説明

列車到着時刻予測処理を用いた列車運行管理装置、及び列車到着時刻通知方法

【課題】列車の遅延発生時、各駅への列車到着時刻を正確に予測して通知しうる低コストな列車運行管理装置、及び列車到着時刻通知方法を提供する。
【解決手段】列車運行管理装置は、列車位置を追跡する自動進路制御装置1と、列車の運行ダイヤを修正するためのダイヤ修正装置23と、旅客案内情報を通知する案内装置60とを備える。自動進路制御装置1は、列車位置の追跡情報Pをダイヤ修正装置23に送信する。ダイヤ修正装置23は、運行ダイヤと追跡情報Pとに基づいて、駅ごとに列車の到着時刻を予測し、この到着時刻情報Tを案内装置60に送信する。そして、案内装置60は、到着時刻情報Tに基づいて列車の到着時刻を通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、列車到着時刻予測処理を用いた列車運行管理装置、及び列車到着時刻通知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
列車運行管理装置の中核である自動進路制御装置(PRC:Programmed Route Control)は、列車の運行ダイヤを取得し、また、列車位置を追跡することによって、列車を進路制御することを主機能とするが、各駅に設置された旅客案内の自動放送装置、駅ホームの発車標、及び行き先表示器などに、列車の種別、行き先、着発番線、及び出発時刻などの各種の旅客案内情報を提供する機能も持ち合わせている。この旅客案内機能は、旅客サービスを提供するうえで、必須の機能であることは当然である。
【0003】
案内情報は、事故等によって、ひとたび運行ダイヤに乱れが生ずると有用性が損なわれてしまうため、この場合、指令員や駅員が、電話や無線などで列車の運行状況を確認して、駅への列車到着時刻を判断し、手作業で旅客への案内放送を行っている。
【0004】
しかし、指令員や駅員は、列車の遅延回復のための運転整理業務を行いつつ、案内放送の業務まで行う必要があるので、人手が十分ではない駅、又は列車運行密度の高い駅では、列車遅延時の旅客案内サービスが十分ではないという問題があった。
【0005】
この問題に対して、特許文献1では、列車位置を追跡することにより運行ダイヤに対する遅延時間を検出して、駅の案内表示装置に出力する技術が開示されている。しかしながら、列車の到着を待つ旅客にとって有用性の高い情報は、遅延時間ではなく、駅への到着時刻であることから、この技術は実益が低い。実際、現行の発車標には、「遅れ15分」など、列車の遅延時間の表示するものが存在するが、旅客が、この情報を目処にして駅への到着時刻を正確に予想することは困難であり、必ずしも旅客のニーズに合致するものとは言えなかった。
【0006】
一方、特許文献2には、駅への到着予想時刻を表示器に出力する技術が開示されている。この技術によると、中央監視制御装置が、まず、各駅の駅制御装置から列車の通過時刻を取得して、運行ダイヤの予定時刻からの誤差と列車速度を算出する。そして、各駅の駅制御装置が、LANを介して、中央監視制御装置から誤差と列車速度を含む誤差情報を受信し、誤差情報に基づいて到着予想時刻を算出する。
【0007】
この技術では、駅ごとに設置される駅制御装置を高機能化する必要だけでなく、複数の駅制御装置から上記のLANを介して中央監視制御装置に情報を送信するために高い伝送容量の通信設備を備える必要も生ずるから、設備コストの面から不利である。しかも、複数の駅制御装置が個別に到着予想時刻を算出するため、装置ごとの情報の送受信のタイミングのずれなどにより、到着予想時刻の正確性が低いものとなりうるという問題もある。
【0008】
また、特許文献3は、このような設備コストの問題を解消するために、実績ダイヤから取得した直前の駅の到着時刻に基づき遅延情報を通知する技術を開示しているが、特許文献1と同様に列車の遅延時間を旅客に報知するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平2−225173号公報
【特許文献2】特開平6−247308号公報
【特許文献3】特開2005−47400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、列車の遅延発生時、各駅への列車の到着時刻を正確に予測して通知しうる低コストな列車運行管理装置、及び列車到着時刻通知方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するため、本発明に係る列車運行管理装置は、列車位置を追跡する自動進路制御装置と、列車の運行ダイヤを修正するためのダイヤ修正装置と、旅客案内情報を通知する案内装置とを備える。
【0012】
前記自動進路制御装置は、前記列車位置の追跡情報を前記ダイヤ修正装置に送信する。
【0013】
前記ダイヤ修正装置は、運行ダイヤと前記追跡情報とに基づいて、駅ごとに列車の到着時刻を予測し、この到着時刻情報を前記案内装置に送信する。
【0014】
そして、前記案内装置は、前記到着時刻情報に基づいて列車の到着時刻を通知する。
【0015】
本発明に係る列車運行管理装置は、列車位置を追跡する自動進路制御装置と、列車の運行ダイヤを修正するためのダイヤ修正装置と、旅客案内情報を通知する案内装置とを備えるため、既存の列車運行管理装置を利用することができ、設備コストを低減することができる。
【0016】
また、自動進路制御装置は、列車位置の追跡情報をダイヤ修正装置に送信するので、ダイヤ修正装置は、列車の運行状況を的確に把握することができる。したがって、ダイヤ修正装置は、運行ダイヤと追跡情報とに基づいて、駅ごとに列車の到着時刻を正確に予測することができる。
【0017】
そして、ダイヤ修正装置は、この到着時刻情報を案内装置に送信し、案内装置は、到着時刻情報に基づいて列車の到着時刻を通知するため、列車の遅延発生時の旅客案内に資することができる。この通知は、上記の特許文献1〜3に記載された技術とは異なり、ダイヤ修正装置による運行ダイヤの修正を契機として適時に行うことができるため、遅延発生時の旅客案内サービスを向上させることができる。
【0018】
さらに望ましくは、本発明に係る列車運行管理装置は、各駅に設置された前記案内装置に前記旅客案内情報を送信する案内中央装置を、さらに備え、前記案内中央装置は、前記ダイヤ修正装置から受信した前記到着時刻情報を、前記旅客案内情報に含めて前記案内装置に送信するとよい。
【0019】
これによると、各駅に設置された案内装置に旅客案内情報を送信する案内中央装置は既存の列車運行管理装置に備わっているから、やはり、設備コストを低減することができる。また、案内中央装置は、ダイヤ修正装置から受信した到着時刻情報を、旅客案内情報に含めて案内装置に送信するため、その機能変更を最小限に抑えて開発コストを低減するとともに、案内用回線に必要な通信容量を抑えて設備コストを低減することができる。
【0020】
一方、本発明に係る列車到着時刻通知方法は、列車位置を追跡する自動進路制御装置と、列車の運行ダイヤを修正するためのダイヤ修正装置と、旅客案内情報を通知する案内装置とを用いる。
【0021】
まず、前記自動進路制御装置が、前記列車位置の追跡情報を前記ダイヤ修正装置に送信する。
【0022】
その後、前記ダイヤ修正装置が、運行ダイヤと前記追跡情報とに基づいて、駅ごとに列車の到着時刻を予測し、この到着時刻情報を前記案内装置に送信する。
【0023】
その後、前記案内装置が、前記到着時刻情報に基づいて列車の到着時刻を通知する。
【0024】
さらに望ましくは、本発明に係る列車運行管理方法に、各駅に設置された前記案内装置に前記旅客案内情報を送信する案内中央装置を、さらに用いて、前記案内中央装置は、前記ダイヤ修正装置から受信した前記到着時刻情報を、前記旅客案内情報に含めて前記案内装置に送信するとよい。
【0025】
本発明に係る列車到着時刻通知方法は、上述した本発明に係る列車運行管理装置と同一の構成要件を含むため、同様の作用効果が得られる。
【発明の効果】
【0026】
以上述べたように、本発明によれば、列車の遅延発生時、各駅への列車の到着時刻を正確に予測して通知しうる低コストな列車運行管理装置、及び列車到着時刻通知方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明に係る列車運行管理装置の構成を示す。
【図2】ダイヤ修正装置の処理フローを示す。
【図3】案内中央装置の処理フローを示す。
【図4】他の実施形態に係る列車運行管理装置の構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、本発明に係る列車運行管理装置の構成を示す。本発明に係る列車運行管理装置は、自動進路制御装置1と、指令操作卓2と、ダイヤ作成装置3と、案内中央装置4と、CTC中央装置5とを含む中央装置、及び、各駅6に設けられた案内装置60とCTC装置61とを備える。
【0029】
指令操作卓2は、線区の中央指令所に設けられており、指令員が列車の運行状況を監視しつつ、その状況に応じて必要な操作を行うための装置である。指令操作卓2は、PRC操作卓20と、制御盤21と、表示盤22と、ダイヤ修正装置23とを備えている。
【0030】
これらの装置などは、LANにより相互に通信可能に接続されている。このうち、第1及び第2制御用回線L1,L2には、自動進路制御装置1と、制御盤21と、表示盤22と、案内中央装置4と、CTC中央装置5とが接続されている。また、ダイヤ用回線L3には、自動進路制御装置1と、PRC操作卓20と、ダイヤ修正装置23と、ダイヤ作成装置3と、案内中央装置4とが接続されている。第1及び第2制御用回線L1,L2は、常に同一のデータが流れる冗長な構成であり、何れか一方が故障しても他方によって通信を継続できるようになっている。
【0031】
一方、案内用回線L4は、案内中央装置4と各駅6の案内装置60をマルチ接続し、また、制御回線L5は、CTC中央装置5と各駅6のCTC装置61をマルチ接続している。もっとも、これらの通信回線として採用しうるのはメタル回線(金属ケーブルの回線)を使用したLANに限られず、無線通信回線や光回線であってもよく、更に言えば、ATM(Asyncronous Transfer Mode)回線やフレームリレー回線などのLAN以外の専用回線を採用することでもできる。
【0032】
このように、列車運行管理装置を構成する装置等は、通信ネットワークを構築して、装置間通信により互いに協働して列車の運行管理を実行する。以下に各装置等の作用効果を説明する。
【0033】
ダイヤ作成装置3は、いわゆるEDP装置(EDP:Electric Data Processor)であって、列車の運行計画に従って日ごとの運行ダイヤを作成し、その運行ダイヤ情報Dを自動進路制御装置1と案内中央制御装置4とに送信する。
【0034】
自動進路制御装置1は、いわゆるPRC装置であって、各軌道回路から入力される列車検知信号に従って列車位置を追跡し、その追跡情報と、ダイヤ作成装置3から受信した運行ダイヤ情報Dとに基づいて、列車の進路を適切に制御するための進路制御信号RをCTC中央装置5に送信する。
【0035】
CTC中央装置5は、進路制御信号Rに従い、信号機や転轍機などの制御信号Cを各駅6のCTC装置61に送信する。そして、CTC装置61は、制御信号Cに基づき、連動装置を介して信号機や転轍機などを制御する。
【0036】
一方、案内中央装置4は、いわゆるTID中央装置(TID:Traffic Information Display)であって、自動進路制御装置1から受信した列車の種別、行き先、着発番線、及び出発時刻などに基づいて旅客案内情報Gを生成し、各駅6の案内装置60に送信する。
【0037】
案内装置60は、駅構内の自動放送装置や発車標などの旅客案内用の装置であって、案内中央装置4から受信した旅客案内情報Gに基づいて旅客への列車運行状況の案内を行う。案内は、例えば、自動放送装置の場合、音声によって行われ、また、発車標の場合、文字表示によって行われる。
【0038】
また、PRC操作卓20は、自動進路制御装置1を手動により操作するための装置であり、制御盤21は、CTC中央装置5を手動により操作するための装置である。また、表示盤22は、自動進路制御装置1やCTC中央装置5から受信した列車運行状況に関する情報に基づいて、信号表示灯、列車位置表示灯、及び運転方向表示灯などが設けられた線路配線図を表示する。指令員は、この表示盤22により列車の運行状況を的確に把握することができる。
【0039】
ダイヤ修正装置23は、いわゆるダイヤ修正モニタ卓であり、自動進路制御装置1に入力された運行ダイヤ、及び実績ダイヤの表示を行い、列車の遅延発生時などに、必要に応じて列車の運行ダイヤを修正するための装置である。ダイヤの修正は、自動進路制御装置1の運行ダイヤ情報Dに反映される。
【0040】
本発明の特徴的部分は、このダイヤ修正装置23に設けた列車到着時刻予測部231の機能にある。ダイヤ修正装置23により運行ダイヤが修正されると、まず、自動進路制御装置1は、列車位置の追跡情報Pをダイヤ修正装置23に送信する。そして、列車到着時刻予測部231は、運行ダイヤと、列車位置の追跡情報Pとに基づいて、駅6ごとに列車の到着時刻を予測し、この到着時刻情報Tを案内中央装置4に送信する。
【0041】
ここで、到着時刻予測処理は、列車の現在位置、列車速度、区間ごとの制限速度、運転間隔などの諸々の条件をもとに、運行ダイヤに追従することを目標とした各列車の動きを予測することにより行われる。
【0042】
案内中央装置4は、列車到着時刻予測部231から受信した到着時刻情報Tを、旅客案内情報Gに含めて各駅6の案内装置60に送信する。そして、各案内装置60は、到着時刻情報Tに基づいて当該駅6への列車の到着時刻を旅客に通知する。
【0043】
図2と図3は、それぞれ、このときのダイヤ修正装置23と案内中央装置4の処理フローを示す。
【0044】
ダイヤ修正装置23は、運行ダイヤが修正されたことを契機として(St1)、自動進路制御装置1から列車位置の追跡情報Pを受信する(St2)。そして、列車到着時刻予測部231により到着時刻予測処理を行ない(St3)、到着時刻情報Tを案内中央装置4に送信する(St4)。
【0045】
次に、案内中央装置4は、到着時刻情報Tを受信すると(St11)、これを含む旅客案内情報Gを生成し(St12)、各案内装置60に送信する(St13)。
【0046】
このような処理は、ハードウェアのみで実現することも可能ではあるが、既存のハードウェアの変更は高コストであるから、低コストなソフトウェアの更新で済むように、新規のソフトウェアと既存のハードウェアの協働によって実現することが望ましい。
【0047】
本発明に係る列車運行管理装置は、列車位置を追跡する自動進路制御装置1と、列車の運行ダイヤを修正するためのダイヤ修正装置23と、旅客案内情報Gを通知する案内装置60とを備えるため、既存の列車運行管理装置を利用することができ、設備コストを低減することができる。
【0048】
また、自動進路制御装置1は、列車位置の追跡情報Pをダイヤ修正装置23に送信するので、ダイヤ修正装置23は、列車の運行状況を的確に把握することができる。したがって、ダイヤ修正装置23は、運行ダイヤと追跡情報Pとに基づいて、駅ごとに列車の到着時刻を正確に予測することができる。
【0049】
そして、ダイヤ修正装置23は、この到着時刻情報Tを案内装置60に送信し、案内装置60は、到着時刻情報Tに基づいて列車の到着時刻を通知するため、列車の遅延発生時の旅客案内に資することができる。この通知は、上記の特許文献1〜3に記載された技術とは異なり、ダイヤ修正装置23による運行ダイヤの修正を契機として適時に行うことができるため、遅延発生時の旅客案内サービスを向上させることができる。
【0050】
さらに、各駅6に設置された案内装置60に旅客案内情報Gを送信する案内中央装置4も既存の列車運行管理装置に備わっているから、やはり、設備コストを低減することができる。また、案内中央装置4は、ダイヤ修正装置23から受信した到着時刻情報Tを、旅客案内情報Gに含めて案内装置60に送信するため、その機能変更を最小限に抑えて開発コストを低減するとともに、案内用回線L4に必要な通信容量を抑えて設備コストを低減することができる。もっとも、到着時刻情報Tを旅客案内情報Gに含めず、これとは別個のデータとして送信することも可能である。
【0051】
次に、本発明に係る列車運行管理装置の他の実施形態を図4に示して説明する。図4において、先の実施形態にかかる図1と共通の部分については同一符号を付して、説明を省略する。
【0052】
本実施形態と先の実施形態との相違点は、案内中央装置4が、インターネットサーバ7と通信可能に接続され、旅客案内情報GをインターネットL6に配信しているところにある。
【0053】
これにより、インターネットL6に接続された携帯電話8やパソコン10などによって、列車の到着時刻を、駅にいる旅客に限らず、多くの人に簡便に通知することができる。本実施形態では、インターネットサーバ7として、汎用のサーバを採用することができるため、やはり、設備コストを低減することができる。なお、本実施形態は、既存システムの維持の観点から先の実施形態と併用するのが望ましい。
【0054】
最後に、本発明に係る列車到着時刻通知方法について説明する。本発明に係る列車到着時刻通知方法は、これまで述べた、列車位置を追跡する自動進路制御装置1と、列車の運行ダイヤを修正するためのダイヤ修正装置23と、旅客案内情報Gを通知する案内装置4とを用いる。
【0055】
まず、自動進路制御装置1が、前記列車位置の追跡情報Pをダイヤ修正装置23に送信する。その後、ダイヤ修正装置23が、運行ダイヤと追跡情報Pとに基づいて、駅6ごとに列車の到着時刻を予測し、この到着時刻情報Tを案内装置60に送信する。さらにその後、案内装置60が、到着時刻情報Tに基づいて列車の到着時刻を通知する。
【0056】
ここで、各駅6に設置された案内装置60に旅客案内情報Gを送信する案内中央装置4は、ダイヤ修正装置23から受信した到着時刻情報Tを、旅客案内情報Gに含めて案内装置60に送信する。このとき、図4を用いて説明したように、さらに案内中央装置4がインターネットL6を介して到着時刻を通知する方法も適用できる。
【0057】
本発明に係る列車到着時刻通知方法は、上述した本発明に係る列車運行管理装置と同一の構成要件を含むため、同様の作用効果が得られる。
【0058】
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
【符号の説明】
【0059】
1 自動進路制御装置
23 ダイヤ修正装置
4 案内中央装置
60 案内装置
D 運行ダイヤ情報
G 旅客案内情報
P 追跡情報
T 到着時刻情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
列車位置を追跡する自動進路制御装置と、列車の運行ダイヤを修正するためのダイヤ修正装置と、旅客案内情報を通知する案内装置とを備える列車運行管理装置であって、
前記自動進路制御装置は、前記列車位置の追跡情報を前記ダイヤ修正装置に送信し、
前記ダイヤ修正装置は、運行ダイヤと前記追跡情報とに基づいて、駅ごとに列車の到着時刻を予測し、この到着時刻情報を前記案内装置に送信し、
前記案内装置は、前記到着時刻情報に基づいて列車の到着時刻を通知する、
列車運行管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載された列車運行管理装置であって、
各駅に設置された前記案内装置に前記旅客案内情報を送信する案内中央装置を、さらに備え、
前記案内中央装置は、前記ダイヤ修正装置から受信した前記到着時刻情報を、前記旅客案内情報に含めて前記案内装置に送信する、
列車運行管理装置。
【請求項3】
列車位置を追跡する自動進路制御装置と、列車の運行ダイヤを修正するためのダイヤ修正装置と、旅客案内情報を通知する案内装置とを用いた列車到着時刻通知方法であって、
前記自動進路制御装置が、前記列車位置の追跡情報を前記ダイヤ修正装置に送信するステップと、
その後、前記ダイヤ修正装置が、運行ダイヤと前記追跡情報とに基づいて、駅ごとに列車の到着時刻を予測し、この到着時刻情報を前記案内装置に送信するステップと、
その後、前記案内装置が、前記到着時刻情報に基づいて列車の到着時刻を通知するステップとを含む、
列車到着時刻通知方法。
【請求項4】
請求項3に記載された列車到着時刻通知方法であって、
各駅に設置された前記案内装置に前記旅客案内情報を送信する案内中央装置を、さらに用い、
前記案内中央装置は、前記ダイヤ修正装置から受信した前記到着時刻情報を、前記旅客案内情報に含めて前記案内装置に送信する、
列車到着時刻通知方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−20611(P2011−20611A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−168631(P2009−168631)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(000004651)日本信号株式会社 (720)
【Fターム(参考)】