説明

医用画像管理サーバ、及び、医用画像管理方法

【課題】 内部記憶装置の空き容量を確保しつつ、転送要求がなされそうな医用画像データは、内部記憶装置に格納しておくようにすることが可能な医用画像管理サーバ及び医用画像管理方法を提供すること。
【解決手段】 内部記憶装置(14)に記憶されている医用画像データについて転送がなされる可能性の有無を示す転送予定情報を受けて、転送予定情報に基づいて、内部記憶装置に記憶されている医用画像データの削除の可・不可を判定する判定手段(12)と、判定により削除不可と判定された医用画像データを内部記憶装置に記憶させたままとし、判定により削除可と判定された医用画像データを外部記憶装置に送信するとともに内部記憶装置から削除する処理を行う管理手段(11)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に医用画像データを一時的に格納する内部記憶装置を備え、外部に医用画像データを記憶する外部記憶装置が接続された医用画像管理サーバ、及び、その医用画像管理サーバで行われる医用画像管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
X線CT装置、MRI装置、DR装置、或いは、CR装置などの画像診断装置の普及により診断に用いられる医用画像の量は近年ますます増大している。そして、その膨大な医用画像を管理、ファイリングするために、PACS(Picture Archiving and Communication System)が導入されるようになった。
【0003】
一方、ネットワーク、コンピュータ技術の向上及び低価格化や、医用画像やその通信に関し標準化が整備されたことを背景に、画像診断装置と画像管理装置(サーバ)や画像表示装置(ビューワ)との接続が容易となり、膨大な量の医用画像の保存や、転送されて診断に用いられるなど、利用の機会が拡大している。
【0004】
ところが、増加傾向にある医用画像データに対して、画像管理装置内の内部記憶装置に容量の制限があるため、画像診断装置から送られてくる医用画像データを内部記憶装置に一時的に格納した後、外部に接続され大容量の記憶が可能な外部記憶装置に転送・記憶して、外部記憶装置に記憶済みの医用画像データについては内部記憶装置から削除するようになされている。例えば、医用画像データの登録を医用画像データの発生量や運用形態に応じて行うようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、外部記憶装置には、大容量の記憶を可能にするように、例えば、DVD(Digital Video Disc)やCD(Compact Disk)などの記録媒体を複数枚収容し、オートチェンジャー機構を用いて自動的に選択して書き込み及び読み出しを行う装置が用いられる。
【0006】
そして、画像を表示させる場合などには、外部記憶装置から医用画像データを読み出して、画像表示装置などに転送する。
【0007】
【特許文献1】特開平6−4636号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、外部記憶装置から読み出の読み出しはインターフェイスを介すため、さらに記録媒体がDVDやCDであれば、そのような記録媒体からの読み出しとなるため、読み出し速度はくなり、画像表示装置への転送が完了するまでには多大な時間を要することになる。
【0009】
また、転送要求が重なれば、読み出し・転送を順に行うので、後の転送要求に対する読み出し・転送が完了するまでには膨大な時間を要するばかりか、今すぐ画像を読み出して読影しようとすることを妨げることになる。
【0010】
また、外部記憶装置は読み出し、転送処理に占有されてしまい、新たな画像管理装置内からの転送・記憶を妨げることになり、内部記憶装置が容量オーバーとなり、画像診断装置から送られてくる医用画像データの格納が不能となる場合もある。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内部記憶装置の空き容量を確保しつつ、転送要求がなされそうな医用画像データは、内部記憶装置に格納しておくようにすることが可能な医用画像管理サーバ及び医用画像管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、検査により得られる医用画像データを一時的に記憶する内部記憶装置を備え、外部に前記医用画像データを記憶する外部記憶装置が接続され、前記内部記憶装置または前記外部記憶装置に格納された前記医用画像データを外部からの要求に応じて転送する医用画像管理サーバであって、前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データについて前記転送がなされる可能性の有無を示す転送予定情報を受けて、前記転送予定情報に基づいて、前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データの削除の可・不可を判定する判定手段と、前記判定により削除不可と判定された医用画像データを前記内部記憶装置に記憶させたままとし、前記判定により削除可と判定された医用画像データを前記外部記憶装置に送信するとともに前記内部記憶装置から削除する処理を行う管理手段とを備えることを特徴としている。また、請求項2記載の発明は、前記管理手段は、前記削除する処理を前記内部記憶装置の空き容量が所定の容量以上となるまで行うことを特徴としている。また、請求項3記載の発明は、前記検査により得られる医用画像データは前記内部記憶装置に検査日時とともに記憶され、前記判定手段は、前記検査日時から所定の期間が経過した医用画像データを前記判定の対象とすることを特徴としている。また、請求項4記載の発明は、前記検査により得られる医用画像データは前記内部記憶装置に検査日時とともに記憶され、前記管理手段は、さらに、前記削除する処理を対象となる前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データのすべてについて行い、前記空き容量が前記所定の容量以上とならない場合に、前記判定に関係なく前記医用画像データを前記検査日時の古い順に前記外部記憶装置に送信するとともに前記内部記憶装置から削除することを特徴としている。また、請求項5記載の発明は、前記判定手段は、前記検査日時から所定の期間が経過した医用画像データを前記判定の対象とすることを特徴としている。また、請求項6記載の発明は、検査により得られる医用画像データを検査日時とともに一時的に記憶する内部記憶装置を備え、外部に前記医用画像データを記憶する外部記憶装置が接続され、前記内部記憶装置または前記外部記憶装置に格納された前記医用画像データを外部からの要求に応じて転送する医用画像管理サーバであって、前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データについて前記転送がなされる可能性の有無を示す転送予定情報を受けて、前記転送予定情報に基づいて、前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データの削除の可・不可を前記検査日時の古い順に判定する判定手段と、前記判定の順に、前記判定により削除不可と判定された医用画像データを前記内部記憶装置に記憶させたままとし、前記判定により削除可と判定された医用画像データを前記外部記憶装置に送信するとともに前記内部記憶装置から削除する処理を前記内部記憶装置の空き容量が所定の容量以上となるまで行う管理手段とを備えることを特徴としている。また、請求項7記載の発明は、前記管理手段は、さらに、前記削除する処理を対象となる前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データのすべてについて行い、前記空き容量が前記所定の容量以上とならない場合に、前記判定に関係なく前記医用画像データを前記検査日時の古い順に前記外部記憶装置に送信するとともに前記内部記憶装置から削除することを特徴としている。また、請求項8記載の発明は、前記判定手段は、前記検査日時から所定の期間が経過した医用画像データを前記判定の対象とすることを特徴としている。また、請求項9記載の発明は、前記転送予定情報は、患者についての検査の予約状況であり、前記検査により得られる医用画像データは、前記内部記憶装置に前記検査の対象となった患者の患者情報とともに記憶され、前記判定手段は、前記予約状況を参照し、前記内部記憶装置に記憶されているそれぞれの医用画像データについて、その医用画像データの患者情報が示す患者の予約があれば削除不可と判定し、予約がなければ削除可と判定することを特徴としている。また、請求項10記載の発明は、前記転送予定情報は、前記転送した内容を示す転送履歴であり、前記判定手段は、前記転送履歴を参照し、前記内部記憶装置に記憶されているそれぞれの医用画像データについて自己の転送履歴と他を含む転送履歴とに基づいて、前記削除の可・不可を判定することを特徴としている。また、請求項11記載の発明は、前記転送予定情報は、患者についての検査の予約履歴であり、前記検査により得られる医用画像データは、前記内部記憶装置に前記検査の対象となった患者の患者情報とともに記憶され、前記判定手段は、前記予約履歴を参照し、前記内部記憶装置に記憶されているそれぞれの医用画像データについて、その医用画像データの患者情報が示す患者の予約頻度が所定の値以上であれば削除不可と判定し、所定の値未満であれば削除可と判定することを特徴としている。また、請求項12記載の発明は、前記転送予定情報は、患者についての検査の検査履歴であり、前記検査により得られる医用画像データは、前記内部記憶装置に前記検査の対象となった患者の患者情報とともに記憶され、前記判定手段は、前記検査履歴を参照し、前記内部記憶装置に記憶されているそれぞれの医用画像データについて、その医用画像データの患者情報が示す患者の検査頻度が所定の値以上であれば削除不可と判定し、所定の値未満であれば削除可と判定することを特徴としている。また、請求項13記載の発明は、前記転送予定情報は複数であり、前記判定手段は、複数の転送予定情報を受けて、前記複数の転送予定情報に基づいて、前記判定を行うことを特徴としている。また、請求項14記載の発明は、前記複数の転送予定情報は、患者についての検査の予約状況、前記転送した内容を示す転送履歴、患者についての検査の予約履歴、または、患者についての検査の検査履歴の中のいずれか2つ以上を含み、前記検査により得られる医用画像データは、前記内部記憶装置に前記検査の対象となった患者の患者情報とともに記憶され、前記判定手段は、前記内部記憶装置に記憶されているそれぞれの医用画像データについて、前記複数の転送予定情報が、前記予約状況を含む場合には、前記予約状況を参照し、少なくともその医用画像データの患者情報が示す患者の予約があり、前記転送履歴を含む場合には、前記転送履歴を参照し、少なくとも自己の転送履歴と他を含む転送履歴とに基づき、前記予約履歴を含む場合には、前記予約履歴を参照し、少なくともその医用画像データの患者情報が示す患者の予約頻度が所定の値以上であり、前記検査履歴を含む場合には、前記検査履歴を参照し、少なくともその医用画像データの患者情報が示す患者の検査頻度が所定の値以上であれば、前記削除不可と判定することを特徴としている。また、請求項15記載の発明は、検査により得られる医用画像データを一時的に記憶する内部記憶装置を備え、外部に前記医用画像データを記憶する外部記憶装置が接続され、前記内部記憶装置または前記外部記憶装置に格納された前記医用画像データを外部からの要求に応じて転送する医用画像管理サーバで行う医用画像管理方法であって、前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データについて前記転送がなされる可能性の有無を示す転送予定情報を受ける段階と、前記転送予定情報に基づいて、前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データの削除の可・不可を判定する段階と、前記判定により削除不可と判定された医用画像データを前記内部記憶装置に記憶させたままとし、前記判定により削除可と判定された医用画像データを前記外部記憶装置に送信するとともに前記内部記憶装置から削除する処理を行う段階とを含むことを特徴としている。また、請求項16記載の発明は、検査により得られる医用画像データを検査日時とともに一時的に記憶する内部記憶装置を備え、外部に前記医用画像データを記憶する外部記憶装置が接続され、前記内部記憶装置または前記外部記憶装置に格納された前記医用画像データを外部からの要求に応じて転送する医用画像管理サーバで行う医用画像管理方法であって、前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データについて前記転送がなされる可能性の有無を示す転送予定情報を受ける段階と、前記転送予定情報に基づいて、前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データの削除の可・不可を前記検査日時の古い順に判定する段階と、前記判定の順に、前記判定により削除不可と判定された医用画像データを前記内部記憶装置に記憶させたままとし、前記判定により削除可と判定された医用画像データを前記外部記憶装置に送信するとともに前記内部記憶装置から削除する処理を前記内部記憶装置の空き容量が所定の容量以上となるまで行う段階とを含むことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る医用画像管理サーバ及び医用画像管理方法によれば、転送予定情報に基づいて削除の可・不可を判定し、外部から転送要求される可能性のある医用画像データを、内部記憶装置に記憶したままとするので、外部からの転送要求がなされる大部分の医用画像データは内部記憶装置に記憶されることになり、外部からの転送要求に対する読み出しを内部記憶装置から行なうようになり、その結果、転送を速く行うことができる。一方、外部から転送要求される可能性のない医用画像データは、外部記憶装置に送信し内部記憶装置から削除するので、内部記憶装置の空き容量を確保することができる。また、古い医用画像データから順に処理することにより、外部から転送要求される可能性が高いより新しい医用画像データは内部記憶装置に記憶し、外部から転送要求される可能性が低いより古い医用画像データを内部記憶装置から削除することができる。また、検査終了後所定の期間を経過していない医用画像データは、処理の対象にはしないことにより、その患者の予約が入る前に内部記憶装置から削除されてしまうことがない。また、転送要求される可能性の有無を示す転送予定情報として、予約状況、転送履歴、予約履歴、または、検査履歴を用いて削除の可・不可を判定することにより、転送要求される可能性がある医用画像データを内部記憶装置に残し、転送要求される可能性がない医用画像データを内部記憶装置から削除することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
〈第1の実施形態〉
以下、本発明に係る医用画像管理システムの第1の実施の形態ついて図面を参照しつつ説明する。
【0015】
〔システム構成〕
図1は、本発明に係る医用画像管理システムの一実施形態の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本医用画像管理システムは、専用通信回線やインターネット等のネットワークNに、検査予約(以下、単に予約と表示する場合がある。)を管理するための検査予約管理装置3と、検査を行って医用画像を取得する医用画像取得装置4と、その医用画像を管理する医用画像管理サーバ1と、医用画像を記憶する外部記憶装置2と、医用画像を表示する画像表示端末5とが接続されて構成される。
【0016】
検査予約管理装置3は、いわゆるサーバで構成され、予約を受付けて、「検査内容」、「検査日」、「検査時刻」、「患者ID」、「患者名」などを含む検査オーダ情報を管理するとともに、ネットワークNを介して検査を行う医用画像取得装置4に送る。
【0017】
医用画像取得装置4は、検査オーダ情報に基づいて対象の患者の検査を行うためのもので、検査を行って医用画像データを取得するとともに医用画像データに係る付帯情報を生成して、医用画像データに付帯情報を付加して医用画像ファイルとし、ネットワークNを介して医用画像管理サーバ1に送る。ここで生成される付帯情報には、「ファイル名」、「検査ID」、「シリーズID」、「検査日」、「検査時刻」、「患者ID」、「患者名」、「検査部位」、及び、「撮影時刻」などがある。また、医用画像ファイルは、図3に示すように、付帯情報、医用画像データの各データで構成される。また、医用画像取得装置4は、具体的には、超音波診断装置、X線CT装置、核磁気共鳴診断装置(いわゆるMRI)、もしくは、核医学診断装置などを用いることが可能である。また、医用画像の表示が可能であり、検査を行って取得した医用画像を表示するばかりでなく、医用画像管理サーバ1に転送要求を行い、送信される医用画像データに基づいて医用画像を表示することも可能である。
【0018】
医用画像管理サーバ1は、いわゆるサーバで、医用画像取得装置4からの医用画像ファイルを受付けて、医用画像ファイルを一時的に格納し、後述の処理手順にしたがって医用画像データ(医用画像データだけでなく、付帯情報を含む医用画像ファイルでもよい)を外部記憶装置2に記憶するように送信する(詳細後述)。また、画像表示端末5からの転送要求を受けて、対象の医用画像データを読み出して転送する(医用画像データだけでなく、付帯情報を含む医用画像ファイルを転送してもよい)。
【0019】
外部記憶装置2は、医用画像管理サーバ1から送信される医用画像データを記憶するものである。図1には、医用画像管理サーバ1とネットワークNを介して接続されるように示したが、接続ケーブルで接続される構成であってもよい。外部記憶装置2は、例えば、DVD(Digital Video Disc)やCD(Compact Disk)などの記録媒体を複数枚収容し、オートチェンジャー機構を用いて自動的に選択して書き込み及び読み出しを行う記憶装置、また、大容量の記憶手段(例えば、ハードディスク)を備えたサーバなどでもよい。
【0020】
画像表示端末5は、いわゆるコンピュータ端末で、アプリケーションソフトを備え、ネットワークNを介して医用画像管理サーバ1に転送要求を行い、送信される医用画像データに基づいて医用画像をLCDやCRTなどに表示する、いわゆるビューワとしての機能を有する。
【0021】
図1には、図が煩雑にならないように医用画像取得装置4、外部記憶装置2、及び、画像表示端末5をそれぞれ各1をネットワークNに接続した構成を示したが、これらは、それぞれ1または複数がネットワークNに接続される構成であってよい。
【0022】
(医用画像管理サーバ)
以下、第1の実施の形態の医用画像管理システムにおける医用画像管理サーバについて図面を参照しつつ説明する。図2は、本発明に係る医用画像管理サーバの一実施形態の構成を示す機能ブロック図である。
【0023】
送受信部15は、送受信インターフェイス回路などから構成され、各種指示、各種要求、及び、各種データをネットワークNを介して送受信する処理を実行する。
【0024】
内部記憶装置としての医用画像一時記憶手段14は、医用画像ファイルを一時的に記憶するためのもので、後述の画像データ管理手段11により、所定のディレクトリに医用画像データが書き込まれ、その画像データパスと付帯情報とがテーブルとして書き込まれる。図4には、そのようなテーブル140の構成を示す。さらに画像データ管理手段11により、その医用画像データ及び付帯情報が削除される。
【0025】
監視手段13は、医用画像一時記憶手段14を監視し、空き容量が所定の容量未満になったか否か監視し、所定の容量未満になったらその旨の通知を後述の予約情報取得手段16及び画像データ処理判定手段11へ送る。つまり、「所定の容量未満」を「所定の条件」と言い換えることができる。
【0026】
予約情報取得手段16は、監視手段13からの通知、すなわち医用画像一時記憶手段14の空き容量が所定の容量未満となった旨の通知を受けて、送受信手段15を介して、転送される可能性の有無を示す転送予定情報としての予約状況を示す検査予約管理装置3で管理されている検査オーダ情報を取得する。予約状況が転送される可能性の有無を示す理由については後述する。
【0027】
画像データ処理判定手段11は、医用画像一時記憶手段14の空き容量が所定の容量未満となったことを受けて、医用画像一時記憶手段14に格納されている医用画像データについて、転送予定情報に基づいて部記憶装置2に転送するか否かの判定を行う(詳細後述)。本例では、転送予定情報を予約情報取得手段16が取得した検査オーダ情報(予約状況)として、検査オーダ情報に基づいて外部記憶装置2に転送するか否かの判定を行う。
【0028】
したがって、予約情報取得手段16及び画像データ処理判定手段11は、それぞれ本発明の「取得手段」及び「判定手段」を構成する。
【0029】
画像データ管理手段11は、医用画像データの管理を行う管理手段であって、医用画像取得装置4から送信される医用画像ファイルを上述のように医用画像一時記憶手段14に一時的に格納し、さらに、画像データ処理判定手段11による判定結果に基づき医用画像データを送受信部15を介して外部記憶装置2に送信するとともに削除する。また、画像表示端末5または医用画像取得装置4からの転送要求を受け、対象の医用画像データを読み出して転送する。
【0030】
以上のような構成により、本医用画像管理システムは、医用画像取得装置4で取得される医用画像データを管理する。以下に、動作の態様を詳細に述べる。
【0031】
〔医用画像管理システムの動作態様〕
本実施形態の当該システムを用いたワークフローについても触れながら、医用画像管理サーバ1の動作態様の一例について説明する。図5は、本システムにおける医用画像管理サーバ1が行う医用画像データの管理の手順について示すフローチャートである。
【0032】
本システムにおいて、まず、オペレータが、検査予約管理装置3を操作して検査の予約の入力を行う。この検査予約は、患者の検査内容や、医用画像取得装置4の運用状況などを鑑みて行われ、この予約の入力を受けて、検査予約管理装置3は検査オーダ情報として管理するとともに、この検査オーダ情報を医用画像取得装置4に送る。そして、この検査オーダ情報に従い医用画像取得装置4で検査が行われ、医用画像取得装置4は医用画像データを取得するとともに付帯情報を付して医用画像ファイルとして医用画像管理サーバ1に送信する。医用画像管理サーバ1は、この医用画像ファイルを受けて、画像データ管理手段11が上述のように医用画像データを医用画像一時記憶手段14の所定のディレクトリに書き込み、その画像データパスと付帯情報とをテーブル140に書き込む。
【0033】
一方、医用画像管理サーバ1では、監視手段13が医用画像一時記憶手段14の空き容量を監視しおり、図5に示すように、所定の空き容量未満となったら(図5ステップS101、Y。以下、図5ステップS101をS101と省略して表示する。他のステップも同様。)、その旨の通知を画像データ処理判定手段11へ送る。
【0034】
画像データ処理判定手段12は、通知を受けると、医用画像一時記憶手段14に格納している医用画像データの処理を開始する。まず、画像データ処理判定手段12は、テーブル140を参照して、「検査日」及び「検査時刻」から最も古い医用画像データを抽出し(S102)、予約状況に基づいて判定を行う(S103)。
【0035】
詳細には、予約情報取得手段16は、検査予約管理装置3で管理されている検査オーダ情報を取得し、画像データ処理判定手段12は、抽出した医用画像データの「患者ID」や「患者名」などの患者情報から、その医用画像データに係る患者を特定し、取得された検査オーダ情報を検索して、特定された患者の予約がある場合には、「削除不可」と判定し、予約が無い場合には「削除可」と判定する。
【0036】
「削除可」と判定された場合には(S104、Y)、画像データ管理手段11は、その医用画像データを外部記憶装置2に送信するとともに医用画像一時記憶手段14から削除する(S105)。一方、外部記憶装置2は、送信された医用画像データを受けて記憶する。ここでは、医用画像データについて送信、削除及び記憶を行うようにしたが、医用画像ファイルについて行うことも可能である。
【0037】
また、「削除不可」と判定された場合には(S104、N)、画像データ管理手段11は、その医用画像データを医用画像一時記憶手段14にそのまま格納しておく(S106)。
【0038】
画像データ管理手段11による処理が行われ、医用画像一時記憶手段14の空き容量が所定の空き容量以上となった場合には(S107、Y)、処理を終了する。S107における所定の空き容量は、本例のようにS101の空き容量と同じでもよいし、または、S101の空き容量より大きい空き容量が好ましい。
【0039】
また、医用画像一時記憶手段14の空き容量が所定の空き容量以上ではない場合には(S107、N)、未抽出の医用画像データがあれば(S108、Y)、未抽出の医用画像データの中で最も古い医用画像データを抽出し(S109)、同様にS103からS109の処理を繰り返して行う。ただし、未抽出の医用画像データがなければ(S108、N)、古い医用画像データから順に外部記憶装置2に送信するとともに医用画像一時記憶手段14から削除して、医用画像一時記憶手段14の空き容量を所定の空き容量以上にし(S110)、処理を終了する。
【0040】
そして、画像表示端末5または医用画像取得装置4から医用画像データの転送要求がなされると、これを受けて医用画像管理サーバ1の画像データ管理手段11は、医用画像一時管理手段14のテーブル140を参照し対象の医用画像データの画像データパスから、医用画像一時管理手段14または外部記憶装置2から医用画像データを読み出し、転送する。
【0041】
通常、医用画像データが外部記憶装置2に記憶されている場合には、医用画像管理サーバ1内部の医用画像一時管理手段14からの読み出しに比べ時間がかかる。また、予約がある場合には、その患者の過去の医用画像は、その予約の検査がなされる前後に、比較のために画像表示端末5または医用画像取得装置4に表示することが多い。つまり、予約状況は、医用画像データが転送される(利用される)予定の有無を示している。ところが、上述の医用画像管理サーバ1であれば、予約なされている患者の医用画像データは医用画像一時記憶手段14に格納されたままとなる。したがって、画像表示端末5または医用画像取得装置4から転送要求がなされる大部分の医用画像データは医用画像一時記憶手段14に格納されることになるので、外部からの転送要求に対する読み出しを医用画像一時管理手段14から行なうようになり、その結果、転送を早く行うことができる。一方、外部から転送要求される可能性のない医用画像データは、外部記憶装置2に送信し医用画像一時管理手段14から削除するので、医用画像一時管理手段14の空き容量を確保することができる。
【0042】
また、より新しい検査が行われた患者について、再度予約される可能性が高い。したがって、本例の如くすべての医用画像データについて判定・処理を繰り返しても所定の空き容量以上にならなかった場合に、S110で古い医用画像データから順に送信・削除することにより、より新しい医用画像データを医用画像一時記憶手段14に格納されたままとすることができ、再度予約され、表示のために画像表示端末5または医用画像取得装置4からの転送要求があっても、その医用画像データは医用画像一時記憶手段14に格納されているので、転送を早く行うことができる。
【0043】
また、上記の説明では、古い医用画像データから順に判定を行い、S107で所定の空き容量以上となった場合に医用画像データの削除処理を終了するようにしたが、医用画像一時記憶手段14に格納されているすべての医用画像データについて判定を行って、それぞれ判定結果に基づいて処理を行うようにしてもよい。ただし、本例のように、所定の空き容量以上となったら削除処理を終了するようにすれば、なるべく多くの医用画像データを医用画像一時記憶手段14に格納されたままとすることができるので、予約や画像表示端末5または医用画像取得装置4からの転送要求の可能性が低いものについも医用画像一時記憶手段14に格納されたままであれば、転送要求があった場合に転送を早く行うことができる。また、古い医用画像データから順に判定を行っているので、転送要求の可能性が低いもののなかでも再度予約される可能性の低いものを削除し可能性の高いより新しい医用画像データを医用画像一時記憶手段14に格納されたままとすることができる。
【0044】
また、上記の実施の形態では、医用画像一時記憶手段14に格納されている医用画像データを判定の対象としたが、検査が終了して間もない医用画像データについては、その患者の予約が入る可能性が高い。したがって、例えば、検査が終了して間もない医用画像データ、例えば、検査終了後1週間を経過していない医用画像データは、判定の対象にはしないようにしてもよい。これにより、その患者の予約が入る前にその患者の医用画像データが医用画像一時記憶装置14から削除されてしまうことがない。
【0045】
また、医用画像データの新旧を検査日時に基づいて判断するようにしたが、医用画像一時記憶手段14に格納された日時とすることも可能である。また、上述の「容量」に代えて、例えば、「検査」を構成し、1または複数の画像からなる「シリーズ」を用い、「シリーズ」を単位とし、格納されている「シリーズ」数を用いて「所定の空き容量以上」を「所定のシリーズ数以下」などとして管理することも可能である。
【0046】
〈第2の実施形態〉
本発明に係る医用画像管理システムの第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態の医用画像管理システムは、医用画像データを医用画像管理サーバ1の医用画像一時記憶手段14から削除して外部記憶装置2に記憶するか否かの判定を、転送予定情報としての検査予約管理装置3で管理されている予約状況に基づいて行うようにされていた。本実施の形態においては、転送予定情報として転送履歴を用いる医用画像管理システムを取り上げる。また、処理の開始のタイミングを「時刻」を用いる。なお、以下には第1の実施の形態と実質的に同様の構成については、詳細な説明を省略し、主に異なる点について述べる。
【0047】
(医用画像管理サーバ)
以下、第2の実施の形態の医用画像管理システムにおける医用画像管理サーバについて図面を参照しつつ説明する。図6は、本発明に係る医用画像管理サーバの一実施形態の構成を示す機能ブロック図である。
【0048】
医用画像一時記憶手段14は、第1の実施の形態と同様に医用画像ファイルを格納するためのものである。ただし、図7にテーブル140の構成を示すが、医用画像データが過去に画像表示端末5などに転送された場合には、転送履歴として転送先を示す情報すなわち装置を識別するための情報、例えば「装置名」や「装置ID」などが画像データパス及び付帯情報と関連付けて記憶される。
【0049】
監視手段13は、タイマー18を監視し、所定の条件としての所定の時刻になるとその旨の通知を画像データ処理判定手段11へ送る。
【0050】
履歴情報解析手段17は、テーブル140に記憶された転送履歴を解析して解析結果を得る。
【0051】
画像データ処理判定手段11は、所定の時刻となったことを受けて、医用画像一時記憶手段14に格納されている医用画像データについて、その画像データについての転送履歴と履歴情報解析手段17による履歴の解析結果とに基づいて外部記憶装置2に転送するか否かの判定を行う(詳細後述)。
【0052】
画像データ管理手段11は、第1の実施の形態と同様に医用画像データの管理を行い、また、医用画像データを転送した場合に、上述のように転送先をテーブル140に書き込む。
【0053】
以上のような構成により、本医用画像管理システムは、医用画像取得装置4で取得される医用画像データを管理する。以下に、動作の態様を詳細に述べる。
【0054】
〔医用画像管理システムの動作態様〕
本実施形態における医用画像管理サーバ1の動作態様の一例について説明する。図8は、本システムにおける医用画像管理サーバ1が行う医用画像データの管理の手順について示すフローチャートである。以下、第1の実施の形態と主に異なる点について説明する。
【0055】
本医用画像管理サーバ1では、監視手段13がタイマー18を監視しており、図5に示すように、所定の時刻となったら(S200、Y)その旨の通知を画像データ処理判定手段11へ送る。このように、処理の開始のタイミングに「時刻」を用いることにより、例えば、所定の時刻を夜中とすれば、他の作業とは重ならずに処理を行なうことができる。
【0056】
画像データ処理判定手段11は、その通知を受けると、医用画像一時記憶手段14の空き容量が所定の空き容量以上でなければ(S201、N)、医用画像一時記憶手段14に格納している医用画像データの処理を開始する。ただし、医用画像一時記憶手段14の空き容量が所定の空き容量以上であれば(S201、Y)処理は行わない。以下のS202乃至S210は、それぞれ第1の実施の形態のS102乃至S110に対応しているが、S203で行う判定は、以下のように履歴情報解析手段17による解析結果に基づいて行う。
【0057】
まず、履歴情報解析手段17による解析について説明する。履歴情報解析手段17は、テーブル140を参照して、例えば、それぞれの医用画像取得装置または画像表示端末へ転送された医用画像データ数を部位ごとに纏める。纏めた結果の一例を図9に示す。図9に示す結果から、頭部の医用画像データは、総数が450でそのうち、医用画像取得装置Aには400が、医用画像取得装置Bには300が、画像表示端末Aには200が、画像表示端末Bには450が転送されていることがわかる。ここで、例えばその部位の医用画像データのうちの90%以上が転送されている医用画像取得装置または画像表示端末には、その部位の医用画像データが転送される可能性が高いと判断するものとしておけば、頭部であれば画像表示端末Bに、胸部であれば画像表示端末Aに、腹部であれば医用画像取得装置Bに、その他であれば画像表示端末Bに転送される可能性が高いことを解析結果として求めることになる。
【0058】
そして、画像データ処理判定手段12は、抽出した医用画像データの部位情報と転送履歴から、例えば、頭部の場合には、画像表示端末Bに転送されていなければ、解析結果からその医用画像データが今後画像表示端末Bに転送される可能性が高いことが分かるので、「削除不可」と判定し、画像表示端末Bに既に転送されていれば、画像表示端末B以外の医用画像取得装置または画像表示端末には転送される可能性が低いので「削除可」と判定する。つまり、転送履歴は、医用画像データが転送される(利用される)予定の有無を示す転送予定情報と言える。また、この場合、画像データ処理判定手段12は、転送予定情報を取得する取得手段としての機能を有していると言える。
【0059】
このようにして、転送の可能性の有無を示す情報として転送履歴を用いることができる。また、そのほかの転送の可能性の有無を示す情報としての履歴の例としては、検査履歴、例えば患者についての「検査日」から求められる直近(例えば直近の1ヶ月間)の検査頻度や、予約履歴、例えば図6には図示しない予約情報取得手段を用いて得られる検査オーダ情報から求められる患者についての直近の予約頻度としてもよい。検査頻度場合には、所定の頻度以上の検査頻度の患者の医用画像データは「削除不可」と判定し、予約頻度の場合には、所定の頻度以上の予約頻度の患者の医用画像データは「削除不可」と判定すればよい。
【0060】
また、以上の説明(第1及び第2の実施の形態)で、転送予定情報の具体的例を示したが、これらの例に限るものではなく、転送される可能性の有無を示すものであればよい。
【0061】
〈第3の実施形態〉
本発明に係る医用画像管理システムの第3の実施形態について説明する。本実施の形態においては、転送の可能性の有無を示す転送予定情報を複数とするもので、以下、予約状況と履歴とを用いる医用画像管理システムを一例として取り上げる。
【0062】
図10は、本発明に係る医用画像管理サーバの一実施形態の構成を示す機能ブロック図である。図10に示すように、転送予定情報を取得する取得手段を複数、本例では予約情報取得手段16及び履歴情報解析手段17を備え、画像データ処理判定手段11は、複数の転送予定情報に基づいて、本例では、予約情報取得手段16が取得した検査オーダ情報と履歴情報解析手段17が履歴を取得し解析した解析結果に基づいて外部記憶装置2に転送するか否かの判定を行う。つまり、第2の実施の形態におけるS203において、その医用画像データに係る患者の検査の予約があり、且つ、その医用画像データの部位が頭部の場合に、頭部の医用画像データが転送される可能性の高い医用画像取得装置または画像表示端末(第2の実施の形態では画像表示端末B)に転送されていない場合に、「削除不可」と判定し、つまり、各転送予定情報が転送の可能性の有を示す場合に「削除不可」と判定する。それ以外を「削除可」と判定する。
【0063】
このようにして、より転送の可能性の高い医用画像データを医用画像一時記憶手段14に格納されたままとすることができる。
【0064】
以上の実施形態において詳述した構成は、本発明を実施するための一例に過ぎないものであり、本発明の要旨の範囲内において各種の変形を施すことが可能であることはいうまでも無い。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本実施の形態に係る医用画像管理システムの一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態における医用画像管理サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明に係る医用画像ファイルの構成を示す図である。
【図4】医用画像管理サーバの医用画像一時記憶手段に記憶されるテーブルの1例を示す図である。
【図5】第1の実施の形態における医用画像管理サーバの動作の一例を表すフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態における医用画像管理サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図7】医用画像管理サーバの医用画像一時記憶手段に記憶されるテーブルの1例を示す図である。
【図8】第2の実施の形態における医用画像管理サーバの動作の一例を表すフローチャートである。
【図9】履歴情報解析手段が行う解析について説明するための図である。
【図10】第3の実施の形態における医用画像管理サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0066】
1 医用画像管理サーバ
11 画像データ管理手段
12 画像データ処理判定手段
13 監視手段
14 医用画像一時記憶手段
15 送受信手段
16 予約情報取得手段
17 履歴情報解析手段
18 タイマー
2 外部記憶装置
3 検査予約管理装置
4 医用画像取得装置
5 画像表示端末
N ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査により得られる医用画像データを一時的に記憶する内部記憶装置を備え、外部に前記医用画像データを記憶する外部記憶装置が接続され、前記内部記憶装置または前記外部記憶装置に格納された前記医用画像データを外部からの要求に応じて転送する医用画像管理サーバであって、
前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データについて前記転送がなされる可能性の有無を示す転送予定情報を受けて、前記転送予定情報に基づいて、前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データの削除の可・不可を判定する判定手段と、
前記判定により削除不可と判定された医用画像データを前記内部記憶装置に記憶させたままとし、前記判定により削除可と判定された医用画像データを前記外部記憶装置に送信するとともに前記内部記憶装置から削除する処理を行う管理手段とを備えることを特徴とする医用画像管理サーバ。
【請求項2】
前記管理手段は、前記削除する処理を前記内部記憶装置の空き容量が所定の容量以上となるまで行う請求項1に記載の画像管理サーバ。
【請求項3】
前記検査により得られる医用画像データは、前記内部記憶装置に検査日時とともに記憶され、
前記判定手段は、前記検査日時から所定の期間が経過した医用画像データを前記判定の対象とする請求項1または請求項2に記載の医用画像管理サーバ。
【請求項4】
前記検査により得られる医用画像データは、前記内部記憶装置に検査日時とともに記憶され、
前記管理手段は、さらに、前記削除する処理を対象となる前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データのすべてについて行い、前記空き容量が前記所定の容量以上とならない場合に、前記判定に関係なく前記医用画像データを前記検査日時の古い順に前記外部記憶装置に送信するとともに前記内部記憶装置から削除する請求項2に記載の画像管理サーバ。
【請求項5】
前記判定手段は、前記検査日時から所定の期間が経過した医用画像データを前記判定の対象とする請求項4に記載の医用画像管理サーバ。
【請求項6】
検査により得られる医用画像データを検査日時とともに一時的に記憶する内部記憶装置を備え、外部に前記医用画像データを記憶する外部記憶装置が接続され、前記内部記憶装置または前記外部記憶装置に格納された前記医用画像データを外部からの要求に応じて転送する医用画像管理サーバであって、
前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データについて前記転送がなされる可能性の有無を示す転送予定情報を受けて、前記転送予定情報に基づいて、前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データの削除の可・不可を前記検査日時の古い順に判定する判定手段と、
前記判定の順に、前記判定により削除不可と判定された医用画像データを前記内部記憶装置に記憶させたままとし、前記判定により削除可と判定された医用画像データを前記外部記憶装置に送信するとともに前記内部記憶装置から削除する処理を前記内部記憶装置の空き容量が所定の容量以上となるまで行う管理手段とを備えることを特徴とする医用画像管理サーバ。
【請求項7】
前記管理手段は、さらに、前記削除する処理を対象となる前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データのすべてについて行い、前記空き容量が前記所定の容量以上とならない場合に、前記判定に関係なく前記医用画像データを前記検査日時の古い順に前記外部記憶装置に送信するとともに前記内部記憶装置から削除する請求項6に記載の画像管理サーバ。
【請求項8】
前記判定手段は、前記検査日時から所定の期間が経過した医用画像データを前記判定の対象とする請求項6または請求項7のいずれかに記載の医用画像管理サーバ。
【請求項9】
前記転送予定情報は、患者についての検査の予約状況であり、
前記検査により得られる医用画像データは、前記内部記憶装置に前記検査の対象となった患者の患者情報とともに記憶され、
前記判定手段は、前記予約状況を参照し、前記内部記憶装置に記憶されているそれぞれの医用画像データについて、その医用画像データの患者情報が示す患者の予約があれば削除不可と判定し、予約がなければ削除可と判定する請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の医用画像管理サーバ。
【請求項10】
前記転送予定情報は、前記転送した内容を示す転送履歴であり、
前記判定手段は、前記転送履歴を参照し、前記内部記憶装置に記憶されているそれぞれの医用画像データについて自己の転送履歴と他を含む転送履歴とに基づいて、前記削除の可・不可を判定する請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の医用画像管理サーバ。
【請求項11】
前記転送予定情報は、患者についての検査の予約履歴であり、
前記検査により得られる医用画像データは、前記内部記憶装置に前記検査の対象となった患者の患者情報とともに記憶され、
前記判定手段は、前記予約履歴を参照し、前記内部記憶装置に記憶されているそれぞれの医用画像データについて、その医用画像データの患者情報が示す患者の予約頻度が所定の値以上であれば削除不可と判定し、所定の値未満であれば削除可と判定する請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の医用画像管理サーバ。
【請求項12】
前記転送予定情報は、患者についての検査の検査履歴であり、
前記検査により得られる医用画像データは、前記内部記憶装置に前記検査の対象となった患者の患者情報とともに記憶され、
前記判定手段は、前記検査履歴を参照し、前記内部記憶装置に記憶されているそれぞれの医用画像データについて、その医用画像データの患者情報が示す患者の検査頻度が所定の値以上であれば削除不可と判定し、所定の値未満であれば削除可と判定する請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の医用画像管理サーバ。
【請求項13】
前記転送予定情報は複数であり、
前記判定手段は、複数の転送予定情報を受けて、前記複数の転送予定情報に基づいて、前記判定を行う請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の医用画像管理サーバ。
【請求項14】
前記複数の転送予定情報は、患者についての検査の予約状況、前記転送した内容を示す転送履歴、患者についての検査の予約履歴、または、患者についての検査の検査履歴の中のいずれか2つ以上を含み、
前記検査により得られる医用画像データは、前記内部記憶装置に前記検査の対象となった患者の患者情報とともに記憶され、
前記判定手段は、前記内部記憶装置に記憶されているそれぞれの医用画像データについて、
前記複数の転送予定情報が、
前記予約状況を含む場合には、
前記予約状況を参照し、少なくともその医用画像データの患者情報が示す患者の予約があり、
前記転送履歴を含む場合には、
前記転送履歴を参照し、少なくとも自己の転送履歴と他を含む転送履歴とに基づき、
前記予約履歴を含む場合には、
前記予約履歴を参照し、少なくともその医用画像データの患者情報が示す患者の予約頻度が所定の値以上であり、
前記検査履歴を含む場合には、
前記検査履歴を参照し、少なくともその医用画像データの患者情報が示す患者の検査頻度が所定の値以上であれば、
前記削除不可と判定する請求項13に記載の医用画像管理サーバ。
【請求項15】
検査により得られる医用画像データを一時的に記憶する内部記憶装置を備え、外部に前記医用画像データを記憶する外部記憶装置が接続され、前記内部記憶装置または前記外部記憶装置に格納された前記医用画像データを外部からの要求に応じて転送する医用画像管理サーバで行う医用画像管理方法であって、
前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データについて前記転送がなされる可能性の有無を示す転送予定情報を受ける段階と、
前記転送予定情報に基づいて、前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データの削除の可・不可を判定する段階と、
前記判定により削除不可と判定された医用画像データを前記内部記憶装置に記憶させたままとし、前記判定により削除可と判定された医用画像データを前記外部記憶装置に送信するとともに前記内部記憶装置から削除する処理を行う段階とを含むことを特徴とする医用画像管理方法。
【請求項16】
検査により得られる医用画像データを検査日時とともに一時的に記憶する内部記憶装置を備え、外部に前記医用画像データを記憶する外部記憶装置が接続され、前記内部記憶装置または前記外部記憶装置に格納された前記医用画像データを外部からの要求に応じて転送する医用画像管理サーバで行う医用画像管理方法であって、
前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データについて前記転送がなされる可能性の有無を示す転送予定情報を受ける段階と、
前記転送予定情報に基づいて、前記内部記憶装置に記憶されている医用画像データの削除の可・不可を前記検査日時の古い順に判定する段階と、
前記判定の順に、前記判定により削除不可と判定された医用画像データを前記内部記憶装置に記憶させたままとし、前記判定により削除可と判定された医用画像データを前記外部記憶装置に送信するとともに前記内部記憶装置から削除する処理を前記内部記憶装置の空き容量が所定の容量以上となるまで行う段階とを含むことを特徴とする医用画像管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−271451(P2006−271451A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−91030(P2005−91030)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】