説明

制御装置、コンテンツ処理システム、遠隔制御方法、制御プログラム、および、記録媒体

【課題】複数の機器間の連携により、多種多様なコンテンツ処理を実現する。
【解決手段】本発明の制御装置は、コンテンツの処理の実行を被制御装置に指示する制御装置であって、上記被制御装置が実行可能な処理の内容をコンテンツのデータ形式ごとに示す機能情報に基づいて、コンテンツに対して、該コンテンツを実行可能な被制御装置と、該被制御装置が該コンテンツに対して実行可能な処理とを関連付けるデータ関連付け部24と、自装置において、データ関連付け部24による関連付けが行われたコンテンツに対し、所定のイベントが発生した場合に、該コンテンツに関連付けられた被制御装置に対して、該コンテンツに関連付けられた処理の実行を指示する遠隔指示部25とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを処理するコンテンツ処理システムに関するものであり、特に、コンテンツ処理システムにおいて、コンテンツを処理する被制御装置を制御する制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
家庭内の複数の機器をネットワーク接続し、機器間での通信を可能とした、いわゆるホームネットワークが普及してきている。
【0003】
上記ホームネットワークを実現するための技術の一例として、DLNA(Digital Living Network Alliance)が挙げられる。このDLNAガイドラインに対応した各機器をホームネットワークに接続すれば、種類の異なる様々な機器間でも連携を取ることが可能になる。
【0004】
機器間の連携とは、例えば、以下のような利用形態である。ユーザは、手持ちの機器(DMC;Digital Media Controller)を操作して、別のサーバ機器(DMS;Digital Media Server)に保存された動画、音楽、画像などのメディアデータからなるコンテンツ、あるいはこれらの複合コンテンツのインデックス情報を手持ちの機器に表示させて、再生したい所望のコンテンツを選択することができる。さらに、ユーザは、手持ちの機器(DMC)にて、選んだコンテンツを再生する別の機器(DMR;Digital Media Renderer)を選択し、選んだコンテンツを選んだ機器に再生させることが可能になる。
【0005】
特許文献1には、上述のように、DMC機器からのコントロール信号に基づいて、DMR機器、あるいは、DMS機器におけるコンテンツ再生動作を制御して、機器間の連携を実現する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−020180号公報(2005年1月20日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
最近では、携帯電話やパソコンなどに限らず、家電など多種多様な電子機器が通信機能を備え、ホームネットワークを構築できるようになってきている。すなわち、コンテンツを処理する機器は多様化し、またその処理内容も様々である。
【0008】
したがって、特許文献1に記載されているような、機器に保存されている単一のデータ形式で成り立っているコンテンツを別の機器に再生させるといった画一的な連携ではなく、多様なデータ形式で管理されているコンテンツを、多様な機器に、多様に処理させることが可能な、機器間の柔軟な連携ための仕組み作りが求められる。
【0009】
このような課題は、DLNA対応機器による処理システムに特化して生じるものではなく、各機器の通信機能によって機器間の連携を実現しているあらゆる処理システムに共通して生じるものである。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の機器間の連携により、多種多様なコンテンツ処理を実行する制御装置、コンテンツ処理システム、遠隔制御方法、制御プログラム、および、記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の制御装置は、上記課題を解決するために、コンテンツの処理の実行を被制御装置に指示する制御装置であって、上記被制御装置が実行可能な処理の内容をコンテンツのデータ形式ごとに示す機能情報に基づいて、コンテンツに対して、該コンテンツを実行可能な被制御装置と、該被制御装置が該コンテンツに対して実行可能な処理とを関連付ける関連付け手段と、自装置において、上記関連付け手段によって関連付けが行われたコンテンツについて、所定のイベントが発生した場合に、該コンテンツに関連付けられた被制御装置に対して、該コンテンツに関連付けられた処理の実行を指示する遠隔指示手段とを備えていることを特徴としている。
【0012】
上記構成によれば、制御装置の関連付け手段は、被制御装置の機能情報に基づいて、どの被制御装置が、どのデータ形式のコンテンツに対して、どのような処理を実行可能かを把握する。そして、関連付け手段は、自装置で扱うコンテンツについて、該コンテンツを実行可能な被制御装置と、該被制御装置が該コンテンツに対して実行可能な処理とを関連付ける。この関連付けはコンテンツごとに行われる。
【0013】
そして、自装置において、この関連付けが行われたコンテンツついて、あるイベントが発生した場合には、遠隔指示手段は、イベントが発生したコンテンツに関連付けられている被制御装置および処理とに基づいて、該被制御装置に対し、該処理を実行するよう遠隔指示する。
【0014】
以上のように、関連付け手段の関連付け処理によって、被制御装置が何種類、何台存在しても、各被制御装置がコンテンツを処理する機能を何種類有していようが、本発明の制御装置は、コンテンツと、それを処理する被制御装置と、その処理内容とを紐付けて管理することが可能となる。したがって、扱われているコンテンツについて、遠隔指示の何らかのトリガ(所定のイベント)が発生したときには、遠隔指示手段が、適切な被制御装置を選んで、遠隔指示を適切に行うことが可能となる。
【0015】
これにより、あるデータ形式のコンテンツをある機器にて再生させるといった画一的な連携ではなく、多種多様なコンテンツ処理を実現するための柔軟な装置間の連携を実現することが可能となる。
【0016】
上記関連付け手段は、上記コンテンツに対して、さらに、該コンテンツに関連する関連コンテンツを関連付けるものであり、上記遠隔指示手段は、上記所定のイベントが発生したコンテンツに関連付けられた関連コンテンツに対する処理の実行を指示してもよい。
【0017】
上記構成によれば、制御装置で扱うのと同じコンテンツを被制御装置にも処理させるといった画一的な連携ではなく、多様な形態で管理されているコンテンツを、多様な機器に、多様に処理させることが可能な、装置間のさらに柔軟な連携を実現することができる。
【0018】
上記関連付け手段は、コンテンツに関連付ける上記被制御装置の実行可能な処理を、自装置がユーザ操作を受け付けることにより発生する操作イベントごとに関連付けるものであり、上記遠隔指示手段は、自装置において、上記関連付け手段によって関連付けが行われたコンテンツについて、上記操作イベントが発生した場合に、該コンテンツおよび発生した該操作イベントに関連付けられた処理の実行を指示することが好ましい。
【0019】
上記構成によれば、コンテンツに関連付けられる被制御装置およびその処理内容は、さらに、発生する操作イベントごとに分けて管理される。これにより、ユーザは、制御装置に対する操作内容を変えることで、意図的に、どの被制御装置にどのコンテンツ処理を実行させるのかを選択することが可能となる。したがって、柔軟な連携を実現する上で、ユーザの利便性が向上する。
【0020】
上記コンテンツには、1以上のメディアデータが含まれており、上記機能情報は、上記メディアデータのデータ形式ごとに、上記被制御装置が実行可能な処理の内容を示すものであり、上記関連付け手段は、上記コンテンツのメディアデータごとに上記関連付けを行うことが好ましい。
【0021】
コンテンツが、1または複数のあらゆるデータ形式のメディアデータを含んでいる場合、メディアデータの形式ごとに、関連付けが行われることが好ましい。
【0022】
そこで、上記関連付け手段は、メディアデータごとに、そのデータ形式のメディアデータを処理可能な被制御装置と、該被制御装置が実行可能な処理とを関連付けて管理する。
【0023】
これにより、自装置において、上記コンテンツに含まれる、某メディアデータに某イベントが発生した場合には、上記遠隔指示手段は、該メディアデータに関連付けられている被制御装置に対して、同じく関連付けられている処理の実行を遠隔指示することができる。
【0024】
以上のとおり、コンテンツが、1または複数のあらゆるデータ形式のメディアデータを含んでいる場合でも、柔軟な連携を実現することが可能となる。
【0025】
本発明の制御装置は、さらに、通信可能な1以上の被制御装置から、それぞれの機能情報を取得する機能情報取得手段と、通信可能な被制御装置ごとに、上記機能情報を記憶する機能情報記憶部とを備えていることが好ましい。
【0026】
上記構成によれば、機能情報記憶部において、通信可能な被制御装置の機能情報を管理することができる。このような機能情報に基づいて、関連付け手段が関連付けを行えば、通信不可の被制御装置に対して、すなわち、遠隔指示を行えない不適切な被制御装置に対して、遠隔指示を実行するという、遠隔指示手段の動作の無駄を回避することが可能となる。
【0027】
上記機能情報取得手段は、通信可能な被制御装置を定期的に確認して、上記機能情報記憶部に記憶されている機能情報を更新するものであり、上記関連付け手段は、上記機能情報が更新された場合に、更新された機能情報に基づいて、上記関連付けの内容を更新することが好ましい。
【0028】
上記構成によれば、機能情報記憶部に記憶されている機能情報は、常に、最新の状態を維持することができる。よって、最新の機能情報を用いれば、関連付け手段によって行われる関連付けの内容も、最新の状態に維持される。
【0029】
したがって、制御装置と被制御装置との間の通信可否状況が変化する場合であっても、通信可能な被制御装置に遠隔指示を行わなかったり、通信不可の被制御装置に遠隔指示を行ったりするという遠隔指示手段の動作の無駄を回避することができる。
【0030】
このような構成は、制御装置または被制御装置が携帯性・可搬性を有し、制御装置と被制御装置との間の通信可否状況が頻繁に変更されるような環境下では、特に、効果が大きい。
【0031】
本発明のコンテンツ処理システムは、上記課題を解決するために、上述の本発明の制御装置と、上記制御装置の指示にしたがって、コンテンツを処理する被制御装置と、上記制御装置および上記被制御装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置とを含むことを特徴としている。
【0032】
本発明の遠隔制御方法は、上記課題を解決するために、コンテンツの処理の実行を被制御装置に指示する遠隔制御方法であって、上記被制御装置が実行可能な処理の内容をコンテンツのデータ形式ごとに示す機能情報に基づいて、コンテンツに対して、該コンテンツを実行可能な被制御装置と、該被制御装置が該コンテンツに対して実行可能な処理とを関連付けるデータ関連付けステップと、上記データ関連付けステップにて関連付けが行われたコンテンツについて、所定のイベントの発生を検知する検知ステップと、上記検知ステップにて上記イベントが検知された場合に、上記コンテンツに関連付けられた被制御装置に対して、該コンテンツに関連付けられた処理の実行を指示する遠隔指示ステップとを含むことを特徴としている。
【0033】
なお、上記制御装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記制御装置をコンピュータにて実現させる制御装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0034】
本発明の制御装置は、上記課題を解決するために、コンテンツの処理の実行を被制御装置に指示する制御装置であって、上記被制御装置が実行可能な処理の内容をコンテンツのデータ形式ごとに示す機能情報に基づいて、コンテンツに対して、該コンテンツを実行可能な被制御装置と、該被制御装置が該コンテンツに対して実行可能な処理とを関連付ける関連付け手段と、自装置において、上記関連付け手段によって関連付けが行われたコンテンツについて、所定のイベントが発生した場合に、該コンテンツに関連付けられた被制御装置に対して、該コンテンツに関連付けられた処理の実行を指示する遠隔指示手段とを備えていることを特徴としている。
【0035】
本発明のコンテンツ処理システムは、上記課題を解決するために、上述の本発明の制御装置と、上記制御装置の指示にしたがって、コンテンツを処理する被制御装置と、上記制御装置および上記被制御装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置とを含むことを特徴としている。
【0036】
本発明の遠隔制御方法は、上記課題を解決するために、コンテンツの処理の実行を被制御装置に指示する遠隔制御方法であって、上記被制御装置が実行可能な処理の内容をコンテンツのデータ形式ごとに示す機能情報に基づいて、コンテンツに対して、該コンテンツを実行可能な被制御装置と、該被制御装置が該コンテンツに対して実行可能な処理とを関連付けるデータ関連付けステップと、上記データ関連付けステップにて関連付けが行われたコンテンツについて、所定のイベントの発生を検知する検知ステップと、上記検知ステップにて上記イベントが検知された場合に、上記コンテンツに関連付けられた被制御装置に対して、該コンテンツに関連付けられた処理の実行を指示する遠隔指示ステップとを含むことを特徴としている。
【0037】
したがって、画一的な連携ではなく、複数の装置間の柔軟な連携により、多種多様なコンテンツ処理を実現することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施形態における携帯端末装置の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態におけるコンテンツ処理システムの概要を示す図である。
【図3】コンテンツのデータ構造を模式的に示す図である。
【図4】装置リスト(機能情報)のデータベース構造を示す図である。
【図5】装置リスト(機能情報)の具体例を示す図である。
【図6】携帯端末装置の機能情報取得部が実行する機能情報取得処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】コンテンツ記憶部に記憶されているコンテンツのデータベース構造を示す図である。
【図8】コンテンツ記憶部に記憶されるコンテンツのデータベースの具体例を示す図である。
【図9】コンテンツ記憶部に記憶されるコンテンツのデータベースの具体例を示す図であり、特に、関連付け情報の具体例を示す図である。
【図10】携帯端末装置の遠隔指示部が生成する遠隔指示情報の具体例を模式的に示す図である。
【図11】携帯端末装置のコンテンツ処理部がコンテンツを再生処理したことによって、表示部に表示される画面の具体例を示す図である。
【図12】携帯端末装置のコンテンツ取得部が取得した解析前のコンテンツが、HTMLで記述された場合の記述例を示す図である。
【図13】図11および図12に示すコンテンツ90が、図7に示したデータベース構造に即して、コンテンツ記憶部に格納された状態を模式的に示す図である。
【図14】図13に示すコンテンツ90のメディアデータ91aについて、関連付け情報81が付与された状態を模式的に示す図である。
【図15】携帯端末装置のデータ関連付け部が実行する関連付け処理、および、遠隔指示部が実行する遠隔指示情報伝達処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】携帯端末装置のコンテンツ処理部がコンテンツを再生処理したことによって、表示部に表示される画面およびGUIの具体例を示す図である。
【図17】携帯端末装置とコンテンツ処理装置との間での情報の授受を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0040】
≪実施形態1≫
本発明の実施形態に係るコンテンツ処理システムの一例を図に基づいて説明する。図2は、本実施形態におけるコンテンツ処理システム100の概要を示す図である。
【0041】
本発明のコンテンツ処理システム100には、コンテンツの処理を遠隔制御する制御エンティティ(制御装置)と、コンテンツを処理する処理エンティティ(被制御装置)と、処理対象のコンテンツを供給する供給エンティティ(コンテンツ供給装置)とが含まれている。1台の装置が、上述の複数のエンティティを兼ねていてもよい。
【0042】
図2によれば、コンテンツ処理システム100は、携帯端末装置1、家庭内ルータ4、テレビ2a、ブルーレイディスク(BD)レコーダ2b、カーナビゲーション装置2c、および、コンテンツ配信サーバ3a〜cを含んで構成されている。
【0043】
本実施形態では、携帯端末装置1は制御エンティティおよび処理エンティティとして機能する。テレビ2a、ブルーレイディスク(BD)レコーダ2bおよびカーナビゲーション装置2cは処理エンティティとして機能する。以下では、これらの処理エンティティを、区別する必要がない場合には、コンテンツ処理装置2と総称する。コンテンツ配信サーバ3a〜cは供給エンティティとして機能する。これらの供給エンティティを、区別する必要がない場合には、コンテンツ供給装置3と総称する。
【0044】
なお、各装置は、上記の例に限定されず、他のエンティティとして機能してもよい。また、図2に示された装置の具体例は、各エンティティを実現する装置としての一例であって、本発明における各装置の構成を限定する意図はない。
【0045】
本実施形態では、携帯端末装置1、テレビ2aおよびブルーレイディスク(BD)レコーダ2bは、家庭内ルータ4配下の家庭内LAN5aに参加してホームネットワークを構築し、該ホームネットワーク内の装置間で相互に通信できる。また、ホームネットワーク内の各装置は、家庭内ルータ4を介してインターネット5bに接続し、コンテンツ配信サーバ3a〜cとの間で相互に通信することができる。さらに、携帯端末装置1は、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)通信などの近距離無線通信機能を備えており、同機能を有するカーナビゲーション装置2cと、赤外線などの近距離無線通信手段5cを介して通信することができる。
【0046】
コンテンツ供給装置3は、処理の対象となるコンテンツを管理し、コンテンツを携帯端末装置1またはコンテンツ処理装置2に供給するものである。本実施形態では、コンテンツ供給装置3は、インターネット5b上に存在するコンテンツ配信サーバ3a〜cとして実現される。
【0047】
携帯端末装置1は、制御エンティティとしてコンテンツ処理システム100において扱われているコンテンツの処理をコンテンツ処理装置2に対して指示するものである。本実施形態では、携帯端末装置1は、処理エンティティとしても機能し、上記コンテンツの処理を自身で実行するものでもある。
【0048】
図2に示すとおり、本実施形態における制御エンティティは、PDA(Personal Digital Assistance)、携帯電話、携帯ゲーム機、電子辞書、電子書籍端末などの持ち運び可能な携帯端末装置1であることを想定している。制御エンティティは、リモコンのごとく用いるため、携帯性に優れた装置であることが好ましいが、携帯端末装置1に限らず、据え置き型の装置によって実現してもよい。
【0049】
携帯端末装置1は、宅内においては無線LANにより家庭内ルータ4に接続して、ホームネットワーク内の各コンテンツ処理装置2と通信することができる。また、宅外においては、近距離無線通信手段を介してコンテンツ処理装置2と通信することができる。さらに、携帯電話網や公衆無線LAN等5dを介してコンテンツ配信サーバ3a〜cに接続することができる。
【0050】
携帯端末装置1は、コンテンツ配信サーバ3a〜cより、処理対象のメディアデータを1または複数含むコンテンツを取得する。本実施形態では、携帯端末装置1は、処理エンティティとして、取得したコンテンツを再生する処理を実行し、自装置に表示部にコンテンツを表示することができる。コンテンツに含まれるメディアデータとしては、テキストデータ、文書データ、電子書籍データ、辞書データ、画像データ、動画データ、音声データ、音楽データなど、あらゆるデータ形式のデータが想定されている。
【0051】
携帯端末装置1は、取得したコンテンツを処理しているときに(例えば、再生中に)、家庭内ルータ4配下の家庭内LAN5aに参加している状態であれば、同LANに存在するコンテンツ処理装置2を発見する。また、近距離無線通信が可能な範囲内にコンテンツ処理装置2が存在すれば、これを発見する。携帯端末装置1は、発見した各コンテンツ処理装置2より、当該コンテンツ処理装置2が実行可能な処理内容を示す機能情報を取得する。
【0052】
携帯端末装置1は、取得したコンテンツについて、コンテンツごと、あるいは、コンテンツに含まれるメディアデータごとに、コンテンツ処理装置2において実行され得る処理内容との関連付けを行い、これを記憶しておく機能を備えている。
【0053】
これにより、携帯端末装置1においてコンテンツが処理されているとき、ユーザ操作などを契機として、メディアデータが選択されたり、選択されたメディアデータに対して所定の操作が行われたりすると、制御エンティティとしての携帯端末装置1は、上記メディアデータの処理を、通信可能な1以上のコンテンツ処理装置2に指示するために、遠隔指示情報を送信する。遠隔指示情報とは、選択されたコンテンツ(メディアデータ)の処理実行を指示する命令である。このとき、遠隔指示情報には、命令文の他に、上記メディアデータの処理を実行するために必要な各種情報が伝送される。
【0054】
コンテンツ処理装置2は、制御エンティティとしての携帯端末装置1からの指示にしたがって、コンテンツ(1または複数のメディアデータ)の処理を実行するものである。コンテンツ処理装置2によって処理されるコンテンツは、コンテンツ処理装置2によって、家庭内ルータ4およびインターネット5bを介して、コンテンツ配信サーバ3a〜cから取得されるものであってもよいし、携帯端末装置1から伝送される遠隔指示情報に含まれるものであってもよい。
【0055】
本発明のコンテンツ処理システム100においては、携帯端末装置1の指示に応じてコンテンツ処理装置2が処理するコンテンツは、携帯端末装置1が処理しているコンテンツと全く同一であってもよいが、一部あるいは全く異なるコンテンツであってもかまわない。
【0056】
本実施形態では、コンテンツ処理システム100において扱われるコンテンツは、コンテンツ単位またはメディアデータ単位で相互に関連する他のコンテンツ/メディアデータと紐付けられて管理されている。つまり、コンテンツ処理装置2側では、携帯端末装置1において処理された元のコンテンツ(第1データ)と紐付けられた、関連コンテンツ(第2データ)が処理されてもよい。
【0057】
このように、本発明のコンテンツ処理システム100では、内容が単一でないコンテンツを扱うことができるため、携帯端末装置1の指示を契機として、そのコンテンツについて多様な出力結果を得ることができる。
【0058】
例えば、図2に示す例では、携帯端末装置1は、コンテンツ供給装置3から、番組情報を含む元コンテンツを取得し、元コンテンツを再生して、番組に関する説明文と番組の一場面を示すサムネイル画像を表示する。一方、携帯端末装置1からコンテンツの処理を指示されたテレビ2aは、上記元のコンテンツの関連コンテンツをコンテンツ供給装置3から取得して、該関連コンテンツの処理、例えば、上記番組の動画を再生して表示することができる。
【0059】
さらに、コンテンツ処理システム100には、様々な機能を有する多様なコンテンツ処理装置2が含まれている。したがって、内容的に全く同一のコンテンツが処理されても、そのコンテンツについて多様な処理を実現することができる。
【0060】
例えば、携帯端末装置1は、取得したコンテンツに含まれるメディアデータのうち、テキストデータおよび静止画データ(第1データ)を処理する一方、その携帯端末装置1の指示にしたがって上記コンテンツを処理するテレビ2aは、該コンテンツに含まれる、もしくは外部参照される動画データ(第2データ)を再生する処理を実行する。さらに、BDレコーダ2bは、上記動画データ(第2データ)を録画する処理を実行する。
【0061】
以上のように、本発明のコンテンツ処理システム100によれば、携帯端末装置1とコンテンツ処理装置2との連携によって、多種多様なコンテンツ処理を柔軟に実現することができる。
【0062】
上記を実現するために、携帯端末装置1は、制御エンティティとして、コンテンツ処理装置2の機能情報を取得する機能情報取得処理、コンテンツ/メディアデータと、処理内容との関連付け処理、コンテンツ処理装置2に対してコンテンツの処理を指示する遠隔指示情報伝達処理を実行する。これらの処理を実行する携帯端末装置1の構成について、後に詳述する。まずは、上述の各エンティティを実現するための装置の具体例と、コンテンツメディアデータの定義について説明する。
【0063】
〔装置の具体例〕
本実施形態において、携帯端末装置1、コンテンツ処理装置2は、情報通信機器、映像・音響機器、家電機器、および、アミューズメント機器などで実現することができる。上記情報通信機器としては、パーソナルコンピュータやホームサーバなどの情報機器、電話機などの通信機器が該当する。通信機器としては、特に、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistance)、ノート型コンピュータ、装着型コンピュータなどの携帯型情報通信機器が想定されている。
【0064】
上記映像・音響機器としては、画像記録機器であるデジタルスチルカメラ、映像記録機器であるデジタルビデオカメラ、HDD(Hard Disk Drive)レコーダ、BD(Blu-ray disk)レコーダおよびDVD(Digital Versatile Disk)レコーダ、映像再生機器であるBDプレーヤおよびDVDプレーヤ、音楽記録・再生機器であるシリコンオーディオレコーダまたはプレーヤ、および、CD(Compact Disk)レコーダまたはプレーヤ、ならびに、放送データ受信・再生機器であるテレビジョン受像機およびラジオなどが該当する。
【0065】
上記家電機器としては、冷蔵庫、洗濯機、エアコンディショナ、掃除機、空気清浄機、および、電子レンジなどの機器が該当する。
【0066】
上記アミューズメント機器としては、家庭用もしくは携帯型ゲーム機器などが該当する。
【0067】
携帯端末装置1およびコンテンツ処理装置2は、上述の情報処理、通信、画像記録・再生、映像記録・再生、音声記録・再生、放送データ受信・再生といった機能の複数を有する装置であってもよく、その他、上記に挙げたもの以外であっても、コンテンツ/メディアデータの処理が可能な装置であれば、どのような形態であっても構わない。
【0068】
〔コンテンツおよびメディアデータの定義〕
本実施形態においてメディアデータとは、上述したとおり、静止画データ、動画データ、音声データ、音楽データ、文書データ、テキストデータなどの単体データ、もしくは、それらを統合してなるデータを指す。
【0069】
また、コンテンツとは、上述のメディアデータそのもの、もしくは上述のメディアデータを1つ以上含んで構成されるデータを指し、装置間でやりとりされる、メディアデータの集まりを1個のデータとして取り扱うためのデータ単位でもある。
【0070】
コンテンツのデータ形式はXML等人間に可読のテキスト形式で記述されてもよいし、人間が直接読めないバイナリ形式であってもよい。
【0071】
図3は、コンテンツのデータ構造を模式的に示す図である。
【0072】
図3に示すとおり、コンテンツは、メディアデータ以外にも、メタ情報および制御情報を含んでいる。メタ情報は、コンテンツID、コンテンツのURL(Uniform Resource Locator)、コンテンツ記述アプリのバージョン情報など、コンテンツに関する属性情報を含む。
【0073】
制御情報は、各メディアデータについての画面上のレイアウト情報、時間軸上の再生開始・終了タイミングや再生速度情報、音量情報、外部アプリケーションの起動命令文、装置内外との情報授受命令文、他のコンテンツへのリンク遷移情報などを含む。
【0074】
これらのメタ情報および制御情報は、本実施形態では、HTML(HyperText Markup Language)などの人間に可読のテキスト形式のスクリプトとして記述される。
【0075】
つまり、コンテンツとは、上記スクリプトと上記スクリプトにて参照される1つ以上のメディアデータとから構成される。しかし、コンテンツのデータ構造、データ形式は、これに限定されず、本実施形態で説明する機能、処理が実現できるのであれば何でもよく、例えば、コンテンツはバイナリ形式であっても構わない。
【0076】
〔第1データと第2データの定義〕
本発明のコンテンツ処理システム100において、制御エンティティ+処理エンティティの携帯端末装置1によって処理されるコンテンツ(メディアデータ)を、第1データと称し、携帯端末装置1によって遠隔制御される処理エンティティのコンテンツ処理装置2によって処理されるコンテンツ(メディアデータ)を第2データと称する。第1データと第2データとは、全く同一のデータであってもよいし、異なるデータであってもよい。
【0077】
例えば、第1データが、低解像度の写真画像であって、第2データが、同じ内容であってより高解像度な写真画像であること想定される。また、第1データが、動画を紹介する静止画+テキストのコンテンツであって、第2データが、上記動画を含むコンテンツであることが想定される。また、第1データが、携帯端末装置向けにレイアウトが考慮されたコンテンツであって、第2データが、同じ内容であって、大画面テレビ向けにレイアウトが考慮されたコンテンツであることが想定される。また、第1データが、処理能力の低い装置向けのフレームレートが低い動画であって、第2データが、処理能力の高い装置向けのフレームレートが高い動画であることが想定される。
【0078】
なお、第1データと第2データとは、コンテンツ処理システム100におけるいずれかの装置において紐付けて管理されていればよい。例えば、コンテンツを配信するコンテンツ供給装置3において、IDやグループ識別子などを用いて、最初から紐付けを行っておくことが考えられる。これにより、携帯端末装置1(データ関連付け部24)は、自装置にて処理するコンテンツに対して、別の関連コンテンツが存在することを認識することができる。
【0079】
あるいは、携帯端末装置1(データ関連付け部24)が、自装置が処理している第1データと関連する第2データについて、他のコンテンツ処理装置2(例えばテレビ)向けのバージョンの有無を、コンテンツ供給装置3に予め問い合わせておくことが考えられる。この場合、第1データが操作されたときに、第1データが、テレビ2aと関連付けられている場合には、テレビ向けに事前に問い合わせておいた第2データを処理するように、テレビ2aに遠隔指示することができる。あるいは、携帯端末装置1から第1データを処理するように指示されたコンテンツ処理装置2の方から、第1データが指定された旨を通知して、コンテンツ供給装置3に問い合わせることが考えられる。この場合、コンテンツ供給装置3は、問い合わせを受けた第1データと、問い合わせ元のコンテンツ処理装置2の能力とを考慮して、第1データに紐付けられている、コンテンツ処理装置2に適した第2データをテレビに返す。
【0080】
上記構成によれば、携帯端末装置1は、自装置にて処理中のコンテンツに関連している別のコンテンツの処理を、コンテンツ処理装置2に対して遠隔指示することが可能となる。結果として、多様なコンテンツを処理し、柔軟な連携を実現することができる。
【0081】
〔携帯端末装置1の構成〕
図1は、本発明の実施形態における携帯端末装置1の要部構成を示すブロック図である。
【0082】
図1に示すとおり、本実施形態における携帯端末装置1は、制御部10、記憶部11、操作部12、表示部13、通信部14および近距離無線通信部15を備える構成となっている。
【0083】
操作部12は、ユーザが携帯端末装置1に指示信号を入力するためのものである。操作部12は、ボタン(十字キー、決定キー、文字・数字入力キーなど)、タッチパネル、タッチセンサとタッチペン、もしくは、音声入力部と音声認識部などの適宜の入力装置で構成される。
【0084】
表示部13は、携帯端末装置1が処理したコンテンツ(例えば、XML(eXtensible Markup Language)文書、静止画、および、動画など)を表示したり、ユーザが携帯端末装置1を操作するための操作画面をGUI(Graphical User Interface)画面として表示したりするものである。表示部13は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)などの表示装置で構成される。
【0085】
通信部14は、通信網(例えば、図2の家庭内LAN5a、携帯電話網や公衆無線LAN等5d)を介して外部の装置と通信し、データの送受信を行うものである。通信部14は、例えば、家庭内LAN5aを介して、家庭内の各コンテンツ処理装置2と通信し、データの授受を行う。また、通信部14は、公衆回線通信部としての機能を備え、携帯電話網や公衆無線LAN等5dおよびインターネット5bを介して、コンテンツ処理システム100で扱われるコンテンツを管理するコンテンツ供給装置3と通信し、データの授受を行う。具体的には、3Gあるいは3.5Gなどの携帯電話網等を介して、他の携帯電話や一般の固定電話機と通話を行ったり、コンテンツ配信サーバ3a〜cから所望のコンテンツをダウンロードしたりすることができる。
【0086】
近距離無線通信部15は、近距離無線通信手段5cを用いて外部の装置と無線通信するものである。近距離無線通信手段としては、IrDA、IrSSなどの赤外線通信、Bluetooth通信、WiFi通信などの近距離無線通信、または、Felicaなどの非接触型ICカードなど、適宜の手段を用いることが可能である。本実施形態では、近距離無線通信部15は、赤外線通信プロトコル(IrSSプロトコル)にて画像を送信する赤外線発光部を含んで構成されているものとする。近距離無線通信部15は、画像を乗せた赤外線搬送波を該赤外線発光部からIrSS対応の装置(例えば、図2のカーナビゲーション装置2c)の受光部に向けて送信する。これにより、携帯端末装置1は、遠隔指示情報をカーナビゲーション装置2cに送信して、コンテンツの処理をカーナビゲーション装置2cに命令することができる。
【0087】
記憶部11は、制御部10が実行する制御プログラムおよびOSプログラム、ならびに、制御部10が、携帯端末装置1が有する各種機能を実行するときに読み出す各種データを記憶するものである。特に、記憶部11は、携帯端末装置1が実行する、機能情報取得処理、関連付け処理、遠隔指示情報伝達処理を実行する際に読み出す各種プログラム、データを記憶する。具体的には、記憶部11には、コンテンツ記憶部30および装置リスト記憶部31が含まれる。
【0088】
制御部10は、携帯端末装置1が備える各部を統括制御するものであり、機能ブロックとして、コンテンツ取得部21、コンテンツ解析部22、コンテンツ処理部23、データ関連付け部24、遠隔指示部25、および、機能情報取得部26を備えている。さらに、制御部10は、機能ブロックとして、イベント処理部20を備えていてもよい。
【0089】
上述した制御部10の各機能ブロックは、CPU(central processing unit)が、ROM(read only memory)等で実現された記憶装置(記憶部11)に記憶されているプログラムを不図示のRAM(random access memory)等に読み出して実行することで実現できる。
【0090】
イベント処理部20は、携帯端末装置1において発生するあらゆるイベントを検知して、携帯端末装置1の制御部10の各部に伝達するものである。例えば、イベント処理部20は、ユーザが操作部12を操作して何らかの指示を携帯端末装置1に入力したことにより発生する操作イベントを検知する。あるいは、図示しない計時部にて経過時間が計測されている場合に、一定時間が経過したことを定期的に検知する。
【0091】
コンテンツ取得部21は、通信部14を介して、供給エンティティであるコンテンツ供給装置3からコンテンツあるいはこれに含まれるメディアデータを取得するものである。例えば、イベント処理部20が、コンテンツ取得指示が入力されたことを検知すると、コンテンツ取得部21は、当該指示にて指定されたコンテンツを取得する。
【0092】
コンテンツ解析部22は、コンテンツ取得部21によって取得されたコンテンツを解析し、携帯端末装置1にて処理可能なデータ構造にて、該コンテンツをコンテンツ記憶部30に格納するものである。
【0093】
コンテンツ処理部23は、コンテンツ記憶部30に記憶されているコンテンツを、処理するものである。コンテンツ処理には、コンテンツを再生したり、コンテンツを録画したり、コンテンツを複製したり、携帯端末装置1がコンテンツに対して実行し得るあらゆる処理が含まれている。ここでは、コンテンツ処理部23は、コンテンツを再生する再生制御部として機能するものとする。
【0094】
データ関連付け部24は、携帯端末装置1の関連付け処理を実行するものである。関連付け処理とは、コンテンツ記憶部30に記憶されているコンテンツ、または、コンテンツに含まれるメディアデータと、そのコンテンツ(メディアデータ)を処理可能なコンテンツ処理装置2およびその処理内容(機能)とを関連付ける処理である。データ関連付け部24は、メディアデータとコンテンツ処理装置2および処理内容(機能)とを関連付けるために、関連付け情報を生成して、記憶されているコンテンツの各メディアデータに付与する。これらの関連付け処理の動作、関連付け情報のデータ構造、および、具体例については後述する。
【0095】
さらに、携帯端末装置1が処理するコンテンツ(メディアデータ)と、コンテンツ処理装置2に処理させるコンテンツ(メディアデータ)とが全く同一でない場合には、携帯端末装置1が処理するコンテンツ(メディアデータ)を第1データとし、コンテンツ処理装置2に処理させるコンテンツ(メディアデータ)を第2データとして、データ関連付け部24は、第1データと第2データとの関連付けを実行してもよい。第1データと第2データとの関連付けの手順については、〔第1データと第2データの定義〕にて、すでに説明したとおりである。
【0096】
遠隔指示部25は、携帯端末装置1の遠隔指示情報伝達処理を実行するものである。遠隔指示情報伝達処理とは、携帯端末装置1が他のコンテンツ処理装置2に対してコンテンツの処理を遠隔指示するための遠隔指示情報を生成し、送信する処理である。遠隔指示情報伝達処理の動作、遠隔指示情報のデータ構造、および、具体例については後述する。
【0097】
機能情報取得部26は、携帯端末装置1の機能情報取得処理を実行するものである。機能情報取得処理とは、携帯端末装置1が遠隔指示可能な範囲で通信可能な(アクティブな)コンテンツ処理装置2から、機能情報を取得する処理である。機能情報取得部26が取得する機能情報によって、携帯端末装置1は、再生中のどのメディアデータを、どの装置が、どのように処理できるのかを把握することができる。
【0098】
機能情報取得部26は、アクティブなコンテンツ処理装置2から機能情報を収集して、装置リストを作成し、装置リスト記憶部31に格納する。
【0099】
装置リストのデータ構造、および、具体例については後述する。
【0100】
〔機能情報と装置リストについて〕
携帯端末装置1は、現時点で通信可能なコンテンツ処理装置2の機能情報を装置リスト記憶部31に記憶した装置リストにて管理する。装置リストは、機能情報取得部26によって取得された各コンテンツ処理装置2の機能情報に基づいて作成される。装置リストに登録された各装置の機能情報は、携帯端末装置1のデータ関連付け部24が、コンテンツ(メディアデータ)と、各コンテンツ処理装置2(およびその処理内容)とを関連付けるために必要な情報となる。
【0101】
図4は、装置リスト記憶部31に記憶されている装置リストのデータベース構造を示す図である。図4に示すデータベース構造はほんの一例であって、本発明を限定するものではない。
【0102】
図4に示す例では、各コンテンツ処理装置2の機能情報は、装置リスト記憶部31において、device_listと名づけられた装置リストにて装置ごとに管理される。device_listには、device_id(装置ID)が関連付けられる。device_idは、コンテンツ処理装置2を一意に識別するための識別情報である。device_listにdevice_idが関連付けられることをここでは、エントリと称する。エントリされた状態とは、すなわち、そのdevice_idが示すコンテンツ処理装置2が、携帯端末装置1と通信可能な状態にあって、そのことを携帯端末装置1が検知した状態のことである。device_idのエントリ数は、device_listに対して0以上である。コンテンツ処理装置2の固有の情報として、device_idに加えて、さらに、コンテンツ処理装置2のip_addredd(IPアドレス)、uuid(UUID;Universally Unique Identifier(コンピュータが一意に識別するための識別子))、friendly_name(フレンドリネーム)などの情報も併せて関連付けられてもよい。
【0103】
さらに、device_idごとに、機能情報が関連付けられる。機能情報とはすなわち、当該装置が処理できるメディアデータの種別(形式)ごとに、その形式のメディアデータに対して該装置が実行可能な処理内容(アクション)の情報を関連付けたものである。
【0104】
図4に示すmime_typeは、メディアデータの種別を、action_idは、処理内容を識別するためのIDを示す。そして、action_idに関連付けられたaction_method、action_url、action_bodyは、具体的な処理内容を示す。
【0105】
1つの装置は、0以上の種別のメディアデータを処理可能であるので、device_idとmime_typeとの関係は、1対0以上(0..*)である。
【0106】
本実施形態は、コンテンツ処理装置2は、メディアデータの1つの形式に対しては、0以上の種類の処理機能(アクション)を備えている。したがって、メディアデータ種別(mime_type)と、アクション(action_id)との関係は、1対0以上(0..*)である。
【0107】
図4に示す装置リストは、定期的に、あるいは、コンテンツ処理装置2からエントリ、エントリ削除のオファーがあったときに、機能情報取得部26がコンテンツ処理装置2から機能情報を取得するたびに更新されることが望ましい。
【0108】
図5は、装置リスト記憶部31に記憶される装置リストの具体例を示す図である。図5に示す装置リストは、図4の示す装置リストを理解し易くする目的で、具体例を用いて簡略化して記載したものであり、各図の装置リストは携帯端末装置1において同じものを示している。
【0109】
例えば、機能情報取得部26は、通信部14および近距離無線通信部15を介して、近隣のコンテンツ処理装置2を探索した結果、テレビ2a、BDレコーダ2b、および、カーナビゲーション装置2cを発見したとする。
【0110】
機能情報取得部26は、テレビ2aに対して機能情報を要求する。テレビ2aは、静止画データと、動画データと、音楽データを処理することが可能であり、静止画データについて、指定されたURLから画像を取得してその画像を表示するという機能と、動画/音楽データについて、指定されたURLから動画/音楽データを取得してその動画/音楽を再生する機能とを備えているものとする。
【0111】
テレビ2aは、上記要求に対して、自身が扱えるメディアデータの形式ごとに、そのメディアデータに対して実行できる処理内容(機能)を関連付けた機能情報を返信する。
【0112】
機能情報取得部26は、上記機能情報を取得して、図5に示すとおり、装置IDおよび装置のIPアドレスごとに、上記機能情報を関連付ける。
【0113】
機能情報取得部26は、BDレコーダ2bおよびカーナビゲーション装置2cに対しても、テレビ2aと同様の問合せを行ってそれぞれから機能情報を取得し、装置リストに登録する。
【0114】
このような装置リストを参照することにより、データ関連付け部24は、コンテンツとコンテンツ処理装置2と、該装置によって実行される処理内容との関連付けを行うことが可能となる。
【0115】
〔機能情報取得処理の流れについて〕
図6は、携帯端末装置1の機能情報取得部26が実行する機能情報取得処理の流れを示すフローチャートである。
【0116】
イベント処理部20が、定期的な更新タイミング、もしくは、他の所定の更新タイミング(携帯端末装置1の起動時などに必ず機能情報取得処理を実行するように設定されているものがあってもよいし、ユーザ操作に従って機能情報取得処理が実行されてもよい)を検知した場合(S101においてYES)、機能情報取得部26は、通信部14を介して、コンテンツ処理装置2の探索を行う(S102)。この処理は具体的にはたとえば、UPnPのディスカバリ処理によって実現できる。コンテンツ処理装置2発見のためのマルチキャストパケットを家庭内LAN5aに送信すると、アクティブなコンテンツ処理装置2が、上記パケットへの応答メッセージを携帯端末装置1へ送信する。携帯端末装置1は、機能情報取得部26が、この応答メッセージを受信することにより、コンテンツ処理装置2の存在を発見し、および、その宅内家庭内LAN5a上でのアドレス情報(IPアドレス)を知ることができる。なお、近距離無線通信部15が、赤外線通信手段にて実現されている場合、S102における装置探索動作は、以下の通りに実行される。すなわち、例えば、携帯端末装置1とカーナビゲーション装置2cとが赤外線通信を行う場合、ユーザは、携帯端末装置1を、カーナビゲーション装置2cに物理的に近づけて、両方の装置を「赤外線通信モード」等に設定した状態にして、両装置を操作する。これにより、携帯端末装置1は、通信可能なカーナビゲーション装置2cを発見することができる。
【0117】
なお、赤外線通信手段が、IrSSなど、片方向通信プロファイルの場合には、送信装置側から受信装置側へ一方的に情報を送りつけることしかできない。このような場合には、S102の装置探索動作を省略しても構わない。その代わりに、携帯端末装置1には、「カーナビ(カーナビゲーション装置2c)に送信する」などの操作メニューを携帯端末装置1にあらかじめ組み込んでおき、カーナビゲーション装置2cが通信可能な範囲に実際に存在するか否かに関わらず、存在することを前提として、カーナビゲーション装置2c向けに遠隔指示情報を作成し、送信するように携帯端末装置1を構成する。携帯端末装置1の上記構成によれば、片方向通信プロファイルにより装置間の連携を実現する実施形態においても本願発明を適用することが可能となる。携帯端末装置1から送信された遠隔指示情報は、実際に受信可能状態にあるカーナビゲーション装置2cが赤外線通信エリア内に存在する場合にのみ受信されるという構成である。
【0118】
S102の装置探索動作におけるマルチキャストパケットの送信によって、1以上のコンテンツ処理装置2が発見された場合(S103においてYES)、機能情報取得部26は、通信部14(あるいは、近距離無線通信部15)を介して、発見したコンテンツ処理装置2それぞれに対して、機能情報を要求し、これを取得する(S104)。機能情報は、メディアデータのデータ形式ごとに実行可能な処理内容(機能)が示された情報である。この機能情報の授受は、マルチキャストではなくユニキャスト通信で実施される。
【0119】
機能情報取得部26は、取得した機能情報を、装置リスト記憶部31に記憶する(S105)。コンテンツ処理装置2がエントリされていない場合には、新規レコードを登録し、すでにエントリされているコンテンツ処理装置2であれば既存レコードを更新する。
【0120】
なお、携帯端末装置1は、更新タイミングで自発的に機能情報を取得するだけでなく、コンテンツ処理装置2からエントリのオファー、エントリ停止通知を受信したことを契機として、装置リストを更新してもよい。
【0121】
機能情報取得部26は、通信部14または近距離無線通信部15を介して、コンテンツ処理装置2から機能情報に関するメッセージを受信すると(S101においてNO、S106においてYES)、受信したメッセージを解析する。
【0122】
解析の結果、上記メッセージが、エントリの申し出であった場合(S107においてA)、機能情報取得部26は、上述したとおり、申し出のあったコンテンツ処理装置2に対して機能情報を要求し、これを取得して(S104)、装置リストを更新する(S105)。エントリの申し出のメッセージには、コンテンツ処理装置2の存在を示す情報と、該コンテンツ処理装置2にIPアドレスが含まれている。
【0123】
一方、受信したメッセージが、コンテンツ処理装置2の機能停止を伝えるものであった場合には、依頼主のコンテンツ処理装置2のレコードを装置リスト記憶部31から削除して、コンテンツ処理装置2のエントリを抹消する(S108)。
【0124】
なお、今回のS102の装置探索動作において、前回までは発見されていた(通信可能に存在していた)コンテンツ処理装置2が、発見されなくなった場合には、(S103においてNO、かつ、S109においてYES)、機能情報取得部26は、その発見されなくなったコンテンツ処理装置2のレコードを装置リスト記憶部31から削除して、当該コンテンツ処理装置2のエントリを抹消する(S108)。
【0125】
以上のように、装置リスト記憶部31に記憶されている装置リストは、定期的に、あるいは、周囲の状況の変化に応じて、最新の情報を維持するように工夫されている。
【0126】
〔コンテンツと関連付け情報について〕
携帯端末装置1は、自装置が処理中のコンテンツに対して所定の操作が行われた場合には、該コンテンツに関連付けられているコンテンツ処理装置2に対して、上記コンテンツの処理を遠隔指示することができる。上記を達成するために、携帯端末装置1は、取得したコンテンツと、エントリ中のコンテンツ処理装置2との関係性に基づいて、コンテンツとコンテンツ処理装置2との関連付けを実施する。このとき生成された関連付け情報は、携帯端末装置1が、コンテンツ処理装置2に対して適切な遠隔指示を行うために必要な情報となる。以下では、携帯端末装置1に記憶されているコンテンツと、該コンテンツに付与される関連付け情報について説明する。
【0127】
図7は、コンテンツ記憶部30に記憶されているコンテンツのデータベース構造を示す図である。図7に示すデータベース構造はほんの一例であって、本発明を限定するものではない。
【0128】
図7に示す例では、コンテンツ供給装置3から取得された各コンテンツは、content_id(コンテンツID)を主キーとして管理される。content_idにより、コンテンツを一意に特定したり検索したりすることができ、コンテンツの他の属性を参照することも可能である。コンテンツの他の属性の例としては、original_urlとlocal_cacheとが挙げられる。original_url(コンテンツソースURL)は、そのコンテンツの管理・保存元のURL文字列を示す。local_cache(保存先)は、このコンテンツを取得し、携帯端末装置1がメモリやディスクなどの記憶領域に一時保存した際のアドレスを示す。
【0129】
さらに、content_idごとに、コンテンツに含まれるメディアデータの情報が関連付けられる。コンテンツに含まれる各メディアデータは、data_idを主キーとして管理される。1つのコンテンツに対し、0以上(複数)のメディアデータが含まれることがある。そのため、コンテンツとメディアデータとは1対多(0・・*)の関係である。さらに、メディアデータごとにメディアデータの属性が関連付けて保存されてもよい。例えば、メディアデータの属性の具体例としては、original_url、local_cache、media_type、position、start_time、duration、および、repeatが挙げられる。
【0130】
original_url(メディアデータソースURL)は、メディアデータの管理・保存元のURL文字列を示す。local_cache(保存先)は、このメディアデータを取得し、携帯端末装置1がメモリやディスクなどの記憶領域に一時保存した際のアドレスを示す。media_type(データ形式)には、メディアデータのデータ形式を表す文字列が格納される。position(レイアウト情報)には、コンテンツが再生されたときの、当該メディアデータが表示される座標値が格納される。start_time(再生開始時間情報)には、コンテンツが再生された際に、当該メディアデータ自身が再生開始される時刻のオフセット値が格納される。duration(再生時間情報)にメディアデータの再生時間が格納される。repeat(繰り返し有無)には、メディアデータを再生する際に繰り返し再生するかどうかのフラグ値が格納される。
【0131】
さらに、data_id(メディアデータ)ごとに、イベントとそのイベントが発生したときの携帯端末装置1が行うべき振る舞い(アクション)とが関連付けて記憶される。イベントは、再生中のコンテンツに対するユーザの何らかの操作(クリック、マウスオン、各種キー操作、タッチパネルへのタッチ操作、携帯端末装置1本体を傾けたり振ったりした操作など)によって発生する。また、イベントは、ユーザ操作をトリガとする以外に、プログラムやアプリケーションからの指示による内部イベント、携帯端末装置1に搭載されるGPS、温度計、電波強度、電池容量等の各種センサからの通知などをトリガとして発生するイベントも含まれる。これらのイベントのうち、データ関連付け部24が実行する関連付け処理の対象となるのは、当該イベントが発生したときに、メディアデータに対して携帯端末装置1が何らかの動作(アクション)を実行する場合のイベントである。
【0132】
イベントは、event_idを主キーとして管理されている。そして、そのイベントが発生したときに、携帯端末装置1が行うべき振る舞い(アクション)については、action_idを主キーとして、event_idに関連付けて管理される。
【0133】
あるメディアデータに対し、あるイベントが発生した際のアクションは一意に定まるが、複数のイベントに対して同じアクションが割り当てられる場合もある。またメディアデータによっては、アクションが必要なイベントが発生しない場合もあるし、上記イベントが複数種類発生する場合もある。よって、メディアデータ(data_id)と、イベント(event_id)との関係は、1対多(0..*)であり、イベント(event_id)とアクション(action_id)との関係は、多(1..*)対1である。
【0134】
さらに、action_idには、他のアクションの属性が関連付けられてもよい。アクションの属性の具体例としては、action_method、action_url、および、action_bodyが挙げられる。action_methodは、アクションの種別を指定する情報を格納するものであり、格納される具体的な情報としては、例えば、HTTP GET、HTTP POST、あるいは、内部機能の呼び出しなどがある。action_urlは、action_method(特に、HTTP GET、HTTP POST)の実施対象物(目的のデータ)の所在を指定するURL文字列を格納するものである。action_bodyは、action_method(特に、HTTP POST)を実施する際に添付されるメディアデータや、URL文字列とは別に送付する付加情報(サービスへアクセスするための認証情報など)を格納するものである。
【0135】
コンテンツ取得部21によって取得されたコンテンツは、コンテンツ解析部22によって解析されて、図7に示すデータ構造にてコンテンツ記憶部30に格納される。格納されたコンテンツに対しては、さらに、データ関連付け部24によって、関連付け情報が付加される。この関連付け情報に基づいて、遠隔指示部25は、コンテンツに対して所定のイベントが発生したときに、適切なコンテンツ処理装置2に対して適切な遠隔指示を行うことができる。
【0136】
図8および図9は、コンテンツ記憶部30に記憶されるコンテンツのデータベースの具体例を示す図であり、図8は、あるコンテンツ(ID;aa001)について各種属性情報80が格納されたときの具体例を示し、図9は、さらに、上記コンテンツに含まれている、あるメディアデータ91a(静止画データ、ID;video1_1)に紐付けられた、元々付与されているイベントとアクションの具体例(属性情報80)および後から付加された関連付け情報81の具体例を示している。図8および図9に示すコンテンツのデータベースは、図7に示すコンテンツのデータベースを理解し易くする目的で、具体例を用いて簡略化して記載したものであり、各図に示されたデータベースは、本発明を限定する意図はなく、図7に示すデータベースと同じものを示している。
【0137】
例えば、コンテンツ取得部21が、コンテンツ配信サーバ3aから、静止画データとテキストデータとが3組配置されたコンテンツ(ID;aa001)を取得したとする。このコンテンツは、視聴可能な3つの番組の一覧を紹介するコンテンツで、3枚の静止画データは、それぞれの番組の代表的な1シーンを表すサムネイル画像である。そして、3つのテキストデータは、それぞれの番組のタイトルを表す文字列である。当該コンテンツにおいては、上記文字列がクリック(イベント)されると、そのテキストに関連付けられた番組の解説コンテンツを取得するように振る舞い(アクション)が割り当てられている。これは元々コンテンツに付加されているアクションで、携帯端末装置1自身が実行するべきセルフアクションである。
【0138】
コンテンツ解析部22は、上記コンテンツのスクリプトを解析し、解析結果に基づいてコンテンツを図8に示すデータ構造に基づいてコンテンツ記憶部30に格納する。ここでは、コンテンツ(ID;aa001)には、メディアデータとして、静止画が3枚とテキストが3つ含まれているので、6つのメディアデータIDが、上記コンテンツに関連付けて記憶される。図8には、1つめの番組の静止画(メディアデータ91a)とテキスト、2つめの番組の静止画のメディアデータの具体例を示し、以下の記載を省略している。
【0139】
コンテンツ解析部22は、メディアデータごとにも、属性情報80(イベントとセルフアクション)があれば、それを関連付けて格納する。メディアデータごとの属性情報80の詳細を、図9に示す。ここでは、1つめのテキストデータについて、イベントとセルフアクションとが関連付けられていたので、コンテンツ解析部22は、スクリプトを解析し、上記イベントとセルフアクションとを属性情報80として格納した場合の具体例を示している。図9に示す属性情報80(イベントとセルフアクション)は、該テキストデータに対してクリックのイベントが起こったときには、関連する解説コンテンツを取得するというアクションが割り当てられていることを意味している。
【0140】
図9および図8に示すとおり、上述のような手順で、取得されたコンテンツがコンテンツ記憶部30に格納されると、次に、データ関連付け部24は、図8、9のように管理されている、コンテンツごとかつメディアデータごとに、関連付け情報81を付加する。データ関連付け部24は、装置リスト記憶部31に記憶されている装置リストの機能情報を参照し、どの装置がどの形式のメディアデータをどのように処理できるのかを把握して、メディアデータとコンテンツ処理装置2とを関連付けて関連付け情報81を生成する。
【0141】
関連付け情報81の具体例を図9に示す。関連付け情報81は、コンテンツ(または、それに含まれるメディアデータ)と、該コンテンツを処理する他のコンテンツ処理装置2との関連を示す情報である。また、関連付け情報81は、コンテンツについて、関連コンテンツが存在する場合には、コンテンツ同士の関連性を示す情報を含む。図9に示す例では、データ関連付け部24は、関連付け情報81を、コンテンツのメディアデータのイベント(属性情報80)ごと、かつ、コンテンツ処理装置2ごとに生成する。図9に示すとおり、関連付け情報81は、少なくとも、遠隔指示宛先情報と遠隔指示アクション情報とを含んでいる。関連コンテンツが存在する場合には、関連付け情報81は、さらに、元のコンテンツ(第1データ)に関連する、関連コンテンツ(第2データ)に関する情報を含んでいてもよい。
【0142】
遠隔指示宛先情報は、あるメディアデータに対して、あるイベントが発生したときに、どの装置に対して遠隔指示情報を送信するのかを示す情報であり、遠隔指示アクション情報は、どのような遠隔指示情報を送信するのかを示す情報である。
【0143】
データ関連付け部24は、まず、装置リスト(例えば、図5)を参照する。そして、どの装置が、どのメディアデータに対してどのような処理を実行できるのか(すなわち、装置の機能)を把握する。
【0144】
ここで、現在処理対象となっているコンテンツ「aa001」は、番組(動画)の紹介ページであり、コンテンツ「aa001」のデータ構造を解析すれば、各静止画(第1データ)は動画(第2データ)と紐付けられていることが分かるものとする。そこで、データ関連付け部24は、上記コンテンツに含まれる静止画のメディアデータ(第1データ)に、動画のメディアデータ(第2データ)を関連付け、さらに、上記第1データに他のコンテンツ処理装置2、および該コンテンツ処理装置2の機能を関連付ける必要があると判断する。
【0145】
まず、データ関連付け部24は、上記静止画(第1データ)に関連する動画(第2データ)の情報を取得する。これは、コンテンツ解析部22の解析によって、コンテンツ記憶部30に元々記録されているものであってもよいし、コンテンツ取得部21がコンテンツ供給装置3に問い合わせて改めて取得されたものであってもよい。そして、例えば、動画のIDが取得されると、データ関連付け部24は、上記静止画のID(video01_1)と、上記動画のID(video01_3)とを関連付ける。ここで、静止画(第1データ)と動画(第2データ)との紐付けを把握する方法は、様々な方法が考えられる。第1データと第2データとの紐付け方法とその具体例については、〔第1データと第2データの定義〕にて説明したとおりである。
【0146】
データ関連付け部24は、上記装置リストから、上記動画のメディアデータを取得してそのメディアデータを処理(再生や録画などあらゆる処理)することができるアクティブなコンテンツ処理装置2を検索する。
【0147】
図5に示す装置リストを参照すれば、データ関連付け部24は、動画を取得して処理することが可能なアクティブな装置は、テレビ2a(ID;DTV2a)と、BDレコーダ2b(ID;BDR2b)との2台であることを検知する。そして、そのそれぞれの装置が、「動画を再生」、「動画を録画」する機能(実行可能処理内容)を備えていることを検知する。そして、データ関連付け部24は、装置リストに記憶された、上記機能をコンテンツ処理装置2に実行させるために必要な遠隔指示アクションを判断する。
【0148】
最後に、データ関連付け部24は、第1データとしてのメディアデータ、イベント、検知されたアクティブな装置ごとに、関連付け情報81を生成する。関連付け情報81は、図9に示すとおり、例えば、遠隔指示宛先、機能、遠隔指示アクション、第2データのメディアデータIDが含まれる。
【0149】
例えば、図5の装置リストによれば、テレビ2aは、動画のURLが与えられたら、これに基づいて動画を取得して再生する動画再生機能を有していると分かる。そこで、データ関連付け部24は、テレビ2aについては、「HTTP GETで、静止画に紐付けられた関連動画(第2データ)のURLを通知してテレビ2aに上記動画を取得させる」という旨の遠隔指示アクション情報を生成する。
【0150】
具体的には、図9に示すとおり、データ関連付け部24は、メディアデータID「video01_1」の静止画データの、イベント「クリック時」に対して、上記関連付け情報81、すなわち、「テレビ2aについて、HTTP GETにて、上記静止画データに関連する動画(video01_3)のURLを通知してテレビ2aに上記動画を取得させる」という遠隔指示アクションを付与する。
【0151】
このようにして生成され、付加された関連付け情報81を参照することにより、遠隔指示部25は、あるメディアデータに対してあるイベントが発生したときに、適切な遠隔指示情報を生成して、適切なコンテンツ処理装置2に送信することができ、結果として、多種多様なコンテンツの処理を遠隔で制御することが可能となる。
【0152】
〔遠隔指示情報について〕
携帯端末装置1の遠隔指示部25は、自装置が処理中のコンテンツ(メディアデータ)に対して所定の操作が行われた場合には、該コンテンツ(メディアデータ)に関連付けられているコンテンツ処理装置2に対して、上記コンテンツあるいは該コンテンツに関連する別のコンテンツの処理を遠隔から指示することができる。遠隔指示部25は、上述の関連付け情報81に基づいて、コンテンツの処理を指示するための遠隔指示情報を生成する。
【0153】
上述の例を用いてコンテンツ処理部23および遠隔指示部25の動作を説明する。
【0154】
まず、コンテンツ処理部23が、コンテンツ記憶部30から、関連付け情報81が付与されたコンテンツ(ID;aa001)を読み出して再生処理を実行し、上記コンテンツを表示部13に表示する。ユーザは、操作部12を操作して、表示されたコンテンツのうち、video01_1の静止画をクリックしたとする。このとき、イベント処理部20は、クリックのイベント発生をコンテンツ処理部23および遠隔指示部25に通知する。コンテンツ処理部23は、イベント処理部20によってイベントの発生が検知されたとき、自装置が実行すべきセルフアクション(属性情報80)が上記イベントに関連付けられている場合には、これを実行してもよい。
【0155】
一方、遠隔指示部25は、コンテンツ(ID;aa001)のメディアデータ(ID;video01_1)の、クリック時の関連付け情報81を参照する。図9に示す関連付け情報81にしたがって、遠隔指示部25は、テレビ2aとBDレコーダ2bとのそれぞれに対して、「HTTP GETで関連する動画のURLを取得せよ」という旨の遠隔指示情報を生成する。
【0156】
図10は、遠隔指示部25が生成する遠隔指示情報の具体例を模式的に示す図である。図10に示す遠隔指示情報は、本発明の一例を示すものであって、本発明を限定する意図はない。
【0157】
図10に示すとおり、遠隔指示情報は、アクションの種別を指定するMETHODと、アクション実施の対象物(目的のデータ)の所在を指定するURLと、アクション実施の対象物として添付されるメディアデータを格納するBODYとを含むデータ構造となっている。図10に示す具体例では、遠隔指示情報は、URLに指定されているメディアデータを取得することを指示するものとなっている。
【0158】
例えば、テレビ2aが図10に示す遠隔指示情報を携帯端末装置1から受信すると、受信した遠隔指示情報にしたがって、動画(video01_1の静止画に対応する関連動画)を指定されたURLに基づいて取得して、これを再生する処理を実行することができる。また、同様に、BDレコーダ2bは、上記遠隔指示情報にしたがって、上記関連動画を取得してこれを録画する処理を実行することができる。
【0159】
なお、遠隔指示部25は、処理対象のメディアデータ(画像)などを、URL指定ではなく、遠隔指示情報に含めて直接コンテンツ処理装置2に送信することができる。この場合、遠隔指示部25は、フィールドBODYに、NULLではなく、処理対象のメディアデータを格納する。
【0160】
以下では、データ関連付け部24が実行する関連付け処理と、遠隔指示部25が実行する遠隔指示情報伝達処理の流れについて説明するが、まず、その際に用いる具体例について、図11〜図14に基づいて説明する。
【0161】
〔具体例の説明〕
・コンテンツの具体例−HTML記述例および画面表示例
図11と図12を参照して、コンテンツの具体例について述べる。図11は、携帯端末装置1のコンテンツ処理部23がコンテンツを再生処理したことによって、表示部13に表示される画面の具体例を示す図である。図12は、コンテンツ取得部21が取得した解析前のコンテンツが、HTMLで記述された場合の記述例を示す図である。図11および図12に示したコンテンツは、一例として、VoD(Video on Demand)のムービーコンテンツを一覧表示するためのコンテンツを示している。
【0162】
コンテンツ90は、以下の手順でコンテンツ配信サーバ3aから携帯端末装置1へと供給されたものである。ユーザの携帯端末装置1に対する操作にしたがって、携帯端末装置1のコンテンツ取得部21は、コンテンツ配信サーバ3aを運営するVoDサービス事業者のサイトにアクセスする。ユーザは、ユーザ情報(アカウント、パスワードなど)を入力しているので、コンテンツ取得部21は、上記ユーザ情報に基づいて上記事業者が提供するサービスにログインする。これにより、携帯端末装置1の表示部13にて、VoDムービーコンテンツをブラウザで閲覧または検索することができる。上記サービスでは、ユーザは、ブラウザから気になるVoDムービーコンテンツをチェックすることができる。さらに、上記サービスでは、後から、チェックしたVoDムービーコンテンツのリストを一覧表示する機能を提供している。図11および図12に示すコンテンツ90は、ユーザがチェックしたムービーコンテンツを一覧表示させるためのコンテンツを想定している。
【0163】
図11に示す例では、VoDムービーコンテンツのリストは縦一列に列挙される表示形態である。一行が1つのムービーコンテンツに対応しており、この一行の左側に静止画像(ムービーの内容を代表するサムネイル画像)、右側にタイトル文字列を表示する。図12の記述例では、26行目、37行目、48行目の<img>タグで参照されているpngデータが左側に表示される静止画像、29行目、40行目、51行目に記述されている文字列が、右側に表示されるタイトル文字列であり、これらが、コンテンツ90に含まれるメディアデータ91となる。例えば、図12の26行目に記述されているメディアデータ91aが、図11の左上の静止画であるメディアデータ91aに対応している。
【0164】
図13は、図11および図12のコンテンツ90が、図7に示したデータベース構造に即して、コンテンツ記憶部30に格納された状態を模式的に示す図である。図13に示すコンテンツ90のデータ構造は、図12に示すコンテンツ90をコンテンツ解析部22が解析したものである。図13に示されているコンテンツ90の各フィールド(content_id、original_url、local_cache)は、コンテンツ取得部21が、コンテンツ90の取得を完了した時点で、コンテンツ解析部22が更新するものであってよい。
【0165】
コンテンツ解析部22は、コンテンツ90を解析し、コンテンツ90の中に、メディアデータ91の存在を確認する。具体的には、メディアデータ91aを含む3つの静止画データ、および、3つのテキストデータである。コンテンツ解析部22は、図13に示すとおり、コンテンツ90に関連付けて、各メディアデータにつき、データエントリを作成する。例えば、data_id「video01_1」のデータエントリは、図11および図12に示すメディアデータ91aに対応している。
【0166】
より具体的には、コンテンツ解析部22は、data_idについて、図12のHTML文中の当該メディアデータのタグに付与されているid等を利用して一意に定める。また、コンテンツ解析部22は、local_cacheについては、実際に、メディアデータ91を取得した段階で更新する。本実施形態では、図12の29行目に記述されているテキストデータについては、<a>タグにより別のコンテンツ90へのハイパーリンクが設定されている。このため、メディアデータ91であるテキストデータ「はじめてのピラティス」をユーザがクリックすると、コンテンツ取得部21が、リンク先である別のコンテンツ(例えば、番組「はじめてのピラティス」を紹介、解説するコンテンツ)を取得するようになっている。
【0167】
コンテンツ解析部22は、コンテンツ記憶部30にコンテンツを格納する時には、ハイパーリンクへの操作内容を反映する。図13に示す例では、コンテンツ解析部22は、onClickのイベントを、テキストのメディアデータ「video01_2」(「はじめてのピラティス」の文字列)に関連付けており、上記イベントに対して、さらに、action_idが「action01_2_1」で識別されるアクションを関連付けている。このアクションは、action_methodがHTTP GETであり、action_urlがリンク先であるURLを示している。つまり、このアクションは、上記URLに格納されている、HTMLデータを取得するというアクションであり、テキストデータ「はじめてのピラティス」がクリックされるというイベントが発生したときに、携帯端末装置1によって実行されるアクションである。
【0168】
・コンテンツとコンテンツ処理装置との関連付けの具体例−DB保存状態、画面表示例、HTML記述例(HTMLを編集/再取得する場合)
次に、図12および図13に示すコンテンツ90が取得されたときに、近隣のコンテンツ処理装置2がエントリされている場合に、データ関連付け部24が、コンテンツ90と該コンテンツ処理装置2の機能情報に基づいて生成した関連付け情報の具体例について述べる。
【0169】
図14は、図13に示すコンテンツ90のメディアデータ91aについて、関連付け情報81が付与された状態を模式的に示す図である。
【0170】
図14に示す例では、関連付け情報81は、メディアデータ91a(data_id;video01_1)であるpngデータについて、これが画面上でクリックされたときに、遠隔指示部25が実行すべき、遠隔指示用のアクションを示している。具体的には、関連付け情報81は、IPアドレスが「192.168.0.3」であるコンテンツ処理装置2に対して、コンテンツ配信サーバ3aのURLと、上記pngデータに紐付けられている動画の「ビデオID」を通知して、HTTP GETリクエストを送信するように、携帯端末装置1に対して指示するものである。
【0171】
関連付け情報81についてさらに詳細に説明すると、図14に示すとおり、関連付け情報81において、event_idが「onClick」のイベントが、メディアデータ「video01_1」に関連付けられており、上記イベントが、action_idが「action01_1_1」であるアクションと関連付けられている。上記アクションは、action_methodについて「HTTP GET」が指定されている。また、action_urlについては、「コンテンツ処理装置2が処理を行うために携帯端末装置1が遠隔指示情報を作成するために必要な情報」が指定されている。すなわち、コンテンツ処理装置2を特定するためのIPアドレス情報「192.168.0.3」、コンテンツ処理装置2に、メッセージを送信するものであることを示す文字列「send_message」、および、コンテンツ処理装置2が処理実行時に必要とするパラメータ(属性、値のセット)を列挙したものをつなぎあわせてURLの形式にしたものが、action_urlに格納される。
【0172】
図14に示す例では「serviceUrl」としてコンテンツ配信サーバ3aのURLが指定されており、「videoId」としてコンテンツ配信サーバ3aで管理されているビデオコンテンツの識別子が指定されており、「uid」としてユーザ識別子が指定されている。上述の情報を含むaction_urlがコンテンツ処理装置2によって取得されると、コンテンツ処理装置2は、上記「serviceUrl」で指定されるコンテンツ配信サーバ3aに対して、上記「uid」で指定されるユーザ識別子でアクセスすることができ、さらに、「videoId」で指定されるビデオコンテンツ(第2データ)を取得して、再生することができる。
【0173】
次に、図11〜図14の具体例に基づいて、携帯端末装置1の処理の流れを説明する。
【0174】
〔関連付け処理および遠隔指示情報伝達処理の流れについて〕
図15は、携帯端末装置1のデータ関連付け部24が実行する関連付け処理、および、遠隔指示部25が実行する遠隔指示情報伝達処理の流れを示すフローチャートである。
【0175】
はじめに、携帯端末装置1のイベント処理部20が、操作部12を介して、あるコンテンツの取得、および、それを再生する旨の指示が入力されたことを検知する(S201においてYES)。この指示にしたがって、コンテンツ取得部21は、通信部14を介して、指示されたコンテンツ配信サーバ3aから指示されたコンテンツを取得する(S202)。例えば、図12に示すコンテンツ90が取得される。
【0176】
続いて、コンテンツ解析部22は、コンテンツ90を解析して、コンテンツ90に含まれる各メディアデータ91の情報(例えば、データファイルのURL、ファイル名、データ形式、データサイズ、画面上に表示する際の座標値情報、再生する際のタイミング情報、再生速度情報、音量情報、など)を、所定のデータ構造にてコンテンツ記憶部30に格納する(S203)。コンテンツ記憶部30に記憶されたコンテンツ90のデータ構造は、例えば、図13に示すとおりである。
【0177】
なお、コンテンツ90が図12に示すようにマークアップ言語であるHTMLで記述されるなどして、各メディアデータ91が外部参照されている場合には、S202に戻り、コンテンツ取得部21が上記外部参照されているメディアデータを取得することにしてもよい。あるいは、上記メディアデータを実際に再生するようユーザが操作した段階で初めて取得することにしてもよい。例えば、静止画データであれば、S203の段階でS201に戻り、予め静止画データを取得しておくことによって、直ちに表示できるようにしておくことが望ましいと考えられるし、一方、ストリーミング再生する動画データであれば、あとでユーザ操作により再生開始が指示された時点で、コンテンツ取得部21がデータ取得することが望ましいと考えられる。
【0178】
次に、データ関連付け部24が、コンテンツ90に含まれる各メディアデータ91について、関連付け情報81を付与する関連付け処理を実行する。詳細には、データ関連付け部24は、装置リスト記憶部31に記憶されている装置リストを参照して、携帯端末装置1の周囲で現在アクティブなコンテンツ処理装置2の把握する(S204)。そして、上記装置リストから、上記アクティブなコンテンツ処理装置2のそれぞれについて、家庭内LAN5a上のアドレス情報、データ形式ごとにメディアデータに対して実行可能な処理内容の情報(すなわち、機能情報)を取得する。
【0179】
そして、データ関連付け部24は、関連付け情報81を生成することにより、コンテンツの各メディアデータ91とコンテンツ処理装置2とを関連付ける(S205)。データ関連付け部24は、機能情報に基づいて、メディアデータ91と関連が深いメディアデータについて何らかの処理を実行できるコンテンツ処理装置2とを関連付ける。この関連付け処理が実行された結果、コンテンツ記憶部30に記憶されているコンテンツ90のデータ構造は、例えば、図13に示すデータ構造から、図14に示すデータ構造へと更新される。
【0180】
なお、図6に示すとおり、アクティブなコンテンツ処理装置2を管理する装置リストは、定期更新やコンテンツ処理装置2からのオファーによって、時間の経過とともに変化する可能性がある。このため、装置リストが更新された場合には(S206においてYES)、更新された装置リストに基づいて、データ関連付け部24は、関連付け処理を再度実行することが望ましい。
【0181】
続いて、コンテンツ処理部23(ここでは、コンテンツ処理部23は、コンテンツを再生する再生制御部として機能する)は、コンテンツ記憶部30に記憶されている図14に示すコンテンツ90を処理して、再生表示用のコンテンツ90を表示部13に出力する。これにより、表示部13は、コンテンツ90を再生表示することができる(S207)。表示部13にコンテンツ90が表示されたときの画面の一例は、図11に示すとおりである。
【0182】
コンテンツ90が再生されている間、再生中のコンテンツに対して、ユーザ操作が行われないうちに、装置リストが更新された場合には(S208においてNO、S206においてYES)、データ関連付け部24は関連付け処理(S204、S205)を繰り返し、コンテンツ処理部23が、更新されたコンテンツ90を再生して、再び、ユーザ操作待機状態に遷移する。
【0183】
一方、コンテンツ90が再生されている間、コンテンツに対してユーザが何らかの操作を行うと、イベント処理部20は、操作部12を介して、ユーザ操作のイベント発生を検知する(S208においてYES)。操作イベントは、イベント処理部20から、コンテンツ処理部23、コンテンツ取得部21、遠隔指示部25などの制御部10の各部へ通知される。イベント処理部20が検知する操作イベントとしては、具体的には、携帯端末装置1が備える特定のキーの押下、あるいは、携帯端末装置1が備えるタッチスクリーンのタップなどが想定される。このような、イベント発生通知は、以下のようにして実現する。すなわち、制御部10の各部が取り扱うためのイベントハンドラを、イベント処理部20に予め登録しておくことで、実際に特定のキーの押下やタッチスクリーンのタップといった操作イベント(これらは通常、操作部12の図示しないデバイスドライバを介してイベント処理部20へ通知される)が、各部に通知されるようになる。
【0184】
制御部10は、イベント発生時の状態(フォーカス位置がどこにあるか、など)、イベントの種類(どのキーが押下されたか、など)といった条件で場合分けを行い、各場合において規定されている処理の実行を、コンテンツ取得部21、コンテンツ処理部23、遠隔指示部25などの各部へ指示する。
【0185】
ここで、操作されたメディアデータおよび発生した操作イベントに対して、所定のコンテンツを取得するというアクション(図9に示すセルフアクション(80)、図13に示す属性情報80など)が割り当てられている場合(S209においてYES)、コンテンツ取得部21は、S201に戻り、指定されたコンテンツ(またはメディアデータ)を取得する。この場合、上記アクションには、例えば、URLが指定されているなど、別のコンテンツを取得する旨の記述文が含まれる。
【0186】
あるいは、上記メディアデータおよび上記操作イベントに対して、他の装置に遠隔指示情報を送信するというアクション(図9、図14に示す関連付け情報81)が割り当てられている場合(S209においてNO、S210においてYES)、遠隔指示部25は、遠隔指示情報伝達処理を実行する。すなわち、遠隔指示部25は、アクティブなコンテンツ処理装置2にそれぞれに対して、関連付け情報81に基づいて遠隔指示情報(図10参照)を生成し、これを、通信部14または近距離無線通信部15を介して、それぞれのコンテンツ処理装置2に送信する(S211)。これにより、コンテンツ処理装置2は、コンテンツの処理に必要な情報を遠隔指示情報の中から入手することができ、指示どおりにコンテンツの処理を実行することができる。
【0187】
S208にて検知されるユーザ操作によって、入力される指示としては、他に例えば、再生制御のためのメニューを表示する指示、画面をスクロールさせる指示、所定のURLに対してHTTPリクエストを送信する指示、携帯端末装置1が備える所定の機能を実行する指示、などといったものが考えられる。これらの指示が入力された場合には(S210においてNO)、これらの指示に対応するアクションを携帯端末装置1の各部が適宜実行する(S212)。なお、S212で携帯端末装置1が実行する処理は、携帯端末装置1の機能として予めプログラムされているアクションであってもよいし、コンテンツ90のスクリプト記述などによって割り当てられているアクションであってもよい。
【0188】
S208において操作されたメディアデータに、自装置が実行すべきアクションと、遠隔指示すべきアクションとが両方含まれている場合には、携帯端末装置1は、自装置において割り当てられたアクションを実行するとともに、他のコンテンツ処理装置2に対しても割り当てられたアクションにしたがって遠隔指示情報を送信してもよい。例えば、静止画データがクリックされた場合に、自装置において、当該静止画データに関連する番組の解説コンテンツを表示するとともに、他の装置に対しては、関連する動画を再生させる、というように、自装置の処理と他の装置への処理の指示を両立することが可能である。
【0189】
コンテンツ90の再生を終了する旨の指示が入力されないうちは(S213においてNO)、コンテンツ処理部23は、コンテンツ90の再生を継続し、装置リストの更新またはユーザ操作のイベント発生を待機する状態に遷移する。コンテンツ90の再生を終了する旨の指示が入力された場合は(S213においてYES)、一連の処理を終了する。
【0190】
〔変形例〕
上述の実施形態では、1つのメディアデータに複数のコンテンツ処理装置2の機能が関連付けられている場合、それぞれのコンテンツ処理装置2に対して、それぞれの遠隔指示情報が送信される構成について説明した。しかし本発明の構成はこの構成に限定されない。
【0191】
例えば、メディアデータに関連付けられているコンテンツ処理装置2あるいは機能が複数種類ある場合には、そのメディアデータが操作されたときに、さらに、それを選択肢とするGUIを表示し、ユーザによって選択された選択肢に基づいて、1つの装置に1つの遠隔指示情報を送信する構成としてもよい。
【0192】
図16は、上記GUIの具体例を示す図である。
【0193】
図16に示すメディアデータ91a(静止画データ)には、図9に示すとおり、メディアデータ91aの関連動画を処理可能なテレビ2aとBDレコーダ2bとが対応付けられている。そこで、コンテンツ処理部23は、メディアデータ91aがユーザ操作によって選択されたとき、テレビ2aとBDレコーダ2bとのいずれの装置に上記関連動画を処理させたいのかをユーザに選択させるためのGUI92を表示してもよい。このとき、GUI92の選択肢には、図9に示す装置IDまたは装置名をそのまま記載してもよいし、図9に示す各装置の機能名を記載してもよい。図16に示す例では、各装置の機能名を選択肢に記載している。ここで、「動画を録画」が選択された場合には、遠隔指示部25は、図9に示す関連付け情報81のうち、遠隔指示宛先「BDR2b」に関連付けられている遠隔指示アクションに基づいて、遠隔指示情報を生成し、これを、通信部14を介して、BDレコーダ2bに送信する。
【0194】
これにより、携帯端末装置1は、コンテンツ90を再生中に、メディアデータ91a(第1データ)に対して所定の操作が行われた場合に、メディアデータ91aに関連するメディアデータ(第2データ)の録画処理を、BDレコーダ2bに対して遠隔指示することが可能となる。
【0195】
〔コンテンツ処理システムにおける装置間の情報の流れ〕
図17は、携帯端末装置1とコンテンツ処理装置2との間での情報の授受を説明するシーケンス図である。
【0196】
携帯端末装置1において、機能情報取得処理が実行されるとき、まず、周囲の装置の探索が行われる。これは図6のS102に相当する。装置の探索には、例えば、UPnPで規定されるDevice Discoveryの仕組みを用いることが可能である。
【0197】
具体的には、携帯端末装置1は、装置を発見するためのパケットをマルチキャスト送信し(S301)、これに対し、コンテンツ処理装置2は、IPアドレスを含む応答メッセージを携帯端末装置1に返信する(S302)。
【0198】
続いて、携帯端末装置1およびコンテンツ処理装置2は、装置情報の交換を行う。これは図6のS104に相当する。装置情報の交換には、例えば、UPnPで規定されるDescriptionの仕組みを利用することが可能である。
【0199】
具体的には、携帯端末装置1は、機能情報を要求するためのパケットをユニキャスト送信し(S303)、これに対し、コンテンツ処理装置2は、自装置の機能情報を返信する(S304)。これにより、携帯端末装置1は、コンテンツ処理装置2が、メディアデータのデータ形式の種類ごとに、各メディアデータに対してどのような処理を実行することができるのかを把握することができる。
【0200】
そして、携帯端末装置1は、適宜のタイミングで、遠隔指示アクションを指示するユーザ操作を受け付けて、これに応じて、遠隔指示情報伝達処理を実行する。遠隔指示情報伝達処理において、携帯端末装置1が送信するリクエストは、コンテンツ処理装置2に対して送信する遠隔指示情報のことであり、URLに“send_message”の文字列が含まれる。携帯端末装置1が、“send_message”を含む遠隔指示情報を送信すると(S305)、コンテンツ処理装置2は、指示されたコンテンツ処理を実行する。ここで、コンテンツ処理装置2は、遠隔指示情報に対するレスポンスとして、処理結果が反映された制御UI、遠隔指示情報を問題なく受け取った旨を示す制御UI、あるいは、処理が完了したことを示す制御UIなどを携帯端末装置1に返信してもよい(S306)。
【0201】
〔応用例〕
これまで説明してきた本発明のコンテンツ処理システム100の仕組みを活用して実現できるアプリケーションについて例示する。
【0202】
(応用例1:VoD再生)
ビデオ・オン・デマンド(VoD)サービスでは、まず、携帯端末装置1などの制御エンティティにおいて、コンテンツの一覧、検索、コンテンツ情報(キャスティングやあらすじ、予告編ムービー、視聴者の評価コメントなど)の閲覧を行い、見たいコンテンツの視聴権利を購入する。購入したコンテンツに関する情報を処理エンティティとしてのテレビへ送信することにより、当該コンテンツをテレビで再生し、視聴することができる。
【0203】
本発明のコンテンツ処理システム100では、上述したとおり、1つのコンテンツについて、関連する複数の他のコンテンツあるいはメディアデータが管理されており、例えば、コンテンツ処理装置の機能などに応じて、その1群のメディアデータから選択的に各装置にメディアデータが供給される。
【0204】
よって、同じ群に紐付けされたコンテンツについて、同種の処理を実行する場合でも、携帯端末装置1が実行する場合と、テレビ2aが実行する場合とは、処理結果の出力一様でなく異なる場合がある。例えば、携帯端末装置1では、低解像度の画像(第1データ)が表示され、テレビ2aでは、同じ内容の画像でも、上記第1データよりも高解像度の画像(第2データ)が表示されるといった具合である。
【0205】
携帯端末装置1は、自装置にて処理中のコンテンツに紐付けられた他のコンテンツを処理するよう、他の装置に指示を送ることで、自装置にて処理できないコンテンツについても、当該コンテンツの処理の実行を指示することが可能である。よって、画一的な連携ではなく、コンテンツを多様な装置に、多様に処理させるといった柔軟な連携を実現することが可能となる。
【0206】
(応用例2:録画予約)
まず、ユーザは、携帯端末装置1において、放送番組表の閲覧を行い、見たい番組を発見する。そして、上記番組に関する情報を含む遠隔指示情報を、BDレコーダなどのレコーダへ送信する。これにより、レコーダにて上記番組を録画することができる。例えば、本発明のコンテンツ処理システム100では、携帯端末装置1は、自装置に備わっていない機能(処理内容)についても、それを備える他の装置に指示を送ることで、当該処理の実行を指示することが可能である。よって、画一的な連携ではなく、コンテンツを多様な装置に、多様に処理させるといった柔軟な連携を実現することが可能となる。
【0207】
(応用例3:カーナビ目的地設定)
ユーザは、携帯端末装置1を用いて、目的地に関する情報を検索する。携帯端末装置1が取得した目的地情報は、JPEG形式の画像データの注釈領域に埋め込まれた状態で、テキストデータの状態で、携帯端末装置1に保存される。
【0208】
ユーザが携帯端末装置1を持って、カーナビゲーション装置2cが搭載された車両に乗り込み、携帯端末装置1とカーナビゲーション装置2cとを赤外線通信させる。
【0209】
携帯端末装置1は、上記目的地情報を、画像データ形式あるいはテキストデータ形式にてカーナビゲーション装置2cに送信することができる。上記目的地情報を受信したカーナビゲーション装置2cは、該目的地情報を目的地として登録し、該目的地までの道案内を開始することができる。このように、家庭内LAN5aだけでなく、近距離無線通信手段を介して通信可能な装置とも、柔軟な連携を実現することが可能となる。
【0210】
以上で説明した実施形態、変形例および応用例においては、コンテンツ供給装置3から提供されるコンテンツを、図2に示す具体例としての携帯端末装置1、テレビ2a、BDレコーダ2b、カーナビゲーション装置2cが処理する場合について述べたが、コンテンツを処理する処理エンティティあるいは制御エンティティの実現は、複数の機能が一体に構成されてなる単一の装置によってなされるものとは限らない。
【0211】
すなわち、受信機などのようにコンテンツを取得するための取得装置、画像を取得するための、カメラなどのメディアデータ入力装置、コンテンツの処理に特化したコンテンツ処理装置、および、テレビジョン受像機などのメディアデータ出力装置など、複数の装置を組み合わせて、1つの処理エンティティあるいは制御エンティティを実現してもよい。
【0212】
このような場合であっても、各装置は、相互に専用回線を介した通信あるいは無線通信などを行って、メディアデータ、制御信号をやり取りする。そして、各装置のうち、上記コンテンツ処理装置において、上記取得装置によって取得されたスクリプトの再生および編集処理を実行する。そして、上記メディアデータ入力装置にて入力されたメディアデータなどを用いて、マルチメディアコンテンツの編集を行うことができる。さらに、上記メディアデータ出力装置にて、上記取得されたコンテンツ、あるいは、上記編集したマルチメディアデータを再生させることができる。
【0213】
さらに、このようなスクリプトを実行するスクリプト実行方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0214】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0215】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0216】
最後に、携帯端末装置1の各ブロック、特に、コンテンツ解析部22、データ関連付け部24、遠隔指示部25、および、機能情報取得部26は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0217】
すなわち、携帯端末装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである携帯端末装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記携帯端末装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0218】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0219】
また、携帯端末装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0220】
本発明は、コンテンツを処理する制御装置および被制御装置を含むコンテンツ処理システムに利用することができる。例えば、本発明の制御装置および被制御装置を、DLNA対応機器にて構成した場合、多種多様な機能を備える被制御装置に、多種多様なコンテンツをあらゆる処理内容で処理させることが可能となり、装置間の柔軟な連携を実現することができる。
【符号の説明】
【0221】
1 携帯端末装置(制御装置)
2 コンテンツ処理装置(被制御装置)
2a テレビ(被制御装置)
2b ブルーレイディスク(BD)レコーダ(被制御装置)
2c カーナビゲーション装置(被制御装置)
3 コンテンツ供給装置
3a〜c コンテンツ配信サーバ(コンテンツ供給装置)
4 家庭内ルータ
5a 家庭内LAN
5b インターネット
5c 近距離無線通信手段
5d 公衆無線LAN等
10 制御部
11 記憶部
12 操作部
13 表示部
14 通信部
15 近距離無線通信部
20 イベント処理部
21 コンテンツ取得部
22 コンテンツ解析部
23 コンテンツ処理部
24 データ関連付け部(関連付け手段)
25 遠隔指示部(遠隔指示手段)
26 機能情報取得部(機能情報取得手段)
30 コンテンツ記憶部
31 装置リスト記憶部(機能情報記憶部)
80 属性情報
81 情報
90 コンテンツ
91 メディアデータ
91a メディアデータ
92 GUI
100 コンテンツ処理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツの処理の実行を被制御装置に指示する制御装置であって、
上記被制御装置が実行可能な処理の内容をコンテンツのデータ形式ごとに示す機能情報に基づいて、コンテンツに対し、該コンテンツを実行可能な被制御装置と、該被制御装置が該コンテンツに対して実行可能な処理とを関連付ける関連付け手段と、
自装置において、上記関連付け手段によって関連付けが行われたコンテンツについて、所定のイベントが発生した場合に、該コンテンツに関連付けられた被制御装置に対して、該コンテンツに関連付けられた処理の実行を指示する遠隔指示手段とを備えていることを特徴とする制御装置。
【請求項2】
上記関連付け手段は、
上記コンテンツに対して、さらに、該コンテンツに関連する関連コンテンツを関連付けるものであり、
上記遠隔指示手段は、
上記所定のイベントが発生したコンテンツに関連付けられた関連コンテンツに対する処理の実行を指示することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
上記関連付け手段は、
コンテンツに関連付ける上記被制御装置の実行可能な処理を、自装置がユーザ操作を受け付けることにより発生する操作イベントごとに関連付けるものであり、
上記遠隔指示手段は、
自装置において、上記関連付け手段によって関連付けが行われたコンテンツについて、上記操作イベントが発生した場合に、該コンテンツおよび発生した該操作イベントに関連付けられた処理の実行を指示することを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
【請求項4】
上記コンテンツには、1以上のメディアデータが含まれており、上記機能情報は、上記メディアデータのデータ形式ごとに、上記被制御装置が実行可能な処理の内容を示すものであり、
上記関連付け手段は、上記コンテンツのメディアデータごとに上記関連付けを行うことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
通信可能な1以上の被制御装置から、それぞれの機能情報を取得する機能情報取得手段と、
通信可能な被制御装置ごとに、上記機能情報を記憶する機能情報記憶部とを備えていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
上記機能情報取得手段は、
通信可能な被制御装置を定期的に確認して、上記機能情報記憶部に記憶されている機能情報を更新するものであり、
上記関連付け手段は、
上記機能情報が更新された場合に、更新された機能情報に基づいて、上記関連付けの内容を更新することを特徴とする請求項5に記載の制御装置。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1項に記載の制御装置と、
上記制御装置の指示にしたがって、コンテンツを処理する被制御装置と、
上記制御装置および上記被制御装置にコンテンツを供給するコンテンツ供給装置とを含むことを特徴とするコンテンツ処理システム。
【請求項8】
コンテンツの処理の実行を被制御装置に指示する遠隔制御方法であって、
上記被制御装置が実行可能な処理の内容をコンテンツのデータ形式ごとに示す機能情報に基づいて、コンテンツに対して、該コンテンツを実行可能な被制御装置と、該被制御装置が該コンテンツに対して実行可能な処理とを関連付けるデータ関連付けステップと、
上記データ関連付けステップにて関連付けが行われたコンテンツについて、所定のイベントの発生を検知する検知ステップと、
上記検知ステップにて上記イベントが検知された場合に、上記コンテンツに関連付けられた被制御装置に対して、該コンテンツに関連付けられた処理の実行を指示する遠隔指示ステップとを含むことを特徴とする遠隔制御方法。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1から6までのいずれか1項に記載の制御装置の各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−4740(P2012−4740A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−136403(P2010−136403)
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】