挟んで配置される各前記ペルチェ素子に対して、前記通液部材の反対側にそれぞれ配置されていることを特徴としている。
【0007】
このような構成によると、ペルチェ素子の吸熱面が通液部材と接触するように配置されているので、ペルチェ素子に直流電流を通電しながら、通液流路に液体を流通させることによって、その通液流路を流通する液体を冷却することができる。
そして、ペルチェ素子が通液部材を挟んで配置されているので、通液流路を流通する液体をペルチェ素子の対向方向両側から冷却(吸熱)することができる。しかも、ペルチェ素子の放熱面を冷却部材によって冷却することができるので、ペルチェ素子の冷却能力を良好に発揮させることができる。そのため、通液流路を流通する液体の効率的な冷却を達成することができ、ペルチェ素子への通電開始直後から通液流路を流通する液体を十分に冷却することができる。その結果、ペルチェ素子への常時通電を不要とすることができるので、ランニングコストの低減化を図ることができる。また、冷熱を蓄えておくための蓄熱材を不要とすることができので、装置の小型化を図ることもできる。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記冷却部材は、冷却媒体を流通するための冷却流路を有し、前記冷却流路が、複数形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、冷却部材に複数の冷却流路が形成されているので、ペルチェ素子の放熱面を十分に冷却することができる。そのため、ペルチェ素子の冷却能力をより良好に発揮させることができる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記通液流路および/または前記冷却流路が、断面H型形状に形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、通液流路が断面H型形状に形成されていれば、通液流路を流れる液体と通液部材との間での熱交換効率を向上させることができる。そのため、ペルチェ素子からの冷熱によって、通液流路を流れる液体をより低温に冷却することができる。
【0010】
また、冷却流路が断面H型形状に形成されていれば、冷却流路を流れる冷却媒体と冷却部材との間での熱交換効率を向上させることができる。そのため、ペルチェ素子の放熱面を十分に冷やすことができ、ペルチェ素子の冷却能力を一層良好に発揮させることができる。よって、通液流路を流れる液体をより低温に冷却することができる。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、ペルチェ素子への通電開始直後から液体を冷却することができながら、装置の小型化を図ることもできる。
請求項2に記載の発明によれば、ペルチェ素子の冷却能力をより良好に発揮させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、通液流路を流れる液体をより低温に冷却することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の冷却液体製造装置としての冷水製造装置の一実施形態を示す斜視図であり、図2は、その冷水製造装置を図1に示す切断線A−Aで切断したときの断面図である。
この冷水製造装置1は、水道水などを瞬間的に冷却して冷水を製造する装置であり、冷却されるべき水が通水される略矩形板状の通液部材としての通水部材2と、通水部材2の一方面2Aおよび他方面2Bにそれぞれ接触するように配置されるペルチェ素子3と、ペルチェ素子3を挟んで通水部材2の厚み方向における一方面2Aおよび他方面2Bに対してそれぞれ対向配置される略矩形板状の冷却部材4とを備えている。すなわち、冷水製造装置1は、通水部材2を挟んで、その通水部材2の一方面2Aおよび他方面2B側にそれぞれペルチェ素子3が配置され、各ペルチェ素子3に対して、通水部材2の反対側にそれぞれ冷却部材4が配置された構成を有している。
【0013】
通水部材2は、略矩形板状の本体部5と、この本体部5と積層状に嵌合される略矩形薄板状の蓋部6とを備え、その内部に、水を流通するための断面略H型形状の通液流路としての通水流路7が形成されている。
本体部5には、図3に示すように、蓋部6と接触する一方面において、その周縁に沿った所定幅の周縁部8と、この周縁部8よりも一段低く窪み、周縁部8に囲まれる略矩形状の溝形成部9とが形成されている。また、周縁部8の互いに対向する1対の両側辺部8A,8Bには、その対向方向(以下「横方向」という。)に延びる凹部10が、溝形成部9の中心に対して互いに反対側となる端部(角部)において、溝形成部9よりもさらに一段低く窪んで形成されている。そして、溝形成部9には、両側辺部8A,8Bにそれぞれ形成された凹部10間を連絡し、蓋部6との間に通水流路7を形成するための通水流路形成溝11が、その底面が凹部10の底面と面一になる深さに窪んで形成されている。
【0014】
通水流路形成溝11は、溝形成部9を横方向にほぼ等しい幅を有する3つの領域に分割したときの各領域9A,9B,9Cにおいて、横方向に延びる直線溝12と略コ字状の折返溝13とが互いに交互に連続する葛折状に形成されることにより、3つの葛折状部11A,11B,11Cを有している。側辺部8Aに隣接する領域9Aに形成された葛折状部11Aと、その領域9Aと隣接する領域9Bに形成された葛折状部11Bとは、横方向と直交する方向(以下「縦方向」という。)における一方側最端部において、それぞれの直線溝12が接続されることにより連続している。また、葛折状部11Bと、側辺部8Bに隣接する領域9Cに形成された葛折状部11Cとは、縦方向における他方側最端部において、それぞれの直線溝12が接続されることにより連続している。さらに、葛折状部11Aの他方側最端部の直線溝12は、側辺部8Aに形成された凹部10に連続し、葛折状部11Cの一方側最端部の直線溝12は、側辺部8Bに形成された凹部10に連続している。これによって、通水流路形成溝11は、両側辺部8A,8Bにそれぞれ形成された凹部10間を連絡する1本の溝をなしている。
【0015】
また、通水流路形成溝11の底面には、その全長にわたって、1本の断面矩形状をなすリブ状の本体側対向壁14が通水流路形成溝11の幅方向(通水路形成溝11の通水方向に直交する方向)両側面とそれぞれ間隔を隔てて立設されている。この本体側対向壁14は、先端面(後述する蓋側対向壁17との対向面)が通水流路形成溝11の深さ方向中間部よりも少し低い位置に達するような高さに形成されている。
【0016】
一方、蓋部6は、図4に示すように、その周縁に沿った所定幅の周縁部15と、この周縁部15よりも厚く形成され、本体部5の溝形成部9に嵌合する略矩形状の嵌合部16とを備えている。そして、嵌合部16が溝形成部9に嵌合した状態において、周縁部15は、本体部5の周縁部8の表面に接合し、両側辺部8A,8Bの凹部10をその接合方向から閉鎖し、嵌合部16は、溝形成部9の表面に接合して、溝形成部9の通水流路形成溝11をその接合方向から閉鎖する。また、嵌合部16には、嵌合部16が溝形成部9に嵌合した状態において、通水流路形成溝11内の本体側対向壁14に対して、その全長にわたって本体部5と蓋部6との接合方向(嵌合部16と溝形成部9との嵌合方向)に対向し、本体側対向壁14との間に所定間隔の隙間を形成するリブ状の蓋側対向壁17が形成されている。
【0017】
これにより、通水部材2の横方向両側面には、本体部5の凹部10と蓋部6の周縁部15とによって、水を流入または流出させるための水流入出口18(図1に、その一方のみを示す。)が形成され、通水部材2の内部には、両水流入出口18を連絡する1本の断面略H型形状の通水流路7が形成される。
図1および図2を参照して、各冷却部材4は、通水部材2とほぼ同じ外形に形成されており、略矩形板状の本体部19と、この本体部19と積層状に嵌合される略矩形薄板状の蓋部20とを一体的に備えている。また、各冷却部材4の内部には、ペルチェ素子3を冷却するための冷却水が流通する断面略H型形状の冷却流路21が形成されている。
【0018】
本体部19には、図5に示すように、蓋部20と接触する一方面において、その周縁に沿った所定幅の周縁部22と、この周縁部22よりも一段低く窪み、周縁部22に囲まれる略矩形状の溝形成部23とが形成されている。また、本体部19には、横方向にほぼ等しい幅を有する3つの領域に分割したときの各領域19A,19B,19Cに、蓋部20との間に冷却流路21を形成するための冷却流路形成溝24がそれぞれ独立して設けられている。
【0019】
各冷却流路形成溝24は、溝形成部23の表面から窪む凹状をなし、横方向に延びる直線溝25と略コ字状の折返溝26とが互いに交互に連続する葛折状に形成されている。また、各冷却流路形成溝24の両端部は、それぞれ直線溝12から屈曲して、縦方向に延び、本体部19の縦方向両端面に達している。さらに、各冷却流路形成溝24の底面には、それそれ全長にわたって、1本の断面矩形状をなすリブ状の本体側対向壁27が冷却流路形成溝24の幅方向(冷却流路形成溝24の通水方向に直交する方向)両側面とそれぞれ間隔を隔てて立設されている。この本体側対向壁27は、先端面(後述する蓋側対向壁30との対向面)が冷却流路形成溝24の深さ方向中間部よりも少し低い位置に達するような高さに形成されている。
【0020】
一方、蓋部20は、図6に示すように、その周縁に沿った所定幅の周縁部28と、この周縁部28よりも厚く形成され、本体部19の溝形成部23に嵌合する略矩形状の嵌合部29とを備えている。そして、嵌合部29が溝形成部23に嵌合した状態において、周縁部28は、本体部19の周縁部22の表面に接合して、各冷却流路形成溝24の両端部をその接合方向から閉鎖し、嵌合部29は、溝形成部23の表面に接合して、各冷却流路形成溝24の直線溝25および折返溝26をその接合方向から閉鎖する。また、嵌合部29には、嵌合部29が溝形成部23に嵌合した状態において、各冷却流路形成溝24内の本体側対向壁27に対して、その全長にわたって本体部19と蓋部20との接合方向(嵌合部29と溝形成部23との嵌合方向)に対向し、本体側対向壁27との間に所定間隔の隙間を形成する断面矩形状をなすリブ状の蓋側対向壁30が、各冷却流路形成溝24に対応してそれぞれ独立して形成されている。
【0021】
これにより、各冷却部材4には、各冷却流路形成溝24の両端部と蓋部20の周縁部28とによって、その縦方向両側面に、冷却水を流入または流出させるための3つの冷却水流入出口31(図1に、各冷却部材4の縦方向一方側面に形成された冷却水流入出口31のみを示す。)がそれぞれ形成される。また、各冷却部材4の内部には、各冷却部材4の縦方向一方側面の冷却水流入出口31と他方側面の冷却水流入出口31とを連絡する断面略H型形状の冷却流路21が形成される。
【0022】
図2および図7を参照して、ペルチェ素子3は、多数のP型半導体とN型半導体とを交互に直列接続して形成された半導体デバイスであり、P型半導体およびN型半導体への直流電流の通電によって相関的に吸熱(冷却)現象および放熱現象を生じる吸熱面3Aおよび放熱面3Bを有している。そして、この冷水製造装置1では、通水部材2と各冷却部材4との各間に、24個のペルチェ素子3が、吸熱面3Aを通水部材2に接触させ、放熱面3Bを各冷却部材4に接触させた状態で配置されている。より具体的には、図7に示すように、冷却部材4の各領域19A,19B,19C(通水部材2における各領域9A,9B,9C)上において、それぞれ8個のペルチェ素子3が4行×2列の行列状に配置されている。
【0023】
以上のような構成によると、通水部材2の一方側面の水流入出口18に水を供給するための給水管(図示せず)を接続し、他方側面の水流入出口18に冷水を排出するための冷水配管(図示せず)を接続して、通水部材2の通水流路7に水を流通させる一方で、各ペルチェ素子3に直流電流を通電させることによって、通水流路7を流れる水を冷却することができる。また、各冷却部材4の一方側面の3つの冷却水流入出口31に冷却水を供給するための冷却水供給管(図示せず)をそれぞれ接続し、他方側面の3つの冷却水流入出口に冷却水を排出するための冷却水排出管(図示せず)をそれぞれ接続して、冷却部材4の冷却流路21に冷却水を流通させることによって、各ペルチェ素子3の放熱面3Bを冷却することができる。
【0024】
そして、各ペルチェ素子3が通水部材2を挟んでそれぞれ配置されているので、通水流路7を流通する水を各ペルチェ素子3の吸熱面3Aによって、その対向方向両側から冷却(吸熱)することができる。しかも、各ペルチェ素子3の放熱面3Bを各冷却部材4によってそれぞれ冷却することができるので、ペルチェ素子3の冷却能力を良好に発揮させることができる。そのため、通水流路7を流通する水の効率的な冷却を達成することができ、各ペルチェ素子3への通電開始直後から通水流路7を流通する水を十分に冷却することができる。その結果、各ペルチェ素子3への常時通電を不要とすることができるので、ランニングコストの低減化を図ることができる。また、冷熱を蓄えておくための蓄熱材を不要とすることができので、装置の小型化を図ることもできる。
【0025】
また、この冷水製造装置1では、各冷却部材4に複数(3本)の冷却流路21が形成されているので、各ペルチェ素子3の放熱面3Bを十分に冷却することができる。そのため、各ペルチェ素子3の冷却能力をより良好に発揮させることができる。
さらに、通水部材2に本体側対向壁14および蓋側対向壁17が設けられることによって、通水流路7が断面H型形状に形成されているので、通水流路7を流れる水と本体側対向壁14および蓋側対向壁17との間においても熱交換を達成することができる。そのため、通水流路7において広い伝熱面積を確保することができ、通水流路7を流れる水と通水部材2との間での熱交換効率を向上させることができる。その結果、ペルチェ素子3からの冷熱によって、通水流路7を流れる水をより低温に冷却することができる。
【0026】
また、冷却部材4に本体側対向壁27および蓋側対向壁30が設けられることによって、冷却流路21が断面H型形状に形成されているので、冷却流路21を流れる冷却水と本体側対向壁27および蓋側対向壁30との間においても熱交換を達成することができる。そのため、冷却流路21において広い伝熱面積を確保することができ、冷却流路21を流れる冷却水と冷却部材4との間での熱交換効率を向上させることができる。その結果、各ペルチェ素子3の放熱面3Bを各冷却部材4によって十分に冷やすことができ、ペルチェ素子3の冷却能力を一層良好に発揮させることができる。よって、通水流路7を流れる水をより低温に冷却することができる。
【0027】
さらにまた、ペルチェ素子3への通電開始直後から通水流路7を流通する水を十分に冷却することができる小型の冷水製造装置1は、家庭用や小規模業務用の飲料水の製造装置として好適に用いることができる。
なお、この実施形態では、冷却部材4の各領域19A,19B,19C(通水部材2の各領域9A,9B,9C)上において、それぞれ8個のペルチェ素子3を4行×2列の行列状に配置したが、ペルチェ素子3の個数および配置は、水が効率的に冷却されるように適宜変更されるとよい。たとえば、通水部材2の各領域9A,9B,9Cごとに、通水流路7を流れる水の冷却目標温度を設定し(たとえば、領域9Aにおける冷却目標温度を20℃、領域9Bにおける冷却目標温度を10℃、領域9Cにおける冷却目標温度5℃に設定し)、その各冷却目標温度が達成されるように、ペルチェ素子3の個数および配置を決定してもよい。また、通水部材2(溝形成部9)を3つの領域9A,9B,9Cに分割し、各領域9A,9B,9Cにおいて通水流路7(通水流路形成溝11)を葛折状に形成したが、通水部材2を4つ以上の領域に分割し、各領域において通水流路7を葛折状に形成して、その各領域ごとに、通水流路7を流れる水の冷却目標温度を設定し、その冷却目標温度が達成されるように、ペルチェ素子3の個数および配置を決定してもよい。
【0028】
また、上記の実施形態では、水を冷却する構成を取り上げたが、冷却が必要な水以外の液体を冷却するために本発明を適用することもできる。
さらには、ペルチェ素子3の冷却のために、冷却流路21に冷却水を流通させたが、水以外の液体状の冷媒を冷却流路21に流通させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の冷却液体製造装置としての冷水製造装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す冷水製造装置を切断線A−Aで切断したときの断面図である。
【図3】図1に示す通水部材の本体部の斜視図である。
【図4】図1に示す通水部材の蓋部の斜視図である。
【図5】図1に示す冷却部材の本体部の斜視図である。
【図6】図1に示す冷却部材の蓋部の斜視図である。
【図7】図2に示すペルチェ素子の配置例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 冷水製造装置
2 通水部材
3 ペルチェ素子
3A 吸熱面
3B 放熱面
4 冷却部材
7 通水流路
21 冷却流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却するための液体を流通するための通液流路を有する通液部材と、
吸熱面および放熱面を有し、前記吸熱面が前記通液部材と接触するように配置されるペルチェ素子と、
前記放熱面に接触するように配置され、前記放熱面を冷却するための冷却部材とを備え、
前記ペルチェ素子が、前記通液部材を挟んで配置され、
前記冷却部材が、前記通液部材を挟んで配置される各前記ペルチェ素子に対して、前記通液部材の反対側にそれぞれ配置されていることを特徴とする、冷却液体製造装置。
【請求項2】
前記冷却部材は、冷却媒体を流通するための冷却流路を有し、
前記冷却流路が、複数形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の冷却液体製造装置。
【請求項3】
前記通液流路および/または前記冷却流路が、断面H型形状に形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の冷却液体製造装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−57891(P2006−57891A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−238778(P2004−238778)
【出願日】平成16年8月18日(2004.8.18)
【出願人】(000156938)関西電力株式会社 (1,442)
【出願人】(000227722)株式会社日本ネットワークサポート (19)
【Fターム(参考)】