説明

動的核分極の実施方法

Jカップリングされた少なくとも2つの非整数スピン核種を含む分子構造を含む試料においてDNPを実施する方法であって、この方法は、適正な強度の均一な磁場に暴露された状態で冷却された固体状態の前記試料を過分極するステップと、過分極された試料を溶解又は融解するステップと、スピンの化学シフトが前記Jカップリングより確実に大きいように十分な強度の安定した均一な磁場に試料が暴露された状態で、試料を分極保持RFパルス・シーケンスに供するステップと、パルス・シーケンスが試料内の核スピン・ポピュレーションを非平衡様式で複数のエネルギー準位の間に再分布させ、その後、前記分子種の緩和時定数T未満の時間の後、前記核スピン・ポピュレーションを安定した平衡準位に断熱的に移行させるステップと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動的核分極(DNP)の実施方法に関する。
【背景技術】
【0002】
DNPは、試料内の核種のスピン状態をモニタする核磁気共鳴分光法(NMR)、磁気共鳴映像法(MRI)及びその他の公知の技術において、試料内の核スピンの分極を増大させるために使用される。
典型的なDNPプロセスは、標的物質をフリーラジカル分極剤と混合するステップと、この試料が凍結する典型的には液体ヘリウムの温度まで冷却するステップとを含む。試料は均一な高強度磁場に暴露された状態で、マイクロ波照射に供され、DNPによって試料内の核の過分極が引き起こされる。次いで、過分極された試料は、均一な磁場をかけられたままの状態で溶解又は融解され、その後速やかに、解析(NMRの場合)のための別個のシステムに移動されるか、MRI用の生体内造影剤として使用される。
【0003】
これらの公知の方法における課題は、速やかに移動させなければ試料が過分極状態を失うため、速やかな移動が必要なことである。
【発明の開示】
【0004】
本発明によれば、Jカップリングされた少なくとも2つの非整数スピン核種を含む分子構造を含む試料においてDNPを実施する方法は、適正な強度の均一な磁場に暴露された状態で冷却された固体状態の前記試料を過分極するステップと、過分極された試料を溶解又は融解するステップと、スピンの化学シフトがJカップリングより確実に大きいように十分な強度の適切な均一な磁場に試料が暴露された状態で、試料を分極保持RFパルス・シーケンスに供するステップと、パルス・シーケンスが試料内の核スピン・ポピュレーションを非平衡な様式で複数のエネルギー準位の間に再分布させるステップと、その後、分子種の緩和時定数T1未満の時間の後、核スピン・ポピュレーションを安定した平衡準位に断熱的に移行させるステップとを含む。
結果として生じる三重項状態は速やかに平衡に達する一方で、一重項状態は分子内双極子−双極子カップリングから隔離されており、そのためT1よりかなり長い時定数で維持される。
【0005】
本発明者らは、試料の過分極状態が緩和時定数T1より長く維持されることを可能にする技術が存在し、この技術は、過分極試料を解析システムに移動するため又は体内注入前の準備のためにより多くの時間を可能にする顕著な利点を有していることを認識した。
【0006】
好ましい方法において、核スピン・ポピュレーションを安定した平衡準位に断熱的に移行させるステップは、試料を低強度磁場又はゼロ磁場に暴露するステップを含む。
この方法は、例えば、低強度磁場が生成される分離領域、例えば分極保持RFパルス・シーケンスの際に用いられる磁場の縁辺(fringe)場へ、または別個の磁場の影響下へと、過分極試料を移送することによって達成することができる。しかしながら、特に有利な方法は、単に、分極保持RFパルス・シーケンスの際に用いられる高強度磁場の影響の外に試料を移動させることである。そのため、試料がその中で過分極されているクライオスタットから試料を完全に取り出し、その後、単に、地球磁場に供することで十分であろう。これにより、本方法を市販のDNPプロセスでの使用に特に適したものとすることができる。
【0007】
核スピン・ポピュレーションを安定的な平衡準位に断熱的に移行させるための本技術は、「T1限界を超えて:低磁場内の一重項核スピン状態」、Carravetta他、Physical Review Letters、第92巻、第15号に記述されている。(本論文をCarravetta 1として参照する。)
【0008】
代替的方法において、核スピン・ポピュレーションを安定的な平衡準位に断熱的に移行させるステップは、試料を連続波(continuous wave)RFパルスに供するステップを含む。
一般に、試料が均一な磁場に暴露された状態でCW RFパルスが適用され、この磁場は通常高強度を有し、典型的には分極段階において適用される強度と同様である。均一性は単一のCWパルスでは50ppmより良好であることが好ましいが、より複雑なパルスではより低い均一性も許容される。第2の方法は、「高磁場溶液NMRにおける長寿命核スピン状態」、Carravetta他、J. Am.. Chem. Soc.、2004年、第126巻、6228−6229頁。(本論文をCarravetta 2として参照する。)
【0009】
幾つかの例において、分極保持RFパルス・シーケンスは、溶解された後の試料に適用される。しかしながら、他の場合においては、パルス・シーケンスは、試料を溶解する前に適用することができる。
【0010】
試料を溶解する前にパルスを適用することの主な利点は、より単純な既存のハードウェアを使えることである。試料はすでに適切な磁場内にあり、また、通常は適切なRFコイル(これは、所望なら、小チップアングル(small tip−angle)パルスを用いて分極の増大(build−up)をモニタするために使用される)の内部にある。パルスが試料の溶解後に適用される場合には、試料は液体ヘリウムの影響の外に移動されなければならない。
適切な磁場の強度及び均一性のレベルは、
・分極中は、強度は>1T、好ましくは>3Tであり、均一性は<300ppm、好ましくは<100ppmである。
・分極保持RFパルス・シーケンスの適用中は、強度は>0.1T、好ましくは>1T、最も好ましくは分極磁場と同一であり、均一性は<300ppm、好ましくは<100ppm、最も好ましくは<50ppmである。
・溶解/融解中は、強度は>1T、好ましくは>3Tであり、均一性の要件はない。
【0011】
本明細書において、均一性の値は、試料の容積、典型的には直径1cm、長さ2〜3cmの円筒に関して与えられる。
試料が低強度磁場又はゼロ磁場に暴露される第1の方法の場合において、磁場強度は、好ましくは0.1T未満であり、最も好ましくは0.0001T未満(すなわち地球磁場)である。均一性の要件はない。
【0012】
過分極プロセスは、試料がマイクロ波放射に暴露される場合にはDNP、又は単純冷却による「力づくの」過分極のような、任意の既知のプロセスとすることができる。
安定化された過分極試料は、任意の従来用途に用いることができる。例えば、NMRの場合においては、試料は別の高い均一な磁場内に置かれ、NMRシグナルを得るために読み出しパルス・シーケンスを適用することができる。これは、分光用又は撮像用途とすることができる。読み出しの際の典型的な磁場特性は、>0.2T、好ましくは>1Tであり、均一性は、好ましくは<300ppm、好ましくは<50ppm(すなわち従来のMRI)である。
【0013】
他の例において、試料は生物学的に許容性となるように低磁場領域内で調整されることができ(すなわち、濾過、緩衝化、体温との平衡化)、その後、生体内撮像用の造影剤として用いられることができるように、最終的に生きた被検体内に(注入、静脈内点滴などによって)取り込まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明による方法及びそれらの方法を実施するための装置のいくつかの例を、添付の図面を参照することによって、ここで説明する。
図1に示された装置は、液体ヘリウムが入った容器2及び熱遮蔽(図示せず)が内部に配置されたクライオスタット1を含む。容器2の内部には、作用容積5内に高強度で均一な磁場を発生させる超伝導磁石3が取り付けられている。容器2内の液体ヘリウムの液面は14で示される。
【0015】
作用容積5は、適切な導波管を介してマイクロ波源9と連結されたマイクロ波キャビティ8内に位置決めされる。作用領域5内部にRFコイル6が配置され、これは使用時に試料4を取り囲む。試料4は、図中では分極位置で示された、溶媒用の注入管及び排出管を備える溶解スティック7の先端の試料カップ内に準備される。注入管は、溶媒放出バルブ11を介して溶媒圧力容器10に連結され、排出管は管12を介して採取カップ13に連結される。
【0016】
図1に示される装置を使用する本発明による方法の例を、ここで、図4の流れ図を参照することによって説明する。
過分極されることになる標的材料は、その分子構造が、Jカップリングを持つ少なくとも2つの非整数スピン核種(すなわち異核)を含まなければならず(これは、「AXスピン系」と呼ばれ、ここでXは典型的には13Cであり、Aは1Hである)、フリーラジカル分極剤(例えばトリチル)と混合される。この混合物を、本明細書では総称的に試料と称し、これは、例えば、過分極の後に撮像用の造影剤として用いることができる(ステップ100)。
【0017】
試料は、試料カップ内に装填され(ステップ102)、その後、試料が作用領域5内に入るまで、試料カップはクライオスタット1内部に降ろされる。図1に示されているように、作用領域は、試料が極低温に暴露され、それによって凍結するように液体ヘリウムの液面14の下に配置される(ステップ104)。
【0018】
上述のように、磁石3は、作用領域5内に均一で高強度の磁場B0 101(図5)を発生させ、好ましい磁場の強度及び均一性は、それぞれ3Tより大きく、100ppm未満、すなわち、100ppmより良好である。
その段階では、熱平衡スピン系エネルギー準位ポピュレーションは図5の102に示される(黒丸が過剰ポピュレーションを示し、白丸が欠乏ポピュレーションを示す)。
【0019】
その後、凍結試料は、マイクロ波キャビティ8内部に発生させたマイクロ波放射によって照射され、DNPによって少なくともX核の過分極が引き起こされる。A核も、同じプロセスによって同時に過分極されることができる。必要なマイクロ波周波数は、電子のラーモア共鳴周波数から核のラーモア周波数の半分を引いた値にほぼ等しい(ステップ106)。DNPプロセスは上位と下位のエネルギー準位の間のポピュレーションの差を実質的に増加させるが、その他の点ではエネルギー準位間のスピンの分布を変化させない。
【0020】
次いで、RFコイル6は、Carravetta 1に記載された技術のいずれかを使用して分極試料がRFパルス・シーケンスに供されるように制御される。適切なパルス・シーケンスの例は、図5に示され(ステップ108)、パルス・シーケンスは103で示されている。分極保持RFパルス・シーケンス後のエネルギー準位ポピュレーションは、まだ強いB0磁場内にあり、図5の104に示されている。
【0021】
その後、試料カップは、液体ヘリウムの液面14の上に引き上げられ、溶解スティック7が挿入され、図5の114に示されるように、過分極試料を溶解するように容器10から熱溶媒が供給される(ステップ110)。試料は、液体ヘリウムから熱的に隔離されているが、均一領域内ではないものの、いまだに強い磁場の影響下にあることが注目される。
【0022】
溶解された試料は排出管12を通して抽出され(ステップ112)、採取カップ13に貯蔵され、それによって<<T1の時間内に低磁場領域106に移送105される。この段階におけるエネルギー準位ポピュレーションは107に示される。試料はT1より長い期間、低B0磁場内に保持され、エネルギー準位分布は、過分極された試料の安定配置である109に示される状態に変化する。
【0023】
その後、これは、後で詳述されるように、さらに移送され(ステップ114)、処理される(ステップ116)ことができる。重要なことには、本発明は、同程度の過分極を維持しながら、移送及び処理のために利用できる時間を従来の時間と比べて大幅に延ばすことを可能とする。時間の延長は少なくとも2倍、典型的には10倍以上である。
ここで説明した例において、RFパルス・シーケンスは、試料が溶解される前に適用され、溶解ステップのタイミングは115に示されている。
【0024】
図2に示された装置は、試料が溶解された後にRFパルス・シーケンスを適用することができる。
図2の装置は、典型的には超電導である磁石16が磁石3と同軸状に配置されることを除き、図1に示された装置と同様である。磁石16は、それ自体の均一な作用容積15を発生させる。磁石16によって発生する磁場の強度及び均一性は、典型的にはそれぞれ1Tより強く、50ppmより低い。RFコイル6が、ここでは作用領域5ではなく作用領域15内に配置されることにも注意すべきであろう。他の点については全て、図2の装置は図1に示された装置と同じなので、さらに説明はしない。
図2の装置を使用するプロセスは、ステップ108及び110が逆であることを除き、図4を参照して説明されたプロセスと同様である。
【0025】
試料は、従来技術(Ardenkjaer−Larsen他、PNAS、第100巻、第18号、10158−10163頁を参照のこと)に説明されるように、適切なヒータが設けられる場合には、融解プロセスがその融点付近で試料のT1に比べ速い限りは、溶解される代わりに融解されることが理解されるであろう。
【0026】
これらの両方法の重要な態様は、試料が、極めて低い磁場、典型的には地球磁場に暴露されるように、高磁場の影響下から取り出されることであり、これは移送プロセス114で起こることになる。上述のように、これは過分極された核種を安定化させる。
【0027】
MRIの場合においては、安定化された過分極試料は、クライオスタット1から、試料調節ハードウェア20(図3)に移送され、ここで、冷却され、不要な成分(例えばフリーラジカル)を除去するために濾過され、緩衝化され、ヒト又は動物の体内に注入される。次いで、従来のMRI読み出しシステム30が、NMRシグナルが試料から受信されることを可能にする。代替的に、NMR分光の場合においては、過分極試料は解析システムに直接移送される。
【0028】
これらの用途のいずれにおいても、情報を読み出すために、試料は高B0磁場110に暴露され、「凍結された」一重項状態を観察可能なNMRシグナル113に変換する読み出しパルス・シーケンス112が適用され、高磁場適用の後、且つパルス・シーケンス前のエネルギー準位の状態は111に示される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明による方法を実施するための装置の第1の例の概略断面図である。
【図2】図1と同様であるが、本発明による別の方法を実施するための装置の第2の例の概略断面図である。
【図3】試料の過分極、調整及び解析のための構成要素の全体配置を模式的に示す図である。
【図4】図1に示される装置を使用する方法の例を示す流れ図である。
【図5】図4の方法の使用において適切なパルス・シーケンスを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Jカップリングされた少なくとも2つの非整数スピン核種を含む分子構造を含む試料においてDNPを実施する方法であって、適正な強度の均一な磁場に暴露された状態で冷却された固体状態の前記試料を過分極するステップと、前記過分極された試料を溶解又は融解するステップと、前記スピンの化学シフトが前記Jカップリングより確実に大きいように十分な強度の安定した均一な磁場に前記試料が暴露された状態で、前記試料を分極保持RFパルス・シーケンスに供するステップと、前記パルス・シーケンスが前記試料内の前記核スピン・ポピュレーションを非平衡な様式で複数のエネルギー準位の間に再分布させるステップと、その後、前記分子種の緩和時定数T1未満の時間の後、前記核スピン・ポピュレーションを安定した平衡準位に断熱的に移行させるステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記試料が溶媒中で溶解された後に、前記分極保持RFパルス・シーケンスに供されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記試料がまだ固体状態の間に、前記分極保持RFパルス・シーケンスに供されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記核スピン・ポピュレーションを安定した平衡準位に断熱的に移行させる前記ステップが、前記試料を低強度磁場またはゼロ磁場に暴露させるステップを含むことを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記試料を低強度磁場またはゼロ磁場に暴露するステップが、前記試料を低強度磁場が生成される領域に移動させるステップを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記試料が高強度磁場の影響の外に移動されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記核スピン・ポピュレーション移行ステップの際の前記磁場強度が、0.1T未満であり、好ましくは0.0001T未満であることを特徴とする請求項4から請求項6までのいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記核スピン・ポピュレーションを安定した平衡準位に断熱的に移行させるステップが、前記試料を連続波RFパルスに供するステップを含むことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記試料が磁場に暴露された状態で、前記CW RFパルスが適用されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記磁場が高強度であり、典型的には前記分極段階の際に適用される強度と同様であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記過分極ステップの際に適用される磁場が、少なくとも1Tの強度、好ましくは3Tを超える強度を有することを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記過分極ステップの際に適用される磁場が、300ppm未満、好ましくは100ppm未満の均一性を有することを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記分極保持RFパルス・シーケンスの際に適用される磁場が、0.1Tを超える、好ましくは1Tを超える大きさを有することを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記分極保持RFパルス・シーケンスの際に適用される磁場が、前記過分極ステップの際に適用される磁場と実質的に同じ磁場強度を有することを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記分極保持RFパルス・シーケンスの際に適用される磁場が、300ppm未満、好ましくは100ppm未満、最も好ましくは50ppm未満の均一性を有することを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記過分極試料が磁場に暴露された状態で、前記溶解又は融解ステップが起こることを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記溶解又は融解ステップの際に適用される磁場が、1Tを超える、好ましくは3Tを超える強度を有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記過分極プロセスが、動的核分極であることを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
前記方法が、前記安定化された試料を比較的高強度で均一な磁場に供し、NMRシグナルを得るために読み出しパルス・シーケンスを適用するステップをさらに含むことを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記読み出しステップの際に、磁場強度が0.2Tを超える、好ましくは1Tを超えることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記読み出しステップの際に適用される磁場の均一性が、300ppm未満、好ましくは50ppm未満であることを特徴とする請求項19又は請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記安定化された試料が生物学的に許容可能となるように、低強度磁場又はゼロ磁場に供されている間に調整されることを特徴とする請求項1から請求項18までのいずれかに記載の方法。
【請求項23】
前記調整ステップが、濾過、緩衝化及び体温との平衡化のうちの1つ又はそれ以上を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記調整された安定化された試料を、それが造影剤として作用する被検体に供給するステップをさらに含むことを特徴とする請求項22又は請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記被検体がヒト又は動物であることを特徴とする請求項24に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−528961(P2008−528961A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551723(P2007−551723)
【出願日】平成17年11月29日(2005.11.29)
【国際出願番号】PCT/GB2005/004567
【国際公開番号】WO2006/077361
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(507246338)オックスフォード インストルメンツ モレキュラー バイオツールス リミテッド (6)
【Fターム(参考)】