説明

分析装置

【課題】装置操作部に表示されている情報が、複数の分析ユニットのうちのどの分析ユニットの情報であるのか、一見しただけでは分かりにくい。
【解決手段】本発明に係る分析装置は、臨床検体を測定するための第1測定ユニット、臨床検体を測定するための第2測定ユニット、および第1および第2測定ユニットと情報通信可能に接続された情報処理ユニットを備えた分析装置であって、複数の測定ユニットが各測定ユニットを視覚的に認識可能な標識を備え、情報処理ユニットの表示部には、それぞれの測定ユニットに対応する標識が、各測定ユニットに関する情報を表示する表示画面に表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液、尿等の臨床検体を分析する分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、血液や尿などを分析するための自動分析装置として、複数の分析ユニットを1つの装置操作部によって操作する自動分析装置が記載されている。この自動分析装置は、各分析ユニットに対する分析依頼を装置操作部から行うように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−58532
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の自動分析装置においては、装置操作部に表示されている情報が、複数の分析ユニットのうちのどの分析ユニットの情報であるのか、一見しただけでは分かりにくい、という問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る第1の分析装置は、臨床検体を測定するための第1測定ユニット、臨床検体を測定するための第2測定ユニット、および第1および第2測定ユニットと情報通信可能に接続された情報処理ユニットを備えた分析装置であって、第1測定ユニットが、第1測定ユニットを視覚的に認識可能な第1標識を備え、第2測定ユニットが、第2測定ユニットを視覚的に認識可能であり第1標識とは異なる第2標識を備え、情報処理ユニットは、第1測定ユニットに関する情報を表示する第1表示画面および第2測定ユニットに関する情報を表示する第2表示画面を表示するための情報表示部と、情報表示部に第1表示画面を表示する場合には、第1標識を第1表示画面とともに情報表示部に表示し、情報表示部に第2表示画面を表示する場合には、第2標識を第2表示画面とともに情報表示部に表示する表示制御部と、を備える。
【0006】
上記分析装置によれば、複数の測定ユニットが各測定ユニットを視覚的に認識可能な標識を備え、情報処理ユニットの表示部には、それぞれの測定ユニットに対応する標識が、各測定ユニットに関する情報を表示する表示画面に表示される。これにより、情報処理ユニットに表示されている情報がどの測定ユニットに関する情報であるのかを一見して容易に認識できる。
【0007】
上記情報処理ユニットは、第1および第2標識を設定するための設定手段を備え、第1測定ユニットは、設定手段により設定された第1標識を表示し、第2測定ユニットは、設定手段により設定された第2標識を表示するように構成されてもよい。
【0008】
また、上記情報処理ユニットは、第1および第2標識を設定するための設定手段を備え、表示制御部は、設定手段により設定された第1標識を第1表示画面とともに情報表示部に表示し、設定手段により設定された第2標識を第2表示画面とともに情報表示部に表示するように構成されてもよい。
【0009】
また、上記第1標識は第1色で表される標識であり、第2標識は第1色とは異なる第2色で表される標識であるように構成されてもよい。
【0010】
また、上記表示制御部は、第1表示画面を表示する場合には第1表示画面の一部を第1色で表示し、第2表示画面を表示する場合には第2表示画面の一部を第2色で表示するように構成されてもよい。
【0011】
また、上記分析装置において、臨床検体を測定するための第3測定ユニットを備え、第3測定ユニットは、第3測定ユニットを視覚的に認識可能であり第1および第2標識とは異なる第3標識を備え、表示制御部は、情報表示部に、第3測定ユニットに関する情報を表示する第3表示画面を表示する場合には、第3標識を第3表示画面とともに情報表示部に表示するように構成されてもよい。
【0012】
本発明に係る第2の分析装置は、臨床検体を測定するための第1測定ユニット、臨床検体を測定するための第2測定ユニット、および第1および第2測定ユニットと情報通信可能に接続された情報処理ユニットを備えた臨床検体分析装置であって、第1測定ユニットが、第1測定ユニットを視覚的に認識可能な第1標識を備え、第2測定ユニットが、第2測定ユニットを視覚的に認識可能であり第1標識とは異なる第2標識を備え、情報処理ユニットは、第1測定ユニットの情報を表示する第1表示領域と、第2測定ユニットの情報を表示する第2表示領域と、を備える表示画面を表示する情報表示部と、情報表示部に表示画面を表示する場合には、第1標識を第1表示領域に表示し、第2標識を第2表示領域に表示する表示制御部と、を備える。
【0013】
また、上記情報処理ユニットは、第1および第2標識を設定するための設定手段を備え、第1測定ユニットは、設定手段により設定された第1標識を表示し、第2測定ユニットは、設定手段により設定された第2標識を表示するように構成されてもよい。
【0014】
また、上記第1標識は第1色で表される標識であり、第2標識は第1色とは異なる第2色で表される標識であるよう構成され得る。
【0015】
また、上記分析装置において、臨床検体を測定するための第3測定ユニットを備え、第3測定ユニットは、第3測定ユニットを視覚的に認識可能であり第1および第2標識とは異なる第3標識を備え、表示制御部は、表示画面に、第3測定ユニットの情報を表示する第3表示領域を表示し、第3表示領域に第3標識を表示するよう構成され得る。
【発明の効果】
【0016】
以上のとおり、本発明に係る分析装置によれば、臨床検体を測定するための複数の測定ユニットが、共通の情報処理ユニットに接続されている分析装置であっても、情報処理ユニットに表示されている情報と測定ユニットとが、視覚的に認識可能な標識により対応しているので、情報処理ユニットに表示されている情報がどの測定ユニットの情報であるのかを一見して容易に認識できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施形態に係る臨床検体分析装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】実施形態に係る臨床検体分析装置が備える測定ユニットの構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態に係るWBC検出部の概略構成図である。
【図4】実施形態に係る臨床検体分析装置が備える情報処理ユニットの構成を示すブロック図である。
【図5】実施形態に係る装置情報記憶部のデータ構成の一例を示す図である。
【図6】実施形態に係る測定ユニットおよび情報処理ユニットの処理手順を示すフローチャートである。
【図7】実施形態に係る測定ユニットおよび情報処理ユニットの処理手順を示すフローチャートである。
【図8】実施形態に係る測定ユニットおよび情報処理ユニットの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】実施形態に係る測定ユニットおよび情報処理ユニットの処理手順を示すフローチャートである。
【図10】実施形態に係る情報処理ユニットの色変更処理手順を示すフローチャートである。
【図11】実施形態に係る情報処理ユニットの表示部に表示される初期画面を示す図である。
【図12】実施形態に係る情報処理ユニットの表示部に表示されるメニュー画面を示す図である。
【図13】実施形態に係る情報処理ユニットの表示部に表示される測定部設定画面を示す図である。
【図14】実施形態に係る情報処理ユニットの表示部に表示される測定部ヘルプウィンドウを示す図である。
【図15】実施形態に係る情報処理ユニットの表示部に表示される測定項目登録画面を示す図である。
【図16】実施形態に係る情報処理ユニットの表示部に表示される分析結果画面を示す図である。
【図17】実施形態に係る情報処理ユニットの表示部に表示される状態画面を示す図である。
【図18】実施形態に係る情報処理ユニットの表示部に表示される画面構成の一例を示す図である。
【図19】実施形態に係る情報処理ユニットの表示部に表示される画面構成の一例を示す図である。
【図20】実施形態に係る情報処理ユニットの表示部に表示される画面構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に係る臨床検体分析装置1の概略構成を示す正面図である。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態の臨床検体分析装置1は、血球計数装置である測定ユニット21、22および23と、情報処理ユニット3と、検体搬送装置50とを備えている。例えば測定ユニット21は、血液を分析して白血球(WBC)、赤血球(RBC)および血小板(PLT)などの数を算出する。情報処理ユニット3は、測定ユニット21、22および23から出力された測定結果を処理して分析結果を得る機能を有する。検体搬送装置50は、情報処理ユニット3からの指示により、測定ユニット21、22および23に検体を自動供給する装置である。情報処理ユニット3は、パーソナルコンピュータからなり、測定ユニット21、22および23に通信ケーブル3aを介して通信可能に接続されている。検体搬送装置50は、未測定のサンプルラックを収納する検体投入ユニット51、検体を収納したサンプルラックを測定ユニット21、22および23へ搬送する搬送ユニット52a、52b、52c、および測定済のサンプルラックを収納する検体収容ユニット53を備えている。搬送ユニット52aには、測定ユニット21に測定させる検体を搬送するための搬送経路521aと測定ユニット21で測定を行わない検体を搬送ユニット52b、52c又は検体収容ユニット53に搬送するための搬送経路522aを備えている。搬送ユニット52bおよび52cは、搬送ユニット52aと同様の構成を備えている。
【0021】
測定ユニット21、22および23の正面の右上部分には、それぞれの測定ユニットを色で識別するための発光部21a、22aおよび23aが設けられている。発光部21a、22aおよび23aは、それぞれ3色LEDを備えている。3色LEDは、ひとつのパッケージに赤色LEDチップ(R)、緑色LEDチップ(G)、および青色LEDチップ(B)を内蔵している。3色LEDとしては、例えば、日亜化学工業株式会社製の商品名「フルカラーLED(型名:NSTM515)」を用いることが出来る。
【0022】
図2は、測定ユニット21の構成を示すブロック図である。測定ユニット21は、試料供給部4と、WBC検出部5と、RBC検出部6と、HGB検出部7と、制御部8と、通信部9と、LED駆動回路10と、発光部21aと、センサ11を備えている。本実施の形態では、測定ユニット22および23は、発光部22aおよび23aがそれぞれ発光部21aとは異なる色で発光する以外は測定ユニット21と同様の構成を備えている。このため、以下で測定ユニット22および23の説明を行う場合、測定ユニット21と同じ構成については測定ユニット21と同じ図番を用いて説明する。
制御部8は、CPU82とROM及びRAMからなるメモリ83とを備え、測定ユニット21の各種構成要素の動作制御を行うようになっている。また、測定ユニット21のメモリ83は、測定ユニット21の装置ID11001を含む装置情報を記憶している。なお、測定ユニット22のメモリ83は装置ID11002を含む測定ユニット22の装置情報を記憶しており、測定ユニット23のメモリ83は装置ID11003を含む測定ユニット22の装置情報を記憶している。さらにメモリ83は、エラーを特定する情報であるエラーIDを記憶している。
LED駆動回路10は、発光部21aに備えられている3色のLEDチップの各々に供給する電圧を制御することで、発光部21aを所定の色で発光させるための回路である。発光部21aは、LED駆動回路10によってメモリ83に記憶されている色情報で示される色を表示することができる。
通信部9は、例えばRS−232Cインタフェース、USBインタフェース、又はEthernet(登録商標)インタフェースであり、情報処理ユニット3との間でデータの送受信を行うことが可能である。
また、センサ11は、測定ユニット21の動作状況を監視するために測定ユニット21の各種構成要素に設けられた複数のセンサである。例えば、試料供給部4には、ピペットが初期位置にあるか否かを検出するセンサおよびピペットが測定試料吸引位置にあるか否かを検出するセンサが設けられている。CPU82は、これらのセンサの出力に基づいてピッペトが初期位置から測定試料吸引位置まで所定の時間内に移動したか否かを監視している。
【0023】
試料供給部4は、検体容器から検体を吸引するピペット、検体と試薬を混合する混合容器、および検体および試薬を混合容器に供給するためのポンプなどを備える。試料供給部4は、血液を吸引し、吸引した血液から赤血球、血小板の測定、及びヘモグロビンの測定に供される試料の調製を行い、調整した試料をRBC検出部6及びHGB検出部7に供給している。また、試料供給部4は、吸引した血液と試薬(溶血剤、染色液)を混合し、白血球の測定に供される試料の調製を行い、調整した試料をWBC検出部5に供給している。
【0024】
WBC検出部5は、WBC測定(白血球数の測定)及びDIFF測定(白血球分類)を行うことができる光学検出部である。このWBC検出部5は、半導体レーザを使用したフローサイトメトリー法により、WBC測定及びDIFF測定を行うことができる。WBC検出部5の構成については、後に詳しく説明する。なお、WBC測定とは、白血球を計数し、試料中の白血球の濃度を算出する測定であり、DIFF測定とは、白血球を、リンパ球、好塩基球、好酸球、好中球、および単球、などに分類し、それぞれの試料中の濃度を算出する測定である。
【0025】
RBC検出部6は、RBC測定(赤血球数の測定)及びPLT測定(血小板数の測定)を行うRBC/PLT検出部である。このRBC検出部6はシースフローDC検出法によりRBC及びPLTの測定を行うことができる。
【0026】
HGB検出部7は、HGB測定(血液中の血色素量の測定)を行うHGB検出部である。このHGB検出部7は、SLS−ヘモグロビン法によりHGB測定を行うことができる。
【0027】
図3は、WBC検出部5の構成を示した斜視図である。図3に示すように、WBC検出部5は、レーザダイオード501、コリメータレンズ502、シースフローセル503、集光レンズ504、ピンホール板505、フォトダイオード506、集光レンズ507、ダイクロイックミラー508、フォトマルチプライヤチューブ(以下、フォトマルとよぶ)512、フィルタ509、ピンホール板510、フォトマルチプライヤチューブ(以下、フォトマルとよぶ)511、および、アンプ61〜63を含む。
【0028】
試料供給部4(図2参照)から供給された測定用試料は、シースフローセル503を流れる。レーザダイオード501から発せられた光は、シースフローセル503を流れる測定用試料をコリメータレンズ502を介して照射する。シースフローセル503を流れる測定用試料によって前方に散乱した光(前方散乱光)は、集光レンズ504とピンホール板505とを介してフォトダイオード506に入射する。シースフローセル503を流れる測定用試料によって側方に散乱した光(側方散乱光)は、集光レンズ507とダイクロイックミラー508とを介してフォトマル512に入射する。
【0029】
光が照射されることによって、シースフローセル503を流れる測定用試料から発せられた蛍光は、集光レンズ507とダイクロイックミラー508とフィルタ509とピンホール板510とを介してフォトマル511に入射する。フォトダイオード506は、入射された前方散乱光をその強度に応じた電気的な情報に変換して前方散乱光強度として出力する。フォトマル512は、入射された側方散乱光をその強度に応じた電気的な情報に変換して側方散乱光強度として出力する。フォトマル511は、入射された蛍光をその強度に応じた電気的な情報に変換して蛍光強度として出力する。フォトダイオード506から出力される前方散乱光強度と、フォトマル511から出力される蛍光強度と、フォトマル512から出力される側方散乱光強度とは、それぞれアンプ61、62、63によって増幅され、制御部8に入力される。
【0030】
なお、測定ユニット22および23は測定ユニット21と基本的に構成が同じであるため、測定ユニット21の構成と同様である測定ユニット22および23の構成についての説明は省略する。
【0031】
図4は、本発明の実施の形態に係る臨床検体分析装置1の情報処理ユニット3の構成を示すブロック図である。図4に示すように、情報処理ユニット3は、CPU(中央演算装置)31、RAM32、記憶装置33、入力装置34、表示装置35、出力装置36、通信インタフェース37および上述したハードウェアを接続する内部バス38で構成されている。CPU31は、内部バス38を介して情報処理ユニット3の上述したようなハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部の動作を制御する。また、CPU31は、記憶装置33のプログラム記憶部331に記憶されているコンピュータプログラムに従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。RAM32は、SRAM、SDRAM等の揮発性メモリで構成される。コンピュータプログラムの実行時にロードモジュールが展開され、コンピュータプログラムの実行時に発生する一時的なデータ等がRAM32に記憶される。
【0032】
記憶装置33は、内蔵される固定型記憶装置(ハードディスク)で構成されている。記憶装置33はプログラム記憶部331と装置情報記憶部332とを備えている。コンピュータプログラム記憶部331には、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラム等のCPU31に実行させるための種々のコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムの実行に用いるデータがインストールされている。例えば、測定項目を登録するためのアプリケーションプログラムと、測定ユニット21、22、および23のエラーに関する情報を取得したり、表示したりするためのアプリケーションプログラムとがこのプログラム記憶部331にインストールされている。また、装置情報記憶部332には、測定ユニット21、22および23の装置情報が記憶されている。図5は、装置情報記憶部332のデータ構成の例示図である。図5に示すように、測定ユニット21に対応する装置情報として、装置ID:11001、製品コード:AA000001、装置名:XE−1および色情報:青が記憶されている。また、測定ユニット22に対応する装置情報として、装置ID:11002、製品コード:AA000001、装置名:XE−2および色情報:緑が記憶されている。さらに、測定ユニット23に対応する装置情報として、装置ID:11003、製品コード:AA000001、装置名:XE−3および色情報:橙が記憶されている。
また、記憶装置33には、装置で起こり得る様々なエラーの態様(エラー名称、エラー発生箇所、エラーの復旧方法等)についての情報が予め記憶されている。
【0033】
通信インタフェース37は内部バス38に接続されており、測定ユニット21、22、および23と接続線3aを介して接続されることにより、データの送受信を行う。すなわち、通信インタフェース37は、測定の開始を示す指示情報等を測定ユニット21、22、および23へ送信し、測定データ等を受信する。
【0034】
入力装置34は、キーボード及びマウス等のデータ入力媒体である。表示装置35は、CRTモニタ、LCD等の表示装置であり、分析結果をスクリーンに表示する。出力装置36は、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ等の印刷装置である。
【0035】
情報処理ユニット3は、プログラム記憶部331のコンピュータプログラムをCPU31で実行することにより、測定ユニット21、22、および23から受信した測定データを処理し、白血球数(WBC)、赤血球数(RBC)、血色素量(HGB)、ヘマトクリット値(HCT)、平均赤血球容積(MCV)、平均赤血球血色素量(MCH)、平均赤血球血色素濃度(MCHC)、および血小板数(PLT)等を算出する。
【0036】
以下、本実施の形態に係る臨床検体分析装置1の動作について説明する。
【0037】
図6、図7、図8および図9は、本実施の形態に係る測定ユニット21のCPU82、測定ユニット22のCPU82及び情報処理ユニット3のCPU31の処理手順を示すフローチャートである。以下、測定ユニット21のCPU82および情報処理ユニット3のCPU31の処理について説明する。
【0038】
まず、ユーザの操作により、情報処理ユニット3の電源が入れられると、CPU31は、図11に示す初期画面35aを情報処理ユニット3の表示装置35に表示する(S2−1)。図11に示すように、初期画面35aには、測定ユニット21のメニュー画面211aを表示させるアイコン821、測定ユニット22のメニュー画面211bを表示させるアイコン822、及び測定ユニット23のメニュー画面211cを表示させるアイコン823が設けられている。
【0039】
次に、ユーザの操作により、アイコン821、アイコン822又はアイコン823がクリックされると、CPU31は、クリックされたアイコンに対応するメニュー画面の表示指示を受け付ける(S2−2)。そして、CPU31は、クリックされたアイコンに対応する測定ユニットの装置情報を装置情報記憶部332から検索し、対応する装置情報に含まれる色情報に対応する色が付されたメニュー画面211a、211b又は211cを表示する(S2−3)。
【0040】
図12(a)は測定ユニット21のメニュー画面211aの一例を示す図である。図12(a)に示すように、メニュー画面211aには、タイトルバー91aと、ツールバー92aと、機能画面領域93a等と、が設けられている。タイトルバー91aは、装置情報記憶部332から取得した色情報に対応する色で表示されるとともに、タイトルバー91aの左端には、装置名が表示される。具体的には、タイトルバー91aは、青色で表示されるとともに、タイトルバー91aの左端には、装置名であるXE−1が表示される。また、ツールバー92aには、登録ボタン921、測定開始ボタン922、分析結果ボタン923、メニューボタン924および状態画面ボタン925等が設けられている。機能表示領域93aには、図15(a)に示す測定項目登録画面212aを表示させるための測定登録アイコン931、シャットダウンアイコン932および図13に示す測定部設定画面61aを表示させるための設定アイコン933等が設けられている。
図12(b)は、測定ユニット22のメニュー画面211bの一例を示す図であり、図12(c)は、測定ユニット23のメニュー画面211cの一例を示す図である。メニュー画面211bおよび211cはメニュー画面211aと基本的な構成は同じであるので説明を省略する。ただし、メニュー画面211aと違って、メニュー画面211bのタイトルバー91bは、緑色で表示され、タイトルバー91bの左端には、装置名であるXE−2が表示される。また、メニュー画面211cのタイトルバー91cは、橙色で表示され、タイトルバー91cの左端には、装置名であるXE−3が表示される。
【0041】
ユーザの操作により、測定ユニット21の電源が入れられると、測定ユニット21のCPU82は、測定ユニット21のメモリ83に記憶されている装置ID:11001、測定ユニット21に設置されている試薬情報等を、装置情報として、通信部9を介して情報処理ユニット3に送信する(S1−1)。
なお、メモリ83が発光部21aを何色で点灯させるかを示す色情報を記憶している場合には、CPU82は装置情報として色情報も情報処理ユニット3に送信する。
【0042】
情報処理ユニット3のCPU31は、装置情報を、通信インタフェース37を介して受信したか否かを判断し(S2−4)、装置情報を受信した場合には、受信した装置情報に色情報が含まれているか否かを判断する(S2−5)。
【0043】
装置情報に色情報が含まれている場合には、CPU31は、装置情報受信完了通知を測定ユニット21に送信する(S2−7)。装置情報に色情報が含まれていない場合には、CPU31は受信した装置情報をもとに装置情報記憶部332を検索し、測定ユニット21と対応した青という色情報を取得し(S2−6)、取得した色情報とともに装置情報受信完了通知を、通信インターフェイス37を介して測定ユニット21に送信する(S2−7)。
【0044】
測定ユニット21のCPU82は、通信部9を介して装置情報受信完了通知を受信した否かを判断する(S1−2)。CPU82は、装置情報受信完了通知を受信すると、発光部21aを点灯させる(S1−3)。
なお、CPU82は、ステップ1−2で受信した装置情報受信完了通知に色情報が含まれていない場合、メモリ83に記憶されている色情報で示される色に発光部21aを点灯させる。また、CPU82は、受信した装置情報受信完了通知に青という色情報が含まれている場合、受信した色情報を装置情報としてメモリ83に記憶させるとともにLED駆動回路10を制御して発光部21aを青色に点灯させる。
【0045】
情報処理ユニット3のCPU31は、図13に示される測定部設定画面61aが表示装置35に表示されているか否かを判断する(S2−8)。CPU31は、測定部設定画面61aが表示されている場合には、処理をステップ2−11に進め、測定部設定画面61aが表示されていない場合には、測定部設定画面61aの表示指示を受け付けたか否かを判断する(S2−9)。CPU31は、測定部設定画面61aの表示指示を受け付けていない場合には処理をステップ2−12に進め、表示指示を受け付けた場合には測定部設定画面61aを表示する(S2−10)。
なお、測定部設定画面61aの表示指示は、図12のメニュー画面211aにおいて設定アイコン933が選択されることによって行われる。メニュー画面211bとメニュー画面211cにおいても、メニュー画面211aの場合と同様にして、測定部設定画面61aの表示指示は行われる。
【0046】
図13に示される測定部設定画面61aには、装置識別項目611aを含むメニューツリー表示領域611と、色情報切替ボタン612a、色情報切替ボタン612b及び色情報切替ボタン612cを含む装置識別設定メニュー612と、OKボタン613とが設けられている。測定部設定画面61aにおいて、メニューツリー表示領域611の装置識別項目611aが選択されることによって、装置識別設定メニュー612が表示される。
【0047】
ステップS2−11の色変更処理について、図10を用いて説明する。CPU31は、色情報の設定を受け付けたか否かを判断し(S4−1)、色情報の設定を受け付けた場合には、装置情報記憶部332に記憶されている色情報を更新する(S4−2)。
色情報の設定は、以下の手順で行われる。まず、色情報切替ボタン612aがクリックされることでプルダウンメニューが表示される。次に、プルダウンメニューに表示された色情報の中から一つの色情報が選択され、OKボタン613がクリックされた後、色情報の設定は完了する。なお、色情報切替ボタン612aによって測定ユニット21の色情報を変更したが、測定ユニット22の色情報を変更する場合には色情報切替ボタン612bが、測定ユニット23の色情報を変更する場合には色情報切替ボタン612cがそれぞれ使用される。
【0048】
次に、CPU31は、測定ユニット用画面に表示されている色を変更する(S4−3)。ここで、測定ユニット用画面とは、測定ユニットごとに表示される画面と図17に示す状態画面71aとの総称である。例えば、測定ユニット21用に割り当てられた色が変更された場合、図12に示すメニュー画面211a、図15に示す測定項目登録画面212aおよび図16に示す分析結果画面213aのタイトルバー91aと、図14に示す測定部ヘルプウィンドウ510aのタイトルバー511aと、図17に示す状態画面71aのアイコン721と、に表示されていた色が変更される。測定ユニット22および測定ユニット23に割り当てられた色が変更された場合も、測定ユニット21の場合と同様であるので説明を省略する。
【0049】
次に、CPU31は、変更された色情報を含むLED点灯色変更指示を通信インターフェイス37を介して測定ユニット21に送信する(S4−4)。
【0050】
図7において、CPU82はLED点灯色変更指示を受信したか否かを判断し(S1−4)、受信していない場合には処理をステップ1−6に進め、受信した場合には受信した色情報に基づいてLED駆動回路10を制御して発光部21aの発光色を変更すると共にメモリ83に記憶された装置情報の色情報を更新する(S1−5)。
【0051】
CPU82は、センサ11がエラーを検出したか否かを判断し(S1−6)エラーを検出していない場合には、処理をステップ1−8に進め、エラーを検出した場合には、メモリ83から対応するエラーIDを読み出して、装置IDとエラーIDを含むエラー情報を生成し、エラー情報を、通信部9を介して情報処理ユニット3に送信する(S1−7)。
【0052】
情報処理ユニット3のCPU31は、エラー情報を受信したか否かを判断し(S2−12)、エラー情報を受信していない場合には、処理をステップ2−14に進め、エラー情報を受信した場合には、図14に示す測定部ヘルプウィンドウ510aを、表示装置35に先に表示されている画面上に重ねて表示させる(S2−13)。またその際、CPU31はアラーム音を鳴らすように図示しないスピーカーを制御する。
【0053】
図14(a)は測定ユニット21の測定部ヘルプウィンドウ510aの一例を示す図である。測定部ヘルプウィンドウ510aには、タイトルバー511aと、エラーリスト(エラー名称表示エリア)512aと、アクション表示エリア(復旧操作表示エリア)513a等と、が設けられている。タイトルバー511aは、装置情報記憶部332から取得した色情報に基いて青色で表示される。また、エラーリスト512aには、検出された1又は複数のエラー名称が表示される。図14(a)では、エラーリスト512aに3個のエラー名称が上下に羅列して表示されている。このエラーリスト512aには優先順位の高い順番でエラー名称が表示される。また、アクション表示エリア513aには、エラーリスト512aで選択されたエラーに対応するアクションメッセージが表示される。ここで、アクションメッセージとは、主としてエラーの復旧方法に関する情報であって、エラーを復旧するための手順を文章(テキスト)で表したものである。
【0054】
測定部ヘルプウィンドウ510aが立ち上がった直後の初期状態では、エラーリスト512a内の最上部のエラー名称が選択された状態になっている。選択されたエラー名称に対応したアクションメッセージがアクション表示エリア513aに表示される。ユーザが他のエラー名称を選択すると、そのエラー名称に対応したアクションメッセージがアクション表示エリア513aに表示される。
【0055】
図14(b)は、測定ユニット22の測定部ヘルプウィンドウ510bを示す図であり、図14(c)は、測定ユニット23の測定部ヘルプウィンドウ510cを示す図である。測定部ヘルプウィンドウ510bおよび510cは測定部ヘルプウィンドウ510aと基本的な構成は同じであるので説明を省略する。ただし、測定部ヘルプウィンドウ510aと違って、測定部ヘルプウィンドウ510bのタイトルバー511bは、緑色で表示され、測定部ヘルプウィンドウ510cのタイトルバー511cは、橙色で表示される。
【0056】
CPU31は、測定部ヘルプウィンドウ510aのボタン514aが選択されると測定部ヘルプウインドウの表示処理を終了し、処理をステップ2−14に進め、図15(a)に示す測定項目登録画面212aが表示装置35に表示されているか否かを判断する(S2−14)。
【0057】
図15(a)は測定ユニット21の測定項目登録画面212aの一例を示す図である。測定項目登録画面212aには、タイトルバー91aと、ツールバー92aと、機能画面領域93a等と、が設けられている。タイトルバー91aは、装置情報記憶部332から取得した色情報に基づいて青色で表示され、タイトルバー91aの左側の領域に装置名であるXE−1が表示される。また、ツールバー92aには、登録ボタン921、測定開始ボタン922、分析結果ボタン923、メニューボタン924および状態画面ボタン925等が設けられている。そして、機能表示領域93aには、検体番号入力領域10aと測定項目選択ボタン10b等とが設けられている。
【0058】
図15(b)は、測定ユニット22の測定項目登録画面212bを示す図であり、図15(c)は、測定ユニット23の測定項目登録画面212cを示す図である。測定項目登録画面212bおよび212cは測定項目登録画面212aと基本的な構成は同じであるので説明を省略する。ただし、測定項目登録画面212aと違って、測定項目登録画面212bのタイトルバー91bは、緑色で表示されるとともに装置名であるXE−2が表示され、測定項目登録画面212cのタイトルバー91cは、橙色で表示されるとともに装置名であるXE−3が表示される。
【0059】
図8において、測定項目登録画面212aが表示されていない場合、CPU31は、測定項目登録画面表示指示を受け付けたか否かを判断し(S2−15)測定項目登録画面表示指示を受け付けていない場合には、処理をステップ2−20に進め、測定項目登録画面表示指示を受け付けた場合には、図15(a)に示す測定項目登録画面212aを表示する(S2−16)。測定項目登録画面212aは、ユーザがマウスを用いて、メニュー画面211aの測定登録アイコン931を選択することにより図12(a)の機能表示領域93aに表示される。
【0060】
CPU31は、測定項目登録画面212aにおいて測定項目の入力を受け付けたか否かを判断し(S2−17)測定項目の入力を受け付けていない場合には、処理をステップ2−20に進め、測定項目の入力を受け付けた場合には、測定開始指示を受け付けたか否かを判断する(S2−18)。
【0061】
測定開始指示を受け付けていない場合には、CPU31は処理をステップ2−20に進め、測定開始指示を受け付けた場合には、CPU31は測定開始指示を測定ユニット21に送信する(S2−19)。なお、測定開始指示は、測定項目登録画面212aのツールバー92aに設けられた測定開始ボタン922が選択されることにより行われる。
【0062】
測定ユニット21のCPU82は、測定ユニット21が測定開始指示を受信したか否かを判断し(S1−8)、測定開始指示を受信していない場合には、処理をステップ1−11に進め、測定開始指示を受信した場合には、CPU82は、検体の測定を行うように試料供給部4、WBC検出部5、RBC検出部6およびHGB検出部を制御する(S1−9)。
【0063】
本実施の形態において、ステップ1−9では以下の処理が行われている。まずCPU82は、赤血球および血小板測定用の測定試料(以下、「RBC/PLT測定試料」とする)、白血球測定用の測定試料(以下、「WBC測定試料」とする)およびヘモグロビン測定用の測定試料(以下、「HGB測定試料」とする)を試料供給部4に調製させる。続いて、CPU82は、RBC/PLT測定試料の測定、WBC測定試料の測定、およびHGB測定試料の測定を行うようにWBC検出部5、RBC検出部6およびHGB検出部をそれぞれ制御する。
【0064】
次に、CPU82は、測定データを、通信部9を介して情報処理ユニット3に送信する(S1−10)。ここで、測定データとは、例えばWBC測定試料をWBC検出部5において測定した測定データである。
【0065】
図8において、情報処理ユニット3のCPU31は、測定データを受信したか否かを判断し(S2−20)、測定データを受信した場合には、CPU31は、情報処理ユニット3が受信した測定データに基づいて、測定試料に含まれる粒子の分類・計数処理を実行する(S2−21)。
【0066】
図9において、CPU31は、図16(a)に示す分析結果画面213aが表示装置35に表示されているか否かを判断し(S2−22)、分析結果画面213aが表示されていない場合には、分析結果画面の表示指示を受付けたか否かを判断し(S2−23)、表示指示を受付けた場合には分析結果画面213aを図12(a)の機能表示領域93aに表示する(S2−24)。
【0067】
図16(a)は測定ユニット21の分析結果画面213aの一例を示す図である。分析結果画面213aには、タイトルバー91aと、ツールバー92aと、機能画面領域93a等と、が設けられている。タイトルバー91aは、装置情報記憶部332から取得した色情報に基づいて青色で表示され、その左側の領域に装置名であるXE−1が表示される。また、ツールバー92aには、登録ボタン921、測定開始ボタン922、分析結果ボタン923、メニューボタン924および状態画面ボタン925等が設けられている。そして、機能表示領域93aには、検体番号等を表示する検体情報表示領域11aと測定結果の数値データを表示する測定結果表示領域11b等とが設けられている。
【0068】
図16(b)は、測定ユニット22の分析結果画面213bを示す図であり、図16(c)は、測定ユニット23の分析結果画面213cを示す図である。分析結果画面213bおよび213cは分析結果画面213aと基本的な構成は同じであるので説明を省略する。ただし、分析結果画面213aと違って、分析結果画面213bのタイトルバー91bは、緑色で表示されるとともに装置名であるXE−2が表示され、分析結果画面213cのタイトルバー91cは、橙色で表示されるとともに装置名であるXE−3が表示される。
【0069】
分析結果画面表示指示は、ユーザがマウスを用いて、メニュー画面211a又は測定項目登録画面212aのツールバー92aに表示されている分析結果ボタン923を選択することにより行われる。そして、分析結果画面213aは図12(a)の機能画面領域93aに表示される。
【0070】
CPU31は、図17に示す状態画面71aが表示装置35に表示されているか否かを判断し(S2−25)、状態画面71aが表示されていない場合には、状態画面表示指示を受け付けたか否かを判断し(S2−26)、状態画面表示指示を受け付けた場合には状態画面71aを表示装置35に表示する(S2−27)。
【0071】
図17は状態画面71aの一例を示す図である。図17に示すように、状態画面71aには、情報処理ユニット3に接続されている測定ユニット21を示すアイコン721、測定ユニット22を示すアイコン722および測定ユニット23を示すアイコン723と測定ユニット21の状態を表示する状態表示領域721a、測定ユニット22の状態を表示する状態表示領域722aおよび測定ユニット23の状態を表示する状態表示領域723aとが設けられている。アイコン721は、装置情報記憶部332から取得した色情報に基づいて青色で表示され、装置名であるXE−1が表示される。同様に、アイコン722は、緑色で表示されるとともに装置名であるXE−2が表示され、アイコン723は、橙色で表示されるとともに装置名であるXE−3が表示される。
【0072】
なお、状態画面表示指示は、ユーザがマウスを用いて、メニュー画面211a、測定項目登録画面212a又は分析結果画面213aのツールバー92aに表示されている状態画面ボタン925を選択することにより行われる。
【0073】
図9において、CPU31は、シャットダウン指示を受け付けたか否かを判断し(S2−28)、シャットダウン指示を受け付けていない場合には、処理をステップ2−8に戻し、シャットダウン指示を受け付けた場合には、CPU31は、シャットダウン信号を、通信インターフェイス37を介して測定ユニット21に送信する(S2−29)。
【0074】
本実施の形態では、シャットダウン指示は、メニュー画面211aのシャットダウンアイコン932が選択されることにより実行される。なお、メニュー画面211aの表示は、測定項目登録画面212aおよび分析結果画面213aに設けられているツールバー92aのメニューボタン924が選択されることにより実行される。
【0075】
図9において、測定ユニット21のCPU82は、測定ユニット21がシャットダウン信号を受信したか否かを判断し(S1−11)シャットダウン信号を受信していない場合には、処理をステップ1−4に戻し、シャットダウン信号を受信した場合には、CPU82は、測定ユニット21のシャットダウン処理を実行する(S1−12)。
【0076】
シャットダウン処理が完了すると、CPU82は情報処理ユニット3にシャットダウン完了通知を、通信部9を介して送信し(S1−13)、処理を終了する。
【0077】
情報処理ユニット3のCPU31は、シャットダウン完了通知を受信したか否かを判断し(S2−30)、シャットダウン完了通知を受信すると処理を終了する。
【0078】
以上においては、情報処理ユニット3のCPU31および測定ユニット21のCPU82の処理について、図6〜9のフローチャートに基づいて説明したが、測定ユニット22のCPU82の処理(S3−1〜S3−13)は測定ユニット21のCPU82の処理と同様であるので、説明を省略する。また、測定ユニット23のCPU82の処理は、測定ユニット21のCPU82の処理と同様であるので、測定ユニット23のCPU82の処理についてはフローチャートおよび説明を省略する。
【0079】
以上のように、本実施の形態では、発光部21aが青色に発光するとともにタイトルバー91aおよびタイトルバー511aが青色で表示され、発光部22aが緑色に発光するとともにタイトルバー91bおよびタイトルバー511bが緑色で表示され、発光部23aが橙色に発光するとともにタイトルバー91cおよびタイトルバー511cが橙色で表示されている。このため、測定ユニットと測定ユニットごとに表示される画面に表示される情報との対応を、ユーザは色によって容易に認識することができる。また、このように、標識を表示する部分を画面の一部とすることで、標識となる情報を測定ユニットに関する情報と同一の画面に表示しても標識となる情報以外の測定ユニットに関する情報を表示する領域を広く保つことができる。
【0080】
さらに、本実施の形態では、図17の状態画面71aのアイコン721が発光部21aと同じ青色で表示され、アイコン722が発光部22aと同じ緑色で表示され、アイコン723が発光部23aと同じ橙色で表示される。このため、アイコンと測定ユニットとの対応を、ユーザは色によって容易に認識することができる。
【0081】
また、本実施の形態では、情報処理ユニット3は、測定部設定画面61aで測定ユニット21、22および23の発光部21a、22aおよび23aに表示される色を変更できる構成を備えている。このため、ユーザが測定ユニットごとに一台ずつ表示する色情報を設定する手間を省くことができる。
【0082】
また、本実施の形態では、情報処理ユニット3が、測定部設定画面61aでタイトルバー91a、91bおよび91cと、タイトルバー511a、511bおよび511cと、の色を変更できる構成を備えている。これにより、ユーザは、測定ユニットと測定ユニットごとに表示される画面とで対応している色をユーザ自身で決めることが出来、測定ユニットごとに表示される画面に表示されている情報と測定ユニットとの対応をより容易に認識できる。また、同様に、情報処理ユニット3は、アイコン721、722および723に表示される色を変更できる構成を備えている。これにより、ユーザは、測定ユニットとアイコンとで対応している色をユーザ自身で決めることが出来、アイコンと測定ユニットとの対応をより容易に認識できる。
【0083】
また、本実施の形態のように、発光部21a、22aおよび23aに複数の色を表示可能なLEDが用いられた場合、必要なLEDの数は一つでよい。このため、発光部21a、22aおよび23aに複数の色を表示可能なLEDが用いられた場合、発光部21a、22aおよび23aに、一色だけ表示可能なLEDが複数用いられた場合あるいはディスプレイが用いられた場合よりも、発光部21a、22aおよび23aを設けるためのスペースが少なくすることができる。
【0084】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【0085】
上記実施の形態では、測定ユニット21、22および23に血球計数装置を適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、尿分析装置、血液凝固測定装置、免疫分析装置、生化学分析装置、遺伝子増幅測定装置等の他の臨床検体分析装置を適用してもよい。
【0086】
また、上記実施の形態では、各測定ユニットの標識表示部として発光部が用いられているが、本発明はこれに限らず、測定ユニット21、22および23がディスプレイを備え、標識として絵や装置名が用いられる構成としてもよい。測定ユニット21、22および23がディスプレイを備えている場合、色のみあるいは絵のみが標識として用いられるだけでなく、色とテキスト情報あるいは絵とテキスト情報等のいくつかの情報の組み合わせが標識として用いられてもよい。また、各測定ユニットの標識表示部として、各測定ユニットの筺体を、それぞれ異なる色の筺体で構成するようにしてもよく、また、それぞれの筺体に装置名や装置を示す絵を予め表示しておくようにしてもよい。これらの場合には、サービスマンが各装置を設置する際に、情報処理ユニット3の装置情報記憶部332に記憶されている装置情報として、各測定ユニットの色、装置名、絵などを登録するようにすればよい。
【0087】
また、上記実施の形態では、測定ユニットに関する情報を表示する画面としてメニュー画面、測定登録画面、分析結果画面、および測定部ヘルプウィンドウを示したが、本発明はこれに限らず、患者情報を登録する患者登録画面、医師名を登録する医師登録画面、病棟名を登録する病棟登録画面、及び精度管理が正常に行われていることを判断するための情報を表示する精度管理画面等の測定ユニットに関する情報を表示する他の画面であってもよい。
【0088】
また、上記実施の形態では、測定ユニットごとに表示される画面として、図12、14、15および16に示す画面を示したが、本発明はこれに限らず、図18、19および20に示したように、一つの画面の中で測定ユニットごとに表示領域が分かれている構成をしている画面でもよい。例えば、図18に示す画面41には、測定ユニット21の標識を表示する標識表示領域41a、測定ユニット22の標識を表示する標識表示領域41bおよび測定ユニット23の標識を表示する41cと測定ユニット21に関する情報を表示する情報表示領域411a、測定ユニット22に関する情報を表示する情報表示領域411bおよび測定ユニット23に関する情報を表示する情報表示領域411cが設けられている。標識表示領域41aは、装置情報記憶部332から取得した色情報に基づいて青色で表示され、その左側の領域に装置名であるXE−1が表示される。情報表示領域411aには、例えば図12、15および16で示した機能表示領域93aに表示される情報および図14で示したエラーリスト512aおよびアクション表示エリア513aに表示される情報等が表示される。また、標識表示領域41aと同様に、標識表示領域41bは緑色で表示されるとともに装置名XE−2が表示され、標識表示領域41cは橙色で表示されるとともに装置名XE−3が表示される。
なお、図18、19および20は画面構成の一例であり、標識表示領域41aに対応しているのが42aおよび43aであり、情報表示領域411aに対応しているのが422aおよび433aである。同様に41bは42bおよび43bと対応し、41cは42cおよび43cに対応し、411bは422bおよび433bと対応し、411cは422cおよび433cと対応している。
【0089】
また、上記実施の形態では、情報処理ユニット3が、測定ユニット21、22および23の発光部21a、22aおよび23aの発光色を変更できる構成を備えている。しかし、本発明はこれに限らず、測定ユニット21、22および23が、発光部21a、22aおよび23aの発光色を変更できる構成とし、その情報を情報処理ユニット3に送信して、装置情報記憶部332に記憶されている装置情報を更新する構成としてもよい。
【0090】
また、上記実施の形態では、タイトルバー91a、91bおよび91cと、タイトルバー511a、511bおよび511cと、に標識となる色を表示しているが、本発明はこれに限らず、例えばツールバー92a、92bおよび92cあるいはタイトルバー91a、91bおよび91cに表示される装置名の文字等、の測定ユニットに関する情報を表示する領域を広く保つことができる領域に、標識となる色を表示する構成としてもよい。
【0091】
また、上記実施の形態では、発光部21a、22aおよび23aは、複数の色を表示可能な一つのLEDを備える構成となっているが、本発明はこれに限らず、例えば、発光部21a、22aおよび23aが、赤色LED、緑色LED又は青色LED等の一色だけ表示可能なLEDを複数備える構成とし、測定ユニット21、22又は23に割り当てられた色を表示可能なLEDだけが点灯する構成としてもよい。また、発光部を白色光源と複数の色のフィルタを備えた構成とし、フィルタを切替えることで発光部の色を変更する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0092】
1 臨床検体分析装置
21,22,23 測定ユニット
21a,22a,23a 発光部
3 情報処理ユニット
4 試料供給部
5 WBC検出部
6 RBC検出部
7 HGB検出部
8 制御部
82 CPU
83 メモリ
9 通信部
10 LED駆動回路
11 センサ
31 CPU
33 記憶部
331 プログラム記憶部
332 装置情報記憶部
35 表示装置
37 通信インタフェース


【特許請求の範囲】
【請求項1】
臨床検体を測定するための第1測定ユニット、臨床検体を測定するための第2測定ユニット、および第1および第2測定ユニットと情報通信可能に接続された情報処理ユニットを備えた分析装置であって、
第1測定ユニットが、第1測定ユニットを視覚的に認識可能な第1標識を備え、
第2測定ユニットが、第2測定ユニットを視覚的に認識可能であり第1標識とは異なる第2標識を備え、
情報処理ユニットは、
第1測定ユニットに関する情報を表示する第1表示画面および第2測定ユニットに関する情報を表示する第2表示画面を表示するための情報表示部と、
情報表示部に第1表示画面を表示する場合には、第1標識を第1表示画面とともに情報表示部に表示し、情報表示部に第2表示画面を表示する場合には、第2標識を第2表示画面とともに情報表示部に表示する表示制御部と、を備える分析装置。
【請求項2】
情報処理ユニットは、第1および第2標識を設定するための設定手段を備え、
第1測定ユニットは、設定手段により設定された第1標識を表示し、
第2測定ユニットは、設定手段により設定された第2標識を表示する請求項1記載の分析装置。
【請求項3】
情報処理ユニットは、第1および第2標識を設定するための設定手段を備え、
表示制御部は、設定手段により設定された第1標識を第1表示画面とともに情報表示部に表示し、設定手段により設定された第2標識を第2表示画面とともに情報表示部に表示する請求項1又は2記載の分析装置。
【請求項4】
第1標識は第1色で表される標識であり、
第2標識は第1色とは異なる第2色で表される標識である請求項1乃至3のいずれかに記載の分析装置。
【請求項5】
表示制御部は、第1表示画面を表示する場合には第1表示画面の一部を第1色で表示し、第2表示画面を表示する場合には第2表示画面の一部を第2色で表示する請求項4に記載の分析装置。
【請求項6】
臨床検体を測定するための第3測定ユニットを備え、第3測定ユニットは、第3測定ユニットを視覚的に認識可能であり第1および第2標識とは異なる第3標識を備え、
表示制御部は、情報表示部に、第3測定ユニットに関する情報を表示する第3表示画面を表示する場合には、第3標識を第3表示画面とともに情報表示部に表示する請求項1記載の分析装置。
【請求項7】
臨床検体を測定するための第1測定ユニット、臨床検体を測定するための第2測定ユニット、および第1および第2測定ユニットと情報通信可能に接続された情報処理ユニットを備えた分析装置であって、
第1測定ユニットが、第1測定ユニットを視覚的に認識可能な第1標識を備え、
第2測定ユニットが、第2測定ユニットを視覚的に認識可能であり第1標識とは異なる第2標識を備え、
情報処理ユニットは、
第1測定ユニットの情報を表示する第1表示領域と、第2測定ユニットの情報を表示する第2表示領域と、を備える表示画面を表示する情報表示部と、
情報表示部に表示画面を表示する場合には、第1標識を第1表示領域に表示し、第2標識を第2表示領域に表示する表示制御部と、を備える分析装置。
【請求項8】
情報処理ユニットは、第1および第2標識を設定するための設定手段を備え、
第1測定ユニットは、設定手段により設定された第1標識を表示し、
第2測定ユニットは、設定手段により設定された第2標識を表示する請求項7記載の分析装置。
【請求項9】
第1標識は第1色で表される標識であり、
第2標識は第1色とは異なる第2色で表される標識である請求項7又は8記載の分析装置。
【請求項10】
臨床検体を測定するための第3測定ユニットを備え、第3測定ユニットは、第3測定ユニットを視覚的に認識可能であり第1および第2標識とは異なる第3標識を備え、
表示制御部は、表示画面に、第3測定ユニットの情報を表示する第3表示領域を表示し、第3表示領域に第3標識を表示する請求項7記載の分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−75378(P2011−75378A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−226317(P2009−226317)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(390014960)シスメックス株式会社 (810)
【Fターム(参考)】