加熱調理器
【課題】ユーザーが取扱い説明書を見なくても、お手入れ作業の手順をガイドすることによってお手入れ作業を実施することができる加熱調理器を得る。
【解決手段】制御装置13は、「グリルの取りはずし」のお手入れガイド動作において、最初のお手入れ作業をガイドするためのお手入れガイド情報を、中央表示パネル4に表示する。お手入れガイド情報は、お手入れ対象部分の構造などを示した説明図と作業内容を説明する文章がセットになっていて、これらの説明図と説明図の組は、使用者の操作により作業工程順に1工程ずつ表示できる。また調理器の温度が高い場合はお手入れガイド動作を安全上の観点から、一時的に制限する制御プログラムにした。
【解決手段】制御装置13は、「グリルの取りはずし」のお手入れガイド動作において、最初のお手入れ作業をガイドするためのお手入れガイド情報を、中央表示パネル4に表示する。お手入れガイド情報は、お手入れ対象部分の構造などを示した説明図と作業内容を説明する文章がセットになっていて、これらの説明図と説明図の組は、使用者の操作により作業工程順に1工程ずつ表示できる。また調理器の温度が高い場合はお手入れガイド動作を安全上の観点から、一時的に制限する制御プログラムにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、お手入れガイド機能に従ってお手入れができる加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の加熱調理器として、音声報知手段を有し、お手入れ動作中又はお手入れ動作終了時にお手入れ動作中又はお手入れ動作終了の動作状態を報知するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4654742号公報(請求項5、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の加熱調理器では、ユーザーが、お手入れ作業を実施する際、その作業手順を記憶していない場合は、取扱い説明書を見ながら実施する必要があり、作業性が悪いという問題点があった。
さらに、取扱い説明書の紛失等によってお手入れ作業方法がわからないことが原因で、加熱調理器の寿命を短くしてしまうという問題点もあった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ユーザーが取扱い説明書を見なくても、お手入れ作業の手順をガイドすることによってお手入れ作業を実施することができる加熱調理器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係る加熱調理器は、調理物を加熱調理する加熱部と、該加熱部による加熱調理動作を制御し、加熱調理器のお手入れ作業をガイドするお手入れガイド機能を有する制御装置と、該制御装置に対し、前記お手入れガイド機能を実施させるための操作信号を送信する操作部と、該操作部から入力した調理条件を表示する表示装置と、
を備え、前記制御装置は、前記操作部からの前記操作信号に基づいて、該お手入れガイド機能に基づくお手入れガイド動作として、前記表示装置に、お手入れする複数個のお手入れ対象部分毎に、当該部分の図と作業の説明文が対になった複数個の説明図を表示するものである。この構成により、お手入れの作業を、前記表示装置を見ながら正しい順序で行うことができる。
【0007】
第2の発明に係る加熱調理器は、調理物を加熱調理する加熱部と、該加熱部による加熱調理動作を制御し、加熱調理器のお手入れ作業をガイドするお手入れガイド機能を有する制御装置と、該制御装置に対し、前記お手入れガイド機能を実施させるための操作信号を送信する操作部と、該操作部から入力した調理条件を表示する表示装置と、前記お手入れガイド動作を一時的に制限する制限手段とを備え、前記制御装置は、前記操作部からの前記操作信号に基づいて、該お手入れガイド機能に基づくお手入れガイド動作として、前記表示装置に、お手入れする複数個のお手入れ対象部分毎に、当該部分の図と作業の説明文が対になった複数個の説明図を表示するものである。さらに前記制限手段は、前記操作部から「お手入れモード」の選択指令を受けた場合でも、加熱調理器の温度が高い場合にはそのお手入れガイド機能を一時的に制限するものである。この構成により、お手入れの作業を、前記表示装置を見ながら正しい順序で行うことができるとともに、使用者がまだ十分に冷えていない熱い状態の調理器の分解や清掃作業等を不用意に行うことを抑止できるものである。
【0008】
第3の発明に係る加熱調理器は、調理物を加熱調理する加熱部と、該加熱部による加熱調理動作を制御するのに加えて、加熱調理器のお手入れ作業をガイドするお手入れガイド機能を有する制御装置と、該制御装置に対し、前記お手入れガイド機能を実施させるための操作信号を送信する操作部と、該操作部から入力した調理条件を表示する表示装置と、保有する音声データを再生して前記操作部の操作を補助する音声ガイド装置と、を備え、前記制御装置は、前記操作部からの前記操作信号に基づいて、該お手入れガイド機能に基づくお手入れガイド動作として、前記表示装置に、お手入れする複数個のお手入れ対象部分毎に、当該部分の図と作業の説明文が対になった複数個の説明図を表示するとともに、前記制御手段は、前記音声ガイド装置により、前記説明図が前記表示装置に表示される度に、当該説明図に示されているお手入れ作業の中の重要な事項を音声で報知するように構成したものである。この構成により、お手入れの作業を、前記表示装置を見ながら正しい順序で行うことができるとともに、調理器の分解や清掃作業等を音声でも認識することができ、より正しく作業を行うことができるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、お手入れガイド機能を備えることによって、ユーザーは、取扱い説明書を見ることなく、表示装置に表示させるガイドに従って、お手入れ作業を実施することができるので、加熱調理器のメンテナンス作業についての利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の外観斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の上面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のブロック構成図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能におけるお手入れガイド注意画面の例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能におけるお手入れガイド選択画面の例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のお手入れガイド画面の詳細構成を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能の各お手入れガイド動作におけるお手入れガイド画面を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能の各お手入れガイド動作におけるお手入れガイド画面を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器においてお手入れ作業を促す画面の例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のお手入れガイド動作のうち「グリルお手入れ方法」の空焼き動作を示すお手入れガイド画面を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れ催促機能によるお手入れ作業を催促するお手入れ催促画面の例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態3に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
(加熱調理器の全体構成)
図1〜図12は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器を示すものである。図1は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の外観斜視図であり、図2は同加熱調理器の上面図である。なお、本実施の形態1に係る加熱調理器として、図1で示されるように、グリル機能付の誘導加熱調理器を例に説明する。
【0012】
図1及び図2で示される本実施の形態1に係る誘導加熱調理器100において、本体1の上面には、耐熱ガラス板等から形成されたトッププレート2が設置されており、そのトッププレート2上には、鍋等の被加熱物(図示せず)を載置するための左加熱口3a及び右加熱口3bが構成されている。
【0013】
本体1の上面前部には、誘導加熱する場合の各種設定値(例えば火力や加熱時間等)、異常情報、及び、後述するお手入れガイド画面等を表示する液晶パネル等の中央表示パネル4、同様に各種設定値等を表示する液晶パネル等である左表示パネル5a及び右表示パネル5b、左加熱口3aの火力を表示する左加熱口火力表示部7a、右加熱口3bの火力を表示する右加熱口火力表示部7b、並びに、加熱動作の開始等の操作をするための操作部8が設置されている。
【0014】
また、本体1の右側前面部には、左加熱口3aの火力を調整するための左加熱口操作ダイヤル9a、及び、右加熱口3bの火力を調整するための右加熱口操作ダイヤル9bが設置されている。また、本体1の上面後部には、後述するグリル庫121内の空気を取り込むための吸気口10、及び、グリル庫121内の調理物から発生する煙等を排出するための排気口11が形成されている。また、図2で示されるように、本体1内部には、誘導加熱調理器100の動作全般を制御する制御装置13が備えられている。
【0015】
図3は、図1の誘導加熱調理器100のブロック構成図である。
図3に示されるように、本体1の内部には、マイクロコンピュータ等から構成された前記制御装置13、右加熱口3b用の誘導加熱コイル3RC、その加熱コイル用のインバーター回路110R、左加熱口3a用の誘導加熱コイル3LC、その加熱コイル用のインバーター回路110Lが設置されている。
【0016】
111は、前記グリル庫121の内部に設置されたシーズヒーター等の輻射式電気ヒーター121Hを駆動するヒーター駆動回路である。112は、前記中央表示パネル4、左表示パネル5a、右表示パネル5b、左加熱口火力表示部7a及び右加熱口火力表示部7bをそれぞれ駆動する表示部駆動回路である。
【0017】
30は、音声情報記憶部32に格納された、お手入れ作業用や各種操作等に関する音声データを合成して音声情報を作成する音声合成部で、前記トッププレート2の下方で、前記中央表示パネル4に近い位置に設置されている。31はこの音声合成部から音声ガイドを報知するためのスピーカーであり、前記トッププレート2の下方で、前記左加熱口3a用の誘導加熱コイル3LCから離れた後方位置に設置されている。40は100V又は200Vの商用電源60に主電源スイッチ50を介して接続された電源部であり、この電源部からは前記制御装置13に電力が供給され、また前記インバーター回路110R、110Lやヒーター駆動回路111及び表示部駆動回路112にも所定の電力が供給される。
【0018】
ここで「音声情報」とは、後述する「お手入れ作業」に関する情報、調理器の動作状態、操作の次の手順、間違った操作の通知、調理器の異常状態などを音声で知らせる情報である。例えば、調理器の動作状態を知らせる情報としては、加熱動作を開始する情報、加熱開始からの経過時間を通知する情報、火力(加熱量をワット等の数値で知らせる場合には、その数値を、また火加減を「弱火」、「中火」など複数個の火力に分ける場合は、その「弱火」などの情報を含む)情報等である。
【0019】
制御装置13は、音声情報記憶部32から音声情報を読み出して音声合成部30に出力し、音声合成部30は、音声情報を合成してスピーカー31から音声情報に対応した音声を出力することによって、使用者に対して音声でガイドを行う。音声合成部30と音声情報記憶部32及びスピーカー31の3つを総称して「音声ガイド装置」という。なお、インバーター回路110R、110Lは、「駆動部」と呼ぶ場合がある。
【0020】
制御装置13は、操作部8からの操作信号や図示しない各種センサーからの検知信号が入力され、予め設定されたプログラム等に従って各種の構成部、例えばインバーター回路110Rを制御するものである。この制御装置13には、例えば電圧100V又は200Vの前記商用電源60から定電圧回路(図示せず)を介して直流電流が供給される。
【0021】
制御装置13からの制御によって、前記電源部40は、商用電源60からの電力をインバーター回路110R、110L、グリルヒーター駆動回路111等に供給する。
【0022】
インバーター回路110Rは、制御装置13からの加熱指令に応じて、電源部40から供給される電力を変換し、誘導加熱コイル3Rと共振コンデンサCとが接続された共振回路に、高周波電流を供給する。
【0023】
インバーター回路110Lは、制御装置13からの加熱指令に応じて、電源部40から供給される電力を変換し、誘導加熱コイル3Lと共振コンデンサCとが接続された共振回路に、高周波電流を供給する。なお、電源部40から各インバーター回路110R、100Lへの電力供給は、制御装置13からの制御により、各インバーター回路110R、100Lごとに半導体スイッチング素子(図示せず)により、オン・オフ制御がなされる。
【0024】
誘導加熱コイル3R、3Lは、渦巻状に巻かれたコイルにより構成され、各インバーター回路110R、110Lから高周波電流が供給されることにより、トッププレート2に載置された被加熱物を誘導加熱する。
【0025】
グリルヒーター駆動回路111は、制御部100からの加熱指令に応じて、グリル庫121内のグリルヒーター121Hを駆動する。なお、そのヒーター121Hは、グリル庫121の天井部と底面近傍など、上下2箇所に設けるのが普通である。
表示部駆動回路112は、制御部100からの指示に従って、前記中央表示パネル4、左表示パネル5a、右表示パネル5bなどの各種表示部を駆動する。
【0026】
また、制御部13には、操作部8からの操作情報が入力され、その操作情報に基づいて各種の制御を行う。操作部8の各操作キーは、例えば、後述するグリルメニューボタン83aやスタート/停止ボタン83b等から構成されている。
【0027】
なお、本実施の形態1において、「簡単操作モード」とは、調理器の操作や調理に不慣れな初心者のためのモードであって、調理器の使用可能な機能が制限されるモードである。例えば、操作部8に含まれるスイッチのうち、基本的な調理メニューである「加熱」と「揚げ物の自動調理(温度センサーにより油温が一定になるように火力が自動制御されるもの)」に関連するスイッチのみが使用可能となり、高速湯沸かし(最大火力3kW又での湯沸かしのこと)及び手動天ぷら調理(手動で任意に火力を調節しながら天ぷら調理するもの)の2つを選択するスイッチが使用不能になる(当該スイッチの入力キー自体が操作部5に表示されない)。さらに、後述する「お手入れ作業」も「簡単操作モード」では機能しないので、前記中央表示パネル4にはお手入れ作業に関する情報は何ら表示されない。
【0028】
簡単操作モードのときは、通常操作モードのときよりも詳細な内容の音声ガイドがスピーカー31から出力される。簡単操作モードでは、音声ガイドの内容を詳細にすることにより、誘導加熱調理器の操作に不慣れな初心者の操作性及び安全性の向上を図る。なお、「簡単操作モード」は、使用者によって選択される方法と、使用者の操作状況を制御装置13が判定して自動的に選択する方法があるが、前者の方法を採用する場合は、前記操作部8に専用のスイッチを設けたり、あるいは他の操作キーを特殊な組み合わせで同時に2つ以上押した場合に選択されるようにしたり、色々な方法がある。簡単操作モードになった場合、お手入れガイド機能を稼動させ、通常(簡単操作モードではない場合)に比べて、より詳しい情報を表示し、また音声で報知するようにしても良い。
【0029】
本実施の形態1において、調理メニューとは、誘導加熱調理の分野では、「加熱」、「油調理」(揚げ物)(手動と、自動温度制御による自動の2種類)、「お湯沸かし」、及び「炊飯」をいい、グリル調理の分野では、「グリル」(焙り焼き)、「姿焼き」である。なお、グリル庫121の雰囲気温度を所定の高温度に保って被加熱物を調理する「オーブン調理」もある。
【0030】
(グリル部12の構成)
次に、図1を参照しながら、グリル部12の構成について説明する。
図1で示されるように、本体1の左下側内部にグリル部12が構成されている。このグリル部12は、少なくとも、本体1の前面部の左側に開閉可能に設置されたグリル扉120、そのグリル扉120から通じるグリル部12の内部の調理空間であるグリル庫121、そのグリル庫121の底部に載置された受け皿122、その受け皿122の上に置かれ、上側に魚等の調理物21を載置するためのグリル網123によって構成されている。グリル扉120には、グリル扉120を開閉するためにユーザーが手を掛けるための取っ手120aが設置されている。
【0031】
また、グリル庫121と排気口11とを連通させ、吸気口10から取り込まれた空気を調理物21から発生する煙と共に、グリル庫121から排気口11を介して外部に排気するための排気ダクト(図示せず)が、グリル庫121の後方に形成されている。
【0032】
(操作部8の構成)
次に、図2を参照しながら、操作部8の構成について説明する。
図2で示される誘導加熱調理器100の平面視において、操作部8は誘導加熱調理器100の上面の手前側に配置されている。この操作部8は、左側から、左加熱口3aの加熱動作を操作するための左加熱口用操作部81、グリル加熱動作を操作するためのグリル用操作部83、及び、右加熱口3bの加熱動作を操作するための右加熱口用操作部82を備えている。
【0033】
このうち、左加熱口用操作部81は、揚げ物ボタン81a、定格最大火力で加熱するための3kWボタン81b及び加熱動作の開始と停止を指令するための入/切ボタン81cによって構成されている。
【0034】
また、右加熱口用操作部82は、揚げ物ボタン82a、3kWボタン82b及び入/切ボタン82cによって構成されている。そして、グリル用操作部83は、グリルメニューボタン83a、スタート/停止ボタン83b、左矢印ボタン83c、右矢印ボタン83d、時間マイナスボタン83e及び時間プラスボタン83fによって構成されている。
【0035】
また、スタート/停止ボタン83bには、スタート/停止ボタンLED84が備えられている。また、左矢印ボタン83c及び右矢印ボタン83dには、矢印ボタンLED85が備えられている。そして、時間マイナスボタン83e及び時間プラスボタン83fには、時間ボタンLED86が備えられている。なお、前記主電源スイッチ50の開閉操作を行う押しボタンは、図示していないが、前記操作部8や本体1の右側前面部の何れか一方又はその双方に設けてある。
【0036】
上記の各ボタン及び各LEDの機能についての詳細については後述する。
なお、図2で示される操作部8を構成する各ボタンの種類及び配置は、一例を示すものであり、これに限定されるものではない。
【0037】
(誘導加熱調理器100の誘導加熱動作)
次に、図1及び図2を参照しながら、本実施の形態に係る誘導加熱調理器100の誘導加熱動作について説明する。
ユーザーは、調理物が投入された鍋等の被加熱物を左加熱口3aに載置する。そして、ユーザーが操作部8に設置された入/切ボタン81cを押下することによって誘導加熱動作が実施される。具体的には、ユーザーによる入/切ボタン81cの押下操作信号が、制御装置13に送信される。制御装置13は、受信した押下操作信号に基づいて、駆動回路110L(インバーター回路)に対し、左加熱口3aの下部の本体1内部に設置された加熱コイル3LCに通電させる。左加熱口3aに載置された被加熱物は、通電された加熱コイル3LCから誘導加熱を受けて、加熱動作が開始される。
【0038】
また、ユーザーが本体1の右側前面部に設置された左加熱口操作ダイヤル9aを回転操作させることによって、その回転操作信号が、制御装置13に送信される。制御装置13は、受信した回転操作信号に基づいて、駆動回路110Lに対し、加熱コイルによる誘導加熱の火力を調整させる。その際、制御装置13は、その火力の強弱を、左加熱口火力表示部7aに表示させる。
【0039】
そして、ユーザーは、加熱調理を終了させ、誘導加熱停止させたい場合は、再び入/切ボタン81cを押下することによって、誘導加熱動作を終了させることができる。
【0040】
また、ユーザーによって、被加熱物を右加熱口3bが設置された場合も、同様に、右加熱口3bの下部の本体1内部に設置された加熱コイル3RCによって誘導加熱を実施することができる。その際、ユーザーによる入/切ボタン82c及び右加熱口操作ダイヤル9bの操作、並びに、右加熱口火力表示部7bの表示動作については、前述の入/切ボタン81c及び左加熱口操作ダイヤル9aの操作、並びに、左加熱口火力表示部7aの表示動作と同様である。
【0041】
次に、油調理について説明する。
ユーザーは、油が投入された油鍋を左加熱口3aに載置する。そして、ユーザーが操作部8に配置された入/切ボタン81cを押下することによって、前述の誘導加熱動作と同様に、油鍋の加熱動作が開始される。次に、ユーザーは揚げ物ボタン81aを所定回数押下することによって、油鍋に投入された油の量を設定する。そして、左加熱口操作ダイヤル9aを回転操作することによって、目標とする油温度を設定する。この際、設定された油の量及び油温度は、例えば、左表示パネル5aに表示させるものとすればよい。そして、ユーザーは、油調理終了後、再び入/切ボタン81cを押下することによって、油調理を終了させることができる。
【0042】
また、ユーザーによって、油鍋を右加熱口3bが設置された場合も、同様に、油鍋の誘導加熱を実施することができる。その際、ユーザーによる入/切ボタン82c、揚げ物ボタン82a及び右加熱口操作ダイヤル9bの操作、並びに、右表示パネル5bの表示動作については、前述の入/切ボタン81c、揚げ物ボタン81a及び左加熱口操作ダイヤル9aの操作、並びに、左表示パネル5aの表示動作と同様である。
【0043】
次に、お湯沸かし動作について説明する。
ユーザーは、水が投入された鍋等を左加熱口3aに載置する。そして、ユーザーが操作部8に設置された入/切ボタン81cを押下することによって、前述の誘導加熱動作と同様に、水が投入された鍋等の加熱動作が開始される。次に、ユーザーは3kWボタン81bを所定回数押下することによって、加熱時間を設定する。この際、設定された加熱時間は、例えば、左表示パネル5aに表示させるものとすればよい。そして、加熱動作開始後、設定された加熱時間が経過した後、自動的に加熱動作が終了する。
【0044】
また、ユーザーによって、水が投入された鍋等を右加熱口3bが設置された場合も、同様に、誘導加熱を実施することができる。その際、ユーザーによる入/切ボタン82c及び3kWボタン82bの操作、並びに、右表示パネル5bの表示動作については、前述の入/切ボタン81c及び3kWボタン81bの操作、並びに、左表示パネル5aの表示動作と同様である。
【0045】
(誘導加熱調理器100のグリル部12における加熱動作)
次に、図1及び図2を参照しながら、本実施の形態に係る誘導加熱調理器100のグリル部12における加熱動作について説明する。
ユーザーは、まず、グリル扉120の取っ手120aを掴んで手前に引っ張り、受け皿122及びグリル網123をグリル庫121内から外側に引き出す。次に、ユーザーは引き出したグリル網123の上に魚等の調理物21を載置する。次に、ユーザーは、再び、取っ手120aを掴んで本体1側に押し込み、受け皿122及びグリル網123をグリル庫121内に引き込んで、グリル扉120を閉める。そして、ユーザーは、操作部8に配置されたグリルメニューボタン83aを所定回数押下することによって「姿焼き」、「グリル」及び「オーブン」等のグリルメニューを選択する。
【0046】
まず、ユーザーによって「姿焼き」のグリルメニューが選択された場合のグリル加熱動作について説明する。
ユーザーは、左矢印ボタン83c及び右矢印ボタン83dを所定回数押下することによって、調理物21の焼き色を設定する。この焼き色の設定操作信号は、制御装置13に送信され、制御装置13は、その設定操作信号に基づいて、中央表示パネル4にその設定された焼き色を表示させる。そして、ユーザーは、スタート/停止ボタン83bを押下することによって、「姿焼き」メニューのグリル加熱動作が実施される。具体的には、ユーザーによるスタート/停止ボタン83bの押下操作信号が、制御装置13に送信され、制御装置13は、その押下操作信号を受信すると、先程受信した焼き色の設定操作信号に基づいて、調理物21の調理時間を計算する。次に、制御装置13は、ヒーター駆動回路111に対し、グリル庫121内に設置されたヒーター121Hに通電させ、そのヒーターによって、設定された焼き色となるように調理物21を加熱させる。そして、制御装置13は、加熱動作を開始してから、計算した調理時間経過後に、加熱動作を終了させる。
【0047】
次に、ユーザーによって「グリル」の調理メニューが選択された場合のグリル加熱動作について説明する。
ユーザーは、左矢印ボタン83c及び右矢印ボタン83dを所定回数押下することによって、調理物21に対する加熱動作の火力を設定する。この火力の設定操作信号は、制御装置13に送信され、制御装置13は、その設定操作信号に基づいて、中央表示パネル4にその設定された火力を表示させる。
【0048】
次に、ユーザーは、時間マイナスボタン83e及び時間プラスボタン83fを所定回数押下することによって、調理物21に対する加熱時間を設定する。この加熱時間の設定操作信号は、制御装置13に送信され、制御装置13は、その設定操作信号に基づいて、中央表示パネル4にその設定された加熱時間を表示させる。
【0049】
そして、ユーザーは、スタート/停止ボタン83bを押下することによって、「グリル」メニューのグリル加熱動作が実施される。具体的には、ユーザーによるスタート/停止ボタン83bの押下操作信号が、制御装置13に送信され、制御装置13は、その押下操作信号を受信すると、ヒーター駆動回路111に対し、グリル庫121内に設置されたヒーター121Hに通電させ、そのヒーターによって調理物21を加熱させる。そして、制御装置13は、加熱動作を開始してから、設定された加熱時間経過後に、加熱動作を終了させる。
【0050】
そして、ユーザーによって「オーブン」のグリルメニューが選択された場合のグリル加熱動作について説明する。
ユーザーは、左矢印ボタン83c及び右矢印ボタン83dを所定回数押下することによって、調理物21に対する加熱動作の加熱温度を設定する。この加熱温度の設定操作信号は、制御装置13に送信され、制御装置13は、その設定操作信号に基づいて、中央表示パネル4にその設定された加熱温度を表示させる。
【0051】
次に、ユーザーは、時間マイナスボタン83e及び時間プラスボタン83fを所定回数押下することによって、調理物21に対する加熱時間を設定する。この加熱時間の設定操作信号は、制御装置13に送信され、制御装置13は、その設定操作信号に基づいて、中央表示パネル4にその設定された加熱時間を表示させる。
【0052】
そして、ユーザーは、スタート/停止ボタン83bを押下することによって、「オーブン」メニューのグリル加熱動作が実施される。具体的には、ユーザーによるスタート/停止ボタン83bの押下操作信号が、制御装置13に送信され、制御装置13は、その押下操作信号を受信すると、ヒーター駆動回路に対し、グリル庫121内に設置されたヒーターに通電させ、設定された加熱温度の下に、ヒーターによって調理物21を加熱させる。そして、制御装置13は、加熱動作を開始してから、設定された加熱時間経過後に、加熱動作を終了させる。
【0053】
(誘導加熱調理器100のお手入れガイド機能)
図4は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のフローチャートであり、図5は、同加熱調理器のお手入れガイド機能におけるお手入れガイド注意画面の例を示す図であり、そして、図6は、同加熱調理器のお手入れガイド機能におけるお手入れガイド選択画面の例を示す図である。図7は、同じく加熱調理器のお手入れガイド機能のお手入れガイド画面の詳細構成を示す図である。
以下、図3〜図7を参照しながら、本実施の形態に係る誘導加熱調理器100のお手入れガイド機能について説明する。
【0054】
(S1)
まず、ユーザーは、お手入れガイド機能を実施するためのお手入れガイドモードに移行させるために、操作部8のグリルメニューボタン83aを3秒間、押下を継続する。そして、ステップS2へ進む。
なお、3秒間は例示であり、この時間に限定するものではない。
【0055】
(S2)
制御装置13は、ユーザーによるグリルメニューボタン83aの押下操作信号を受信し、その受信状態が3秒継続したか否かを判定する。その判定の結果、3秒継続した場合、ステップS3へ進む。一方、3秒経過する前に、押下操作信号の受信状態が解除された場合、ステップS1へ戻る。
【0056】
(S3)
制御装置13は、中央表示パネル4に、図4で示されるお手入れガイド注意画面を表示させる。そして、ステップS4へ進む。
【0057】
(S4)
制御装置13は、お手入れガイド注意画面を表示してから、所定時間経過後、又は、ユーザーによってグリルメニューボタン83aが押下された場合に、中央表示パネル4の表示画面に、図5で示されるお手入れガイド選択情報を表示させる。そして、ステップS5へ進む。このお手入れガイド選択情報は、各お手入れガイド動作の項目を表示及び選択するための情報であり、図7に示すように一つの画面の中に、説明図と説明文がセットになったものが静止画状態で現れる。
【0058】
本実施の形態1に係る誘導加熱調理器100は、お手入れガイド動作の例として、「グリルお手入れ方法」、「グリルの取りはずし」、「グリルの取付け」、「グリルドアパッキンの取付け」、「トッププレートのお手入れ」及び「吸・排気口のお手入れ」の6つのお手入れガイド動作を実施できるものとしている。以下、この6つを、それぞれ「お手入れ対象区分」と呼ぶ。
【0059】
また、図6は、上記のお手入れガイド動作のうち「グリルお手入れ方法」が選択された、前記中央表示パネル4の表示画面の一つの状態を示している。
なお、これらのお手入れガイド動作は例を示すものであり、その他のお手入れガイド動作が実施できるものとしてもよい。
【0060】
(S5)
制御装置13は、ユーザーによってグリルメニューボタン83aが押下されたか否かを判定する。その判定の結果、グリルメニューボタン83aが押下された場合、ステップS6へ進む。一方、グリルメニューボタン83aが押下されていない場合、ステップS7へ進む。
【0061】
(S6)
制御装置13は、ユーザーによってグリルメニューボタン83aが押下された場合、中央表示パネル4に表示されたお手入れガイド選択画面において、現在選択されているお手入れガイド動作から、次のお手入れガイドガイド動作を選択状態にする。例えば、図5で示されるように、現在選択されているお手入れガイド動作が「グリルお手入れ方法」である場合、ユーザーによってグリルメニューボタン83aが押下された場合、次の「グリル取りはずし」のお手入れガイド動作が選択状態となる。また、現在選択されているお手入れガイド動作が「吸・排気口のお手入れ」である場合、ユーザーによってグリルメニューボタン83aが押下された場合、最上段の「グリルのお手入れ方法」のお手入れガイド動作が選択状態となる。そして、ステップS5へ戻る。
【0062】
(S7)
制御装置13は、ユーザーによって右矢印ボタン83dが押下されたか否かを判定する。この場合、制御装置13は、ユーザーに対して、右矢印ボタン83dを押下操作することが可能であることを報知するため、矢印ボタンLED85を点灯又は点滅させる。その判定の結果、右矢印ボタン83dが押下された場合、ステップS8へ進む。一方、右矢印ボタン83dが押下されていない場合、ステップS5へ戻る。
【0063】
(S8)
制御装置13は、ステップS4〜ステップS6において選択されたお手入れガイド動作を開始する。このお手入れガイド動作の内容については、図8及び図9において述べる。そして、ステップS9へ進む。
【0064】
(S9)
制御装置13は、ステップS8においてお手入れガイド動作終了後、又は、お手入れガイド動作実施中に、ユーザーによってスタート/停止ボタン83bが押下されたか否かを判定する。この場合、制御装置13は、ユーザーに対して、スタート/停止ボタン83bを押下操作することが可能であることを報知するため、スタート/停止ボタンLED84を点灯又は点滅させる。その判定の結果、スタート/停止ボタン83bが押下された場合、お手入れガイドモードから脱し、通常の加熱動作が実施できる状態に戻る。一方、スタート/停止ボタン83bが押下されていない場合、ステップS10へ進む。
【0065】
(S10)
制御装置13は、お手入れガイド動作実施中にユーザーによる操作部8に対する無操作状態が10分経過したか否か、又は、お手入れガイド動作終了後にユーザーによるスタート/停止ボタン83bに対する無操作状態が10分経過したか否かを判定する。その判定の結果、無操作状態が10分経過した場合、お手入れガイドモードから脱し、通常の加熱動作が実施できる状態に戻る。一方、無操作状態が10分経過する前に、お手入れガイド動作実施中にユーザーによって操作部8に対して操作された場合、又は、お手入れガイド動作終了後にユーザーによってスタート/停止ボタン83bが押下されば場合、ステップS9へ戻る。なお、上記の10分という時間は例示であり、この時間に限定するものではない。
【0066】
図6は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能の各お手入れガイドの1つの説明内容を示す図である。
このように、中央表示パネル4の表示画面に、1つずつ順次表示される1つの説明画面70は、お手入れ対象区分における部品等の簡単な説明図71、説明文72、表示切替え用の操作キーの示唆マーク73、作業工程の連続番号74、全部の作業工程の数を示す文字、等から構成されている。
【0067】
図8及び図9は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能の各お手入れガイド動作におけるお手入れガイド画面を示す図である。このうち、図8においては「グリルお手入れ方法」、「グリルの取りはずし」及び「グリルの取付け」の各お手入れガイド動作におけるお手入れガイド画面を示している。
また、図8においては「グリルドアパッキンの取付け」、「トッププレートのお手入れ」及び「吸・排気口のお手入れ」の各お手入れガイド動作におけるお手入れガイド画面を示している。以下、図8及び図9を参照しながら、図4におけるステップS8のお手入れガイド動作の詳細を説明する。
【0068】
まず、図4のステップS4〜ステップS6において、「お手入れ対象区分」として「グリルの取りはずし」が選択された場合の、お手入れガイド動作について説明する。
制御装置13は、「グリルの取りはずし」のお手入れガイド動作において、最初のお手入れ作業をガイドするためのお手入れガイド画面を、中央表示パネル4に表示する。ユーザーは、中央表示パネル4に表示されたお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を実施する。具体的には、ユーザーは、「グリルの取りはずし」のお手入れガイド動作の第1のお手入れガイド画面で示されるような「受け皿・グリルあみを取り出す」というガイドに従って、受け皿122及びグリル網123を取り出す(工程番号1)。次に、ユーザーは、次のお手入れ作業を示すお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させるために、右矢印ボタン83dを押下する。この場合、制御装置13は、ユーザーに対して、右矢印ボタン83dを押下操作することが可能であることを報知するため、矢印ボタンLED85を点灯又は点滅させる。
【0069】
制御装置13は、ユーザーによって右矢印ボタン83dが押下されたことを認識すると、次のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させる(工程番号2)。なお、ユーザーは、左矢印ボタン83cを押下することによって、前のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させることもできる。以上のような手順によって、ユーザーは、中央表示パネル4に表示されるお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を完了させる。ユーザーは、お手入れガイド動作に従って、全てのお手入れ作業を終えた後、スタート/停止ボタン83bを押下することによって、お手入れガイドモードから脱することができる(図9で示されるステップS9)。
【0070】
なお、次のお手入れガイド画面に切り替えること、つまり本のページをめくるように、次の作業工程を示す情報が記載されたお手入れガイド画面を次々と見るために、ユーザーは左矢印ボタン83dを押下する動作について説明したが、このような動作に限定されるものではなく、次のようにお手入れガイド画面を切り替えるものとしてもよい。例えば、ユーザーによる特定のお手入れ作業の終了が、センサーによって検知することができる場合、制御装置13は、そのセンサーによって検知された場合、現在表示されているお手入れガイド画面で示されるお手入れ作業が終了したと判定し、次のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させるものとしてもよい。具体的には、グリル網123が設置されているか否かを検知するグリル網センサーを備えるものとし、制御装置13は、ユーザーによって第1のお手入れガイド画面のガイドに従ってグリル網123が取り出されたか否かがこのグリル網センサーによって検知された場合、次のお手入れガイド画面を表示させるものとしてもよい。これによって、ユーザーが左矢印ボタン83cをわざわざ押下しなくても、次のお手入れ作業に取り掛かることができ、利便性が向上する。さらに、この場合、制御装置13は、第1のお手入れガイド画面表示中に、グリル網センサーによってグリル網123が取り出されたことを、所定時間検知されない場合、図10(a)で示されるようなグリル網123を取り出すことを促す画面を中央表示パネル4に表示させるものとしてもよい。これによって、ユーザーにお手入れ作業を喚起することができ、さらにお手入れ作業の利便性を向上させることができる。
【0071】
次に、図4のステップS4〜ステップS6において、お手入れガイド動作として「グリルの取付け」が選択された場合のお手入れガイド動作について、図8を参照しながら説明する。
【0072】
制御装置13は、「グリルの取付け」のお手入れガイド動作において、最初のお手入れ作業をガイドするためのお手入れガイド画面を、中央表示パネル4に表示する。ユーザーは、中央表示パネル4に表示されたお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を実施する。具体的には、ユーザーは、「グリルの取付け」のお手入れガイド動作の第1のお手入れガイド画面で示されるような「扉の上を奥側に傾けて・・・」という第1の作業工程に関するガイドに従って、グリル扉120を取り付ける。
【0073】
次に、ユーザーは、次のお手入れ作業を示すお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させるために、右矢印ボタン83dを押下する。この場合、制御装置13は、ユーザーに対して、右矢印ボタン83dを押下操作することが可能であることを報知するため、矢印ボタンLED85を点灯又は点滅させる。制御装置13は、ユーザーによって右矢印ボタン83dが押下されたことを認識すると、次のお手入れガイドの説明画面(作業工程2)を中央表示パネル4に表示させる。
【0074】
なお、ユーザーは、左矢印ボタン83cを押下することによって、前のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させることもできる。以上のような手順によって、ユーザーは、中央表示パネル4に表示されるお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を完了させる。ユーザーは、お手入れガイド動作に従って、全てのお手入れ作業を終えた後、スタート/停止ボタン83bを押下することによって、お手入れガイドモードから脱することができる(図3で示されるステップS9)。
【0075】
なお、次のお手入れガイド画面に切り替えるために、ユーザーは右矢印ボタン83dを押下する動作について説明したが、このような動作に限定されるものではなく、前述のように、次のようにお手入れガイド画面を切り替えるものとしてもよい。すなわち、ユーザーによる特定のお手入れ作業の終了が、センサーによって検知することができる場合、制御装置13は、そのセンサーによって検知された場合、現在表示されているお手入れガイド画面で示されるお手入れ作業が終了したと判定し、次のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させるものとしてもよい。具体的には、グリル扉120が閉められたか否かを検知するグリル扉センサーを備えるものとし、制御装置13は、ユーザーによって第6のお手入れガイド画面のガイドに従ってグリル扉120が閉められたか否かがこのグリル扉センサーによって検知された場合、次のお手入れガイド画面を表示させるものとしてもよい。ただし、「グリルの取付け」のお手入れガイド動作の場合、第6の作業工程であるグリル扉を閉めたあとで、ユーザーがスタート/停止ボタン83bを押下することなく、お手入れガイドモードから脱するものとすればよい。これによって、ユーザーが右矢印ボタン83dをわざわざ押下しなくても、次のお手入れ作業に取り掛かることができ、あるいは、ユーザーがスタート/停止ボタン83bを押下することなく、お手入れガイドモードから脱することができ、利便性が向上する。さらに、この場合、制御装置13は、第6の作業工程が中央表示パネル4の表示画面に表示されている期間中に、グリル扉センサーによってグリル扉120が閉められたことを、所定時間検知されない場合、図9(b)で示されるようなグリル扉120を閉めることを促す画面を中央表示パネル4に表示させるものとしてもよい。これによって、ユーザーにお手入れ作業の進行を喚起することができ、さらにお手入れ作業の利便性を向上させることができる。
【0076】
図11は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のお手入れガイド動作のうち「グリルお手入れ方法」の空焼き動作を示すお手入れガイド画面を示す図である。以下、図3のステップS4〜ステップS6において、お手入れガイド動作として「グリルお手入れ方法」が選択された場合のお手入れガイド動作について、図8及び図9を参照しながら説明する。
【0077】
制御装置13は、「グリルお手入れ方法」のお手入れガイド動作において、最初のお手入れ作業をガイドするためのお手入れガイド画面を、中央表示パネル4に表示する。ユーザーは、中央表示パネル4に表示されたお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を実施する。具体的には、ユーザーは、「グリルお手入れ方法」のお手入れガイド動作の第1の作業工程である、「受け皿・グリルあみを取り出す」という作業を説明したガイド情報に従って、受け皿122及びグリル網123を取り出す。次に、ユーザーは、次のお手入れ作業を示すお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させるために、右矢印ボタン83dを押下する。この場合、制御装置13は、ユーザーに対して、右矢印ボタン83dを押下操作することが可能であることを報知するため、矢印ボタンLED85を点灯又は点滅させる。制御装置13は、ユーザーによって右矢印ボタン83dが押下されたことを認識すると、次のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させる。なお、ユーザーは、左矢印ボタン83cを押下することによって、前のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させることもできる。
【0078】
以上のような手順によって、ユーザーはお手入れ作業を進めていき、第4の作業工程を示すガイド情報に従って、スタート/停止ボタン83bを3秒間押下する。この場合、制御装置13は、ユーザーに対して、スタート/停止ボタン83bを押下操作することが可能であることを報知するため、スタート/停止ボタンLED84を点灯又は点滅させる。
【0079】
制御装置13は、ユーザーによってスタート/停止ボタン83bが3秒間押下されたことを認識すると、図11で示される空焼き動作(第5の作業工程)を示すお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させる。ここで、空焼き動作とは、グリル庫121内に残存する余分な油を飛ばし、グリル庫121に備えられた脱臭材によって消臭する動作を示す。そして、制御装置13は、空焼き動作を示すお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させた後、空焼き動作を所定時間(例えば、20分)実施する。この際、空焼き動作の進行状況を示すため、制御装置13は、中央表示パネル4にメーター表示部4aを表示させ、図9で示されるように、所定時間毎(例えば、1分ごと)にメーター表示部4aの表示を切り替える。なお、空焼きの熱源としてはグリル庫121内部のヒーター121Hが使われる。
【0080】
なお、メーター表示部4aの切り替え表示と共に、あるいは、それに代えて、空焼き動作の残時間を中央表示パネル4に数字で表示させるものとしてもよい。
また、空焼き動作時間は、固定時間(20分)としているが、これに限定されるものではない。すなわち、グリル庫121内に温度検知手段を備えるものとし、制御装置13は、この温度検知手段によって検知される庫内温度に基づいて、空焼き動作時間を算出するものとしてもよい。例えば、制御装置13は、温度検知手段によって検知される庫内温度が高い場合は、空焼き動作時間を短くするものとし、庫内温度が低い場合は、空焼き動作時間を長くするものとすればよい。
【0081】
以上のような手順によって、ユーザーは、中央表示パネル4に表示されるお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を完了させる。ユーザーは、お手入れガイド動作に従って、全てのお手入れ作業を終えた後、スタート/停止ボタン83bを押下することによって、お手入れガイドモードから脱することができる(図3で示されるステップS9)。なお、ここで「全てのお手入れ作業を終えた後」と書いたが、必ずしも図8、図9の6つの「お手入れ対象区分」全てについて、全作業工程を一度に終える必要はない。例えば、「吸・排気口のお手入れ」とグリル庫121のお手入れとを別の機会にそれぞれ行っても良い。
【0082】
なお、「グリルお手入れ方法」のお手入れガイド動作の場合、上記の空焼き動作が最後のお手入れ作業なので、ユーザーがスタート/停止ボタン83bを押下することなく、空焼き動作が終了後に、お手入れガイドモードから脱するものとしてもよい。その他のお手入れガイド動作も、上記で説明した各お手入れガイド動作に準じる。
【0083】
(誘導加熱調理器100のお手入れ催促機能)
図12は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れ催促機能によるお手入れ作業を催促するお手入れ催促画面の例を示す図である。以下、図12を参照しながら、本実施の形態に係る誘導加熱調理器100のお手入れ催促機能について説明する。
【0084】
制御装置13は、特定のお手入れガイド動作について、直近に実施された時からの経過時間、又は、直近に実施された後にそのお手入れガイド動作が実施された回数を記憶する。そして、制御装置13は、上記の経過時間が所定時間を超えた場合、又は、特定のお手入れガイド動作の実施回数が所定回数を超えた場合、図12で示されるように、その特定のお手入れガイド動作に係るお手入れ作業をユーザーに実施させることを催促するためのお手入れ催促情報を中央表示パネル4に文字によって表示させる。図12は、特定のお手入れガイド動作として「グリルお手入れ方法」のお手入れガイド動作についてのお手入れ催促画面を示している。
【0085】
なお、特定のお手入れガイド動作として「グリルお手入れ方法」を示したが、これに限定されるものではなく、その他のお手入れガイド動作に係るお手入れ作業を催促するお手入れ催促画面を中央表示パネル4に表示させるものとしてもよい。
また、制御装置13によって記憶された経過時間、又は、実施回数は、中央表示パネル4等によって確認できるものとしてもよい。
【0086】
以上のようなお手入れ催促機能を備えることによって、ユーザーが自発的にお手入れを実施しなくても、お手入れ時期をユーザーに対して報知することでき、お手入れ作業を催促することができるので、誘導加熱調理器100の状態を適正に保ち、長期間使用することが可能となる。
【0087】
図8〜図11において説明したお手入れガイド動作は、中央表示パネル4にお手入れガイド画面を表示させることによって、ユーザーに対してお手入れ作業をガイドするものであるが、これに加えて、制御装置13が、音声合成部30と音声情報記憶部32を制御して、各お手入れガイドの作業内容をスピーカー31から音声で報知させ、ユーザーにおける手入れ作業の利便性をさらに向上させている。
【0088】
以下、音声ガイド手段を利用したお手入れガイド機能について説明する。
制御装置13は、「グリルお手入れ方法」のお手入れガイド動作において、最初のお手入れ作業をガイドするためのお手入れガイド画面を、中央表示パネル4に表示する。ユーザーは、中央表示パネル4に表示されたお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を実施する。
【0089】
「グリルお手入れ方法」の第1の作業工程は、図7、図8に示すように受け皿122と、グリル網123を取り出すことである。そこで中央表示パネル4の表示画面は、図7に示した説明画面になるとともに、スピーカー31より、「最初に、受け皿とグリルあみを取り出します」と音声を出力する。
【0090】
次に、ユーザーは、次のお手入れ作業を示すお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させるために、右矢印ボタン83dを押下する。
すると第2の作業工程のお手入れ作業が、中央表示パネル4によって所定の形式のガイド画面で示される。第2の作業工程の表示内容は図8に示したように、「庫内底面の油汚れを拭き取る」である。これに対応して音声ガイド装置のスピーカー31は「第2の作業は、庫内底面の油汚れを拭き取ることです」と音声を出力する。工程番号を報知するのは、使用者が中央表示パネル4を注視していない場合があることや、視覚が不自由な人にも工程の進行度を容易に認識して貰えるようにするためである。
【0091】
次に、ユーザーは、右矢印ボタン83dを押下する。
第3の作業工程の情報が、お手入れガイド画面で示され、「受け皿を入れ、扉を閉める(グリル網は入れない)」という文字のガイドと、音声ガイド装置より、「第3の作業は、受け皿を入れ、扉を閉めることです。このときグリル網は入れないで下さい。」と音声を出力する。ここで「グリル網は入れないで下さい」は作業の仕方や内容を直接示す説明ではなく、作業をする上で使用者(作業者)に守って欲しい注意事項である。このように作業の工程によっては、注意事項を報知・表示する。
【0092】
次に、ユーザーは、右矢印ボタン83dを押下する。
第4の作業工程に進み、お手入れガイド画面では「スタート停止ボタンを3秒間押す」というガイドが文字で表示され、一方音声ガイド装置からは「第4の作業です。スタートと停止の兼用ボタンを3秒間押して下さい」と音声で報知する。
【0093】
以上のような手順によって、ユーザーはお手入れ作業を進めていき、文字や説明図等の視覚的なガイドと、音声による聴覚的なガイドを同時並行的に行うものである。
その他のお手入れガイド動作も、上記で説明した各お手入れガイド動作に準じる。
【0094】
この実施の形態1で明らかなように、前記制御装置13は、お手入れガイド情報を1つの作業工程ずつ前記中央表示パネル4に表示する。その表示の都度に、前記音声ガイド装置は、当該表示された説明図と説明文の内容に合致したお手入れ作業を報知する。特に、「対象物」と「動作」を明確に報知する。これはお手入れガイド情報の中で、「重要な事項」である。「対象物」とは例えば「グリル扉」であり、「動作」とは例えば「取り出す」や「傾ける」等をいう。
【0095】
またこの実施の形態1で明らかなように、前記音声ガイド装置は、お手入れガイド情報が説明図が前記中央表示パネル4に表示される度に、当該説明図に示されているお手入れ作業の中の説明文を、その記載順序に従って音声で読み上げて報知しているので、この音声ガイド情報を聞くことで、前記中央表示パネル4に表示された内容が更に明確に使用者(作業者)には認識され、確実な作業が期待できる。
【0096】
(実施の形態1の効果)
以上のように、お手入れガイド機能を備えることによって、ユーザーは、取扱い説明書を見ることなく、表示パネルに表示させるガイドに従って、お手入れ作業を実施することができるので、加熱調理器のメンテナンス作業についての利便性を向上させることができる。
【0097】
また、お手入れガイド機能を実施するための専用の操作手段を備えることなく、通常の加熱動作で使用する操作手段(本実施の形態においてはグリル用操作部83)を共用して使用し、お手入れガイド機能を実施することができるので、操作部8のレイアウトを簡易に構成することができ、コストを削減することができる。また、このように、お手入れガイド機能を実施するために通常の加熱動作で使用する操作手段を共用して使用する場合、操作できる操作手段をLEDによる点灯又は点滅によって、ユーザーに報知するので、お手入れガイド機能の実施時の操作性を向上させることができる。
ただし、操作手段を共用することに限定するものではなく、通常の加熱動作で使用する操作手段とは別に、お手入れガイド機能を実施するための専用の操作手段を備えるものとしてもよい。この場合は、LEDによって操作できる操作手段をユーザーに報知する必要がなく、お手入れガイド機能の実施時の操作性を向上することができるという効果がある。
【0098】
さらに、お手入れ催促機能を備えることによって、ユーザーが自発的にお手入れを実施しなくても、お手入れ時期をユーザーに対して報知することでき、お手入れ作業を催促することができるので、加熱調理器の状態を適正に保ち、長期間使用することが可能となる。
【0099】
さらに、中央表示パネル4にお手入れガイド情報を表示させることに加えて、音声ガイド装置からも各お手入れガイドの作業内容を順次音声で報知させているので、ユーザーにおける手入れ作業の間違いや混乱が少なくなり、さらに便利になっている。
【0100】
なお、本実施の形態1に係る加熱調理器として、図1で示されるように誘導加熱調理器を例に説明したが、これに限定されるものではなく、ガス加熱調理器又は電気オーブン等のその他の加熱調理器でもよい。
【0101】
また、本実施の形態1に係る加熱調理器において、お手入れガイド機能実施中に、押下操作できるボタンを示すためにLEDを点灯又は点滅させるものとしているが、LEDに限定されるものではなく、電球等のその他の点灯・発光手段を使用するものとしてもよい。
【0102】
実施の形態2.
図13は、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器のフローチャートである。本実施の形態に係る誘導加熱調理器100のお手入れガイド機能について説明する。なお、お手入れガイド機能の基本的な動作と表示に関しては、実施の形態1と同様である。
【0103】
(S11)
加熱源の加熱が終了した時点から、加熱終了時間の計測を開始する。
【0104】
(S12)
お手入れガイド機能を実施するためのお手入れガイドモードに移行させるために、操作部8のグリルメニューボタン83aを3秒間、押下を継続する。そして、ステップS2へ進む。なお、3秒間は例示であり、この時間に限定するものではない。
【0105】
(S13)
制御装置13は、ユーザーによるグリルメニューボタン83aの押下操作信号を受信し、その受信状態が3秒継続したか否かを判定する。その判定の結果、3秒継続した場合、ステップS3へ進む。一方、3秒経過する前に、押下操作信号の受信状態が解除された場合、ステップS12へ戻る。
【0106】
(S14)
制御装置13は、加熱終了から計測をスタートさせており、このステップ14にて10分経過を計測していた場合お手入れモードに遷移する。10分経過する前の場合は、ステップ12へ戻る。なお、10分間は例示であり、この時間に限定するものではない。
【0107】
(実施の形態2の効果)
以上のように、制御装置13には、お手入れガイド機能を一時的に制限する手段として「経過時間判断手段」を備えることによって、ユーザーは、熱い状態でお掃除ガイドを行うことが出来ない為、やけどなどの怪我を防ぐことができ、安全性を向上させることができる。
【0108】
なお、本実施の形態2に係る加熱調理器として、図1で示されるように誘導加熱調理器を例に説明したが、これに限定されるものではなく、ガス加熱調理器又は電気オーブン等のその他の加熱調理器でもよい。
【0109】
実施の形態3.
図14は、本発明の実施の形態3に係る加熱調理器のフローチャートである。本実施の形態に係る誘導加熱調理器100のお手入れガイド機能について説明する。なお、お手入れガイド機能の基本的な動作と表示に関しては、実施の形態1と同様である。
【0110】
この実施の形態3では、制御装置13に、お手入れガイド機能を一時的に制限する手段としての「温度判定手段」を備えたことが特徴である。
【0111】
加熱調理器が一旦使用された場合、加熱源は勿論、その周辺部が高温になっている場合がある。また実施の形態1で示した誘導加熱調理器で誘導加熱した場合でも、その使用直後はトッププレート2が高温になっていることがあるので、こういう状態でグリル庫121やトッププレート2に不用意に触れることは危険である。
【0112】
そこでこの実施の形態3では、以下説明するような温度判定手段80を備えた。
まず、この実施の形態3では、誘導加熱調理中にトッププレート2の上方に置いた被加熱物の温度を非接触で検知する第1の赤外線センサー(図示せず)と、前記トッププレート2の温度を接触して検知するサーミスター式の第2の温度センサー(図示せず)とを備えている。またグリル庫121の内部の温度やその壁面温度を検知する第3の温度センサー(図示せず)を備えている。これら各温度センサーは、それぞれの加熱調理時の被加熱物やトッププレート2等の温度を監視し、制御装置13の温度制御に利用され、また異常温度状態の検知にも利用されている。
【0113】
図14に示した動作プログラムは、誘導加熱調理やグリル調理の何れにも適用されるものである。また、加熱調理が終わったあとに引き続き使用者がお手入れを希望して操作部を操作した場合について対応する制御装置13の動作を示している。
【0114】
(S21)
加熱源の加熱が終了した場合(S20)、その後で使用者がお手入れガイドを起動させたいと何らかの指令を操作部8から制御装置13に与えた場合、その操作有無が制御装置13に検知される。
【0115】
(S22)
制御装置13は、前記したような各種温度センサーからの最新温度情報を得て、トッププレート2の温度や排気口11の温度、さらにグリル庫121の温度が所定温度以下であるかどうかの判定を行う。例えばグリル庫121の温度が55℃以下であるかどうかの判定をする。なお、排気口11の温度を測定するための専用の温度センサーをこの実施の形態3では設けていないが、排気口11の温度はトッププレート2の温度と近いとみなして、トッププレート2の温度が所定の温度であれば、排気口11の温度も所定の温度であるとみなす処理をしている。但し、誘導加熱調理をしない場合は、トッププレート2の温度は部屋の温度に近いのに対し、グリル庫121を加熱調理に使用すると、グリル庫121からの熱気が排出されて排気口11が高温になっている場合があるから、グリル庫121の温度検知状態も同時に制御装置13は観察し、グリル庫121の温度が高い場合は、トッププレート2の温度が低い場合でも、排気口11の温度は高温であるという判定をするようにしている。
【0116】
(S23)
全ての温度測定部分の温度が所定の温度以下であった場合、制御装置13は中央表示パネル4にお手入れガイド機能を実施するためのお手入れガイド情報を表示させる。
【0117】
(S24)
制御装置13は、「グリルの取りはずし」等のお手入れガイドの種類を図6に示したように表示し、お手入れしたい作業、すなわち「お手入れ対象区分」を「お手入れメニュー」として一覧状態で表示し、その中の何れかを選択できるようにする。
【0118】
(S25)
制御装置13は、「お手入れ対象区分」が選択されると、お手入れ対象の部品等の説明図と作業内容の説明文とがセットになった複数の説明の画面の内、最初の作業工程の説明画面を中央表示パネル4に表示する。以後、その説明の画面を作業工程の順に使用者が任意のタイミングで表示させ、お手入れ作業をすることができる。
【0119】
(S26)
一方、全ての温度測定部分の温度が所定の温度以下ではなく、熱い部分があった場合、制御装置13はお手入れガイドの機能を一時的に稼動禁止にし、中央表示パネル4に、調理器の温度が下がるまで、お手入れガイド機能は稼動開始しない旨の表示や音声ガイドを行う。
【0120】
(S27)
その後、全ての温度測定部分の温度が所定の温度以下になった場合、お手入れガイドを開始できると判定する。
【0121】
(S23)
そしてお手入れガイド動作を開始する旨を中央表示パネル4に表示し、スパーカー31からも報知する。
【0122】
そして以後は、前記ステップ23(S23)に戻り、お手入れガイド動作を開始する。
【0123】
(実施の形態3の効果)
以上のように、お手入れガイド機能に温度判断手段を備えることによって、ユーザーは、熱い状態でお掃除ガイドを行うことが出来ない為、やけどなどの危険な作業をしないようにでき、安全性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0124】
1 本体、2 トッププレート、3a 左加熱口、3b 右加熱口、4 中央表示パネル、4a メーター表示部、5a 左表示パネル、5b 右表示パネル、7a 左加熱口火力表示部、7b 右加熱口火力表示部、8 操作部、9a 左加熱口操作ダイヤル、9b 右加熱口操作ダイヤル、10 吸気口、11 排気口、12 グリル部、13 制御装置、21 調理物、71 説明図、72 説明文、73 操作キーの示唆マーク、74 工程番号、75 全工程の数、81 左加熱口用操作部、81a 揚げ物ボタン、81b 3kWボタン、81c 入/切ボタン、82 右加熱口用操作部、82a 揚げ物ボタン、82b 3kWボタン、82c 入/切ボタン、83 グリル用操作部、83a グリルメニューボタン、83b スタート/停止ボタン、83c 左矢印ボタン、83d 右矢印ボタン、83e 時間マイナスボタン、83f 時間プラスボタン、84 スタート/停止ボタンLED、85 矢印ボタンLED、86 時間ボタンLED、100 誘導加熱調理器、120 グリル扉、120a 取っ手、121 グリル庫、122 受け皿、123 グリル網。
【技術分野】
【0001】
本発明は、お手入れガイド機能に従ってお手入れができる加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の加熱調理器として、音声報知手段を有し、お手入れ動作中又はお手入れ動作終了時にお手入れ動作中又はお手入れ動作終了の動作状態を報知するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4654742号公報(請求項5、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の加熱調理器では、ユーザーが、お手入れ作業を実施する際、その作業手順を記憶していない場合は、取扱い説明書を見ながら実施する必要があり、作業性が悪いという問題点があった。
さらに、取扱い説明書の紛失等によってお手入れ作業方法がわからないことが原因で、加熱調理器の寿命を短くしてしまうという問題点もあった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ユーザーが取扱い説明書を見なくても、お手入れ作業の手順をガイドすることによってお手入れ作業を実施することができる加熱調理器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係る加熱調理器は、調理物を加熱調理する加熱部と、該加熱部による加熱調理動作を制御し、加熱調理器のお手入れ作業をガイドするお手入れガイド機能を有する制御装置と、該制御装置に対し、前記お手入れガイド機能を実施させるための操作信号を送信する操作部と、該操作部から入力した調理条件を表示する表示装置と、
を備え、前記制御装置は、前記操作部からの前記操作信号に基づいて、該お手入れガイド機能に基づくお手入れガイド動作として、前記表示装置に、お手入れする複数個のお手入れ対象部分毎に、当該部分の図と作業の説明文が対になった複数個の説明図を表示するものである。この構成により、お手入れの作業を、前記表示装置を見ながら正しい順序で行うことができる。
【0007】
第2の発明に係る加熱調理器は、調理物を加熱調理する加熱部と、該加熱部による加熱調理動作を制御し、加熱調理器のお手入れ作業をガイドするお手入れガイド機能を有する制御装置と、該制御装置に対し、前記お手入れガイド機能を実施させるための操作信号を送信する操作部と、該操作部から入力した調理条件を表示する表示装置と、前記お手入れガイド動作を一時的に制限する制限手段とを備え、前記制御装置は、前記操作部からの前記操作信号に基づいて、該お手入れガイド機能に基づくお手入れガイド動作として、前記表示装置に、お手入れする複数個のお手入れ対象部分毎に、当該部分の図と作業の説明文が対になった複数個の説明図を表示するものである。さらに前記制限手段は、前記操作部から「お手入れモード」の選択指令を受けた場合でも、加熱調理器の温度が高い場合にはそのお手入れガイド機能を一時的に制限するものである。この構成により、お手入れの作業を、前記表示装置を見ながら正しい順序で行うことができるとともに、使用者がまだ十分に冷えていない熱い状態の調理器の分解や清掃作業等を不用意に行うことを抑止できるものである。
【0008】
第3の発明に係る加熱調理器は、調理物を加熱調理する加熱部と、該加熱部による加熱調理動作を制御するのに加えて、加熱調理器のお手入れ作業をガイドするお手入れガイド機能を有する制御装置と、該制御装置に対し、前記お手入れガイド機能を実施させるための操作信号を送信する操作部と、該操作部から入力した調理条件を表示する表示装置と、保有する音声データを再生して前記操作部の操作を補助する音声ガイド装置と、を備え、前記制御装置は、前記操作部からの前記操作信号に基づいて、該お手入れガイド機能に基づくお手入れガイド動作として、前記表示装置に、お手入れする複数個のお手入れ対象部分毎に、当該部分の図と作業の説明文が対になった複数個の説明図を表示するとともに、前記制御手段は、前記音声ガイド装置により、前記説明図が前記表示装置に表示される度に、当該説明図に示されているお手入れ作業の中の重要な事項を音声で報知するように構成したものである。この構成により、お手入れの作業を、前記表示装置を見ながら正しい順序で行うことができるとともに、調理器の分解や清掃作業等を音声でも認識することができ、より正しく作業を行うことができるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、お手入れガイド機能を備えることによって、ユーザーは、取扱い説明書を見ることなく、表示装置に表示させるガイドに従って、お手入れ作業を実施することができるので、加熱調理器のメンテナンス作業についての利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の外観斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の上面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のブロック構成図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能におけるお手入れガイド注意画面の例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能におけるお手入れガイド選択画面の例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のお手入れガイド画面の詳細構成を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能の各お手入れガイド動作におけるお手入れガイド画面を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能の各お手入れガイド動作におけるお手入れガイド画面を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器においてお手入れ作業を促す画面の例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のお手入れガイド動作のうち「グリルお手入れ方法」の空焼き動作を示すお手入れガイド画面を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れ催促機能によるお手入れ作業を催促するお手入れ催促画面の例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態3に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
(加熱調理器の全体構成)
図1〜図12は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器を示すものである。図1は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の外観斜視図であり、図2は同加熱調理器の上面図である。なお、本実施の形態1に係る加熱調理器として、図1で示されるように、グリル機能付の誘導加熱調理器を例に説明する。
【0012】
図1及び図2で示される本実施の形態1に係る誘導加熱調理器100において、本体1の上面には、耐熱ガラス板等から形成されたトッププレート2が設置されており、そのトッププレート2上には、鍋等の被加熱物(図示せず)を載置するための左加熱口3a及び右加熱口3bが構成されている。
【0013】
本体1の上面前部には、誘導加熱する場合の各種設定値(例えば火力や加熱時間等)、異常情報、及び、後述するお手入れガイド画面等を表示する液晶パネル等の中央表示パネル4、同様に各種設定値等を表示する液晶パネル等である左表示パネル5a及び右表示パネル5b、左加熱口3aの火力を表示する左加熱口火力表示部7a、右加熱口3bの火力を表示する右加熱口火力表示部7b、並びに、加熱動作の開始等の操作をするための操作部8が設置されている。
【0014】
また、本体1の右側前面部には、左加熱口3aの火力を調整するための左加熱口操作ダイヤル9a、及び、右加熱口3bの火力を調整するための右加熱口操作ダイヤル9bが設置されている。また、本体1の上面後部には、後述するグリル庫121内の空気を取り込むための吸気口10、及び、グリル庫121内の調理物から発生する煙等を排出するための排気口11が形成されている。また、図2で示されるように、本体1内部には、誘導加熱調理器100の動作全般を制御する制御装置13が備えられている。
【0015】
図3は、図1の誘導加熱調理器100のブロック構成図である。
図3に示されるように、本体1の内部には、マイクロコンピュータ等から構成された前記制御装置13、右加熱口3b用の誘導加熱コイル3RC、その加熱コイル用のインバーター回路110R、左加熱口3a用の誘導加熱コイル3LC、その加熱コイル用のインバーター回路110Lが設置されている。
【0016】
111は、前記グリル庫121の内部に設置されたシーズヒーター等の輻射式電気ヒーター121Hを駆動するヒーター駆動回路である。112は、前記中央表示パネル4、左表示パネル5a、右表示パネル5b、左加熱口火力表示部7a及び右加熱口火力表示部7bをそれぞれ駆動する表示部駆動回路である。
【0017】
30は、音声情報記憶部32に格納された、お手入れ作業用や各種操作等に関する音声データを合成して音声情報を作成する音声合成部で、前記トッププレート2の下方で、前記中央表示パネル4に近い位置に設置されている。31はこの音声合成部から音声ガイドを報知するためのスピーカーであり、前記トッププレート2の下方で、前記左加熱口3a用の誘導加熱コイル3LCから離れた後方位置に設置されている。40は100V又は200Vの商用電源60に主電源スイッチ50を介して接続された電源部であり、この電源部からは前記制御装置13に電力が供給され、また前記インバーター回路110R、110Lやヒーター駆動回路111及び表示部駆動回路112にも所定の電力が供給される。
【0018】
ここで「音声情報」とは、後述する「お手入れ作業」に関する情報、調理器の動作状態、操作の次の手順、間違った操作の通知、調理器の異常状態などを音声で知らせる情報である。例えば、調理器の動作状態を知らせる情報としては、加熱動作を開始する情報、加熱開始からの経過時間を通知する情報、火力(加熱量をワット等の数値で知らせる場合には、その数値を、また火加減を「弱火」、「中火」など複数個の火力に分ける場合は、その「弱火」などの情報を含む)情報等である。
【0019】
制御装置13は、音声情報記憶部32から音声情報を読み出して音声合成部30に出力し、音声合成部30は、音声情報を合成してスピーカー31から音声情報に対応した音声を出力することによって、使用者に対して音声でガイドを行う。音声合成部30と音声情報記憶部32及びスピーカー31の3つを総称して「音声ガイド装置」という。なお、インバーター回路110R、110Lは、「駆動部」と呼ぶ場合がある。
【0020】
制御装置13は、操作部8からの操作信号や図示しない各種センサーからの検知信号が入力され、予め設定されたプログラム等に従って各種の構成部、例えばインバーター回路110Rを制御するものである。この制御装置13には、例えば電圧100V又は200Vの前記商用電源60から定電圧回路(図示せず)を介して直流電流が供給される。
【0021】
制御装置13からの制御によって、前記電源部40は、商用電源60からの電力をインバーター回路110R、110L、グリルヒーター駆動回路111等に供給する。
【0022】
インバーター回路110Rは、制御装置13からの加熱指令に応じて、電源部40から供給される電力を変換し、誘導加熱コイル3Rと共振コンデンサCとが接続された共振回路に、高周波電流を供給する。
【0023】
インバーター回路110Lは、制御装置13からの加熱指令に応じて、電源部40から供給される電力を変換し、誘導加熱コイル3Lと共振コンデンサCとが接続された共振回路に、高周波電流を供給する。なお、電源部40から各インバーター回路110R、100Lへの電力供給は、制御装置13からの制御により、各インバーター回路110R、100Lごとに半導体スイッチング素子(図示せず)により、オン・オフ制御がなされる。
【0024】
誘導加熱コイル3R、3Lは、渦巻状に巻かれたコイルにより構成され、各インバーター回路110R、110Lから高周波電流が供給されることにより、トッププレート2に載置された被加熱物を誘導加熱する。
【0025】
グリルヒーター駆動回路111は、制御部100からの加熱指令に応じて、グリル庫121内のグリルヒーター121Hを駆動する。なお、そのヒーター121Hは、グリル庫121の天井部と底面近傍など、上下2箇所に設けるのが普通である。
表示部駆動回路112は、制御部100からの指示に従って、前記中央表示パネル4、左表示パネル5a、右表示パネル5bなどの各種表示部を駆動する。
【0026】
また、制御部13には、操作部8からの操作情報が入力され、その操作情報に基づいて各種の制御を行う。操作部8の各操作キーは、例えば、後述するグリルメニューボタン83aやスタート/停止ボタン83b等から構成されている。
【0027】
なお、本実施の形態1において、「簡単操作モード」とは、調理器の操作や調理に不慣れな初心者のためのモードであって、調理器の使用可能な機能が制限されるモードである。例えば、操作部8に含まれるスイッチのうち、基本的な調理メニューである「加熱」と「揚げ物の自動調理(温度センサーにより油温が一定になるように火力が自動制御されるもの)」に関連するスイッチのみが使用可能となり、高速湯沸かし(最大火力3kW又での湯沸かしのこと)及び手動天ぷら調理(手動で任意に火力を調節しながら天ぷら調理するもの)の2つを選択するスイッチが使用不能になる(当該スイッチの入力キー自体が操作部5に表示されない)。さらに、後述する「お手入れ作業」も「簡単操作モード」では機能しないので、前記中央表示パネル4にはお手入れ作業に関する情報は何ら表示されない。
【0028】
簡単操作モードのときは、通常操作モードのときよりも詳細な内容の音声ガイドがスピーカー31から出力される。簡単操作モードでは、音声ガイドの内容を詳細にすることにより、誘導加熱調理器の操作に不慣れな初心者の操作性及び安全性の向上を図る。なお、「簡単操作モード」は、使用者によって選択される方法と、使用者の操作状況を制御装置13が判定して自動的に選択する方法があるが、前者の方法を採用する場合は、前記操作部8に専用のスイッチを設けたり、あるいは他の操作キーを特殊な組み合わせで同時に2つ以上押した場合に選択されるようにしたり、色々な方法がある。簡単操作モードになった場合、お手入れガイド機能を稼動させ、通常(簡単操作モードではない場合)に比べて、より詳しい情報を表示し、また音声で報知するようにしても良い。
【0029】
本実施の形態1において、調理メニューとは、誘導加熱調理の分野では、「加熱」、「油調理」(揚げ物)(手動と、自動温度制御による自動の2種類)、「お湯沸かし」、及び「炊飯」をいい、グリル調理の分野では、「グリル」(焙り焼き)、「姿焼き」である。なお、グリル庫121の雰囲気温度を所定の高温度に保って被加熱物を調理する「オーブン調理」もある。
【0030】
(グリル部12の構成)
次に、図1を参照しながら、グリル部12の構成について説明する。
図1で示されるように、本体1の左下側内部にグリル部12が構成されている。このグリル部12は、少なくとも、本体1の前面部の左側に開閉可能に設置されたグリル扉120、そのグリル扉120から通じるグリル部12の内部の調理空間であるグリル庫121、そのグリル庫121の底部に載置された受け皿122、その受け皿122の上に置かれ、上側に魚等の調理物21を載置するためのグリル網123によって構成されている。グリル扉120には、グリル扉120を開閉するためにユーザーが手を掛けるための取っ手120aが設置されている。
【0031】
また、グリル庫121と排気口11とを連通させ、吸気口10から取り込まれた空気を調理物21から発生する煙と共に、グリル庫121から排気口11を介して外部に排気するための排気ダクト(図示せず)が、グリル庫121の後方に形成されている。
【0032】
(操作部8の構成)
次に、図2を参照しながら、操作部8の構成について説明する。
図2で示される誘導加熱調理器100の平面視において、操作部8は誘導加熱調理器100の上面の手前側に配置されている。この操作部8は、左側から、左加熱口3aの加熱動作を操作するための左加熱口用操作部81、グリル加熱動作を操作するためのグリル用操作部83、及び、右加熱口3bの加熱動作を操作するための右加熱口用操作部82を備えている。
【0033】
このうち、左加熱口用操作部81は、揚げ物ボタン81a、定格最大火力で加熱するための3kWボタン81b及び加熱動作の開始と停止を指令するための入/切ボタン81cによって構成されている。
【0034】
また、右加熱口用操作部82は、揚げ物ボタン82a、3kWボタン82b及び入/切ボタン82cによって構成されている。そして、グリル用操作部83は、グリルメニューボタン83a、スタート/停止ボタン83b、左矢印ボタン83c、右矢印ボタン83d、時間マイナスボタン83e及び時間プラスボタン83fによって構成されている。
【0035】
また、スタート/停止ボタン83bには、スタート/停止ボタンLED84が備えられている。また、左矢印ボタン83c及び右矢印ボタン83dには、矢印ボタンLED85が備えられている。そして、時間マイナスボタン83e及び時間プラスボタン83fには、時間ボタンLED86が備えられている。なお、前記主電源スイッチ50の開閉操作を行う押しボタンは、図示していないが、前記操作部8や本体1の右側前面部の何れか一方又はその双方に設けてある。
【0036】
上記の各ボタン及び各LEDの機能についての詳細については後述する。
なお、図2で示される操作部8を構成する各ボタンの種類及び配置は、一例を示すものであり、これに限定されるものではない。
【0037】
(誘導加熱調理器100の誘導加熱動作)
次に、図1及び図2を参照しながら、本実施の形態に係る誘導加熱調理器100の誘導加熱動作について説明する。
ユーザーは、調理物が投入された鍋等の被加熱物を左加熱口3aに載置する。そして、ユーザーが操作部8に設置された入/切ボタン81cを押下することによって誘導加熱動作が実施される。具体的には、ユーザーによる入/切ボタン81cの押下操作信号が、制御装置13に送信される。制御装置13は、受信した押下操作信号に基づいて、駆動回路110L(インバーター回路)に対し、左加熱口3aの下部の本体1内部に設置された加熱コイル3LCに通電させる。左加熱口3aに載置された被加熱物は、通電された加熱コイル3LCから誘導加熱を受けて、加熱動作が開始される。
【0038】
また、ユーザーが本体1の右側前面部に設置された左加熱口操作ダイヤル9aを回転操作させることによって、その回転操作信号が、制御装置13に送信される。制御装置13は、受信した回転操作信号に基づいて、駆動回路110Lに対し、加熱コイルによる誘導加熱の火力を調整させる。その際、制御装置13は、その火力の強弱を、左加熱口火力表示部7aに表示させる。
【0039】
そして、ユーザーは、加熱調理を終了させ、誘導加熱停止させたい場合は、再び入/切ボタン81cを押下することによって、誘導加熱動作を終了させることができる。
【0040】
また、ユーザーによって、被加熱物を右加熱口3bが設置された場合も、同様に、右加熱口3bの下部の本体1内部に設置された加熱コイル3RCによって誘導加熱を実施することができる。その際、ユーザーによる入/切ボタン82c及び右加熱口操作ダイヤル9bの操作、並びに、右加熱口火力表示部7bの表示動作については、前述の入/切ボタン81c及び左加熱口操作ダイヤル9aの操作、並びに、左加熱口火力表示部7aの表示動作と同様である。
【0041】
次に、油調理について説明する。
ユーザーは、油が投入された油鍋を左加熱口3aに載置する。そして、ユーザーが操作部8に配置された入/切ボタン81cを押下することによって、前述の誘導加熱動作と同様に、油鍋の加熱動作が開始される。次に、ユーザーは揚げ物ボタン81aを所定回数押下することによって、油鍋に投入された油の量を設定する。そして、左加熱口操作ダイヤル9aを回転操作することによって、目標とする油温度を設定する。この際、設定された油の量及び油温度は、例えば、左表示パネル5aに表示させるものとすればよい。そして、ユーザーは、油調理終了後、再び入/切ボタン81cを押下することによって、油調理を終了させることができる。
【0042】
また、ユーザーによって、油鍋を右加熱口3bが設置された場合も、同様に、油鍋の誘導加熱を実施することができる。その際、ユーザーによる入/切ボタン82c、揚げ物ボタン82a及び右加熱口操作ダイヤル9bの操作、並びに、右表示パネル5bの表示動作については、前述の入/切ボタン81c、揚げ物ボタン81a及び左加熱口操作ダイヤル9aの操作、並びに、左表示パネル5aの表示動作と同様である。
【0043】
次に、お湯沸かし動作について説明する。
ユーザーは、水が投入された鍋等を左加熱口3aに載置する。そして、ユーザーが操作部8に設置された入/切ボタン81cを押下することによって、前述の誘導加熱動作と同様に、水が投入された鍋等の加熱動作が開始される。次に、ユーザーは3kWボタン81bを所定回数押下することによって、加熱時間を設定する。この際、設定された加熱時間は、例えば、左表示パネル5aに表示させるものとすればよい。そして、加熱動作開始後、設定された加熱時間が経過した後、自動的に加熱動作が終了する。
【0044】
また、ユーザーによって、水が投入された鍋等を右加熱口3bが設置された場合も、同様に、誘導加熱を実施することができる。その際、ユーザーによる入/切ボタン82c及び3kWボタン82bの操作、並びに、右表示パネル5bの表示動作については、前述の入/切ボタン81c及び3kWボタン81bの操作、並びに、左表示パネル5aの表示動作と同様である。
【0045】
(誘導加熱調理器100のグリル部12における加熱動作)
次に、図1及び図2を参照しながら、本実施の形態に係る誘導加熱調理器100のグリル部12における加熱動作について説明する。
ユーザーは、まず、グリル扉120の取っ手120aを掴んで手前に引っ張り、受け皿122及びグリル網123をグリル庫121内から外側に引き出す。次に、ユーザーは引き出したグリル網123の上に魚等の調理物21を載置する。次に、ユーザーは、再び、取っ手120aを掴んで本体1側に押し込み、受け皿122及びグリル網123をグリル庫121内に引き込んで、グリル扉120を閉める。そして、ユーザーは、操作部8に配置されたグリルメニューボタン83aを所定回数押下することによって「姿焼き」、「グリル」及び「オーブン」等のグリルメニューを選択する。
【0046】
まず、ユーザーによって「姿焼き」のグリルメニューが選択された場合のグリル加熱動作について説明する。
ユーザーは、左矢印ボタン83c及び右矢印ボタン83dを所定回数押下することによって、調理物21の焼き色を設定する。この焼き色の設定操作信号は、制御装置13に送信され、制御装置13は、その設定操作信号に基づいて、中央表示パネル4にその設定された焼き色を表示させる。そして、ユーザーは、スタート/停止ボタン83bを押下することによって、「姿焼き」メニューのグリル加熱動作が実施される。具体的には、ユーザーによるスタート/停止ボタン83bの押下操作信号が、制御装置13に送信され、制御装置13は、その押下操作信号を受信すると、先程受信した焼き色の設定操作信号に基づいて、調理物21の調理時間を計算する。次に、制御装置13は、ヒーター駆動回路111に対し、グリル庫121内に設置されたヒーター121Hに通電させ、そのヒーターによって、設定された焼き色となるように調理物21を加熱させる。そして、制御装置13は、加熱動作を開始してから、計算した調理時間経過後に、加熱動作を終了させる。
【0047】
次に、ユーザーによって「グリル」の調理メニューが選択された場合のグリル加熱動作について説明する。
ユーザーは、左矢印ボタン83c及び右矢印ボタン83dを所定回数押下することによって、調理物21に対する加熱動作の火力を設定する。この火力の設定操作信号は、制御装置13に送信され、制御装置13は、その設定操作信号に基づいて、中央表示パネル4にその設定された火力を表示させる。
【0048】
次に、ユーザーは、時間マイナスボタン83e及び時間プラスボタン83fを所定回数押下することによって、調理物21に対する加熱時間を設定する。この加熱時間の設定操作信号は、制御装置13に送信され、制御装置13は、その設定操作信号に基づいて、中央表示パネル4にその設定された加熱時間を表示させる。
【0049】
そして、ユーザーは、スタート/停止ボタン83bを押下することによって、「グリル」メニューのグリル加熱動作が実施される。具体的には、ユーザーによるスタート/停止ボタン83bの押下操作信号が、制御装置13に送信され、制御装置13は、その押下操作信号を受信すると、ヒーター駆動回路111に対し、グリル庫121内に設置されたヒーター121Hに通電させ、そのヒーターによって調理物21を加熱させる。そして、制御装置13は、加熱動作を開始してから、設定された加熱時間経過後に、加熱動作を終了させる。
【0050】
そして、ユーザーによって「オーブン」のグリルメニューが選択された場合のグリル加熱動作について説明する。
ユーザーは、左矢印ボタン83c及び右矢印ボタン83dを所定回数押下することによって、調理物21に対する加熱動作の加熱温度を設定する。この加熱温度の設定操作信号は、制御装置13に送信され、制御装置13は、その設定操作信号に基づいて、中央表示パネル4にその設定された加熱温度を表示させる。
【0051】
次に、ユーザーは、時間マイナスボタン83e及び時間プラスボタン83fを所定回数押下することによって、調理物21に対する加熱時間を設定する。この加熱時間の設定操作信号は、制御装置13に送信され、制御装置13は、その設定操作信号に基づいて、中央表示パネル4にその設定された加熱時間を表示させる。
【0052】
そして、ユーザーは、スタート/停止ボタン83bを押下することによって、「オーブン」メニューのグリル加熱動作が実施される。具体的には、ユーザーによるスタート/停止ボタン83bの押下操作信号が、制御装置13に送信され、制御装置13は、その押下操作信号を受信すると、ヒーター駆動回路に対し、グリル庫121内に設置されたヒーターに通電させ、設定された加熱温度の下に、ヒーターによって調理物21を加熱させる。そして、制御装置13は、加熱動作を開始してから、設定された加熱時間経過後に、加熱動作を終了させる。
【0053】
(誘導加熱調理器100のお手入れガイド機能)
図4は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のフローチャートであり、図5は、同加熱調理器のお手入れガイド機能におけるお手入れガイド注意画面の例を示す図であり、そして、図6は、同加熱調理器のお手入れガイド機能におけるお手入れガイド選択画面の例を示す図である。図7は、同じく加熱調理器のお手入れガイド機能のお手入れガイド画面の詳細構成を示す図である。
以下、図3〜図7を参照しながら、本実施の形態に係る誘導加熱調理器100のお手入れガイド機能について説明する。
【0054】
(S1)
まず、ユーザーは、お手入れガイド機能を実施するためのお手入れガイドモードに移行させるために、操作部8のグリルメニューボタン83aを3秒間、押下を継続する。そして、ステップS2へ進む。
なお、3秒間は例示であり、この時間に限定するものではない。
【0055】
(S2)
制御装置13は、ユーザーによるグリルメニューボタン83aの押下操作信号を受信し、その受信状態が3秒継続したか否かを判定する。その判定の結果、3秒継続した場合、ステップS3へ進む。一方、3秒経過する前に、押下操作信号の受信状態が解除された場合、ステップS1へ戻る。
【0056】
(S3)
制御装置13は、中央表示パネル4に、図4で示されるお手入れガイド注意画面を表示させる。そして、ステップS4へ進む。
【0057】
(S4)
制御装置13は、お手入れガイド注意画面を表示してから、所定時間経過後、又は、ユーザーによってグリルメニューボタン83aが押下された場合に、中央表示パネル4の表示画面に、図5で示されるお手入れガイド選択情報を表示させる。そして、ステップS5へ進む。このお手入れガイド選択情報は、各お手入れガイド動作の項目を表示及び選択するための情報であり、図7に示すように一つの画面の中に、説明図と説明文がセットになったものが静止画状態で現れる。
【0058】
本実施の形態1に係る誘導加熱調理器100は、お手入れガイド動作の例として、「グリルお手入れ方法」、「グリルの取りはずし」、「グリルの取付け」、「グリルドアパッキンの取付け」、「トッププレートのお手入れ」及び「吸・排気口のお手入れ」の6つのお手入れガイド動作を実施できるものとしている。以下、この6つを、それぞれ「お手入れ対象区分」と呼ぶ。
【0059】
また、図6は、上記のお手入れガイド動作のうち「グリルお手入れ方法」が選択された、前記中央表示パネル4の表示画面の一つの状態を示している。
なお、これらのお手入れガイド動作は例を示すものであり、その他のお手入れガイド動作が実施できるものとしてもよい。
【0060】
(S5)
制御装置13は、ユーザーによってグリルメニューボタン83aが押下されたか否かを判定する。その判定の結果、グリルメニューボタン83aが押下された場合、ステップS6へ進む。一方、グリルメニューボタン83aが押下されていない場合、ステップS7へ進む。
【0061】
(S6)
制御装置13は、ユーザーによってグリルメニューボタン83aが押下された場合、中央表示パネル4に表示されたお手入れガイド選択画面において、現在選択されているお手入れガイド動作から、次のお手入れガイドガイド動作を選択状態にする。例えば、図5で示されるように、現在選択されているお手入れガイド動作が「グリルお手入れ方法」である場合、ユーザーによってグリルメニューボタン83aが押下された場合、次の「グリル取りはずし」のお手入れガイド動作が選択状態となる。また、現在選択されているお手入れガイド動作が「吸・排気口のお手入れ」である場合、ユーザーによってグリルメニューボタン83aが押下された場合、最上段の「グリルのお手入れ方法」のお手入れガイド動作が選択状態となる。そして、ステップS5へ戻る。
【0062】
(S7)
制御装置13は、ユーザーによって右矢印ボタン83dが押下されたか否かを判定する。この場合、制御装置13は、ユーザーに対して、右矢印ボタン83dを押下操作することが可能であることを報知するため、矢印ボタンLED85を点灯又は点滅させる。その判定の結果、右矢印ボタン83dが押下された場合、ステップS8へ進む。一方、右矢印ボタン83dが押下されていない場合、ステップS5へ戻る。
【0063】
(S8)
制御装置13は、ステップS4〜ステップS6において選択されたお手入れガイド動作を開始する。このお手入れガイド動作の内容については、図8及び図9において述べる。そして、ステップS9へ進む。
【0064】
(S9)
制御装置13は、ステップS8においてお手入れガイド動作終了後、又は、お手入れガイド動作実施中に、ユーザーによってスタート/停止ボタン83bが押下されたか否かを判定する。この場合、制御装置13は、ユーザーに対して、スタート/停止ボタン83bを押下操作することが可能であることを報知するため、スタート/停止ボタンLED84を点灯又は点滅させる。その判定の結果、スタート/停止ボタン83bが押下された場合、お手入れガイドモードから脱し、通常の加熱動作が実施できる状態に戻る。一方、スタート/停止ボタン83bが押下されていない場合、ステップS10へ進む。
【0065】
(S10)
制御装置13は、お手入れガイド動作実施中にユーザーによる操作部8に対する無操作状態が10分経過したか否か、又は、お手入れガイド動作終了後にユーザーによるスタート/停止ボタン83bに対する無操作状態が10分経過したか否かを判定する。その判定の結果、無操作状態が10分経過した場合、お手入れガイドモードから脱し、通常の加熱動作が実施できる状態に戻る。一方、無操作状態が10分経過する前に、お手入れガイド動作実施中にユーザーによって操作部8に対して操作された場合、又は、お手入れガイド動作終了後にユーザーによってスタート/停止ボタン83bが押下されば場合、ステップS9へ戻る。なお、上記の10分という時間は例示であり、この時間に限定するものではない。
【0066】
図6は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能の各お手入れガイドの1つの説明内容を示す図である。
このように、中央表示パネル4の表示画面に、1つずつ順次表示される1つの説明画面70は、お手入れ対象区分における部品等の簡単な説明図71、説明文72、表示切替え用の操作キーの示唆マーク73、作業工程の連続番号74、全部の作業工程の数を示す文字、等から構成されている。
【0067】
図8及び図9は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能の各お手入れガイド動作におけるお手入れガイド画面を示す図である。このうち、図8においては「グリルお手入れ方法」、「グリルの取りはずし」及び「グリルの取付け」の各お手入れガイド動作におけるお手入れガイド画面を示している。
また、図8においては「グリルドアパッキンの取付け」、「トッププレートのお手入れ」及び「吸・排気口のお手入れ」の各お手入れガイド動作におけるお手入れガイド画面を示している。以下、図8及び図9を参照しながら、図4におけるステップS8のお手入れガイド動作の詳細を説明する。
【0068】
まず、図4のステップS4〜ステップS6において、「お手入れ対象区分」として「グリルの取りはずし」が選択された場合の、お手入れガイド動作について説明する。
制御装置13は、「グリルの取りはずし」のお手入れガイド動作において、最初のお手入れ作業をガイドするためのお手入れガイド画面を、中央表示パネル4に表示する。ユーザーは、中央表示パネル4に表示されたお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を実施する。具体的には、ユーザーは、「グリルの取りはずし」のお手入れガイド動作の第1のお手入れガイド画面で示されるような「受け皿・グリルあみを取り出す」というガイドに従って、受け皿122及びグリル網123を取り出す(工程番号1)。次に、ユーザーは、次のお手入れ作業を示すお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させるために、右矢印ボタン83dを押下する。この場合、制御装置13は、ユーザーに対して、右矢印ボタン83dを押下操作することが可能であることを報知するため、矢印ボタンLED85を点灯又は点滅させる。
【0069】
制御装置13は、ユーザーによって右矢印ボタン83dが押下されたことを認識すると、次のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させる(工程番号2)。なお、ユーザーは、左矢印ボタン83cを押下することによって、前のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させることもできる。以上のような手順によって、ユーザーは、中央表示パネル4に表示されるお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を完了させる。ユーザーは、お手入れガイド動作に従って、全てのお手入れ作業を終えた後、スタート/停止ボタン83bを押下することによって、お手入れガイドモードから脱することができる(図9で示されるステップS9)。
【0070】
なお、次のお手入れガイド画面に切り替えること、つまり本のページをめくるように、次の作業工程を示す情報が記載されたお手入れガイド画面を次々と見るために、ユーザーは左矢印ボタン83dを押下する動作について説明したが、このような動作に限定されるものではなく、次のようにお手入れガイド画面を切り替えるものとしてもよい。例えば、ユーザーによる特定のお手入れ作業の終了が、センサーによって検知することができる場合、制御装置13は、そのセンサーによって検知された場合、現在表示されているお手入れガイド画面で示されるお手入れ作業が終了したと判定し、次のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させるものとしてもよい。具体的には、グリル網123が設置されているか否かを検知するグリル網センサーを備えるものとし、制御装置13は、ユーザーによって第1のお手入れガイド画面のガイドに従ってグリル網123が取り出されたか否かがこのグリル網センサーによって検知された場合、次のお手入れガイド画面を表示させるものとしてもよい。これによって、ユーザーが左矢印ボタン83cをわざわざ押下しなくても、次のお手入れ作業に取り掛かることができ、利便性が向上する。さらに、この場合、制御装置13は、第1のお手入れガイド画面表示中に、グリル網センサーによってグリル網123が取り出されたことを、所定時間検知されない場合、図10(a)で示されるようなグリル網123を取り出すことを促す画面を中央表示パネル4に表示させるものとしてもよい。これによって、ユーザーにお手入れ作業を喚起することができ、さらにお手入れ作業の利便性を向上させることができる。
【0071】
次に、図4のステップS4〜ステップS6において、お手入れガイド動作として「グリルの取付け」が選択された場合のお手入れガイド動作について、図8を参照しながら説明する。
【0072】
制御装置13は、「グリルの取付け」のお手入れガイド動作において、最初のお手入れ作業をガイドするためのお手入れガイド画面を、中央表示パネル4に表示する。ユーザーは、中央表示パネル4に表示されたお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を実施する。具体的には、ユーザーは、「グリルの取付け」のお手入れガイド動作の第1のお手入れガイド画面で示されるような「扉の上を奥側に傾けて・・・」という第1の作業工程に関するガイドに従って、グリル扉120を取り付ける。
【0073】
次に、ユーザーは、次のお手入れ作業を示すお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させるために、右矢印ボタン83dを押下する。この場合、制御装置13は、ユーザーに対して、右矢印ボタン83dを押下操作することが可能であることを報知するため、矢印ボタンLED85を点灯又は点滅させる。制御装置13は、ユーザーによって右矢印ボタン83dが押下されたことを認識すると、次のお手入れガイドの説明画面(作業工程2)を中央表示パネル4に表示させる。
【0074】
なお、ユーザーは、左矢印ボタン83cを押下することによって、前のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させることもできる。以上のような手順によって、ユーザーは、中央表示パネル4に表示されるお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を完了させる。ユーザーは、お手入れガイド動作に従って、全てのお手入れ作業を終えた後、スタート/停止ボタン83bを押下することによって、お手入れガイドモードから脱することができる(図3で示されるステップS9)。
【0075】
なお、次のお手入れガイド画面に切り替えるために、ユーザーは右矢印ボタン83dを押下する動作について説明したが、このような動作に限定されるものではなく、前述のように、次のようにお手入れガイド画面を切り替えるものとしてもよい。すなわち、ユーザーによる特定のお手入れ作業の終了が、センサーによって検知することができる場合、制御装置13は、そのセンサーによって検知された場合、現在表示されているお手入れガイド画面で示されるお手入れ作業が終了したと判定し、次のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させるものとしてもよい。具体的には、グリル扉120が閉められたか否かを検知するグリル扉センサーを備えるものとし、制御装置13は、ユーザーによって第6のお手入れガイド画面のガイドに従ってグリル扉120が閉められたか否かがこのグリル扉センサーによって検知された場合、次のお手入れガイド画面を表示させるものとしてもよい。ただし、「グリルの取付け」のお手入れガイド動作の場合、第6の作業工程であるグリル扉を閉めたあとで、ユーザーがスタート/停止ボタン83bを押下することなく、お手入れガイドモードから脱するものとすればよい。これによって、ユーザーが右矢印ボタン83dをわざわざ押下しなくても、次のお手入れ作業に取り掛かることができ、あるいは、ユーザーがスタート/停止ボタン83bを押下することなく、お手入れガイドモードから脱することができ、利便性が向上する。さらに、この場合、制御装置13は、第6の作業工程が中央表示パネル4の表示画面に表示されている期間中に、グリル扉センサーによってグリル扉120が閉められたことを、所定時間検知されない場合、図9(b)で示されるようなグリル扉120を閉めることを促す画面を中央表示パネル4に表示させるものとしてもよい。これによって、ユーザーにお手入れ作業の進行を喚起することができ、さらにお手入れ作業の利便性を向上させることができる。
【0076】
図11は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れガイド機能のお手入れガイド動作のうち「グリルお手入れ方法」の空焼き動作を示すお手入れガイド画面を示す図である。以下、図3のステップS4〜ステップS6において、お手入れガイド動作として「グリルお手入れ方法」が選択された場合のお手入れガイド動作について、図8及び図9を参照しながら説明する。
【0077】
制御装置13は、「グリルお手入れ方法」のお手入れガイド動作において、最初のお手入れ作業をガイドするためのお手入れガイド画面を、中央表示パネル4に表示する。ユーザーは、中央表示パネル4に表示されたお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を実施する。具体的には、ユーザーは、「グリルお手入れ方法」のお手入れガイド動作の第1の作業工程である、「受け皿・グリルあみを取り出す」という作業を説明したガイド情報に従って、受け皿122及びグリル網123を取り出す。次に、ユーザーは、次のお手入れ作業を示すお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させるために、右矢印ボタン83dを押下する。この場合、制御装置13は、ユーザーに対して、右矢印ボタン83dを押下操作することが可能であることを報知するため、矢印ボタンLED85を点灯又は点滅させる。制御装置13は、ユーザーによって右矢印ボタン83dが押下されたことを認識すると、次のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させる。なお、ユーザーは、左矢印ボタン83cを押下することによって、前のお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させることもできる。
【0078】
以上のような手順によって、ユーザーはお手入れ作業を進めていき、第4の作業工程を示すガイド情報に従って、スタート/停止ボタン83bを3秒間押下する。この場合、制御装置13は、ユーザーに対して、スタート/停止ボタン83bを押下操作することが可能であることを報知するため、スタート/停止ボタンLED84を点灯又は点滅させる。
【0079】
制御装置13は、ユーザーによってスタート/停止ボタン83bが3秒間押下されたことを認識すると、図11で示される空焼き動作(第5の作業工程)を示すお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させる。ここで、空焼き動作とは、グリル庫121内に残存する余分な油を飛ばし、グリル庫121に備えられた脱臭材によって消臭する動作を示す。そして、制御装置13は、空焼き動作を示すお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させた後、空焼き動作を所定時間(例えば、20分)実施する。この際、空焼き動作の進行状況を示すため、制御装置13は、中央表示パネル4にメーター表示部4aを表示させ、図9で示されるように、所定時間毎(例えば、1分ごと)にメーター表示部4aの表示を切り替える。なお、空焼きの熱源としてはグリル庫121内部のヒーター121Hが使われる。
【0080】
なお、メーター表示部4aの切り替え表示と共に、あるいは、それに代えて、空焼き動作の残時間を中央表示パネル4に数字で表示させるものとしてもよい。
また、空焼き動作時間は、固定時間(20分)としているが、これに限定されるものではない。すなわち、グリル庫121内に温度検知手段を備えるものとし、制御装置13は、この温度検知手段によって検知される庫内温度に基づいて、空焼き動作時間を算出するものとしてもよい。例えば、制御装置13は、温度検知手段によって検知される庫内温度が高い場合は、空焼き動作時間を短くするものとし、庫内温度が低い場合は、空焼き動作時間を長くするものとすればよい。
【0081】
以上のような手順によって、ユーザーは、中央表示パネル4に表示されるお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を完了させる。ユーザーは、お手入れガイド動作に従って、全てのお手入れ作業を終えた後、スタート/停止ボタン83bを押下することによって、お手入れガイドモードから脱することができる(図3で示されるステップS9)。なお、ここで「全てのお手入れ作業を終えた後」と書いたが、必ずしも図8、図9の6つの「お手入れ対象区分」全てについて、全作業工程を一度に終える必要はない。例えば、「吸・排気口のお手入れ」とグリル庫121のお手入れとを別の機会にそれぞれ行っても良い。
【0082】
なお、「グリルお手入れ方法」のお手入れガイド動作の場合、上記の空焼き動作が最後のお手入れ作業なので、ユーザーがスタート/停止ボタン83bを押下することなく、空焼き動作が終了後に、お手入れガイドモードから脱するものとしてもよい。その他のお手入れガイド動作も、上記で説明した各お手入れガイド動作に準じる。
【0083】
(誘導加熱調理器100のお手入れ催促機能)
図12は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のお手入れ催促機能によるお手入れ作業を催促するお手入れ催促画面の例を示す図である。以下、図12を参照しながら、本実施の形態に係る誘導加熱調理器100のお手入れ催促機能について説明する。
【0084】
制御装置13は、特定のお手入れガイド動作について、直近に実施された時からの経過時間、又は、直近に実施された後にそのお手入れガイド動作が実施された回数を記憶する。そして、制御装置13は、上記の経過時間が所定時間を超えた場合、又は、特定のお手入れガイド動作の実施回数が所定回数を超えた場合、図12で示されるように、その特定のお手入れガイド動作に係るお手入れ作業をユーザーに実施させることを催促するためのお手入れ催促情報を中央表示パネル4に文字によって表示させる。図12は、特定のお手入れガイド動作として「グリルお手入れ方法」のお手入れガイド動作についてのお手入れ催促画面を示している。
【0085】
なお、特定のお手入れガイド動作として「グリルお手入れ方法」を示したが、これに限定されるものではなく、その他のお手入れガイド動作に係るお手入れ作業を催促するお手入れ催促画面を中央表示パネル4に表示させるものとしてもよい。
また、制御装置13によって記憶された経過時間、又は、実施回数は、中央表示パネル4等によって確認できるものとしてもよい。
【0086】
以上のようなお手入れ催促機能を備えることによって、ユーザーが自発的にお手入れを実施しなくても、お手入れ時期をユーザーに対して報知することでき、お手入れ作業を催促することができるので、誘導加熱調理器100の状態を適正に保ち、長期間使用することが可能となる。
【0087】
図8〜図11において説明したお手入れガイド動作は、中央表示パネル4にお手入れガイド画面を表示させることによって、ユーザーに対してお手入れ作業をガイドするものであるが、これに加えて、制御装置13が、音声合成部30と音声情報記憶部32を制御して、各お手入れガイドの作業内容をスピーカー31から音声で報知させ、ユーザーにおける手入れ作業の利便性をさらに向上させている。
【0088】
以下、音声ガイド手段を利用したお手入れガイド機能について説明する。
制御装置13は、「グリルお手入れ方法」のお手入れガイド動作において、最初のお手入れ作業をガイドするためのお手入れガイド画面を、中央表示パネル4に表示する。ユーザーは、中央表示パネル4に表示されたお手入れガイド画面のガイドに従って、お手入れ作業を実施する。
【0089】
「グリルお手入れ方法」の第1の作業工程は、図7、図8に示すように受け皿122と、グリル網123を取り出すことである。そこで中央表示パネル4の表示画面は、図7に示した説明画面になるとともに、スピーカー31より、「最初に、受け皿とグリルあみを取り出します」と音声を出力する。
【0090】
次に、ユーザーは、次のお手入れ作業を示すお手入れガイド画面を中央表示パネル4に表示させるために、右矢印ボタン83dを押下する。
すると第2の作業工程のお手入れ作業が、中央表示パネル4によって所定の形式のガイド画面で示される。第2の作業工程の表示内容は図8に示したように、「庫内底面の油汚れを拭き取る」である。これに対応して音声ガイド装置のスピーカー31は「第2の作業は、庫内底面の油汚れを拭き取ることです」と音声を出力する。工程番号を報知するのは、使用者が中央表示パネル4を注視していない場合があることや、視覚が不自由な人にも工程の進行度を容易に認識して貰えるようにするためである。
【0091】
次に、ユーザーは、右矢印ボタン83dを押下する。
第3の作業工程の情報が、お手入れガイド画面で示され、「受け皿を入れ、扉を閉める(グリル網は入れない)」という文字のガイドと、音声ガイド装置より、「第3の作業は、受け皿を入れ、扉を閉めることです。このときグリル網は入れないで下さい。」と音声を出力する。ここで「グリル網は入れないで下さい」は作業の仕方や内容を直接示す説明ではなく、作業をする上で使用者(作業者)に守って欲しい注意事項である。このように作業の工程によっては、注意事項を報知・表示する。
【0092】
次に、ユーザーは、右矢印ボタン83dを押下する。
第4の作業工程に進み、お手入れガイド画面では「スタート停止ボタンを3秒間押す」というガイドが文字で表示され、一方音声ガイド装置からは「第4の作業です。スタートと停止の兼用ボタンを3秒間押して下さい」と音声で報知する。
【0093】
以上のような手順によって、ユーザーはお手入れ作業を進めていき、文字や説明図等の視覚的なガイドと、音声による聴覚的なガイドを同時並行的に行うものである。
その他のお手入れガイド動作も、上記で説明した各お手入れガイド動作に準じる。
【0094】
この実施の形態1で明らかなように、前記制御装置13は、お手入れガイド情報を1つの作業工程ずつ前記中央表示パネル4に表示する。その表示の都度に、前記音声ガイド装置は、当該表示された説明図と説明文の内容に合致したお手入れ作業を報知する。特に、「対象物」と「動作」を明確に報知する。これはお手入れガイド情報の中で、「重要な事項」である。「対象物」とは例えば「グリル扉」であり、「動作」とは例えば「取り出す」や「傾ける」等をいう。
【0095】
またこの実施の形態1で明らかなように、前記音声ガイド装置は、お手入れガイド情報が説明図が前記中央表示パネル4に表示される度に、当該説明図に示されているお手入れ作業の中の説明文を、その記載順序に従って音声で読み上げて報知しているので、この音声ガイド情報を聞くことで、前記中央表示パネル4に表示された内容が更に明確に使用者(作業者)には認識され、確実な作業が期待できる。
【0096】
(実施の形態1の効果)
以上のように、お手入れガイド機能を備えることによって、ユーザーは、取扱い説明書を見ることなく、表示パネルに表示させるガイドに従って、お手入れ作業を実施することができるので、加熱調理器のメンテナンス作業についての利便性を向上させることができる。
【0097】
また、お手入れガイド機能を実施するための専用の操作手段を備えることなく、通常の加熱動作で使用する操作手段(本実施の形態においてはグリル用操作部83)を共用して使用し、お手入れガイド機能を実施することができるので、操作部8のレイアウトを簡易に構成することができ、コストを削減することができる。また、このように、お手入れガイド機能を実施するために通常の加熱動作で使用する操作手段を共用して使用する場合、操作できる操作手段をLEDによる点灯又は点滅によって、ユーザーに報知するので、お手入れガイド機能の実施時の操作性を向上させることができる。
ただし、操作手段を共用することに限定するものではなく、通常の加熱動作で使用する操作手段とは別に、お手入れガイド機能を実施するための専用の操作手段を備えるものとしてもよい。この場合は、LEDによって操作できる操作手段をユーザーに報知する必要がなく、お手入れガイド機能の実施時の操作性を向上することができるという効果がある。
【0098】
さらに、お手入れ催促機能を備えることによって、ユーザーが自発的にお手入れを実施しなくても、お手入れ時期をユーザーに対して報知することでき、お手入れ作業を催促することができるので、加熱調理器の状態を適正に保ち、長期間使用することが可能となる。
【0099】
さらに、中央表示パネル4にお手入れガイド情報を表示させることに加えて、音声ガイド装置からも各お手入れガイドの作業内容を順次音声で報知させているので、ユーザーにおける手入れ作業の間違いや混乱が少なくなり、さらに便利になっている。
【0100】
なお、本実施の形態1に係る加熱調理器として、図1で示されるように誘導加熱調理器を例に説明したが、これに限定されるものではなく、ガス加熱調理器又は電気オーブン等のその他の加熱調理器でもよい。
【0101】
また、本実施の形態1に係る加熱調理器において、お手入れガイド機能実施中に、押下操作できるボタンを示すためにLEDを点灯又は点滅させるものとしているが、LEDに限定されるものではなく、電球等のその他の点灯・発光手段を使用するものとしてもよい。
【0102】
実施の形態2.
図13は、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器のフローチャートである。本実施の形態に係る誘導加熱調理器100のお手入れガイド機能について説明する。なお、お手入れガイド機能の基本的な動作と表示に関しては、実施の形態1と同様である。
【0103】
(S11)
加熱源の加熱が終了した時点から、加熱終了時間の計測を開始する。
【0104】
(S12)
お手入れガイド機能を実施するためのお手入れガイドモードに移行させるために、操作部8のグリルメニューボタン83aを3秒間、押下を継続する。そして、ステップS2へ進む。なお、3秒間は例示であり、この時間に限定するものではない。
【0105】
(S13)
制御装置13は、ユーザーによるグリルメニューボタン83aの押下操作信号を受信し、その受信状態が3秒継続したか否かを判定する。その判定の結果、3秒継続した場合、ステップS3へ進む。一方、3秒経過する前に、押下操作信号の受信状態が解除された場合、ステップS12へ戻る。
【0106】
(S14)
制御装置13は、加熱終了から計測をスタートさせており、このステップ14にて10分経過を計測していた場合お手入れモードに遷移する。10分経過する前の場合は、ステップ12へ戻る。なお、10分間は例示であり、この時間に限定するものではない。
【0107】
(実施の形態2の効果)
以上のように、制御装置13には、お手入れガイド機能を一時的に制限する手段として「経過時間判断手段」を備えることによって、ユーザーは、熱い状態でお掃除ガイドを行うことが出来ない為、やけどなどの怪我を防ぐことができ、安全性を向上させることができる。
【0108】
なお、本実施の形態2に係る加熱調理器として、図1で示されるように誘導加熱調理器を例に説明したが、これに限定されるものではなく、ガス加熱調理器又は電気オーブン等のその他の加熱調理器でもよい。
【0109】
実施の形態3.
図14は、本発明の実施の形態3に係る加熱調理器のフローチャートである。本実施の形態に係る誘導加熱調理器100のお手入れガイド機能について説明する。なお、お手入れガイド機能の基本的な動作と表示に関しては、実施の形態1と同様である。
【0110】
この実施の形態3では、制御装置13に、お手入れガイド機能を一時的に制限する手段としての「温度判定手段」を備えたことが特徴である。
【0111】
加熱調理器が一旦使用された場合、加熱源は勿論、その周辺部が高温になっている場合がある。また実施の形態1で示した誘導加熱調理器で誘導加熱した場合でも、その使用直後はトッププレート2が高温になっていることがあるので、こういう状態でグリル庫121やトッププレート2に不用意に触れることは危険である。
【0112】
そこでこの実施の形態3では、以下説明するような温度判定手段80を備えた。
まず、この実施の形態3では、誘導加熱調理中にトッププレート2の上方に置いた被加熱物の温度を非接触で検知する第1の赤外線センサー(図示せず)と、前記トッププレート2の温度を接触して検知するサーミスター式の第2の温度センサー(図示せず)とを備えている。またグリル庫121の内部の温度やその壁面温度を検知する第3の温度センサー(図示せず)を備えている。これら各温度センサーは、それぞれの加熱調理時の被加熱物やトッププレート2等の温度を監視し、制御装置13の温度制御に利用され、また異常温度状態の検知にも利用されている。
【0113】
図14に示した動作プログラムは、誘導加熱調理やグリル調理の何れにも適用されるものである。また、加熱調理が終わったあとに引き続き使用者がお手入れを希望して操作部を操作した場合について対応する制御装置13の動作を示している。
【0114】
(S21)
加熱源の加熱が終了した場合(S20)、その後で使用者がお手入れガイドを起動させたいと何らかの指令を操作部8から制御装置13に与えた場合、その操作有無が制御装置13に検知される。
【0115】
(S22)
制御装置13は、前記したような各種温度センサーからの最新温度情報を得て、トッププレート2の温度や排気口11の温度、さらにグリル庫121の温度が所定温度以下であるかどうかの判定を行う。例えばグリル庫121の温度が55℃以下であるかどうかの判定をする。なお、排気口11の温度を測定するための専用の温度センサーをこの実施の形態3では設けていないが、排気口11の温度はトッププレート2の温度と近いとみなして、トッププレート2の温度が所定の温度であれば、排気口11の温度も所定の温度であるとみなす処理をしている。但し、誘導加熱調理をしない場合は、トッププレート2の温度は部屋の温度に近いのに対し、グリル庫121を加熱調理に使用すると、グリル庫121からの熱気が排出されて排気口11が高温になっている場合があるから、グリル庫121の温度検知状態も同時に制御装置13は観察し、グリル庫121の温度が高い場合は、トッププレート2の温度が低い場合でも、排気口11の温度は高温であるという判定をするようにしている。
【0116】
(S23)
全ての温度測定部分の温度が所定の温度以下であった場合、制御装置13は中央表示パネル4にお手入れガイド機能を実施するためのお手入れガイド情報を表示させる。
【0117】
(S24)
制御装置13は、「グリルの取りはずし」等のお手入れガイドの種類を図6に示したように表示し、お手入れしたい作業、すなわち「お手入れ対象区分」を「お手入れメニュー」として一覧状態で表示し、その中の何れかを選択できるようにする。
【0118】
(S25)
制御装置13は、「お手入れ対象区分」が選択されると、お手入れ対象の部品等の説明図と作業内容の説明文とがセットになった複数の説明の画面の内、最初の作業工程の説明画面を中央表示パネル4に表示する。以後、その説明の画面を作業工程の順に使用者が任意のタイミングで表示させ、お手入れ作業をすることができる。
【0119】
(S26)
一方、全ての温度測定部分の温度が所定の温度以下ではなく、熱い部分があった場合、制御装置13はお手入れガイドの機能を一時的に稼動禁止にし、中央表示パネル4に、調理器の温度が下がるまで、お手入れガイド機能は稼動開始しない旨の表示や音声ガイドを行う。
【0120】
(S27)
その後、全ての温度測定部分の温度が所定の温度以下になった場合、お手入れガイドを開始できると判定する。
【0121】
(S23)
そしてお手入れガイド動作を開始する旨を中央表示パネル4に表示し、スパーカー31からも報知する。
【0122】
そして以後は、前記ステップ23(S23)に戻り、お手入れガイド動作を開始する。
【0123】
(実施の形態3の効果)
以上のように、お手入れガイド機能に温度判断手段を備えることによって、ユーザーは、熱い状態でお掃除ガイドを行うことが出来ない為、やけどなどの危険な作業をしないようにでき、安全性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0124】
1 本体、2 トッププレート、3a 左加熱口、3b 右加熱口、4 中央表示パネル、4a メーター表示部、5a 左表示パネル、5b 右表示パネル、7a 左加熱口火力表示部、7b 右加熱口火力表示部、8 操作部、9a 左加熱口操作ダイヤル、9b 右加熱口操作ダイヤル、10 吸気口、11 排気口、12 グリル部、13 制御装置、21 調理物、71 説明図、72 説明文、73 操作キーの示唆マーク、74 工程番号、75 全工程の数、81 左加熱口用操作部、81a 揚げ物ボタン、81b 3kWボタン、81c 入/切ボタン、82 右加熱口用操作部、82a 揚げ物ボタン、82b 3kWボタン、82c 入/切ボタン、83 グリル用操作部、83a グリルメニューボタン、83b スタート/停止ボタン、83c 左矢印ボタン、83d 右矢印ボタン、83e 時間マイナスボタン、83f 時間プラスボタン、84 スタート/停止ボタンLED、85 矢印ボタンLED、86 時間ボタンLED、100 誘導加熱調理器、120 グリル扉、120a 取っ手、121 グリル庫、122 受け皿、123 グリル網。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理物を加熱調理する加熱部と、
該加熱部による加熱調理動作を制御し、加熱調理器のお手入れ作業をガイドするお手入れガイド機能を有する制御装置と、
該制御装置に対し、前記お手入れガイド機能を実施させるための操作信号を送信する操作部と、
該操作部から入力した調理条件を表示する表示装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記操作部からの前記操作信号に基づいて、該お手入れガイド機能に基づくお手入れガイド動作として、前記表示装置に、お手入れする複数個のお手入れ対象部分毎に、当該部分の図と作業の説明文が対になった複数個の説明図を表示することを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
前記制御装置は、前記操作部からの複数の操作信号に基づいて、前記加熱部による加熱調理動作と前記お手入れガイド動作の双方を選択的に実施させることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記操作部には複数の操作キーに対応してそれぞれ光を放射する点灯装置を備え、
前記制御装置は、前記複数の操作キーの中で、前記お手入れガイド動作実行中に、操作可能な操作キーを示すために前記点灯装置を点灯又は点滅させることを特徴とする請求項2に記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記操作部は、加熱調理動作を実施させるための調理用操作部と前記お手入れガイド機能を実施させるためのお手入れ用操作部とを有したことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項5】
前記お手入れガイド機能は、複数のお手入れ対象部分毎に、1つのお手入れ作業を前記操作部から選択して表示させることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項6】
前記制御装置は、前記操作部からの所定の指令を受けた場合、前記お手入れガイド動作の実行中に、前記表示装置に表示されているお手入れ説明図から次の作業工程のお手入れ説明図に表示を切り替えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項7】
特定のお手入れ説明図に表示された前記お手入れ作業の完了を検知できる検知手段を備え、前記制御装置は、前記検知手段によって前記特定のお手入れ説明図に表示された前記お手入れ作業の完了が検知された場合に、前記表示装置に表示されている前記特定のお手入れ説明図から次工程のお手入れ説明図に表示を切り替えることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項8】
前記制御装置は、前記検知手段によって、特定の前記お手入れ説明図に表示された前記お手入れ作業の完了が所定時間検知されない場合、該お手入れ作業を促す情報を前記表示画面に表示させることを特徴とする請求項7に記載の加熱調理器。
【請求項9】
前記制御装置は、特定の前記お手入れガイド動作の実施を催促するために、該お手入れガイド動作に応じたお手入れ催促情報を前記表示装置に表示させるお手入れ催促機能を有したことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項10】
ヒーターによって前記調理物の加熱調理動作を実施するグリル部を更に備え、
前記制御装置は、
前記お手入れ作業として空焼き動作を含む前記お手入れガイド動作を実施することが可能であり、少なくとも前記お手入れ催促機能の一部として、該お手入れガイド動作が直近に実施された後の経過時間又は実施回数が、所定時間又は所定回数を超えた場合、前記お手入れガイド動作に応じた前記お手入れ催促情報を前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項9に記載の加熱調理器。
【請求項11】
前記グリル部の庫内温度を検知する温度検知手段を備え、
前記制御装置は、前記温度検知手段によって検知された前記庫内温度に基づいて、前記空焼き動作の動作時間を決定することを特徴とする請求項10に記載の加熱調理器。
【請求項12】
音声ガイド装置を更に備え、
前記制御装置は、前記お手入れガイド動作の実行中に、前記表示手段に表示させている前記お手入れ説明図におけるガイド情報を、前記音声ガイド装置によって報知させることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項13】
調理物を加熱調理する加熱部と、
該加熱部による加熱調理動作を制御し、加熱調理器のお手入れ作業をガイドするお手入れガイド機能を有する制御装置と、
該制御装置に対し、前記お手入れガイド機能を実施させるための操作信号を送信する操作部と、
該操作部から入力した調理条件を表示する表示装置と、
前記お手入れガイド動作を一時的に制限する制限手段と、を備え、
前記制御装置は、前記操作部からの前記操作信号に基づいて、該お手入れガイド機能に基づくお手入れガイド動作として、前記表示装置に、お手入れする複数個のお手入れ対象部分毎に、当該部分の図と作業の説明文が対になった複数個の説明図を表示し、
前記制限手段は、前記操作部から「お手入れモード」の選択指令を受けた場合において、当該制限手段の所定の条件を満たさない場合は前記お手入れガイド動作を一時的に制限することを特徴とする加熱調理器。
【請求項14】
前記制限手段の所定の条件とは、前記加熱源の動作を終了してからの経過時間は所定の時間以上であることを特徴とする請求項13に記載の加熱調理器。
【請求項15】
前記制限手段の所定の条件とは、前記加熱源の所定部分の温度が所定の温度以下であることを特徴とする請求項13に記載の加熱調理器。
【請求項16】
前記制御装置は、前期制限手段が所定の条件を満たすかどうかを検知し、所定の条件を満たすまでの期間中、所定の待機モードに移行し、かつ前記お手入れガイド動作を開始しないことを前記表示装置で表示することを特徴とする請求項13〜請求項15のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項17】
加熱源と、
前記加熱源の調理条件を設定し、かつ「お手入れガイドモード」を選択できる操作部と、
前記操作部の調理条件の設定結果を表示する表示装置と、
前記操作部からの指令を受け、前記加熱源と前記表示装置を制御する制御手段と、
保有する音声データを再生して前記操作部の操作を補助する音声ガイド装置と、
を備え、
前記制御装置には、お手入れする複数個のお手入れ対象部分毎に、当該部分の画と説明文が対になった複数個の説明図のデータが格納されており、
前記お手入れガイドモードにおいて、使用者が前記操作部から読み出し指令を前記制御装置に1回与える毎に、当該制御装置は、使用者が指定されたお手入れ対象部分において、前記複数の説明図をお手入れ作業順序に従って1つずつ前記表示装置によって表示するとともに、
前記制御手段は、前記音声ガイド装置により、前記説明図が前記表示装置に表示される度に、当該説明図に示されているお手入れ作業の中の重要な事項を音声で報知させることを特徴とする加熱調理器。
【請求項18】
前記制御手段は、前記音声ガイド装置により、前記説明図が前記表示装置に表示される度に、当該説明図に示されているお手入れ作業の中の説明文の要旨を、その記載順序に従って音声で報知させることを特徴とする請求項17に記載の加熱調理器。
【請求項1】
調理物を加熱調理する加熱部と、
該加熱部による加熱調理動作を制御し、加熱調理器のお手入れ作業をガイドするお手入れガイド機能を有する制御装置と、
該制御装置に対し、前記お手入れガイド機能を実施させるための操作信号を送信する操作部と、
該操作部から入力した調理条件を表示する表示装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記操作部からの前記操作信号に基づいて、該お手入れガイド機能に基づくお手入れガイド動作として、前記表示装置に、お手入れする複数個のお手入れ対象部分毎に、当該部分の図と作業の説明文が対になった複数個の説明図を表示することを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
前記制御装置は、前記操作部からの複数の操作信号に基づいて、前記加熱部による加熱調理動作と前記お手入れガイド動作の双方を選択的に実施させることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記操作部には複数の操作キーに対応してそれぞれ光を放射する点灯装置を備え、
前記制御装置は、前記複数の操作キーの中で、前記お手入れガイド動作実行中に、操作可能な操作キーを示すために前記点灯装置を点灯又は点滅させることを特徴とする請求項2に記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記操作部は、加熱調理動作を実施させるための調理用操作部と前記お手入れガイド機能を実施させるためのお手入れ用操作部とを有したことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項5】
前記お手入れガイド機能は、複数のお手入れ対象部分毎に、1つのお手入れ作業を前記操作部から選択して表示させることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項6】
前記制御装置は、前記操作部からの所定の指令を受けた場合、前記お手入れガイド動作の実行中に、前記表示装置に表示されているお手入れ説明図から次の作業工程のお手入れ説明図に表示を切り替えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項7】
特定のお手入れ説明図に表示された前記お手入れ作業の完了を検知できる検知手段を備え、前記制御装置は、前記検知手段によって前記特定のお手入れ説明図に表示された前記お手入れ作業の完了が検知された場合に、前記表示装置に表示されている前記特定のお手入れ説明図から次工程のお手入れ説明図に表示を切り替えることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項8】
前記制御装置は、前記検知手段によって、特定の前記お手入れ説明図に表示された前記お手入れ作業の完了が所定時間検知されない場合、該お手入れ作業を促す情報を前記表示画面に表示させることを特徴とする請求項7に記載の加熱調理器。
【請求項9】
前記制御装置は、特定の前記お手入れガイド動作の実施を催促するために、該お手入れガイド動作に応じたお手入れ催促情報を前記表示装置に表示させるお手入れ催促機能を有したことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項10】
ヒーターによって前記調理物の加熱調理動作を実施するグリル部を更に備え、
前記制御装置は、
前記お手入れ作業として空焼き動作を含む前記お手入れガイド動作を実施することが可能であり、少なくとも前記お手入れ催促機能の一部として、該お手入れガイド動作が直近に実施された後の経過時間又は実施回数が、所定時間又は所定回数を超えた場合、前記お手入れガイド動作に応じた前記お手入れ催促情報を前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項9に記載の加熱調理器。
【請求項11】
前記グリル部の庫内温度を検知する温度検知手段を備え、
前記制御装置は、前記温度検知手段によって検知された前記庫内温度に基づいて、前記空焼き動作の動作時間を決定することを特徴とする請求項10に記載の加熱調理器。
【請求項12】
音声ガイド装置を更に備え、
前記制御装置は、前記お手入れガイド動作の実行中に、前記表示手段に表示させている前記お手入れ説明図におけるガイド情報を、前記音声ガイド装置によって報知させることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項13】
調理物を加熱調理する加熱部と、
該加熱部による加熱調理動作を制御し、加熱調理器のお手入れ作業をガイドするお手入れガイド機能を有する制御装置と、
該制御装置に対し、前記お手入れガイド機能を実施させるための操作信号を送信する操作部と、
該操作部から入力した調理条件を表示する表示装置と、
前記お手入れガイド動作を一時的に制限する制限手段と、を備え、
前記制御装置は、前記操作部からの前記操作信号に基づいて、該お手入れガイド機能に基づくお手入れガイド動作として、前記表示装置に、お手入れする複数個のお手入れ対象部分毎に、当該部分の図と作業の説明文が対になった複数個の説明図を表示し、
前記制限手段は、前記操作部から「お手入れモード」の選択指令を受けた場合において、当該制限手段の所定の条件を満たさない場合は前記お手入れガイド動作を一時的に制限することを特徴とする加熱調理器。
【請求項14】
前記制限手段の所定の条件とは、前記加熱源の動作を終了してからの経過時間は所定の時間以上であることを特徴とする請求項13に記載の加熱調理器。
【請求項15】
前記制限手段の所定の条件とは、前記加熱源の所定部分の温度が所定の温度以下であることを特徴とする請求項13に記載の加熱調理器。
【請求項16】
前記制御装置は、前期制限手段が所定の条件を満たすかどうかを検知し、所定の条件を満たすまでの期間中、所定の待機モードに移行し、かつ前記お手入れガイド動作を開始しないことを前記表示装置で表示することを特徴とする請求項13〜請求項15のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項17】
加熱源と、
前記加熱源の調理条件を設定し、かつ「お手入れガイドモード」を選択できる操作部と、
前記操作部の調理条件の設定結果を表示する表示装置と、
前記操作部からの指令を受け、前記加熱源と前記表示装置を制御する制御手段と、
保有する音声データを再生して前記操作部の操作を補助する音声ガイド装置と、
を備え、
前記制御装置には、お手入れする複数個のお手入れ対象部分毎に、当該部分の画と説明文が対になった複数個の説明図のデータが格納されており、
前記お手入れガイドモードにおいて、使用者が前記操作部から読み出し指令を前記制御装置に1回与える毎に、当該制御装置は、使用者が指定されたお手入れ対象部分において、前記複数の説明図をお手入れ作業順序に従って1つずつ前記表示装置によって表示するとともに、
前記制御手段は、前記音声ガイド装置により、前記説明図が前記表示装置に表示される度に、当該説明図に示されているお手入れ作業の中の重要な事項を音声で報知させることを特徴とする加熱調理器。
【請求項18】
前記制御手段は、前記音声ガイド装置により、前記説明図が前記表示装置に表示される度に、当該説明図に示されているお手入れ作業の中の説明文の要旨を、その記載順序に従って音声で報知させることを特徴とする請求項17に記載の加熱調理器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−65479(P2013−65479A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204018(P2011−204018)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000176866)三菱電機ホーム機器株式会社 (1,201)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000176866)三菱電機ホーム機器株式会社 (1,201)
【Fターム(参考)】
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