説明

動的表面生成及び画像化を使用する、生物学的及び化学的物質の検出のためのシステム、方法、及び試薬

本発明は、溶液相/懸濁液相の分析フォーマットの利益と固相/側方流動の分析の簡易性を結合した検体の高感度検出技術を記載する。当該分析は、固形支持体としての磁性微粒子を使用して溶液相/懸濁相において実施され得る。続いて、磁性分離が、当該溶液の残留物から検体を分離するために実施され得る。洗浄ステップ後、蛍光シグナルは、磁性粒子表面から直接読み取られ得る。本発明は、蛍光ポリマー超消滅を使用するポータブルバイオ検出システム、及びそれとともに病原体の検出方法もまた記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年1月30日に出願された米国仮出願番号60/540,297号に基づく優先権の利益を主張する。当該仮出願の内容全てを本願明細書中に援用する。
【0002】
本出願は、2001年5月8日に出願された米国特許出願第09/850,074号、及び2003年7月18日に出願された同第10/621,311号に関連する。これらの出願のそれぞれの内容全てを本願明細書中に援用する。
【背景技術】
【0003】
技術分野
本出願は、一般的に病原体の検出のためのシステム及び方法に関し、及び特に蛍光を使用するポータブルバイオ検出器、病原体の検出のためのそのような検出器の使用、及び磁性の固相を使用する分析技術及び試薬に関する。
【0004】
技術背景
自然の原因に起因して環境には様々な病原体が存在する。さらに、世界中のバイオテロの恐れの昨今の増大は、環境中に故意に取り込まされる有害な病原体の早期同定を、ますます緊急優先事項とする。特異的病原体に対する多くの分析法は、専門研究所における使用において有用である一方、野外で訓練を受けていない人材により実施され得る強力で信頼できるシステム及び分析法の必要性が残る。特に、ポータブル(すなわち手持ちサイズ)検出システムであって、エアロゾル、粉末又は液体を含む様々な形態で環境内に存在し得る病原体に対して、素早く、感度よく、そして選択的な分析を実施するために野外で使用できるものの継続的必要性がある。
【発明の開示】
【0005】
本発明の概要
第1態様において、カートリッジは、以下の:
検出貯留槽を定める壁;及び
当該検出貯留槽中の流動体、並びに
当該貯留槽中へのサンプル導入のための引き込み口、
を含み、ここで当該流動体は、以下の:
磁場によりひきつけられ得る粒子状固形支持体、ここで当該粒子状固形支持体の表面が、生物学的作用物質に結合することができる受容体を含み;及び
当該生物学的作用物質に結合することができる蛍光剤を含み、提供される。
【0006】
第2態様において、検出装置は、以下の:
上記セットとしてカートリッジを受容するように改作されたハウジング;
当該カートリッジの検出貯留槽の内面上の光源に作用するように改作された励起光源;及び
当該カートリッジの検出貯留槽の内面からの蛍光発光を検出するように改作された検出器、を含み提供される。
【0007】
第3態様において、サンプル中の生物学的作用物質の存在及び/又は量を検出するためのキットは、以下の:
磁場によりひきつけられ得る粒子状固形支持体を含む第1成分、ここで当該粒子状固形支持体の表面は、当該生物学的作用物質に結合することができる受容体を含み;及び
当該生物学的作用物質が当該受容体に結合するとき、当該生物学的作用物質に結合することができる蛍光剤を含む第2成分、を含み提供される。
【0008】
第4態様において、サンプル中の生物学的作用物質の検出方法は、
当該サンプルを、粒子状固形支持体及び蛍光剤とともに、当該貯留槽を定める壁を含む容器の貯留槽内でインキュベートするステップ、ここで当該粒子状固形支持体は磁場によりひきつけられることができ、当該粒子状固形支持体の表面は当該生物学的作用物質に結合することができる成分を含み、かつ当該蛍光剤は当該生物学的作用物質に結合することができる成分を含む当該ステップ;
サンプル中の固形支持体粒子が磁場によりひきつけられ、それにより、当該容器の表面隣接壁を形成するように、当該容器の壁を通して当該サンプルに磁場を適用するステップ;
当該固形支持体粒子により形成された表面上に光源を作用されるステップ;及び
当該固形支持体粒子により形成された表面より発光される蛍光を検出するステップ;
を含み、ここで、当該検出された蛍光が、当該サンプル中の生物学的作用物質の存在及び/又は量を示す当該方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
詳細な記載
ポータブル(すなわち手持ちサイズ)独立器具であって、空気中、水中又は種々の表面からの綿棒で集めた標本における病原体(例えば、バクテリア、毒素、ウイルス)を検出するために使用され得る当該器具を提供する。本発明の態様において、検出は5分間又はそれ未満で達成され得る。当該検出器は、当該病原体の存在を示す警報を含む。当該装置の潜在的使用者は、緊急要員、及び病院のトリアージ人材を含む。当該バイオ検出装置は、操作のための最小の技術的知見を必要とし、多数の物質を、誤った陽性、及び誤った陰性の低い状態で検出しそして同定できる。
【0010】
いくつかの分析フォーマットが、当該バイオ検出装置に使用され得る。例示的な分析フォーマットは、固相(例えば、微粒子に基づく)分析法を含む。固相分析法は、例えば、蛋白質、及び小分子毒素を検出するために使用され得る。これらの分析法は、検出される当該検体(例えば、毒素)の化学的又は物理的修飾を必要とせず、それ故、生物学的サンプル中に自然に存在するように当該検体の検出を可能とする。固相分析法は、上記の通りであるけれども、溶解性試薬を使用する分析フォーマットもまた使用され得る。
【0011】
当該分析ステップは、使い捨ての処分カートリッジとともに実施され得る。そのような装置は、最低限の訓練を受けた操作者により使用され得、操作者の誘引する間違いの可能性はほとんどない。例示的なポータブルバイオ検出装置を図1に示す。
【0012】
サンプルは、使い捨て処分できるピペットを使用して当該カートリッジの中へ誘導される。当該サンプル量は、例えば50mLとなり得る。当該カートリッジ内のプランジャーは、分析を達成するための流動体の流れを作り出すために使用され得る。
【0013】
1つのバイオ検出器、1又は複数のカートリッジ、及び1又は複数のポジティブ、及び/又はネガティブ・コントロールを含むバイオ検出システムもまた提供される。当該システムコントロールは、当該バイオ検出器の適した機能を保障するために使用され得る。
【0014】
生物学的及び化学的物質の種々の部類の分析法が、提供される。例示的な生物学的物質は、バクテリア(例えば、炭疽菌(Bacillus Anthracis))、毒素(例えば、ブドウ球菌エンテロトキシンB(Staphylococcus Enterotoxin B))、及びウイルス(例えば、インフルエンザ)を非制限的に含む。当該細菌性物質は胞子を形成し得る。例えば、炭疽菌(Bacillus Anthracis)、及びブドウ球菌エンテロトキシンB(Staphylococcus Enterotoxin B)に対する検出カートリッジが、提供される。検出され得る他の例示的物質は、胞子形成細菌、栄養細菌、ウイルス、蛋白毒素、プロテアーゼ、閉塞物質、神経ガス、びらん剤、及び不正使用の薬物を含む、化学的及び生物学的物質である。検出され得る特別な他の例示的物質は、ボツリヌス毒素(Botulinum Toxin)A、B、及びE;Q熱;疫病(ペスト菌);痘疹/天然痘;サリンガス;ホスゲン;VXガス;及びコカインである。さらに、分析法は、酵素、酵素活性、核酸(例えば、DNA)、抗体、及びカフェイン及びコカインの如き小分子の検出のために生成され得る。特定の適用は、炭疽菌(Bacillus Anthracis)、ブドウ球菌エンテロトキシンB(Staphylococcus Enterotoxin B)(SEB)、リシン毒素、及び胞子被膜糖蛋白質の分析法を含む。
【0015】
QTL病原体検出
第1のアプローチは、標的検体に対する受容体(例えば、SEB特異的な、抗体又はペプチド受容体の如きSEB受容体)を含む固形支持体(例えば、粒子)の使用を含む。このアプローチのために、当該固形支持体は、蛍光剤を含まない。一旦当該検体が当該受容体を有する当該固形支持体にさらされると、当該検体に結合する成分を含む蛍光剤(例えば、ポリマーの如き高度蛍光性の標識、もしくは高度吸収性及び蛍光性の集合体を含むSEB抗体)は、当該固形支持体上に捕獲される検体に結合され得る。当該結合された蛍光剤からの蛍光強度の測定は、当該検体の定量的指標を提供する。このアプローチは、炭疽菌(Bacillus Anthracis)、及びSEBを非制限的に含む病原体の感度の良い、特定の、そして定量的な分析法を提供するために使用され得る。
【0016】
増幅された超消光又は蛍光共鳴エネルギー転移(すなわちFRET)を使用する分析法もまた提供される。さらに、共役経由で結合するか(すなわち、結合ポリマー)、非結合ポリマー骨格上にたれさがり及び近傍にあるか(すなわち、染色ペンダントポリマー)のいずれか一連の発色団を含むポリマーは、単離されたモノマー発色団又は染料の蛍光から変化させられる蛍光発光を示す。これらのポリマーが、非常に少量の特定のエネルギー又は電子移動消光剤にさらされ、及び結びつくとき、当該ポリマーからの蛍光は増幅反応(すなわち超消光)に供されることが示される。[1−3,6]このように、1分子につき数百から数千ユニットからなるポリマー又は発色団について、たった数分子の分子消光剤が、当該全ポリマーからの蛍光発光を“消す”又は消光できた。このように、この蛍光発光の増幅消光又は超消光は、単一の電球が除去され又は燃え尽き消えると全て一連のクリスマスツリーのライトが消灯することと非常に類似する。増幅される超消光を使用する分析法は、多くの生物学的標的物質に対して開発される。[1,7−9]これらのバイオ検出分析法は、ポリマー及びポリマー複合体の蛍光発光、及びエネルギー移動又は電子移動消光剤により消光する蛍光に対するそれら特有の高感度に基づく。
【0017】
蛍光ポリマー及びバイオ受容体が、微粒子又は他の固形支持体上の同一場所に配置される分析方法を図2に示す。図2に示されるように、当該検体の当該受容体への結合はポリマー蛍光発光に変化を及ぼさないが、一方、検体消光剤複合体(例えば、消光剤、つなぎ鎖、及び当該受容体のためのリガンドを含むバイオ複合体)の結合は、当該ポリマー蛍光の増幅された超消光をもたらす。
【0018】
第2のアプローチに関して、蛍光ポリマー、及び病原体(例えば、SEB又はBT)に対する受容体が、固形支持体(例えば、微粒子)上の同一場所に配置される。当該ポリマー、及び受容体は、知られた技術を使用して、当該支持体に結合され得る。[1−5,7−10]この型の分析法を、図3に示す。
【0019】
当該受容体は、抗体(ビオチン結合蛋白質のつながりにより当該支持体に固定されるビオチン化抗体)又は分子受容体(例えば、ビオチン化ペプチド)となり得る。SEBに対して、商業用抗体が使用され得、又はSEBに結合するビオチン化ペプチドが合成される。ポリクローナル抗体がSEBを固定した固形支持体に結合することが示される。この“サンドウィッチ分析法”の第1段階において、当該SEB検体は、当該微粒子上に捕獲される。次の段階で、蛍光ポリマーに対するエネルギー移動受容体で機能的にされた第2抗体が、当該ビーズにさらされ、固定されたSEBと“サンドウィッチ”を形成し、当該ポリマー蛍光の消光、及び当該受容体蛍光発光の増感(異なった点では、より長い波長)の双方をもたらす。当該ポリマー蛍光発光、及びエネルギー受容器蛍光のいずれか又は双方が観察され得、そして当該比率が、当該SEBレベルの定量的測定を供給するだろう。
【0020】
動的表面産生及び画像化
いくつかの適用において、当該標的材料は比較的大きい(例えば、小蛋白質毒素とは対照的にナノ粒子又は微粒子)。これらの適用のために、上記のような超消光の使用は、エネルギー移動メカニズムに固有の距離制限に起因して、有効ではない可能性がある。従って、検出技術は、溶液/懸濁液相の分析フォーマットの利益と固相/側方流動の単純性を結合して提供される。この技術は、サンドウィッチ、及び競合分析を非制限的に含むいくつかの異なる分析型に適している。
【0021】
このアプローチを使用するとき、この分析法は、磁性固形支持体(例えば磁性微粒子)を使用して、溶液/懸濁液相において実施され得る。続いて、磁性分離が、当該溶液の残留物から結合した検体を分離するために実施され得る。この手順において、磁性微粒子を含む表面が形成される。洗浄ステップ後、当該蛍光シグナルは、当該微粒子を再懸濁すること、及び溶液中の蛍光を検出するのではなく、磁性微粒子の当該表面から直接的に読みとることができる。
【0022】
図4は、動的表面の産生及び画像化を含む検出システム及び分析法を示す。図4Aに示される通り、カートリッジ・フレーム(A)は、標識溶液(B)中に分散される磁性微粒子を含む検出容器を定義する。当該磁性微粒子は、直接的に又は間接的に蛍光標識(C)に結合され得る。当該標識溶液は過剰に存在する。図4Bに示される通り、第1磁場(D)は、磁性微粒子(E)でコートされた表面を当該検出容器から生成するように、適用される。当該表面が形成された後、第1磁場より強い第2磁場(F)は、磁性微粒子のコーティングを除去するのを避けるための洗浄ステップの準備に適用される。当該分析法は、単一の磁場の強さで実施され得る。このステップは図4Cに示される。当該洗浄が生じるにつれて、当該標識溶液は、当該検出容器中洗浄溶液(G)により置換される。一旦当該標識溶液が除去されたら、当該表面又は磁性微粒子のコーティングは、画像化され得る。図4Dに示されるように、画像化の間、励起光源(H)が、磁性微粒子のコーティング上に焦点を合わされ、さらに当該コーティングの表面(I)から発光される蛍光が、シグナルとして集められる。
【0023】
例えば、検体存在中、当該磁性微粒子への当該蛍光標識の結合が生じ得る。例えば、当該蛍光標識は、当該検体に結合する成分に結合され得る。当該サンプル中の当該検体は、順々に当該磁性微粒子の表面上で受容体に結合し得る。その結果、検体が当該サンプル中に存在するとき、磁性微粒子は蛍光的に標識される。従って、当該サンプル中の検体の存在は、増加された蛍光発光をもたらす。
【0024】
さらに、当該標識溶液は、蛍光標識された検体又は検体代用物を含む。サンプルが当該容器中に添加されたとき、当該サンプル中の検体は、当該磁性微粒子上の検体結合部位に対して、当該標識された検体と競合する。その結果、当該サンプル中の検体の存在は、低減された蛍光発光をもたらす。
【0025】
上記動的表面及び画像化技術の1つの利益は、溶液/懸濁液相の使用が最適な動的条件を保証し、さらに当該磁性微粒子コーティングの形成が当該検体を集結し、分析感受性における著しい改善をもたらすことである。この技術の他の利益は、当該表面が動的に形成され、そして、ナイロン、及びニトロセルロース膜を一般的に利用する側方流動分析法においてしばしば直面する非特異的結合問題と同じことを示さない。
【0026】
蛋白毒素、及び細菌を含む病原体の検出に対する、高感受性システム及び分析法を、本明細書中に記載する。特に、持ち運びできるバイオセンサーが、危険な病原体の素早い、現場での検出を可能とするように提供される。検出に使用される化学反応の単純性及び堅牢性に起因して、これらの技術は、新たなバイオ脅威物質が発生するとき、それらに容易に適用され得る。
【0027】
例示的な分析フォーマット
動的表面生成及び画像化の例示的適用は、当該蛍光剤及び当該磁化可能材料のそれぞれが受容体を有しているサンドウィッチ・イムノアッセイである。例示的な受容体は、抗体(例えば、モノクローナル、ポリクローナル、1本鎖又は抗体断片)、オリゴマーのアプタマー(例えば、DNA、RNA、合成オリゴヌクレオチド)、糖、脂質、ペプチド、官能基結合蛋白質(ビオチン結合蛋白質、リン酸塩結合蛋白質)、DNA、RNA、合成オリゴヌクレオチド、金属結合複合体、又は他の分子又は複合体に対する特異的親和力を有する、天然又は合成いずれかの分子又は複合体を非制限的に含む。さらに、当該受容体は、特定の標的材料(例えば、化学的又は生物学的物質)に対する特異的親和力を有する。蛍光剤−標的−磁化可能材料複合体の産生に関して、当該溶液は、磁性化され、そして洗浄され得、当該標的がサンプル中に存在した場合には蛍光剤のみを含む沈殿物を作り出す。この型の分析法を、図5に概略的に示す。
【0028】
他の例示的な直接的検出戦略は、当該蛍光剤又は磁化可能な材料のいずれかが、着目の抗体に対する抗原を含む場合の抗体力価分析法である。この態様において、当該抗原が結合されない検出材料(すなわち、当該蛍光剤又は当該磁化可能な材料のいずれか)は、着目の当該抗体を産生される当該動物種により産生される抗体に特異的な抗体と連結され得る。その中に着目の当該抗体が存在するサンプルが、これらの検出材料を含む溶液とインキュベートされるとき、着目の当該抗体は、当該磁性材料及び当該蛍光剤と複合体を形成し得る。結果として、蛍光シグナルは、着目の抗体が当該サンプル中に存在するとき、動的表面産生及び画像化分析方法において検出され得る。この型の分析方法を、図6に概略的に示す。
【0029】
図5に記載される技術は、2つの手段の内1つを使用する適用に基づく、FRET又は超消光することのいずれかに修正され得る。第1に、図7に示されるような当該標的に対する認識要素を有する感光性発光体となり得るか、又はなり得ない消光剤を含む第3検出成分の添加を含む。第2手段において、当該磁性化材料が、図8に示されるように、感光性発光体として作用し得るか又はし得ない消光剤(例えば、組み込まれた又は結合された消光剤)を含む。これらの発光性放出手段において、洗浄ステップは、当該シグナルを消失させるために必要ではない。しかしながら、もし消光剤のみが使用されるならば、洗浄ステップは、非結合の消光剤に起因するバックグラウンドを低減するために使用され得る。
【0030】
代替適応は、構造的改良の如き化学的又は生物学的変化を測定することを含む。様々な例示的分析フォーマットを以下に記載する。
【0031】
化学的又は生物学的な成分の付加又は除去
適用のこの型の例は、ホスファターゼ、及びキナーゼによるリン酸基の付加又は除去を測定することである。例示的な出発物質は、リン酸化反応のための部位を有するビオチン化ペプチド、共有結合されるビオチン結合蛋白質(例えば、アビジン)を有する蛍光剤、及び共有結合されるリン酸結合蛋白質を有する磁性化され得る材料を含む。この型の分析方法を、図9の反応スキームAに概略的に示す。
【0032】
共役/非共役の結合複合体/結合又は解離/結合破壊
例示的に適用されるこの型の分析方法は、プロテアーゼによるペプチドの開裂、又はDNAリガーゼによるDNA鎖のライゲーションを測定する。例示的な出発物質は、ビオチン結合蛋白質(例えばアビジン)を含む消光剤とビオチン結合蛋白質(例えばアビジン)を含む磁性材料との間に、プロテアーゼ認識部位を有する、2つのビオチンを含むペプチドを含む。当該ビオチン結合蛋白質は、当該蛍光剤、及び/又は当該磁性材料と共役結合し得る。
【0033】
複合体/結合を含むこの型の分析方法を、図9の反応スキームBに概略的に示し、ここで複合体/結合は、蛍光剤/磁性材料複合体の形成さえもたらす。
【0034】
化学的又は生物学的な修飾又は折りたたみ
この型の適用は、天然の折りたたみ蛋白質に対する抗体による蛋白質のリフォールディング過程の測定を含む。しかしながら、この型の適用は、リフォールディング過程に対して限定されず、いずれかの検出可能な化学的又は生物学的な成分も含む。例示的な出発材料は、共役的に結合されるビオチンを有する非折りたたみ蛋白質、当該蛍光剤と共役的に結合され得るビオチン結合蛋白質(例えば、アビジン)を含む蛍光剤、及び当該天然折りたたみ蛋白質に対する抗体を含む磁性材料を含む。
【0035】
この型の分析方法を、図9の反応スキームCに概略的に示す、ここで折りたたみ(丸形から三角形への転換により当該図内に示す)は、当該磁性材料に結合する当該抗体による当該蛋白質の認識をもたらし、その結果、蛍光剤/磁性材料複合体の形成をもたらす。
【0036】
多重受容体を含む複合体の産生
例示的分析方法は、多重受容体を含む複合体が産生される分析方法である。この型の例示的分析法は、DNA3重鎖形成を含む。例示的出発材料は、それぞれ標的核酸に対する親和力を有し、及びそれぞれビオチン成分をも含む、第1及び第2核酸、及びそれぞれビオチン結合蛋白質(例えば、アビジン)を含む蛍光剤及び磁性材料を含む。当該ビオチン結合蛋白質は、当該蛍光剤、及び/又は当該磁性材料と共役的に結合され得る。この型の分析方法を、図10に概略的に示す。
【0037】
上記分析方法、及びフォーマットは、磁性微粒子(すなわち、沈殿物)の表面が、励起源と検出器の双方で焦点を当てられ得るように産生される、いずれのシステムに一般的に適用され得る。例えば、当該分析方法は、以下に記載されるようなプレートリーダー上で実施され得る。第1に、当該プレート上のサンプルは、当該プレートのウェルの下に磁石を配置し、当該ウェルの底の特定の配置に磁化沈殿物の形成を可能とするラックの使用を通して磁化される。次いで、当該サンプルは洗浄される。当該プレートリーダーの光源、及び当該プレートリーダーの検出器は、次いで、形成された沈殿物が蛍光出力のために励起され及び測定されるように、光学的に焦点を合わされる。
【0038】
上記戦略は、磁石が正しい位置に置かれ沈殿物を形成し、及び光源及び検出器が、励起するために焦点を合わせられ、そして当該沈殿物からの発光を集収し得る、いずれのチップに基づく適用において使用され得る。
【実施例】
【0039】
炭疽菌(Bacillus Anthracis)、リシン(トウゴマの実の毒素)、及びブドウ球菌エンテロトキシンB(Staphylococcus Enterotoxin B)のための検出及び定量化分析方法が、動的表面産生及び画像化方法の使用により開発される。この分析方法の実施のための装置を、図11A及び11Bに示す。図11Aに示す通り、当該分析方法は、検出材料(すなわち、病原体の受容体を有する蛍光剤、及び当該病原体の受容体を有する磁性材料)であらかじめ搭載されたカートリッジを使用し得る。これらの検出材料を、長期保管用の乾燥形態で供給し得る。洗浄溶液を含む洗浄シリンジ(図11Aに示す大きい方のシリンジ)を、当該カートリッジ内に挿入し得る。検査用の着目の材料を含むサンプルを、綿棒で塗るキット又は希釈のいずれかを通して、サンプル用溶媒中に供給し、次いで、サンプル用シリンジ(図11Aに示す小さい方のシリンジ)の中へ収集し得る。次いで、当該サンプル用シリンジを、当該カートリッジの中へ挿入する。次いで、当該サンプルを、当該サンプル用シリンジのバレルを押し下げることにより当該検出材料に添加する。次いで、当該カートリッジを、1分間振り動かす(このステップは、胞子分析より毒素分析のための方が重要ではない)。次いで、当該カートリッジを、図11Bに示す通り、2分間のインキュベーション時間のために当該検出器ユニットの中に挿入する。この時間の間、当該磁性材料を、磁性化し、着目の当該生物学的作用物質の存在下における当該蛍光剤を表示する表面を作り出す。発光蛍光の励起、及び回収後、当該結果(例えば、標的存在又は標的不存在)が、使用者に入手される。発光蛍光の励起、及び回収は、5秒間で達成される。当該分析に必要な総時間は、約3.5分間である。
【0040】
動的表面産生、及び画像化を使用して回収されたデータを、図12〜16に示す。
【0041】
検出限界を、以下のように図12〜14に示すデータから決定した。
標的 検出限界
炭疽菌 約5,000胞子
リシン <5ng
SEB <0.1ng
【0042】
重曹、コーンスターチ、小麦粉、及びアリゾナ・テスト・ダストの干渉を、図15〜17に示す通り検査し、当該分析の限定効果を決定し、そして陽性シグナル(すなわち、偽陽性)は生じなかった。しかしながら、シグナル変化は、いくつかの干渉の存在下において生じ得る。しかしながら、使用された濃度(すなわち、100μg/mLの干渉濃度であって、そしてそれは使用された当該毒素検体の100,000倍濃度である。)で、完全に当該分析を阻害した検査材料はなかった。
【0043】
炭疽菌(Bacillus Anthracis)の最近傍の胞子を、図16に示されるように炭疽菌分析フォーマットにおいて検査し、そして、1回の分析あたり100万個の胞子レベルでさえ、これらの胞子で陽性シグナルを示したものはなかった。
【0044】
このように、動的表面の産生、及び画像化により創出される分析方法は、感度がよく、特異的でもある。さらに、検出材料の混合物は、多様な病原体の多重化分析を創出可能である。これは多数の方法において実施され得るが、最も単純なものは、2つの検出器をともに混合すること、又は当該蛍光剤及び磁化可能材料の多重受容体を加えることにより多重検出器を創出することである。これらの2つの手段の後者は、得られる結果が標的A又はBのいずれかが存在することとなる単一色分析法となり得、一方前者の手段(多重検出器)は、もしAが存在するなら、蛍光の一方の色が存在し、もしBが存在するなら、蛍光の他のもう一方の色が存在するような多様色の分析法となり得る。この態様において、当該蛍光剤は、異なる色のものである。
【0045】
例示的分析フォーマットを、図18A〜18Dに示す。図18Aに示す通り、胞子を、磁性微粒子、及び蛍光標識であって、双方が標的生物学的作用物質(胞子として示される)に結合するものを含むQTL検出溶液と混合する。図18Bに示す通り、当該検出材料(すなわち、当該磁性微粒子、及び蛍光標識)が、混合及びインキュベーションの間に、胞子に結合する。次いで、当該溶液を、図18Cに示す通り磁性化する。磁場の適用が、当該表面にひきつけられる、結合及び非結合磁性材料をもたらす。次いで、溶液中の非結合蛍光標識の残留物を、図18Dに示す通り洗浄して除去する。当該励起された表面により発光される蛍光は、当該サンプル中の当該標的生物学的作用物質の存在、及び/又は量を示唆する。
【0046】
前述の明細書が、実例目的で提供される実施例を伴い、本発明の本質を教示する一方、本発明の範囲から逸脱することなく、形式及び詳細の様々な変化を作り出し得ることが、この開示を読む当業者により理解されうるだろう。
【0047】
【表1】

【表2】

【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】図1は、その中に挿入されるバイオ検出カートリッジを示すバイオ検出装置の説明図である。
【図2】図2は、検体・消光剤複合体の結合が、ポリマー蛍光の増加された超消光をどのようにもたらすのか、一方、当該受容体への標識されていない検体の結合は、ポリマー蛍光における不変をどのようにもたらすのかを表すように、蛍光ポリマー、及びバイオ受容体が、固形支持体(すなわち、微粒子)上の同一場所に配置される分析法を示す。
【図3】図3は、蛍光ポリマー、及びブドウ球菌エンテロトキシンB(Staphylococcus Entherotoxin B)(SEB)の受容体が固形支持体上の同一場所に配置され、消光剤で標識された抗体の付加が当該検体(すなわち、蛋白質トキシンSEB)に存在する蛍光の増幅された超消光をもたらすような分析法を示す。
【図4】図4(A〜D)は、磁性の固形相を使用し、磁性分離を経由する動的表面生成、及び得られた表面の画像化を含む検出システムを示す。
【図5】図5は、標的生物学的作用物質を結合することができる受容体をそれぞれ含む蛍光剤、及び磁性粒子を使用する、当該標的生物学的作用物質の分析法の概略図である。
【図6】図6は、一方は、標的抗体に対する抗原を含み、他方は当該標的抗体に対する受容体を含む、蛍光剤、及び磁性粒子を使用する、当該抗体の分析法の概略図である。
【図7】図7は、当該標的のための認識要素を有する消光剤/感作発光体を含む第3検出成分を使用する、標的生物学的作用物質に対するFRET又は超消光分析法の概略図である。
【図8】図8は、感作発光体として作用し得るか又はし得ない消光材料を組み込まれた又は連結された磁化できる材料を使用する、標的生物学的作用物質に対するFRET又は超消光分析法の概略図である。
【図9】図9は、様々な分析法の概略図を示し、ここで当該様々な方法は、以下の: ホスファターゼ、及びキナーゼのリン酸基の付加又は除去が、観察される分析法(反応スキームA); プロテアーゼによるペプチドの開裂、又はDNAリガーゼによるDNA鎖のライゲーションが観察される分析方法(反応スキームB);及び 天然の折りたたみ蛋白質に対する抗体による当該蛋白質の再折りたたみ過程が観察される分析方法(反応スキームC)、である。
【図10】図10は、標的に対する親和力をそれぞれ有し、そしてビオチン成分をそれぞれ含む第1、2核酸試薬、及びビオチン結合蛋白質をそれぞれ含む蛍光剤及び磁性粒子を使用するDNA3重鎖形成を含む当該標的核酸の分析方法の概略図である。
【図11A】図11Aは、検出器に使用され得る反応カートリッジの概略図である。
【図11B】図11Bは、組み入れられた図11Aの反応カートリッジを示す検出器の概略図である。
【図12】図12は、炭疽菌(Bacillus Anthracis)サンプルにおける、胞子数の機能として測定された蛍光を示す棒グラフである。
【図13】図13は、SEBの病原体濃度の機能として測定された蛍光を示す棒グラフである。
【図14】図14は、リシンの病原体濃度の機能として測定された蛍光を示す棒グラフである。
【図15】図15は、干渉を含むサンプルと炭疽菌(Bacillus Anthracis)胞子と比較した種々の干渉を含むサンプルの測定された蛍光を示す棒グラフである。
【図16】図16は、これらのサンプルの内1つも炭疽菌(Bacillus Anthracis)分析法において陽性シグナルを創出することがなかったことを例証する、炭疽菌(Bacillus Anthracis)以外のバシラス属胞子の高濃度を含むサンプルの測定された蛍光を示す棒グラフである。
【図17】図17は、干渉を含むサンプルとリシンと比較した種々の干渉を含むサンプルの測定された蛍光を示す棒グラフである。
【図18A】図18Aは、胞子が、双方ともに標的生物学的作用物質に結合することができる磁性微粒子及び蛍光標識と混合される分析法の概略図である。
【図18B】図18Bは、混合、及びインキュベーションの間に、当該磁性微粒子、及び当該蛍光標識が、胞子に結合する分析法の概略図である。
【図18C】図18Cは、当該溶液が磁化され、磁化された表面にひきつけられる結合、及び非結合磁性材料が得られる分析法の概略図である。
【図18D】図18Dは、当該溶液中に残存する非結合蛍光標識が、洗浄され除去される分析法の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出貯留槽を定める壁;及び
当該検出貯留槽中の流動体、並びに、
前記貯留槽中へのサンプル導入のための引き込み口、
を含むカートリッジであって、ここで当該流動体は:
磁場によりひきつけられ得る粒子状固形支持体、ここで当該粒子状固形支持体の表面が生物学的作用物質に結合することができる受容体を含み;及び
前記生物学的作用物質に結合することができる蛍光剤を含む、前記カートリッジ。
【請求項2】
前記検出貯留槽中の前記流動体の流れを作り出すように改作されたプランジャーをさらに含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記蛍光剤が、前記蛍光剤と結合したとき消光剤が、当該蛍光剤より発光される蛍光の増幅された超消光を可能とするように、互いに会合する複数の蛍光剤種を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記生物学的作用物質が、ブドウ球菌エンテロトキシンB(Staphylococcus Enterotoxin B)、ボツリヌス毒素(Botulinum Toxin)、又は炭疽菌(Bacillus Anthracis)である、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記粒子状固形支持体が、微粒子である、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記粒子状固形支持体が、前記粒子状固形支持体及び蛍光剤が前記生物学的作用物質に結合するとき当該蛍光剤から発光される蛍光を消光できる消光剤を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記消光剤が、蛍光を発光する、請求項6に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記検出貯留槽中の前記流動体が、前記生物学的作用物質が前記粒子状固形支持体及び前記蛍光剤に結合するとき当該生物学的作用物質に結合することができる消光剤をさらに含み、ここで、前記消光剤が、前記蛍光剤に会合するとき当該蛍光剤より発光される蛍光を消光することができる、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項9】
以下の:
前記カートリッジを受容するように改作されたハウジング;
前記カートリッジの検出貯留槽の内表面上の光源に作用するように改作された励起光源;及び
前記カートリッジの検出貯留槽の内表面からの蛍光発光を検出するように改作された検出器、
を含む検出装置。
【請求項10】
前記生物学的作用物質が前記検出貯留槽中に存在するとき、シグナルに適合して変化させられるインジケーターをさらに含む、請求項9に記載の検出装置。
【請求項11】
生物学的作用物質が前記検出貯留槽中に存在するとき、前記インジケーターが、音が鳴るアラームである、請求項9に記載の検出装置。
【請求項12】
前記検出貯留槽中の流動体に、当該容器の壁を通して、磁場を適用するように改作された磁場発生装置をさらに含む、請求項9に記載の検出装置。
【請求項13】
前記磁場発生装置が、少なくとも2つの異なる強さの磁場を発生し得る、請求項12に記載の検出装置。
【請求項14】
前記貯留槽から流動体を取り出すための引き出し口をさらに含む、請求項9に記載の検出装置。
【請求項15】
サンプル中の生物学的作用物質の存在及び/又は量を検出するためのキットであって、以下の:
磁場によりひきつけられ得る粒子状固形支持体を含む第1成分、ここで前記粒子状固形支持体の表面は、前記生物学的作用物質に結合することができる受容体を含み;及び
前記生物学的作用物質が前記受容体に結合するとき当該生物学的作用物質に結合することができる蛍光剤を含む第2成分、
を含む前記キット。
【請求項16】
前記粒子状固形支持体が、微粒子である、請求項15に記載のキット。
【請求項17】
前記生物学的作用物質が、ブドウ球菌エンテロトキシンB(Staphylococcus Enterotoxin B)、ボツリヌス毒素(Botulinum Toxin)、又は炭疽菌(Bacillus Anthracis)である、請求項15に記載のキット。
【請求項18】
請求項15に記載のキットであって、以下の:
前記生物学的作用物質が前記受容体及び前記蛍光剤に結合するとき、当該生物学的作用物質に結合することができる消光剤を含む第3成分をさらに含み、ここで前記消光剤が前記蛍光剤に結合するとき、当該蛍光剤より発光される蛍光を消光することができる、前記キット。
【請求項19】
前記蛍光剤が、前記消光剤が前記蛍光剤に結合するとき当該蛍光剤より発光された蛍光の増幅超消光を可能とするように、互いに会合する複数の蛍光剤種を含む、請求項18に記載のキット。
【請求項20】
前記消光剤が、蛍光を発光する、請求項18に記載のキット。
【請求項21】
前記粒子状固形支持体が、前記粒子状固形支持体及び蛍光剤が前記生物学的作用物質に結合するとき、当該蛍光剤により発光される蛍光を消光することができる消光剤を含む、請求項15に記載のキット。
【請求項22】
前記消光剤が、蛍光を発光する、請求項21に記載のキット。
【請求項23】
サンプル中の生物学的作用物質の検出方法であって、以下のステップ:
当該サンプルを、粒子状固形支持体及び蛍光剤とともに、貯留槽を定める壁を含む容器の貯留槽中にインキュベートするステップ、ここで上記粒子状固形支持体は、磁場によりひきつけられることができ、上記粒子状固形支持体の表面は、前記生物学的作用物質に結合することができる成分を含み、かつ、上記蛍光剤は、上記生物学的作用物質に結合することができる成分を含む;
前記サンプル中の固形支持体粒子が磁場によりひきつけられ、それにより、前記容器の壁に隣接する表面を形成するように、当該容器の壁を通して当該サンプルに磁場を適用するステップ;
前記固形支持体粒子により形成された表面上に光源を作用させるステップ;及び
前記固形支持体微粒子により形成された表面より発光される蛍光を検出するステップ、
を含み、ここで前記検出された蛍光が前記サンプル中の生物学的作用物質の存在及び/又は量を示す、前記方法。
【請求項24】
磁場を適用した後、かつ、光源を作用させる前に、前記固形支持体粒子により形成された表面を洗浄するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
磁場を適用した後、かつ、洗浄の前に、当該適用された磁場の強さを増大させるステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記生物学的作用物質が前記粒子状固形支持体及び前記蛍光剤に結合するとき、当該生物学的作用物質に結合することができる消光剤とともに前記サンプルをインキュベートするステップをさらに含み、ここで前記消光剤が、前記蛍光剤に結合するときの当該蛍光剤より発光される蛍光を消光することができる、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記消光剤が、前記蛍光剤に結合するとき当該蛍光剤より発光される蛍光の増幅超消光を可能とするように、互いに会合する複数の蛍光剤種を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記消光剤が蛍光を発光することができ、並びに検出が前記消光剤から発光される蛍光を検出し、そして場合により、前記蛍光剤より発光される蛍光を検出することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
検出が、前記蛍光剤より発光される蛍光を検出することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記粒子状固形支持体が、前記粒子状固形支持体及び蛍光剤が前記生物学的作用物質に結合するとき当該蛍光剤より発光される蛍光を消光することができる消光剤を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記消光剤が、蛍光を発光する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記粒子状固形支持体の表面が、第2の生物学的作用物質に結合することができる第2の成分を含み、そして前記蛍光剤が、前記第2の生物学的作用物質が前記粒子状固形支持体に結合するとき当該第2の生物学的作用物質に結合することができる第2の成分を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項33】
請求項23に記載の方法であって、以下のステップ:
前記サンプルを、前記貯留槽内で、第2粒子状固形支持体、及び第2蛍光剤とともにインキュベートするステップ、ここで、上記第2粒子状固形支持体が、磁場によりひきつけられることができ、上記第2粒子状固形支持体の表面が、上記第2生物学的作用物質に結合することができる成分を含み、そして上記第2蛍光剤が、上記第2生物学的作用物質が上記粒子状固形支持体に結合するとき当該第2生物学的作用物質に結合することができる成分を含む、
をさらに含み、ここで、
前記第2蛍光剤より発光される蛍光が、前記蛍光剤より発光されたものと区別されることができ;
前記蛍光剤より発光される蛍光が、前記サンプル中の生物学的作用物質の存在及び/又は量を示し、そして前記第2蛍光剤より発光された蛍光が、前記サンプル中の第2生物学的作用物質の存在及び/又は量を示す、前記方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図18D】
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【公表番号】特表2007−519933(P2007−519933A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551494(P2006−551494)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2005/002698
【国際公開番号】WO2005/074541
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(506197897)キューティーエル バイオシステムズ リミティド ライアビリティ カンパニー (2)
【Fターム(参考)】