説明

動的にプログラマブルなRFIDトランスポンダ

無線周波数トランスポンダ、あるいは無線周波数トランスポンダからなる装置であって、無線周波数トランスポンダが内部に格納されたデータを自己プログラムするように作用する。ある実施形態において、RFトランスポンダ内に格納された固有識別子を選択的にプログラムすることによって、RFトランスポンダが固有識別子を選択的に伝送することが可能である。さまざまな実施形態において、RFトランスポンダのアンテナと反応的に結合する信号を生成することにより、RFトランスポンダがトランスポンダ内に格納されたデータをプログラムする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線周波数(Radio Frequency)トランスポンダに関し、より具体的には再プログラム可能なRFトランスポンダおよびRFトランスポンダを備えRFトランスポンダ内に格納されたデータの自己プログラム動作を作動する作用のある装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にradio frequency identification (RFID)システムは、RFIDトランスポンダ(RFIDタグないしはタグと呼ばれる)と、ホストコンピュータと通信可能に結合しているRFIDリーダあるいはインテロゲータとを含んでいる。リーダは、携帯型、あるいは固定型のいずれかの装置として構成されているが、電磁的呼出し信号、すなわちトランスポンダによる検出を要求する起動信号を伝送し、RFIDタグにより(例えば、通常はその起動信号に応答して)伝送される信号を受信する。それぞれのRFIDトランスポンダには固有の情報(例えば識別コード)、および/または他のデータが格納されており、トランスポンダがリーダの近くにあってリーダからの起動信号を検出できる場合に、リーダあるいはインテロゲータがそれを無線で読み取ることができる。より具体的には、タグにエンコードされた固有の情報および/またはデータをリーダが受信してデコードし、この情報をホストコンピュータへ転送して処理する。構内や設備へのアクセス管理などのさまざまな用途においては、タグの発行を受け、認証された利用者によってそのタグが所持されていることを確認するために、RFIDタグには生体センサが一体化されているか、または別の形で組み込まれている。
【0003】
適用する用途およびタグの設計(例えばタグに使用されているメモリのタイプ)により、タグに格納されるデータは、読み出し専用型であったり、ライトワンス(WORM)型であったり、あるいはリード/ライト型であったりする。読み出し専用型のタグは一般的には製造元ないしは発売元で固有の識別子がプログラムされ、これによりさまざまな用途において、タグの取り付けられた品物を識別する。WORM型およびリード/ライト型のタグは、固有の情報(たとえば身元確認情報)、および/またはタグ中に格納されたその他のデータを、フィールドにおいて、あるいは利用者によりプログラムできるようになっている。例えば、WORM型のタグは、タグの製造元よりもむしろ、OEM顧客や最終利用者あるいはタグ販売業者が固有の情報をプログラムするような使われ方をするのが一般的である。更に、リードライト型のタグでは、利用者によるデータ変更が可能である(例えば1回以上タグにデータを書き込んだり、および/またはタグの中のデータを再書き込みしたり、変更したりできる)。これは関連する商品や装置の、処理プロセスや取引をモニタするためにタグを使用するような分野(例えば仕掛品やメンテナンスのトラッキングなど)で有効である。従って、タグ中に格納された情報あるいはデータは、製造元および/またはフィールドで外部プログラム装置(例えば、リーダ/インテロゲータ)を用いてプログラムされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5280827号
【特許文献2】米国特許公開第2003/105964号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明のさまざまな実施形態により、RFトランスポンダに格納された固有識別子を選択的にプログラムし、固有識別子の選択的伝送を可能とするRFトランスポンダを備えたデバイス用の方法および装置が提供される。更に、本発明のさまざまな実施形態により、アンテナと反応的に結合する信号を生成してトランスポンダに格納されたデータをプログラムするアンテナを有するRFトランスポンダを備えたデバイス用の方法および装置が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある実施形態によれば、RFIDユニットが、RFIDユニットにより伝送するためのデータを格納するメモリと、データの少なくとも一部からなる信号を伝送する作用を有するアンテナと、RFIDユニット内に含まれ、RFIDによって伝送するためのデータの値を選択的にプログラムする作用を有するプログラム回路と、を含む。このプログラム回路は、RFIDユニットに関連する一意的な識別子に従う値を選択的にプログラムする。更に、固有の識別子のプログラム動作は、RFIDユニットによるユーザの生体認証を必要条件とする。
【0007】
さまざまな実施形態において、プログラム回路は、アンテナと反応的に結合するプログラム信号の供給によってデータの値をプログラムするように作用する。例えば、アンテナは、プログラム巻線と誘導結合する巻線として構成され、プログラム巻線はプログラム回路と結合し、プログラム信号がプログラム巻線を駆動するように作用する。
【0008】
本発明のさまざまな実施形態によれば、RFIDトランスポンダを含むRFIDユニットによって送信されるデータを制御する方法が、RFIDトランスポンダのメモリ中に格納されたデータ値を選択的にプログラムするステップであって、そのプログラム動作がRFIDユニットの内部に配設された回路によって、かつRFIDユニットの外部装置とは無関係に遂行されるステップと、RFIDトランスポンダにより送信される信号をRFIDトランスポンダが生成するステップであって、信号がデータ値を含む生成ステップと、を含む。ある実施形態においては、データ値は、RFIDユニットによる利用者の生体認証を必要条件とする。それに加えて、あるいはその代わりに、データ値は、所定の期間メモリにプログラムされている有効なアクセスコードであってよい。所定の期間が終了すると共に、データ値が無効なアクセスコードでプログラムされる。
【0009】
本発明のさまざまな実施形態によれば、RFIDユニットが、RFIDユニットにより伝送するためのデータを格納するメモリと、データの少なくとも一部からなる信号の伝送に作用するアンテナと、RFIDユニット内に含まれ、かつプログラム信号を生成する作用のあるプログラム回路と、を含み、ここで、このプログラム信号はアンテナと反応的に結合し、メモリ中の伝送するためのデータをプログラムする作用がある。メモリおよびプログラム回路は少なくとも1つのトランスポンダ集積回路内に含まれている。伝送するデータのプログラム動作は、RFIDユニットによる利用者の生体認証を必要条件としてもよい。ある実施形態によれば、アンテナは、プログラム巻線と誘導結合する巻線として構成され、プログラム巻線はプログラム回路と結合して、プログラム信号がプログラム巻線を駆動するように作用する。
【0010】
本発明のある実施形態によれば、データを伝送するためのアンテナを有するRFIDトランスポンダを含むRFIDユニットによって伝送されるデータをプログラムする方法が、アンテナと反応的に結合しかつRFIDトランスポンダによって伝送されるデータを示す情報を含むプログラム信号を生成するステップであって、そのプログラム信号は、RFIDユニットの内部に配設された回路によって生成され、かつRFIDユニットの外部の装置とは無関係に生成されるステップと、RFIDトランスポンダが、プログラム信号に基づいて伝送のためのデータを指定するステップと、を含む。
【0011】
上記の簡単な記述および以下の詳細な記述は、本発明の例示、および説明であって、本発明を限定したり、本発明により達成される利点を制限するものではないことは、当業者であれば理解されるであろう。更に、前述の本発明の要約は本発明のいくつかの実施形態を代表するものであって、本発明の範囲にあるすべての主題および実施形態を代表するものでも、包含するものでもないことを理解されたい。こうして、ここに参照して本発明の一部を成す添付の図面が、本発明の実施形態を示し、詳細な説明と相俟って本発明の原理の説明に供する。
【0012】
添付の図面と共に以下の説明に照らして本発明を検討すれば、本発明の実施形態の態様、特徴、および利点は、構造、作用のいずれに関しても理解され、より容易に明らかとなるであろう。ここで、種々の図面を通じて、同じ参照符号は同一もしくは類似の部品を表す。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態による、動的にプログラム可能なRFIDタグを含む例示のRFIDシステムの模式図である。
【図2】図1のRFIDシステムに使用される、本発明の実施形態による別のRFIDユニットの模式図である。
【図3】本発明の実施形態による、トランスポンダにアクセスされるメモリブロック中のデータ値の時間依存性を示す模式図である。
【図4】本発明の実施形態による、タグICのメモリ構成を示す模式図である。分離されたメモリロケーションに、タグによって伝送される種々のコードが格納されている。
【図5】本発明の実施形態による、生体認証を利用したアクセス制御の動作フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は本発明の一実施形態による、動的にプログラム可能なRFIDタグを含む例示のRFIDシステム100の模式図である。図に示すように、RFIDシステム100は、RFIDユニット102(これはプログラム可能なRFIDトランスポンダおよびバイオメトリックリーダ106とを含む)、RFIDリーダ/インテロゲータ202、及びデータベース304へのアクセスを持つホストコンピュータ302とを含む。以下の説明に照らして当業者には理解されるように、RFIDシステム100は、一般に(例えば、構内や物的資産への)アクセス制御システムの代表であり、また一般にその関連で記述されるが、本発明の実施形態によるプログラム可能なRFIDトランスポンダは、アクセス制御以外の、あるいはアクセス制御に加えて、無数の用途の任意のものに実装されてもよい。同じく、以下の説明に照らして当業者には理解されるように、分離した論理ブロックとして記述される種々の物理的および/または機能的部品は、(例えば単一の集積回路)に統合されてもよいし、それぞれが1つ以上のモノリシック部品(例えば1つ以上の集積回路)で構成されてもよい。
【0015】
RFIDユニット102は、タグ、カード、キーチェーン、回路基板(例えばパソコンのアダプタカード)、クライアント装置(例えばワークステーション)や、RFIDトランスポンダが組み込まれたその他のモジュールやプラットフォームなどの任意の装置であってよい。本実施形態においては、RFIDトランスポンダは、アンテナ108と通信可能に結合したタグ集積回路(IC)104を含む。一般に、タグIC104は低消費電力ICとして作製され、アンテナ108は外部コイルとして、あるいは実施形態によってはオンチップコイル技術を用いて実装される。アンテナ108は、無線インタフェース107を介してリーダ/インテロゲータ202とデータ通信し、また発電を提供する(例えば、ユニット102が受動デバイスであるか、そうでなければインテロゲーティングフィールドから少なくとも何らかの電力を取得する場合において)。以下で述べるように、実施形態のあるものにおいては、トランスポンダアンテナ108及びタグIC104がインテロゲーティングフィールドを検知するのみならず、リーダインテロゲータ202から伝送されるプログラミングフィールドも検知する場合がある。
【0016】
タグIC104はメモリ105を含み、それは用途によっては、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、および不揮発性プログラマブルメモリ(例えば、電気的に消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM))、などの1つ以上のタイプの不揮発性メモリデバイス、および/または揮発性メモリデバイスを含んでいてもよい。例えば、ROMベースのメモリが、セキュリティデータやトランスポンダのオペレーティングシステムの命令を格納するのに用いられてもよく、これはプロセスロジックすなわちプロセッサ(これもまたタグIC104内に含まれていてもよい)と共同して、内部状態監視機能を処理したり、タグIC104の種々の機能部品(例えば、インテロゲーション応答遅延タイミング部品、電源スイッチ)間のデータフローの制御などの作用を行う。RAMベースのメモリが、トランスポンダの呼出しと応答の間の一時データの格納を支援するために使用されてもよい。不揮発性のプログラマブルメモリが固有情報(例えば固有識別子)の格納や、装置が休止状態(RFIDユニット102が受動デバイスとして実装されている場合)、あるいは節電のための「スリープ」状態(RFIDユニット102が能動デバイスとして実装されている場合)にある場合に保持が必要な、その他の任意のデータの格納に用いられてもよい。
【0017】
タグ104は、RFアンテナ108を介してリーダ/インテロゲータ202(リーダIC204を含む)と通信するためのインタフェース回路(例えば、デュプレクサ、電源アンプ、モジュレータ/デモジュレータなどのトランシーバ回路を含む)も含んでいる。メモリ105は、入力データ(即ち、アンテナ108を介してリーダ/インテロゲータ202から受信した信号を復調して抽出されたデータ)および出力データ(即ち、アンテナ108を介してリーダ/インテロゲータ202へ伝送される信号へ変調するためのデータ)を一時格納するためのデータバッファを含んでもよい。受動トランスポンダを実装(あるいは、追加電源が必要な能動トランスポンダを実装)するためには、タグIC104の中に包含されているインタフェース回路が、トランスポンダに電力を供給するための指向性インテロゲーションフィールドエネルギも提供する。
【0018】
タグIC104は、RFIDユニット102に含まれるバイオメトリックリーダ106とも通信可能に結合している。本実施形態においては、バイオメトリックリーダ106は指紋特性を検知する。しかし、他のさまざまな実施形態においては、バイオメトリックリーダが、これとに代わる生体特性、たとえば網膜、虹彩、声紋、および/または体温特性などを検知したり、これらを追加して検知したりしてもよい。バイオメトリックリーダ106が、利用者の指の隆起模様を検知し、指紋に関するデータをタグIC104へ出力して、利用者の身元確認プロセスを更に進める。別の実装においては、バイオメトリックリーダ106そのものが検出した指紋特性を処理し、利用者の身元が検証されたかどうかを示す信号をタグIC104へ出力する。実装の仕方によって、スキャンされた指紋の検証に利用される指紋のテンプレート情報がメモリ105やバイオメトリックリーダ106の中に格納されていてもよい。
【0019】
実施形態のあるものでは、RFIDユニットのトランスポンダがリーダ/インテロゲータ202でプログラム可能な場合には、タグIC104が(ソフトウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアを介して)プログラム信号を認識し、リーダ/インテロゲータ202から受信されたプログラムするデータ(例えば、固有識別子および/またはその他のデータ)を格納するために必要なデータ転送処理を行う手段を備えている。プログラム命令は、リーダ/インテロゲータ202から受信された信号の中の特定のコード(例えば、プレフィックスあるいはヘッダ)に従って識別されてもよい。ある実装では、プログラムが可能となるためには、プログラムフィールドも(例えば、インテロゲーション信号がトランスポンダからの応答を引出すのに必要とするより大きな)ある閾値を越えなければならない。
【0020】
本発明のある実施形態によると、タグIC104が、論理回路および/または処理回路もまた含んでいる(本実施形態において、プログラム回路103として図示されており、実施形態によってはプロセッサを含んでいる場合もある)。これは、(リーダ/インテロゲータ202などのような外部装置から受信したプログラム信号とは無関係に)プログラム動作を起動し、固有情報および/またはその他のデータを、タグIC104中の1つまたは複数のメモリロケーション(例えば出力データを格納するレジスタ)の中にプログラムするように作用する。例えば、ある実施形態においては、1つまたは複数のメモリロケーションにアンテナ108で伝送された信号を変調するためのデータを格納し、その中の少なくとも1つの場所に格納されたデータをタグICが再書き込みをすることができる。それに代わって、あるいはそれに加えて、このような論理回路および/または処理回路は、別々のメモリ部に格納されている複数のコードあるいはその他のデータ列の中から、どれを読み出してアンテナ108で伝送される信号に変調するかを(例えば、アドレスポインタを特定することにより)指定するように作用する。そのように、以下で更に理解されるように、RFIDユニット102は、RFIDユニット自身で特定した1つまたは複数のデータブロック(例、コード)を選択的に伝送するような機能となっている。さらに、本発明の種々の実施形態に従って、生体認証を受けるとすぐに、RFIDトランスポンダ102が、第1のコード(例えば有効なコード)の選択的な伝送を行うように準備することが理解されるであろう。それは、アウトバウンド伝送の少なくとも一部を変調するように指定されたメモリロケーションに格納されたコードを動的にプログラムするか、あるいは同様に、伝送すべき信号を変調するためのコードデータを読みだすメモリロケーションを動的に指定するかによって行われる。
【0021】
RFIDにより動的にプログラムされるか、あるいは動的に指定される1つまたは複数のコードの値は、種々の方法の任意のもので生成される。例えば、このようなコードの1つまたは複数は、製造時に、あるいはフィールドにおいて(例えばプログラムが可能なリーダ/インテロゲータを用いて)事前に格納されてもよい。代わりに、または追加して、1つまたは複数のコードの少なくとも一部分は、疑似乱数発生器に基づいて生成され、その結果、ローリングコードや時刻同期コード(例えばRSA SecurID認証コード生成方法など)、あるいはそれに類似のものが使用可能となる。
【0022】
図1に示されたRFIDユニット102に関する前述の説明で、次のことがわかる。実施例のあるものにおいて、RFIDユニット102で伝送するためのコードの選択的プログラムを起動し、かつバイオメトリックリーダとのインタフェースとして作用する回路(例えば、プロセッサ)がタグ104に集積されているが、そのような回路は別々の集積回路(例えば、個別のプロセッサ)として実装されてもよく、これは実施例あるものにおいては、コードプログラムに関する信号(例、RFIDユニットによって伝送されるコードを起動し、および/または作動しあるいは実行する信号)をタグICに繋がる導電性パスを介しては通信しない(これはたとえば、タグIC104が導体通信経由でプログラム用の他のデバイスとのインタフェースにはならないようにされているからである)。しかし、この次に述べる説明で理解されるように、ある実施例においては、RFIDユニット内に含まれる本発明の回路(例えば、プロセッサ)はタグICとの反応性結合を介して動作し、かつRFIDユニットの外部の装置からRFIDユニットが受信するプログラム信号とは無関係に、RFIDユニットによる伝送用コードの選択的プログラムの起動および/または作動をするようになっている。
【0023】
例えば図2は、本発明のさまざまな実施形態に従って、RFIDユニット102に加えて、あるいはその代わりとして、RFIDシステム100で使用することのできるRFIDユニット402を模式的に示している。図に示すようにRFIDユニット402は、プロセッサ403、データ入/出力(I/O)インタフェース420、タグIC404、バッテリ418、およびコイル部品407からなっている。この実施形態においては、RFIDユニット402は小さな携帯型の装置として実装され、アクセス制御の他にさまざまな用途及び機能を利用者に提供することができる。例えば、RFIDユニット402は、携帯情報端末、データストレージ(例えば、フラッシュメモリおよびI/Oインタフェース(表示せず)からなるフラッシュドライブ)、メディアプレーヤー(例えば、MP3プレーヤー)などの機能を備えてもよい。
【0024】
プロセッサ403はI/Oインタフェース420と通信可能に結合しており、RFID102から提供されるルーチンや応用ソフトを提供するとともに、I/Oインタフェースを介してグラフィカル利用者インタフェース(GUI)を提供するコードを実行する。プロセッサ403はオンチップメモリ(例えば不揮発性メモリ)を含んでもよいし、また外部メモリ(例えばRAM(表示せず))を含んでもよい。ディスプレイ422は小型の液晶ディスプレイであってもよい。RFIDユニット402の特定の応用によっては、小型のQWERYキーパッドとして、あるいはカーソルの移動および/またはメニュー選択のための少数(例、4ないし5の)キーもしくはボタンとして、キーパッド424が実装されてもよい。本実施形態においては、バイオメトリックセンサ426は、認証用に指紋のスキャンに利用されるだけでなく、ディスプレイ422上に表示される利用者インタフェースと相互作用(例、ナビゲーション及び選択)するタッチ入力機能も提供する。
【0025】
本実施形態においては、生体認証をする際、(図1の実施形態におけるタグICよりもむしろ)プロセッサ403がバイオメトリックセンサ426からの信号を受信する。実装の状況により、バイオメトリックセンサ426により提供される信号は、バイオメトリックセンサ426が利用者の生体認証を有効と判定したかどうかを知らせる信号であるか、指紋の特性を表す信号(例えば特性そのものか、あるいはハッシュ関数などのような特性に関する関数)であるかの、いずれかである。プロセッサ403がスキャンされた指紋の特性を表す信号を受信する実装においては、プロセッサ403はスキャンされた指紋特性信号を、プロセッサ403にアクセスできる(例えば不揮発性の)メモリ(例えばオンチップEEPROM)に格納された指紋のテンプレートとの比較を行って利用者身元の認証を行う。ある実装においては、テンプレート情報はタグICメモリ405に格納されていてもよい。これはタグIC404とプロセッサ403とを結合するバス(表示せず)を介してプロセッサ403によりアクセスされる。
【0026】
本実施形態においては、タグIC404はバイオメトリックセンサ426からの信号を直接受信して処理することはしないが、当業者には理解されるようにタグIC404はタグ104と同等もしくは類似の機能を実行することができる。すなわち、固有データおよび/またはその他のデータを格納すること、また固有データおよび/またはその他のデータを伝送し、インテロゲーションフィールドを検知し、(リーダ/インテロゲータ202によるプログラムが行われる実装においては)プログラムフィールドを検知することを含めて、無線リンク409を介してリーダ/インテロゲータ202と通信すること、が可能である。本実施形態においては、タグIC404とプロセッサ403は別々のブロックとして表示されているが、ある実施例においては、プロセッサ403の機能が、1つまたは複数の集積回路チップからなるタグIC404に組み込まれていてもよいことは当業者であれば理解できるであろう。更に、そのようには表示されていないが、これに代わるさまざまな実施形態においては、タグICがプロセッサ403と通信可能に結合し、インテロゲーションフィールドを検知するとタグICが直ちにプロセッサ403に割り込みを送れるようになっていてもよい。そうするとプロセッサ403はディスプレイ422を介して(および/または音声あるいは振動などのその他の手段により)、利用者にバイオメトリックセンサ426上に指を通すように促す。
【0027】
図に示すように、無線リンク409を介して通信するために、タグIC404が、コイル部品407の一部分であるアンテナ巻線411と結合している。更に具体的には、コイル部品407が、プログラム巻線413と誘導結合したアンテナ巻線411を含み、またタグIC404とは分離した部品として、もしくはモノリシックに集積されて作製され、かつ平面誘導素子として作製されてもよい。この実施形態において、これらの巻線に共通の磁気コア(例えば、NiFeやその他の高透磁率材料の2元ないしは3元合金などの高透磁率磁性材料)を付与することで、巻線411と413との誘導結合は強化される。
【0028】
プログラム巻線413はプロセッサ403と結合している。このプロセッサは例えば、巻線413を駆動してタグIC404をプログラムするためのパルス幅変調インタフェース回路を含むマイクロコントローラとして実装されてもよい。当然のことながら、いろいろな代わりの実施形態においては、パルス幅変調回路はプロセッサ403へ接続された1つまたは複数の個別の集積回路チップとして実装されてもよい。従って本実施形態においては、プロセッサ403が選択的に巻線413を信号で駆動し、これが巻線411に誘導結合して、タグIC404でプログラム信号として検知される。こうして(リーダ/インテロゲータ202でプログラムできるようになっていたとしたら)リーダ/インテロゲータ202がRFIDユニットをプログラムするのに使用するのと同一のインタフェースを利用して、RFIDユニット402が(固有データおよび/またはその他のデータを)自分自身で再プログラムすることが可能となる。このようにしてこれらの実施形態に従えば、例えば特別用途のトランスポンダICを設計するのではなく、既製のRFIDトランスポンダICを誘導結合アンテナと組み合わせて利用することにより、自己プログラム可能なRFIDユニットを実装することができる。当業者には理解されるように、タグアンテナを介してRFIDユニットを自己プログラムする代替の実施形態は、タグアンテナへの誘導結合を介する自己プログラムに限定されるわけではなく、タグアンテナとの静電結合を介して実装されてもよい。つまり、本発明のさまざまな実施形態に従えば、プログラム信号がタグアンテナと反応的に結合される。
【0029】
リーダ/インテロゲータによるRFIDユニット402の無線プログラムに関しては、プロセッサ403が生成するプログラム信号が、タグIC404が受信するのに適切な公称中心周波数及びバンド幅を有し、特定のコード(例えばプリフィックスやヘッダ)に従って、および/またはある閾値(例えば、インテロゲーション信号に関する最大フィールドより大きい値)を越えるプログラムフィールドによって、プロセッサ403からのプログラム命令が識別される。ある実施形態では、タグIC404が、プロセッサ403によって生成されたプログラム信号とリーダインテロゲータ202によって生成されたプログラム信号とを、それぞれのプログラム信号に関するコード(例えばプレフィックスやヘッダデータ)の違いによって識別する。さまざまな実施形態においては、プロセッサ403によって生成されたプログラム信号には、タグICメモリ405にプログラムされる実データ値(例えば、固有識別子やその他のプロセスフローデータなどのデータ)や、および/またはメモリ405に事前に格納されたデータ値へのデジグネータ(例えばポインタやリファレンス)が、含まれてもよい。
【0030】
RFIDユニット102及び402の実施形態を含めて、本発明の実施形態によれば理解されるように、メモリに書き込むデータ値を特定すること、あるいは事前に格納されたデータ値に対してポインタを指定することは、インテロゲーション信号に応答してRFIDユニット202あるいは402により伝送するデータ、もしくは伝送を要求する利用者入力に応答してRFIDユニットにより伝送されたデータを、デジグネートすること、もしくは他の方法で特定することが含まれる。前述のように、実施形態のあるものにおいては、このような伝送データは、送信予定の最新データに更新された、固定メモリブロック(例えば1つまたは複数のレジスタ)から読み出される。あるいは、送信することが予想されるデータ値が違うメモリ場所に格納されていて、処理ロジックあるいは制御ロジック(例えばタグIC104の制御ロジックあるいはプロセッサ403に実装されているロジック)が、伝送信号の変調にどのデータ値を読み出すかを特定する。図3および図4は、RFIDユニット102および402がリーダ/インテロゲータ202へ送信する、生体認証に依存するアクセス制御データの指定方法のそれぞれを模式的に示すものである。これらの方法のいずれも、タグの中のアクティブデータ、つまり動作中のデータの変更を含むので、指定のメモリロケーションへ新データを書き込むか、あるいは、データのあるメモリロケーションを動的に特定するかに拘わらず、これらの方法のそれぞれをここではタグのプログラムと称する。
【0031】
より具体的に図3は、トランスポンダ(例えばトランスポンダIC104あるいは404)がリーダ/インテロゲータ202へ信号を伝送するためにアクセスするメモリブロック(例えば1つまたは複数のレジスタ)に格納されたデータ値の、時間的な依存性を説明する模式図である。第1の状態502においては、RFIDタグは無効なコードを格納している。例として、構内へのアクセス制御に適用する場合には、このような無効なコードは、構内へのアクセスを拒否することになる。しかしこのような無効なコードは、構内アクセス制御システムの実装のあるものにおいては、退出時に個人認証されない者が構内から出ることをRFIDアクセス制御システムが認めるか、もしくは監視するために使用される有効な出口コードと見なされる場合がある。すなわち実施形態によっては、無効なコードもまた識別に依存しないコードとして見なされ、あるいは参照されることがある。これは生体認証が有効でない、すなわち認証されない場合に、タグにプログラムされるコードであることを示している。この状態502の間は、RFIDユニット102あるいは402は、リーダ/インテロゲータ202からの読み出し信号の受信に応答して、格納された無効なコードあるいは識別に依存しないコードを伝送する。ここで述べる有効な生体認証(例えば有効な指紋入力)を受取ると、タグIC104あるいはプロセッサ403は、RFIDタグICのメモリを、状態504で表されるような有効なコードでプログラムする。実施形態のあるものにおいては、有効なコードは、当業者には周知の暗号化手法を用いて暗号化された、利用者の生体データであってよい。さまざまな実施形態においては、有効なコードの少なくとも一部分は、疑似乱数発生器に基づいて生成され、その結果、ローリングコード、時刻同期コード(例えば、RSA SecurID認証コード生成方法など)、あるいはそれに類似のものが使用可能となる。状態504における有効コードは、所定の期間T2の間アクティブであってよい。この期間は、リーダ/インテロゲータ202からの読み出し信号の受信に応答して、RFIDタグが有効コードを伝送する。この期間T2が終了すると、タグIC404あるいはプロセッサ403はRFIDタグICのメモリを、状態506で表されるような無効な(識別に依存しない)コードで再プログラムする。ある実施形態においては、有効コードをレジスタへプログラムすることもまた、リーダ/インテロゲータ202からのインテロゲーション信号を受信するか、利用者が伝送の生成を指示する追加入力(例えばキーパッド424を介して)を与えることを必要条件とする。
【0032】
ローリングコードや時刻同期コード(例えば、RSA SecurID認証コード生成方法など)が使用可能なような実施形態のあるものにおいては、有効コードが期限切れになった後に、無効コード(例えば図3のコード502及び506)はプログラムされなくて、期限切れの有効コードのままである。例えば、図3を参照すると、そのような実装においては無効コード506は有効コード504と同一のコード(例えば同一の値)であり、期間T2の終了によって無効となる。同様にそのような実施形態においては、コード502は直前の期限切れの有効コード(表示せず)と同一であってもよい。そのような実施形態においては、所定の期間が終了した場合、有効コードを他の値の無効コードでプログラムしたり、書き直したり、または置き換えたりする必要はない。それはホストの終了システムが、時間依存のコードを独立して判定することができるからである。従ってそのような実施形態においては、タグICおよび/またはそれに関連するプロセッサは、有効コードが終了しても別のコードでプログラムすることはしない(例えば、再書き込みやその他の参照、特定も含めて)。ただし、(例えば生体認証が行われたことにより)そのコードがアクティブでなければならないような場合には、新しい有効コードをプログラムする。
【0033】
以上に述べたように、代替的な実施形態においては、タグによって伝送されるさまざまなコードやデータは分離されたメモリロケーションに格納され、これらの分離されたメモリロケーションのあるものへのリファレンス(例えばポインタ)は、図4に模式的に示されているように、伝送のためのデータが読み出される、現在のメモリロケーションを特定できるように更新される。より具体的には、図4はタグICメモリの構成を模式的に示したもので、ここで、分離されたメモリロケーション602、602、606に、タグによって伝送される種々のコード(例えば、上から順に、無効コード、有効コードA、及び有効コードB)が格納されている。この例では、有効コードA及び有効コードBは、実装によっては2つ以上の有効コードがタグ中に格納される可能性があることを示している。例として、この2つのコードは、異なる構内や保護資産へアクセスするための、別々の有効な応答コードであってもよいし、あるいは、ある構内や資産へのアクセスに、2つの応答コードを含む一連のメッセージの交換が要求される場合もある(例えば、有効コードBが有効コードAのハッシュ値であってもよい)。ローリングコードや時刻同期コードを使用する実施形態においては、別々に格納されたコードが、別々の期間に適用される有効コードであってもよい。この説明した実施形態では、バイオメトリック情報(例えば、指紋テンプレート特性)もまたメモリ中(メモリロケーション608)に格納され得ることを示している。ただしこのような情報は通常はタグからリーダ/インテロゲータへ伝送されるものではない。本実施形態において、伝送用にアクセスされるコードを変更するためにタグをプログラムする場合、タグにより伝送されるコードデータのメモリロケーションを特定するリファレンスあるいはポインタ600の更新も行われる。ただし、このプログラム動作には、メモリに格納された1つまたは複数のコードの値を再書き込みすること(例えばローリングコードや時刻同期コード部分の更新)も含まれることにも注意されたい。
【0034】
次に図5を参照すると、図1及び図2の実施形態に従った、生体認証アクセス制御を説明する動作フロー図が示されている。当業者にはよくわかるように、説明を明確にする目的で、この動作フローの説明図では、実際には利用者がより使い易く、より堅牢なプロセスを提供するために実装されているすべてのステップを必ずしも記述してはいない。例えば以下で理解されるように、何らかの条件を満足しない状態が出来すると(例えば生体認証において)、追加のステップが実装されて、利用者にデータの再入力を指示したり、あるいはそれ以外に利用者がデータを再入力する追加の機会が提供されたりする(例えば指紋のスキャン)。
【0035】
この例示的な実施形態においては、説明のために、RFIDユニット(即ちRFIDユニット102もしくは402)がリーダ/インテロゲータ202のインテロゲーションフィールド範囲内にあるとしてプロセス(ステップ700)が始まる。しかしながら、さまざまな実施形態においては、このようなプロセスの開始がインテロゲーションフィールドの範囲内にあることを条件とするわけではないことに留意されたい。それは例えば、RFIDユニットが(例えば、生体センサ及び処理回路を動作させるための)自身の電源を有している場合もあるからである。RFIDユニット102もしくは402が利用者のバイオメトリックデータの入力を周期的にスキャンする(ステップ702)。所定の時間間隔内にバイオメトリック入力がない場合、あるいは受信したバイオメトリック入力(ステップ702)が有効でない場合(ステップ710)には、RFIDユニットがリーダ/インテロゲータ202へ無効な(例えば、識別に依存しない)コードを伝送する。RFIDユニットによるコード情報の伝送はリーダ/インテロゲーション信号に応答するものであるが、実施形態によっては、利用者が起動した入力(例えばキーパッド424やバイオメトリックセンサ426を利用した入力)に応答して、RFIDユニットコード情報を伝送する場合もあることに留意されたい。
【0036】
受信したバイオメトリック入力(ステップ702)が有効であれば(ステップ710)、RFIDが有効なバイオメトリックコードでプログラムされる(ステップ712)。ここで述べるようにこのプログラム動作は、有効なバイオメトリックコードをRFIDユニットによって伝送する信号を変調するためにアクセスされるメモリーロケーション(例えばレジスタあるいはバッファ)に格納することによって行われるか、あるいはメモリへのポインタの更新によって行われる。RFIDユニット102においては、タグIC104に存在する制御ロジックあるいは処理回路がこのプログラム機能を果たす。RFIDユニット402の種々の実装においては、プロセッサ403がコイル部品を介してタグIC404に、実有効コード値か、あるいはタグIC404に有効コード値をメモリ405へプログラムするように指示する情報か、のいずれかを通信し、タグIC404はプロセッサ403からのプログラム情報を受信し処理する。
【0037】
プログラム(ステップ712)が終了すると、RFIDユニットは更に有効バイオメトリックコードを外部リーダ/インテロゲータ202へ伝送する。前述のようにこの例示的な実施形態において、生体認証された有効コードは伝送用のアクティブにプログラムされたコードとして所定の期間だけ残る。タグIC404あるいはプロセッサ403は、少なくとも1つの内部タイマによりこの期間の経過を監視する(ステップ716)。期間がまだ終了していない場合には、有効コードは伝送用のデータとしてプログラムされたまま残る。期間が完了すると、RFIDタグが無効コードで再プログラムされる(ステップ718)。
【0038】
本発明はその特定の実施形態に関して説明され記述された。この実施形態は単に本発明の原理を説明するためのものであり、排他的もしくはその他で限定的な実施形態であることは意図されていない。従って、本発明の上記例示的実施形態の記述、及びそのさまざまな例示的修正およびその特徴は、多くの特異性を与えるが、これらの機能を付与する詳細は発明の範囲を制限するものと見なされるべきではない。また、本発明の範囲を逸脱することなしに、また付随する利点を損なうことなしに、本発明が多くの修正、改編、変更、省略、追加、および等価な実装が可能であることは、当業者であれば容易に理解されるであろう。例えば、プロセスそのものに必要なあるいは固有なものを除いては、図面も含めて本開示で記述された方法あるいはプロセスのステップあるいは段階は、特定の順番を意味するものではない。多くの場合、プロセスのステップの順番は変更されてもよく、さまざまな説明的なステップは、記述された方法の目的、効果、趣旨を変えることなく、結合、変更、省略をすることができる。更に、用語及び表現は説明のための用語として用いられており、制限するための用語ではないことに留意されたい。用語や表現は、表示され、記述された特徴の任意の等価物もしくはその一部を排除するために使用されるものではない。更に、本発明は、ここに記述され、あるいはそれ以外の形で本明細書から理解され、および/またはその実施形態のあるものにおいて実現され得る利点の1つまたは複数を必ずしも提供することなしに実施することができる。従って、本発明は、開示した実施形態に限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲に従って定義されることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFIDユニットによって伝送するためのデータを格納するメモリと、
前記データの少なくとも一部からなる信号を伝送する作用を有するアンテナと、
前記RFIDユニット内に含まれ、前記アンテナを介するプログラム信号の受信とは関係なしに、前記RFIDによって伝送するための前記データの値の選択的プログラム動作を起動し、作動する作用を有するプログラム回路と、
を含むRFIDユニット。
【請求項2】
前記RFIDユニットに関連する固有の識別子に従う値を、前記プログラム回路が選択的にプログラムすることを特徴とする請求項1に記載のRFIDユニット。
【請求項3】
前記固有の識別子の前記プログラム動作は、前記RFIDユニットによる利用者の生体認証を必要条件とすることを特徴とする請求項3に記載のRFIDユニット。
【請求項4】
前記RFIDユニットが、利用者の生体的特徴を表す信号を生成するバイオメトリックセンサを更に備え、前記メモリにプログラムされる前記値は利用者の生体認証を必要条件とすることを特徴とする、請求項1に記載のRFIDユニット。
【請求項5】
前記プログラム回路は、前記アンテナと反応的に結合するプログラム信号の供給によって前記データの前記値をプログラムするように作用することを特徴とする請求項1に記載のRFIDユニット。
【請求項6】
前記アンテナは、プログラム巻線と誘導結合した巻線として構成され、前記プログラム巻線は前記プログラム回路と結合し、前記プログラム信号が前記プログラム巻線を駆動するように作用することを特徴とする請求項5に記載のRFIDユニット。
【請求項7】
RFIDトランスポンダを含むRFIDユニットによって伝送されたデータを制御する方法であって、
前記RFIDトランスポンダのメモリ中に格納されたデータ値を選択的にプログラムするステップであって、前記プログラム動作が前記RFIDユニットの内部に配設された回路によって、かつ前記RFIDユニットの外部装置からのプログラム信号の受信とは無関係に遂行されるステップと、
前記RFIDトランスポンダが前記RFIDトランスポンダにより伝送される信号を生成するステップであって、前記信号が前記データ値を含む生成ステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記データ値は、前記RFIDユニットによる利用者の生体認証を必要条件とすることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記データ値は、所定の期間だけ前記メモリにプログラムされている有効なアクセスコードであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記所定の期間の終了と共に、前記データ値を無効なアクセスコードでプログラムするステップを更に含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
RFIDユニットにより伝送するためのデータを格納するメモリと、
前記データの少なくとも一部からなる信号の伝送に作用するアンテナと、
前記RFIDユニット内に含まれ、かつプログラム信号を生成する作用のあるプログラム回路と、
を含むRFIDユニットであって、
前記プログラム信号は前記アンテナと反応的に結合し、メモリ中の伝送するための前記データをプログラムする作用があることを特徴とするRFIDユニット。
【請求項12】
前記メモリおよび前記プログラム回路は、少なくとも1つのトランスポンダ集積回路内に含まれていることを特徴とする請求項11に記載のRFIDユニット。
【請求項13】
前記データの前記プログラム動作は、前記RFIDユニットによる利用者の生体認証を必要条件とすることを特徴とする請求項11に記載のRFIDユニット。
【請求項14】
前記RFIDユニットが、利用者の生体的特徴を表す信号を生成するバイオメトリックセンサを更に備え、前記メモリにプログラムされる前記データの前記値は利用者の生体認証を必要条件とすることを特徴とする、請求項11に記載のRFIDユニット。
【請求項15】
前記アンテナは、プログラム巻線と誘導結合した巻線として構成され、前記プログラム巻線は前記プログラム回路と結合し、前記プログラム信号が前記プログラム巻線を駆動するように作用することを特徴とする請求項1に記載のRFIDユニット。
【請求項16】
データを伝送するためのアンテナを有するRFIDトランスポンダを含むRFIDユニットによって伝送されるデータをプログラムする方法であって、
前記アンテナと反応的に結合しかつ前記RFIDトランスポンダによって伝送されるデータを示す情報を含むプログラム信号を生成するステップであって、前記プログラム信号は、前記RFIDユニットの内部に配設された回路により生成され、かつ前記RFIDユニットの外部の装置からのプログラム信号の受信とは無関係に生成されるステップと、
前記RFIDトランスポンダが、前記プログラム信号に基づいて伝送のためのデータを指定するステップと、
を含む方法。
【請求項17】
前記指定されたデータの前記値は、前記RFIDユニットによる利用者の生体認証を必要条件とすることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記指定されたデータは、所定の期間メモリにプログラムされている有効なアクセスコードであることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記所定期間の終了と共に、前記指定データを前記有効なアクセスコードとは異なる値を有する無効なアクセスコードでプログラムするステップを更に含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記アンテナは、プログラム巻線と誘導結合した巻線として構成され、前記プログラム巻線は前記プログラム回路と結合し、前記プログラム信号を生成するように作用することを特徴とする請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−527069(P2010−527069A)
【公表日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−507490(P2010−507490)
【出願日】平成20年3月11日(2008.3.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/056481
【国際公開番号】WO2008/137206
【国際公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(507382153)ブルームバーグ・ファイナンス・エル・ピー (7)
【氏名又は名称原語表記】Bloomberg Finance L.P.
【住所又は居所原語表記】731 Lexington Avenue, New York, New York 10022, U.S.A.
【Fターム(参考)】