説明

加熱装置

【課題】改善された加熱装置を提案することである。
【解決手段】対流式の加熱装置は、この加熱装置を壁部に保持する壁部枠縁(50)を有し、この壁部枠縁(50)は、嵌合要素(53)を有する上端(51)と、この上端(51)へ向かって曲げられている下端(52)とを具備し、前記嵌合要素(53)は、前記壁部枠縁(50)の前記上端(51)に対し角度(α)だけ曲げられている嵌合フックを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱装置、特に対流式の加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、加熱装置のハウジングにある空気の加熱を、加熱された空気がハウジングの複数の開口部を通って逃げることができるように、行なうために用いられる加熱体を有する加熱装置を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許第1 323 992 B1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、改善された加熱装置を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一つの観点によれば、加熱装置、特に対流式の加熱装置であって、前記加熱装置を壁部に保持する壁部枠縁(50)を有し、この壁部枠縁(50)は、嵌合要素(53)を有する上端(51)と、この上端(51)へ向かって曲げられている下端(52)とを具備し、前記嵌合要素(53)は、前記壁部枠縁(50)の前記上端(51)に対し角度(α)だけ曲げられている嵌合フックを有する加熱装置が提供される。
【0006】
本発明の他の観点によれば、
加熱装置、特に対流式の加熱装置を取り付けるための壁部枠縁(50)であって、嵌合要素(53)を有する上端(51)と、この上端(51)へ向かって曲げられている下端(52)とを具備し、前記嵌合要素(53)は、前記壁部枠縁(50)の前記上端(51)に対し角度(α)だけ曲げられている嵌合フックを有する加熱装置が提供される。
【0007】
更にまた、本発明の他の観点によれば、
加熱装置、特に対流式の加熱装置であって、ハウジング(1)と、このハウジングに設けられた加熱体(80)と、この加熱体(80)を保持するためのホルダとを有し、このホルダは、前記加熱装置の前記ハウジングに固定するための固定ユニット(60)と、この固定ユニット(60)および前記加熱体(80)に固定するためのばねユニット(70)とを有し、このばねユニットは、前記固定ユニット(60)に固定される第1の端部(71)と、第1のアーム(72)および第2のアーム(73)を有する第2の端部(74)とを具備し、前記第1のアーム(72)は前記第2のアーム(73)よりも長く形成されている加熱装置が提供される
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、改良された加熱装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態を表わす加熱装置の正面図。
【図2】図1の加熱装置の側面斜視図。
【図3】加熱装置の制御ユニットの側面略図。
【図4】加熱装置の制御ユニットの平面略図。
【図5】制御装置すなわち制御ユニットの側面略図。
【図6】他の実施の形態を表わす制御装置の側面略図。
【図7】本発明の或る実施の形態を表わす制御装置の平面略図。
【図8】図1の加熱装置の制御ユニットの側面略図。
【図9】本発明の或る実施の形態を表わす制御ユニットの側面略図。
【図10】制御ユニットの平面略図。
【図11】制御ユニットの側面略図。
【図12】本発明の或る実施の形態を表わす制御ユニットの斜視略図。
【図13】制御ユニットの下側の部分斜視図。
【図14】制御ユニットの制御ダイヤルの斜視略図。
【図15】制御ユニットのハウジングの斜視図。
【図16】制御ユニットのハウジングの他の斜視図。
【図17】加熱装置用の保持手段すなわち壁部枠縁の断面図。
【図18】保持手段の斜視図。
【図19】加熱装置の加熱体用のホルダの斜視図。
【図20】加熱体用のホルダの他の斜視図。
【図21】加熱体用のホルダの更に他の斜視図。
【図22】加熱体用のホルダの斜視図。
【図23】加熱体用のホルダの固定ユニットの斜視図。
【図24】加熱体用のホルダのばね要素の斜視図。
【図25】ホルダ用の固定ユニットの他の斜視図。
【図26】図24に示すばね要素を有する、図23または図25に示す固定ユニットの、その断面略図。
【図27】加熱体用のホルダのためのばね要素の斜視図。
【図28】加熱体用のホルダの断面略図。
【図29】加熱体のホルダ用のばね要素の他の略図。
【図30】加熱体のホルダ用の固定ユニットの斜視図。
【図31】ばね要素を有する他の固定ユニットを示す図。
【図32】固定ユニットを有するばね要素を示す図。
【図33】V字形のまたは伸開線状の接触領域64aおよび接合斜面を有する固定ユニット60を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施の形態を詳述する。
【0011】
図1は本発明の実施の形態を表わす対流式の加熱装置の正面図を示す。
【0012】
加熱装置は、ハウジング1の上方領域に、換気用格子10を有するハウジング1を具備する。ハウジング1の上側20は、実質的に丸形にまたは湾曲にデザインされている。このことは、特に、加熱された空気が、僅かな乱流で、換気用格子10によって覆われた開口部から出ることができる、という利点を有する。
【0013】
図2は、図1の対流式の加熱装置の側面略図を示す。
【0014】
ハウジング1は、上方領域に、開口部を有し、開口部は換気用格子10によって覆われている。ここでは、上方領域は丸形または湾曲にデザインされている。更に、ハウジングは背面30を有する。この背面に装置を固定することができる。ハウジングの上方領域には、取外し可能な操作または制御ユニット40が設けられている。
【0015】
図3は制御ユニット40の略図を示す。
【0016】
制御ユニット40はオンオフスイッチ42と、加熱装置の加熱体を制御する制御装置すなわち制御ダイヤル41とを有する。更に、制御ユニット40は、加熱装置の給電ケーブル用の引っ張り解除ユニット43を有する。
【0017】
図4は図3に示す制御ユニット40の平面略図を示す。
【0018】
制御ユニットは、制御装置41と、オンオフスイッチ42と引っ張り解除ユニット43とを有する。ここでは、オンオフスイッチ42は、制御ユニット40の上方領域に設けられている。それ故に、加熱装置を容易な方法でオンオフにすることができる。何故ならば、オンオフスイッチ42は容易に接近可能だからである。
【0019】
図5は制御ユニット40の側面略図を示す。
【0020】
制御ユニット40は、同様に、制御装置41と、オンオフスイッチ42と、引っ張り解除ユニット43とを有する。
【0021】
図6は制御ユニット40bの略図を示す。
【0022】
制御ユニット40bは、オンオフスイッチ42bと、加熱装置の加熱体を制御する制御装置41bとを有する。更に、制御ユニット40bは、給電ケーブル用の引っ張り解除ユニット43bを有する。ここでは、オンオフスイッチ42bは、制御ユニット40bの側面に設けられている。
【0023】
図7は図6に示す制御ユニット40bの平面略図を示す。
【0024】
制御ユニットは、制御装置41bと、オンオフスイッチ42bと、引っ張り解除ユニット43bとを有する。ここでは、オンオフスイッチ42bは、制御ユニット40bの側面に設けられている。それ故に、加熱装置を容易な方法でオンオフにすることができる。何故ならば、オンオフスイッチ42bは容易に接近可能だからである。
【0025】
図8は制御ユニット40bの側面略図を示す。
【0026】
制御ユニット40bは、同様に、制御装置41bと、オンオフスイッチ42bと、引っ張り解除ユニット43bとを有する。
【0027】
図6から図8の他の実施の形態に示す制御ユニット40bの場合、オンオフスイッチ42bは制御ユニットの上方にではなく、制御ユニットの側面に設けられている。それ故に、オンオフスイッチ42bの容易な接近可能性が同様に保証されている。
【0028】
図9は制御ユニット40cの略図を示す。
【0029】
制御ユニット40cは、オンオフスイッチ42cと、加熱装置の加熱体を制御する制御装置41cとを有する。更に、制御ユニット40cは、給電ケーブル用の引っ張り解除ユニット43cを有する。ここでは、オンオフスイッチ42cは、制御ユニット40cの側面に設けられている。
【0030】
図10は図3に示す制御ユニット40cの平面略図を示す。
【0031】
制御ユニットは、制御装置41cと、オンオフスイッチ42cと、引っ張り解除ユニット43cとを有する。ここでは、オンオフスイッチ42cは制御ユニット40cの側面に設けられている。それ故に、加熱装置を容易な方法でオンオフにすることができる。何故ならば、オンオフスイッチ42cは容易に接近可能だからである。
【0032】
図11は制御ユニット40cの側面略図を示す。
【0033】
制御ユニット40cは、同様に、制御装置41cと、オンオフスイッチ42cと、引っ張り解除ユニット43cとを有する。
【0034】
引っ張り解除ユニット43および43bが実質的に矩形に形成されているのに対し、図9ないし11に示す引っ張り解除ユニット43cの両端は丸く形成されている。
【0035】
図12は加熱装置用の制御ユニット40の斜視図を示す。
【0036】
制御ユニットは、オンオフスイッチ42と、制御装置41と、引っ張り解除ユニット43と、上方の領域に、排気用格子48とを有する。更に、制御ユニット40のハウジングの上方領域には、引っ込み部分46が設けられている。それ故に、制御ユニットの内部にある加熱された空気が、排気用格子48を通って逃げることができる。
【0037】
図13は制御ユニット40の下方領域の部分の斜視図を示す。
【0038】
ここでは、特に、引っ張り解除ユニット43が示されている。引っ張り解除ユニットは、一方では、給電用ケーブルの引っ張り解除のために用いられ、他方では、給電用ケーブルを導くために用いられる。ここでは、引っ張り解除ユニット43は第1の部分43−1を有する。この第1の部分は第2の部分43−2に移行し、第2の部分は第1の部分よりも幅広く形成されている。この後に、第3の部分43−3が設けられている。第3の部分は、再度、実質的に第1の部分43−1の横断面に対応する。ここでは、第1のおよび第3の部分43−1,43−3の横断面は、給電用ケーブルをそこで導き入れることができるように、構成されている。ここでは、第2の部分43−2の横断面は、給電用ケーブルに設けられたケーブル拡張部をそこに設けることができるように、構成されている。給電用ケーブルの拡張部を第2の部分43−2に設けるとき、この配置が給電用ケーブルの引っ張り解除を可能にする。従って、VDE60335 1部、25条に基づくケーブルに、リングを有する分岐器具(Y)を取り付ける方法を保証することができる。引っ張り解除ユニット43の右隣には、冷却通路45が設けられている。それ故に、対流による冷却を可能にすることができる。
【0039】
図14は制御装置41の略図を示す。
【0040】
ここでは、制御装置がのこぎり形領域で丸く構成されていてもよい。
【0041】
図15は制御ユニット40のハウジングの斜視図を示す。
【0042】
ハウジングの下方領域には引っ張り解除ユニット43が示されており、上方領域には制御装置41用の複数の接続部41xが示されている。更に、引っ張り解除ユニット43の左隣および右隣に設けられている冷却通路45が示されている。従って、同様に、引っ張り解除ユニット43の冷却が達成される。それ故に、例えば、PVCケーブルを用いることができる。制御装置41用の接続部41xの領域には、2つのボルト41yが示されている。これらのボルトには、制御装置が嵌められる。それ故に、制御装置は実質的にカバーによって保持される。制御ユニット40の上方領域には、排気孔として用いられることができる、引っ込んだ縁部49を設けることができる。その目的は、加熱された空気がこの排気部を通って逃げることができるためである。制御ユニットの右側では、ハウジングに、接触面45aを設けることができる。ハウジングのこの接触面には、制御ユニットが接触していることができる。
【0043】
上記排気孔49は、例えば、2ないし5mmのギャップであってもよい。
【0044】
図16は制御ユニット40のハウジングの斜視図を示す。
【0045】
ここでは、ハウジングの下方領域は 後壁47によって閉じられている。制御ユニット40の下方領域には、引っ張り解除ユニットの第1の部分43−1が見て取れる。後壁47には、他の排気スリット45bが設けられていてもよい。この排気スリットを通って、制御ユニット内で加熱された空気が流出することができる。後壁47を制御ユニットのハウジングに固定するために、ロック要素45cを、後壁47の従ってまたハウジングの下方領域に設けることができる。
【0046】
図17には、加熱装置用の壁部枠縁の断面略図が示されている。
【0047】
壁部枠縁50は上端51および下端52ならびに2つの貫通孔54を有する。貫通孔54によって、壁部枠縁を、例えば2つのねじによって壁部に固定することができる。壁部枠縁の上端51には、嵌合フック53が設けられている。嵌合フックは上端51に対し角度αだけずれた状態または曲げた状態で設けられている。壁部枠縁の下端52は、同様に、上方に曲げた状態にデザインされている。従って、壁部枠縁は、実質的にU字形の輪郭を有し、只1つの部品から曲げられることは好ましい。
【0048】
図18は図17の壁部枠縁の斜視図を示す。
【0049】
壁部枠縁50は上端51と、下端52と、壁部に取り付けるための2つの貫通孔54とを有する。上端51には、同様に、嵌合フック53が示されている。嵌合フックは上端51に対し角度αで設けられている。特に対流式の加熱装置を取り付けるために、壁部枠縁を、まず、貫通孔54および対応のねじによって壁部に固定する。加熱装置を、まず、壁部枠縁の下端52に嵌め込み、角度αだけ曲げた嵌合フック53を、その嵌合フック53が嵌まり込むまで、加熱装置の後壁30に形成された穴に導き入れる。嵌合フックが角度αだけ傾斜していることによって、嵌合フックが加熱装置の後壁30に形成された穴により良く当たり、嵌合フック53がより良く穴に導き入れられることができる。
【0050】
図19は加熱装置の加熱体用のホルダの斜視図を示す。
【0051】
ここでは、加熱体80用のホルダは、固定ユニット60およびばね要素すなわちばねユニット70を有する。固定ユニット60はハウジングに、特にハウジングの下部に固定される。このとき、ばね要素70によって、固定ユニット60は加熱体80に結合される。加熱に基づく加熱体80の伸びを受け止めるために、要素70をばね要素としてデザインすることは好ましい。
【0052】
図20は、固定ユニット60と、加熱体80に固定されているばね要素70との斜視図を示す。
【0053】
図21は、固定ユニット60とばね要素70との他の実施の形態の斜視図を示す。
【0054】
図22は、固定ユニット60およびばね要素70の、すなわち、加熱体80用のホルダの斜視図を示す。
【0055】
図23は固定ユニット60の斜視図を示す。
【0056】
固定ユニット60は下側62を有する。この下側は、加熱装置のハウジングに固定されるために形成されている。更に、固定ユニット60は、ばねユニット70を収容するために用いられる第2の部分63を有する。
【0057】
図24は加熱体用のホルダのばね要素の斜視図を示す。
【0058】
ばね要素70は、固定ユニットの第2の部分63に入れられかつ固定される第1の端部71を有する。ばね要素70は第1のアーム72および第2のアーム73を有する。2つのアームの各々は、湾曲した部分72a,73aを有する。この部分は、加熱体に入れられるために用いられる。これらの端部を加熱体の2つの積層の間に入れることは好ましい。ばね要素70の第1のアーム72は、第2のアーム73よりも長く、少なくとも部分的に波形に形成されている。それ故に、このアームを、加熱体の2つの積層の間により良く入れることができ、面のより大きな固定を行なうことができる。従って、ばね要素によって、加熱体に作用する力および回転トルクの吸収を改善することができる。
【0059】
図25は固定ユニット60の略図を示す。
【0060】
固定手段60は下側62を有する。この下側を加熱装置のハウジングに結合することは好ましい。第2の部分63は、ばね要素70の第1の端部71を収容するために用いられる。固定ユニット60がプラスチックから構成されていることは好ましい。
【0061】
図26は、ばね要素70が挿入された固定ユニットの断面略図を示す。
【0062】
ここでは、ばね要素70の第1の端部71は、ボルト69を回って入れられる。それ故に、第1の端部71の一部分は突起部68の後方に係合する。
【0063】
図27は代替の実施の形態を表わすばね要素の略図を示す。
【0064】
ばね要素70−1は実質的に薄板から製造される。薄板は下方の部分71−1を有する。この部分の開放端は、同様に曲げられている。ばね要素70−1の他端には、2つの固定ユニット72−1および73−1が設けられている。これらの固定ユニットは、加熱体の2つの積層の間に入れられるために用いられる。
【0065】
図28は加熱体およびばね要素70の端部の横断面略図を示す。
【0066】
ここでは、特に、ばね要素の第1のアーム72が示されている。このアームは、加熱体の複数の積層に形成された穴に入れられる。
【0067】
図29は、ばね要素70のアームの端部の異なった横断面略図を示す。
【0068】
図30は固定ユニットおよびばね要素の下方部分の2つの断面略図を示す。
【0069】
図31は、固定ユニット60および固定プレート61を有する第1の端部71が曲げられていないばね要素70を示す。
【0070】
ばね要素70は、第1の端部71の領域で、U字形に曲げられており、第1の端部71で、実質的に同じ面に、好ましくは、まさしく同じ面にあって、この面から出っ張った折り曲げ部を有しない。ばね要素70は、更に、打ち抜き部分64を通って、固定ユニット60に差し込まれている。固定プレート61は固定ユニット60のトンネル65に押し込まれかつロックされており、ばね要素70の第1の端部71を固定する。固定プレート61の嵌合フック66がアンダーカット部分または打ち抜き部分67に嵌合することは好ましい。固定プレート61を確実に固定するために、固定プレートが、固定ユニット60の外面60aから間隔Xをあけて位置していることは好ましく、反対側では、固定ユニット60の外面60bから寸法Yだけ突出している。間隔Xおよび寸法Yが少なくとも約0.5mm、実施の形態では約2mmであることは好都合である。取付の際には、簡単な舌部を用いて、固定プレート61を固定ユニット60に押し入れることができる。このことによって、固定プレート61が確実に嵌まること、すなわち、嵌合フック66を確実に打ち抜き部分67に押し入れることができることが達成される。固定プレート61の嵌合の代わりに、ねじまたはコッタによって、固定プレートを固定しまたは貼り付けまたは摩擦溶接することもできる。固定プレート61は、1から45°の、好ましくは約10°の角度を有する少なくとも1つの嵌め込み用傾斜部61aを有する。固定ユニット60は、同様に、少なくとも1つの挿入用傾斜部60cまたは段(Phase)を有する。
【0071】
図32は図31を参照して記述した平らな第1の端部71を有するばね要素70を示す。
【0072】
第2の端部74は第1のアーム72および第2のアーム73を有する。第1のアーム72には、第1の端部71がデザインされているのと同じ面で、幾重もの折り曲げ部分がデザインされている。まず、折り曲げ部分72cが約90°外へ曲げられ、夫々約45°ないし90°内側に曲げられた2つの折り曲げ部分72dが連続的に位置しており、45°の立ち上がり部分72cが続く。第1のアーム72の延びでは、より長い直線部分72fおよび90°のフック72gが下方に延びている。しかし、このフックは上向きにデザインされていてもよい。ほぼV字形またはU字形の折り曲げ部分73bを有する第2のアーム73が、向かい合うように設けられている。ここでは、V字またはU字は、第1の端部71の面から外側へ、好ましくは約90°曲げられる。これらアームは図32には図示しない加熱体へ係合し、第1のアーム72のフック72gは、第2のアームの、V字形のまたはU字形のフック73bに係合し、すなわち差し込まれてロックされていてもよい。ばね要素70が、V字形の、または伸開線状の、上方へ累進的に開く接触領域64aに位置していることは好都合である。これらの接触領域は、固定プレート61と共に、上方に開く通路を形成する。
【0073】
図33に示すように、開口部は、上方に向けて、開口部の底よりもすなわちワイヤの直径よりも0.3ないし3mmだけ幅広くなる。図33では、開口部は、要素70の密着を示すために、誇張して示される。このことは、類推で、四角の輪郭を有する薄板からなるばね要素にも該当する。ばね要素70の棒75は、加熱による加熱体80の膨張に応じて、接触領域64aに強く接触し、特に更に上方では、接触領域64aの形状に密着する。接触領域64aの下方領域では、約3−5mmの高さZまで、シリンダ状の領域が設けられている。その目的は、棒75が下方でしっかり埋設されており、がたつかないためである。従って、加熱体80は、搬送の際におよび取り付けられた状態で、しっかり留められかつ保持されている。加熱作動中に、加熱体80の加熱中に、加熱体は膨張し、縦方向伸びは、接触領域64aへの棒75の密着および棒75の弾性変形(破線で図示)によって、吸収される。
【符号の説明】
【0074】
1…ハウジング、30…背面、40…制御ユニット、操作ユニット、43…引張り解除ユニット、43−2…拡張された部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱装置、特に対流式の加熱装置であって、前記加熱装置を壁部に保持する壁部枠縁(50)を有し、この壁部枠縁(50)は、嵌合要素(53)を有する上端(51)と、この上端(51)へ向かって曲げられている下端(52)とを具備し、前記嵌合要素(53)は、前記壁部枠縁(50)の前記上端(51)に対し角度(α)だけ曲げられている嵌合フックを有する加熱装置。
【請求項2】
前記壁部枠縁(50)は少なくとも1つの穴(54)を有する、請求項1に記載の加熱装置。
【請求項3】
加熱装置、特に対流式の加熱装置を取り付けるための壁部枠縁(50)であって、嵌合要素(53)を有する上端(51)と、この上端(51)へ向かって曲げられている下端(52)とを具備し、前記嵌合要素(53)は、前記壁部枠縁(50)の前記上端(51)に対し角度(α)だけ曲げられている嵌合フックを有する加熱装置。
【請求項4】
加熱装置、特に対流式の加熱装置であって、ハウジング(1)と、このハウジングに設けられた加熱体(80)と、この加熱体(80)を保持するためのホルダとを有し、このホルダは、前記加熱装置の前記ハウジングに固定するための固定ユニット(60)と、この固定ユニット(60)および前記加熱体(80)に固定するためのばねユニット(70)とを有し、このばねユニットは、前記固定ユニット(60)に固定される第1の端部(71)と、第1のアーム(72)および第2のアーム(73)を有する第2の端部(74)とを具備し、前記第1のアーム(72)は前記第2のアーム(73)よりも長く形成されている加熱装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate


【公開番号】特開2012−117810(P2012−117810A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−23363(P2012−23363)
【出願日】平成24年2月6日(2012.2.6)
【分割の表示】特願2006−277960(P2006−277960)の分割
【原出願日】平成18年10月11日(2006.10.11)
【出願人】(598054599)日本スティーベル株式会社 (11)
【Fターム(参考)】