説明

勤務情報管理装置

【課題】各時間帯や各日にちに必要な人数が確保されているか否かが視覚的に分かる勤務情報管理装置を提供する。
【解決手段】データを入力するキーボード11と、社員の個人情報を記憶する第1記憶部21と、各社員毎に対応する勤務時間を記憶する第2記憶部22と、第3記憶部23と、キーボード11によって入力される勤務時間帯に対する人数の割付条件と第1,第2記憶部21,22に記憶されたデータとに基づいて各日にちごとに勤務する社員の割り振りを行って第3記憶部23に記憶させる演算処理手段12と、第1,第2,第3憶部21〜23に記憶されたデータの内容を表示するディスプレイ13とを備え、第3記憶部23に記憶された社員の割振情報に基づいて、一日における各社員の勤務時間帯を棒グラフで作成してディスプレイ13に表示するとともに、各時間ごとに予め決められた必要な人数以下となる時間帯があるとき、その時間帯を色分け表表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、勤務時間表や勤務日程表を棒グラフで示す勤務情報管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、個人別に勤務時間帯を棒グラフで表示する勤務情報管理装置が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
かかる勤務情報管理装置は、勤務者の勤務予定時間を入力すると、各勤務者の数日分の勤務予定時間を棒グラフにして表示部に表示し、勤務時間帯を視覚的に分かり易くしたものである。
【特許文献1】特開平9−161113号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような勤務情報管理装置にあっては、各勤務者の勤務時間帯は視覚的に分かり易いが、各時間帯に必要な人数が確保されているか否かが分かりづらいという問題があった。
【0005】
この発明の目的は、各時間帯や各日にちに必要な人数が確保されているか否かが視覚的に分かる勤務情報管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、データを入力する入力手段と、この入力手段によって入力される社員の個人情報を記憶する第1記憶部と、前記入力手段によって入力される各社員毎に対応する勤務時間を記憶する第2記憶部と、第3記憶部と、前記入力手段によって入力される勤務時間帯に対する人数の割付条件と第1,第2記憶部に記憶されたデータとに基づいて各日にちごとに勤務する社員の割り振りを行って前記第3記憶部に記憶させる演算処理手段と、前記第1,第2,第3記憶部に記憶されたデータの内容を表示する表示手段とを備えた勤務情報管理装置であって、
前記第3記憶部に記憶された社員の割振情報に基づいて、一日における各社員の勤務時間帯を棒グラフで作成して表示手段に表示するとともに、各時間ごとに予め決められた必要な人数以下となる時間帯があるとき、その時間帯を識別可能に表示することを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、データを入力する入力手段と、この入力手段によって入力される社員の個人情報を記憶する第1記憶部と、前記入力手段によって入力される各社員の出勤日を記憶する第2記憶部と、第1,第2記憶部に記憶されたデータの内容を表示する表示手段と、演算処理手段とを備えた勤務情報管理装置であって、
前記演算処理手段は、所定期間内における各社員の出勤日を棒グラフで作成して表示手段に表示するとともに、各日にちごとに予め決められた必要な人数以下となる日があるとき、その日を識別可能に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、予め決められた必要な人数以下となる時間帯や日にちがあると、その時間帯やその日が識別可能に表示されるので、各時間帯や各日にちに必要な人数が確保されているか否かが視覚的に分かる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、この発明に係わる勤務情報管理装置の実施の形態である実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0010】
図1はパーソナルコンピュータなどから構成される勤務情報管理装置10の構成を示したブロック図である。図1において、11はデータを入力するキーボード(入力手段)、20はキーボード入力手段によって入力されたデータや勤務表などを作成する際に必要な表データ等を記憶した記憶手段であり、この記憶手段20は第1〜第4記憶部21〜24を有している。12は入力されたデータや記憶手段20に記憶されているデータなどに基づいて勤務表や棒グラフなどを作成する演算処理手段、13は演算処理手段12によって作成された勤務表や棒グラフや記憶手段に記憶されたデータなどを表示するディスプレイ(表示手段)である。
【0011】
次に、この勤務情報管理装置10の動作を図7に示すフロー図を参照しながら説明する。
【0012】
先ず、ディスプレイ13に図2に示す社員マスタ画面30を表示させる。このマスタ画面30の左側の各項目の欄に必要なデータ(個人情報)を入力していく(ステップ1)。例えば、マシン番号の項目欄31にタイムレコーダのマシン番号、カード番号の項目欄32にタイムカードの番号、社員番号の項目欄33に社員番号、氏名欄34に社員の氏名、所属グループ名の項目欄35に所属グループ名(ここでは例えば介護A〜Cのいずれか)等を入力する。
【0013】
これら入力により、表36の各項目に入力したデータが表示される。必要なデータの入力が終了したら、その表36とともにその内容を第1記憶部21に登録させる。
【0014】
この後に、図3に示す勤務体系マスタ画面40をディスプレイ13に表示させる。
【0015】
ステップ2では、勤務表作成に必要なシフト名称、出勤・退勤時間、残業時間を入力する。この入力はマスタ画面40の各項目の欄にデータを入力していくことにより行う。例えば、マスタ画面40のマーク41をクリックすると、「早番」,「遅番」,「公休」などのシフトの名称が表示部42に表示され、この表示部42に表示された名称を選択し、この選択した名称が表示欄43に表示される。そして、この名称を確定することによりシフト名称を入力するものである。そして、これら入力したデータを第2記憶部22に登録する。
【0016】
ステップ3では、シフト割付条件、すなわち早番は1日2人、遅番の翌日は早番勤務なしなどの条件を入力する。この入力により、演算処理手段12は第1記憶部21と第2記憶部22に記憶されたデータに基づいて、勤務シフトの割り振りを行い、この割り振りを行った勤務表50の画面51を図4に示すようにディスプレイ13に表示するとともに第3記憶部23に登録する(ステップ4)。
【0017】
画面51には、勤務表50の右側に個人毎のシフト回数表53と、勤務表50の下側に各シフト毎に対する日毎の割付人数表54が表示される。
【0018】
オペレータは、シフト回数表53と割付人数表54と必要な人数を示した人数表55とを見ながら勤務表50の修正を行う。例えば、必要人数表55の早番には4名が記載されており、この4名が各日にちに必要な人数であり、オペレータはこの人数(4人)に達していない日にち、例えば8日(日曜日)は早番が3名であり、1名不足しているので、その8日の公休の人を早番に入れて修正するものである。同様にして、人数が不足している12日,15日,21日の修正も行う。
【0019】
また、必要な人数に達していない日にちは色分け表示され、その日にちが一目で分かるようになっている。
【0020】
そして、その修正が終わったらその修正した内容を第3記憶部23に登録する。
【0021】
この修正の登録の後、勤務人数日毎一覧の作成を選択すると、ステップ5へ進み、ステップ5では、演算処理手段12は図5に示すように各社員の勤務時間帯を棒グラフで作成してディスプレイ13に表示する。そして、棒グラフの表60の下にはそれぞれの時間帯毎に勤務する人数が表示され、その下にはさらにその時間帯に必要な人数(予定人数)が表示されるとともに第4記憶部24に登録される。ここでは、棒グラフGは例えば赤色で表示され、その棒グラフの背景は例えば白色である。
【0022】
そして、必要な人数に満たない時間帯があると、その時間帯は他の色と異なる色で表示される。ここでは、0時から7時までの時間帯は勤務する人がゼロであり、その時間帯の予定人数は1人であることにより、その時間帯は予定人数より少ない。このため、0時から7時までの時間帯は背景の色と異なる例えばクリーム色で表示される。
【0023】
また、棒グラフGが示されている時間帯(7時〜23時)で、予定人数より少ない時間帯があれば、例えば8時から9時までの時間帯が予定人数より少ない場合、図6に示すように、その時間帯の背景をクリーム色で表示する。
【0024】
このように、人数の足りない時間帯が背景と異なる色で表示されるので、その時間帯が人目で分かる。
【0025】
このため、図4に示す勤務表50の再度の修正を速やかに且つ適正に修正することができることになる。
【0026】
勤務表50の再度の修正を行う場合には、ステップ6からステップ4へ戻ることになり、修正がない場合には終了することになる。
【0027】
上記実施例では、必要な人数に満たない時間帯や日にちを色分け表示しているが、これに限らず例えば、柄を変えたり点滅表示や反転表示などで行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】この発明に係わる勤務情報管理装置の構成を示したブロック図である。
【図2】社員マスタ画面の一例を示した説明図である。
【図3】勤務体系マスタ画面の一例を示した説明図である。
【図4】勤務表の一例を示した説明図である。
【図5】棒グラフの表の一例を示した説明図である。
【図6】他の例の棒グラフを示した説明図である。
【図7】勤務情報管理装置の処理動作を示したフロー図である。
【符号の説明】
【0029】
10 勤務情報管理装置
11 キーボード(入力手段)
12 演算処理手段
13 ディスプレイ(表示手段)
21 第1記憶部
22 第2記憶部
23 第3記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを入力する入力手段と、この入力手段によって入力される社員の個人情報を記憶する第1記憶部と、前記入力手段によって入力される各社員毎に対応する勤務時間を記憶する第2記憶部と、第3記憶部と、前記入力手段によって入力される勤務時間帯に対する人数の割付条件と第1,第2記憶部に記憶されたデータとに基づいて各日にちごとに勤務する社員の割り振りを行って前記第3記憶部に記憶させる演算処理手段と、前記第1,第2,第3記憶部に記憶されたデータの内容を表示する表示手段とを備えた勤務情報管理装置であって、
前記第3記憶部に記憶された社員の割振情報に基づいて、一日における各社員の勤務時間帯を棒グラフで作成して表示手段に表示するとともに、各時間ごとに予め決められた必要な人数以下となる時間帯があるとき、その時間帯を識別可能に表示することを特徴とする勤務情報管理装置。
【請求項2】
データを入力する入力手段と、この入力手段によって入力される社員の個人情報を記憶する第1記憶部と、前記入力手段によって入力される各社員の出勤日を記憶する第2記憶部と、第1,第2記憶部に記憶されたデータの内容を表示する表示手段と、演算処理手段とを備えた勤務情報管理装置であって、
前記演算処理手段は、所定期間内における各社員の出勤日を棒グラフで作成して表示手段に表示するとともに、各日にちごとに予め決められた必要な人数以下となる日があるとき、その日を識別可能に表示することを特徴とする勤務情報管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−102470(P2007−102470A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−291284(P2005−291284)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【出願人】(000006301)マックス株式会社 (1,275)
【Fターム(参考)】