説明

制御装置及び制御方法並びに制御プログラム

【課題】設定画面で設定した項目の設定状態を設定確認画面で容易に確認することができる制御装置及び制御方法並びに制御プログラムの提供。
【解決手段】画像形成装置を制御する制御装置に、ハードウェア又はソフトウェア(プリンタドライバ)として設定制御部を設け、設定制御部は、印刷条件を設定するための各種項目がタブで分類された設定画面(例えば、ドキュメントプロパティ画面)における各種項目の設定状態を確認するための設定確認画面50(例えば、お気に入り設定の編集画面)を表示部に表示させる際に、設定画面に表示されるチェックボックスなどの図形を表示したり、設定画面における各項目の主従関係に基づいてインデント表示するなど、設定画面の表示形態に基づいて設定確認画面50の表示を制御する。これにより、設定確認画面50から設定画面をイメージすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置及び制御方法並びに制御プログラムに関し、特に、画像形成装置を制御する制御装置及び該制御装置における制御方法並びに該制御装置で動作する制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機能やファクシミリ機能、プリンタ機能、スキャナ機能などを備える複写機や複合機(以下、これらを総称して画像形成装置と呼ぶ。)が普及している。この画像形成装置をネットワークプリンタとして利用して印刷を実行する場合、まず、ネットワークに接続されているコンピュータ端末にインストールされている文書アプリケーションを用いて文書を作成した後、画像形成装置を制御するためのソフトウェア(プリンタドライバ)を用いて、ページ記述言語(PDL:Page Description Language)形式の印刷データに変換して画像形成装置に送信し、画像形成装置では、印刷データを解析して中間データを生成した後、ビットマップデータに変換して紙媒体に出力する。
【0003】
上記文書の印刷に際して、プリンタドライバにより表示される画面(例えば、ドキュメントプロパティ画面)を用いて各種印刷条件を設定することになるが、このドキュメントプロパティ画面で設定する項目は多数あるため、各々の項目をどのように設定したかを確認しやすくすることが望まれる。そこで、例えば、下記特許文献1には、ディスプレイ画面の上側に、各種条件を設定するための基本操作画面を表示し、画面の左側に、各項目の設定状態を一覧表示する設定内容確認画面を表示し、画面の右側に、設定内容確認画面で指示されたタブの設定項目の詳細設定用画面を表示する構成が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−54432号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記ドキュメントプロパティ画面は、通常、設定すべき複数の項目がタブで分類された画面構成になっているため、個々のタブに対応する画面に、その画面内の項目の設定状態を一覧表示する設定内容確認画面が表示されても、全項目の設定内容を確認することはできない。そこで、所定の操作により、全ての項目の設定内容が表示される設定確認画面を表示して、この設定確認画面で設定内容をまとめて確認できるようにしている。
【0006】
しかしながら、従来の設定確認画面には、各々の項目の名称やその設定情報が単に羅列して表示されるだけであり、ドキュメントプロパティ画面などの設定画面における各項目の表示形態と、設定確認画面における各項目の表示形態とが一致していないため、双方の画面の対応関係がわかりにくいという問題があった。
【0007】
具体的に説明すると、図10に示すような設定画面(ドキュメントプロパティ画面44)で各種項目を設定する場合、所定の項目に設けられたチェックボックスをチェックして設定を行う項目を選択し、選択した項目に対して、プルダウンメニューの中から所望の条件を選択したり、所望の条件を入力するなどの操作を行うことになるが、図11に示すように、従来の設定確認画面60には、設定表示欄62に、各々の項目の名称とその設定情報とが羅列して表示されるだけであるため、設定確認画面60を見てもドキュメントプロパティ画面40をイメージすることができず、各々の項目の設定状態を容易に確認することができない。
【0008】
このような問題は、ドキュメントプロパティ画面40で設定した項目を確認する場合に限らず、設定画面で設定した任意の項目の設定状態を設定確認画面で確認する場合において同様に生じる。
【0009】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、設定画面で設定した項目の設定状態を設定確認画面で容易に確認することができる制御装置及び制御方法並びに制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明は、設定画面で設定された項目の設定状態が表示される設定確認画面を表示部に表示させる設定制御部を少なくとも備える制御装置であって、前記設定制御部は、前記設定画面における、前記項目の名称と、前記項目の設定内容を示す設定情報と、前記項目の有効或いは無効を選択するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース・エレメント(以下、GUIエレメント)が配置されている場合は該GUIエレメントを指し示す図形と、を前記設定確認画面に表示させるものである。
【0011】
本発明においては、前記設定制御部は、前記名称と前記設定情報と前記図形と、を前記設定画面に表示される形態に基づいて前記設定確認画面に表示させる構成とすることができる。
【0012】
また、本発明においては、前記設定制御部は、前記設定画面の特定の項目に対して詳細項目が設定された場合に、前記設定確認画面に、前記詳細項目を前記特定の項目に対して位置をずらして表示させる構成とすることができる。
【0013】
また、本発明は、設定可能な項目が表示される設定画面を表示部に表示させる第1のステップと、前記設定画面で設定された前記項目の設定状態が表示される設定確認画面を前記表示部に表示させる第2のステップと、を少なくとも有する制御方法であって、前記第2のステップでは、前記設定画面における、前記項目の名称と、前記項目の設定内容を示す設定情報と、前記項目の有効或いは無効を選択するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース・エレメント(以下、GUIエレメント)が配置されている場合は該GUIエレメントを指し示す図形と、を前記設定確認画面に表示させるものである。
【0014】
本発明においては、前記第2のステップでは、前記名称と前記設定情報と前記図形と、を前記設定画面に表示される形態に基づいて前記設定確認画面に表示させる構成とすることができる。
【0015】
また、本発明においては、前記第1のステップで、前記設定画面の特定の項目に対して詳細項目が設定された場合に、前記第2のステップでは、前記設定確認画面に、前記詳細項目を前記特定の項目に対して位置をずらして表示させる構成とすることができる。
【0016】
また、本発明は、制御装置で実行される制御プログラムであって、コンピュータを、設定画面で設定された項目の設定状態が表示される設定確認画面を表示部に表示させる際に、前記設定画面における、前記項目の名称と、前記項目の設定内容を示す設定情報と、前記項目の有効或いは無効を選択するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース・エレメント(以下、GUIエレメント)が配置されている場合は該GUIエレメントを指し示す図形と、を前記設定確認画面に表示させる設定制御部、として機能させるものである。
【0017】
このように、本発明では、設定確認画面には、項目の名称と設定情報と図形とが設定画面に表示される形態で表示されるため、設定確認画面を見て設定画面をイメージすることができ、これにより、各項目の設定状態を容易に確認することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の制御装置及び制御方法並びに制御プログラムによれば、設定画面で設定した項目の設定状態を設定確認画面で容易に確認することができる。
【0019】
その理由は、制御装置の設定制御部(又は制御プログラム)は、設定画面(例えば、ドキュメントプロパティ画面)で設定された各種項目の設定状態を確認するための設定確認画面を表示部に表示させる際に、各項目の名称と該項目の設定情報と必要に応じて該項目の有効或いは無効を選択するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース・エレメント(GUIエレメント)が配置されている場合は該GUIエレメントを指し示す図形とを、設定画面に表示される形態に基づいて表示させるため、設定確認画面を見て設定画面をイメージすることができ、設定画面と設定確認画面とを対応付けることができるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、その好ましい一実施の形態において、画像形成装置を制御する制御装置に、ハードウェア又はソフトウェア(プリンタドライバ)として設定制御部を設け、設定制御部は、印刷条件を設定するための各種項目がタブで分類された設定画面(例えば、ドキュメントプロパティ画面)における各種項目の設定状態を確認/保存するための設定確認画面(例えば、お気に入り設定の編集画面)を表示部に表示させる際に、設定確認画面に各々の項目の名称や設定情報を単に羅列して表示するのではなく、設定画面に表示されるチェックボックス、ラジオボタン、トグルスイッチなどの、設定項目自体の有効/無効(或いは、選択/非選択)を選択するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース・エレメント(GUIエレメント)を指し示す図形を表示したり、設定画面における各項目の主従関係に基づいてインデント表示するなど、設定画面に表示される形態に基づいて設定確認画面の表示を制御する。これにより、ユーザは設定確認画面から設定画面をイメージすることができるため、項目の設定状態を容易に確認することができる。
【実施例】
【0021】
上記した本発明の一実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る制御装置及び制御方法並びに制御プログラムについて、図1乃至図9を参照して説明する。図1は、本実施例の印刷システムの構成を模式的に示す図である。また、図2は、コンピュータ端末の構成を示すブロック図、図3は、プリンタドライバによりコンピュータ端末で実行される機能を示すブロック図であり、図4は、画像形成装置の構成を示すブロック図である。また、図5は、本実施例のコンピュータ端末における制御手順を示すフローチャート図であり、図6乃至図9は、コンピュータ端末の表示部に表示される画面の構成例を示す図である。
【0022】
図1に示すように、本実施例の印刷システム10は、文書を作成するアプリケーション(以下、文書アプリケーションと呼ぶ。)で作成したデータ(以下、文書データと呼ぶ。)又は文書データをページ記述言語に変換したデータ(以下、印刷データと呼ぶ。)に基づいて印刷を指示する1又は複数の制御装置(以下、コンピュータ端末20とする。)と、コンピュータ端末20から取得した文書データ又は印刷データに基づいて印刷を実行するプリンタやデジタル複合機などの1又は複数の画像形成装置30とを備え、コンピュータ端末20と画像形成装置30とは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの通信ネットワークを介して接続されている。
【0023】
また、図2に示すように、コンピュータ端末20は、CPU(Central Processing Unit)21a、ROM(Read Only Memory)21b、RAM(Random Access Memory)21cなどで構成される制御部21と、プログラムやデータを記憶するハードディスクなどの記憶部22と、各種操作を行うキーボードやマウスなどの操作部23と、後述する各種画面を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示部24と、通信ネットワークに接続するためのNIC(Network Interface Card)やモデムなどのネットワーク接続部25とを備え、OS(Operating System)や文書アプリケーション、画像形成装置30を制御するためのデバイスドライバ(以下、プリンタドライバと呼ぶ。)は、通常、ROM21b又は記憶部22からRAM21cに読み込まれてCPU21a上で実行される。
【0024】
また、図3に示すように、上記プリンタドライバは、コンピュータ端末20の制御部21を、文書データをページ記述言語に変換して印刷データを生成する印刷データ生成部26、画像形成装置30に印刷を実行させるための条件を定める各種項目をユーザに設定させるための設定画面(例えば、後述するドキュメントプロパティ画面)や各種項目の設定状態の確認や保存を行うための設定確認画面(例えば、後述するお気に入り設定の編集画面)などを表示部24に表示させる設定制御部27、印刷データなどを画像形成装置30に送信して印刷を指示する印刷指示部28などとして機能させる。
【0025】
なお、図1では、コンピュータ端末20としてパーソナルコンピュータを示しているが、コンピュータ端末20は文書データに基づく印刷が指示可能な機器であればよく、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)や携帯電話機などとしてもよい。また、図1では、文書アプリケーションやプリンタドライバをコンピュータ端末20のROM21bや記憶部22に記憶させる構成としたが、これらのプログラムを通信ネットワークで接続される他のコンピュータ端末やサーバなどに記憶しておき、他のコンピュータ端末やサーバから読み出して実行する構成としてもよいし、他のコンピュータ端末やサーバ上で動作させる構成としてもよい。
【0026】
また、図3では、プリンタドライバは、コンピュータ端末20の制御部21を、印刷データ生成部26、設定制御部27、印刷指示部28として機能させる構成としたが、文書データがXPS(XML Paper Specification)に基づいて作成されたデータ、PDF(Portable Document Format)データ、PS(Post Script)やPCL(Printer Control Language)等で記述されたデータの場合は画像形成装置30で文書データを利用することができるため、その場合は印刷データ生成部26を省略することもできるし、文書アプリケーションやOSが印刷指示部28としての機能を有する場合は、印刷指示部28を省略することもできる。
【0027】
また、図4に示すように、画像形成装置30は、CPU31a、ROM31b、RAM31c、HDD32、USB I/F33、LAN I/F34、表示操作部35、言語解析部36、画像処理部37、印刷部38などで構成され、これらはバスを介して接続されている。
【0028】
ROM31bは、画像形成装置30全体の動作を制御するためのプログラム等を記憶する。RAM31cは、CPU31aによる制御に必要なデータ及び制御動作時に一時記憶が必要なデータ等を記憶する。そして、CPU31aはROM31b、RAM31cと協働して画像形成装置全体の動作を制御する制御部31として機能する。
【0029】
HDD32は、コンピュータ端末20から取得した印刷データなどを保存する。
【0030】
LAN I/F34は、NICやモデムなどの通信ネットワークに接続するためのインターフェースであり、コンピュータ端末20から印刷データなどを受信する。
【0031】
USB I/F33は、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのデバイスを接続するためのインターフェースである。
【0032】
表示操作部35は、LCDなどの表示部と表示部を覆うタッチパネルなどの操作部から構成され、CPU31aからの表示信号に従って、アイコンやキーボタン、印刷に必要な各種設定をLCD等に表示すると共に、タッチパネル等から入力される操作信号をCPU31aに出力する。
【0033】
言語解析部36は、LAN I/F34を介してコンピュータ端末20から取得した印刷データを解析し、印刷データをビットマップ形式のデータ(以下、ビットマップデータと呼ぶ。)に展開する前の中間形式のデータ(以下、中間データと呼ぶ。)を作成する処理を行う。
【0034】
画像処理部37は、言語解析部36により作成された中間データから印刷可能なビットマップデータを作成する処理を行う。
【0035】
印刷部38は、画像処理部37により作成されたビットマップデータに基づいて、上記パラメータで特定される印刷モードに従って印刷を行う。具体的には、帯電装置により帯電された感光体ドラムに露光装置からビットマップデータに応じた光を照射して静電潜像を形成し、現像装置で帯電したトナーを付着させて現像し、そのトナー像を一次転写ローラ、二次転写ベルトを介して紙媒体に転写して定着装置で定着させる処理を行う。
【0036】
なお、言語解析部36や画像処理部37はハードウェアとして構成してもよいし、コンピュータを言語解析部36や画像処理部37として機能させるプログラムとして構成して制御部31上で動作させる構成としてもよい。また、図4は、本実施例の画像形成装置30の一例であり、例えば、USB I/F33などを省略してもよいし、ステープル処理やパンチ処理などを行うフィニッシャなどを追加してもよい。
【0037】
ここで、ドキュメントプロパティ画面で設定した各種項目の設定状態を確認する場合、ドキュメントプロパティ画面で所定の操作(例えば、お気に入りの追加や編集ボタンの押下)を行って設定確認画面を表示させ、その設定確認画面に一覧表示された情報を利用して確認を行っていたが、図11に示すように、従来の設定確認画面60には、各々の項目の名称や項目の設定状態を示す情報(以下、設定情報と呼ぶ。)が単に羅列して表示されるだけであったため、設定確認画面60とドキュメントプロパティ画面とを対応付けることが困難であった。
【0038】
そこで、本実施例では、上記設定制御部27(又はプリンタドライバ)は、設定画面(例えば、ドキュメントプロパティ画面)で設定された各種項目の設定状態を確認/保存するための設定確認画面(例えば、お気に入り設定の編集画面)を表示部24に表示させる際に、設定画面と設定確認画面とで、各項目が同じように表示されるように制御して、設定確認画面から設定画面をイメージできるようにし、各種項目の設定状態を容易に確認できるようにする。
【0039】
具体的に説明すると、ドキュメントプロパティ画面40は、図6に示すように、基本設定、レイアウト、仕上げ、カバーシート/挿入紙、スタンプ/ページ印字、画像品質などの各種項目が複数のタブ41で分類されており、各々のタブ41を選択すると、そのタブ41に対応する画面(図6はレイアウトタブが選択された場合を示している。)が表示される。
【0040】
また、各々のタブ41に対応する画面には、お気に入りの欄が設けられており、その中の追加ボタンや編集ボタンを押下すると、図8に示すような、お気に入り設定の確認や編集、保存を行うための設定確認画面50が表示される。この設定確認画面50には、お気に入り設定を選択するための設定選択欄51と、選択したお気に入り設定の具体的内容が表示される設定表示欄52などが設けられている。
【0041】
そして、設定制御部27(又はプリンタドライバ)は、表示部24に設定確認画面50を表示させる際に、設定表示欄52には、図6に示すドキュメントプロパティ画面40に表示される形態(例えば、項目の構成や表示位置、表示順序、外観、色など)に基づいて、各項目の設定状態を表示させる。
【0042】
例えば、図6のドキュメントプロパティ画面40は、基本設定、レイアウト、仕上げ、カバーシート/挿入紙、スタンプ/ページ印字、画像品質などタブ41で分類されていることから、図8の設定確認画面50の設定表示欄52も、同じ名称、同じ順序のタブ41を表示して、タブ41毎に項目を確認できるようにする。また、図6のレイアウトタブに対応する画面には、ページ割付や180度回転、白紙抑制、章分け、とじしろ、画像シフトの各項目にチェックボックスが設けられており、ページ割付のチェックボックスのみチェックされていることから、設定確認画面50の設定表示欄52も、同じ名称の項目を同じ順序で表示すると共に、チェックボックスのある項目には同様にチェックボックスを表示し、更に、ページ割付のチェックボックスにのみチェックマークを表示する。
【0043】
また、図6のドキュメントプロパティ画面40におけるページ割付の項目は詳細設定が可能であり、ページ割付詳細ボタンを押下すると、図7に示すようなページ割付詳細画面43が表示され、ページ割付詳細画面43内に順序や境界を設定する項目が表示されることから、設定確認画面50の設定表示欄52には、ページ割付の項目と順序や境界の項目とを単に羅列するのではなく、順序や境界の項目をページ割付の項目よりも右にずらして(すなわち、段違いに)表示し、主となる基本項目と従となる詳細項目との主従関係を明確にする。その場合においても、境界の項目にはチェックボックスがあることから、設定確認画面50の設定表示欄52も、境界の項目にチェックボックスを表示する。
【0044】
なお、ドキュメントプロパティ画面40と設定確認画面50とは各項目の設定状態が容易に対比できる構成であればよく、文字や図形の大きさや形状、色などは多少異なっていてもよいし、対比が可能であれば、例えば、設定確認画面50の設定表示欄52にチェックボックスの代わりにトグルスイッチを表示するなどの変更も可能である。また、設定確認画面50の設定表示欄52には、必ずしも、ドキュメントプロパティ画面40に表示される全ての項目を表示させる必要はなく、図9に示すように、一部の項目(例えば、主要な項目やデフォルトの設定を変えた項目)を表示してもよい。
【0045】
次に、図5のフローチャート図を参照して、本実施例のコンピュータ端末20で実行される制御について具体的に説明する。
【0046】
まず、ユーザの所定の操作により、制御部21は、ROM21bや記憶部22、又は、通信ネットワークを介して接続されている他のコンピュータ端末やサーバなどから文書アプリケーションを読み出して起動、又は、他のコンピュータ端末やサーバ上で文書アプリケーションを起動させる。そして、ユーザは、文書アプリケーションを用いて印刷対象となる文書データを作成する。なお、文書データは本ステップで作成したものに限らず、予め作成した文書データをROM21bや記憶部22、他のコンピュータ端末やサーバなどから取得してもよい。
【0047】
次に、ユーザが文書アプリケーションの画面において所定の操作を行うと、ステップS101で、制御部21は、表示部24に、印刷を実行する画像形成装置30の選択や印刷ページ、枚数などの設定を行うための印刷設定画面を表示させる。
【0048】
次に、ユーザが、印刷設定画面の所定のボタン(通常はプロパティボタン)を押下すると、ステップS102で、制御部21は、OSの印刷機能によりプリンタドライバを参照して設定制御部27として動作し、制御部21の設定制御部27(又はプリンタドライバ)は、表示部24に、図6に示すようなドキュメントプロパティ画面40を表示させる。なお、ここでは、コンピュータ端末20上でプリンタドライバを動作させる構成としているが、通信ネットワークを介して接続されている他のコンピュータ端末やサーバのプリンタドライバが共有可能な場合は、他のコンピュータ端末やサーバ上でプリンタドライバを動作させてもよい。
【0049】
そして、ユーザがドキュメントプロパティ画面40の所定のタブを選択すると、制御部21の設定制御部27(又はプリンタドライバ)は、表示部24に、所定のタブに対応する画面を表示させ、ユーザがその画面又はその画面から遷移する詳細画面に表示される各項目の設定を行うと、各項目の名称、その設定情報(ユーザが設定しなかった項目に関してはデフォルトの設定情報)、他の項目との主従関係、チェックボックスの有無などを対応付けて、記憶部22やRAM21cなどに記憶する。
【0050】
次に、ステップS103で、ユーザは、各種項目の設定を確認するか否かを判断し、設定を確認する場合は、ドキュメントプロパティ画面40で所定の操作(お気に入り欄の編集ボタンの押下)を行うと、ステップS104で、制御部21の設定制御部27(又はプリンタドライバ)は、表示部24に、図8に示すような設定確認画面50を表示させる。
【0051】
次に、ユーザが設定確認画面50の設定選択欄51で所望の設定を選択すると、ステップS105で、制御部21の設定制御部27(又はプリンタドライバ)は、選択された設定に対応する項目の名称、設定情報、他の項目との主従関係、チェックボックスの有無などを記憶部22やRAM21cから取得し、ステップS106で、それらの情報に基づいて、設定表示欄52に各項目を表示する。
【0052】
その際、前述したように、各項目の名称及び設定情報を単に羅列するのではなく、ドキュメントプロパティ画面40と同様にタブ41で分類して表示し、ドキュメントプロパティ画面40の表示順序に従って各項目を配列する。また、ドキュメントプロパティ画面40にチェックボックスなどの図形が表示されている場合は、対応する項目にチェックボックスやチェックマークなどの図形を表示する。また、詳細項目が設定されている場合は、インデント表示によって項目の主従関係を明確にする。
【0053】
次に、ユーザは、設定確認画面50の設定表示欄52を見て各項目の設定状態を確認し、更に、他の設定を確認する場合(ステップS107の”No”の場合)は、ステップS104に戻って同様の処理を繰り返す。
【0054】
そして、設定状態の確認が終了したら(ステップS107の”Yes”の場合)、ドキュメントプロパティ画面40のOKボタンを押下して印刷設定画面に戻り、印刷設定画面の所定のボタン(印刷ボタン)を押下すると、ステップS108で、制御部21の印刷データ生成部26(又はプリンタドライバ)は、文書データをページ記述言語に変換して印刷データを生成し、ステップS109で、制御部21の印刷指示部28(又はプリンタドライバ)は、印刷データとドキュメントプロパティ画面40の各項目の設定情報とを画像形成装置30に送信して、画像形成装置30に文書データの印刷を実行させる。
【0055】
このように、本実施例では、制御部21の設定制御部27(又はプリンタドライバ)は、ドキュメントプロパティ画面40で設定される各種項目の設定状態を確認するための設定確認画面50を表示部24に表示させる場合に、各項目の名称とその設定情報と必要に応じてチェックボックスなどの図形とを、ドキュメントプロパティ画面40に表示される形態に基づいて表示させる制御を行うため、設定確認画面50を見てドキュメントプロパティ画面40の設定をイメージすることができ、各項目の設定状態を容易に確認することができる。
【0056】
なお、上記実施例では、プリンタドライバにより表示されるドキュメントプロパティ画面を例にして説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば、文書アプリケーションにより表示される画面を用いて各種設定及びその確認を行う場合など、任意の画面で設定した項目の設定状態を他の画面で確認する場合に対して、同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、画像形成装置を制御する制御装置及び該制御装置における制御方法並びに該制御装置で動作する画像形成装置を制御するためのプリンタドライバに限らず、各種項目の設定及び確認を行う制御装置及び該制御装置における制御方法並びに設定を制御するプログラムに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施例に係る印刷システムの構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係るコンピュータ端末の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例に係るプリンタドライバによりコンピュータ端末で実行される機能を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施例に係るコンピュータ端末における制御手順を示すフローチャート図である。
【図6】本発明の一実施例に係るコンピュータ端末の表示部に表示されるドキュメントプロパティ画面の構成例を示す図である。
【図7】本発明の一実施例に係るコンピュータ端末の表示部に表示されるページ割付詳細画面の構成例を示す図である。
【図8】本発明の一実施例に係るコンピュータ端末の表示部に表示される設定確認画面の構成例を示す図である。
【図9】本発明の一実施例に係るコンピュータ端末の表示部に表示される設定確認画面の設定表示欄の他の構成例を示す図である。
【図10】従来技術の設定画面(ドキュメントプロパティ画面)の構成例を示す図である。
【図11】従来技術の設定確認画面の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
10 印刷システム
20 コンピュータ端末
21 制御部
21a CPU
21b ROM
21c RAM
22 記憶部
23 操作部
24 表示部
25 ネットワーク接続部
26 印刷データ生成部
27 設定制御部
28 印刷指示部
30 画像形成装置
31a CPU
31b ROM
31c RAM
32 HDD
33 USB I/F
34 LAN I/F
35 表示操作部
36 言語解析部
37 画像処理部
38 印刷部
40 ドキュメントプロパティ画面
41 タブ
42 チェックボックス
43 ページ割付詳細画面
44 ドキュメントプロパティ画面(従来技術)
50 設定確認画面
51 設定選択欄
52 設定表示欄
60 設定確認画面
61 設定選択欄
62 設定表示欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定画面で設定された項目の設定状態が表示される設定確認画面を表示部に表示させる設定制御部を少なくとも備える制御装置であって、
前記設定制御部は、前記設定画面における、前記項目の名称と、前記項目の設定内容を示す設定情報と、前記項目の有効或いは無効を選択するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース・エレメント(以下、GUIエレメント)が配置されている場合は該GUIエレメントを指し示す図形と、を前記設定確認画面に表示させることを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記設定制御部は、前記名称と前記設定情報と前記図形と、を前記設定画面に表示される形態に基づいて前記設定確認画面に表示させることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
【請求項3】
前記設定制御部は、前記設定画面の特定の項目に対して詳細項目が設定された場合に、前記設定確認画面に、前記詳細項目を前記特定の項目に対して位置をずらして表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
設定可能な項目が表示される設定画面を表示部に表示させる第1のステップと、
前記設定画面で設定された前記項目の設定状態が表示される設定確認画面を前記表示部に表示させる第2のステップと、を少なくとも有する制御方法であって、
前記第2のステップでは、前記設定画面における、前記項目の名称と、前記項目の設定内容を示す設定情報と、前記項目の有効或いは無効を選択するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース・エレメント(以下、GUIエレメント)が配置されている場合は該GUIエレメントを指し示す図形と、を前記設定確認画面に表示させることを特徴とする制御方法。
【請求項5】
前記第2のステップでは、前記名称と前記設定情報と前記図形と、を前記設定画面に表示される形態に基づいて前記設定確認画面に表示させることを特徴とする請求項4記載の制御方法。
【請求項6】
前記第1のステップで、前記設定画面の特定の項目に対して詳細項目が設定された場合に、
前記第2のステップでは、前記設定確認画面に、前記詳細項目を前記特定の項目に対して位置をずらして表示させることを特徴とする請求項4又は5に記載の制御方法。
【請求項7】
制御装置で実行される制御プログラムであって、
コンピュータを、
設定画面で設定された項目の設定状態が表示される設定確認画面を表示部に表示させる際に、
前記設定画面における、前記項目の名称と、前記項目の設定内容を示す設定情報と、前記項目の有効或いは無効を選択するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェース・エレメント(以下、GUIエレメント)が配置されている場合は該GUIエレメントを指し示す図形と、を前記設定確認画面に表示させる設定制御部、として機能させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項8】
前記設定制御部は、前記名称と前記設定情報と前記図形と、を前記設定画面に表示される形態に基づいて前記設定確認画面に表示させることを特徴とする請求項7記載の制御プログラム。
【請求項9】
前記設定制御部は、前記設定画面の特定の項目に対して詳細項目が設定された場合に、前記設定確認画面に、前記詳細項目を前記特定の項目に対して位置をずらして表示させることを特徴とする請求項7又は8に記載の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−186114(P2008−186114A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−17379(P2007−17379)
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】