説明

動画作成プログラム、動画作成サービス提供システム、及び動画再生プログラム

【課題】動画作成及び動画配信に好適な動画を作成することができる動画作成プログラム及び動画作成装置を提供する。
【解決手段】本発明の動画作成プログラムは、動画作成画面を通じて設定された動画を構成する各フレームの表示制御情報及び素材データが格納されている格納場所に関する情報を用いて、フレーム毎に当該フレームにおける素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報をテキスト形式で記述したテキストデータであって、動画再生部が動画を再生する際に格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行させるための制御命令方式で素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報を記述したアニメーション動画データを生成し、生成されたアニメーション動画データを格納する各手順をコンピュータに実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画作成に関し、より詳細には、動画作成及び動画配信に好適な動画を作成することができる動画作成プログラム及び動画作成サービス提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から利用者自らが撮影した動画や作成した動画をサーバ(WEBサイト)にアップロードし、インターネット上で公開(配信)するサービスが多数ある。そして、動画作成の利便性を向上させる技術として、例えば、特許文献1に記載の動画自動生成システムがある。
【0003】
この特許文献1の動画自動生成システムは、予めフラッシュ動画の基本テンプレートを用意し、ユーザが任意に入力・設定した文字や静止画と基本テンプレートとを合成してフラッシュ動画ファイルを生成することで、作成者の手間を軽減させることを提案している。また、特許文献2においても、携帯電話機等の移動端末機器側で予め用意されたフラッシュ動画テンプレートとユーザが入力したテキスト等とを合成してフラッシュ動画を生成することが提案されている。
【0004】
生成されたフラッシュ動画等の動画ファイルは、サーバ側で保持され、利用者からの閲覧要求があった場合に該当の動画ファイルが利用者端末装置にダウンロードされる。利用者は、動画再生プレーヤでダウンロードした動画ファイルを再生することで動画を閲覧することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−66303号公報(段落0015、図1等)
【特許文献2】特開2008−67389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般的な動画ファイル(例えば、mpg(mpeg)形式,rm形式,asf形式,avi形式,mov形式,swf形式等の動画ファイル)は、複数のフレームが所定のタイムレートで結合された1つの画像データ、言い換えれば、1つ又は複数の静止画等の素材を含んだフレームが連続して連結されたデータファイルとして構成されており、所定の動画生成プロセスを経て生成される。
【0007】
つまり、従来の動画ファイルは、1つの完結した複数の画像データを含むデータファイルであることから、動画の作成及びその作成された動画を配信する際に、以下の問題点があった。第1に、動画ファイルの中に画像等の素材が含まれているためにそのデータ容量が大きく、インターネット等のネットワークを通じた動画の配信に好適ではない問題がある。すなわち、動画再生の際に動画ファイルをコンピュータにダウンロードさせるトラフィック負荷及び動画ファイルの再生処理の負担が大きい問題がある。
【0008】
また、動画生成プロセスは、文字情報に比べて比較的容量の大きい画像等の素材が含まれた複数のフレームを連結する処理を遂行するため、フレーム数や素材数、又はその素材のデータ容量に応じて処理負荷が大きくなるとともに、作成者がこの動画生成プロセスを遂行するためには、別途動画生成機能をその端末装置にインストールする必要がある。
【0009】
第2に、動画に含まれる背景画等の画像素材が、完全に動画ファイルに組み込まれるため、従来の動画ファイルは、素材が動画に対して一体不可分となる。したがって、利用者が動画を作成する際に利用できる画像等の素材は、サービス事業者が提供する素材若しくは作成者自身が作成若しくは用意した素材に限定され、動画作成における素材のバリエーションが狭くなり、動画作成の面白みが欠けてしまう。つまり、従来の動画の場合、画像等の素材の所在が作成者又は提供者から離れた態様で個別に動画ファイルに存在するので、著作権等の諸事情(例えば、素材の作成者又は提供者がその素材を管理することができない理由など)から利用できる画像等の素材が制限されたり、また、所望する画像等の素材の利用に際して該素材の作成者(提供者)の許諾を得たり、別途料金の支払いが発生するなど、作成者に負担が掛かってしまう。
【0010】
第3に、各作成者がローカル環境で保持する画像等の素材は、他の作成者が利用できない問題がある。動画を閲覧した者がその動画に含まれる画像等を利用したくても、上述のように作成者や提供者が第3者に提供していなければ、利用したくても利用できず、上記第2の問題点と同様に動画作成における面白みが低減してしまう。また、動画ファイルから画像等の素材のみを抽出することも可能であるが、動画ファイルは、素材が一体不可分のデータファイルであるため、別途の動画編集ツールを使用しなければならず、かつ複雑で手間の掛かる作業が必要となる。
【0011】
一方、動画ファイルはそのデータ構造の観点から、容易かつ迅速に編集することができない課題を有している。すなわち、各フレームに対応する静止画等の素材を保持し、フレーム同士が動画全体に対して一定の連関性を有している。このため、一旦生成された動画ファイルに対する再生時間の変更、BGMの変更、フレームの追加、フレーム構成の変更などの編集を行う場合、編集前の動画ファイルと個別の動画ファイルを所定の動画生成プロセスを通じて生成し直す必要があった。
【0012】
言い換えれば、従来の動画ファイルに対する編集は、動画を作成する場合と同様の処理手順を経ており、一度作成されると、例えば、その再生時間は不変であり、その長さを容易に変更することができない。特に、フレーム構成などの動画全体を編集する場合のみならず、動画に登場する登場キャラクタや表示される文字情報を差し替えるなどの比較的簡易な編集であっても、上述のように動画作成と同様の手順を踏まなければならず、一度作成された動画に対してリアルタイム性があり、かつ容易な編集を行うことができなかった。
【0013】
また、従来の動画配信サービスでは、動画を観た者がその動画を評価したり、コメントを投稿するなどの機能を提供して動画作成者には動画を作成する楽しみを、動画閲覧者には動画を閲覧する楽しみを提供している。しかしながら、動画自体は、これら評価やコメントに対して変化するわけではなく、常に同じ動画である。つまり、一度作成された動画は、動画閲覧者の閲覧行為によって変化しないため、大抵の場合、動画閲覧者が同じ動画を複数回観ることはなく、動画の利用促進が図れない問題がある。特に、上述のように一度作成された動画を編集して再度配信する場合、改めて個別の動画を生成することになり、1つの動画に対する利用が極端に少なく、動画配信において新たな動画の楽しみ方を動画作成者及び/又は動画閲覧者に提供することが切に望まれている。
【0014】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みて成されたものであり、その目的の一つは、動画作成及び動画配信に好適な動画を作成することができる動画作成プログラム及び動画作成装置を提供することにある。
【0015】
また、本発明の他の目的としては、動画作成の面白みを向上させることが可能な動画作成サービス提供システムを提供することにある。
【0016】
また、本発明のさらに他の目的としては、動画を容易に作成することができるとともに、動画をリアルタイムに作成及び編集等することが可能な動画作成サービス提供システムを提供することにある。
【0017】
さらに、本発明の他の目的としては、動画再生による閲覧以外の方法で動画を楽しむことができる新しい動画サービスを提供することが可能な動画作成サービス提供システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の1つの側面における動画作成プログラムは、ディスプレイ装置を備えたコンピュータに動画作成処理を実行させるための動画作成プログラムであって、上記コンピュータに、動画を構成する各フレームの素材データ及び各フレームの表示制御情報を設定可能な動画作成画面を上記ディスプレイ装置に表示する機能と、上記表示制御情報及び素材データが格納されている格納場所に関する情報を用いて、フレーム毎に当該フレームにおける素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報をテキスト形式で記述したテキストデータであって、動画再生部が動画を再生する際に格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行させるための制御命令方式で上記素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報を記述したアニメーション動画データを生成する機能と、生成されたアニメーション動画データを格納する機能と、を実現させることを特徴とする。
【0019】
また、上記アニメーション動画データを生成する機能は、各フレームの素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報がXML形式で記述されたテキストデータを上記アニメーション動画データとして生成するように構成することができる。
【0020】
また、上記アニメーション動画データを生成する機能は、動画再生部が前後のフレームに対して独立して各フレームを生成し、生成したフレームを上記ディスプレイ装置に順次表示する動画再生を遂行させる制御命令形式で各フレームの上記素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報を記述した上記アニメーション動画データを生成するように構成することができる。
【0021】
また、上記動画作成画面を上記ディスプレイ装置に表示する機能は、フレームの再生時間情報、フレームにおける素材データの表示位置情報、及びフレームに表示される文字情報、各フレーム又は動画全体における音情報、エフェクト情報、フォント情報及び色情報のうち少なくとも1つを含む表示制御の設定が可能な表示領域を含む動画作成画面を上記ディスプレイ装置に表示するように構成することができる。
【0022】
また、上記動画作成プログラムは、上記動画作成画面を上記ディスプレイ装置に表示する機能が、生成されたアニメーション動画データを呼び出して、該アニメーション動画データの各フレームの素材データ及び各フレームの表示制御情報を上記動画作成画面に表示する機能を含み、上記動画作成画面を通じた該アニメーション動画データに対する動画の編集結果を用いて、生成されたアニメーション動画データをテキスト形式で編集する機能をさらに上記コンピュータに実現させることを特徴とする。
【0023】
また、上記アニメーション動画データをテキスト形式で編集する機能は、生成されたアニメーション動画データに対してフレーム、素材データ及びフレームの表示制御情報を追加する編集である場合、追加されるフレーム、素材データ又はフレームについての表示制御情報をテキスト形式で生成し、上記アニメーション画像データにテキスト形式で追加する編集処理を遂行するように構成することができる。
【0024】
また、上記アニメーション動画データをテキスト形式で編集する機能は、生成されたアニメーション動画データに対してフレーム、素材データ及びフレームの表示制御情報を修正する編集である場合、修正されるフレーム、素材データ又はフレームについての表示制御情報をテキスト形式で生成し、上記アニメーション画像データの該当する表示制御情報をテキスト形式で書き換える編集処理を遂行するように構成することができる。
【0025】
また、上記アニメーション動画データをテキスト形式で編集する機能は、生成されたアニメーション動画データに対してフレーム、素材データ及びフレームの表示制御情報を削除する編集である場合、上記アニメーション画像データの該当する表示制御情報をテキスト形式で削除する編集処理を遂行するように構成することができる。
【0026】
また、上記動画作成プログラムは、上記アニメーション動画データに含まれる素材データを選択可能に表示する編集テンプレート作成画面を上記ディスプレイ装置に表示する機能と、上記編集テンプレート作成画面で選択された素材データが所定の編集テンプレート画面に編集が許可された素材として表示されるための画面情報を上記アニメーション動画データの編集テンプレート情報として生成する機能と、上記編集テンプレート情報を当該アニメーション動画データと関連付けて格納する機能と、をさらに上記コンピュータに実現させることを特徴とする。
【0027】
また、上記動画作成プログラムは、上記編集テンプレート情報を用いて編集が許可された素材が表示された所定の編集テンプレート画面を上記ディスプレイ装置に表示する機能と、上記編集テンプレート画面において編集が許可された素材に対して他の候補素材を選択可能に制御する機能と、上記編集テンプレート画面において他の候補素材を選択する編集が行われた場合に、該当のアニメーション動画データにおける上記編集が許可された素材データの格納場所に関する情報を、他の候補素材の格納場所に関する情報にテキスト形式で書き換える機能と、をさらに上記コンピュータに実現させることを特徴とする。
【0028】
また、上記動画作成プログラムは、上記アニメーション動画データに含まれる各フレームの表示制御情報を選択可能に表示する編集テンプレート作成画面を上記ディスプレイ装置に表示する機能と、編集テンプレート作成画面で選択された表示制御情報が所定の編集テンプレート画面に編集が許可された表示制御情報として表示されるための画面情報を上記アニメーション動画データの編集テンプレート情報として生成する機能と、上記編集テンプレート情報を上記アニメーション動画データと関連付けて格納する機能と、をさらに上記コンピュータに実現させることを特徴とする
【0029】
また、上記動画作成プログラムは、上記編集テンプレート情報を用いて編集が許可された表示制御情報が表示された所定の編集テンプレート画面を上記ディスプレイ装置に表示する機能と、編集テンプレート画面において編集が許可された表示制御情報に対して他の候補の表示制御情報を入力又は選択可能に制御する機能と、上記編集テンプレート画面において他の候補の表示制御情報を入力又は選択する編集が行われた場合に、該当のアニメーション動画データにおける編集が許可された表示制御情報を、他の候補の表示制御情報にテキスト形式で書き換える機能と、をさらに上記コンピュータに実現させることを特徴とする。
【0030】
また、本発明の他の側面におけるディスプレイ装置を備えた動画作成装置は、動画の各フレームに含まれる画像等の素材データを格納する素材データ格納部と、上記ディスプレイ装置に表示されるフレームの素材データ及びフレームの表示制御情報を設定可能な動画作成画面を介して設定された表示制御情報及び各フレームに対して関連付けられた素材データの上記素材データ格納部における格納場所に関する情報を用いて、フレーム毎に当該フレームにおける素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報をテキスト形式で記述したアニメーション動画データを生成するアニメーション動画生成部と、生成されたアニメーション動画データを格納するアニメーション動画格納部と、を有する。そして、上記アニメーション動画生成部が、動画再生部が動画を再生する際に上記格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行させるための制御命令方式で上記素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報を記述したアニメーション動画データを生成することを特徴とする。
【0031】
また、本発明のさらに他の側面におけるディスプレイ装置を備えたコンピュータで動画を作成する動画作成方法は、動画の各フレームに含まれる画像等の素材データを格納するステップと、上記ディスプレイ装置に表示されるフレームの素材データ及びフレームの表示制御情報を設定可能な動画作成画面を介して設定された表示制御情報及び各フレームに対して関連付けられた素材データの格納場所に関する情報を用いて、フレーム毎に当該フレームにおける素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報をテキスト形式で記述したテキストデータであって、動画再生部が動画を再生する際に上記格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームをその表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行させるための制御命令方式で上記素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報を記述したアニメーション動画データを生成するステップと、生成されたアニメーション動画データを格納するステップと、を含むことを特徴とする。
【0032】
また、本発明の他の側面における動画作成サービス提供システムは、ネットワークを介して接続可能なディスプレイ装置を備えた利用者端末装置を通じ、利用者が動画を作成する動画作成サービスを提供する動画作成サービス提供システムであって、上記ネットワークを通じて上記利用者端末装置から伝送される画像等の素材データを格納する素材データ格納部と、動画を構成するフレームの素材データ及びフレームの表示制御情報を設定可能な動画作成画面を上記ディスプレイ装置に表示させるための画面情報を含み、上記動画作成画面を通じて設定された各フレームの表示制御情報及び素材データ格納部における素材データの格納場所に関する情報を用いて、フレーム毎に当該フレームにおける素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報をテキスト形式で記述したアニメーション動画データを生成する機能を、上記利用者端末装置に実現させるための動画作成プログラムを格納するプログラム格納部と、利用者からの要請に応答して上記動画作成プログラムを上記利用者端末装置に伝送する動画作成サービス制御部と、上記利用者端末装置から伝送される上記動画作成プログラムを通じて作成されたアニメーション動画データを格納するアニメーション動画格納部とを有する。そして、上記動画作成プログラムは、利用者端末装置の動画再生部に動画を再生する際にネットワークを通じて格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行させるための制御命令方式で上記素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報を記述したテキスト形式のアニメーション動画データを生成する機能を上記利用者端末装置に実現させることを特徴とする。
【0033】
また、上記動画作成サービス提供システムの動画作成プログラムは、利用者からの要請に応答して、アニメーション動画格納部に格納された該当のアニメーション動画データに含まれる素材データを選択可能に表示する編集テンプレート作成画面を上記ディスプレイ装置に表示する機能と、編集テンプレート作成画面で選択された素材データが所定の編集テンプレート画面に編集が許可された素材として表示されるための画面情報を上記アニメーション動画データの編集テンプレート情報として生成する機能と、編集テンプレート情報を動画作成サービス提供システムに伝送する機能と、をさらに上記利用者端末装置に実現させるための編集テンプレート作成プログラムを含む。そして、動画作成サービス提供システムは、上記利用者端末装置から伝送される編集テンプレート作成プログラムを通じて作成された編集テンプレート情報を格納する編集テンプレート格納部をさらに有することを特徴とする。
【0034】
また、本発明のさらに他の側面における動画作成サービス提供システムは、ネットワークを介して接続可能なディスプレイ装置を備えた利用者端末装置を通じ、利用者が動画を作成する動画作成サービスを提供する動画作成サービスシステムであって、動画のフレームを構成する素材データを格納する素材データ格納部と、動画を構成する各フレームの表示制御情報及びフレームに含まれる素材データが格納される格納場所に関する情報がテキスト形式で記述されたテキストデータであって、上記利用者端末装置における動画生成部が動画を再生する際に格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行させるための制御命令方式で上記素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報を記述したテキスト形式のアニメーション動画データを格納するアニメーション動画格納部と、上記アニメーション動画データに対する動画の編集テンプレート情報であって、所定の編集テンプレート画面に当該アニメーション動画データにおける編集が許可された素材及び/又は表示制御情報として表示されるための画面情報を格納する編集テンプレート格納部と、利用者からの要求に応答して、該当のアニメーション動画データ、編集テンプレート情報及び編集テンプレート画面を前記利用者端末装置に伝送する動画サービス制御部と、を有する。そして、上記編集テンプレート画面又は上記編集テンプレート情報が、上記アニメーション動画データに対する各フレームの素材及び/又は表示制御情報の編集内容を当該アニメーション動画データにテキスト形式で反映して当該利用者のアニメーション動画データを生成する編集処理を上記利用者端末装置に実行させるための制御命令を含み、上記動画サービス制御部が、上記編集処理を通じて作成されたアニメーション動画データを、上記ネットワークを通じて利用者端末装置から受信して利用者毎に当該利用者のアニメーション動画データとしてアニメーション動画格納部に格納することを特徴とする。
【0035】
また、本発明の他の側面におけるディスプレイ装置を備えたコンピュータに動画の再生処理を実行させるための動画再生プログラムは、上記コンピュータに、動画を構成する複数のフレーム順に各フレームの表示制御情報を読み込み、表示制御情報に含まれる当該フレームを構成する素材データの格納場所に関する情報に基づいて格納場所から素材データを取得する機能と、取得した素材データを用いて表示制御情報に基づくフレームを各々生成する機能と、生成した各フレームの表示制御情報に基づく表示制御を遂行しつつ、フレーム順に生成した各フレームを上記ディスプレイ装置に順次表示する機能と、を実現させることを特徴とする。
【0036】
また、本発明の上記動画再生プログラムは、再生される動画の再生位置を表示する再生スライダをディスプレイ装置に表示する機能と、フレーム順に各フレームの表示制御情報に含まれるフレーム再生時間を用いて、再生スライダを通じて指定された任意の再生位置に対応するフレームを特定する機能と、特定されたフレームを再生開始位置として当該特定されたフレームを含むフレーム順序で生成した各フレームの表示制御情報に基づく表示制御を遂行しつつ、上記フレーム順に生成した各フレームを上記ディスプレイ装置に順次表示する機能と、をさらに上記コンピュータに実現させることを特徴とする。
【0037】
また、本発明のさらに他の側面における動画編集プログラムは、動画を構成する各フレームの表示制御情報及びフレームに含まれる素材データが格納される格納場所に関する情報がテキスト形式で記述されたアニメーション動画データに基づいて、動画を再生する際に上記格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを上記表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行する動画再生部を備えたコンピュータに、上記アニメーション動画データの編集処理を実行させるための動画編集プログラムであって、上記アニメーション動画データの各フレームを構成する素材データにおいて予めその編集が許可された素材が表示される所定の編集テンプレート画面を上記ディスプレイ装置に表示する機能と、上記編集テンプレート画面において編集が許可された素材に対して他の候補素材を選択可能に制御する機能と、他の候補素材が選択された場合に、該当のアニメーション動画データにおける編集が許可された素材データの格納場所に関する情報を、選択された他の候補素材の格納場所に関する情報にテキスト形式で書き換える機能と、を上記コンピュータに実現させることを特徴とする。
【0038】
また、本発明のさらに他の側面における動画編集プログラムは、動画を構成する各フレームの表示制御情報及びフレームに含まれる素材データが格納される格納場所に関する情報がテキスト形式で記述されたアニメーション動画データに基づいて、動画を再生する際に上記格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを上記表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行する動画再生部を備えたコンピュータに、上記アニメーション動画データの編集処理を実行させるための動画編集プログラムであって、アニメーション動画データの各フレームの表示制御情報において予めその編集が許可された表示制御情報が表示される所定の編集テンプレート画面を上記ディスプレイ装置に表示する機能と、編集テンプレート画面において編集が許可された表示制御情報を編集可能に制御する機能と、編集が許可された表示制御情報が編集された場合に、該当のアニメーション動画データにおける編集が許可された表示制御情報を、編集後の表示制御情報にテキスト形式で書き換える機能と、を上記コンピュータに実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、画像データ等の素材自体を含まないアニメーション動画データを作成することができ、動画作成及び動画配信に好適な動画を提供することが可能となる。
【0040】
すなわち、動画再生部の動画再生の際に画像等の素材をその格納場所から取得して該当のフレームをリアルタイムに生成して順次表示する動画再生処理を遂行させるアニメーション動画データは、画像等の素材を保持しないため、そのデータ容量を極めて小さくすることができる。
【0041】
さらに、従来のように画像等の複数の素材データを1つの動画ファイルに包含させる必要がないため、画像等の素材データ自体が介在しない動画生成プロセスを実現でき、動画生成プロセスが簡素化され、従来の動画生成プロセスによりも格段に処理負担が低減される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1実施形態における動画作成装置の構成ブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態における動画作成画面の一例を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態における表示制御情報設定画面の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態における設定されたフレームの表示制御情報(a)、動画データ(b)の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態におけるアニメーション動画データの一例を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態における動画作成装置の処理フローを示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1実施形態におけるアニメーション動画生成処理の処理遷移を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1実施形態における動画再生部がアニメーション動画データに基づいて再生処理を行う際の処理フローを示す図である。
【図9】本発明の第1実施形態における動画再生画面の一例を示す図である。
【図10】本発明の第1実施形態における動画再生処理の説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の第1実施形態におけるアニメーション動画データの編集処理の一例を示す図である。
【図12】本発明の第1実施形態における動画編集の一例を示す図であり、フレームに素材を追加する編集を行った場合の編集前及び編集後のアニメーション動画データを示す図である。
【図13】本発明の第1実施形態における動画編集の一例を示す図であり、フレームの表示制御情報を変更する編集を行った場合の編集前及び編集後のアニメーション動画データを示す図である。
【図14】本発明の第1実施形態における動画編集の一例を示す図であり、フレームの表示制御情報を削除する編集を行った場合の編集前及び編集後のアニメーション動画データを示す図である。
【図15】本発明の第2実施形態における動画作成装置の構成ブロック図である。
【図16】本発明の第2実施形態における編集テンプレート作成画面(a)、XML形式で生成された編集テンプレート情報(b)の一例を示す図である。
【図17】本発明の第2実施形態における編集テンプレート画面の一例を示す図である。
【図18】本発明の第2実施形態における編集テンプレート作成処理の処理遷移を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第2実施形態における編集テンプレート画面が表示された動画再生画面の一例を示す図である。
【図20】本発明の第2実施形態における編集テンプレート画面を通じた編集処理において、編集前のアニメーション動画データ及び編集テンプレート画面(a)、編集後のアニメーション動画データ及び編集テンプレート画面(b)の一例を示す図である。
【図21】本発明の第2実施形態における編集テンプレートを通じた動画編集処理の処理フローを示すフローチャートである。
【図22】本発明の第3実施形態における動画作成サービス提供システムのネットワーク構成図である。
【図23】本発明の第3実施形態における動画作成サービス提供システムの動画作成サービス提供サーバ及びデータ格納サーバの構成ブロックを示す図である。
【図24】本発明の第3実施形態における利用者端末装置の構成ブロックを示す図である。
【図25】本発明の第3実施形態における動画作成サービスの動画作成の処理フローを示すフローチャートである。
【図26】本発明の第3実施形態における動画作成サービスの編集テンプレート作成の処理フローを示すフローチャートである。
【図27】本発明の第3実施形態における動画作成サービスの動画再生の処理フローを示すフローチャートである。
【図28】本発明の第3実施形態における動画作成サービスの編集テンプレートを用いた動画編集の処理フローを示すフローチャートである。
【図29】本発明の第4実施形態における動画作成サービス提供システムのネットワーク構成図である。
【図30】本発明の第4実施形態における動画作成サービス提供システムの動画作成サービス提供サーバ及びデータ格納サーバの構成ブロックを示す図である。
【図31】本発明の第4実施形態における利用者端末装置の構成ブロックを示す図である。
【図32】本発明の第4実施形態における動画作成サービスの編集テンプレートを用いた動画作成の処理フローを示すフローチャートである。
【図33】本発明の第4実施形態における動画作成サービス提供システムの変形例の動画作成の処理フローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の実施形態を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0044】
(第1実施形態)
図1は、本発明の動画作成方法(動画作成プログラム)が適用された第1実施形態における動画作成装置の構成ブロック図である。
【0045】
図1に示すように、本実施形態の動画作成装置100は、インターネット等のネットワークNを通じた他のコンピュータ等との通信制御を遂行する通信制御部110、動画作成装置100全体の制御を司る制御部(CPU)120、メモリ130、ディスプレイ装置141が接続される表示インターフェース(表示IF)140、キーボード等の入力部151及びマウス等の操作部152が接続される外部インターフェース(外部IF)150、Flash(登録商標)Player等の動画再生手段である動画再生部160、後述する動画作成機能を提供する動画作成制御部170、及び動画作成制御部170を通じて作成された動画データを含む各種データを格納する格納部180を含む。なお、動画作成装置100は、パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話機等の移動通信端末装置などの通信機能及び演算機能を備えた情報処理装置により実現できる。
【0046】
動画作成制御部170は、動画を作成する作成者からの要請、例えば、動画作成機能を実行させるボタンやアイコン等の押下・選択に応答して、画面データ格納部181から動画を作成するための画面情報を取得し、この画面情報に基づいて動画作成画面をディスプレイ装置141に表示させる。そして、ディスプレイ装置141に表示された動画作成画面における作成者の操作・入力制御を遂行するとともに、動画として後述するアニメーション動画データを生成する。このため、動画作成制御部170は、アニメーション動画生成部171を含み、該アニメーション動画生成部171が動画作成画面において作成者が設定・選択した動画の表示制御情報に基づいて動画データを生成する。なお、アニメーション動画生成部171は、動画作成制御部170と個別の態様で構成することも可能であり、動画作成制御部170がアニメーション動画生成部171の機能を遂行するように構成することも可能である。
【0047】
格納部180は、アニメーション動画生成部171によって生成されたアニメーション動画データを格納するアニメーション動画格納部183、動画のフレームを構成する背景画、登場キャラクタ、台詞などの文字情報が表示される吹き出しなどの画像等の素材及びBGMや台詞に対応する音声、効果音などの音データ等の素材を格納する素材データ格納部182、及び動画作成画面その他のディスプレイ装置141に表示される画面の情報を格納する画面データ格納部181を含む。
【0048】
図2は、本実施形態の動画作成画面の一例を示す図であり、図3は、動画の各フレームに対する表示制御情報の設定画面の一例を示す図である。
【0049】
図2に示すように、動画作成画面MSは、動画を構成する複数のフレームが表示されるフレーム表示欄MS1、背景画、登場キャラクタ画、音楽データ(BGM)等の素材データが表示される素材表示欄MS2、フレームに表示する文字情報の文字入力欄MS3、各フレームの表示制御情報を設定するための表示制御情報設定欄MS4、及び選択したフレームが表示され、素材表示欄MS2に表示された素材データをクリックアンドドロップして選択したフレームに素材データを設定(関連付け)することができる選択フレーム表示欄MS5の各表示領域を含む。これら各表示領域の表示制御は、動画作成制御部170によって遂行される。
【0050】
具体的な動画作成画面MSを通じた動画の作成方法について説明すると、動画は、複数のフレームが連続して表示される一連の動く画像であり、作成者は、フレーム表示欄MS1において作成する動画のフレーム数を決定することができ、また、そのフレーム数を増減することができる。さらに、フレーム順序(ストーリー順序)を設定・変更することができる。
【0051】
フレームは、1つ又は複数の背景画等の素材データを含んで構成されるので、動画作成制御部170は、素材表示欄MS2に素材データ格納部182に格納されている画像等の素材データを表示し、作成者は、選択フレーム表示欄MS5に表示された選択フレームに、素材表示欄MS2に表示されている素材データをクリックアンドドロップ操作することでフレームを構成する素材データを設定(関連付け)することができる。
【0052】
さらに、作成者は、フレームに表示する文字情報を文字入力欄MS3から入力することができ、例えば、動画タイトル、該フレームの登場キャラクタの台詞等の文字情報を入力することができる。
【0053】
また、作成者は、素材データを含む各フレームの表示制御情報を表示制御情報設定欄MS4で設定することができる。具体的には、表示制御情報設定欄MS4は、フレームの再生時間、フレームにおける背景画、登場キャラクタ、吹き出し、文字情報の表示位置、及び各フレーム又は動画全体における音声、BGM、効果音、素材エフェクト、文字エフェクトを設定する表示領域である。なお、表示制御情報設定欄MS4が動画作成画面MSの文字入力欄MS3を含むように構成することもでき、表示制御情報設定欄MS4において、作成者は文字入力を行うことも可能である。
【0054】
図3は、フレームの再生時間及び登場キャラクタの表示位置についての表示制御情報設定欄MS4の一例を示す図である。作成者は、表示制御情報を設定するフレームを選択した後に、表示制御情報設定欄MS4における設定開始ボタン等を押下すると、動画作成制御部170は、図3に示す画面をディスプレイ装置141に表示する。そして、作成者は、選択したフレームの再生時間を予め設定された再生時間から選択したり、直接任意の再生時間を入力して、当該フレームの再生時間を設定することができる。
【0055】
また、作成者によって選択されたフレームに登場キャラクタの画像が関連付けられている場合は、動画作成制御部170は、図3に示す画面に選択されたフレームとともに登場キャラクタ画像を表示する。作成者は、マウスポインタで登場キャラクタ画像を選択してフレーム内を任意の位置に当該登場キャラクタを配置することができる。
【0056】
また、登場キャラクタを移動させるフレーム構成とする場合、作成者は、移動元(初期表示位置)のA地点から移動先のB地点まで、登場キャラクタ画像をマウスポインタで移動させることにより、初期表示位置及び移動先を設定することができる。このとき、動画作成制御部170は、予め設定されたフレームの座標系(例えばXY座標)に従ってマウスポインタで指定された位置情報を取得し、初期表示位置及び移動先の各座標情報を算出して保持することができる。なお、登場キャラクタ画像のA地点からB地点までの移動速度は、当該フレームの再生時間を用いて調節することができる(実際の表示制御では、後述するように設定されたフレーム再生時間でA地点から移動先のB地点まで移動するように制御されるので、初期表示位置及び移動先位置に対してフレーム再生時間が設定されることで、登場キャラクタの移動速度が設定されることになる)。
【0057】
さらに、作成者は、選択したフレームを構成する画像等の素材及び文字情報に対するエフェクトを、表示制御情報設定欄MS4を通じて設定することもできる。例えば、作成者が表示制御情報設定欄MS4のエフェクト設定ボタン等を押下すると、動画作成制御部170は、素材又は文字情報に対するエフェクト項目をディスプレイ装置141に表示し、作成者は、各エフェクト項目に従って素材及び文字情報に対するエフェクトを設定(選択)することができる(不図示)。
【0058】
画像等の素材に対するエフェクトとしては、カラー(色)や登場キャラクタなどの画像の動作エフェクト(例えば、登場キャラクタをスライド、回転等させるアニメーション動作)があり、動画のタイトルや動画中の台詞などの文字情報に対するエフェクトとしては、文字のカラー(色)やフォント、文字の動作エフェクト(例えば、台詞をスライド、回転等させるアニメーション動作)がある。なお、これらの設定されたエフェクト情報は、その動画の表示制御情報としてアニメーション動画データに含まれる。
【0059】
なお、本実施形態では、フレームの表示制御の設定例として表示制御情報設定欄MS4を動画作成画面MSと個別の構成としているが、これに限らず設定可能な各表示制御情報を動画作成画面MS内の表示制御情報設定欄MS4にリスト表示させ、各表示制御項目に対する設定・入力ができるように構成することも可能である。また、色の設定は、例えばカラーパレットなどを別途表示して選択させるように構成することもでき、本実施形態の表示制御情報設定欄MS4の構成は、その動画作成のユーザインターフェースとして適宜変更することが可能である。すなわち、本実施形態の動画作成画面MSは、従来の動画作成における様々な技術を適用することが可能であり、その画面構成、選択手段、表示方法などは、作成者が動画を作成する上で使い勝手の良い画面構成及びその画面制御を適用することができる。
【0060】
また、本実施形態では、動画全体についての表示制御情報を設定することも可能であり、例えば、動画全体において出力されるBGM音楽データを動画全体に関連付けられる素材として設定することもできる。すなわち、各フレームに個別に又は動画全体を通じた素材データの関連付けが可能である。
【0061】
このように作成者は、動画作成画面MSを通じて所望するフレーム構成及び表示制御の動画を作成することができ、動画作成制御部170は、動画作成画面MSを通じて作成された各フレームの表示制御情報をフレーム別にメモリ130に又はアニメーション動画格納部183に一時的に格納する。図4(a)は、動画を構成する複数のフレームのフレーム1についての表示制御情報の一例を示す図であり、フレーム再生時間(500ms)、背景画(背景画1.jpg)、登場キャラクタ(登場キャラクタ1.png)、移動元位置(X=10,Y=200)、移動先位置(X=100,Y=200)、素材3(吹き出し1.swf)、文字情報(○○○・・・・)、文字エフェクト(黒色)、音楽(BGM1.swf)が、フレーム1の表示制御情報として保持される。その他の動画を構成するフレーム2〜フレームnについても同様に個別に表示制御情報が保持される。
【0062】
そして、作成者は、不図示の動画生成ボタン等を押下することにより動画を生成することができる。本実施形態の動画作成制御部170は、作成者からの動画生成要求に応答して、保持している動画の各フレームの表示制御情報を用いたアニメーション動画の生成処理を、アニメーション動画生成部171に遂行させる。
【0063】
本実施形態の動画生成プロセスは、アニメーション動画生成部171により以下のような処理が遂行され、動画再生部160にアニメーション動画再生処理を実行させるためのアニメーション動画データを生成する。
【0064】
上述のように、一般的な従来の動画ファイルは、背景画、登場キャラクタ、吹き出し等の画像の1つ又は複数の素材を含んだフレームが、その動画を構成するフレーム数分含まれ、素材が画像等のデータとして存在する。このため、従来の動画生成プロセスは、画像等の各素材を含んだフレームを生成し、さらに生成した複数のフレームを連結して1つの動画データとして生成する処理手順を踏んでいる。
【0065】
これに対してアニメーション動画生成部171による動画生成プロセスは、フレームを構成する画像等の素材がデータとして存在しない動画データであって、動画再生部160での動画再生の際に、該動画再生部160が素材データをその格納場所から取得して該当のフレームをリアルタイムに生成して順次表示する動画再生処理を遂行させるための動画再生プログラムを動画データして生成する動画生成プロセスを遂行する。すなわち、本実施形態のアニメーション動画データは、画像データ等の素材自体を含まない表示制御情報のみで構成された動画再生プログラムとして生成され、画像データ等の素材については、その素材データの格納場所に関する情報が各フレームの表示制御情報に含まれるように構成される。
【0066】
図4(a)に示すように、図2及び図3に示した動画作成画面を通じて作成された動画は、そのフレーム毎に素材及びその表示制御情報が関連付けられて保持されており(フレーム毎に表示制御情報がグループ化されており)、これら各フレームの表示制御情報を用いて動画再生部160に本実施形態の動画再生処理を遂行させる動画再生プログラムを当該動画の動画データとして生成する。各フレームを構成する画像等の素材については、その素材が格納されている格納場所、すなわち、素材データ格納部182における格納場所に関する情報(例えば、ディレクトリパス情報やURL情報)を用い、動画再生部160が格納場所に関する情報に従って素材を取得するように動作させ、かつ動画再生部160側でフレーム生成処理を遂行する機能を実現させる動画データを生成する。
【0067】
本実施形態のアニメーション動画生成部171は、XML形式で動画再生プログラムを生成することができ、図4(b)は、図4(a)のフレーム1の表示制御情報をXML形式で記述した一例である。図4(b)に示すように、タグ<frame>〜</frame>で1つのフレームが記述され、このタグ間に当該フレーム1の素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報がXML形式で記述される。本実施形態では、フレームを表すタグにフレームの再生時間が含まれ、例えば、フレーム1の再生時間が500ミリ/秒の場合、フレーム1のタグ<frame interval=“500">〜</frame>の間に素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報が記述される。なお、<!--フレーム_1-->は、何番目のフレームかを示すフレーム順序におけるフレーム番号を表示するコメントである。
【0068】
フレームに含まれる素材データについては、タグ<item>〜</item>で1つの素材が記述され、当該フレームが複数の素材データで構成されて場合、複数のタグ<item>〜</item>が記述される。例えば、フレーム1に関連付けられた背景画1に対しては、その背景画1の格納場所に関するURL情報「http://・・・・・/images/背景画1.jpg」がXML形式で生成され、その素材データが格納場所に関する情報によって特定される。その他登場キャラクタ及び吹き出し等の素材に対しても同様にタグ<item>〜</item>で記述される。
【0069】
また、背景画1.jpg,吹き出し_1.swf、登場キャラクタ1.pngの各々の当該フレームにおける位置情報は、
<xInfo type="BasicTransitionType" startNum="○○" targetNum=“○○"/>
<yInfo type="BasicTransitionType" startNum="○○" targetNum="○○"/>
と生成することができ、各素材に対応するタグ<item>〜</item>間に記述される。なお、登場キャラクタが当該フレームで移動する場合、例えば、X方向に移動させる場合には、X方向の「startNum(移動元)」及び「targetNum(移動先)」の値を相違させることで、当該登場キャラクタの移動表示制御を動画再生部160に遂行させることができる。なお、X方向、Y方向ともに「startNum」及び「targetNum」を同じ値である場合は、その素材がフレーム内の所定の位置に固定表示されることになる。
【0070】
また、吹き出し1.swfに表示される文字情報は、直接表示制御情報に含まれて記述され、その文字情報のフォント及び色の情報を含んだ<baseInfo type=“BalloonBaseType” text=“○○○○○(文字情報)" align="left" font="MSPゴシック"color="000000(黒)"/>のようにXML形式で生成することができ、動画再生部160が吹き出し_1.swfにフォントがMSPゴシックで色が黒色の文字情報「○○○○○」を表示する処理を遂行させる。図4の例では、素材である吹き出し1.swfに文字情報を表示する構成であるので、吹き出し1のタグ<item>〜</item>間にこの文字情報に関する表示制御情報が記述される。
【0071】
また、BGMや台詞に対応する音声、効果音などの音データについても、画像等の素材と同様にタグ<item>〜</item>で1つの音データが記述され、そのBGM1.swfやeffect_1.swfの格納場所に関するURL情報「http://・・・・・sounds/BGM1.swf">,「http://・・・・・sounds/effect_1.swf">」がXML形式で生成される。また、本実施形態では、複数のフレームに亘って出力されるBGM音楽データは、<baseInfo type="BgSoundType" targetNum=“○○"/>と記述することができ、targetNum=“○○"においてフレーム数を指定可能に構成され、BGM1.swfを当該フレームから何フレーム先まで再生させるかを制御することができる。例えば、動画全体において出力されるBGM音楽データの場合、動画を構成する複数フレームの最初のフレームにおいて動画全体に対してBGM音楽データを関連付けたXML形式の表示制御情報、すなわち、最初のフレームの音データについて当該動画の総フレーム数nに対応するtargetNum=“n"がタグ<item>〜</item>間に記述される表示制御情報が生成される。また、台詞に対応する音声、効果音などの音データについては、<baseInfo type="EffectSoundType"/>と記述することができる(図5のフレーム2参照)。
【0072】
図5は、本実施形態のアニメーション動画データの一例を示す図であり、アニメーション動画生成部171は、動画がnコのフレームで構成されている場合、各フレームに対応する<frame>〜</frame>のnコのXML形式で記述された表示制御情報をテキストデータで生成し、そのフレーム順序に基づいて生成した各フレームの表示制御情報を配列した当該動画についてのアニメーション動画データを生成する。
【0073】
このように本実施形態のアニメーション動画データは、動画再生部160に各フレームをパラパラ漫画のように順次表示するアニメーション動画再生を遂行させる動画再生プログラムとして生成される。
【0074】
図8は、動画再生部160がアニメーション動画データを読み込むことにより遂行する動画再生の処理フローを示す図である。同図に示すように、動画再生部160は、使用者の動画再生要求に応答して該当のアニメーション動画データをアニメーション動画格納部183から取得し、取得したアニメーション動画データを読み込む(ステップS201)。動画生成部160は、タグ<frame>〜</frame>毎にそのタグ間の表示制御情報をフレーム順(XMLデータの記述順)に読み込み、第1フレームの素材データの格納場所に関する情報を特定し(ステップS202)、その格納場所(素材データ格納部182)から該当の素材データを取得する(ステップS203)。
【0075】
次に、取得した素材データを用いてフレームを生成する(ステップS204)。具体的には、上述した表示位置に従って背景画、登場キャラクタ、吹き出し等の素材を重畳させたフレームを生成する。また、吹き出しに台詞等の文字情報が含まれる場合には、アニメーション動画データに直接含まれる文字情報を吹き出し画像内に表示させたフレームを生成する。動画再生部160は、生成したフレームをディスプレイ装置141に表示するとともに、各素材や文字情報をそのタグ<item>〜</item>間に含まれる表示制御情報に従って表示制御する(ステップS205)。
【0076】
図4(b)の例では、動画再生部160は、タグ<item>〜</item>を参照して背景画1.jpg、吹き出し_1.swf及び登場キャラクタ1.pngの各素材を特定するとともに、その素材の格納場所に関する情報を用いて各背景画1.jpg、吹き出し_1.swf及び登場キャラクタ1.pngを取得する。素材データを取得した動画再生部160は、これら背景画1.jpg、吹き出し_1.swf及び登場キャラクタ1.pngを重畳させ、かつ吹き出し_1.swf及び登場キャラクタ1.pngをその表示位置に配置したフレーム1を生成する。そして、各素材のタグ<item>〜</item>に含まれる表示制御情報を参照して吹き出し_1.swfにフォントがMSPゴシックで色が黒色の文字情報「○○○○○」を表示させるとともに、登場キャラクタをX方向に移動させる表示制御をそのフレームの再生時間に応じて遂行する。また、動画再生部160は、動画再生部160は、タグ<item>〜</item>を参照してBGM1.swfを特定してその音楽データの格納場所に関する情報を用いてBGM1.swfを取得する。音楽データを取得した動画再生部160は、上述したフレーム1の表示制御においてBGM1.swfを再生する制御も遂行する。
【0077】
そして、このステップS202からステップS205までの処理をその動画のフレーム数(タグ<frame>〜</frame>数)分繰り返し行い、フレーム1からフレームnまでの各フレームのリアルタイム生成及び表示制御を順次行うことで、動画再生部160は、作成者が作成した動画をアニメーション動画として動画再生する。動画再生部160は、最後のフレームの生成及び表示制御が終了したか否かを判別し、最後のフレームの表示制御が終了したと判別された場合にその再生処理を終了する(ステップS206)。
【0078】
図6は、本実施形態の動画作成装置100の動画作成処理における処理フローを示したフローチャートである。動画作成制御部170は、動画を作成する作成者からの要請に応答して、画面データ格納部181から動画を作成するための画面情報を取得し、動画作成画面をディスプレイ装置141に表示させる(ステップS101)。続いて、動画作成制御部170は、動画作成画面による動画作成機能を作成者に提供するために画面制御を開始するとともに(ステップS102)、素材データ格納部182から素材データを取得して動画作成画面の素材表示欄に素材データを表示する(ステップS103)。
【0079】
動画作成制御部170は、作成者の操作入力に応じたフレーム構成、各フレームに対する素材データの選択、表示制御情報の設定等の設定入力制御を遂行するとともに、作成者が動画を作成するために素材データを素材データ格納部182に登録(格納)する素材登録処理を遂行する(ステップS104)。動画作成制御部170は、作成者から素材データの登録処理の要請があった場合には、その素材データを素材データ格納部182に格納する。なお、画像等の素材データの素材データ格納部182への登録処理は、動画作成前に作成者が予め素材データ格納部182に直接登録することも可能である。
【0080】
次に、動画作成制御部170は、作成者からの動画生成要求に応答し、動画作成画面を通じて作成された動画の各フレームの表示制御情報を用いたアニメーション動画の生成処理を、アニメーション動画生成部171に遂行させる(ステップS105)。アニメーション動画生成部171は、XML形式のアニメーション動画データを生成し(ステップS106)、動画作成制御部170は、アニメーション動画生成部171で生成されたアニメーション動画データをテキスト形式でアニメーション動画格納部183に格納する(ステップS107)。その後、動画作成終了の要求に応答して動画作成処理の終了処理を遂行して動画作成機能を終了させる(ステップS108)。
【0081】
図7は、本実施形態のアニメーション動画生成部171によるアニメーション動画データ生成処理の処理フローを示すフローチャートであり、アニメーション動画生成部171は、動画作成制御部170からの動画生成命令を契機にアニメーション動画データ生成処理を遂行する。アニメーション動画生成部171は、動画作成制御部170によって保持されている各フレームの表示制御情報を参照し、当該フレームに含まれている素材データを特定する。そして、特定された素材データについてその格納場所に関する情報を取得する(ステップS1061)。なお、素材の格納場所に関する情報は、素材データ格納部182に格納された素材データのディレクトリパス情報やURL情報であり、素材データと関連付けて予め格納場所の情報を素材データ格納部182に格納しておき、アニメーション動画生成部171が素材データ格納部182から格納場所に関する情報を取得するように構成することができる。また、アニメーション動画生成部182が素材データ格納制182に格納された素材データの格納位置を特定して当該素材データの格納場所に関する情報を取得するように構成することもできる。
【0082】
次に、素材データの格納場所に関する情報を取得したアニメーション動画生成部171は、素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報をフレーム毎にXML形式で生成し(ステップS1062)、生成したXML形式の各表示制御情報をフレーム順序に従って配列し、その動画のアニメーション動画データとしての動画再生プログラムを生成する(ステップS1063)。
【0083】
このように本実施形態の動画作成装置100は、フレームを構成する画像等の素材がデータとして存在しない動画データであって、動画再生部160での動画再生の際に該動画再生部160が素材データをその格納場所から取得して該当のフレームをリアルタイムに生成して順次表示する動画再生処理を遂行させるための動画再生プログラムを動画データして生成する動画生成処理を提供するとともに、画像データ等の素材自体を含まない表示制御情報のみで構成された動画再生プログラムがその動画データとして生成される(テキスト形式以外のデータを含まないテキストデータのみで構成された動画再生プログラムがその動画データとして生成される)。
【0084】
すなわち、動画再生部160での動画再生の際に該動画再生部160が画像等の素材をその格納場所から取得して該当のフレームをリアルタイムに生成して順次表示する動画再生処理を遂行させる本実施形態のアニメーション動画データは、素材の格納場所に関する情報を含む表示制御情報をテキストデータで保持することができ、そのデータ容量を極めて小さくすることができる。
【0085】
さらに、従来のように画像等の複数の素材データを1つの動画ファイルに包含させる必要がないため、画像等の素材データ自体が介在しない動画生成プロセスを実現でき、動画生成プロセスが簡素化され、従来の動画生成プロセスによりも格段に処理負担が低減される。このため、動画のフレーム数や素材数、又はその素材のデータ容量に関係なく好適な動画生成プロセスを提供することができる。また、本実施形態の動画生成プロセスは、XML形式でテキストデータを生成するのと同等の極めて処理負荷が小さい生成プロセスであるため、動画生成機能をコンパクトに実現できる。
【0086】
さらに、本実施形態のアニメーション動画データは、動画再生部160が再生処理の際にリアルタイムに画像等の素材データを取得し、フレームを動的に生成しながら動画を構築する動画再生プログラムである。このため、動画再生部160が画像等の複数の素材データを含む1つの動画ファイルを読み込む従来の動画再生に比べて、本実施形態の動画再生処理は、素材データを動的に順次取得しながらフレームをリアルタイムに生成するので、動画再生部160での動画再生処理の負担が低減され、快適な動画再生環境を提供することが可能となる。
【0087】
また、本実施形態のアニメーション動画データは、動画を構成する複数のフレームがその前後のフレームに対して独立した形態で生成される(図5参照)。すなわち、1つのフレームは、タグ<frame>〜</frame>で生成され、このフレームの素材及び表示制御は、タグ<frame>〜</frame>間に含まれて生成されるので、1つのフレームがタグ<frame>〜</frame>間で完結した情報として生成される。このため、他のフレームの素材及び表示制御情報との連関性がない動画生成プロセス及び動画再生プロセスを実現することができる。
【0088】
なお、本実施形態では、アニメーション動画データをXML形式で生成しているが、XML形式以外にも他の形式の制御命令でアニメーション動画データを生成することが可能である。つまり、動画再生部160が読み込み可能であって、かつ本実施形態の動画再生処理が実行可能なプログラム形式であれば、どのような形式でアニメーション動画データを生成してもよい。また、動画再生部160は、Flash(登録商標)Player以外にも他の動画再生手段、例えば、メディアプレーヤ、Quick Time(登録商標)などであってもよい。
【0089】
ここで、アニメーション動画データを用いた動画再生部160の動画再生処理において、任意の再生位置から動画を再生する際の動画再生部160の処理について説明する。
【0090】
従来の動画ファイルは、動画全体として再生時間情報を有しているが、動画全体におけるどの再生時間に各フレームが対応しているかに関する情報を含んでいない場合が多い。すなわち、従来の動画ファイルは、動画を構成するフレーム同士が連結され、そのフレーム間に連関性がある。例えば、動画作成時には、フレーム1とフレーム2の各フレームの再生時間情報を設定していても、動画ファイルとして生成されると動画全体で決められた再生時間においてフレーム1及びフレーム2が連関して再生されればよいので、動画全体のどの再生時間に各フレームが対応しているかに関する情報が含まれていない(例えば、ビデオテープのように映像全体の再生時間情報に対して各フレームの再生位置についての再生時間情報が含まれていない)。
【0091】
このため、従来の動画ファイルを任意の再生位置から再生する場合、動画再生部160は、その動画全体の再生時間に基づいて指定された再生位置に対応する再生開始時間を算出し、算出された再生開始時間から再生処理を開始していた(動画全体の再生時間を用いて指定された再生開始位置を特定していた)。
【0092】
一方、本実施形態のアニメーション動画データは、上述のように各フレームがタグ<frame>〜</frame>で独立して生成され、各フレームの再生時間がタグ<frame interval="○○○">〜</frame>又はその間に含まれて生成される。言い換えれば、各フレームの再生時間が他のフレームの再生時間に対して影響を受けず、かつフレーム生成及び表示制御が動画再生部160においてリアルタイムに行われる。このため、任意の再生位置から再生を開始する場合、指定された再生位置に対応するフレームを容易に特定でき、その特定されたフレームを再生開始位置とする再生制御を遂行することができる。
【0093】
図9は、動画再生画面MPの一例を示す図であり、動画再生画面MPは、動画が表示される表示領域(アニメーション表示画面)MVを含み、さらに、再生開始ボタンP、一時停止ボタンTE、再生時間カウンタTI、再生スライダSL、音量変更スライダSOが設けられている。
【0094】
再生時間カウンタTIは、動画全体の再生時間と現在再生されている動画の再生時間を表示する(再生時間/動画全体の再生時間)。再生スライダSLは、スライダーバーSB及び再生時間に応じてスライダーバーSB上を移動する移動ポインタSPを備え、再生中の動画全体の現在の再生位置を示す。動画再生部160は、アニメーション動画データを読み込み、動画再生処理を遂行する処理とともに、再生時間カウンタTIの現在の再生時間を表示させつつ、かつ移動ポインタSPをその再生時間に対応するスライダーバーSB上の位置に移動させる制御を遂行する。
【0095】
具体的には、動画再生部160は、アニメーション動画データの各フレームの表示制御情報に含まれるフレーム再生時間を参照し、各フレーム再生時間を合算することで動画全体の再生時間を算出して再生時間カウンタTIに表示することができる。また、現在の再生位置における再生時間は、順次生成されてアニメーション表示画面MVに表示される各フレームの再生時間情報を用いて、現在の再生位置までの再生時間を算出して再生時間カウンタTIに表示することができる。また、動画再生部160は、算出した現在の再生位置までの再生時間に対応するスライダーバーSBの位置に移動ポインタSPを移動させる各種制御を遂行することができる。
【0096】
図10は、本実施形態の動画再生部160による動画再生処理において、使用者によって指定された任意の再生位置からの動画再生処理を含んだ処理フローを示したフローチャートである。なお、図8に示した動画再生の処理フローと同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
【0097】
動画再生部160は、アニメーション動画データを読み込んだ後に、使用者が再生スライダSLにおいて任意の再生位置を指定したか否かを判別する(ステップS201A)。任意の再生位置が指定されたと判別された場合、動画再生部160は、指定された再生位置に対応する再生開始時間を算出する(ステップS201B)。具体的には、スライダーバーSBの長さが動画全体の再生時間と関連付けられているため、スライダーバーSBにおいて指定された位置に対応する再生開始時間を算出することができる。
【0098】
そして、動画再生部160は、算出された再生開始時間に対応するフレームを特定するために、動画を構成するフレーム順序に基づいて最初のフレームから順に各フレームの再生時間を積算し、指定された再生開始時間に対応するフレームを特定する(ステップS201C)。その後動画再生部160は、特定されたフレーム以降の動画再生処理、すなわち、特定されたフレームの<frame interval="○○○">〜</frame>を読み込み、素材データの格納場所から該当の素材データを取得し、取得した素材データを用いてリアルタイムにフレームを生成し、生成したフレームを表示制御情報に従って表示制御する。
【0099】
このように本実施形態のアニメーション動画データは、各フレームが独立し、フレーム間において連関性を有していないため、再生開始位置に対応するフレームからの動画再生を容易に行うことができる。特に、再生時間の長い動画の場合、動画ファイル全体を読み込み、動画全体の再生時間情報から再生開始位置を割り出す従来と比べ、本実施形態のアニメーション動画データでは、各フレームの再生時間から指定された再生開始位置に対応するフレームを迅速に特定でき、そのフレームからの円滑な動画再生を可能とする。
【0100】
次に、本実施形態の動画作成装置100において、一度作成された動画に対する編集処理について説明する。
【0101】
作成者は、上述した動画作成画面MSから一度作成した動画を編集することができ、動画作成制御部170は、動画作成画面MSに一度作成された動画のリスト情報を表示することができる。動画作成制御部170は、作成者によって選択された編集対象の動画を動画作成画面MSに表示するとともに、動画を作成する際と同様にフレームの追加、フレームの再生時間の変更、素材の追加などを上述の各種画面を通じて編集可能に制御する。
【0102】
次に、動画作成制御部170は、作成者による動画編集が終了した後に(作成者からの動画生成要求に応答して)、その編集された編集結果を編集前のアニメーション動画データに反映する処理をアニメーション動画生成部171に遂行させる。
【0103】
具体的には、複数のフレーム構成で生成された動画に対して新たにフレームと追加する動画編集がなされた場合、動画作成制御部170が新たに追加されたフレームの表示制御情報を保持しているので、アニメーション動画生成部171は、その表示制御情報を用いて当該フレームのXML形式の表示制御情報を生成し、追加されたフレーム順序に従って新たなフレームの表示制御情報を挿入する。例えば、図11に示すように、編集前のアニメーション動画データに対し、フレーム3とフレーム4との間にフレーム3−1のXML形式で記述した表示制御情報(フレーム3−1の<frame interval="○○○">〜</frame>)を追加する処理を遂行する。
【0104】
このように本実施形態の動画作成装置100は、XML形式で記述されたアニメーション動画データを生成するため、一度作成された動画データに対してその編集結果をテキスト形式で容易に反映することができる。
【0105】
つまり、従来の動画編集は、一度作成された動画に編集を施す場合であっても、編集内容を反映させるためには、動画生成プロセスを実行して編集前の動画とは個別の動画が生成する必要があり、編集前の動画に対して編集内容を動画生成プロセスを経ずに反映することができなかった。このため、容易に編集を行うことが困難であった。これに対して本実施形態の動画編集処理は、XML形式で生成されたアニメーション動画データをテキスト形式で編集することで、その動画を編集することができる。したがって、動画生成プロセスを実行することなく、動画データを容易に編集(更新)することができる。
【0106】
図12は、一度作成された動画のフレームに素材を追加する編集を行った場合の編集前及び編集後のアニメーション動画データを示す図であり、アニメーション動画生成部171は、動画作成制御部170が保持する編集後の表示制御情報に基づいて、追加された素材の格納場所に関する情報及びその表示制御情報を含む<item>〜</item>を生成し、当該特定フレームの<frame interval="○○○">〜</frame>間にテキスト形式で追加挿入する編集処理を遂行する。
【0107】
また、図13は、一度作成された動画のフレームに表示制御情報を変更する編集を行った場合の編集前及び編集後のアニメーション動画データを示す図であり、アニメーション動画生成部171は、動画作成制御部170が保持する編集後の表示制御情報に基づいて、当該アニメーション動画データにおける変更された該当箇所の表示制御情報を書き換える編集処理を遂行する。
【0108】
具体的には、フレーム3の再生時間、背景画、吹き出し、該吹き出しに表示される文字情報及び登場キャラクタを変更する編集が行われた場合、アニメーション動画生成部171は、<frame interval=“500">の「500」を「1000」に書き換え、<item id=“背景画1” filename=“http://・・・・・/images/背景画2.jpg">の「filename=“http://・・・・・/images/背景画2.jpg"」を「filename=“http://・・・・・/images/背景画3.jpg"」に書き換え、<item id=“テキスト_2” filename=“http://・・・・/・・・・/item/吹き出し_1.swf>の「filename=“http://・・・・/・・・・/item/吹き出し_1.swf」を「filename=“http://・・・・/・・・・/item/吹き出し_2.swf」に書き換えるとともに、<baseInfo type=“BalloonBaseType” text=“○○○○○" align="left" font="MS Pゴシック"color="0x000000"/>の「text=“○○○○○"」を「text=“○○△△□□"」に書き換え、<item id=“登場キャラクタ” filename=“http://・・・・・・/images/登場キャラクタ2.png">の「filename=“http://・・・・・・/images/登場キャラクタ2.png"」を「filename=“http://・・・・・・/images/登場キャラクタ5.png"」に書き換える編集処理を遂行する。
【0109】
また、図14は、一度作成された動画のフレームについてその表示制御情報を削除する編集を行った場合の編集前及び編集後のアニメーション動画データを示す図であり、アニメーション動画生成部171は、動画作成制御部170が保持する編集後の表示制御情報に基づいて、当該アニメーション動画データにおける該当箇所の表示制御情報をテキスト形式で削除する編集処理を遂行する。
【0110】
具体的には、フレーム3の吹き出し素材及び吹き出し素材に表示される文字情報を削除する編集が行われた場合、アニメーション動画生成部171は、この吹き出しに対応する<item>〜</item>のXML形式の表示制御情報を削除する編集処理を遂行する。
【0111】
このように、動画生成プロセスを経ずとも動画全体に係るフレームの追加及びフレーム順の変更、フレームの再生時間の変更等の編集を容易に行うことができるとともに、動画に登場する登場キャラクタや表示される文字情報を差し替えるなどの比較的簡易な編集を、一度作成された動画に対して迅速に行うことができる。
【0112】
(第2実施形態)
図15から図21は、本発明の動画作成装置の第2実施形態を説明するための図である。上述のようにXML形式で生成されるアニメーション動画データは、その内容をテキスト形式で編集することで、動画生成プロセスを実行しなくても容易に編集することが可能である。そこで、本実施形態では、上記第1実施形態に対し、アニメーション動画データに含まれる画像等の素材データ及び台詞等の文字情報の中から選択された編集対象の画像等の素材データや文字情報を、所定の編集テンプレート画面を通じて編集することができ、編集内容をリアルタイムにアニメーション動画データに反映させる編集テンプレートを提供する。なお、上記第1実施形態の同様の構成については、同符号を付してその説明を省略する。
【0113】
具体的な編集テンプレートによる動画編集の一例として、図19に示すように動画再生画面MPが編集テンプレート画面MEを含み、編集テンプレート画面MEを通じた編集内容をリアルタイムにアニメーション動画データに反映し、動画再生画面MVのアニメーション表示領域で編集後のアニメーション動画データを再生することができる編集テンプレートを提供する。また、編集テンプレートを通じて編集内容をアニメーション動画格納部183に格納されたオリジナルのアニメーション動画データに反映する編集機能も提供する。
【0114】
本実施形態の動画作成制御部170は、作成された動画(アニメーション動画データ)に対する編集テンプレートを作成する作成者からの要請、例えば、編集テンプレート作成機能を実行させるボタンやアイコン等の押下・選択に応答して、画面データ格納部181から画面情報を取得して編集テンプレート作成画面をディスプレイ装置141に表示させる。そして、ディスプレイ装置141に表示された編集テンプレート作成画面における作成者の操作・入力制御を遂行するとともに、作成されたアニメーション動画データに対応する編集テンプレート情報を生成する。このため、動画作成制御部170は、編集テンプレート情報生成部172をさらに含み、該編集テンプレート情報生成部172が編集テンプレート作成画面において作成者が設定・選択した項目に基づいて編集テンプレート情報を生成する。
【0115】
また、本実施形態の格納部180は、編集テンプレート情報生成部172により生成された編集テンプレート情報を格納する編集テンプレート格納部184をさらに備えており、画面データ格納部181は、後述する編集テンプレート作成画面及び編集テンプレート画面の各画面制御情報を格納している。
【0116】
図16(a)は、本実施形態の編集テンプレート作成画面の一例を示す図である。動画作成制御部170は、編集テンプレート作成画面から編集テンプレートを作成する対象のアニメーション動画データが作成者によって指定されると、編集テンプレート作成画面に、指定されたアニメーション動画データの素材データ及び文字情報を表示する。
【0117】
具体的には、動画作成制御部170は、指定されたアニメーション動画データを参照し、XML形式で記述されたタグ<item>を識別する。本実施形態のアニメーション動画データは、タグ<item>〜</item>で1つの画像等の素材データが記述され、各素材(背景画1.jpg,吹き出し_1.swf、登場キャラクタ1.png等)には、その識別情報として例えば図4(b)に示すように、“背景画1”,“テキスト_1”,“登場キャラクタ_1”などの識別IDが付与されているので、この識別IDを参照することで、アニメーション動画データに含まれる画像等の素材及び文字情報を識別することができる。
【0118】
そして、動画作成制御部170は、識別した素材データを編集テンプレート作成画面の素材選択領域1及び素材選択領域2に各々表示する処理を遂行する。図16(a)の例では、画像等の素材データをタグ<item>〜</item>に含まれる素材データの格納場所に関する情報に基づいて素材選択領域1に表示し、台詞などの文字情報をタグ<item>〜</item>に含まれる文字情報に基づいて素材選択領域2に表示する。作成者は、この編集テンプレート作成画面に表示された素材データ及び文字情報を選択することで、作成された動画(アニメーション動画データ)に含まれる素材データ及び文字情報のうち、編集を許可する素材を決定することができる。
【0119】
作成者は、編集テンプレートでの編集を許可する素材を決定した後に、編集テンプレート作成画面の作成ボタン(不図示)を押下・選択することにより編集テンプレート情報を生成することができる。動画作成制御部170は、この編集テンプレート情報生成要求に応答して、編集テンプレート情報生成処理を編集テンプレート情報生成部172に遂行させる。
【0120】
本実施形態の編集テンプレート情報生成部172は、編集テンプレート画面に表示される編集が許可された素材(画像等の素材データ及び文字情報)に関する画面情報を、そのアニメーション動画データの編集テンプレート情報としてXML形式で生成する。なお、文字等に対するエフェクトやBGM等の音データについても、編集テンプレート作成画面において編集を許可するように構成することもできる。
【0121】
すなわち、編集テンプレート情報生成部172は、編集テンプレート作成画面で選択された素材の当該アニメーション動画データにおけるタグ<item>〜</item>に含まれる識別ID(“背景画1”,“テキスト_1”,“登場キャラクタ_1”)を抽出するとともに、素材データであればその素材データの格納場所に関する情報(URL情報等)、文字情報であればそのテキスト情報(○○○・・・・・)を抽出する。
【0122】
そして、図16(b)に示すように、編集が許可された各素材の各々ついてタグ<Template>〜</Template>を生成し、例えば、編集が許可された登場キャラクタの素材データ格納場所に関する情報<template id=“C1" url="http://・・・・・・/images/登場キャラクタ2.png"/>と、当該登場キャラクタ2のアニメーション動画データにおける識別ID<item id = “登場キャラクタ"/>とが含まれたタグ<登場キャラクタ Template>〜</登場キャラクタ Template>を生成する。また、文字情報についても図16(b)に示すように同様に生成する。動画再生部160は、このXML形式の編集テンプレート情報を読み込んで、編集テンプレート画面に編集が許可された素材を表示することができる。動画作成制御部170は、生成された編集テンプレート情報を編集テンプレート格納部184にそのアニメーション動画データと関連付けて格納する。
【0123】
図18は、本実施形態の編集テンプレート情報生成処理の処理フローを示したフローチャートである。同図に示すように、動画作成制御部170は、作成者からの編集テンプレート作成要求に応答して、編集テンプレート作成画面をディスプレイ装置141に表示する(ステップS301)。また、動画作成制御部170は、指定されたアニメーション動画データを参照し、XML形式で記述されたタグ<item>を識別して(ステップS302)、そのアニメーション動画データに含まれる全ての画像等及び文字情報の素材を編集テンプレート作成画面の素材選択領域1及び素材選択領域2に各々表示する(ステップS303)。
【0124】
動画作成制御部170は、作成者が素材選択領域1及び2において選択した素材データを当該動画に対する編集許可素材として決定し(ステップS304)、編集テンプレート生成部172に、編集テンプレート情報の生成処理を遂行させる(ステップS305)。そして、動画作成制御部170は、編集テンプレート情報生成部172によって生成された編集テンプレート情報を当該アニメーション動画データと関連付けて編集テンプレート格納部184に格納し(ステップS306)、作成者からの終了指示に基づいて編集テンプレート作成処理を終了する(ステップS307)。
【0125】
次に、編集テンプレート画面について説明する。図17は、編集テンプレート画面の一例を示す図であり、編集テンプレート画面MEは、編集テンプレート情報生成部172により生成される編集テンプレート情報に基づいて、編集が許可された素材データ及び文字情報を選択可能に表示するもくじ欄ME1と、該もくじ欄ME1において選択された素材データ及び文字情報を編集可能な選択入力欄ME2とを含み、タブ(もくじタブ及び入力画面タブ)によって編集テンプレート画面MEでもくじ欄ME1と選択入力欄ME2とを切替表示することができる。また、プレビューボタン及び決定(保存)ボタンを含んでいる。
【0126】
動画再生部160は、編集テンプレート画面の画面制御情報を読み込むことで、編集テンプレート画面MEの表示入力制御を遂行するとともに、編集テンプレート情報を読み込んで、編集テンプレート画面での編集入力の制御を遂行する。また、編集テンプレートの画面制御情報は、動画再生部160に編集テンプレート画面での編集内容をアニメーション動画データに反映する編集処理を遂行させるための制御命令を含んでおり、動画再生部160は、この制御命令に基づいて後述する編集処理を遂行する。
【0127】
もくじ欄ME1は、編集テンプレート情報に含まれる編集が許可された画像等の素材データ及び文字情報をリスト表示する表示領域である(図17(a)参照)。また、もくじ欄ME1においてリスト表示された素材データ及び文字情報を選択することができ、もくじ欄ME1において例えば、台詞1が選択された場合、動画再生部160は、編集テンプレート情報に含まれる編集前の現在の文字情報が表示された選択入力欄ME2に切替える画面制御を遂行する(図17(b))。そして、選択入力欄ME2において台詞1をテキスト編集することができる。このとき、動画再生部160は、編集テンプレート情報に含まれる「question=”台詞1を入力して下さい”」を参照し(図16(b))、選択入力欄ME2に編集前の現在の文字情報とともに表示する制御を遂行することができる。このため、編集テンプレート情報は、選択入力欄ME2に表示される入力を促すコメント情報を含むことができる。
【0128】
もくじ欄ME1において登場キャラクタが選択された場合、動画再生部160は、選択入力欄ME2に切り替えるとともに、編集テンプレート情報に含まれる編集前の現在の登場キャラクタの格納場所に関する情報を用いて、現在の登場キャラクタ画像を取得する。このとき、他の候補の登場キャラクタ画像も同時に取得して現在の登場キャラクタ画像(画像1)と他の候補画像(画像2)を選択入力欄ME2に表示する(図17(c))。選択入力欄ME2に表示された他の候補の登場キャラクタ画像を選択することで、現在の登場キャラクタ画像を変更する編集を行うことができる。
【0129】
なお、他の候補の登場キャラクタ画像は、他の候補の登場キャラクタ画像の格納場所に関する情報を編集テンプレート情報に含ませることで、動画再生部160が選択入力欄ME2に現在の登場キャラクタ画像及び他の候補の登場キャラクタ画像を共に表示させることができる。この場合、編集テンプレート作成画面において、編集を許可する素材の素材選択領域の他に、編集候補の素材を表示する素材選択領域を設けて作成者に選択させ、選択された候補素材の格納場所に関する情報を含む編集テンプレート情報を生成することができる。
【0130】
また、他の編集候補の素材は、動画再生部160の画面制御によって素材データ格納部182から取得して選択入力欄ME2に表示することができ、編集テンプレート情報が他の候補の素材に関する情報を含まない形態でも実現することもできる。例えば、もくじ欄ME1において登場キャラクタが選択された場合に、動画再生部160は、選択入力欄ME2への画面切替制御を行うとともに、素材データ格納部182を参照して候補の登場キャラクタ画像を取得して表示するように構成することができる。
【0131】
なお、文字等に対するエフェクトやBGM等の音データについて編集を許可された編集テンプレートが提供される場合は、上記図17(c)に示した登場キャラクタ画像と同様に、選択入力欄ME2において他の候補のBGM音楽データが選択できるように構成すればよい。
【0132】
このように動画再生部160は、編集テンプレート画面の画面制御情報及び編集テンプレート情報を読み込むことで、編集テンプレート画面を通じたアニメーション動画データの素材に対する編集インターフェースを実現させるとともに、編集テンプレート画面の画面制御情報に含まれる制御命令に基づいて、編集テンプレート画面での編集内容をアニメーション動画データに反映する編集処理機能を遂行する。
【0133】
具体的には、編集テンプレート画面の画面制御情報は、動画再生部160に、編集テンプレート画面での編集内容を動画再生部160が保持しているアニメーション動画データに反映する第1編集処理機能を遂行させる制御命令と、アニメーション動画格納部183に格納されているオリジナルのアニメーション動画データに編集内容を反映する第2編集処理機能を遂行させる制御命令と、を含んでいる。
【0134】
上述のように編集テンプレート情報において編集が許可された各素材は、タグ<Template>〜</Template>に含まれる識別IDによってそのアニメーション動画データと関連付けられている。そこで、第1編集処理機能は、編集テンプレート画面のプレビューボタンが使用者によって選択された場合に、動画再生部160は編集テンプレート情報に含まれる識別IDに対応するアニメーション動画データ内の識別IDを特定し、動画再生部160が保持しているアニメーション動画データに編集内容、例えば、台詞を編集した場合はアニメーション動画データの編集前のテキスト情報を編集後のテキスト情報にテキスト形式で書き換える処理を遂行する。
【0135】
第2編集処理機能は、決定(保存)ボタンDが使用者によって選択された場合において、例えば、台詞を編集した場合は、アニメーション動画データの編集前のテキスト情報を編集後のテキスト情報にテキスト形式で書き換える処理を遂行するとともに、編集内容を反映したアニメーション動画データをアニメーション動画格納部183に格納されているオリジナルのアニメーション動画データに上書きするアニメーション動画データの更新処理を遂行する。この場合、アニメーション動画格納部183に格納されているアニメーション動画データに対して直接に、識別IDに基づいて編集テンプレート画面での編集内容のみをテキスト形式で書き換える更新処理を遂行することもできる。
【0136】
これら第1及び第2編集処理機能は、編集テンプレート画面の画面制御情報に制御命令として含まれ、これらの機能を制御命令に基づいて動画再生部160が遂行する。言い換えれば、本実施形態の編集テンプレートは、編集テンプレート情報とともに、画面制御情報に第1及び第2編集処理機能を動画再生部160に実現させるための制御命令を含んだ編集テンプレート画面を提供し、動画再生部160が、編集テンプレート画面を通じた編集処理部として機能する。
【0137】
図21は、編集テンプレートを用いた動画編集の処理フローを示すフローチャートであり、図19及び図20を参照しながら説明する。
【0138】
使用者からの編集テンプレートを用いた動画編集の要求、例えば、アイコン等が選択された場合に、動画作成制御部170は、編集テンプレート格納部184から編集テンプレート情報が作成されているアニメーション動画データを判別し、編集テンプレートによる動画編集が可能な動画の一覧リスト(不図示)を、ディスプレイ装置141に表示する(ステップS401)。動画作成制御部170は、この一覧リストの中から指定された動画についてのアニメーション動画データ、編集テンプレート情報、編集テンプレート画面情報を格納部180から抽出して動画再生部160に出力して動画再生部160に編集処理及び動画再生処理の各処理を開始させる(ステップS402)。
【0139】
動画再生部160は、図19に示すように、アニメーション動画データが再生表示されるアニメーション表示領域MVを含む動画再生画面MPに、編集テンプレート画面情報に基づいて編集テンプレート画面MEを表示する。そして、動画再生部160は、編集テンプレート情報及びアニメーション動画データを読み込み、アニメーション表示領域MVでの動画再生処理及び編集テンプレート画面MEでの表示入力制御を遂行する(ステップS403)。
【0140】
編集者は、再生ボタンPを選択することで動画再生を行うことができ、また、編集テンプレート画面MEを通じて動画をリアルタイムに編集することができる。編集者が編集テンプレート画面で、登場キャラクタを他の登場キャラクタに差し替えたり(他の登場キャラクタを選択したり)、台詞等の文字情報を任意に入力、変更した編集内容は、動画再生部160が保持する。そして、編集者がプレビューボタンを選択した場合(ステップS404)、動画再生部160は、編集テンプレート画面での編集内容を当該動画再生部160が保持しているアニメーション動画データに反映する処理を行う(ステップS405)。動画再生部160は、編集者の再生指示に応答して編集内容が反映されたアニメーション動画データの再生処理を遂行する(ステップS406)。
【0141】
図20は、編集テンプレートを用いたアニメーション動画データの編集前及び編集後を示す図である。図20(a)に示すように、編集テンプレート画面MEの選択入力欄ME2には、編集前(オリジナル)のアニメーション動画データの台詞1「いざ勝負!?」が表示されている。編集者がこの選択入力欄ME2において「かかってこい!」に編集することができ、この状態でプレビューボタンが選択されると、動画再生部160は、上述した第1編集処理機能を遂行して、編集前のアニメーション動画データの識別IDのテキスト_1の文字情報を図20(b)に示すように「かかってこい!」に書き換える。
【0142】
編集者は、編集後のアニメーション動画データを再生させることができ、編集者は、編集テンプレート画面MEで編集した内容が反映された動画をリアルタイムで再生することができる。したがって、動画再生部160によって再生される動画に対して、編集テンプレートを通じてリアルタイムに編集処理を行うことができる。
【0143】
また、決定(保存)ボタンが選択された場合(ステップS407)、動画再生部160は、上述した第2編集処理機能を遂行して、アニメーション動画格納部183に格納されているオリジナルのアニメーション動画データを更新する(ステップS408)。その後、動画再生部160は、編集者からの終了指示に基づいて編集処理を終了する(ステップS409)。
【0144】
このように本実施形態の編集テンプレートは、XML形式のアニメーション動画データに対して、特別な編集機能がなくても(別途動画編集ツールの使用及び設置しなくても)容易に編集することができ、かつリアルタイムに動画を編集させることが可能となる。特に、本実施形態の編集テンプレートによる動画編集は、動画再生部160に編集処理機能を遂行させているため、編集した内容を即座に再生して確認することができる。
【0145】
(第3実施形態)
図22は、本発明の第3実施形態における動画作成サービス提供システムのネットワーク構成図である。本実施形態の動画作成サービス提供システム1000は、上述の第1及び第2実施形態における動画作成制御部170の動画作成機能及び編集テンプレート作成機能を通じた動画作成サービスをインターネット等のネットワークを通じて利用者に提供する。また、作成されたアニメーション動画データをインターネット等のネットワークを通じて配信し、アニメーション動画データによる動画再生サービスも提供する。
【0146】
なお、本実施形態の動画作成、編集テンプレート作成、動画編集、編集テンプレートによる動画編集、及び動画再生の各処理は、上記第1及び第2実施形態で既に説明した動画作成制御部170、アニメーション動画生成部171、編集テンプレート生成部172及び動画再生部160の各部による処理と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0147】
図23は、動画作成サービス提供システム1000の構成ブロック図であり、本実施形態の動画作成サービス提供システム1000は、動画作成サービス提供サーバ1100及びデータ格納サーバ1200を含む。
【0148】
動画作成サービス提供サーバ1100は、インターネット等のネットワークNを通じた複数の利用者端末装置200との通信制御を行う通信制御部1110、動画作成サービス提供サーバ1100全体の制御を司る制御部(CPU)1120、メモリ1130、動画作成プログラムを利用者端末装置200に提供してネットワークNを通じた動画作成機能等を制御する動画作成サービス制御部1140、利用者端末装置200に動画作成サービス画面及び作成された動画の動画配信画面を提供する画面制御部1150、及び利用者端末装置200に提供される動画作成プログラムを格納する動画作成プログラム格納部1160を含む。
【0149】
動画作成プログラムは、上述の第1実施形態の動画作成機能及び上述の第2実施形態の編集テンプレート作成機能を利用者端末装置200に実現させるための動画作成プログラム(動画作成クライアント)であり、図1及び図15に示した動画作成制御部170と同様の処理機能を利用者端末装置200で実現させるとともに、動画作成画面及び編集テンプレート作成画面の各画面情報を含んでいる。
【0150】
画面制御部1150は、動画作成サービス提供システム1000にアクセスする利用者端末装置200に動画作成サービス画面を伝送し、利用者に動画作成サービス画面を通じた各種のサービスを受けることができ、利用者は、動画作成サービス画面から動画作成サービスを起動させて動画作成を開始することができる。
【0151】
なお、動画作成サービス提供システム1000は、利用者が本実施形態の動画作成サービスを利用するために事前に登録したユーザ登録情報を格納し、動画作成サービス画面を通じた認証処理を遂行する認証サーバ等を別途備えることができる(不図示)。
【0152】
また、画面制御部1150は、動画配信画面を利用者端末装置200に伝送し、利用者は、この動画配信画面を通じて本実施形態のアニメーション動画データの動画再生を行うことができる。したがって、画面制御部1150は、アニメーション動画格納部1230を参照して動画閲覧用の動画リストを生成し、動画リストが含まれた動画配信画面を生成することができる。例えば、アニメーション動画データの作成者名、動画タイトルなどを含む動画リストを含んだ動画配信画面を利用者端末装置200に提供することができる。
【0153】
動画作成サービス制御部1140は、動画作成サービスを利用する利用者端末装置200での動画作成を制御する。具体的には、動画作成プログラムを利用者端末装置200に伝送して上述した動画作成制御部170の機能を利用者端末装置200に設置させ、さらに、利用者からの画像等の素材データの登録要求に応じて、素材データを素材データ格納部1220にアップロードする素材登録処理を遂行する。また、利用者からの動画再生要求に応答して、該当のアニメーション動画データを利用者端末装置200に伝送するとともに、利用者端末装置200の動画再生部からの素材取得要求に応答して、素材データ格納部1220から該当の素材を抽出して伝送する処理を遂行する。
【0154】
データ格納サーバ1200は、アニメーション動画データが格納されるアニメーション動画格納部1230、編集テンプレート情報が格納される編集テンプレート格納部1240、画像等の素材データが格納される素材データ格納部1220、及び編集テンプレート画面及び動画再生画面の画面情報と、画面制御部1150が利用者端末装置200に提供する動画作成サービス画面及び動画配信画面の画面情報を格納する画面データ格納部1210を含む。
【0155】
図24は、利用者端末装置200の構成ブロック図であり、インターネット等のネットワークNを通じた動画作成サービス提供サーバ1100との通信制御を行う通信制御部210、利用者端末装置200全体の制御を司る制御部(CPU)220、メモリ230、ディスプレイ装置241が接続される表示インターフェース(表示IF)240、キーボード等の入力部251及びマウス等の操作部252が接続される外部インターフェース(外部IF)250、Flash(登録商標)Player等の動画再生手段である動画再生部260、動画作成制御部270、及び各種データを格納する格納部280を含む。なお、利用者端末装置200は、パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話機等の移動通信端末装置などの通信機能及び演算機能を備えた情報処理装置により実現できる。なお、利用者端末装置200は、WEBブラウザ等のブラウザ機能を有し、動画作成サービス提供サーバ1100から伝送される動画作成サービス画面や動画配信画面などを表示することができる。
【0156】
動画作成制御部270は、動画作成サービス提供システム1000が提供する動画作成プログラムの設置によって利用者端末装置200に実現され、アニメーション動画生成部271及び編集テンプレート生成部272を含む。そして、動画作成画面(図2、図3参照)及び編集テンプレート作成画面(図16(a)参照)の各画面を通じてアニメーション動画データ及び編集テンプレート情報を生成する。また、本実施形態の動画作成制御部270は、動画作成画面及び編集テンプレート作成画面の各画面情報を格納する画面データ格納部273を含み、利用者端末装置200での動画作成処理、編集テンプレート情報作成処理、及び素材データの登録処理の制御を遂行する。
【0157】
図25は、本実施形態の動画作成サービス提供システムの動画作成処理の処理フローを示したフローチャートである。
【0158】
利用者は、利用者端末装置200を介して動画作成サービス提供サーバ1100にアクセスすると、画面制御部1150が動画作成サービス画面を利用者端末装置200に伝送する。利用者は、動画作成サービス画面を通じてユーザ認証を行い、動画作成サービス画面から動画作成サービスを起動する(ステップS2101)。
【0159】
動画作成サービス制御部1140は、動画作成サービス画面からの動画作成要求に応答して、利用者端末装置200に動画作成プログラムがインストールされているか否かを判別する(ステップS1101)。動画作成プログラムがインストールされていないと判別された場合に、動画作成プログラム格納部1160に格納されている動画作成プログラムを利用者端末装置200に伝送して当該プログラムのインストール処理を利用者端末装置200に遂行させる(ステップS1102)。利用者端末装置200でのインストール処理が完了した後に、動画作成サービス制御部1140は、利用者端末装置200の動画作成制御部270に対して動画作成機能を起動させる起動指示を伝送する(ステップS1103)。なお、ステップS1101で動画作成プログラムがインストールされていると判別された場合には、ステップS1102を遂行せずにステップS1103に進む。
【0160】
利用者端末装置200の動画作成制御部270は、動画作成サービス制御部1140からの起動指示に応答して動画作成画面を画面データ格納部273から取得してディスプレイ装置241に表示するとともに、動画作成サービス提供システム1000のデータ格納サーバ1200に格納されている画像等の素材データを動画作成画面の素材表示欄に表示する(ステップS2102,ステップS1104)。このとき、素材データ格納部1220には、作成者自身が登録した素材、サービス提供者が提供する素材、及び他の作成者が登録した素材が含まれ、素材表示欄には、作成者自身が登録した素材以外の素材が表示される。
【0161】
その後、利用者端末装置200の動画作成制御部270は、利用者による動画作成画面を通じた動画作成制御を遂行するとともに(ステップS2103)、利用者から素材データのアップロード処理要求、すなわち、素材データの登録要求があった場合に、素材データを動画作成サービス提供サーバ1100に伝送する素材データアップロード処理を遂行する(ステップS2104)。例えば、利用者は、利用者端末装置200の格納部280に格納されている画像データ、音楽データなどを動画作成サービス提供システム1000に任意に登録することができる。動画作成サービス制御部1140は、利用者端末装置200から送信された素材データを、データ格納サーバ1200の素材データ格納部1220に格納する素材登録処理を遂行する(ステップS1105)。
【0162】
動画作成制御部270は、作成者からの動画生成要求に応答してアニメーション動画生成部271に動画作成画面で作成した動画に係るXML形式のアニメーション動画データの生成処理を遂行させ(ステップS2105)、生成されたアニメーション動画データを動画作成サービス提供サーバ1100に伝送する(ステップS2106)。動画作成サービス制御部1140は、受信したアニメーション動画データをデータ格納サーバ1200のアニメーション動画格納部1230に作成者別に格納する処理を遂行する(ステップS1106)。
【0163】
なお、アニメーション動画生成部271は、動画生成処理において動画を構成する各フレームに含まれる素材データの格納場所に関する情報として、動画作成サービス提供システム1000のデータ格納サーバ1200に格納された素材データのURL情報を用いることができる。
【0164】
図26は、本実施形態の動画作成サービス提供システムの編集テンプレート作成処理の処理フローを示したフローチャートである。
【0165】
利用者は、利用者端末装置200に表示された動画作成画面又は画面制御部1150が提供する動画作成サービス画面を通じて、編集テンプレート作成サービスを起動することができる(ステップS2201)。なお、本実施形態では、動画作成機能と編集テンプレート作成機能とを1つの動画作成プログラムによって提供しているが、編集テンプレート作成機能を動画作成機能とは個別に提供することもできる。この場合、動画作成機能を利用者端末装置200で実現させるための動画作成プログラムと、編集テンプレート作成機能を利用者端末装置200で実現させるための編集テンプレート作成プログラムとを動画作成プログラム格納部1160に個別に格納し、利用者からの動画作成画面又は動画作成サービス画面を通じた各機能の起動要求に応答して、これらのプログラムを個別に利用者端末装置200に提供するように構成することができる。この場合、動画作成サービス制御部1140は、図25に示した動画作成プログラムの設置確認及び設置処理(ステップS1101、S1102)に対応する編集テンプレート作成プログラムの設置確認及び設置処理を遂行することができる。
【0166】
動画作成サービス制御部1140は、利用者からの動画作成要求に応答して利用者端末装置200の動画作成制御部270に対して編集テンプレート作成機能を起動させる起動指示を伝送する(ステップS1201)。
【0167】
利用者端末装置200の動画作成制御部270は、起動指示に応答して編集テンプレート作成画面の画面情報を画面データ格納部273から取得してディスプレイ装置241に表示するとともに(ステップS2202)、動画作成サービス提供システム1100のアニメーション動画格納部1230に格納されている当該作成者のアニメーション動画データのリスト情報を編集テンプレート作成画面に表示する(図16(a)参照)。具体的には、作成者の作成したアニメーション動画データを参照し、動画タイトル名などをリスト表示する。
【0168】
利用者は、編集テンプレート作成画面に表示された動画選択領域で、編集テンプレートを作成する対象のアニメーション動画データを指定することができ、利用者端末装置200の動画作成制御部270は、指定されたアニメーション動画データを取得するための要求を動画作成サービス提供サーバ1100に送信する(ステップS2203)。動画作成サービス制御部1140は、アニメーション動画データの取得要求に応答して該当のアニメーション動画データをデータ格納サーバ1200から取得して利用者端末装置200に伝送する(ステップS1202)。
【0169】
利用者端末装置200の動画作成制御部270は、受信したアニメーション動画データを解析し、編集テンプレート作成画面に利用者が選択したアニメーション動画データの素材データ及び文字情報を各々表示し、編集テンプレート作成画面での編集を許可する素材の選択等の画面制御を遂行する(ステップS2204)。
【0170】
作成者は、編集テンプレートでの編集を許可する素材を決定した後に、編集テンプレート作成画面の作成ボタン(不図示)を押下・選択することにより編集テンプレート情報を生成することができる。動画作成制御部270は、この編集テンプレート情報生成要求に応答して、編集テンプレート情報生成処理を編集テンプレート情報生成部272に遂行させる。編集テンプレート情報生成部272は、編集テンプレート画面に表示される編集が許可されたアニメーション動画データについての素材(画像等の素材データ及び文字情報、エフェクト情報を含む)に関する画面情報を、そのアニメーション動画データの編集テンプレート情報としてXML形式で生成する(ステップS2205)。
【0171】
動画作成制御部270は、生成された編集テンプレート情報を動画作成サービス提供サーバ1100に伝送し(ステップS2206)、動画作成サービス制御部1140は、受信した編集テンプレート情報をデータ格納サーバ1200の編集テンプレート格納部1240に、対応するアニメーション動画データと関連付けて格納する処理を遂行する(ステップS1203)。
【0172】
図27は、本実施形態の動画作成サービス提供システムの動画再生処理の処理フローを示したフローチャートである。
【0173】
利用者は、利用者端末装置200を介して動画作成サービス提供サーバ1100にアクセスし、画面制御部1150が提供する動画配信画面から自身が作成した動画又は他の作成者が作成した動画を閲覧することができる。画面制御部1150は、利用者端末装置200にアニメーション動画データの作成者名、動画タイトルなどを含む動画リストを含んだ動画配信画面を伝送し、利用者は、ディスプレイ装置241に表示された動画配信画面の中から所望の動画を閲覧(再生)することができる。
【0174】
利用者によって動画配信画面に表示された動画リストから所望の動画が選択されると(ステップS2301)、動画作成サービス制御部1140は、選択された動画のアニメーション動画データを、アニメーション動画格納部1230から取得し(ステップS1301)、利用者端末装置200に伝送する(ステップS1302)。
【0175】
利用者端末装置200の動画再生部260は、動画作成サービス提供システム1000から伝送されたアニメーション動画データを読み込み、動画再生処理を遂行する(ステップS2302)。動画再生部260は、タグ<frame>〜</frame>毎にそのタグ間の表示制御情報をフレーム順(XMLデータの記述順)に読み込み、第1フレームの素材データの格納場所に関する情報を特定し(ステップS2303)、動画作成サービス制御部1140を通じて又はデータ格納サーバ1200の素材データ格納部1220に直接アクセスして該当の素材データを取得する(ステップS2304、S1303)。
【0176】
動画再生部260は、取得した素材データを用いてフレームを生成し(ステップS2305)、生成したフレームをディスプレイ装置241に表示するとともに、各素材や文字情報をそのタグ<item>〜</item>間に含まれる表示制御情報に従って表示制御する(ステップS2306)。
【0177】
そして、動画再生部260は、ステップS2303からステップS2307までの処理をその動画のフレーム数(タグ<frame>〜</frame>数)分繰り返し行い、フレーム1からフレームnまでの各フレームのリアルタイム生成及び表示制御を順次行う。動画再生部260は、最後のフレームの生成及び表示制御が終了したか否かを判別し(ステップS2307)、最後のフレームの表示制御が終了したと判別された場合にその再生処理を終了する(ステップS2308)。
【0178】
図28は、本実施形態の動画作成サービス提供システムの編集テンプレートを通じた動画編集処理の処理フローを示したフローチャートである。
【0179】
利用者は、利用者端末装置200を介して動画作成サービス提供サーバ1100にアクセスし、画面制御部1150が提供する動画配信画面から編集テンプレートによる動画編集を行うことができる。動画作成サービス制御部1140は、利用者からの編集テンプレートを用いた動画編集の要求があった場合(ステップS2401)、編集対象のアニメーション動画データ、編集テンプレート情報及び編集テンプレート画面を含む動画再生画面を利用者端末装置200に伝送する(ステップS1401,S1402)。
【0180】
利用者端末装置200の動画再生部260は、アニメーション動画データ、編集テンプレート情報、編集テンプレート画面を含む動画再生画面の画面情報を読み込み、動画再生画面MP(図19参照)をディスプレイ装置241に表示させる。動画再生部260は、編集テンプレート情報及びアニメーション動画データを読み込み、アニメーション表示領域MVでの動画再生処理及び編集テンプレート画面MEでの表示入力制御を遂行する(ステップS2402)。ここで、動画再生部260は、編集テンプレート画面MEに表示される当該アニメーション動画データの素材データ及び他の候補の素材データを、データ格納サーバ1200から編集テンプレート情報に含まれる素材データ格納場所に関する情報に基づいて取得して表示する。
【0181】
利用者は、再生ボタンPを選択することで動画再生を行うことができ、また、編集テンプレート画面MEを通じて動画をリアルタイムに編集することができる。編集者が編集テンプレート画面MEで、登場キャラクタを他の登場キャラクタに差し替えたり(他の登場キャラクタを選択したり)、台詞等の文字情報を任意に入力、変更した編集内容は、動画再生部260が保持する(図17、図20参照)。そして、利用者がプレビューボタンを選択した場合(ステップS2403)、動画再生部260は、上述の第2実施形態で説明した第1編集処理機能を実行し、編集テンプレート画面での編集内容を当該動画再生部260が保持しているアニメーション動画データに反映する処理を行う(ステップS2404)。また、動画再生部260は、利用者の再生指示に応答して編集内容が反映されたアニメーション動画データの再生処理を遂行する(ステップS2405)。
【0182】
決定(保存)ボタンが選択された場合(ステップS2406)、動画再生部260は、上述の第2実施形態で説明した第2編集処理機能を遂行して、編集内容が反映されたアニメーション動画データを動画作成サービス提供システムに伝送し、動画作成サービス制御部1140は、アニメーション動画格納部1230に格納されているオリジナルのアニメーション動画データを更新する(ステップS2407,ステップS1403)。その後、動画再生部260は、利用者からの終了指示に基づいて(ステップS2408)、編集処理を終了する(ステップS2409)。
【0183】
このように本実施形態の動画作成サービス提供システム1000では、画像等の素材を保持しないアニメーション動画データの作成サービスを利用者に提供し、利用者がローカル環境で保持する画像等の素材データをネットワークを通じてアップロードすることで、その素材を利用した動画作成を提供することができる。
【0184】
したがって、動画作成サービス提供システム1000にアップロードされた素材を複数の利用者が共有して利用することができ、各作成者がローカル環境で保持する画像等の素材を他の作成者が利用する機会が向上するので、動画作成の面白みを向上させることができる。
【0185】
言い換えれば、本実施形態の動画作成サービス提供システム1000は、動画再生部260の動画再生の際に画像等の素材をネットワークNと介して動画作成サービス提供システム1000から取得して該当のフレームをリアルタイムに生成して順次表示する動画再生処理を遂行させるアニメーション動画データを提供するので、動画に含まれる素材自体を独立して容易に管理することができる。このため、素材の作成者又は提供者がその素材を管理することができない等による素材の利用制限を抑制することができ、利用者及び提供者が安心して他の利用者に素材を利用させることのできる動画作成サービスを提供することができる。
【0186】
このため、動画作成における素材のバリエーションが広くなり、所望する画像等の素材の利用に際して該素材の作成者(提供者)の許諾を得たり、別途料金の支払いなどの負担がなく、他の作成者が作成した動画に含まれる素材を自身の動画作成に容易に利用することができ、動画作成の面白みを向上させることができる。
【0187】
また、上述のようにアニメーション動画データ自体がそのデータ容量が極めて小さく、かつ動画再生部260が必要な素材データを再生処理の際にリアルタイムに動画作成サービス提供システムから取得するので、ネットワークNのトラフィック量が低減され、快適な動画配信サービスを提供できるとともに、簡素化された動画生成プロセスにより動画の作成及び配信が迅速化することができる。したがって、サービス事業者は、円滑な動画配信を実現するためのシステム構築及びそのコストの負担を低減することができる。
【0188】
また、編集テンプレートを通じた動画の編集ができるので、従来のように動画生成プロセスを経ることなく、リアルタイムにかつ容易に動画を編集することが可能となるとともに、その編集された動画を即座に配信することが可能となる。
【0189】
(第4実施形態)
図29は、本発明の第4実施形態における動画作成サービス提供システムのネットワーク構成図である。本実施形態の動画作成サービス提供システム1000は、上述の第2実施形態の編集テンプレートを通じた動画編集機能を利用者に提供することで、新たな動画の楽しみ方を提供することができる動画作成サービスを提供する。
【0190】
具体的には、本実施形態の動画作成サービス提供システムは、利用者が配信される動画に対して編集テンプレートを通じた動画編集を楽しむことができるとともに、その編集した動画を当該利用者が作成した動画としてインターネット上で公開することで、一度作成された動画が、動画の閲覧者によって変化する新たな動画の楽しみ方を提供する。
【0191】
図30は、本実施形態の動画作成サービス提供システム1000Aの構成ブロックであり、動画作成サービス提供サーバ1100A及びデータ格納サーバ1200Aを含む。
【0192】
動画作成サービス提供サーバ1100Aは、インターネット等のネットワークNを通じた複数の利用者端末装置200との通信制御を行う通信制御部1110A、動画作成サービス提供サーバ1100A全体の制御を司る制御部(CPU)1120A、メモリ1130A、利用者からの動画配信及び動画作成要求に応答してアニメーション動画データ及び/又は編集テンプレートを通じた動画編集作成機能を提供する動画サービス制御部1140A、利用者端末装置200Aに動画の動画配信画面(動画再生画面)を提供する画面制御部1150A、及び作成された動画及び編集テンプレートを通じて作成された動画の公開制御を遂行するパブリッシュ制御部1160Aを含む。
【0193】
データ格納サーバ1200Aは、アニメーション動画データを格納するアニメーション動画格納部1230A、各アニメーション動画データと関連付けられた編集テンプレート情報を格納する編集テンプレート格納部1240A、アニメーション動画データの各素材データを格納する素材データ格納部1220A、編集テンプレート画面を含む動画再生画面の画面情報及び動画配信画面等の画面情報を格納する画面データ格納部1210Aを含む。
【0194】
図31は、本実施形態の利用者端末装置200Aの構成ブロック図であり、インターネット等のネットワークNを通じた動画作成サービス提供サーバ1100Aとの通信制御を行う通信制御部210A、利用者端末装置200A全体の制御を司る制御部(CPU)220A、メモリ230A、ディスプレイ装置241Aが接続される表示インターフェース(表示IF)240A、キーボード等の入力部251A及びマウス等の操作部252Aが接続される外部インターフェース(外部IF)250A、及びFlash(登録商標)Player等の動画再生手段である動画再生部260Aを含む。なお、利用者端末装置200は、パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話機等の移動通信端末装置などの通信機能及び演算機能を備えた情報処理装置により実現できる。なお、利用者端末装置200Aは、WEBブラウザ等のブラウザ機能を有し、動画作成サービス提供サーバ1100Aから伝送される編集テンプレート画面を含む動画再生画面及び動画配信画面などを表示することができる。
【0195】
図32は、本実施形態の動画作成サービスの編集テンプレートを通じた動画編集作成処理の処理フローを示したフローチャートである。
【0196】
利用者は、利用者端末装置200Aを介して動画作成サービス提供サーバ1100Aにアクセスし、画面制御部1150Aが提供する動画配信画面から編集テンプレートによる動画編集を行うことができる。動画配信画面は、作成者が作成した動画及び他の作成者が作成した動画リストを含み、利用者は、動画配信画面から所望の動画を選択することができる。利用者は、この動画配信画面から動画再生及び編集テンプレートを用いた動画編集による動画作成を行うことができる。
【0197】
動画サービス制御部1140Aは、利用者が動画配信画面を通じて動画編集による動画作成要求があった場合(ステップS2501)、選択された動画についてのアニメーション動画データ、編集テンプレート情報及び編集テンプレート画面を含む動画再生画面の各種情報をデータ格納サーバ1200Aから抽出し、利用者端末装置200Aに伝送する(ステップS1501,S1502)。
【0198】
利用者端末装置200Aの動画再生部260Aは、アニメーション動画データ、編集テンプレート情報、編集テンプレート画面を含む動画再生画面の情報を読み込み、編集テンプレート画面を含む動画再生画面をディスプレイ装置241に表示させる(図19参照)。動画再生部260Aは、編集テンプレート情報及びアニメーション動画データを読み込み、アニメーション表示領域MVでの動画再生処理及び編集テンプレート画面MEでの表示入力制御を遂行する(ステップS2502)。ここで、動画再生部260Aは、編集テンプレート画面に表示される当該アニメーション動画データの素材データ及び他の候補の素材データを、データ格納サーバ1200Aと通信をしながら取得して、画面に表示する。
【0199】
利用者は、再生ボタンPを選択することで動画再生を行うことができ、また、編集テンプレート画面MEを通じて動画をリアルタイムに編集することができる。利用者が編集テンプレート画面で、登場キャラクタを他の登場キャラクタに差し替えたり(他の登場キャラクタを選択したり)、台詞等の文字情報を任意に入力、変更した編集内容は、動画再生部260Aが保持する。そして、利用者がプレビューボタンを選択した場合(ステップS2503)、動画再生部260Aは、編集テンプレート画面での編集内容を当該動画再生部260Aが保持しているアニメーション動画データに反映する上述の第1編集処理を行う(ステップS2504)。動画再生部260Aは、利用者の再生指示に応答して編集内容が反映されたアニメーション動画データの再生処理を遂行する(ステップS2505)。
【0200】
また、決定(公開)ボタンが選択された場合(ステップS2506)、動画再生部260Aは、ステップS2504と同様に、編集テンプレート画面での編集内容を当該動画再生部260Aが保持しているアニメーション動画データに反映する編集処理を行い、編集内容が反映されたアニメーション動画データを、当該利用者が作成した動画として動画作成サービス提供システム1000Aに送信する(ステップS2507)。動画サービス制御部1140Aは、利用者端末装置200Aから送信されてきたアニメーション動画データをその利用者が作成した動画データとして利用者別にアニメーション動画格納部1230Aに格納するとともに(ステップS1503)、パブリッシュ制御部1160Aに、利用者が編集した動画を当該利用者が作成した動画として動画配信画面での公開処理、例えば、動画配信画面の動画リストに掲載して動画閲覧が可能なようにする(ステップS1504)。
【0201】
その後、動画再生部260Aは、利用者からの終了指示に基づいて(ステップS2508)、編集処理を終了する(ステップS2509)。
【0202】
図33は、図32に示した本実施形態の動画作成サービスの変形例であり、利用者端末装置200Aの動画再生部260Aがアニメーション動画データに対して編集内容を反映する編集処理を遂行せずに、動画作成サービス提供システム1000A側でアニメーション動画データに対して編集内容を反映する編集処理を遂行する。この場合、ステップS2507において動画再生部260Aは、編集テンプレート画面での編集内容(編集指示情報)のみを動画作成サービス提供システム1000Aに送信し(ステップS2507A)、動画サービス制御部1140Aが、編集対象のアニメーション動画格納部1230Aに格納されているオリジナルのアニメーション動画データをコピーし、そのコピーしたアニメーション動画データに対して編集内容を反映する編集処理を遂行する(ステップS1503A)。そして、動画サービス制御部1140Aは、編集処理後のアニメーション動画データをその利用者が作成した動画データとして利用者別にアニメーション動画格納部1230Aに格納する(ステップS1503B)。
【0203】
このように本実施形態では、動画を閲覧する楽しみ方に加え、閲覧する動画を編集して動画を作成する楽しみを提供することができ、その編集した動画を当該利用者が作成した動画としてインターネット上で公開することで、一度作成された動画が、動画の閲覧者によって変化する新たな動画の楽しみ方を提供することができる。
【0204】
すなわち、1つの動画がテンプレート化され、その動画を複数の利用者で共有することができ、1つの動画が閲覧する利用者によって派生的に変化する新たな動画の楽しみ方を提供することができる。
【0205】
また、上述のように、編集テンプレートを通じたリアルタイムの動画編集(動画生成)及びその公開を提供できるとともに、ネットワークNのトラフィック量が低減されることから、動画作成及び動画配信を好適に提供することができる。
【0206】
以上、本発明を好適な実施形態を一例に説明したが、上述の各サーバ及び利用者端末装置は、ハードウェア構成として上述以外にも、タッチパネル、スキャナー等の操作入力手段、プリンタ、スピーカなどの出力手段、補助記憶装置(ハードディスク等)等を備えることが可能である。
【0207】
また、本発明の動画作成方法の処理(各ステップ及び各機能)は、コンピュータで実行可能なプログラムとして具現化することが可能であり、当該プログラムがインストールされたコンピュータは、本発明の動画作成処理を遂行する情報処理装置として動作することが可能である。例えば、不図示の補助記憶装置に当該プログラムが格納され、CPU等の制御部が補助記憶装置に格納されたプログラムをメモリ等の主記憶装置に読み出し、主記憶装置に読み出された該プログラムを制御部が実行し、コンピュータに本発明の処理を動作させることができる。また、本発明の動画作成プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された状態で、利用者端末装置及びサーバ装置に提供することも可能であり、インターネット等のネットワークを通じて利用者端末装置にダウンロードすることも可能である。コンピュータ読取可能な記録媒体としては、CD−ROM等の光ディスク、DVD−ROM等の相変化型光ディスク、MO(Magnet Optical)やMD(Mini Disk)などの光磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスクやリムーバブルハードディスクなどの磁気ディスク、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、SDメモリカード、メモリスティック等のメモリカードが挙げられる。また、本発明の目的のために特別に設計されて構成された集積回路(ICチップ等)等のハードウェア装置も記録媒体として含まれる。本発明の動画作成サービス提供方法及び動画再生方法についても同様である。
【0208】
また、本発明の方法を実行するためのプログラムには、各プログラムが動的に生成されるプログラムを含む。すなわち、各実行プログラムが利用者端末装置にインストールされた形式で当該実行プログラムが実行される形態のみならず、例えば、オブジェクト指向プログラミングのように、各実行プログラムがクラス群の集合として形成され、実行プログラムとして利用者端末装置に格納されているのではなく、所定の処理を実行する際にこれらのクラス群から必要な機能を抽出して当該実行プログラムを動的(リアルタイム)に生成して、当該実行プログラムを機能させることも可能である。
【0209】
なお、本発明を好適な実施形態に則して説明したが、本発明の要旨から逸脱しない範囲内で当該技術分野の技術に照らし合わせて多様に変形することが可能である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。
【符号の説明】
【0210】
100 動画作成装置
110 通信制御部
120 制御部(CPU)
130 メモリ
140 表示インターフェース
141 ディスプレイ装置
150 外部インターフェース
151 入力部
152 操作部
160 動画再生部
170 動画作成制御部
171 アニメーション動画生成部
172 編集テンプレート生成部
180 格納部
181 画面データ格納部
182 素材データ格納部
183 アニメーション動画格納部
184 編集テンプレート格納部
1000 動画作成サービス提供システム
1100 動画作成サービス提供サーバ
1110 通信制御部
1120 制御部(CPU)
1130 メモリ
1140 動画作成サービス制御部
1150 画面制御部
1160 動画作成プログラム格納部
1200 データ格納サーバ
1210 画面データ格納部
1220 素材データ格納部
1230 アニメーション動画格納部
1240 編集テンプレート格納部
1000A 動画作成サービス提供システム
1100A 動画作成サービス提供サーバ
1110A 通信制御部
1120A 制御部(CPU)
1130A メモリ
1140A 動画サービス制御部
1150A 画面制御部
1160A パブリッシュ制御部
1200A データ格納サーバ
1210A 画面データ格納部
1220A 素材データ格納部
1230A アニメーション動画格納部
1240A 編集テンプレート格納部
200 利用者端末装置
210 通信制御部
220 制御部(CPU)
230 メモリ
240 表示インターフェース
241 ディスプレイ装置
250 外部インターフェース
251 入力部
252 操作部
260 動画再生部
270 動画作成制御部
271 アニメーション動画生成部
272 編集テンプレート生成部
273 画面データ格納部
280 格納部
200A 利用者端末装置
210A 通信制御部
220A 制御部(CPU)
230A メモリ
240A 表示インターフェース
241A ディスプレイ装置
250A 外部インターフェース
251A 入力部
252A 操作部
260A 動画再生部
N ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ装置を備えたコンピュータに動画作成処理を実行させるための動画作成プログラムであって、前記コンピュータに、
動画を構成する各フレームの素材データ及び前記各フレームの表示制御情報を設定可能な動画作成画面を前記ディスプレイ装置に表示する機能と、
前記表示制御情報及び前記素材データが格納されている格納場所に関する情報を用いて、フレーム毎に当該フレームにおける素材データの前記格納場所に関する情報を含む表示制御情報をテキスト形式で記述したテキストデータであって、動画再生部が動画を再生する際に前記格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを前記表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行させるための制御命令方式で前記素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報を記述したアニメーション動画データを生成する機能と、
生成された前記アニメーション動画データを格納する機能と、
を実現させるための動画作成プログラム。
【請求項2】
前記アニメーション動画データを生成する機能は、
各フレームの前記素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報がXML形式で記述されたテキストデータを前記アニメーション動画データとして生成する機能であることを特徴とする請求項1に記載の動画作成プログラム。
【請求項3】
前記アニメーション動画データを生成する機能は、
前記動画再生部が前後のフレームに対して独立して各フレームを生成し、生成したフレームを前記ディスプレイ装置に順次表示する動画再生を遂行させる制御命令形式で各フレームの前記素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報を記述した前記アニメーション動画データを生成する機能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の動画作成プログラム。
【請求項4】
前記動画作成画面を前記ディスプレイ装置に表示する機能は、
フレームの再生時間情報、フレームにおける素材データの表示位置情報、及びフレームに表示される文字情報、各フレーム又は動画全体における音情報、エフェクト情報、フォント情報及び色情報のうち少なくとも1つを含む表示制御の設定が可能な表示領域を含む動画作成画面を前記ディスプレイ装置に表示する機能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の動画作成プログラム。
【請求項5】
前記動画作成画面を前記ディスプレイ装置に表示する機能は、生成された前記アニメーション動画データを呼び出して、該アニメーション動画データの前記フレームの素材データ及び前記フレームの表示制御情報を前記動画作成画面に表示する機能を含み、
前記動画作成画面を通じた該アニメーション動画データに対する動画の編集結果を用いて、前記生成されたアニメーション動画データをテキスト形式で編集する機能、をさらに前記コンピュータに実現させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の動画作成プログラム。
【請求項6】
前記アニメーション動画データをテキスト形式で編集する機能は、
生成された前記アニメーション動画データに対してフレーム、素材データ及び前記フレームの表示制御情報を追加する編集である場合、追加されるフレーム、素材データ又はフレームについての表示制御情報をテキスト形式で生成し、前記生成されたアニメーション画像データにテキスト形式で追加する編集処理を遂行する機能であることを特徴とする請求項5に記載の動画作成プログラム。
【請求項7】
前記アニメーション動画データをテキスト形式で編集する機能は、
生成された前記アニメーション動画データに対してフレーム、素材データ及び前記フレームの表示制御情報を修正する編集である場合、修正されるフレーム、素材データ又はフレームについての表示制御情報をテキスト形式で生成し、前記生成されたアニメーション画像データの該当する表示制御情報をテキスト形式で書き換える編集処理を遂行する機能であることを特徴とする請求項5に記載の動画作成プログラム。
【請求項8】
前記アニメーション動画データをテキスト形式で編集する機能は、
生成された前記アニメーション動画データに対してフレーム、素材データ及び前記フレームの表示制御情報を削除する編集である場合、前記生成されたアニメーション画像データの該当する表示制御情報をテキスト形式で削除する編集処理を遂行する機能であることを特徴とする請求項5に記載の動画作成プログラム。
【請求項9】
前記生成されたアニメーション動画データに含まれる素材データを選択可能に表示する編集テンプレート作成画面を前記ディスプレイ装置に表示する機能と、
前記編集テンプレート作成画面で選択された素材データが所定の編集テンプレート画面に編集が許可された素材として表示されるための画面情報を前記アニメーション動画データの編集テンプレート情報として生成する機能と、
前記編集テンプレート情報を前記生成されたアニメーション動画データと関連付けて格納する機能と、
をさらに前記コンピュータに実現させることを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の動画作成プログラム。
【請求項10】
前記編集テンプレート情報を用いて前記編集が許可された素材が表示された前記所定の編集テンプレート画面を前記ディスプレイ装置に表示する機能と、
前記編集テンプレート画面において前記編集が許可された素材に対して他の候補素材を選択可能に制御する機能と、
前記編集テンプレート画面において前記他の候補素材を選択する編集が行われた場合に、該当のアニメーション動画データにおける前記編集が許可された素材データの格納場所に関する情報を、他の候補素材の格納場所に関する情報にテキスト形式で書き換える機能と、
をさらに前記コンピュータに実現させることを特徴とする請求項9に記載の動画作成プログラム。
【請求項11】
前記生成されたアニメーション動画データに含まれる各フレームの表示制御情報を選択可能に表示する編集テンプレート作成画面を前記ディスプレイ装置に表示する機能と、
前記編集テンプレート作成画面で選択された表示制御情報が所定の編集テンプレート画面に編集が許可された表示制御情報として表示されるための画面情報を前記アニメーション動画データの編集テンプレート情報として生成する機能と、
前記編集テンプレート情報を前記生成されたアニメーション動画データと関連付けて格納する機能と、
をさらに前記コンピュータに実現させることを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の動画作成プログラム。
【請求項12】
前記編集テンプレート情報を用いて前記編集が許可された表示制御情報が表示された前記所定の編集テンプレート画面を前記ディスプレイ装置に表示する機能と、
前記編集テンプレート画面において前記編集が許可された表示制御情報に対して他の候補の表示制御情報を入力又は選択可能に制御する機能と、
前記編集テンプレート画面において前記他の候補の表示制御情報を入力又は選択する編集が行われた場合に、該当のアニメーション動画データにおける前記編集が許可された表示制御情報を、他の候補の表示制御情報にテキスト形式で書き換える機能と、
をさらに前記コンピュータに実現させることを特徴とする請求項11に記載の動画作成プログラム。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか1つに記載の動画作成プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
【請求項14】
ディスプレイ装置を備えた動画作成装置であって、
動画の各フレームに含まれる画像等の素材データを格納する素材データ格納部と、
前記ディスプレイ装置に表示される前記フレームの素材データ及び前記フレームの表示制御情報を設定可能な動画作成画面を介して設定された前記表示制御情報及び各フレームに対して関連付けられた素材データの前記素材データ格納部における格納場所に関する情報を用いて、フレーム毎に当該フレームにおける素材データの前記格納場所に関する情報を含む表示制御情報をテキスト形式で記述したアニメーション動画データを生成するアニメーション動画生成部と、
生成された前記アニメーション動画データを格納するアニメーション動画格納部と、を有し
前記アニメーション動画生成部は、動画再生部が動画を再生する際に前記格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを前記表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行させるための制御命令方式で前記素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報を記述したアニメーション動画データを生成することを特徴とする動画作成装置。
【請求項15】
ディスプレイ装置を備えたコンピュータで動画を作成する動画作成方法であって、
動画の各フレームに含まれる画像等の素材データを格納するステップと、
前記ディスプレイ装置に表示される前記フレームの素材データ及び前記フレームの表示制御情報を設定可能な動画作成画面を介して設定された前記表示制御情報及び各フレームに対して関連付けられた素材データの格納場所に関する情報を用いて、フレーム毎に当該フレームにおける素材データの前記格納場所に関する情報を含む表示制御情報をテキスト形式で記述したテキストデータであって、動画再生部が動画を再生する際に前記格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを前記表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行させるための制御命令方式で前記素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報を記述したアニメーション動画データを生成するステップと、
生成された前記アニメーション動画データを格納するステップと、
を含むことを特徴とする動画作成方法。
【請求項16】
ネットワークを介して接続可能なディスプレイ装置を備えた利用者端末装置を通じ、利用者が動画を作成する動画作成サービスを提供する動画作成サービス提供システムであって、
前記ネットワークを通じて前記利用者端末装置から伝送される画像等の素材データを格納する素材データ格納部と、
動画を構成するフレームの素材データ及び前記フレームの表示制御情報を設定可能な動画作成画面を前記ディスプレイ装置に表示させるための画面情報を含み、前記動画作成画面を通じて設定された各フレームの表示制御情報及び前記素材データ格納部における素材データの格納場所に関する情報を用いて、フレーム毎に当該フレームにおける素材データの前記格納場所に関する情報を含む表示制御情報をテキスト形式で記述したアニメーション動画データを生成する機能を、前記利用者端末装置に実現させるための動画作成プログラムを格納するプログラム格納部と、
前記利用者からの要請に応答して前記動画作成プログラムを前記利用者端末装置に伝送する動画作成サービス制御部と、
前記利用者端末装置から伝送される前記動画作成プログラムを通じて作成された前記アニメーション動画データを格納するアニメーション動画格納部と、を有し、
前記動画作成プログラムは、前記利用者端末装置の動画再生部に動画を再生する際に前記ネットワークを通じて前記格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを前記表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行させるための制御命令方式で前記素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報を記述したテキスト形式のアニメーション動画データを生成する機能を前記利用者端末装置に実現させることを特徴とする動画作成サービス提供システム。
【請求項17】
前記動画作成プログラムは、
前記利用者からの要請に応答して、前記アニメーション動画格納部に格納された該当のアニメーション動画データに含まれる素材データを選択可能に表示する編集テンプレート作成画面を前記ディスプレイ装置に表示する機能と、
前記編集テンプレート作成画面で選択された素材データが所定の編集テンプレート画面に編集が許可された素材として表示されるための画面情報を前記アニメーション動画データの編集テンプレート情報として生成する機能と、
前記編集テンプレート情報を前記動画作成サービス提供システムに伝送する機能と、をさらに前記利用者端末装置に実現させるための編集テンプレート作成プログラムを含み、
前記利用者端末装置から伝送される前記編集テンプレート作成プログラムを通じて作成された前記編集テンプレート情報を格納する編集テンプレート格納部を、さらに有することを特徴とする請求項16に記載の動画作成サービス提供システム。
【請求項18】
ネットワークを介して接続可能なディスプレイ装置を備えた利用者端末装置を通じ、利用者が動画を作成する動画作成サービスを提供する動画作成サービス提供システムであって、
動画のフレームを構成する素材データを格納する素材データ格納部と、
動画を構成する各フレームの表示制御情報及びフレームに含まれる素材データが格納される格納場所に関する情報がテキスト形式で記述されたテキストデータであって、前記利用者端末装置における動画生成部が動画を再生する際に前記格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを前記表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行させるための制御命令方式で前記素材データの格納場所に関する情報を含む表示制御情報を記述したテキスト形式のアニメーション動画データを格納するアニメーション動画格納部と、
前記アニメーション動画データに対する動画の編集テンプレート情報であって、所定の編集テンプレート画面に当該アニメーション動画データにおける編集が許可された素材及び/又は表示制御情報として表示されるための画面情報を格納する編集テンプレート格納部と、
利用者からの要求に応答して、該当のアニメーション動画データ、前記編集テンプレート情報及び前記編集テンプレート画面を前記利用者端末装置に伝送する動画サービス制御部と、を有し、
前記編集テンプレート画面又は前記編集テンプレート情報は、前記アニメーション動画データに対する各フレームの素材及び/又は表示制御情報の編集内容を、前記アニメーション動画データにテキスト形式で反映して当該利用者のアニメーション動画データを生成する編集処理を、前記利用者端末装置に実行させるための制御命令を含み、
前記動画サービス制御部は、前記編集処理を通じて作成されたアニメーション動画データを、前記ネットワークを通じて前記利用者端末装置から受信して利用者毎に当該利用者のアニメーション動画データとして前記アニメーション動画格納部に格納することを特徴とする動画作成サービス提供システム。
【請求項19】
ディスプレイ装置を備えたコンピュータに動画の再生処理を実行させるための動画再生プログラムであって、前記コンピュータに、
前記動画を構成する複数のフレーム順に各フレームの表示制御情報を読み込み、前記表示制御情報に含まれる当該フレームを構成する素材データの格納場所に関する情報に基づいて、前記格納場所から素材データを取得する機能と、
前記取得した素材データを用いて、前記表示制御情報に基づくフレームを各々生成する機能と、
前記生成した各フレームの前記表示制御情報に基づく表示制御を遂行しつつ、前記フレーム順に生成した各フレームを前記ディスプレイ装置に順次表示する機能と、
を実現させるための動画再生プログラム。
【請求項20】
再生される動画の再生位置を表示する再生スライダを前記ディスプレイ装置に表示する機能と、
前記フレーム順に各フレームの表示制御情報に含まれるフレーム再生時間を用いて、前記再生スライダを通じて指定された任意の再生位置に対応するフレームを特定する機能と、
前記特定されたフレームを再生開始位置として、当該特定されたフレームを含むフレーム順序で前記生成した各フレームの前記表示制御情報に基づく表示制御を遂行しつつ、前記フレーム順に生成した各フレームを前記ディスプレイ装置に順次表示する機能と、
をさらに前記コンピュータに実現させることを特徴とする請求項19に記載の動画再生プログラム。
【請求項21】
動画を構成する各フレームの表示制御情報及びフレームに含まれる素材データが格納される格納場所に関する情報がテキスト形式で記述されたアニメーション動画データに基づいて、動画を再生する際に前記格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを前記表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行する動画再生部を備えたコンピュータに、前記アニメーション動画データの編集処理を実行させるための動画編集プログラムであって、前記コンピュータに、
前記アニメーション動画データの各フレームを構成する素材データにおいて予めその編集が許可された素材が表示される所定の編集テンプレート画面を前記ディスプレイ装置に表示する機能と、
前記編集テンプレート画面において前記編集が許可された素材に対して他の候補素材を選択可能に制御する機能と、
前記他の候補素材が選択された場合に、該当のアニメーション動画データにおける前記編集が許可された素材データの格納場所に関する情報を、前記選択された他の候補素材の格納場所に関する情報にテキスト形式で書き換える機能と、
を実現させるための動画編集プログラム。
【請求項22】
動画を構成する各フレームの表示制御情報及びフレームに含まれる素材データが格納される格納場所に関する情報がテキスト形式で記述されたアニメーション動画データに基づいて、動画を再生する際に前記格納場所から素材データを取得して各フレームを生成し、生成したフレームを前記表示制御情報に基づいて順次表示する動画再生処理を遂行する動画再生部を備えたコンピュータに、前記アニメーション動画データの編集処理を実行させるための動画編集プログラムであって、前記コンピュータに、
前記アニメーション動画データの各フレームの前記表示制御情報において予めその編集が許可された表示制御情報が表示される所定の編集テンプレート画面を前記ディスプレイ装置に表示する機能と、
前記編集テンプレート画面において前記編集が許可された表示制御情報を編集可能に制御する機能と、
前記編集が許可された表示制御情報が編集された場合に、該当のアニメーション動画データにおける前記編集が許可された表示制御情報を、編集後の表示制御情報にテキスト形式で書き換える機能と、
を実現させるための動画編集プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2010−191634(P2010−191634A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−34556(P2009−34556)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【出願人】(505205812)エヌエイチエヌ コーポレーション (408)
【出願人】(501333021)NHNJapan株式会社 (29)
【Fターム(参考)】