説明

別個のペーパーあるいはフィルム状物体用の集積装置および関連する方法

流れ方向(130)に移動する別個のペーパーあるいはフィルム状物体(110)を集積するための装置(100)が提供される。装置(100)の第1の集積要素(113a)は第1の回転軸線(150a)を中心として回転可能である。第2の集積要素(115a)は第1の集積要素(113a)と対面する関係で配置され、かつ、第1の略平坦な表面(144a)および第1の円弧面(146a)を有する。これらの面(144a,146a)の両方は第1の回転軸線(150a)を中心として回転可能であり、第1の集積要素(113a)は、その間に物体(110)を受けるために第2の集積要素(115a)に対して第1のギャップ(184)を形成する第1の角ポジションを有する。第1の集積要素(113a)は、流れ方向(130)に物体(110)を移動させるために第2の集積要素(115a)に対して第2のギャップ(284)を形成する第2の角ポジションを有し、第2のギャップ(284)は第1のギャップ(184)よりも小さなものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、「Accumulating Apparatus for Discrete Paper or Film Objects and Related Methods」という名称の、2009年4月6日付け提出の米国特許出願第61/167,026号の出願日優先権利益を主張する(その開示内容は、この引用によって、その全体が本明細書中に組み込まれる)。
【0002】
本発明は、概して、輸送設備に、さらに詳しくは、ペーパーをシートへと変化させ、コレートし、そして自動で封筒に詰め込む処理を行うための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
自動的に封筒の詰め込みを行うための加工設備が知られている。そうした設備は、ペーパーの事前印刷されたウェブを供給するための、シートをコレートするために一つ以上の別個のシートへとそうしたウェブを切断するための、そして、そうした別個のシートコレーションを封筒内へと挿入するためのコンポーネントを含み得る。そうした設備は、さらに、特定の場所へと、詰め込まれた封筒を輸送するためのコンポーネントを含み得る。業界では、これらおよびその他の機能を果たす装置は以前から周知である。だが、信頼性、正確性および最終製品の品質を犠牲にすることなく大きな容積のペーパー片カウントおよび高い速度が必要とされる場合、改善が必要である。
【0004】
さらに詳しくは、ペーパーの大きなロールには、通常、別個の領域に、片特定情報が印刷される。すなわち、ペーパーの初期のロールは、膨大な数の既に印刷された証印特定情報の別個の領域を含んでおり、各別個の領域は、証印特定情報の単一ページあるいはシートを結果的に含むことになるものを形成している。処理を複雑化することとして、関連する証印を備えた、さまざまな数のシートを封筒内に収容する必要があり、この結果、一つの封筒の内容物は、シートカウントごとに、そして、もちろん、装填されたシート上の証印ごとに、別のものの内容物とは異なる。一例として、複数の顧客あるいは口座の財務レポートは、さまざまな数の顧客あるいは口座特定シートを裁断し、それぞれコレートし、装填し、そして発送のために排出することを必要とする。したがって、各封筒の内容物は、単一のシート、あるいは2枚ないし多数枚のシートの「コレーション」を含み、各「コレーション」は宛名への郵送に固有のものである。
【0005】
そうした代表的な作業において、金融機関は、その顧客のそれぞれに請求書あるいはインボイス情報を発送する。一人の顧客のための請求情報すなわち「証印」は、1枚の最終シートから照合され、続いて顧客の封筒に投入される必要がある多数のシートまで、どこでも必要である。全てのこれらの情報は単一のロール上に、シートサイズの別個の領域内で印刷できるが、これらの領域は良好に規定され、切断され、同じ住所あるいはあて先のためにシートへと組み合わされかつコレートされ、封筒内に投入され、処理され、排出される必要がある。したがって、この処理を実施するためのシステムは、従来、ある典型的なコンポーネント、たとえばペーパーロールスタンド、駆動機構、シートカッター、組み合わせユニット、集積あるいはコレートユニット、折り込み機、封筒フィーダー、封筒装填機、および仕上げ・排出ユニットを含んでいる。正しいシートが正しいあて先の封筒内でコレートされかつ位置させられるように機能を関連付けるようにシステムを動作させるために電子制御が利用される。
【0006】
そうしたマルチコンポーネントシステムにおいて、ペーパーロールから完成封筒へのパススルー率は各コンポーネントの速度に依存し、かつ、全体的な生産速度は最も遅いか最も弱いリンクコンポーネントの関数である。全体的な信頼性も同様に制限される。さらに、機能不全あるいは故障からの修理のための平均休止時間は、最も修理が頻発し、最もメンテナンスコストのかかるコンポーネントによって限定される。そうしたシステムは資本集約的であり、大きな床面すなわちフットプリントを必要とし、しかも多大な労働力、原料およびメンテナンス可能性および施設を必要とする。
【0007】
そうしたシステムにおいては、ときおり、別の作業を実施している間にペーパーあるいはフィルムからなる、折り畳まれたあるいは折り畳まれていない別個のインサートを集積ことが必要である。たとえば、これに限定されるわけではないが、特定のバッチすなわち作業は、比較的多数の、たとえば20枚の折り畳まれたインサートを封筒に装填することが必要になり、一方、システムの一部である折り込み装置は、一度に、10枚のインサートしか処理することができない。そうした状況では、折り込み機へのその後の供給のために10枚のインサートの第2のスタックを形成し、これによってそれを集積する間に、インサートを集積し、これによって10枚のインサートの第1のスタックを形成し、処理のために折り込み機へとスタックを供給することが必要となる。
【0008】
別個の物体を集積するために使用される従来装置は、向き合う関係でかつ互いに当接する一対のローラーを含み、別個のインサートは、通常は停止させられたローラーに向かって供給され、そしてそれによって保持される。インサートのスタックが出来上がり、その厚みがある大きさを超えて増大するとき、得られたスタックは食い違い状態(すなわちカスケード状)となり、たとえば、インサートの各前縁はローラーの一つの全体的周縁をたどり、僅かに異なるポジションで、各連続したシートを先行するシートの前縁の僅かに後方で停止させる。したがって、インサートの得られたスタックは、シートの前縁の一つ以上が互いに一致しないものであり、これは、スタックの移動の方向に下流側でのハンドリングの問題につながり得る。
【0009】
別個のペーパーシートなどの物体のスタックの集積において、シートの前縁が集積されたスタックの平坦な前縁内に存在するかあるいはそれを形成することが、そして互いに異なるポジションで食い違い状態とならないことが望ましい。従来、ローラーのようなペーパー供給機は、そうした食い違い状態のあるいは傾斜した前縁を伴ってスタックを形成する傾向があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、高速ハンドリング装置においてシートなどの別個のペーパーあるいはフィルム状物体を集積するための改良された装置および関連方法を提供することが求められている。また、既存のペーパーシステムに見られた固有の問題を解決する輸送システムおよび関連する方法を提供することが求められている。さらに、食い違い縁部を伴ったインサートのスタックの形成といった、封筒装填のための既存の装置の問題を解決する自動封筒装填装置の形態の変換装置を提供することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的のために、ある実施形態では、装置は別個のペーパーあるいはフィルム状物体を集積し、これによって、食い違いではなく均一な輪郭を伴ったスタックを形成し、そしてそれは、物体の移動の方向における下流で必要とされる速度に合致するよう加速する集積要素を含み得る。
【0012】
さらに詳しくは、本発明のある特定の実施形態では、流れ方向に移動する別個のペーパーあるいはフィルム状物体を集積するための装置が提供される。この装置の第1の集積要素は第1の回転軸線を中心として回転可能である。第2の集積要素は、第1の集積要素と対面する関係で配置され、かつ、第1の略平坦な表面および第1の円弧状表面を有する。これらの表面はいずれも第1の回転軸線を中心として回転可能であり、かつ、第1の集積要素は、物体をその間で受けるために、第2の集積要素に対して第1のギャップを形成する第1の角ポジションを有する。第1の集積要素は、流れ方向に物体を移動させるために第2の集積要素に対して第2のギャップを形成する第2の角ポジションを有し、第2のギャップは第1のギャップよりも小さなものである。装置のストッパーは、第1の回転軸線と交差するように配置され、かつ、それを中心として回転する。このストッパーは、第1の集積要素が第1の角ポジションにあるときには、流れ方向への物体の移動を阻止するよう構成されている。
【0013】
別な実施形態では、流れ方向に移動する別個のペーパーあるいはフィルム状物体を集積するための装置が提供される。この装置は、第1のカムおよび第2のカムを含む。第1のカムは第1の回転軸線を中心として回転可能であり、かつ、第2のカムは、第1の回転軸線と略平行な第2の回転軸線を中心として回転可能である。第2のカムは第1のカムと対面する関係で配置される。この装置はまた、第1の回転軸線と交差するように配置されかつそれを中心として回転可能な第1のストッパーを有する。第2のストッパーは、第2の回転軸線と交差するように配置されかつそれを中心として回転可能である。第1および第2のカムは、その間に第1のギャップを形成する第1の共通角ポジションと、その間に第2のギャップを形成する第2の共通角ポジションとを有する。第1のギャップは第2のギャップよりも広く、かつ、その間に物体を受けるよう構成されており、かつ、第2のギャップは、流れ方向に物体を移動させるために、その間に物体を挟むのに有効なものである。第1および第2のストッパーは、物体が第1のギャップで受け止められたとき、流れ方向の物体の移動を阻止するよう構成されている。
【0014】
別な実施形態では、自動変換装置が提供される。この変換装置は、流れ方向のペーパーのロールの供給と関連づけられた第1の端部と、別個のペーパー状物体へとペーパーのロールを加工するよう構成された部分と、別個の物体に向かう封筒の供給と関連づけられた第2の端部とを有する。この変換装置はさらに、流れ方向に移動する別個の物体を集積するための集積要素を有する。この集積装置は、互いに対面する関係で配置された第1および第2の集積要素を含む。第1の集積要素は第1の回転軸線を中心として回転可能であり、かつ、別個の物体をその間で受けるために、第2の集積要素に対して第1のギャップを形成する第1の角ポジションを有する。第1の集積要素はさらに、別個の物体を挟みかつ流れ方向に別個の物体を移動させるために第2の集積要素に対して第2のギャップを形成する第2の角ポジションを有する。第2のギャップは第1のギャップよりも小さなものである。集積要素はまた、第1の回転軸線と交差するように配置されかつそれを中心として回転可能なストッパーを有する。このストッパーは、第1の集積要素が第1の角ポジションにあるときには、流れ方向への物体の移動を阻止するよう構成されている。
【0015】
さらに他の実施形態では、ペーパーシート積層装置が提供される。この装置は、第1および第2のペーパー受け取りニップを形成する当接面を有する集積要素を有し、第1のニップは第2のニップよりも幅広である。この積層装置はさらに、同じポジションで連続的に供給されるペーパーシートの前縁をブロックし、これによって均一な前縁を有するシートのスタックを形成するためのストッパーを有する。シートは第1のニップ内に供出される。集積要素は、形成されたスタックと係合し、それを下流方向に移動させるための第2のニップを形成するように回転可能であってもよい。
【0016】
別な実施形態では、流れ方向に移動する別個のペーパーあるいはフィルム状物体を集積するための方法が提供される。この方法は、第1および第2の集積要素間に、その間で物体を受けるために第1のギャップを形成することを含み、第1のギャップは第1の集積要素の第1の角ポジションに関連付けられる。第1の集積要素は集積要素間に第2のギャップを形成するために回転させられ、かつ、それは、第1の集積要素の第2の角ポジションと関連付けられる。第2のギャップは第1のギャップよりも小さく、第2のギャップを形成する表面との物体の係合は、流れ方向に物体を移動させるのに有効なものである。物体が第1のギャップ内に受け止められたとき、流れ方向に移動する物体の動きがブロックされる。
【0017】
さらに他の実施形態では、複数のペーパーあるいはフィルム状物体を集積するための方法が提供される。物体の第1のものは、非回転角ポジションにある一対の回転可能な集積要素間に形成されるスペース内へと流れ方向に移動させられる。物体の第2のものは、続いて、第1の物体の上方または下方のポジションに向かって移動させられ、これによって物体のスタックが形成される。物体のスタックは、集積要素から下流の、第1の速度で流れ方向に少なくともタックを移動させるよう機能し得る装置を用いて支持される。集積要素の回転は、非回転ポジションから移送ポジションへと加速させられ、ここで、物体のスタックは実質的に下流の装置の第1の速度で移動し、かつ、物体のスタックは、集積要素との係合状態を脱して、その下流の装置と係合状態となるように移送される。
【0018】
そうした装置および方法は、モジュラーベースの、改良されたペーパーハンドリング装置、サーボ駆動コンポーネント、改良されたセンサー密度およびシステム動作を制御する改良された制御コンセプトを有する、改良されたペーパー加工およびシート挿入装置および方法を想定するペーパー加工および封筒詰め込みシステムにおいて特に有用である。本発明の一つ以上の実施形態は、改良された封筒輸送装置の提供を想定しているが、これは、モジュラーペーパー加工およびシート挿入システムのモジュールとして使用可能であり、この場合、人的資本、必要なスペース、必要な設備、メンテナンス、労働力および原料ならびに施設は、したがって、同様の処理量の従来システムに比べて削減される。
【0019】
さらに詳しくは、そうした改良された装置および方法は、特定のモジュールが多機能を有する場合、同様のモジュールあるいは異なるモジュールの列内で以下の機能を実現する複数の機能モジュールを想定している。この機能には以下のものが含まれる。
・印刷されたペーパーロールハンドリング/巻き戻し
・ペーパーの裁断および切断
・シートコレーションおよび集積
・シート折り込み
・インサートと組み合わせるための輸送
・封筒供給
・コレーション連係および装填
・封筒処理および排出
【0020】
さらに詳しくは、本発明の態様の一つ以上は、限定を伴わずに、以下の処理のための新規でかつ独特の装置および方法を想定し得る。
(a)切断装置内への、印刷された証印を含むペーパーあるいはフィルムのウェブの案内
(b)裁断および交差切断処理によるウェブの加工
(c)インサートの別個の片の輸送および組み合わせ
(d)インサートの別個の片の既定スタックの集積
(e)封筒装填ステーションへのインサートの別個の片のスタックの案内および輸送
(f)封筒装填ステーションへの個々の封筒の輸送
(g)封筒装填処理に先立つ封筒のスタックの形成および処理
(h)封筒のスタックからの、そして封筒装填ステーションを経た個々の封筒の処理
【0021】
特定のモジュールにおける特定の機能の組み合わせが独特の組み合わせであるが、本発明は、主として、本明細書に記載されたペーパー輸送装置および方法に関連する。
【0022】
本発明のさまざまな実施形態によれば、ペーパーシートなどの複数の物体は、二つのペーパー間欠輸送集積要素間に形成されるニップあるいはギャップへと順次供給される。要素の個々の表面は曲線エッジの周囲から鈍化され、この結果、鈍化エッジ間に形成されるニップあるいはギャップは、周囲エッジによって形成されるニップあるいはギャップよりも大きなものである。ペーパーシートは、より大きなニップ間で一つ以上のストッパーに供給され、ここで、面一な、平滑な前縁を有するスタックが、より大きなニップ間に形成される。その後、集積要素は、滑らかな平坦前縁を備えたスタック全体と係合し、かつ、それをスタックのさらなる処理のために流れ方向に移動させるために駆動される。
【0023】
ある実施形態では、ストッパーあるいはストッパー群は、スタックが集積要素によってさらに輸送される前に、概して同じ位置で、連続的に導入されるシートの前縁を停止させるために、集積要素あるいは既定の角ポジションにあるその駆動アクスルのいずれかあるいは両方から放射状に延在するフィンガーを備える。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】封筒に、選択されたペーパーあるいはフィルム状物体を詰めるためのコンバーターの一部を示す斜視図である。
【図2】図1の丸で囲んだ領域に関連する集積装置の内部の斜視図である。
【図3】図2の移送装置の一部の斜視図である。
【図4】図2および図3の集積装置の斜視図であり、別個のペーパーあるいはフィルム状物体に関連する装置を示している。
【図5】図2ないし図4の集積装置の一部の側面図である。
【図6】図5と同様の側面図であり、図5のそれとは異なる状態で集積装置の一対の集積要素を示している。
【図7】図5および図6と同様の側面図であり、図5および図6のそれとは異なる状態で集積要素を示している。
【図8】集積装置の別な実施形態の側面図である。
【図9】集積装置のさらに別な実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図面を、特に図1を参照すると、ペーパーあるいはフィルムのウェブ12を処理するための代表的なコンバーター10の一部が示されている。図示していないが、コンバーター10によって処理されるウェブ12は、たとえば、そうしたウェブ12を含む材料のロール(図示せず)から供給される。ロールは、概して、コンバーター10の第1の端部14と関連付けられ、従来公知の方法、たとえば、ロールのコアを受けるスピンドルを駆動することによって、あるいはロールの表面をベルトあるいは類似の装置と接触させることによって巻き戻される。通常、ウェブ12は、離散した領域に証印(indicia)が事前印刷される。
【0026】
ウェブ12は、したがって、コンバーター10を形成している複数のモジュールを経て、概して矢印15で示す流れ(加工)方向に移動する。図1の代表的実施形態では、コンバーター10は、ウェブ材料を材料の(「領域」に対応する)別個のシート(「インサート」)へと切断し、そしてそれを概してコンバーター10の対向する端部16から供給される封筒内へと供給する。コンバーター10は、インサートを含む封筒を、その後の加工すなわち処理のために、コンバーター10の図示する部分から離れるように、さらに輸送できる。代表的なコンバーター10は、上記のとおり、封筒の処理だけでなく、ウェブ12およびそこから得られたインサートの処理における異なるステップを実施するための複数のモジュールを含む。当業者にとって、コンバーター10が、本明細書に示したものに加えて、あるいはそれに代えて、別のモジュールを含んでいてもよいことは明らかである。
【0027】
図示するモジュールの第1のものは、たとえば、コンバーター10の第1の端部14の相対的に近位の切断モジュール30であり、これは、その後の処理のためにウェブ12をインサート(図2)などの別個の物体へと切断する。輸送モジュール40は、切断モジュールから受け取った別個のインサートを制御・輸送し、そしてそれを折り込み・バッファリングモジュール50へと供給する。モジュール50は、必要に応じて、たとえば、意図した製品が一つ以上のシートによって形成されるインサートを封筒に詰め込むことを必要とする場合、その後の処理のための別個のインサートのスタックを形成できる。モジュール50は、意図した製品が必要とする場合には、概して流れ方向に沿って配置された別個のインサートの長手方向軸線に沿って、別個のインサートを折り込む。さらに、モジュール50は、特定の製品がそれを必要とする場合、別個のシートのセットを個々に処理されたスタックへと集積し、コレートし、あるいはバッファー保留する。
【0028】
引き続き図1を参照すると、取り込みモジュール60が折り込み・バッファリングモジュール50からインサートを受け取り、そしてインサートを輸送すると共にそれを封筒内へ供給するために詰め込みモジュール70のコンポーネントと協働する。封筒は、今度は、封筒コンベア80によって取り扱われ、詰め込みモジュール70へと供給される。輸送アセンブリ90が、詰め込みモジュール70、および、その後の工程あるいは処理のためにコンバーター10の図示する部分から離れるように、詰め込まれたすなわち装填された封筒を輸送するための封筒コンベア80と連係動作可能に結合されている。
【0029】
図2ないし図7を参照すると、特に図2および図3を参照すると、折り込み・バッファリングモジュール50の内部が図示されている。モジュール50は、集積装置100の回転可能な集積要素113a,115aおよび113b,115bの二つのセットに向かって、別個のフィルムあるいはペーパー状物体110を供給するための複数のベルト104a,104bを有する集積装置100を含む。これに関して、ベルト104a,104bは、その周面に個々の溝119を有するプーリー116によって駆動されるが、これは、ベルト104a,104bがプーリー116に載ること、そしてプーリー116に対して固定されることを可能とする。プーリー116は、今度は、シャフト120を選択的に回転させる一つ以上の駆動機構(図示せず)に接続されたドライブシャフト120によって駆動される。ベルト104a,104bの動きによって、概して、そのそれぞれの長さ寸法に沿って、流れ方向(矢印130)における別個の物体110の移動が生じる。上下ベルト104a,104bのそれぞれの対は、物体110と係合しかつ集積要素113a,115aおよび113b,115bの二つのセットに向かって流れ方向(矢印130)に物体110を移動させるために、互いに離間している。以下でさらに詳しく説明するように、装置100の複数の調整可能な斜面132は、物体110が集積要素113a,115aおよび113b,115bに向かって移動するとき、物体110の別のものに対する物体100のそれぞれの垂直ポジションを管理できる。
【0030】
特に図3を参照すると、集積装置100は互いに横方向に離間した集積要素113a,113bの第1のセットを有し、そしてそれはそれぞれ、集積要素115a,115bの第2の対向するセットに対して対面する関係にある。第1のセットの集積要素113a,113bのそれぞれは、この実施形態では、少なくとも一つの概ね平坦な表面144a,144bおよび円弧状表面146a,146bを有する一般的なカムの形態である。第1のセットの集積要素113a,113bは、第1の共通シャフト150に設けられており、したがって概して矢印152の方向にシャフト150の第1の軸線150aを中心として回転し、一方、第2のセットの集積要素115a,115bは、第2の共通シャフト156に設けられており、したがって第1の軸線150aと概ね平行な第2の軸線156aを中心として回転する。第1および第2の共通シャフト150,156は、所定の角ポジションへと集積要素113a,113b,115a,115bを回転させるように作動可能な大まかに示す駆動機構126に連係動作可能に連結されている。以下でさらに説明するように、集積要素113a,113b,115a,115bの回転は、物体110と円弧状表面146a,146bとのニッピング係合を引き起こし、この結果、係合した際に、集積要素113a,113b,115a,115bは物体110を流れ方向(矢印130)へと移動させる。図3に示すように、プーリー116の回転(矢印162)は、それがやはり流れ方向(矢印130)に、向かい合う上側および下側ベルト104a,104bのいくつかの対を動作させ、向き合うベルト104a,104bの各対の動作、特に物体110とのその係合が、今度は、やはり流れ方向(矢印130)に物体110を移動させるようなものである。
【0031】
特に、図4を参照すると、流れ方向(矢印130)への物体110の移動は、装置50の一つ以上のストッパーによって阻止される(すなわち停止させられる)。図示する実施形態は、上端および下端プレートの形態のストッパー172,174の一つ以上の対を有し、これは、第1および第2の回転軸線150a,156aと交差するように、それぞれ方向付けられている。さらに詳しく言うと、ストッパー172,174は、物体110が集積要素113a,113b,115a,115bの向き合うものの各対間に形成されるニップすなわちギャップ184内へと移動するとき物体110のそれぞれの前縁110aと接触する確動ストッパーを形成するように概ね同一平面内で互いに整列している。作動時、いったん物体110がストッパー172,174によって停止させられると、上側および下側ベルト104a,104bの連続的な動作によって、物体110に対する上側および下側ベルト104a,104bの滑りが生じる。代替実施形態(図示せず)では、これに代えて、ベルト104a,104bが図示のように延在せず、ギャップ184の上流側の位置へと延在するように配置されてもよい。この代替実施形態では、いったん物体110がギャップ184の前方で停止させられると、ベルト104a,104b間のさらなる接触は存在せず、この結果、ベルト104a,104bの連続動作によって、物体110に対する、その滑りが生じない。
【0032】
特に、図5、図5A、図5B、図6および図7を参照すると、集積要素100の典型的な作用が示されている。理解を容易にするために、図およびその説明は、向き合う集積要素113a,115aの一つの対のみを対象とするが、同じ原理は、図2ないし図4に示す向き合う集積要素113b,115bの別な対にも当てはまる。第1の対の集積要素113a,115aは、第1の共通非回転角ポジションにおいて図5に示す上側および下側集積要素113a,115aの形態である。この第1のすなわちホームポジションでは、上側の集積要素113aの平坦面144aは、下側の集積要素115aの平坦面144aと概ね向き合う関係にあり、これによって、上側および下側集積要素113a,115a間に垂直スペースdのギャップ184が形成されている。上側および下側集積要素113a,115aのこの第1の共通角ポジションにおいて、流れ方向(矢印130)への物体110の前方移動を阻止する確動停止あるいはブロック表面を提供するように二つのストッパー172,174は互いに概ね整列状態で示されている(すなわち、それらは同一平面上にある)。したがって、第1の物体110は、ストッパー172によって流れ方向(矢印130)への物体110のさらなる移動が抑止された状態で、ストッパー172,174に向かってギャップ184内へと前進する。この実施形態のある態様では、それによって上側および下側集積要素113a,115aのためのホームポジションが画定するために、上側および下側集積要素113a,115aは、この第1の共通角ポジションで停止させられる。付加的物体の流れ方向(矢印130)への移動によって、物体110のスタックが形成されるが、その前縁110aは互いに概ね垂直に整列した状態となり、しかもストッパー172,174の一方あるいは両方に当接している。
【0033】
特に図5Aを参照すると、ギャップ184に向かって、さらに詳しくはストッパー172,174に向かって流れ方向(矢印130)に移動する第2の物体190が示されている。この第2の物体190の流れ方向(矢印130)への前進は、同様に、第1の物体110の前方移動を阻止するストッパー172,174によってブロックされる。仮想線で描いた物体によって示されるように、第2の物体190は、第1の物体110の上にあるいは下に交互に積み重ねられる。これに関して、斜面要素132(図2)の調整は、第2の物体190が第1の物体110の上に積み重ねられるか、その下に積み重ねられるかを決定する。斜面要素132は、それによって二つの方向のいずれを第2の物体190が追従するかを決定するために、例えば、手動で調整可能であっても、あるいはこれに代えて自動で調整可能であってもよい。
【0034】
特に図5を参照すると、上側および下側集積要素113a,115aの間のギャップ184内でかつストッパー172,174の前方(すなわち上流側)に形成された、第1、第2および第3の物体110,190,200の典型的なスタックSが示されている。図5に示すように、第1、第2および第3の物体のそれぞれの前縁110a,190a,200aは、概ね互いに整列しており、これによって概ね均一なスタックが形成されるが、これは、上側および下側集積要素113a,115aの下流側のスタックのハンドリングを容易にする。図5Bは三つの物体110,190,200のスタックを示しているが、いかなる数の物体からなるスタックが、この代わりに形成されてもよく、スタックSの最終的な厚みtはギャップ184のサイズdによってのみ制限される。
【0035】
特に図6を参照すると、物体110,190,200のスタックSと円弧状面146a,146bとのニッピング係合を生じるように上側および下側集積要素113a,115aの第2の角ポジションまで回転させられた(矢印204)上側および下側集積要素113a,115aが示されている。これに関して、上側および下側集積要素113a,115aのさらなる回転は、そこから下流側の大まかに示す装置250に向かって流れ方向(矢印130)へのスタックSの前進を引き起こす。装置250は、たとえば、これに限定されるわけではないが、スタックSを支持すると共に流れ方向(矢印130)へとそれを移動させることができる一対のローラーあるいはベルトであってもよい。上側および下側集積要素113a,115aの第2の角ポジションにおいて、上側および下側集積要素113a,115aは、第1の角ポジション(図5)と関連するギャップ184の第1の垂直スペースdよりも小さな第2の垂直距離dのギャップ184を形成し、すなわち、言い換えれば、上側および下側集積要素113a,115aは、第2の、より小さなギャップ284を形成する。この実施形態における、図5の第1の角ポジションから図6の第2の角ポジションへの回転は第1の速度で実施されるが、これは、たとえば、スタックSと緩やかに係合するように適切に選択できる。
【0036】
特に図7を参照すると、上側および下側集積要素113a,115aの第3の角ポジションが示されており、これは第1および第2の角ポジション(図5および図6)とは異なっている。第3の角ポジションは、スタックSが上側および下側集積要素113a,115aとの係合状態から実質的に(すなわちほとんど完全に)解放され、そして集積要素113a,115aの下流側の装置250に向かって前進させられるようなものである。この代表的実施形態において、第2の角ポジション(図6)から第3の角ポジション(図7)への集積要素113a,115aの回転速度は第2の速度で実施されるが、これは、図5の第1の角ポジションから図6の第2の角ポジションへの第1の速度よりも高いかあるいは低くてもよい。さらに詳しくは、上側および下側集積要素113a,115aは、装置250の速度に依存して、上側および下側集積要素113a,115aの下流側の装置250の速度に適合するために、たとえば第2の角ポジション(図6)から第3の角ポジション(図7)へと加速あるいは減速させられてもよい。このために、上側および下側集積要素113a,115aの一方あるいは両方は適当に選択された駆動機構すなわちモーター、たとえばサーボモーター252によって駆動されてもよく、これは、可変速度で上側および下側集積要素113a,115aを回転させるよう構成される。
【0037】
第1の角ポジション(図5)から第2の角ポジション(図6)へと第1の加速度で、そして第2の角ポジション(図6)から第3の角ポジション(図7)へと第1の加速度とは異なる(たとえばそれよりも高いか低い)第2の加速度で集積要素113a,115aの回転を加速させることも可能である。さらに、集積要素113a,115aは、第3の角ポジション(図7)からあるいはスタックSとのさらなる係合が生じない第4の角ポジション(図示せず)から、第1の角ポジション(図5)へと戻るように回転する。特定の実施形態では、第3あるいは第4の角ポジションから第1の角ポジションへと戻るこの最後の回転は、第1ないし第2、第2ないし第3、あるいは第3ないし第4の角ポジション間での集積要素113a,115aの回転と関連付けられた速度のいずれかあるいは全てよりも高い速度で実施されてもよい。第1の角ポジションへの集積要素113a,115aのこの比較的急速な復帰は、集積装置100がギャップ184への物体110を受けるためのポジションに存在しない時間を最小限に抑えることによって集積装置100の処理量を増大させる。
【0038】
さらに、集積装置100はセンサー260を含んでいてもよく、これは、上側および下側集積要素113a,115aの下流側の装置250の速度を検出し、そしてモーター252の速度を制御する制御ユニットへと検出された速度を供給する。これに加えてあるいは代えて、集積装置100はまたセンサー280を含んでいてもよく、これは、ギャップ184の前方で保持されたスタックSの厚みtを検出し、そして制御ユニット272へと、この検出された厚みを供給し、これによって、スタックSを形成する物体110と緩やかに係合するように第1の角ポジション(図5)から第2の角ポジション(図6)への第1の回転速度の大きさを制御するようになっている。
【0039】
上述した同じ原理が上記図面に関して説明した装置の変形例に対して適用可能であることは当業者には自明である。たとえば、これに限定されるわけではないが、集積装置100は、上側および下側集積要素113a,115aからそれぞれ延在するストッパー172,174の対ではなく、たとえば上側集積要素113aからのみ延在する単一のストッパー172を含んでいてもよい。同様に、上記図面の実施形態はカムの形態の集積要素(たとえば113a,115a)の対を含んでいるが、代替装置は、そうした形状を有する(たとえば平坦な表面144a,144bを有する)と共に、それと向き合う関係で配置されたカムとではなくローラーと協働する上側および下側集積要素113a,115aのみを含んでいてもよい。さらに、上記図面は、互いに横方向に離間した上側および下側集積要素(113a,115aおよび113b,115bそれぞれ)の二つの対を示しているが、代替集積装置は、上記図面に示した二つ以外のいかなる数の対向する集積要素の対を有していてもよい。
【0040】
集積要素113a,115a,113b,115bを形成する素材は適当に選択される。たとえば、集積要素113a,115a,113b,115bの一つ以上は、比較的硬質な、かつ/または軽量な素材、たとえばフォームベース素材あるいはフォーム状素材から形成されてもよい。さらに、集積要素113a,115a,113b,115bの一つ以上は、コーティング、たとえばその表面上のウレタンコーティングを含んでいてもよく、これによって集積要素113a,115a,113b,115bに所定レベルの硬度および耐久性が付与される。さらに、その他の設計上の要件が適当に選択可能である。たとえば、この特定の実施形態では、集積要素113a,115a,113b,115bのそれぞれは、複数の空洞294を有するが、これは、集積要素113a,115a,113b,115bの全体重量を最小限に抑える。空洞294はまた、それらが物体110をあるいは110の物体のスタックSを挟んだとき、その圧縮によって生じる集積要素113a,115a,113b,115bの撓みを促進する。この可撓性は、集積要素113a,115a,113b,115bがスタックSの厚みと概ね合致することを可能とし、これは、スタックSとの穏やかであるが効果的な係合、ならびに第1の角ポジション(図5)から第2の角ポジション(図6)への集積要素113a,115a,113b,115bの回転によって生じるその前方移動を促進する。集積要素113a,115a,113b,115bがフォームベース素材あるいはフォーム状素材から形成される実施形態において、当該素材の空隙率はまた、物体110をあるいは110の物体のスタックSの挟み込み係合と関連付けられたその圧縮によって生じる集積要素113a,115a,113b,115bの撓みを促進する。
【0041】
図8および図9を参照すると、集積装置300,302のそれぞれの代替実施形態が示されている。理解を助けるために、図8および図9における同じ参照数字は上記図面における同様の特徴を指し示している。図7を参照すると、装置300は、第2の複数の斜面要素310(一つのみを示す)の上流側に配置された第1の複数の斜面要素132(一つのみを示す)を含んでいる。斜面要素132および310は、異なるピッチ(すなわち長さ)の物体110に対応するために流れ方向(矢印130)におけるそのポジションを同時に調整するために共通ブラケット312上に設けられている。図示するように(図8)、物体110の後縁110bは、第1の斜面要素132に概ね当接しており、全てのそれ以降の物体はギャップ184の前方に静止しかつ第1の斜面要素132の概ね後方にその後縁110bを有する物体110の上へと案内される。斜面要素132のそれぞれの上向き配向は、上述したように静止している物体110上への、それ以降の物体110の案内を容易にする。第2の斜面要素310は、その間、それらがギャップ184に向かって流れ方向(矢印130)に移動するとき、物体110のそれぞれの前縁110aを下方に案内する。この実施形態では、ブラケット312上への第1の斜面要素132の配置は、第2の斜面要素310のみが物体110に作用するようにその垂直ポジションが調整可能であるようなものである。これに関して、第2の斜面要素310は物体110を下方に案内し、これによって、全てのそれ以降の物体110を、既にスタックS内にある物体110の下へと移動させる。この実施形態の別の態様では、プーリー116aは装置300に対してヒンジ結合され、これによってプーリー116aによって駆動される上側ベルト104aは物体110の厚みに応じて容易に撓むことができる。この実施形態におけるベルト104aの撓みは、たとえば14mmまでの範囲内にあってもよい。
【0042】
図9の代表的実施形態を参照すると、図示された装置302は、第2の斜面要素310を全く含んでおらず、第1の複数の斜面要素132および物体110を支持するために上下ベルト104a,104b間に配置された支持プレート330を含んでいる。この支持プレート330は、物体110がストッパー172,174によって前方移動を阻止されるとき、たとえば、物体110に対するベルト104a,104bの流れ方向(矢印130)の滑り移動に関連した物体110が受ける摩擦力を最小限に抑えるために望ましいであろう。
【0043】
本発明について、さまざまな実施形態を用いて例示し、そしてこれら実施形態を詳しく説明したが、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を、そうした具体例に制限あるいは限定することを意図していない。さらなる利点および変更は、当業者にとって自明である。本発明は、それゆえ、その上位の態様に関して、特定の具体例、代表的装置および方法、そして図示説明した実施例には限定されない。したがって、全体的な発明の概念の趣旨および範囲から逸脱することなく、そうした具体例からの展開が可能である。
【符号の説明】
【0044】
10 コンバーター
12 ウェブ
14 第1の端部
16 対向する端部
30 切断モジュール
40 輸送モジュール
50 折り込み・バッファリングモジュール
60 取り込みモジュール
70 詰め込みモジュール
80 封筒コンベア
90 輸送アセンブリ
100 集積装置
104a,104b ベルト
110 物体
113a,115a,113b,115b 集積要素
116 プーリー
119 溝
120 シャフト
126 駆動機構
132 斜面
144a,144b 平坦な表面
146a,146b 円弧状表面
150 第1の共通シャフト
150a 第1の軸線
156 第2の共通シャフト
156a 第2の軸線
172,174 ストッパー
184 ギャップ
190 第2の物体
252 サーボモーター
260 センサー
280 センサー
272 制御ユニット
294 空洞
S スタック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流れ方向に移動する別個のペーパーあるいはフィルム状物体を集積するための装置であって、
第1の回転軸線を中心として回転可能な第1の集積要素と、
前記第1の集積要素と対面する関係で配置された第2の集積要素であって、前記第1の集積要素は、いずれも前記第1の回転軸線を中心として回転可能な第1の略平坦な表面および第1の円弧状表面を有し、前記第1の集積要素は、前記物体をその間で受けるために、前記第2の集積要素に対して第1のギャップを形成する第1の角ポジションと、前記流れ方向に前記物体を移動させるために前記第2の集積要素に対して第2のギャップを形成する第2の角ポジションと、を有し、前記第2のギャップは前記第1のギャップよりも小さなものである第2の集積要素と、
前記第1の回転軸線と交差するように配置されかつそれを中心として回転可能なストッパーであって、前記ストッパーは、前記第1の集積要素が前記第1の角ポジションにあるときには、前記流れ方向への前記物体の移動を阻止するよう構成されているストッパーと、
を具備してなることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記第2の集積要素は第2の回転軸線を中心として回転可能であり、前記第1および第2の集積要素は、前記第1および第2の回転軸線が互いに略平行であるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第2の集積要素は、第2の略平坦な表面および第2の円弧状表面を含み、両者は前記第2の回転軸線を中心として回転可能であることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1および第2の略平坦な表面は、前記第1の集積要素が前記第1の角ポジションにあるとき、互いに対面する関係にあることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ストッパーおよび前記第1の集積要素は共通シャフト上に設けられることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記第2の集積要素は第2の回転軸線を中心として回転可能であり、前記装置は、さらに、
前記第2の回転軸線と交差するように配置されかつそれを中心として回転可能な第2のストッパーを具備してなり、前記第2のストッパーは、前記第1の集積要素が前記第1の角ポジションにあるときに、前記流れ方向における前記物体の移動を阻止するために、前記第1のストッパーと協働するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第1または第2の集積要素の少なくとも一方は、前記第1または第2の集積要素の前記少なくとも一方の重量を最小化するために複数の空洞を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記第1の集積要素は、前記物体の係合と関連付けられたその圧縮の間、前記第1の集積要素の撓みを促進するために、多孔質材料からなるかあるいは複数の空洞を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の集積要素はウレタンコーティングを含むことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
モーターをさらに具備してなり、
前記モーターは、前記第1の集積要素に対して連係動作可能に接続されており、かつ、前記モーターは、前記第1の角ポジションから前記第2の角ポジションまで第1の速度で、かつ、前記第2の角ポジションから前記第1および第2の角ポジションとは異なる前記第1の集積要素の第3の角ポジションに向かって第2の速度で、前記第1の集積要素を回転させることができるようになっており、前記第1の速度は前記第2の速度と異なるものであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
一対のベルトをさらに具備してなり、
前記一対のベルトは、互いに対面する関係にあり、かつ、前記物体を挟みかつ前記第1のギャップ内へと前記物体を移動させるよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
プレートをさらに具備してなり、
前記プレートは、前記一対のベルト間に配置され、かつ、前記ストッパーによって動けない状態とされた前記物体を支持するように位置決めされており、前記プレートは、前記動けない状態とされた物体と、前記ベルトの一つとの間の摩擦を最小化するよう構成されていることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
斜面要素をさらに具備してなり、
前記斜面要素は、前記ストッパーによって動けない状態とされた前記物体の第2のものの上方あるいは下方へ前記物体の第1のものを誘導するように、前記ベルトに対して位置決めされていることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記一対のベルトはそれぞれのプーリーに掛けられており、前記プーリーの第1のものは、前記第1のギャップで受け止められた前記物体の厚みに応じて、互いに対する前記ベルトの相対移動を可能とするよう旋回可能に設けられていることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項15】
流れ方向に移動する別個のペーパーあるいはフィルム状物体を集積するための装置であって、
第1の回転軸線を中心として回転可能な第1のカムと、
第2のカムであって、前記第1のカムと対面関係で配置され、かつ、前記第1の回転軸線と略平行な第2の回転軸線を中心として回転可能な第2のカムと、
前記第1の回転軸線と交差するように配置され、かつ、それを中心として回転可能な第1のストッパーと、
前記第2の回転軸線と交差するように配置され、かつ、それを中心として回転可能な第2のストッパーと、を具備してなり、
前記第1および第2のカムは、その間に第1のギャップを形成する第1の共通角ポジションと、その間に第2のギャップを形成する第2の共通角ポジションと、を有し、
前記第1のギャップは前記第2のギャップよりも広く、かつ、その間に前記物体を受けるよう構成されており、かつ、前記第2のギャップは、流れ方向に前記物体を移動させるために、その間に前記物体を挟むのに有効なものであり、かつ、
前記第1および第2のストッパーは、前記物体が前記第1のギャップで受け止められたとき、前記流れ方向の前記物体の移動を阻止するよう構成されていることを特徴とする装置。
【請求項16】
モーターをさらに具備してなり、
前記モーターは、前記第1および第2のカムに対して連係動作可能に接続されており、かつ、前記モーターは、前記第1の共通角ポジションから前記第2の共通角ポジションまで第1の速度で、かつ、前記第2の共通角ポジションから前記第1および第2の共通角ポジションとは異なる前記第1の集積要素の第3の共通角ポジションに向かって第2の速度で、前記カムを回転させることができるようになっており、前記第1の速度は前記第2の速度と異なるものであることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
第3および第4のカムをさらに具備してなり、
前記第3および第4のカムは、互いに対面する関係で配置されており、かつ、前記第1および第2のカムからそれぞれ横方向に離間しており、前記第3のカムは前記第1のカムと共に第1の共通シャフト上に設けられており、かつ、前記第4のカムは前記第2のカムと共に第2の共通シャフト上に設けられていることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記第1のストッパーは前記第1の共通シャフト上に設けられ、かつ、前記第2のストッパーは前記第2の共通シャフト上に設けられていることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
自動変換装置であって、流れ方向のペーパーのロールの供給と関連付けられた第1の端部と、別個のペーパー状物体へと前記ペーパーのロールを加工するよう構成された部分と、前記別個の物体に向かう封筒の供給と関連付けられた第2の端部と、を有し、前記変換装置はさらに、
前記流れ方向に移動する前記別個の物体を集積するための集積要素を具備してなり、前記集積装置は、
(a)互いに対面する関係で配置された第1および第2の集積要素であって、前記第1の集積要素は第1の回転軸線を中心として回転可能であり、かつ、前記別個の物体をその間で受けるために、前記第2の集積要素に対して第1のギャップを形成する第1の角ポジションと、前記別個の物体を挟みかつ前記流れ方向に前記別個の物体を移動させるために前記第2の集積要素に対して第2のギャップを形成する第2の角ポジションと、を有し、前記第2のギャップは前記第1のギャップよりも小さなものである第1および第2の集積要素と、
(b)前記第1の回転軸線と交差するように配置されかつそれを中心として回転可能なストッパーであって、前記ストッパーは、前記第1の集積要素が前記第1の角ポジションにあるときには、前記流れ方向への前記物体の移動を阻止するよう構成されているストッパーと、を含むことを特徴とする装置。
【請求項20】
ペーパーシート積層装置であって、
集積要素であって、この集積要素は第1および第2のペーパー受け取りニップを形成する当接面を有し、前記第1のニップは前記第2のニップよりも幅広である集積要素と、
ストッパーであって、このストッパーは、同じポジションで連続的に供給されるペーパーシートの前縁をブロックし、これによって均一な前縁を有するシートのスタックを形成するためのものであり、前記シートは前記第1のニップ内に供出されるようになっているストッパーと、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項21】
前記集積要素は、前記形成されたスタックと係合しかつそれを下流方向に移動させるための前記第2のニップを形成するために回転可能であることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項22】
流れ方向に移動する別個のペーパーあるいはフィルム状物体を集積するための方法であって、
第1および第2の集積要素間に、その間で前記物体を受けるために第1のギャップを形成するステップであって、前記第1のギャップは前記第1の集積要素の第1の角ポジションに関連付けられたものであるステップと、
前記第1の集積要素の第2の角ポジションと関連付けられた前記集積要素間に第2のギャップを形成するために前記第1の要素を回転させるステップであって、前記第2のギャップは前記第1のギャップよりも小さく、前記第2のギャップを形成する表面との前記物体の係合は、前記流れ方向に前記物体を移動させるのに有効なものであるステップと、
前記物体が前記第1のギャップ内に受け止められたとき、前記流れ方向に移動する前記物体の動きをブロックするステップと、
を具備することを特徴とする方法。
【請求項23】
前記第1の角ポジションから前記第2の角ポジションへの前記集積要素の回転は第1の速度で実施され、前記方法はさらに、
前記第1の速度とは異なる第2の速度で、前記第2の角ポジションから、前記第1および第2の角ポジションとは異なる第3の角ポジションへと前記第1の集積要素を回転させるステップを具備することを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記流れ方向における前記第1および第2の集積要素の下流の物体移送速度を検出するステップと、
前記検出された速度に適合するように前記第1の集積要素の回転速度を調整するステップと、
をさらに具備することを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記第1のギャップ内に形成された前記物体のスタックの厚みを検出するステップと、
前記検出された厚みに応じて前記第1の集積要素の回転速度を調整するステップと、
をさらに具備することを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の集積体を前記第1および第2の角ポジションとは異なる第3の角ポジションまで回転させるステップと、
前記第1の集積要素を前記第3の角ポジションから前記第1の角ポジションまで回転させるステップと、
前記第1の集積要素が前記第1の角ポジションに達したとき、前記第1の集積要素の回転を停止させるステップと、
をさらに具備することを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記第3の角ポジションから前記第1の角ポジションへの前記第1の集積要素の回転は、前記第1の角ポジションから前記第2の角ポジションへの、あるいは前記第2の角ポジションから前記第3の角ポジションへの、その回転速度よりも高い速度で実施されることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
複数のペーパーあるいはフィルム状物体を集積するための方法であって、
非回転角ポジションにおいて一対の回転可能な集積要素間に形成されるスペース内へと流れ方向に前記物体の第1のものを移動させるステップと、
前記第1の物体の上方または下方のポジションに向かって前記物体の第2のものを移動させ、これによって前記物体のスタックを形成するステップと、
前記集積要素から下流の、第1の速度で前記流れ方向に前記少なくともタックを移動させるよう機能し得る装置を用いて、前記物体のスタックを支持するステップと、
前記非回転ポジションから移送ポジションへと前記集積要素の回転を加速させるステップであって、前記物体のスタックは実質的に下流の装置の第1の速度で移動し、かつ、前記物体のスタックは、前記集積要素との係合状態を脱して、その下流の装置と係合状態となるように移送されるステップと、
を具備することを特徴とする方法。
【請求項29】
前記非回転角ポジションから中間ポジションへの前記集積要素の回転を第1の加速レートで加速させるステップであって、前記中間ポジションは前記非回転ポジションと前記移送ポジションとの間にあるステップと、
前記中間ポジションから前記移送ポジションへの前記集積要素の回転を、前記第1の加速レートとは異なる第2の加速レートで加速させるステップと、
をさらに具備することを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第2の加速レートは前記第1の加速レートよりも高いことを特徴とする請求項29に記載の方法。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図5A】
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【図5B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図2】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−522708(P2012−522708A)
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−504769(P2012−504769)
【出願日】平成22年4月6日(2010.4.6)
【国際出願番号】PCT/US2010/030066
【国際公開番号】WO2010/118001
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(511241240)カーン・グローバル・エルエルシー (2)
【Fターム(参考)】