分解能制御装置を有するコンピュータ入力装置
【課題】光マウスのイメージ分解能を調整可能にすること
【解決手段】本発明は、可変イメージ分解能を有する光ポインタ制御装置を対象とする。一実施形態において、ポインタ制御装置は、ナビゲーション表面に対してレンズ又はセンサの位置を調整する、ひいてはイメージ分解能を調整するための機構を含む。光ポインタ制御装置内のレンズ又はセンサの位置を調整するための機構は、ナビゲーション表面に対してレンズ及び／又はセンサの位置を調整するための機械式、電気機械式、及び電子式のコンポーネントを含むことができる。機構はマイクロコントローラを介して制御され得る。また、本発明は、動作中にユーザが光マウスの分解能を制御することを可能にするための方法も対象とする。レンズ及び／又はセンサの位置は、所定の光路に応じて、例えばアクチュエータにより最適化され得る。
【解決手段】本発明は、可変イメージ分解能を有する光ポインタ制御装置を対象とする。一実施形態において、ポインタ制御装置は、ナビゲーション表面に対してレンズ又はセンサの位置を調整する、ひいてはイメージ分解能を調整するための機構を含む。光ポインタ制御装置内のレンズ又はセンサの位置を調整するための機構は、ナビゲーション表面に対してレンズ及び／又はセンサの位置を調整するための機械式、電気機械式、及び電子式のコンポーネントを含むことができる。機構はマイクロコントローラを介して制御され得る。また、本発明は、動作中にユーザが光マウスの分解能を制御することを可能にするための方法も対象とする。レンズ及び／又はセンサの位置は、所定の光路に応じて、例えばアクチュエータにより最適化され得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、コンピュータシステム用のユーザ入力装置に関し、より具体的には、分解能制御装置を有する光ポインタ制御装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
光ポインタ制御装置（マウス）のようなコンピュータ入力装置は、ポインタ制御装置の相対的位置の変化を求めるためにデジタルイメージング（デジタル画像処理）を使用する。係る用途において、光源が、ポインタ制御装置の下のナビゲーション表面（移動表面）を照明し、レンズが、ナビゲーション表面のイメージをＣＭＯＳセンサのような光センサ上へ結像させる。光ポインタ制御装置は、ナビゲーション表面がレンズの下を通過する際に、ナビゲーション表面の一連のイメージを捕捉することにより、動きを検出する。これらのイメージが処理されて、１つのイメージから次ぎのイメージまでのポインタ制御装置の位置の変化が求められる。ポインタ制御装置の相対的な位置の変化は、連続したイメージ間の共通の特徴を監視することにより求められ得る。位置の変化の大きさと方向が求められて、コンピュータに提供される。対応する動きは、例えば、カーソルの動きによってコンピュータディスプレイ上に生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
一般的な光ポインタ制御装置の中を通る光路（表面からセンサまで）は、ナビゲーション表面に対するレンズと光センサの位置が固定されているので、本質的に一定である。この結果、光ポインタ制御装置の分解能も固定され、ひいては繰り返しパターンを有する木材のような表面の「被写界深度」の差異を考慮することもできない。光ポインタ制御装置は、コンピュータスクリーン上の不規則なカーソルの挙動によって明白に示されるように、係る表面上で十分にトラッキングできないことが多い。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
本発明は、可変イメージ分解能を有する光ポインタ制御装置を対象とする。一実施形態において、ポインタ制御装置は、ナビゲーション表面に対してレンズ又はセンサの位置を調整する、ひいてはイメージ分解能を調整するための機構を含む。
【０００５】
光ポインタ制御装置内のレンズ又はセンサの位置を調整するための機構は、ナビゲーション表面に対してレンズ及び／又はセンサの位置を調整するための機械式、電気機械式、及び電子式のコンポーネントを含むことができる。機構はマイクロコントローラを介して制御され得る。
【０００６】
また、本発明は、動作中にユーザが光マウスの分解能を制御することを可能にするための方法も対象とする。レンズ及び／又はセンサの位置は、所定の光路に応じて、例えばアクチュエータにより最適化され得る。
【０００７】
以下の本発明の詳細な説明がより良好に理解され得るために、上述の説明は、本発明の特徴と技術的な利点をかなり大ざっぱに概説した。本発明のさらなる特徴と利点は、以下に説明され、本発明の特許請求の範囲の主題を形成する。当業者には理解されるように、概念および開示された特定の実施形態は、本発明の同じ目的を実施するために修正または他の構造を設計することを基礎として、容易に利用され得る。また、当業者には理解されるように、係る等価の構成は、添付の特許請求の範囲に記載されたような本発明の思想と範囲から逸脱しない。本発明に特有であると考えられる新規な特徴は、本発明の構成および動作の方法に関してであり、さらなる目的と共に添付図面に関連して説明される。しかしながら、各図面が例示と説明のためだけに提供されており、本発明を制限することが意図されていないことは特に理解されるべきである。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、光ポインタ制御装置（光マウス）のイメージ分解能を調整することが可能となり、ひいては光ポインタ制御装置（光マウス）の良好な動作が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】
ここで、本発明をより完全に理解するために、添付図面に関連してなされる以下の説明を参照する。
【００１０】
図１は、ナビゲーション表面１１上に置かれ、上側カバーが取り外された状態の光マウス１０の断面図を示す。光マウス１０は、発光ダイオード（ＬＥＤ）１２、結像レンズ１３、及びイメージセンサ１４を含む。図４にも示されるように、レンズ１３とイメージセンサ１４との間の距離はセンサ距離と呼ばれ、レンズ１３とナビゲーション表面１１との間の距離は表面距離と呼ばれる。一実施形態において、光マウス１０のイメージ分解能は、センサ距離および／または表面距離を増減することにより調整され得る。一実施形態において、センサ距離と表面距離はそれぞれ、一対のアクチュエータ２０、２１を介して別個に制御される。センサ及びレンズの位置は、例えば、所望の分解能レベルを提供するように、コントローラを介して最適化され得る。
【００１１】
図２は、光マウス１０の部分２００の図であり、レンズ１３とイメージセンサ１４との間に配置されたアクチュエータ２０、及びレンズ１３とナビゲーション表面１１との間に配置されたアクチュエータ２１を示す。アクチュエータ２０を用いてセンサ距離が変更され、アクチュエータ２１を用いて表面距離が変更される。アクチュエータ２０、２１は、電気機械式装置、又は光線を移動または再集束させることができる任意のタイプの装置とすることができる。アクチュエータ２０、２１は、例えば、オンボードマイクロプロセッサを介して動きを制御するために位置センサを含むことができる。これらセンサの各々の１つ又は複数が設けられ、それらは同じ又は互いに異なるものとすることができる。
【００１２】
図３は、良く知られた態様でネジ付き駆動装置３１を回転させる電気モータ３０を有するアクチュエータ２０の図である。係るデバイスは一般に、線形アクチュエータと呼ばれる。ネジ付き駆動装置３１の回転により、ピストン３２の伸縮（上方または下方の動き）、ひいてはセンサ距離の増減が生じる。同様に、第２の電気線形アクチュエータを用いて、表面距離を調整できる。これら電気線形アクチュエータは、例えば、分解能レベルのユーザの選択に応じて、マイクロコントローラ（図示せず）により制御され得る。
【００１３】
図４は、レンズ１３、センサ１４、及びナビゲーション表面１１を示す。以下の関係が、表面距離（Ｄsurface）とセンサ距離（Ｄsensor）との間に存在する。即ち、
（１／ｆ）＝（１／Ｄsurface）＋（１／Ｄsensor）
ここで、ｆはレンズの焦点距離である。倍率（Ｍ）は、センサ距離と表面距離の比である。即ち、
Ｍ＝（Ｄsensor）／（Ｄsurface）。
【００１４】
イメージ分解能（ＩＲ）はＭの関数である。例えば、
ＩＲ＝Ｍ×ｋ
ここで、ｋは定数である。
【００１５】
イメージ分解能を最適化するために、マイクロコントローラを用いて、ナビゲーション表面１１に対するレンズ１３又はセンサ１４の適切な変位を求めることができる。マイクロコントローラは、アクチュエータ２０及び／又はアクチュエータ２１を付勢して、センサ距離および／または表面距離を増減することができる。光マウス１０のイメージ分解能は、コンピュータに伝達され、ユーザに表示され得る。別の実施形態において、ユーザは、光学的分解能を手動で調整するために、例えばフィンガーホイールの操作を介して、レンズ及び／又はセンサの配置を調整することができる。
【００１６】
本発明およびその利点が詳細に説明されたが、添付の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の思想と範囲から逸脱せずに、種々の変更、置き換え、及び修正を行うことができることは理解されるべきである。さらに、本出願の範囲は、明細書に記載されたプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、及びステップの特定の実施形態に制限されることが意図されていない。当業者ならば本発明の開示から容易に理解されるように、現時点で存在する、又は本明細書で説明された対応する実施形態と同じ結果を実質的に達成するように後に開発される、プロセス、機械、製造、組成物、手段、方法 又はステップは、本発明に従って利用され得る。従って、添付の特許請求の範囲は、係るプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法 又はステップをそれらの範囲内に含むことが意図されている。
【００１７】
以下においては、本発明の種々の構成要件の組合せから成る例示的な実施形態を示す。
１．入力装置であって、
光センサと、
ナビゲーション表面から前記光センサに光情報を提供するレンズと、
前記光センサと前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離の１つ又は複数が、前記入力装置の使用中に変更されることを可能にするためのアクチュエータとを含む、入力装置。
２．前記アクチュエータが、前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離を変更するように適合されている、上記１に記載の入力装置。
３．前記アクチュエータが、前記レンズと前記光センサとの間の距離を変更するように適合されている、上記１に記載の入力装置。
４．前記アクチュエータが電気線形アクチュエータである、上記１に記載の入力装置。
５．位置情報がマイクロコントローラに伝達される、上記１に記載の入力装置。
６．前記マイクロコントローラが前記アクチュエータの動きを制御する、上記５に記載の入力装置。
７．位置情報が、前記ナビゲーション表面に対するレンズ位置に相関する、上記６に記載の入力装置。
８．位置情報が、前記レンズに対するセンサ位置に相関する、上記６に記載の入力装置。
９．光マウスであって、
ナビゲーション表面からの光を光センサに導くためのレンズと、
前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離を調整するために、使用中に受信された入力によって、少なくとも部分的にイネーブルにされる手段とを含む、光マウス。
１０．前記入力が前記マウスのユーザから受信される、上記９に記載の光マウス。
１１．電子コントローラと通信するレンズ位置センサをさらに含む、上記９に記載の光マウス。
１２．光マウスの動作中に、ナビゲーション表面上の前記光マウスの分解能を制御するための方法であって、
前記表面と光センサとの間の好ましい光路を決定し、
前記好ましい光路に従って、前記表面と前記光センサとの間の距離を調整することを含む、方法。
１３．前記調整することが、前記ナビゲーション表面に対するレンズの位置を調整することを含む、上記１２に記載の方法。
１４．前記調整することが、前記ナビゲーション表面に対する前記光センサの位置を調整することを含む、上記１２に記載の方法。
１５．前記調整することが、前記ナビゲーション表面に対して前記光マウスの少なくとも一部を上げ下げするネジ付き要素を回転させることを含む、上記１２に記載の方法。
１６．前記決定することが、以下の方程式の形態を利用し、即ち、
（１／ｆ）＝（１／Ｓ１）＋（１／Ｓ２）
ここで、ｆは焦点距離であり、Ｓ１は前記光センサと前記レンズとの間の距離、及びＳ２は前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離である、上記１３に記載の方法。
１７．光マウスの動作中に、ナビゲーション表面上の前記光マウスの分解能を制御するための方法であって、
前記表面とレンズと光センサとの間の好ましい位置関係を決定し、
決定された好ましい位置関係に従って、前記ナビゲーション表面に対するレンズ又は光センサ、又は双方の位置を調整することを含む、方法。
１８．前記調整することが、前記ナビゲーション表面に対して前記光マウスの少なくとも一部を上げ下げするネジ付き要素を回転させることを含む、上記１７に記載の方法。
１９．前記決定することが、以下の方程式の形態を利用し、即ち、
（１／ｆ）＝（１／Ｓ１）＋（１／Ｓ２）
ここで、ｆは焦点距離であり、Ｓ１は前記光センサと前記レンズとの間の距離、及びＳ２は前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離である、上記１７に記載の方法。
２０．前記決定することが、前記光マウスのユーザにより制御される、上記１７に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】調整可能な分解能を有する光マウスの一実施形態の断面図である。
【図２】図１の一部の拡大図である。
【図３】アクチュエータの実施形態の図である。
【図４】レンズ、センサ及びナビゲーション表面の図である。
【符号の説明】
【００１９】
10 光マウス
11 ナビゲーション表面
12 発光ダイオード
13 結像レンズ
14 イメージセンサ
20、21 アクチュエータ
30 電気モータ
31 ネジ付き駆動装置
32 ピストン
【技術分野】
【０００１】
本発明は、コンピュータシステム用のユーザ入力装置に関し、より具体的には、分解能制御装置を有する光ポインタ制御装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
光ポインタ制御装置（マウス）のようなコンピュータ入力装置は、ポインタ制御装置の相対的位置の変化を求めるためにデジタルイメージング（デジタル画像処理）を使用する。係る用途において、光源が、ポインタ制御装置の下のナビゲーション表面（移動表面）を照明し、レンズが、ナビゲーション表面のイメージをＣＭＯＳセンサのような光センサ上へ結像させる。光ポインタ制御装置は、ナビゲーション表面がレンズの下を通過する際に、ナビゲーション表面の一連のイメージを捕捉することにより、動きを検出する。これらのイメージが処理されて、１つのイメージから次ぎのイメージまでのポインタ制御装置の位置の変化が求められる。ポインタ制御装置の相対的な位置の変化は、連続したイメージ間の共通の特徴を監視することにより求められ得る。位置の変化の大きさと方向が求められて、コンピュータに提供される。対応する動きは、例えば、カーソルの動きによってコンピュータディスプレイ上に生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
一般的な光ポインタ制御装置の中を通る光路（表面からセンサまで）は、ナビゲーション表面に対するレンズと光センサの位置が固定されているので、本質的に一定である。この結果、光ポインタ制御装置の分解能も固定され、ひいては繰り返しパターンを有する木材のような表面の「被写界深度」の差異を考慮することもできない。光ポインタ制御装置は、コンピュータスクリーン上の不規則なカーソルの挙動によって明白に示されるように、係る表面上で十分にトラッキングできないことが多い。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
本発明は、可変イメージ分解能を有する光ポインタ制御装置を対象とする。一実施形態において、ポインタ制御装置は、ナビゲーション表面に対してレンズ又はセンサの位置を調整する、ひいてはイメージ分解能を調整するための機構を含む。
【０００５】
光ポインタ制御装置内のレンズ又はセンサの位置を調整するための機構は、ナビゲーション表面に対してレンズ及び／又はセンサの位置を調整するための機械式、電気機械式、及び電子式のコンポーネントを含むことができる。機構はマイクロコントローラを介して制御され得る。
【０００６】
また、本発明は、動作中にユーザが光マウスの分解能を制御することを可能にするための方法も対象とする。レンズ及び／又はセンサの位置は、所定の光路に応じて、例えばアクチュエータにより最適化され得る。
【０００７】
以下の本発明の詳細な説明がより良好に理解され得るために、上述の説明は、本発明の特徴と技術的な利点をかなり大ざっぱに概説した。本発明のさらなる特徴と利点は、以下に説明され、本発明の特許請求の範囲の主題を形成する。当業者には理解されるように、概念および開示された特定の実施形態は、本発明の同じ目的を実施するために修正または他の構造を設計することを基礎として、容易に利用され得る。また、当業者には理解されるように、係る等価の構成は、添付の特許請求の範囲に記載されたような本発明の思想と範囲から逸脱しない。本発明に特有であると考えられる新規な特徴は、本発明の構成および動作の方法に関してであり、さらなる目的と共に添付図面に関連して説明される。しかしながら、各図面が例示と説明のためだけに提供されており、本発明を制限することが意図されていないことは特に理解されるべきである。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、光ポインタ制御装置（光マウス）のイメージ分解能を調整することが可能となり、ひいては光ポインタ制御装置（光マウス）の良好な動作が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】
ここで、本発明をより完全に理解するために、添付図面に関連してなされる以下の説明を参照する。
【００１０】
図１は、ナビゲーション表面１１上に置かれ、上側カバーが取り外された状態の光マウス１０の断面図を示す。光マウス１０は、発光ダイオード（ＬＥＤ）１２、結像レンズ１３、及びイメージセンサ１４を含む。図４にも示されるように、レンズ１３とイメージセンサ１４との間の距離はセンサ距離と呼ばれ、レンズ１３とナビゲーション表面１１との間の距離は表面距離と呼ばれる。一実施形態において、光マウス１０のイメージ分解能は、センサ距離および／または表面距離を増減することにより調整され得る。一実施形態において、センサ距離と表面距離はそれぞれ、一対のアクチュエータ２０、２１を介して別個に制御される。センサ及びレンズの位置は、例えば、所望の分解能レベルを提供するように、コントローラを介して最適化され得る。
【００１１】
図２は、光マウス１０の部分２００の図であり、レンズ１３とイメージセンサ１４との間に配置されたアクチュエータ２０、及びレンズ１３とナビゲーション表面１１との間に配置されたアクチュエータ２１を示す。アクチュエータ２０を用いてセンサ距離が変更され、アクチュエータ２１を用いて表面距離が変更される。アクチュエータ２０、２１は、電気機械式装置、又は光線を移動または再集束させることができる任意のタイプの装置とすることができる。アクチュエータ２０、２１は、例えば、オンボードマイクロプロセッサを介して動きを制御するために位置センサを含むことができる。これらセンサの各々の１つ又は複数が設けられ、それらは同じ又は互いに異なるものとすることができる。
【００１２】
図３は、良く知られた態様でネジ付き駆動装置３１を回転させる電気モータ３０を有するアクチュエータ２０の図である。係るデバイスは一般に、線形アクチュエータと呼ばれる。ネジ付き駆動装置３１の回転により、ピストン３２の伸縮（上方または下方の動き）、ひいてはセンサ距離の増減が生じる。同様に、第２の電気線形アクチュエータを用いて、表面距離を調整できる。これら電気線形アクチュエータは、例えば、分解能レベルのユーザの選択に応じて、マイクロコントローラ（図示せず）により制御され得る。
【００１３】
図４は、レンズ１３、センサ１４、及びナビゲーション表面１１を示す。以下の関係が、表面距離（Ｄsurface）とセンサ距離（Ｄsensor）との間に存在する。即ち、
（１／ｆ）＝（１／Ｄsurface）＋（１／Ｄsensor）
ここで、ｆはレンズの焦点距離である。倍率（Ｍ）は、センサ距離と表面距離の比である。即ち、
Ｍ＝（Ｄsensor）／（Ｄsurface）。
【００１４】
イメージ分解能（ＩＲ）はＭの関数である。例えば、
ＩＲ＝Ｍ×ｋ
ここで、ｋは定数である。
【００１５】
イメージ分解能を最適化するために、マイクロコントローラを用いて、ナビゲーション表面１１に対するレンズ１３又はセンサ１４の適切な変位を求めることができる。マイクロコントローラは、アクチュエータ２０及び／又はアクチュエータ２１を付勢して、センサ距離および／または表面距離を増減することができる。光マウス１０のイメージ分解能は、コンピュータに伝達され、ユーザに表示され得る。別の実施形態において、ユーザは、光学的分解能を手動で調整するために、例えばフィンガーホイールの操作を介して、レンズ及び／又はセンサの配置を調整することができる。
【００１６】
本発明およびその利点が詳細に説明されたが、添付の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の思想と範囲から逸脱せずに、種々の変更、置き換え、及び修正を行うことができることは理解されるべきである。さらに、本出願の範囲は、明細書に記載されたプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、及びステップの特定の実施形態に制限されることが意図されていない。当業者ならば本発明の開示から容易に理解されるように、現時点で存在する、又は本明細書で説明された対応する実施形態と同じ結果を実質的に達成するように後に開発される、プロセス、機械、製造、組成物、手段、方法 又はステップは、本発明に従って利用され得る。従って、添付の特許請求の範囲は、係るプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法 又はステップをそれらの範囲内に含むことが意図されている。
【００１７】
以下においては、本発明の種々の構成要件の組合せから成る例示的な実施形態を示す。
１．入力装置であって、
光センサと、
ナビゲーション表面から前記光センサに光情報を提供するレンズと、
前記光センサと前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離の１つ又は複数が、前記入力装置の使用中に変更されることを可能にするためのアクチュエータとを含む、入力装置。
２．前記アクチュエータが、前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離を変更するように適合されている、上記１に記載の入力装置。
３．前記アクチュエータが、前記レンズと前記光センサとの間の距離を変更するように適合されている、上記１に記載の入力装置。
４．前記アクチュエータが電気線形アクチュエータである、上記１に記載の入力装置。
５．位置情報がマイクロコントローラに伝達される、上記１に記載の入力装置。
６．前記マイクロコントローラが前記アクチュエータの動きを制御する、上記５に記載の入力装置。
７．位置情報が、前記ナビゲーション表面に対するレンズ位置に相関する、上記６に記載の入力装置。
８．位置情報が、前記レンズに対するセンサ位置に相関する、上記６に記載の入力装置。
９．光マウスであって、
ナビゲーション表面からの光を光センサに導くためのレンズと、
前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離を調整するために、使用中に受信された入力によって、少なくとも部分的にイネーブルにされる手段とを含む、光マウス。
１０．前記入力が前記マウスのユーザから受信される、上記９に記載の光マウス。
１１．電子コントローラと通信するレンズ位置センサをさらに含む、上記９に記載の光マウス。
１２．光マウスの動作中に、ナビゲーション表面上の前記光マウスの分解能を制御するための方法であって、
前記表面と光センサとの間の好ましい光路を決定し、
前記好ましい光路に従って、前記表面と前記光センサとの間の距離を調整することを含む、方法。
１３．前記調整することが、前記ナビゲーション表面に対するレンズの位置を調整することを含む、上記１２に記載の方法。
１４．前記調整することが、前記ナビゲーション表面に対する前記光センサの位置を調整することを含む、上記１２に記載の方法。
１５．前記調整することが、前記ナビゲーション表面に対して前記光マウスの少なくとも一部を上げ下げするネジ付き要素を回転させることを含む、上記１２に記載の方法。
１６．前記決定することが、以下の方程式の形態を利用し、即ち、
（１／ｆ）＝（１／Ｓ１）＋（１／Ｓ２）
ここで、ｆは焦点距離であり、Ｓ１は前記光センサと前記レンズとの間の距離、及びＳ２は前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離である、上記１３に記載の方法。
１７．光マウスの動作中に、ナビゲーション表面上の前記光マウスの分解能を制御するための方法であって、
前記表面とレンズと光センサとの間の好ましい位置関係を決定し、
決定された好ましい位置関係に従って、前記ナビゲーション表面に対するレンズ又は光センサ、又は双方の位置を調整することを含む、方法。
１８．前記調整することが、前記ナビゲーション表面に対して前記光マウスの少なくとも一部を上げ下げするネジ付き要素を回転させることを含む、上記１７に記載の方法。
１９．前記決定することが、以下の方程式の形態を利用し、即ち、
（１／ｆ）＝（１／Ｓ１）＋（１／Ｓ２）
ここで、ｆは焦点距離であり、Ｓ１は前記光センサと前記レンズとの間の距離、及びＳ２は前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離である、上記１７に記載の方法。
２０．前記決定することが、前記光マウスのユーザにより制御される、上記１７に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】調整可能な分解能を有する光マウスの一実施形態の断面図である。
【図２】図１の一部の拡大図である。
【図３】アクチュエータの実施形態の図である。
【図４】レンズ、センサ及びナビゲーション表面の図である。
【符号の説明】
【００１９】
10 光マウス
11 ナビゲーション表面
12 発光ダイオード
13 結像レンズ
14 イメージセンサ
20、21 アクチュエータ
30 電気モータ
31 ネジ付き駆動装置
32 ピストン
【特許請求の範囲】
【請求項１】
入力装置（10）であって、
光センサ（14）と、
ナビゲーション表面から前記光センサに光情報を提供するレンズ（13）と、
前記光センサと前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離の１つ又は複数が、前記入力装置の使用中に変更されることを可能にするためのアクチュエータ（21）とを含む、入力装置（10）。
【請求項２】
前記アクチュエータが、前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離を変更するように適合されている、請求項１に記載の入力装置。
【請求項３】
前記アクチュエータが、前記レンズと前記光センサとの間の距離を変更するように適合されている、請求項１に記載の入力装置。
【請求項４】
位置情報が、前記ナビゲーション表面に対するレンズ位置に相関する、請求項１に記載の入力装置。
【請求項５】
位置情報が、前記レンズに対するセンサ位置に相関する、請求項１に記載の入力装置。
【請求項６】
光マウスであって、
ナビゲーション表面（11）からの光を光センサ（14）に導くためのレンズ（13）と、
前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離を調整するために、使用中に受信された入力によって、少なくとも部分的にイネーブルにされる手段（21）とを含む、光マウス。
【請求項７】
前記入力が前記マウスのユーザから受信される、請求項６に記載の光マウス。
【請求項８】
電子コントローラと通信するレンズ位置センサをさらに含む、請求項６に記載の光マウス。
【請求項９】
光マウスの動作中に、ナビゲーション表面上の前記光マウスの分解能を制御するための方法であって、
前記表面と光センサとの間の好ましい光路を決定し、
前記好ましい光路に従って、前記表面と前記光センサとの間の距離を調整することを含む、方法。
【請求項１０】
前記調整することが、前記ナビゲーション表面に対するレンズの位置を調整することを含む、請求項９に記載の方法。
【請求項１】
入力装置（10）であって、
光センサ（14）と、
ナビゲーション表面から前記光センサに光情報を提供するレンズ（13）と、
前記光センサと前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離の１つ又は複数が、前記入力装置の使用中に変更されることを可能にするためのアクチュエータ（21）とを含む、入力装置（10）。
【請求項２】
前記アクチュエータが、前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離を変更するように適合されている、請求項１に記載の入力装置。
【請求項３】
前記アクチュエータが、前記レンズと前記光センサとの間の距離を変更するように適合されている、請求項１に記載の入力装置。
【請求項４】
位置情報が、前記ナビゲーション表面に対するレンズ位置に相関する、請求項１に記載の入力装置。
【請求項５】
位置情報が、前記レンズに対するセンサ位置に相関する、請求項１に記載の入力装置。
【請求項６】
光マウスであって、
ナビゲーション表面（11）からの光を光センサ（14）に導くためのレンズ（13）と、
前記レンズと前記ナビゲーション表面との間の距離を調整するために、使用中に受信された入力によって、少なくとも部分的にイネーブルにされる手段（21）とを含む、光マウス。
【請求項７】
前記入力が前記マウスのユーザから受信される、請求項６に記載の光マウス。
【請求項８】
電子コントローラと通信するレンズ位置センサをさらに含む、請求項６に記載の光マウス。
【請求項９】
光マウスの動作中に、ナビゲーション表面上の前記光マウスの分解能を制御するための方法であって、
前記表面と光センサとの間の好ましい光路を決定し、
前記好ましい光路に従って、前記表面と前記光センサとの間の距離を調整することを含む、方法。
【請求項１０】
前記調整することが、前記ナビゲーション表面に対するレンズの位置を調整することを含む、請求項９に記載の方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２００８−４７１１１（Ｐ２００８−４７１１１Ａ）
【公開日】平成２０年２月２８日（２００８．２．２８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−２０４０４２（Ｐ２００７−２０４０４２）
【出願日】平成１９年８月６日（２００７．８．６）
【出願人】（５０６０７６６０６）アバゴ・テクノロジーズ・ジェネラル・アイピー（シンガポール）プライベート・リミテッド (129)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年２月２８日（２００８．２．２８）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年８月６日（２００７．８．６）
【出願人】（５０６０７６６０６）アバゴ・テクノロジーズ・ジェネラル・アイピー（シンガポール）プライベート・リミテッド (129)
【Ｆターム（参考）】
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