説明

分析結果判定の方法及びデバイス

【課題】検査の特性に起因して検査領域にて分析体が充分量捕捉される時間に亘って待つ必要がある。短時間で判定を目的としても早尚であれば陰性と判断される危険がある。結果が所定時間後に表示されるタイミング機構を備え、ユーザーが時間管理しなくて済むものを提供する。
【解決手段】分析の結果を判定するデバイスは、分析物の量又は分析物の蓄積率を表す信号に応答する計算回路を備え、この回路は信号を第1の閾値と比較し、且つこの信号を第1の閾値より小さな第2の閾値と比較し、信号が第1の閾値を越えるか、或いは信号が第2の閾値未満であるならば、出力信号を生成し、この出力信号は前記信号が第1の閾値を越えるならば第1の結果を表し、或いは前記信号が第2の閾値未満であるならば第2の結果を表し、前記信号が第1閾値を越えるか、或いは前記信号が第2の閾値未満であるならば分析を終了する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は分析物の測定のための分析読み取りデバイスに関する。特に、測定の光学的方法を用いる分析検査ストリップと共に使用する電子リーダーに関する。
【背景技術】
【0002】
分析物の家庭内検査に適する分析デバイスは現在は広く商業的に入手可能である。妊娠ホルモンヒト漿膜性線刺激ホルモン(hCG)の測定について、この目的のために適する1つの側流免疫分析デバイスは、CLEARBLUE(登録商標)の商標名の下にUnipathから販売されて、欧州特許EP291194号に開示されている。
【0003】
特に欧州特許EP291194号は免疫分析デバイスを開示し、このデバイスは、分析物について特定の指標付けされた結合試薬(この試薬は湿気状態では可動自由である)を包含する多孔性担持体と、同一の分析物について指標付けされていない結合試薬とを含み、指標付けされていない結合試薬は、その下流側の検出領域又は検査領域に固定される。分析物を包含すると思われる液体サンプルを多孔性担持体上へ塗布し、その結果、液体サンプルは特定の指標付けされた結合との干渉により分析物結合パートナー複合体を形成する。特定の指標は色付けされて、代表的には金又は染色ポリマー、例えばラテックス又はポリウレタンである。複合体はその後、検出領域へ移動して、検出又は観察されるべき分析物の存在の程度を表すように、固定された標識付けされていない特定の結合試薬を有する更なる複合体を形成する。生じる結合反応の特性に起因して、検査が開始された後に結果を読み取る目的で特定の時間が経過するのを待つ必要がある。これは可視的な準定量化型の検査には特に重要であり、検査結果は、液体サンプル(代表的には過剰である)が検出領域を連続的に流れて、捕捉された分析物複合体を構築する時間に亘って形成される。
【0004】
このようなデバイスは使用には単純であるので、その結果は、電子リーダーを必要とすることなく可視的に判定し得る。これらは、陽性又は陰性の結果の何れを発生させるにも準定量的である。検査の特性に起因して、充分な量の標識付け分析物複合体が検出領域に捕捉されるように特定の時間に亘って待つ必要がある。結果を読み取るのが尚早であると、分析物がサンプル内に実際に存在していても、陰性に解釈されることがある。この観点で使用書は、サンプルが塗布された後に、しばしば検査を伴う結果を読み採る目的で、ユーザーに所定時間待つことを要求する。他の方法は、出願人の係属中の国際出願PCT/EP03/00274号に開示されているように信号を含み、この信号は、特定の時間が経過した後に発生して、ユーザーに対して検査を読み取る充分な時間が経過したことを示す。
【0005】
欧州特許EP653625号は、分析リーダーとの組み合わせで用いて、粒子標識の結合の程度が光学的に(即ち分析リーダーにより)判定される側流分析検査ストリップを開示する。リーダーは、結果が所定の時間の後に表示されるように、更にタイミング機構を採用しているので、ユーザーが検査を時間測定する必要性が除去される。
【0006】
米国特許第5837546号は一体型のリーダー及び検査ストリップを開示し、その検査ストリップには付加的な電極が設けられ、これは検査ストリップ上の液体の存在を検出し、検査ストリップは検出電子機器を起動させる信号を発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許第291194号明細書
【特許文献2】国際公開第03/00274号
【特許文献3】欧州特許第653625号明細書
【特許文献4】米国特許第5837546号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら上述の検査は、結果が読み取り又は表示される前に設定時間が経過している必要がある。これは常に都合の良いことではなく、例えば緊急処置室処置で用いられる検査や、結果までの時間が生命維持に関わる場合がある。例えば心臓損傷のマーカーのための或る商業的側流分析基テストキットは、分析が完了するまでに15分程度もの長時間を要する。他の場合には、例えば妊娠検査では、ユーザーの一部にはできるだけ早く結果を得たいという自然な願望がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書は、分析検査ストリップと共に使用するか或いはこのストリップに一体的組み合わせられたリーダーを含む分析デバイスを与える。リーダーは或る環境下で分析が完了する前に陽性又は陰性の結果(即ち検査サンプル内の分析物の存在と量との何れか一方又は両方)を判定する。
【0010】
或る実施形態においては、分析結果読み取りデバイスは、分析物の量又は分析物の累積率を表す信号に応答する演算回路を含んでもよい。この回路は、信号を第1の閾値と比較し、且つこの信号を第1の閾値よりも小さい第2の閾値と比較する。回路は第1の結果を表す出力信号を発生し、この信号が第1の閾値を越えたら分析を終了する。
【0011】
或る実施形態においては、分析の結果を判定する方法は、分析物の量又は分析物の累積率を表す信号を発生するように実行する段階と、信号を第1及び第2の閾値と比較する段階と、信号累積の判定率又は量が上限閾値を越えるか又は下限閾値を下回るならば分析結果を表す段階とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は本発明による分析結果読み取りデバイスの1実施形態の斜視図である。
【図2】図2は図1に図示された実施形態の幾つかの部品を模式的に示す図である。
【図3】図3は時間に対する読み取り(即ち信号)についての典型的な結果のグラフである。
【0013】
発明の詳細な説明
分析は、好ましいが必ずしも必須事項ではないものとして、側流型分析であり、ここでは対象の分析物を含み得る液体サンプルが液体移送手段(代表的には、ニトロセルローズなどの多孔性担持体を含む)へ加えられて、これに沿って移動する。この種の分析は当業者には公知であり、例えば欧州特許EP0291194号に開示されている。
【0014】
分析の実行の間に累積される信号は、この目的のために適する何らかの信号としてよい。都合よくは、信号累積は、容易に検出可能な物質(例えば色付き反応生成物)の形成又は累積を含む。更に詳しくは、分析は標識付け試薬の累積、代表的には側流分析棒の検査領域又は検出領域における標識付け試薬の堆積又は累積を含むことが好ましい。標識は例えば酵素、標識用放射性同位元素、蛍光色素、色付き粒子等としてもよい。特に分析は都合よくは、側流分析棒の検出領域における特定結合試薬の累積、金の粒子、ラテックスなどの着色ポリマーにより標識付けされる特定結合試薬に関する。
【0015】
一般的に述べれば、サンプル内の対象の分析物存在は信号の累積を引き起こす傾向がある。しかしながら、他の形態(特に、競合又は置換形態など)においては、対象の分析物の欠如が関係信号の累積を起こし得る。
【0016】
やはり般的に述べれば、本明細書のデバイス及び方法の実施形態においては、対象の分析物の存在は信号の累積を導き、上限閾値は、その設定値を信号が下回れば陰性(即ち分析物が存在しない)とみなされ、その設定値を上回るレベルは陽性とみなされるように設定する。
【0017】
特定の時間の後、信号累積の率又は量が下限閾値に到達していなければ、反応が終了するように処理されているときでさえ、信号は上限閾値に達していないとみなされ、早期の陰性の結果が表示される。これは非常に低い分析物濃度を有する液体サンプルの場合を示す。
【0018】
逆に、累積の率又は量が上限閾値に交差するならば、結果は迅速に表示される。高い分析物濃度の場合には、読み取りは早期に上限閾値に交差するので、通常の結果が表示されるよりも早い。
【0019】
中間的な場合において、所定時間が経過する前に信号累積の率又は量が下限閾値と交差するが、上限閾値を越えない場合に、リーダーは、陽性結果が表示される前に読み取りが上限閾値に交差するまで待機する。読み取りが、更なる第2の時間が経過する前に上限閾値を通過しないならば、陰性結果が表示される。
【0020】
即ちこのデバイスは、設定時間が経過するまでに待機が必要なのではなく、結果を適宜に可能な限り迅速に表示することが可能である。従って本明細書によるデバイスは一般に、分析結果をより迅速に表示することができ、特に分析物濃度が非常に高いか非常に低い。
【0021】
信号累積を導く反応としては、適切な反応、例えば2つの化学的存在の間の通常の化学反応、又は酵素―触媒反応、又は他の触媒を必要とする反応、或いは結合反応とすることができる。好ましい結合反応は少なくとも1つの生体分子の結合に関係する。特に、反応は好ましくは特定結合対(specific binding pair:sbp)の要素の結合に関係する。Sbpは当業者には公知であり、とりわけ、酵素/基板、抗体/抗原、配位子/受容体対を含む。
【0022】
好ましい反応は、側流分析棒の検出領域に固定された結合試薬を特定するように標識付け分析物/試薬複合体の結合に関し、その信号は検出領域における標識の累積となる。
【0023】
分析結果リーダーは典型的には標識の累積を検出する光学検出システムを含む。通常はリーダーデバイスは、累積された標識の量に比例する信号(典型的にはディジタル信号)を生成する手段を含む。望ましくは光学検出システムは光学的特性、例えば標識が累積する検出領域からの反射光と透過光との何れか一方又は両方の光量を計測し得る。適切な光学システムは当業者には公知であり、欧州特許第0653625号に開示されている。
【0024】
好ましい光学検出システムは、少なくとも1つの光源と少なくとも1つの光検出器(例えば光ダイオード)を含む。好ましい光源は発光ダイオード即ちLEDである。反射光又は透過光の何れか一方又は両方は光検出器により測定し得る。この明細書の目的のために、反射光とは、光源からの光が光検出器上の多孔性担持体又は他の液体移送手段から反射した光を意味するものとする。この状況において検出器は、光源について担持体の同じ側に設けるのが通例である。透過光とは、担持体を透過した光を指し、通例は検出器は光源に対して担持体の反対側に設けられている。反射測定の目的のために、担持体は白色反射性MYLAR(登録商標)プラスチック層などの裏当を設けてもよい。光源からの光は担持体へ入射し、その或る部分は担持体の面から反射し、また或る部分は担持体へ浸透して任意の深さで反射し、これは反射層が設けられた深さを含む。従って、測定の反射形式は、多孔性担持体の厚さの少なくとも或る部分を通る光の透過に実際に関係し得る。
【0025】
好ましい実施形態において分析結果読み取りデバイスは、不透過性材料から形成されたハウジングを含み、その不透過性材料は適宜には合成プラスチックであり、例えばポリカーボネイト、ABS、ポリスチレン、高密度ポリエチレン、又は適宜な光遮蔽色素を含有するポリプロピレン又はポリスチロールである。
【0026】
分析結果リーダーのハウジングは代表的にはアパーチュアを含み、検査ストリップが解除可能にハウジングへ挿入され、且つ(好ましくは)ハウジングと係合するようにしてある。ハウジングは、リーダーの内室へ入射する周辺光が絶対最小限に保たれるように設計してある。望ましくは適宜なアライメント及び固定手段をハウジング内に設けて、検査ストリップを挿入された際に固定位置に留めるようにする。光源はハウジング内に配置してあり、この配置は、検査ストリップが正しく挿入された際に、測定すべき各領域にそれら検査ストリップが正確に整合するようにしてある。
【0027】
分析検査ストリップは、例えば欧州特許EP291194号又は米国特許US6352862号に開示された従来の側流分析検査ストリップとしてもよい。検査ストリップは好ましくは、粒子標識付け特定結合試薬及び非標識付け特定結合試薬を包含する多孔性担持体を含む。光源及び対応する光検出器は、その使用期間中に、光源からの光が多孔性担持体上の各領域に入射し、且つ各光検出器へ反射又は透過するように整合されていることが好ましい。光検出器は、それに入射した光量に比例する電流を生成し、これがレジスタへ与えられて電圧が生成される。光検出器に到達する光量は、色付き粒子標識の存在量、従って分析物の量に依存する。この分析物濃度の光学的判定方法は欧州特許EP653625号に更に詳しく説明されている。
【0028】
代表的な実施形態において、分析結果読み取りデバイスは、以下のうちの少なくとも1つを含む。即ち中央処理ユニット(CPU)又はマイクロコントローラ、少なくとも1つのLED、少なくとも1つの光検出器、電源、関連する電気回路系である。電源は、バッテリ又は他の適切な電源(例えば光電セル)としてよい。
【0029】
適宜に、CPU又はマイクロコントローラは、光検出器の出力から信号累積の率又は量を判定し、これを閾値の上限値及び下限値と比較するようにプログラムする。
【0030】
分析結果を示す目的で、一般にリーダーは分析の結果をユーザーへ示すか或いは交信する幾つかの方式を持つ。これは例えば可聴又は可視信号の形態を採り得る。望ましくはデバイスは分析結果を表示する可視ディスプレイを含む。これは単純に少なくとも1つのLED又は他の光源の形態として、特定の光源又は光源の組み合わせの照明が必要な情報をユーザーへもたらすようにしてもよい。これに代えて、デバイスには文字又は他のディスプレイ、たとえばLCDを設けてもよい。分析結果を表示する更なる例又は代替例として、デバイスは、例えば調整結果が不具合であるので特定の分析結果を無視すべきか否かをユーザーへ他の何らかの方法で表示又は示すようにしてもよい。読み取りデバイスが特定の分析結果を無視するように判定したならば、デバイスはユーザーへ分析を繰り返すことを促すようにしてもよい。この情報の教示を表示するために適するディスプレイは当業者には公知であり、例えばWO99/51989号に開示されている。
【0031】
疑義を避ける目的で、「好ましい」「望ましい」「適宜」「有益」等として本明細書に説明した何れの特性も他の特性又ははそのように説明された特性との組み合わせの実施形態に採用し得るものであり、或いは特に断らない限りは単独でも採用し得ることを言明しておく。
【0032】
有益には、リーダーデバイスは、一体的時計デバイスなど、経過時間を判定する手段を有する。
【0033】
好ましくは読み取りデバイスは分析デバイスがリーダーデバイスへ挿入されたときに起動する。これはユーザーがスイッチ又はボタンを押すことにより達成されるが、更に好ましくは自動的に働くようにして、例えば分析デバイスを正しい向きで挿入してリーダー内の正しい位置へ入れることがデバイスを起動するようにする。これを促進するために、リーダー及び分析デバイスは、正確な三次元的嵌合を与えるように形状付けて寸法付けることが好ましい。この概念は欧州特許EP0833145号に開示及び説明されている。リーダーの特定の起動と分析デバイスのリーダーへの挿入との何れか一方又は双方が、リーダーに計時開始を起動させてもよい。
【0034】
望ましくはリーダーは、所定の時間間隔の後(例えば起動後10秒)に信号累積の率又は量の最初の判定をなすようにプログラムされる。信号累積の率又は量が上限閾値を越えるか、又は下限閾値を下回り、且つ(何れかの)調整値が許容限界内にあるならば、分析は安全に終了して、その結果(陽性、陰性、又は準定量的結果)がユーザーに示される。しかしながら、信号累積の判定された率又は量が下限閾値を上回り、且つ上限閾値を下回るならば、分析を継続せねばならない。この例における信号は中間信号と称することができよう。
【0035】
代表的には、リーダーデバイスが分析終了と見なす終了点tが存在する。信号が依然としてtにおける上限閾値を下回るならば、分析結果は陰性である(これらの形態において、対象の分析物の存在は信号の生成を導く)。分析の終了点は反応の終了とする必要はない。実際に、通常は終了点tには、反応が終了する前に到達しているものと考えられる。
【0036】
このt終了点は特定の時刻を参照することによりリーダーで適宜に判定し得る(即ちtは分析の開始後の時間の特定量、例えばリーダーの起動と、分析棒のリーダーへの挿入と、サンプルの検査棒への塗布との少なくとも何れかの後の特定の時間間隔を起こすものと考えられる)。例示の目的のために、tは通常は1分と10分との間で発生し、好ましくは分析開始後の1分と5分との間である。
【0037】
分析結果リーダーは、中間信号が得られたならば、検査測定を繰り返すようにプログラムすることが望ましい。単純な実施形態においては、測定はtにおいて繰り返される。しかしながら、測定は終了点の前に少なくとも1回は反復することが好ましい。最も好ましくは、リーダーデバイスは、信号が上限閾値を越えるまでか、或いはtが最初に生じるまで、規則的間隔(例えば1秒又は5秒間隔)で測定を反復するようにプログラムする。
【0038】
分析結果リーダーに時計又は他の計時デバイスを包含することは、更なるユーザー入力を伴うことなく、所定の時刻で測定を自動的になすことができるので望ましい。
【0039】
従って、例としてリーダーを初期時刻tで測定をなして、必要とあれば、信号が上限閾値を越えるまでか、或いはtに到達する任意の所望の間隔で測定を反復するようにプログラムしてもよい。
【0040】
更に、時計又は他の計時デバイスは、信号累積率の判定における読み取りデバイスを促進する。信号量の測定が少なくとも2つの時刻(既知の時間的隔たりを有する)でなされるならば、信号累積率は容易に計算し得る。
【0041】
信号累積の率又は量は絶対項又は相対的値の何れでも測定できることに留意されたい(例えば、実質的に同時反応から得られた調整値又は他の比較値と比較する)。
【0042】

例1
分析結果読み取りデバイスの実施形態を図1に示す。
【0043】
読み取りデバイスは、長さ約12cm、幅約2cmであり、概ね指状又はタバコ形状である。好ましい実施形態においては、ハウジングは、長さ約12cm、幅約2.5cm、高さ約2.2cmよりも大きくはない。しかしながら、クレジットカード形状のリーダーなど、都合の良い任意の形状を採用してもよい。このデバイスは、光不透過性合成プラスチック材料から形成されたハウジング2を含む(光不透過性合成プラスチック材料は例えばポリカーボネイト、ABS、ポリスチレン、高密度ポリエチレン、炭素のごとき適宜な光遮蔽色素を包含するポリプロピレン又はポリスチロールである)。読み取りデバイスの一端は、狭いスロット又はアパーチュア4であり、これにより検査ストリップ(図示せず)をリーダーへ挿入できる。
【0044】
リーダーは、その上面において楕円形状の2つのアパーチュアを含む。一方のアパーチュアは液晶ディスプレイ6のスクリーンを収容し、これはユーザーへ情報(例えば定性的又は定量的な分析結果)を表示する。他方のアパーチュアは排出機構8を収容し、これを起動すると、挿入済分析デバイスが分析結果読み取りデバイスから強制的に排出される。
【0045】
読み取りデバイスと共に使用する分析デバイスは一般的には従来の側流検査棒であり、これは例えば米国特許US6,156,271号、米国特許US5,504,013号、欧州特許EP728309号又は欧州特許EP782707号に開示された形式である。分析デバイスと、この分析デバイスが挿入されるリーダーにおけるスロットの1つ又は複数の面とは、次のように形状付けられて寸法付けられている。即ち(1)分析デバイスが適切な向きにおいてのみリーダーへ首尾よく挿入され、且つ(2)リーダーと挿入済分析デバイスとの正確な3次元整合があり、これは分析結果がリーダーに正確に読まれることを保証する。
【0046】
この正確な3次元整合を示す適切な分析デバイス/リーダーデバイス組み合わせが欧州特許EP833145号に開示されている。
【0047】
分析デバイスがリーダーへ正確に挿入されたときに、スイッチが閉止してリーダーをその通常の状態として採用された「休止」モードから起動させるので、エネルギ消費が低減する。
【0048】
リーダーのハウジング内に包含された(従って図1では見えない)ものは、図2に模式的に図示された複数の更なる部品である。
【0049】
図2を参照すると、リーダーは3つのLED10a,10b,10cを含む。検査棒がリーダーへ挿入されると、各LED10は検査棒の各領域に整合する。LED10aは検査領域と整合し、LED10bは検査棒の参照領域と整合し、LED10cは調整領域と整合する。各光ダイオード12は様々な領域から反射した光を検出して電流を生成し、その大きさは光ダイオード12へ入射した光量に比例する。電流は電圧へ変換されて、バッファー14により緩衝されて、アナログ対ディジタル変換器(ADC16)へ供給される。その結果的なディジタル信号はマイクロコントローラ18により読み取られる。
【0050】
単純な配置においては、個別の光ダイオードが各領域からの検出のために設けられている(即ち光ダイオードの数が、反射光の測定のなされる領域の数に等しい)。図2に示された配置は、更に複雑であり、好ましいものである。2つの光ダイオード12が設けられている。一方の光ダイオードが、検査領域からの反射光を検出し、且つ参照領域からの一部の反射光を検出する。他方の光ダイオード12は参照領域からの一部の反射光と調整領域からの反射光とを検出する。マイクロコントローラ18はLED10を一度に起動して、3つの領域の1つのみが所定の時間で照明されるようにする。この方式では、各領域からの反射光により生成された信号は、時間的に分離可能である。
【0051】
図2は更にスイッチ20を模式的に示し、このスイッチ20は、分析デバイスをリーダーへ挿入することにより閉止して、マイクロコントローラ18を起動する。図2には図示していないが、デバイスは、電源(代表的には1つ又は2つのボタン電池)と、マイクロコントローラ18からの出力に応答するLCDデバイスとを更に含む。
【0052】
使用においては、乾燥検査棒(即ちサンプルとの接触に先立つ)をリーダーへ挿入すると、これは、リーダーデバイスを起動するスイッチ20を閉止して、初期化較正が実行される。別個のLCDからの光出力が同一なことは稀である。同様に各光検出器が同一の検知性を持つ見込みは低い。このような変動が分析読み取りに影響するので、3つのLEDの各々が照明する時間の長さをマイクロコントローラが調整する初期較正が有効であり、3つの領域(検査、参照及び調整)の各々からの測定信号は概ね等しく、システムの応答特性曲線の線形領域における適切な操作位置にあるようにする(即ち様々な領域からの反射光の強度は、信号に直接に比例する変化をもたらす)。
【0053】
初期較正の実行後、デバイスは更に微細な較正を実行する。これは、検査棒が乾燥しているときに各領域についての反射光強度の測定値(「較正値」)をとり、後続の測定値(「検査値」)を各領域についての較正領域を参照することにより規格化することに関する(即ち、規格化値=検査値/較正値)。
【0054】
分析へ導くためには、検査棒のサンプル収容部分を液体サンプルへ接触させる。尿サンプルの場合には、サンプル収容部分を尿流中に保持してもよく、或いは容器内に尿サンプルを集めて、サンプル収容部分をサンプルに短時間(約5乃至10秒間)浸漬してもよい。サンプリングは検査棒をリーダーへ挿入しながら実行してもよく、或いは、さほど好ましくはないが、検査棒をサンプリングのためにリーダーから短時間抜き出してからリーダーへ再挿入してもよい。
【0055】
次いで、少なくとも1つ(好ましくは全て)の領域からの反射光強度の測定を開始し、これは代表的には検査棒のリーダーへの挿入に続く所定の時間間隔の後である。望ましくは、この測定は規則的間隔(例えば1乃至10秒の間の間隔、好ましくは1乃至5秒の間の間隔)でなされる。この測定は、短時間(10ミリ秒以下)に亘る一連の様々な読み取りとして、領域ごとに交互になされるので、リーダーのハウジング内へ浸透し得る周辺光強度の変動に起因する影響が最小化される。
【0056】
例2
図3は3つの異なるサンプルについての代表的な結果を時間(秒)に対する信号の量(任意の単位における「読み取り」)として示す。
【0057】
信号の量は吸収された光、側流検査棒の検査領域からの反射光における減少の測定であり、上述の例で説明した分析結果リーダーを用いて判定し得る。対象の分析物の存在において、色付き粒子標識結合試薬が検査領域に蓄積される。色付き粒子標識が検査領域に入射する光を部分的に吸収して、そこからの反射光量が低減するので、これを適切に位置付けられた光検出器で検出することが可能である。分析物の濃度が更に高ければ、検査領域における標識の蓄積率が更に迅速であるので、「信号」が強くなる。
【0058】
プロット1は高濃度の分析物を包含する液体サンプルについて得られる典型的なグラフを示す。プロット3は非常に低濃度の分析物を包含する液体サンプルについて得られる典型的なグラフを示す。プロット2は中間的な濃度の分析物を包含する液体サンプルについて得られる典型的なグラフを示す。
【0059】
グラフ上には2本の水平線も示してあり、これらはそれぞれ上限閾値(「U」)、下限閾値(「L」)を表す。
【0060】
プロット1を参照すると、リーダーは、分析の開始の後の所定長の時間後に(1)において初期読み取りをなすようにプログラムされている。読み取りは「U」値より下で得られるので、t(1)において早期陽性結果が表されることはない。
【0061】
同様に、読み取りは「L」値より上であるので、早期陰性結果がt(1)にて表されることはない。この状況においては、リーダーは、更に所定の時間が経過した後、t(2)において測定を繰り返すようにプログラムされている。t(2)において、プロット1についての読み取りがちょうど「U」の値を越えるので、リーダーは結果が陽性であることをLCDデバイスを介して迅速に示すことができる。
【0062】
プロット3を参照すると、t(1)において初期読み取りがLの値より下であるので、リーダーは陰性結果を迅速に示すことができる。というのは,この値が分析の所定終了点tの前に上限閾値を越えないことが予期できるためである。
【0063】
プロット2を参照すると、時刻t(1)における初期読み取りは、プロット1についてのそれと同様に、U値よりも下であるが、L値よりも上であるので、早期陽性又は陰性結果が示されることはない。同様なことはt(2)においても真である。所望とあらばリーダーは、最終読み取りがtでなされるまで、t(3)、t(4)等における任意の回数の更なる読み取りをなすようにプログラムすることができる。プロット2については、tにおける最終読み取りが依然としてU値よりも下であるので、分析結果は陰性となる。
【0064】
以下の注釈は一般的に適用されるものであって、いま述べた例にのみ適用されるものではない。絶対読み取り値を測定するのではなく、値は時間に関しての読み取りの変化率、即ちd(読み取り値)/d(時間)に関して計算し得ることに留意されたい。これに代えて、時間に関しての勾配の変化率を測定してもよく、即ちd(読み取り値/d)時間)、或いは少なくとも2つの時間値に関しての積分∫d(読み取り値)、即ち曲線により規定される面積としてもよい。これは読み取りが時間に亘って平均化され、何らかの偏差が平坦化されるという利点がある。代替的に、時間に関する勾配の変化率を測定してもよく、即ちd(読み取り値/d)時間)である。更に代替的には、上述の測定値の全て又は一部は結果を生成するように組み合わせてもよい。従って、下限又は上限閾値を越える読み取りの値に基づく早期結果を与えるのではなく、リーダーはこの評価を一階又は二階微分、それらの少なくとも1つの積分又は組み合わせに基づいてなし得る。更に、読み取りが下限閾値を越えた後であるが、リーダーが、読み取りが平衡に達する前に結果が上限閾値を越えることはないと判定するときは、結果は迅速に表される。
【0065】
更に、少なくとも上限閾値及び下限閾値の値は分析読み取りの経過中に調整し得ることに留意されたい。これは分析の途上で早期に得られた読み取りに基づいて生じさせてもよい。しかしながら、個々の分析の経過中には、これらの値は一定に留めることが好ましい。
【0066】
結果の迅速な表示に代えて、結果を示す前の特定の規定された期間についてリーダーを待機させてもよい。これは更なる調整特性を与え、例えば、分析ストリップとリーダーとの何れか一方又は両方についての様々な調整検査がなされる前には、結果を示さないようにすることができる。このような状況は、過剰に高いか低い分析物濃度を有するサンプルについて起こるであろう。
【0067】
例3
分析結果読み取りデバイスは尿中のhCGの濃度に基づいて妊娠判定をなすために形成された。検査ストリップは、発色団に結合された対hCG抗体を含む。
【0068】
上限閾値は10%減衰利得(AG)(信号対参照)に設定され、下限閾値は6%減衰利得(調整対参照)に設定されている。10%AGは新しい検査ストリップについて約15mIU hCG、古い検査ストリップについて25mIU(古くなると抗体の衰えを招くと考えられるので、信号の明らかな増加がもたらされる)、6%AGは約5mIUに対応する。他の実施形態において、上限閾値は約10%AGと約90%AGとの間に設定され、下限閾値は約1%と約9%との間であるが、原理的には他の値の範囲も選択できる。
【0069】
初期参照時間(t=0)は、調整対参照信号が零を通過したときとして設定する。これはサンプル液体が制御ラインへ達したことを意味する。次いでタイマーを開始する。分析物信号を既に述べたように閾値と比較する。陽性(妊娠)結果についての早期時間点は20秒に設定し、且つ陰性結果についての早期時間点は60に設定する。他の実施形態においては、勿論、他の時間も設定し得る。
【0070】
開示したデバイス及び方法は、当然に広範な分析物との使用に適合し得る。特に、開示したデバイス及び方法は、分析物が存在しないときにのみ陰性結果が予期される状況にも、分析物が若干量存在したとしても陰性結果が適切である状況にも使用し得る。第1の状況の例は病原体(例えばHIV又は連鎖球菌A)についての検査である。しかしながら、分析物が存在しない場合でも、下限閾値を依然として設定し、閾値検査を採用する。というのは、そうしなければ非特定結合が誤りの陽性バックグランド読み取りをもたらし得るためである。
【0071】
第2の状況の例は、黄体形成ホルモン(LH)を測定する排卵のための分析結果リーダーである。というのは、LHは通常は規定レベルに存在するが排卵の直前には変動するためである。変動中には陽性結果が望ましく、規定レベル中には陰性結果である。
【0072】
例4
上述の例は、1回検査、即ち単独の検査ストリップが単独の検査結果について分析されるように働く分析結果読み取りデバイスを参照した。閾値は確実性及び反復性のために通常は検査ごとに所定値に留める。
【0073】
しかしながら、或る実施形態では分析物の量を時間的に追跡する目的で検査ストリップ列を採用し、正確な結果を与えるように、この列内のストリップごとに閾値を調整するようにしてもよい。
【0074】
このようなシステムの1例は、黄体形成ホルモン(LH)を数日間に亘って測定し、排卵直前の「LH変動」の検出に基づいて排卵を予測する分析結果リーダーである。代表的な手順においては、第1測定がなされる。これが特定の上限閾値よりも上であれば(例えば16%AG以上)、「LH変動」を示す陽性結果が返される。測定がこの閾値を下回るならば、次の検査についての上限閾値が、測定されたレベルに依存して調整される。例えば信号が7%AG未満であれば、上限閾値は13%より低い。第1検査ストリップについての測定がそれぞれ5%又は3%未満であれば、それぞれ12%及び11%の値が選択される。
【0075】
従ってアルゴリズムは先行する数日の測定に基づく閾値を選択するが、これは先行する数日の測定の平均とすることもできる。よって一般的には閾値を固定する必要はない。
【0076】
例5
或る実施形態においては、分析結果読み取りデバイスは、時間的に蓄積された先行する検査結果を記憶するメモリシステムを含む。例えば、デバイスは薬物濫用又はその代謝物生成を検査するように構成してもよく、メモリシステムは予想検査結果を記憶できる。デバイスは、例えばディスプレイ及び関連電子部品等により、検査結果を視認又は検索するシステムも含む。
【0077】
例6
或る実施形態においては、分析結果読み取りデバイスは、分析物の変動についての検査プロファイルを記憶するメモリシステムを含む。プロファイルは例えば上限閾値及び下限閾値を含むことができる。プロファイルは閾値比較を実行する時間期間を更に含むことができる。この方式では、信号分析結果読み取りデバイスは様々な分析物分析を実行するために使用し得る。
【0078】
デバイスは、所望の分析物についての適宜なプロファイルを選択する選択システムを更に含む。或る実施形態においては、この選択システムはユーザーが所望の検査を設定するためのスイッチとすることができる。他の実施形態においては、選択システムは、測定すべき分析物を示す分析検査ストリップ上の特性を検出する。例えば検査ストリップはバーコード又は他の光学パターンを有してもよい。代替的に、検査ストリップは、特定の分析物についての特性である特定周波数又は周波数範囲の光を照会するように構成してもよい。メモリシステムは参照テーブルを有し、選択システムは照会された光周波数に基づいて分析物を同定するように参照テーブルへアクセスし得る。
【符号の説明】
【0079】
10a,10b,10c:LED
12:光ダイオード
18:マイクロコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析結果を判定するデバイスであって、
分析物の量又は分析物の蓄積率を表す信号に応答する計算回路を備え、この回路は信号を第1の閾値と比較し、且つこの信号を第1の閾値より小さな第2の閾値と比較し、
前記信号が第1の閾値を越えるか、或いは前記信号が第2の閾値未満であるならば、出力信号を生成し、この出力信号は前記信号が第1の閾値を越えるならば第1の結果を表し、或いは前記信号が第2の閾値未満であるならば第2の結果を表し、
前記信号が第1閾値を越えるか、或いは前記信号が第2の閾値未満であるならば分析を終了するデバイス。
【請求項2】
請求項1のデバイスにおいて、第1の結果が陽性結果であり、第2の結果が陰性結果であるデバイス。
【請求項3】
請求項1又は2のデバイスにおいて、前記計算回路が前記信号に更に応答して、前記信号が第1の閾値と第2の閾値との間にあるならば、前記比較及び前記条件生成を反復させるデバイス。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一項に記載のデバイスにおいて、前記信号を測定する光学検出システムを更に含むデバイス。
【請求項5】
請求項4に記載のデバイスにおいて、前記光学検出システムが、少なくとも1つの光源及び少なくとも1つの光検出器を含むデバイス。
【請求項6】
請求項4に記載のデバイスにおいて、前記光学検出システムが、少なくとも3つの光源及び少なくとも2つの光検出器を含むデバイス。
【請求項7】
請求項6に記載のデバイスにおいて、前記少なくとも3つの光源が3つの発光ダイオードを含み、前記少なくとも2つの光検出器が2つの光ダイオードを含むデバイス。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか一項に記載のデバイスにおいて、前記計算回路に接続されたタイマーを更に含むデバイス。
【請求項9】
請求項8に記載のデバイスにおいて、前記比較が互いに約1秒以内に実行されるデバイス。
【請求項10】
請求項8に記載のデバイスにおいて、前記比較が互いに約60秒以内に実行されるデバイス。
【請求項11】
請求項8に記載のデバイスにおいて、前記比較が少なくとも約30秒離して実行されるデバイス。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れか一項に記載のデバイスにおいて、前記計算回路を包囲するハウジングを更に含むデバイス。
【請求項13】
請求項12に記載の何れか一項に記載のデバイスにおいて、前記ハウジングが、約12cm長、約2.5cm幅、約2.2cm高よりも大きくないデバイス。
【請求項14】
請求項12に記載のデバイスにおいて、少なくとも1つの光源及び少なくとも1つの光検出器を更に含むと共に、
前記ハウジングが前記デバイスの内側の試験ストリップの少なくとも一部分を受け入れるアパーチュアを規定し、
前記分析ストリップは少なくとも1対の領域を有し、
前記アパーチュア、光源、及び光検出器は、前記検査ストリップの挿入に際して、前記光源から射出された光が前記領域上に入射して、前記領域から放射する光が前記光検出器に入射するように配置され、且つ寸法付け及び形状付けられて、前記光検出器が前記領域内の分析物の量を表す信号を生成するようにされているデバイス。
【請求項15】
請求項14に記載のデバイスにおいて、前記ハウジングが、約12cm長、約2.5cm幅、約2.2cm高よりも大きくないデバイス。
【請求項16】
請求項14に記載のデバイスにおいて、前記少なくとも1つの光源が3つの光源を含み、前記少なくとも1つの光検出器が2つの光検出器を含むデバイス。
【請求項17】
請求項16に記載のデバイスにおいて、前記少なくとも3つの光源が3つの発光ダイオード源を含み、前記少なくとも2つの光検出器が2つの光ダイオードを含むデバイス。
【請求項18】
請求項1乃至17に記載のデバイスにおいて、少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの光検出器と、少なくとも1つの領域を有する検査ストリップとを更に含み、前記光源と前記光検出器と前記検査ストリップとが、前記光源から射出された光が前記領域上に入射して、前記領域から放射する光が前記光検出器に入射するように配置され、且つ寸法付け及び形状付けられて、前記光検出器が前記領域内の分析物の量を表す信号を生成するようにされているデバイス。
【請求項19】
請求項18に記載のデバイスにおいて、前記少なくとも3つの光源が3つの発光ダイオード源を含み、前記少なくとも2つの光検出器が2つの光ダイオードを含むデバイス。
【請求項20】
請求項1乃至19の何れか一項に記載のデバイスにおいて、結果を記憶するためのメモリシステム。
【請求項21】
請求項1乃至20の何れか一項に記載のデバイスにおいて、前記計算回路は一方又は双方の閾値を調整するように前記信号に更に応答するデバイス。
【請求項22】
対象の分析物の存在と量との何れか一方又は双方を検出して分析結果を読み取るデバイスであって、対象の分析物の適切性としての存在又は非存在が、時間に依存する方式で信号の蓄積を導く反応を引き起こし、前記デバイスは、
信号蓄積の率又は量を決定する手段と、
前記決定された信号蓄積の率又は量を上限閾値と比較する手段と、
前記決定された信号蓄積の率又は量を下限閾値と比較する手段と、
前記決定された信号蓄積の率又は量が前記上限閾値を越えるか、又は前記下限閾値を下回るか、或いは分析が終了する前に前記信号蓄積の率又は量が前記下限閾値を越えないか又は越える傾向にないと判断されたときに、分析結果を示す手段とを備えるデバイス。
【請求項23】
分析の結果を判定する方法であって、
分析物の量又は分析物の蓄積の率を表す信号を発生する分析を実行する段階と、
前記信号を第1の閾値と比較する段階と、
前記信号を第2の閾値と比較する段階と、
前記決定された信号蓄積の率又は量が前記上限閾値を越えるか、又は前記下限閾値を下回るなら分析結果を示す段階とを含む方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法において、前記分析が均衡に達する前に比較がなされる方法。
【請求項25】
対象の分析物の存在と量との何れか一方又は双方を検出して分析結果又は結論を読み取る方法であって、
分析を実行して時間に依存する方式で信号の蓄積を導く反応を引き起こす段階と、通常は反応が均衡に達する前に信号蓄積の率又は量を決定する段階と、
前記決定された信号蓄積の率又は量を上限及び下限閾値と比較する手段と、
前記決定された信号蓄積の率又は量が前記上限閾値を越えるか、又は前記下限閾値を下回るか、或いは分析が終了する前に前記信号蓄積の率又は量が前記下限閾値を越えないか又は越える傾向にないと判断されたときに、前記分析の結果又は結論を示す段階とを含む方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法において、少なくとも上限及び下限閾値を規定する段階を更に含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−215152(P2011−215152A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−111102(P2011−111102)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【分割の表示】特願2004−167296(P2004−167296)の分割
【原出願日】平成16年6月4日(2004.6.4)
【出願人】(302044591)アレル・スウイツツアーランド・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング (38)
【Fターム(参考)】