説明

分析方法およびその装置

【課題】液体状の物質をレーザ光ブレイクダウン分光分析によって再現性よく安定して元素分析できる分析装置11を提供する。
【解決手段】元素分析する対象が液体状の物質である場合、組成元素が明確な基体の表面に浸透体を固定し、浸透体に液体状の物質を浸透させ、液体状の物質を固定化する。元素分析する対象が粒子状または粉末状の物質である場合、組成元素が明確な基体の表面に接着体を固定し、接着体の表面に粒子状または粉末状の物質を接着させ、粒子状または粉末状の物質を固定化する。試料12にパルスレーザ光Lを集光照射し、試料12がパルスレーザ光Lを受けて生成するプラズマPから放出される蛍光Fを検出し、検出した蛍光Fから液体状の物質の元素分析をする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料にレーザ光を照射し、試料に含まれる元素を検出し定量する分析方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、試料に含まれる各種の元素を検出し定量する分析技術は、多くの分野で適用されている。例えば、食品の品質管理や、土壌、廃棄物に含まれる元素を検出し定量することは、食品安全性や、環境汚染防止のうえで大切である。また、火力原子力発電プラントの分野では、冷却水中に含まれる不純物元素や原動機から発生する排ガスの成分管理に、この分析技術がきわめて重要なものとなっている。
【0003】
この分析技術としては、蛍光X線分析や誘導結合プラズマ発光分析などがあるが、レーザ光を用いた新しい分析技術としてレーザ光ブレイクダウン(Laser Induced Breakdown:LIB)分光分析がある(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0004】
このレーザ光ブレイクダウン分光分析は、パルスレーザ光を試料に集光照射して生じるプラズマからの蛍光をスペクトル分光分析するもので、簡便で多種の元素分析に適用できるという特長がある。
【特許文献1】特開平11−311606号公報(第3頁、図1−5)
【特許文献2】特開2000−121558号公報(第4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のレーザ光ブレイクダウン分光分析においては、元素から発せられる蛍光を検出しているが、液体状の物質、または粒子状や粉末状の物質の場合、パルスレーザ光ブレイクダウンの発生強度の変動が大きく、これにより生成される蛍光強度のばらつきが大きく、分析精度およびその再現性に問題がある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、液体状の物質、または粒子状や粉末状の物質をレーザ光ブレイクダウン分光分析によって再現性よく安定して元素分析できる分析方法およびその装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の分析方法は、試料が有する浸透体に元素分析する液体状の物質を浸透させ、前記試料にレーザ光を集光照射し、前記試料が前記レーザ光を受けて生成するプラズマから放出される蛍光を検出し、検出された蛍光から前記物質の元素分析をするものである。
【0008】
さらに、本発明の分析方法は、試料が有する接着体に元素分析する粒子状および粉末状のいずれかの物質を接着し、前記試料にレーザ光を集光照射し、前記試料が前記レーザ光を受けて生成するプラズマから放出される蛍光を検出し、検出された蛍光から前記物質の元素分析をするものである。
【0009】
また、本発明の分析装置は、元素分析する液体状の物質が浸透する浸透体を有する試料と、レーザ光を発生するレーザ発振器と、前記レーザ光を前記試料に集光照射する光学系と、前記試料が前記レーザ光を受けて生成するプラズマから放出される蛍光を検出し、検出された蛍光から前記物質の元素分析をする分析手段とを具備しているものである。
【0010】
さらに、本発明の分析装置は、元素分析する粒子状および粉末状のいずれかの物質が接着される接着体を有する試料と、レーザ光を発生するレーザ発振器と、前記レーザ光を前記試料に集光照射する光学系と、前記試料が前記レーザ光を受けて生成するプラズマから放出される蛍光を検出し、検出された蛍光から前記物質の元素分析をする分析手段とを具備しているものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、液体状の物質、または粒子状や粉末状の物質をレーザ光ブレイクダウン分光分析によって再現性よく安定して元素分析できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0013】
図1に示すように、分析装置(元素分析装置)11は、元素分析する物質を固定した試料12に対しレーザ光ブレイクダウン用のレーザ光としてのパルスレーザ光Lを照射し、この試料12の物質がプラズマ化して発生する蛍光Fを集光し、この蛍光Fの波長および強度から試料12の物質に含有する元素およびその含有量を定量する。
【0014】
分析装置11は、主要な構成として、試料12を配置する移動機構14、パルスレーザ光Lを発生するレーザ発振器15、このパルスレーザ光Lを試料12の物質に集光照射するとともに試料12の物質がパルスレーザ光Lを受けて生成するプラズマPから放出される蛍光Fを取り出す光学系16、この取り出される蛍光Fを検出し、検出された蛍光Fから試料12の物質の元素分析をする分析手段17を備えている。
【0015】
移動機構14は、試料12を上面に保持してレーザ光照射位置を移動させるステージ19を備えている。このステージ19は、例えばXYステージや回転ステージが用いられ、ステージコントローラ20によって制御される。
【0016】
レーザ発振器15は、例えばYAG(Yttrium Aluminium Garnet)レーザ光を発振するYAGレーザ発振器が用いられている。このレーザ発振器15にはレーザ電源22が接続され、タイミングコントローラ23からパルスレーザ光Lを発振するタイミングを規定するレーザ制御信号がレーザ電源22に入力されることにより、このレーザ電源22によってレーザ発振器15からパルスレーザ光Lを発振させる。
【0017】
また、光学系16は、筒状の光学系本体25を備え、この光学系本体25の側部に、レーザ発振器15から発振したパルスレーザ光Lを伝送してくるレーザ伝送用光ファイバ26が接続されているとともに、取り出した蛍光Fを分析手段17に伝送する蛍光伝送用光ファイバ27が接続されている。
【0018】
光学系本体25には、光学系本体25の側部からレーザ伝送用光ファイバ26によって伝送されてくるパルスレーザ光Lを光学系本体25の先端側へ向けて反射させるとともに光学系本体25の先端側から取り込まれる可視光を透過させてパルスレーザ光Lと可視光とを分離するダイクロイックミラー28、光学系本体25の先端側へ向かうパルスレーザ光Lを透過させるとともに光学系本体25の先端側から取り込まれる蛍光Fを光学系本体25の側部の蛍光伝送用光ファイバ27へ向けて反射させてパルスレーザ光Lと蛍光Fとを分離するダイクロイックミラー29、光学系本体25の先端に配置されてパルスレーザ光Lを試料12に集光照射させるとともに蛍光Fを取り込むレーザ集光レンズ30、およびダイクロイックミラー29で反射する蛍光Fを集光して蛍光伝送用光ファイバ27に導入する蛍光集光レンズ31が設置されている。
【0019】
光学系本体25の基端には、ダイクロイックミラー28を通過した可視光が入射し、試料12の表面の状態やレーザ光ブレイクダウンの発生状況を撮影するカメラ32が配設されている。
【0020】
また、分析手段17は、蛍光伝送用光ファイバ27で伝送される蛍光Fを分光する分光器34、この分光器34で分光された蛍光Fを電気信号に変換する蛍光検出器35、およびこの蛍光検出器35で電気信号に変換された蛍光Fの波長および強度を収録するとともにこの蛍光Fの波長および強度から元素分析して試料12の物質に含有する元素およびその含有量を定量するデータ収録計算機36を備えている。
【0021】
蛍光検出器35およびデータ収録計算機36は、タイミングコントローラ23から上述したレーザ制御信号の出力のタイミングに一定の遅れをもったタイミングで蛍光検出のタイミングを規定する検出制御信号が入力され、所定の時間帯で生成される蛍光Fのみを測定する。
【0022】
データ収録計算機36は、ステージコントローラ20を通じてステージ19を制御し、光学系16に対して試料12を移動させることにより、試料12のレーザ光照射位置を移動させる。そして、データ収録計算機36は、試料12のレーザ光照射位置を移動させて測定した測定結果を平均化処理し、試料12の全体の元素分析をする。
【0023】
次に、図2および図3には、元素分析する対象が液体状の物質41である場合の試料12を示す。この試料12では、組成元素が明確な例えばアルミニウム板などの基体42の表面に、液体状の物質41が浸透する例えば濾紙などの浸透体43が例えば両面接着テープなどで固定されている。この浸透体43に液体状の物質41を適量染み込ませることにより、液体状の物質41を短時間かつ低コストで固定化することが可能となる。
【0024】
そして、元素分析する対象が液体状の物質41である場合の分析方法について説明する。
【0025】
浸透体43に液体状の物質41を適量染み込ませた試料12をステージ19にセットする。
【0026】
レーザ発振器15で発振したパルスレーザ光Lを光学系本体25のレーザ集光レンズ30によって試料12の表面に集光照射する。
【0027】
試料12の表面にパルスレーザ光Lを照射すると、試料12の表面に存在する元素が瞬間的に気化し、その一部がプラズマ化する。いま、パルスレーザ光Lとして例えばパルスエネルギーを数十mJ程度でパルス幅数nsのYAGレーザ光とすると、その出力はパルス的に1MWの出力となる。このようなパルスレーザ光Lを試料12の表面に集光照射すると、いわゆるブレイクダウンが発生し、試料12の表面に存在する元素が電離されてプラズマPが発生する。
【0028】
このプラズマPから蛍光Fが放出され、この蛍光Fを、レーザ集光レンズ30から光学系本体25内に取り込み、ダイクロイックミラー29で反射させるとともに蛍光集光レンズ31により蛍光伝送用ファイバ27に導入し、分光器34に伝送する。
【0029】
分光器34で蛍光Fを分光し、この分光器34で分光された蛍光Fを蛍光検出器35で電気信号に変換する。そして、データ収録計算機36により、電気信号に変換された蛍光Fの波長および強度を収録するとともに、この蛍光Fの波長および強度から元素分析して試料12の液体状の物質41に含有する元素およびその含有量を定量する。
【0030】
なお、データ収録計算機36では、ブレイクダウン用のパルスレーザ光Lにより発生したプラズマPの発光強度ないしは特定元素の発光ライン強度により、分析対象とする液体状の物質41の元素の含有率を補正する。これは、パルスレーザ光Lにより試料12がプラズマPを生成する際のプラズマPの大きさや温度特性は、試料12の表面の微細な凹凸などによって影響されるためである。
【0031】
一般に、液体状の物質41を測定する場合、図6の比較例に示すように、容器46に入れた液体状の物質41の表面にパルスレーザ光Lを照射するが、このパルスレーザ光Lの照射により、液体状の物質41の飛散や、液面の波打ち変動が生じるため、安定した測定を困難にしている。また、液体状の物質41が牛乳などのように不透明の場合には、パルスレーザ光Lの透過を大きく妨げることになる。このため、液体状の物質41を安定して測定するためには、液体状の物質41を固定化することが有効である。
【0032】
したがって、図2および図3に示すように、液体状の物質41を試料12の浸透体43に浸透させることで固定化することができるため、液体状の物質41をレーザ光ブレイクダウン分光分析によって再現性よく安定して元素分析できる。
【0033】
このとき、パルスレーザ光Lの照射により基体42の元素が検出される場合があっても、この基体42の組成元素は明確であるため、基体42の元素と他の物質の元素との区別が可能である。
【0034】
また、液体状の物質41を浸透体43に浸透させた試料12では、浸透のばらつきなどで位置によって測定結果に変化が生じる場合がある。そのため、測定時には、ステージ19によって試料12を移動させ、試料12の表面のレーザ光照射位置を逐次または連続的に変更しながら測定し、この試料12のレーザ光照射位置を移動させて測定した測定結果をデータ収録計算機36で平均化処理することにより、ばらつきの少ない元素分析ができる。
【0035】
次に、図4および図5には、元素分析する対象が粒子状または粉末状の物質51である場合の試料12を示す。この試料12では、組成元素が明確な例えばアルミニウム板などの基体42の表面に例えば両面接着テープなどの接着体52が固定され、この接着体52の表面に粒子状または粉末状の物質51を接着させることにより、粒子状または粉末状の物質51を短時間かつ低コストで固定化することが可能となる。
【0036】
そして、元素分析する対象が粒子状または粉末状の物質51である場合の分析方法について説明する。
【0037】
基体42の接着体52の表面に粒子状または粉末状の物質51を散布して固定した試料12をステージ19にセットする。
【0038】
レーザ発振器15で発振したパルスレーザ光Lを光学系本体25のレーザ集光レンズ30によって試料12の表面に集光照射する。
【0039】
試料12の表面にパルスレーザ光Lを照射すると、試料12の表面に存在する元素が瞬間的に気化し、その一部がプラズマ化する。いま、パルスレーザ光Lとして例えばパルスエネルギーを数十mJ程度でパルス幅数nsのYAGレーザ光とすると、その出力はパルス的に1MWの出力となる。このようなパルスレーザ光Lを試料12の表面に集光照射すると、いわゆるブレイクダウンが発生し、試料12の表面に存在する元素が電離されてプラズマPが発生する。
【0040】
このプラズマPから蛍光Fが放出され、この蛍光Fを、レーザ集光レンズ30から光学系本体25内に取り込み、ダイクロイックミラー29で反射させるとともに蛍光集光レンズ31により蛍光伝送用ファイバ27に導入し、分光器34に伝送する。
【0041】
分光器34で蛍光Fを分光し、この分光器34で分光された蛍光Fを蛍光検出器35で電気信号に変換する。そして、データ収録計算機36により、電気信号に変換された蛍光Fの波長および強度を収録するとともに、この蛍光Fの波長および強度から元素分析して試料12の粒子状または粉末状の物質51に含有する元素およびその含有量を定量する。
【0042】
なお、データ収録計算機36では、ブレイクダウン用のパルスレーザ光Lにより発生したプラズマPの発光強度ないしは特定元素の発光ライン強度により、分析対象とする液体状の物質41の元素の含有率を補正する。これは、パルスレーザ光Lにより試料12がプラズマPを生成する際のプラズマPの大きさや温度特性は、試料12の表面の微細な凹凸などによって影響されるためである。
【0043】
一般的に、粒子状または粉末状の物質51を測定する場合、図7の比較例に示すように、容器46に入れた粒子状または粉末状の物質51の表面にパルスレーザ光Lを照射するが、このパルスレーザ光Lにより、粒子状または粉末状の物質51の飛散や、移動などが発生するため、安定した測定を困難にしている。このため、粒子状または粉末状の物質51を安定して測定するためには、粒子状または粉末状の物質51を固定化することが有効である。
【0044】
したがって、図4および図5に示すように、粒子状または粉末状の物質51を試料12の接着体52の表面に接着させることで固定化することができるため、粒子状または粉末状の物質51をレーザ光ブレイクダウン分光分析によって再現性よく安定して元素分析できる。なお、粒子状または粉末状の物質51としては、土壌や砂、粉ミルクや小麦粉、糞等の様々なものがあり、それらが測定可能となる。
【0045】
このとき、パルスレーザ光Lの照射により基体42の元素が検出される場合があっても、この基体42の組成元素は明確であるため、基体42の元素と他の物質の元素との区別が可能である。
【0046】
また、粒子状または粉末状の物質51を接着体52の表面に接着した試料12では、粒子状または粉末状の物質51の散布ばらつきで位置によって測定結果に変化が生じる場合がある。そのため、測定時には、ステージ19によって試料12を移動させ、試料12の表面のレーザ光照射位置を逐次または連続的に変更しながら測定し、この試料12のレーザ光照射位置を移動させて測定した測定結果をデータ収録計算機36で平均化処理することにより、ばらつきの少ない元素分析ができる。
【0047】
なお、蛍光計測には分光器34を用いるのが一般的であるが、特定元素のみの計測でよければ、干渉フィルタを設置した光電子増倍管での計測も可能である。また、試料12中の検出すべき元素の含有率については標準試料と並行した測定により、当該波長の強度比で分析を行うことも可能である。
【0048】
また、レーザ発振器15については、YAGレーザ光に限らず、レーザ光ブレイクダウンが可能なパルスレーザ光Lあればエキシマレーザ光などのレーザ光も適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施の形態を示す分析装置の構成図である。
【図2】同上分析装置の液体状の物質を固定した試料の斜視図である。
【図3】同上分析装置の液体状の物質を固定した試料の側面図である。
【図4】同上分析装置の粒子状の物質を固定した試料の斜視図である。
【図5】同上分析装置の粒子状の物質を固定した試料の側面図である。
【図6】比較例であって容器に入れた液体状の物質を測定する場合の説明図である。
【図7】比較例であって容器に入れた粒子状の物質を測定する場合の説明図である。
【符号の説明】
【0050】
11 分析装置
12 試料
14 移動機構
15 レーザ発振器
16 光学系
17 分析手段
41 (液体状の)物質
43 浸透体
51 (粒子状または粉末状の)物質
52 接着体
F 蛍光
L レーザ光としてのパルスレーザ光
P プラズマ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料が有する浸透体に元素分析する液体状の物質を浸透させ、
前記試料にレーザ光を集光照射し、
前記試料が前記レーザ光を受けて生成するプラズマから放出される蛍光を検出し、検出された蛍光から前記物質の元素分析をする
ことを特徴とする分析方法。
【請求項2】
試料が有する接着体に元素分析する粒子状および粉末状のいずれかの物質を接着し、
前記試料にレーザ光を集光照射し、
前記試料が前記レーザ光を受けて生成するプラズマから放出される蛍光を検出し、検出された蛍光から前記物質の元素分析をする
ことを特徴とする分析方法。
【請求項3】
試料のレーザ光照射位置を移動させる
ことを特徴とする請求項1または2記載の分析方法。
【請求項4】
試料のレーザ光照射位置を移動させて測定した測定結果を平均化処理する
ことを特徴とする請求項3記載の分析方法。
【請求項5】
元素分析する液体状の物質が浸透する浸透体を有する試料と、
レーザ光を発生するレーザ発振器と、
前記レーザ光を前記試料に集光照射する光学系と、
前記試料が前記レーザ光を受けて生成するプラズマから放出される蛍光を検出し、検出された蛍光から前記物質の元素分析をする分析手段と
を具備していることを特徴とする分析装置。
【請求項6】
元素分析する粒子状および粉末状のいずれかの物質が接着される接着体を有する試料と、
レーザ光を発生するレーザ発振器と、
前記レーザ光を前記試料に集光照射する光学系と、
前記試料が前記レーザ光を受けて生成するプラズマから放出される蛍光を検出し、検出された蛍光から前記物質の元素分析をする分析手段と
を具備していることを特徴とする分析装置。
【請求項7】
試料と光学系とを相対的を移動させ、試料のレーザ光照射位置を移動させる移動機構を具備している
ことを特徴とする請求項5または6記載の分析装置。
【請求項8】
分析手段は、試料と光学系とを相対的に移動させて測定した測定結果を平均化処理する
ことを特徴とする請求項7記載の分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−288067(P2009−288067A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−140926(P2008−140926)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(503382542)東芝電子管デバイス株式会社 (369)
【Fターム(参考)】