説明

医療用針装置

【課題】 本発明は、穿刺操作時及び収納操作時において、持つ場所が同じで操作が簡単な医療用針装置を提供する。
【解決手段】 本発明の医療用針装置は、略円筒状部を含むシールドと、チューブと、前記シールドの内腔に軸方向に移動可能なように挿入され、その後端に前記チューブが接続されるハブと、前記ハブの先端部に固定された硬質針と、前記シールドに着脱可能に装着されたハブ移動制御部材と、を含み、前記ハブ移動制御部材は、前記シールドの後端側から前記シールド内腔に挿抜可能に挿入され、前記シールド内腔における先端側移動端に達した状態の前記ハブに、その先端を当接可能なストッパー部と、前記ハブが先端側移動端に達した穿刺状態、前記硬質針がシールド内に引き込まれた引き込み状態の各々の状態を保持することが可能な把持部とをを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用後に硬質針を安全に収容できる誤穿刺防止用のシールドを有する医療用針装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医療施設において、注射針や穿刺針等の誤穿刺による汚染・感染が問題となっている。特に最近ではB型肝炎、C型肝炎やHIV(ヒト免疫不全ウィルス)等が社会的に広く取り上げられてきたため、誤穿刺等の偶発的な事故を積極的に防止するための手段が要望されている。
【0003】
上記誤穿刺を防止する手段として、使用後に注射針や穿刺針を収容する際、針管をカバーで覆うようにした医療用針装置が種々提案されてきた。現在までに提案された誤穿刺防止手段付き医療用針装置の多くは、保護カバー(以下シールドと称する)を有し、そのシールドが硬質針に対してスライド可能となっている。つまり、シールドのスライドにより、硬質針が露出した状態とシールドにカバーされた状態とをとれるように構成されている。
【0004】
特許文献1には、従来の医療用針装置の一例が開示されている。この医療用針装置は、図6に示されるように略円筒状のシールド筒に翼部500、600が結合された翼付きシールド400と、翼付きシールド内に軸方向に移動可能に挿入され、その接続端に輸液チューブ300が接続されたハブ(図示せず)と、ハブに固定された硬質針100及び、翼付きシールド400内腔に挿抜可能なストッパー800とを備えている。ハブが翼付きシールド400の内腔内に位置するときには、硬質針100は翼付きシールド400の外部に突出している。突出した硬質針100は、ハブと接続されたチューブ300を持ち、翼付きシールド400の後端側方向へスライドさせることにより、翼付きシールド400内腔に収納される。
【0005】
この従来の医療用針装置では、穿刺操作時は主にストッパー800を持ちながら穿刺し、穿刺操作後に、硬質針100を翼付きシールド400内に引き込む際(収納操作時)には、チューブ300をつまみながら引き込むか、もしくは、ストッパー800後端とチューブ300を同時につまみながら引き込んでいた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
WO2007/083770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献に記載の医療用針装置のように、穿刺操作時は、主にストッパー800を持ちながら穿刺するため、収納操作時でも、ストッパー800を持ちながら後退させてしまい、硬質針100がシールド400内に引き込まれないといった誤操作を引き起こす可能性が高くなり、医療事故を起こす原因になってしまう。
【0008】
本発明は、収納操作時において、操作が簡単で操作ミスを起こしにくい医療用針装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の医療用針装置は、
略円筒状部を含むシールドと、チューブと、前記シールドの内腔に軸方向に移動可能なように挿入され、その後端に前記チューブが接続されるハブと、前記ハブの先端部に固定された硬質針と、前記シールドに着脱可能に装着されたハブ移動制御部材と、を含み、前記ハブ移動制御部材は、前記シールドの後端側から前記シールド内腔に挿抜可能に挿入され、前記シールド内腔における先端側移動端に達した状態の前記ハブに、その先端を当接可能なストッパー部と、前記ハブが先端側移動端に達した穿刺状態、前記硬質針がシールド内に引き込まれた引き込み状態の各々の状態を保持することが可能な把持部とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の医療用針装置の一例では、ハブ移動制御部材に把持部を設け、把持部によって穿刺状態と引き込み状態のどちらの状態も保持可能なため、収納操作時にハブ移動制御部材のみが移動してしまい、針がシールド内に引き込まれないといったことがないため、医療事故を起こす可能性も低くなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示した医療用針装置の軸方向断面図である。
【図3A】図1に示す医療用針装置を構成する第1ハブの拡大斜視図である。
【図3B】図1に示す医療用針装置を構成する硬質針がシールド内に収納された時に第1ハブをシールドに係止するための係止構造を示す拡大断面図である。
【図4】図1に示した医療用針装置について、ハブ移動制御部材の凸部とシールドの係止凹部との嵌合を解除した状態を示す軸方向断面図である。
【図5】図1に示した医療用針装置について、ハブ移動制御部材を示す斜視図である。
【図6】従来の医療用針装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0013】
本発明の医療用針装置の一例は、一対の把持部が対面して配置されることによってチューブを挟み込む構造であるため、チューブを確実に保持でき、操作ミスを起こすことがない。さらに、把持部はチューブを挟み込む構造のため、チューブと着脱可能であり、収納操作後はストッパーのみを廃棄でき、患者の負担にならない。
【0014】
本発明の医療用針装置の一例では、ストッパー部と把持部の間にチューブの外周面下部と当接可能な凹面が形成された保持部があるために、チューブとストッパーの保持状態を、確実に維持でき、より操作性が向上する。ここで、外周面下部とはチューブ外周面のうち、下半分の少なくとも一部を含む部分のことをさし、穿刺時に患者を向く方向を下とする。
【0015】
図1は、本発明の実施形態の医療用針装置を示す斜視図であり、図2は、図1に示した医療用針装置の軸方向に沿った断面図である。
【0016】
(構成)
図1および図2において、金属製の硬質針1は、樹脂製の第1ハブ2の先端部に固定さ
れている。第1ハブ2の後端部にはチューブ3が接続されている。翼付きシールド4は、樹脂製の略円筒状部4aと、左右の翼部5、6とを含む。第1ハブ2は、略円筒状部4aの内腔に挿入されて、軸方向に移動可能である。左右の翼部5、6は、略円筒状部4aの先端部、すなわち略円筒状部4aの硬質針1が突出する側の端部に設けられている。一対の翼部5、6は、例えば、略円筒状部4aの軸方向と同方向のリング部9を介して略円筒状部4aに対して取付けられ、略円筒状部4aの軸を中心として互いに対称な形状を有している。リング部9は、例えば、略円筒状部4aに対して脱落しないように取付けられている。シールド4には、ハブ移動制御部材14が着脱可能に装着されている。尚、図2では、図示の都合上、硬質針1については断面で表していない。略円筒状部4aの先端部には第2ハブ7の一部が挿入され固定されている。第2ハブ7はシールド4の一部を成している。第2ハブ7の内腔には軟質針8が装着され固定されている。軟質針8の内腔には硬質針1が挿入され、その先端が軟質針8から突出している。
【0017】
(材料)
略円筒状部4aの材料には、例えば、ポリカーボネート、ポリプロピレン等を用い、翼部5、6の材料には、例えば、軟質塩化ビニル、ポリエチレン、オレフィン系またはポリスチレン系の熱可塑性エラストマー等を用い、第1ハブ2の材料には、例えば、ポリカーボネート、ポリプロピレン等を用いることができる。ハブ移動制御部材14の材料には、例えば、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン等を用いることができる。
第2ハブ7の材料には、例えばポリカーボネート、ポリプロピレンが用いられ、軟質針8の材料には、例えば、ポリウレタン系エラストマー、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂等が用いられる。
【0018】
(係合構造)
図3Aは第1ハブ2を説明する拡大斜視図であり、図3Bは、硬質針がシールド内に収納された時に第1ハブをシールドに係止するための係止構造を示す拡大断面図である。
【0019】
図3Aおよび図3Bに示すように、第1ハブ2は、先端部2a、後端部2d、およびそれらの間の中間部2fからなる。後端部2dは、中間部2fの近くに位置する弾性片付き径大部2gと、第1ハブの最後尾に位置し、チューブ3の内腔に挿入されて、第1ハブ2とチューブ3とを接続する接続部2hとを含む。これにより、弾性片付き径大部2gは、シールド4の後端側開口に面する端面2nを有する。後端部2dは、弾性片付き径大部2gと中間部2fとを連結する連結部2sも備える。接続部2hは、その先端から後端に向って外径が、漸次小さくなったテーパー形状をしている。
【0020】
中間部2fは、略円筒状部4aの内腔において容易に摺動可能な程度の外径を有する。先端部2aは中間部2fよりも外径が小さい。これにより、後述するように、略円筒状部4aの内周面と先端部2aとの間に空間が形成されている。中間部2fおよび後端部2dにおける内腔10の径は、硬質針1の内径よりも大きく設定されている。
【0021】
第1ハブ2の中間部2fは、封止用環状溝2cを備えており、この環状溝2c内にOリング11が装着されて封止部が形成されている。この封止部により、第1ハブ2の外周面と略円筒状部4aの内周面との間の液密性が保持される。また、環状溝2cの両側には、環状溝2cが形成されることによって形成された第1径大部2kおよび第2径大部2mが、第1ハブ2の先端側からこの順に形成されている。第1径大部2kおよび第2径大部2mの外形はともに、例えば環状である。先端部2aの中間部2f側には、横貫通路2eが形成されている。これにより、第1ハブ2の外周面と略円筒状部4aの内周面との間に形成される空間は、この横貫通路2eを介して第1ハブ2の内腔10と連通する。
【0022】
弾性片付き径大部2gは、一対の弾性片2iと、これらの一端を支持する第3径大部2
jとから構成されている。第3径大部2jの外径を、略円筒状部4aの環状係止凸部4cが在る箇所の内腔径と等しいか、または僅かに小さい程度の大きさとすれば、後述するハブ移動制御部材14のストッパー部14aを当接させるための面積を確保し易すく、かつ、第3径大部2jをシールド4の後端側にスライドさせ易い。
【0023】
(ハブ移動制御部材)
図5に示すように、ハブ移動制御部材14は、シールド4の後端側からシールド4内に挿抜可能なストッパー部14aを備えている。ストッパー部14aは、図2に示すように、第1ハブ2がシールド4の内腔における先端側移動端に達した状態のときに、その先端を弾性片付き径大部の端面2nに当接可能な形状を有している。
【0024】
ストッパー部14aは、例えば、断面が、方形または円弧形等の棒状であり、第1ハブ2の後端部端面2nに当接可能な、平坦な端面を有していると好ましい。この端面の面積は、ストッパー部14aを確実に第1ハブ2の後端部端面2nに当接できるように設定される。
【0025】
ストッパー部14aの後端部には、保持部14bが連結されている。保持部14bは、チューブ3の外周面下部と当接する凹面が形成されている。凹面は断面が半円形であるとチューブと当接する面積が多くなり好ましいが、これに限らない。保持部14bがあると、より強固にハブ移動制御部材とチューブ3を係合できるため、第1ハブ2とストッパー部材14の先端が当接された保持状態を確実に維持できる。さらに、図5に示されるように保持部14bの後端に一対の把持部14cが設けられている。ここで、ハブ移動制御部材14は、保持部14bをなくし、ストッパー部14aと把持部14cのみにしても構造上問題はない。また、把持部の形状は略楕円形にしたが、持ちやすい形状であれば何でもよく、円形や多角形でもよい。また、把持するところであるという注意喚起の意味で、指の形をした凹みを設けたり、目印となるシールを設けてもよい。
【0026】
(穿刺時)
図2に示す状態では、ストッパー部14aの先端は、第1ハブ2の後端部端面2nに接しており、ハブ移動制御部材14の保持部14bは、チューブ3の外周面に嵌合されている。第1ハブ2の先端部2aの外径は、第2ハブ7の後部内腔の径より僅かに小さく、先端部2aは第2ハブ7の後部内腔に挿入されている。硬質針1は、その先端が軟質針8から突出して穿刺可能な初期状態にある。
【0027】
ハブ移動制御部材14の把持部14cとチューブ3の外周面との嵌合によって、上記初期状態を保つことができる。このとき、把持部14cを人差し指と親指で押えることで、一対の把持部14cの間にチューブが挟みこまれた形になり、把持部14cとチューブ3の外周面との嵌合がより強固になり、前記初期状態を確実に維持することができる。また、第1ハブ2は、略円筒状部4a内において、第1ハブ2の中心軸を中心に回転可能であるので、患者体内に硬質針1を穿刺する前に、把持部14cを把持しながら、硬質針1の先端1aの開口部を所定の向きに配置できる。これ以外に、翼部をつまみながら穿刺してもよい。
【0028】
(引き込み時)
この初期状態で把持部14cを把持しながら穿刺した後、穿刺時と同様、把持部14cを把持しながら、ハブ移動制御部材14をシールド4後端に移動させることで、図4に示すように硬質針1がシールド4内に引き込まれる。第3径大部2jは、外径が、例えば、略円筒状部4aの環状係止凸部4cが在る箇所の内腔径よりも若干小さいので、環状係止凸部4c上をスムーズに通過できる。一対の弾性片2iの先端は、略円筒状部4aの環状係止凸部4cよりも先端側部分の内周面にほぼ接している。そのため、一対の弾性片2iは、環状係止凸部4c上を通過する際には、互いに内方に撓む。しかし、各弾性片2iは、先端側から基端側に向かって、漸次、略円筒状部4aの内周面から離れるように傾斜しているので(図4参照)、環状係止凸部4c上をスムーズに通過できる。
各弾性片2iは、環状係止凸部4c上を通過すると、外方向からの力から開放されて元の状態にもどる。このようにして、環状係止凸部4cは、弾性片2iを含む弾性片付き径大部2gと第2径大部2mの間に配置されることとなる。
【0029】
図4に示すように、環状係止凸部4cが、弾性片付き径大部2gと第2径大部2mの間
に配置されると、第1ハブ2のシールド4の後端側方向へのさらなる移動、および、その逆方向(シールド4の先端側方向)への移動が阻止される。
【0030】
(使用方法)
次に、本実施形態の医療用針装置の使用方法について説明する。
【0031】
通常、本実施形態の医療用針装置は、図2に示した状態で使用に供される。この初期状態では、上記のとおり、ハブ移動制御部材14を構成するストッパー部14aが、第1ハブ2の後端部端面2nに接し、ハブ移動制御部材14の保持部14bとチューブ3が嵌合することにより、穿刺操作時に第1ハブ2がシールド4内に引き込まれないように、シールド4に対して保持される。
【0032】
穿刺操作は、例えば、ストッパー部14aが第1ハブ2の後端部端面2nに接した状態で、把持部14cを把持することにより行う(図1参照)。
【0033】
穿刺後に軟質針8を留置するためには、ハブ移動制御部材14を介した操作により第1ハブ2を略円筒状部4aの内部に引き込み、図4に示す状態にする。すなわち、ハブ移動制御部材14の把持部14cを把持しながら、ハブ移動制御部材14をシールド4後端に移動させることで、第1ハブ2を略円筒状部4aの後端部側方向へスライドさせ(図2参照)、弾性片2iが環状係止凸部4cを乗り越えるまで把持部14cを把持しながらチューブ3を引っ張る(図4参照)。
【0034】
弾性片2iが環状係止凸部4cを乗り越えたことは、振動または音により実感できるので、シールド4による第1ハブ2の保持不良が生じる恐れはない。例えば、略円筒状部4aの内面のうちの環状係止凸部4cよりも先端側において、弾性片2iにより略円筒状部4aの内面が押圧されている場合は、弾性片2iが環状係止凸部4cを乗り越えた瞬間を、よりいっそう実感できる。この場合、弾性片2iの付勢力は、第1ハブ2のスムーズなスライドを妨げない程度に設定すればよい。
【0035】
以上のようにして、ハブ移動制御部材14の把持部14cを把持しながら後ろへ引くことで、硬質針1が血管から引き抜かれ、軟質針8のみが穿刺された状態で留置される。この時、図4に示すように、例えば、第1ハブ2がシールド4内に納まっていると、第1ハブ2に何らかの力が加わり、弾性片2iが第1ハブ2の中心軸へ向う方向に撓み、その結果、第1ハブ2がシールド4の先端側方向に引き込まれてしまうことを、防止できる。シールド4の略円筒状部4aを、例えば、透明性の高い材料で形成すれば、弾性片2iが環状係止凸部4cを乗り越えたことを目視により確認でき好ましい。穿刺後に医療用針装置を廃棄する際には、図4の状態であれば、誤穿刺を防止できる。
【0036】
このように、本実施形態の医療用針装置によれば、特に収納操作時において、操作間違いを起こすことなく、操作できる。すなわち、本実施形態の医療用針装置によれば、使用後(収納操作時)には、穿刺操作時と同様ハブ移動制御部材14の把持部14cをつかんでハブ移動制御部材14をシールド4後端に移動させることで硬質針1を容易に収納位置に移動できるため、操作ミスを起こす心配がない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の医療用針装置では、収納操作時にはハブ移動制御部材14の把持部14cにより、第1ハブをシールド内において容易に摺動できる。また、穿刺操作時、収納操作時どちらの場合でも同じ場所(ハブ移動制御部材14の把持部14c)を持つことが可能なため、操作時に混乱を招くことなく、輸液、輸血、または体外血液循環等の処置用として好適である。
【符号の説明】
【0038】
1 硬質針
2 第1ハブ
3 チューブ
4 シールド
7 第2ハブ
8 軟質針
10 内腔
11 Oリング
14 ハブ移動制御部材
14a ストッパー部
14b 保持部
14c 把持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略円筒状部を含むシールドと、チューブと、前記シールドの内腔に軸方向に移動可能なように挿入され、その後端に前記チューブが接続されるハブと、前記ハブの先端部に固定された硬質針と、前記シールドに着脱可能に装着されたハブ移動制御部材と、を含み、前記ハブ移動制御部材は、前記シールドの後端側から前記シールド内腔に挿抜可能に挿入され、前記シールド内腔における先端側移動端に達した状態の前記ハブに、その先端を当接可能なストッパー部と、前記ハブが先端側移動端に達した穿刺状態、前記硬質針がシールド内に引き込まれた引き込み状態の各々の状態を保持することが可能な把持部とを含むことを特徴とする医療用針装置。
【請求項2】
前記把持部は少なくとも一対が対面した状態で配置され、チューブを挟み込む構造であることを特徴とする請求項1記載の医療用針装置。
【請求項3】
前記ストッパー部と前記把持部の間に、チューブの外周面下部と当接可能な凹面が形成された保持部があることを特徴とする、請求項1もしくは2に記載の医療用針装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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