医療装置付属品保持具
第一バッテリーの少なくとも一部を内包するための第一バッテリーポーチと、胴体の周りに装着するための衣料品とを備える、医療装置付属品を持ち運ぶための保持具システムを開示する。少なくとも第一バッテリーポーチの調節可能な取り付けと、医療装置に電気的に接続されている医療装置コントローラの調節可能な取り付けとを可能にするように適合された複数の付属品接続フィーチャを備える衣料品を開示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2008年11月18日に出願された、発明の名称「Medical Device Controller and Accessory Carrier」なる米国仮特許出願第61/115,796号に対する優先権の恩典を主張するものであり、当該仮特許出願の開示全体は、参照により本明細書に組み入れられるものとする。
【0002】
技術分野
本開示は、医療装置に関連する付属品、例えば、コントローラおよびバッテリーなどを保持する、医療装置保持具に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
ヒトの心臓は、ポンプであり、それも複雑で重要なポンプである。いかなるポンプとも同様に、心臓も長い間に詰まったり損耗したりし得る。心臓の損耗および損傷が著しく深刻になった場合、その心臓の持ち主は、深刻な心臓障害を患っていると見なされる。そのような状況では、多くの場合、心臓のための機械的補助を受けるか、または心臓移植を受ける必要がある。心臓移植を受けることが予定されている場合、機械的補助は、ドナー心臓が入手されるまでの治療選択であり得る。
【0004】
一般的に、心臓の左心室に対して機械的補助を提供するために、血液ポンプが使用される。ヒトの心臓血管系と並列に接続された埋め込み可能なポンプによって、心室補助が提供され得る。当該ポンプは、身体の外部にあるコントローラによって調整され得る。さらに、当該コントローラおよびポンプは、電源、例えば、1つ以上のバッテリーなどからの電力を必要とし得る。患者が移動性を維持するために、そのような外部構成要素は、患者によって持ち運ばれ得る。
【発明の概要】
【0005】
概要
医療装置(例えば、埋め込まれた医療装置)を有する使用者が動き回り通常の日常の作業(例えば、シャワーを浴びる、買い物をする、仕事へ行くなど)をこなす能力を向上させることは、使用者の精神状態を著しく改善し得る。しかしながら、医療装置に関連する外部付属品はかさばり、使用者が通常の日常の作業をこなす能力を低下させ得る。しかしながら、1つ以上の外部付属品のための保持具システムは、医療装置またはあらゆる外部付属品への損傷を防ぐような方法で当該1つ以上の外部付属品を使用者に隣接して保持することにより、医療装置が埋め込まれている使用者の移動性および快適性を向上させ得る。したがって、医療装置付属品のためのいくつかの保持具システムについて、本明細書において説明する。
【0006】
第一の局面により、医療装置付属品を持ち運ぶための保持具システムは、第一バッテリーの少なくとも一部を内包する第一バッテリーポーチと、胴体の周りに装着される衣料品(garment)とを備える。該衣料品は、少なくとも第一バッテリーポーチの調節可能な取り付けと、医療装置に電気的に接続されている医療装置コントローラの調節可能な取り付けとを可能にするように適合された複数の付属品接続フィーチャを備える。当該コントローラは、埋め込まれた医療装置を制御するように構成される。上記において説明された携帯システムは、体腔内に埋め込まれていないコントローラおよび/またはバッテリーへの取り付けを必要とする医療装置が埋め込まれている人に対して、さらなる移動性を提供するように設計されている。
【0007】
第一バッテリーポーチは、使用者が衣料品に対する第一バッテリーポーチの取り付け位置を調節することができるように、複数の付属品接続フィーチャに取り付けられるように適合させることができる。当該複数の付属品接続フィーチャのそれぞれも、コントローラの取り付けのために適合させることができる。
【0008】
当該第一バッテリーポーチは、1つ以上の付属品接続フィーチャの少なくとも一部に嵌合するように適合されたおおむねU字型の第一クリップに取り付けることができる。いくつかの態様において、おおむねU字型の第一クリップは、第一バッテリーポーチに回転可能に取り付けられる。回転可能に取り付けられたおおむねU字型のクリップは、バッテリーポーチが衣料品に対して回転することを可能にし得る。
【0009】
付属品接続フィーチャは、2つ以上のポケットを備え得る。いくつかの態様において、当該保持具システムは、4つ以上のポケットを備える。他の態様において、当該保持具システムは、少なくとも10のポケットを備える。各ポケットは、クリップを有するバッテリーポーチおよび/またはコントローラを、取り外し可能に衣料品に取り付けることを可能にするためのクリップを受けるように適合され得る。例えば、当該保持具システムは、さらに、第二バッテリーの少なくとも一部を内包するための第二バッテリーポーチを備え得る。当該第二バッテリーポーチは、当該保持具システムのポケットのうちの1つの中に少なくとも部分的に受け入れられるように適合されたおおむねU字型の回転可能なクリップを備え得る。当該保持具システムは、さらなるバッテリーポーチも備え得る。各バッテリーポーチおよび/またはコントローラを衣料品の各付属品接続フィーチャに対して選択的に取り付けることができるようにすることによって、使用者は、最も快適となるように各バッテリーおよびコントローラの取り付け位置を独立して調節することができる。
【0010】
当該保持具システムは、医療装置コントローラの少なくとも一部を内包するためのコントローラポーチを備え得る。
【0011】
いくつかの態様において、保持具システムは、それぞれがバッテリーポーチおよび/またはコントローラを衣料品に連結するように適合された複数の調節ストラップを備える。例えば、当該保持具システムは、第一バッテリーポーチを衣料品に連結するように適合された第一調節ストラップ、コントローラを衣料品に連結するように適合された第二調節ストラップ、および第二バッテリーポーチを衣料品に連結するように適合された第三調節ストラップを備え得る。例えば、当該保持具システムは、ホルスターベストの形態であり得る。他の態様において、当該保持具システムは、ユーティリティベルトの形態であり得る。
【0012】
第二の局面により、医療装置のバッテリーを持ち運ぶための保持具システムは、胴体の周りに装着される衣料品と、第一バッテリーの少なくとも一部を内包する第一バッテリーポーチと、第一バッテリーポーチに回転可能に取り付けられかつ衣料品の一部に嵌合するように適合されたおおむねU字型の第一クリップとを備える。当該第一クリップは、第一バッテリーポーチが衣料品に対して回転することを許容し得る。
【0013】
保持具システムは、いくつかの態様において、第二バッテリーの少なくとも一部を内包するための第二バッテリーポーチを備え得る。当該第二バッテリーポーチは、おおむねU字型の第二クリップに、回転可能に取り付けることができる。当該第二クリップは、衣料品の一部に嵌合するように適合され得る。当該第二クリップは、第二バッテリーポーチが衣料品に対して回転することを許容し得る。
【0014】
当該衣料品は、第一バッテリーポーチまたは第二バッテリーポーチの取り付けのためにそれぞれ適合された、複数の付属品接続フィーチャを備え得る。当該衣料品は、保持具システムのバッテリーポーチの数の少なくとも2倍の数の付属品接続フィーチャを備え得る。
【0015】
第三の局面により、医療装置のバッテリーを持ち運ぶための保持具システムは、少なくとも1つのバッテリーを内包するためのポーチと、医療装置コントローラと、支持のために当該ポーチに取り外し可能に連結されたストラップとを備える。当該ポーチは、医療装置コントローラに対して固定位置に少なくとも1つのバッテリーを保持するように構成される。当該ポーチは、内包された医療装置コントローラと埋め込まれた医療装置との電気的接続を維持するために、内包された医療装置コントローラに接続されたワイヤを通すことができる開口部を備える。例えば、当該保持具システムは、統合バッグ(consolidated bag)および/またはシャワーバッグであり得る。
【0016】
当該ポーチは、内包されたバッテリーおよび内包された医療装置コントローラを実質的に平面的な配置で保持するように適合させることができる。当該ポーチは、少なくとも第二バッテリーを内包しかつ内包された医療装置コントローラおよび少なくとも2つの内包されたバッテリーを、実質的に平面的な配置で保持するようにも適合させることができる。
【0017】
当該ポーチは、耐水性または防水性であり得る。耐水性または防水性ポーチは、いくつかの態様において、当該ポーチ内にコントローラおよび1つ以上のバッテリーを入れたまま使用者がシャワーを浴びることを可能にし得る。いくつかの態様において、ポーチの少なくとも一部は、ポーチを通して医療装置コントローラが見えるように半透明または透明である。ポーチの半透明または透明部分は、使用者がデータを入力するためにポーチを通して医療装置コントローラを操作することを可能にするように適合させることができる。当該保持具システムはさらに、内包された任意の医療装置コントローラを隠すために、ポーチの半透明部分を隠すように適合されたフラップを備え得る。
【0018】
当該保持具システムの1つ以上の態様の詳細について、添付の図面および以下の記述において詳細に説明する。当該保持具システムの特徴、目的、および利点は、当該記述および図面から、ならびに特許請求の範囲から明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】いくつかの態様によるモジュール式医療装置付属品保持具を装着している使用者の正面図。
【図2】いくつかの態様による、任意のネックストラップを備えるモジュール式医療装置付属品保持具を装着している使用者の側面図。
【図3A】いくつかの態様による、モジュール式医療装置付属品保持具および連結されていないモジュール式装置の正面図。
【図3B】いくつかの態様による、連結されたモジュール式装置を様々な方向において備えるモジュール式医療装置付属品保持具の正面図。
【図3C】いくつかの態様による、連結されたモジュール式装置を様々な方向において備えるモジュール式医療装置付属品保持具の正面図。
【図4】いくつかの態様による、医療装置コントローラポーチおよび連結されていない装置コントローラの上面図。
【図5】いくつかの態様による、開かれた構成のバッテリー容器の斜視図。
【図6】いくつかの態様による、回転支持具を含むバッテリーホルダーの側面図。
【図7】いくつかの態様による、テーブル上に置かれたモジュール式医療装置付属品保持具の上面図。
【図8A】いくつかの態様による、使用者によって装着された医療装置付属品保持具の、ホルスターベストの態様の正面図。
【図8B】いくつかの態様による、ウエストバンドストラップに連結されるコントローラアセンブリの正面図。
【図9】いくつかの態様による、図8Aの医療装置保持具の一部に連結されたバッテリーアセンブリの斜視図。
【図10A】いくつかの態様による、開かれた構成のバッテリーアセンブリの態様の側面図。
【図10B】いくつかの態様による、開かれた構成のバッテリーアセンブリの態様の側面図。
【図11】いくつかの態様による、テーブル上に置かれた図8Aの医療装置付属品保持具の上面図。
【図12】いくつかの態様による、使用者によって装着された耐水性医療装置付属品保持具の斜視図。
【図13】いくつかの態様による、開かれた構成の図12の耐水性医療装置付属品保持具の上面図。
【図14】いくつかの態様による、使用者によって装着された医療装置付属品保持具の他の態様の斜視図。
【図15】いくつかの態様による、開かれた構成の図14の医療装置付属品保持具の上面図。
【0020】
様々な図面中の同様の参照記号は、同様の要素を示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
例示的態様の詳細な説明
いくつかの態様において、医療装置付属品保持具システムは、医療装置、例えば左心室および/または右心室補助装置(VAD)などに関連する付属品を保持するように構成される。この左心室および/または右心室補助装置(VAD)は、腹部または胸部のいずれかに埋め込まれ得る。保持具システムによって持ち運ばれ保持され得る例示的付属品には、バッテリー、コントローラ、表示装置、入力装置などが含まれ得る。当該保持具システムは、医療装置の操作のための付属品を保持すると共に、使用者に相対的な移動の自由を提供するように構成される。例えば、VADが埋め込まれている使用者は、当該VADを適正に機能させるために、外部コントローラおよび電源に接続され得る。これらの態様のいくつかにおいて、VADのための電力は、実質的に移動できない電源、例えば標準的な壁コンセントなどから供給され得、その場合、使用者は、コードによって当該電源につなぎ留められ、したがって、当該使用者が移動することのできる距離は制限される。使用者がより遠くに移動することを所望する場合(例えば、寝室、家などを離れる場合など)、1つの選択肢は、携帯式のコントローラおよび電源を使用することであり得る。VADが当該コントローラおよび電源に取り付けられ得るので、これらの付属品を保持する保持具システムは、適切な接続を維持すると共に、使用者がこれらの付属品を装着している間、自由に動き回ることができるように構成され得る。
【0022】
モジュール式ベルト
医療装置付属品保持具システム10は、使用者の腰の周りに装着される、VADに関連する付属品を保持し運搬するためのモジュール式ベルト100であり得る。モジュール式ベルトの例は、図1および図2に表されている。図1は、モジュール式医療装置付属品保持具を装着している使用者の正面図である。図2は、任意のネックストラップを含むモジュール式医療装置付属品保持具システムを装着している使用者の側面図である。モジュール式ベルト100は、1つ以上のコントローラアセンブリ200(例えば、コントローラ装置250を含む)と、1つ以上のバッテリーアセンブリ300(例えば、それぞれが1つ以上のバッテリー350を含む)と、任意の関連する電気的接続(以下において詳細に説明される)とを、埋め込まれた医療装置および/または関連する経皮開口部に極めて接近して保持することができる。モジュール式ベルト100は、埋め込まれたVADの機能を妨げ得るような事象を減じるために、付属品、例えばコントローラ装置250およびバッテリー350などを持ち運ぶように構成することができる。例えば、当該モジュール式ベルト100は、コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300が意図せずにモジュール式ベルト100から離れてしまい、それによって当該モジュール式ベルト100によって保持されている付属品(例えば、コントローラ装置250、バッテリー350など)が損傷することのないように、当該コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300を固定するように構成される。別の例において、当該モジュール式ベルト100は、電力リード線および電気リード線230および235がもつれたり、破損したり、またはVAD、コントローラ装置250、もしくはバッテリー350から離れたりしないように、バッテリーアセンブリ300をコントローラアセンブリ200から実質的に一定距離に維持し、かつコントローラアセンブリ200を、埋め込まれたVADから実質的に一定距離に維持するように構成される。いくつかの態様において、コントローラアセンブリ200は、耐水性または防水性コントローラポーチ210を備え、これは、例えば、コントローラ装置250が液体、汚染物質、湿気などに晒されるのを減じ得るかまたは排除し得る。
【0023】
保持具システム10は、任意で、(例えば、当該保持具システム10を患者の肩または首の一部に接続することにより)当該保持具システム10の重量の少なくとも一部を下方胴体から移すために、モジュール式ベルト100と連結するためのネックストラップ110を備えていてもよい。当該ネックストラップ110(図2に示される)は、頸背部の周りに掛けられ、胴体の正面を横切って実質的に下方へと延び得る。一態様において、ネックストラップ110は、当該ネックストラップの端部に取り付けられた1つ以上のクリップ115を使用してモジュール式ベルト100に連結され、当該クリップは、使用者が当該ベルト100を装着した場合に使用者の臀部の近くに配置される、ベルト100に取り付けられた対応するクリップ105と結合する。他の態様において、当該対応するクリップ105は、ベルト100の他の位置にも備えられ得る。当該任意のネックストラップは、モジュール式ベルト100の重量を完全に支持するために選択的に使用することもできる。例えば、使用者は、上記において説明したようなネックストラップ110を使用し、モジュール式ベルト100を外すことにより、コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300を所望の位置に維持しながら、トイレを使用したり、衣服を着替えたりすることができる。この方式において、モジュール式ベルト100は、使用者の腰をもはや完全には囲んでおらず、ネックストラップ110によって完全に支持されている。次いで、使用者は、モジュール式ベルト10および関連する医療装置付属品を所望の位置に維持しながら、例えば、自由にトイレを使用したりズボンをはき替えたりする。
【0024】
モジュール式ベルト100は、(例えば、使用者の快適性が増すように)医療装置に関連する付属品の使用者用の設定を可能にするように適合することができる。例えば、図3Aは、モジュール式医療装置付属品保持具および連結されていないモジュール式装置の正面図である。当該モジュール式ベルト100は、医療装置付属品または付属品ホルダーにおける対応するフィーチャを可逆的に受け入れるように構成された複数の付属品接続フィーチャ(例えば、垂直なポケット120)を備え得る。各ポケット120は、付属品および/または付属品ホルダーに取り付けられた1つ以上のクリップ252を受け入れることができる、ポケット120の上部に配置された開口部121を備え得る。例えば、図3Aに表されたコントローラ装置250は、コントローラ装置250の裏側に取り付けられた2つのクリップ252を備えており、そのため、使用者は、当該コントローラ装置250をベルト100に連結する場合に、ベルト100における特定の位置に限定されることなく、むしろ複数の可能な接続位置(例えば、2つの隣接点、空のポケット120)から選択することができる。ベルト100は、ベルト100の周囲の少なくとも一部の周りに配置された複数のポケット120(例えば、2〜100個の間のポケット、少なくとも4個のポケット、少なくとも10個のポケット、24個のポケット、14個のポケットなど)を備え得るので、使用者は、例えば、各付属品に対して様々な取り付け位置を選択するために、様々なポケットまたはポケットの様々なセットを選択することができる。例えば、図3Aに示されているように、モジュール式ベルト100の実質的に中央に配置された2個のポケット122のセットを使用することにより、ベルト100を装着した時にコントローラアセンブリ200が使用者の正面のほぼ腰の高さに配置されるようにコントローラアセンブリ200を取り付けることができる。使用者は、例えば、コントローラアセンブリ200の重量の一様な分配、コントローラ装置250への即座のアクセスなどといった例示的理由から、この場所にコントローラアセンブリ200を配置することを選択できる。
【0025】
空のポケット120のそれぞれも、他の付属品に取り付けられたクリップをそれぞれ受け入れることができる。クリップ340(図6に関連してより詳細に説明される)は、バッテリーアセンブリ300に取り付けられる(例えば、バッテリーポーチ310の裏側に取り付けられる)。したがって、使用者は、バッテリーアセンブリ300を連結するために、ポケットの位置120のいずれかを選択することもでき、かつ、例えば、バッテリーアセンブリ300の重量の一様な分配、バッテリーアセンブリ300への即座のアクセス、公衆からバッテリーアセンブリ300を隠すこと、使用者または使用者の活動に干渉しないようにバッテリーアセンブリ300を配置することなどといった例示的理由から位置を選択することができる。一般的に言えば、コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300は、結果として使用者の快適性が増すような場所に配置することができる。
【0026】
コントローラアセンブリ200は、使用者の活動への干渉を減じ、使用者の快適性を増加させ、コントローラ装置250への損傷の機会を減じるような、ベルト100上の場所に連結することができる。例えば、コントローラアセンブリ200は、図1に表されているように、ベルト100の正面に連結してもよい。この位置では、コントローラアセンブリ200は、使用者にとって容易にアクセス可能であり、当該コントローラアセンブリ200の重量は、より好ましく分配され得る。他の例において、この場所は、使用者が食料品の袋を運ぶなどの作業を実施する場合に、望ましくない場合がある。例えば、使用者は、1本の腕と胴体との間に食料品をしっかりと保持することを所望する場合がある。この位置は、この袋が、コントローラアセンブリ200、バッテリーアセンブリ300のうちの1つ、電気リード線230および235などに干渉する原因となり得る。モジュール式ベルト100上の複数のポケット120により、使用者は、コントローラアセンブリ200および/または一方または両方のバッテリーアセンブリ300を容易に取り外し、再び取り付けして、食料品の袋による干渉を減じるように付属品を胴体の側面(例えば、右側)に再度配置することができる。状況によっては、例えば、使用者が、コントローラアセンブリ200および/またはバッテリーアセンブリ300に干渉し得る作業を行っていない場合、使用者は、例えば、図1に示されているように、コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300の重量を一様に分配することなどによって快適性を増すために、モジュール式ベルト110上の取り付け場所に付属品を再び配置してもよい。
【0027】
付属品保持具システム10はさらに、使用者が、モジュール式ベルト100から取り外さなくても、埋め込まれた医療装置に関連する付属品の方向を調節できるようにすることによって使用者の快適度を増加させるようなフィーチャを備え得る。一例において、各バッテリーアセンブリ300は、回転式クリップ340(図6に関連して、以下においてさらに詳細に説明する)を備える。当該回転式クリップは、バッテリーポーチ310とモジュール式ベルト100との間において様々な方向を可能にするためにバッテリーポーチ310をベルト100に回転可能に連結することを可能にする。図3B〜3Cは、いくつかの態様による、連結されたモジュール式装置を様々な方向において備えているモジュール式医療装置付属品保持具の正面図である。様々な方向を可能とすることで、使用者の快適性を増加させることを可能にし得る。いくつかの態様において、当該回転式クリップ340は、制限されない回転を可能にし得、それにより、重力および他のオブジェクトとの相互作用が、バッテリーポーチ310の方向を概して決定するであろう。例えば、立った姿勢では、重力の力により、バッテリーポーチ310は、図1、図3Bに示されている実質的に垂直な方向に維持され得る。使用者が座っている場合、バッテリーポーチ310は、シートまたは他の隣接するオブジェクトに対する使用者の身体の動作によって決定される方向へ、ベルト100に対して実質的に自由に回転する。使用者はさらに、バッテリーアセンブリ300によって使用者に加わる圧力を減じる位置(例えば、図3Cに表されているような実質的に水平方向)へと、一方または両方のバッテリーポーチ310を手動によって回転させることもできる。バッテリーアセンブリ300の一部が使用者に対して回転しない例では、使用者が姿勢を変化させた場合(例えば、座るなど)、当該バッテリーアセンブリ300によって使用者、例えば、胴体の側面、臀部、腹部などに加えられる圧力が増加し得る。自由に回転する場合には、バッテリーポーチ310は、使用者へ加わる圧力を減じる方向へと回転することができる。回転動作に対する摩擦抵抗が最小となるようにバッテリーアセンブリ300を構成することができる。他の態様では、通常の身体活動によるバッテリーアセンブリの動きを抑制するために、回転動作に対する摩擦抵抗が使用され得る。バッテリーアセンブリ300は、いくつかの態様において、使用者によって選択的に有効化または無効化することができる固定メカニズムを備え得る。例えば、回転式クリップ340は、使用者が、様々な固定方向の間でバッテリーポーチ310を選択的に回転させることを可能にするための、バネによって付勢された固定装置を備え得る。バッテリーアセンブリは、いくつかの態様において、一方向における優先的回転動作を可能にするラチェット式メカニズムを備え得る。したがって、使用者は、当該ラチェット式メカニズムを作動させて、バッテリーポーチ310に新たな方向を与え得るであろう。バッテリーアセンブリ300は、非制限的回転動作オプションおよび制限的回転動作オプションを可能にするために選択的に係合させることができる固定メカニズムを備え得る。
【0028】
例えば、汚染物質、液体、湿気などから保護するために、コントローラポーチ210を使用して、コントローラ装置250を少なくとも部分的に内包することができる。例えば、図4は、医療装置コントローラポーチおよび連結されていない装置コントローラの上面図である。コントローラポーチ210は、バッキングプレート212および開口部213を備え得、両方とも、ポーチ210の背部に配置されており、コントローラ装置250の後背面に備えられた1つ以上のクリップ252と協働し得る。コントローラ装置250がコントローラポーチ210内に配置される場合、図4に表されている単一のクリップ252は、コントローラ装置250がコントローラポーチ210によって内包されるときにクリップ252の一部がコントローラポーチ210の後背面から露出するように、開口部213を通って挿入され得る。図3Aに表されている態様において、コントローラ装置250は、開口部213を通して挿入することができる2つのクリップ252を備え得る。図3Aに表されているように、コントローラアセンブリ200をベルト100に連結する場合、2つのクリップ252の露出している部分が、隣接している空のポケット120(例えば、ポケット122)の内側に配置される。したがって、クリップ252の露出した部分とバッキングプレート212との間にポケット120の一部を挟むことによって摩擦嵌合が達成される。図4に表されている態様において、コントローラ装置250は、単一のポケット120を用いてベルト100に連結され得る。
【0029】
付属品保持具システム10は、さらに、コントローラポーチ210からコントローラ装置250を取り外す必要なしに、埋め込まれた医療装置の操作をコントローラ装置250によって監視および制御するためのフィーチャを備え得る。例えば、コントローラポーチ210は、コントローラ装置250をポーチ210に内包したまま、使用者がコントローラ装置250の表示装置255を監視することを可能にするシースルー部分214を備え得る。いくつかの例において、当該シースルー部分214は、当該コントローラ装置250をコントローラポーチ210から取り外す必要なしに、使用者がコントローラ装置250の入力装置(例えば、ボタン、タッチセンサ画面、メンブレン式キーボードなど)を操作することができるような柔軟な材料を備え得る。いくつかの態様において、当該ポーチ210は、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ナイロン、シリコーン、スチレン、熱可塑性エラストマー、熱可塑性ポリウレタンなどから形成され得る。
【0030】
付属品保持具システム10は、コントローラアセンブリ200をモジュール式ベルト100から取り外す必要なしに、埋め込まれた医療装置の操作をコントローラ装置250によって監視および制御するためのフィーチャを備え得る。例えば、(図1に表されているように使用者によってベルト100が装着されている場合に)使用者の正面からコントローラアセンブリ200を見る人に対して表示装置255が上下逆さに見えるように、当該コントローラ装置250を、実質的に上下逆さにポーチ210内に配置することができる。しかしながら、表示装置255がほぼ正面を向いている方向からほぼ上を向く方向へと変わるようにコントローラアセンブリ200を傾けることによって、使用者は、表示装置255を見下ろしたときに表示装置を実質的に上下正しく見ることができる。
【0031】
コントローラポーチ210は、電気リード線230および235をコントローラ装置250から取り外す必要なしに、コントローラポーチ210によってコントローラ装置250を内包することができるように構成することができる。例えば、コントローラ装置250は、前述において説明したように、クリップ252を開口部213に挿入することによってコントローラポーチ210内に配置することができる。コントローラ装置250がコントローラポーチ210の内側に配置されている場合、コントローラ装置250は隠れるが、表示装置255はシースルー部分214を通して見えるように、当該コントローラポーチ210を閉じることができる。下側フラップ216は、コントローラ装置250の正面に沿って引き上げることができ、上側フラップ217は、下側フラップ216の少なくとも一部に重なるように引き下げることができる。上側フラップ217および下側フラップ216は、(例えば、面ファスナー、スナップ式の留め具、1つ以上のジッパーアセンブリ、耐水性ジッパーなどを使用して)お互いに固定することができる。
【0032】
埋め込まれた医療装置に電力を供給するバッテリー350は、例えば、充電された新しいバッテリー350と交換することができる。例えば、図5は、いくつかの態様による、開かれた構成のバッテリー容器の斜視図である。バッテリー350を交換するために、電気コネクター352から電気リード線235(図10Aを参照のこと)を取り外すことができ、かつ(図3Aに表されているように)モジュール式ベルト100からバッテリーアセンブリ300を取り外して、実質的に平坦な表面上に置くことができる。バッテリー350を取り外すために、下側フラップ312の一部を上側バッテリーポケット314から取り外すことができる。例えば、下側フラップ312の固定部313をポケット314の下層部315に(例えば、面ファスナー、スナップ式の留め具などにより)固定することができる。実質的に固定部313において穏やかな外向きの圧力を下側フラップ312に加えることにより、結果として、固定部313を下層部315から離すことができ、それにより、下側フラップ312を図示されている開かれた構成へと移行させる。使用者がバッテリー350をバッテリーポーチ310から(図6の左側へ)取り外すことができるように、バックルアセンブリ316が外され、かつバッテリー350が外され得る。いくつかの態様では、バッテリー350を取り外す前に、解除ボタン(図示されず)を押すことによって、バッテリー350の少なくとも一部をバッテリーポーチ310から引き出すことを可能にし得る。次いで、取り外し工程を逆に実施することにより、異なるバッテリーをバッテリーポーチ310に装着することができる。例えば、完全に再充電されたバッテリーをバッテリーポーチ310に挿入し、バックルアセンブリ316を結合させ、下側フラップ312を閉じることができ、それによって部分313および315が結合される。バッテリーアセンブリ300をベルト100に連結したまま、バッテリー350を交換することも可能であり(図10A〜Bに関連して説明する)、そのため、使用者は、最も好都合な方法を選択することができる。
【0033】
上記において言及したように、バッテリーアセンブリ300は、バッテリーポーチ310の後背面に回転可能に連結されているクリップ340を備え得る。例えば、図6は、回転支持具を備えたバッテリーホルダーの側面図を表している。図6のバッテリーアセンブリは、バッテリーポーチ310が軸337の周りに回転することを可能にする回転式アセンブリ335を備える。バッテリーポーチ310および内包されたバッテリー(図示されず)が衣類(例えば、ベルト、ポケット、ズボンのウエストバンド、図3Aに示されているモジュール式ベルト100のポケット120など)にしっかりと連結されたまま衣類に対して回転できるように、クリップ340を当該衣類に取り付けることができる。図3Aに示されているようにバッテリーアセンブリ300がベルト100に連結されている場合、クリップ340の最も外側の部分342が、ポケット120のうちの1つの内側に配置される。したがって、最も外側の部分342、特に突起部344と、最も内側の部分346との間にポケット120の一部を挟むことによって、摩擦嵌合が成し遂げられる。いくつかの態様において、バッテリーポーチ310は、最小の摩擦干渉でクリップ340に対して回転することができるので、バッテリーアセンブリがクリップ340を使用してモジュール式ベルト100に連結されている場合、バッテリーポーチ310は、バッテリーアセンブリ300に対して最小の力を加えることによって、(図3Cに表されているように)軸337の周りおよびモジュール式ベルト100に対して回転することができる。例えば、使用者が立っている姿勢の場合、当該使用者は、バッテリーポーチ310を、図1、図3B、および図6に表されているような実質的に垂直の方向へと回転することができる。
【0034】
バッテリーポーチ310は、例えば、回転式アセンブリ335に関連する摩擦、回転式アセンブリ335における戻り止め、バネによって付勢された固定要素などによって垂直方向に維持することができる。バッテリーポーチ310を所望の方向に維持する力は、重力および使用者による一般的な動作に関連する力に勝るのに十分であり得るが、使用者がバッテリーポーチ310の方向を変えるためにバッテリーポーチ310を操作する場合には、使用者はこれに容易に勝り得る。例えば、座った姿勢に変わることを見越して、使用者は、バッテリーポーチ310を垂直ではない方向(例えば、水浴から90度、垂直から45度、垂直から31.4度など)へと能動的に操作され得る。使用者は、バッテリーポーチ310を、座った姿勢に変化した場合により快適であることが予想される新しい方向(例えば、図3Cに表されている実質的に水平な方向)へと回転させることができる。座った後でも、使用者はさらに、快適性が増すようにバッテリーポーチをモジュール式ベルト100に対して回転させることができる。摩擦力も、通常の身体的活動によるバッテリーポーチの回転動作を抑制することができる。別の態様において、使用者が姿勢を変えた時に使用者によって(使用者の臀部、腹部、胴体、脚部などによって)バッテリーポーチ310に対して加えられる受動的な力は、使用者の人体によって加えられる力を減じる方向へと自動的にバッテリーポーチ310を回転させ、したがって、バッテリーアセンブリ300に関連する不快感を自動的に減じる。
【0035】
図7は、テーブル上に置かれたモジュール式医療装置付属品保持具の上面図である。埋め込まれた医療装置(図示せず)に関連する付属品は、使用者の動作を制限し得る。使用者の動作を制限し得る例示的付属品には、非携帯式コントローラ装置、コントローラ装置250、従来の壁コンセントに差し込まれた電源コードを含む電源などが含まれ得る。使用者は、バッテリー350'および350''を備える医療装置付属品保持具システム10を採用することにより、システム10を使用することなしには得ることができない動作の自由度を得ることができる。簡潔には、使用において、使用者は、図7に示されているように、モジュール式ベルト100を、ポケット120を上方に向けて、実質的に平坦な表面30上に置くことができる。使用者は、ベルト100の外周側に配置された利用可能なポケット120のうちのいずれか1つに、備えられたクリップ340の遠位端を挿入することによって、バッテリーアセンブリ300をベルト100に連結することができる(図3Aを参照のこと)。使用者は、例えば利便性に基づいて、バッテリーポーチ310を連結するためにいずれかのポケット120を選択することができる。使用者は、第一バッテリーアセンブリと同様の方法において、第二バッテリーアセンブリ300をベルト100に連結することができる。図7に示されているように、モジュール式ベルトに連結されたバッテリーアセンブリ300により、使用者は、1つのバッテリー(例えば、バッテリー350'、バッテリー350''など)を、図5に関連して説明されたようなポーチ310のそれぞれに挿入して固定することができる。
【0036】
使用者は、図4に関連して説明されたように、コントローラ装置250をコントローラポーチ210の内側に配置することもできる。コントローラ装置250がコントローラポーチ210の内側に配置されている場合でも、使用者は、コントローラ装置250の表示装置255を見ることができ、かつコントローラ装置250の入力装置を操作することができる。コントローラ装置250の背面のクリップ252(図3Aを参照のこと)を使用することにより、使用者は、図7に表されているように、コントローラアセンブリ200をモジュール式ベルト100に固定することができる。2つの電源コード235が存在することに少なくとも部分的に起因して、コントローラ装置250は、コントローラ装置250への、または埋め込まれた医療装置に接続されかつ使用者の体腔から出ている電気リード線230によってコントローラ装置250に電気的に接続されている医療装置への電力供給を中断することなく、固定式電力供給装置、例えば電力供給装置20などから、携帯式電力供給(例えば、バッテリー)へと移行させることができる。別の態様において、付属品保持具システムは、体腔から出ているリード線を用いずに経皮的にエネルギーを転送する方法によって電力を受けるような埋め込まれた医療装置のためのコントローラシステムまたは関連する電力供給部品を持ち運ぶために使用することができる。使用において、使用者は、コネクター237'および22'において、電気リード線235(例えば、電気リード線235')のうちの1つを電力供給線21'から連結を外すことができる。次いで、バッテリー350'のコネクター352'へ、コネクター237'を連結することができる。電気リード線235'が電力供給20およびバッテリー350'の両方から外されたままでも、コントローラ装置350は、他の電気リード線235(例えば、電気リード線235'')により、依然として電力を受けることができる。当該リード線235'が電源(例えば、バッテリー350')に再び接続されれば、電力供給リード線21''のコネクター22''からコネクター237''を外し、バッテリー350''のコネクター352''へ連結することができる。各電気リード線235がバッテリー(例えば、バッテリー350'および350'')に接続されている場合、使用者は、モジュール式ベルト100を装着することによって、非携帯式電源20に接続されている場合よりもさらなる動作の自由度を達成することができる。
【0037】
さらに図7を参照すると、モジュール式ベルト100を装着するために、使用者は、平坦な表面30に隣接して立ち、コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300を備える保持具システム10を、上部102が実質的に腰の高さで使用者に接するまで、自分の方に引き寄せることができる。次いで、保持具システム10および取り付けられた付属品の重量の一部が依然として当該平坦な表面30によって支持されたまま、モジュール式ベルト100の端部(図示されず)を自分の腰の周りに引き寄せて、1つ以上のコネクターをモジュール式ベルト100の少なくとも1つの端部に接続することができる。テーブルからわずかに後退することにより、下部104がテーブルから落下し、上部102の下方に実質的に垂直に吊され、保持具システム10は実質的に図1に示された方向となる。モジュール式ベルト100を使用者の腰の周りに接続するプロセスの前または後に、モジュール式ベルト10および関連する付属品の重量を分配する手助けのために、図2に関連して説明したように、任意のネックストラップ110を取り付けることもできる。
【0038】
図1に表されているように、モジュール式ベルトが使用者によって装着されている場合、使用者は、コントローラアセンブリ200、バッテリーアセンブリ300などの位置決めを調節することができる。例えば、使用者は、コントローラアセンブリ200を上方に引き上げることにより、クリップ252を、それらが連結されている対応するポケット120から離すことができる。クリップ252がポケット120から離れれば、利用可能なポケット120のいずれかにクリップ252を連結することができ、それによって、使用者は、自分が最も好都合であると感じる位置にコントローラアセンブリ200を配置させることができる。同様に、バッテリーアセンブリ300を、使用者が最も好都合であると感じるポケット120まで移動させることができる。
【0039】
ホルスターベスト
装置付属品保持具システム10は、ホルスターベスト150を備え得、当該ホルスターベストは、使用者が装着することができ、かつバッテリーアセンブリ300の重量の少なくとも一部を支持し得る。例えば、図8Aは、使用者によって装着された医療装置付属品保持具のホルスターベストの態様の正面図である。ホルスターベスト150は、2つのショルダーストラップアセンブリ152を備え得、当該アセンブリのそれぞれは、使用者の一方の肩にかけられ、使用者の胴体および側面近くの背面において概して垂直に延びる。バッテリー調節ストラップ154は、各ストラップアセンブリ152の正面および背面に連結することができ、それぞれが、使用者の実質的に臀部付近においてバッテリーアセンブリ300を少なくとも部分的に支持するように、ストラップ154のほぼ中央においてバッテリーアセンブリ300に係合され得、それによって、バッテリーアセンブリ300の高さの調節が可能となる。これについては、図9に関連して、下記においてより詳細に説明される。
【0040】
ホルスターベスト保持具システム10は、概して使用者の腰の周りに装着することができる調節可能なウエストストラップ160を備える。当該ウエストストラップアセンブリ160は、ストラップ162および164を備え得、この場合、コントローラアセンブリ200は、クリップ252を使用してストラップ162に連結することができる(図3Aを参照のこと)。ストラップ164は、使用者の腰の大部分に巻き付けることができ、ストラップ162および164は、使用者の腰を取り囲むように、スナップ式コネクター166aおよび166bを使用して連結することができる。当該ウエストストラップアセンブリ160は、バッテリーアセンブリ300に係合することも可能であり、それによって、それらのバッテリーアセンブリを使用者の臀部に対して実質的に維持する。いくつかの態様において、例えば、図8Bに表されているように、ストラップ164は、使用者の腰の大部分に巻き付けられ、バッテリーアセンブリ300(図示されず)のクリップ340に係合され、(例えば、スナップ式コネクター166aおよび166bにより)コントローラポーチ210に連結されることにより、使用者の腰を取り囲み得る。
【0041】
一態様において、ウエストストラップアセンブリ160は、ウエストストラップ162および連結されたコントローラアセンブリ200が、ほぼ腰の高さにおいて使用者の正面に配置されるように、使用者によって装着され得る。当該ウエストストラップアセンブリ160は、ウエストストラップ160の全径が使用者によって所望されるように構成されるように、(例えば、ストラップ162、ストラップ164などの調節部分よって)調節することができる。さらに使用者の快適性の一助となるように、ウエストストラップ160は、伸縮可能な材料、例えばゴム紐などを備え得る。いくつかの態様において、当該ベスト150は、2つのショルダーストラップアセンブリ152に接続して使用者の胸周りに実質的に水平に交差するチェストストラップ170を備え得る。当該チェストストラップ170は、スナップ式コネクター172aおよび172bを備え得、これらは、接続されている場合、ショルダーストラップアセンブリによる外側へ向かう側方運動を制限し、それらが使用者の肩から落下することを防ぐ。
【0042】
バッテリーアセンブリ300は、バッテリーアセンブリ300をショルダーストラップアセンブリ152の一方から吊すように、調節ストラップ154を使用してホルスターベスト150に連結することができる。例えば、図9は、図8Aの医療装置保持具の一部に連結されたバッテリーアセンブリの斜視図を表している。ショルダーストラップアセンブリ152の背部に接続された当該調節ストラップ154は、バッテリーポーチ310の上部に備えられたストラップループ318によって形成された内部経路を通り、ショルダーストラップアセンブリ152の前面に備えられたバックル153を通って、背面から前面へと出すことができる。この構成の場合、バッテリーアセンブリ300の重量は、ショルダーストラップアセンブリ152によって実質的に支持され得る。さらに、調節ストラップ154の自由端155の長さを調節することによって、ショルダーストラップ152(したがって、ホルスターベスト150を装着している人)に対するバッテリーアセンブリの高さを調節することができる。自由端155の長さを短くすると、バッテリーアセンブリ300を低く吊り下げることができる。図示されたショルダーストラップアセンブリ152、調節ストラップ154、およびバッテリーアセンブリ300は、ホルスターベスト150の右側に見出せるものを表しているが、左側にも同様の方式で組み立てて調節することができる。図11は、1枚の単一の材料から形成されているホルスターベスト150のショルダーストラップアセンブリ152の一態様を表しているが、そのようなホルスターベスト150は、図示されているようにバッテリーアセンブリ300を固定して使用者の身体に対するバッテリーアセンブリ300の位置の調節機能のための手段を提供する目的において、様々な構成、例えば1つ以上のストラップアセンブリなどから形成され得ることは理解されるべきである。さらに、ショルダーストラップアセンブリ152およびホルスターベスト150は、重量を最小にして使用者の快適性を最大にするために、様々な構成において様々な材料で形成することができる。例えば、ナイロンまたは他の合成材料をメッシュ構成において使用することにより、他の衣料品、例えばスーツまたはコートなどの下に装着されている場合のホルスターベスト150またはストラップアセンブリ152の重量を最小にし、かつかさばりを最小にすることができる。
【0043】
バッテリーアセンブリ300の裏側には、図に示されていないが、モジュール式ベルトの図3Aにおけるポケット122と同様の固定ストラップが存在し得る。この固定ストラップは、ウエストストラップ162または164に対してバッテリーアセンブリ300を固定するために、ベルトループと同様に機能する。一態様において、この固定ストラップは、バッテリーアセンブリ300の形状を反映した長方形であり得、当該固定ストラップの上端が、バッテリーアセンブリ300上に縫い付けられ、下端がベルクロによって固定されている。使用者は、ベルトまたはアセンブリのウエストストラップ162もしくは164を固定ストラップとバッテリーアセンブリとの間を通すか、あるいは固定ストラップのベルクロ端部を外して当該固定ストラップを使用者の身体とベルトまたはウエストストラップ162もしくは164のいずれかとの間を通すことができる。バッテリーアセンブリをショルダーストラップ152に据え付ける組み合わせにより、バッテリーアセンブリの重量を腰および肩に分配させることが可能となり、最も快適となるようにバッテリーアセンブリをいくつかの異なる位置に調節することが可能となる。
【0044】
保持具システム10は、使用者が当該保持具システム10を装着したままバッテリー350の少なくとも一部を取り外して交換することを可能にするフィーチャを備え得る。例えば、図10A〜Bは、開かれた構成のバッテリーアセンブリの態様の側面図である。バッテリー350は、コネクター本体355および交換可能な電池357を備え得る。電池357を交換するために、バッテリーポーチ310を、閉じられた構成(図1〜2に表される)から開かれた構成へと移行させることができ、これにより、バッテリー350の一部をバッテリーポーチ310から取り外すことができる。図5に関連して説明されたのと同様の方法において、実質的に固定部分313において穏やかな外向きの力を下側フラップ312に加えることによって、当該固定部分313を下層部分315から外すことができ、それにより、下側フラップ312が、図10Aに示されている開かれた構成へと移行する。いくつかの態様では、解除ボタン351を押すことにより、コネクター本体355と交換可能な電池357との連結を解除することができ、それにより、当該交換可能な電池357を下向きにバッテリーポーチ310の外へと引き出すことが可能となる。当該取り外し工程を逆の手順で行うことによって、異なる電池357を当該バッテリーポーチ310に装着することができる。例えば、コネクター本体355の係合メカニズム(図示されず)が電池357の一部に係合したことを意味する可聴音(例えば、カチッという音など)を伴って当該電池357がコネクター本体355に自動的に係合するまで、完全に再充電された電池357をバッテリーポーチ310に挿入することによって、係合メカニズムにより当該交換可能な電池357をコネクター本体355に係合させることができる。下側フラップを閉じて、部分313および315を結合させることができる。使用者の裁量において、バッテリー350(図5に関連して説明された)または交換可能な電池357の取り外しおよび交換の前に、バッテリーアセンブリ300をベスト150(図8Aに示される)から外すこともできる。
【0045】
医療装置が埋め込まれている使用者は、当該医療装置に関連する付属品によって自身の動作を制限され得る。使用者は、バッテリー350'および350''を備える医療装置付属品保持具システム10を採用することにより、それら無しでは得ることができない動作の自由度を得ることができる。簡潔に言えば、使用において、使用者は、図11において示されているように、ホルスターベスト150を実質的に平坦な表面に置くことができる。図11は、テーブル上に置かれた図8Aの医療装置付属品保持具の上面図である。使用者は、バッテリーポーチ310をベスト150に連結して、調節ストラップ154をストラップループ318に通し、バックル153に通して、かつ図9に関連して説明されたように、自由端155の長さを調節することによって、バッテリーポーチの位置を調節することができる。使用者は、第一バッテリーポーチと同様の方式において、第二バッテリーポーチ310を挿入することができる。図11に示されているように、バッテリーポーチ310がモジュール式ベルトに連結されている場合、使用者は、図5、図10A、および図10Bに関連して説明したように、1つのバッテリー(例えば、バッテリー350'、バッテリー350''など)をポーチ310のそれぞれに挿入して固定することができる。
【0046】
2つの電力線235が存在することに少なくとも部分的に起因して、コントローラ装置250または電気リード線230を介して当該コントローラ装置に電気的に接続された医療装置への電力供給を中断することなく、コントローラ装置250を、固定電力供給装置、例えば、電力供給装置20などから携帯式電力供給装置(例えば、バッテリーなど)へ移行させることができる。使用において、使用者は、電気リード線235(例えば、電気リード線235')のうちの1つを、コネクター237'および22'において、電力供給線21'から外すことができる。次いで、コネクター237'を、バッテリー350'のコネクター352'に連結することができる。電気リード線235'を電力供給20およびバッテリー350'の両方から外したまま、依然として、コントローラ装置350は、他の電気リード線235(例えば、電気リード線235'')により電力を受けることができる。当該リード線235'を電力供給(例えば、バッテリー350')に再び連結したら、コネクター237''を電力供給線21''のコネクター22''から外し、バッテリー350''のコネクター352''に連結することができる。各電気リード線235がバッテリー(例えば、バッテリー350'および350'')に接続されている場合、使用者は、ホルスターベスト150を身につけることにより、非携帯式電力供給20に接続されている場合に比べて、さらなる移動の自由度を得ることができる。
【0047】
使用者は、図4において説明されたように、コントローラ装置250をコントローラポーチ210の内側に配置することができる。コントローラポーチ210の内側に配置されている場合、使用者は、コントローラ装置250の表示装置255(図4)を見ることができ、かつコントローラ装置250の入力装置を操作することができる。コントローラ装置250の裏面のクリップ252を使用することで、使用者は、コントローラアセンブリ200(コントローラ装置200、ポーチ210などを含む)を、ウエストストラップ160に固定し、図9に表されているように、当該ストラップ160を自分の腰の周りに装着することができる。同様に、バッテリーアセンブリ300を、ウエストストラップアセンブリ160に固定することもできる。使用者は、コントローラポーチ210を使用することなく、コントローラ装置250をストラップアセンブリ160に連結することができる。
【0048】
シャワーバッグ
医療装置付属品保持具システム10は、例えばシャワー時に使用する場合など、耐水性または防水性に構成することができる。例えば、図12は、使用者によって装着された耐水性または防水性医療装置付属品保持具の斜視図である。図12の保持具システム10は、耐水性または防水性ケースアセンブリ400を備える。耐水性または防水性ケースアセンブリ400は、使用者の肩の周りに装着されてケースアセンブリ400を支持し得るショルダーストラップ410を備え得る。当該ショルダーストラップ410は、ケースアセンブリ400およびその中に収容された任意のVAD付属品(例えば、バッテリー350、コントローラ装置250など)の重量がフックによって支持されるように、フックに掛けることもでき、それによって、使用者の移動性を増加させる。この方法において、保持具システム10の使用者は、埋め込まれたVADの通常の操作に必要な付属品を接続したままで、シャワー時において一層の移動性を得ることができる。
【0049】
ケースアセンブリ400は、少なくとも2つのバッテリー350およびコントローラ装置250を、実質的に平面的な配置でしっかりと保持することができ、それによって、ケースアセンブリ400の高さを最小にすることができる。この平面的な配置の場合、使用者は、ケースアセンブリ400内に収容された個々のアイテムに対して、ケースアセンブリ400の他の収容物を妨げることなくアクセスすることができる。例えば、ケースアセンブリ400が、その上面402(図12を参照のこと)が上を向くように表面上に配置されている場合、ケースアセンブリ400は、図12に示されている閉られた構成から図13に示されている開かれた構成へと移行し、ケースアセンブリ400の内容物が使用者に対してアクセス可能となるように、ケースアセンブリ400の上側フラップ420を開くことができる。使用者が、バッテリー350のうちの1つを取り外すことを所望する場合(例えば、バッテリー350を完全に充電されたバッテリー350と交換するために)、使用者は、ケースアセンブリ400内に配置された他のバッテリー350、コントローラ装置250、または関連する電力リード線および電気リード線230および235を妨げることなく、取り外すことができる。このように、ケースアセンブリ400の収容物の取り外しおよび交換が容易となる。
【0050】
上側フラップ420は、コントロール装置250をケースアセンブリ400から取り外さなくても埋め込まれた医療装置の作動をモニターし制御することができるようなフィーチャを備え得る。例えば、上側フラップ420は、使用者によるコントローラ装置250の表示装置255の監視を可能にするシースルー部分422を備え得る。他の例において、当該シースルー部分422は、当該コントローラ装置250をケースアセンブリ400から取り外す必要なしに、使用者がコントローラ装置250の入力装置(例えば、ボタン、タッチセンサ画面、メンブレン式キーボードなど)を操作することができるような柔軟な材料を備え得る。
【0051】
ケースアセンブリ400の少なくとも一部は、ボートカバーおよびシェードトップ用として海洋産業において一般的なスタモイド材料で形成することができる。この材料は、日よけおよびシェードキャノピー用のカバー材料としても使用され得る。いくつかの態様では、シースルー部分422を形成するために、透明なウレタン窓がケースアセンブリ400に超音波溶接される。ケースアセンブリ400およびシースルー部分422の周囲は、シャワーまたは他の水への曝露の際に水の浸入に対して良好な密封性を保証するために、アセンブリ中に挟装されたシーリングテープの層を備え得る。さらに、ケースアセンブリ400を片付ける際には、結束テープが使用され得る。当該シーリングテープは、ケースアセンブリ400の内側を保持するために、加熱してステッチ穴を密封することができる。他の態様では、スタモイドの代わりに他の防水性/耐水性材料、例えば、ビニルコーティングされたポリエステルまたは織ったアクリル樹脂が使用され得る。
【0052】
ケースアセンブリ400は、電気リード線230をケースアセンブリ400の内側から当該ケースアセンブリ400の外側へと通すことを可能にするフィーチャを備え得る。この例は図13において示され、当該図は、医療装置付属品保持具の片側に平坦に置いた、開かれた構成の図12の耐水性医療装置付属品保持具の上面図である。ケースアセンブリ400は、2つのジッパー406を具備するジッパーアセンブリ405を備え得る。当該2つのジッパー406は、対応する止め具407まで閉じることができ、したがって、電気リード線230を通すことができる経路408が残される。経路408がケースアセンブリ400の下側端部に配置されているという事実に一部起因して(ケースが図12に表されているように垂直に向いている場合)、ケースアセンブリ400への水の侵入が阻止される。他の態様では、ケースアセンブリ400に挿入されている場合のコントローラアセンブリ250の方向を、電気リード線230がケースアセンブリ400の底部ではなく側面から出るように構成することができる。さらに、ジッパーが電気リード線に到達すると電気リード線230を損傷しかねないので、到達する前に止まるように、ジッパー止め具をケースアセンブリ400に組み込んでもよい。
【0053】
統合バッグ
医療装置付属品保持具システム10は、例えば、ラップトップコンピュータのように、患者の肩に掛けて運ばれるように構成することができる。例えば、図14は、使用者によって装着された医療装置付属品保持具の他の態様の斜視図である。図15は、図14の医療装置付属品保持具の開かれた構成の上面図を表している。図14の保持具システム10は、ラップトップ式のケースアセンブリ500を備える。ケースアセンブリ500は、例えば、使用者の肩の周りに装着されてケースアセンブリ500を支持し得るショルダーストラップ510を備え得る。当該ショルダーストラップ510は、ケースアセンブリ500およびその中に収容された任意のVAD付属品(例えば、バッテリー350,コントローラ装置250など)の重量がフックによって支持されるように、フックに掛けることもでき、それによって、使用者の移動性を増加させる。この方法において、保持具システム10の使用者は、埋め込まれたVADの通常の操作に必要な付属品を接続したまま、一層の移動性を得ることができる。ケースアセンブリ540は、任意で使用者によって装着され得るウエストベルト540を備え得る。当該ウエストベルト540は、使用者の腰の大部分の周りに巻き付けることができ、例えば、スナップ式コネクターを使用して、ケースアセンブリ500の一部(例えば、背面)に連結される。ウエストベルト540は、任意で、ケースアセンブリ500の固定性および安定性を増加させるために使用者によって装着され得る。例えば、ウエストベルト540は、当該ウエストベルトを使用しなければケースアセンブリが制御できずに使用者から離れてしまうであろう活動の際に、ケースアセンブリ500を使用者の横に維持することができる。使用者がさらなる移動性を所望する活動の際には、任意のウエストストラップ540を、ケースアセンブリ500から外すことができる。バッテリー350には、ケースアセンブリ500を図15に示されているように完全に開かれた構成に移行させることなく、ケースアセンブリ500の内側に位置したままでアクセスすることができる。例えば、ケースアセンブリ500は、ジッパーアセンブリ524を使用して閉じることができる開口部522を有する上側フラップ520を備え得る。ジッパーアセンブリが、図14のように配置されている場合、使用者は、ケースアセンブリ500の内側に配置されたバッテリー350にアクセスすることができる。この方法において、使用者は、ケースアセンブリ500を完全に開く必要なしに、1つ以上のバッテリー350を取り外して、それらを他の医療装置付属品から接続解除して交換することができる。
【0054】
上記において説明された、図12および図13のシャワーバッグの態様と同様に、図14および図15のケースアセンブリ500は、コントローラ装置250をケースアセンブリ500から取り外す必要なしに、埋め込まれた医療装置の作動をコントローラ装置250によって監視および制御することができるようなフィーチャを有する上側フラップ520を備え得る。例えば、上側フラップ520は、使用者によるコントローラ装置250の表示装置の監視を可能にするシースルー部分526を備え得る。他の例において、当該シースルー部分526は、当該コントローラ装置250をケースアセンブリ500から取り外す必要なしに、使用者がコントローラ装置250の入力装置(例えば、ボタン、タッチセンサ画面、メンブレン式キーボードなど)を操作することができるような柔軟な材料を備え得る。いくつかの態様において、通常、使用者がケースアセンブリ500の収容物を隠すことは、好都合であり得る。例えば、使用者は、埋め込み式の医療装置を使用していることを他人に知られたくないかもしれない。公共の場所で、例えば、通りすがりの人が、コントローラ装置250の入力装置の近くで偶然にケースアセンブリ500に接触した場合に生じ得るような、偶然の起動からコントローラ装置250を保護することも、好都合であり得る。そのため、ケースアセンブリ500は、通常の使用の際にシースルー部分526を隠すように構成された半剛体のフラップ530を備え得る。フラップ530がシースルー部分526を覆うように掛けられている場合、ケースアセンブリ500の収容物(例えば、コントローラ装置250)は、視界から隠され得る。フラップ530が幾分硬い場合の態様では、不注意によって引き起こされるコントローラ装置250の操作が減少し得る。使用者は、図14に表されているように、フラップ530を持ち上げることにより、コントローラ装置250を見ることができる。
【0055】
ケースアセンブリ500は、電気リード線230をケースアセンブリ500の内側から当該ケースアセンブリ500の外側へと通すことを可能にするフィーチャを備え得る。例えば、ケースアセンブリ500は、2つのジッパー506を具備するジッパーアセンブリ505を備え得る。図14に表された構成の場合、2つのジッパー506は、対応する2つの保護フラップ502のいずれかの側へと閉じることができる。例えば保護フラップ502やジッパーアセンブリ505における止め具などのフィーチャは、使用者が、ケースアセンブリ500を閉じて固定することを可能にし、電気リード線230を通すことができる開口部を維持し、電気リード線230をジッパー506による損傷から保護し得る。
【0056】
図14および図15に示されているようなケースアセンブリ500は、2つのバッテリー350および1つのコントローラ装置250を、実質的に平面的な配置でしっかりと保持することができ、それによって、ケースアセンブリ500の高さを最小にすることができる。平面的な配置の場合、使用者は、ケースアセンブリ500内に収容された個々のアイテムに対し、ケースアセンブリ500の他の収容物を妨げることなくアクセスすることができる。例えば、ケースアセンブリ500が、その上面504(図14を参照のこと)が上を向くように表面上に配置されている場合、ケースアセンブリ500が図14に示されている閉じられた構成から図15に示されている開かれた構成へと移行し、ケースアセンブリ500の内容物が使用者に対してアクセス可能となるように、上側フラップ520を開くことができる。使用者が、バッテリー350のうちの1つを取り外すことを所望する場合(例えば、バッテリー350を完全に充電されたバッテリー350と交換するために)、使用者は、他のバッテリー350、コントローラ装置250、あるいは関連する電力リード線および電気リード線230および235を妨げることなく、取り外すことができる。このように、ケースアセンブリ500の収容物の取り外しおよび交換が容易となる。他の態様において、ケースアセンブリ500はさらなるバッテリーを保持することができる。
【0057】
代替的な態様
いくつかの態様において、医療装置付属品保持具システム10は、埋め込まれた医療装置、例えば補助人工心臓などに関連する付属品を収容するために、上記において説明されていない構成を取ることができる。例えば、システム10は、2つのバッテリー350を収容することができるバッテリーアセンブリ(図示されず)を備え得る。別の例において、モジュール式システム10は、コントローラ装置250および2つのバッテリー350を収容することができかつモジュール式ベルト100に連結することができるケースアセンブリ(図示されず)を備え得る。当該モジュール式ベルトアセンブリは、任意のストラップ、例えばショルダーストラップなどを備え得、これらは、使用者の肩に掛けることができ、かつシステム10および関連する付属品の重量の少なくとも一部を支持し得る。いくつかの態様では、コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300のうちの1つ以上を、ショルダーストラップまたはネックストラップ110に連結することができる。いくつかの態様において、モジュール式ベルト100、ホルスターベスト150、ネックストラップ110、ショルダーストラップなどは、使用者がシステム10の構成要素を容易に取り外し再連結することを可能にする、クイック接続フィーチャを備え得る。
【0058】
代替的な態様において、医療装置付属品保持具システム10は、埋め込まれた医療装置が本明細書において具体的に説明された心室補助装置とは異なる場合にも使用することができる。医療装置付属品保持具システム10は、経皮リード線を具備しない埋め込まれた血液ポンプと共に使用することができる。例えば、埋め込まれたポンプは、外部コントローラとの無線接続を使用することができ、経皮的送電により電力を受けることができる。外部コイルから内部コイルへの電力の伝送が実質的に遮られないように維持するために、外部コイルは、使用者の皮膚の近くに維持され得る。送電の効率を維持するために、外部コイルは、付属品保持具システム10によって、内部コイルに極めて近い、使用者の皮膚に隣接する特定の位置に維持され得る。医療装置付属品保持具システム10は、さらなる経皮リード線を備える埋め込まれた血液ポンプと共に使用することができる。例えば、医療装置付属品保持具システム10は、電気的および空圧式経皮リード線の両方を備える埋め込まれた空圧式血液ポンプと共に使用することができる。さらに、当該医療装置付属品保持具システム10は、他の埋め込み式ポンプおよび装置、例えば、治療薬を送達するインシュリンポンプ、主要な管理薬(management drug)を送達するポンプ、刺激装置などと共に使用することができる。
【0059】
本発明の多くの態様について説明してきた。しかしながら、様々な改変が発明の趣旨および範囲から逸脱することなく行われ得ることは理解されるであろう。したがって、他の態様は、添付の特許請求の範囲内である。
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2008年11月18日に出願された、発明の名称「Medical Device Controller and Accessory Carrier」なる米国仮特許出願第61/115,796号に対する優先権の恩典を主張するものであり、当該仮特許出願の開示全体は、参照により本明細書に組み入れられるものとする。
【0002】
技術分野
本開示は、医療装置に関連する付属品、例えば、コントローラおよびバッテリーなどを保持する、医療装置保持具に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
ヒトの心臓は、ポンプであり、それも複雑で重要なポンプである。いかなるポンプとも同様に、心臓も長い間に詰まったり損耗したりし得る。心臓の損耗および損傷が著しく深刻になった場合、その心臓の持ち主は、深刻な心臓障害を患っていると見なされる。そのような状況では、多くの場合、心臓のための機械的補助を受けるか、または心臓移植を受ける必要がある。心臓移植を受けることが予定されている場合、機械的補助は、ドナー心臓が入手されるまでの治療選択であり得る。
【0004】
一般的に、心臓の左心室に対して機械的補助を提供するために、血液ポンプが使用される。ヒトの心臓血管系と並列に接続された埋め込み可能なポンプによって、心室補助が提供され得る。当該ポンプは、身体の外部にあるコントローラによって調整され得る。さらに、当該コントローラおよびポンプは、電源、例えば、1つ以上のバッテリーなどからの電力を必要とし得る。患者が移動性を維持するために、そのような外部構成要素は、患者によって持ち運ばれ得る。
【発明の概要】
【0005】
概要
医療装置(例えば、埋め込まれた医療装置)を有する使用者が動き回り通常の日常の作業(例えば、シャワーを浴びる、買い物をする、仕事へ行くなど)をこなす能力を向上させることは、使用者の精神状態を著しく改善し得る。しかしながら、医療装置に関連する外部付属品はかさばり、使用者が通常の日常の作業をこなす能力を低下させ得る。しかしながら、1つ以上の外部付属品のための保持具システムは、医療装置またはあらゆる外部付属品への損傷を防ぐような方法で当該1つ以上の外部付属品を使用者に隣接して保持することにより、医療装置が埋め込まれている使用者の移動性および快適性を向上させ得る。したがって、医療装置付属品のためのいくつかの保持具システムについて、本明細書において説明する。
【0006】
第一の局面により、医療装置付属品を持ち運ぶための保持具システムは、第一バッテリーの少なくとも一部を内包する第一バッテリーポーチと、胴体の周りに装着される衣料品(garment)とを備える。該衣料品は、少なくとも第一バッテリーポーチの調節可能な取り付けと、医療装置に電気的に接続されている医療装置コントローラの調節可能な取り付けとを可能にするように適合された複数の付属品接続フィーチャを備える。当該コントローラは、埋め込まれた医療装置を制御するように構成される。上記において説明された携帯システムは、体腔内に埋め込まれていないコントローラおよび/またはバッテリーへの取り付けを必要とする医療装置が埋め込まれている人に対して、さらなる移動性を提供するように設計されている。
【0007】
第一バッテリーポーチは、使用者が衣料品に対する第一バッテリーポーチの取り付け位置を調節することができるように、複数の付属品接続フィーチャに取り付けられるように適合させることができる。当該複数の付属品接続フィーチャのそれぞれも、コントローラの取り付けのために適合させることができる。
【0008】
当該第一バッテリーポーチは、1つ以上の付属品接続フィーチャの少なくとも一部に嵌合するように適合されたおおむねU字型の第一クリップに取り付けることができる。いくつかの態様において、おおむねU字型の第一クリップは、第一バッテリーポーチに回転可能に取り付けられる。回転可能に取り付けられたおおむねU字型のクリップは、バッテリーポーチが衣料品に対して回転することを可能にし得る。
【0009】
付属品接続フィーチャは、2つ以上のポケットを備え得る。いくつかの態様において、当該保持具システムは、4つ以上のポケットを備える。他の態様において、当該保持具システムは、少なくとも10のポケットを備える。各ポケットは、クリップを有するバッテリーポーチおよび/またはコントローラを、取り外し可能に衣料品に取り付けることを可能にするためのクリップを受けるように適合され得る。例えば、当該保持具システムは、さらに、第二バッテリーの少なくとも一部を内包するための第二バッテリーポーチを備え得る。当該第二バッテリーポーチは、当該保持具システムのポケットのうちの1つの中に少なくとも部分的に受け入れられるように適合されたおおむねU字型の回転可能なクリップを備え得る。当該保持具システムは、さらなるバッテリーポーチも備え得る。各バッテリーポーチおよび/またはコントローラを衣料品の各付属品接続フィーチャに対して選択的に取り付けることができるようにすることによって、使用者は、最も快適となるように各バッテリーおよびコントローラの取り付け位置を独立して調節することができる。
【0010】
当該保持具システムは、医療装置コントローラの少なくとも一部を内包するためのコントローラポーチを備え得る。
【0011】
いくつかの態様において、保持具システムは、それぞれがバッテリーポーチおよび/またはコントローラを衣料品に連結するように適合された複数の調節ストラップを備える。例えば、当該保持具システムは、第一バッテリーポーチを衣料品に連結するように適合された第一調節ストラップ、コントローラを衣料品に連結するように適合された第二調節ストラップ、および第二バッテリーポーチを衣料品に連結するように適合された第三調節ストラップを備え得る。例えば、当該保持具システムは、ホルスターベストの形態であり得る。他の態様において、当該保持具システムは、ユーティリティベルトの形態であり得る。
【0012】
第二の局面により、医療装置のバッテリーを持ち運ぶための保持具システムは、胴体の周りに装着される衣料品と、第一バッテリーの少なくとも一部を内包する第一バッテリーポーチと、第一バッテリーポーチに回転可能に取り付けられかつ衣料品の一部に嵌合するように適合されたおおむねU字型の第一クリップとを備える。当該第一クリップは、第一バッテリーポーチが衣料品に対して回転することを許容し得る。
【0013】
保持具システムは、いくつかの態様において、第二バッテリーの少なくとも一部を内包するための第二バッテリーポーチを備え得る。当該第二バッテリーポーチは、おおむねU字型の第二クリップに、回転可能に取り付けることができる。当該第二クリップは、衣料品の一部に嵌合するように適合され得る。当該第二クリップは、第二バッテリーポーチが衣料品に対して回転することを許容し得る。
【0014】
当該衣料品は、第一バッテリーポーチまたは第二バッテリーポーチの取り付けのためにそれぞれ適合された、複数の付属品接続フィーチャを備え得る。当該衣料品は、保持具システムのバッテリーポーチの数の少なくとも2倍の数の付属品接続フィーチャを備え得る。
【0015】
第三の局面により、医療装置のバッテリーを持ち運ぶための保持具システムは、少なくとも1つのバッテリーを内包するためのポーチと、医療装置コントローラと、支持のために当該ポーチに取り外し可能に連結されたストラップとを備える。当該ポーチは、医療装置コントローラに対して固定位置に少なくとも1つのバッテリーを保持するように構成される。当該ポーチは、内包された医療装置コントローラと埋め込まれた医療装置との電気的接続を維持するために、内包された医療装置コントローラに接続されたワイヤを通すことができる開口部を備える。例えば、当該保持具システムは、統合バッグ(consolidated bag)および/またはシャワーバッグであり得る。
【0016】
当該ポーチは、内包されたバッテリーおよび内包された医療装置コントローラを実質的に平面的な配置で保持するように適合させることができる。当該ポーチは、少なくとも第二バッテリーを内包しかつ内包された医療装置コントローラおよび少なくとも2つの内包されたバッテリーを、実質的に平面的な配置で保持するようにも適合させることができる。
【0017】
当該ポーチは、耐水性または防水性であり得る。耐水性または防水性ポーチは、いくつかの態様において、当該ポーチ内にコントローラおよび1つ以上のバッテリーを入れたまま使用者がシャワーを浴びることを可能にし得る。いくつかの態様において、ポーチの少なくとも一部は、ポーチを通して医療装置コントローラが見えるように半透明または透明である。ポーチの半透明または透明部分は、使用者がデータを入力するためにポーチを通して医療装置コントローラを操作することを可能にするように適合させることができる。当該保持具システムはさらに、内包された任意の医療装置コントローラを隠すために、ポーチの半透明部分を隠すように適合されたフラップを備え得る。
【0018】
当該保持具システムの1つ以上の態様の詳細について、添付の図面および以下の記述において詳細に説明する。当該保持具システムの特徴、目的、および利点は、当該記述および図面から、ならびに特許請求の範囲から明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】いくつかの態様によるモジュール式医療装置付属品保持具を装着している使用者の正面図。
【図2】いくつかの態様による、任意のネックストラップを備えるモジュール式医療装置付属品保持具を装着している使用者の側面図。
【図3A】いくつかの態様による、モジュール式医療装置付属品保持具および連結されていないモジュール式装置の正面図。
【図3B】いくつかの態様による、連結されたモジュール式装置を様々な方向において備えるモジュール式医療装置付属品保持具の正面図。
【図3C】いくつかの態様による、連結されたモジュール式装置を様々な方向において備えるモジュール式医療装置付属品保持具の正面図。
【図4】いくつかの態様による、医療装置コントローラポーチおよび連結されていない装置コントローラの上面図。
【図5】いくつかの態様による、開かれた構成のバッテリー容器の斜視図。
【図6】いくつかの態様による、回転支持具を含むバッテリーホルダーの側面図。
【図7】いくつかの態様による、テーブル上に置かれたモジュール式医療装置付属品保持具の上面図。
【図8A】いくつかの態様による、使用者によって装着された医療装置付属品保持具の、ホルスターベストの態様の正面図。
【図8B】いくつかの態様による、ウエストバンドストラップに連結されるコントローラアセンブリの正面図。
【図9】いくつかの態様による、図8Aの医療装置保持具の一部に連結されたバッテリーアセンブリの斜視図。
【図10A】いくつかの態様による、開かれた構成のバッテリーアセンブリの態様の側面図。
【図10B】いくつかの態様による、開かれた構成のバッテリーアセンブリの態様の側面図。
【図11】いくつかの態様による、テーブル上に置かれた図8Aの医療装置付属品保持具の上面図。
【図12】いくつかの態様による、使用者によって装着された耐水性医療装置付属品保持具の斜視図。
【図13】いくつかの態様による、開かれた構成の図12の耐水性医療装置付属品保持具の上面図。
【図14】いくつかの態様による、使用者によって装着された医療装置付属品保持具の他の態様の斜視図。
【図15】いくつかの態様による、開かれた構成の図14の医療装置付属品保持具の上面図。
【0020】
様々な図面中の同様の参照記号は、同様の要素を示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
例示的態様の詳細な説明
いくつかの態様において、医療装置付属品保持具システムは、医療装置、例えば左心室および/または右心室補助装置(VAD)などに関連する付属品を保持するように構成される。この左心室および/または右心室補助装置(VAD)は、腹部または胸部のいずれかに埋め込まれ得る。保持具システムによって持ち運ばれ保持され得る例示的付属品には、バッテリー、コントローラ、表示装置、入力装置などが含まれ得る。当該保持具システムは、医療装置の操作のための付属品を保持すると共に、使用者に相対的な移動の自由を提供するように構成される。例えば、VADが埋め込まれている使用者は、当該VADを適正に機能させるために、外部コントローラおよび電源に接続され得る。これらの態様のいくつかにおいて、VADのための電力は、実質的に移動できない電源、例えば標準的な壁コンセントなどから供給され得、その場合、使用者は、コードによって当該電源につなぎ留められ、したがって、当該使用者が移動することのできる距離は制限される。使用者がより遠くに移動することを所望する場合(例えば、寝室、家などを離れる場合など)、1つの選択肢は、携帯式のコントローラおよび電源を使用することであり得る。VADが当該コントローラおよび電源に取り付けられ得るので、これらの付属品を保持する保持具システムは、適切な接続を維持すると共に、使用者がこれらの付属品を装着している間、自由に動き回ることができるように構成され得る。
【0022】
モジュール式ベルト
医療装置付属品保持具システム10は、使用者の腰の周りに装着される、VADに関連する付属品を保持し運搬するためのモジュール式ベルト100であり得る。モジュール式ベルトの例は、図1および図2に表されている。図1は、モジュール式医療装置付属品保持具を装着している使用者の正面図である。図2は、任意のネックストラップを含むモジュール式医療装置付属品保持具システムを装着している使用者の側面図である。モジュール式ベルト100は、1つ以上のコントローラアセンブリ200(例えば、コントローラ装置250を含む)と、1つ以上のバッテリーアセンブリ300(例えば、それぞれが1つ以上のバッテリー350を含む)と、任意の関連する電気的接続(以下において詳細に説明される)とを、埋め込まれた医療装置および/または関連する経皮開口部に極めて接近して保持することができる。モジュール式ベルト100は、埋め込まれたVADの機能を妨げ得るような事象を減じるために、付属品、例えばコントローラ装置250およびバッテリー350などを持ち運ぶように構成することができる。例えば、当該モジュール式ベルト100は、コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300が意図せずにモジュール式ベルト100から離れてしまい、それによって当該モジュール式ベルト100によって保持されている付属品(例えば、コントローラ装置250、バッテリー350など)が損傷することのないように、当該コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300を固定するように構成される。別の例において、当該モジュール式ベルト100は、電力リード線および電気リード線230および235がもつれたり、破損したり、またはVAD、コントローラ装置250、もしくはバッテリー350から離れたりしないように、バッテリーアセンブリ300をコントローラアセンブリ200から実質的に一定距離に維持し、かつコントローラアセンブリ200を、埋め込まれたVADから実質的に一定距離に維持するように構成される。いくつかの態様において、コントローラアセンブリ200は、耐水性または防水性コントローラポーチ210を備え、これは、例えば、コントローラ装置250が液体、汚染物質、湿気などに晒されるのを減じ得るかまたは排除し得る。
【0023】
保持具システム10は、任意で、(例えば、当該保持具システム10を患者の肩または首の一部に接続することにより)当該保持具システム10の重量の少なくとも一部を下方胴体から移すために、モジュール式ベルト100と連結するためのネックストラップ110を備えていてもよい。当該ネックストラップ110(図2に示される)は、頸背部の周りに掛けられ、胴体の正面を横切って実質的に下方へと延び得る。一態様において、ネックストラップ110は、当該ネックストラップの端部に取り付けられた1つ以上のクリップ115を使用してモジュール式ベルト100に連結され、当該クリップは、使用者が当該ベルト100を装着した場合に使用者の臀部の近くに配置される、ベルト100に取り付けられた対応するクリップ105と結合する。他の態様において、当該対応するクリップ105は、ベルト100の他の位置にも備えられ得る。当該任意のネックストラップは、モジュール式ベルト100の重量を完全に支持するために選択的に使用することもできる。例えば、使用者は、上記において説明したようなネックストラップ110を使用し、モジュール式ベルト100を外すことにより、コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300を所望の位置に維持しながら、トイレを使用したり、衣服を着替えたりすることができる。この方式において、モジュール式ベルト100は、使用者の腰をもはや完全には囲んでおらず、ネックストラップ110によって完全に支持されている。次いで、使用者は、モジュール式ベルト10および関連する医療装置付属品を所望の位置に維持しながら、例えば、自由にトイレを使用したりズボンをはき替えたりする。
【0024】
モジュール式ベルト100は、(例えば、使用者の快適性が増すように)医療装置に関連する付属品の使用者用の設定を可能にするように適合することができる。例えば、図3Aは、モジュール式医療装置付属品保持具および連結されていないモジュール式装置の正面図である。当該モジュール式ベルト100は、医療装置付属品または付属品ホルダーにおける対応するフィーチャを可逆的に受け入れるように構成された複数の付属品接続フィーチャ(例えば、垂直なポケット120)を備え得る。各ポケット120は、付属品および/または付属品ホルダーに取り付けられた1つ以上のクリップ252を受け入れることができる、ポケット120の上部に配置された開口部121を備え得る。例えば、図3Aに表されたコントローラ装置250は、コントローラ装置250の裏側に取り付けられた2つのクリップ252を備えており、そのため、使用者は、当該コントローラ装置250をベルト100に連結する場合に、ベルト100における特定の位置に限定されることなく、むしろ複数の可能な接続位置(例えば、2つの隣接点、空のポケット120)から選択することができる。ベルト100は、ベルト100の周囲の少なくとも一部の周りに配置された複数のポケット120(例えば、2〜100個の間のポケット、少なくとも4個のポケット、少なくとも10個のポケット、24個のポケット、14個のポケットなど)を備え得るので、使用者は、例えば、各付属品に対して様々な取り付け位置を選択するために、様々なポケットまたはポケットの様々なセットを選択することができる。例えば、図3Aに示されているように、モジュール式ベルト100の実質的に中央に配置された2個のポケット122のセットを使用することにより、ベルト100を装着した時にコントローラアセンブリ200が使用者の正面のほぼ腰の高さに配置されるようにコントローラアセンブリ200を取り付けることができる。使用者は、例えば、コントローラアセンブリ200の重量の一様な分配、コントローラ装置250への即座のアクセスなどといった例示的理由から、この場所にコントローラアセンブリ200を配置することを選択できる。
【0025】
空のポケット120のそれぞれも、他の付属品に取り付けられたクリップをそれぞれ受け入れることができる。クリップ340(図6に関連してより詳細に説明される)は、バッテリーアセンブリ300に取り付けられる(例えば、バッテリーポーチ310の裏側に取り付けられる)。したがって、使用者は、バッテリーアセンブリ300を連結するために、ポケットの位置120のいずれかを選択することもでき、かつ、例えば、バッテリーアセンブリ300の重量の一様な分配、バッテリーアセンブリ300への即座のアクセス、公衆からバッテリーアセンブリ300を隠すこと、使用者または使用者の活動に干渉しないようにバッテリーアセンブリ300を配置することなどといった例示的理由から位置を選択することができる。一般的に言えば、コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300は、結果として使用者の快適性が増すような場所に配置することができる。
【0026】
コントローラアセンブリ200は、使用者の活動への干渉を減じ、使用者の快適性を増加させ、コントローラ装置250への損傷の機会を減じるような、ベルト100上の場所に連結することができる。例えば、コントローラアセンブリ200は、図1に表されているように、ベルト100の正面に連結してもよい。この位置では、コントローラアセンブリ200は、使用者にとって容易にアクセス可能であり、当該コントローラアセンブリ200の重量は、より好ましく分配され得る。他の例において、この場所は、使用者が食料品の袋を運ぶなどの作業を実施する場合に、望ましくない場合がある。例えば、使用者は、1本の腕と胴体との間に食料品をしっかりと保持することを所望する場合がある。この位置は、この袋が、コントローラアセンブリ200、バッテリーアセンブリ300のうちの1つ、電気リード線230および235などに干渉する原因となり得る。モジュール式ベルト100上の複数のポケット120により、使用者は、コントローラアセンブリ200および/または一方または両方のバッテリーアセンブリ300を容易に取り外し、再び取り付けして、食料品の袋による干渉を減じるように付属品を胴体の側面(例えば、右側)に再度配置することができる。状況によっては、例えば、使用者が、コントローラアセンブリ200および/またはバッテリーアセンブリ300に干渉し得る作業を行っていない場合、使用者は、例えば、図1に示されているように、コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300の重量を一様に分配することなどによって快適性を増すために、モジュール式ベルト110上の取り付け場所に付属品を再び配置してもよい。
【0027】
付属品保持具システム10はさらに、使用者が、モジュール式ベルト100から取り外さなくても、埋め込まれた医療装置に関連する付属品の方向を調節できるようにすることによって使用者の快適度を増加させるようなフィーチャを備え得る。一例において、各バッテリーアセンブリ300は、回転式クリップ340(図6に関連して、以下においてさらに詳細に説明する)を備える。当該回転式クリップは、バッテリーポーチ310とモジュール式ベルト100との間において様々な方向を可能にするためにバッテリーポーチ310をベルト100に回転可能に連結することを可能にする。図3B〜3Cは、いくつかの態様による、連結されたモジュール式装置を様々な方向において備えているモジュール式医療装置付属品保持具の正面図である。様々な方向を可能とすることで、使用者の快適性を増加させることを可能にし得る。いくつかの態様において、当該回転式クリップ340は、制限されない回転を可能にし得、それにより、重力および他のオブジェクトとの相互作用が、バッテリーポーチ310の方向を概して決定するであろう。例えば、立った姿勢では、重力の力により、バッテリーポーチ310は、図1、図3Bに示されている実質的に垂直な方向に維持され得る。使用者が座っている場合、バッテリーポーチ310は、シートまたは他の隣接するオブジェクトに対する使用者の身体の動作によって決定される方向へ、ベルト100に対して実質的に自由に回転する。使用者はさらに、バッテリーアセンブリ300によって使用者に加わる圧力を減じる位置(例えば、図3Cに表されているような実質的に水平方向)へと、一方または両方のバッテリーポーチ310を手動によって回転させることもできる。バッテリーアセンブリ300の一部が使用者に対して回転しない例では、使用者が姿勢を変化させた場合(例えば、座るなど)、当該バッテリーアセンブリ300によって使用者、例えば、胴体の側面、臀部、腹部などに加えられる圧力が増加し得る。自由に回転する場合には、バッテリーポーチ310は、使用者へ加わる圧力を減じる方向へと回転することができる。回転動作に対する摩擦抵抗が最小となるようにバッテリーアセンブリ300を構成することができる。他の態様では、通常の身体活動によるバッテリーアセンブリの動きを抑制するために、回転動作に対する摩擦抵抗が使用され得る。バッテリーアセンブリ300は、いくつかの態様において、使用者によって選択的に有効化または無効化することができる固定メカニズムを備え得る。例えば、回転式クリップ340は、使用者が、様々な固定方向の間でバッテリーポーチ310を選択的に回転させることを可能にするための、バネによって付勢された固定装置を備え得る。バッテリーアセンブリは、いくつかの態様において、一方向における優先的回転動作を可能にするラチェット式メカニズムを備え得る。したがって、使用者は、当該ラチェット式メカニズムを作動させて、バッテリーポーチ310に新たな方向を与え得るであろう。バッテリーアセンブリ300は、非制限的回転動作オプションおよび制限的回転動作オプションを可能にするために選択的に係合させることができる固定メカニズムを備え得る。
【0028】
例えば、汚染物質、液体、湿気などから保護するために、コントローラポーチ210を使用して、コントローラ装置250を少なくとも部分的に内包することができる。例えば、図4は、医療装置コントローラポーチおよび連結されていない装置コントローラの上面図である。コントローラポーチ210は、バッキングプレート212および開口部213を備え得、両方とも、ポーチ210の背部に配置されており、コントローラ装置250の後背面に備えられた1つ以上のクリップ252と協働し得る。コントローラ装置250がコントローラポーチ210内に配置される場合、図4に表されている単一のクリップ252は、コントローラ装置250がコントローラポーチ210によって内包されるときにクリップ252の一部がコントローラポーチ210の後背面から露出するように、開口部213を通って挿入され得る。図3Aに表されている態様において、コントローラ装置250は、開口部213を通して挿入することができる2つのクリップ252を備え得る。図3Aに表されているように、コントローラアセンブリ200をベルト100に連結する場合、2つのクリップ252の露出している部分が、隣接している空のポケット120(例えば、ポケット122)の内側に配置される。したがって、クリップ252の露出した部分とバッキングプレート212との間にポケット120の一部を挟むことによって摩擦嵌合が達成される。図4に表されている態様において、コントローラ装置250は、単一のポケット120を用いてベルト100に連結され得る。
【0029】
付属品保持具システム10は、さらに、コントローラポーチ210からコントローラ装置250を取り外す必要なしに、埋め込まれた医療装置の操作をコントローラ装置250によって監視および制御するためのフィーチャを備え得る。例えば、コントローラポーチ210は、コントローラ装置250をポーチ210に内包したまま、使用者がコントローラ装置250の表示装置255を監視することを可能にするシースルー部分214を備え得る。いくつかの例において、当該シースルー部分214は、当該コントローラ装置250をコントローラポーチ210から取り外す必要なしに、使用者がコントローラ装置250の入力装置(例えば、ボタン、タッチセンサ画面、メンブレン式キーボードなど)を操作することができるような柔軟な材料を備え得る。いくつかの態様において、当該ポーチ210は、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ナイロン、シリコーン、スチレン、熱可塑性エラストマー、熱可塑性ポリウレタンなどから形成され得る。
【0030】
付属品保持具システム10は、コントローラアセンブリ200をモジュール式ベルト100から取り外す必要なしに、埋め込まれた医療装置の操作をコントローラ装置250によって監視および制御するためのフィーチャを備え得る。例えば、(図1に表されているように使用者によってベルト100が装着されている場合に)使用者の正面からコントローラアセンブリ200を見る人に対して表示装置255が上下逆さに見えるように、当該コントローラ装置250を、実質的に上下逆さにポーチ210内に配置することができる。しかしながら、表示装置255がほぼ正面を向いている方向からほぼ上を向く方向へと変わるようにコントローラアセンブリ200を傾けることによって、使用者は、表示装置255を見下ろしたときに表示装置を実質的に上下正しく見ることができる。
【0031】
コントローラポーチ210は、電気リード線230および235をコントローラ装置250から取り外す必要なしに、コントローラポーチ210によってコントローラ装置250を内包することができるように構成することができる。例えば、コントローラ装置250は、前述において説明したように、クリップ252を開口部213に挿入することによってコントローラポーチ210内に配置することができる。コントローラ装置250がコントローラポーチ210の内側に配置されている場合、コントローラ装置250は隠れるが、表示装置255はシースルー部分214を通して見えるように、当該コントローラポーチ210を閉じることができる。下側フラップ216は、コントローラ装置250の正面に沿って引き上げることができ、上側フラップ217は、下側フラップ216の少なくとも一部に重なるように引き下げることができる。上側フラップ217および下側フラップ216は、(例えば、面ファスナー、スナップ式の留め具、1つ以上のジッパーアセンブリ、耐水性ジッパーなどを使用して)お互いに固定することができる。
【0032】
埋め込まれた医療装置に電力を供給するバッテリー350は、例えば、充電された新しいバッテリー350と交換することができる。例えば、図5は、いくつかの態様による、開かれた構成のバッテリー容器の斜視図である。バッテリー350を交換するために、電気コネクター352から電気リード線235(図10Aを参照のこと)を取り外すことができ、かつ(図3Aに表されているように)モジュール式ベルト100からバッテリーアセンブリ300を取り外して、実質的に平坦な表面上に置くことができる。バッテリー350を取り外すために、下側フラップ312の一部を上側バッテリーポケット314から取り外すことができる。例えば、下側フラップ312の固定部313をポケット314の下層部315に(例えば、面ファスナー、スナップ式の留め具などにより)固定することができる。実質的に固定部313において穏やかな外向きの圧力を下側フラップ312に加えることにより、結果として、固定部313を下層部315から離すことができ、それにより、下側フラップ312を図示されている開かれた構成へと移行させる。使用者がバッテリー350をバッテリーポーチ310から(図6の左側へ)取り外すことができるように、バックルアセンブリ316が外され、かつバッテリー350が外され得る。いくつかの態様では、バッテリー350を取り外す前に、解除ボタン(図示されず)を押すことによって、バッテリー350の少なくとも一部をバッテリーポーチ310から引き出すことを可能にし得る。次いで、取り外し工程を逆に実施することにより、異なるバッテリーをバッテリーポーチ310に装着することができる。例えば、完全に再充電されたバッテリーをバッテリーポーチ310に挿入し、バックルアセンブリ316を結合させ、下側フラップ312を閉じることができ、それによって部分313および315が結合される。バッテリーアセンブリ300をベルト100に連結したまま、バッテリー350を交換することも可能であり(図10A〜Bに関連して説明する)、そのため、使用者は、最も好都合な方法を選択することができる。
【0033】
上記において言及したように、バッテリーアセンブリ300は、バッテリーポーチ310の後背面に回転可能に連結されているクリップ340を備え得る。例えば、図6は、回転支持具を備えたバッテリーホルダーの側面図を表している。図6のバッテリーアセンブリは、バッテリーポーチ310が軸337の周りに回転することを可能にする回転式アセンブリ335を備える。バッテリーポーチ310および内包されたバッテリー(図示されず)が衣類(例えば、ベルト、ポケット、ズボンのウエストバンド、図3Aに示されているモジュール式ベルト100のポケット120など)にしっかりと連結されたまま衣類に対して回転できるように、クリップ340を当該衣類に取り付けることができる。図3Aに示されているようにバッテリーアセンブリ300がベルト100に連結されている場合、クリップ340の最も外側の部分342が、ポケット120のうちの1つの内側に配置される。したがって、最も外側の部分342、特に突起部344と、最も内側の部分346との間にポケット120の一部を挟むことによって、摩擦嵌合が成し遂げられる。いくつかの態様において、バッテリーポーチ310は、最小の摩擦干渉でクリップ340に対して回転することができるので、バッテリーアセンブリがクリップ340を使用してモジュール式ベルト100に連結されている場合、バッテリーポーチ310は、バッテリーアセンブリ300に対して最小の力を加えることによって、(図3Cに表されているように)軸337の周りおよびモジュール式ベルト100に対して回転することができる。例えば、使用者が立っている姿勢の場合、当該使用者は、バッテリーポーチ310を、図1、図3B、および図6に表されているような実質的に垂直の方向へと回転することができる。
【0034】
バッテリーポーチ310は、例えば、回転式アセンブリ335に関連する摩擦、回転式アセンブリ335における戻り止め、バネによって付勢された固定要素などによって垂直方向に維持することができる。バッテリーポーチ310を所望の方向に維持する力は、重力および使用者による一般的な動作に関連する力に勝るのに十分であり得るが、使用者がバッテリーポーチ310の方向を変えるためにバッテリーポーチ310を操作する場合には、使用者はこれに容易に勝り得る。例えば、座った姿勢に変わることを見越して、使用者は、バッテリーポーチ310を垂直ではない方向(例えば、水浴から90度、垂直から45度、垂直から31.4度など)へと能動的に操作され得る。使用者は、バッテリーポーチ310を、座った姿勢に変化した場合により快適であることが予想される新しい方向(例えば、図3Cに表されている実質的に水平な方向)へと回転させることができる。座った後でも、使用者はさらに、快適性が増すようにバッテリーポーチをモジュール式ベルト100に対して回転させることができる。摩擦力も、通常の身体的活動によるバッテリーポーチの回転動作を抑制することができる。別の態様において、使用者が姿勢を変えた時に使用者によって(使用者の臀部、腹部、胴体、脚部などによって)バッテリーポーチ310に対して加えられる受動的な力は、使用者の人体によって加えられる力を減じる方向へと自動的にバッテリーポーチ310を回転させ、したがって、バッテリーアセンブリ300に関連する不快感を自動的に減じる。
【0035】
図7は、テーブル上に置かれたモジュール式医療装置付属品保持具の上面図である。埋め込まれた医療装置(図示せず)に関連する付属品は、使用者の動作を制限し得る。使用者の動作を制限し得る例示的付属品には、非携帯式コントローラ装置、コントローラ装置250、従来の壁コンセントに差し込まれた電源コードを含む電源などが含まれ得る。使用者は、バッテリー350'および350''を備える医療装置付属品保持具システム10を採用することにより、システム10を使用することなしには得ることができない動作の自由度を得ることができる。簡潔には、使用において、使用者は、図7に示されているように、モジュール式ベルト100を、ポケット120を上方に向けて、実質的に平坦な表面30上に置くことができる。使用者は、ベルト100の外周側に配置された利用可能なポケット120のうちのいずれか1つに、備えられたクリップ340の遠位端を挿入することによって、バッテリーアセンブリ300をベルト100に連結することができる(図3Aを参照のこと)。使用者は、例えば利便性に基づいて、バッテリーポーチ310を連結するためにいずれかのポケット120を選択することができる。使用者は、第一バッテリーアセンブリと同様の方法において、第二バッテリーアセンブリ300をベルト100に連結することができる。図7に示されているように、モジュール式ベルトに連結されたバッテリーアセンブリ300により、使用者は、1つのバッテリー(例えば、バッテリー350'、バッテリー350''など)を、図5に関連して説明されたようなポーチ310のそれぞれに挿入して固定することができる。
【0036】
使用者は、図4に関連して説明されたように、コントローラ装置250をコントローラポーチ210の内側に配置することもできる。コントローラ装置250がコントローラポーチ210の内側に配置されている場合でも、使用者は、コントローラ装置250の表示装置255を見ることができ、かつコントローラ装置250の入力装置を操作することができる。コントローラ装置250の背面のクリップ252(図3Aを参照のこと)を使用することにより、使用者は、図7に表されているように、コントローラアセンブリ200をモジュール式ベルト100に固定することができる。2つの電源コード235が存在することに少なくとも部分的に起因して、コントローラ装置250は、コントローラ装置250への、または埋め込まれた医療装置に接続されかつ使用者の体腔から出ている電気リード線230によってコントローラ装置250に電気的に接続されている医療装置への電力供給を中断することなく、固定式電力供給装置、例えば電力供給装置20などから、携帯式電力供給(例えば、バッテリー)へと移行させることができる。別の態様において、付属品保持具システムは、体腔から出ているリード線を用いずに経皮的にエネルギーを転送する方法によって電力を受けるような埋め込まれた医療装置のためのコントローラシステムまたは関連する電力供給部品を持ち運ぶために使用することができる。使用において、使用者は、コネクター237'および22'において、電気リード線235(例えば、電気リード線235')のうちの1つを電力供給線21'から連結を外すことができる。次いで、バッテリー350'のコネクター352'へ、コネクター237'を連結することができる。電気リード線235'が電力供給20およびバッテリー350'の両方から外されたままでも、コントローラ装置350は、他の電気リード線235(例えば、電気リード線235'')により、依然として電力を受けることができる。当該リード線235'が電源(例えば、バッテリー350')に再び接続されれば、電力供給リード線21''のコネクター22''からコネクター237''を外し、バッテリー350''のコネクター352''へ連結することができる。各電気リード線235がバッテリー(例えば、バッテリー350'および350'')に接続されている場合、使用者は、モジュール式ベルト100を装着することによって、非携帯式電源20に接続されている場合よりもさらなる動作の自由度を達成することができる。
【0037】
さらに図7を参照すると、モジュール式ベルト100を装着するために、使用者は、平坦な表面30に隣接して立ち、コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300を備える保持具システム10を、上部102が実質的に腰の高さで使用者に接するまで、自分の方に引き寄せることができる。次いで、保持具システム10および取り付けられた付属品の重量の一部が依然として当該平坦な表面30によって支持されたまま、モジュール式ベルト100の端部(図示されず)を自分の腰の周りに引き寄せて、1つ以上のコネクターをモジュール式ベルト100の少なくとも1つの端部に接続することができる。テーブルからわずかに後退することにより、下部104がテーブルから落下し、上部102の下方に実質的に垂直に吊され、保持具システム10は実質的に図1に示された方向となる。モジュール式ベルト100を使用者の腰の周りに接続するプロセスの前または後に、モジュール式ベルト10および関連する付属品の重量を分配する手助けのために、図2に関連して説明したように、任意のネックストラップ110を取り付けることもできる。
【0038】
図1に表されているように、モジュール式ベルトが使用者によって装着されている場合、使用者は、コントローラアセンブリ200、バッテリーアセンブリ300などの位置決めを調節することができる。例えば、使用者は、コントローラアセンブリ200を上方に引き上げることにより、クリップ252を、それらが連結されている対応するポケット120から離すことができる。クリップ252がポケット120から離れれば、利用可能なポケット120のいずれかにクリップ252を連結することができ、それによって、使用者は、自分が最も好都合であると感じる位置にコントローラアセンブリ200を配置させることができる。同様に、バッテリーアセンブリ300を、使用者が最も好都合であると感じるポケット120まで移動させることができる。
【0039】
ホルスターベスト
装置付属品保持具システム10は、ホルスターベスト150を備え得、当該ホルスターベストは、使用者が装着することができ、かつバッテリーアセンブリ300の重量の少なくとも一部を支持し得る。例えば、図8Aは、使用者によって装着された医療装置付属品保持具のホルスターベストの態様の正面図である。ホルスターベスト150は、2つのショルダーストラップアセンブリ152を備え得、当該アセンブリのそれぞれは、使用者の一方の肩にかけられ、使用者の胴体および側面近くの背面において概して垂直に延びる。バッテリー調節ストラップ154は、各ストラップアセンブリ152の正面および背面に連結することができ、それぞれが、使用者の実質的に臀部付近においてバッテリーアセンブリ300を少なくとも部分的に支持するように、ストラップ154のほぼ中央においてバッテリーアセンブリ300に係合され得、それによって、バッテリーアセンブリ300の高さの調節が可能となる。これについては、図9に関連して、下記においてより詳細に説明される。
【0040】
ホルスターベスト保持具システム10は、概して使用者の腰の周りに装着することができる調節可能なウエストストラップ160を備える。当該ウエストストラップアセンブリ160は、ストラップ162および164を備え得、この場合、コントローラアセンブリ200は、クリップ252を使用してストラップ162に連結することができる(図3Aを参照のこと)。ストラップ164は、使用者の腰の大部分に巻き付けることができ、ストラップ162および164は、使用者の腰を取り囲むように、スナップ式コネクター166aおよび166bを使用して連結することができる。当該ウエストストラップアセンブリ160は、バッテリーアセンブリ300に係合することも可能であり、それによって、それらのバッテリーアセンブリを使用者の臀部に対して実質的に維持する。いくつかの態様において、例えば、図8Bに表されているように、ストラップ164は、使用者の腰の大部分に巻き付けられ、バッテリーアセンブリ300(図示されず)のクリップ340に係合され、(例えば、スナップ式コネクター166aおよび166bにより)コントローラポーチ210に連結されることにより、使用者の腰を取り囲み得る。
【0041】
一態様において、ウエストストラップアセンブリ160は、ウエストストラップ162および連結されたコントローラアセンブリ200が、ほぼ腰の高さにおいて使用者の正面に配置されるように、使用者によって装着され得る。当該ウエストストラップアセンブリ160は、ウエストストラップ160の全径が使用者によって所望されるように構成されるように、(例えば、ストラップ162、ストラップ164などの調節部分よって)調節することができる。さらに使用者の快適性の一助となるように、ウエストストラップ160は、伸縮可能な材料、例えばゴム紐などを備え得る。いくつかの態様において、当該ベスト150は、2つのショルダーストラップアセンブリ152に接続して使用者の胸周りに実質的に水平に交差するチェストストラップ170を備え得る。当該チェストストラップ170は、スナップ式コネクター172aおよび172bを備え得、これらは、接続されている場合、ショルダーストラップアセンブリによる外側へ向かう側方運動を制限し、それらが使用者の肩から落下することを防ぐ。
【0042】
バッテリーアセンブリ300は、バッテリーアセンブリ300をショルダーストラップアセンブリ152の一方から吊すように、調節ストラップ154を使用してホルスターベスト150に連結することができる。例えば、図9は、図8Aの医療装置保持具の一部に連結されたバッテリーアセンブリの斜視図を表している。ショルダーストラップアセンブリ152の背部に接続された当該調節ストラップ154は、バッテリーポーチ310の上部に備えられたストラップループ318によって形成された内部経路を通り、ショルダーストラップアセンブリ152の前面に備えられたバックル153を通って、背面から前面へと出すことができる。この構成の場合、バッテリーアセンブリ300の重量は、ショルダーストラップアセンブリ152によって実質的に支持され得る。さらに、調節ストラップ154の自由端155の長さを調節することによって、ショルダーストラップ152(したがって、ホルスターベスト150を装着している人)に対するバッテリーアセンブリの高さを調節することができる。自由端155の長さを短くすると、バッテリーアセンブリ300を低く吊り下げることができる。図示されたショルダーストラップアセンブリ152、調節ストラップ154、およびバッテリーアセンブリ300は、ホルスターベスト150の右側に見出せるものを表しているが、左側にも同様の方式で組み立てて調節することができる。図11は、1枚の単一の材料から形成されているホルスターベスト150のショルダーストラップアセンブリ152の一態様を表しているが、そのようなホルスターベスト150は、図示されているようにバッテリーアセンブリ300を固定して使用者の身体に対するバッテリーアセンブリ300の位置の調節機能のための手段を提供する目的において、様々な構成、例えば1つ以上のストラップアセンブリなどから形成され得ることは理解されるべきである。さらに、ショルダーストラップアセンブリ152およびホルスターベスト150は、重量を最小にして使用者の快適性を最大にするために、様々な構成において様々な材料で形成することができる。例えば、ナイロンまたは他の合成材料をメッシュ構成において使用することにより、他の衣料品、例えばスーツまたはコートなどの下に装着されている場合のホルスターベスト150またはストラップアセンブリ152の重量を最小にし、かつかさばりを最小にすることができる。
【0043】
バッテリーアセンブリ300の裏側には、図に示されていないが、モジュール式ベルトの図3Aにおけるポケット122と同様の固定ストラップが存在し得る。この固定ストラップは、ウエストストラップ162または164に対してバッテリーアセンブリ300を固定するために、ベルトループと同様に機能する。一態様において、この固定ストラップは、バッテリーアセンブリ300の形状を反映した長方形であり得、当該固定ストラップの上端が、バッテリーアセンブリ300上に縫い付けられ、下端がベルクロによって固定されている。使用者は、ベルトまたはアセンブリのウエストストラップ162もしくは164を固定ストラップとバッテリーアセンブリとの間を通すか、あるいは固定ストラップのベルクロ端部を外して当該固定ストラップを使用者の身体とベルトまたはウエストストラップ162もしくは164のいずれかとの間を通すことができる。バッテリーアセンブリをショルダーストラップ152に据え付ける組み合わせにより、バッテリーアセンブリの重量を腰および肩に分配させることが可能となり、最も快適となるようにバッテリーアセンブリをいくつかの異なる位置に調節することが可能となる。
【0044】
保持具システム10は、使用者が当該保持具システム10を装着したままバッテリー350の少なくとも一部を取り外して交換することを可能にするフィーチャを備え得る。例えば、図10A〜Bは、開かれた構成のバッテリーアセンブリの態様の側面図である。バッテリー350は、コネクター本体355および交換可能な電池357を備え得る。電池357を交換するために、バッテリーポーチ310を、閉じられた構成(図1〜2に表される)から開かれた構成へと移行させることができ、これにより、バッテリー350の一部をバッテリーポーチ310から取り外すことができる。図5に関連して説明されたのと同様の方法において、実質的に固定部分313において穏やかな外向きの力を下側フラップ312に加えることによって、当該固定部分313を下層部分315から外すことができ、それにより、下側フラップ312が、図10Aに示されている開かれた構成へと移行する。いくつかの態様では、解除ボタン351を押すことにより、コネクター本体355と交換可能な電池357との連結を解除することができ、それにより、当該交換可能な電池357を下向きにバッテリーポーチ310の外へと引き出すことが可能となる。当該取り外し工程を逆の手順で行うことによって、異なる電池357を当該バッテリーポーチ310に装着することができる。例えば、コネクター本体355の係合メカニズム(図示されず)が電池357の一部に係合したことを意味する可聴音(例えば、カチッという音など)を伴って当該電池357がコネクター本体355に自動的に係合するまで、完全に再充電された電池357をバッテリーポーチ310に挿入することによって、係合メカニズムにより当該交換可能な電池357をコネクター本体355に係合させることができる。下側フラップを閉じて、部分313および315を結合させることができる。使用者の裁量において、バッテリー350(図5に関連して説明された)または交換可能な電池357の取り外しおよび交換の前に、バッテリーアセンブリ300をベスト150(図8Aに示される)から外すこともできる。
【0045】
医療装置が埋め込まれている使用者は、当該医療装置に関連する付属品によって自身の動作を制限され得る。使用者は、バッテリー350'および350''を備える医療装置付属品保持具システム10を採用することにより、それら無しでは得ることができない動作の自由度を得ることができる。簡潔に言えば、使用において、使用者は、図11において示されているように、ホルスターベスト150を実質的に平坦な表面に置くことができる。図11は、テーブル上に置かれた図8Aの医療装置付属品保持具の上面図である。使用者は、バッテリーポーチ310をベスト150に連結して、調節ストラップ154をストラップループ318に通し、バックル153に通して、かつ図9に関連して説明されたように、自由端155の長さを調節することによって、バッテリーポーチの位置を調節することができる。使用者は、第一バッテリーポーチと同様の方式において、第二バッテリーポーチ310を挿入することができる。図11に示されているように、バッテリーポーチ310がモジュール式ベルトに連結されている場合、使用者は、図5、図10A、および図10Bに関連して説明したように、1つのバッテリー(例えば、バッテリー350'、バッテリー350''など)をポーチ310のそれぞれに挿入して固定することができる。
【0046】
2つの電力線235が存在することに少なくとも部分的に起因して、コントローラ装置250または電気リード線230を介して当該コントローラ装置に電気的に接続された医療装置への電力供給を中断することなく、コントローラ装置250を、固定電力供給装置、例えば、電力供給装置20などから携帯式電力供給装置(例えば、バッテリーなど)へ移行させることができる。使用において、使用者は、電気リード線235(例えば、電気リード線235')のうちの1つを、コネクター237'および22'において、電力供給線21'から外すことができる。次いで、コネクター237'を、バッテリー350'のコネクター352'に連結することができる。電気リード線235'を電力供給20およびバッテリー350'の両方から外したまま、依然として、コントローラ装置350は、他の電気リード線235(例えば、電気リード線235'')により電力を受けることができる。当該リード線235'を電力供給(例えば、バッテリー350')に再び連結したら、コネクター237''を電力供給線21''のコネクター22''から外し、バッテリー350''のコネクター352''に連結することができる。各電気リード線235がバッテリー(例えば、バッテリー350'および350'')に接続されている場合、使用者は、ホルスターベスト150を身につけることにより、非携帯式電力供給20に接続されている場合に比べて、さらなる移動の自由度を得ることができる。
【0047】
使用者は、図4において説明されたように、コントローラ装置250をコントローラポーチ210の内側に配置することができる。コントローラポーチ210の内側に配置されている場合、使用者は、コントローラ装置250の表示装置255(図4)を見ることができ、かつコントローラ装置250の入力装置を操作することができる。コントローラ装置250の裏面のクリップ252を使用することで、使用者は、コントローラアセンブリ200(コントローラ装置200、ポーチ210などを含む)を、ウエストストラップ160に固定し、図9に表されているように、当該ストラップ160を自分の腰の周りに装着することができる。同様に、バッテリーアセンブリ300を、ウエストストラップアセンブリ160に固定することもできる。使用者は、コントローラポーチ210を使用することなく、コントローラ装置250をストラップアセンブリ160に連結することができる。
【0048】
シャワーバッグ
医療装置付属品保持具システム10は、例えばシャワー時に使用する場合など、耐水性または防水性に構成することができる。例えば、図12は、使用者によって装着された耐水性または防水性医療装置付属品保持具の斜視図である。図12の保持具システム10は、耐水性または防水性ケースアセンブリ400を備える。耐水性または防水性ケースアセンブリ400は、使用者の肩の周りに装着されてケースアセンブリ400を支持し得るショルダーストラップ410を備え得る。当該ショルダーストラップ410は、ケースアセンブリ400およびその中に収容された任意のVAD付属品(例えば、バッテリー350、コントローラ装置250など)の重量がフックによって支持されるように、フックに掛けることもでき、それによって、使用者の移動性を増加させる。この方法において、保持具システム10の使用者は、埋め込まれたVADの通常の操作に必要な付属品を接続したままで、シャワー時において一層の移動性を得ることができる。
【0049】
ケースアセンブリ400は、少なくとも2つのバッテリー350およびコントローラ装置250を、実質的に平面的な配置でしっかりと保持することができ、それによって、ケースアセンブリ400の高さを最小にすることができる。この平面的な配置の場合、使用者は、ケースアセンブリ400内に収容された個々のアイテムに対して、ケースアセンブリ400の他の収容物を妨げることなくアクセスすることができる。例えば、ケースアセンブリ400が、その上面402(図12を参照のこと)が上を向くように表面上に配置されている場合、ケースアセンブリ400は、図12に示されている閉られた構成から図13に示されている開かれた構成へと移行し、ケースアセンブリ400の内容物が使用者に対してアクセス可能となるように、ケースアセンブリ400の上側フラップ420を開くことができる。使用者が、バッテリー350のうちの1つを取り外すことを所望する場合(例えば、バッテリー350を完全に充電されたバッテリー350と交換するために)、使用者は、ケースアセンブリ400内に配置された他のバッテリー350、コントローラ装置250、または関連する電力リード線および電気リード線230および235を妨げることなく、取り外すことができる。このように、ケースアセンブリ400の収容物の取り外しおよび交換が容易となる。
【0050】
上側フラップ420は、コントロール装置250をケースアセンブリ400から取り外さなくても埋め込まれた医療装置の作動をモニターし制御することができるようなフィーチャを備え得る。例えば、上側フラップ420は、使用者によるコントローラ装置250の表示装置255の監視を可能にするシースルー部分422を備え得る。他の例において、当該シースルー部分422は、当該コントローラ装置250をケースアセンブリ400から取り外す必要なしに、使用者がコントローラ装置250の入力装置(例えば、ボタン、タッチセンサ画面、メンブレン式キーボードなど)を操作することができるような柔軟な材料を備え得る。
【0051】
ケースアセンブリ400の少なくとも一部は、ボートカバーおよびシェードトップ用として海洋産業において一般的なスタモイド材料で形成することができる。この材料は、日よけおよびシェードキャノピー用のカバー材料としても使用され得る。いくつかの態様では、シースルー部分422を形成するために、透明なウレタン窓がケースアセンブリ400に超音波溶接される。ケースアセンブリ400およびシースルー部分422の周囲は、シャワーまたは他の水への曝露の際に水の浸入に対して良好な密封性を保証するために、アセンブリ中に挟装されたシーリングテープの層を備え得る。さらに、ケースアセンブリ400を片付ける際には、結束テープが使用され得る。当該シーリングテープは、ケースアセンブリ400の内側を保持するために、加熱してステッチ穴を密封することができる。他の態様では、スタモイドの代わりに他の防水性/耐水性材料、例えば、ビニルコーティングされたポリエステルまたは織ったアクリル樹脂が使用され得る。
【0052】
ケースアセンブリ400は、電気リード線230をケースアセンブリ400の内側から当該ケースアセンブリ400の外側へと通すことを可能にするフィーチャを備え得る。この例は図13において示され、当該図は、医療装置付属品保持具の片側に平坦に置いた、開かれた構成の図12の耐水性医療装置付属品保持具の上面図である。ケースアセンブリ400は、2つのジッパー406を具備するジッパーアセンブリ405を備え得る。当該2つのジッパー406は、対応する止め具407まで閉じることができ、したがって、電気リード線230を通すことができる経路408が残される。経路408がケースアセンブリ400の下側端部に配置されているという事実に一部起因して(ケースが図12に表されているように垂直に向いている場合)、ケースアセンブリ400への水の侵入が阻止される。他の態様では、ケースアセンブリ400に挿入されている場合のコントローラアセンブリ250の方向を、電気リード線230がケースアセンブリ400の底部ではなく側面から出るように構成することができる。さらに、ジッパーが電気リード線に到達すると電気リード線230を損傷しかねないので、到達する前に止まるように、ジッパー止め具をケースアセンブリ400に組み込んでもよい。
【0053】
統合バッグ
医療装置付属品保持具システム10は、例えば、ラップトップコンピュータのように、患者の肩に掛けて運ばれるように構成することができる。例えば、図14は、使用者によって装着された医療装置付属品保持具の他の態様の斜視図である。図15は、図14の医療装置付属品保持具の開かれた構成の上面図を表している。図14の保持具システム10は、ラップトップ式のケースアセンブリ500を備える。ケースアセンブリ500は、例えば、使用者の肩の周りに装着されてケースアセンブリ500を支持し得るショルダーストラップ510を備え得る。当該ショルダーストラップ510は、ケースアセンブリ500およびその中に収容された任意のVAD付属品(例えば、バッテリー350,コントローラ装置250など)の重量がフックによって支持されるように、フックに掛けることもでき、それによって、使用者の移動性を増加させる。この方法において、保持具システム10の使用者は、埋め込まれたVADの通常の操作に必要な付属品を接続したまま、一層の移動性を得ることができる。ケースアセンブリ540は、任意で使用者によって装着され得るウエストベルト540を備え得る。当該ウエストベルト540は、使用者の腰の大部分の周りに巻き付けることができ、例えば、スナップ式コネクターを使用して、ケースアセンブリ500の一部(例えば、背面)に連結される。ウエストベルト540は、任意で、ケースアセンブリ500の固定性および安定性を増加させるために使用者によって装着され得る。例えば、ウエストベルト540は、当該ウエストベルトを使用しなければケースアセンブリが制御できずに使用者から離れてしまうであろう活動の際に、ケースアセンブリ500を使用者の横に維持することができる。使用者がさらなる移動性を所望する活動の際には、任意のウエストストラップ540を、ケースアセンブリ500から外すことができる。バッテリー350には、ケースアセンブリ500を図15に示されているように完全に開かれた構成に移行させることなく、ケースアセンブリ500の内側に位置したままでアクセスすることができる。例えば、ケースアセンブリ500は、ジッパーアセンブリ524を使用して閉じることができる開口部522を有する上側フラップ520を備え得る。ジッパーアセンブリが、図14のように配置されている場合、使用者は、ケースアセンブリ500の内側に配置されたバッテリー350にアクセスすることができる。この方法において、使用者は、ケースアセンブリ500を完全に開く必要なしに、1つ以上のバッテリー350を取り外して、それらを他の医療装置付属品から接続解除して交換することができる。
【0054】
上記において説明された、図12および図13のシャワーバッグの態様と同様に、図14および図15のケースアセンブリ500は、コントローラ装置250をケースアセンブリ500から取り外す必要なしに、埋め込まれた医療装置の作動をコントローラ装置250によって監視および制御することができるようなフィーチャを有する上側フラップ520を備え得る。例えば、上側フラップ520は、使用者によるコントローラ装置250の表示装置の監視を可能にするシースルー部分526を備え得る。他の例において、当該シースルー部分526は、当該コントローラ装置250をケースアセンブリ500から取り外す必要なしに、使用者がコントローラ装置250の入力装置(例えば、ボタン、タッチセンサ画面、メンブレン式キーボードなど)を操作することができるような柔軟な材料を備え得る。いくつかの態様において、通常、使用者がケースアセンブリ500の収容物を隠すことは、好都合であり得る。例えば、使用者は、埋め込み式の医療装置を使用していることを他人に知られたくないかもしれない。公共の場所で、例えば、通りすがりの人が、コントローラ装置250の入力装置の近くで偶然にケースアセンブリ500に接触した場合に生じ得るような、偶然の起動からコントローラ装置250を保護することも、好都合であり得る。そのため、ケースアセンブリ500は、通常の使用の際にシースルー部分526を隠すように構成された半剛体のフラップ530を備え得る。フラップ530がシースルー部分526を覆うように掛けられている場合、ケースアセンブリ500の収容物(例えば、コントローラ装置250)は、視界から隠され得る。フラップ530が幾分硬い場合の態様では、不注意によって引き起こされるコントローラ装置250の操作が減少し得る。使用者は、図14に表されているように、フラップ530を持ち上げることにより、コントローラ装置250を見ることができる。
【0055】
ケースアセンブリ500は、電気リード線230をケースアセンブリ500の内側から当該ケースアセンブリ500の外側へと通すことを可能にするフィーチャを備え得る。例えば、ケースアセンブリ500は、2つのジッパー506を具備するジッパーアセンブリ505を備え得る。図14に表された構成の場合、2つのジッパー506は、対応する2つの保護フラップ502のいずれかの側へと閉じることができる。例えば保護フラップ502やジッパーアセンブリ505における止め具などのフィーチャは、使用者が、ケースアセンブリ500を閉じて固定することを可能にし、電気リード線230を通すことができる開口部を維持し、電気リード線230をジッパー506による損傷から保護し得る。
【0056】
図14および図15に示されているようなケースアセンブリ500は、2つのバッテリー350および1つのコントローラ装置250を、実質的に平面的な配置でしっかりと保持することができ、それによって、ケースアセンブリ500の高さを最小にすることができる。平面的な配置の場合、使用者は、ケースアセンブリ500内に収容された個々のアイテムに対し、ケースアセンブリ500の他の収容物を妨げることなくアクセスすることができる。例えば、ケースアセンブリ500が、その上面504(図14を参照のこと)が上を向くように表面上に配置されている場合、ケースアセンブリ500が図14に示されている閉じられた構成から図15に示されている開かれた構成へと移行し、ケースアセンブリ500の内容物が使用者に対してアクセス可能となるように、上側フラップ520を開くことができる。使用者が、バッテリー350のうちの1つを取り外すことを所望する場合(例えば、バッテリー350を完全に充電されたバッテリー350と交換するために)、使用者は、他のバッテリー350、コントローラ装置250、あるいは関連する電力リード線および電気リード線230および235を妨げることなく、取り外すことができる。このように、ケースアセンブリ500の収容物の取り外しおよび交換が容易となる。他の態様において、ケースアセンブリ500はさらなるバッテリーを保持することができる。
【0057】
代替的な態様
いくつかの態様において、医療装置付属品保持具システム10は、埋め込まれた医療装置、例えば補助人工心臓などに関連する付属品を収容するために、上記において説明されていない構成を取ることができる。例えば、システム10は、2つのバッテリー350を収容することができるバッテリーアセンブリ(図示されず)を備え得る。別の例において、モジュール式システム10は、コントローラ装置250および2つのバッテリー350を収容することができかつモジュール式ベルト100に連結することができるケースアセンブリ(図示されず)を備え得る。当該モジュール式ベルトアセンブリは、任意のストラップ、例えばショルダーストラップなどを備え得、これらは、使用者の肩に掛けることができ、かつシステム10および関連する付属品の重量の少なくとも一部を支持し得る。いくつかの態様では、コントローラアセンブリ200およびバッテリーアセンブリ300のうちの1つ以上を、ショルダーストラップまたはネックストラップ110に連結することができる。いくつかの態様において、モジュール式ベルト100、ホルスターベスト150、ネックストラップ110、ショルダーストラップなどは、使用者がシステム10の構成要素を容易に取り外し再連結することを可能にする、クイック接続フィーチャを備え得る。
【0058】
代替的な態様において、医療装置付属品保持具システム10は、埋め込まれた医療装置が本明細書において具体的に説明された心室補助装置とは異なる場合にも使用することができる。医療装置付属品保持具システム10は、経皮リード線を具備しない埋め込まれた血液ポンプと共に使用することができる。例えば、埋め込まれたポンプは、外部コントローラとの無線接続を使用することができ、経皮的送電により電力を受けることができる。外部コイルから内部コイルへの電力の伝送が実質的に遮られないように維持するために、外部コイルは、使用者の皮膚の近くに維持され得る。送電の効率を維持するために、外部コイルは、付属品保持具システム10によって、内部コイルに極めて近い、使用者の皮膚に隣接する特定の位置に維持され得る。医療装置付属品保持具システム10は、さらなる経皮リード線を備える埋め込まれた血液ポンプと共に使用することができる。例えば、医療装置付属品保持具システム10は、電気的および空圧式経皮リード線の両方を備える埋め込まれた空圧式血液ポンプと共に使用することができる。さらに、当該医療装置付属品保持具システム10は、他の埋め込み式ポンプおよび装置、例えば、治療薬を送達するインシュリンポンプ、主要な管理薬(management drug)を送達するポンプ、刺激装置などと共に使用することができる。
【0059】
本発明の多くの態様について説明してきた。しかしながら、様々な改変が発明の趣旨および範囲から逸脱することなく行われ得ることは理解されるであろう。したがって、他の態様は、添付の特許請求の範囲内である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一バッテリーの少なくとも一部を内包する第一バッテリーポーチと、
胴体の周りに装着される衣料品(garment)であって、少なくとも該第一バッテリーポーチの調節可能な取り付け、および医療装置に電気的に接続されている医療装置コントローラの調節可能な取り付けを可能にするように適合された複数の付属品接続フィーチャを含む衣料品と
を備える、医療装置付属品を持ち運ぶための保持具システム。
【請求項2】
第一バッテリーポーチが、使用者が衣料品への該第一バッテリーポーチの取り付け位置を調節できるように、複数の付属品接続フィーチャに取り付けられるように適合され、かつ
該複数の付属品接続フィーチャも、それぞれ、該複数の付属品接続フィーチャへのコントローラの調節可能な取り付けを可能にするように適合されている、
請求項1記載の保持具システム。
【請求項3】
第一バッテリーポーチに回転可能に取り付けられ、かつ付属品接続フィーチャの少なくとも一部に嵌合するように適合されたおおむねU字型の第一クリップであって、該第一バッテリーポーチが衣料品に対して回転することを許容する、第一クリップ
をさらに備える、請求項1記載の保持具システム。
【請求項4】
付属品接続フィーチャが、少なくとも2つのポケットを備える、請求項1記載の保持具システム。
【請求項5】
少なくとも2つのポケットのそれぞれが、衣料品への、クリップを有するバッテリーポーチまたはコントローラの取り外し可能な取り付けを可能にするためのクリップを受け入れるように適合されている、請求項4記載の保持具システム。
【請求項6】
第二バッテリーの少なくとも一部を内包するための第二バッテリーポーチであって、少なくとも2つのポケットのそれぞれの中に少なくとも部分的に受け入れられるように適合されたおおむねU字型の回転可能なクリップを有する第二バッテリーポーチ
をさらに備える、請求項4記載の保持具システム。
【請求項7】
衣料品が、少なくとも4つの付属品接続フィーチャを備える、請求項1記載の保持具システム。
【請求項8】
第二バッテリーの少なくとも一部を内包するための第二バッテリーポーチ
をさらに備える保持具システムであって、
複数の付属品接続フィーチャのそれぞれが、使用者が胴体に対して該第二バッテリーポーチの配置を調節することができるように、該第二バッテリーポーチの取り付けを可能にするように適合されている、請求項2記載の保持具システム。
【請求項9】
第一バッテリーポーチを衣料品に連結するように適合された第一調節ストラップと、
コントローラを該衣料品に連結するように適合された第二調節ストラップと、
第二バッテリーポーチを該衣料品に連結するように適合された第三調節ストラップと
をさらに備える、請求項1記載の保持具システム。
【請求項10】
医療装置が、埋め込まれた医療装置である、請求項1記載の保持具システム。
【請求項11】
医療装置コントローラの少なくとも一部を内包するためのコントローラポーチをさらに備える、請求項1記載の保持具システム。
【請求項12】
胴体の周りに装着される衣料品と、
第一バッテリーの少なくとも一部を内包するための第一バッテリーポーチと、
該第一バッテリーポーチに回転可能に取り付けられ、かつ該衣料品の一部に嵌合するように適合されたおおむねU字型の第一クリップであって、該第一バッテリーポーチが該衣料品に対して回転することを許容する第一クリップと
を備える、医療装置のバッテリーを持ち運ぶための保持具システム。
【請求項13】
第二バッテリーの少なくとも一部を内包するための第二バッテリーポーチと
該第二バッテリーポーチに回転可能に取り付けられ、かつ衣料品の一部に嵌合するように適合されたおおむねU字型の第二クリップであって、該第二バッテリーポーチが該衣料品に対して回転することを許容する第二クリップと
をさらに備える、請求項12記載の保持具システム。
【請求項14】
衣料品が、第一バッテリーポーチまたは第二バッテリーポーチの調節可能な取り付けを可能にするようにそれぞれ適合された複数の付属品接続フィーチャを含む保持具システムであって、該衣料品が、保持具システムのバッテリーポーチの数の少なくとも2倍の数の付属品接続フィーチャを備える、請求項12記載の保持具システム。
【請求項15】
少なくとも1つのバッテリーおよび医療装置コントローラを内包するためのポーチと、
該ポーチを支持するために該ポーチに取り外し可能に連結されるストラップと
を備える、医療装置付属品を持ち運ぶための保持具システムであって、
該ポーチが、該医療装置コントローラに対して固定位置に該少なくとも1つのバッテリーを保持するように構成され、かつ
該ポーチが、内包された医療装置コントローラと、埋め込まれた医療装置との電気的接続を維持するために、内包された医療装置コントローラに接続されたワイヤを通すことができる開口部を備える、
保持具システム。
【請求項16】
ポーチが、内包されたバッテリーおよび内包された医療装置コントローラを、実質的に平面的な配置で保持するように適合されている、請求項15記載の保持具システム。
【請求項17】
ポーチが、少なくとも第二バッテリーを内包するように適合され、かつ内包された医療装置コントローラおよび少なくとも2つの内包されたバッテリーを、実質的に平面的な配置で保持するように適合されている、請求項15記載の保持具システム。
【請求項18】
ポーチが、防水性または耐水性である、請求項15記載の保持具。
【請求項19】
ポーチの少なくとも一部が、該ポーチを通して医療装置コントローラが見えるように透明または半透明であり、該ポーチの該半透明部分が、データを入力するために該ポーチを通して使用者が医療装置コントローラを操作できるように適合されている、請求項15記載の保持具。
【請求項20】
内包された任意の医療装置コントローラを隠すために、ポーチの透明または半透明部分を隠すように適合されたフラップをさらに備える、請求項19記載の保持具。
【請求項1】
第一バッテリーの少なくとも一部を内包する第一バッテリーポーチと、
胴体の周りに装着される衣料品(garment)であって、少なくとも該第一バッテリーポーチの調節可能な取り付け、および医療装置に電気的に接続されている医療装置コントローラの調節可能な取り付けを可能にするように適合された複数の付属品接続フィーチャを含む衣料品と
を備える、医療装置付属品を持ち運ぶための保持具システム。
【請求項2】
第一バッテリーポーチが、使用者が衣料品への該第一バッテリーポーチの取り付け位置を調節できるように、複数の付属品接続フィーチャに取り付けられるように適合され、かつ
該複数の付属品接続フィーチャも、それぞれ、該複数の付属品接続フィーチャへのコントローラの調節可能な取り付けを可能にするように適合されている、
請求項1記載の保持具システム。
【請求項3】
第一バッテリーポーチに回転可能に取り付けられ、かつ付属品接続フィーチャの少なくとも一部に嵌合するように適合されたおおむねU字型の第一クリップであって、該第一バッテリーポーチが衣料品に対して回転することを許容する、第一クリップ
をさらに備える、請求項1記載の保持具システム。
【請求項4】
付属品接続フィーチャが、少なくとも2つのポケットを備える、請求項1記載の保持具システム。
【請求項5】
少なくとも2つのポケットのそれぞれが、衣料品への、クリップを有するバッテリーポーチまたはコントローラの取り外し可能な取り付けを可能にするためのクリップを受け入れるように適合されている、請求項4記載の保持具システム。
【請求項6】
第二バッテリーの少なくとも一部を内包するための第二バッテリーポーチであって、少なくとも2つのポケットのそれぞれの中に少なくとも部分的に受け入れられるように適合されたおおむねU字型の回転可能なクリップを有する第二バッテリーポーチ
をさらに備える、請求項4記載の保持具システム。
【請求項7】
衣料品が、少なくとも4つの付属品接続フィーチャを備える、請求項1記載の保持具システム。
【請求項8】
第二バッテリーの少なくとも一部を内包するための第二バッテリーポーチ
をさらに備える保持具システムであって、
複数の付属品接続フィーチャのそれぞれが、使用者が胴体に対して該第二バッテリーポーチの配置を調節することができるように、該第二バッテリーポーチの取り付けを可能にするように適合されている、請求項2記載の保持具システム。
【請求項9】
第一バッテリーポーチを衣料品に連結するように適合された第一調節ストラップと、
コントローラを該衣料品に連結するように適合された第二調節ストラップと、
第二バッテリーポーチを該衣料品に連結するように適合された第三調節ストラップと
をさらに備える、請求項1記載の保持具システム。
【請求項10】
医療装置が、埋め込まれた医療装置である、請求項1記載の保持具システム。
【請求項11】
医療装置コントローラの少なくとも一部を内包するためのコントローラポーチをさらに備える、請求項1記載の保持具システム。
【請求項12】
胴体の周りに装着される衣料品と、
第一バッテリーの少なくとも一部を内包するための第一バッテリーポーチと、
該第一バッテリーポーチに回転可能に取り付けられ、かつ該衣料品の一部に嵌合するように適合されたおおむねU字型の第一クリップであって、該第一バッテリーポーチが該衣料品に対して回転することを許容する第一クリップと
を備える、医療装置のバッテリーを持ち運ぶための保持具システム。
【請求項13】
第二バッテリーの少なくとも一部を内包するための第二バッテリーポーチと
該第二バッテリーポーチに回転可能に取り付けられ、かつ衣料品の一部に嵌合するように適合されたおおむねU字型の第二クリップであって、該第二バッテリーポーチが該衣料品に対して回転することを許容する第二クリップと
をさらに備える、請求項12記載の保持具システム。
【請求項14】
衣料品が、第一バッテリーポーチまたは第二バッテリーポーチの調節可能な取り付けを可能にするようにそれぞれ適合された複数の付属品接続フィーチャを含む保持具システムであって、該衣料品が、保持具システムのバッテリーポーチの数の少なくとも2倍の数の付属品接続フィーチャを備える、請求項12記載の保持具システム。
【請求項15】
少なくとも1つのバッテリーおよび医療装置コントローラを内包するためのポーチと、
該ポーチを支持するために該ポーチに取り外し可能に連結されるストラップと
を備える、医療装置付属品を持ち運ぶための保持具システムであって、
該ポーチが、該医療装置コントローラに対して固定位置に該少なくとも1つのバッテリーを保持するように構成され、かつ
該ポーチが、内包された医療装置コントローラと、埋め込まれた医療装置との電気的接続を維持するために、内包された医療装置コントローラに接続されたワイヤを通すことができる開口部を備える、
保持具システム。
【請求項16】
ポーチが、内包されたバッテリーおよび内包された医療装置コントローラを、実質的に平面的な配置で保持するように適合されている、請求項15記載の保持具システム。
【請求項17】
ポーチが、少なくとも第二バッテリーを内包するように適合され、かつ内包された医療装置コントローラおよび少なくとも2つの内包されたバッテリーを、実質的に平面的な配置で保持するように適合されている、請求項15記載の保持具システム。
【請求項18】
ポーチが、防水性または耐水性である、請求項15記載の保持具。
【請求項19】
ポーチの少なくとも一部が、該ポーチを通して医療装置コントローラが見えるように透明または半透明であり、該ポーチの該半透明部分が、データを入力するために該ポーチを通して使用者が医療装置コントローラを操作できるように適合されている、請求項15記載の保持具。
【請求項20】
内包された任意の医療装置コントローラを隠すために、ポーチの透明または半透明部分を隠すように適合されたフラップをさらに備える、請求項19記載の保持具。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2012−509109(P2012−509109A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−536603(P2011−536603)
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【国際出願番号】PCT/US2009/064835
【国際公開番号】WO2010/059641
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(502114526)ソラテク コーポレーション (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【国際出願番号】PCT/US2009/064835
【国際公開番号】WO2010/059641
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(502114526)ソラテク コーポレーション (3)
【Fターム(参考)】
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