制御チャネル多重装置および制御チャネル多重方法、無線通信装置
【課題】従来技術における割当て通知(変更有)、分割損、送信電力の大きなダイナミックレンジ、与干渉変動などのデメリットを防止、若しくは軽減し、効率の良い制御チャネルを実現する。
【解決手段】移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを周波数軸上で多重する際に、移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを直交符号を用いて符号拡散する符号拡散手段と、該符号拡散により得られたサブキャリア信号を周波数軸上で多重する多重手段とを備えたことを特徴とする。
【解決手段】移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを周波数軸上で多重する際に、移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを直交符号を用いて符号拡散する符号拡散手段と、該符号拡散により得られたサブキャリア信号を周波数軸上で多重する多重手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御チャネル多重装置および制御チャネル多重方法、無線通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムにおいて、制御情報を伝送する制御チャネルは、全ての移動局をいつでも通信できるように制御するための必要不可欠なチャネルであり、常に高い受信品質が求められる。一方、移動局と基地局間の距離などによって信号の受信強度は大きく異なり、例えば一般的なセルラーシステムでは60dB程度の差が生じることがある。
【0003】
同一の制御チャネルを用いる場合には、受信状態が最悪の移動局に合わせた制御チャネルが必要となることから、無線チャネルの利用効率は悪化する。そこで、移動局の受信状態に合わせた複数種類の制御チャネルを用意し、無線チャネルを効率よく使用することが検討されている。
【0004】
第1の方法として、所要のEb/No(ディジタル変調信号におけるビット当たりのエネルギー対雑音電力密度比)が異なる複数の制御チャネルを用意し、移動局の受信状態に合わせて制御チャネルを使い分けることが知られている。但し、この方法では、割当て通知(変更有)、分割損、などのデメリットがある。
第2の方法として、移動局毎に制御チャネルの送信電力を制御することが知られている(例えば、特許文献1参照)。但し、この方法では、広いダイナミックレンジが必要であり、また、他のセクタもしくは他のセルへの干渉電力が変動するというデメリットがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−244970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように従来技術では、割当て通知(変更有)、分割損、送信電力の大きなダイナミックレンジ、与干渉変動などのデメリットがあることから、効率の良い制御チャネルを実現することが難しいという問題がある。
【0007】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、効率の良い制御チャネルを実現することのできる制御チャネル多重装置および制御チャネル多重方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明に係る制御チャネル多重装置は、移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを多重する制御チャネル多重装置において、前記複数の制御チャネルを直交符号を用いて符号拡散多重する符号拡散多重手段と、前記符号拡散多重により得られた周波数領域の信号を連続したサブキャリアとして時間領域の信号に変換する逆フーリエ変換手段と、移動局の受信状態に応じて、符号多重単独型の拡散符号、又は、符号多重および周波数多重を併用型の拡散符号を直交符号から作成する拡散符号作成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明に係る制御チャネル多重装置においては、前記直交符号は、Walsh-Hadamard符号または回転直交符号であることを特徴とする。
本発明に係る無線通信装置は、前述の制御チャネル多重装置を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る制御チャネル多重方法は、移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを多重する制御チャネル多重方法であって、前記複数の制御チャネルを直交符号を用いて符号拡散多重する過程と、前記符号拡散多重により得られた周波数領域の信号を連続したサブキャリアとして時間領域の信号に逆フーリエ変換する過程と、移動局の受信状態に応じて、符号多重単独型の拡散符号、又は、符号多重および周波数多重を併用型の拡散符号を直交符号から作成する過程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、従来技術のデメリットを防止、若しくは軽減し、効率の良い制御チャネルを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態を説明するために用いた移動通信システムの一例を示す図である。
【図2】AMCによる従来技術を説明するために用いた説明図である。
【図3】TPCによる従来技術を説明するために用いた説明図である。
【図4】TPCによる従来技術を説明するために用いた説明図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る制御チャネルCA1〜CA3の電力密度と周波数の関係を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る無線通信装置の送信構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る制御チャネル多重方法の手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態に係る無線通信装置の送信構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る制御チャネル多重方法の手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態に係る制御チャネルCA1〜CA4の電力密度と周波数の関係を示す図である。
【図11】FDM(もしくはTDM)ベースの複数のL1/L2制御情報ストリーム多重化方式の一例を示す図である。
【図12】CDMベースの複数のL1/L2制御情報ストリーム多重化方式の一例を示す図である。
【図13】UEからのパスロス情報に基づいての異なるMCSの割り当ての一例を示す図である。
【図14】MCSブロックのLocalizedマッピングのMCS領域のマッピング方法を示す図である。
【図15】MCSブロックのDistributedマッピングのMCS領域のマッピング方法を示す図である。
【図16】拡散後にブロックインターリーブの適用方法を示す図である。
【図17】CDMベースのL1/L2制御情報ストリームの適応的な位相回転角制御を実現する回路のブロック図である。
【図18】TDMベースの制御チャネル構成のための各MCSによる提案のOVSF符号割り当ての一例を示す図である。
【図19】FDMベースの制御チャネル構成のための各MCSによる提案のOVSF符号割り当ての一例を示す図である。
【図20】CDMベースのL1/L2制御情報ストリームの拡散率の違いになどによる適応的な位相回転角制御を実現する回路のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照し、本発明の各実施形態について説明する。
【0014】
まず、本発明に係る着眼点を概説する。
図1は、移動通信システムとしてのセルラーシステムの一例を示す図である。図1において、基地局A,Bは隣接の基地局である。移動局A1〜A3は基地局A配下の移動局である。移動局B1〜B3は基地局B配下の移動局である。ここで、移動局A1,A2,A3の順番で基地局Aに近く、受信状態が良いとし、また、移動局B1,B2,B3の順番で基地局Bに近く、受信状態が良いとする。
【0015】
AMC(Adaptive Modulation and Coding)による従来技術によれば、各移動局A1〜A3に割当てる制御チャネルは、図2に示されるものとなる。図2には、電力密度と周波数の関係が示されている。ここで、受信状態の良い移動局A1に割当てた制御チャネルCA1は、少ない無線リソースで所望の品質を達成することから、占有する周波数帯域幅は狭い。逆に、受信状態の悪い移動局A3に割当てた制御チャネルCA3は広い周波数帯域を占有する。
【0016】
このようにAMCを用いた従来技術では、移動局が制御チャネルを常に受信できるように、制御チャネルが占有する周波数帯域幅を割当先の移動局の受信状態に応じて変更する必要がある。このため、その割当情報を随時更新し、移動局に通知する仕組みが必要となる。また、占有する周波数帯域幅が制御チャネルによって異なるため、多数の制御チャネルを割り当てる際には割当処理が複雑になる。もしくは、MCS(Modulation and Coding Set)セット毎にあらかじめ割当てる周波数帯域を決めておき、効率よく割当てる方法もあるが、この場合は分割損が生じる可能性がある。
【0017】
TPC(Transmission Power Control)による従来技術によれば、各移動局に割当てる制御チャネルは同種のもの(同一のMCSセット)であるが、各移動局の受信状態に応じて送信電力を制御する。すなわち、図3に示す電力密度と周波数の関係のように、受信状態の良い移動局A1に割当てた制御チャネルCA1は少ない電力で送信する。逆に、受信状態の悪い移動局A3に割当てた制御チャネルCA3には多くの送信電力を用いる。このTPCを用いた従来技術の問題点は、与干渉が変動することと、送信電力の大きなダイナミックレンジが必要とされることである。
【0018】
図4には、移動局B1〜B3に割当てる制御チャネルに係るTPCによる電力密度と周波数の関係が示されている。隣接基地局で用いる制御チャネルは、一般に同一の周波数帯であるから、図3と図4は同じ周波数帯であり、これはすなわち、基地局Aと基地局Bが送信する制御チャネルは互いに干渉となることを意味する。例えば、ある時点で所定基準により移動局A3に割当てた制御チャネルCA3の送信電力は、次の瞬間の制御チャネルCB3の送信電力によっては、不足するかもしれないし過多になるかもしれない。従って、制御チャネルの送信電力を変更することは、システム全体で見たときには円滑に動作しない恐れがある。
【0019】
上述した知見に基づき、本発明では、移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを周波数軸上で多重する際に、移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを、直交符号を用いて周波数方向に符号多重する。以下、各実施形態を挙げて詳細に説明する。
【0020】
[第1実施形態]
第1実施形態では、複素直交符号を用いる。
図5は、本発明の第1実施形態に係る図1の移動局A1〜A3の制御チャネルCA1〜CA3の電力密度と周波数の関係を示す図である。ここでは、符号長が3である複素直交符号を用いて、周波数方向に符号多重している。
【0021】
図6は、本発明の第1実施形態に係る無線通信装置の送信構成を示すブロック図である。なお、図6に示す無線通信装置は、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:OFDM)方式のものである。
図6において、制御チャネルCAnの制御情報は、誤り訂正符号化部10で誤り訂正符号化された後に、変調器11で変調シンボルSAnに変換される。電力制御部12は、移動局の受信状態に応じて、変調シンボルSAnの送信電力を制御する。これにより、移動局の受信状態に応じて、その制御チャネルに与えられる送信電力が制御されることになる。
【0022】
符号拡散部13は、所定の複素直交符号を用いて、変調シンボルSAnを符号拡散する。符号拡散により得られたサブキャリア信号Fmは、逆高速フーリエ変換部(IFFT)14で、逆高速フーリエ変換処理が施されて周波数領域から時間領域の信号に変換される。これにより、符号拡散により得られたサブキャリア信号が周波数軸上で多重されたOFDM信号が得られる。このOFDM信号は、制御チャネルCAnの制御情報が複素直交符号を用いて周波数方向に符号多重されている。
【0023】
ここで、図5に示される具体例を挙げて、本実施形態の動作を説明する。
図1に示す移動局A1〜A3の制御チャネルCA1〜CA3に対応する変調シンボルをSA1〜SA3とする。また、OFDM方式により制御情報を送信するときのサブキャリアをF1〜F3とする。そして、制御チャネルCA1〜CA3の送信電力をそれぞれGA1〜GA3とすると、サブキャリアF1〜F3は、例えば3×3の複素直交符号行列を用いて、次式[数1]で与えられる。
【0024】
【数1】
【0025】
ここで、本実施形態では、複素直交符号による制御チャネルの多重(Multi Carrier-Code Division Multiplexing:CDM)を行うことにより、図5に示したようにサブキャリアF1〜F3の送信電力は等しい。また、仮に、ある移動局、例えば移動局A1の受信状態が変化し、その送信電力GA1を上昇させる必要があったとしても、周波数当たりの電力増分は、従来のサブキャリア毎の多重(Frequency Division Multiplexing:FDM)に比べて、1/3で済む。さらに、その制御チャネルCA1と同じサブキャリアに多重されている他の制御チャネルCA2及びCA3の送信電力は、平均としてみれば、減少させてよい方向に変化する可能性が高い。すなわち、移動局A1〜A3の受信状態の変化を全て平均すれば、ゼロとなることが期待されるので、個々のサブキャリアF1〜F3の電力はほとんど変化しないことが期待できる。
【0026】
上述したように本実施形態によれば、複素直交符号による制御チャネルの多重(CDM)を行うことにより、従来のサブキャリア毎の多重(FDM)に比べて、送信電力制御による与干渉特性を円滑にする効果が得られる。つまり、本実施形態によれば、FDM方式により制御チャネルを多重したときのTPCにおける課題であった与干渉の問題を解決することができる。これにより、移動通信システム全体としての安定的な動作を保証することが可能になる。
【0027】
なお、上述の実施形態では、符号長を3として説明したが、任意の符号長を用いることが可能であり、同様の効果が得られる。
【0028】
また、図7には、本発明の第1実施形態に係る制御チャネル多重方法の手順が示されている。図7において、まず、ステップS10では、制御チャネルの制御情報を誤り訂正符号化する。ステップS11では、その符号化信号を変調シンボルに変換する。ステップS12では、移動局の受信状態に応じて、変調シンボルの送信電力を制御する。ステップS13では、所定の複素直交符号を用いて、変調シンボルを符号拡散する。ステップS14では、符号拡散により得られたサブキャリア信号を逆高速フーリエ変換により周波数多重する。これにより、制御チャネルの制御情報は、複素直交符号を用いて周波数方向に符号多重される。
【0029】
[第2実施形態]
第2実施形態では、Walsh-Hadamard符号を用いる。そして、Walsh-Hadamard符号によるOVSF(Orthogonal Variable Spreading Factor)割当てを行う。なお、その割当て通知は必要である。
【0030】
図8は、本発明の第2実施形態に係る無線通信装置の送信構成を示すブロック図である。この図8に示す無線通信装置は、図6と同様にOFDM方式のものである。図8において図6の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。また、図9には、本発明の第2実施形態に係る制御チャネル多重方法の手順が示されている。図9において図7の各ステップに対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
【0031】
図8に示す無線通信装置においては、拡散符号作成部21を設ける。拡散符号作成部21は、OVSF割当てを行うための拡散符号を作成する。拡散符号作成部21は、移動局の受信状態に応じた処理利得の拡散符号をWalsh-Hadamard符号から作成する。処理利得は、符号長(拡散率)に相当する。
また、図9に示す制御チャネル多重方法においては、拡散符号を作成するステップS21が設けられる。ステップS21は、OVSF割当てを行うための拡散符号を作成するステップである。ステップS21では、移動局の受信状態に応じた処理利得の拡散符号をWalsh-Hadamard符号から作成する。
【0032】
ここで、具体例を挙げて、本実施形態の動作を説明する。
図1に示す基地局A配下の移動局として移動局A1〜A4(移動局A4は図示されていない)があり、移動局A1〜A4の制御チャネルCA1〜CA4に対応する変調シンボルをSA1〜SA4とする。また、ここでは、移動局A1及びA2の受信状態は良く、移動局A3及びA4の受信状態は悪いとする。この場合、移動局A1,A2の制御チャネルCA1,CA2用に、拡散符号(0,1)を作成する。さらに、それら制御チャネルCA1,CA2に対しては周波数多重を併用する。他方、移動局A3の制御チャネルCA3用には拡散符号(0,0,1,1)を作成し、また、移動局A4の制御チャネルCA4用には拡散符号(0,0,0,0)を作成する。そして、それら制御チャネルCA3,CA4に対しては、それぞれ符号多重を行う。つまり、拡散符号作成部21は、移動局の受信状態に応じて、符号多重単独型の拡散符号、又は、符号多重および周波数多重を併用型の拡散符号をWalsh-Hadamard符号から作成する。
【0033】
ここで、OFDM方式により制御情報を送信するときのサブキャリアをF1〜F4とし、制御チャネルCA1〜CA4の送信電力をそれぞれGA1〜GA4とすると、サブキャリアF1〜F4は、次式[数2]で与えられる。
【0034】
【数2】
【0035】
図10には、その制御チャネルCA1〜CA4の電力密度と周波数の関係が示されている。ここでは、符号長が4であるWalsh-Hadamard符号と、符号長が2であるWalsh-Hadamard符号とを、直交関係を保つように組み合わせている。つまり、拡散符号作成部21は、処理利得の異なる拡散符号を直交関係を保つように作成する。
ここで注目すべき点は、制御チャネルCA1,CA2と制御チャネルCA3,CA4の処理利得は2倍異なることである。例えば、移動局A1,A2と移動局A3,A4における受信状態が電力比で4倍異なる場合、送信電力GA1,GA2と送信電力GA3,GA4の比を4倍に設定することが最適である。ところが、本実施例において、制御チャネルCA1,CA2と制御チャネルCA3,CA4の処理利得(符号長)は、2倍異なることから、送信電力GA1,GA2と送信電力GA3,GA4は残りの2倍だけ差をつければよい。すなわち、送信電力のダイナミックレンジを軽減することが可能となる。
【0036】
上述したように本実施形態によれば、拡散符号を部分的に用いることにより、TPCにおけるダイナミックレンジを軽減することができる。
【0037】
なお、上述の実施形態では、符号長を2と4の組合せで用いる場合を説明したが、2のべき乗で表せる任意の符号長の組み合わせを用いることが可能であり、同様の効果が得られる。
【0038】
[第3実施形態]
第3実施形態では、回転直交符号を用いる。 第3実施形態に係る無線通信装置の送信構成は図8と同様である。また、第3実施形態に係る制御チャネル多重方法は図9と同様である。但し、第3実施形態では、回転直交符号を用いて拡散符号を作成する点が異なる。
【0039】
制御チャネルを周波数軸上で符号多重する場合、移動局における受信時の周波数選択性により符号間干渉が生じる。特に、符号長が大きい場合には符号間干渉が顕著となる。本実施形態では、その符号間干渉の問題を解決するために、回転直交符号を用いて制御チャネルの多重を行う。
【0040】
ここで、具体例を挙げて、本実施形態の動作を説明する。
図1に示す基地局A配下の移動局として移動局A1〜A4(移動局A4は図示されていない)があり、移動局A1〜A4の制御チャネルCA1〜CA4に対応する変調シンボルをSA1〜SA4とする。また、ここでは、移動局A1及びA2の受信状態は良く、移動局A3及びA4の受信状態は悪いとする。また、制御チャネルCA1〜CA4を符号多重するための符号長を4とする。この場合、回転角をθ1、θ2とすると、符号長が4である回転直交行列R4は次式[数3]で与えられる。
【0041】
【数3】
【0042】
この回転直交行列R4内の1行目の行ベクトルで与えられる拡散符号を制御チャネルCA3用の拡散符号として作成する。また、回転直交行列R4内の3行目の行ベクトルで与えられる拡散符号を制御チャネルCA4用の拡散符号として作成する。他方、制御チャネルCA1,CA2用には、回転直交行列R2内の2行目の拡散符号を用いる。さらに、それら制御チャネルCA1,CA2に対しては周波数多重を併用する。つまり、拡散符号作成部21は、移動局の受信状態に応じて、符号多重単独型の拡散符号、又は、符号多重および周波数多重を併用型の拡散符号を回転直交行列から作成する。
【0043】
ここで、OFDM方式により制御情報を送信するときのサブキャリアをF1〜F4とし、制御チャネルCA1〜CA4の送信電力をそれぞれGA1〜GA4とすると、サブキャリアF1〜F4は、次式[数4]で与えられる。
【0044】
【数4】
【0045】
なお、受信側において、制御チャネルCA1は、拡散符号(-sinθ1,cosθ1)を用いてサブキャリア(F1,F2)を逆拡散することにより得られる。制御チャネルCA2は、同じ拡散符号(-sinθ1,cosθ1)を用いてサブキャリア(F3,F4)を逆拡散することにより得られる。制御チャネルCA3は、拡散符号(cosθ1cosθ2,sinθ1cosθ2,cosθ1sinθ2,sinθ1sinθ2)を用いてサブキャリア(F1,F2,F3,F4)を逆拡散することにより得られる。
【0046】
本実施形態における特徴点は、回転直交符号を用いて符号多重することにより、周波数多重とWalsh-Hadamard符号多重の中間的な性質を得ることができる点にある。上記[数4]において、「θ1=θ2」とすれば、制御チャネルCA1はサブキャリアF2に、制御チャネルCA2はサブキャリアF4に、制御チャネルCA3はサブキャリアF1に、制御チャネルCA4はサブキャリアF3に、それぞれ割当てられる周波数多重となる。他方、「θ1=θ2=π/4(ラジアン)」とすれば、Walsh-Hadamard符号多重と等価なものとなる。従って、回転角θ1,θ2を適切な値に設定することによって、周波数多重のデメリットである与干渉特性の変動と、Walsh-Hadamard符号多重のデメリットである符号間干渉とを適切な範囲に収めることが可能になる。
【0047】
上述したように本実施形態によれば、回転直交符号を用いて符号多重することにより、周波数多重とWalsh-Hadamard符号多重の両者の性質を調節して利用することができる。
【0048】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、上述の各実施形態では、無線通信装置の送信構成について説明したが、受信構成は該送信構成に対応したものとすればよい。
【0049】
下記に本実施形態の基になった技術内容について記載する。ここでは、CDMベースの複数のL1/L2制御チャネル多重化方式と関連技術についての記述である。
[L1/L2制御チャネル構成の提案]
[CDMベースの複数L1/L2制御情報ストリーム多重]
CDMの有効な特徴に基づき、図12に示すようなCDMベースの複数のL1/L2制御情報ストリーム多重化方式の提案を行います。しかし、CDMベースの複数のL1/L2制御情報ストリーム多重化において、周波数選択性フェージングによるコード間干渉はパケット誤り率(PER)特性を劣化させます。よって、複数のL1/L2制御情報ストリーム多重にRotation-CDMを適用します。
【0050】
[L1/L2制御情報ビットのためのTPCとAMCの組み合わせ方式の適用]
マルチパスフェージング環境下において、全セルのL1/L2制御情報ビットにおける必要なPERを満たすため、良好な電波状態を達成しなくてはなりません。現在、L1/L2制御情報ビットのために、TCPと適応変復調・チャネル符号化(AMC)の2種類のLink Adaptation方法が提案されています。よって、L1/L2制御情報ビットにTPCとAMCの組み合わせた方式を適用します。
【0051】
[異なるパスロスエリアのための各MCSの割り当て]
AMCの利用可能な変復調方式や符号化方式(MCS)は制御信号ビット数の制限から限定されます。したがって、多くても数セットのMCSが使用されます。次に、全セルのエリアを図13〜図15に示すようなおおまかなパスロスの値に基づき、いくつかの領域に分割します。分割されたサービスエリアによった、異なるMCSを利用してL1/L2制御情報ビットを伝送します。実際には、各UEへのMCSはUEからのパスロス情報に基づいて割り当てられます。同じMCSの領域において、各UEに関する複数のL1/L2制御チャネルはCDMによって多重されます。また、図13〜図15に示すMCSブロックのLocalizedマッピングとDistributedマッピングの2種類のMCS領域のマッピング方法を検討します。AMCはDistributed MCSブロックマッピングよりもLocalized MCSブロックマッピングの方が周波数領域における瞬時変化に追従して正確に動作します。しかしながら、より大きな周波数ダイバーシチ効果はDistributed MCSブロックマッピングによって得られます。
【0052】
[瞬時フェージングの補償のためのTPCの利用]
瞬時のフェージング変動の補償のためにTPCをL1/L2制御情報ビットに適用します。TPCとAMCを組み合わせて利用することで、TPCのダイナミックレンジはTPCのみで利用する場合に比べ減少します。我々はパケットベースの信号に適した CQI-based TPCを利用します。
【0053】
[CDMベースのL1/L2制御チャネルのための良好な電波状態を達成するための技術]
以下に示す良好な電波状態を達成するためのCDMベースのL1/L2制御チャネル多重における2つの技術を記載します。
[拡散後のブロックインターリーブ]
CDMベースの多重を行う場合、TDMベースのL1/L2制御チャネル構成においてコード化された情報シンボルは周波数領域へ拡散されます。一般的にコード間干渉は周波数選択性フェージングにおいてコード領域の直交性が崩れることによって発生します。したがって、図16に示すように、コード間干渉を低いレベルに抑えるために拡散後にブロックインターリーブを適用します。また、FDMベースのL1/L2制御チャネル構成において、拡散後のブロックインターリーブは時間領域のチャネル変動によるコード間干渉を抑えるために有効です(図16)。
【0054】
[適応的な位相角制御 (rotational-CDM)]
CDMベースの物理チャネルにおけるコード間干渉を低減するRotational-CDMを提案します。コード間干渉は拡散コード長にわたる受信レベル変動の平均化効果、つまり、周波数(時間)ダイバーシチ効果とのトレードオフの関係です。よって最も良好なPER特性はコード間干渉の抑制と周波数(時間)ダイバーシチ効果のトレードオフの関係から得られます。本方式では、周波数(時間)選択性などの程度により、多重化されたコードチャネルの位相回転角を適応的に制御することによって最適なPER特性を得ます。よって、図17に示されるように、拡散後のブロックインターリーブを含んだ複数のL1/L2制御情報ストリームの適応的な位相回転角制御を提案します。拡散後のブロックインターリーブと適応的な位相回転角制御の組み合わせを用いることで、周波数(時間)ダイバーシチ効果をある程度取得しながら、コード間干渉をわずかなレベルに抑制します。適応的な位相回転は、ディレイスプレッドやドップラーによる周波数や時間選択性を問題とする共有データチャネルを含んだL1/L2制御情報のTDMとFDMベースの多重構成両方に適用されます。
【0055】
[CDMベースのL1/L2制御チャネル多重におけるOVSF符号の適用]
説明したように、広いサービスエリアをサポートするために、TPCに加え、種類を限定したMCSによるAMCを適用します。しかしながら、パスロスに基づくそれぞれのMCS領域内のUE数は一様分布ではありません。よって、それぞれのMCS領域には周波数資源を事前に割当てるので、それぞれのMCS領域の同時L1/L2制御チャネル数も不均一となります。それに伴い、L1/L2制御チャネルによる周波数利用効率は低くなります。したがって、我々はCDMベースのL1/L2制御チャネル多重のためのMCS領域における直交可変拡散率(OVSF)符号割り当てを提案します。図18、図19はTDMもしくはFDMベースの制御チャネル構成のための各MCSによる提案のOVSF符号割り当てを示します。図より、周波数資源はOVSF符号の適用により一般的に複数のMCSを利用した場合にも効果的に利用できるようになります。そのうえ、図20に示されるように拡散率の違いになどによって位相回転を適応的に制御します。
【0056】
[結論]
以上に各UEのためのCDMベースの複数のL1/L2制御情報ストリーム多重について記載しました。CDMベースのL1/L2制御情報ストリーム多重において以下に示す技術を記載しました。
・ コード間干渉の抑制と周波数(時間)ダイバーシチゲインの取得のトレードオフによる最適PERを達成するためのCDMベースのL1/L2制御情報ストリーム内の適応的な位相回転の適用
・ MCSの制限された数でのTPCとAMCの組み合わせ方式の適用
・ 周波数資源が一般的に複数のMCSでも効果的に利用されるような、各MCSへのOVSF符号の適用
【符号の説明】
【0057】
10…誤り訂正符号化部、11…変調器、12…電力制御部、13…符号拡散部、14…逆高速フーリエ変換部(IFFT)
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御チャネル多重装置および制御チャネル多重方法、無線通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムにおいて、制御情報を伝送する制御チャネルは、全ての移動局をいつでも通信できるように制御するための必要不可欠なチャネルであり、常に高い受信品質が求められる。一方、移動局と基地局間の距離などによって信号の受信強度は大きく異なり、例えば一般的なセルラーシステムでは60dB程度の差が生じることがある。
【0003】
同一の制御チャネルを用いる場合には、受信状態が最悪の移動局に合わせた制御チャネルが必要となることから、無線チャネルの利用効率は悪化する。そこで、移動局の受信状態に合わせた複数種類の制御チャネルを用意し、無線チャネルを効率よく使用することが検討されている。
【0004】
第1の方法として、所要のEb/No(ディジタル変調信号におけるビット当たりのエネルギー対雑音電力密度比)が異なる複数の制御チャネルを用意し、移動局の受信状態に合わせて制御チャネルを使い分けることが知られている。但し、この方法では、割当て通知(変更有)、分割損、などのデメリットがある。
第2の方法として、移動局毎に制御チャネルの送信電力を制御することが知られている(例えば、特許文献1参照)。但し、この方法では、広いダイナミックレンジが必要であり、また、他のセクタもしくは他のセルへの干渉電力が変動するというデメリットがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−244970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように従来技術では、割当て通知(変更有)、分割損、送信電力の大きなダイナミックレンジ、与干渉変動などのデメリットがあることから、効率の良い制御チャネルを実現することが難しいという問題がある。
【0007】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、効率の良い制御チャネルを実現することのできる制御チャネル多重装置および制御チャネル多重方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明に係る制御チャネル多重装置は、移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを多重する制御チャネル多重装置において、前記複数の制御チャネルを直交符号を用いて符号拡散多重する符号拡散多重手段と、前記符号拡散多重により得られた周波数領域の信号を連続したサブキャリアとして時間領域の信号に変換する逆フーリエ変換手段と、移動局の受信状態に応じて、符号多重単独型の拡散符号、又は、符号多重および周波数多重を併用型の拡散符号を直交符号から作成する拡散符号作成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明に係る制御チャネル多重装置においては、前記直交符号は、Walsh-Hadamard符号または回転直交符号であることを特徴とする。
本発明に係る無線通信装置は、前述の制御チャネル多重装置を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る制御チャネル多重方法は、移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを多重する制御チャネル多重方法であって、前記複数の制御チャネルを直交符号を用いて符号拡散多重する過程と、前記符号拡散多重により得られた周波数領域の信号を連続したサブキャリアとして時間領域の信号に逆フーリエ変換する過程と、移動局の受信状態に応じて、符号多重単独型の拡散符号、又は、符号多重および周波数多重を併用型の拡散符号を直交符号から作成する過程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、従来技術のデメリットを防止、若しくは軽減し、効率の良い制御チャネルを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態を説明するために用いた移動通信システムの一例を示す図である。
【図2】AMCによる従来技術を説明するために用いた説明図である。
【図3】TPCによる従来技術を説明するために用いた説明図である。
【図4】TPCによる従来技術を説明するために用いた説明図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る制御チャネルCA1〜CA3の電力密度と周波数の関係を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る無線通信装置の送信構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る制御チャネル多重方法の手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態に係る無線通信装置の送信構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る制御チャネル多重方法の手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態に係る制御チャネルCA1〜CA4の電力密度と周波数の関係を示す図である。
【図11】FDM(もしくはTDM)ベースの複数のL1/L2制御情報ストリーム多重化方式の一例を示す図である。
【図12】CDMベースの複数のL1/L2制御情報ストリーム多重化方式の一例を示す図である。
【図13】UEからのパスロス情報に基づいての異なるMCSの割り当ての一例を示す図である。
【図14】MCSブロックのLocalizedマッピングのMCS領域のマッピング方法を示す図である。
【図15】MCSブロックのDistributedマッピングのMCS領域のマッピング方法を示す図である。
【図16】拡散後にブロックインターリーブの適用方法を示す図である。
【図17】CDMベースのL1/L2制御情報ストリームの適応的な位相回転角制御を実現する回路のブロック図である。
【図18】TDMベースの制御チャネル構成のための各MCSによる提案のOVSF符号割り当ての一例を示す図である。
【図19】FDMベースの制御チャネル構成のための各MCSによる提案のOVSF符号割り当ての一例を示す図である。
【図20】CDMベースのL1/L2制御情報ストリームの拡散率の違いになどによる適応的な位相回転角制御を実現する回路のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照し、本発明の各実施形態について説明する。
【0014】
まず、本発明に係る着眼点を概説する。
図1は、移動通信システムとしてのセルラーシステムの一例を示す図である。図1において、基地局A,Bは隣接の基地局である。移動局A1〜A3は基地局A配下の移動局である。移動局B1〜B3は基地局B配下の移動局である。ここで、移動局A1,A2,A3の順番で基地局Aに近く、受信状態が良いとし、また、移動局B1,B2,B3の順番で基地局Bに近く、受信状態が良いとする。
【0015】
AMC(Adaptive Modulation and Coding)による従来技術によれば、各移動局A1〜A3に割当てる制御チャネルは、図2に示されるものとなる。図2には、電力密度と周波数の関係が示されている。ここで、受信状態の良い移動局A1に割当てた制御チャネルCA1は、少ない無線リソースで所望の品質を達成することから、占有する周波数帯域幅は狭い。逆に、受信状態の悪い移動局A3に割当てた制御チャネルCA3は広い周波数帯域を占有する。
【0016】
このようにAMCを用いた従来技術では、移動局が制御チャネルを常に受信できるように、制御チャネルが占有する周波数帯域幅を割当先の移動局の受信状態に応じて変更する必要がある。このため、その割当情報を随時更新し、移動局に通知する仕組みが必要となる。また、占有する周波数帯域幅が制御チャネルによって異なるため、多数の制御チャネルを割り当てる際には割当処理が複雑になる。もしくは、MCS(Modulation and Coding Set)セット毎にあらかじめ割当てる周波数帯域を決めておき、効率よく割当てる方法もあるが、この場合は分割損が生じる可能性がある。
【0017】
TPC(Transmission Power Control)による従来技術によれば、各移動局に割当てる制御チャネルは同種のもの(同一のMCSセット)であるが、各移動局の受信状態に応じて送信電力を制御する。すなわち、図3に示す電力密度と周波数の関係のように、受信状態の良い移動局A1に割当てた制御チャネルCA1は少ない電力で送信する。逆に、受信状態の悪い移動局A3に割当てた制御チャネルCA3には多くの送信電力を用いる。このTPCを用いた従来技術の問題点は、与干渉が変動することと、送信電力の大きなダイナミックレンジが必要とされることである。
【0018】
図4には、移動局B1〜B3に割当てる制御チャネルに係るTPCによる電力密度と周波数の関係が示されている。隣接基地局で用いる制御チャネルは、一般に同一の周波数帯であるから、図3と図4は同じ周波数帯であり、これはすなわち、基地局Aと基地局Bが送信する制御チャネルは互いに干渉となることを意味する。例えば、ある時点で所定基準により移動局A3に割当てた制御チャネルCA3の送信電力は、次の瞬間の制御チャネルCB3の送信電力によっては、不足するかもしれないし過多になるかもしれない。従って、制御チャネルの送信電力を変更することは、システム全体で見たときには円滑に動作しない恐れがある。
【0019】
上述した知見に基づき、本発明では、移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを周波数軸上で多重する際に、移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを、直交符号を用いて周波数方向に符号多重する。以下、各実施形態を挙げて詳細に説明する。
【0020】
[第1実施形態]
第1実施形態では、複素直交符号を用いる。
図5は、本発明の第1実施形態に係る図1の移動局A1〜A3の制御チャネルCA1〜CA3の電力密度と周波数の関係を示す図である。ここでは、符号長が3である複素直交符号を用いて、周波数方向に符号多重している。
【0021】
図6は、本発明の第1実施形態に係る無線通信装置の送信構成を示すブロック図である。なお、図6に示す無線通信装置は、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:OFDM)方式のものである。
図6において、制御チャネルCAnの制御情報は、誤り訂正符号化部10で誤り訂正符号化された後に、変調器11で変調シンボルSAnに変換される。電力制御部12は、移動局の受信状態に応じて、変調シンボルSAnの送信電力を制御する。これにより、移動局の受信状態に応じて、その制御チャネルに与えられる送信電力が制御されることになる。
【0022】
符号拡散部13は、所定の複素直交符号を用いて、変調シンボルSAnを符号拡散する。符号拡散により得られたサブキャリア信号Fmは、逆高速フーリエ変換部(IFFT)14で、逆高速フーリエ変換処理が施されて周波数領域から時間領域の信号に変換される。これにより、符号拡散により得られたサブキャリア信号が周波数軸上で多重されたOFDM信号が得られる。このOFDM信号は、制御チャネルCAnの制御情報が複素直交符号を用いて周波数方向に符号多重されている。
【0023】
ここで、図5に示される具体例を挙げて、本実施形態の動作を説明する。
図1に示す移動局A1〜A3の制御チャネルCA1〜CA3に対応する変調シンボルをSA1〜SA3とする。また、OFDM方式により制御情報を送信するときのサブキャリアをF1〜F3とする。そして、制御チャネルCA1〜CA3の送信電力をそれぞれGA1〜GA3とすると、サブキャリアF1〜F3は、例えば3×3の複素直交符号行列を用いて、次式[数1]で与えられる。
【0024】
【数1】
【0025】
ここで、本実施形態では、複素直交符号による制御チャネルの多重(Multi Carrier-Code Division Multiplexing:CDM)を行うことにより、図5に示したようにサブキャリアF1〜F3の送信電力は等しい。また、仮に、ある移動局、例えば移動局A1の受信状態が変化し、その送信電力GA1を上昇させる必要があったとしても、周波数当たりの電力増分は、従来のサブキャリア毎の多重(Frequency Division Multiplexing:FDM)に比べて、1/3で済む。さらに、その制御チャネルCA1と同じサブキャリアに多重されている他の制御チャネルCA2及びCA3の送信電力は、平均としてみれば、減少させてよい方向に変化する可能性が高い。すなわち、移動局A1〜A3の受信状態の変化を全て平均すれば、ゼロとなることが期待されるので、個々のサブキャリアF1〜F3の電力はほとんど変化しないことが期待できる。
【0026】
上述したように本実施形態によれば、複素直交符号による制御チャネルの多重(CDM)を行うことにより、従来のサブキャリア毎の多重(FDM)に比べて、送信電力制御による与干渉特性を円滑にする効果が得られる。つまり、本実施形態によれば、FDM方式により制御チャネルを多重したときのTPCにおける課題であった与干渉の問題を解決することができる。これにより、移動通信システム全体としての安定的な動作を保証することが可能になる。
【0027】
なお、上述の実施形態では、符号長を3として説明したが、任意の符号長を用いることが可能であり、同様の効果が得られる。
【0028】
また、図7には、本発明の第1実施形態に係る制御チャネル多重方法の手順が示されている。図7において、まず、ステップS10では、制御チャネルの制御情報を誤り訂正符号化する。ステップS11では、その符号化信号を変調シンボルに変換する。ステップS12では、移動局の受信状態に応じて、変調シンボルの送信電力を制御する。ステップS13では、所定の複素直交符号を用いて、変調シンボルを符号拡散する。ステップS14では、符号拡散により得られたサブキャリア信号を逆高速フーリエ変換により周波数多重する。これにより、制御チャネルの制御情報は、複素直交符号を用いて周波数方向に符号多重される。
【0029】
[第2実施形態]
第2実施形態では、Walsh-Hadamard符号を用いる。そして、Walsh-Hadamard符号によるOVSF(Orthogonal Variable Spreading Factor)割当てを行う。なお、その割当て通知は必要である。
【0030】
図8は、本発明の第2実施形態に係る無線通信装置の送信構成を示すブロック図である。この図8に示す無線通信装置は、図6と同様にOFDM方式のものである。図8において図6の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。また、図9には、本発明の第2実施形態に係る制御チャネル多重方法の手順が示されている。図9において図7の各ステップに対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
【0031】
図8に示す無線通信装置においては、拡散符号作成部21を設ける。拡散符号作成部21は、OVSF割当てを行うための拡散符号を作成する。拡散符号作成部21は、移動局の受信状態に応じた処理利得の拡散符号をWalsh-Hadamard符号から作成する。処理利得は、符号長(拡散率)に相当する。
また、図9に示す制御チャネル多重方法においては、拡散符号を作成するステップS21が設けられる。ステップS21は、OVSF割当てを行うための拡散符号を作成するステップである。ステップS21では、移動局の受信状態に応じた処理利得の拡散符号をWalsh-Hadamard符号から作成する。
【0032】
ここで、具体例を挙げて、本実施形態の動作を説明する。
図1に示す基地局A配下の移動局として移動局A1〜A4(移動局A4は図示されていない)があり、移動局A1〜A4の制御チャネルCA1〜CA4に対応する変調シンボルをSA1〜SA4とする。また、ここでは、移動局A1及びA2の受信状態は良く、移動局A3及びA4の受信状態は悪いとする。この場合、移動局A1,A2の制御チャネルCA1,CA2用に、拡散符号(0,1)を作成する。さらに、それら制御チャネルCA1,CA2に対しては周波数多重を併用する。他方、移動局A3の制御チャネルCA3用には拡散符号(0,0,1,1)を作成し、また、移動局A4の制御チャネルCA4用には拡散符号(0,0,0,0)を作成する。そして、それら制御チャネルCA3,CA4に対しては、それぞれ符号多重を行う。つまり、拡散符号作成部21は、移動局の受信状態に応じて、符号多重単独型の拡散符号、又は、符号多重および周波数多重を併用型の拡散符号をWalsh-Hadamard符号から作成する。
【0033】
ここで、OFDM方式により制御情報を送信するときのサブキャリアをF1〜F4とし、制御チャネルCA1〜CA4の送信電力をそれぞれGA1〜GA4とすると、サブキャリアF1〜F4は、次式[数2]で与えられる。
【0034】
【数2】
【0035】
図10には、その制御チャネルCA1〜CA4の電力密度と周波数の関係が示されている。ここでは、符号長が4であるWalsh-Hadamard符号と、符号長が2であるWalsh-Hadamard符号とを、直交関係を保つように組み合わせている。つまり、拡散符号作成部21は、処理利得の異なる拡散符号を直交関係を保つように作成する。
ここで注目すべき点は、制御チャネルCA1,CA2と制御チャネルCA3,CA4の処理利得は2倍異なることである。例えば、移動局A1,A2と移動局A3,A4における受信状態が電力比で4倍異なる場合、送信電力GA1,GA2と送信電力GA3,GA4の比を4倍に設定することが最適である。ところが、本実施例において、制御チャネルCA1,CA2と制御チャネルCA3,CA4の処理利得(符号長)は、2倍異なることから、送信電力GA1,GA2と送信電力GA3,GA4は残りの2倍だけ差をつければよい。すなわち、送信電力のダイナミックレンジを軽減することが可能となる。
【0036】
上述したように本実施形態によれば、拡散符号を部分的に用いることにより、TPCにおけるダイナミックレンジを軽減することができる。
【0037】
なお、上述の実施形態では、符号長を2と4の組合せで用いる場合を説明したが、2のべき乗で表せる任意の符号長の組み合わせを用いることが可能であり、同様の効果が得られる。
【0038】
[第3実施形態]
第3実施形態では、回転直交符号を用いる。 第3実施形態に係る無線通信装置の送信構成は図8と同様である。また、第3実施形態に係る制御チャネル多重方法は図9と同様である。但し、第3実施形態では、回転直交符号を用いて拡散符号を作成する点が異なる。
【0039】
制御チャネルを周波数軸上で符号多重する場合、移動局における受信時の周波数選択性により符号間干渉が生じる。特に、符号長が大きい場合には符号間干渉が顕著となる。本実施形態では、その符号間干渉の問題を解決するために、回転直交符号を用いて制御チャネルの多重を行う。
【0040】
ここで、具体例を挙げて、本実施形態の動作を説明する。
図1に示す基地局A配下の移動局として移動局A1〜A4(移動局A4は図示されていない)があり、移動局A1〜A4の制御チャネルCA1〜CA4に対応する変調シンボルをSA1〜SA4とする。また、ここでは、移動局A1及びA2の受信状態は良く、移動局A3及びA4の受信状態は悪いとする。また、制御チャネルCA1〜CA4を符号多重するための符号長を4とする。この場合、回転角をθ1、θ2とすると、符号長が4である回転直交行列R4は次式[数3]で与えられる。
【0041】
【数3】
【0042】
この回転直交行列R4内の1行目の行ベクトルで与えられる拡散符号を制御チャネルCA3用の拡散符号として作成する。また、回転直交行列R4内の3行目の行ベクトルで与えられる拡散符号を制御チャネルCA4用の拡散符号として作成する。他方、制御チャネルCA1,CA2用には、回転直交行列R2内の2行目の拡散符号を用いる。さらに、それら制御チャネルCA1,CA2に対しては周波数多重を併用する。つまり、拡散符号作成部21は、移動局の受信状態に応じて、符号多重単独型の拡散符号、又は、符号多重および周波数多重を併用型の拡散符号を回転直交行列から作成する。
【0043】
ここで、OFDM方式により制御情報を送信するときのサブキャリアをF1〜F4とし、制御チャネルCA1〜CA4の送信電力をそれぞれGA1〜GA4とすると、サブキャリアF1〜F4は、次式[数4]で与えられる。
【0044】
【数4】
【0045】
なお、受信側において、制御チャネルCA1は、拡散符号(-sinθ1,cosθ1)を用いてサブキャリア(F1,F2)を逆拡散することにより得られる。制御チャネルCA2は、同じ拡散符号(-sinθ1,cosθ1)を用いてサブキャリア(F3,F4)を逆拡散することにより得られる。制御チャネルCA3は、拡散符号(cosθ1cosθ2,sinθ1cosθ2,cosθ1sinθ2,sinθ1sinθ2)を用いてサブキャリア(F1,F2,F3,F4)を逆拡散することにより得られる。
【0046】
本実施形態における特徴点は、回転直交符号を用いて符号多重することにより、周波数多重とWalsh-Hadamard符号多重の中間的な性質を得ることができる点にある。上記[数4]において、「θ1=θ2」とすれば、制御チャネルCA1はサブキャリアF2に、制御チャネルCA2はサブキャリアF4に、制御チャネルCA3はサブキャリアF1に、制御チャネルCA4はサブキャリアF3に、それぞれ割当てられる周波数多重となる。他方、「θ1=θ2=π/4(ラジアン)」とすれば、Walsh-Hadamard符号多重と等価なものとなる。従って、回転角θ1,θ2を適切な値に設定することによって、周波数多重のデメリットである与干渉特性の変動と、Walsh-Hadamard符号多重のデメリットである符号間干渉とを適切な範囲に収めることが可能になる。
【0047】
上述したように本実施形態によれば、回転直交符号を用いて符号多重することにより、周波数多重とWalsh-Hadamard符号多重の両者の性質を調節して利用することができる。
【0048】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、上述の各実施形態では、無線通信装置の送信構成について説明したが、受信構成は該送信構成に対応したものとすればよい。
【0049】
下記に本実施形態の基になった技術内容について記載する。ここでは、CDMベースの複数のL1/L2制御チャネル多重化方式と関連技術についての記述である。
[L1/L2制御チャネル構成の提案]
[CDMベースの複数L1/L2制御情報ストリーム多重]
CDMの有効な特徴に基づき、図12に示すようなCDMベースの複数のL1/L2制御情報ストリーム多重化方式の提案を行います。しかし、CDMベースの複数のL1/L2制御情報ストリーム多重化において、周波数選択性フェージングによるコード間干渉はパケット誤り率(PER)特性を劣化させます。よって、複数のL1/L2制御情報ストリーム多重にRotation-CDMを適用します。
【0050】
[L1/L2制御情報ビットのためのTPCとAMCの組み合わせ方式の適用]
マルチパスフェージング環境下において、全セルのL1/L2制御情報ビットにおける必要なPERを満たすため、良好な電波状態を達成しなくてはなりません。現在、L1/L2制御情報ビットのために、TCPと適応変復調・チャネル符号化(AMC)の2種類のLink Adaptation方法が提案されています。よって、L1/L2制御情報ビットにTPCとAMCの組み合わせた方式を適用します。
【0051】
[異なるパスロスエリアのための各MCSの割り当て]
AMCの利用可能な変復調方式や符号化方式(MCS)は制御信号ビット数の制限から限定されます。したがって、多くても数セットのMCSが使用されます。次に、全セルのエリアを図13〜図15に示すようなおおまかなパスロスの値に基づき、いくつかの領域に分割します。分割されたサービスエリアによった、異なるMCSを利用してL1/L2制御情報ビットを伝送します。実際には、各UEへのMCSはUEからのパスロス情報に基づいて割り当てられます。同じMCSの領域において、各UEに関する複数のL1/L2制御チャネルはCDMによって多重されます。また、図13〜図15に示すMCSブロックのLocalizedマッピングとDistributedマッピングの2種類のMCS領域のマッピング方法を検討します。AMCはDistributed MCSブロックマッピングよりもLocalized MCSブロックマッピングの方が周波数領域における瞬時変化に追従して正確に動作します。しかしながら、より大きな周波数ダイバーシチ効果はDistributed MCSブロックマッピングによって得られます。
【0052】
[瞬時フェージングの補償のためのTPCの利用]
瞬時のフェージング変動の補償のためにTPCをL1/L2制御情報ビットに適用します。TPCとAMCを組み合わせて利用することで、TPCのダイナミックレンジはTPCのみで利用する場合に比べ減少します。我々はパケットベースの信号に適した CQI-based TPCを利用します。
【0053】
[CDMベースのL1/L2制御チャネルのための良好な電波状態を達成するための技術]
以下に示す良好な電波状態を達成するためのCDMベースのL1/L2制御チャネル多重における2つの技術を記載します。
[拡散後のブロックインターリーブ]
CDMベースの多重を行う場合、TDMベースのL1/L2制御チャネル構成においてコード化された情報シンボルは周波数領域へ拡散されます。一般的にコード間干渉は周波数選択性フェージングにおいてコード領域の直交性が崩れることによって発生します。したがって、図16に示すように、コード間干渉を低いレベルに抑えるために拡散後にブロックインターリーブを適用します。また、FDMベースのL1/L2制御チャネル構成において、拡散後のブロックインターリーブは時間領域のチャネル変動によるコード間干渉を抑えるために有効です(図16)。
【0054】
[適応的な位相角制御 (rotational-CDM)]
CDMベースの物理チャネルにおけるコード間干渉を低減するRotational-CDMを提案します。コード間干渉は拡散コード長にわたる受信レベル変動の平均化効果、つまり、周波数(時間)ダイバーシチ効果とのトレードオフの関係です。よって最も良好なPER特性はコード間干渉の抑制と周波数(時間)ダイバーシチ効果のトレードオフの関係から得られます。本方式では、周波数(時間)選択性などの程度により、多重化されたコードチャネルの位相回転角を適応的に制御することによって最適なPER特性を得ます。よって、図17に示されるように、拡散後のブロックインターリーブを含んだ複数のL1/L2制御情報ストリームの適応的な位相回転角制御を提案します。拡散後のブロックインターリーブと適応的な位相回転角制御の組み合わせを用いることで、周波数(時間)ダイバーシチ効果をある程度取得しながら、コード間干渉をわずかなレベルに抑制します。適応的な位相回転は、ディレイスプレッドやドップラーによる周波数や時間選択性を問題とする共有データチャネルを含んだL1/L2制御情報のTDMとFDMベースの多重構成両方に適用されます。
【0055】
[CDMベースのL1/L2制御チャネル多重におけるOVSF符号の適用]
説明したように、広いサービスエリアをサポートするために、TPCに加え、種類を限定したMCSによるAMCを適用します。しかしながら、パスロスに基づくそれぞれのMCS領域内のUE数は一様分布ではありません。よって、それぞれのMCS領域には周波数資源を事前に割当てるので、それぞれのMCS領域の同時L1/L2制御チャネル数も不均一となります。それに伴い、L1/L2制御チャネルによる周波数利用効率は低くなります。したがって、我々はCDMベースのL1/L2制御チャネル多重のためのMCS領域における直交可変拡散率(OVSF)符号割り当てを提案します。図18、図19はTDMもしくはFDMベースの制御チャネル構成のための各MCSによる提案のOVSF符号割り当てを示します。図より、周波数資源はOVSF符号の適用により一般的に複数のMCSを利用した場合にも効果的に利用できるようになります。そのうえ、図20に示されるように拡散率の違いになどによって位相回転を適応的に制御します。
【0056】
[結論]
以上に各UEのためのCDMベースの複数のL1/L2制御情報ストリーム多重について記載しました。CDMベースのL1/L2制御情報ストリーム多重において以下に示す技術を記載しました。
・ コード間干渉の抑制と周波数(時間)ダイバーシチゲインの取得のトレードオフによる最適PERを達成するためのCDMベースのL1/L2制御情報ストリーム内の適応的な位相回転の適用
・ MCSの制限された数でのTPCとAMCの組み合わせ方式の適用
・ 周波数資源が一般的に複数のMCSでも効果的に利用されるような、各MCSへのOVSF符号の適用
【符号の説明】
【0057】
10…誤り訂正符号化部、11…変調器、12…電力制御部、13…符号拡散部、14…逆高速フーリエ変換部(IFFT)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを多重する制御チャネル多重装置において、
前記複数の制御チャネルを直交符号を用いて符号拡散多重する符号拡散多重手段と、
前記符号拡散多重により得られた周波数領域の信号を連続したサブキャリアとして時間領域の信号に変換する逆フーリエ変換手段と、
移動局の受信状態に応じて、符号多重単独型の拡散符号、又は、符号多重および周波数多重を併用型の拡散符号を直交符号から作成する拡散符号作成手段と、
を備えたことを特徴とする制御チャネル多重装置。
【請求項2】
前記直交符号は、Walsh-Hadamard符号または回転直交符号であることを特徴とする請求項1に記載の制御チャネル多重装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の制御チャネル多重装置を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【請求項4】
移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを多重する制御チャネル多重方法であって、
前記複数の制御チャネルを直交符号を用いて符号拡散多重する過程と、
前記符号拡散多重により得られた周波数領域の信号を連続したサブキャリアとして時間領域の信号に逆フーリエ変換する過程と、
移動局の受信状態に応じて、符号多重単独型の拡散符号、又は、符号多重および周波数多重を併用型の拡散符号を直交符号から作成する過程と、
を含むことを特徴とする制御チャネル多重方法。
【請求項1】
移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを多重する制御チャネル多重装置において、
前記複数の制御チャネルを直交符号を用いて符号拡散多重する符号拡散多重手段と、
前記符号拡散多重により得られた周波数領域の信号を連続したサブキャリアとして時間領域の信号に変換する逆フーリエ変換手段と、
移動局の受信状態に応じて、符号多重単独型の拡散符号、又は、符号多重および周波数多重を併用型の拡散符号を直交符号から作成する拡散符号作成手段と、
を備えたことを特徴とする制御チャネル多重装置。
【請求項2】
前記直交符号は、Walsh-Hadamard符号または回転直交符号であることを特徴とする請求項1に記載の制御チャネル多重装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の制御チャネル多重装置を備えたことを特徴とする無線通信装置。
【請求項4】
移動局毎に割り当てられた複数の制御チャネルを多重する制御チャネル多重方法であって、
前記複数の制御チャネルを直交符号を用いて符号拡散多重する過程と、
前記符号拡散多重により得られた周波数領域の信号を連続したサブキャリアとして時間領域の信号に逆フーリエ変換する過程と、
移動局の受信状態に応じて、符号多重単独型の拡散符号、又は、符号多重および周波数多重を併用型の拡散符号を直交符号から作成する過程と、
を含むことを特徴とする制御チャネル多重方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2010−213358(P2010−213358A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−137644(P2010−137644)
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【分割の表示】特願2006−226910(P2006−226910)の分割
【原出願日】平成18年8月23日(2006.8.23)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【分割の表示】特願2006−226910(P2006−226910)の分割
【原出願日】平成18年8月23日(2006.8.23)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】
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