説明

加熱調理済み中華麺、及び該加熱調理済み中華麺の製造方法

【課題】製造条件の設定が容易で、風味、食感を損なうことなくほぐれ性が改善された新規な加熱調理済み中華麺を提供すること。
【解決手段】加熱調理を行うことなく喫食可能な加熱調理済み中華麺であって、中華麺原料として、穀粉と、かんすいと、ガス発生基剤と、を少なくとも含有する加熱調理済み中華麺を提供する。該加熱調理済み中華麺は、従来の加熱調理済み中華麺のかんすいの配合や製造工程に影響を与えることなく、ガス発生基剤を用いるという簡便な方法で製造することができ、且つ、風味、食感を損なうことなく、ほぐれ性が極めて改善された中華麺である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理済みの中華麺に関する。より詳しくは、加熱調理を行うことなく喫食可能な加熱調理済みの中華麺、及び該加熱調理済み中華麺の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の消費者の「食」の志向は、簡便であることが重要となっている。専門店等に行かずして冷し中華やつけ麺などの冷し麺類を味わう方法としては、自宅で生麺や冷凍麺を調理することが一般的であるが、麺の加熱調理を行う必要があること、調理後の麺を冷水で冷さなければならないこと、具材やタレを用意しなければならないこと等、煩雑であり、簡便化志向には向かないという問題がある。
【0003】
そこで、「食」の簡便化志向に合わせるために、予め、加熱調理を行うことで生麺がα化され、消費者が調理を行うことなく喫食可能な中華麺の開発が行われている。
【0004】
このような加熱調理済みの中華麺は、そのままの冷たい状態でスープやタレ等に浸して喫食されたり、具材をトッピングして喫食されたりすることが一般的である。
【0005】
また、前記のように冷たい状態で喫食するものに限らず、電子レンジ等による加温を行い、温かい状態で喫食する加熱調理済みの中華麺も開発されている。
【0006】
このような従来の加熱調理済みの中華麺では、手間のかかる調理の必要が全く無いことから、手軽に喫食できるという利点があるが、加熱調理された麺が、流通、保存、販売されている間に、経時的に麺線同士がくっついてしまい、喫食事にほぐれ難いという問題がある。この場合、スープ等をかけてほぐしている間に麺が伸びてしまったり、ほぐれずに麺線がちぎれてしまったりと麺質に悪影響を及ぼすという問題もしばしば生ずる。
【0007】
このような麺のほぐれ性を悪化させる要因として、麺の表面のベタつきと麺表面の瑞々しさの減少によるつるみや滑らかさの減少が考えられる。麺の表面のベタつきについては、様々な因子が存在する。例えば、従来の加熱調理済みの麺類には、食感向上や老化を防止するために、澱粉を配合することが多いが、この澱粉が加熱調理時に麺表面に溶出して糊化することにより麺表面がぬるつき、加熱調理後の麺表面のベタつきに繋がると考えられる。また、澱粉を添加しない場合でも、加熱調理時の煮崩れ等による麺表面のベタつき、麺表面に存在する澱粉質同士が固着するなどして、麺線同士がくっついてしまうことが挙げられる。
【0008】
また、麺類が中華麺である場合、食感および風味向上のために、かんすいを配合することが必須であるが、アルカリ性のかんすいは、小麦粉中のグルテンに作用して伸展性を増し、小麦粉中の澱粉あるいは配合した澱粉にも作用して、水の浸透を容易にする。これにより、糊化されやすくなると共に前記の麺表面への溶出も増し、加熱調理後の麺表面のベタつきに繋がると考えられる。
【0009】
麺表面の瑞々しさの減少によるつるみや滑らかさの減少については、流通、保存、販売されている間に、経時的に起こる麺線内の水分勾配変化による麺表面の水分の減少やチルド保存による麺表面の乾きなどが考えられる。
【0010】
以上のような原因によって引き起こされる加熱調理済み麺類のほぐれ難さを解決する(ほぐれ性を向上させる)ために、特許文献1では、穀類加工食品に対し水溶性多糖類を表面処理するという技術が開示されているが、アルカリ性である中華麺においては茹で麺自体の表面がベタついているため、更なる技術開発が期待されている。
【0011】
また、ほぐれ性を向上させるために、水溶性多糖類を多く塗してしまうと、製品の容器の底に水溶性多糖類がたまり、麺質をふやけさせてしまったり、風味に影響を及ぼすという問題が生じる場合もあった。
【0012】
その他、前述したようにかんすいの添加により生麺のpHが高くなることがほぐれ性を悪くする要因の一つと考えられることから、麺のpHを低く調整することや、加熱調理時の煮崩れを減らすため茹で湯を管理することなども想定される。しかし、麺のpHを低く調整して食感や風味を良好に保つような配合設計は困難であり、また一般的に茹で麺製品は連続して製造されるため、茹で湯の管理など工程中の変更は難しい。このように、加熱調理済み中華麺において、アルカリ性のかんすいを使用する通常の配合や工程を変えず、そして麺の食感や風味などの品質を変えずに、ほぐれ性を向上させる方法は提案されていなかった。
【0013】
ここで、本発明に関わりのあるガス発生基剤について説明する。「ガス発生基剤」とは、食品に用いられる膨張剤の一種で、加熱によりガスを発生する食品添加物である。菓子分野では、ガス発生基剤を菓子生地に添加して加熱によりガスを発生させ生地を膨張させるために、よく使用されている。市販の膨張剤には、ガス発生基剤とガス発生を促進するための助剤(主に酸性剤)を組み合わせた製剤もある。
【0014】
ガス発生基剤を菓子製造に用いている一例として、特許文献2には、化学膨張剤としてガス発生基剤が含有され、凸凹が少なく、且つほぼ滑らかな表面を有し、全体的にほぼ均一な大きさを有する小気泡孔が無数に形成された菓子用焼皮に関する発明が開示されている。
【0015】
また、ガス発生基剤を麺類に用いている一例として、特許文献3には、アルカリ性のガス発生基剤を含有し、酸性水溶液を付着された膨化乾燥即席麺が、文献4には、ガス発生基剤(遅行性の酸剤を含む)を含有する麺帯を、通常の配合の麺帯でサンドイッチ構造とし、麺線の内部組織のみを発泡させて粗の状態とすることを特徴とする早茹で性を有する乾麺(うどん)が開示されている。
【0016】
このように、麺類にガス発生基剤を含有する技術については開示されているが、これらの麺類は、喫食時に、湯戻しや加熱等の調理が必要な麺類であり、いずれも乾麺(乾燥食品)である。
【0017】
【特許文献1】特開2004−222550号公報
【特許文献2】特開2003−230353号公報
【特許文献3】特開昭62−25946号公報
【特許文献4】特開平10−4898号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
上述の通り、麺類のほぐれ性の改善には、多様な技術が用いられているが、加熱調理済みの中華麺においては解決されておらず、麺質のふやけや風味の悪化、配合や工程などの製造条件及び食感や風味の面での設計困難性などの問題が生じており、更なる技術開発が必要である。
【0019】
そこで、本発明は、加熱調理を行うことなく喫食可能な加熱調理済み中華麺において、製造条件の設計が容易で、風味、食感を損なうことなくほぐれ性が改善された新規な加熱調理済み中華麺を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本願発明者らは、上記課題を解決すべく、加熱調理済み中華麺のほぐれ性改善について鋭意研究を行った。その結果、ガス発生基剤を用いて、加熱調理済み中華麺を製造することにより、従来の加熱調理済み中華麺に比べ、風味、食感を損なわないにも関わらず、極めてほぐれ性が改善されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0021】
本発明では、まず、加熱調理を行うことなく喫食可能な加熱調理済み中華麺であって、中華麺原料として、穀粉と、かんすいと、ガス発生基剤と、を少なくとも含有する加熱調理済み中華麺を提供する。
本発明に係る加熱調理済み中華麺には、ガス発生基剤が含有されていれば、その含有量は特に限定されないが、前記穀粉の合計重量に対し、少なくとも0.1重量%以上含有させるとより好適である。
本発明に係る加熱調理済み中華麺に含有される穀粉中の澱粉類の含有割合は、本発明の目的を達成する上では特に限定されないが、前記穀粉の合計重量に対し5重量%以上含有させることも可能である。
また、本発明に係る加熱調理済み中華麺に含有されるかんすいの含有割合も、本発明の目的を達成する上では特に限定されないが、前記穀粉の合計重量に対し、0.5重量%以上含有させることも可能である。
本発明に係る加熱調理済み中華麺に用いることが可能なガス発生基剤は、加熱によりガスを発生し、食品に添加することが可能なものであればその種類は特に限定されないが、例えば、炭酸ガス又はアンモニアガスを発生させるガス発生基剤を用いることが可能である。具体的な一例としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、塩化アンモニウムなどを挙げることができる。
【0022】
本発明では次に、加熱調理を行うことなく喫食可能な加熱調理済み中華麺の製造方法であって、穀粉と、かんすいと、ガス発生基剤と、を少なくとも用いて生中華麺を製造する生中華麺製造工程と、該生中華麺を加熱調理する加熱調理工程と、を少なくとも行う加熱調理済み中華麺の製造方法を提供する。
前記加熱調理工程における加熱調理方法は、生中華麺製造工程において製造された生中華麺のα化を行うことができれば特に限定されないが、一例としては、茹で処理及び/又は蒸し処理を行う方法を挙げることができる。
【0023】
ここで、本発明に用いる用語「加熱調理済み中華麺」の定義付けを行う。
【0024】
本発明における「加熱調理」とは、生麺の茹で処理や蒸し処理のような加熱によるα化等の生麺線の性状を変化させる概念である。
【0025】
本発明における「加熱調理を行うことなく喫食可能」とは、加熱調理によるα化や湯戻し等を行うことなく喫食が可能な状態をいい、冷たい形態で喫食することができる状態や、電子レンジなどで加温のみを行い、温かい形態で喫食できる状態を含む。
【0026】
本発明における「加熱調理済み中華麺」は、加熱調理によるα化や湯戻し等を行うことなく喫食が可能な中華麺をいい、冷たい形態で喫食することができる中華麺や、電子レンジなどで加温のみを行い、温かい形態で喫食できる中華麺をすべて含有する。その品目(喫食形態)としては、例えば、冷し中華、冷しラーメン、ざる中華、つけ麺、焼そば等が挙げられる。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係る加熱調理済み中華麺は、従来の中華麺において配合するかんすいの配合や製造工程に影響を与えることなく、ガス発生基剤を用いるという簡便な方法でほぐれ性が極めて改善された加熱調理済み中華麺を得ることができる。本発明により製造された加熱調理済み中華麺は、風味、食感を損なうことなくほぐれ性が極めて改善された中華麺である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明を実施するための好適な形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
【0029】
<加熱調理済み中華麺>
本発明に係る加熱調理済み中華麺は、中華麺原料として(1)穀粉、(2)かんすい、(3)ガス発生基剤を少なくとも含有する。以下、それぞれについて、詳細に説明する。
【0030】
(1)穀粉
本発明に係る加熱調理済み中華麺に含有する穀粉は、従来の中華麺類の製造に用いられている穀粉原料のいずれも使用でき、穀粉原料の種類や組成は特に制限されず、自由に選択することが可能である。例えば、穀粉原料として、小麦粉、米粉、大麦粉、ライ麦粉など、1種または2種以上を配合して用いることができる。中でも特に、小麦粉を主原料として用いて製造すると、風味、食感の良い中華麺が得られるため、望ましい。
【0031】
本発明に用いる穀粉には、澱粉類を含有させることも可能である。澱粉類としては、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、とうもろこし澱粉、甘薯澱粉などを用いることができ、これらの澱粉類は生澱粉であっても、あるいは酸処理、エーテル処理、アセチル処理、リン酸架橋などの加工処理を行った加工澱粉であっても、または油脂コーティングした澱粉であっても良い。これらの澱粉は、1種に限らず、必要に応じて2種以上を配合して用いることもできる。
【0032】
穀粉中の澱粉類の含有割合は、本発明の目的を達成する上では特に限定されないが、穀粉の合計重量に対し5重量%以上含有させることも可能である。澱粉類を穀粉の合計重量に対し5重量%以上含有させると、喫食時の食感を向上させ、また、老化を防止することが可能である。特に、本発明に係る加熱調理済み中華麺を冷たい状態で喫食する場合には、澱粉類を穀粉の合計重量に対し5重量%以上含有させることが望ましい。
【0033】
(2)かんすい
本発明に係る加熱調理済み中華麺に含有するかんすいは、従来の中華麺類の製造に用いられている食品衛生法で規定されたかんすい、すなわち中華麺の製造に用いられるアルカリ剤のことである。かんすいとして使用可能なもののいずれも使用でき、その種類や組成は特に制限されず、自由に選択することが可能である。例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸塩類のカリウム塩もしくはナトリウム塩のうち1種以上を配合して用いることができる。
【0034】
本発明に係る加熱調理済み中華麺に含有するかんすいの含有割合は、本発明の目的を達成する上では特に限定されないが、前記穀粉の合計重量に対し、0.5重量%以上含有させると、中華麺特有の風味向上、麺の粘弾性強化、麺の発色性において、より好適である。
【0035】
なお、かんすいを添加する目的は、麺をアルカリ性にすることで中華麺独特の風味を出すこと、麺の粘弾性を強化させること、淡黄色に発色させることが挙げられ、そのためpHが低くなる配合では、かんすいとして得られる効果が極めて少ないと考えられる。そのため、現在、使用されているかんすいは、炭酸カリウムと炭酸ナトリウムの単品又は混合物、若しくはこれらにリン酸塩類が少量混合されているものがほとんどである。(参考資料:『新めんの本』31-33頁,食品産業新聞社発行,1991)
【0036】
(3)ガス発生基剤
本発明に係る加熱調理済み中華麺には、ほぐれ性を改善する目的で、ガス発生基剤を含有させる。本発明では、生麺の加熱調理時にガス発生基剤から発生するガスにより、生麺線の膨張効果と膨張後の麺線の水分保持効果が発揮され、得られる加熱調理済み中華麺の表面に張りと瑞々しさを付与することが、ほぐれ性を改善する一つの作用となっていると考えられる。
【0037】
本発明に係る加熱調理済み中華麺に含有するガス発生基剤は、従来の食品の製造に用いられているガス発生基剤のいずれもが使用でき、その種類や組成は特に制限されず、自由に選択することが可能である。例えば、炭酸ガス又はアンモニアガスを発生させるガス発生基剤を用いることが可能である。具体的な一例としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、塩化アンモニウムなどを挙げることができる。これらのガス発生基剤は1種で用いても、必要に応じて2種以上を配合して用いてもよい。
【0038】
本発明に係る加熱調理済み中華麺に含有するガス発生基剤の含有割合は、ほぐれ性改善の目的が達成できれば特に限定されないが、前記穀粉の合計重量に対し、0.1重量%以上含有させることが望ましい。0.1重量%未満であると、かんすいの与える麺表面のぬるつきや澱粉質の流出を防ぐ効果が低下し、その結果、ほぐれ性の改善効果も低下するからである。
【0039】
また、ガス発生基剤の含有割合は、前記穀粉の合計重量に対し、10.0重量%以下が望ましい。10.0重量%を超えると、風味、食感が低下する恐れが生じ、製麺にも影響すると考えられるからである。風味、食感を損なうことなくほぐれ性を改善させるためのガス発生基剤の最適な含有割合は、0.1重量%以上10.0重量%以下である。
【0040】
以上説明した本発明に係る加熱調理済み中華麺には、中華麺類の製造に従来から用いられている種々の副資材を1種、或いは2種以上を必要に応じて含有させることも自由である。副資材としては、例えば、食塩、卵白、卵白粉、卵黄、卵黄粉、クロレラ、色素、焼成カルシウム、活性グルテン、加水分解グルテン、小麦グリアジン、小麦グルテニン、乳清たん白、アルギン酸などの各種増粘剤、増粘多糖類、乳化剤、アルコール、ビタミン類、ミネラル類などを挙げることができる。
【0041】
本発明に係る加熱調理済み中華麺は、1食分ずつプラスチック製や発泡スチロール等の容器に入れたり、または数食分ずつ、袋やトレーなどの包装材料で包装し、常温または冷蔵温度で保存、流通、販売することができる。その際、必要に応じて、粉末状、液状またはペースト状のスープ類、形態を問わないあらゆる具材などを、中華麺と共に別添、内添などの形態で一緒に包装してもよい。
【0042】
また、包装の前に、加熱調理済み中華麺の表面の乾きを防ぐ目的で、保湿性のある副資材を付着させることも可能である。保湿性のある副資材としては特に限定されないが、糖類、糖アルコール類、多糖類、油脂類、乳化剤類などが挙げられる。いずれも、本発明の加熱調理済み中華麺の風味、食感に悪影響を及ぼさない範囲で使用することができる。
【0043】
本発明に係る加熱調理済み中華麺は、加熱調理を行うことなく喫食が可能である。喫食方法は特に限定されず、例えば、加熱調理済み中華麺に、スープやタレをかけて、冷たいまま喫食する方法、電子レンジ等で加温を行い、温かい形態で喫食する方法を挙げることができる。
【0044】
本発明に係る加熱調理済み中華麺は、中華麺らしい風味、食感を損なうことなくほぐれ性が極めて改善されているため、簡便性、高品質性を付与することができる。
【0045】
<加熱調理済み中華麺の製造方法>
本発明に係る加熱調理済み中華麺の製造方法は、(1)生中華麺製造工程と、(2)加熱調理工程とを少なくとも行う方法である。以下、それぞれの工程について詳しく説明する。
【0046】
(1)生中華麺製造工程
生中華麺製造工程は、穀粉と、かんすいと、ガス発生基剤と、を少なくとも用いて生中華麺を製造する工程である。具体的な方法は、従来の生中華麺製造方法のいずれを採用してもよく、特に限定されない。例えば、生地の製造においては、原料穀粉に粉末状のかんすい、ガス発生基剤を混合後、ミキシングして生地とするために加える水(以下、「練り水」と表記)を加えて混合ミキシングを行いそぼろ状の生地とする方法や、原料穀粉にガス発生基剤を混合し、かんすいを分散させた練り水を加えて混合ミキシングして生地とする方法、または穀粉原料を混合し、かんすい、ガス発生基剤を分散させた練り水を用いて混合ミキシングを行い生地とする方法が挙げられる。より均一な生地を得るために、かんすいとガス発生基剤を分散させた練り水を用いる方法が好適である。ミキシングにおいては、真空ミキシングも好適な方法の一つである。ミキシングして生地を得た後は、ロール式製麺法、押出式製麺法、手延べ式製麺法、手打ち製麺法などを用いて、生中華麺を製造する方法が挙げられる。
【0047】
(2)加熱調理工程
加熱調理工程は、前記生中華麺製造工程にて製造された生中華麺を加熱することにより、α化させる工程である。加熱調理工程における加熱方法は、生中華麺をα化させることができれば特に限定されないが、例えば、茹で処理を行う方法、蒸し処理を行う方法、或いは、茹で処理及び蒸し処理を組み合わせて行う方法を挙げることができる。
【0048】
本発明に係る加熱調理済み中華麺の製造方法は、従来の中華麺に使用するかんすいの配合や製造工程を変えることなく、ガス発生基剤を用いるという簡便な方法である。従って、製造方法を煩雑にすることなく、風味、食感、ほぐれ性が極めて良好な加熱調理済み中華麺を得ることが可能である。
【実施例】
【0049】
<実験1>
実験1では、冷たい状態で喫食する加熱調理済み中華麺の場合の、かんすいとガス発生基剤の含有割合と物性特性を分析した。なお、本実験では、ガス発生基剤の一例として炭酸水素ナトリウム(重曹)を用いた。また、表面のべたつき、澱粉質の溶出等によって悪化するほぐれ性の改善効果を明確にするために、本実験では、澱粉の配合量を多くした。
【0050】
(1)生中華麺の製造
準強力小麦粉(昭和産業株式会社製「金蘭(登録商標)」)10重量部に、加工タピオカ澱粉(松谷化学工業株式会社製「あさがお」)80重量部、粉末グルテン(昭和産業株式会社製「パウダーグルA」)10重量部を混合させたものを、表1に示す配合(穀粉の合計重量に対する重量%)の、かんすい(有限会社太洋食化学製「花印かんすい」(組成:炭酸ナトリウム57%、炭酸カリウム30%、リン酸水素2ナトリウム7%、ピロリン酸ナトリウム4%、メタリン酸ナトリウム2%))と炭酸水素ナトリウム(株式会社トクヤマ製「重曹」)を含む実施例1〜6の練り水、および比較例1〜3の練り水にて、減圧下(−700mmHg)で15分間横型真空ミキサーにて混合ミキシングを行い、そぼろ状の生地を作った。これを常法に従いロール式製麺にて、圧延、切り出しを行い、丸刃16番の2.00mmの生中華麺(実施例1〜6、比較例1〜3)とした。
【0051】
【表1】

【0052】
(2)加熱調理
前記で製造した実施例1〜6、比較例1〜3の生中華麺を、100gずつ秤りとり、沸騰した水で120秒間茹でた。茹で時に、茹で水中での麺の浮き上がり状態(表中「茹で具合」と記載)を確認し、ガス発生(麺の膨張)の指標とした。その後、氷水で冷却し、水を切り、茹で増重率(生麺重量に対する茹で麺重量の割合)を求めた。茹で具合と増重率を表2に示す。
【0053】
【表2】

【0054】
表2に示す通り、ガス発生基剤を用いた実施例1〜6、及び比較例3は、茹で時に麺が浮上し、増重率が増して水分が保持されていることが分かった。通常、真空下のミキシングを経て製麺された麺は、麺線の密度が高くなり茹で時には茹で水中で麺が沈むと考えられるが、ガス発生基剤を用いて製造した麺(実施例1〜6、比較例3)は、生地作成を真空下で行った場合であっても、茹で時にガス発生基剤によってガスが発生し、茹で水中で麺が浮くと考えられる。
【0055】
(3)保存
加熱調理を行った実施例1〜6、比較例1〜3の中華麺に対し、それぞれ4%の水溶性多糖類(不二製油株式会社製「ソヤアップ(登録商標)M2500」)を塗し、150gずつ秤りとり、蓋をした状態のプラスチック製の容器内で、6℃にて24時間保存した。
【0056】
(4)官能評価
保存して24時間後の実施例1〜6、比較例1〜3の中華麺に、それぞれスープをかけてほぐし、10名の専門パネルにより、食感、麺線表面の状態、風味、ほぐれ性について、表3〜6に示す評価基準に従って官能評価を行った。また、実施例2の中華麺と比較例2の中華麺のほぐれ性の評価時に、それぞれ写真撮影を行った。
【0057】
【表3】

【0058】
【表4】

【0059】
【表5】

【0060】
【表6】

【0061】
官能評価の結果を表7に示す。なお、比較し易くするために、それぞれの中華麺のかんすいと炭酸水素ナトリウムの量も併記した。また、実施例2の中華麺のほぐれ性の官能評価時の写真を図1に、比較例2の中華麺のほぐれ性の官能評価時の写真を図2にそれぞれ示す。
【0062】
【表7】

【0063】
表7に示す通り、ガス発生基剤が配合されていない比較例1及び2の加熱調理済み中華麺に対し、ガス発生基剤が配合された実施例1〜6の加熱調理済み中華麺は、食感、表面のべたつきやつるみ(瑞々しさ)、ほぐれ性が改善されていることが分かった。
比較例1はかんすいを含まないため風味が悪く、加熱調理済み中華麺にかんすいは必須であることがわかるが、かんすいを添加した比較例2では風味は向上するもののほぐれ性が悪くなった。比較例3は、ガス発生基剤が配合されているため、ほぐれ性は改善されているものの、かんすいが配合されていないために、風味が劣っていた。
【0064】
また、かんすい及びガス発生基剤を含有した実施例1〜6は、かんすいのみの比較例2とガス発生基剤のみ比較例3に比べ、食感が良好であることから、かんすいとガス発生基剤を併用することにより、食感も改善することが示唆される。
【0065】
実験1では、本発明に係る加熱調理済み中華麺を、冷たい状態で喫食する場合、食感、表面のべたつき、風味を損なうことなく、ほぐれ性が良好であることが分かった。
【0066】
<実験2>
実験2では、温かい状態で喫食する加熱調理済み中華麺の場合の、かんすいとガス発生基剤の含有割合と物性特性を分析した。なお、本実験では、ガス発生基剤の一例として炭酸水素ナトリウムを用いた。また、加温は、電子レンジにより(レンジアップ)行った。
【0067】
(1)生中華麺の製造
中力小麦粉(昭和産業株式会社製「北海道100」)65重量部に、準強力小麦粉(昭和産業株式会社製「金蘭(登録商標)」)30重量部、粉末グルテン(昭和産業株式会社製「パウダーグルA」)5重量部を混合させたものを、表8に示す配合(穀粉の合計重量に対する重量%)の、かんすい(有限会社太洋食化学製「花印かんすい」)、炭酸水素ナトリウム(株式会社トクヤマ製「重曹」)、食塩(味の素株式会社製「瀬戸のほんじお」)を含む実施例7の練り水、および比較例4、5の練り水にて、減圧下(−700mmHg)で15分間横型真空ミキサーにて混合ミキシングを行い、そぼろ状の生地を作った。これを常法に従いロール式製麺にて、圧延、切り出しを行い、丸刃14番の1.50mmの生中華麺(実施例7、比較例4、5)とした。
【0068】
【表8】

【0069】
(2)加熱調理
前記で製造した実施例7、比較例4、5の生中華麺を、200gずつ秤りとり、沸騰した水で120秒間茹で、<実験1>と同様に、茹で具合を確認した。その後、氷水で冷却し、水を切り、茹で増重率(生麺重量に対する茹で麺重量の割合)を求めた。茹で具合と増重率を表9に示す。
【0070】
【表9】

【0071】
表9に示す通り、実験1と同様に、ガス発生基剤を用いた実施例7は、茹で時に麺が浮上し、増重率が増すことが分かった。
【0072】
(3)保存
加熱調理を行った実施例7、比較例4、5の中華麺に対し、それぞれ2%のサラダ油(昭和産業株式会社製「オレインリッチ(登録商標)」)を塗し、300gずつ秤りとり、蓋をした状態のプラスチック製の容器内で、6℃にて24時間保存した。
【0073】
(4)官能評価
保存して24時間後の実施例7、比較例4、5の中華麺を、1500W、90秒の条件でレンジアップし、10名の専門パネルにより、食感、麺線表面の状態、風味、ほぐれ性について、前記表3〜6に示す評価基準に従って官能評価を行った。結果を表10に示す。なお、比較し易くするために、それぞれの中華麺のかんすいと炭酸水素ナトリウムの量も併記した。
【0074】
【表10】

【0075】
表10に示す通り、ガス発生基剤が配合されていない比較例4及び5の加熱調理済み中華麺に対し、ガス発生基剤が配合された実施例7の加熱調理済み中華麺は、食感、表面のべたつきやつるみ(瑞々しさ)、ほぐれ性が改善されていることが分かった。
【0076】
実験2では、本発明に係る加熱調理済み中華麺を、温かい状態で喫食する場合、食感、表面のべたつきやつるみ(瑞々しさ)、風味を損なうことなく、ほぐれ性が良好であることが分かった。
【0077】
<実験3>
実験3では、冷たい状態で喫食する加熱調理済み中華麺の場合であって、ほぐれが悪くなると考えられる細い中華麺の、かんすいとガス発生基剤の含有割合と物性特性を分析した。なお、本実験では、ガス発生基剤の一例として炭酸水素ナトリウムを用いた。
【0078】
(1)生中華麺の製造
中力小麦粉(昭和産業株式会社「北海道100」)66重量部、準強力小麦粉(昭和産業株式会社製「金蘭(登録商標)」)26重量部に、加工タピオカ澱粉(松谷化学工業株式会社製「あさがお」)5重量部、粉末グルテン(昭和産業株式会社製「パウダーグルA」)3重量部を混合させたものを、表11に示す配合(穀粉の合計重量に対する重量%)の、かんすい(有限会社太洋食化学製「花印かんすい」)、炭酸水素ナトリウム(株式会社トクヤマ製「重曹」)、食塩(味の素株式会社製「瀬戸のほんじお」)を含む実施例8、9の練り水、および比較例6、7の練り水にて、減圧下(−700mmHg)で15分間横型真空ミキサーにて混合ミキシングを行い、そぼろ状の生地を作った。これを常法に従いロール式製麺にて、圧延、切り出しを行い、角刃20番の1.30mmの生中華麺(実施例8、9、比較例6、7)とした。
【0079】
【表11】

【0080】
(2)加熱調理
前記で製造した実施例8、9、比較例6、7の生中華麺を、100gずつ秤りとり、沸騰した水で100秒間茹で、<実験1>と同様に、茹で具合を確認した。その後、氷水で冷却し、水を切り、茹で増重率(生麺重量に対する茹で麺重量の割合)を求めた。茹で具合と増重率を表12に示す。
【0081】
【表12】

【0082】
表12に示す通り、実験1及び2と同様に、ガス発生基剤を用いた実施例8、9は、茹で時に麺が浮上することが分かった。
【0083】
(3)保存
加熱調理を行った実施例8、9、比較例6、7の中華麺に対し、それぞれ4%の水溶性多糖類(不二製油株式会社製「ソヤアップ(登録商標)M2500」)を塗し、150gずつ秤りとり、蓋をした状態のプラスチック製の容器内で、6℃にて24時間保存した。
【0084】
(4)官能評価
保存して24時間後の実施例8、9、比較例6、7の中華麺に、それぞれスープをかけてほぐし、10名の専門パネルにより、食感、麺線表面の状態、風味、ほぐれ性について、前記表3〜6に示す評価基準に従って官能評価を行った。結果を表13に示す。なお、比較し易くするために、それぞれの中華麺のかんすいと炭酸水素ナトリウムの量も併記した。
【0085】
【表13】

【0086】
表13に示す通り、ガス発生基剤が配合されていない比較例6及び7の加熱調理済み中華麺に対し、ガス発生基剤が配合された実施例8、9の加熱調理済み中華麺は、食感、表面のべたつき、ほぐれ性が改善されていることが分かった。
【0087】
実験3では、細く製造した本発明に係る加熱調理済み中華麺を、冷たい状態で喫食する場合、食感、表面のべたつき、風味を損なうことなく、ほぐれ性が良好であることが分かった。
【0088】
<実験4>
実験4では、冷たい状態で喫食する加熱調理済み中華麺の場合において、各種ガス発生基剤(炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム)による物性特性を分析した。
【0089】
(1)生中華麺の製造
中力小麦粉(昭和産業株式会社「北海道100」)66重量部、準強力小麦粉(昭和産業株式会社製「金蘭(登録商標)」)26重量部に、加工タピオカ澱粉(松谷化学工業株式会社製「あさがお」)5重量部、粉末グルテン(昭和産業株式会社製「パウダーグルA」)3重量部を混合させたものを、表14に示す配合(量は穀粉の合計重量に対する重量%)の、かんすい(有限会社太洋食化学製「花印かんすい」)、各種ガス発生基剤(炭酸水素ナトリウム(株式会社トクヤマ製「重曹」)、炭酸アンモニウム(和光純薬工業株式会社製)、炭酸水素アンモニウム(和光純薬工業株式会社製))を含む実施例10、11、12及び比較例8、9の練り水にて、減圧下(−700mmHg)で15分間横型真空ミキサーにて混合ミキシングを行い、そぼろ状の生地を作った。これを常法に従いロール式製麺にて、圧延、切り出しを行い、角刃20番の1.30mmの生中華麺とした。
【0090】
【表14】

【0091】
(2)加熱調理
前記で製造した実施例10〜12、比較例8、9の生中華麺を、100gずつ秤りとり、沸騰した水で120秒間茹でた。茹で時に、茹で水中での麺の浮き上がり状態(表中「茹で具合」と記載)を確認し、ガス発生(麺の膨張)の指標とした。その後、氷水で冷却し、水を切り、茹で増重率(生麺重量に対する茹で麺重量の割合)を求めた。茹で具合と増重率を表15に示す。
【0092】
【表15】

【0093】
表15に示すように、試験したガス発生基剤すべてにおいて、添加することにより増重率が増して水分が保持されていることが分かった。通常、真空下のミキシングを経て製麺された麺は、麺線の密度が高くなり茹で時には茹で水中で麺が沈むと考えられるが、ガス発生基剤を用いて製造した麺(実施例10〜12)は、生地作成を真空下で行った場合であっても、茹で時にガス発生基剤によってガスが発生し、茹で水中で麺が浮くと考えられる。
【0094】
(3)保存
加熱調理を行った実施例10〜12、比較例8、9の中華麺に対し、それぞれ4%の水溶性多糖類(不二製油株式会社製「ソヤアップ(登録商標)M2500」)を塗し、150gずつ秤りとり、蓋をした状態のプラスチック製の容器内で、6℃にて24時間保存した。
【0095】
(4)官能評価
保存して24時間後の実施例10〜12、比較例8、9の中華麺に、それぞれスープをかけ、10名の専門パネルにより、食感、麺線表面の状態、風味、ほぐれ性について、前記表3〜6に示す評価基準に従って官能評価を行った。結果を表16に示す。なお、比較し易くするために、それぞれの中華麺のかんすいと各種ガス発生基剤の量も併記した。
【0096】
【表16】

【0097】
表16に示す通り、ガス発生基剤が配合されていない比較例8及び9の加熱調理済み中華麺に対し、ガス発生基剤が配合された実施例10〜12の加熱調理済み中華麺は、そのガス発生基剤の種類に関わらず、食感、表面のべたつき、ほぐれ性が改善されていることが分かった。
【0098】
実験4では、茹で時に茹で水中で麺が浮上する効果を奏するガス発生基剤の添加により、通常はほぐれ性が極めて悪いかんすいを含有する加熱調理済み中華麺においても、そのガス発生基剤の種類に関わらず、食感、表面のべたつき、風味を損なうことなく、ほぐれ性を改善できることが分かった。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明に係る加熱調理済み中華麺は、予め加熱調理を行うことでα化されており、加熱調理を行うことなく喫食可能な中華麺であって、風味、食感を損なうことなくほぐれ性が極めて改善されている。そのため、消費者が加熱調理を行うことなく、茹でたての麺を味わうような感覚で喫食することができる。
【0100】
また、本発明に係る加熱調理済み中華麺は、従来の加熱調理済み中華麺のかんすいの配合や製造工程に影響を与えることなく、ガス発生基剤を用いるという簡便な方法で製造することができる。従って、製造方法を煩雑にすることなく、風味、食感、ほぐれ性が極めて良好な加熱調理済み中華麺を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】実施例2の中華麺のほぐれ性を示す図面代用写真である。(左図が箸を入れる前、右図画が箸を入れて持ち上げたところである。)
【図2】比較例2の中華麺のほぐれ性を示す図面代用写真である。(左図が箸を入れる前、右図画が箸を入れて持ち上げたところである。)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱調理を行うことなく喫食可能な加熱調理済み中華麺であって、
中華麺原料として、穀粉と、かんすいと、ガス発生基剤と、を少なくとも含有する加熱調理済み中華麺。
【請求項2】
前記穀粉の合計重量に対し、前記ガス発生基剤を少なくとも0.1重量%以上含有させることを特徴とする請求項1記載の加熱調理済み中華麺。
【請求項3】
前記穀粉中の澱粉類の含有割合が、前記穀粉の合計重量に対し5重量%以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の加熱調理済み中華麺。
【請求項4】
前記穀粉の合計重量に対し、前記かんすいを少なくとも0.5重量%以上含有させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の加熱調理済み中華麺。
【請求項5】
前記ガス発生基剤は、炭酸ガス又はアンモニアガスを発生させるガス発生基剤であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の加熱調理済み中華麺。
【請求項6】
加熱調理を行うことなく喫食可能な加熱調理済み中華麺の製造方法であって、
穀粉と、かんすいと、ガス発生基剤と、を少なくとも用いて生中華麺を製造する生中華麺製造工程と、
該生中華麺を加熱調理する加熱調理工程と、
を少なくとも行う加熱調理済み中華麺の製造方法。
【請求項7】
前記加熱調理工程では、茹で処理及び/又は蒸し処理を行うことを特徴とする請求項6記載の中華麺の製造方法。

【図1】
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【図2】
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