説明

冷蔵庫の扉装置

【課題】仕切体を有する観音式の扉において、室内の使い勝手や意匠性を阻害せず、少ない力で開くことのできる扉装置を提供する。
【解決手段】仕切体31を取付けた左冷蔵室扉24に対応するヒンジ25より遠い側に背の高い第1案内ピン34、ヒンジに近い側には高さの低い第2案内ピン35を設け、仕切体37には扉閉の状態で庫内側に位置する側に第1案内ピンに対応する高さの低い第1カム37、庫外側に位置する側には高さの高い第2カム38を設けたことにより仕切体を有する観音式の扉において、室内の使い勝手や意匠性を阻害せず、少ない力で開くことのできる扉装置を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫の観音式扉に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭用冷蔵庫の扉装置においては冷蔵庫上部に配置された冷蔵室の開口部前面に2枚の回転扉を設けた、いわゆる観音式扉装置を採用したものが提供されている。
【0003】
従来、観音式扉装置において、特許文献1に参照するように収納室上端面に案内ピンと、カム機構が設けられたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
以下、従来の冷蔵庫について図面を参照にしながら説明する。
【0005】
図7は従来の冷蔵庫の正面斜視図である。図8は扉閉状態での扉平面図である。図9は左扉開状態での扉平面図である。
【0006】
図7、図8、図9に示すように1は冷蔵庫本体で、冷蔵庫本体1には冷蔵室2、野菜室3、冷凍室4、製氷室5を備えている。冷蔵室2には前縁開口部を閉塞する冷蔵室右扉6、冷蔵室左扉7を備えている。冷蔵室右扉6と冷蔵室左扉7は冷蔵庫本体1に取付けられたヒンジ8、9により支えられ、このヒンジ8、9を中心に回転して開閉する。また、冷蔵室右6と冷蔵室左扉7は、ガスケット10、11を備え、冷蔵室右扉6と冷蔵室左扉7が閉じているときに冷気が冷蔵室内から漏れるのを防止している。
【0007】
回転仕切体12は扉内板13に取付けたヒンジ14により冷蔵室左扉7に設置され、回転仕切体12自体が自由に回転できるようになっている。
【0008】
また、回転仕切体12に設けられた案内溝15は、冷蔵庫本体1に固定設置された案内ピン16を出入りすることで、起こされたり、畳まれたりという回転運動をおこなう。即ち、この回転仕切体12が起こされた際には、回転仕切体12が、冷蔵室右扉8に設けたガスケット10の受け面を形成する。そして、冷蔵庫本体1は、回転仕切体12が受け面を形成することにより、冷蔵室右扉6と冷蔵室左扉7との間をシールすることができる。回転仕切体12の前面の材質は鉄であり冷蔵室左扉閉時はガスケット10と接着され回転仕切体が常にシールできるような構成となっている。また、回転仕切体12は冷蔵室左扉7を開ける際、案内ピン16を支点に回転しながらガスケット10より引き剥がされる動作をするため、冷蔵室左扉7を開ける力は案内ピン16の位置に大きく依存している。
【特許文献1】特開平7−234068号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記従来の構成では左扉を開ける際の力点となる仕切体のヒンジと、回転の支点となる案内ピンとの距離が近く、力の作用部であるガスケットまでの距離が遠いため、冷蔵室左扉を開くのに大きな力が必要になるという問題点を有していた。案内ピンを仕切体のヒンジから遠ざけると、冷蔵室左扉を閉じる際に案内ピンが冷蔵室右扉に隠れてしまい仕切体が回転収納しなくなるという課題がある。また、案内ピンを仕切体のヒンジから遠ざけることができても、冷蔵室左扉を開ける際、冷蔵室左扉を開ける量に対して仕切体の回転する量が少ないために、仕切体が冷蔵室右扉にぶつかり、反ヒンジ方向の扉が使用者の意図に反して開いてしまうという問題点も有している。
【0010】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、少ない力で開けることのできる冷蔵庫の扉装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫の扉装置は、冷蔵庫等に設けられた収納室と、前記収納室の開口部の左右両側に一側部が枢支され、回動により前記開口部を開閉する第1の扉と第2の扉と、前記第1の扉と第2の扉のいずれか一方の扉における反枢支側の側部の内側面に上下方向に取付けられ、回動が可能な仕切体とを備えたものにおいて、前記収納室の開口部の上縁部または下縁部のうち一方に併設して高さが異なる2つの案内ピンを設け、前記2つの案内ピンと係合するカムを前記仕切体の端部に設け、前記仕切体を有する扉の開動作と閉動作とで異なる案内ピンに当接するものである。
【0012】
これによって、従来の仕様と比較して部品点数を増やすことなく、扉を少ない力で開けることのできる冷蔵庫の扉装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の扉装置は、少ない力で開閉可能な観音式扉を有する冷蔵庫を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
請求項1に記載の発明は、冷蔵庫等に設けられた収納室と、前記収納室の開口部の左右両側に一側部が枢支され、回動により前記開口部を開閉する第1の扉と第2の扉と、前記第1の扉と第2の扉のいずれか一方の扉における反枢支側の側部の内側面に上下方向に取付けられ、回動が可能な仕切体とを備えたものにおいて、前記収納室の開口部の上縁部または下縁部のうち一方に併設して高さが異なる2つの案内ピンを設け、前記2つの案内ピンと係合するカムを前記仕切体の端部に設け、前記仕切体を有する扉の開動作と閉動作とで異なる案内ピンに当接するものであり、開扉時と閉扉時に前記仕切体の端部に設けたカムと係合する案内ピンを第1案内ピンと第2案内ピンに使い分けることができ、これにより仕切体の回転動作をスムーズに行うことができ、扉の操作性を高めることができる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、冷蔵庫等に設けられた収納室と、前記収納室の開口部の左右両側に一側部が枢支され、回動により前記開口部を開閉する第1の扉と第2の扉と、前記第1の扉と第2の扉のいずれか一方の扉における反枢支側の側部の内側面に上下方向に取付けられ、回動が可能な仕切体とを備えたものにおいて、前記収納室の開口部の上縁部または下縁部のうち一方に取付けられた第1案内ピンと、第1案内ピンの近傍の設けた第2案内ピンとを有し、前記第1案内ピンと第2案内ピンの高さを異なるものとするとともに、前記仕切体の端部には前記案内ピンと係合する第1カムと第2カムとを備え、前記第1案内ピンは第2案内ピンよりも仕切体の回転軸からの距離が遠くなるように配置し、前記第2案内ピンは第1案内ピンよりも仕切体の回転軸から近い側で、第一案内ピンよりも高くなるようにそれぞれ配置され、前記第1カムは第1案内ピンと第2案内ピンとを覆うように配置され、前記第2カムは第1案内カムよりも高さを低くし第1カムの内側に配置したものであり、扉の開き始めにおいては、第1案内ピンが第1カムに対する支点、仕切体の回転軸が力点、ガスケットの吸着面が作用点となり、支点である第1案内ピンは作用点であるガスケット面により近いため、少ない力で仕切体とマグネットガスケットを切り離すことが出来るため、少ない力で扉を開けることができる。また、マグネットガスケットを引き離した後は、第2案内ピンが第2カムに対する支点となり、力点である仕切体の回転軸に近づき力の効率は悪くなるが、すでにマグネットガスケットを引き離しているためにスムーズに回動することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、第1案内ピンと第2案内ピンは一体成形品で構成されているものであり、部品点数を減らすことができるためコストダウンとなる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の発明において、第1カムと第2カムは一体成形品で構成されているものであり、部品点数を減らすことができるためコストダウンとなる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項2から4のいずれか一項に記載の発明において、第1案内ピンと第1カムは仕切体本体よりも庫内側に突出して配置したものであり、第1案内ピンを仕切体の回転支点から遠ざけることが可能となり、より扉を少ない力で開けることができる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項2から5のいずれか一項に記載の発明において、第2カムは第1カムの曲率より大きく設定しているものであり、仕切体をマグネットガスケットより切り離した後、さらに回転スピードを速めることができるため、仕切体が右扉に当接することがなく少ない力で扉を開けることができる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、扉の内板上部には凹み形状が設けられているものであり、カムを内板に収納することができ意匠を損なうことなく、少ない力で開けることができる扉装置を提供することができる。
【0021】
以下、本発明による冷蔵庫の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0022】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1を図1から図5に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の扉開状態を示す斜視図、図2は本発明の実施の形態1における左冷蔵室扉を閉鎖および開放した状態の平面断面図、図3は本発明の実施の形態1における左右冷蔵室扉を閉鎖した状態の平面詳細断面図、図4は本発明の実施の形態1における左右冷蔵室扉を開放した状態の上部斜視図、図5は本発明の実施の形態1における左冷蔵室扉の開放動作中間状態の平面断面図、図6(a)は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の左冷蔵室扉の背面斜視図、図6(b)は本発明の実施の形態1における図6(a)のA部拡大図である。
【0023】
図1に示すように、冷蔵庫本体21の上部に冷蔵室22が配置されている。そして、その冷蔵室22の前面には、冷蔵室22の前面開口部を開閉するための短形状をなす右冷蔵室扉23および左冷蔵室扉24が設けられている。これらの右冷蔵室扉23、左冷蔵室扉24はそれぞれ外側に一部がヒンジ25により枢支されることによって、中央側から左右に開閉する、いわゆる観音開き式とされている。
【0024】
図2、図3に示すように、これらの右冷蔵室扉23と左冷蔵室扉24は内箱26と外板27と上部蓋体と下部蓋体(図示せず)とそれを断熱一体発泡するためのウレタン28より構成されている。右冷蔵室扉23と左冷蔵室扉24の内箱外周には溝形状29が設けられ、閉鎖時の機密性を確保するためのマグネットガスケット30が枠状に嵌め込み配置されている。各扉の中央側の辺部に位置する部分にマグネットガスケット30を受け両扉間をシールするとともに、両扉を開放させたときに冷蔵室の開口部全体を開放させるための仕切体31が左冷蔵室扉24に回動自在に設けられている。
【0025】
仕切体31は断面が長方形状をなす上下に細長い柱状をなし、左冷蔵室扉24の右側の裏面に沿って設けられている。この場合、仕切体31は左冷蔵室扉24に設けられた支持部材32に、回転軸33を中心として水平方向に回動可能に取付けられている。これにて、仕切体31は実線で示すような左冷蔵室24の右側方へ突出して両扉間に位置された突出位置と、同図に二点鎖線で示すような左冷蔵室扉24の側部に後方側へ折り畳まれた状態となる退避位置との間を回動変位可能とされている。この仕切体31は左冷蔵室扉24の閉鎖状態においては、突出位置にあってマグネットガスケット30を受けるようになっており、左冷蔵室扉24の開放状態においては右冷蔵室扉に当接しないように退避位置とされるようになっている。以下、仕切体31を突出位置と退避位置との間を回動変位させるための構造について記述する。
【0026】
図4に示すように、冷蔵室22の開口部における上縁部所定位置には、下方に突出する第1案内ピン34と第2案内ピン35を有する短形板状の上部レール部材36が設けられている。また、図3に示すように、第1案内ピン34は第2案内ピン35と比較すると、仕切体の回転軸33より遠くなるように配置されている。また、図4に示すように第1案内ピン34は第2案内ピン35と比較すると高さを低く設定してある。また、図6に示すように第1案内ピン34と第1カム37は、仕切体31の本体外形位置よりも外側に延出して配置されている。
【0027】
第2案内ピン35は第1案内ピンと比較すると仕切体の回転軸33に近い側に配置されている。また、図4に示すように第1案内ピン35と比較すると背を高く設定してある。そして、図6に示すように仕切体31の上端部には、第1案内ピン34と第2案内ピン35が相対的に摺動する第1カム37と第2カム形状38を有する上部仕切カバー39が設けられている。図3に示すように、第1カム37は第1案内ピンと第2案内ピンの両方を覆うように配置され、第2カム38は第1カム37の内側に設けられている。また、図6に示すように第2カム38は第1カム37よりも高さ方向で低い位置に設定され、第2カム38は第1カム37の曲率より大きく設定している。
【0028】
以上のように構成された扉装置について以下その動作、作用を説明する。
【0029】
図2に示すように、左冷蔵室扉24と右冷蔵室扉23がともに閉鎖された状態では、仕切体31は突出位置に保持されている。また、右冷蔵室扉23のみが開放された状態においても仕切体31は突出位置に保持されている。これらの状態において左冷蔵室扉24の開放動作を行うと、図3に示すように第1の案内ピン34が第1のカム37を相対的に摺動することにより、第1カム37が第1案内ピン34に押圧されて、仕切体31が回動支点33を中心に反時計回りにマグネットガスケット30と仕切体31が離れる位置まで回動される。また、図5に示すように仕切体31は一定の角度を回転しマグネットガスケット30より離れた後に、第1案内ピン34と第1カム37は離れ、仕切体の回転支点は第2案内ピン35と第2カム38に移動するように設定してある。それにより、第2案内ピンが第2のカム37を相対的に摺動し、第2カム37が第2案内ピン34に押圧されて、仕切体31が回動支点33を中心に反時計回りに退避位置まで回動される。
【0030】
以上のように、仕切体31の回転軸33より、出来るだけ離れた位置に第1案内ピン34と第1カム35を設けることにより、扉の開き始めの仕切体31の回転運動においては、第1案内ピン34が第1カム37に対する支点、仕切体31の回転軸が力点、マグネットガスケット30の吸着面が作用点となり、支点である第1案内ピン34は作用点であるマグネットガスケット30面により近いため、少ない力で仕切体とマグネットガスケット30を切り離すことが可能となり、少ない力で扉を開けることができる。また、第1カムを仕切体31本体より外側へ突出させることにより、第1案内ピン34も仕切体の回転軸33より遠くへ配置することが可能となり、より軽い力で仕切体を回転させることができる。しかしながら、第1案内ピンと第1カムのみによる仕切体の回転では、左冷蔵室扉24の開く量に対して仕切体の回転量が不足するため、左冷蔵室扉24を開けるときに仕切体31が右冷蔵室扉23に当接してしまう。これを補う役割を果たしているのが第2案内ピン34と第2カム37である。
【0031】
すなわち、第2カム38は第1カム37の曲率より大きく設定しているため、仕切体31の回転支点が第2案内ピン35に切り替わってからは、ドア開放量に対する仕切体31の回転量が増加するため、仕切体31が右冷蔵室扉23と当接することがない。
【0032】
また、図5で示すように第1案内ピン34と第1カム37による初期の仕切体31の回転により仕切体31はマグネットガスケット30より切り離されているため、仕切体31を回転させる役割が第2案内ピンと第2カム38に移行し、仕切体31の回転支点が仕切体31の回転軸33近傍になっても左冷蔵室扉24を開けるのに必要な力が増加することはない。
【0033】
また、図6に示すように左冷蔵室24背面に配置された内板26の上部仕切体側には凹み形状50が設けられていることにより、扉を軽く開く目的で設けられた仕切体上部の第1カム37を収納することができる。これにより、左冷蔵室扉24を開いても、意匠的に阻害されることはなく軽く開くことの出来る冷蔵庫の扉装置を提供することが出来る。
【0034】
なお、上記実施例では第1案内ピン34と第2案内ピン35は冷蔵庫の開口部における上縁部所定位置に配置され、第1カム37と第2カム38は左冷蔵室扉24の仕切体31上部に配置されているが、第1案内ピン34と第2案内ピン35は冷蔵庫の開口部における下縁部所定位置とし、第1カム37と第2カム38は左冷蔵室扉24の仕切体31下部に配置してもよい。また、仕切体31を設ける扉を右冷蔵室扉23としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0035】
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫の扉装置は、仕切体を有する観音式の扉において、室内の使い勝手や意匠性を阻害せず、少ない力で開くことのできる扉装置を提供することが可能となるもので、冷蔵庫に限らず観音開き式の扉を有する各種の装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態1における冷蔵庫の扉開状態を示す斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における左冷蔵室扉を閉鎖および開放した状態の平面断面図
【図3】本発明の実施の形態1における左右冷蔵室扉を閉鎖した状態の平面詳細断面図
【図4】本発明の実施の形態1における左右冷蔵室扉を開放した状態の上部斜視図
【図5】本発明の実施の形態1における左冷蔵室扉の開放動作中間状態の平面断面図
【図6】(a)本発明の実施の形態1における冷蔵庫の左冷蔵室扉の背面斜視図(b)本発明の実施の形態1における図6(a)のA部拡大図
【図7】従来の冷蔵庫の扉開状態を示す斜視図
【図8】従来の冷蔵庫の扉閉状態の平面図
【図9】従来の冷蔵庫の扉開状態の平面図
【符号の説明】
【0037】
24 左冷蔵室扉
25 ヒンジ
30 マグネットガスケット
31 仕切体
33 回転軸
34 第1案内ピン
35 第2案内ピン
37 第1カム
38 第2カム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫等に設けられた収納室と、前記収納室の開口部の左右両側に一側部が枢支され、回動により前記開口部を開閉する第1の扉と第2の扉と、前記第1の扉と第2の扉のいずれか一方の扉における反枢支側の側部の内側面に上下方向に取付けられ、回動が可能な仕切体とを備えたものにおいて、前記収納室の開口部の上縁部または下縁部のうち一方に併設して高さが異なる2つの案内ピンを設け、前記2つの案内ピンと係合するカムを前記仕切体の端部に設け、前記仕切体を有する扉の開動作と閉動作とで異なる案内ピンに当接することを特徴とする冷蔵庫の扉装置。
【請求項2】
冷蔵庫等に設けられた収納室と、前記収納室の開口部の左右両側に一側部が枢支され、回動により前記開口部を開閉する第1の扉と第2の扉と、前記第1の扉と第2の扉のいずれか一方の扉における反枢支側の側部の内側面に上下方向に取付けられ、回動が可能な仕切体とを備えたものにおいて、前記収納室の開口部の上縁部または下縁部のうち一方に取付けられた第1案内ピンと、第1案内ピンの近傍の設けた第2案内ピンとを有し、前記第1案内ピンと第2案内ピンの高さを異なるものとするとともに、前記仕切体の端部には前記案内ピンと係合する第1カムと第2カムとを備え、前記第1案内ピンは第2案内ピンよりも仕切体の回転軸からの距離が遠くなるように配置し、前記第2案内ピンは第1案内ピンよりも仕切体の回転軸から近い側で、第一案内ピンよりも高くなるようにそれぞれ配置され、前記第1カムは第1案内ピンと第2案内ピンとを覆うように配置され、前記第2カムは第1案内カムよりも高さを低くし第1カムの内側に配置したことを特徴とする冷蔵庫の扉装置。
【請求項3】
第1案内ピンと第2案内ピンは一体成形品で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の冷蔵庫の扉装置。
【請求項4】
第1カムと第2カムは一体成形品で構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の冷蔵庫の扉装置。
【請求項5】
第1案内ピンと第1カムは仕切体本体よりも庫内側に突出して配置したことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫の扉装置。
【請求項6】
第2カムは第1カムの曲率より大きく設定していることを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の冷蔵庫の扉装置。
【請求項7】
扉の内板上部には凹み形状が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の冷蔵庫の扉装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−64600(P2007−64600A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−254810(P2005−254810)
【出願日】平成17年9月2日(2005.9.2)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】