説明

医用画像診断装置の設置シミュレーション方法、システム、プログラムおよび記憶媒体

【課題】医用画像診断装置の設置イメージを自動表示する。
【解決手段】医用画像診断装置は、MRI装置,X線CT装置,超音波診断装置,PET装置,X線撮影装置およびCR装置の少なくとも一つである。顧客側端末は、医用画像診断装置を設置する撮影室の大きさ、撮影室の入り口の位置及び前記設置する医用画像診断装置の機種が、操作者により画面上の設置パラメータ表示領域を用いて指定されたら前記ネットワークを介して前記指定された設置パラメータをホストサーバ装置へ送信し、ホストサーバ装置(またはそれに接続した演算装置)は、前記指定された設置パラメータにしたがって前記医用画像診断装置を前記撮影室内に仮想的に設置したときの設置イメージを生成して前記顧客側端末へ前記ネットワークを介して送信し,該顧客側端末の画面上の設置イメージ表示領域に前記設置イメージを表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像診断装置の設置シミュレーション方法、操作シミュレーション方法、撮影シミュレーション方法、システム、プログラムおよび記録媒体に関する。さらに詳しくは、医用画像診断装置の設置イメージを自動表示できる設置シミュレーション方法、医用画像診断装置の操作を擬似体験できる操作シミュレーション方法、医用画像診断装置による撮影を擬似体験できる撮影シミュレーション方法、それらのシミュレーション方法を実施するシステム、プログラムおよびそれらを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、病院等に、大型の医用画像診断装置(例えばMRI装置や,X線CT装置)を導入する場合、顧客は、医用画像診断装置のサイズをカタログなどで調査して、撮影室内への設置の可否を検討する必要があった。そして、設置する可能性があれば、顧客は撮影室の大きさ(幅,奥行き,高さ)や機種などの情報をベンダー(Vendor)の営業担当者に伝えて設置イメージの作成を依頼し、該設置イメージを参考にして導入するか否かを最終的に決定していた。また、顧客は、例えば、ベンダーがインターネット上に公開しているホームページ、例えば図18に示す如き画面を閲覧することで、医用画像診断装置の構成を把握していた。図18の例では、アンダーラインが付されている「マグネット」の部分をクリックすることでリンク先にジャンプし、図19に示すように、「マグネット」の詳細説明を閲覧できるようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来のように、顧客が医用画像診断装置のサイズを調査して撮影室への設置可否を検討するのは面倒な問題点がある。また、ベンダー側に設置イメージの作成をいちいち依頼するのは、ベンダー側の労力と対人手続きの煩雑さ考慮すると、顧客が心理的抵抗感を受けやすい問題点がある。さらに、医用画像診断装置の構成や諸元はホームページなどである程度理解できるにしても、その操作感では把握し難い問題点がある。さらにまた、医用画像診断装置の撮影条件の設定手順や,撮影によってどのようなイメージが得られるかを把握し難い問題点がある。
【0004】
そこで、本発明の第1の目的は、医用画像診断装置の設置イメージを自動表示できる設置シミュレーション方法、システム、プログラムおよびそれを記録した記録媒体を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、医用画像診断装置の操作を擬似体験できる操作シミュレーション方法、システム、プログラムおよびそれを記録した記録媒体を提供することにある。さらに、本発明の第3の目的は、医用画像診断装置による撮影を擬似体験できる撮影シミュレーション方法、システム、プログラムおよびそれを記録した記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の観点では、本発明は、医用画像診断装置の設置空間の大きさを指定し、前記医用画像診断装置を前記設置空間内に仮想的に設置したときの設置イメージを生成して表示することを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーション方法を提供する。上記第1の観点による設置シミュレーション方法では、指定された大きさの設置空間内に医用画像診断装置を設置できるときには、その設置イメージを自動表示する。したがって、顧客が、対人手続きなしに気軽に設置イメージを入手し、評価できるようになる。なお、設置イメージが表示されない場合には、医用画像診断装置を設置空間内に設置するのが無理なことを、顧客がすぐに認識できる。
【0006】
第2の観点では、本発明は、上記構成の設置シミュレーション方法において、前記設置空間内に設置可能な医用画像診断装置の候補を表示し、それらの候補のうちから選択された医用画像診断装置に関する設置イメージを生成することを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーション方法を提供する。上記第2の観点による設置シミュレーション方法では、設置空間内に設置可能な医用画像診断装置の候補のみを表示して操作者の選択に委ねるので、設置不能な医用画像診断装置が誤って指定される不都合を防止して、設置シミュレーションの効率を向上できる。
【0007】
第3の観点では、本発明は、上記構成の設置シミュレーション方法において、前記設置イメージは、前記医用画像診断装置を上方から見下ろした鳥瞰図と,前記医用画像診断装置を平面に投影した平面図と,前記医用画像診断装置を正面に投影した正面図と,前記医用画像診断装置を背面に投影した背面図と,前記医用画像診断装置を側面に投影した側面図のうちの少なくとも一つであることを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーション方法を提供する。上記第3の観点による設置シミュレーション方法では、設置イメージとして、鳥瞰図を表示した場合には、設置空間における医用画像診断装置全体の配置状況を一目で認識できるようになる。また、平面図を表示した場合には、設置空間の天井面(または床面)における医用画像診断装置上面(または下面)の配置状況を一目で認識できるようになる。さらに、正面図,背面図,側面図を表示した場合には、それぞれ、設置空間内における医用画像診断装置の正面,背面,側面の配置状況を一目で認識できるようになる。
【0008】
第4の観点では、本発明は、上記構成の設置シミュレーション方法において、前記設置イメージ上で視点変更が指示されたら、その指示に応じて設置イメージを生成し直して表示することを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーション方法を提供する。上記第4の観点による設置シミュレーション方法では、表示された設置イメージに対応する視野とは異なる視野で設置状況を観察したい場合に、有用である。すなわち、視点変更を指示することで、所望の視野に対応した設置イメージに更新される。
【0009】
第5の観点では、本発明は、上記構成の設置シミュレーション方法において、前記医用画像診断装置は、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置,X線CT(Computed Tomography)装置,超音波診断装置,PET(Positron Emissioncomputed Tomography)装置,X線撮影装置およびCR(Computed Radiography)装置の少なくとも一つであることを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーション方法を提供する。上記第5の観点による設置シミュレーション方法では、各種の大型の医用画像診断装置(MRI装置,X線CT装置,PET装置,X線撮影装置,CR装置)に関して、上記設置シミュレーション方法を好適に実施できる。なお、超音波診断装置は、必ずしも大型の機器ではないが、多用途の割に比較的安価であり、機種変更や新規導入の機会が多いので、上記設置シミュレーション方法を実施する有用性が高い。
【0010】
第6の観点では、本発明は、医用画像診断装置の操作部を模した画像上で与えられた操作要求または前記操作部と同等の機能を有する入力装置を介して与えられた操作要求に応じて、前記医用画像診断装置の動作を擬似的に再現した動作再現画像を生成して表示することを特徴とする医用画像診断装置の操作シミュレーション方法を提供する。上記第6の観点による操作シミュレーション方法では、操作部を模した画像または入力装置を介して操作要求を与えると、それに応じた動作再現画像が表示されるので、医用画像診断装置の実機を使用することなく、医用画像診断装置の操作を疑似体験することが出来る。したがって、操作性の評価や,操作練習を低コストで手軽に行うことが可能となる。
【0011】
第7の観点では、本発明は、上記構成の操作シミュレーション方法において、前記医用画像診断装置の動作を時間的に短縮して再現することを特徴とする医用画像診断装置の操作シミュレーション方法を提供する。上記第7の観点による操作シミュレーション方法では、操作シミュレーションに要する時間を節減して、効率を向上することが出来る。
【0012】
第8の観点では、本発明は、医用画像診断装置の操作部を模した画像上で与えられた撮影要求または前記操作部と同等の機能を有する入力装置を介して与えられた撮影要求に応じて、前記医用画像診断装置による撮影を仮想的に行った場合に得られる医用イメージを表示することを特徴とする医用画像診断装置の撮影シミュレーション方法を提供する。上記第8の観点による撮影シミュレーション方法では、操作部を模した画像または入力装置を介して撮影要求を与えると、撮影を仮想的に行った如き医用イメージが表示されるので、医用画像診断装置の実機を使用することなく、医用画像診断装置による撮影を疑似体験することが出来る。したがって、撮影条件の設定手順や,撮影によって得られる医用イメージを的確に認識可能となる。
【0013】
第9の観点では、本発明は、上記構成の撮影シミュレーション方法において、前記医用イメージは、予め複数用意されたダミーイメージのうちから選択されたものであることを特徴とする撮影シミュレーション方法を提供する。上記第9の観点による撮影シミュレーション方法では、複数のダミーイメージのうち医用イメージとして最適なものを選択して表示するので、複雑な画像生成演算が不要となり、医用イメージを迅速に表示できるようになる。
【0014】
第10の観点では、本発明は、顧客側端末と,ホストサーバ装置と,前記顧客側端末と前記ホストサーバ装置を接続するネットワークとを具備してなり、前記顧客側端末は、医用画像診断装置の設置空間の大きさが操作者により指定されたら前記ネットワークを介して該設置空間の大きさを前記ホストサーバ装置へ送信し、前記ホストサーバ装置(またはそれに接続した演算装置)は、前記医用画像診断装置を前記設置空間内に仮想的に設置したときの設置イメージを生成して前記顧客側端末へ前記ネットワークを介して送信し,該顧客側端末の画面上に前記設置イメージを表示させることを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーションシステムを提供する。上記第10の観点による設置シミュレーションシステムでは、上記第1の観点による設置シミュレーション方法を好適に実施できる。
【0015】
第11の観点では、本発明は、顧客側端末と,ホストサーバ装置と,前記顧客側端末と前記ホストサーバ装置を接続するネットワークとを具備してなり、前記顧客側端末は、医用画像診断装置の操作部を模した画像上で与えられた操作要求または前記操作部と同等の機能を有する入力装置を介して与えられた操作要求を,前記ネットワークを介して前記ホストサーバ装置へ送信し、前記ホストサーバ装置(またはそれに接続した演算装置)は、前記操作要求に応じた医用画像診断装置の動作を擬似的に再現した動作再現画像を生成して前記顧客側端末へ前記ネットワークを介して送信し,該顧客側端末の画面上に前記動作再現画像を表示させることを特徴とする医用画像診断装置の操作シミュレーションシステムを提供する。上記第11の観点による操作シミュレーションシステムでは、上記第6の観点による操作シミュレーション方法を好適に実施できる。
【0016】
第12の観点では、本発明は、顧客側端末と,ホストサーバ装置と,前記顧客側端末と前記ホストサーバ装置を接続するネットワークとを具備してなり、前記顧客側端末は、医用画像診断装置の操作部を模した画像上で与えられた撮影要求または前記操作部と同等の機能を有する入力装置を介して与えられた撮影要求を,前記ネットワークを介して前記ホストサーバ装置へ送信し、前記ホストサーバ装置(またはそれに接続した演算装置)は、前記撮影要求に応じた撮影を前記医用画像診断装置が仮想的に行った場合に得られる医用イメージを,前記顧客側端末へ前記ネットワークを介して送信し,該顧客側端末の画面上に前記医用イメージを表示させることを特徴とする医用画像診断装置の撮影シミュレーションシステムを提供する。上記第12の観点による撮影シミュレーションシステムでは、上記第8の観点による撮影シミュレーション方法を好適に実施できる。
【0017】
第13の観点では、本発明は、医用画像診断装置の設置空間の大きさを入力させるディメンション入力ステップと,前記医用画像診断装置を前記設置空間内に仮想的に設置したときの設置イメージを生成する設置イメージ生成ステップと,前記設置イメージを表示する設置イメージ表示ステップとを、コンピュータにより実行されるコード形式で記述したことを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーションプログラムを提供する。上記第13の観点による設置シミュレーションプログラムでは、上記第1の観点による設置シミュレーション方法を好適に実施できる。
【0018】
第14の観点では、本発明は、医用画像診断装置の操作部を模した画像上で与えられた操作要求または前記操作部と同等の機能を有する入力装置を介して与えられた操作要求を受け付ける操作要求受付ステップと,前記操作要求に応じた医用画像診断装置の動作を擬似的に再現した動作再現画像を生成する動作再現画像生成ステップと,前記動作再現画像を表示する動作再現画像表示ステップとを、コンピュータにより実行されるコード形式で記述したことを特徴とする医用画像診断装置の操作シミュレーションプログラムを提供する。上記第14の観点による操作シミュレーションプログラムでは、上記第6の観点による操作シミュレーション方法を好適に実施できる。
【0019】
第15の観点では、本発明は、医用画像診断装置の操作部を模した画像上で与えられた撮影要求または前記操作部と同等の機能を有する入力装置を介して与えられた撮影要求を受け付ける撮影要求受付ステップと,前記撮影要求に応じた撮影を前記医用画像診断装置が仮想的に行った場合に得られる医用イメージを表示する医用イメージ表示ステップとを、コンピュータにより実行されるコード形式で記述したことを特徴とする医用画像診断装置の撮影シミュレーションプログラムを提供する。上記第15の観点による撮影シミュレーションプログラムでは、上記第8の観点による撮影シミュレーション方法を好適に実施できる。
【0020】
第16の観点では、本発明は、上記構成の設置シミュレーションプログラムと,上記構成の操作シミュレーションプログラムと,上記構成の撮影シミュレーションプログラムとのうち、少なくとも1つのプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体を提供する。上記第16の観点による記録媒体によれば、上記第1の観点,上記第6の観点,上記第8の観点による設置シミュレーション方法を好適に実施できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の設置シミュレーション方法、システム、プログラムおよび記録媒体によれば、指定した大きさの設置空間内に医用画像診断装置を設置した状況を表した設置イメージを自動表示できるようになる。また、本発明の操作シミュレーション方法、システム、プログラムおよび記録媒体によれば、操作部を模した画像または入力装置を用いて、医用画像診断装置の操作を擬似体験できるようになる。さらに、本発明の撮影シミュレーション方法、システム、プログラムおよび記録媒体によれば、操作部を模した画像または入力装置を用いて、医用画像診断装置による撮影を擬似体験できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1の実施形態にかかる医用画像診断装置の設置シミュレーションシステムを示すブロック図である。
【図2】図1の設置シミュレーションシステムにおけるホストサーバ装置および前記演算装置の構成ブロック図である。
【図3】設置シミュレーション処理を示すフロー図である。
【図4】図3の続きのフロー図である。
【図5】設置シミュレーション用ウェブページ画面の例示図である。
【図6】設置パラメータの指定方法を示す説明図である。
【図7】エラーメッセージ画面の例示図である。
【図8】設置シミュレーション用ウェブページ画面の別の例示図である。
【図9】第2の実施形態にかかる操作/撮影シミュレーションシステムのホストサーバ装置および演算装置の構成ブロック図である。
【図10】操作/撮影シミュレーション処理を示すフロー図である。
【図11】図10の続きのフロー図である。
【図12】操作シミュレーション用ウェブページ画面の例示図である。
【図13】操作シミュレーション用ウェブページ画面の別の例示図である。
【図14】時間短縮倍率調整画面の例示図である。
【図15】操作シミュレーション用ウェブページ画面の例示図である。
【図16】操作シミュレーション用ウェブページ画面の別の例示図である。
【図17】第3の実施形態にかかるノートパソコンおよびCD−ROMを示す構成図である。
【図18】医用画像診断装置の従来の説明画面を示す説明図である。
【図19】図18の説明画面のリンク先の詳細説明画面を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図に示す実施の形態により本発明を詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0024】
−第1の実施形態−
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる医用画像診断装置の設置シミュレーションシステム1000を示すブロック図である。この設置シミュレーションシステム1000は、インターネット,LAN(Local Area Network),WAN(Wide Area Network)のようなネットワーク1と、そのネットワーク1に接続された顧客側端末11,12,13,14(設置場所は同じでもよいし,異なってもよい)と、ホストサーバ装置100および演算装置101とを具備して構成されている。前記ホストサーバ装置100と前記演算装置101との間は、LANなどの通信回線102を介して接続されている。なお、前記顧客側端末11〜14は、例えば、ウェブブラウザ(WebBrowser)をインストールしたパソコンである。前記ウェブブラウザとしては、インターネット・エクスプローラ(マイクロソフト社製)や、ネットスケープ・ナビゲータ(ネットスケープ・コミュニケーションズ社製)などが普及している。なお、ネットワーク1がインターネットの場合、前記顧客側端末11〜14以外の多数の端末もネットワーク1に接続している。また、セキュリティを重視する場合には、SSL(Secure Socket Layer Protocol)等を利用するのが好ましい。
【0025】
図2は、前記ホストサーバ装置100および前記演算装置101の構成ブロック図である。ホストサーバ装置100は、通信部10Aと,入力部10Bと,出力部10Cと,顧客が閲覧する設置シミュレーション用ウェブページ(Web Page)を格納する設置シミュレーション用ウェブページ格納部10Dとを具備しており、ウェブページ管理プログラムの制御下で動作している。前記設置シミュレーション用ウェブページ(Web Page)格納部10Dの記憶媒体は、例えばハードディスクである。演算装置101は、接続部11Aと,設置イメージ生成部110と,視点変更クリックポイント決定部11Eとを具備しており、設置シミュレーション管理プログラムの制御下で動作している。前記設置イメージ生成部110は、鳥瞰図生成部11Bと,正面図生成部11Cと,平面図生成部11Dとからなる。なお、「鳥瞰図」,「正面図」,「平面図」は、医用画像診断装置を撮影室に仮想的に設置したときに該医用画像診断装置を各方向から見た状況説明図である。また、「視点変更クリックポイント」は、医用画像診断装置を見る視点位置および視線方向を指定する点である。
【0026】
図3,図4は、医用画像診断装置の設置シミュレーション処理を示すフロー図である。左側のフローは、顧客側端末(顧客側端末11を想定する)のフローである。中央のフローは、ホストサーバ装置100のフローである。右側のフローは、演算装置101のフローである。ステップa1では、顧客側端末11の操作者(顧客)は、ネットワーク1を介してホストサーバ装置100にアクセスし、ウェブブラウザ上で設置シミュレーション用ウェブページを閲覧する。例えば、図5の設置シミュレーション用ウェブページ画面G1に示すように、撮影室の大きさ(ディメンション;dimension)と,入り口位置と,医用画像診断装置の設置機種を指定するための設置パラメータ表示領域R1と、医用画像診断装置を撮影室内に仮想的に設置したときの設置イメージを表示するための設置イメージ表示領域R2とからなる画面を表示する。カーソルαの位置は、マウスなどのポインティングデバイスの操作により、任意に移動可能である。ステップa2では、操作者は、前記設置シミュレーション用ウェブページ画面G1上で各設置パラメータを指定する。例えば、図6の設置パラメータ表示領域R1に示すように、プルダウンメニュー形式で表示された候補のうちから所望のものを選択する。図示は、撮影室の幅,奥行き,高さとして「4.60m」,「7.60m」,「3.80m」を選択し、入り口位置として「左壁面,手前側」を選択し、設置機種として「GEYMS_MR_6000」(MRI装置の機種名)を選択した例である。なお、MRI装置以外の設置機種として、例えば、X線CT装置や,超音波診断装置や,PET装置や,X線撮影装置や,CR装置を選択可能である。ステップa3では、ネットワーク1を介して、ホストサーバ装置100に対し、設置パラメータを送信する。
【0027】
ステップs1では、ホストサーバ装置100は、通信回線102を介して、前記設置パラメータを、演算装置101に転送する。
【0028】
ステップp1では、演算装置101は、前記設置パラメータを受信する。ステップp2では、演算装置101は、描画条件を満たすか否か判定し、満たすならばステップp4へ進み、満たさないならばステップp3へ進む。すなわち、上記ステップa2で指定した設置機種の医用画像診断装置が、撮影室に(規定のマージンスペースを残して)設置できるならば描画条件を満たすと判定し、撮影室からはみ出るか又はマージンスペースが不足するならば描画条件を満たさないと判定する。ステップp3では、エラー処理を行う。例えば、図7のエラーメッセージ画面G2に示すように、「設置パラメータの指定内容に誤りがあるため、描画できません。再度、設置パラメータを指定し直して下さい。」と表示する。ステップp4では、演算装置101は、各設置イメージを生成する。すなわち、演算装置101の鳥瞰図生成部11Bで鳥瞰図を生成し、正面図生成部11Cで正面図を生成し、平面図生成部11Dで平面図を生成する。鳥瞰図の視点は、例えば入り口位置に立った標準人の目の位置(例えば床面から150cmの高さ)である。なお、各設置イメージの具体例は、図8を参照して後述する。ステップp5では、鳥瞰図に描き入れる視点変更クリックポイント(図8のQ1〜Q4)の位置および視線方向を決定する。ステップp6では、通信回線102を介して、ホストサーバ装置100に対し、各設置イメージを送信する。
【0029】
ステップs2では、ホストサーバ装置100は、各設置イメージを、ネットワーク1を介して、顧客側端末11に転送する。
【0030】
ステップa4では、顧客側端末11は、前記設置イメージを受信する。ステップa5では、前記設置シミュレーション用ウェブページ画面G1の設置イメージ表示領域R2に、設置イメージとして、鳥瞰図,平面図,正面図(一般にマグネットから見てテーブル挿入側の面を正面とみなす)を表示する。なお、これらの設置イメージに代えて又は加えて、背面図や側面図を表示してもよい。また、平面図には、撮影室に隣接する操作室(医用画像診断装置の操作卓を設置する部屋)を含めてもよい。図8に、各設置イメージを表示した設置シミュレーション用ウェブページ画面G1’を例示する。図示の例では、鳥瞰図に、ボア(bore;被検体を入れるガントリ内空洞)を覗き込む視野に対応した視点変更クリックポイントQ1と,テーブルの天板に載置された被検体の視野に対応した視点変更クリックポイントQ2と,ボア内の視野に対応した視点変更クリックポイントQ3と,斜め上方から見下ろす視野に対応した視点変更クリックポイントQ4とが描き入れられている。なお、設置イメージ内の各構成要素(マグネット,テーブルなど)にリンクを貼り、カーソルαの位置が構成要素に合わされたときに、機能やPR(Public Relations)ポイントを、ポップアップ形式や,他ページへのジャンプにより表示してもよい。
【0031】
ステップa6では、顧客側端末11は、いずれかの視点変更クリックポイントが操作者によりクリックされたか否か判定する。視点変更クリックポイントがクリックされたらステップa7へ進み、そうでなければステップa10へ進む。ステップa7では、ネットワーク1を介して、ホストサーバ装置100に対し、視点変更要求を送信する。
【0032】
ステップs3では、ホストサーバ装置100は、通信回線102を介して、前記視点変更要求を、演算装置101に転送する。
【0033】
ステップp7では、演算装置101は、前記視点変更要求を受信する。ステップp8では、操作者が指定した視点変更クリックポイント(Q1〜Q4のいずれか)に対応する設置イメージを生成し直す。ステップp9では、通信回線102を介して、ホストサーバ装置100に対し、設置イメージを送信する。この際、鳥瞰図のみが変更され、平面図,正面図に変更がなければ、鳥瞰図のみを送信すればよい。
【0034】
ステップs4では、ホストサーバ装置100は、ネットワーク1を介して、前記鳥瞰図を、顧客側端末11に転送する。
【0035】
ステップa8では、顧客側端末11は、前記設置イメージを受信する。ステップa9では、前記設置シミュレーション用ウェブページ画面G1の設置イメージ表示領域R2に、受信した設置イメージを表示する。ステップa10では、設置シミュレーションを終了するならば設置シミュレーション処理を終了し、設置シミュレーションを続けるならばステップa11へ進む。ステップa11では、いずれかの設置パラメータを変更するならば上記ステップa2に戻る。この場合には、設置シミュレーション用ウェブページ画面G1上での設置パラメータの変更を反映して、設置イメージ表示領域R2内の設置イメージの表示内容が切り替えられることとなる。また、設置パラメータを変更しないならば、上記ステップa6に戻る。
【0036】
なお、上記ステップa2において、設置シミュレーション用ウェブページ画面G1の設置パラメータ表示領域R1の設置機種欄に、指定した大きさの撮影室に設置可能な設置機種だけをプルダウンメニュー形式で表示してもよい。この場合には、顧客が設置可能な設置機種を直ちに認識でき、設置可否を迅速に判断できるようになる。また、描画不能な設置機種を選択したために上記ステップp3のエラー処理が行われることを防止できる。
【0037】
以上の第1の実施形態にかかる医用画像診断装置の設置シミュレーションシステム1000によれば、顧客が自己の端末(図1の11〜14)に表示された設置シミュレーション用ウェブページ画面G1上で設置シミュレーション対象の機種と,撮影室の大きさを指定するだけで設置イメージを入手可能なので、例えば競合ベンダー製の医用画像診断装置の導入の可否を心理的な抵抗感を受けずに冷静に判断できるようになる。また、設置パラメータを変更した場合の設置イメージを速やかに入手可能なので、機種ごとの設置イメージの比較や,撮影室の天井高や幅を増減した場合の設置状況の検討を容易に行うことが出来る。さらに、ベンダーが人手で設置イメージを作成する必要がないので、コスト(人件費)を節減できる。
【0038】
−第2の実施形態−
図9は、本発明の第2の実施形態にかかる医用画像診断装置の操作/撮影シミュレーションシステム2000のホストサーバ装置200および演算装置201の構成ブロック図である。なお、操作/撮影シミュレーションシステム2000の全体のブロック図は、図1の設置シミュレーションシステム1000と同様なので、図示を省略する。ホストサーバ装置200は、通信部10Aと,入力部10Bと,出力部10Cと,顧客が閲覧する操作シミュレーション用ウェブページを格納する操作シミュレーション用ウェブページ格納部20Dと,顧客が閲覧する撮影シミュレーション用ウェブページを格納する撮影シミュレーション用ウェブページ格納部20Eとを具備しており、ウェブページ管理プログラムの制御下で動作している。演算装置201は、接続部11Aと,医用画像診断装置を仮想的に操作したときの動作を再現した画像を生成する動作再現画像生成部21Bと,パルスシーケンスデザイン(Pulse Sequence Design)やスキャンパラメータごとのダミーイメージを格納するダミーイメージ格納部21Dと,操作者の指示による仮想的な撮影で生成されると予測されるイメージに最も近いダミーイメージを選択するダミーイメージ選択部21Dとを具備しており、操作/撮影シミュレーション管理プログラムの制御下で動作している。
【0039】
図10,図11は、医用画像診断装置の操作/撮影シミュレーション処理を示すフロー図である。左側のフローは、顧客側端末のフローである。中央のフローは、ホストサーバ装置200のフローである。右側のフローは、演算装置201のフローである。ステップa21では、顧客側端末の操作者が指定したシミュレーションモードに応じて、処理を分岐する。すなわち、医用画像診断装置を仮想的に操作する操作シミュレーションモードが指定されたらステップa22へ進み、仮想的な撮影を行う撮影シミュレーションモードが指定されたらステップa31へ進む。ステップa22では、顧客側端末の操作者は、ネットワーク1を介してホストサーバ装置200にアクセスし、ウェブブラウザ上で操作シミュレーション用ウェブページを閲覧する。例えば、図12の操作シミュレーション用ウェブページ画面G20に示すように、操作シミュレーション対象のMRI装置を表示する動作再現画像表示領域R21と,該MRI装置の操作スイッチを模擬的に表示する操作スイッチ表示領域R22とからなる画面を表示する。図示の例では、操作スイッチ表示領域R22に、テーブル(および天板)を上昇させる「Up」ボタンと,テーブルを下降させる「Down」ボタンと,天板をマグネット装置の中へ入れる方向に移動させる「In」ボタンと,天板をマグネット装置の中から出す方向に移動させる「Out」ボタンと,被検体を位置決めするための光を点灯/消灯する「Alignment Light」ボタンが表示されている。各ボタンの大きさやデザインは、操作感を実物に近づける見地から、可能な限り実物と同じにすることが好ましい(画面領域などの都合により実物と異ならせてもよい)。ステップa23では、操作者により設置シミュレーション用ウェブページ画面G20の操作スイッチ表示領域R22のいずれかの操作ボタンがクリックされたら、ネットワーク1を介して、ホストサーバ装置200に対し、操作要求を送信する。
【0040】
ステップs21では、ホストサーバ装置200は、通信回線102を介して、前記操作要求を、演算装置201に転送する。
【0041】
ステップp21では、演算装置201は、前記操作要求を受信する。ステップp22では、演算装置201の動作再現画像生成部21Bは、前記操作要求に対応した動作再現画像を生成する。ステップp23では、通信回線101を介して、ホストサーバ装置200に対し、前記動作再現画像を表示する。
【0042】
ステップs22では、ホストサーバ装置200は、ネットワーク1を介して、顧客側端末に対し、前記動作再現画像を転送する。
【0043】
ステップa24では、顧客側端末は、前記動作再現画像を受信する。ステップa25では、操作シミュレーション用ウェブページ画面の動作再現画像表示領域に、前記動作再現画像を表示する。例えば、図13の操作シミュレーション用ウェブページ画面G20’に示すように、操作スイッチ表示領域R22の操作スイッチ表示領域R22の「In」ボタンをクリックした場合には、動作再現画像表示領域R21にMRI装置の天板がマグネット装置の中へ入る方向に移動する動画を表示する。なお、ボタンを押下している期間だけテーブルが進むのか、ボタンをいったん押したらボタンから手を離してもテーブルが限界点まで進むのかは、医用画像診断装置の機種によって異なるので、操作感を実物に近づける見地から、操作シミュレーション対象の機種と同じにすることが好ましい(ポインティングデバイスボタンの押下が実物のボタン押下に相当する)。なお、天板が動く速さは実際の移動速度に合わせてもよいが、実際よりも時間を短縮して表示してもよい。その場合には、例えば、図14の時間短縮倍率調整画面G21に示すように、調整ツマミのスライドなどにより、時間短縮倍率を可変にすることが好ましい。ステップa26では、シミュレーションを終了するならば操作/撮影シミュレーション処理を終了し、シミュレーションを続ける(操作シミュレーションと撮影シミュレーションのどちらかを続けて行う)ならば上記ステップa21に戻る。
【0044】
ステップa31では、顧客側端末の操作者は、ネットワーク1を介してホストサーバ装置200にアクセスし、ウェブブラウザ上で撮影シミュレーション用ウェブページを閲覧する。例えば、図15の撮影シミュレーション用ウェブページ画面G30に示すように、MRI装置の操作卓(キーボード)を擬似的に表示する操作卓表示領域R31と,スキャンパラメータ等を表示するためのスキャンパラメータ等表示領域R32と,ダミーイメージを表示するためのダミーイメージ表示領域R33とからなる画面を表示する。なお、顧客側端末のキーボードを入力に利用するならば、操作卓表示領域R31の画像を省略できる(ファンクションキー等に割り当てた機能ボタンのみを画面に表示してもよい)。また、MRI装置の実物にトラックボールなどの入力装置が付属している場合には、それも画面内に操作可能に表示することが好ましい。さらに、テーブルの天板位置を表すLED(Light-Emitting Diode)ディスプレイ等を模した画像を更に表示してもよい。
【0045】
ステップa32では、操作者は、撮影シミュレーション用ウェブページ画面G30の操作卓表示領域R31上でのボタン操作をマウス操作等により行い、撮影に必要なスキャンパラメータを設定する。このスキャンパラメータは、前記スキャンパラメータ等表示領域R32に反映される。ステップa33では、顧客側端末は、ネットワーク1を介して、ホストサーバ装置200に対し、スキャンパラメータを送信する。
【0046】
ステップs31では、ホストサーバ装置200は、通信回線102を介して、前記スキャンパラメータを、演算装置201に転送する。ステップp31では、演算装置201は、前記スキャンパラメータを受信する。
【0047】
ステップa34では、操作者により操作シミュレーション用ウェブページ画面G30の操作卓表示領域R31上の「Scan Start」ボタンがクリックされたら、ネットワーク1を介して、ホストサーバ装置200に対し、撮影開始要求を送信する。
【0048】
ステップs32では、ホストサーバ装置200は、通信回線102を介して、前記撮影開始要求を、演算装置201に転送する。ステップp32では、演算装置201は、前記撮影開始要求を受信する。
【0049】
ステップp33では、演算装置201のダミーイメージ選択部21Dは、前記スキャンパラメータを解析し、撮影を仮想的に行った場合に生成されると予測されるイメージに最も近いダミーイメージを選択する。ステップp34では、演算装置201は、通信回線102を介して、ホストサーバ装置200に対して、前記選択したダミーイメージを送信する。
【0050】
ステップs33では、ホストサーバ装置200は、ネットワーク1を介して、前記ダミーイメージを、顧客側端末に転送する。
【0051】
ステップa35では、顧客側端末は、前記ダミーイメージを受信する。ステップa36では、撮影シミュレーション用ウェブページ画面の動作再現画像表示領域に、前記動作再現画像を表示する。例えば、図16の撮影シミュレーション用ウェブページ画面G30’に示すように、ダミーイメージ表示領域R33にダミーイメージが表示される。ステップa37では、シミュレーションを終了するならば操作/撮影シミュレーション処理を終了し、シミュレーションを続ける(操作シミュレーションと撮影シミュレーションのどちらかを続けて行う)ならば上記ステップa21に戻る。
【0052】
なお、操作/撮影シミュレーションを行い得る医用画像診断装置の機種が複数ある場合には、例えばプルダウンメニュー形式で表示された候補のうちから操作者が選択した機種名を、前記操作シミュレーション用ウェブページ画面G20,G20’(図12,図13参照)および前記撮影シミュレーション用ウェブページ画面G30,G30’(図15,図16参照)内に表示することが好ましい。
【0053】
以上の第2の実施形態にかかる医用画像診断装置の操作/撮影シミュレーションシステム2000によれば、顧客が自己の端末(図1の11〜14)に表示された操作シミュレーション用ウェブページ画面G20や,操作シミュレーション用ウェブページ画面G30上で医用画像診断装置の操作や撮影を疑似体験して操作性の良否などを直感的に評価できる。
【0054】
−第3の実施形態−
図17は、本発明の第3の実施形態にかかるノートパソコン300およびCD−ROM(Compact Disk - Read Only Memory)301を示す構成図である。このCD−ROM301には、設置シミュレーションプログラム31Aと,操作シミュレーションプログラム31Bと,撮影シミュレーションプログラム31Cとが記録されている。
【0055】
前記設置シミュレーションプログラム31Aは、MRI装置などの医用画像診断装置の設置空間の大きさを入力させるディメンション入力ステップと,前記医用画像診断装置を前記設置空間内に仮想的に設置したときの設置イメージを生成する設置イメージ生成ステップと,前記設置イメージを表示する設置イメージ表示ステップとを、ノートパソコン300の実行コード形式で記述したものである。すなわち、ノートパソコン300で設置シミュレーションプログラム31Aを実行することで、スタンドアロン環境で、上記第1の実施形態にかかる設置シミュレーションを行うことが可能となる。
【0056】
前記操作シミュレーションプログラム31Bは、医用画像診断装置の操作部を模した画像上で与えられた操作要求または前記操作部と同等の機能を有する入力装置を介して与えられた操作要求を受け付ける操作要求受付ステップと,前記操作要求に応じた医用画像診断装置の動作を擬似的に再現した動作再現画像を生成する動作再現画像生成ステップと,前記動作再現画像を表示する動作再現画像表示ステップとを、ノートパソコン300の実行コード形式で記述したものである。すなわち、ノートパソコン300で操作シミュレーションプログラム31Bを実行することで、スタンドアロン環境で、上記第2の実施形態にかかる操作シミュレーションを行うことが可能となる。
【0057】
前記撮影シミュレーションプログラム31Cは、医用画像診断装置の操作部を模した画像上で与えられた撮影要求または前記操作部と同等の機能を有する入力装置を介して与えられた撮影要求を受け付ける撮影要求受付ステップと,前記撮影要求に応じた撮影を前記医用画像診断装置が仮想的に行った場合に得られる医用イメージを表示する医用イメージ表示ステップとを、ノートパソコン300の実行コード形式で記述したものである。すなわち、ノートパソコン300で撮影シミュレーションプログラム31Cを実行することで、スタンドアロン環境で、上記第2の実施形態にかかる撮影シミュレーションを行うことが可能となる。
【0058】
以上の第3の実施形態にかかるノートパソコン300およびCD−ROM301によれば、スタンドアロン環境で上記第1,第2の実施形態にかかる設置/操作/撮影シミュレーションを行うことが可能なので、例えば営業担当者が顧客元に出向いて営業活動を行う際に、医用画像診断装置の設置性や操作性を説得力を持ってプレゼンテーションできるようになる。
【0059】
なお、上記CD−ROM301の代わりに、FD(Floppy Disk)や,MO(Magneto-Optical)ディスクや,DVD(DigitalVersatile Disk)や,PD(Phase-change Disk)などの可搬型記録媒体を使用してもよい。また、ノートパソコン300の内蔵ハードディスクに、設置/操作/撮影シミュレーションプログラム31A,31B,31Cをインストールしてもよい(この場合には、可搬型記録媒体から各プログラムを読み出す必要がなくなる)。
【符号の説明】
【0060】
1000 医用画像診断装置の設置シミュレーションシステム
2000 医用画像診断装置の操作/撮影シミュレーションシステム
1 ネットワーク
10A 通信部
10B 入力部
10C 出力部
10D 設置シミュレーション用ウェブページ格納部
11,12,13,14 顧客側端末
11A 接続部
11B 鳥瞰図生成部
11C 正面図生成部
11D 平面図生成部
11E 視点変更クリックポイント決定部
20D 操作シミュレーション用ウェブページ格納部
20E 撮影シミュレーション用ウェブページ格納部
21B 動作再現画像生成部
21C ダミーイメージ格納部
21D ダミーイメージ選択部
100,200 ホストサーバ装置
101,201 演算装置
102 通信回線
110 設置イメージ生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像診断装置を設置する撮影室の大きさ、前記撮影室の入り口の位置及び前記設置する医用画像診断装置の機種を、端末の画面上の設置パラメータ表示領域を用いて指定し、
前記指定された設置パラメータにしたがって前記医用画像診断装置を前記撮影室内に仮想的に設置したときの設置イメージを生成して前記端末の画面上の設置イメージ表示領域に表示することを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーション方法。
【請求項2】
請求項1に記載の設置シミュレーション方法において、
前記設置イメージは、前記医用画像診断装置を上方から見下ろした鳥瞰図と,前記医用画像診断装置を平面に投影した平面図と,前記医用画像診断装置を正面に投影した正面図と,前記医用画像診断装置を背面に投影した背面図と,前記医用画像診断装置を側面に投影した側面図のうちの少なくとも一つであることを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーション方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の設置シミュレーション方法において、
前記設置イメージ上で視点変更が指示されたら、その指示に応じて設置イメージを生成し直して表示することを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーション方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の設置シミュレーション方法において、
前記変更指示が可能な視点は、前記医用画像診断装置に被検体を入れる空間を覗き込む視野に対応した視点と、前記医用画像診断装置の天板に載置された被検体の視野に対応した視点と、前記医用画像診断装置に被検体を入れた空洞内の視野に対応した視点と、前記医用画像診断装置を斜め上方から見下ろす視野に対応した視点のうちの少なくとも一つであることを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーション方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の設置シミュレーション方法において、
前記医用画像診断装置は、MRI装置,X線CT装置,超音波診断装置,PET装置,X線撮影装置およびCR装置の少なくとも一つであることを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーション方法。
【請求項6】
顧客側端末と,ホストサーバ装置と,前記顧客側端末と前記ホストサーバ装置を接続するネットワークとを具備してなり、
前記顧客側端末は、医用画像診断装置を設置する撮影室の大きさ、前記撮影室の入り口の位置及び前記設置する医用画像診断装置の機種が、操作者により画面上の設置パラメータ表示領域を用いて指定されたら前記ネットワークを介して前記指定された設置パラメータを前記ホストサーバ装置へ送信し、
前記ホストサーバ装置(またはそれに接続した演算装置)は、前記指定された設置パラメータにしたがって前記医用画像診断装置を前記撮影室内に仮想的に設置したときの設置イメージを生成して前記顧客側端末へ前記ネットワークを介して送信し,該顧客側端末の画面上の設置イメージ表示領域に前記設置イメージを表示させ、
前記医用画像診断装置は、MRI装置,X線CT装置,超音波診断装置,PET装置,X線撮影装置およびCR装置の少なくとも一つであることを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーションシステム。
【請求項7】
請求項6に記載の設置シミュレーションシステムにおいて、
前記設置イメージは、前記医用画像診断装置を上方から見下ろした鳥瞰図と,前記医用画像診断装置を平面に投影した平面図と,前記医用画像診断装置を正面に投影した正面図と,前記医用画像診断装置を背面に投影した背面図と,前記医用画像診断装置を側面に投影した側面図のうちの少なくとも一つであることを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーションシステム。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の設置シミュレーションシステムにおいて、
前記設置イメージ上で視点変更が指示されたら、その指示に応じて設置イメージを生成し直して表示することを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーションシステム。
【請求項9】
請求項6から請求項8のいずれかに記載の設置シミュレーションシステムにおいて、
前記変更指示が可能な視点は、前記医用画像診断装置に被検体を入れる空間を覗き込む視野に対応した視点と、前記医用画像診断装置の天板に載置された被検体の視野に対応した視点と、前記医用画像診断装置に被検体を入れた空洞内の視野に対応した視点と、前記医用画像診断装置を斜め上方から見下ろす視野に対応した視点のうちの少なくとも一つであることを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーションシステム。
【請求項10】
請求項6から請求項9のいずれかに記載の設置シミュレーションシステムにおいて、
前記医用画像診断装置は、MRI装置,X線CT装置,超音波診断装置,PET装置,X線撮影装置およびCR装置の少なくとも一つであることを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーションシステム。
【請求項11】
MRI装置,X線CT装置,超音波診断装置,PET装置,X線撮影装置およびCR装置の少なくとも一つである医用画像診断装置を設置する撮影室の大きさ、前記撮影室の入り口の位置及び前記設置する医用画像診断装置の機種を、端末の画面上の設置パラメータ表示領域を用いて入力させる設置パラメータ入力ステップと,
前記入力された設置パラメータにしたがって前記医用画像診断装置を前記撮影室内に仮想的に設置したときの設置イメージを生成する設置イメージ生成ステップと,
前記生成された設置イメージを前記端末の画面上の設置イメージ表示領域に表示する設置イメージ表示ステップとを、
コンピュータにより実行されるコード形式で記述したことを特徴とする医用画像診断装置の設置シミュレーションプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載の設置シミュレーションプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−238228(P2009−238228A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−101486(P2009−101486)
【出願日】平成21年4月18日(2009.4.18)
【分割の表示】特願2000−347258(P2000−347258)の分割
【原出願日】平成12年11月14日(2000.11.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLOPPY
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】