説明

列車玩具

【課題】 複数の車両が連結してなる列車玩具において、ゼンマイバネの巻き付け操作から、走行開始までの操作性を向上させる。
【解決手段】 車両100と110が連結してなる列車玩具であって、車両100は、ゼンマイバネと、歯車と該歯車の回動を係止する係止部材とを有する動力部201と、係止部材の揺動を規制する規制部材205を有し規制位置と非規制位置との間を回動する回動部材202と、を備え、車両110は、車両100に連結するための磁石部材112を備え、回動部材202は、車両110が車両100に連結されるべき位置に配された場合に(B)、磁石部材112の磁力により非規制位置に回動し、磁石部材112が、非規制位置に回動した回動部材202と接続されることで、車両110が車両100に連結されて走行を開始する(C)ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の車両が連結してなる列車玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、巻き付けにより蓄勢されたゼンマイバネの弾性力を動力源として走行または歩行する玩具が一般に知られている。このような玩具の場合、走行輪や歩行脚部を手で押さえた状態でゼンマイバネを巻き、その後解放することで、走行動作や歩行動作を開始させるのが一般的であった。
【0003】
しかし、走行輪や歩行脚部を手で押えた状態でゼンマイバネを巻いたり、ゼンマイバネの弾性力が蓄勢された状態を維持しながら、該玩具を走行面や歩行面に載置させ、走行動作や歩行動作を開始させるという行為は、幼児等の遊技者にとっては容易ではない。このため、このような玩具の走行動作や歩行動作を長時間継続させて遊技を楽しむことは、幼児等の遊技者にとっては困難である場合が多い。
【0004】
そこで、最近では、ゼンマイバネと走行輪または歩行脚部との間の動力伝達部に、蓄勢されたゼンマイバネの弾性力の伝達を一時的に係止させるための係止部材を設け、遊技者が所定の操作により係止動作を解放させることで、走行動作や歩行動作が開始できるようにする玩具が提案されている(例えば、下記特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開平02−283391号公報
【特許文献2】特開2004−24679号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、列車玩具等のように、複数の車両が連結してなる玩具の場合、遊技者は、動力源としてのゼンマイバネが配された車両(一般には先頭車両)と、配されていない車両(一般には後続車両)とを連結させた状態で、先頭車両を手に取り、ゼンマイバネの巻き付け操作を行わなければならず、作業性が悪いという問題がある。
【0006】
無論、上述のような係止部材を利用すれば、後続車両が連結されていない状態で、先頭車両のみを手に取り、ゼンマイバネの巻き付け操作を行ったうえで、後続車両と連結させることも可能であるが、その場合も、列車玩具の走行を開始させるまでの操作が煩わしいという問題がある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、複数の車両が連結してなる列車玩具において、ゼンマイバネの巻き付け操作から、走行開始までの操作性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために本発明に係る列車玩具は以下のような構成を備える。即ち、
第1及び第2の車両が連結してなる列車玩具であって、
前記第1の車両は、
ゼンマイバネからなる駆動部材と、
前記駆動部材により回動される歯車を含み、前記駆動部材の駆動力を前記第1の車両の車軸に伝達する伝達部材と、
揺動可能に設けられ、前記歯車に係止可能な係止部材であって、前記歯車を係止することにより前記歯車の回動を阻止する係止部材と、
被吸引部材と、前記係止部材の揺動を規制する規制部材とを含み、前記係止部材を前記歯車に係止した状態で揺動を規制する規制位置と、規制しない非規制位置との間を回動する回動部材と、を備え、
前記第2の車両は、
前記第1の車両に連結するために前記被吸引部材を吸引する磁石部材を備え、
前記回動部材は、
前記第2の車両が前記第1の車両に連結されるべき位置に配された場合に、前記磁石部材の磁力により前記非規制位置に回動し、
前記磁石部材が、前記非規制位置に回動した前記回動部材と磁力により接続されることで、前記第2の車両が前記第1の車両に連結され、前記第1の車両と共に前記第2の車両が走行することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る列車玩具は以下のような構成を備える。即ち、
第1及び第2の車両が連結してなる列車玩具であって、
前記第1の車両は、
ゼンマイバネからなる駆動部材と、
前記駆動部材により回動される歯車を含み、前記駆動部材の駆動力を前記第1の車両の車軸に伝達する伝達部材と、
揺動可能に設けられ、前記歯車に係止可能な係止部材であって、前記歯車を係止することにより前記歯車の回動を阻止する係止部材と、
磁石部材と、前記係止部材の揺動を規制する規制部材とを含み、前記係止部材を前記歯車に係止した状態で揺動を規制する規制位置と、規制しない非規制位置との間を回動する回動部材と、を備え、
前記第2の車両は、
前記第1の車両に連結するために前記磁石部材に吸引される被吸引部材を備え、
前記回動部材は、
前記第2の車両が前記第1の車両に連結されるべき位置に配された場合に、前記磁石部材の磁力により前記非規制位置に回動し、
前記被吸引部材が、前記非規制位置に回動した前記回動部材と磁力により接続されることで、前記第2の車両が前記第1の車両に連結され、前記第1の車両と共に前記第2の車両が走行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の車両が連結してなる列車玩具において、ゼンマイバネの巻き付け操作から、走行開始までの操作性を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、必要に応じて添付図面を参照しながら本発明の一実施形態を詳細に説明する。
【0012】
<列車玩具の外観構成>
図1は、本発明の一実施形態にかかる列車玩具の外観構成を示す図である。同図に示すように、本実施形態にかかる列車玩具は、動力源としてのゼンマイバネが配された先頭車両100と、ゼンマイバネが配されていない後続車両110とから構成される。
【0013】
なお、本実施形態では、ゼンマイバネが配されていない後続車両を1台のみとして説明するが、本発明にかかる列車玩具はこれに限られず、ゼンマイバネが配されていない後続車両は2台以上であってもよい。また、本実施形態では、ゼンマイバネが配された車両が先頭車両として、ゼンマイバネが配されていない後続車両を牽引する構成としているが、本発明にかかる列車玩具はこれに限られず、ゼンマイバネが配されている車両を後続車両として、ゼンマイバネが配されていない車両を後方から押圧する構成としてもよい。
【0014】
図1の先頭車両100において、101はハウジングであり、機関車を模した形状を有している。102はハウジング101内に配されたゼンマイバネ(図1において不図示)に対する巻き付け操作を行う操作部である。103、104は列車玩具が走行する平面に接する走行輪である。このうち、走行輪103は、ハウジング101に回動可能に取り付けられている。一方、走行輪104は、ゼンマイバネの弾性力が不図示の動力伝達部を介して伝達されるように構成されている。
【0015】
後続車両110において、111はハウジングであり、客車を模した形状を有している。112は後続車両側磁石部材であり、先頭車両100内に配された先頭車両側被吸引部材(不図示)を吸引する磁力を有する。後続車両110は、後続車両側磁石部材112が先頭車両側被吸引部材を吸引することで、先頭車両100に連結される。113、114は列車玩具が走行する平面に接する走行輪であり、ハウジング111に回動可能に取り付けられている。
【0016】
なお、本実施形態では、先頭車両100内に先頭車両側被吸引部材が配され、後続車両110内に後続車両側磁石部材が配されているものとして説明したが、本発明にかかる列車玩具はこれに限られず、先頭車両100内に先頭車両側磁石部材が配され、後続車両110内に後続車両側被吸引部材が配されていてもよい。ここで被吸引部材とは、金属部材や磁石部材等、磁石部材の磁力により吸引される部材であればよい。
【0017】
<先頭車両100の内部構成>
図2は、先頭車両100の内部構成を示す図である。図2において、201は動力部であり、動力源としてのゼンマイバネと、ゼンマイバネに蓄勢された弾性力を走行輪104に伝達するための歯車から構成される動力伝達部と、ゼンマイバネの弾性力を蓄勢するための係止部材とを備える。
【0018】
202は回動部材であり、回動軸203回りに、規制位置と連結位置(非規制位置)との間を回動する。回動部材202には、バネ204が接続されており、回動部材202を規制位置方向に付勢している。
【0019】
205は規制部材であり、回動部材202に接続され、回動部材202の回動に伴って回動する。規制部材205の先端部は、回動部材202が規制位置にある場合、動力部201内に配された係止部材(図2において不図示)の揺動を規制し、回動部材202が連結位置にある場合、動力部201内に配された係止部材の揺動の規制を解除するように構成されている。
【0020】
206は先頭車両側被吸引部材であり、回動部材202に接続され、回動部材202の回動に伴って回動する。先頭車両側被吸引部材206が、後続車両側磁石部材112の磁力により吸引されることにより回動部材202が回動し、連結位置に達すると、先頭車両側被吸引部材206は後続車両側磁石部材112と該磁力により接続される。
【0021】
なお、206が先頭車両側磁石部材であり、112が後続車両側被吸引部材である場合は、先頭車両側磁石部材206が、後続車両側被吸引部材112を磁力により吸引することにより回動部材202が回動し、連結位置に達すると、先頭車両側磁石部材206は後続車両側被吸引部材112と該磁力により接続される。
【0022】
<動力部201の内部構成>
次に図3及び図4を用いて、先頭車両100の動力部201の内部構成について説明する。
【0023】
図3は、動力部201を上側から見た平面図であり、紙面左側が、列車玩具が走行する際の走行方向であり、紙面右側が、後続車両110が連結される側である。
【0024】
同様に、図4は、動力部201を側面から見た平面図であり、紙面左側が、列車玩具が走行する際の走行方向であり、紙面右側が後続車両110が連結される側である。このうち、図4(A)は、動力部201のA−A断面における平面図であり、図4(B)は、動力部201のB−B断面における平面図である。
【0025】
動力部201は、2つの箱体301と302とから構成され(図3)、箱体301には、ゼンマイバネ401が内包されたゼンマイユニット303(図4)が配されている。
【0026】
ゼンマイユニット303は、ゼンマイバネ401の一端と接続された操作軸304を有し、操作者は操作部102を回動させることにより、操作軸304を回動させ、ゼンマイバネ401に弾性力を蓄勢する(図4)。
【0027】
ゼンマイバネ401に蓄勢された弾性力は、箱体302に配された歯車306に、動作軸305を介して、回動力として伝達される(図3)。歯車306に伝達された回動力は、歯車307−1と307−2とが一体に構成された歯車307に伝達される(図3)。
【0028】
更に、歯車307に伝達された回動力は、走行輪104の車軸308上方に配された歯車309に伝達される。歯車309は2つの歯車309−1と309−2とが一体的に構成されており(図3)、歯車309−2には、係止部材402が揺動可能に当接されている(図4)。
【0029】
係止部材402は、揺動軸403回りに揺動するよう構成され、揺動軸403を中心とした対称位置に係止刃404、405が歯車309−2に当接するように配されている。これにより、歯車309−2が回動し、係止刃404、405に接触すると、係止刃404、405が弾かれ、係止部材402が揺動軸403回りに揺動する。
【0030】
係止部材402には、規制部材205の先端部が当接する当接部406が設けられ、規制部材205の先端部が当接部406に当接すると、係止刃404、405が歯車309−2の歯溝に侵入した状態で係止部材402の揺動動作が規制されるため、係止刃404、405が歯車309−2の回動を規制することとなる。
【0031】
歯車309の下方には、車軸308と接続された歯車310が配されており、歯車309からの回動力を、車軸308に伝達する。これにより、車軸308に、ゼンマイバネ401に蓄勢された弾性力が、回動力として車軸308に伝達される(歯車306、307、309、310が動力伝達部を構成する)。
【0032】
<動力部201における係止動作>
図5は、動力部201における係止動作の詳細を説明するための図である。図5(A)は、回動部材202が連結位置にあり、規制部材205の先端部が、係止部材402の当接部406から離れた状態にある様子を示している。
【0033】
図5(A)の状態では、係止部材402が規制部材205により規制されないため、係止部材402は、歯車309−2の回動に伴って揺動し、歯車309−2の回動は規制されない。
【0034】
一方、図5(B)は、回動部材202が規制位置にあり、規制部材205の先端部が、係止部材402の当接部406に当接した状態にある様子を示している。
【0035】
図5(B)の状態では、係止部材402が規制部材205により規制されるため、係止部材402は、歯車309−2の回動に対して揺動することなく停止状態を維持する。この結果、係止刃404、405が、歯車309−2の回動を規制し、回動力が歯車310に伝達されないため、車軸308が動作することはない。
【0036】
この状態で操作部102を回動させると、走行輪104は動作せず、ゼンマイバネ401に弾性力が蓄勢されていくこととなる。
【0037】
<列車玩具の動作>
次に、図6を用いて列車玩具を走行させる際の操作者の操作と、列車玩具の動作について説明する。
【0038】
図6(A)は、先頭車両100において、回動部材202が規制位置にあり、規制部材205の先端部が係止部材402の当接部406に当接した状態で、操作者が操作部102を操作し、ゼンマイバネ401に弾性力が蓄勢された状態を示している。
【0039】
この状態で、図6(B)に示すように、操作者が後続車両110を先頭車両100に近づけると、バネ204の規制位置方向への弾性力ならびに回動部材202の規制位置方向への慣性力に対抗して、回動部材202に配された先頭車両側被吸引部材206が、後続車両側磁石部材112の磁力により吸引され、回動部材202が連結位置方向に回動する。
【0040】
なお、206が先頭車両側磁石部材であり、112が後続車両側被吸引部材である場合は、操作者が後続車両110を先頭車両100に近づけると、バネ204の規制位置方向への弾性力ならびに回動部材202の規制位置方向への慣性力に対抗して、回動部材202に配された先頭車両側磁石部材206の磁力により後続車両側被吸引部材112を吸引し、回動部材202が連結位置方向に回動する。
【0041】
これにより、規制部材205の先端部による係止部材402の当接部406への当接が解除され、歯車309に伝達された回動力が、歯車310を介して車軸308に伝達され、先頭車両100が走行方向に走行を開始する(図6(C)参照)。
【0042】
ここで、先頭車両100と後続車両110とが同一平面上に載置された状態で、連結位置に回動した回動部材202に配された先頭車両側被吸引部材206の平面からの高さと、後続車両側磁石部材112の平面からの高さとが一致する位置するように、それぞれ先頭車両側被吸引部材206と後続車両側磁石部材112とが配置されている。
【0043】
このため、回動部材202が連結位置に回動した状態において先頭車両側被吸引部材206は、ハウジング101を介して、後続車両側磁石部材112に接続される。このため、走行方向に走行を開始した先頭車両100に追従して、後続車両110も走行方向に走行する。
【0044】
このように、本実施形態にかかる列車玩具では、動力伝達部における回動力規制の解除操作と、後続車両との連結操作とを、一つの操作で行うことが可能である。この結果、後続車両を接続させると同時に、先頭車両の走行を開始させることができ、ゼンマイバネの巻き付け操作から走行開始までの操作性を向上させることが可能となる。
【0045】
<後続車両側磁石部材の構成>
次に、図7を用いて後続車両側磁石部材の構成について説明する。回動部材202には、バネ204により規制位置方向に弾性力F1が付勢されているとともに、回動部材202自身の自重ならびに規制部材205の重さ等により、規制位置方向に慣性力F2が働いている。
【0046】
このため、後続車両側磁石部材112は、回動部材202を連結位置に回動させるために、少なくともF1+F2の合力を超える磁力を有している必要がある。加えて、列車玩具の場合、後続車両側磁石部材112は、先頭車両側被吸引部材206を吸引するだけでなく、後続車両110が先頭車両100に牽引される必要がある。このため、後続車両110が走行方向に走行する際に、走行方向と反対方向に受ける摩擦力F3を加えた合力以上の磁力を持ち合わせている必要がある。
【0047】
つまり、Z≧F1+F2+F3 (ただし、Zは後続車両側磁石部材112の磁力)
が成立している必要がある。
【0048】
なお、先行技術文献として掲示した特許文献1、2のように、接続する磁石部材が係止部材による係止状態の解除のみを目的としたものである場合、接続する磁石部材は、係止部材による係止状態を解除する力(F1+F2)と、磁石部材が自重を支え本体側に接続するだけの磁力F3’との合力(Z’≧F1+F2+F3’)があれば足りる。つまり、本実施形態のように、後続車両を牽引する際の摩擦力を考慮する必要はない。このため、F3>F3’の関係が成り立つ(つまり、Z>Z’)。
【0049】
このように、本実施形態にかかる列車玩具の後続車両側磁石部材には、先行技術文献として開示された玩具に比べて、より強い磁力により構成されている。
【0050】
以上の説明から明らかなように、複数の車両が連結してなる列車玩具において、ゼンマイバネの巻き付け操作から、走行開始までの操作性を向上させることが可能なる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかる列車玩具の外観構成を示す図である。
【図2】先頭車両100の内部構成を示す図である。
【図3】動力部201を上側から見た平面図である。
【図4】動力部201を側面から見た平面図である。
【図5】動力部201における係止動作の詳細を説明するための図である。
【図6】列車玩具を走行させる際の操作者の操作と、列車玩具の動作を説明するための図である。
【図7】後続車両側磁石部材の構成について説明するための図である。
【符号の説明】
【0052】
100:先頭車両
110:後続車両
112:後続車両側磁石部材(後続車両側被吸引部材)
201:動力部
202:回動部材
204:バネ
205:規制部材
206:先頭車両側被吸引部材(先頭車両側磁石部材)
401:ゼンマイバネ
402:係止部材
406:当接部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2の車両が連結してなる列車玩具であって、
前記第1の車両は、
ゼンマイバネからなる駆動部材と、
前記駆動部材により回動される歯車を含み、前記駆動部材の駆動力を前記第1の車両の車軸に伝達する伝達部材と、
揺動可能に設けられ、前記歯車に係止可能な係止部材であって、前記歯車を係止することにより前記歯車の回動を阻止する係止部材と、
被吸引部材と、前記係止部材の揺動を規制する規制部材とを含み、前記係止部材を前記歯車に係止した状態で揺動を規制する規制位置と、規制しない非規制位置との間を回動する回動部材と、を備え、
前記第2の車両は、
前記第1の車両に連結するために前記被吸引部材を吸引する磁石部材を備え、
前記回動部材は、
前記第2の車両が前記第1の車両に連結されるべき位置に配された場合に、前記磁石部材の磁力により前記非規制位置に回動し、
前記磁石部材が、前記非規制位置に回動した前記回動部材と磁力により接続されることで、前記第2の車両が前記第1の車両に連結され、前記第1の車両と共に前記第2の車両が走行することを特徴とする列車玩具。
【請求項2】
第1及び第2の車両が連結してなる列車玩具であって、
前記第1の車両は、
ゼンマイバネからなる駆動部材と、
前記駆動部材により回動される歯車を含み、前記駆動部材の駆動力を前記第1の車両の車軸に伝達する伝達部材と、
揺動可能に設けられ、前記歯車に係止可能な係止部材であって、前記歯車を係止することにより前記歯車の回動を阻止する係止部材と、
磁石部材と、前記係止部材の揺動を規制する規制部材とを含み、前記係止部材を前記歯車に係止した状態で揺動を規制する規制位置と、規制しない非規制位置との間を回動する回動部材と、を備え、
前記第2の車両は、
前記第1の車両に連結するために前記磁石部材に吸引される被吸引部材を備え、
前記回動部材は、
前記第2の車両が前記第1の車両に連結されるべき位置に配された場合に、前記磁石部材の磁力により前記非規制位置に回動し、
前記被吸引部材が、前記非規制位置に回動した前記回動部材と磁力により接続されることで、前記第2の車両が前記第1の車両に連結され、前記第1の車両と共に前記第2の車両が走行することを特徴とする列車玩具。
【請求項3】
前記第1の車両は、さらに弾性部材を備え、前記回動部材は、該弾性部材による弾性力と、自重による慣性力により、前記規制位置方向に付勢されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の列車玩具。
【請求項4】
前記磁石部材は、
前記弾性力及び前記慣性力と、前記第2の車両を走行させる方向と反対方向に作用する摩擦力との合力を上回る磁力を有することを特徴とする請求項3に記載の列車玩具。
【請求項5】
前記磁石部材の磁力による前記回動部材の前記非規制位置への回動と、該非規制位置に回動した該回動部材と該磁石部材との磁力による接続とが、略同時に行われることで、前記第2の車両の前記第1の車両への連結と、前記第1の車両の走行開始とが略同時に行われることを特徴とする請求項1に記載の列車玩具。
【請求項6】
前記磁石部材の磁力による前記回動部材の前記非規制位置への回動と、該非規制位置に回動した該回動部材と前記被吸引部材との磁力による接続とが、略同時に行われることで、前記第2の車両の前記第1の車両への連結と、前記第1の車両の走行開始とが略同時に行われることを特徴とする請求項2に記載の列車玩具。
【請求項7】
前記第1の車両と第2の車両とが同一平面上に載置された状態で、前記非規制位置に回動した前記回動部材に配された前記吸引部材の該平面からの高さと、前記磁石部材の該平面からの高さとが一致する位置に、該磁石部材が配されていることを特徴とする請求項5に記載の列車玩具。
【請求項8】
前記第1の車両と第2の車両とが同一平面上に載置された状態で、前記非規制位置に回動した前記回動部材に配された前記磁石部材の該平面からの高さと、前記吸引部材の該平面からの高さとが一致する位置に、前記吸引部材が配されていることを特徴とする請求項6に記載の列車玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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