説明

分散型アンテナシステムにおけるトランシーバセット選択及び通信のための基地局、方法及び記憶媒体

【課題】分散型アンテナシステムにおけるトランシーバセット選択及び通信のための方法等を提供する。
【解決手段】方法は、複数のノードの間で複数の有線接続を確立する。複数のノードは、基地局及び複数の地域分散型遠隔トランシーバを有する。基地局は第1のセットへ割り当てられ、基地局及び複数の遠隔トランシーバのうち第1の遠隔トランシーバは第2のセットへ割り当てられる。各セットは、夫々のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成される。夫々のチャネル基準信号の強さを示す信号品質フィードバックは、エンドポイントから受信される。セットの1つは、信号品質フィードバックに基づき、基地局からエンドポイントへデータトラフィックを送信するために使用するよう選択される。方法は、さらに、エンドポイントと選択されたセットの各ノードとの間の少なくとも1つの無線接続を用いて基地局からエンドポイントへデータトラフィックを送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、分散型アンテナシステムのためのトランシーバセット選択及び通信スキームのための方法及び装置に係る。
【背景技術】
【0002】
分散型アンテナシステムは、基地局(無線要素コントロール(Radio Element Control)又はベースバンドユニット(Baseband Unit)としても知られる。)と、1又はそれ以上の遠隔トランシーバ(無線要素(Radio Element)又は遠隔ラジオヘッド(Remote Radio Heads)としても知られる。)とを含む。それらの構成要素は、エンドポイントに無線ネットワークアクセスを提供する。分散型アンテナシステム内で、遠隔トランシーバは、有線接続(例えば、光ファイバ)を介して基地局に接続されている間、異なる場所の間で分散される。各遠隔トランシーバ(又はそのサブセット)は、本質的に同じコアデータを送信し、エンドポイントは、複数の遠隔トランシーバからの複数の信号を単一通信にまとめる。基地局は、基地局とエンドポイントとの間の送信を助けるよう遠隔トランシーバと通信してよい。例えば、遠隔トランシーバは、基地局と1又はそれ以上のエンドポイントとの間で制御情報及び/又はデータを中継してよい。
【0003】
分散型アンテナシステムは、ダウンリンク協調マルチポイントプロセッシング(downlink coordinated multi-point processing)(DL CoMP)を実施してよい。DLCoMPは、特別なタイプの多入力多出力(multiple-input and multiple-output)(MIMO)送信であり、複数の送信用アンテナは異なる位置に(基地局又は遠隔トランシーバのいずれか一方に)置かれ、一方、受信用アンテナはエンドポイントに置かれる。異なる場所にある複数の物理アンテナから(異なる基地局から又は異なる遠隔トランシーバから)同じエンドポイントへの、同じ物理リソースブロック(physical resource block)(PRB)を用いる送信は、送信側の基地局及び/又は遠隔トランシーバによって協調される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、分散型アンテナシステムにおけるトランシーバセット選択及び通信のための基地局、方法及び記憶媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の様々な実施形態は、分散型アンテナシステムのためのトランシーバセット選択及び通信スキームに関する。例えば、一実施形態において、方法は、複数のノードの間で複数の有線接続を確立することを有する。複数のノードは、基地局と、複数の地域分散型遠隔トランシーバとを有する。基地局は第1のセットへ割り当てられ、基地局及び複数の遠隔トランシーバのうち第1の遠隔トランシーバは第2のセットへ割り当てられる。各セットは、夫々のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成される。夫々のチャネル基準信号の強さを示す信号品質フィードバックは、エンドポイントから受信される。セットの1つは、信号品質フィードバックに基づき、基地局からエンドポイントへデータトラフィックを送信するために使用するよう選択される。方法は、エンドポイントと選択されたセットの各ノードとの間の少なくとも1つの無線接続を用いて基地局からエンドポイントへデータトラフィックを送信することをさらに有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、分散型アンテナシステムにおけるトランシーバセット選択及び通信のための基地局、方法及び記憶媒体を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】単一セル内に置かれた分散型アンテナシステムにおけるセットへのトランシーバの割り当ての例を表す。
【図2】図1に表される割り当て構成のための割当表の例を表す。
【図3】図1の分散型アンテナシステムにおけるセットへのトランシーバの割り当ての代替例を表す。
【図4】図3に表される割り当て構成のための割当表の例を表す。
【図5】複数のセルに置かれた分散型アンテナシステムにおけるセットへのトランシーバの割り当ての例を表す。
【図6】例となる基地局、例となる遠隔トランシーバ、及び例となるエンドポイントを含む分散型アンテナシステムの例を表す。
【図7】図1、3及び5の分散型アンテナシステムを動作させる方法300の例を表す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施形態並びにそれらの特徴及び利点のより完全な理解のために、添付の図面に関連して考えられる以下の記載が参照される。
【0009】
実施形態及びそれらの利点は、図面の図1乃至7を参照することによって最も良く理解される。同じ参照符号は、様々な図面の同じ又は対応する部分のために使用される。
【0010】
図1は、単一セル104内に置かれた分散型アンテナシステム100におけるセット120へのトランシーバの割り当ての例を表す。トランシーバには、基地局108a及び遠隔トランシーバ112がある。分散型アンテナシステム100のトランシーバは、物理アンテナポート116を介して1又はそれ以上のエンドポイント110と通信する。トランシーバはセット120に割り当てられる。各セット120は1又はそれ以上のトランシーバを含んでよい。各セット120は、そのセットのトランシーバの1又はそれ以上の物理アンテナポート116に夫々対応する1又はそれ以上の論理ポートに割り当てられる。論理ポートが複数の物理アンテナポート116に対応する場合、それらの物理アンテナポート116の夫々は同じチャネル基準信号を測定する。各セット120の物理アンテナポート116は、他のセット120の物理アンテナポート116によって送信されるチャネル基準信号と区別可能な1又はそれ以上のチャネル基準信号を送信する。エンドポイント110は、それらのチャネル基準信号を測定し、対応する信号品質フィードバックを基地局108aに与える。基地局108aは、基地局108aとエンドポイント110との間の通信に使用する特定のセット120を選択してよい。次いで、基地局108aは、選択されたセット120の物理アンテナポート116の1又はそれ以上を介してエンドポイント110と通信する。セット120は、分散型アンテナシステム100の様々な動作特性(例えば、分散型アンテナシステム100によってサービスの提供を受けうるエンドポイントの数、又は分散型アンテナシステム100によってサービスの提供を受けるエンドポイント110のスループット)をチューニングするよう再配置されてよい。
【0011】
分散型アンテナシステム100は、地理的エリア(例えば、セル104)にわたってあらゆる適切な数のエンドポイント110のために無線カバレッジを提供する。例えば、単一基地局(例えば、基地局108a)及び複数の遠隔トランシーバ(例えば、遠隔トランシーバ112)は、建物全体、街区、キャンパス、又はその他エリアのために無線カバレッジを提供するよう使用されてよい。セル104は、如何なる適切な形態(例えば、図1に表されるハニカム状の形態)を有してもよい。セル104に隣接するセルは、それらの隣接セルの境界線内にあるエンドポイント110にサービスを提供するよう構成される他のアンテナシステムを含んでよい。セル104は、セル104の境界線内にあるトランシーバ(すなわち、基地局108a及び遠隔トランシーバ112a〜f)に割り当てられるセル識別子によって識別されてよい。セル識別子は、1又はそれ以上の番号、文字、他の識別子、あるいはそれらの組み合わせを含んでよい。セル識別子は、基地局108a及び/又は遠隔トランシーバ112からエンドポイント110への伝送の少なくとも1つのサブセットに含まれてよい。
【0012】
基地局108aは、分散型アンテナシステム100においてパケットの有線若しくは無線による交換を可能にする任意数の通信プロトコルを実施するよう、ハードウェア、コンピュータ読取可能な媒体に組み入れられたソフトウェア、及び/又はハードウェアに組み込まれた若しくは別なふうに記憶された符号化されたロジックのあらゆる組み合わせを有してよい。基地局108aは、有線接続111a〜fを介して遠隔トランシーバ112へ結合されてよい。有線接続111は、如何なる適切な材料(例えば、光ファイバ)を有してもよい。基地局108aは、有線接続111を通して遠隔トランシーバ112と通信するよう如何なる適切な有線テクノロジ又はプロトコル(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface))を使用してもよい。
【0013】
基地局108aは、アンテナ116a及び116bを通る並びに/又は1若しくはそれ以上の遠隔トランシーバの1若しくはそれ以上のアンテナ116を通る無線通信を介して、エンドポイント110と通信してよい。例えば、基地局108aは、エンドポイント110宛てのデータを、有線接続111を通して1又はそれ以上の遠隔トランシーバ112へ送信してよい。次いで、遠隔トランシーバ112は、そのデータを、遠隔トランシーバ112の1又はそれ以上の物理アンテナポート116とエンドポイント110の1又はそれ以上の物理アンテナポートとの間の1又はそれ以上の無線接続114を介してエンドポイント110へ送信する。他の例として、エンドポイント110からのデータは、エンドポイント110と1又はそれ以上の遠隔トランシーバ112の1又はそれ以上の物理アンテナポート116との間の1又はそれ以上の無線接続114を通して受信されてよい。次いで、このデータは、遠隔トランシーバ112によって1又はそれ以上の有線接続111を通して基地局108aへ中継される。基地局108aは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)リリース10又はそれ以上において定義される直交周波数分割多重アクセス(orthogonal frequency division multiple access)(OFDMA)及びロングタームエボリューション・アドバンスド(long term evolution-advanced)(LTE−A)プロトコルを含むがそれらに限定されない多種多様な無線テクノロジのいずれかを用いて、エンドポイント110と通信してよい。
【0014】
表される実施形態においては図示されないが、基地局108aは、サービス及びデータをエンドポイント110に提供するためにウェブページ、電子メール、テキストチャット、ボイスオーバーIP(voice over IP)(VoIP)、及びインスタントメッセージングを通して送信される信号、データ又はメッセージを含む信号、データ及び/又はメッセージを送信することができる何らかのネットワーク又はネットワークの組み合わせにも結合されてよい。例えば、基地局108aは、1又はそれ以上のLAN、WAN、MAN、PSTN、WiMAXネットワーク、地球規模の分散型ネットワーク(例えば、インターネット)、イントラネット、エクトラネット、又はその他形態の無線若しくは有線ネットワーキングに結合されてよい。特定の実施形態において、基地局108aは、さらに、セル間のハンドオフを助け且つ他の機能を提供する基地局コントローラと通信する。
【0015】
遠隔トランシーバ112は、分散型アンテナシステム100においてエンドポイント110とのパケットの無線による交換を可能にする任意数の通信プロトコルを実施するよう、ハードウェア、コンピュータ読取可能な媒体に組み入れられたソフトウェア、及び/又はハードウェアに組み込まれた若しくは別なふうに記憶された符号化されたロジックのあらゆる組み合わせを有してよい。遠隔トランシーバは、OFDMA及びLTE−Aプロトコルを含むがこれらに限定されない多種多様な無線テクノロジのいずれかを用いて、エンドポイント110と通信してよい。遠隔トランシーバは、制御信号及びデータトラフィックをエンドポイント110へ送信するよう動作する。ある状況において、遠隔トランシーバ112は、基地局108aの延長上として機能してよい。例えば、遠隔トランシーバ112は、エンドポイント110が基地局108aの近くに置かれている場合に基地局108aによって送信される無線信号と同じ無線信号をエンドポイント110へ送信してよい。
【0016】
エンドポイント110は、直接的に及び/又は遠隔トランシーバ112を介して、基地局108aとの間でデータ及び/又は信号を送受信することができる如何なるタイプの無線装置も有してよい。エンドポイント110の幾つかの例として、デスクトップコンピュータ、PDA、携帯電話、ラップトップ、及び/又はVoIP電話がある。エンドポイント110は、ハードウェア、コンピュータ読取可能な媒体に組み入れられたソフトウェア、及び/又はハードウェアに組み込まれた若しくは別なふうに記憶された符号化されたロジック(例えば、ファームウェア)のあらゆる組み合わせを通してユーザへデータ又はネットワークサービスを提供してよい。エンドポイント110は、さらに、データ及び/又は信号を送受信しうる無人若しくは自動システム、ゲートウェイ、他の中間コンポーネント又は他の装置を有してよい。
【0017】
基地局108a及び遠隔トランシーバ112は、エンドポイント110と通信するために如何なる適切な通信スキームを使用してもよい。例えば、MIMOスキームが使用されてよく、データストリームをエンドポイント110へ送るために複数の物理アンテナポート116を利用する。特定の実施形態においては、DLCoMPスキームが使用され、異なる場所(例えば、異なる遠隔トランシーバ112又は基地局108a)に置かれた複数の物理アンテナポート116が、異なる場所に置かれたエンドポイントと通信するために使用される。エンドポイント110は、複数の遠隔トランシーバ112及び/又は基地局108aからの複数の信号を単一通信にまとめてよい。
【0018】
様々なタイプの情報がエンドポイント110へ又はエンドポイント110から送信されてよい。特定の実施形態において、基地局108aは、セル104全体のための制御メッセージを生成し、それらの制御メッセージを遠隔トランシーバ112へ送信する。それらの制御メッセージは、分散型アンテナシステム100の各物理アンテナポート116によって一緒に送信されてよい。制御メッセージは、エンドポイント110が基地局108aから送信された伝送から関連するデータトラフィックを取り出すことを可能にする情報(例えば、スケジューリング又は復調情報)を含んでよい。特定の実施形態において、それらの制御メッセージは、LTE−A標準に従う。例えば、制御メッセージは、セル特有の基準信号(cell-specific reference signal)、例えば、一次同期信号(primary synchronization signal)(PSS)、二次(secondary)同期信号(SSS)、物理ブロードキャストチャネル(physical broadcast channel)(PBCH)、及び/又は物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel)(PDCCH)基準信号を含んでよい。
【0019】
様々な他の信号が物理アンテナポート116によって送信されてよい。例えば、各物理アンテナポート16は、チャネル基準信号、例えば、LTE−Aにおいて定義されるチャネル状態情報基準信号(channel state information reference signal)(CSI−RS)を送信してよい。チャネル基準信号は、一連の値、例えば、疑似ランダムシーケンスを含んでよい。エンドポイント110は、様々な物理アンテナポート116からチャネル基準信号を受信し、その受信したチャネル基準信号の品質(例えば、強さ)に基づき信号品質フィードバックを基地局108aへ供給する。信号品質フィードバックは、エンドポイント110と通信するために使用されるトランシーバのセット120を選択するよう基地局108aによって使用されてよい。
【0020】
表されるように、トランシーバ112及び108aはセット120に配置されてよい。例えば、セット120aは基地局108aを含み、セット120bは遠隔トランシーバ112a及び112bを含み、セット120cは遠隔トランシーバ112c及び112dを含み、セット120dは遠隔トランシーバ112e及び112fを含む。各セット120は、如何なる適切な数のトランシーバ112及び/又は基地局108aを含んでもよい。トランシーバがセット120に割り当てられた後、1又はそれ以上の論理ポートが各セット120に割り当てられる。各セット120の論理ポートは、そのセットに割り当てられているトランシーバの1又はそれ以上の物理アンテナポート116に対応する。セット120の物理アンテナポート116は、夫々、共通シーケンスに基づくチャネル基準信号(例えば、CSI−RS)を送信してよい。セット120によって使用されるシーケンス及び占有リソース(例えば、時間、周波数、又は符号)は、実質的に、3GPPリリース10において記載されるCSI−RSによって使用されるシーケンス及び占有リソースと同じ又は類似してよい。しかし、各セット120によってそのチャネル基準信号を送信するために使用される占有リソースのうち少なくとも1つは、他のセット120によってそれらの夫々のチャネル基準信号を送信するために使用されるリソースに対して、時間、周波数、又は符号領域(又はそれらのいずれかの組み合わせ)において直交する。これは、異なるセット120からのチャネル基準信号がエンドポイント120によって区別されることを可能にする。
【0021】
論理ポートの各物理アンテナポート116は、同じチャネル基準信号(例えば、同じシーケンスを有する信号)を送信してよい。特定の実施形態において、チャネル基準信号は、セット120の各チャネル基準信号が基づく共通シーケンスにプリコーディング行列を適用することによって生成される。論理ポートの物理アンテナポート116によって使用されるプリコーディング行列は固定であってよい(すなわち、特定の論理ポートの各物理アンテナポート116は、同じプリコーディング行列を使用する。)。同じセット120の他の論理ポートは、同じプリコーディング行列又は異なるプリコーディング行列を使用してよい。異なるプリコーディング行列がセット120の論理ポートによって使用される場合、それらのプリコーディング行列は、同じフロベニウスノルム(Frobenius norm)を有してよい。
【0022】
セット120の各論理ポートは、そのセットの他の論理ポートの1又はそれ以上の物理アンテナポートと実質的に同じ幾何分布を有する1又はそれ以上の物理アンテナポート116に対応してよい。すなわち、セット120の論理ポートが、1又はそれ以上の特定の位置(例えば、遠隔トランシーバ112a)にある1又はそれ以上の物理アンテナポート116に対応する場合に、そのセットの他の論理ポートの夫々も、同じ1又はそれ以上の位置にある1又はそれ以上の異なる物理アンテナポート116に対応する。このように、特定のセット120における論理ポートの数は、最小数の物理アンテナポート116を有するセットのトランシーバにある物理アンテナポート116の数に等しくてよい(それらの物理アンテナポート116の夫々は、そのセット120の論理ポートに含まれるため)。
【0023】
セット120の論理ポートの物理アンテナポート116が実質的に同じ幾何分布を有し、且つ、セット120の論理ポートのチャネル基準信号が実質的に同じシーケンスに基づく場合、セット120の論理ポートの物理アンテナポート116からセル104内のいずれかの場所でエンドポイント110において受信される信号の強さは、実質的に、そのセットの他の論理ポートの物理アンテナポート116からの受信信号と同じである。これは、ここで記載される方法及びシステムにおいて、3GPPリリース10において示される既存のMIMOコードブックセットの再利用を助けうる。
【0024】
チャネル基準信号の構成(例えば、CSI−RS構成)は、同じセル104において、異なるセット120ごとに異なってよい。セット120のための構成は、論理ポート(例えば、CSI−RSポート)の数、1又はそれ以上の変調シーケンス、リソースマッピング、送信の周期、サブフレーム・オフセット、他の適切な情報、又はそれらの組み合わせを特定してよい。構成は、如何なる適切な方法においても(例えば、PBCHと関連する制御メッセージを通して)通知されてよい。
【0025】
図2は、図1に表されるトランシーバ割り当てのための割当表150の例を表す。表150は、セット120a〜d、それらのセットに割り当てられる論理ポート、及びそれらの論理ポートに対応する物理アンテナポート116を示す。セット120aは2つの論理ポートを含む。第1の論理ポートは、基地局108aの物理アンテナポート116aに対応し、第2の論理ポートは、物理アンテナポート116bに対応する。セット120bは、遠隔トランシーバ112aの物理アンテナポート116c及び遠隔トランシーバ112bの物理アンナポート116eに対応する第1の論理ポートを含む。セット120bは、遠隔トランシーバ112aの物理アンテナポート116d及び遠隔トランシーバ112bの物理アンテナポート116fに対応する第2の論理ポートをさらに含む。セット120cは、遠隔トランシーバ112cの物理アンテナポート116g及び遠隔トランシーバ112dの物理アンテナポート116iに対応する第1の論理ポートを含む。セット120cは、遠隔トランシーバ112cの物理アンテナポート116h及び遠隔トランシーバ112dの物理アンテナポート116jに対応する第2の論理ポートをさらに含む。セット120dは、遠隔トランシーバ112eの物理アンテナポート116k及び遠隔トランシーバ112fの物理アンテナポート116mに対応する第1の論理ポートを含む。セット120dは、遠隔トランシーバ112eの物理アンテナポート116l及び遠隔トランシーバ112fの物理アンテナポート116nに対応する第2の論理ポートをさらに含む。
【0026】
図1に示される各セット120は、そのセット120の他の論理ポートと実質的に同じ幾何分布の物理アンテナポート116を有する論理ポートを含む。例えば、セット120bの第1及び第2の両論理ポートは、遠隔トランシーバ112aにある物理アンテナポート116及び遠隔トランシーバ112bにある物理アンテナポート116に対応する。従って、エンドポイント110がセット120bの第1の論理ポートの物理アンテナポート116からチャネル基準信号を受信する場合、そのチャネル基準信号は、セット120bの第2の論理ポートの物理アンテナポート116から受信されるチャネル基準信号と実質的に同じ強さを有する。
【0027】
特定の実施形態において、論理ポートが、実質的に同じチャネル基準信号を送信する複数の物理アンテナポート116に対応する場合、それらの物理アンテナポート116のうち1又はそれ以上は、位相シフトを伴ってチャネル基準信号を送信する。位相シフトは、セット120のカバレッジを最適化するようチューニングされるビームステアリングベクトルによって決定されてよい。一般的に、そのようなチューニングは、1又はそれ以上の物理アンテナポート116の方向性を変更するよう干渉を利用する。
【0028】
図1のエンドポイント110は、セット120の物理アンテナポート116によって送信されるチャネル基準信号を受信するよう構成される。特定のセット120に関し、エンドポイント110によって経験されるチャネルは、セット120の物理アンテナポート116の夫々からのチャネル応答の和である。各セット120に関し、エンドポイント110は、そのセット120の物理アンテナポート116から受信されるチャネル基準信号を単一信号にまとめてよい。実際に、ある状況において、エンドポイント110は、セット120の特定の物理アンテナポート116によって送信されるチャネル基準信号と、そのセット120の他の物理アンテナポート116によって送信されるチャネル基準信号とを区別することができないことがある。
【0029】
セット120はセル104の地理的エリアにわたって分布するので、様々なセットからエンドポイント110で受信されるチャネル基準信号の強さは異なりうる。一般的に、よりエンドポイント110に近い物理アンテナポート116を含むセット120からのチャネル基準信号は、よりエンドポイント110から遠い物理アンテナポート116を含むセット120からのチャネル基準信号よりも強い。
【0030】
エンドポイント110は、夫々のセット120から受信されるチャネル基準信号の品質及び/又は強さに基づき、セット120ごとに、信号品質フィードバックを計算する。特定の実施形態において、セットごとに計算される信号品質フィードバックは、3GPPリリース10において定義されるチャネル品質インジケータ(channel quality indicator)(CQI)、プリコーディング行列インジケータ(precoding matrix indicator)(PMI)、又はランクインジェーション(rank indication)(RI)のうち1又はそれ以上を含んでよい。信号品質フィードバックを計算した後、エンドポイント110は、信号品質フィードバックを基地局108aに報告する。特定の実施形態において、エンドポイント110は、セット120ごとに信号品質フィードバックを報告する。他の実施形態では、エンドポイント110は、セット120のサブセットについて信号品質フィードバックを報告する。例えば、エンドポイント110は、最も強いチャネル基準信号を有するセット(例えば、最も高い測定CQIを有するセット120)についての信号品質フィードバックと、2番目に強いチャネル基準信号を有するセット120についての信号品質フィードバックとを報告してよい。
【0031】
基地局108aは、どのセット120について信号品質フィードバックを測定及び/又は供給すべきかに関してエンドポイント110に指示するよう動作してよい。例えば、基地局108aは、最も強いチャネル基準信号を有するセット120について信号品質フィードバックを供給するようエンドポイント110に指示してよい。他の例として、基地局108aは、特定のセット(例えば、セット120b及び120c)についてのみ信号品質フィードバックを測定及び供給するようエンドポイント110に指示してよい。
【0032】
エンドポイント110から信号品質フィードバックを受け取った後、基地局108aは、受け取った信号品質フィードバックに基づき1又はそれ以上の決定を行う。例えば、基地局108aは、特定のセット120が、エンドポイント110と通信し、そして、結果として、そのセット120をエンドポイント110と関連付けるために使用されるべきであると決定してよい。一例として、基地局108aは、エンドポイント110からの最良の信号品質フィードバック(例えば、最も強いチャネル基準信号)を有するセット120が、データトラフィックをエンドポイント110に送るために使用されると決定する。特定の実施形態において、基地局108aは、複数のエンドポイント110から信号品質フィードバックを受け取り、システム最適性を達成するために各エンドポイント110をセット120と関連付ける。例えば、特定のエンドポイント110は、最良の信号品質フィードバックを測定されたセット120が別のエンドポイント110により良く適している場合に、2番目に良い信号品質フィードバックを測定されたセット120と関連付けられる。複数のエンドポイントは、時分割多重アクセス(TDMA)又は周波数分割多重アクセス(FDMA)が利用される場合に、同じセット120に割り当てられてよい。
【0033】
受け取った信号品質フィードバックに基づく決定の他の例として、基地局108aは、エンドポイント110の位置を決定してよい。決定される位置は相対的位置である。例えば、エンドポイント110の決定される位置は、エンドポイント110が、別の遠隔トランシーバ112b又は基地局108aに対してよりも特定の遠隔トランシーバ112aに近いことを示してよい。
【0034】
受け取った信号品質フィードバックに基づく決定の更なる他の例として、基地局108aは、エンドポイント110が特定のセット120についてフィードバックを測定及び/又は供給すべきであると決定してよい。幾つかの実施形態において、特定のセット120は、エンドポイント110の決定される位置に基づき選択される。例えば、基地局108aは、エンドポイント110が、エンドポイント110に最も近い3つ(又は他の適切な数)のセット120についてフィードバックを測定及び/又は供給すべきであると決定してよい。次いで、基地局108aは、この決定を関連するエンドポイント110へ送り、エンドポイントは、指定されるセットについて信号品質フィードバックを測定及び/又は供給する。
【0035】
基地局108aがエンドポイント110との通信のためのセット120を選択した後、基地局108aは、選択されたセット120の物理アンテナポート116を通してエンドポイント110へデータトラフィックを送ってよい。これは、エンドポイント110と選択されたセットの少なくとも1つの物理アンテナポート116との間の少なくとも1つの無線接続114を用いて基地局108aからエンドポイント110へデータトラフィックを送信することを伴ってよい。すなわち、基地局108aは、(基地局108aが、選択されたセットに割り当てられる場合に)基地局108aの物理アンテナポート116を通してデータトラフィックを送信してよく、及び/又は、選択されたセットの1又はそれ以上の遠隔トランシーバ112へ有線接続111を通してデータトラフィックを送信し、遠隔トランシーバ112に、関連する物理アンテナポート116を通してデータトラフィックを送信するよう指示してよい。
【0036】
データトラフィックは、基地局108aとエンドポイント110との間の接続をセットアップし且つ保つために使用される制御トラフィックとは区別されてよい。例えば、限定ではなく、データトラフィックは、基地局108aが基地局108aに結合されたネットワーク(例えば、インターネット)から又は同じセル104若しくは異なるセルにある他のエンドポイント110から受け取る情報を含んでよい。特定の実施形態において、データトラフィックは、LTE−Aプロトコルにおいて定義される物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel)(PDSCH)を介してエンドポイント110へ送信される。そのような実施形態では、LTE−Aプロトコルにおいて定義される復調基準信号(demodulation reference signal)(DM−RS)は、選択されたセット120の物理アンテナポート116から送信され、関連するデータトラフィックをPDSCHから取り出すために使用されてよい。
【0037】
複数の物理アンテナポート116を含むセットにおいて、データトラフィックは、MIMOスキームを用いて基地局108aからエンドポイント110へ送信されてよい。例えば、セット120の2つの論理ポートは、夫々、並列なデータストリームの一部を(各ポートがその一部に対応する1又はそれ以上の物理アンテナポート116を介して)エンドポイント110へ送信する。図1に表される割り当てによれば、マルチユーザ(multi-user)MIMO(MU−MIMO)が使用される場合に、最大で4つのエンドポイント110が同じリソースブロック(RB)において扱われてよい。
【0038】
図1は、特定の数及び構成のエンドポイント、接続、リンク、及びノードを表すが、分散型アンテナシステム100は、あらゆる数又は配置のそのようなコンポーネントをデータ通信のために考える。さらに、分散型アンテナシステム100の要素は、互いに対して中央に位置する(ローカル)又は分散型アンテナシステム100の全体にわたって分布するコンポーネントを含んでよい。
【0039】
図3は、分散型アンテナシステム100におけるセットへのトランシーバの代替の割り当てを表す。表される実施形態では、各セット120は、1つのトランシーバ(すなわち、遠隔トランシーバ112又は基地局108aのいずれか一方)を含む。図4は、図3に表される割り当て構成のための割当表160の例を表す。表160に示されるように、各セットは2つの論理ポートを含み、各論理ポートは、夫々のセット120のトランシーバの1つの物理アンテナポート116に対応する。
【0040】
図3に示される割り当ては、セット120の数の増加により、図1に示される割り当てに比べて、より多くのエンドポイント110がセル104内で扱われることを可能にする。例えば、図3に表される割り当てによれば、MU−MIMOが分散型アンテナシステム100によって使用される場合に、最大で7つのエンドポイントが同じRBにおいて扱われてよい。しかし、この割り当ては、さらに、基準信号を送信すること及びエンドポイント110からのフィードバックを受信し処理することにおいて管理上のオーバヘッドの増大をもたらす。幾つかの状況において、管理上のオーバヘッドは、セット120e〜kのサブセットについてのみ信号品質フィードバックを報告する1又はそれ以上のエンドポイントを有することによって、低減され得る。図3に示される割り当ては、図1の割り当てに比べて、エンドポイント110と通信する各セット120において含まれる物理アンテナポート116が少なくいので、エンドポイント110ごとのスループットも小さい。
【0041】
セット120へのトランシーバの割り当ては、基地局108aによって如何なる適切な時点においても変更されてよい。変更がなされるべきであると決定すると、基地局108aは、そのような変更を遠隔トランシーバ112に知らせる。例えば、基地局108aは、遠隔トランシーバ112に、(他のセット120からの伝送とのコンフリクトを避けるために、)遠隔トランシーバ112が異なるセット120に置かれた場合に、その物理アンテナポート116からチャネル基準信号を送出するために異なる周波数、時間、又は符号を使用すべきであると知らせてよい。特定の実施形態において、基地局108aからのPBCHアップデートは、セット120の構成における変更を実施してよい。
【0042】
セット120にトランシーバを割り当て、セット120の物理アンテナポート116を通して基準信号を送信し、基準信号に関するフィードバックを受信するためのそのようなアプローチは、様々な利点を提供する。例えば、CRS及びPDCCHのカバレッジ範囲及び信頼性は、セル104にある全ての物理アンテナポート116を通るジョイント及びコヒーレント送信により増大する。他の例として、エンドポイント110と通信するために同じRBを用いて複数の物理アンテナポート116からエンドポイント110で受信される信号強度は、同じである(すなわち、経路損失の不平衡は存在しない。)。これは、3GPPリリース10において記載されるMIMOスキームの再利用を簡単化する。セット120の動的な適応機能は、基地局108aが、特定の性能特性を提供するよう分散型アンテナシステム100を構成することを可能にする。例えば、分散型アンテナシステム100は、より多くのエンドポイント110をサポートするよう、又はより高いスループットをエンドポイント110に提供するよう構成されてよい。また、基地局108aは、分散型アンテナシステム100のセット120のうち1又はそれ以上のカバレッジを最適化するよう、1又はそれ以上の物理アンテナポート116の1又はそれ以上のビームステアリングベクトルを調整してよい。また、基地局108aは、特定のエンドポイント110との通信に最適であるセット120を選択してよい。
【0043】
図5は、複数のセル104に置かれた分散型アンテナシステム200におけるセット120へのトランシーバの割り当ての例を表す。分散型アンテナシステム200は、セル104a〜104gのうち1つに夫々置かれている複数のトランシーバ(すなわち、基地局108b及び遠隔トランシーバ112g〜l)を含む。各セル104は、夫々のセル104を一意に識別するセル識別子によって特定されてよい。各セル104のセル識別子は、夫々のセル104の境界内にあるトランシーバと関連づけられる。夫々のセル識別子は、基地局108a又は遠隔トランシーバ112からエンドポイント110への伝送のサブセットに含まれてよい。
【0044】
基地局108bは、基地局108aに関して上述された特性及び機能のうちいずれかの1又はそれ以上を有してよい。遠隔トランシーバ112g〜lは、遠隔トランシーバ112a〜fに関して上述された特性及び機能のうちいずれかの1又はそれ以上を有してよい。特定の実施形態において、遠隔トランシーバ112g〜lは、セル104全体の少なくとも本質的部分をカバーするのに十分長い伝送距離を有する物理アンテナポート116q〜106bbを備えた高出力トランシーバである。基地局108bは、有線接続111g〜lを介して遠隔トランシーバ112に結合されてよい。基地局108bは、有線接続111を通して遠隔トランシーバ112と通信するために、如何なる適切な有線テクノロジ又はプロトコル(例えば、CPRI)を使用してもよい。図示されないが、遠隔トランシーバ112g〜lは、夫々、ネットワークサービス及びデータをエンドポイント110に提供するよう動作する1又はそれ以上のネットワーク(例えば、インターネット、あるいは1又はそれ以上のPSTN)に結合されてよい。
【0045】
トランシーバは、図1に関して上述されたのと同様に1又はそれ以上のセット120に割り当てられてよい。上述されたように、各セット120は、そのセットのトランシーバの1又はそれ以上の物理アンテナポートに夫々対応する1又はそれ以上の論理ポートを含む。図5に表される例では、セル104gに関連する2つのセット120が示されている。第1のセット120mは2つの論理ポートを含む。第1の論理ポートは物理アンテナポート116oを含み、第2の論理ポートは物理アンテナポート116pを含む。セル104gに関連する第2の組はセット120nである。セット120nは同様に2つの論理ポートを含む。第1の論理ポートは、基地局108bの物理アンテナポート116oと、遠隔トランシーバ112iの物理アンテナポート116uとを含む。第2の論理ポートは、基地局108bの物理アンテナポート116pと、遠隔トランシーバ112iの物理アンテナポート116vとを含む。
【0046】
特定の実施形態において、各セット120は、セル識別子と関連付けられる。異なるセル104からのトランシーバを含むセット120は、いずれか一方のセルのセル識別子と関連付けられてよい。例えば、表される実施形態では、セット120nは、セル104g(基地局108b)及びセル104d(遠隔トランシーバ112i)からのトランシーバを含む。表される実施形態に関して論じられる例において、セット120nは、セル104gのためのセル識別子と関連付けられる。なお、同じトランシーバ(基地局108b及び遠隔トランシーバ112i)を含む更なるセットは、セル104dのためのセル識別子と関連付けられてよい。
【0047】
図示されないが、基地局108b及び/又は遠隔トランシーバ112g〜lは、更なるセット120に割り当てられてよい。例えば、基地局108b及び遠隔トランシーバ112jは、更なるセットに割り当てられてよい。基地局108bは、4つの更なるセットを形成するよう同様に遠隔トランシーバ112k、112l、112g及び112hの夫々と対にされてよい。他の例として、2又はそれ以上の遠隔トランシーバ112は、更なるセットを形成するようグループにまとめられてよい。図1に関して上述された割り当てスキームにおいて見られるように、特定のセット120の各論理ポートは、そのセットの他の論理ポートの物理アンテナポート116と実質的に同じ幾何分布を有する1又はそれ以上の物理アンテナポート116に対応してよい。
【0048】
セット120が形成された後、各セットの物理アンテナポート116は、チャネル基準信号を送信する。複数のセット120が同じセル識別子と関連付けられる場合、各セル内で送信されるチャネル基準信号は、時間、周波数、若しくは符号(OCC)領域、又はそれらのいずれかの組み合わせにおいて直交すべきであり、それにより、夫々のセットによって送信されるチャネル基準信号は、エンドポイント110によって区別され得る。セット120が、別のセット120と関連付けられるセル識別子とは異なるセル識別子と関連付けられる場合、それら2つのセットは、チャネル基準信号が異なって送信される場合に、それらの夫々のチャネル基準信号を送信するよう実質的に同じシーケンス及びリソースを共有してよい(例えば、チャネル基準信号は、上述されたように、異なる構成により区別されてよい。)。
【0049】
例えば、セット120mの物理アンテナポート160(すなわち、物理アンテナポート116o及び116p)は、エンドポイント110によって受信及び測定される第1のチャネル基準信号を送信してよい。異なる(例えば、第1のチャネル基準信号を送信するために使用されるリソースに対して時間、周波数、若しくは符号領域、又はそれらの組合せにおいて直交する)リソースを用いる第2のチャネル基準信号は、セット120nの物理アンテナポート116(すなわち、物理アンテナポート116o、116p、116u及び116v)によって送信される。ある実施形態においては、エンドポイント110は、第2のチャネル基準信号が2つの異なるセルにあるトランシーバから送信されることに、それらの送信が同じセル識別子と関連付けられているために、気付かない。
【0050】
上述されたように、論理ポートが、同じチャネル基準信号を送信する複数の物理アンテナポート116に対応する場合に、物理アンテナポート116のうち1又はそれ以上は、位相シフトを伴ってチャネル基準信号を送信してよい。位相シフトは、セット120のカバレッジを最適化するようチューニングされるビームステアリングベクトルによって、決定されてよい。
【0051】
エンドポイント110は、主セル104と関連付けられてよい。例えば、表される実施形態では、エンドポイント110と関連付けられる主セルは、セル104gである。一般的に、エンドポイント110と関連付けられる主セルは、エンドポイント110が新たな主セルにハンドオーバーされるまで同じままである。ある実施形態では、主セルと関連付けられるエンドポイント110は、主セル104のセル識別子と関連付けられるセット120からのチャネル基準信号を測定して、そのフィードバックを供給するとともに、主セルのセル識別子と関連付けられていないセットから送信されるチャネル基準信号を無視するよう構成される。
【0052】
特定の実施形態において、主セル104のトランシーバは、ある制御メッセージ(例えば、CRS)をエンドポイント110へ送信し、他のセル104のトランシーバは、そのようなメッセージを送信する必要がない。かかる制御メッセージ(例えば、CRS)に含まれる情報は、他の制御メッセージ、例えば、PDCCHに含まれる制御メッセージ等を復号化するためにエンドポイント110によって使用されてよい。特定の実施形態において、エンドポイント110は、さらに、主セル104gからのPDCCHを受信する。
【0053】
エンドポイント110から信号品質フィードバックを受け取った後、基地局108bは、受け取った信号品質フィードバックに基づいて1又はそれ以上の決定を行う。例えば、基地局108bは、特定のセット120がエンドポイント110と通信するために使用されるべきであると決定してよく、結果として、そのセット120をエンドポイント110と関連付けることができる。
【0054】
特定の実施形態において、基地局108bは、異なるセル104にあるトランシーバを含むセット120(例えば、セット120n)からのチャネル基準信号の強さが、基地局108bしか含まないセット120(例えば、セット120m)からのチャネル基準信号の強さを所定量だけ超える場合にのみ、そのセット120nを選択する。例えば、セット120nに関連する信号品質フィードバックにおいて示されるCQIが、セット120mに関連する信号品質フィードバックにおいて示されるCQIよりも高い場合でさえ、基地局108bは、セット120nに関連するCQIがセット120mに関連するCQIよりも所定量だけ高くなるまでは、通信するためにセット120mを使用すると決定してよい。一例として、この所定量は、セット120mからのチャネル基準信号の強さの0.5パーセントに等しいか又はそれよりも大きい量であってよい。そのような実施形態は、複数のセル104にあるトランシーバを通してエンドポイント110と通信することに付随するオーバヘッドの増大に起因して、実施されてよい。
【0055】
また、基地局108bは、信号品質フィードバックに基づいてエンドポイント110の位置を決定してよい。決定される位置は相対的位置であってよい。例えば、エンドポイント110の決定される位置は、エンドポイント110が、基地局108bに対してよりも特定の遠隔トランシーバ112iに近いことを示してよい。基地局108bは、エンドポイント110がセル104gとセル104dとの間の境界に近いと決定する場合、セル104dをハンドオーバーのための候補と見なしてよい。
【0056】
また、基地局108bは、エンドポイント110が、主セル104のセル識別子と関連付けられるセット120のサブセットに関しフィードバックを測定及び/又は供給すべきである、と決定してよい。幾つかの実施形態において、特定のセット120は、エンドポイント110の決定された位置に基づき選択される。例えば、表される実施形態において示されるエンドポイント110の位置に関して、基地局108bは、エンドポイント110がセット120m及びセット120nに関しフィードバックを測定及び/又は供給すべきである(そして、同じセル識別子を有する他のセットからのチャネル基準信号を無視すべきである)と決定してよい。次いで、基地局108bは、この決定を関連するエンドポイント110へ知らせ、エンドポイント110は、指定されるセットに関し信号品質フィードバックを測定及び/又は供給する。
【0057】
基地局108bがエンドポイント110との通信のためにセット120を選択した後、基地局108bは、選択されたセット120の物理アンテナポート116を通してエンドポイント110へデータを送ってよい。例えば、セット120mが選択される場合、基地局108bは、3GPPリリース10において記載される従来型のMOMOを用いてエンドポイント110と通信してよい。他の例として、セット120nが選択される場合、基地局108b及び遠隔トランシーバ112iは、CoMPジョイントプロセッシング(Joint Processing)(CoMP JP)を用いてエンドポイント110と通信してよい。特定の実施形態において、データは、PDSCHを用いて送られてよい。PDSCHがセット120の複数の論理ポートを介して送信される場合、データトラフィックをPDSCHから取り出すために使用されるDM−RSは、論理ポートごとに異なってよいが、セット120に関連する同じDM−RSプリコーダ行列に基づいてよい。
【0058】
エンドポイント110がその後に別の主セル104(例えば、セル104d)へハンドオーバーされる場合、様々な制御メッセージ(例えば、PDCCHを介する)が遠隔トランシーバ112iによってエンドポイント110へ送信されてよい。例えば、遠隔トランシーバ112iは、エンドポイント110に、セル104dのセル識別子と関連付けられるセット120に関し信号品質フィードバックを測定及び供給し始めるよう指示してよい。
【0059】
相異なるセルにあるトランシーバを含むセット120へトランシーバを割り当てるためのそのようなアプローチは、様々な利点を提供しうる。例えば、隣接するセルにおけるトランシーバは、その隣接するセルへのハンドオーバーを開始する必要なしに、エンドポイントと通信するために使用されてよい。他の例として、経路損失の不平衡は、ジョイントプロセッシングが異なる遠隔トランシーバ112から実行される場合に、低減又は除去され得る。これは、3GPPリリース10において開示されるMIMOスキームの再利用を簡単化しうる。他の例として、相異なるセルにおける複数の遠隔トランシーバ112iからのジョイント送信に基づく信号品質フィードバックは、2つのセルについて別々に信号品質フィードバックを報告し且つ基地局108bに2つの測定を結合させることよりも正確でありうる。また、複数のセル120を用いる柔軟なスケジューリングが、エンドポイントの位置に基づき動的に行われ得る。例えば、異なる伝送モード(単一サイトMIMO又はCoMP JP)のスケジューリングは、PDCCHを用いて行われてよい。
【0060】
図6は、例となる基地局108、例となる遠隔トランシーバ112、及び例となるエンドポイント110を含む分散型アンテナシステム250の例を表す。分散型アンテナシステム250は、図1、3及び5の分散型アンテナシステム100若しくは200又は他のシステムの少なくも一部に対応してよい。基地局108、遠隔トランシーバ112及びエンドポイント110は、夫々、1又はそれ以上のコンピュータシステムの1又はそれ以上の部分を含んでよい。特定の実施形態において、そのようなコンピュータシステムのうち1又はそれ以上は、ここで記載又は例示される1又はそれ以上の方法の1又はそれ以上のステップを実行してよい。特定の実施形態において、1又はそれ以上のコンピュータシステムは、ここで記載又は例示される機能性を提供してよい。特定の実施形態において、1又はそれ以上のコンピュータシステムにおいて実行されるエンコードされたソフトウェアは、ここで記載又は例示される1又はそれ以上の方法の1又はそれ以上のステップを実行し、あるいは、ここで記載又は例示される機能性を提供してよい。
【0061】
基地局108、遠隔トランシーバ112及びエンドポイント110のコンポーネントは、如何なる適切な物理的な形態、構成、数、タイプ及び/又はレイアウトを有してもよい。一例として、限定ではなく、基地局108、遠隔トランシーバ112及び/又はエンドポイント110は、埋め込み型のコンピュータシステム、システム・オン・チップ(system-on-chip)(SOC)、シングルボード・コンピュータシステム(single-board computer system)(SBC)(例えば、コンピュータ・オン・モジュール(computer-on-module)(COM)若しくはシステム・オン・モジュール(system-on-module)(SOM))、デスクトップ型コンピュータシステム、ラップトップ若しくはノートブック型コンピュータシステム、対話型キオスク、メインフレーム、コンピュータシステム網、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、サーバ、又はこれらのうち2若しくはそれ以上の組み合わせを有してよい。必要に応じて、基地局108、遠隔トランシーバ112及び/又はエンドポイント110は、1又はそれ以上のコンピュータシステムを含んでも、中央集権型若しくは分散型であっても、複数の場所に及んでも、複数の機械に及んでも、又はクラウドに存在してもよい。なお、クラウドは、1又はそれ以上のネットワークにおける1又はそれ以上のクラウドコンポーネントを含んでよい。
【0062】
表される実施形態において、基地局108、遠隔トランシーバ112及びエンドポイント110は、夫々、各自のプロセッサ211、221及び231と、メモリ213、223及び233と、記憶部215、225及び235と、インターフェース217、227及び237と、バス212、222及び232とを含む。特定の分散型アンテナシステムが、特定の配置において特定の数の特定のコンポーネントを有するよう表されるが、本開示は、あらゆる適切な配置においてあらゆる適切な数のあらゆる適切なコンポーネントを有するあらゆる適切な分散型アンテナシステム250を考える。簡単のために、基地局108、遠隔トランシーバ112及びエンドポイント110の同じコンポーネントは、基地局108のコンポーネントに言及する中でまとめて論じられる。しかし、それらのデバイスが同じコンポーネント又は同じタイプのコンポーネントを有する必要はない。例えば、プロセッサ211は、汎用のマイクロプロセッサであってよく、プロセッサ221は、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit)(ASIC)であってよい。
【0063】
プロセッサは、単独で、又は他のコンポーネント(メモリ213)とともに、無線ネットワーキング機能を提供するよう動作するマイクロプロセッサ、コントローラ、又はその他の適切なコンピュータデバイス、リソース、あるいは、ハードウェア、ソフトウェア及び/又は符号化されたロジックの組み合わせであってよい。そのような機能は、ここで論じられる様々な無線機能を提供することを含んでよい。例えば、プロセッサ211は、如何にしてトランシーバをセット120に割り当てるべきかを決定してよい。少なくとも部分的にマイクロプロセッサ211によって提供される更なる例及び機能については、以下で論じる。
【0064】
特定の実施形態において、プロセッサ211は、命令(例えば、コンピュータプログラムを構成するもの等)を実行するためのハードウェアを有してよい。一例として、限定ではなく、命令を実行するよう、プロセッサ211は、内部レジスタ、内部キャッシュ、メモリ213、又は記憶部215から命令を取り出し(フェッチし)、それらを復号化して実行し、次いで、1又はそれ以上の結果を内部レジスタ、内部キャッシュ、メモリ213又は記憶部215に書き込んでよい。
【0065】
特定の実施形態において、プロセッサ211は、データ、命令又はアドレスのための1又はそれ以上の内部キャッシュを有してよい。本開示は、必要に応じて、あらゆる適切な数のあらゆる適切な内部キャッシュを有するプロセッサ211を考える。一例として、限定ではなく、プロセッサ211は、1又はそれ以上の命令キャッシュ、1又はそれ以上のデータキャッシュ、及び1又はそれ以上の変換索引バッファ(translation lookaside buffer)(TLB)を有してよい。命令キャッシュにおける命令は、メモリ213又は記憶部215における命令の複製であってよく、命令キャッシュは、プロセッサ211によるそれらの命令の検索を高速化しうる。データキャッシュにおけるデータは、プロセッサ211で実行する命令が働くべきメモリ213又は記憶部215におけるデータの複製、プロセッサで実行するその後の命令によるアクセスのための、又はメモリ213若しくは記憶部215への書き込みのためのプロセッサ211で実行された前の命令の結果、あるいは、他の適切なデータであってよい。データキャッシュは、プロセッサ211による読み出し又は書込の動作を高速化しうる。TLBは、プロセッサ211のための仮想アドレス変換を高速化しうる。特定の実施形態において、プロセッサ211は、データ、命令又はアドレスのための1又はそれ以上の内部レジスタを有してよい。実施形態に依存して、プロセッサ211は、必要に応じて、あらゆる適切な数のあらゆる適切な内部レジスタを有してよい。必要に応じて、プロセッサ211は、1又はそれ以上の算術論理演算ユニット(arithmetic logic unit)(ALU)を有しても、マルチコアプロセッサであっても、1又はそれ以上のプロセッサ211を有しても、あるいは、その他の適切なプロセッサであってもよい。
【0066】
メモリ213は、磁気媒体、光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、リムーバブル媒体、又はその他の適切な局所的な若しくは遠隔のメモリコンポーネントを含むがそれらに限られないあらゆる形態の揮発性又は不揮発性のメモリであってよい。特定の実施形態において、メモリ213は、ランダムアクセスメモリ(RAM)を有してよい。このRAMは、必要に応じて、揮発性メモリであってよい。必要に応じて。このRAMは、動的RAM(DRAM)又は静的RAM(SRAM)であってよい。さらに、必要に応じて、このRAMは、単一ポート若しくは複数ポートを持つRAM、又はその他の適切なタイプのRAM若しくはメモリであってよい。メモリ213は、必要に応じて、1又はそれ以上のメモリ213を有してよい。メモリ213は、コンピュータ読取可能な媒体に埋め込まれたソフトウェア、及び/又はハードウェアに組み込まれ若しくは別なふうに記憶される符号化されたロジック(例えば、ファームウェア)を含む、基地局108によって利用されるあらゆる適切なデータ又は情報を記憶してよい。特定の実施形態において、メモリ213は、プロセッサが実行すべき命令、又はプロセッサが働くべきデータを記憶するためのメインメモリを有してよい。特定の実施形態において、1又はそれ以上のメモリ管理ユニット(memory management unit)(MMU)は、プロセッサ211とメモリ213との間に存在し、プロセッサ211によって要求されるメモリ213へのアクセスを助けてよい。
【0067】
一例として、限定ではなく、基地局108は、記憶部215又は他のソース(例えば、他のコンピュータシステム、他の基地局、又は遠隔トランシーバ)からメモリ213へ命令をロードしてよい。次いで、プロセッサ211は、メモリ213から内部レジスタ又は内部キャッシュへ命令をロードしてよい。命令を実行するよう、プロセッサ211は、内部レジスタ又は内部キャッシュから命令を取り出し、それらを復号化してよい。命令の実行の間又は後に、プロセッサ211は、1又はそれ以上の結果(中間又は最終の結果であってよい。)を内部レジスタ又は内部キャッシュへ書き込んでよい。プロセッサ211は、それらの結果のうち1又はそれ以上をメモリ213に書き込んでよい。特定の実施形態において、プロセッサ211は、(記憶部215又は他の場所とは対照的に)1又はそれ以上のレジスタ又は内部キャッシュにおける、あるいはメモリ213における命令のみを実行してよく、(記憶部215又は他の場所とは対照的に)1又はそれ以上の内部レジスタ又は内部キャッシュにおける、あるいはメモリ213におけるデータにのみ働いてよい。
【0068】
特定の実施形態において、記憶部215は、データ又は命令のための大容量記憶装置を有してよい。一例として、限定ではなく、記憶部215は、ハードディスクドライブ(HDD)、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、フラッシュメモリ、光ディスク、光学磁気ディスク、磁気テープ、若しくはユニバーサルシリアルバス(USB)ドライブ、又はそれらの2若しくはそれ以上の組み合わせを有してよい。記憶部215は、必要に応じて、リムーバブル又は非リムーバブル(すなわち、固定式)媒体を有してよい。記憶部215は、必要に応じて、基地局108の内部又は外部にあってよい。特定の実施形態において、記憶部215は、不揮発性の固体状態メモリであってよい。特定の実施形態において、記憶部215は、読出専用メモリ(ROM)であってよい。必要に応じて、このROMは、マスクプログラムドROM、プログラム可能ROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、電気的消去再書込ROM(EAROM)、若しくはフラッシュメモリ、又はそれらのうち2若しくはそれ以上の組み合わせを有してよい。記憶部215は、あらゆる適切な物理的形態をとってよく、あらゆる適切な数又はタイプの記憶部を有してよい。記憶部215は、必要に応じて、プロセッサ211と記憶部215との間の通信を助ける1又はそれ以上の記憶制御ユニットを有してよい。
【0069】
特定の実施形態において、インターフェース217は、基地局108、遠隔トランシーバ112、エンドポイント110、あらゆるネットワーク、あらゆるネットワークデバイス、及び/又はあらゆる他のコンピュータシステムの間の通信(例えば、パケットに基づく通信)のための1又はそれ以上のインターフェースを提供するハードウェア、符号化されたソフトウェア又はそれら両方を有してよい。一例として、限定ではなく、通信インターフェース217は、イーサネット(登録商標)若しくは他の有線に基づくネットワーク及び/又は無線NIC(WNIC)と通信するためのネットワークインターフェースコントローラ(NIC)又はネットワークアダプタ、あるいは、無線ネットワークと通信するための無線アダプタを有してよい。
【0070】
幾つかの実施形態において、インターフェース217は、1又はそれ以上の物理アンテナポート116に結合される1又はそれ以上のラジオを有する。そのような実施形態では、インターフェース217(及び/又は227)は、無線デバイス(例えば、エンドポイント110)へ無線接続を介して送信されるべきデジタルデータを受信する。ラジオは、デジタルデータを、適切な中心周波数、バンド幅パラメータ、及び伝送電力を有する無線信号に変換してよい。無線信号のための電力分配は、基地局108で決定されて各サブキャリアに適用されてよく、あるいは、電力分配は、基地局108で決定されて、遠隔トランシーバ112によって適用されてよい。同様に、ラジオは、1又はそれ以上の受信アンテナを介して受信した無線信号を、例えばプロセッサによって処理されるべきデジタルデータに変換してよい。
【0071】
実施形態に依存して、インターフェース217は、分散型アンテナシステム250が使用されるあらゆるタイプのネットワークに適したあらゆるタイプのインターフェースであってよい。一例として、限定ではなく、分散型アンテナシステム250は、アドホック(ad-hoc)ネットワーク、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、又はインターネットの1若しくはそれ以上の部分、あるいは、それらのうち2又はそれ以上の組み合わせと通信してよい。それらのネットワークのうち1又はそれ以上の1又はそれ以上の部分は、有線又は無線であってよい。一例として、分散型アンテナシステム250は、無線PAN(WPAN)(例えば、ブルートゥースWPAN)、ワイファイ(WI−FI)ネットワーク、ワイマックス(WI−MAX)ネットワーク、LTEネットワーク、LTE−Aネットワーク、携帯電話ネットワーク(例えば、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)ネットワーク)、若しくはその他適切な無線ネットワーク、又はそれらのうち2若しくはそれ以上の組み合わせと通信してよい。基地局108は、必要に応じて、それらのネットワークのうちいずれか1つ又はそれ以上のためのあらゆる適切なインターフェース217を有してよい。
【0072】
幾つかの実施形態において、インターフェース217は、1又はそれ以上のI/Oデバイスのための1又はそれ以上のインターフェースを有してよい。それらのI/Oデバイスのうち1又はそれ以上は、人と基地局108との間の通信を可能にすることができる。一例として、限定ではなく、I/Oデバイスは、キーボード、キーパッド、マイクロホン、モニタ、マウス、プリンタ、スキャナ、スピーカ、静止カメラ、スタイラス、タブレット、タッチスクリーン、トラックボール、ビデオカメラ、他の適切なI/Oデバイス、又はそれらのうち2若しくはそれ以上の組み合わせを有してよい。I/Oデバイスは、1又はそれ以上のセンサを有してよい。特定の実施形態は、あらゆる適切なタイプ及び/又は数のI/Oデバイス並びにそれらのためのあらゆる適切なタイプ及び/又は数のインターフェース217を有してよい。必要に応じて、インターフェース217は、プロセッサ211がそれらのI/Oデバイスのうち1又はそれ以上を駆動することを可能にする1又はそれ以上のドライバを有してよい。インターフェース217は、必要に応じて、1又はそれ以上のインターフェース217を有してよい。
【0073】
バス212は、基地局108のコンポーネントを互いに結合するよう、ハードウェア、コンピュータ読取可能な媒体に埋め込まれたソフトウェア、及び/又はハードウェアに組み込まれ若しくは別なふうに記憶される符号化されたロジック(例えば、ファームウェア)のあらゆる組み合わせを有してよい。一例として、限定ではなく、バス212は、AGP(Accelerated Graphics Port)若しくは他のグラフィックスバス、EISA(Enhanced Industry Standard Architecture)バス、フロントサイドバス(front-side bus)(FSB)、ハイパートランスポート(HYPERTRANSPORT)(HT)インターコネクト、ISA(Industry Standard Architecture)バス、インフィニバンド(INFINIBAND)インターコネクト、LPC(low-pin-count)バス、メモリバス、MCA(Micro Channel Architecture)バス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、PCIエクスプレス(PCI−X)バス、SATA(serial advanced technology attachment)バス、VLB(Video Electronics Standards Association local)バス、又はその他適切なバス、あるいは、それらのうち2又はそれ以上の組み合わせを有してよい。バス212は、必要に応じて、あらゆる数、タイプ及び/又は構成のバス212を有してよい。特定の実施形態において、1又はそれ以上のバス212(夫々、アドレスバス及びデータバスを有してよい。)は、プロセッサ211をメモリ213へ結合してよい。バス212は、1又はそれ以上のバスを有してよい。
【0074】
ここで、コンピュータ読取可能な記憶媒体との言及は、1又はそれ以上の有形のコンピュータ読取可能な記憶媒体処理構造を含む。一例として、限定ではなく、コンピュータ読取可能な記憶媒体は、必要に応じて、半導体に基づく若しくは他の集積回路(IC)(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは特定用途向けIC(ASIC))、ハードディスク、HDD、ハイブリッド・ハードディスク(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光学磁気ディスク、光学磁気ドライブ、フロッピーディスク(登録商標)、フロッピーディスク(登録商標)ドライブ、磁気テープ、ホログラフィック記憶媒体、固体状態ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュアデジタル(SD)カード、SDドライブ、フラッシュメモリカード、フラッシュメモリドライブ、又はその他適切な有形のコンピュータ読取可能な記憶媒体、あるいはそれらのうち2又はそれ以上の組み合わせを有してよい。
【0075】
特定の実施形態は、あらゆる適切な記憶装置を実施する1又はそれ以上のコンピュータ読取可能な記憶媒体を有してよい。特定の実施形態において、コンピュータ読取可能な記憶媒体は、必要に応じて、プロセッサ211の1又はそれ以上の部分(例えば、1又はそれ以上の内部レジスタ若しくはキャッシュ)、メモリ213の1又はそれ以上の部分、記憶部215の1又はそれ以上の部分、あるいは、それらの組み合わせを実施する。特定の実施形態において、コンピュータ読取可能な記憶媒体は、RAM又はROMを実施する。特定の実施形態において、コンピュータ読取可能な記憶媒体は、揮発性の又は永続性のメモリを実施する。特定の実施形態において、1又はそれ以上のコンピュータ読取可能な記憶媒体は、符号化されたソフトウェアを組み入れる。
【0076】
ここで、符号化されたソフトウェアとの言及は、必要に応じて、コンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶されている又は埋め込まれている1又はそれ以上のアプリケーション、バイトコード、1又はそれ以上のコンピュータプログラム、1又はそれ以上の実行ファイル、1又はそれ以上の命令、ロジック、機械コード、1又はそれ以上のスクリプト、あるいは、ソースコードを含んでよく、また、その逆の場合も同じである。特定の実施形態において、符号化されたソフトウェアは、コンピュータ読取可能な記憶媒体において記憶される又は埋め込まれる1又はそれ以上のアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を有する。特定の実施形態は、あらゆる適切なタイプ又は数のコンピュータ読取可能な記憶媒体において記憶される又は埋め込まれるあらゆる適切なプログラミング言語又はプログラミング言語の組み合わせにおいて書かれる又は別なふうに表現されるあらゆる適切な符号化されたソフトウェアを使用してよい。特定の実施形態において、符号化されたソフトウェアは、ソースコード又はオブジェクトコードとして表現されてよい。特定の実施形態において、符号化されたソフトウェアは、高度なプログラミング言語(例えば、C、Perl、又はそれらの適切な拡張)において表現される。特定の実施形態において、符号化されたソフトウェアは、低度のプログラミング言語(例えば、アセンブリ言語(すなわち、機械コード))において表される。特定の実施形態において、符号化されたソフトウェアは、JAVA(登録商標)において表現される。特定の実施形態において、符号化されたソフトウェアは、HMTL(Hyper Text Markup Language)、XML(Extensible Markup Language)、又は他の適切なマークアップ言語において表現される。
【0077】
図7は、複数のセット120を有する分散型アンテナシステム(例えば、分散型アンテナシステム100又は200)を動作させる方法300の例を表す。簡単のために、方法300の表されるステップは、基地局108の立場から記載される。基地局108は、他の遠隔トランシーバを管理する他の基地局を有する分散型アンテナシステムの無線ネットワークシステムにおいて複数の遠隔トランシーバ112を管理することに関与する。
【0078】
方法はステップ302から始まり、ステップ302で、基地局108と複数の遠隔トランシーバ212との間の接続が確立される。特定の実施形態において、それらの接続は、基地局108と各遠隔トランシーバ112との間の有線接続を有する。幾つかの実施形態では、基地局108と複数の遠隔トランシーバ112との間の接続は、CPRI接続を有する。実施形態に依存して、複数の遠隔トランシーバ112は、カスケード型トポロジ、スター型トポロジ、ツリー型トポロジ、リング型トポロジ、又は他の適切なトポロジにおいて配置される。
【0079】
ステップ304において、トランシーバは、複数のセット120へ割り当てられる。割り当てられるトランシーバは、1又はそれ以上の遠隔トランシーバ112及び基地局108を含んでよい。各セット120は、1又はそれ以上のトランシーバを含んでよい。ステップ306において、1又はそれ以上の論理ポートが各セット120へ割り当てられる。各論理ポートは、その論理ポートと同じセットへ割り当てられるトランシーバの1又はそれ以上の物理アンテナポート116に対応してよい。論理ポートは、同じチャネル基準信号を送信する単一の物理アンテナポート116又は複数の物理アンテナポート116に対応してよい。
【0080】
ステップ308において、チャネル基準信号は、各セット120の各論理ポートから送信される。すなわち、論理ポートのチャネル基準信号は、論理ポートが対応する1又はそれ以上の物理アンテナポート116によって送信される。チャネル基準信号は、指定される間隔で送信されてよく、特定のリソース(例えば、時間、周波数又はコード)を用いて送信されてよい。同じセット120の論理ポートによって送信されるチャネル基準信号は、同じリソースを使用してよく、一方、異なるセット120の論理ポートによって送信されるチャネル基準信号は、それらのセットが同じセル識別子と関連付けられる場合に、異なるリソースを使用してよい。ある実施形態では、異なるセル識別子と関連付けられる異なるセット120の論理ポートによって送信されるチャネル基準信号は、同じリソースを使用してよい。
【0081】
ステップ310において、信号品質フィードバックは、エンドポイント110から受信される。エンドポイント110は、各セット120の論理ポートによって送信されるチャネル基準信号を測定し、各セットに特有の信号品質フィードバックを提供する。セット120に関する信号品質フィードバックは、そのセット120の論理ポートから受信されたチャネル基準信号の強さを示してよい。エンドポイント110は、信号品質フィードバックを基地局108へ送信する。特定の実施形態において、エンドポイント110は、エンドポイント110の主セルに関連するセット120の論理ポートからのチャネル基準信号のみを測定するよう構成される。
【0082】
ステップ312において、エンドポイント110の位置が、信号品質フィードバックに基づき決定される。例えば、基地局108は、エンドポイント110が、特定のトランシーバ若しくはトランシーバのグループの近く、又は2若しくはそれ以上のトランシーバの間の境界近くにあることを決定してよい。ステップ314において、エンドポイント110は、複数のセット120のサブセットに浮いて信号品質フィードバックを提供するよう指示される。例えば、エンドポイント110は、最良の信号品質フィードバックを有する2つのセットについて信号品質フィードバックを提供するよう指示されてよい。
【0083】
ステップ316において、セットが、信号品質フィードバックに基づき、エンドポイント110との通信のために選択される。例えば、特定のセット120からのチャネル基準信号がエンドポイント110によって測定されたチャネル基準信号の中で最も強かった、と信号品質フィードバックが示す場合、その特定のセット120がエンドポイント110との通信のために選択されてよい。ステップ318において、データトラフィックは、選択されたセットの物理アンテナポート116を通してエンドポイント10とやり取りされる。例えば、MIMOスキームが、選択されたセットの物理アンテナポート116からPDSCHAを介してデータトラフィックを送信するために使用されてよい。
【0084】
図7に表されるステップのうち幾つは、必要に応じて、結合、変更又は削除されてよく、また、更なるステップがフローチャートに加えられてよい。さらに、ステップは、特定の実施形態の適用範囲から逸脱することなしに、あらゆる適切な順序において実行されてよい。
【0085】
特定の実施形態の技術上の利点には、異なるセルにある基地局及び遠隔トランシーバを用いてデータトラフィックをエンドポイントとやり取りすることがある。特定の実施形態の他の技術上の利点は、トランシーバのセットが、基地局とエンドポイントとの間の通信のために使用するよう、複数のセットから選択され得ることである。特定の実施形態の他の技術上の利点は、トランシーバの物理アンテナポートによる送信の間の相対的位相がカバレッジ又はスループットを最適化するよう変更され得ることである。他の技術上の利点は、図面、明細書及び特許請求の範囲から当業者に容易に認識されるであろう。さらに、具体的な利点が先に挙げられたが、様々な実施形態は、挙げられている利点の全て若しくは一部を有しても、又は全く有さなくてもよい。
【0086】
様々な実施及び特徴が複数の実施形態に関して論じられるが、当然に、そのような実施及び特徴は様々な実施形態において組み合わされてよい。例えば、特定の図(例えば、図6)に関して論じられる特徴及び機能性は、動作上の必要性又は要望に応じて、他の図(例えば図1、3又は5)に関して論じられる特徴及び機能性と組み合わせて使用されてよい。
【0087】
特定の実施形態が詳細に記載されてきたが、当然に、様々な他の変更、置換及び代替が、特定の実施形態の意図及び適用範囲を逸脱することなしに、それらの実施形態にしてなされてよい。例えば、実施形態は、プロセッサ、メモリ、記憶部、インターフェース及びバス等の、基地局108内に含まれる多数の要素を参照して記載されてきたが、それらの要素は、特定の無線アーキテクチャ又はニーズに適応するために組み合わされ、再配置され、又は位置付けられてよい。さらに、それらの要素のうちいずれかは、必要に応じて、基地局108又は互いに対して別個の外部コンポーネントとして設けられてよい。特定の実施形態は、これらの要素及びそれらの内部コンポーネントの配置において高い柔軟性を企図する。
【0088】
多数の他の変更、置換、変形、代替及び修正が当業者によって確認されてよく、特定の実施形態は、添付の特許請求の範囲の意図及び適用範囲内にあるようそのような変更、置換、変形、代替及び修正の全てを包含する。
【0089】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0090】
(付記1)
基地局及び複数の遠隔トランシーバを含む複数のノードの間の複数の有線接続を確立するよう構成されるインターフェースと、
前記インターフェースに結合されるプロセッサと
を有し、
前記複数のノードの夫々は、相異なるセルに置かれ、相異なるセル識別子と関連付けられ、
前記プロセッサは、
複数のセットのうち第1のセットへ前記基地局を割り当て、
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバのうち第1の遠隔トランシーバを前記複数のセットのうち第2のセットへ割り当て、
前記第1のセットの基地局を、第1のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成し、
前記第2のセットの基地局及び第1の遠隔トランシーバを、前記第1のチャネル基準信号を送信するために前記第1のセットによって使用される第2の無線信号に対して直交する第1の無線信号を用いて第2のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成し、
前記第1のセット及び前記第2のセットについてエンドポイントから信号品質フィードバックを受信し、
前記信号品質フィードバックに基づき、前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するために使用するよう、前記第1のセット又は前記第2のセットのいずれか1つを選択する
よう構成され、
前記インターフェースは、さらに、前記エンドポイントと前記選択されたセットの各ノードとの間の少なくとも1つの無線接続を用いて前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するよう構成され、
前記第1のセットについての信号品質フィードバックは、前記第1のチャネル基準信号の強さの測定を含み、前記第2のセットについての信号品質フィードバックは、前記第2のチャネル基準信号の強さの測定を含む、基地局。
【0091】
(付記2)
前記プロセッサは、さらに、
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバのうち第2の遠隔トランシーバを前記複数のセットのうち第3のセットへ割り当て、
前記複数のセットのうち前記第3のセットの基地局及び第2の遠隔トランシーバを、第3のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成する
よう構成される、付記1に記載の基地局。
【0092】
(付記3)
前記プロセッサは、さらに、
複数の論理ポートを前記第2のセットへ割り当て、
前記第2のセットが前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するために選択される場合に、前記エンドポイントへの送信のために前記複数の論理ポートの間でデータトラフィックストリームを分ける
よう構成され、
前記複数の論理ポートの各論理ポートは、前記基地局の物理アンテナポートと、前記第1の遠隔トランシーバの物理アンテナポートとに対応する、
付記1に記載の基地局。
【0093】
(付記4)
前記第1のセットは、前記第2のチャネル基準信号の強さが所定量だけ前記第1のチャネル基準信号の強さよりも大きいことを前記信号品質フィードバックが示すまで選択され、
前記所定量は、前記第1のチャネル基準信号の強さの0.5パーセントに等しいか又はそれよりも大きい、
付記1に記載の基地局。
【0094】
(付記5)
前記プロセッサは、さらに、
前記エンドポイントから受信された前記信号品質フィードバックに基づき前記エンドポイントの位置を決定し、
前記エンドポイントが前記複数のセットのうち指定されるサブセットに関して信号品質フィードバックを供給するよう要求するリクエストを送信する
よう構成される、付記1に記載の基地局。
【0095】
(付記6)
前記プロセッサは、さらに、前記エンドポイントから受信された前記信号品質フィードバックに基づきビームステアリングベクトルチューニングするよう構成され、
前記ビームステアリングベクトルは、前記第1のセット又は前記第2のセットのカバレッジ範囲のうち少なくとも一方を改善するようチューニングされる、
付記1に記載の基地局。
【0096】
(付記7)
基地局及び複数の地域分散型遠隔トランシーバを含む複数のノードの間の複数の有線接続を確立し、
複数のセットのうち第1のセットへ前記基地局を割り当て、
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバのうち第1の遠隔トランシーバを前記複数のセットのうち第2のセットへ割り当て、
前記第1のセットの基地局を、第1のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成し、
前記第2のセットの基地局及び第1の遠隔トランシーバを、第2のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成し、
前記第1のセット及び前記第2のセットについてエンドポイントから信号品質フィードバックを受信し、
前記信号品質フィードバックに基づき、前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するために使用するよう、前記第1のセット又は前記第2のセットのいずれか1つを選択し、
前記エンドポイントと前記選択されたセットの各ノードとの間の少なくとも1つの無線接続を用いて前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信し、
前記第1のセットについての信号品質フィードバックは、前記第1のチャネル基準信号の強さの測定を含み、前記第2のセットについての信号品質フィードバックは、前記第2のチャネル基準信号の強さの測定を含む、方法。
【0097】
(付記8)
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバの各遠隔トランシーバは、夫々、相異なるセルに置かれ、夫々、相異なるセル識別子と関連付けられる、
付記7に記載の方法。
【0098】
(付記9)
さらに、
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバのうち第2の遠隔トランシーバを前記複数のセットのうち第3のセットへ割り当て、
前記複数のセットのうち前記第3のセットの基地局及び第2の遠隔トランシーバを、第3のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成する
付記7に記載の方法。
【0099】
(付記10)
さらに、
複数の論理ポートを前記第2のセットへ割り当て、
前記第2のセットが前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するために選択される場合に、前記エンドポイントへの送信のために前記複数の論理ポートの間でデータトラフィックストリームを分け、
前記複数の論理ポートの各論理ポートは、前記基地局の物理アンテナポートと、前記第1の遠隔トランシーバの物理アンテナポートとに対応する、
付記7に記載の方法。
【0100】
(付記11)
前記第1のセットは、前記第2のチャネル基準信号の強さが所定量だけ前記第1のチャネル基準信号の強さよりも大きいことを前記信号品質フィードバックが示すまで選択され、
前記所定量は、前記第1のチャネル基準信号の強さの0.5パーセントに等しいか又はそれよりも大きい、
付記7に記載の方法。
【0101】
(付記12)
さらに、
前記エンドポイントから受信された前記信号品質フィードバックに基づき前記エンドポイントの位置を決定し、
前記エンドポイントが前記複数のセットのうち指定されるサブセットに関して信号品質フィードバックを供給するよう要求するリクエストを送信する
付記7に記載の方法。
【0102】
(付記13)
さらに、前記エンドポイントから受信された前記信号品質フィードバックに基づきビームステアリングベクトルチューニングし、
前記ビームステアリングベクトルは、前記第1のセット又は前記第2のセットのカバレッジ範囲のうち少なくとも一方を改善するようチューニングされる、
付記7に記載の方法。
【0103】
(付記14)
前記第1のセットは、前記第2のチャネル基準信号を送信するために前記第2のセットによって使用される第2の無線信号に対して直交する第1の無線信号を用いて前記第1のチャネル基準信号を送信する、
付記7に記載の方法。
【0104】
(付記15)
プロセッサによって実行される場合に、
基地局及び複数の地域分散型遠隔トランシーバを含む複数のノードの間の複数の有線接続を確立し、
複数のセットのうち第1のセットへ前記基地局を割り当て、
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバのうち第1の遠隔トランシーバを前記複数のセットのうち第2のセットへ割り当て、
前記第1のセットの基地局を、第1のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成し、
前記第2のセットの基地局及び第1の遠隔トランシーバを、第2のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成し、
前記第1のセット及び前記第2のセットについてエンドポイントから信号品質フィードバックを受信し、
前記信号品質フィードバックに基づき、前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するために使用するよう、前記第1のセット又は前記第2のセットのいずれか1つを選択し、
前記エンドポイントと前記選択されたセットの各ノードとの間の少なくとも1つの無線接続を用いて前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信する
よう構成されるロジックを有し、
前記第1のセットについての信号品質フィードバックは、前記第1のチャネル基準信号の強さの測定を含み、前記第2のセットについての信号品質フィードバックは、前記第2のチャネル基準信号の強さの測定を含む、1又はそれ以上の持続性のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【0105】
(付記16)
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバの各遠隔トランシーバは、夫々、相異なるセルに置かれ、夫々、相異なるセル識別子と関連付けられる、
付記15に記載の記憶媒体。
【0106】
(付記17)
前記ロジックは、さらに、
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバのうち第2の遠隔トランシーバを前記複数のセットのうち第3のセットへ割り当て、
前記複数のセットのうち前記第3のセットの基地局及び第2の遠隔トランシーバを、第3のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成する
よう構成される、付記15に記載の記憶媒体。
【0107】
(付記18)
前記ロジックは、さらに、
複数の論理ポートを前記第2のセットへ割り当て、
前記第2のセットが前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するために選択される場合に、前記エンドポイントへの送信のために前記複数の論理ポートの間でデータトラフィックストリームを分ける
よう構成され、
前記複数の論理ポートの各論理ポートは、前記基地局の物理アンテナポートと、前記第1の遠隔トランシーバの物理アンテナポートとに対応する、
付記15に記載の記憶媒体。
【0108】
(付記19)
前記ロジックは、さらに、
前記エンドポイントから受信された前記信号品質フィードバックに基づき前記エンドポイントの位置を決定し、
前記エンドポイントが前記複数のセットのうち指定されるサブセットに関して信号品質フィードバックを供給するよう要求するリクエストを送信する
よう構成される、付記15に記載の記憶媒体。
【0109】
(付記20)
前記ロジックは、さらに、前記エンドポイントから受信された前記信号品質フィードバックに基づきビームステアリングベクトルチューニングするよう構成され、
前記ビームステアリングベクトルは、前記第1のセット又は前記第2のセットのカバレッジ範囲のうち少なくとも一方を改善するようチューニングされる、
付記15に記載の記憶媒体。
【符号の説明】
【0110】
100,200,250 分散型アンテナシステム
104 セル
108 基地局
110 エンドポイント
111 有線接続
112 遠隔トランシーバ
114 無線接続
116 物理アンテナポート
120 セット
211,221,231 プロセッサ
212,222,232 バス
213,223,233 メモリ
215,225,235 記憶部
217,227,237 インターフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局及び複数の遠隔トランシーバを含む複数のノードの間の複数の有線接続を確立するよう構成されるインターフェースと、
前記インターフェースに結合されるプロセッサと
を有し、
前記複数のノードの夫々は、相異なるセルに置かれ、相異なるセル識別子と関連付けられ、
前記プロセッサは、
複数のセットのうち第1のセットへ前記基地局を割り当て、
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバのうち第1の遠隔トランシーバを前記複数のセットのうち第2のセットへ割り当て、
前記第1のセットの基地局を、第1のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成し、
前記第2のセットの基地局及び第1の遠隔トランシーバを、前記第1のチャネル基準信号を送信するために前記第1のセットによって使用される第2の無線信号に対して直交する第1の無線信号を用いて第2のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成し、
前記第1のセット及び前記第2のセットについてエンドポイントから信号品質フィードバックを受信し、
前記信号品質フィードバックに基づき、前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するために使用するよう、前記第1のセット又は前記第2のセットのいずれか1つを選択する
よう構成され、
前記インターフェースは、さらに、前記エンドポイントと前記選択されたセットの各ノードとの間の少なくとも1つの無線接続を用いて前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するよう構成され、
前記第1のセットについての信号品質フィードバックは、前記第1のチャネル基準信号の強さの測定を含み、前記第2のセットについての信号品質フィードバックは、前記第2のチャネル基準信号の強さの測定を含む、基地局。
【請求項2】
前記プロセッサは、さらに、
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバのうち第2の遠隔トランシーバを前記複数のセットのうち第3のセットへ割り当て、
前記複数のセットのうち前記第3のセットの基地局及び第2の遠隔トランシーバを、第3のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成する
よう構成される、請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記プロセッサは、さらに、
複数の論理ポートを前記第2のセットへ割り当て、
前記第2のセットが前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するために選択される場合に、前記エンドポイントへの送信のために前記複数の論理ポートの間でデータトラフィックストリームを分ける
よう構成され、
前記複数の論理ポートの各論理ポートは、前記基地局の物理アンテナポートと、前記第1の遠隔トランシーバの物理アンテナポートとに対応する、
請求項1に記載の基地局。
【請求項4】
前記第1のセットは、前記第2のチャネル基準信号の強さが所定量だけ前記第1のチャネル基準信号の強さよりも大きいことを前記信号品質フィードバックが示すまで選択され、
前記所定量は、前記第1のチャネル基準信号の強さの0.5パーセントに等しいか又はそれよりも大きい、
請求項1に記載の基地局。
【請求項5】
前記プロセッサは、さらに、
前記エンドポイントから受信された前記信号品質フィードバックに基づき前記エンドポイントの位置を決定し、
前記エンドポイントが前記複数のセットのうち指定されるサブセットに関して信号品質フィードバックを供給するよう要求するリクエストを送信する
よう構成される、請求項1に記載の基地局。
【請求項6】
前記プロセッサは、さらに、前記エンドポイントから受信された前記信号品質フィードバックに基づきビームステアリングベクトルチューニングするよう構成され、
前記ビームステアリングベクトルは、前記第1のセット又は前記第2のセットのカバレッジ範囲のうち少なくとも一方を改善するようチューニングされる、
請求項1に記載の基地局。
【請求項7】
基地局及び複数の地域分散型遠隔トランシーバを含む複数のノードの間の複数の有線接続を確立し、
複数のセットのうち第1のセットへ前記基地局を割り当て、
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバのうち第1の遠隔トランシーバを前記複数のセットのうち第2のセットへ割り当て、
前記第1のセットの基地局を、第1のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成し、
前記第2のセットの基地局及び第1の遠隔トランシーバを、第2のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成し、
前記第1のセット及び前記第2のセットについてエンドポイントから信号品質フィードバックを受信し、
前記信号品質フィードバックに基づき、前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するために使用するよう、前記第1のセット又は前記第2のセットのいずれか1つを選択し、
前記エンドポイントと前記選択されたセットの各ノードとの間の少なくとも1つの無線接続を用いて前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信し、
前記第1のセットについての信号品質フィードバックは、前記第1のチャネル基準信号の強さの測定を含み、前記第2のセットについての信号品質フィードバックは、前記第2のチャネル基準信号の強さの測定を含む、方法。
【請求項8】
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバの各遠隔トランシーバは、夫々、相異なるセルに置かれ、夫々、相異なるセル識別子と関連付けられる、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
さらに、
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバのうち第2の遠隔トランシーバを前記複数のセットのうち第3のセットへ割り当て、
前記複数のセットのうち前記第3のセットの基地局及び第2の遠隔トランシーバを、第3のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成する
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
さらに、
複数の論理ポートを前記第2のセットへ割り当て、
前記第2のセットが前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するために選択される場合に、前記エンドポイントへの送信のために前記複数の論理ポートの間でデータトラフィックストリームを分け、
前記複数の論理ポートの各論理ポートは、前記基地局の物理アンテナポートと、前記第1の遠隔トランシーバの物理アンテナポートとに対応する、
請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のセットは、前記第2のチャネル基準信号の強さが所定量だけ前記第1のチャネル基準信号の強さよりも大きいことを前記信号品質フィードバックが示すまで選択され、
前記所定量は、前記第1のチャネル基準信号の強さの0.5パーセントに等しいか又はそれよりも大きい、
請求項7に記載の方法。
【請求項12】
さらに、
前記エンドポイントから受信された前記信号品質フィードバックに基づき前記エンドポイントの位置を決定し、
前記エンドポイントが前記複数のセットのうち指定されるサブセットに関して信号品質フィードバックを供給するよう要求するリクエストを送信する
請求項7に記載の方法。
【請求項13】
さらに、前記エンドポイントから受信された前記信号品質フィードバックに基づきビームステアリングベクトルチューニングし、
前記ビームステアリングベクトルは、前記第1のセット又は前記第2のセットのカバレッジ範囲のうち少なくとも一方を改善するようチューニングされる、
請求項7に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のセットは、前記第2のチャネル基準信号を送信するために前記第2のセットによって使用される第2の無線信号に対して直交する第1の無線信号を用いて前記第1のチャネル基準信号を送信する、
請求項7に記載の方法。
【請求項15】
プロセッサによって実行される場合に、
基地局及び複数の地域分散型遠隔トランシーバを含む複数のノードの間の複数の有線接続を確立し、
複数のセットのうち第1のセットへ前記基地局を割り当て、
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバのうち第1の遠隔トランシーバを前記複数のセットのうち第2のセットへ割り当て、
前記第1のセットの基地局を、第1のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成し、
前記第2のセットの基地局及び第1の遠隔トランシーバを、第2のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成し、
前記第1のセット及び前記第2のセットについてエンドポイントから信号品質フィードバックを受信し、
前記信号品質フィードバックに基づき、前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するために使用するよう、前記第1のセット又は前記第2のセットのいずれか1つを選択し、
前記エンドポイントと前記選択されたセットの各ノードとの間の少なくとも1つの無線接続を用いて前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信する
よう構成されるロジックを有し、
前記第1のセットについての信号品質フィードバックは、前記第1のチャネル基準信号の強さの測定を含み、前記第2のセットについての信号品質フィードバックは、前記第2のチャネル基準信号の強さの測定を含む、1又はそれ以上の持続性のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項16】
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバの各遠隔トランシーバは、夫々、相異なるセルに置かれ、夫々、相異なるセル識別子と関連付けられる、
請求項15に記載の記憶媒体。
【請求項17】
前記ロジックは、さらに、
前記基地局及び前記複数の遠隔トランシーバのうち第2の遠隔トランシーバを前記複数のセットのうち第3のセットへ割り当て、
前記複数のセットのうち前記第3のセットの基地局及び第2の遠隔トランシーバを、第3のチャネル基準信号を無線により送信するよう構成する
よう構成される、請求項15に記載の記憶媒体。
【請求項18】
前記ロジックは、さらに、
複数の論理ポートを前記第2のセットへ割り当て、
前記第2のセットが前記基地局から前記エンドポイントへデータトラフィックを送信するために選択される場合に、前記エンドポイントへの送信のために前記複数の論理ポートの間でデータトラフィックストリームを分ける
よう構成され、
前記複数の論理ポートの各論理ポートは、前記基地局の物理アンテナポートと、前記第1の遠隔トランシーバの物理アンテナポートとに対応する、
請求項15に記載の記憶媒体。
【請求項19】
前記ロジックは、さらに、
前記エンドポイントから受信された前記信号品質フィードバックに基づき前記エンドポイントの位置を決定し、
前記エンドポイントが前記複数のセットのうち指定されるサブセットに関して信号品質フィードバックを供給するよう要求するリクエストを送信する
よう構成される、請求項15に記載の記憶媒体
【請求項20】
前記ロジックは、さらに、前記エンドポイントから受信された前記信号品質フィードバックに基づきビームステアリングベクトルチューニングするよう構成され、
前記ビームステアリングベクトルは、前記第1のセット又は前記第2のセットのカバレッジ範囲のうち少なくとも一方を改善するようチューニングされる、
請求項15に記載の記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−178829(P2012−178829A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−38762(P2012−38762)
【出願日】平成24年2月24日(2012.2.24)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】