説明

動物座標決め固定装置

【課題】動物の内部に存する目標に対して、一度その三次元座標値が決定された後は、目標と基準座標系との間の相対位置関係を正確に再現することができる動物座標決め固定装置を提供する。
【解決手段】動物が載置される基台12と、基台12に設けられた基準座標手段14と、動物の所定の部位を不動に拘束する拘束手段20と、拘束手段20を基台12または基準座標手段14に対して着脱可能に位置決めする位置決め手段30、を備える。拘束手段20は、顎部固定部であるバイトブロック22と、胴体固定部である体位保持クッション24とを有し、位置決め手段は、バイトブロック22と体位保持クッション24に嵌合する突起34、40からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物に対してCT撮影、生体組織検査、放射線照射等の診断、治療を行なう際に、動物の内部に存する病変等の目標と基準座標系との間の相対位置関係を保持することができ、その相対位置関係を精度良く再現することができる動物座標決め固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、人体の例えば脳部における手術目標の座標位置の決定を行なう場合には、頭部の周囲に固定ピンでリングを固定し、該リングに三次元座標スケールとなるゲージ板を取り付けてCT撮影を行なうことにより、撮影画像から、ゲージ板によるスケールと病変との位置関係を求めて、手術目標の三次元座標を決定することが知られている。
【0003】
しかしながら、犬、猫といった動物の場合、その頭の寸法が小さく、且つ、頭の向きが人体と90度異なっており、皮膚が動きやすいために、頭部にリングを固定することは困難であるという問題がある。
【0004】
一方、動物を固定する装置としては従来から様々な提案がなされており、例えば、非特許文献1または非特許文献2では、スケール台に、動物が銜えるバーと、動物の鼻を縛るバーと、動物の耳に当接可能なバーとを、備える装置を開示する。また、非特許文献3では、歯型によりなるバイトブロックで動物の顎部を固定し、ビード充填クッションによって胴体の胴体を固定する装置を開示する。
【0005】
しかしながら、非特許文献1または2の装置では、動物を確実に固定することが困難である、という問題がある。また、非特許文献3の装置では、基準座標系における、位置決めされた動物の内部に存在する病変等の目標の三次元座標の決定を正確に行なうことが困難であるという問題がある。非特許文献3では、バイトブロックを固定する固定プレートに埋設された金属片を基準点として目標の座標値を決定しているが、かかる決定法では正確に三次元座標値を決定することが困難である。従って、これら非特許文献1ないし3の装置では当然に目標と基準座標系との間の相対位置関係の再現性も悪化するか、または一過的に固定することしかできない。
【0006】
一方、本発明者らは、三次元基準座標スケールが設けられた基台に対して、動物をバイトブロック及び吸引式固定バッグにより確実に固定することを提案している(非特許文献4)。しかしながら、この固定装置においても、再現性を持って動物を固定することについては何らの考慮もされていない。
【0007】
再現性は、病変等の目標の三次元座標値を決定した後に、動物の固定を維持したままその目標に対する手術等を行なうことができる場合には、特段に要求されることはない。しかしながら、必ずしも常に動物の固定を維持しつつ手術等に移行できるという訳ではなく、例えば、定位手術・放射線照射の位置決めを行なうために動物を一度、装置から外さなければならない場合や、時間的・場所的な制約によりCT撮影と定位手術とを連続的に行うことができない場合や、日にちをあけて継続的に照射を行なう放射線治療を行なう場合などがあり、かかる場合には再現性が要求される。
【0008】
再現性の精度が悪いと目標への施術誤差が大きくなり、または、再現できないために目標の座標値決定をその都度行なっていると時間と手間がかかり、被検体の動物への負担も大きくなるという問題がある。
【0009】
【非特許文献1】P. Moissonnier, W. Bordeau, F. Delisle, P. Devauchelle, Reseach in Veterinary Science 2000, 68, 243-247
【非特許文献2】P. Moissonnier, S. Bolt, P. Devauchelle, F. Delisle, F. Beuvon, L. Boulha, M-A. Colle and T. Lefrancois, Journal of Small Animal Practice, 2002, 43, 115-123
【非特許文献3】Carla Rohrer Bley, Dr Med Vet, Hans Blattmann, PhD, Malgorzata Roos, PhD, Andrea Sumova, Dipl Ing, Barbara Kaser-Hotz, Dr Med Vet Habil, Veterinary Radiology & Ultrasound, Vol. 44, No. 4, 2003, pp470-475
【非特許文献4】小野晋、菅沼常徳、茅沼秀樹、信田卓男、狩野幹也、佐竹恵理子、画像診断学会抄録、「小動物専用X線CT定位脳生検装置の試作」、2004年9月、P12-13
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、その目的は、動物の内部に存する目標に対して、一度その三次元座標値が決定された後は、目標と基準座標系との間の相対位置関係を正確に再現することができる動物座標決め固定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明による動物座標決め固定装置は、動物が載置される基台と、
基台に設けられた基準座標手段と、
動物の所定の部位を不動になるように拘束する拘束手段と、
該拘束手段を基台または基準座標手段に対して着脱可能に位置決めする位置決め手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の前記拘束手段が、少なくとも、動物の顎を固定する顎部固定部と、動物の胴体を固定する胴体固定部と、を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の前記拘束手段が、使用前は形状柔軟性を呈し、動物拘束時には形状硬化性を呈する部材からなり、前記位置決め手段は、基台側または基準座標手段側に設けられて、拘束手段が形状柔軟性を有する間に該拘束手段への嵌合を開始する嵌合体からなることを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の前記基準座標手段が、基台に取り付けられて動物の両側と上側とを包囲する鳥居状の枠部と、該枠部に着脱可能に取り付けられる三次元基準座標スケールを含むことを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の前記枠部が、非金属性材料からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、拘束手段が、位置決め手段により基台または基準座標手段に対して着脱可能に位置決めされるために、拘束手段を動物と共に基台から外すことができ、再び動物を基台に固定する場合には、動物を不動に拘束する拘束手段を位置決め手段によって基台または基準座標手段に取り付けることで、動物と基準座標手段との間の相対位置関係が再現される。
【0017】
こうして、目標の座標値決定、及び座標値が決定された目標に対する放射線照射等の治療、手術、検査の位置決めを再現性良く、正確に行なうことができる。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、顎部と胴部とを拘束することにより、犬や猫といった動物を確実に拘束することができるようになる。
【0019】
請求項3記載の発明によれば、拘束手段が形状柔軟性を有する間に、位置決め手段の嵌合体との嵌合を行なうことにより、拘束手段が形状硬化性を有すると、位置決め手段の嵌合体と、拘束手段、延いては動物との間の位置決めが一義的となる。これによって、動物と基準座標手段の間の相対位置関係の再現性を持たせることができるようになる。
【0020】
請求項4記載の発明によれば、枠部により動物を包囲するようにして三次元基準座標系を構築することができる。また、三次元基準座標スケールを枠部から取り外すことにより、他の検査、治療または手術を容易に行なうことができるようになる。任意には、枠部に検査、治療または手術器具を取り付けて、検査、治療、手術を行なうことができるようになる。
【0021】
請求項5記載の発明によれば、枠部が非金属性材料からなることで、X線、放射線等に影響を与えることがなく、CT画像におけるノイズも低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図2は、本発明の動物座標決め固定装置の全体図である。図において、動物座標決め固定装置10は、大まかに、動物が載置される基台12と、基台12に設けられた基準座標手段14を有している。
【0023】
基台12は、適宜、移動することができ、CT装置や放射線照射装置といった適宜の検査または治療装置の基台に載置可能となっており、主に、動物の胴体に対応する後方部12Aと、動物の目標のある部分に対応する前方部12Bとを有している。そして、基台12の表面の水平を出すために4つのアジャスタ122と、水準器124とが備えられている。基台12の前方部12Bは、X線、放射線の透過が可能なるように、非金属性材料からなるとよく、例えば透明なアクリル樹脂といったプラスチック材料が使用されるとよい。さらに、CT撮影時のX線の照射を阻害することのないように、基台12の前方部12Bには、開口120が形成されている。また、基台12の移動が容易なるように適宜、取手125が取り付けられているとよい。
【0024】
基準座標手段14は、図3に単独で示したように、任意の形状の座標スケールが適用可能であるが、この例では、前記開口120の縁部に基台12の前方部12Bと一体に設けられた枠部支持部126に着脱可能に取り付けられる鳥居状のスケール付枠部16と、さらに枠部16の両側辺の所定位置にそれぞれネジ等により着脱可能に取り付けられる一対の三次元基準座標スケール18とを有する。
【0025】
鳥居状の枠部16は、動物の診断、治療を行う目標部位の両側及び上側を包囲するようにして基台12の枠部支持部126の受入穴に両側端部が挿入されてネジにより取り付けられる。動物の大きさに合わせて、異なる大きさの枠部16が複数用意されるとよく、枠部は適宜、被検体に合わせて交換されるとよい。よって、基準座標手段による基準座標14は被検体の大きさによって変わることとなるが、基台の座標系を表すことに変わりはない。また、これに対応して枠部支持部126には、複数の受入穴が形成される。枠部16も、基台12の前方部12Bと同様に、非金属性材料からなるとよく、例えば透明なアクリル樹脂といったプラスチック材料が使用されるとよい。これによって、枠部16がX線、放射線等に対して妨害となることはなく、CT画像におけるノイズを低減させることができる。
【0026】
一対の三次元基準座標スケール18は、内部に線状または点状に金属部を有する一対のゲージ板18であり、金属部の配置は、図4及び図5(白丸で表す)で示すように、その上下方向(Y軸方向)に離散的に配置されるとともに、2つの金属部がゲージ板18の水平方向(Z軸方向)に沿って上下方向の間隔が変化するように離間して配置される。
【0027】
従って、2枚のゲージ板18が枠部16の両側に取り付けられた状態において、CT装置による断層画像においては、図5に示すように、その画像にある上下方向に並んだマークを基準として目標のY座標が決定され、また、その画像にある上下方向の間隔Zが真のZ軸の座標aになり、目標のZ座標が決定され、さらに、2つのゲージ板18の中点(枠部16の上辺部の中点(図3参照))を基準として目標のX座標が決定される。
【0028】
尚、後述のように、枠部16から三次元基準座標スケール18を取り外して、枠部16に定位手術用器具を取り付けることが可能となっている。
【0029】
さらに、動物座標決め固定装置10は、動物の所定の部位を動かないように拘束する拘束手段20と、該拘束手段20の位置決めを行う位置決め手段とを備える。拘束手段は、この例の場合、動物の顎を固定する顎部固定部22と、動物の胴体を固定する胴体固定部24と、を備える。
【0030】
顎部固定部22は、具体的にはバイトブロック22からなる。バイトブロック22は、シリコーン等による印象材からなる成形品である。印象材としてはレギュラータイプとパテタイプとがあり、いずれも硬化前は軟らかく形状柔軟性を呈する。レギュラータイプはパテタイプに比較して硬化すると硬いが、硬化前は流動状になっている。
【0031】
この顎部固定部であるバイトブロック22の基台12及び基準座標手段14に対する位置決めを行う位置決め手段30は、位置決めプレート32と、該位置決めプレート32上に突設された複数の突起34とからなる。
【0032】
位置決めプレート32は、図6に示すように基台12の前方部12Bに設けられた顎部支持部128に着脱可能に取り付けられる。位置決めプレート32においても、動物の大きさに合わせて、異なる長さの位置決めプレート32が複数用意されるとよい。また、顎部支持部128の位置決めプレート32の取付高さも、動物の大きさに合わせて、複数の高さが選択されるようにしてネジにより取り付けられる。
【0033】
複数の突起34は、図7に示すように適当に離散されて配置され、前記バイトブロック22の下面に形成された穴22aに挿入される。
【0034】
バイトブロック22は、各被検体ごとに作成され、バイトブロック22を形成する際には、まず、印象材のレギュラータイプを突起34の上に塗布し、さらにその上にパテタイプを塗布し、それを各被検体の動物に噛み付かせて、大まかな歯型をとる。次いで、その上にレギュラータイプをさらに塗布して、再び噛み付かせる。このように印象材が形状柔軟性を呈する間に動物に噛み付かせると共に突起34に嵌合させる。印象材が形状硬化性を呈すると、図7示のように、各被検体に合致した歯型22bが作成されると共に、バイトブロック22の下面には突起34に合致した穴22a(図7(b))が形成される。バイトブロック22は、位置決めプレート32から離反可能であるが、再び取り付けるときには必ずその穴22aに突起34を嵌合させるようにしなければならないために、必ず位置決めプレート32に対して、延いては、基台12及び基準座標に対して位置決めされ、再現性を持つことになる。
【0035】
尚、位置決めプレート32にはナイロンバンド36が取り付けられており、このナイロンバンド36は、動物の口の周りを固定して、動物がバイトブロック22に噛み付いた状態を保持するのを援助するためのものである。
【0036】
次に、動物の胴体を固定する胴体固定部24は、具体的には体位保持クッション24とも称することができるもので(例えば、Sports Doc Inc.製 商品名HUG−U−VAC)、ビーズが内蔵されており、使用前は柔軟性を呈しており、吸引により硬化する。
【0037】
この胴体固定部24の基台12及び基準座標手段14に対する位置決めを行う位置決め手段40は、基台12の後方部12A上に突設された複数の突起40からなる。複数の突起40は、適当に離散されて配置され、図8示のように、前記体位保持クッション24の下面に形成された穴24aに挿入される。
【0038】
即ち、体位保持クッション24も、バイトブロック22と同様に各被検体ごとに用意され、形状柔軟性を呈している状態で被検体の胴体を載置して、吸引を行いそのまま硬化させる。これにより、体位保持クッション24が形状硬化性を呈すると、各被検体に合致した胴体形状24bが作成されると共に、体位保持クッション24の下面には突起40に合致した穴24aが形成される。体位保持クッション24は、基台12から離反可能であるが、再び取り付けるときには必ずその穴24aに突起40を嵌合させるようにしなければならないために、必ず基台12及び基準座標に対して位置決めされ、再現性を持つこととなる。
【0039】
好ましくは、後方部12Aと前方部12Bの境界部を跨り、着脱可能に傾斜台42が設けられる。傾斜台42は被検体の首部を支持するためのもので、後方部12Aに設けられた傾斜台支持部130によって支持される。傾斜台42についても、動物の大きさに合わせて、異なる傾斜の傾斜台42が複数用意されるとよく、適宜、被検体に合わせて交換されるとよい。
【0040】
以上のように構成される動物座標決め固定装置10においては、まず、被検体の大きさに合わせて、予め適当な大きさの枠部16、位置決めプレート32、顎部支持部128での位置決めプレート32の取付高さ、傾斜台42が選択されているものとする。これら選択された大きさ、取付高さは記録・保存される必要がある。
【0041】
そして、麻酔がかけられた被検体を基台12に載置して、前述のようにバイトブロック22及び体位保持クッション24が、その被検体を拘束するようにそれぞれの形状が硬化される。この硬化と共に、バイトブロック22及び体位保持クッション24は、突起34及び突起40に嵌合するようにそれぞれの形状が硬化される。
【0042】
こうして、被検体は、図6A,B示のように、バイトブロック22及び体位保持クッション24によって顎と胴体が拘束され、動くことができなくなる。そして枠部16にゲージ板18を取り付けた状態で、基台12をCT装置の基台にセットする。基台12は、図9に示すように、CT装置の基台に載って少しずつ移動して、所定移動距離毎にCT画像が取得される。これら取得されたCT画像から病変等の目標の座標を検出・決定することができるようになる。この座標は、基台12との相対位置関係が保たれた所謂、基台12の座標系となる。
【0043】
次いで、定位手術を行う場合には、ゲージ板18を枠部16から取り外して、代わりにゲージ板18との座標系の整合がとれた定位手術装置(例えば、駒井式CT定位脳手術装置)を枠部16の所定位置に取り付けると、目標への針の刺入、目標に対する手術または生態組織検査を行うことができるようになる。
【0044】
または、放射線照射を行う場合には、ゲージ板18を枠部16から取り外して、基台12を移動させて放射線照射装置にセットして、放射線照射装置の原点を基台12の座標系における原点(枠部16のスケールを用いて決める)に合わせることにより、目標位置に焦点を合わせることができるようになる。
【0045】
ところで、以上の目標の座標決定と、座標決定後の検査、治療、手術とを連続して実行することができない場合、または、治療などを定期的に行う場合には、一度、被検体を基台12から解放して、基台12は別の被検体に対して用いることになる。このときには、バイトブロック22及び体位保持クッション24も、同時に基台12から外されることになる。
【0046】
次回、動物の位置を前回決定された基台12の座標系においる座標に再現させる必要があるが、その場合に、バイトブロック22及び体位保持クッション24がその被検体ごとに保存されてさえいれば、バイトブロック22及び体位保持クッション24の裏面に形成された穴22a、24aをそれぞれ位置決め手段である突起34、40に嵌合することにより、再現性を持って被検体を位置決めすることができるようになる。よって、再度のCT装置における目標の座標値の決定は不要となり、決定された目標に対する針の刺入、または放射線の照射等の位置決めを精度良く、再現性良く行うことができるようになる。こうして、被検体への負担を低減し、時間と手間を低減することができる。
【0047】
尚、以上の実施形態では、位置決め手段として突起34,40が形成されていたが、この形状に限るものではなく、例えば凹部といった任意の形状とすることも可能である。また、拘束手段は、顎部、胴体の他、または顎部、胴体に替えて他の部位を拘束するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の動物座標決め固定装置の全体図である。
【図2】本発明の動物座標決め固定装置の側面図である。
【図3】基準座標手段の斜視図である。
【図4】ゲージ板の説明図である。
【図5】CT画像例を示す。
【図6A】本発明の動物座標決め固定装置の使用状況を表す側面図である。
【図6B】図6Aの部分断面図である。
【図7】位置決めプレートと顎部固定部の関係を表す斜視図であり、(a)は顎部固定部の上面側、(b)は顎部固定部の下面側、(c)は位置決めプレートを表す。
【図8】胴体固定部の斜視図であり、(a)は胴体固定部の上面側、(b)は胴体固定部の下面側、(c)は基台の一部を表す。
【図9】CT撮影時の状態を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
10 動物座標決め固定装置
12 基台
14 基準座標手段
16 枠部
18 ゲージ板(三次元基準座標スケール)
20 拘束手段
22 バイトブロック(顎部固定部)
24 体位保持クッション(胴体固定部)
30 位置決め手段
34 突起(嵌合体)
40 突起(嵌合体、位置決め手段)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物が載置される基台と、
基台に設けられた基準座標手段と、
動物の所定の部位を不動になるように拘束する拘束手段と、
該拘束手段を基台または基準座標手段に対して着脱可能に位置決めする位置決め手段と、
を備える動物座標決め固定装置。
【請求項2】
前記拘束手段は、少なくとも、動物の顎を固定する顎部固定部と、動物の胴体を固定する胴体固定部と、を備えることを特徴とする請求項1記載の動物座標決め固定装置。
【請求項3】
前記拘束手段は、使用前は形状柔軟性を呈し、動物拘束時には形状硬化性を呈する部材からなり、前記位置決め手段は、基台側または基準座標手段側に設けられて、拘束手段が形状柔軟性を有する間に該拘束手段への嵌合を開始する嵌合体からなる、請求項1または2記載の動物座標決め固定装置。
【請求項4】
前記基準座標手段は、基台に取り付けられて動物の両側と上側とを包囲する枠部と、該枠部に着脱可能に取り付けられる三次元基準座標スケールを含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の動物座標決め固定装置。
【請求項5】
前記枠部は、非金属性材料からなることを特徴とする請求項4記載の動物座標決め固定装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate