説明

包みのラベル付け、搬送、および仕分けの方法、ならびに装置

コンベヤベルトに沿って移動する包みを走査してラベルを付けるように構成された装置の使用を含む、装置および該装置を使用する方法が提供される。本発明の装置は、間に隙間を挟んで位置決めされた第1および第2の隣り合うコンベヤを含み、隙間は、包みを第1のコンベヤから第2のコンベヤへと通行可能にするのに十分な狭さである。隙間を渡る包みは、印の読み取りを目的として隙間を上向きに通る読み取り軸を有する読取機器に曝される。走査され復号されたラベルは、次いで「第2の」ラベルを印刷する印刷機器に送信される情報を提供する。第2のラベルは、包みの第2の面に吹き付けられる、または他の方式で転写される。包みは、次いで、第2のラベルの使用による下流での仕分けのために、第2のコンベヤから退出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、搬送経路に沿って搬送される包みまたはその他の物品に対するラベル、標示、もしくはその他のアイテムの読み出しおよび配置、ならびにそれに続くこのような物品の仕分けに関する。
【0002】
従来の技術は、包みが搬送経路に沿って進む際に、それらの包みにラベルまたはその他のアイテムを取り付けるための、様々な方法および装置を含む。しかしながら、当該分野では、ニーズおよびそれらのニーズのための改善が常に求められている。
【0003】
本発明は、包みまたはその他の物品にラベルもしくはその他の物を取り付けるための方法および装置を提供することによって、従来技術の欠点を克服する。
【0004】
概して、本発明は、第1の面上に第1の印(しるし)を有する包みを受け取るためであると共に、該包みの第2の面の上に第2の印を提供するための、搬送およびラベル付けの装置に関する。該装置は、包みの第1の面が第1の方向を向くように外部の供給源から包みを受け取るように構成されると共に、第1の搬送経路に沿って包みを搬送するための、第1のコンベヤ機器と、第1のコンベヤ機器から包みを受け取るためであると共に、第2の搬送経路に沿って包みを搬送するための、第2のコンベヤ機器であって、第1および第2のコンベヤ機器は、それらの間に隙間を形成する、第2のコンベヤ機器と、第1のコンベヤ機器と第2のコンベヤ機器との間の隙間を渡って包みが移送される際に、包みの第1の面上の第1の印を読み取るための、印読み取り機器であって、読み取り軸に沿って第1の印を見るように構成される、印読み取り機器と、包みが第2のコンベヤ機器の上にあると共に第2の搬送経路に沿って移動している間に、包みの第2の表面の上に第2の印を提供するための、印追加機器と、を含む。
【0005】
本発明は、更に、第1の面上に第1の印を有する包みを受け取るためであると共に、該包みの第2の面の上に第2の印を提供するための、搬送およびラベル付けの装置に関する。該装置は、相隔たれた配置印を上に含む第1のコンベヤ機器であって、包みの第1の面が第1の方向を向くように外部の供給源から配置印の上に包みを受け取るように構成されると共に、第1の搬送経路に沿って包みを搬送するための、第1のコンベヤ機器と、第1のコンベヤ機器から包みを受け取るためであると共に、第2の搬送経路に沿って包みを搬送するための、第2のコンベヤ機器であって、第1および第2のコンベヤ機器は、それらの間に隙間を形成する、第2のコンベヤ機器と、第1のコンベヤ機器と第2のコンベヤ機器との間の隙間を渡って包みが移送される際に、包みの第1の面上の第1の印を読み取るための、印読み取り機器であって、読み取り軸に沿って第1の印を見るように構成される、印読み取り機器と、第2のコンベヤ機器上における包みの位置を推定するための、包み位置推定機器と、包みが第2のコンベヤ機器の上にあると共に第2の搬送経路に沿って移動している間に、包みの第2の表面の上に、第2の印を上に有するラベルを提供するための、ラベル追加機器と、を含む。
【0006】
本発明は、更に、第1の面上に第1の印を各々有する複数の包みを受け取るためであると共に、該包みの第2の面の上に第2の印を提供するための、搬送およびラベル付けの装置に関する。該装置は、複数の包みの各々の第1の面が第1の方向を向くように外部の供給源から複数の包みを受け取るように構成されると共に、第1の搬送経路に沿って複数の包みを搬送するための、第1のコンベヤ機器と、第1のコンベヤ機器から複数の包みを受け取るためであると共に、第2の搬送経路に沿って複数の包みを搬送するための、第2のコンベヤ機器であって、第1および第2のコンベヤ機器は、それらの間に隙間を形成する
、第2のコンベヤ機器と、第1のコンベヤ機器と第2のコンベヤ機器との間の隙間を渡って複数の包みの各々が移送される際に、複数の包みの各々の第1の面上の第1の印を読み取るための、印読み取り機器であって、読み取り軸に沿って第1の印を見るように構成される、印読み取り機器と、複数の包みの各々が第2のコンベヤの上にあると共に第2の搬送経路に沿って移動している間に、複数の包みの各々の第2の表面の上のラベルに第2の印を提供するための、印追加機器であって、該印追加機器は、ラベルを空気で吹き付けて包みに接触させ、該印追加機器は、ラベルを吹き付けに先立って保持するように構成される保持部を含み、前記保持部は、前記包みがラベル付けされる位置に近い第2のコンベヤ機器の部分からラベル保持部距離だけ上方にある、印追加機器と、第1のコンベヤ機器の上方に位置付けられる、高さ制限機器であって、複数の包みが第2の搬送経路に沿って印追加機器を妨害することのないように、ラベル保持部分距離以上の高さを有する包みを排除するように構成される、高さ制限機器と、を含む。
【0007】
本発明は、更に、第1の面上に第1の印を各々有する複数の包みを受け取るためであると共に、該包みの第2の面上に第2の印を提供するための、方法に関する。該方法は、複数の包みの各々の第1の面が第1の方向を向くように外部の供給源から複数の包みを受け取るように構成される第1のコンベヤ機器上で、複数の包みを搬送するステップであって、複数の包みの各々は、第1のコンベヤ機器に沿って搬送される、ステップと、第1のコンベヤ機器上の複数の包みを、第1のコンベヤ機器と第2のコンベヤ機器との間の隙間を渡って第2のコンベヤ機器へと移送するステップであって、複数の包みをコンベヤ機器に沿って搬送するための、ステップと、第1のコンベヤ機器と第2のコンベヤ機器との間の隙間を渡って複数の包みの各々が移送される際に、複数の包みの第1の面の各々の上の第1の印を読み取るステップであって、印読み取り機器は、読み取り軸に沿って第1の印を見るように構成される、ステップと、複数の包みの各々が第2のコンベヤ機器の上にあると共に第2の搬送経路に沿って移動している間に、その包みの第2の表面の上に第2の印を提供するステップと、を含む。
【0008】
したがって、本発明の一態様は、包み等の物体のラベル付け、搬送、および仕分けのための改善された方法ならびに装置を提供することにある。
【0009】
本発明の更なる一態様は、操作が高効率である、包み等の物体のラベル付け、搬送、および仕分けのための改善された方法ならびに装置を提供することにある。
【0010】
本発明の更なる一態様は、操作が効果的である、包み等の物体のラベル付け、搬送、および仕分けのための改善された方法ならびに装置を提供することにある。
【0011】
本発明の更なる一態様は、作業員による不定性に適応する、包み等の物体のラベル付け、搬送、および仕分けのための改善された方法ならびに装置を提供することにある。
【0012】
本発明の更なる一態様は、様々な物体に適応可能である、包み等の物体のラベル付け、搬送、および仕分けのための改善された方法ならびに装置を提供することにある。
【0013】
本発明の更なる一態様は、操作が簡潔である、包み等の物体のラベル付け、搬送、および仕分けのための改善された装置を提供することにある。
【0014】
図面および特許請求の範囲との関連のもとで取り上げられる発明の好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明を読むことによって、本発明の他の目的、特徴、および利点が明らかになるであろう。
【0015】
以上では、発明の概要が説明された。次に、添付の図面を参照する。これらの図面は、
縮尺通りに描かれているとは限らない。
【0016】
本発明は、本発明の全部ではなく一部の実施形態を図示した添付の図面を参照にして、以下で、より詳しく説明される。実際、これらの発明は、多くの異なる形態で実現可能であり、ここで特定した実施形態に限定されると見なされることは望ましくない。これらの実施形態は、むしろ、本明細書の開示内容に法的適用要件を満たさせることを目的として提供されるものである。類似の符号は、図面を通して類似の要素を示している。
【0017】
<全体アセンブリおよび構成>
一般的に、本発明による方法および装置は、間に隙間を有する第1および第2の隣り合うコンベヤの使用を含む。隙間は、作業員によって第1のコンベヤ上に置かれる一連の包みを第1のコンベヤから第2のコンベヤへと搬送可能にするのに十分な狭さである。隙間を渡る包みは、読み取り機器に曝される。読み取り機器は、包みの面のうち隙間に到達する前に第1のコンベヤベルトに接触している側の面上にある印を読み取ることを目的として隙間を上向きに通る読み取り軸を有する。印は、通常「第1の」ラベル上のコードである。この面は、第1および第2のコンベヤのベルトに接触する面である。読み取られた印に関連する情報を処理した後、処理機器は、その情報を、「第2の」ラベルを印刷する印刷機器に送信する。第2のラベルは、それが第2のコンベヤ上にある間に、包みの第2の面に吹き付けられる、またはその他の方法で転写される。第2の面は、一実施形態では、第1の面の反対側である。包みは、次いで、第2のラベルの使用による下流での仕分けのために、第2のコンベヤから退出する。
【0018】
本発明のもとでの他の特徴は、第1のコンベヤ上を搬送される包みの高さを制限することを目的として第1のコンベヤに近接するように高さ制限機器を使用すること、およびそのように高さ制限機器を相対的に位置決めすること、ならびに適切に位置決めされた高さでその高さ制限機器をプリンタまたはアプリケータと併用することに関する。他の特徴は、第1のコンベヤベルト上において位置決め補助印を使用すること、および通常上向きである包みの第2の面上におけるラベルの位置決めに関する特徴を処理することに関する。
【0019】
他の特徴は、コンベヤ下流の仕分け区画に関連した情報の使用を含むように本発明を使用することを含む。これは、第2のラベル上に情報を提供可能にするのに適しており、各種仕分け区画への包みの仕分けの改善を促進する。この情報は、仕分け区画の構成の変更を促進し、仕分けプロセスにおいてこのような仕分け区画の構成の変更に容易に且つ迅速に適応可能であるように、要望に応じて変更することができる。
【0020】
最後に、本発明の特徴は、第1のコンベヤ上に包みを搭載する人間の作業員によって導入される不定性に適応するために、装置および方法を適応させることを含む。これらの不定性は、作業員の相違による不定性、および特定の作業員が一定期間に渡って提供しうる能力レベルの相違による不定性の両方を含む。
【0021】
<より詳細な議論>
次に、特定の構成要素およびプロセスに関連する詳細が提供される。この説明と併せて、図面に関する先の説明を参照するとよい。図1に表された本発明の実施形態に示されるように、第1のコンベヤアセンブリ20のベルト22の上に、ボックス11(包み、小包、物品等とも称される)が置かれる。ボックス11は、下面11−LSおよび上面11−USを含む。図1に示されるように、ボックス11は、下面11−LSがベルト22に対して下向きになるように位置決めされる。第1のコンベヤモータ28によって作動されるベルト22は、高さ制限アセンブリ30の下方を通って第2のコンベヤアセンブリ60のベルト61上に至るようにボックス11を搬送する。ボックス11が第1および第2のコンベヤベルト(22,61)の間の隙間Gを渡り始めると、ボックス11は、センサ50
の間を通過する。センサ50は、ボックス11の下面11−LSを照射して走査する読み取り経路RPに沿って伝わる読み取り信号を、照射読み取りアセンブリ40に放射および/または受信させる。図1に示されるように、照射読み取りアセンブリ40に端を発する読み取り経路RPは、ミラー80で偏向され、センサ50から一定距離下流で第1および第2のコンベヤベルト(22,61)の間を通過する。図では、ミラー80に隣接してファン57が取り付けられているが、好ましい一実施形態では、埃またはその他の物質をミラー80から吹き払うために、2つのファンが共平面的に配置される。ボックス11が第2のコンベヤアセンブリ60のベルト61へと移送される際に、制御アセンブリ100は、下流に進むボックス11を追跡するために、シャフトエンコーダ65から送られるパルスを使用する。ボックス11がラベル付けアセンブリ90の下を、より具体的にはラベル付け機器92の下を通過するとき、ボックスの上面11−USには、(印刷機器91を通じて)ラベルが印刷され吹き付けられる。以下では、上で挙げられた各種の要素について、より具体的に説明される。
【0022】
<第1のコンベヤアセンブリ20>
図1および図2に示されるように、第1のコンベヤアセンブリ20は、フレーム21と、第1のエンドレスコンベヤベルト22と、高さ制限アセンブリ30とを含む。コンベヤのフレーム21およびベルト22は、既製品であることが可能である。コンベヤは、ベルトである必要はなく、動力式ローラコンベヤ等の他の適切なアセンブリであることも可能である。
【0023】
図2に表された実施形態に示されるように、第1のコンベヤベルト22は、距離「S」ごとに相隔たれた位置決め印23を含む。図2に示される実施形態では、距離Sは、およそ610mmである。後ほど詳述されるように、位置決め印23は、第1のコンベヤベルト22上における各小包の位置決めに関する案内を作業員に与える。
【0024】
<高さ制限アセンブリ30>
図1に示されるように、高さ制限アセンブリ30は、当該分野で知られる任意の方式で、第1のコンベヤアセンブリ20のフレーム21に装着される、または取り付けられる。図1に示される実施形態では、高さ制限アセンブリ30は、第1のコンベヤアセンブリ20に沿って、通常の作業員では手が届かないまたは手が届くのが難しい地点でフレーム21に装着される。後ほど詳述されるように、高さ制限アセンブリ30をかなりの距離だけ下流に位置決めすれば、作業員がアセンブリを出し抜こうとする試みを阻止することができる。言い換えると、一実施形態では、高さ制限アセンブリ30は、作業員がアセンブリ30越しに手を伸ばし、アセンブリ30を通過した第1のコンベヤベルト22上の地点に小包を置くことができないように位置決めされる。
【0025】
図2にも示されるように、高さ制限アセンブリ30は、フレームと、高さセンサ44とを含む。図2に示される実施形態では、フレームは、横張り62と、2本の支柱(31,32)と、2枚のほぼ三角構造の板(91,92)とを含む。支柱(31,32)は、当該分野で知られる任意の方式を使用して第1のコンベヤアセンブリ20のフレーム21に装着され、第1のコンベヤベルト22の面に対してほぼ垂直な方向に上向きに伸びる。横張り62は、その端部を各支柱(31,32)に取り付けられ、ベルト22からの規定の高さ(H’)で、ベルト22の移動にほぼ垂直に張り渡される。ほぼ三角形の各板(91,92)は、当該分野で知られる任意の方式で支柱に取り付けられる。図2に示される実施形態では、板(91,92)は、従来のネジ(不図示)を使用して各支柱に装着される。
【0026】
図2に示されるように、高さセンサ44は、横張り62からおよそ76mmまたは102mm上流で板92に取り付けられるが、他の距離も考えられる。一実施形態における高
さセンサ44は、フォトビームエミッタおよびリフレクタを含むが、他の手段も使用可能である。高さセンサ44は、図2で「H”」として示される予め定められたベルトからの高さを超える小包を検出するために使用される。図2に示されるように、高さセンサ44から放射されるビームは、(ベルト22を基準にして)横張り62の下端の高さを僅かに上回る高さを有する。他の実施形態では、高さセンサ44と、横張り62の下端とは、第1のコンベヤアセンブリ22のベルト22から等距離にある。更に他の実施形態では、センサ44は、横張り62より低いことが可能である。
【0027】
小包が横張り62にぶつかるのを避けるため、高さセンサ44は、作動状態にあるとき、第1および第2のコンベヤベルト(22,61)を同時に中断させるべく制御アセンブリ100と連絡しあう。背の高い小包が、遮断スイッチを作動させることなく高さセンサ44を通過した場合は、小包は、横張り62の物理的存在によって、下流に進むのを阻止される。横張り62は、背の高い小包が下流に進むのを阻止する物理的な障壁を提供する。一実施形態では、横張り62の高さは、後ほど詳述される下流の印刷&ラベル付け機器よりおよそ13mm下方に設定される。図2に示される実施形態では、横張り62の高さは固定されている。代替の実施形態では、高さは調整可能である。
【0028】
なお、高さの検出には、他のセンサ構成も使用可能であることが理解されるべきである。例えば、再帰反射ユニット、赤外線カメラ、またはリミットスイッチ付き物理的接触が、代替の実施形態において使用可能である。
【0029】
<トリガセンサ50>
図3に示されるように、第1のコンベヤアセンブリ20と第2のコンベヤアセンブリ60との間の隙間Gの近くに、共平面性のトリガセンサ機器50が装着される。これらのセンサ機器は、包みが隙間Gを渡って第1のコンベヤアセンブリ20から第2のコンベヤアセンブリ60へと引き渡される際に、包みの存在を検出するように構成される。これは、業界で「フラット」として知られるほぼ平らな包みの場合であっても当てはまる。
【0030】
共平面性のトリガセンサ機器50は、高さおよび幅が既知である効果的な「カーテン」を提供するために組み合わされ、このカーテンが破られた場合には、出力信号を提供する。このカーテンの横断面は、図1に示されるセンサ50内の線の形で表される。図3において、観察者から見てベルト22の向こう側にあるセンサ50は、線に沿って並ぶ離散点を示している。一実施形態では、カーテンは、最も薄い包みであっても確実に検出されるように、第1のコンベヤベルト22の高さの下まで達している。
【0031】
一実施形態では、ビームカーテンは、マルチビーム用のエミッタおよびセンサの使用によって提供される。一実施形態では、トリガセンサ50は、従来の任意の既製品であってよい。例えば、一実施形態では、トリガセンサ50は、BannerのMulti−Beam LS10センサである。LS10システムは、2つの内蔵ユニット、すなわちエミッタおよびレシーバを含む。エミッタ内の複数の赤外線LEDは、縦の列に並べられ、ストロボされる、すなわち高周波数で特定の順番で一度に1つずつオンにされる。レシーバユニットは、対応するフォトレジスタの配列を含む。トリガセンサ50は、図3に示されるように、小包を検出することができる多数の光ビームを送り出すために協力しあう。
【0032】
幾つかの実施形態では、トランスミッタとレシーバとの間を通る光ビームは、2本または3本以上のビームが互いに十字に交差するように、ベルトの幅を斜めに横切る。他の実施形態では、光ビームは、ベルトの幅に対して平行に走る。LS10トリガセンサ50は、高さがおよそ90mmであり、第1のコンベヤアセンブリ20の上流側の端で、ベルトの各側に1つずつ装着される。
【0033】
上述のとおり、トリガセンサ50は、センサの少なくともが一部が第1のコンベヤベルト22の高さの下まで達するように装着される。図3に示される実施形態では、センサ50のおよそ6.4mmが、第1のコンベヤベルト22の高さの下に位置決めされる。残りの部分は、上向きにおよそ76mmの高さに達するが、この発明全般では他の構成も考えられる。
【0034】
<照射読み取りアセンブリ40>
照射読み取りアセンブリ40(以下では「読み取りアセンブリ」と称される)は、光源と、カメラ等のコード読み取り機器とを含む。このアセンブリは、図1に示されるボックス11等の代表的な包みの下面11−LS上のコードを読み取るために、ミラー80と連動して機能する。
【0035】
図1に示される実施形態では、読み取りアセンブリ40は、第1のコンベヤアセンブリ20の下方に且つミラー80の上流に位置決めされる。読み取りアセンブリ40は、小包が第1のコンベヤベルト22と第2のコンベヤベルト61との間の隙間Gを渡る際に、その小包に取り付けられた印を照射して読み取る。具体的な一実施形態では、読み取りアセンブリ40は、LED照射アセンブリをCCDカメラと組み合わせることによって、ほぼ共平面性のLED/CCDアセンブリを提供する。LEDアセンブリは、第1のコンベヤアセンブリ20のベルト22とほぼ同じ幅であり、CCDカメラからの光軸が通るスロットを真ん中に有する。以下では、光軸を「読み取り」軸と称するものとする。スロットの各側には、LED、リフレクタ、および集束機器があり、これらは、連動して特定の厚さの光平面、すなわち照射軸を形成する。例えば、一実施形態では、LED照射アセンブリは、厚さおよそ25mmの照射軸を形成する。このアセンブリは、読み取り軸と照射軸とをほぼ同一平面内にすることによって、ほぼ共平面性の構成を形成する。この構成は、カメラの視線と光源との間に適切な装着角度を形成する難しさを低減させる。また、読み取り軸および光源の両方をミラー80で反射させることができるので、アセンブリ全体のサイズが低減される。
【0036】
小包に取り付けられたラベルを照射して読み取るために、他の実施形態の読み取りアセンブリ40を使用することも可能である。例えば、本発明の代替の実施形態では、カメラの視線を照射するためにナトリウムランプまたはハロゲンランプを用いる共平面性のカメラを使用することができる。また、非共平面性のカメラアセンブリおよび照射アセンブリを使用してラベルを走査することもできる。例えば、代替の実施形態では、照射軸とカメラの視線とが異なる平面内にあることが可能である。全体装置10は、カメラが常に同一平面上を読み取るように設計されているので、光源は、照射軸と読み取り軸とがベルトの平面を含む点または線で交差する限り、ほとんどあらゆる方向から来ることが可能である。重要なのは、小包に取り付けられたラベルを読み取りのために効果的に照射するために、第1のコンベヤベルト22と第2のコンベヤベルト61との間の隙間Gを光路で適切に照らし出すことである。
【0037】
図1に示されるように、読み取りアセンブリ40およびミラー80は、照射読み取りアセンブリから放射される光路がミラー80で反射され、第1のコンベヤベルト22と第2のコンベヤベルト61との間の隙間Gを通るように、互いに相対的に位置決めされる。
【0038】
<ミラー80>
図1に示される実施形態では、第1のコンベヤアセンブリ20の下方の位置に、ほぼ45度の角度で、第1の表面反射ミラー80が取り付けられる。しかしながら、ミラー80は、第1のコンベヤベルト22上に不注意で置かれたために第1のコンベヤアセンブリ20と第2のコンベヤアセンブリ60との間の隙間Gから落下しうる任意の重い物体(例:ボルトや釘)がぶつかる事態を回避するために、隙間Gから横方向にずらして位置決めさ
れる。一実施形態では、ミラー80は、ミラー80の表面上に乱流を形成してミラー80を清浄に維持する助けとする1つまたは複数のファン57を備えている。一実施形態では、ブラケット(不図示)に2つの共平面性のファン57が装着される。ファン57は、当業者に「マッフィン」ファンまたは「ボールベアリング」ファンとしても知られるDC冷却ファンであることが可能である。
【0039】
<第2のコンベヤアセンブリ60>
第1のコンベヤアセンブリ20と同様に、第2のコンベヤアセンブリ60は、フレームと、ベルト61とを含む。この構成要素60は、また、既製品を含むこともできる。コンベヤは、ベルトである必要はなく、動力式ローラコンベヤ等の他の適切なアセンブリであることも可能である。
【0040】
第1のコンベヤアセンブリ20と異なり、第2のコンベヤアセンブリ60は、シャフトエンコーダ付きである。後ほど詳述されるように、シャフトエンコーダ65は、制御アセンブリ100がベルト61の位置を追跡することを可能にし、これは、ひいては、小包が第2のコンベヤベルト61上を下流へと搬送される際にその位置を制御アセンブリ100が追跡することを可能にする。図1および図3に示されるように、第1および第2のコンベヤベルト(22,61)は、隙間Gを間に挟んで端どうしが接するように配置される。隙間Gは、一連の包みを第1のコンベヤから第2のコンベヤへと搬送可能にするのに十分な狭さである。コンベヤ間の隙間Gは、読み取り軸と同程度の大きさがあればよい。図1および図3に示される実施形態では、隙間Gはおよそ13mmであるが、他の構成も考えられる。
【0041】
<ラベル印刷&ラベル付けアセンブリ90>
ラベル印刷&ラベル付けアセンブリ90は、一般に、当該分野で知られるようなものでよく、印刷機器91とラベル付け機器92とを含む。図1に示されるように、ラベル付けアセンブリ90は、第2のコンベヤアセンブリ60の上方に厳密に取り付けられ、読み取りアセンブリ40から得られるデータを使用してラベルを印刷し、その印刷されたラベルを、対応する小包が下方を通過する際に吹き付けるように構成される。好ましい実施形態では、ラベル付けアセンブリ90は、ベルトの幅のおよそ中央でラベルを下向きに吹き付けるように、第2のコンベヤベルト61に対して相対的に位置決めされる。
【0042】
印刷機器91は、当該分野で知られるようなものである。一実施形態では、印刷機器91は、SATOラベルプリンタを含む。他の実施形態では、印刷機器91は、ラベル付け機器92のラベル付けヘッドにラベルを押し出すための吹き付け特徴を含む。
【0043】
図1において、ラベル印刷&ラベル付けアセンブリ90の最下部は、第2のコンベヤアセンブリ60のベルト61の表面から距離「HH」にある状態で示される。本出願の他の箇所で詳述されるように、この距離HHは、第1のコンベヤアセンブリ20のベルト22からの横張り62の距離を表す距離H’(図2に示される)を上回るように構成される。
【0044】
<制御アセンブリ100>
一実施形態では、制御アセンブリは、複雑で高価な機器とは対照的に、コスト削減になるPLC(プログラマブル論理コントローラ)を含む。制御アセンブリ100は、任意の適切な既製のPLCであることが可能である。一実施形態では、PLCは、Schneiderによって製造されるMomentum M1Eである。この実施形態は、データの取得、ピアツーピア通信、および入出力走査を含む幅広い機能をイーサネット(登録商標)を通じてユーザが実施可能であるようにするために、イーサネットを通信の基幹回線として使用する。PLC(一実施形態ではMomentum M1E)のオープンアーキテクチャは、制御アセンブリ100が様々なオートメーション機能を実施することを可能にする。図4は
、制御アセンブリ100(一例ではPLC101を含むものとして図示される)と、可変周波数ドライブ53(VFD)と、トリガセンサ50と、シャフトエンコーダ65と、高さセンサ44と、ラベル付けアセンブリ90と、コンピュータ86との間における動作可能な接続および関連性を描いた代表的な説明図である。PLC101とコンピュータ86との間の接続は、一実施形態ではイーサネット接続(EC)を通している。コンピュータ86の機能については、後ほど詳述される。PLC101と各種の他の構成要素との間の接続は、当該分野で知られるとおりであってよい。PLC101は、1)VFDを通じてベルトの速度を制御および同期化すること、2)トリガセンサから入力を受信すること、3)高さセンサから入力を受信すること、4)コンピュータからデータを受信すること、5)ラベル印刷&ラベル付けアセンブリに仕分けの指示を引き渡すこと、および6)小包が第2のコンベヤアセンブリ上を搬送される際にそれらの小包を追跡すること、を非限定的に含む様々な機能を実施するように構成される。他の実施形態では、PLC101は、更に、読み取りアセンブリ40に情報を伝えるように構成される。
【0045】
上述のとおり、PLC101は、第1のコンベヤベルト22の動きを第2のコンベヤベルト61と同調させるように構成される。図4に示されるように、PLC101は、VFD53と通信し、VFD53は、コンベヤモータ(28,64)を動作させる。第1および第2のコンベヤベルト(22,61)は、1つのVFD53によって制御されるので、同時に停止および開始するように同期化することができる。また、PLC101は、ベルト(22,61)を制御方式で停止状態にする役割を担う。例えば、高さセンサ44がトリガされると、PLC101は、小包が滑らないようにするために、ベルト(22,61)を制御方式で減速させる。第2のコンベヤアセンブリ60上を搬送される小包にとっては、小包を接触状態に維持することがとりわけ重要である。ラベルが正しく付けられることを保証するため、第2のコンベヤベルト61上における各小包の位置は、PLC101によって監視されている。小包が停止時に滑ると、後続のラベル付けが不正確になる可能性がある。
【0046】
上述のとおり、制御アセンブリ100は、第2のコンベヤベルト61上にある各小包の位置も監視する。PLC101は、シャフトエンコーダ65およびトリガセンサ50から受信されるデータを使用する同期化プロセスを通じて小包の位置を追跡する。小包によってトリガセンサ50がトリガされると、PLC101は、シャフトエンコーダ65から送信されるパルスをカウントしはじめる。同時に、PLC101は、小包の先端および後端を示す情報をトリガセンサ50から受信し、シャフトエンコーダ65から送信されたパルスのカウント数を使用することによって、(1)小包の長さ、および(2)第2のコンベヤベルト61上における小包の位置を決定する。小包がラベル付けアセンブリ90に向けて進み続ける間、PLC101は、シャフトエンコーダ65からのパルスを使用して小包を追跡し続ける。このデータを使用して、PLC101は、小包の動きを印刷機器91およびラベル付け機器92と同期化することができる。小包がラベル付け器の下方に位置決めされると、PLC101は、その小包の上面に適切なラベルが吹き付けられるように、印刷機器91と連絡しあう。
【0047】
<操作上の機能性>
以下では、上述された装置10の操作上の機能性の概要を述べる。一般に、特定の一実施形態では、装置10は、小包分配センタ内で複数の小型の小包を仕分けするために使用することができる。宅配業界では、小包レベルの詳細を格納し、操作し、伝送する必要性の重要度が高まっている。小包のより高度な追跡およびより迅速な配達を求める顧客の要求に伴って、小包の量は、年々急激に増加している。これらの要因は、国中の配送業者らに継続的な課題を提起するものであり、配送業者らは、当問題に立ち向かうべく仕分けプロセスの自動化に取り組み続けている。この努力の成功は、その大部分が、仕分けシステムを経て最終的に貨物車の棚に到るまでの小包の経路を効果的に設定するための十分な詳
細を配送業者が取得する能力にかかっている。
【0048】
宅配システムにおいて重要な段階は、小仕分けプロセスである。これは、当業者には「smalls」としても知られている。名称から示唆されるように、小仕分けプロセスは、小型の小包を仕分けすることを伴う。より具体的に言うと、小型の小包が、1人または複数人の作業員によって、1つまたは複数の小包貯蔵場所17に仕分けされる。図5に示されるように、小包貯蔵場所17は、当該分野では「分類箱」としても知られる複数の仕分け区画F2を含む。図5に示される実施形態では、仕分け区画は、4×6の構成に積み重ねられ、各区画は、異なる目的地を表している。したがって、4×6の小包貯蔵場所は、24の異なる目的地を表している。2つの4×6の貯蔵場所に小包を積置する担当の作業者は、48の異なる小包目的地間で仕分けを行うことが可能である。作業員は、正しい小包貯蔵場所17および正しい仕分け区画F2に小包を確実に載置する責任がある。従来では、作業員は、各小包ラベル上の目的地住所を物理的に調べ、どの貯蔵場所がその住所の小包を保持しているかをメモリまたは記入された載置済みチャートから決定していた。当然ながら、貯蔵場所へのこの荷積みプロセスにおける手動の厳密性は、ミスおよび訓練費用の増大を招いていた。回転率の高い今日の環境では、訓練時間の増大は、質の高い荷積み作業を提供できる労働力を形成および維持する能力に対して悪影響を及ぼす。したがって、一実施形態では、装置10は、人間が読み取れるラベルを小包に付けるために使用される。人間が読み取れるこれらのラベルは、特定の貯蔵場所および仕分け区画を表す印(例:数字および/または文字)を含む。作業員は、これらの印を使用することによって、目的地の住所情報を記憶する必要なしに効率良く且つ正確に各小包を正しい仕分け区画F2に載置する。
【0049】
<小包を処理する>
以下では、装置10が複数の発送小包にラベルを付けるために使用される一実施形態が説明される。図1に示されるように、作業員(不図示)は、小包(ボックス11として表される)を第1のコンベヤベルト22の位置決め印23の1つの上に置くことから始める。上述のとおり、装置10は、特定の予め定められたサイズ制限を満たす小包に対して処理およびラベル付けを行うように設計される。したがって、作業員は、高さ制限アセンブリ30の高さに満たない高さの小包のみを載置するように指示される。作業員は、また、配送ラベルを下にした状態で小包を第1のコンベヤベルト22上に置くように指示される。後ほど詳述されるように、これは、小包が第1のコンベヤベルト22と第2のコンベヤベルト61との間の隙間Gを渡る際に、読み取りアセンブリ40によってラベルを読み取り且つ処理することを可能にする。
【0050】
作業員が小包を位置決め印23上に載置すると、小包は、予め定められたベルト速度で第1のコンベヤベルト22上を下流に移動し始める。第1のコンベヤベルト22のベルト速度は、所望の小包スループット率に依存して変化する。複数のフラット(例:203mm×305mmの手紙)が仕分けされる好ましい実施形態では、ベルト速度は、26m毎分に設定され、位置決め印23は、およそ610mmごとに配置される。代替の実施形態では、ベルト速度は増減可能である。
【0051】
図1に示されるように、ボックス11が高さ制限を満たす場合は、そのボックス11は、問題なく横張り62の下を通過する。しかしながら、ボックス11が予め定められた高さ制限を超える場合は、高さセンサ44がトリガされる。高さセンサ44がトリガされた場合は、制御アセンブリ100は、VFD53を通じて、第1および第2のコンベヤベルト(22,61)を同時に停止させる。もし何らかの理由で、ベルトの停止をトリガすることなく小包が高さセンサのビームを通り抜けた場合は、高さ制限アセンブリ30の横張り62が、小包が下流に進まないように物理的に阻止する。作業員は、あらゆる不適合な小包をコンベヤから取り除く責任がある。
【0052】
小包が高さ制限アセンブリ30を問題なく通り抜けたとすると、その小包は、第1のコンベヤベルト22上を移動し続ける。そして、第1のコンベヤアセンブリ20の終端に到達した際に、小包は、トリガセンサ50間を通過してビームカーテンを破る。ビームカーテンが破られると、トリガセンサ50は、そのイベントをPLC101および読み取りアセンブリ40に伝達する。トリガセンサ50からの出力を半分に分ければ、トリガを引き起こしたイベントを、PLC101および読み取りアセンブリ40の両方で同時に見ることが可能になる。センサ50からの入力を受信すると、PLC101は、(1)小包の長さを決定するため、そして(2)ラベル付け器に向かって進む小包を追跡するために、トリガセンサ50およびシャフトエンコーダ65からデータを収集し始める。また、トリガセンサ50からの出力は、読み取りアセンブリ40に隙間Gを照射させ、小包の下面11−LSに取り付けられたラベルを走査させる。読み取りアセンブリ40内のカメラ(不図示)は、ラベルの画像を取得し、その画像をコンピュータ86に送信する。好ましい実施形態では、読み取りアセンブリ40のカメラおよびコンピュータ86は、後端処理を実施するように構成される。後端処理は、カメラが処理を目的としてコンピュータ86に情報を送信するのを、各小包の後端がカメラの読み取り軸を横切るまで待つことを意味する。後端処理は、小包に取り付けられたありとあらゆるラベルを含む下面11−LS全体をカメラによって走査および取得することを可能にする。
【0053】
コンピュータ86は、画像を復号するために、当該分野で知られるような復号ソフトウェアを使用する。一実施形態では、コンピュータ86は、仕分けの指示を読み出すために、復号されたデータを小包フローシステム(PFS)に送信する。この実施形態では、PFSは、適切な仕分けの指示を割り当てるために、復号された小包追跡番号に関連付けられた目的地郵便番号を使用する。一実施形態では、仕分け指示は、A−2など、人間が読み取れる貯蔵場所番号でありうる。PFSによる確認を経た後、仕分けの指示は、コンピュータ86からPLC101に、そしてPLC101から印刷機器91に送られる。小包がラベルアプリケータの下を通過する際に、小包の上面11−USにラベルが吹き付けられる。
【0054】
図5に示されるように、代表的な小包(代表的なボックス11として示される)は、第2のコンベヤベルト61上を進み、最終的に、第2の作業員12によって取り扱われる。この第2の作業員12は、小包を適切な仕分け区画内に置くために、人間が読み取れる仕分けの指示を含む事前仕分けラベルを使用する。図5に示されるように、作業員12は、合計24の異なる仕分け区画F2を有する1つの4×6の小包貯蔵場所17に小包を仕分けする。この例では、小包フローシステム(PFS)は、全ての入来小包を各種の仕分け区画A1−F4間で仕分けするようにプログラムされる。図中、ボックス11は、仕分け区画E3内にある。代替の実施形態(不図示)では、作業員12は、3つの小包貯蔵場所17の間で、したがって最多で72の異なる仕分け区画間で仕分けを行うことができる。3つの小包貯蔵場所17を含むこの実施形態では、PFSは、72の異なる仕分け区画間で入来小包を仕分けするようにプログラムされる。なお、図5に示される作業員12は、最初に第1のコンベヤベルト22上に小包を載置した作業員と異なることに注意するべきである。代替の実施形態では、小包の載置および仕分けの両方を同じ作業員が担う。
【0055】
<代替の形態およびオプション>
仕分けプロセスの全体を通してベルト速度が一定に維持される上述された実施形態と異なり、代替の実施形態は、より適応性のプロセスを取り入れるように設計される。宅配業界において、従業員および機器類の効率性は、ビジネスの成功にとって最優先の事項である。これを念頭に置くと、上述された装置10は、特定の作業員の作業習慣に適応するようにプログラムすることが可能である。一実施形態では、装置10は、リアルタイムで適応することができる。例えば、現行のベルト速度では作業員が全ての位置決め印23に命
中させることが難しい場合は、制御アセンブリ100は、ベルト(22,61)を自動的に減速させることができる。同様に、作業員がどの位置決め印23にも命中している場合は、制御アセンブリ100は、ベルトの速度を上げることによって、1時間あたりに処理される小包の数を増やすことができる。装置の持つこの適応性は、作業員および機械の両方で最高効率を実現する。
【0056】
他の実施形態では、装置10は、より具体的にはコンピュータ86は、更に、ベルト上に置かれる小包の数が小包フローシステム120または印刷機器91のいずれかの処理能力を超える場合にベルト(22,61)の速度を自動的に減少させるように構成することができる。言い換えると、作業員が位置決め印23を正しく使用していない場合、すなわち作業員が図2に示されるような好ましい間隔距離Sより大幅に短い距離S’で小包間を隔てている場合は、装置10の処理能力を超える小包の流れが形成される可能性がある。この状況では、コンピュータ86は、PLC101に接続し、PLC101は、第1および第2のコンベヤベルト(22,61)の両方のベルト速度を減少させる。実際には、処理時間のあらゆる不足は、第2のコンベヤベルト61の速度のみを調整することによって対応することができる。しかしながら、好ましい実施形態では、ベルト速度が同期状態に維持されるので、流入する密の間隔の小包が第1のコンベヤベルト22と第2のコンベヤベルト61との間の隙間Gを渡ることをセンサ50が検出した場合は、第1および第2のコンベヤベルト(22,61)の両方の速度が減少される。
【0057】
他の実施形態では、制御アセンブリ100は、各作業員に関連付けて速度を設定することができる。作業員は、シフトに入るとログインし、制御機器は、その作業員の過去の能力の履歴を使用して、好ましいベルト速度を設定する。更に他の実施形態では、ベルト速度は、作業員によって直接制御することができる。可能な限り速く仕分けを完了する必要がある場合は、作業員は、ベルトの速度を手動で増大させることができる。同様に、作業員は、ベルトの速度を手動で減少させることもできる。
【0058】
更なる実施形態では、装置10は、作業員にその能力に関連するフィードバックを提供するための機器を含むことができる。このような一実施形態では、装置10は、1時間あたりのラベル付けされる小包の数によって定められる作業員の能率を示す表示を作業員に提供することができる。他の実施形態では、装置10は、位置決め印23を捕らえ損ねたことを作業員に知らせる警笛または点灯を含むことができる。
【0059】
<結論>
結果得られる装置は、複数の小包のラベル付けおよび仕分けを行う高効率で且つ安価な手段を提供する。発明の属する分野の当業者ならば、上記の説明および関連の図面に示された教示内容を受けて、本明細書に記載された発明について多くの変更および他の実施形態を思い付くことができるであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されず、変更形態および他の実施形態も、添付の特許請求の範囲内に含まれると見なされる。本明細書では、具体的な用語が使用されているが、これらは総称および説明の意味で用いられたものであり、限定を目的としたものではない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】作動している全体装置10の説明図である。
【図2】第1のコンベヤアセンブリ20の説明図である
【図3】第1のコンベヤアセンブリ20を第2のコンベヤアセンブリ60との関連で示した説明図である。
【図4】全体装置10の制御アセンブリ100と各種構成要素との間の論理的接続を示した説明図である。
【図5】装置10の下流に設けられた小包仕分け貯蔵場所17の説明図である。この実施形態では、作業員12は、小包仕分け貯蔵場所17への小包の載置を担う。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面上に第1の印を有する包みを受け取るためであると共に、前記包みの第2の面の上に第2の印を提供するための、搬送およびラベル付けの装置であって、
前記包みの第1の面が第1の方向を向くように外部の供給源から前記包みを受け取るように構成されると共に、第1の搬送経路に沿って前記包みを搬送するための、第1のコンベヤ機器と、
前記第1のコンベヤ機器から前記包みを受け取るためであると共に、第2の搬送経路に沿って前記包みを搬送するための、第2のコンベヤ機器であって、前記第1および第2のコンベヤ機器は、それらの間に隙間を形成する、第2のコンベヤ機器と、
前記第1のコンベヤ機器と前記第2のコンベヤ機器との間の前記隙間を渡って前記包みが移送される際に、前記包みの前記第1の面上の前記第1の印を読み取るための、印読み取り機器であって、読み取り軸に沿って前記第1の印を見るように構成される、印読み取り機器と、
前記包みが前記第2のコンベヤ機器の上にあると共に前記第2の搬送経路に沿って移動している間に、前記包みの前記第2の表面の上に第2の印を提供するための、印追加機器と、
を備える装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、更に、
ミラーを備え、
前記第2のコンベヤ機器は、ほぼ平坦な第2のコンベヤ部分を含み、
前記印読み取り機器および前記ミラーは、前記第2のコンベヤ部分より下の高さに位置決めされるが、前記第2のコンベヤ部分の真下である必要はなく、
前記ミラーは、前記隙間から落下する可能性がある小物品が前記ミラー上に落下するのを阻止するために、前記隙間の下からずらして位置決めされる、装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置であって、更に、
前記包みが前記第1のコンベヤ機器と前記第2のコンベヤ機器との間の前記隙間を渡って移送される際に、前記包みの前記第1の面上の前記第1の印を照射する光を提供するための、照射機器であって、照射軸にほぼ沿って照射を提供するように構成される、照射機器と、
前記照射軸に沿って伝わる前記光を前記隙間に向けて反射するように構成されると共に、前記包み上の前記第1の印の読み取りを促進するために、前記包みの前記第1の面から反射される光を前記印読み取り機器に向けて反射するように構成される、ミラーと、
を備える装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置であって、更に、
前記ミラーから破片を吹き払うために、少なくとも1つのファンを前記ミラーに隣接して備える装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、
前記第2の印は、前記印追加機器によって付けられるラベル上に位置する、装置。
【請求項6】
第1の面上に第1の印を有する包みを受け取るためであると共に、前記包みの第2の面の上に第2の印を提供するための、搬送およびラベル付けの装置であって、
相隔たれた配置印を上に含む第1のコンベヤ機器であって、前記包みの前記第1の面が第1の方向を向くように外部の供給源から前記配置印の上に前記包みを受け取るように構成されると共に、第1の搬送経路に沿って前記包みを搬送するための、第1のコンベヤ機器と、
前記第1のコンベヤ機器から前記包みを受け取るためであると共に、第2の搬送経路に沿って前記包みを搬送するための、第2のコンベヤ機器であって、前記第1および第2のコンベヤ機器は、それらの間に隙間を形成する、第2のコンベヤ機器と、
前記第1のコンベヤ機器と前記第2のコンベヤ機器との間の隙間を渡って前記包みが移送される際に、前記包みの前記第1の面上の前記第1の印を読み取るための、印読み取り機器であって、読み取り軸に沿って前記第1の印を見るように構成される、印読み取り機器と、
前記第2のコンベヤ機器上における前記包みの位置を推定するための、包み位置推定機器と、
前記包みが前記第2のコンベヤ機器の上にあると共に前記第2の搬送経路に沿って移動している間に、前記包みの前記第2の表面の上に、第2の印を上に有するラベルを提供するための、ラベル追加機器と、
を備える装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、
前記第2のコンベヤ機器は、前記第2のコンベヤ機器上における包み位置を推定するために前記包み位置推定機器に情報を提供するためのシャフトエンコーダを含む、装置。
【請求項8】
請求項6に記載の装置であって、更に、
ミラーを備え、
前記第2のコンベヤ機器は、ほぼ平坦な第2のコンベヤ部分を含み、
前記印読み取り機器および前記ミラーは、前記第2のコンベヤ部分より下の高さに位置決めされるが、前記第2のコンベヤ部分の真下である必要はなく、
前記ミラーは、前記隙間から落下する可能性がある小物品が前記ミラー上に落下するのを阻止するために、前記隙間の下からずらして位置決めされる、装置。
【請求項9】
請求項6に記載の装置であって、更に、
前記包みが前記第1のコンベヤ機器と前記第2のコンベヤ機器との間の前記隙間を渡って移送される際に、前記包みの前記第1の面上の前記第1の印を照射する光を提供するための、照射機器であって、照射軸にほぼ沿って照射を提供するように構成される、照射機器と、
前記照射軸に沿って伝わる前記光を前記隙間に向けて反射するように構成されると共に、前記包み上の前記第1の印の読み取りを促進するために、前記包みの前記第1の面から反射される光を前記印読み取り機器に向けて反射するように構成される、ミラーと、
を備える装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、更に、
前記ミラーから破片を吹き払うために、少なくとも1つのファンを前記ミラーに隣接して備える装置。
【請求項11】
第1の面上に第1の印を各々有する複数の包みを受け取るためであると共に、前記包みの第2の面の上に第2の印を提供するための、搬送およびラベル付けの装置であって、
前記複数の包みの各々の前記第1の面が第1の方向を向くように外部の供給源から前記複数の包みを受け取るように構成されると共に、第1の搬送経路に沿って前記複数の包みを搬送するための、第1のコンベヤ機器と、
前記第1のコンベヤ機器から前記複数の包みを受け取るためであると共に、第2の搬送経路に沿って前記複数の包みを搬送するための、第2のコンベヤ機器であって、前記第1および第2のコンベヤ機器は、間に隙間を形成する、第2のコンベヤ機器と、
前記第1のコンベヤ機器と前記第2のコンベヤ機器との間の前記隙間を渡って前記複数の包みの各々が移送される際に、前記複数の包みの各々の前記第1の面上の前記第1の印
を読み取るための、印読み取り機器であって、読み取り軸に沿って前記第1の印を見るように構成される、印読み取り機器と、
前記複数の包みの各々が前記第2のコンベヤ機器の上にあると共に前記第2の搬送経路に沿って移動している間に、前記複数の包みの各々の前記第2の表面の上のラベルに前記第2の印を提供するための、印追加機器であって、該印追加機器は、前記ラベルを空気で吹き付けて前記包みに接触させ、該印追加機器は、前記ラベルを吹き付けに先立って保持するように構成される保持部を含み、前記保持部は、前記包みがラベル付けされる位置に近い前記第2のコンベヤ機器の部分からラベル保持部距離だけ上方にある、印追加機器と、
前記第1のコンベヤ機器の上方に位置決めされる、包み高さ制限機器であって、前記複数の包みが前記第2の搬送経路に沿って前記印追加機器を妨害することのないように、前記ラベル保持部分距離以上の高さを有する包みを排除するように構成される、高さ制限機器と、
を備える装置。
【請求項12】
第1の面上に第1の印を各々有する複数の包みを受け取るためであると共に、前記包みの第2の面の上に第2の印を提供するための、方法であって、
前記複数の包みの各々の第1の面が第1の方向を向くように外部の供給源から前記複数の包みを受け取るように構成される第1のコンベヤ機器上で、前記複数の包みを搬送するステップであって、前記複数の包みの各々は、第1のコンベヤ機器に沿って搬送される、ステップと、
前記第1のコンベヤ機器上の前記複数の包みを、前記第1のコンベヤ機器と前記第2のコンベヤ機器との間の隙間を渡って前記第2のコンベヤ機器へと移送するステップであって、前記複数の包みを前記第2のコンベヤ機器に沿って搬送するための、ステップと、
前記第1のコンベヤ機器と前記第2のコンベヤ機器との間の前記隙間を渡って前記複数の包みの各々が移送される際に、前記複数の包みの前記第1の面の各々の上の前記第1の印を読み取るステップであって、前記印読み取り機器は、読み取り軸に沿って前記第1の印を見るように構成される、ステップと、
前記複数の包みの各々が前記第2のコンベヤ機器の上にあると共に前記第2の搬送経路に沿って移動している間に、前記包みの前記第2の表面の上に第2の印を提供するステップと、
を備える方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、
前記第2の印は、前記複数の包みの各々が前記第2のコンベヤの上にあると共に前記第2の搬送経路に沿って移動している間に、印追加機器の使用によって前記包みの前記第2の表面の上に提供され、前記印追加機器は、前記ラベルを空気で吹き付けて前記包みに接触させ、前記印追加機器は、前記ラベルを吹き付けに先立って保持するように構成される保持部を含み、前記保持部は、前記包みがラベル付けされる位置に近い前記第2のコンベヤ機器の部分からほぼ一定のラベル保持部距離だけ上方にある、方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法であって、更に、
前記第1のコンベヤ機器の上の前記複数の包みのいずれかが特定の高さを超えるかどうかを決定するために、そしてもし超えるならば前記第1および第2のコンベヤ機器による搬送を停止させるために、前記隙間の上流に位置決めされた高さセンサを使用するステップを備える方法。
【請求項15】
請求項12に記載の方法であって、更に、
前記第1のコンベヤ機器上を搬送されている包みの速度を検出するステップを備え、
前記第1および第2のコンベヤ機器は、予め定められた速度を前記速度がそれぞれ上回
るまたは下回る場合に減速または増速される、方法。
【請求項16】
請求項12に記載の方法であって、
前記第2の印は、前記第1の印が所定の包みの前記第1の表面上に設けられる位置のほぼ反対にあたる、前記複数の包みの各々の前記第2の表面上の位置に設けられる、方法。
【請求項17】
請求項12に記載の方法であって、
前記複数の包みの各々の前記高さは、前記隙間を渡る前に、予め定められた高さ未満であることをチェックされる、方法。
【請求項18】
請求項12に記載の方法であって、
前記第2の印は、データベースルックアップの内容に応じて、前記第1の印の入力を踏まえて変更することができる、方法。
【請求項19】
請求項12に記載の方法であって、更に、
前記第1のコンベヤ機器上を搬送されている包みの速度を検出するステップを備え、
前記第1および第2のコンベヤ機器は、予め定められた速度を前記速度がそれぞれ上回るまたは下回る場合に減速または増速され、
予め定められた能力値と比較して作業員の能力がどのようであるかを前記作業員に注意するために作業員信号が生成される、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−537925(P2008−537925A)
【公表日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−506645(P2008−506645)
【出願日】平成18年4月11日(2006.4.11)
【国際出願番号】PCT/US2006/013692
【国際公開番号】WO2006/113278
【国際公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(397008339)ユナイテッド パーセル サービス オブ アメリカ インコーポレイテッド (49)
【氏名又は名称原語表記】United Parcel Service of America, Inc.
【住所又は居所原語表記】55 Glenlake Parkway, NE, Atlanta,Georgia 30328, U.S.A.
【Fターム(参考)】