説明

加熱調理器

【課題】誤って本体やガードに触ってしまった場合においても、やけど等のない安全性の高い機器を提供すること。
【解決手段】調理プレートの把手の外形ラインが、ガードの外形ラインよりも同一もしくは内側に位置させることにより、調理している際、たとえ不注意によって手や指が本体に当たったとしても、調理プレートがひっくりかえったりすることがなく、またガードが調理プレートの外側に配置されているため、直接調理プレートに触れることがないため、安全性の高い機器を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、調理機器においては、お客様からのニーズもより高いものとなり、基本性能、使い勝手、安全性のみならず、デザイン性の良さも望まれている。
【0003】
従来、この種の加熱調理器の本体構成としては、例えば、本体上に枠状のガードをセットし、その上から把手を両側に設けた調理プレートがセットされ、その際、調理プレートの把手は、ガードからはみ出た形で配置されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図21〜23は特許文献1に記載された従来の加熱調理器の本体構成を示すものである。図21〜23において、セラミックプレート等で構成された天板1があり、天板1を下方から天板支持体2によって支持されている。天板支持体2の下方には、外郭3があり本体を構成している。さらに、天板1上には、調理を行う略角形の調理プレート4が載置され、両側面部には耐熱樹脂製の把手5が固定されている。調理プレート4の外周部には、調理プレート4を包囲するように樹脂性のガード6が配置されている。調理プレート4に固定された把手5は、ガード6の外側に飛び出して配置されている。
【特許文献1】特開2005−78901号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の構成では、調理している際、不注意により手が本体に接触した場合に、一番外に飛び出している把手5に当たりやすくなり、手が把手5に引っかかったりして、調理物が飛び出したり、やけどをしてしまう可能性があるという課題を有していた。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、本体構成において、誤って本体やガードに触ってしまった場合においても、やけど等のない安全性の高い機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記従来の課題を解決するために、本発明は、調理プレートの把手の外形ラインが、ガードの外形ラインよりも同一もしくは内側に位置させることとしたものである。
【0008】
これによって、調理している際、たとえ不注意によって手や指が本体に当たったとしても、調理プレートがひっくりかえったりすることがなく、またガードが調理プレートの外側に配置されているため、直接調理プレートに触れることがないため、安全性の高い機器を提供できる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の加熱調理器は、調理している際、たとえ不注意によって手や指が本体に当たったとしても、調理プレートがひっくりかえったりすることがなく、またガードが調理プレートの外側に配置されているため、直接調理プレートに触れることがないため、安全性の高い機器を提供できる。
【0010】
また、調理プレートの位置決めを樹脂部品どおしで行なえるため、高温による溶融のな
い信頼性の高い機器をも提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
第1の発明は、耐熱性の絶縁材からなる天板と、天板を下方から支持する天板支持体と、天板支持体を支持する外郭と、天板上に配置され調理を行う金属性の略角形調理プレートと、調理プレートの側面を包囲するように天板及び前記天板支持体上に置かれたガードを備え、調理プレート両側面部には、耐熱性樹脂である把手を具備し、ガードと把手との嵌合部において、把手の外形ラインはガードの外形ラインと同一もしくは天板中心側に配置された構成とすることにより、調理中、本体に手が当たったとしても、直接調理プレートに触れることがないため、やけどのしない安全性の高い機器を提供できる。
【0012】
第2の発明は、特に第1の発明のガード天面の位置は、調理プレート天面の位置より、高い位置に配置された構成とすることにより、調理中、本体に手が当たったとしても、直接調理プレートに触れることがないため、やけどのしない安全性の高い機器を提供できる。
【0013】
第3の発明は、特に第1の発明のガード四隅の内側の下部には、扇型のフランジを設け、フランジ内周部と天板四隅の外周部とが嵌合し、ガードを位置決めする構成とすることにより、ガードを確実に位置決めできる、使い勝手のよい機器を提供できる。
【0014】
第4の発明は、特に第1の発明の把手の下部と把手との嵌合部にあたるガード嵌合部には、複数のリブをそれぞれ設けて両者は嵌合し、把手とガードの隙間寸法は、ガードとプレートの隙間寸法より小となる構成とするにより、たとえ調理プレートが本体セット後ずれたとしても、樹脂製のガードに触れることのない信頼性の高い機器を提供できる。
【0015】
第5の発明は、特に第1の発明のガードは、ガードAとガードBの2部品から構成された構成とすることにより、収納やお手入れのしやすい使い勝手のよい機器を提供できる。
【0016】
第6の発明は、特に第1の発明のガードAとガードBは、嵌合部においてねじで締結された構成とすることにより、収納やお手入れのしやすく、また堅固で使い勝手のよい機器を提供できる。
【0017】
第7の発明は、特に第1の発明のガードの把手との嵌合部の近傍において、ガードの裏側にぬすみ部を設け、持手を構成することにより、ガードを本体から外す際、持ちやすい使い勝手のよい機器を提供できる。
【0018】
第8の発明は、特に第1の発明のガードの右側もしくは左側に本体の操作部を配置させた構成とすることにより、本体正面からと本体右側もしくは本体左側からの両方から操作部が見やすい使い勝手のよい機器を提供できる。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0020】
(実施の形態1)
図1〜3は本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の斜視図、上面図、断面図を示すものである。
【0021】
図1〜3において、鍋等を載置するセラミックプレート等で構成された天板11があり、天板11を下方から外周部分のみを樹脂で構成された天板支持体12で支持している。両者は、シリコン接着剤13で接着されている。天板支持体12の下方には、本体を構成
する外郭14があり、天板支持体12を支持している。天板支持板12と外郭14の外形は同一面で構成されている。天板11上には、焼肉等の調理を行う金属製の略角形の調理プレート15が載置されており、調理プレート15の両側面部には、調理プレート15の持ち運び時に使用する耐熱樹脂製の把手16が取り付けられている。調理プレート15の外周部には、調理プレート15を包囲するように形成された枠状のガード17が天板支持体12、天板11上に配置されている。ガード17のセットにより、調理時約250℃までに加熱された調理プレート15に直接触ることができないように(やけどを防止するように)している。把手16とガード17の嵌合部は、ガード17の一部に段差18を設けて、きれいにセットすることができている。また、把手16の外形ライン19とガード17の外形ライン20は、同一ラインとなっているため、把手16は本体から飛び出してはいない。
【0022】
以上のように構成された加熱調理器の本体構成について、以下その動作、作用を説明する。
【0023】
まず、上記構成において、この本体を使用し、焼肉等の調理を行っている際に、使用者の不注意で手や指が本体に接触してしまったことを考える。調理プレート15内には、肉や野菜等の食材が多く入れられているし、また高温(約250℃)に加熱されている。ところが、ガード17と把手16の外形は同一面で、把手16はガード17より外側に飛び出していないため、把手16に手が引っかかって調理プレート15をひっくり返すことがない。そのため、調理プレート15内の食材をこぼすこともないし、また、調理プレート15や天板11を破損させることもない。また、金属製で加熱された調理プレート15は、樹脂製のガード17や把手16によって側面周囲を完全に包囲されているため、直接、調理プレート15を触ることがなく、やけどを防止することができる。調理プレート15の周囲に数ミリ程空間(空気層)を設けて、樹脂製のガード17を配置しているので、ガード17の表面においては調理プレート15の熱が大きく断熱され、触ってもやけどをするほどの温度には至らないからである。
【0024】
以上のように、本実施の形態においては、調理中に使用者が不注意で本体に触れたとしても、調理プレートをひっくり返すことがなく、またやけどの起こらない安全性の高い危機を提供することができる。
【0025】
また、本実施の形態の説明は、把手の外形ラインとガードの外形ラインは、同一面としたが、把手の外形ラインがガードの外形ラインより、内側に入っていても、同様の効果が得られる。
【0026】
また、ガードの外形ラインは天板支持体の外形ラインと同一面にしても同様の効果が得られるし、ガード、把手、天板支持体、外郭が同一面で揃うため、デザイン的にもきれいにおさまる上、各部品の段差がなくなるため、手が当たったとしても、より調理プレートやガードが跳ね上がったりすることがないため安全性を向上させることができる。
【0027】
また、把手の天面とガードの天面が同一面もしくは把手の天面がガードより下でも同様の効果が得られるし、側面、天面が揃うため、デザイン的にもきれいに魅せることができる。
【0028】
また、この構成にすることで、調理プレートを外す際には、まず調理プレート、そしてガードを外すという形で、取り扱いが行いやすいし、両者は本体から着脱できることから清掃等の手入れも行いやすいし、収納もおこないやすい。
【0029】
(実施の形態2)
図4は本発明の第2の実施の形態における加熱調理器の断面図を示すものである。
【0030】
図4において、基本的な構成は実施の形態1と同様であるため、構成の違うところのみを説明する。ガード天面21は、調理プレート天面22より高い位置になるよう、配置されている(約3ミリ程度)。
【0031】
以上のように構成された加熱調理器の本体構成について、以下その動作、作用を説明する。
【0032】
動作、作用についても、実施の形態1の内容と違う部分についてだけ述べるため、同様の内容は実施の形態1を参照とする。まず上記構成において、この本体を使用し、焼肉等の調理を行っている際に、使用者の不注意で手や指が本体に接触してしまったことを考える。調理プレート15内には、肉や野菜等の食材が多く入れられているし、また高温(約250℃)に加熱されている。ところが、ガード天面21は、調理プレート天面22より高い位置に配置されているため、手や指は、まず樹脂製であるガード天面21に接触することになり、直接調理プレート15に触ることがないため、やけどを防止することができる。
【0033】
以上のように、本実施の形態においては、調理中に使用者が不注意で本体に触れたとしても、直接、調理プレートに触ることのない、やけどの起こらない安全性の高い危機を提供することができる。
【0034】
また、本実施の形態の説明は、ガード天面が調理プレート天面より高くなるよう配置すると記載しているが、把手天面も調理プレート天面より高く配置させても同様の効果が得られる。特に把手の場合には、使用者の不注意ではでなく、調理プレートを持つ際に手を滑らせた場合でも、把手天面の方が高い位置にあるため、調理プレートには触ることはない。その際、把手天面の調理プレート側に3ミリ程度のリブや逆にへこみを設けていれば、より調理プレートに触れづらくなる構成を実現できる。
【0035】
当然、実施の形態1に記した同様の効果も得られる。
【0036】
(実施の形態3)
図5、6は本発明の第3の実施の形態における加熱調理器の調理プレートを外した上面図、調理プレートを外した断面図を示すものである。
【0037】
図5、6において、基本的な構成は実施の形態1と同様であるため、構成の違うところのみを説明する。ガード17の四隅23の内側には、扇型のフランジ24を設けており、フランジ内周部25と天板四隅の外周部26とが嵌合することができる。
【0038】
以上のように構成された加熱調理器の本体構成について、以下その動作、作用を説明する。
【0039】
動作、作用についても、実施の形態1の内容と違う部分についてだけ述べるため、同様の内容は実施の形態1を参照とする。まず、上記構成において、ガード17を本体にセットすることを考える。ガード17には四隅に扇型のフランジ24があり、フランジ内周部25と天板四隅の外周部26とが嵌合すること(約2ミリのクリアランス)により、ガード17は天板11に位置決めすることができる。高さ方向については、天板支持体12の上に載る形で支持される。これにより、ガード17に通常使用時は、正規の位置に載置され、ずれることがない。
【0040】
以上のように、本実施の形態においては、ガード四隅の内側に扇型のフランジを設けることで、天板に位置決めすることで、正規の位置に確実にガードを保持させることができる使い勝手のよい機器を提供できる。
【0041】
なお、ここでは、フランジを扇型で説明しているが、嵌合部はL字型でも天板と嵌合させることができるため、同様の効果は得られる。
【0042】
また、フランジは、水平面に面を有する扇型としているため、フランジを大きくすれば、天板との嵌合部を天板の中心方向に持っていくことができるため、調理プレートの大きさしだいにおいては、天板の大きさを小さくすることができる(高価な天板の面積を小さくできることから、コストダウンも図れる)。
【0043】
また、ガードとの嵌合部を天板の四隅で記載したが、天板支持体に段差を設けて、その四隅で構成させても同様の効果が得られる。
【0044】
当然、実施の形態1、2に記した同様の効果も得られる。
【0045】
(実施の形態4)
図7〜11は本発明の第4の実施の形態における加熱調理器の上面図、詳細断面図1、詳細断面図2、調理プレートを外した上面図、把手裏面図を示すものである。
【0046】
図7〜11において、基本的な構成は実施の形態1と同様であるため、実施の形態1を参照とする。ガード17の把手16との嵌合部27には、両サイドに端部より出されたリブA28が設けられている。把手16の下部には、リブA28に対応するように、リブB29が、リブA28より天板11の中心側にそれぞれ具備されている。リブA28とリブB29の隙間寸法(X方向、Y方向含めて)はガード内面30と調理プレート外周面31との隙間寸法よりも、小となる位置に配置されている。
【0047】
以上のように構成された加熱調理器の本体構成について、以下その動作、作用を説明する。
【0048】
動作、作用についても、実施の形態1の内容と違う部分についてだけ述べるため、同様の内容は実施の形態1を参照とする。まず上記構成において、本体上にセットされたガード17及び調理プレート15の調理プレート15を若干水平方向(X方向)にずらしたことを考える。ガード17には、調理プレート15を位置決めするリブA28が備えられているため、リブA28に、把手16下部に設けられたリブB29が当たり、動きを止める。ところが、リブA28とリブB29の隙間寸法は、ガード内面30と調理プレート外周面31との隙間寸法よりも、小となる位置に配置されているため、動きが止まった時点では、ガード内面30と調理プレート外周面31の間には、まだクリアランスが設けられており、ガード17と調理プレート15は当たることはない。つまり、直接の加熱源であり約250℃にも温度が上昇する調理プレート15が、樹脂製(PBT、PPS等)であるガード17に直接接触することがないため、ガード17が溶融することがない(嵌合構成は、直接の加熱源でなく、断熱された樹脂部品であるガード17及び把手16のみで行うため、各部品が溶融したり、変形したりすることはなく、常に安定した嵌合構成を実現することができる)。
【0049】
以上のように、本実施の形態においては、嵌合構成をガードと把手のそれぞれのリブA、リブBで行うことで、ガードの溶融のない信頼性の高い機器を提供することができる。なお、嵌合構成においては、リブA、リブBの位置関係が内側であろうが、外側であろうが関係なく、嵌合構成が成されておれば問題はない。
【0050】
また、水平方向のY方向、斜め方向にずらしたとしても同様の効果が得られる。
【0051】
当然、実施の形態1〜3に記した同様の効果も得られる。
【0052】
(実施の形態5)
図12〜14は本発明の第5の実施の形態における加熱調理器のガードの上面図、ガードの詳細裏面図、ガードの詳細断面図を示すものである。
【0053】
図12〜14において基本的な構成は実施の形態1と同様であるため、実施の形態1を参照とする。ガード17は、ガードA32とガードB33の2部品で構成され、各部品の端部どうしで、接合され枠状のガード34を形成している。端部には片側には爪形状35が構成され、片側は穴形状36があり、それらが嵌合されることで1つのガード34として構成される。接合部は、ほぼガード32の中央部となっている。
【0054】
以上のように構成された加熱調理器の本体構成について、以下その動作、作用を説明する。
【0055】
動作、作用についても、実施の形態1の内容と違う部分についてだけ述べるため、同様の内容は実施の形態1の参照とする。まず、上記構成において、嵌合、接合されたガード34を2部品に外すことを考える。その際、2ヶ所の爪形状35を穴形状36から外すだけで、容易に2部品のガードA32とガードB33に分割することができる。ガード34は分割することができるため、汚れがついたときの清掃や洗浄が非常にやりやすくなり、使い勝手が大きく向上できる。また、収納時も場所をとらなくてよいので、省スペースで収納することもできる。
【0056】
以上のように、本実施の形態においては、ガードが2部品で構成されることにより、清掃性や収納性がよくなり、使い勝手がよい機器を提供することができる。
【0057】
また、ここでは、2部品の継ぎ目を把手の下側で説明したが、正面でも同様の効果が得られる(把手の下で行うほうが、継ぎ目が目立たないのでデザイン的にはよい)。
【0058】
また、2部品とすることで、ひとつの部品としては大きさを小さくすることができるため、金型費を削減することもできるし、2部品を共用部品にしてしまえば、さらに安くすることができる。
【0059】
また、ここでは爪形状での説明を行ったが、差込方式や圧入方式で嵌合させても同様の効果が得られる。
【0060】
当然、実施の形態1〜4に記した同様の効果も得られる。
【0061】
(実施の形態6)
図15、16は本発明の第6の実施の形態における加熱調理器のガードの裏面図、ガードの詳細断面図を示すものである。
【0062】
図15、16において、基本的な構成は実施の形態1と同様であるため、構成の違うところのみを説明する。ガードA32とガードB33の接合部は、ねじ37(2ヶ所)で締結されている。
【0063】
以上のように構成された加熱調理器の本体構成について、以下その動作、作用を説明す
る。
【0064】
動作、作用についても、実施の形態1の内容と違う部分についてだけ述べるため、同様の内容は実施の形態1の参照とする。上記構成において、締結されたガード34を2部品に外すことを考える。その際、ねじ37を外すだけで、容易に2部品のガードA32とガードB33に分割することができる。ガード34は分割することができるため、汚れがついたときの清掃や洗浄が非常にやりやすくなり、使い勝手が大きく向上できる。また、収納時も場所をとらなくてよいので、省スペースで収納することもできる。さらに、ガードA32とガードB33は、ねじで締結されているため、強度も十分確保することができる。
【0065】
当然、実施の形態1〜5に記した同様の効果も得られる。
【0066】
(実施の形態7)
図17、18は本発明の第7の実施の形態における加熱調理器のガードの側面図、詳細断面図を示すものである。
【0067】
図17、18において、基本的な構成は実施の形態1と同様であるため、実施の形態1を参照とする。ガード17の把手16との嵌合部27の近傍に、ガード17の裏側にぬすみ部を設けて、持手38を構成している。
【0068】
以上のように構成された加熱調理器の本体構成について、以下その動作、作用を説明する。
【0069】
動作、作用についても、実施の形態1の内容と違う部分についてだけ述べるため、同様の内容は実施の形態1を参照とする。まず上記構成において、ガード17を本体から外すことを考える。本体は、ガード16、天板支持体12、外郭14との外形ラインが揃った形で構成されている。まず、調理プレート15は、把手16が左右側面に保持されているため、把手16を持って上側に上げて本体から外す。そして、ガード17を外す際は、ガード17裏側のぬすみ部があるため、そこの持手に手を引っ掛けて容易に外すことができる。
【0070】
以上のように、本実施の形態においては、ガードを容易に取り外す構成とすることで、使い勝手のよい機器を提供できる。
【0071】
ガードには本体より外側に飛び出た持手が出ていないので、不注意で引っかかったりすることがない。
【0072】
当然、実施の形態1〜6に記した同様の効果も得られる。
【0073】
(実施の形態8)
図19、20は本発明の第8の実施の形態における加熱調理器の上面図、断面図を示すものである。
【0074】
図19、20において、基本的な構成は実施の形態1と同様であるため、構成の違うところのみを説明する。ガード17の右側には、本体の操作を行う操作部39が備えられている。表示部40や操作キー41が操作部39内に収められ、表示は本体正面に向かって正対している。
【0075】
以上のように構成された加熱調理器の本体構成について、以下その動作、作用を説明す
る。
【0076】
動作、作用についても、実施の形態1の内容と違う部分についてだけ述べるため、同様の内容は実施の形態1を参照とする。まず、上記構成において、本体を操作することを考える。正面側に座った使用者は、操作部39に対して正対し、操作を容易に行うことができる。また、本体右側に座った使用者に対しても、文字等の表示は横向きにはなってしまうが、操作部39全体を正面に見ることができるため、表示が非常に見やすくなる。このように、正面に座った使用者だけでなく、右側に座った人にも見やすい操作部を実現することができる。
【0077】
さらに、正面に座った使用者が操作する際、加熱された調理プレート15が操作部39から近い位置にあり、危なくなりそうであるが、その周囲には樹脂製のガード17で包囲されているため、たとえ操作時調理プレート15に触りそうになっても、ガード17で接触を防御するため、やけどの心配もない。
【0078】
以上のように、本実施の形態においては、本体を操作する際、正面や右側に座った両方の使用者にとって、操作や表示が見やすい使い勝手のよい機器と、操作時やけどのない安全性の高い機器をも提供できる。
【0079】
また、ここでは、操作部をガードの右側で説明したが、左側であっても同様の効果が得られる。
【0080】
当然、実施の形態1〜7に記した同様の効果も得られる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
以上のように、本発明にかかる加熱調理器は、卓上で使用する調理機器等の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施の形態1における加熱調理器の斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における加熱調理器の上面図
【図3】本発明の実施の形態1における加熱調理器の断面図
【図4】本発明の実施の形態2における加熱調理器の断面図
【図5】本発明の実施の形態3における加熱調理器の調理プレートを外した上面図
【図6】本発明の実施の形態3における加熱調理器の調理プレートを外した断面図
【図7】本発明の実施の形態4における加熱調理器の上面図
【図8】本発明の実施の形態4における加熱調理器の詳細断面図(1)
【図9】本発明の実施の形態4における加熱調理器の詳細断面図(2)
【図10】本発明の実施の形態4における加熱調理器の調理プレートを外した上面図
【図11】本発明の実施の形態4における加熱調理器の把手裏面図
【図12】本発明の実施の形態5における加熱調理器のガードの上面図
【図13】本発明の実施の形態5における加熱調理器のガードの詳細裏面図
【図14】本発明の実施の形態5における加熱調理器のガードの詳細断面図
【図15】本発明の実施の形態6における加熱調理器のガードの裏面図
【図16】本発明の実施の形態6における加熱調理器のガードの詳細断面図
【図17】本発明の実施の形態7における加熱調理器のガードの側面図
【図18】本発明の実施の形態7における加熱調理器の詳細断面図
【図19】本発明の実施の形態8における加熱調理器の上面図
【図20】本発明の実施の形態8における加熱調理器の断面図
【図21】従来の加熱調理器の斜視図
【図22】従来の加熱調理器の上面図
【図23】従来の加熱調理器の断面図
【符号の説明】
【0083】
11 天板
12 天板支持体
13 シリコン接着剤
14 外郭
15 調理プレート
16 把手
17、34 ガード
18 段差
19 把手の外形ライン
20 ガードの外形ライン
21 ガード天面
22 調理プレート天面
23 ガードの四隅
24 フランジ
25 フランジ内周部
26 天板の四隅の外周部
27 嵌合部
28 リブA
29 リブB
30 ガード内面
31 調理プレート外周面
32 ガードA
33 ガードB
35 爪形状
36 穴形状
37 ねじ
38 持手
39 操作部
40 表示部
41 操作キー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐熱性の絶縁材からなる天板と、前記天板を下方から支持する天板支持体と、前記天板支持体を支持する外郭と、前記天板上に配置され調理を行う金属性の略角形調理プレートと、前記調理プレートの側面を包囲するように前記天板及び前記天板支持体上に置かれたガードを備え、前記調理プレート両側面部には、耐熱性樹脂である把手を具備し、前記ガードと前記把手との嵌合部において、前記把手の外形ラインは前記ガードの外形ラインと同一もしくは前記天板中心側に配置された加熱調理器。
【請求項2】
ガード天面の位置は、調理プレート天面の位置より、高い位置に配置された請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
ガード四隅の内側の下部には、扇型のフランジを設け、前記フランジ内周部と天板四隅の外周部とが嵌合し、前記ガードを位置決めする請求項1または2に記載の加熱調理器。
【請求項4】
把手の下部と、前記把手との嵌合部にあたるガード嵌合部には、複数のリブをそれぞれ設けて両者は嵌合し、前記把手と前記ガードの隙間寸法は、前記ガードと調理プレートの隙間寸法より小となる請求項1〜3のいずれか1項にに記載の加熱調理器。
【請求項5】
ガードはガードAとガードBの2部品から構成された請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項6】
ガードAとガードBは、嵌合部においてねじで締結された請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項7】
ガードの把手との嵌合部の近傍において、前記ガードの裏側にぬすみ部を設け、持手を構成した請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項8】
ガードの右側もしくは左側に本体の操作部を配置させた請求項1〜7のいずれか1項に記載の加熱調理器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2010−104489(P2010−104489A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−277960(P2008−277960)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】