包装袋の供給制御方法
【課題】搬送ベルト上に載置される包装袋の配列にバラツキがあっても包装袋を1枚ずつ安定して送ることができる包装袋の供給制御方法を提供すること。
【解決手段】制御手段において、検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合には、入力手段で設定された最大出力周波数及び特定パルス値と、その検出パルス値とから第1モータに付与する出力周波数を演算し、演算により求めた新たな出力周波数により第1モータ9を作動させると共に第2モータ25も同時に作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端がセンサーによって検知されたときに第1モータ及び第2モータを停止させるように制御し、検出パルス値がモータストップパルス値よりも大である又は同じ値である場合には、第1モータの作動を停止すると共に第2モータのみを作動させて包装袋を送り、その包装袋の先端がセンサーによって検知されたときに第2モータを停止させるように制御する。
【解決手段】制御手段において、検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合には、入力手段で設定された最大出力周波数及び特定パルス値と、その検出パルス値とから第1モータに付与する出力周波数を演算し、演算により求めた新たな出力周波数により第1モータ9を作動させると共に第2モータ25も同時に作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端がセンサーによって検知されたときに第1モータ及び第2モータを停止させるように制御し、検出パルス値がモータストップパルス値よりも大である又は同じ値である場合には、第1モータの作動を停止すると共に第2モータのみを作動させて包装袋を送り、その包装袋の先端がセンサーによって検知されたときに第2モータを停止させるように制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装機における包装袋の供給制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ベルトコンベアの搬送ベルト上に多数の包装袋を縦方向で前下がりに倒し重ねて載置し、ベルトコンベアの上方に配置した繰り出し手段の繰り出しベルトを搬送ベルトより早送りすることにより先頭の包装袋を後続の包装袋から分離して所定位置まで送る包装袋供給装置において、繰り出しベルトを搬送ベルトの送り方向前側に配置したフロントプーリと同送り方向後側に配置したリアプーリ間に掛け渡し、第1操作ノブによりフロントプーリと搬送ベルトとの間隔を調整し、第2操作ノブによりリアプーリと搬送ベルトとの間隔を調整する構成が開示されている。また、第1表示手段によりフロントプーリと搬送ベルトとの間隔を視認し、第2表示手段によりリアプーリと搬送ベルトとの間隔を視認し、かつ、それらの間隔を包装袋の種類に対応して調整可能であることが記載されている。
【0003】
搬送ベルトと繰り出しベルトにより挟まれた前下がりで後上がりに積み重なった包装袋の高さは一定でなく常に変化し、その重なった包装袋の高さが通常レベルよりも高くなった場合には、包装袋が1枚ずつ送られずに重なったまま送られてしまう。そこで、包装袋が重なったまま送られた場合には、上記リアプーリの高さ位置をセンサーで検知してベルトコンベアのモータの回転作動を停止させ、繰り出し手段の繰り出しベルトのみを作動させて包装袋を送るように制御されている。詳しくは、ベルトコンベアに設置したモータは一定回転数の回転作動と停止のオン・オフ制御のみであり、搬送ベルトの一定速度の送りに対して繰り出しベルトを所定速度で回転させる構成であることから、包装袋を繰り出す動作が単調となって包装袋を重なったまま送ってしまうという状況が生じ易い。その結果、供給装置の運転を停止して不具合を解消する作業が必要となり、包装袋を包装機側へ安定供給することができないという不都合を生ずる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−36300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、包装袋供給装置の搬送ベルト上に載置される包装袋の配列にバラツキがあっても包装袋を1枚ずつ所定位置まで安定して送ることができる供給制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために請求項1に記載した発明である包装袋の供給制御方法は、多数の包装袋を第1モータにより駆動される搬送ベルト上に前下がりに重ねて載置することができるベルトコンベアと、その搬送ベルトの送り方向前側上方に配置したフロントプーリと第2モータにより駆動される駆動プーリとに繰り出しベルトが掛け渡された繰り出し手段と、その駆動プーリが取り付けられた駆動軸を支点にして上下方向に揺動する前記フロントプーリの中心の角度を測定する角度検出器を備え、その繰り出しベルトを前記搬送ベルトよりも早送りすることにより先頭の包装袋から順に所定位置まで送る包装袋供給装置を用い、
前記包装袋供給装置に備えた入力手段により、第1モータの最大出力周波数、前記フロントプーリの中心の角度を前記角度検出器のパルスに変換して表した変位パルス数としての包装袋の種類により選択される特定パルス値、前記角度検出器により測定される検出パルス値が所定値以上のときに第1モータを作動停止させる条件とするモータストップパルス値を夫々設定し、
制御手段において、前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合には、前記入力手段で設定された最大出力周波数及び特定パルス値と、その検出パルス値とから第1モータに付与する出力周波数を演算し、その演算により求められた新たな出力周波数により第1モータを作動させると共に第2モータも同時に作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が前記所定位置に設けたセンサーによって検知されたときに第1モータ及び第2モータを停止させるように制御し、
前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも大である又は同じ値である場合には、第1モータの作動を停止すると共に第2モータのみを作動させて包装袋を送り、その包装袋の先端が前記センサーによって検知されたときに第2モータを停止させるように制御することを特徴とする。
【0007】
同様の目的を達成するために請求項2に記載した発明である包装袋の供給制御方法は、多数の包装袋を第1モータにより駆動される搬送ベルト上に前下がりに重ねて載置することができるベルトコンベアと、その搬送ベルトの送り方向前側上方に配置したフロントプーリと第2モータにより駆動される駆動プーリとに繰り出しベルトが掛け渡された繰り出し手段と、その駆動プーリが取り付けられた駆動軸を支点にして上下方向に揺動する前記フロントプーリの中心の角度を測定する角度検出器を備え、その繰り出しベルトを前記搬送ベルトよりも早送りすることにより先頭の包装袋から順に所定位置まで送る包装袋供給装置を用い、
前記包装袋供給装置に備えた入力手段により、第1モータの最大出力周波数、前記フロントプーリの中心の角度を前記角度検出器のパルスに変換して表した変位パルス数としての包装袋の種類により選択される特定パルス値、前記角度検出器により測定される検出パルス値が所定値以上のときに第1モータを作動停止させる条件とするモータストップパルス値、包装袋の先端が前記所定位置に設けたセンサーによって検知されるタイミングを測定する設定回数、基準タイミング値の上限値及び下限値、包装袋の種類により定められる補正基準パルス値を夫々設定し、
制御手段において、前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合には、前記入力手段で設定された最大出力周波数及び特定パルス値と、その検出パルス値とから第1モータに付与する出力周波数を演算し、その演算により求められた新たな出力周波数により第1モータを作動させると共に第2モータも同時に作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が前記センサーによって検知されたときに第1モータ及び第2モータを停止させ、
前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも大きい又は同じ値である場合には、第1モータの作動を停止すると共に第2モータのみを作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が前記センサーによって検知されたときに第2モータを停止させるようにする主制御と、
さらに、包装袋の先端が検知されるタイミングを毎回測定し、前記設定回数毎のタイミング測定値から基準タイミング値の下限値以下で検知された回数と、上限値以上で検知された回数を夫々記憶させ、それら設定回数と、上限値以上で検知された回数及び下限値以下で検知された回数と、補正基準パルス値とから補正パルス値を演算し、その補正パルス値を前記モータストップパルス値及び特定パルス値に加算して得られた補正モータストップパルス値及び補正特定パルス値から補正すべき第1モータの出力周波数を演算し、その演算により求められた補正出力周波数により第1モータを作動させて後続の包装袋を送るようにした補正制御を連係して行なうことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
(請求項1の発明)
この包装袋の供給制御方法は、包装袋供給装置の搬送ベルト上に載置されて繰り出し位置に移動した包装袋の高さにより変化するフロントプーリの中心の角度を角度検出器によって測定し、その測定した検出パルス値に基づいて決定される出力周波数により搬送ベルトを駆動する第1モータの回転速度を変更するなどの制御を行なうものであり、作業者により搬送ベルト上にセットされる包装袋の配列にバラツキがあっても包装袋を1枚ずつ所定位置まで安定して供給することができる。これにより、包装機への包装袋の供給を安定して行なうことが可能となる。
【0009】
(請求項2の発明)
この包装袋の供給制御方法は、包装袋供給装置の搬送ベルト上に載置されて繰り出し位置に移動した包装袋の高さにより変化するフロントプーリの中心の角度を角度検出器によって測定し、その測定した検出パルス値に基づいて決定される出力周波数により搬送ベルトを駆動する第1モータの回転速度を変更するなどの制御を行なう主制御と、包装袋の先端が供給先の所定位置で検知されるタイミングを毎回測定し、入力手段により設定した回数毎のタイミング測定値等に基づいて補正パルス値を演算すると共に当該補正パルス値から補正すべき第1モータの出力周波数を演算し、その補正出力周波数により第1モータを作動させて後続の包装袋を送る補正制御を連係して行なうものであり、作業者により搬送ベルト上にセットされる包装袋の配列にバラツキがあっても包装袋を1枚ずつ所定位置まで適切なタイミングで安定して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明方法を適用する包装袋供給装置の側面図
【図2】繰り出し手段の要部を示す平面図
【図3】搬送ベルトと繰り出し手段との位置関係を示す説明図
【図4】第1実施例に係る包装袋の供給制御方法を説明するフローチャート
【図5】第1モータの出力周波数と変位パルス数との関係を表すグラフ(1)
【図6】搬送ベルト上の包装袋の高さが低い場合における制御の説明図
【図7】搬送ベルト上の包装袋の高さが高い場合における制御の説明図
【図8】第2実施例に係る補正制御における各種タイミングの説明図
【図9】第2実施例に係る包装袋の供給制御方法を説明するフローチャート
【図10】第1モータの出力周波数と変位パルス数との関係を表すグラフ(2)
【図11】第1モータの出力周波数と変位パルス数との関係を表すグラフ(3)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の最良の形態例を図面に基づいて説明する。
【0012】
本発明に係る包装袋の供給制御方法を適用する包装袋供給装置1を図1に示す。この装置1は、多数の包装袋を搬送ベルト8上に縦方向で前下がりに倒し重ねて載置することができるベルトコンベア5と、搬送ベルト8の上方に配置した繰り出し手段20と、繰り出し手段20の繰り出しベルト32,36を搬送ベルト8よりも早送りして所定位置まで送った包装袋を上方に待機する挟着片(図示せず)に供給する袋供給手段45を備えている。
【0013】
図1において、ベルトコンベア5は、ロータリー式包装機の機台a上に前端部6aをやや前下がりとしたフレーム6を設置し、フレーム6に回転自由に設けたフロントローラ7と図示しないリアローラとの間に複数本の細いロープ状の搬送ベルト8を掛け渡している。9はフレーム6の底部に取り付けられたインバータ式の第1モータである。第1モータ9は、後記制御手段から指令される出力周波数により回転数を制御されてフロントローラ7を駆動するように設けられている。
【0014】
11はフレーム6の前端部6aに設けられたストッパー、12はストッパー11の近くに揺動可能に設けられた検知レバー12である。しかして、検知レバー12は、包装袋の先端がストッパー11に当接するときに押されて揺動してセンサー13により当該袋を感知するように設けられている。15はフレーム6上の左右両側に設けられたガイドプレートであり、包装袋の縦方向の両側縁にほぼ接するように調整自在に設けられている。
【0015】
繰り出し手段20は、ベルトコンベア5のフレーム6の左右の外側面に固定されたガイドバー21に左右一対の側板22を摺動可能として当該ベルトコンベア5の上方に設けられている。図2に示すように、側板22,22により回転自由に支持された駆動軸23には駆動プーリ24を固定し、その駆動軸23を一方の側板22に取り付けた第2モータ25によりベルト26を介して駆動するように設けている。
【0016】
27は駆動軸23を支点にして上下方向に揺動可能に設けた左右一対のレバーである。レバー27,27の間の先端部にはフロントプーリ30を取り付け、一方のレバー27の後端部には駆動軸23と同心状に原動ギア28を一体に設けている。31はレバー27,27の間に設けられた中間プーリである。それら駆動プーリ24と、フロントプーリ30と、中間プーリ31の間には、繰り出しベルト32が掛け渡されている。
【0017】
なお、フロントプーリ30は、搬送ベルト8の送り方向前側上方に配置されている。また、原動ギア28については、本実施例のようにレバー27に一体に設けても良いし、レバー27に別体のものを取り付ける構成とすることもできる。
【0018】
なお、第2モータ25に関しては、回転数の制御を行なわない。繰り出しベルト32の速度は、搬送ベルト8の速度の約10倍とされている。
【0019】
図3に示すように、両レバー27の外側でフロントプーリ30と同心に設けられたフロントサイドプーリ34と、中間プーリ31よりも後側下方に配置されるリアプーリ35にも、繰り出しベルト36が掛け渡されている。このリアプーリ35は、図示しないレバー機構により搬送ベルト8に対する高さを袋の種類に合わせて調節自在に設けられている。
【0020】
側板22,22により回転自由に支持された従動軸38には従動ギア39を固定し、その従動ギア39が原動ギア28に噛合されている。図2に示すように、その従動軸38の一端部38aは、カップリング40を介して角度検出器(エンコーダ)41の入力軸41aと連結されており、従動ギア39の回転動作を角度検出器41に伝達するように設けられている。
【0021】
なお、この実施例では、原動ギア28の歯数:58、従動ギア39の歯数:30としている。
【0022】
袋供給手段45は、フレーム6の前端部6aでストッパー11に当接するまで、言い換えれば所定位置に送り込まれた包装袋を袋めくりレバー46の吸盤47により吸着して一旦受け渡し位置まで持ち上げ、これを回転アーム48の吸盤49により吸着して包装袋を上方に待機する挟着片(図示せず)に挟着させるように設けられている。
なお、この袋供給手段45については、公知の構造であるため、詳しい説明を省く。
【0023】
この包装袋供給装置1には、図示しない入力手段と制御手段を備えている。本発明に係る第1実施例(請求項1の発明方法)と第2実施例(請求項2の発明方法)とでは各手段の機能・構成が異なることから、各実施例に分けて説明する。
【0024】
(実施例1)
第1実施例における入力手段は、第1モータ9の最大出力周波数と、駆動軸23を支点として揺動するフロントプーリ30の中心の角度を角度検出器41のパルスに変換して表した変位パルス数としての包装袋の種類により選択される特定パルス値と、角度検出器41により測定される検出パルス値が所定値以上のときに第1モータ9の作動を停止させる条件とするモータストップパルス値とを夫々設定可能に設けられる。
【0025】
制御手段においては、角度検出器41によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合に、入力手段で設定された最大出力周波数及び特定パルス値と、その検出パルス値とから第1モータ9に付与する出力周波数を演算し、その演算により求められた新たな出力周波数により第1モータ9を作動させると共に第2モータ25も同時に作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が所定位置に設けたセンサー13によって検知されたときに第1モータ9及び第2モータ25を停止させる制御が行なわれる。
【0026】
また、角度検出器41によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも大きい又は同じである場合には、第1モータ9の作動を停止すると共に第2モータ25のみを作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端がセンサー13によって検知されたときに第2モータ25を停止させる制御が行なわれるように構成されている。
【0027】
以上により、搬送ベルト8上に多数の包装袋を縦方向で前下がりに重ねて載置するベルトコンベア5と、搬送ベルト8の上方に配置した繰り出し手段20と、繰り出し手段20の繰り出しベルト32、36を搬送ベルト8よりも早送りして所定位置まで送った包装袋を上方に待機する挟着片(図示せず)に供給する袋供給手段45とを備えた本発明方法を適用する包装袋供給装置1が構成される。
【0028】
つぎに、本発明に係る第1実施例の包装袋供給制御方法について、図4に示すフローチャートに基づいて詳しく述べる。
(1)まず、入力手段により第1モータの最大出力周波数と、包装袋の種類(平袋、チャック付包装袋など)により選択する特定パルス値と、第1モータの作動停止条件であるモータストップパルス値を夫々設定入力する。
設定条件の一例として、
第1モータの最大出力周波数:80Hz、ただし、設定範囲は20〜80Hz。
特定パルス値:500PLS、ただし、変位パルス数としては0〜8000PLS。
モータストップパルス値:300PLS
なお、フロントプーリの中心の角度については、フロントプーリが最下端の位置を基準(0°)として表した数値をいう。
ただし、検出パルス値:1のときに、フロントプーリの角度:0.0233°
(2)(1)で設定した数値により制御手段(図示せず)において、図5に示すグラフで表される第1モータの出力周波数と角度検出器の変位パルス数との関係が決定される。
なお、このグラフで明らかなように、第1モータは、32〜80Hzの範囲で変速制御される。
(3)運転開始時には、第1モータ9と第2モータ25を作動させて搬送ベルト8と繰り出しベルト32,36を走行させて搬送ベルト8上に重なって載置された包装袋bを前方へ送る。そして、フロントプーリ30が包装袋bによって押し上げられて上昇移動すると、原動ギア28に噛合する従動ギア39が回転して角度検出器41により検出パルス値が測定される。
ついで、測定された検出パルス値の大きさに対応した制御が行なわれる。
【0029】
(検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合)
(4)例えば、図6に示すように、フロントプーリの中心の角度:4.7°、検出パルス値:202とする。
この場合には、それらの値及び上記設定値に基づいて第1モータ9に付与する出力周波数が制御手段の図示しない演算処理回路部の作動により演算される。
【0030】
即ち、第1モータの出力周波数は、特定パルス値(500)から検出パルス値(202)を減じた値を特定パルス値(500)で除して最大出力周波数(80)を乗じた値である47.5Hzとなる。
【0031】
(5)上記演算により求められた新たな出力周波数(47.5Hz)により第1モータ9を作動させ、同時に第2モータ25も作動するように制御される。
(6)ついで、前方へ送られた包装袋bの先端がストッパー11に当接してセンサー13により当該包装袋bが検知されると、第1モータ9及び第2モータ25の作動を停止させるように制御される。
(7)そして、後続の包装袋bによりフロントプーリ30が上昇移動することにより、(3)と同様に、角度検出器41により新たに検出パルス値が測定される。
【0032】
(検出パルス値がモータストップパルス値よりも大きい又は同じである場合)
例えば、図7に示すように、フロントプーリの中心の角度:7.9°、検出パルス値:340とする。
この場合には、検出パルス値(340PLS)がモータストップパルス値(300PLS)よりも大きいことから、第1モータ9の作動を停止させる。そして、第2モータ25のみを作動させて前方へ送られた包装袋bの先端がストッパー11に当接してセンサー13により当該包装袋が検知されると、第2モータ25の作動を停止させるように制御が行なわれる。
【0033】
なお、検出パルス値がモータストップパルス値を大きく超えた場合としては、複数の包装袋が重なって送られたか、多数の包装袋がかたまって送られてフロントプーリを押し上げた状況が想定される。この場合には、包装袋供給装置1の運転を中断して送り出された袋を除去してから運転を再開することになる。
【0034】
(実施例2)
本発明に係る第2実施例の包装袋供給制御方法における制御手段は、
包装袋供給装置1の搬送ベルト8上に載置されて繰り出し位置に移動した包装袋の高さにより変化するフロントプーリ30の中心の角度を角度検出器41によって測定し、その測定した検出パルス値に基づいて決定される出力周波数により搬送ベルト8を駆動する第1モータ9の回転速度を変更するなどの制御を行なう主制御と、
包装袋の先端が供給先の所定位置で検知されるタイミングを毎回測定し、入力手段により設定した回数毎のタイミング測定値等に基づいて補正パルス値を演算すると共に当該補正パルス値から補正すべき第1モータの出力周波数を演算し、その補正出力周波数により第1モータ9を作動させて後続の包装袋を送る補正制御、
を連係して行なわれる。
【0035】
主制御については、上述した第1実施例の包装袋供給制御方法における制御と同一内容の制御としていることから、それを準用してこの項の説明に代える。
【0036】
補正制御では、包装袋の先端がセンサー13によって検知されるタイミングを毎回測定し、入力手段により設定した回数毎に、理想とするタイミングである基準タイミング値Bに近づくようにタイミング測定値A等から補正すべき第1モータの出力周波数を求め、その求めた補正出力周波数により第1モータ9を作動させて後続の包装袋を送るフィードバック制御を行なう。以下、その補正制御について詳しく述べる。
【0037】
第2実施例における入力手段は、第1モータ9の最大出力周波数と、前記特定パルス値と、前記モータストップパルス値、包装袋の先端が前記センサー13によって検知されるタイミングを測定する設定回数n、基準タイミング値Bの上限値D及び下限値C、包装袋の種類により定められる補正基準パルス値Eを夫々設定可能に設けられる。
【0038】
図8に補正制御における各種タイミングの関係を示す。図中、1サイクルとは、ロータリー式包装機の間欠駆動される回転テーブルの回転角度をいう。給袋同期とは、前記包装袋供給装置1の第1モータ9と第2モータ25の作動可能時間帯をいい、ここでは「角度」で表している。Aはタイミング測定値、Bは基準タイミング値を表す。Cは基準タイミング値の下限値、Dは基準タイミング値の上限値を夫々表す。
【0039】
補正制御においては、包装袋の先端が検知されるタイミングを毎回測定し、設定回数n回毎のタイミング測定値Aから基準タイミング値の下限値C以下で検知された回数fと、上限値D以上で検知された回数gを夫々記憶させ、それら設定回数nと、上限値以上で検知された回数g及び下限値以下で検知された回数fと、補正基準パルス値Eとから補正パルス値αを演算し、その補正パルス値αを前記モータストップパルス値及び特定パルス値に加算して得られた補正モータストップパルス値及び補正特定パルス値から補正すべき第1モータの出力周波数を演算し、その演算により求められた補正出力周波数により第1モータ9を作動させて後続の包装袋を送るフィードバック制御が行われる。
【0040】
補正パルス値αの計算については、基準タイミング値の上限値D以上で検知された回数gから同タイミング値の下限値C以下で検知された回数fを減じた値を設定回数nで除した値に包装袋の種類により定められる補正基準パルス値Eを乗じた値となる。
【0041】
つぎに、補正制御の具体例について説明する。
(設定条件)
基準タイミング値の下限値C:90°
基準タイミング値の上限値D:110°
補正基準パルス値E:10PLS
包装袋の先端検知タイミングを測定する設定回数n:10回
ただし、その他の条件については、上述した第1実施例の包装袋供給制御方法の項で説明に用いた条件と同じく、第1モータの最大出力周波数:80Hz、特定パルス値:500PLS、モータストップパルス値:500PLSとする。
【0042】
(1)f:5、g:5(f=g)の場合
上記補正パルス値αの計算方法によれば、α=0PLSとなる。この場合には、補正制御は行われず、引き続き主制御が行なわれる。
【0043】
(2)f:8、g:2(f>g)の場合
上記補正パルス値αの計算方法によれば、α=−6PLSとなる。そして、第1モータの出力周波数と変位パルス数との関係は、図5に示すグラフから図10に示すグラフのように変更される。ここで、前記角度検出器41によって測定される検出パルス値が202PLSであれば、第1モータの補正出力周波数は46.5Hzとなる。図9のフローチャートにおいて、「第1モータの出力周波数」の値が47.5Hzから46.5Hzに変更され、この補正された出力周波数にて第1モータ9を今までよりも遅い速度で駆動させるように制御される。
(3)f:8、g:8(f<g)の場合
上記補正パルス値αの計算方法によれば、α=6PLSとなる。そして、第1モータの出力周波数と変位パルス数との関係は、図5に示すグラフから図11に示すグラフのように変更される。ここで、前記角度検出器41によって測定される検出パルス値が202PLSであれば、第1モータの補正出力周波数は48.5Hzとなる。図9のフローチャートにおいて、「第1モータの出力周波数」の値が47.5Hzから48.5Hzに変更され、この補正された出力周波数にて第1モータ9を今までよりも速い速度で駆動させるように制御される。
【0044】
以上に述べたとおり、第2実施例の包装袋供給制御方法によれば、包装袋供給装置の搬送ベルト上に載置されて繰り出し位置に移動した包装袋の高さにより変化するフロントプーリの中心の角度を角度検出器によって測定し、その測定した検出パルス値に基づいて決定される出力周波数により搬送ベルトを駆動する第1モータの回転速度を変更するなどの制御を行なう主制御と、
包装袋の先端が供給先の所定位置で検知されるタイミングを毎回測定し、入力手段により設定した回数毎のタイミング測定値等に基づいて補正パルス値を演算すると共に当該補正パルス値から補正すべき第1モータの出力周波数を演算し、その補正出力周波数により第1モータを作動させて後続の包装袋を送る補正制御を連係して行ない、作業者により搬送ベルト上にセットされる包装袋の配列にバラツキがあっても包装袋を1枚ずつ所定位置まで適切なタイミングで安定して供給することができる。
【符号の説明】
【0045】
1・・・本発明に係る包装袋の供給制御方法を適用する包装袋供給装置
b・・・包装袋
5・・・ベルトコンベア
8・・・搬送ベルト
9・・・第1モータ
13・・・センサー
20・・・繰り出し手段
23・・・駆動軸
24・・・駆動プーリ
25・・・第2モータ
30・・・フロントプーリ
32・・・繰り出しベルト
41・・・角度検出器
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装機における包装袋の供給制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ベルトコンベアの搬送ベルト上に多数の包装袋を縦方向で前下がりに倒し重ねて載置し、ベルトコンベアの上方に配置した繰り出し手段の繰り出しベルトを搬送ベルトより早送りすることにより先頭の包装袋を後続の包装袋から分離して所定位置まで送る包装袋供給装置において、繰り出しベルトを搬送ベルトの送り方向前側に配置したフロントプーリと同送り方向後側に配置したリアプーリ間に掛け渡し、第1操作ノブによりフロントプーリと搬送ベルトとの間隔を調整し、第2操作ノブによりリアプーリと搬送ベルトとの間隔を調整する構成が開示されている。また、第1表示手段によりフロントプーリと搬送ベルトとの間隔を視認し、第2表示手段によりリアプーリと搬送ベルトとの間隔を視認し、かつ、それらの間隔を包装袋の種類に対応して調整可能であることが記載されている。
【0003】
搬送ベルトと繰り出しベルトにより挟まれた前下がりで後上がりに積み重なった包装袋の高さは一定でなく常に変化し、その重なった包装袋の高さが通常レベルよりも高くなった場合には、包装袋が1枚ずつ送られずに重なったまま送られてしまう。そこで、包装袋が重なったまま送られた場合には、上記リアプーリの高さ位置をセンサーで検知してベルトコンベアのモータの回転作動を停止させ、繰り出し手段の繰り出しベルトのみを作動させて包装袋を送るように制御されている。詳しくは、ベルトコンベアに設置したモータは一定回転数の回転作動と停止のオン・オフ制御のみであり、搬送ベルトの一定速度の送りに対して繰り出しベルトを所定速度で回転させる構成であることから、包装袋を繰り出す動作が単調となって包装袋を重なったまま送ってしまうという状況が生じ易い。その結果、供給装置の運転を停止して不具合を解消する作業が必要となり、包装袋を包装機側へ安定供給することができないという不都合を生ずる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−36300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、包装袋供給装置の搬送ベルト上に載置される包装袋の配列にバラツキがあっても包装袋を1枚ずつ所定位置まで安定して送ることができる供給制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために請求項1に記載した発明である包装袋の供給制御方法は、多数の包装袋を第1モータにより駆動される搬送ベルト上に前下がりに重ねて載置することができるベルトコンベアと、その搬送ベルトの送り方向前側上方に配置したフロントプーリと第2モータにより駆動される駆動プーリとに繰り出しベルトが掛け渡された繰り出し手段と、その駆動プーリが取り付けられた駆動軸を支点にして上下方向に揺動する前記フロントプーリの中心の角度を測定する角度検出器を備え、その繰り出しベルトを前記搬送ベルトよりも早送りすることにより先頭の包装袋から順に所定位置まで送る包装袋供給装置を用い、
前記包装袋供給装置に備えた入力手段により、第1モータの最大出力周波数、前記フロントプーリの中心の角度を前記角度検出器のパルスに変換して表した変位パルス数としての包装袋の種類により選択される特定パルス値、前記角度検出器により測定される検出パルス値が所定値以上のときに第1モータを作動停止させる条件とするモータストップパルス値を夫々設定し、
制御手段において、前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合には、前記入力手段で設定された最大出力周波数及び特定パルス値と、その検出パルス値とから第1モータに付与する出力周波数を演算し、その演算により求められた新たな出力周波数により第1モータを作動させると共に第2モータも同時に作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が前記所定位置に設けたセンサーによって検知されたときに第1モータ及び第2モータを停止させるように制御し、
前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも大である又は同じ値である場合には、第1モータの作動を停止すると共に第2モータのみを作動させて包装袋を送り、その包装袋の先端が前記センサーによって検知されたときに第2モータを停止させるように制御することを特徴とする。
【0007】
同様の目的を達成するために請求項2に記載した発明である包装袋の供給制御方法は、多数の包装袋を第1モータにより駆動される搬送ベルト上に前下がりに重ねて載置することができるベルトコンベアと、その搬送ベルトの送り方向前側上方に配置したフロントプーリと第2モータにより駆動される駆動プーリとに繰り出しベルトが掛け渡された繰り出し手段と、その駆動プーリが取り付けられた駆動軸を支点にして上下方向に揺動する前記フロントプーリの中心の角度を測定する角度検出器を備え、その繰り出しベルトを前記搬送ベルトよりも早送りすることにより先頭の包装袋から順に所定位置まで送る包装袋供給装置を用い、
前記包装袋供給装置に備えた入力手段により、第1モータの最大出力周波数、前記フロントプーリの中心の角度を前記角度検出器のパルスに変換して表した変位パルス数としての包装袋の種類により選択される特定パルス値、前記角度検出器により測定される検出パルス値が所定値以上のときに第1モータを作動停止させる条件とするモータストップパルス値、包装袋の先端が前記所定位置に設けたセンサーによって検知されるタイミングを測定する設定回数、基準タイミング値の上限値及び下限値、包装袋の種類により定められる補正基準パルス値を夫々設定し、
制御手段において、前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合には、前記入力手段で設定された最大出力周波数及び特定パルス値と、その検出パルス値とから第1モータに付与する出力周波数を演算し、その演算により求められた新たな出力周波数により第1モータを作動させると共に第2モータも同時に作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が前記センサーによって検知されたときに第1モータ及び第2モータを停止させ、
前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも大きい又は同じ値である場合には、第1モータの作動を停止すると共に第2モータのみを作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が前記センサーによって検知されたときに第2モータを停止させるようにする主制御と、
さらに、包装袋の先端が検知されるタイミングを毎回測定し、前記設定回数毎のタイミング測定値から基準タイミング値の下限値以下で検知された回数と、上限値以上で検知された回数を夫々記憶させ、それら設定回数と、上限値以上で検知された回数及び下限値以下で検知された回数と、補正基準パルス値とから補正パルス値を演算し、その補正パルス値を前記モータストップパルス値及び特定パルス値に加算して得られた補正モータストップパルス値及び補正特定パルス値から補正すべき第1モータの出力周波数を演算し、その演算により求められた補正出力周波数により第1モータを作動させて後続の包装袋を送るようにした補正制御を連係して行なうことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
(請求項1の発明)
この包装袋の供給制御方法は、包装袋供給装置の搬送ベルト上に載置されて繰り出し位置に移動した包装袋の高さにより変化するフロントプーリの中心の角度を角度検出器によって測定し、その測定した検出パルス値に基づいて決定される出力周波数により搬送ベルトを駆動する第1モータの回転速度を変更するなどの制御を行なうものであり、作業者により搬送ベルト上にセットされる包装袋の配列にバラツキがあっても包装袋を1枚ずつ所定位置まで安定して供給することができる。これにより、包装機への包装袋の供給を安定して行なうことが可能となる。
【0009】
(請求項2の発明)
この包装袋の供給制御方法は、包装袋供給装置の搬送ベルト上に載置されて繰り出し位置に移動した包装袋の高さにより変化するフロントプーリの中心の角度を角度検出器によって測定し、その測定した検出パルス値に基づいて決定される出力周波数により搬送ベルトを駆動する第1モータの回転速度を変更するなどの制御を行なう主制御と、包装袋の先端が供給先の所定位置で検知されるタイミングを毎回測定し、入力手段により設定した回数毎のタイミング測定値等に基づいて補正パルス値を演算すると共に当該補正パルス値から補正すべき第1モータの出力周波数を演算し、その補正出力周波数により第1モータを作動させて後続の包装袋を送る補正制御を連係して行なうものであり、作業者により搬送ベルト上にセットされる包装袋の配列にバラツキがあっても包装袋を1枚ずつ所定位置まで適切なタイミングで安定して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明方法を適用する包装袋供給装置の側面図
【図2】繰り出し手段の要部を示す平面図
【図3】搬送ベルトと繰り出し手段との位置関係を示す説明図
【図4】第1実施例に係る包装袋の供給制御方法を説明するフローチャート
【図5】第1モータの出力周波数と変位パルス数との関係を表すグラフ(1)
【図6】搬送ベルト上の包装袋の高さが低い場合における制御の説明図
【図7】搬送ベルト上の包装袋の高さが高い場合における制御の説明図
【図8】第2実施例に係る補正制御における各種タイミングの説明図
【図9】第2実施例に係る包装袋の供給制御方法を説明するフローチャート
【図10】第1モータの出力周波数と変位パルス数との関係を表すグラフ(2)
【図11】第1モータの出力周波数と変位パルス数との関係を表すグラフ(3)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の最良の形態例を図面に基づいて説明する。
【0012】
本発明に係る包装袋の供給制御方法を適用する包装袋供給装置1を図1に示す。この装置1は、多数の包装袋を搬送ベルト8上に縦方向で前下がりに倒し重ねて載置することができるベルトコンベア5と、搬送ベルト8の上方に配置した繰り出し手段20と、繰り出し手段20の繰り出しベルト32,36を搬送ベルト8よりも早送りして所定位置まで送った包装袋を上方に待機する挟着片(図示せず)に供給する袋供給手段45を備えている。
【0013】
図1において、ベルトコンベア5は、ロータリー式包装機の機台a上に前端部6aをやや前下がりとしたフレーム6を設置し、フレーム6に回転自由に設けたフロントローラ7と図示しないリアローラとの間に複数本の細いロープ状の搬送ベルト8を掛け渡している。9はフレーム6の底部に取り付けられたインバータ式の第1モータである。第1モータ9は、後記制御手段から指令される出力周波数により回転数を制御されてフロントローラ7を駆動するように設けられている。
【0014】
11はフレーム6の前端部6aに設けられたストッパー、12はストッパー11の近くに揺動可能に設けられた検知レバー12である。しかして、検知レバー12は、包装袋の先端がストッパー11に当接するときに押されて揺動してセンサー13により当該袋を感知するように設けられている。15はフレーム6上の左右両側に設けられたガイドプレートであり、包装袋の縦方向の両側縁にほぼ接するように調整自在に設けられている。
【0015】
繰り出し手段20は、ベルトコンベア5のフレーム6の左右の外側面に固定されたガイドバー21に左右一対の側板22を摺動可能として当該ベルトコンベア5の上方に設けられている。図2に示すように、側板22,22により回転自由に支持された駆動軸23には駆動プーリ24を固定し、その駆動軸23を一方の側板22に取り付けた第2モータ25によりベルト26を介して駆動するように設けている。
【0016】
27は駆動軸23を支点にして上下方向に揺動可能に設けた左右一対のレバーである。レバー27,27の間の先端部にはフロントプーリ30を取り付け、一方のレバー27の後端部には駆動軸23と同心状に原動ギア28を一体に設けている。31はレバー27,27の間に設けられた中間プーリである。それら駆動プーリ24と、フロントプーリ30と、中間プーリ31の間には、繰り出しベルト32が掛け渡されている。
【0017】
なお、フロントプーリ30は、搬送ベルト8の送り方向前側上方に配置されている。また、原動ギア28については、本実施例のようにレバー27に一体に設けても良いし、レバー27に別体のものを取り付ける構成とすることもできる。
【0018】
なお、第2モータ25に関しては、回転数の制御を行なわない。繰り出しベルト32の速度は、搬送ベルト8の速度の約10倍とされている。
【0019】
図3に示すように、両レバー27の外側でフロントプーリ30と同心に設けられたフロントサイドプーリ34と、中間プーリ31よりも後側下方に配置されるリアプーリ35にも、繰り出しベルト36が掛け渡されている。このリアプーリ35は、図示しないレバー機構により搬送ベルト8に対する高さを袋の種類に合わせて調節自在に設けられている。
【0020】
側板22,22により回転自由に支持された従動軸38には従動ギア39を固定し、その従動ギア39が原動ギア28に噛合されている。図2に示すように、その従動軸38の一端部38aは、カップリング40を介して角度検出器(エンコーダ)41の入力軸41aと連結されており、従動ギア39の回転動作を角度検出器41に伝達するように設けられている。
【0021】
なお、この実施例では、原動ギア28の歯数:58、従動ギア39の歯数:30としている。
【0022】
袋供給手段45は、フレーム6の前端部6aでストッパー11に当接するまで、言い換えれば所定位置に送り込まれた包装袋を袋めくりレバー46の吸盤47により吸着して一旦受け渡し位置まで持ち上げ、これを回転アーム48の吸盤49により吸着して包装袋を上方に待機する挟着片(図示せず)に挟着させるように設けられている。
なお、この袋供給手段45については、公知の構造であるため、詳しい説明を省く。
【0023】
この包装袋供給装置1には、図示しない入力手段と制御手段を備えている。本発明に係る第1実施例(請求項1の発明方法)と第2実施例(請求項2の発明方法)とでは各手段の機能・構成が異なることから、各実施例に分けて説明する。
【0024】
(実施例1)
第1実施例における入力手段は、第1モータ9の最大出力周波数と、駆動軸23を支点として揺動するフロントプーリ30の中心の角度を角度検出器41のパルスに変換して表した変位パルス数としての包装袋の種類により選択される特定パルス値と、角度検出器41により測定される検出パルス値が所定値以上のときに第1モータ9の作動を停止させる条件とするモータストップパルス値とを夫々設定可能に設けられる。
【0025】
制御手段においては、角度検出器41によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合に、入力手段で設定された最大出力周波数及び特定パルス値と、その検出パルス値とから第1モータ9に付与する出力周波数を演算し、その演算により求められた新たな出力周波数により第1モータ9を作動させると共に第2モータ25も同時に作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が所定位置に設けたセンサー13によって検知されたときに第1モータ9及び第2モータ25を停止させる制御が行なわれる。
【0026】
また、角度検出器41によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも大きい又は同じである場合には、第1モータ9の作動を停止すると共に第2モータ25のみを作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端がセンサー13によって検知されたときに第2モータ25を停止させる制御が行なわれるように構成されている。
【0027】
以上により、搬送ベルト8上に多数の包装袋を縦方向で前下がりに重ねて載置するベルトコンベア5と、搬送ベルト8の上方に配置した繰り出し手段20と、繰り出し手段20の繰り出しベルト32、36を搬送ベルト8よりも早送りして所定位置まで送った包装袋を上方に待機する挟着片(図示せず)に供給する袋供給手段45とを備えた本発明方法を適用する包装袋供給装置1が構成される。
【0028】
つぎに、本発明に係る第1実施例の包装袋供給制御方法について、図4に示すフローチャートに基づいて詳しく述べる。
(1)まず、入力手段により第1モータの最大出力周波数と、包装袋の種類(平袋、チャック付包装袋など)により選択する特定パルス値と、第1モータの作動停止条件であるモータストップパルス値を夫々設定入力する。
設定条件の一例として、
第1モータの最大出力周波数:80Hz、ただし、設定範囲は20〜80Hz。
特定パルス値:500PLS、ただし、変位パルス数としては0〜8000PLS。
モータストップパルス値:300PLS
なお、フロントプーリの中心の角度については、フロントプーリが最下端の位置を基準(0°)として表した数値をいう。
ただし、検出パルス値:1のときに、フロントプーリの角度:0.0233°
(2)(1)で設定した数値により制御手段(図示せず)において、図5に示すグラフで表される第1モータの出力周波数と角度検出器の変位パルス数との関係が決定される。
なお、このグラフで明らかなように、第1モータは、32〜80Hzの範囲で変速制御される。
(3)運転開始時には、第1モータ9と第2モータ25を作動させて搬送ベルト8と繰り出しベルト32,36を走行させて搬送ベルト8上に重なって載置された包装袋bを前方へ送る。そして、フロントプーリ30が包装袋bによって押し上げられて上昇移動すると、原動ギア28に噛合する従動ギア39が回転して角度検出器41により検出パルス値が測定される。
ついで、測定された検出パルス値の大きさに対応した制御が行なわれる。
【0029】
(検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合)
(4)例えば、図6に示すように、フロントプーリの中心の角度:4.7°、検出パルス値:202とする。
この場合には、それらの値及び上記設定値に基づいて第1モータ9に付与する出力周波数が制御手段の図示しない演算処理回路部の作動により演算される。
【0030】
即ち、第1モータの出力周波数は、特定パルス値(500)から検出パルス値(202)を減じた値を特定パルス値(500)で除して最大出力周波数(80)を乗じた値である47.5Hzとなる。
【0031】
(5)上記演算により求められた新たな出力周波数(47.5Hz)により第1モータ9を作動させ、同時に第2モータ25も作動するように制御される。
(6)ついで、前方へ送られた包装袋bの先端がストッパー11に当接してセンサー13により当該包装袋bが検知されると、第1モータ9及び第2モータ25の作動を停止させるように制御される。
(7)そして、後続の包装袋bによりフロントプーリ30が上昇移動することにより、(3)と同様に、角度検出器41により新たに検出パルス値が測定される。
【0032】
(検出パルス値がモータストップパルス値よりも大きい又は同じである場合)
例えば、図7に示すように、フロントプーリの中心の角度:7.9°、検出パルス値:340とする。
この場合には、検出パルス値(340PLS)がモータストップパルス値(300PLS)よりも大きいことから、第1モータ9の作動を停止させる。そして、第2モータ25のみを作動させて前方へ送られた包装袋bの先端がストッパー11に当接してセンサー13により当該包装袋が検知されると、第2モータ25の作動を停止させるように制御が行なわれる。
【0033】
なお、検出パルス値がモータストップパルス値を大きく超えた場合としては、複数の包装袋が重なって送られたか、多数の包装袋がかたまって送られてフロントプーリを押し上げた状況が想定される。この場合には、包装袋供給装置1の運転を中断して送り出された袋を除去してから運転を再開することになる。
【0034】
(実施例2)
本発明に係る第2実施例の包装袋供給制御方法における制御手段は、
包装袋供給装置1の搬送ベルト8上に載置されて繰り出し位置に移動した包装袋の高さにより変化するフロントプーリ30の中心の角度を角度検出器41によって測定し、その測定した検出パルス値に基づいて決定される出力周波数により搬送ベルト8を駆動する第1モータ9の回転速度を変更するなどの制御を行なう主制御と、
包装袋の先端が供給先の所定位置で検知されるタイミングを毎回測定し、入力手段により設定した回数毎のタイミング測定値等に基づいて補正パルス値を演算すると共に当該補正パルス値から補正すべき第1モータの出力周波数を演算し、その補正出力周波数により第1モータ9を作動させて後続の包装袋を送る補正制御、
を連係して行なわれる。
【0035】
主制御については、上述した第1実施例の包装袋供給制御方法における制御と同一内容の制御としていることから、それを準用してこの項の説明に代える。
【0036】
補正制御では、包装袋の先端がセンサー13によって検知されるタイミングを毎回測定し、入力手段により設定した回数毎に、理想とするタイミングである基準タイミング値Bに近づくようにタイミング測定値A等から補正すべき第1モータの出力周波数を求め、その求めた補正出力周波数により第1モータ9を作動させて後続の包装袋を送るフィードバック制御を行なう。以下、その補正制御について詳しく述べる。
【0037】
第2実施例における入力手段は、第1モータ9の最大出力周波数と、前記特定パルス値と、前記モータストップパルス値、包装袋の先端が前記センサー13によって検知されるタイミングを測定する設定回数n、基準タイミング値Bの上限値D及び下限値C、包装袋の種類により定められる補正基準パルス値Eを夫々設定可能に設けられる。
【0038】
図8に補正制御における各種タイミングの関係を示す。図中、1サイクルとは、ロータリー式包装機の間欠駆動される回転テーブルの回転角度をいう。給袋同期とは、前記包装袋供給装置1の第1モータ9と第2モータ25の作動可能時間帯をいい、ここでは「角度」で表している。Aはタイミング測定値、Bは基準タイミング値を表す。Cは基準タイミング値の下限値、Dは基準タイミング値の上限値を夫々表す。
【0039】
補正制御においては、包装袋の先端が検知されるタイミングを毎回測定し、設定回数n回毎のタイミング測定値Aから基準タイミング値の下限値C以下で検知された回数fと、上限値D以上で検知された回数gを夫々記憶させ、それら設定回数nと、上限値以上で検知された回数g及び下限値以下で検知された回数fと、補正基準パルス値Eとから補正パルス値αを演算し、その補正パルス値αを前記モータストップパルス値及び特定パルス値に加算して得られた補正モータストップパルス値及び補正特定パルス値から補正すべき第1モータの出力周波数を演算し、その演算により求められた補正出力周波数により第1モータ9を作動させて後続の包装袋を送るフィードバック制御が行われる。
【0040】
補正パルス値αの計算については、基準タイミング値の上限値D以上で検知された回数gから同タイミング値の下限値C以下で検知された回数fを減じた値を設定回数nで除した値に包装袋の種類により定められる補正基準パルス値Eを乗じた値となる。
【0041】
つぎに、補正制御の具体例について説明する。
(設定条件)
基準タイミング値の下限値C:90°
基準タイミング値の上限値D:110°
補正基準パルス値E:10PLS
包装袋の先端検知タイミングを測定する設定回数n:10回
ただし、その他の条件については、上述した第1実施例の包装袋供給制御方法の項で説明に用いた条件と同じく、第1モータの最大出力周波数:80Hz、特定パルス値:500PLS、モータストップパルス値:500PLSとする。
【0042】
(1)f:5、g:5(f=g)の場合
上記補正パルス値αの計算方法によれば、α=0PLSとなる。この場合には、補正制御は行われず、引き続き主制御が行なわれる。
【0043】
(2)f:8、g:2(f>g)の場合
上記補正パルス値αの計算方法によれば、α=−6PLSとなる。そして、第1モータの出力周波数と変位パルス数との関係は、図5に示すグラフから図10に示すグラフのように変更される。ここで、前記角度検出器41によって測定される検出パルス値が202PLSであれば、第1モータの補正出力周波数は46.5Hzとなる。図9のフローチャートにおいて、「第1モータの出力周波数」の値が47.5Hzから46.5Hzに変更され、この補正された出力周波数にて第1モータ9を今までよりも遅い速度で駆動させるように制御される。
(3)f:8、g:8(f<g)の場合
上記補正パルス値αの計算方法によれば、α=6PLSとなる。そして、第1モータの出力周波数と変位パルス数との関係は、図5に示すグラフから図11に示すグラフのように変更される。ここで、前記角度検出器41によって測定される検出パルス値が202PLSであれば、第1モータの補正出力周波数は48.5Hzとなる。図9のフローチャートにおいて、「第1モータの出力周波数」の値が47.5Hzから48.5Hzに変更され、この補正された出力周波数にて第1モータ9を今までよりも速い速度で駆動させるように制御される。
【0044】
以上に述べたとおり、第2実施例の包装袋供給制御方法によれば、包装袋供給装置の搬送ベルト上に載置されて繰り出し位置に移動した包装袋の高さにより変化するフロントプーリの中心の角度を角度検出器によって測定し、その測定した検出パルス値に基づいて決定される出力周波数により搬送ベルトを駆動する第1モータの回転速度を変更するなどの制御を行なう主制御と、
包装袋の先端が供給先の所定位置で検知されるタイミングを毎回測定し、入力手段により設定した回数毎のタイミング測定値等に基づいて補正パルス値を演算すると共に当該補正パルス値から補正すべき第1モータの出力周波数を演算し、その補正出力周波数により第1モータを作動させて後続の包装袋を送る補正制御を連係して行ない、作業者により搬送ベルト上にセットされる包装袋の配列にバラツキがあっても包装袋を1枚ずつ所定位置まで適切なタイミングで安定して供給することができる。
【符号の説明】
【0045】
1・・・本発明に係る包装袋の供給制御方法を適用する包装袋供給装置
b・・・包装袋
5・・・ベルトコンベア
8・・・搬送ベルト
9・・・第1モータ
13・・・センサー
20・・・繰り出し手段
23・・・駆動軸
24・・・駆動プーリ
25・・・第2モータ
30・・・フロントプーリ
32・・・繰り出しベルト
41・・・角度検出器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の包装袋を第1モータにより駆動される搬送ベルト上に前下がりに重ねて載置することができるベルトコンベアと、その搬送ベルトの送り方向前側上方に配置したフロントプーリと第2モータにより駆動される駆動プーリとに繰り出しベルトが掛け渡された繰り出し手段と、その駆動プーリが取り付けられた駆動軸を支点にして上下方向に揺動する前記フロントプーリの中心の角度を測定する角度検出器を備え、その繰り出しベルトを前記搬送ベルトよりも早送りすることにより先頭の包装袋から順に所定位置まで送る包装袋供給装置を用い、
前記包装袋供給装置に備えた入力手段により、第1モータの最大出力周波数、前記フロントプーリの中心の角度を前記角度検出器のパルスに変換して表した変位パルス数としての包装袋の種類により選択される特定パルス値、前記角度検出器により測定される検出パルス値が所定値以上のときに第1モータを作動停止させる条件とするモータストップパルス値を夫々設定し、
制御手段において、前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合には、前記入力手段で設定された最大出力周波数及び特定パルス値と、その検出パルス値とから第1モータに付与する出力周波数を演算し、その演算により求められた新たな出力周波数により第1モータを作動させると共に第2モータも同時に作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が前記所定位置に設けたセンサーによって検知されたときに第1モータ及び第2モータを停止させるように制御し、
前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも大である又は同じ値である場合には、第1モータの作動を停止すると共に第2モータのみを作動させて包装袋を送り、その包装袋の先端が前記センサーによって検知されたときに第2モータを停止させるように制御することを特徴とする包装袋の供給制御方法。
【請求項2】
多数の包装袋を第1モータにより駆動される搬送ベルト上に前下がりに重ねて載置することができるベルトコンベアと、その搬送ベルトの送り方向前側上方に配置したフロントプーリと第2モータにより駆動される駆動プーリとに繰り出しベルトが掛け渡された繰り出し手段と、その駆動プーリが取り付けられた駆動軸を支点にして上下方向に揺動する前記フロントプーリの中心の角度を測定する角度検出器を備え、その繰り出しベルトを前記搬送ベルトよりも早送りすることにより先頭の包装袋から順に所定位置まで送る包装袋供給装置を用い、
前記包装袋供給装置に備えた入力手段により、第1モータの最大出力周波数、前記フロントプーリの中心の角度を前記角度検出器のパルスに変換して表した変位パルス数としての包装袋の種類により選択される特定パルス値、前記角度検出器により測定される検出パルス値が所定値以上のときに第1モータを作動停止させる条件とするモータストップパルス値、包装袋の先端が前記所定位置に設けたセンサーによって検知されるタイミングを測定する設定回数n、基準タイミング値の上限値及び下限値、包装袋の種類により定められる補正基準パルス値を夫々設定し、
制御手段において、前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合には、前記入力手段で設定された最大出力周波数及び特定パルス値と、その検出パルス値とから第1モータに付与する出力周波数を演算し、その演算により求められた新たな出力周波数により第1モータを作動させると共に第2モータも同時に作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が前記センサーによって検知されたときに第1モータ及び第2モータを停止させ、
前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも大きい又は同じ値である場合には、第1モータの作動を停止すると共に第2モータのみを作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が前記センサーによって検知されたときに第2モータを停止させるようにした主制御と、
さらに、包装袋の先端が検知されるタイミングを毎回測定し、前記設定回数毎のタイミング測定値から基準タイミング値の下限値以下で検知された回数と、上限値以上で検知された回数を夫々記憶させ、それら設定回数nと、上限値以上で検知された回数及び下限値以下で検知された回数と、補正基準パルス値とから補正パルス値を演算し、その補正パルス値を前記モータストップパルス値及び特定パルス値に加算して得られた補正モータストップパルス値及び補正特定パルス値から補正すべき第1モータの出力周波数を演算し、その演算により求められた補正出力周波数により第1モータを作動させて後続の包装袋を送るようにした補正制御を連係して行なうことを特徴とする包装袋の供給制御方法。
【請求項1】
多数の包装袋を第1モータにより駆動される搬送ベルト上に前下がりに重ねて載置することができるベルトコンベアと、その搬送ベルトの送り方向前側上方に配置したフロントプーリと第2モータにより駆動される駆動プーリとに繰り出しベルトが掛け渡された繰り出し手段と、その駆動プーリが取り付けられた駆動軸を支点にして上下方向に揺動する前記フロントプーリの中心の角度を測定する角度検出器を備え、その繰り出しベルトを前記搬送ベルトよりも早送りすることにより先頭の包装袋から順に所定位置まで送る包装袋供給装置を用い、
前記包装袋供給装置に備えた入力手段により、第1モータの最大出力周波数、前記フロントプーリの中心の角度を前記角度検出器のパルスに変換して表した変位パルス数としての包装袋の種類により選択される特定パルス値、前記角度検出器により測定される検出パルス値が所定値以上のときに第1モータを作動停止させる条件とするモータストップパルス値を夫々設定し、
制御手段において、前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合には、前記入力手段で設定された最大出力周波数及び特定パルス値と、その検出パルス値とから第1モータに付与する出力周波数を演算し、その演算により求められた新たな出力周波数により第1モータを作動させると共に第2モータも同時に作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が前記所定位置に設けたセンサーによって検知されたときに第1モータ及び第2モータを停止させるように制御し、
前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも大である又は同じ値である場合には、第1モータの作動を停止すると共に第2モータのみを作動させて包装袋を送り、その包装袋の先端が前記センサーによって検知されたときに第2モータを停止させるように制御することを特徴とする包装袋の供給制御方法。
【請求項2】
多数の包装袋を第1モータにより駆動される搬送ベルト上に前下がりに重ねて載置することができるベルトコンベアと、その搬送ベルトの送り方向前側上方に配置したフロントプーリと第2モータにより駆動される駆動プーリとに繰り出しベルトが掛け渡された繰り出し手段と、その駆動プーリが取り付けられた駆動軸を支点にして上下方向に揺動する前記フロントプーリの中心の角度を測定する角度検出器を備え、その繰り出しベルトを前記搬送ベルトよりも早送りすることにより先頭の包装袋から順に所定位置まで送る包装袋供給装置を用い、
前記包装袋供給装置に備えた入力手段により、第1モータの最大出力周波数、前記フロントプーリの中心の角度を前記角度検出器のパルスに変換して表した変位パルス数としての包装袋の種類により選択される特定パルス値、前記角度検出器により測定される検出パルス値が所定値以上のときに第1モータを作動停止させる条件とするモータストップパルス値、包装袋の先端が前記所定位置に設けたセンサーによって検知されるタイミングを測定する設定回数n、基準タイミング値の上限値及び下限値、包装袋の種類により定められる補正基準パルス値を夫々設定し、
制御手段において、前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも小さい場合には、前記入力手段で設定された最大出力周波数及び特定パルス値と、その検出パルス値とから第1モータに付与する出力周波数を演算し、その演算により求められた新たな出力周波数により第1モータを作動させると共に第2モータも同時に作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が前記センサーによって検知されたときに第1モータ及び第2モータを停止させ、
前記角度検出器によって測定される検出パルス値がモータストップパルス値よりも大きい又は同じ値である場合には、第1モータの作動を停止すると共に第2モータのみを作動させて包装袋を送り、当該包装袋の先端が前記センサーによって検知されたときに第2モータを停止させるようにした主制御と、
さらに、包装袋の先端が検知されるタイミングを毎回測定し、前記設定回数毎のタイミング測定値から基準タイミング値の下限値以下で検知された回数と、上限値以上で検知された回数を夫々記憶させ、それら設定回数nと、上限値以上で検知された回数及び下限値以下で検知された回数と、補正基準パルス値とから補正パルス値を演算し、その補正パルス値を前記モータストップパルス値及び特定パルス値に加算して得られた補正モータストップパルス値及び補正特定パルス値から補正すべき第1モータの出力周波数を演算し、その演算により求められた補正出力周波数により第1モータを作動させて後続の包装袋を送るようにした補正制御を連係して行なうことを特徴とする包装袋の供給制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−225301(P2011−225301A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−94568(P2010−94568)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(000108281)ゼネラルパッカー株式会社 (65)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(000108281)ゼネラルパッカー株式会社 (65)
【Fターム(参考)】
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