説明

医療装置、用途及び方法

医療応用のための振動変換器(10)が開示される。振動変換器(10)は磁界中に吊るされた電機子(14)を有する。電機子(14)は、前記磁界と反応しそして電流の流れの変化により電機子の運動が制御されるようにするため、前記電機子に電流の流れを提供するため多くの電導経路(24)を有する。接触表面(26)は、例えば患者の対応する表面領域へ摩擦結合するための表面領域をもって、電機子へ固定される。振動変換器の運動は患者の運動を誘発し、そして変換器は同時に最低二次元の接触表面の運動を生成することができる。一つの実施例で接触表面(26)は平坦で、一方別の実施例では接触表面は患者の一部を囲むように環状の構造に組み込まれる。医療応用は骨折、浮腫、及び特に弾性率計測法での治療を含む。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療装置、特に画像化及び治療のための装置の分野に関する。特にこの発明はこのような画像化及び治療のための変換器の使用に関する。
【0002】
この発明は音響弾性計測法のような画像化技術及び骨粗しょう症のような状態やリンパ浮腫のような浮腫の治療における特別な応用を有する。
【背景技術】
【0003】
音響弾性計測法は実時間ドップラー技術が結果の振動パターンを画像化するために使用される間に低振幅及び低周波剪断波が臓器及び組織を通って伝播する場合の超音波画像化技術である。乳癌におけるような軟らかい組織の存在の中の腫瘍のような硬い組織変形は振動振幅が減衰し、超音波手段により直ちに画像化される。
【0004】
悪性腫瘍は組織の機械的剛性の変動のような病的変化により現れ、周りの軟らかい組織に比べ変形が少ないことにより検知できる。
【0005】
「弾性計測法」として知られる現在の技術は乳房腫瘍診断で使用され、これにより超音波エコーデータが組織の僅かな「圧縮」の前後で収集される。圧縮前及び圧縮中の組織の静的弾性特性の情報を収集することにより正常な組織と病的影響を受けた組織の間の比較を行うことができる。良性及び悪性腫瘍の間の弾性特性の違いは超音波エコー検知装置により識別することができる。
【0006】
研究のまた別の領域では、組織に加えられた急速に変化する変形または振動は、健康な組織と病的なそれの間のより明確な違いをもたらすことが記録されている。組織の弾性特性の変動をよりよく識別するため、振動周波数応答は振動源の誘導励起周波数及び振幅に依存する。
【0007】
組織運動の変動は、血流を浮かび上がらせるのに通常使用される方法である、超音波エコーの周波数シフトにより検出し、そして通常の二次元超音波スキャナー及びドップラー超音波スキャナーを使用し画像化することができる。
【0008】
この発明は骨粗しょう症治療にも応用される。人体の骨格構造は筋肉が身体全体の運動を可能にするように付属する、てこの構造と考えられる。骨格は移動運動、身体的機能、応力、変形及びそれらに加わる変形に依存する色々な周波数で絶えず振動している筋肉繊維及び腱の固定法によっても多くの色々な振動にさらされる。骨は、歩行、走行及び跳躍動作の間の圧縮の影響及び振動にさらされ、そしてこれらの振動は身体全体を貫通する骨格構造を通して上に反響する。
【0009】
骨の代謝作用は機械的変形により反応し、そして始動することはよく記録されている。機械的負荷は重量挙げ運動を通して加えることができ、またはそれらは骨の活発な変形を起こすため、身体に機械的な外部の源により加えることができる。加えられた変形を受け入れため骨細胞に骨格構造を作りなおす(再構築または適応)信号を伝えるのはこの変形である。この生物学的現象は骨粗しょう症として知られる骨の喪失状態の予防と治療のため、医師により長い間認められてきた。
【0010】
1890年代ドイツの解剖学者ジュリアス・ウォルフ(Julius Wolff)は骨の構造は変化する機械的環境に反応して適応でき、そして梁の方向は、もし機械的応力の方向に変化があれば変化させることができることを主張した。機械的負荷に対する骨の生物学的反応は複雑な機能で、そして個人、大きさ及びパターン及び加えられる「応力の方向」に応じ異なる。動的な機械的負荷は、骨の液空間内に間質液流を起こし、これが骨細胞に再生作用を起こさせるための流体剪断圧力の提供に重要な役割を演ずる。
【0011】
伝統的な振動装置は、振動が直線ストロークの形で「Z」又は垂直軸方向に提供される、一次元音響スピーカー型変換器の形をしている。この形の振動変換器は周波数出力を変動させることができるが、しかし一つの次元の振幅へはいかなる変動も提供できない。音響弾性計測法に使用される場合、このパターンの振動源は三次元写像再現の品質改善のため、そして影の効果をおさえるため、走査中に何回も再配置する必要がある。この形の振動の別の欠点は、それが画像解釈を困難にするモードパターンを発生できることである。
【0012】
骨粗しょう症の治療において従来技術の刺激装置は、その上に患者が起立するか又は座る変換器型の垂直に動くプラットホームから構成される。この方法は、元の骨の長さにより分割される骨の長さの変化を決定することにより、微小変形寸法に変換される骨に圧縮負荷をかける。この圧縮負荷は、骨の基質は剪断より圧縮に遥かに強いため、骨の長さ変化を反映するためかなりの力でなければならない。骨格構造へ垂直圧縮応力を加えるこれらの従来技術の変換器法は、骨再生の変化に影響を及ぼすため骨盤及び腰骨のような肋骨及びショートプレートのようなより広い範囲の骨へ機械的刺激を加えることにある程度有効である。この形の衝撃負荷で関節や軟骨も応力に耐え、更にそれらが応力刺激から恩恵を受けるため振動を次の組の骨へ伝達しなければならない。
【0013】
医療応用への使用のための既知の変換器に対する代替品を提供し、そしてこのような代替変換器を使用して画像化及び治療の新しい方法を提供することがこの発明の目的である。
【0014】
仕様を通して文脈が他を要求しないならば、「含む」という言葉又は「含む」又は「含み」のような変形は述べられた整数個又は整数個のグループを含むことを意味し、しかし他の如何なる整数個又は整数個のグループをも含まないことが理解されるだろう。
【発明の開示】
【0015】
本発明の一側面によると、医療応用において同時に利用可能な最低二次元の運動を有する振動変換器の使用が提供され、前記振動変換器は患者の対応する表面領域に摩擦結合するための表面領域を持った接触表面を有し、ここで前記振動変換器の運動は患者に運動を誘発する。
【0016】
本発明の第二の側面によっても、医療応用のための振動変換器が提供され、前記振動変換器は磁界中に吊るされた電機子を有し、前記電機子が前記磁界と反応するため電流の流れを前記電機子へ提供するため、多くの電導経路を有し、前記振動変換器は前記電機子へ固定された接触表面を有し、前記接触表面は患者の対応する表面領域へ摩擦結合するための表面領域を有し、ここで前記振動変換器の運動は患者に運動を誘発し、ここにおいて前記変換器は同時に最低二次元の前記接触表面の運動を生成できる。
【0017】
前記最低二次元の運動は単一平面に二つの並進次元の運動からなることが望ましい。
【0018】
本発明の各側面の一つの好ましい配置において、接触表面は環状で、そして患者又はその一部を収容する。本発明のこの形において、接触表面は患者の骨格とぴったり一致するように適合された内部構造を有し、そして患者との接触領域を最大にすることが望ましい。
【0019】
本発明のいずれの側面の代わりの好ましい配置においても、接触表面は平坦が望ましい。このような配置において、患者は起立し、座り、又は接触表面上に横になり、振動が接触表面から患者へ伝達することを可能にする。患者と接触する表面領域を有する効果は、二次及び特に三次元における患者に誘発された運動の範囲及び精度を増加させることである。
【0020】
こうして、本発明の第三の側面によっても、医療応用において磁束に対する電機子を有する振動変換器の使用が提供され、そして前記電機子と同一平面で最低二次元の運動を生成し、前記振動変換器は前記電機子に接続され、患者の対応する表面領域に摩擦結合するための表面領域を持った接触表面を有し、ここで前記振動変換器の運動は患者の運動を誘発する。
【0021】
本発明の第四の側面によっても、医療応用において前記プラットフォームを含む単一平面の磁束に対し、最低二次元の運動が可能なプラットフォームを有する振動変換器の使用が提供され、前記磁束は相対して配置される磁極により形成され、前記振動変換器は患者の対応する表面領域に摩擦結合するための表面領域を持った接触表面を有し、ここで前記振動変換器の運動は患者の運動を誘発する。
【0022】
本発明の第五の側面によっても、医療応用のための振動変換器が提供され、前記振動変換器は磁束中に吊るされた電機子を有し、前記電機子は前記磁束と反応するため前記電機子内に電流の流れを提供するための多くの電導経路を有し、前記変換器は前記電機子へ固定される接触表面を有し、前記接触表面は患者の対応する表面領域に摩擦結合するための表面領域を有し、ここで前記振動変換器の運動は患者に運動を誘発し、ここにおいて前記変換器は最低二次元で前記接触表面の運動を生成する。
【0023】
前記最低二次元の運動は共通平面でのX及びY軸に沿った並進運動から構成される。
【0024】
前記最低二次元の運動は前記x及びy軸に直角なz軸に沿った三次元の運動を含むことが望ましい。
【0025】
前記医療応用は音響弾性計測法のような医療画像化、及び浮腫、リンパ浮腫治療、筋肉及び組織状態のような医療治療、骨破損、骨折、及び骨粗しょう症の治療から選択されることが望ましい。
【0026】
実施例の装置及び方法で使用される変換器10は、環状永久磁石12及び車輪の形の円板14から形成される電機子を有する。永久磁石12は円板の外周が配置され、そして磁力線が流れるギャップ18を有するC形断面を持ったコッククロフトリングである。電機子は、六個の放射状アーム22により円板14に接続された中央ハブ20を有する。各アーム22はその上に搭載されたトランス24を有する。電機子は金属でできているが、非磁性が望ましい。トランス24の各々の電流の流れを制御することにより円板14を流れる電流が誘導される(隣接するアーム22及びハブの接続部を経由して)。制御された方法で電流の流れを誘発することにより、電機子平面のx及びy軸に電機子の運動が誘発できる。更に電機子に複雑な二次元パターンの運動が六個のトランス24への電流制御を通して達成することができる。この特別な変換器に関する実施例が記述される一方、変換器の構築に対する変更は本発明の動作に影響することなく行われることは理解すべきである。例えば環状永久磁石は構造上分割され、そして実際変換器の構造は、変換器の環状体は多分ヒンジで動くようにアクセスのため分割されることである。電導経路はトランス以外の手段で電流を供給され、そしてアーム22の数、従ってトランス又は電流経路又は磁力線と相互作用する他の手段は変化する。
【0027】
本発明の実施例は超音波画像化の間に最低二次元運動を組織へ誘発できる振動装置を提供するため音響弾性計測法の分野で使用できる。振動源及び全体システムは米国特許番号6、160、328に記述される電気モーターにより提供され、その内容は相互参照によりここに組み込まれる。モーターは、共通X−Y平面経路に可変周波数及び可変振幅パターンで最低二次元運動が可能である。モーターの一つの実施例も、Z軸振動と共に共通のX−Y平面経路で可変周波数及び可変振幅パターンの三次元運動(振動)ができる。
【0028】
代わりの実施例で、振動源及び全体システムは米国特許番号6、703、724に記述される電気モーターにより提供でき、その内容も相互参照によりここに組み込まれる。
【0029】
本発明の実施例は、骨粗しょう症の治療及び予防と、骨組織の骨折治療のための動的平面二次元運動で機械的負荷を受けた人骨の受動方法でも使用できる。骨治療への応用において、加えられた機械的応力は垂直骨格にほぼ直角に加えられる振幅で湾曲形状をしている。移動プラットフォーム上に垂直に配置される間に治療される人は彼等の身体を通して上へ放射する振動の感覚に耐えるだろう。
【0030】
下に記述されるように、振動プラットフォームと組織の間の結合は、プラットフォームとの直接接触、又は調整可能な蛇腹(泡、空気など)を通して、又は組織、手足又は胴部分を囲む他の如何なる寸法及び形状が一致する物質によってもよい。組織、手足、又は胴部分が囲まれる場合、振動エネルギーの経皮移転を最大化するため、蛇腹はしっかりとした固定を形成することができることが最も望ましい。
【0031】
その最も簡単な二次元形式で、この発明は圧縮応力を組織へ与えるためには垂直振動変換器を利用しない。それは筋肉及び組織の放射状荷重及び360度の湾曲を提供するため、穏やかな回転しないX−Y遊星作用を利用する。この振動運動は任意の中心を外した距離(中心から外れた半径=振幅)に設定され、そして音の範囲(20kHz以下)の選択可能周波数で発振する遊星作用の形をしている。二次元運動(xy平面)は、代わって360度一杯のモーメントで組織基質を刺激する組織集団に湾曲応答を与えるだろう。
【0032】
本発明は、人体中の腫瘍及び組織変形の画像診断のための動的平面二次元運動で機械的に組織に負荷をかける受動的方法を提供できる。本発明は、色々な振幅そして/又は周波数でそして/又は色々な方向へ無数の変形振動を与える能力を有する。この発明により加えられる機械的応力は組織又は器官内の変形として伝達される。同時に二次元そして/又は三次元で応力を加えることは、組織状態のより良い診断補間法をもたらす。
【0033】
図1に関して、第一実施例は骨粗しょう症治療法で使用される装置を示す。装置はその上に人28が立つことができる接触表面26を有する。接触表面は電機子に誘発される運動が接触表面26へ伝達されるように、電機子の中心ハブ20の上、及びトランス24に隣接するアーム22上の円周リング30上に絶縁状態で支持される金属又は非金属板で形成される。マイクロプロセッサベースの制御装置32は、電機子の運動がプログラムできるように、支持フレーム34上に設置される。
【0034】
図2に関して、変換器10は、患者28が彼等の足34を挿入できるようにその中心軸を水平に配置させ、中心ハブ20を通して設置される。骨粗しょう症又はリンパ浮腫治療を目指す図2に示す装置は、変換器10の中心ハブ20にしっかり固定される、膨張できる気泡を持った複合気泡ゴムの形をした蛇腹36に組み込まれた接触表面を含む。一旦患者28が彼等の手足(この場合は足24)を挿入すると、蛇腹36は手足をしっかり押さえるため膨張する。変換器10は適切なレベルに位置するシャシー38に取り付けられ、それにより患者28は椅子40に座って位置することができる。制御装置32は変換器の運動がプログラムできるように、シャシー38上に都合よく位置する。
【0035】
図3に関して、骨粗しょう症、浮腫、筋肉及び組織状態の治療、及び骨破損及び骨折又はリンパ浮腫の治療をまた目指した第三の実施例を示す。第三の実施例は、同軸上に並んで位置する蛇腹36を持った二つの同一変換器10があることだけが第二の実施例と異なる。この配置は振動のより複雑なパターンが患者28に誘発されることを可能にする。
【0036】
図4に関して、骨粗しょう症又はリンパ浮腫、浮腫、筋肉及び組織状態の治療、及び骨破損及び骨折の治療、そして/又は音響弾性計測画像化のための第四の実施例を示す。この実施例は、立ったままで患者28の腕44を受けるために適当な高さに変換器10を配置する支持フレームにそれが取り付けられることが異なる。
【0037】
図5及び6に関して患者がドップラー、超音波又は磁気共鳴による画像化を受ける状態で、蛇腹36の形をした接触表面を通して振動を誘発するために音響弾性計測法で使用されている状態を示す第五の実施例を示す。使用において、患者は蛇腹36を通して横になり、蛇腹36の近辺で、彼等の骨格領域が画像化を受ける状態で蛇腹36上に乗る。この実施例も骨粗しょう症、筋肉及び組織状態又はリンパ浮腫の治療に適する。
【0038】
実施例の各々は、変換器の内部詳細が見えるように切り取られていることは注意すべきである。変換器10は円形装置であり、永久磁石12は完全な環状であり、そして蛇腹は画像化される手足又は胴部分を完全に取り囲む。変換器は輸送のため分割できるように組み立てることができる。図2から4に示す実施例は患者の手足が容易に挿入及び除去ができるように、多分ヒンジで動くように変換器は分割できるように組み立てることができる。第一の実施例の場合に、接触表面26も完全な円板であることに注意すべきである。
【0039】
図7に示す第六の実施例は変換器10が水平状態を示す断面図である。接触表面26は、電機子上にある円周リング48上に支持される板46として提供される。代わって電機子は電機子の弾力性のある運動を可能にする柔軟なゴム架台50上に支持される。
【0040】
図8に関して、変換器10が音響弾性計測分析を行うため女性の胸部に一致し、そしてそれを受けられる(取り囲むことにより)形を有する蛇腹36が取り付けられた状態を示す第七の実施例を示す。変換器10に誘発される二次元振動は腫瘍診断のための胸部組織の組織領域に経皮的に加えられる。代わりの実施例において、二つの変換器は二つの胸部の間の変形差を比較するために同時に使用される。
【0041】
音響弾性計測走査は診断される組織に適合するように、振動源を正しい周波数範囲に最適化することを要求する。実施例は制御装置を通して、二次元発振/振動運動の形で動的に調節可能な非生理的機械刺激を組織に与えることによりこの特徴を提供する。
【0042】
組織の固有周波数は、彼等の年齢又は彼等の病状の反映により似ている個人の筋肉柔軟性に考慮を払いながら、全ての個人に対し色々な程度に異なる。従って患者が治療中に振動の振幅そして/又は周波数率を調整する能力を持った動的可変刺激装置を有することが最も広い応用にとって有利である。
【0043】
骨疾患治療において、機械的刺激は代わって骨細胞迄及ぶ組織基質に振動を起こす。骨の細胞レベルで、信号は骨の適応過程が始まるように骨に対し湾曲変形を加えるのに十分な強さでなければならない。骨の適応過程は年齢又は病気の反映のようなかれらの現在の骨密度及びかれらの骨の柔軟性に考慮を払い、全ての個人にとって色々な程度に異なる。従って患者が治療中に振動の振幅又は周波数率を調節する能力を持った動的可変刺激プラットフォームを有することが必要である。
【0044】
本発明は、骨は習慣的負荷よりも非日常的な負荷に対し遥かによく反応するという知識を利用する。機械的刺激従って骨の適応は、それが色々な骨の異なる特性及び固有周波数に固有の場所であれば、より有効であろう。図2、3、4及び7に図解されるそれらのような実施例の使用はこれに対し提供される。
【0045】
制御装置32を通して、患者が治療中に機械を停止する必要なく遊星作用を動的に変動させることにより患者に適した振動刺激を調節する能力を提供する。振動を最適周波数範囲及び振幅に調節し、そして振動パターンを単一平面内で変化させることによりこれは達成できる。想定される典型的周波数は0.005mm又は0.1mmから50mmの変位で10又は20Hzから20kHzまでの如何なる周波数でもよい。
【0046】
振動パターンは治療中の休止無しに、可変「軌道パターン」から「直線発振パターン」へ、そして軌道パターンへ戻る間で交互に行うことができる。この調節は、ドップラー、超音波、磁気共鳴又は他の色々な画像化装置により画像化される間に人体の色々な部分の正常組織と病的組織の間の違いをより正確に反映させるため、最適の刺激を与えることができる。
【0047】
軌道直径及び直線ストロークはそれらの振幅で完全に可変であり、そして如何なる所望周波数率にても加えることができる。直線発振は、変形効果を選ばれた組織変形領域へ最もよく向けるため、360度円弧で如何なる半径X−Y要素の方向へも向けることができる。このマルチパターン二次元運動は、信号フィードバックにおけるより大きな変動をデータ相関装置へもたらすため、組織により受けられる変形特性を変化させるように無限に変動させることができる。運動プラットフォームは、刺激のある節を組織又は骨に与える「8の字」又は「クローバーの葉」又はいかなる「摂動パターン」の形の前述の運動でも追跡できる。骨疾患の治療において、二次元平面/軌道運動を変化させる能力は骨の細胞組織により受けられる変形の特徴を変化させ、そして骨の再生へより大きな変化をもたらす。
【0048】
同様に制御装置32は、患者が検査台上に横になり、治療される間にプラットフォームの運動パターンを単一平面内で動的に変化させる能力を有する。運動プラットフォームは、患者の頭と足(例では)の方向の直線発振パターン、次に接線に並んだ方向又は円の周りを回転する星型直線パターンの間で交互に行うことができる。これらの特徴は医師が画像応答を最適化するため所望の変形を組織に加えるような方向へ応力を加えることを可能にする。骨治療においてこれは医師が特定の骨の方向に適した所望応力をそれが加えることができる場所に動的な応力を向けることを可能にする。直線ストロークはその振幅が可変でそして如何なる所望周波数でも加えることができる。
【0049】
蛇腹又はカフの使用は装置が身体に沿った特有の場所に設置できる能力を提供する。手首、又は腕、又は足、又は腰、又は胸、又は脊椎の周りに手錠をかける/取り囲むことにより、刺激が治療のため標的にされた骨組織により受けられることが保証される。特に腰の骨折は年配者に非常に多くそしてこの発明が、骨粗しょう症及び骨減少状態の影響の緩和を助けるためその領域へ場所固有の刺激を与えることを可能にする。
【0050】
振動変換器用に見出される他の医療応用は血小板の保存寿命を現在の最長5日間を超えて延ばすことである。最適に制御された振動で血小板への酸素転移は最大化でき、一方垂直力による損傷を抑制し、それにより血小板の寿命を最大化する。血の血小板は化学療法のような療法に続く治療において重要である。
【0051】
本発明の範囲はここで開示される特定の実施例に限定されないことは認識されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
本発明のいくつかの好ましい実施例が、ここで図面を参照して以下に記述される。
【0053】
図1は骨粗しょう症、リンパ浮腫の治療方法で、そして及び音響弾性計測画像化のために使用される第一の実施例による装置を示す一部切り取られた斜視図である。
【0054】
図2は骨粗しょう症又は浮腫、リンパ浮腫の治療、筋肉及び組織状態、及び骨破損及び骨折の治療、及び音響弾性計測画像化で使用される第二の実施例による装置を示す一部切り取られた斜視図である。
【0055】
図3は骨粗しょう症又は浮腫、リンパ浮腫、筋肉及び組織状態の治療方法、及び骨破損及び骨折の治療、及び音響弾性計測画像化のために使用される第三の実施例による装置を示す、一部切り取られた斜視図である。
【0056】
図4は骨粗しょう症又は浮腫、リンパ浮腫、筋肉及び組織状態の治療方法、及び骨破損及び骨折の治療、及び音響弾性計測画像化のために使用される第四の実施例による装置を示す、一部切り取られた斜視図である。
【0057】
図5は音響弾性計測分析法、浮腫、リンパ浮腫、筋肉及び組織状態の治療、及び骨破損及び骨折及び骨粗しょう症の治療で使用される第五の実施例による装置を示す、一部切り取られた斜視図である。
【0058】
第6図は第5図の実施例による装置を示す、一部切り取られた側面図である。
【0059】
第7図は音響弾性計測分析法及び浮腫、リンパ浮腫、筋肉及び組織状態、及び骨粗しょう症の治療で使用される第六の実施例による装置を示す、一部切り取られた側面図である。そして、
【0060】
第8図は音響弾性計測分析法及び浮腫、リンパ浮腫、筋肉及び組織状態、及び骨粗しょう症の治療で使用される第7の実施例による装置を示す、一部を切り取られた側面図である。
【符号の説明】
【0061】
10、10':変換器
12:永久磁石
14、14':円板
18:ギャップ
20:ハブ
22、44':アーム
24:トランス
26:接触表面
28:患者
30、48:円周リング
32:制御装置
34:支持フレーム
35:足
36、36':蛇腹
40:椅子
46:板
50:ゴム架台

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
同時に利用可能な最低二次元運動を有する前記振動変換器、患者の対応する表面領域に摩擦結合のための表面領域を持った接触表面を有する前記振動変換器、そこでは前記振動変換器の運動が患者に運動を誘発する、医療応用における振動変換器の使用。
【請求項2】
前記最低二次元運動は単一平面の二つの並進次元の運動からなる請求項1に請求するような医療応用における振動変換器の使用。
【請求項3】
接触表面は環状形で、そして患者又は患者の一部を収容する請求項1又は2に請求するような医療応用における振動変換器の使用。
【請求項4】
接触表面は患者の骨格とぴったり一致するように適合された内部構造を有し、それにより患者との接触領域を最大化する請求項3で請求されるような医療応用における振動変換器の使用。
【請求項5】
接触表面はほぼ平坦で、そこでは患者は起立するか、座るか、又は接触表面上に横になり、振動が接触表面から患者へ伝達することを可能にする請求項1又は2で請求するような医療応用における振動変換器の使用。
【請求項6】
前記振動変換器は磁界中に吊るされた電機子を有し、前記電機子は前記磁界と反応するため電流の流れを前記電機子内に提供するため多くの電導経路を有し、前記振動変換器は前記電機子に固定された接触表面を有し、前記接触面は患者の対応する表面領域に摩擦結合するための表面領域を有し、ここで前記振動変換器の運動が患者に運動を誘発し、ここで前期変換器は同時に最低二次元で前記接触面に運動を生成することができる、医療応用のための振動変換器。
【請求項7】
接触表面は環状でそして患者または患者の一部を収容する請求項6で請求するような医療応用のための振動変換器。
【請求項8】
接触表面は患者の骨格とぴったりと一致するのに適合した内部構造を有し、そうすることにより患者との接触領域を最大化する請求項7に請求するような医療応用のための振動変換器。
【請求項9】
接触表面は患者との接触表面の接触を強いるため膨張する膨張可能な蛇腹上に位置する請求項7又は8で請求するような医療応用のための振動変換器。
【請求項10】
接触表面は平坦でかつ振動運動が接触表面から患者へ伝達が可能なように患者が起立し、座り、又は接触表面上に横になることを可能にするように配置される、請求項6に請求するような医療応用のための振動変換器。
【請求項11】
前記振動変換器は磁束に対して配置される電機子を有し、そして前記電機子と同一平面で最低二次元の運動を生成し、前記振動変換器は前記電機子と接続され、接触表面は患者の対応する表面領域に摩擦結合のための表面領域を有し、ここで前記振動変換器の運動は患者に運動を誘発する医療応用における振動変換器の使用。
【請求項12】
前記振動変換器は前記プラットフォームを含む単一平面の磁束に対する最低二次元の運動が可能なプラットフォームを有し、前記磁束は相対して配置された磁極により形成され、前記振動変換器は患者の対応する表面領域に摩擦結合のための表面領域を持った接触表面を有し、ここで前記振動変換器の運動は患者に運動を誘発する、医療応用における振動変換器の使用。
【請求項13】
前記振動変換器は磁束中に吊るされた電機子を有し、前記電機子は前記磁束と反応するため前記電機子に電流の流れを提供するため多くの電導経路を有し、前記変換器は前記電機子に固定された接触表面を有し、前記接触表面は患者の対応する表面領域に摩擦結合のための表面領域を有し、ここで前記振動変換器の運動は患者に運動を誘発し、ここで前記振動変換器は最低二次元で前記接触表面に運動を生成する、医療応用のための振動変換器。
【請求項14】
前記最低二次元の運動は共通表面でのx及びy軸に沿った並進運動から構成される、請求項13で請求されるような医療応用のための振動変換器。
【請求項15】
前記最低二次元の運動は前期x及びy軸に垂直なz軸に沿った第三の次元の運動を含む請求項13で請求されるような医療応用のための振動変換器。
【請求項16】
前記医療応用は音響弾性計測法のような医療画像化及び浮腫、リンパ腫瘍の治療、筋肉及び細胞状態、骨破損、骨折、骨粗しょう症の治療のような医療治療から選択される、請求項1〜4、10及び11のいずれかで請求するような医療応用のための振動変換器の使用。
【請求項17】
請求項6〜10及び13〜15のいずれかで請求するような振動変換器を使用し、前記振動変換器の接触表面は医療状態治療場所の近く又はこれを囲む組織と接触し、浮腫、リンパ浮腫、筋肉及び組織状態、骨破損、骨折及び骨粗しょう症を含む医療状態のための治療方法。
【請求項18】
前記振動変換器は患者又は手足のような患者の一部をそれを通して受けるため空間を隔て同軸で、そして並んで位置する請求項7〜9のいずれかで請求するような最低二つの振動変換器を有する医療応用のための装置。
【請求項19】
図面に関して、ほぼここで記述するような医療応用のための振動変換器。
【請求項20】
図面に関して、ほぼここで記述するような医療応用のための振動変換器の使用。
【請求項21】
図面に関して、ほぼここで記述するような医療状態のための治療法。


【公表番号】特表2006−528889(P2006−528889A)
【公表日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−529445(P2006−529445)
【出願日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【国際出願番号】PCT/AU2004/000680
【国際公開番号】WO2004/103179
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(505431570)マーレックス コーポレーション ピーティーワイ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】