説明

包装容器及びその製造方法

【課題】高いバリア性を有し且つバリア性シートの材料の使用量を抑制しつつ、作製の手間を抑制できる再封可能な包装容器を提供することである。
【解決手段】開口を有する収容部が形成されてなる容器本体2と、開口を覆う蓋本体31を有する蓋3とが備えられ、容器本体及び蓋本体がそれぞれ嵌合部2a、31aを有し、嵌合部どうしで容器本体及び蓋本体が嵌合される包装容器であって、蓋は、蓋本体を被覆する被覆部32を備え、容器本体、蓋本体及び被覆部は、上面視のシルエットで合同となるように形成され、容器本体及び蓋本体は、バリア性シートを熱成形することにより嵌合部が形成されて構成され、被覆部は、嵌合部が熱成形されていないバリア性シートで構成され、容器本体と蓋本体とがシールされ、蓋本体と被覆部とがシールされてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装容器及びその製造方法に関し、例えば、開口を有する収容部が形成されてなる容器本体と、該開口を覆う蓋とを備えてなる包装容器及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、被収容物(例えば、化粧品、食品等)を収容する包装容器としては、開口を有する収容部が形成されてなる容器本体と、該開口を覆う蓋とが備えられ、前記容器本体及び前記蓋がバリア性シートで構成され、前記容器本体と前記蓋とがシールされてなるものが用いられている。
この包装容器は、斯かる構成を有することにより、被収容物に含まれる水分等の揮発成分が損なわれるのを抑制し、また、被収容物を外気(酸素等)から守ることができる。
しかし、この包装容器は、一度開封されると、被収容物が使用しきれずに残った場合に、再封することができず、別途用意したラップ等で再封する必要があり、手間がかかるという問題がある。
【0003】
これに対して、容器本体及び蓋がそれぞれ嵌合部を有し、該嵌合部により容器本体と蓋とが嵌合されるように構成されてなる包装容器が提案されている。この包装容器は、バリア性シートを熱成形することにより嵌合部が形成された容器本体及び蓋を備えてなる。
しかるに、この包装容器は、嵌合部が熱成形されていることで容器本体及び蓋に厚みの小さい部分や孔が生じたものとなる虞があり、その結果、水分や気体が透過しやすいものとなるという問題がある。
一方で、水分や気体の透過を抑制すべく、すなわち、バリア性が優れたものにすべく、大きい厚みを有するバリア性シートで容器本体及び蓋を両方とも形成することが考えられるが、バリア性シートの材料を多く使用する必要が生じ、コストがかかるという問題がある。また、容器本体及び蓋は、大きい厚みを有すると剛性が高いものとなるため、包装容器は、開閉し難くなるという問題もある。
【0004】
斯かる観点から、図2に示すように、容器本体101と、上蓋102と、該容器本体101及び上蓋102との間に配された中蓋103とが備えられ、前記容器本体101及び前記中蓋103が、それぞれ嵌合部101a、103aを有し、該嵌合部101a、103aどうしで容器本体101及び中蓋103が嵌合されるように構成された包装容器100が提案されている(例えば、特許文献1)。斯かる包装容器100は、前記容器本体101及び前記中蓋103が、バリア性シートを熱成形することにより嵌合部101a、103aが形成されて構成され、前記上蓋102が、嵌合部が熱成形されていないバリア性シートで構成されてなる。また、斯かる包装容器100は、前記容器本体101と前記上蓋102とが、それぞれ周縁部に鍔部101b、102bを備え且つ該鍔部101b、102bどうしでシールされてなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−75458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
斯かる包装容器100は、前記中蓋103が嵌合部103aの形成により局所的に薄くなりバリア性が低下した部分が生じても、嵌合部が熱成形されていないバリア性シートで構成された上蓋102で前記中蓋103が被覆されてなることにより、バリア性シートの材料の使用量を抑制しても、バリア性が優れたものとなるという利点がある。
また、上蓋102及び中蓋103を薄くしてもバリア性が優れるため、上蓋102及び中蓋103を薄くして剛性が低いものとしやすくなり、包装容器100は、開閉しやすくなるという利点も有する。
【0007】
ところで、斯かる包装容器100は、容器本体101と上蓋102とが鍔部101b、102bどうしでシールされるように、容器本体101及び上蓋102に比して、中蓋103が上面視で少なくとも一回り小さくなるように形成される必要がある。
従って、斯かる包装容器100を製造する方法では、容器本体101が嵌合部101aを有するように、一のバリア性シートから熱成形により容器本体101の形状を複数形成して第1熱成形シートを作製し、該第1熱成形シートと、嵌合部が熱成形されていない他のバリア性シートとを重ね合わせて打ち抜くことにより、容器本体101及び上蓋102を作製する。また、中蓋103が嵌合部103aを有するように、更に他のバリア性シートから熱成形により複数の中蓋103の形状を複数形成して第2熱成形シートを作製し、容器本体101及び上蓋102に比して中蓋103が上面視で少なくとも一回り小さくなるように打ち抜き加工して中蓋103を作製する。
即ち、容器本体101及び上蓋102に比して、中蓋103が上面視で少なくとも一回り小さくなるようにすべく、第1熱成形シート及び嵌合部が熱成形されていない他のバリア性シートとは別に、第2熱成形シートを打ち抜き加工する必要がある。
従って、斯かる包装容器は、作製に手間が掛かるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑み、高いバリア性を有し且つバリア性シートの材料の使用量を抑制しつつ、作製の手間を抑制できる再封可能な包装容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、開口を有する収容部が形成されてなる容器本体と、該開口を覆う蓋本体を有する蓋とが備えられ、前記容器本体及び前記蓋本体がそれぞれ嵌合部を有し、該嵌合部どうしで容器本体及び蓋本体が嵌合されるように構成されてなる包装容器であって、
前記蓋が、前記蓋本体を被覆する被覆部を備え、前記容器本体、前記蓋本体及び前記被覆部が、上面視のシルエットで合同となるように形成され、前記容器本体及び前記蓋本体が、バリア性シートを熱成形することにより嵌合部が形成されて構成され、前記被覆部が、嵌合部が熱成形されていないバリア性シートで構成され、前記容器本体と前記蓋本体とがシールされ、前記蓋本体と前記被覆部とがシールされてなることを特徴とする包装容器にある。
【0010】
斯かる包装容器は、前記容器本体、前記蓋本体及び前記被覆部が上面視のシルエットで合同となるように形成されてなることにより、容器本体が嵌合部を有するように、一のバリア性シートから熱成形により容器本体の形状が複数形成された第1熱成形シートと、蓋本体が嵌合部を有するように、他のバリア性シートから熱成形により蓋本体の形状が複数形成された第2熱成形シートと、嵌合部が熱成形されていないバリア性シートとを用いて包装容器が作製される際に以下の利点がある。すなわち、第1熱成形シート、第2熱成形シート、及び嵌合部が熱成形されていないバリア性シートを重ね合わせて、この重ね合わされたシートどうしを共に打ち抜くことで、前記容器本体、前記蓋本体及び前記被覆部を形成することができるため、作製の手間を抑制できるという利点がある。
また、斯かる包装容器は、前記容器本体、前記蓋本体及び前記被覆部がバリア性シートにより構成され、前記容器本体と前記蓋本体とがシールされ、前記蓋本体と前記被覆部とがシールされてなることにより、バリア性に優れたものとなる。
さらに、斯かる包装容器は、前記蓋本体部が嵌合部の形成により局所的に薄くなりバリア性が低下した部分が生じても、嵌合部が熱成形されていないバリア性シートで構成された被覆部で前記蓋本体部が被覆されてなることにより、バリア性シートの材料の使用量を抑制しても、バリア性が優れたものとなるという利点がある。
また、蓋本体部及び被覆部を薄くしてもバリア性が優れるため、蓋本体部及び被覆部を薄くして剛性が低いものとしやすくなり、包装容器は、開閉しやすくなるという利点も有する。
さらに、斯かる包装容器は、容器本体及び蓋本体が嵌合されるように構成されてなることにより、再封可能に構成されてなる。
従って、斯かる包装容器によれば、高いバリア性を有し且つバリア性シートの材料の使用量を抑制しつつ、作製の手間を抑制できる再封可能な容器を提供できる。
【0011】
また、本発明に係る包装容器においては、好ましくは、前記蓋本体が、周縁部に鍔部と、中央部に平面部とを備え、該鍔部と該平面部とが、同一平面上に面を有するように構成され、前記鍔部及び前記平面部で前記蓋本体及び前記被覆部がシールされてなる。
【0012】
斯かる包装容器によれば、前記鍔部及び前記平面部で前記蓋本体及び前記被覆部がシールされてなることにより、前記蓋本体と前記被覆部との接合強度が高くなり得るという利点がある。
【0013】
さらに、本発明に係る包装容器においては、好ましくは、前記容器本体と前記蓋本体とがイージーピール接着されてなる。
【0014】
斯かる包装容器によれば、開封作業性に優れるという利点がある。
【0015】
また、本発明は、開口を有する収容部が形成されてなる容器本体と、該開口を覆う蓋本体を有する蓋とが備えられ、前記容器本体及び前記蓋本体がそれぞれ嵌合部を有し、該嵌合部どうしで容器本体及び蓋本体が嵌合されるように構成されてなる包装容器を製造する包装容器の製造方法であって、
前記蓋は、前記蓋本体を被覆する被覆部を備え、
容器本体が嵌合部を有するように、一のバリア性シートから熱成形により容器本体の形状を複数形成して第1熱成形シートを作製する第1熱成形シート作製工程と、蓋本体が嵌合部を有するように、他のバリア性シートから熱成形により蓋本体の形状を複数形成して第2熱成形シートを作製する第2熱成形シート作製工程と、前記第1熱成形シート、前記第2熱成形シート、及び嵌合部が熱成形されていないバリア性シートを重ね合わせて、前記容器本体、前記蓋本体及び前記被覆部が上面視で合同となるように打ち抜き加工する打ち抜き工程と、前記容器本体と前記蓋本体とをシールする第1シール工程と、前記蓋本体と前記被覆部とをシールする第2シール工程とを備えてなることを特徴とする包装容器の製造方法にある。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、高いバリア性を有し且つバリア性シートの材料の使用量を抑制しつつ、作製の手間を抑制できる再封可能な包装容器を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】一実施形態に係る包装容器の分解斜視図。
【図2】従来技術の包装容器の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の包装容器1は、開口21aを有する収容部21が形成されてなる容器本体2と、該開口21aを覆う蓋本体31、及び該蓋本体31を被覆する被覆部32を有する蓋3とが備えられてなる。
また、本実施形態の包装容器1は、前記容器本体2及び前記蓋本体31がそれぞれ嵌合部2a、31aを有し、該嵌合部2a、31aどうしで容器本体2及び蓋本体31が嵌合されるように構成されてなる。
【0020】
前記容器本体2は、周縁部に鍔部2bを備え、具体的には、前記嵌合部2aの外側の周縁部全体に鍔部2bを備えてなる。
また、前記容器本体2は、バリア性シートを熱成形することにより嵌合部2aが形成されてなる。熱成形する方法としては、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、プレス成形等の方法が挙げられる。前記容器本体2のバリア性シートとしては、従来公知のものが挙げられるが、例えば、ポリエチレン樹脂シート、ポリプロピレン樹脂シート、ポリエチレンテレフタレート樹脂シート、ポリ塩化ビニル樹脂シート、ポリ塩化ビニリデン樹脂シート、エチレンビニルアルコール共重合体等のシートが挙げられ、これらが複数積層された積層シートも用いることができる。容器本体2のバリア性シートの厚みは、好ましくは0.2〜1.0mm、より好ましくは0.5〜0.8mmである。
尚、本明細書におけるバリア性シートは、水分や気体の透過を抑制するシートを意味する。
【0021】
前記蓋本体31は、周縁部に鍔部31bを備え、具体的には、前記嵌合部31aの外側の周縁部全体に鍔部31bを備えてなる。また、前記蓋本体31は、中央部に平面部31cとを備えてなる。該鍔部31bと該平面部31cとは、同一平面上に面を有するように構成されてなる。
また、前記蓋本体31は、バリア性シートを熱成形することにより嵌合部31aが形成されてなる。熱成形する方法としては、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、プレス成形等の方法が挙げられる。前記蓋本体31のバリア性シートとしては、従来公知のものが挙げられるが、例えば、ポリエチレン樹脂シート、ポリプロピレン樹脂シート、ポリエチレンテレフタレート樹脂シート、ポリ塩化ビニル樹脂シート、ポリ塩化ビニリデン樹脂シート、エチレンビニルアルコール共重合体等のシートが挙げられ、これらが複数積層された積層シートも用いることができる。前記蓋本体31のバリア性シートの厚みは、好ましくは0.1〜1.0mm、より好ましくは0.2〜0.3mmである。
【0022】
前記被覆部32は、嵌合部が熱成形されていないバリア性シートで構成されている。前記被覆部32のバリア性シートとしては、従来公知のものが挙げられるが、例えば、ポリエチレン樹脂シート、ポリプロピレン樹脂シート、ポリエチレンテレフタレート樹脂シート、ポリ塩化ビニル樹脂シート、ポリ塩化ビニリデン樹脂シート、エチレンビニルアルコール共重合体樹脂シート等が挙げられ、これらが複数積層された積層シートも用いることができ、また、これらや該積層シートに、アルミ箔、金属蒸着シート、無機蒸着シート等が積層されたシートも用いることができる。前記被覆部32のバリア性シートの厚みは、好ましくは0.04〜0.1mm、より好ましくは0.05〜0.07mmである。
【0023】
また、前記蓋3は、前記蓋本体31と前記被覆部32とがシールされて構成されてなる。
具体的には、前記蓋3は、前記鍔部31b及び前記平面部31cの同一平面上にある面全面で前記蓋本体31と前記被覆部32とがシールされてなる。また、前記蓋3は、前記鍔部31b全体で前記蓋本体31と前記被覆部32とがシールされてなる。さらに、前記蓋3は、前記蓋本体31と前記被覆部32とがヒートシールによりシールされて構成されてなる。よって、本実施形態の包装容器1は、気密性(バリア性)が高いものとなる。
【0024】
本実施形態の包装容器1は、前記容器本体2と前記蓋本体31とがシールされて構成されてなる。
具体的には、本実施形態の包装容器1は、前記鍔部2b、31bどうし全体で前記容器本体2と前記蓋本体31とがシールされてなる。よって、本実施形態の包装容器1は、気密性(バリア性)が高いものとなる。
また、本実施形態の包装容器1は、前記容器本体2と前記蓋本体31とがヒートシールでイージーピール接着されることによりシールされて構成されてなる。なお、イージーピール接着とは、手によるめくり開封が可能な接着強度での接着を意味する。
【0025】
また、本実施形態の包装容器1は、前記容器本体2、前記蓋本体31及び前記被覆部32は、蓋された状態に於いて、上面視のシルエットで合同となるように形成されて構成されてなる。
【0026】
本実施形態の包装容器1は、上記の如く構成されてなるが、次ぎに、本実施形態の包装容器の製造方法について説明する。
【0027】
本実施形態の包装容器1は、容器本体2が嵌合部2aを有するように、一のバリア性シートから熱成形により容器本体2の形状を複数形成して第1熱成形シートを作製する第1熱成形シート作製工程と、蓋本体31が嵌合部31aを有するように、他のバリア性シートから熱成形により蓋本体31の形状を複数形成して第2熱成形シートを作製する第2熱成形シート作製工程と、前記第1熱成形シート、前記第2熱成形シート、及び嵌合部が熱成形されていないバリア性シートを重ね合わせて、前記容器本体2、前記蓋本体31及び前記被覆部32が上面視で合同となるように打ち抜き加工する打ち抜き工程と、前記容器本体2と前記蓋本体31とをシールする第1シール工程と、前記蓋本体31と前記被覆部32とをシールする第2シール工程とを備えてなる。
なお、前記第1シール工程の実施は、前記打ち抜き工程の前でも後でも良い。また、前記第2シール工程の実施も、前記打ち抜き工程の前でも後でも良い。さらに、前記第1シール工程の実施は、前記第2シール工程の前でも後でもよい。
【0028】
本実施形態の包装容器1及び包装容器の製造方法は、上記のように構成されているので、以下の利点を有するものである。
【0029】
即ち、本実施形態の包装容器1は、前記容器本体2、前記蓋本体31及び前記被覆部32が上面視のシルエットで合同となるように形成されてなることにより、容器本体2が嵌合部2aを有するように、一のバリア性シートから熱成形により容器本体2の形状が複数形成された第1熱成形シートと、蓋本体31が嵌合部31aを有するように、他のバリア性シートから熱成形により蓋本体31の形状が複数形成された第2熱成形シートと、嵌合部が熱成形されていないバリア性シートとを用いて包装容器が作製される際に以下の利点がある。すなわち、第1熱成形シート、第2熱成形シート、及び嵌合部が熱成形されていないバリア性シートを重ね合わせて、この重ね合わされたシートどうしをともに打ち抜くことで、前記容器本体2、前記蓋本体31及び前記被覆部32を形成することができるため、作製の手間を抑制できるという利点がある。
【0030】
また、本実施形態の包装容器1は、前記容器本体2、前記蓋本体31及び前記被覆部32がバリア性シートにより構成され、前記容器本体2と前記蓋本体31とがシールされ、前記蓋本体31と前記被覆部32とがシールされてなることにより、バリア性に優れたものとなる。
【0031】
さらに、本実施形態の包装容器1は、前記蓋本体部31が嵌合部31aの形成により局所的に薄くなりバリア性が低下した部分が生じても、嵌合部が熱成形されていないバリア性シートで構成された被覆部32で前記蓋本体部31が被覆されてなることにより、バリア性シートの材料の使用量を抑制しても、バリア性が優れたものとなるという利点がある。また、蓋本体部31及び被覆部32を薄くしてもバリア性が優れるため、蓋本体部31及び被覆部32を薄くして剛性が低いものとしやすくなり、開閉しやすいものとなるという利点も有する。
【0032】
また、本実施形態の包装容器1は、容器本体2及び蓋本体31が嵌合されるように構成されてなることにより、再封可能に構成されてなる。
【0033】
さらに、本実施形態の包装容器1は、前記鍔部31b及び前記平面部31cで前記蓋本体31及び前記被覆部32がシールされてなることにより、前記蓋本体31と前記被覆部32との接合強度が高くなり得るという利点がある。
【0034】
また、本実施形態の包装容器1は、前記容器本体2と前記蓋本体31とがイージーピール接着されてなることにより、開封作業性に優れるという利点がある。
【0035】
尚、本実施形態の包装容器は、上記構成により、上記利点を有するものであったが、本発明の包装容器は、上記構成に限定されず、適宜設計変更可能である。
【符号の説明】
【0036】
1:包装容器、2:容器本体、2a:嵌合部、2b:鍔部、3:蓋、21:収容部、21a:開口、31:蓋本体、31a:嵌合部、31b:鍔部、31c:平面部、32:被覆部、100:包装容器、101:容器本体、101a:嵌合部、101b:鍔部、102:上蓋、102b:鍔部、103:中蓋、103a:嵌合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有する収容部が形成されてなる容器本体と、該開口を覆う蓋本体を有する蓋とが備えられ、前記容器本体及び前記蓋本体がそれぞれ嵌合部を有し、該嵌合部どうしで容器本体及び蓋本体が嵌合されるように構成されてなる包装容器であって、
前記蓋は、前記蓋本体を被覆する被覆部を備え、前記容器本体、前記蓋本体及び前記被覆部は、上面視のシルエットで合同となるように形成され、前記容器本体及び前記蓋本体は、バリア性シートを熱成形することにより嵌合部が形成されて構成され、前記被覆部は、嵌合部が熱成形されていないバリア性シートで構成され、前記容器本体と前記蓋本体とがシールされ、前記蓋本体と前記被覆部とがシールされてなることを特徴とする包装容器。
【請求項2】
前記蓋本体は、周縁部に鍔部と、中央部に平面部とを備え、該鍔部と該平面部とは、同一平面上に面を有するように構成され、前記鍔部及び前記平面部で前記蓋本体及び前記被覆部がシールされてなる請求項1記載の包装容器。
【請求項3】
前記容器本体と前記蓋本体とがイージーピール接着されてなる請求項1又は2記載の包装容器。
【請求項4】
開口を有する収容部が形成されてなる容器本体と、該開口を覆う蓋本体を有する蓋とが備えられ、前記容器本体及び前記蓋本体がそれぞれ嵌合部を有し、該嵌合部どうしで容器本体及び蓋本体が嵌合されるように構成されてなる包装容器を製造する包装容器の製造方法であって、
前記蓋は、前記蓋本体を被覆する被覆部を備え、
容器本体が嵌合部を有するように、一のバリア性シートから熱成形により容器本体の形状を複数形成して第1熱成形シートを作製する第1熱成形シート作製工程と、蓋本体が嵌合部を有するように、他のバリア性シートから熱成形により蓋本体の形状を複数形成して第2熱成形シートを作製する第2熱成形シート作製工程と、前記第1熱成形シート、前記第2熱成形シート、及び嵌合部が熱成形されていないバリア性シートを重ね合わせて、前記容器本体、前記蓋本体及び前記被覆部が上面視で合同となるように打ち抜き加工する打ち抜き工程と、前記容器本体と前記蓋本体とをシールする第1シール工程と、前記蓋本体と前記被覆部とをシールする第2シール工程とを備えてなることを特徴とする包装容器の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−121606(P2012−121606A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−274625(P2010−274625)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(000129057)株式会社カナエ (39)
【Fターム(参考)】