説明

加熱装置

【課題】被加熱流体を加熱する加熱装置におけるエネルギー効率を向上させると同時に上記加熱装置のさらなる小型化を図る。
【解決手段】被加熱流体Wを加熱する加熱装置であって、可燃燃料を含む未燃ガスG1が流れる第1流路R1と、消炎距離よりも小さく設定されたノズル孔12を介してかつ火炎の維持が可能な流速にて上記第1流路R1から噴出された上記未燃ガスG1が燃焼されると共に上記燃焼による燃焼ガスG2が流れ、上記第1流路R1の周りに形成される第2流路R2と、上記被加熱流体Wが流れ、上記第2流路R2の周りに形成される第3流路R3とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被加熱流体を加熱する加熱装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
飲食店や宿泊施設等においては、調理用の蒸気や風呂場用の温水を得るための小型の加熱装置が設置される場合がある。
例えば、特許文献1には、燃焼用空気と共に燃料を燃焼させることによって生じた高温の燃焼ガスによって配管内を流れる水を加熱し、これによって蒸気を得る加熱装置が開示されている。
また、加熱装置は、蒸気や温水の生成のためのみならず、様々な流体(被加熱流体)を加熱する際に用いられている。
【特許文献1】特開2007−139358号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、従来の加熱装置においては、燃焼に用いられる燃焼用空気や燃料の温度が低いため、冷たい被加熱流体が流れる配管に直接火炎が触れると火炎自体が不安定となり未燃分が多量に発生する。このため、従来の加熱装置においては、大きな燃焼室で燃焼させたのちに、上述のように燃焼ガスによって被加熱流体を加熱している。よって、大きな燃焼室から周囲に放熱される熱量が多くなり、エネルギー効率が低下してしまう。
また、従来の加熱装置においては、完全燃焼するために大きな燃焼室が必要とされている。このため、十分に加熱装置を小型化することができない。
【0004】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、被加熱流体を加熱する加熱装置におけるエネルギー効率を向上させると同時に上記加熱装置のさらなる小型化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、被加熱流体を加熱する加熱装置であって、可燃燃料を含む未燃ガスが流れる第1流路と、消炎距離よりも小さく設定されたノズル孔を介してかつ火炎の維持が可能な流速にて上記第1流路から噴出された上記未燃ガスが燃焼されると共に上記燃焼による燃焼ガスが流れ、上記第1流路の周りに形成される第2流路と、上記被加熱流体が流れ、上記第2流路の周りに形成される第3流路とを備えることを特徴とする。
【0006】
このような特徴を有する本発明によれば、未燃ガスが流れる第1流路周りに第2流路が形成され、当該第2流路に燃焼ガスが流される。このため、第1流路を流れる未燃ガスが、第2流路を流れる高温の燃焼ガスによって加熱される。また、未燃ガスが消炎距離よりも小さく設定されたノズル孔を介してかつ火炎の維持が可能な流速にて上記第1流路から噴出されることによって安定した火炎が形成される。
そして、本発明によれば、安定した火炎により未燃ガスが燃焼されると共に燃焼ガスが流れる第2流路の周りに第3流路が形成され、当該第3流路に被加熱流体が流される。
【0007】
また、本発明においては、上記第3流路の外側領域であって上記第2流路と反対側の領域に、上記第2流路から上記燃焼ガスを導入する導入部を備えるという構成を採用する。
【0008】
また、本発明においては、上記第1流路が第1配管の内部空間から構成され、上記第2流路が上記第1配管と該第1配管を同心円状に囲う第2配管とに挟まれた空間から構成され、上記第3流路が上記第2配管と該第2配管を同心円状に囲う第3配管とに挟まれた空間から構成されるという構成を採用する。
【0009】
また、本発明においては、上記第1流路が第1配管の内部空間から構成され、上記第3流路が上記第1配管を中心として上記第1配管から離間して配列される複数の第4配管の内部空間から構成され、上記第2流路が上記第1配管と上記第4配管と上記第4配管同士の間を閉鎖する隔壁とによって囲まれた空間から構成されるという構成を採用する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、未燃ガスが流れる第1流路周りに第2流路が形成され、当該第2流路に燃焼ガスが流される。このため、第1流路を流れる未燃ガスが、第2流路を流れる高温の燃焼ガスによって加熱される。また、未燃ガスが消炎距離よりも小さく設定されたノズル孔を介してかつ火炎の維持が可能な流速にて上記第1流路から噴出されることによって安定した火炎が形成される。このように安定した火炎は、冷たい被加熱流体と接する壁面に直接触れても安定に燃焼することが可能で、さらに当該壁面へ効率的に熱を伝達することが可能となる。
そして、本発明によれば、安定した火炎により未燃ガスが燃焼されると共に燃焼ガスが流れる第2流路の周りに第3流路が形成され、当該第3流路に被加熱流体が流される。
この結果、第3流路に流れる被加熱流体は、安定した火炎にて第3流路が直接加熱されることによって加熱される。したがって、燃焼ガスによってのみ被加熱流体の流路を加熱する場合と比較して、効率的に被加熱流体に熱量を伝熱することができる。よって、被加熱流体を加熱する加熱装置におけるエネルギー効率を向上させることができる。
【0011】
また、本発明によれば、第1流路を流れる未燃ガスが第2流路を流れる高温の燃焼ガスによって加熱され、この加熱された未燃ガスが消炎距離よりも小さく設定されたノズル孔を介してかつ火炎の維持が可能な流速にて上記第1流路から噴出されることによって燃焼される。このような構成を採用する場合には、未燃ガスが高温の燃焼ガスによって十分に加熱されるため、安定燃焼するために大きな燃焼室を必要とせず、マイクロチャネルの燃焼室にて燃焼を継続することが可能となる。
よって、本発明によれば、燃焼室を小さくし、加熱装置を小型化することが可能となる。
【0012】
このように、本発明によれば、被加熱流体を加熱する加熱装置におけるエネルギー効率を向上させると同時に上記加熱装置のさらなる小型化を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明に係る加熱装置の一実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、本発明に係る加熱装置の一例として小型ボイラを挙げて説明する。また、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0014】
(第1実施形態)
図1〜図3は、本実施形態の小型ボイラB1を模式的に示した概略構成図であり、図1が斜視図であり、図2が水平断面図であり、図3が鉛直断面図である。
これらの図に示すように、本実施形態の小型ボイラB1は、第1配管1(第1配管)と、第2配管2(第2配管)と、第3配管3(第3配管)とが平面視において同心に配置された三重管構造を有している。
【0015】
第1配管1は、鉛直方向に延在されると共に下端11が閉塞端とされる配管であり、下端11近傍の側壁部には直径が未燃ガスの消炎距離よりも小さく設定されたノズル孔12が複数形成されている。そして、第1配管1は、伝熱性の高い材料(例えば黄銅(真鍮)等)によって形成されている。
この第1配管1の内部空間は、可燃燃料が含まれた未燃ガスG1の流れる未燃ガス流路R1(第1流路)とされている。すなわち、本実施形態の小型ボイラB1において、未燃ガス流路R1は、第1配管1の内部空間から構成されている。
なお、第1配管1は、上端部が未燃ガス流路R1に未燃ガスG1を供給するための未燃ガス供給装置(不図示)に接続されている。
【0016】
また、未燃ガスG1としては、燃料と酸化剤の混合気を用いることができる。
燃料としては、石油燃料や、天然ガス等を用いることができる。
【0017】
第2配管2は、鉛直方向に延在されると共に第1配管1を同心円状に囲う配管であり、下端21が閉塞端とされ、第1配管1と同様に伝熱性の高い材料によって形成されている。
この第2配管2と第1配管1とに挟まれた空間は、上記未燃ガスG1が燃焼されると共に、未燃ガスG1が燃焼することによって生じる燃焼ガスG2が流れる燃焼ガス流路R2(第2流路)とされている。すなわち、本実施形態の小型ボイラB1において、燃焼ガス流路R2は、第1配管1と該第1配管1を同心円状に囲う第2配管2とに挟まれた空間から構成されている。
なお、燃焼ガス流路R2の下端近傍(ノズル孔12近傍)は、ノズル孔12から噴出した未燃ガスG1が燃焼する燃焼室Kとされている。そして、当該燃焼室Kには、不図示の着火装置が設けられている。
【0018】
第3配管3は、鉛直方向に延在されると共に第2配管2を同心円状に囲う配管であり、下端31が閉塞端とされている。なお、この第3配管3は、伝熱性の低い材料によって形成されることが好ましい。
この第3配管3と第2配管2とに挟まれた空間は、水(被加熱流体)Wが流れる水流路R3(第3流路)とされている。すなわち、本実施形態の小型ボイラB1において、水流路R3は、第2配管2と該第2配管2を同心円状に囲う第3配管3とに挟まれた空間から構成されている。
なお、水流路R3の下端近傍には、水流路R3に水Wを供給するための水供給部(不図示)が接続されており、当該水供給部によって水流路R3に流量調整された水Wが供給される。また、水流路R3の上端近傍には、水流路R3の水Wが蒸発することによって生成された蒸気を排出するための排出部(不図示)が接続されており、当該排出部によって水流路R3から流量調整された蒸気が外部に排出される。
【0019】
このような構成を有する本実施形態の小型ボイラB1においては、まず第1配管1に接続された未燃ガス供給装置から未燃ガスG1が未燃ガス流路R1に供給され、第1配管1に形成されたノズル孔12から噴出された未燃ガスG1に着火して燃焼させることによって燃焼室Kに火炎を形成する。そして、未燃ガスG1が燃焼されることによって生じた燃焼ガスG2が燃焼ガス流路R2を流れて排出される。
【0020】
このように燃焼室Kに火炎が形成されると、未燃ガス流路R1の周りに形成された燃焼ガス流路R2に高温の燃焼ガスG2が流れるため、未燃ガス流路R1を流れる未燃ガスG1が加熱される。すなわち、燃焼ガスG2の熱量が熱交換壁として機能する第1配管1を介して未燃ガスG1に伝熱され、この結果未燃ガスG1が加熱される。
【0021】
燃焼ガスG2と熱交換されることによって加熱された未燃ガスG1は、着火可能温度近傍まで加熱された状態でノズル孔12を介して第1配管1の外部に噴出される。そして、ノズル孔12から噴出された未燃ガスG1は、燃焼室Kに形成された火炎によって着火されて燃焼される。
【0022】
そして、第1配管1に形成されたノズル孔12が未燃ガスG1の燃焼室Kにおける燃焼環境での消炎距離よりも小さく設定されているため、火炎は、未燃ガス流路R1まで延焼しない。
このため、燃焼室Kにおいて火炎が安定され、燃焼が継続される。
【0023】
また、上述のように、燃焼室Kにおける燃焼が継続されている状態にて、未燃ガス流路R1を介して燃焼室Kに供給される未燃ガスG1は、燃焼ガス流路R2を流れる燃焼ガスG2によって加熱されている。このため、燃焼室Kを従来の加熱装置における燃焼室と比較して極めて小さくしても安定な火炎を形成することができる。
【0024】
このように燃焼室Kにて安定して火炎が形成されて燃焼が継続されている状態にて、水流路R3の水Wは、燃焼室Kの火炎、及び燃焼ガス流路R2の燃焼ガスG2によって加熱されて蒸発される。すなわち、火炎の熱量及び燃焼ガスG2の熱量が熱交換壁として機能する第2配管2を介して水Wに伝熱され、この結果水Wが加熱されて蒸発される。
そして、水Wが蒸発することによって生成された蒸気が不図示の排出部を介して小型ボイラB1の外部に排出される。
【0025】
以上のような本実施形態の小型ボイラB1によれば、未燃ガスG1が流れる未燃ガス流路R1周りに燃焼ガスG2が流れる燃焼ガス流路R2が形成される。このため、未燃ガス流路R1を流れる未燃ガスG1が、燃焼ガス流路R2を流れる高温の燃焼ガスG2によって加熱される。また、未燃ガスG1が消炎距離よりも小さく設定されたノズル孔12を介してかつ火炎の維持が可能な流速にて未燃ガス流路R1から噴出されることによって安定した火炎が形成される。このように安定した火炎は、冷たい水Wと接する壁面(第2配管2)に直接触れさせることが可能となる。
そして、本実施形態の小型ボイラB1によれば、安定した火炎が形成される燃焼ガス流路R2周りに水流路R3が形成され、当該水流路R3に水Wが流される。
この結果、水流路R3に流れる水Wは、安定した火炎にて水流路R3が直接加熱されることによって加熱される。したがって、燃焼ガスG2によってのみ水流路R3を加熱する場合と比較して、効率的に水Wに熱量を伝熱することができる。よって、本実施形態の小型ボイラB1によれば、エネルギー効率を向上させることができる。
【0026】
また、本実施形態の小型ボイラB1によれば、未燃ガス流路R1を流れる未燃ガスG1が燃焼ガス流路R2を流れる高温の燃焼ガスG2によって加熱され、この加熱された未燃ガスG1が消炎距離よりも小さく設定されたノズル孔12を介してかつ火炎の維持が可能な流速にて未燃ガス流路R1から噴出されることによって燃焼される。このような構成を採用する場合には、未燃ガスG1が高温の燃焼ガスG2によって十分に加熱されるため、小さな燃焼室Kにて安定燃焼を継続することが可能となる。
よって、本実施形態の小型ボイラB1によれば、燃焼室を小さくし、装置を小型化することが可能となる。
【0027】
このように、本実施形態の小型ボイラB1によれば、エネルギー効率を向上させると同時に装置のさらなる小型化を図ることが可能となる。
【0028】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0029】
図4及び図5は、本実施形態の小型ボイラB2を模式的に示した概略構成図であり、図4が水平断面図、図5が斜視図である。
これらの図に示すように、本実施形態の小型ボイラB2は、未燃ガス流路R1が上記第1実施形態の小型ボイラB1と同様に第1配管1の内部空間から構成され、水流路R3が第1配管1を中心として第1配管1から離間して配列される複数の第4配管4の内部空間から構成され、燃焼ガス流路R2が第1配管1と第4配管4と第4配管4同士の間を閉鎖する隔壁5とによって囲まれた空間から構成されている。
【0030】
そして、図5に示すように、隔壁5の高さは、第1配管1及び第4配管4の高さと比較して低く設定されている。この結果、小型ボイラB2の上部においては、第4配管4同士の間に隙間ができる。そして、当該隙間が燃焼ガスG2を水流路R3の外側領域であって、燃焼ガス流路R2と反対側の領域に燃焼ガスG2を導入する導入部6として機能する。
【0031】
このように構成された本実施形態の小型ボイラB2においては、上記第1実施形態と同様に、燃焼ガスG2と熱交換されることによって加熱された未燃ガスG1が燃焼ガス流路R2に噴出されて燃焼されて、新たに燃焼ガスG2が発生すると、当該燃焼ガスG2の一部が導入部6を介して第4配管4の裏側(燃焼ガス流路R2と反対側)に回り込む。このため、第4配管4の全周が燃焼ガスG2にて加熱され、より効率的に水Wを加熱することができる。
よって、本実施形態の小型ボイラB2によれば、エネルギー効率をより向上させることが可能となる。
【0032】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本第3実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0033】
図6は、本実施形態の小型ボイラB3の模式的な概略構成図であり、水平断面図である。
この図に示すように、本実施形態の小型ボイラB3は、第2配管2の外周面から水流路R3側に突設される複数のフィン10を備えている。このフィン10は、第2配管2と一体形成されており、第2配管2と同様に伝熱性の高い材料によって形成されている。
【0034】
このような構成を有する本実施形態の小型ボイラB3によれば、フィン10によって、燃焼ガス流路R2を流れる燃焼ガスG2と水流路R3を流れる水Wとの熱交換面積が増大し、より効率的に水Wを加熱することが可能となる。
したがって、本実施形態の小型ボイラB3によれば、エネルギー効率をさらに向上させることが可能となる。
【0035】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお、本第4実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0036】
図7は、本実施形態の小型ボイラB4の模式的な概略構成図であり、水平断面図である。
この図に示すように、本実施形態の小型ボイラB4においては、第2配管2が所定間隔で燃焼ガス流路R2側と水流路R3側とに屈曲されて星型形状とされている。
【0037】
このような構成を有する本実施形態の小型ボイラB4によれば、第2配管2が所定間隔で屈曲されて星型形状とされることによって、燃焼ガス流路R2を流れる燃焼ガスG2と水流路R3を流れる水Wとの熱交換面積が増大し、より効率的に水Wを加熱することが可能となる。
したがって、本実施形態の小型ボイラB4によれば、エネルギー効率をさらに向上させることが可能となる。
【0038】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る加熱装置の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0039】
例えば、上記実施形態においては、加熱装置の一例として小型ボイラを挙げて説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、水を加熱してお湯とする湯沸かし器や、油やガスを加熱する装置等に適用することもできる。また、大型のボイラや、加熱した粉流体を用いる流動床ボイラ等の工業製品に適用することもできる。
また、本発明の加熱装置を循環型の流動床ボイラに適用する場合には、燃焼ガスを用いて粉流体を搬送することもできる。
【0040】
また、上記第2実施形態においては、第4配管4が鉛直方向に延在する直管である構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第4配管4が鉛直方向を軸とする螺旋形状であっても構わない。
つまり、第4配管4の外形及び断面形状は任意に設定することができる。
また、上記第1〜第4実施形態における第1配管1、第2配管2、第3配管3の外形及び断面形状も一例であり、任意に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1実施形態における小型ボイラの模式的な概略構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態における小型ボイラの模式的な概略構成を示す水平断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態における小型ボイラの模式的な概略構成を示す鉛直断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態における小型ボイラの模式的な概略構成を示す水平断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態における小型ボイラの模式的な概略構成を示す斜視図である。
【図6】本発明の第3実施形態における小型ボイラの模式的な概略構成を示す水平断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態における小型ボイラの模式的な概略構成を示す水平断面図である。
【符号の説明】
【0042】
B1,B2,B3,B4……小型ボイラ(加熱装置)、1……第1配管、12……ノズル孔、2……第2配管、3……第3配管、4……第4配管、5……隔壁、6……導入部、R1……未燃ガス流路(第1流路)、R2……燃焼ガス流路(第2流路)、R3……水流路(第3流路)、G1……未燃ガス、G2……燃焼ガス、W……水(被加熱流体)、K……燃焼室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱流体を加熱する加熱装置であって、
可燃燃料を含む未燃ガスが流れる第1流路と、
消炎距離よりも小さく設定されたノズル孔を介してかつ火炎の維持が可能な流速にて前記第1流路から噴出された前記未燃ガスが燃焼されると共に前記燃焼による燃焼ガスが流れ、前記第1流路の周りに形成される第2流路と、
前記被加熱流体が流れ、前記第2流路の周りに形成される第3流路と
を備えることを特徴とする加熱装置。
【請求項2】
前記第3流路の外側領域であって前記第2流路と反対側の領域に、前記第2流路から前記燃焼ガスを導入する導入部を備えることを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
【請求項3】
前記第1流路が第1配管の内部空間から構成され、
前記第2流路が前記第1配管と該第1配管を同心円状に囲う第2配管とに挟まれた空間から構成され、
前記第3流路が前記第2配管と該第2配管を同心円状に囲う第3配管とに挟まれた空間から構成される
ことを特徴とする請求項1または2記載の加熱装置。
【請求項4】
前記第1流路が第1配管の内部空間から構成され、
前記第3流路が前記第1配管を中心として前記第1配管から離間して配列される複数の第4配管の内部空間から構成され、
前記第2流路が前記第1配管と前記第4配管と前記第4配管同士の間を閉鎖する隔壁とによって囲まれた空間から構成される
ことを特徴とする請求項1または2記載の加熱装置。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−210197(P2009−210197A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−53903(P2008−53903)
【出願日】平成20年3月4日(2008.3.4)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】