説明

制御装置及びプログラム

【課題】画面の遷移に伴って適切に文字データを表示するための技術を提供する。
【解決手段】
表示部に表示される文字データを順次変更するように画面を遷移させるための制御装置は、検出手段と、生成制御手段と、表示制御手段と、を備える。検出手段は、表示部に表示されている第1の文字データを含む第1の画面に代えて、第1の画面に含まれない第2の文字データであって、第1の文字データと異なる第2の文字データを含む第2の画面を表示するようユーザによって指示されたことを検出する。生成制御手段は、検出手段が第2の画面の表示指示を検出したことに応じて、第2の画面に含まれる第2の文字データを、第2の文字データが、第1の文字データに比べて低い品質となるように生成する生成処理を実行する。表示制御手段は、第1の画面を、生成制御手段によって生成された第2の文字データを含む第2の画面に遷移させる遷移処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部に表示させる文字データを順次変更するように画面を遷移させるための制御装置及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、表示部に表示させるための文字データの品質を変更する技術がある。例えば特許文献1では、デジタルカメラの表示部にアニメーションを表示させる際、アニメーションとして移動させるテキストのオブジェクトの移動速度に応じて、ヒンディング情報(フォントの見栄えをよくするために付加する輪郭情報)を用いてテキストの表示品質を上げるか否かを切り替えている。具体的には、移動速度が高速である場合は、画面描画に要する時間を短縮するために、表示品質を低下させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−134472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の構成では、例えば、ユーザの操作によって画面を遷移させる場合に文字データの品質を変化させることができなかった。本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ユーザの操作によって画面を遷移させる際に、画面の遷移に伴って適切に文字データを表示させることができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、本発明の第1の装置は、予め定められた表示順序に従って、表示部に表示される文字データを順次変更するように画面を遷移させるための制御装置であって、前記表示部に表示されている第1の文字データを含む第1の画面に代えて、前記第1の画面に含まれない第2の文字データであって、前記第1の文字データと異なる前記第2の文字データを含む第2の画面を表示するようユーザによって指示されたことを検出する検出手段と、前記検出手段が前記第2の画面の表示指示を検出したことに応じて、前記第2の画面に含まれる前記第2の文字データを生成する生成処理を実行する生成制御手段と、前記第1の画面を、前記生成制御手段によって生成された前記第2の文字データを含む前記第2の画面に遷移させる遷移処理を実行する表示制御手段と、を備え、前記生成制御手段は、前記第2の文字データが、前記第1の文字データに比べて低い品質となるように前記第2の文字データを生成することを特徴とする。
【0006】
この構成により、画面の遷移に伴って新たに生成される文字データの品質を低下させることができる。従って、画面の遷移に伴って適切に文字データを表示させることができる。例えば、画面の遷移に伴って新たに生成される文字データの品質を低下させることによって、文字データを生成する生成処理が画面を遷移させる遷移処理を阻害する弊害を抑制することができる。
【0007】
また、上記の装置において、前記生成制御手段は、前記第1の画面から前記第2の画面への遷移が完了した場合に、前記第2の文字データと同じ文字から構成される第3の文字データであって、前記第2の文字データに比べて品質が高い前記第3の文字データを生成し、前記表示制御手段は、前記第2の文字データを、前記第3の文字データに変更した第3の画面が表示されるように制御することが好ましい。
【0008】
この構成により、第2の文字データに代えて第3の文字データを表示させることによって、品質が向上した文字データを画面内に表示することができる。従って、表示部に対するユーザの視認性を向上させることができる。
【0009】
また、上記の装置において、前記生成制御手段は、前記第1の画面の一部と前記第2の画面の一部とが重なる場合であって、前記第2の画面に前記第1の文字データが含まれる場合に、前記第2の画面内の前記第1の文字データの品質を低下させることなく、前記第2の文字データが、前記第1の文字データに比べて低い品質となるように前記第2の文字データを生成するよう制御することが好ましい。
【0010】
この構成により、第2の画面に遷移する前から画面内に含まれている第1の文字データについては、品質を低下させずに表示させることができる。従って、第1の文字データを生成しなおす必要がない。
【0011】
また、上記の装置において、前記生成制御手段は、前記第2の文字データを生成するために要する期間が特定の期間を超過する場合に、前記第2の文字データを、前記第1の文字データに比べて低い品質となるように生成してもよい。
【0012】
この構成により、文字データを算出する期間が特定の期間を超過する場合に、第2の文字データの品質を低下させれば済む。従って、第2の文字データを生成するための時間を短縮することができる。
【0013】
また、上記の装置において、前記生成制御手段によって生成された前記第2の文字データの少なくとも一部を一定期間記憶させる記憶制御手段を備え、前記生成制御手段は、前記第2の文字データの少なくとも一部が前記記憶制御手段に記憶されていない場合に、前記第2の文字データを、前記第1の文字データに比べて低い品質となるように生成してもよい。
【0014】
この構成により、第2の文字データの少なくとも一部が記憶制御手段に記憶されていない場合に、第2の文字データの品質を低下させれば済む。従って、文字を生成するための時間を短縮することができる。
【0015】
また、上記の装置において、前記生成制御手段は、前記生成処理と並行して特定の処理が実行される場合に、前記第2の文字データを、前記第1の文字データに比べて低い品質となるように生成してもよい。
【0016】
この構成により、特定の処理が実行されている場合に、第2の文字データの品質を低下させれば済む。例えば、特定の処理が負荷の高い処理である場合に、遷移処理を阻害しないように第2の文字データを生成することができる。
【0017】
また、上記の装置において、前記生成制御手段は、前記遷移処理を含む処理群であって、前記特定の処理を除く前記処理群が単位期間当たり特定の割合よりも多く実行される場合に、前記第2の文字データを、前記第1の文字データに比べて低い品質となるように生成してもよい。
【0018】
この構成により、処理群が特定の割合よりも多く実行されている場合に、第2の文字データの品質を低下させれば済む。これにより、処理群の実行状況に応じて、生成される第2の文字データの品質を切り替えることができる。
【0019】
また、上記の装置において、前記品質は、前記文字データを表現するための階調数に応じて決定されてもよい。
【0020】
また、上記の装置において、前記品質は、前記文字データを表現するための解像度に応じて決定されてもよい。
【0021】
なお、この発明は、制御装置及び制御装置で実行される方法、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施例におけるプリンタの構成を示すブロック図。
【図2】画面が遷移する際の文字データの品質の変化を示した図。
【図3】第1実施例で実行される表示処理を示すフローチャート。
【図4】第1実施例で実行される文字生成処理を示すフローチャート。
【図5】単位期間当たりにCPU30が実行する処理の割合を示した図。
【図6】第2実施例で実行される表示処理を示すフローチャート。
【図7】第2実施例で実行される文字生成処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
A−1.プリンタの構成:
A−2.表示処理の概要:
A−3.表示処理:
A−3−1.文字生成処理:
B.第2実施例:
B−1.表示処理:
B−1−1.文字生成処理:
C.まとめ:
【0024】
A.第1実施例:
A−1.プリンタの構成:
図1は、第1実施例におけるプリンタ10の概略構成を表すブロック図である。
【0025】
第1実施例のプリンタ10は、制御部20、表示部61、操作部62、読取部63、印刷実行部64、ネットワークインターフェース65を備えており、それぞれがバス線で接続されている。また、プリンタ10は、ネットワークインターフェース65と接続されたLAN(ローカルエリアネットワーク)80を介して端末装置70と接続されている。
【0026】
制御部20は、CPU30とメモリ40とを備える。CPU30は、メモリに格納されている画像処理プログラム41に従って処理を実行する。CPU30が当該画像処理プログラムに従って処理を実行することによって、各手段51〜54の機能が実現される。メモリ40は、上述した画像処理プログラム41を記憶する。また、メモリ40は、メモリ40内のキャッシュ領域42に、後述する文字生成処理によって生成された文字データ42aを記憶する。また、メモリ40は、キャッシュ領域42に記憶される文字データ42aをどのように組み合わせて表示部61に表示するのかを定める文字表示情報43を記憶する。なお、メモリ40は、ROM、RAM等の複数種類の記憶媒体のうちの1種類以上の記憶媒体を含む。
【0027】
表示部61は、パネルを備えており、各種の画面を表示する。第1実施例では、表示部61は、タッチパネルであり、操作部62としても機能する。ユーザは、表示部61に表示されたオブジェクトを指で押下することによって、所望する選択項目を表すオブジェクトを選択することができる。また、制御部20は、ユーザによって後述するフリック操作やドラッグ操作が実行されたことを検出することによって、表示部61に表示されている画面を切り替えることができる。
【0028】
なお、プリンタ10は、複数のボタンによって構成される操作部62を備えてもよい。この場合、ユーザは、操作部62を操作することによって、表示部61に表示される項目を選択することができる。
【0029】
読取部63は、CCD等から成るスキャン機構を備え、原稿をスキャンすることによってスキャンデータを生成する。また、印刷実行部64は、レーザ方式等の印刷機構を備えている。制御部20は、読取部63によって読み取られたスキャンデータを印刷実行部64に印刷出力させる、いわゆるコピー機能を実行することができる。また、制御部20は、端末装置70から送信される印刷データに対してRIP処理を実行し、印刷実行部64に印刷出力させることもできる。
【0030】
A−2.表示処理の概要:
次に、第1実施例で実行される表示処理の概要について説明する。第1実施例では、制御部20は、表示部61の画面の遷移に伴って、新たに画面内に表示される文字データ42aを生成し、メモリ40内のキャッシュ領域42に記憶する。制御部20は、キャッシュ領域42に記憶された文字データ42aを、文字表示情報43に従って組み合わせる。その後、制御部20は、組み合わせた文字データ42aを、JPEG等の画像フォーマットに変換した画像データとして生成し、表示部61に表示する。また、生成された文字データ42aは、キャッシュ領域42に一定期間記憶される。第1実施例では、制御部20は、表示部61に表示される文字データ42aを、画面の遷移状況に応じて適切な品質で生成する処理を実行する。具体的には、制御部20は、(1)画面が遷移している期間に新たに生成される文字データ42aは低品質で生成する処理と、(2)画面の遷移が完了した状態で画面内に表示されている文字データ42aを、高品質で生成しなおす処理と、を実行する。
【0031】
なお、第1実施例では、文字データ42aが高品質であるとは、文字データ42aが256階調で表現される場合である。また、文字データ42aが低品質であるとは、文字データ42aが2階調で表現される場合である。
【0032】
ここで、表示部61の画面を遷移させる方法について説明する。第1実施例では、ユーザは、以下の2つの方法によって画面を遷移させることができる。1つ目の方法として、ユーザは、表示部61に表示された画面内の一点を指で押圧し、押圧状態を保ったまま、表示部61に表示されている画面を特定の方向にはらうように指をスライドさせる操作(以下、フリック操作)を実行することができる。制御部20は、ユーザによってフリック操作が実行されたことを検出することによって、表示部61に表示されている画面を遷移させることができる。具体的には、制御部20は、ユーザが表示部61を押下した段階での表示部の位置(座標値)を、入力情報として記憶する。ユーザによってフリック操作が実行されると、制御部20は、ユーザが表示部61から指を離す瞬間の指の移動速度を算出する。制御部20は、算出された移動速度をもとに、現在表示部61に表示されている画面から、どの画面が表示されるまで画面を遷移させるかを決定する。
【0033】
2つ目の方法として、ユーザは、表示部61に表示された画面内の一点を指で押圧し、押圧状態を保ったまま、ユーザが表示させたい画面となるまで表示部61をなぞるように指をスライドさせた後、指を表示部61から離す操作(以下、ドラッグ操作)を実行することができる。なお、ドラッグ操作が実行された場合は、指を離す瞬間の移動速度は0である。ドラッグ操作が実行されると、制御部20は、ユーザが指を表示部61から離した瞬間に表示部61に表示されている画面が表示された状態を維持する。
【0034】
続いて、図2を参酌して、文字データ42aの品質が表示処理に伴ってどのように変化するのかについて説明する。図2は、フリック操作またはドラッグ操作に伴って、画面が遷移する際の文字データ42aの品質の変化を示した図である。図2の(A)〜(C)では、画面内の文字列「Configuration」は画面上部に表示されたままで、ユーザが選択するためのオブジェクトを構成する文字列「Config.1」〜「Config.N」(ただしNは自然数)が画面下部から上部に向かって順次表示される場合を想定する。なお、画面内において黒色の文字で表現される文字列は、256階調で表現される文字データ42aであるとし、灰色の文字で表現される文字列は、2階調で表現される文字データ42aであるとする。
【0035】
図2(A)は、ユーザが表示部61内に指を押下した際の画面内の文字データ42aの品質を示した図である。図示するように、ユーザが表示部61を押下した時、換言すれば、画面の遷移が未だ実行されていない段階では、表示部61に表示されている画面SC1内に含まれる文字列D1〜D4の品質はいずれも256階調で表現されている。ユーザは、押下した指を表示部61に図の上方向に画面をスライドさせる。これにより、画面内の文字列D1〜D4は、D1から順に画面から消滅するように順次画面SC1の上方向へ移動する。
【0036】
図2(B)は、ユーザによってフリック操作またはドラッグ操作が実行され、画面が遷移している段階での画面内の文字データ42aの品質を示した図である。図示するように、画面が遷移している段階の画面SC2では、(A)で画面SC1内に表示されていた文字列D1〜D3は画面から消滅している。代わりに、画面SC2は、画面SC1内に含まれていた文字列D4と、新たに画面内に表示するために生成された文字列D5〜D8を含む。制御部20は、新たに画面内に表示される文字列D5〜D8を構成する文字データ42aを2階調で生成する。その結果、図示するように、文字列D4は256階調で表現されているのに対し、新たに画面内に含まれる文字列D5〜D8は2階調で表現されている。
【0037】
図2(C)は、画面の遷移が完了した状態での画面内の文字データ42aの品質を示した図である。画面SC3は、画面SC2内に含まれていた文字列D5〜D7と、画面SC2に含まれていなかった文字列D8とを含む。図示するように、制御部20は、画面の遷移に伴って新たに生成された2階調の文字列D5〜D8に代えて、256階調の文字列D5〜D8を新たに生成しなおし、表示部61の画面SC3に表示している。
【0038】
このように、第1実施例では、制御部20は、画面の遷移が実行されている期間に新たに画面内に表示させるための文字列を構成する文字データ42aを低品質で生成する。また、画面の遷移が完了したら、制御部20は、画面の遷移が完了した際に画面内に表示されている低品質の文字データ42aを高品質の文字データ42aに生成しなおす。こうすることで、画面を遷移させる遷移処理を阻害することなく、画面内に表示される文字データ42aを生成することができる。
【0039】
また、文字データ42aは、当該文字を構成する画素が同一の階調で表現されることが想定されるため、写真等の画像データに比べて、品質を変化させる処理が実行しやすい。
【0040】
A−3.表示処理:
次に、第1実施例で実施される表示処理について説明する。図3は、表示処理について示したフローチャートである。
【0041】
表示処理は、ユーザによって表示部61が操作されることにより開始される。制御部20は、ユーザによって表示部61が操作されたか否かを特定する(S120)。制御部20は、ユーザによって表示部61が操作されるまで、S120の処理を繰り返し実行する。
【0042】
ユーザによって表示部61が操作されたことが特定されると(S120 YES)、制御部20は、ユーザによって実行された操作が、画面を遷移させる処理を伴うか否かを特定する(S140)。具体的には、ユーザによって実行された操作が、画面の遷移を伴うフリック操作またはドラッグ操作であるか否かを特定する。ユーザによって実行された操作が、画面の遷移を伴わない操作であると特定された場合は(S140 NO)、制御部20は、次にユーザが表示部61を操作するまで待機する。なお、ユーザによって実行された操作が、画面の遷移を伴わない操作である場合は、例えば、特定の方向の終端まで画面の遷移が完了した状態で、さらに当該特定の方向に画面を遷移させるようユーザが操作した場合が該当する。
【0043】
一方、ユーザによって実行された操作が、画面の遷移を伴う操作であることが特定された場合は(S140 YES)、制御部20は、画面の遷移を開始する(S160)。画面の遷移が開始されると、制御部20は、画面の遷移に伴って、新たに文字が表示されるタイミングであるか否かを特定する(S180)。文字が表示されるタイミングである場合は(S180 YES)、制御部20は、後述する文字生成処理を実行し(S200)、生成された文字データ42aを用いて、表示部61に文字列を表示する(S220)。一方、新たに文字が表示されるタイミングでない場合は(S180 NO)、制御部20は、画面を遷移させる表示処理を実行する(S220)。当該表示処理は、例えば、文字列を含まない写真等の画像データを遷移させる表示処理が該当する。
【0044】
S220の表示処理が実行されると、制御部20は、画面が遷移している段階で、ユーザによって表示部61を操作されたか否かを特定する(S240)。ユーザによって表示部61が操作されたことが特定された場合は(S240 YES)、制御部20は、処理をS140に戻し、当該ユーザの操作によって画面の遷移が発生するか否かを特定する。一方、ユーザの操作が特定されない場合は(S240 NO)、制御部20は、画面の遷移が完了したか否かを特定する(S260)。制御部20は、画面の遷移が完了するまで、S180からS240の処理を繰り返し実行する。
【0045】
一方、画面の遷移が完了していることが特定された場合は(S260 YES)、制御部20は、画面の遷移が完了して表示部61に表示されている画面内に、2階調で表現されている文字データ42aが存在するか否かを特定する(S280)。画面内に2階調で表現される文字データ42aが存在すると特定された場合は(S280 YES)、制御部20は、当該文字データが256階調で表現されるように、文字データ42aを生成しなおす(S300)。その後、256階調で表現された文字データ42aを、メモリ40内のキャッシュ領域42に記憶する(S320)。このように、制御部20は、ユーザによって表示部61が操作されるたびに、図3の表示処理を繰り返し実行する。
【0046】
A−3−1.文字生成処理:
続いて、S200にて実行される文字生成処理について説明する。図4は、第1実施例で実行される文字生成処理について示したフローチャートである。
【0047】
第1実施例の文字生成処理では、(1)CPU30において実行される処理の実行状況と、(2)メモリ40のキャッシュ領域42に記憶される文字データ42aの記憶状況と、に応じて、文字生成処理で生成される文字データ42aを、どちらの品質で生成するかを切り替える。具体的には、(1)に関しては、(ア)文字生成処理に加えて、他の特定の処理が実行されているか否かと、(イ)上述した特定の処理以外の処理が、CPU30において単位期間当たりに実行可能な処理量に対して、実行される処理の割合が特定の割合を超過しているか否かと、に応じて、生成する文字データ42aの品質を切り替える。(2)に関しては、(ウ)表示される文字データ42aが、キャッシュ領域42に記憶されているか否かと、(エ)文字データ42aがキャッシュ領域42に記憶されていない場合に、文字データ42aを生成するために要する期間が規定期間を超過するか否かと、に応じて、生成する文字データ42aの品質を切り替える。
【0048】
第1実施例では、特定の処理は、CPUに対する負荷の大きいと考えられる処理(RIP処理、印字処理)を意味する。ここで、RIP処理とは、ページ記述言語(PDL)で記述されたオブジェクトを、描画コマンドに基づいてビットマップ形式のラスターイメージで表現されるデータに変換する処理である。また、印字処理とは、RIP処理が終了した印刷データを、用紙に印刷する処理である。なお、当該2つの特定の処理はあくまで例示した処理であり、この他にも任意の処理を特定の処理として設定することができる。また、上述した2つの特定の処理(RIP処理、印字処理)を、特定の処理としないことも可能である。また、特定の割合は、CPU30において単位期間当たりに実行可能な処理量に対して、実行される処理が50%を超過していることを意味する。なお、特定の割合に関しても、任意に設定することができる。
【0049】
(1)CPU30において実行される処理の実行状況について説明する。図5は、単位期間当たりにCPU30が実行する処理の割合を示した図である。図5(A)は、上述した特定の処理が実行されておらず、かつ、CPU30において単位期間当たりに実行可能な処理量に対して、実行される処理が50%を超過していない状態を示す図である。図5(B)は、上述した特定の処理(RIP処理)が実行されている状態を示す図である。また、図5(C)は、CPU30において単位期間当たりに実行可能な処理量に対して、実行される処理が50%を超過している状態を示す図である。第1実施例では、制御部20は、図5(A)の場合に、256階調で文字データ42aを生成する
以下に、図4の文字生成処理を詳述する。はじめに、制御部20は、上述した特定の処理(RIP処理または印字処理)が、文字生成処理と並行して実行されているか否かを特定する(S222)。特定の処理が並行して実行されていない場合は(S222 NO)、制御部20は、特定の処理以外の処理が、CPU30が単位期間当たりに実行可能な処理量に対して50%を超過しているか否かを特定する(S224)。CPU30の単位期間当たりに実行可能な処理量に対して50%を超過していない場合は(S224 NO)、制御部20は、文字生成処理が他の処理に対して与える負荷が小さいと判断し、256階調で文字データを生成する(S226)。その後、生成した文字データ42aをメモリ40内のキャッシュ領域42に記憶し(S236)、図4の文字生成処理を終了する。
【0050】
一方、文字生成処理と並行して特定の処理が実行されている場合(S222 YES)、またはCPU30の単位期間当たりに実行可能な処理量に対して50%を超過している場合は(S224 YES)、制御部20は、表示される文字列を構成する全ての文字データ42aがキャッシュ領域42内に記憶されているか否かを特定する(S228)。キャッシュ領域42に文字列を構成する文字データ42aが全て記憶されている場合は(S228 YES)、制御部20は、キャッシュ領域42から該当する全ての文字データ42aを読み出し、図5の文字生成処理を終了する。一方、文字列を構成する文字の中で、キャッシュ領域42に記憶されていない文字データ42aが存在する場合は(S228 NO)、制御部20は、表示される文字列を構成する全ての文字データ42aを、規定期間以内に256階調で生成できるか否かを特定する(S232)。
【0051】
なお、規定期間は、任意に設定することが可能な期間である。第1実施例では、予め各文字データ42aと、各文字データ42aを生成するために要する生成期間とを対応させた図示しない対応テーブルをメモリ40内に記憶している。制御部20は、当該対応テーブルを参照することによって、規定期間内に文字データを生成できるか否かを特定する。なお、対応テーブルを有しない構成である場合は、制御部20は、CPU30における処理の実行状況を特定し、文字データ42aを生成するための期間を算出することによって、規定期間内に文字データ42aを生成できるか否かを特定してもよい。
【0052】
規定期間以内に全ての文字データ42aを256階調で生成できると特定された場合は(S232 YES)、制御部20は、256階調で当該文字データ42aを生成する(S226)。一方、規定期間以内に全ての文字データを256階調で生成できないと特定された場合は(S232 NO)、制御部20は、2階調で当該文字データ42aを生成する(S234)。この後、生成された文字データ42aをメモリ40内のキャッシュ領域42に記憶し(S236)、図5の文字生成処理を終了する。
【0053】
このように、第1実施例では、制御部20は、(1)の条件、すなわち、CPU30が実行する処理の実行状況に応じて、適切に文字データ42aを生成することができる。このため、CPU30に対する文字生成処理の負荷が大きいと考えられる場合に、低品質の文字データ42aを生成することができ、文字生成処理が画面の遷移を阻害しない確率を高めることができる。また、第1実施例で実行される文字生成処理は、特に、プリンタ10が備えるCPU30の性能が低い場合に、文字生成処理が画面の遷移を阻害しない確率を高めることができる。
【0054】
また、制御部20は、(2)の条件、すなわち、メモリ40に記憶される文字データ42aの記憶状況に応じて、適切に文字データ42aを生成することができる。このため、メモリ40に文字データ42aを記憶させるまでの期間が長いと判断される場合に、低品質の文字データ42aを生成することができ、文字生成処理が画面の遷移を阻害しない確率を高めることができる。
【0055】
B.第2実施例:
続いて、本発明の第2実施例について、図6を参酌して説明する。図6は、第2実施例で実行される表示処理を示すフローチャートである。なお、プリンタ10の構成は第1実施例と同様であるため、説明を省略する。
【0056】
第1実施例では、画面の遷移に伴って文字データ42aが生成される際、新たに文字が表示されるタイミングになるたびに、文字生成処理を実行し、生成された文字データ42aを表示する処理を実行していた。これに対し、第2実施例では、文字生成処理と、生成された文字データ42aを表示する処理とを並行して実行する。こうすることで、第1実施例の処理に比べて文字生成処理の実行を早めることができる。その結果、画面の遷移が阻害されない確率をさらに高めることができる。
【0057】
以下の説明では、第1実施例と異なる部分について重点的に説明する。第1実施例と同様に、制御部20は、ユーザによって表示部61が操作されたか否かを特定し(S120a)、操作されたことを特定した後、ユーザによって実行された操作が、画面を遷移させる処理を伴うか否かを特定する(S140a)。画面の遷移を伴う操作であることが特定された場合は(S140a YES)、制御部20は、画面の遷移を開始する(S160a)。
【0058】
第2実施例では、画面の遷移が開始されると、制御部20は、画面の遷移が完了するまでに、新たに表示される文字が存在するか否かを特定する(S420)。具体的には、制御部20は、フリック操作によってユーザが指を表示部61から離した際の指の移動速度から、画面の遷移がいつ完了するかを特定する。画面の遷移が完了するまでに、新たに文字が表示されることが特定されない場合は(S420 NO)、第1実施例と同様に、文字列を含まない画像データによって構成される画面の遷移を実行する表示処理を実行する(S220a)。
【0059】
一方、画面の遷移が完了するまでに、新たに文字が少なくとも1つ表示されることが特定された場合は(S420 YES)、制御部20は、後述する文字生成処理を実行し始めるとともに(S440)、並行して、画面を遷移させる処理(S220a)を実行する。具体的には、文字が表示されるタイミングである場合に(S180a YES)、表示される文字データ42aの生成が完了しているか否かを特定し(S460)、当該文字データ42aの生成が完了している場合には(S460 YES)、当該生成された文字データ42aを表示する(S220a)。当該文字データ42aの生成が完了していない場合には(S460 NO)、当該文字データ42aが生成されるまで待機する。文字が表示されるタイミングではない場合は(S180a NO)、文字列を含まない画像データから構成される画面の遷移を実行させる表示処理を実行する(S220a)。
【0060】
画面の遷移が完了すると(S260a)、第1実施例と同様に、制御部20は、表示されている画面内に2階調で表現される文字データ42aがあるか否かを特定する(S280a)。2階調で表現される文字データ42aが存在する場合は(S280a YES)、制御部20は、2階調で表現される文字データ42aに代えて、256階調で表現される文字データ42aを生成しなおす(S300a)。その後、256階調で表現された文字データ42aを、メモリ40内のキャッシュ領域42に記憶する(S320a)。
【0061】
B―1−1.文字生成処理:
続いて、第2実施例で実行される文字生成処理について説明する。図7は、第2実施例で実行される文字生成処理を示すフローチャートである。なお、第2実施例では、文字生成処理は、画面の遷移が完了するまで繰り返し実行される。具体的には、制御部20は、ユーザによってフリック操作が実行されたことに応じて、画面の遷移が完了するまでに表示される文字列を、画面の遷移方向に順次生成する。
【0062】
はじめに、制御部20は、生成が完了していない文字データ42aを含む文字列の中で、画面の遷移方向に関して次に表示される文字列を特定する(S442)。続いて、制御部20は、特定された文字列が表示部61に表示されるまでの期間を算出する(S444)。
【0063】
その後、制御部20は、特定された文字列に含まれる全ての文字データ42aが、キャッシュ領域42内に記憶されているか否かを特定する(S446)。キャッシュ領域42内に全ての文字データ42aが含まれている場合は(S446 YES)、制御部20は、文字データ42aを生成することなく、キャッシュ領域42から当該全ての文字データ42aを読み出す(S230a)。一方、キャッシュ領域42内に含まれない文字データ42aが存在する場合は(S446 NO)、制御部20は、表示される文字列の中で、キャッシュ領域42内に記憶されていない文字データ42aを特定する(S448)。その後、制御部20は、文字列が表示部61に表示されるまでの期間内に、キャッシュ領域42内に記憶されていない文字データ42aを256階調で生成することができるか否かを特定する(S450)。当該特定は、第1実施例と同様に、メモリ40内に記憶される上述した対応テーブルを参照することによって、文字列が表示されるまでに文字データ42aを生成できるか否かを特定する。
【0064】
文字列が表示されるまでに256階調の文字データ42aが生成できる場合は(S450 YES)、制御部20は、256階調で当該文字データ42aを生成する(S226a)。一方、表示されるまでに256階調の文字データ42aが生成できない場合は(S450 NO)、制御部20は、2階調で当該文字データ42aを生成する(S234a)。その後、キャッシュ領域42内に生成した文字データ42aを記憶する(S236a)。
【0065】
その後、制御部20は、画面の遷移が完了するまでに表示部61に表示される全ての文字データ42aを生成したか否かを特定し(S452)、当該全ての文字データ42aの生成が完了するまで、図7の文字生成処理を繰り返し実行する。
【0066】
D.まとめ
以上の説明において、制御部20によって実行される画像処理プログラムのうち、図3のS120〜S140、S240、及び図6のS120a、S140a、S240aが本発明の検出手段によって実行される処理に相当する。また、図3のS180〜S200、S280〜S300、及び図6のS420〜S440、S280a〜S300aが生成制御手段によって実行される処理に相当する。また、図3のS160、S220、S260、及び図6のS160a、S180a、S460、S220a、S260aが表示制御手段によって実行される処理に相当する。また、図5のS236、及び図7のS236aが記憶制御手段によって実行される処理に相当する。
【0067】
また、フリック操作またはドラッグ操作が実行される前に画面内に表示されている文字データが本発明の第1の文字データに相当し、フリック操作後またはドラッグ操作後に新たに画面内に表示される文字データが本発明の第2の文字データに相当する。また、画面の遷移が完了した後に高品質で生成される文字データが本発明の第3の文字データに相当する。
【0068】
以上説明したように、プリンタ10は、予め定められた表示順序に従って、表示部61に表示される文字データ42aを順次変更するように画面を遷移させる。プリンタ10は、ユーザによってフリック操作またはドラッグ操作が実行されたことを検出すると、フリック操作後またはドラッグ操作後に新たに画面内に表示される文字データ42aを生成する。プリンタ10は、生成された文字データ42aが表示部61に出力されるように画面を遷移させる。その際、フリック操作後に新たに画面内に表示される文字データ42aの品質が、フリック操作が実行される前に画面内に表示されている文字データ42aに比べて低い品質となるように文字データ42aを生成する。このように、制御部20は、画面の遷移に伴って新たに生成される文字データの品質を低下させることができる。そのため、プリンタ10は、画面を遷移させる遷移処理に対する影響を小さくして、画面の遷移に伴って適切に文字データ42aを表示することができる。
【0069】
なお、本発明における技術的範囲は、上述した実施例に限られるものではなく、以下に示すような種々の態様によって実施することが可能である。
【0070】
(1)上述した各実施例では、フリック操作によって表示部の画面を遷移させることを記載したが、異なる構成であっても本発明は適用可能である。例えば、操作部62が備えるボタンを操作することによって、画面の遷移が実行される場合であっても、画面が遷移している際に文字データの品質を低下させることができる。
【0071】
また、表示部61を2本の指で押圧したまま、当該2本の指の間隔を変化させることによって、画面内に表示されるオブジェクトのサイズを縮小/拡大させる操作(いわゆる、ピンチイン/ピンチアウト)を実行する場合であっても、本発明は適用可能である。
【0072】
(2)上述した実施例では、文字の階調を変化させることによって、文字の品質を切り替えることを記載したが、異なる構成であってもよい。例えば、文字の解像度を変化させることによって、文字の品質を切り替えてもよい。この場合、文字サイズのサイズを変更することによって文字の解像度を変化させてもよいし、文字を構成している画素を間引くことによって文字の解像度を変化させてもよい。
【0073】
また、文字のフォントの種類を変化させることによって、文字の品質を切り替えてもよい。例えば、高品質の文字データをアウトラインフォントで生成し、低品質の文字データをビットマップフォントで生成してもよい。
【0074】
また、文字を表現するために使用される色の数を変化させることによって、文字の品質を切り替えてもよい。具体的には、高品質の文字データを、カラーの文字データとして生成し、低品質の文字データを、モノクロの文字データとして生成してもよい。
【0075】
(3)上述した第1実施例では、S200の文字生成処理において、(1)の条件(ア)、(イ)と、(2)の条件(ウ)、(エ)と、の4つの処理に応じて、文字データを生成するための品質を変更することを記載したが、異なる構成であってもよい。すなわち、少なくとも、上述した4つの処理のうち、少なくとも1個の処理が実行されればよい。
【0076】
また、上述した第2実施例では、キャッシュ内に文字列が含まれているか否かを特定する処理(S446)と、文字列が表示される時間までに256階調の文字列が生成できるか否かを特定する処理(S450)に応じて、文字データを生成するための品質を変更することを記載したが、異なる構成であってもよい。例えば、第1実施例と同様に、特定の処理が実行中であるか否かを特定する処理(S222)と、CPUの処理期間に対して占める期間が50%を超えているか否かを特定する処理(S224)とが付加されてもよい。少なくとも、上述した処理(S446、S450、S222、S224)のうちいずれか1つの処理が実行されることによって、文字データの品質が決定されればよい。
【0077】
(4)上述した各実施例では、図2に示したように、第1の画面(図2(A))と第2の画面(図2(B))とのそれぞれの画面内に、第1の文字データがともに含まれる場合に本発明を適用することを記載したが、これに代えて、第1の画面内には第1の文字データが含まれ、第2の画面内には第1の文字データが含まれない構成に対しても本発明は適用可能である。
【0078】
(5)上述した各実施例では、プリンタが制御装置であることを記載したが、これに代えて端末装置が制御装置であってもよい。また、第1の文字データ、第2の文字データ、及び第3の文字データは、プリンタに記憶されてもよいし、端末装置に記憶されてもよい。
【0079】
(6)上述した各実施例では、文字データ42aの品質を変化させることによって、画面の遷移処理が実行される処理を阻害しないようにすることを記載したが、これに加えて、文字データ42aとともに、文字データ42aを含まない画像データの品質を変化させてもよい。
【0080】
(7)上述した実施例では、CPU30が画像処理プログラム41に従って処理を実行することによって、各手段51〜56の機能が実現されるが、各手段51〜56の少なくとも1個は、論理回路等のハードウェアで実現されてもよい。
【符号の説明】
【0081】
10…プリンタ、20…制御部、30…CPU、40…メモリ、41…画像処理プログラム、42…キャッシュ領域、42a…文字データ、43…文字表示情報、51…検出手段、52…生成制御手段、53…記憶制御手段、54…表示制御手段、61…表示部、62…操作部、63…読取部、64…印刷実行部、65…ネットワークインターフェース、70…端末装置、80…LAN

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた表示順序に従って、表示部に表示される文字データを順次変更するように画面を遷移させるための制御装置であって、
前記表示部に表示されている第1の文字データを含む第1の画面に代えて、前記第1の画面に含まれない第2の文字データであって、前記第1の文字データと異なる前記第2の文字データを含む第2の画面を表示するようユーザによって指示されたことを検出する検出手段と、
前記検出手段が前記第2の画面の表示指示を検出したことに応じて、前記第2の画面に含まれる前記第2の文字データを生成する生成処理を実行する生成制御手段と、
前記第1の画面を、前記生成制御手段によって生成された前記第2の文字データを含む前記第2の画面に遷移させる遷移処理を実行する表示制御手段と、を備え、
前記生成制御手段は、前記第2の文字データが、前記第1の文字データに比べて低い品質となるように前記第2の文字データを生成する
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記生成制御手段は、前記第1の画面から前記第2の画面への遷移が完了した場合に、前記第2の文字データと同じ文字から構成される第3の文字データであって、前記第2の文字データに比べて品質が高い前記第3の文字データを生成し、
前記表示制御手段は、前記第2の文字データを、前記第3の文字データに変更した第3の画面が表示されるように制御する
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載の制御装置であって、
前記生成制御手段は、前記第1の画面の一部と前記第2の画面の一部とが重なる場合であって、前記第2の画面に前記第1の文字データが含まれる場合に、前記第2の画面内の前記第1の文字データの品質を低下させることなく、前記第2の文字データが、前記第1の文字データに比べて低い品質となるように前記第2の文字データを生成するよう制御する
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の制御装置であって、
前記生成制御手段は、前記第2の文字データを生成するために要する期間が特定の期間を超過する場合に、前記第2の文字データを、前記第1の文字データに比べて低い品質となるように生成する
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の制御装置であって、さらに
前記生成制御手段によって生成された前記第2の文字データの少なくとも一部を一定期間記憶させる記憶制御手段を備え、
前記生成制御手段は、前記第2の文字データの少なくとも一部が前記記憶制御手段に記憶されていない場合に、前記第2の文字データを、前記第1の文字データに比べて低い品質となるように生成する
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項6】
請求項1乃至5に記載の制御装置であって、
前記生成制御手段は、前記生成処理と並行して特定の処理が実行される場合に、前記第2の文字データを、前記第1の文字データに比べて低い品質となるように生成する
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の制御装置であって、
前記生成制御手段は、前記遷移処理を含む処理群であって、前記特定の処理を除く前記処理群が単位期間当たり特定の割合よりも多く実行される場合に、前記第2の文字データを、前記第1の文字データに比べて低い品質となるように生成する
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の制御装置であって、
前記品質は、前記文字データを表現するための階調数に応じて決定される
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれかに記載の制御装置であって、
前記品質は、前記文字データを表現するための解像度に応じて決定される
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項10】
予め定められた表示順序に従って、表示部に表示される文字データを順次変更するように画面を遷移させるコンピュータに、
前記表示部に表示されている第1の文字データを含む第1の画面に代えて、前記第1の画面に含まれない第2の文字データであって、前記第1の文字データと異なる前記第2の文字データを含む第2の画面を表示するようユーザによって指示されたことを検出する検出手段と、
前記検出手段が前記第2の画面の表示指示を検出したことに応じて、前記第2の画面に含まれる前記第2の文字データを生成する生成処理を実行する生成制御手段と、
前記第1の画面を、前記生成制御手段によって生成された前記第2の文字データを含む前記第2の画面に遷移させる遷移処理を実行する表示制御手段として機能させるプログラムであって、
前記生成制御手段は、前記第2の文字データが、前記第1の文字データに比べて低い品質となるように前記第2の文字データを生成するプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−37094(P2013−37094A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171592(P2011−171592)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】