説明

医薬品アプリケータ装置

医薬品を体腔内に挿入するための装置であって、バレル部材およびプランジャを有する注入器を備え、プランジャはバレル部材と可動に相互作用する端部を有し、端部は医薬品をその中に着座させることができるように構成された座部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、体腔内に医薬品を挿入するための装置に関する。特定の実施形態では、座薬挿入器、および指で挿入する必要を回避して座薬を体腔内に挿入する方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
医薬品は、たとえば、吸入、経口摂取、経皮吸収、および体腔内への挿入など様々な方法で患者に投与される。体腔への投与は、(たとえば患者の身体状態により)経口、筋肉内、または鼻腔内など他の経路による投与が適切でない、または最適でない場合(たとえばこうした代替経路による薬物の薬物動態プロファイルが治療に望ましくない場合)に必要とされる。
【0003】
医薬品の直腸および膣など幾つかの体腔内への投与は、一部の患者および介護者にとって難しく不快な場合がある。体腔内投与では、投与者が自分の手をくまなく洗浄し、または滅菌手袋を使用しなければならない。医薬品の体腔内への投与では、投与者が挿入時に体腔の1つまたは複数の壁を引っかいたり傷つけたりしないように細心の注意を払う必要もあり、また投与者が医薬品を体腔内の適切な深さに挿入するように注意しなければならない。こうした投与の心理的負担から薬物治療方法が遵守されない恐れがある。
【0004】
医薬品(特に座薬に製剤された医薬品)を直腸、膣、耳、鼻腔、および口を含む体腔内に投与するための様々なタイプの装置が提案されてきた(たとえば、米国特許第2,754,822号、第3,667,465号、第3,934,584号、第4,361,150号、第5,201,779号、第5,404,870号、第5,860,946号、および米国特許出願第2003/0233078号明細書を参照)。医薬品を体腔内に投与するためのアプリケータにはチャネルおよびプランジャが組み込まれることが多く、プランジャはチャネル内で入れ子式に(telescopingly)摺動可能であり、チャネルを通して薬物を体腔内に前進させるようになされている。こうした装置は、通常、患者および/または介護者が座薬形などの薬物を正確、安全かつ衛生的に挿入することができ、同時に挿入の不快さが最小限に抑えられるように設計される。挿入の確実性も向上される。
【0005】
医薬品、特に座薬形の医薬品を体腔内に投与するために提案された幾つかの装置には設計上の欠陥がある。たとえば、一部のアプリケータは不慣れな使用者に対応していないため、アプリケータが体腔内に過剰に深く(たとえば括約筋を通り過ぎて)位置付けられてしまい、挿入が不快なものになり、体腔に外傷が与えられる危険性がある。他のアプリケータでは、(たとえば肛門管の周囲の臀部の大きさなど)体腔の周囲の肉の厚さが様々であるように体腔のサイズおよび形状も様々であることが考慮されておらず、アプリケータの挿入レベルを快適な挿入深さに調整することができない。他のアプリケータ、たとえば幾つかのばね付勢式アプリケータは、アプリケータ内の薬物に過剰な力を加えてしまい、薬物がアプリケータから押し出されたときに組織に激しい力が加えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
1つまたは複数のこうした欠点を克服するように設計された幾つかの提案されたアプリケータは、構成要素および設計が複雑であり、複雑な組立ておよび使用方法が必要とされる。そのため、座薬の完全性の維持、およびユーザが装置を正確に操作する能力に悪影響が与えられることが懸念される。装置の遠位端ではなく実際の座薬によって挿入が誘導される場合、たとえば早期溶解、破砕、不純物混和、または完全性の低下によって座薬が傷む恐れがある。座薬が傷むと患者に予想外の投与がなされる恐れがある。幾つかの提案されたアプリケータではさらに、アプリケータの遠位先端部を越えて延在するプランジャテーブルが示唆されているが、それによって挿入および除去中に粘膜が損傷される可能性がある。さらに、幾つかの提案されたアプリケータの設計では、アプリケータが体腔内の誤った位置に配置される可能性があり、医薬品の放出が妨げられ、または誤った方向に向けられる恐れがある。最後に、一部のアプリケータの設計では、分泌物への望ましくない露出から保護されておらず、再使用には徹底的な洗浄が必要とされることがある。
【0007】
こうしたアプリケータの問題を考慮すると、安全性の懸念を最小限に抑えて、医薬品を体腔内、特に直腸内に簡単に有効に投与することができるアプリケータが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書で開示した実施形態では、体腔内に医薬品を送達するアプリケータが開示される。このアプリケータは、貫通空隙を画定するアプリケータ本体であって、貫通空隙が画定された軸について実質的に対称であり、アプリケータ本体が第1の開放端部分および第2の開放端部分を有し、第2の開放端部分が前方に向かって集中する2つ以上の弾性花弁を備え、第1の開放端部分が画定された貫通空隙の軸から外側に離れるように延びるフランジ部分を備えるアプリケータ本体と、第1のプランジャ端部、第2のプランジャ端部、および第1のプランジャ端部と第2のプランジャ端部の間の中間の細長い部分を有するプランジャであって、プランジャの第1のプランジャ端部がアプリケータ本体の貫通空隙内にぴったりと嵌合するが、プランジャがアプリケータ本体の第1の開放端部分と第2の開放端部分の間で貫通空隙内を移動することができるように形付けられ、第1のプランジャ端部が医薬品が挿入されるように構成された全般的に中央の凹部を有する水平のテーブルをさらに画定し、第2の端部がプランジャの第1の端部が貫通空隙内に位置付けられたときにプランジャを貫通空隙の軸に沿って移動させるための力を加えることができる十分な面積のベース部分を備える、プランジャを備える。プランジャの第2のプランジャ端部を貫通空隙内に嵌合しないように寸法設定することができる。アプリケータ本体の第2の開放端部分を体腔内に挿入可能に構成することができる。任意選択で、装置はさらに、アプリケータ本体の体腔内への所定の適した挿入深さのためのアプリケータ本体上の1つまたは複数の境界(demarcation)、貫通空隙内に延びる1つまたは複数の停止部であって、プランジャの第1の端部の貫通空隙に沿った移動を動作可能に制限する1つまたは複数の停止部、アプリケータ本体の第1の開放端部分に向かって先細りになる貫通空隙、少なくとも部分的に潤滑剤を含む貫通空隙の表面に沿ったコーティング、アプリケータ本体の湾曲したフランジ部分であって、アプリケータ本体の第1の開放端部分に向かって湾曲するように構成することができるフランジ部分、および指掛け部を含むアプリケータ本体のフランジ部分を備えることができる。指掛け部にテクスチャを付けて、その上に置かれる指との相互作用をさらに制御できるようにすることができる。
【0009】
他の実施形態では、座薬が先端および後端を有し、アプリケータが下端および上端を有するバレル構成要素およびバレル内の可動プランジャ構成要素によって画定され、プランジャがバレル内にぴったりと嵌合するように構成された第1の端部、および第2の端部を備え、第1の端部が縁部によって画定されたテーブルを備えるアプリケータであって、可動プランジャの第1の端部が縁部によって画定されたテーブルを画定し、テーブルがテーブルの中心軸について全般的に同心の座部を有し、同心の座部がテーブルの縁部から凹み座薬の後端をしっかりと保持するように構成されることを特徴とする、座薬の直腸挿入用のアプリケータが開示される。プランジャの第2の端部は、バレル構成要素のシャフト内に嵌合することができないサイズおよび形状でもよい。任意選択で、上記のように、アプリケータはアプリケータ本体の体腔内への所定の適した挿入深さのための境界をアプリケータ上に含むことができ、アプリケータのバレルをアプリケータ本体の一端、好ましくは上端に向かって先細りにすることができ、アプリケータのバレルはバレルの下端に湾曲したフランジ部分を有することができ、アプリケータ本体のフランジ部分は指掛け部を含むことができる。
【0010】
他の実施形態では、第1の端部および第2の端部を有する座薬を体腔内に配置する装置であって、第1の開放端から第2の開放端まで延びるシャフトを有するアプリケータ本体であって、前記シャフトが前記アプリケータ本体の壁によって画定されるアプリケータ本体と、アプリケータ本体に可動に固定されたプランジャであって、アプリケータ本体のシャフトの第1の開放端内にぴったりかつ/またはシールして嵌合するサイズおよび形状の第1の端部および第2の端部を備えるプランジャとを備え、プランジャの第1の端部が縁部によって画定されたテーブルを備え、テーブルがテーブルを画定する縁部から凹んだ座部部分を有し、座部部分が座薬の第1または第2の端部の少なくとも一部を保持するように寸法設定される装置が開示される。座部部分をさらに、プランジャがアプリケータ本体内に位置付けられた場合に、座薬がアプリケータ本体の壁に接触しないように構成することができる。座薬が壁に接触しないように医薬品を着座させることができるように座部が構成された場合、装置内での医薬品の損失が最小限に抑えられる。プランジャの第2の端部は、アプリケータ本体のシャフトの第1の開放端内に嵌合することができないサイズおよび形状でもよい。アプリケータ本体の第2の開放端は1つまたは複数の花弁を備えることができ、体腔内に挿入されるように構成することができる。アプリケータ本体の第1の開放端を体腔内に挿入不可能に構成することができる。任意選択で、上記のように、装置は、アプリケータ本体の体腔内への所定の適切な挿入深さのためのアプリケータ本体上の境界を含むことができ、アプリケータ本体のシャフトをアプリケータ本体の一端に、好ましくは体腔内に挿入されるように設計された端部に向かって細くすることができ、アプリケータ本体は、アプリケータ本体の第1の開放端に湾曲したフランジ部分を有することができ、アプリケータ本体のフランジ部分は指掛け部を含むことができる。
【0011】
他の実施形態では、医薬品または装置を体腔内に送達する装置であって、近位開口を含む近位端および遠位開口を含む遠位端を有するバレル構成要素であって、バレル構成要素の遠位端がそこから全般的に軸方向に延びる複数の花弁を有し、バレル構成要素が軸方向に対して実質的に平行な方向にバレル構成要素の長さだけ延び開口と連通しているバレル構成要素の周囲壁によって画定される貫通路をさらに有するバレル構成要素と、バレル構成要素の長さと実質的に一致する長さのプランジャ構成要素であって、プランジャ構成要素がバレル構成要素の貫通路の少なくとも一部に入れ子関係に挿入可能な第1の端部、および第2の端部を有し、第1の端部は、医薬品または装置のベース部分を保持して、座部内に位置付けられた医薬品または装置がバレル構成要素を通る進路上でバレル構成要素の周囲壁に与える衝撃を最小限に抑えて、花弁に衝撃を与えるように構成された同心の座部部分を有するテーブルを備えるプランジャ構成要素とを備える装置が開示される。プランジャの第2の端部を貫通路内に挿入不可能なサイズおよび形状に構成することができる。任意選択で、上記のように、限定的ではないが、バレル構成要素の体腔内への所定の適切な挿入深さのためのバレル構成要素上の境界が含まれ、バレル構成要素はバレル構成要素の近位端に湾曲したフランジ部分を有する。
【0012】
本発明の他の態様では、体腔内に医薬品を送達するアプリケータであって、貫通空隙を画定するアプリケータ本体であって、貫通空隙が画定された軸について実質的に対称であり、アプリケータ本体が第1の開放端部分および第2の開放端部分を有し、第1および第2の開放端部分が貫通空隙と連通しており、第2の開放端部分が前方に向かって集中する2つ以上の弾性花弁を備え、第1の開放端部分が画定された貫通空隙の軸から外側に離れるように延びるフランジ部分を備えるアプリケータ本体と、第1のプランジャ端部、第2のプランジャ端部、および第1のプランジャ端部と第2のプランジャ端部を連結する中間の細長い部分を有するプランジャであって、プランジャの第1のプランジャ端部がアプリケータ本体の貫通空隙内にぴったりと嵌合するが、プランジャがアプリケータ本体の第1の開放端部分と第2の開放端部分の間で貫通空隙内を移動することができるように形付けられ、第1のプランジャ端部が医薬品が挿入されるように構成された全般的に中央の凹部を有する水平のテーブルをさらに画定し、第2のプランジャ端部が、第1のプランジャ端部が貫通空隙内に位置付けられた場合に、プランジャを貫通空隙の軸に沿ってアプリケータ本体の第2の開放端部分に向けて移動させるように力を加えることができる十分な面積のベース部分を備えるプランジャとを備えるアプリケータが開示される。第2のプランジャ端部を貫通空隙内に嵌合することができないように寸法設定することができる。好ましくは、アプリケータ本体の第2の開放端部分は特定の体腔内に挿入可能に構成される。任意選択で、アプリケータはさらに以下の1つまたは複数を含むことができる。アプリケータ本体の体腔内への所定の適切な挿入深さを示すアプリケータ本体の外面上の1つまたは複数の境界、第1のプランジャ端部の貫通空隙に沿ったアプリケータ本体の第2の開放端部分に向かう移動を動作可能に制限する働きをする貫通空隙内に延びる1つまたは複数の停止部、貫通空隙の径をアプリケータ本体の第2の開放端部分に向かって小さくして第1のプランジャ端部の貫通空隙に沿ったアプリケータ本体の第2の開放端部分に向かう移動を動作可能に制限する働きをさせること、少なくとも部分的に潤滑剤を含む貫通空隙を画定する内部壁の表面に沿ったコーティング、アプリケータ本体の第1の開放端部分に向かって内向きに湾曲されるように構成されたアプリケータ本体のフランジ部分、およびアプリケータ本体のフランジ部分上の1つまたは複数の指またはフィンガ掛け部である。指掛け部にテクスチャを付けて、その上に置かれる指とのより制御された相互作用を可能にすることができる。
【0013】
他の実施形態では、座薬の直腸挿入用のアプリケータであって、座薬が先端および後端を有し、アプリケータが開放下端および開放上端を有するバレル構成要素によって画定され、開放下端および開放上端がバレル構成要素内に画定された内部空間と連通しており、可動プランジャ構成要素がバレル構成要素の内部空間内に配置され、プランジャ構成要素はバレル構成要素の開放下端内およびバレル構成要素の内部空間内にぴったりと嵌合するように構成された第1のプランジャ端部、および第2のプランジャ端部を備え、第1のプランジャ端部は縁部によって画定されたテーブルを備え、テーブルはテーブルの中心に全般的に同心の座部を有し、同心の座部はテーブルの縁部から凹んで座薬の後端をしっかりと保持するように構成されるアプリケータが開示される。第2のプランジャ端部は、バレル構成要素の開放下端またはバレル構成要素の内部空間内に嵌合することができないサイズおよび形状でもよい。任意選択で、アプリケータはさらに以下の1つまたは複数を含むことができる。アプリケータの直腸内への1つまたは複数の所定の適した挿入深さを示すバレル構成要素の外面上の1つまたは複数の境界、プランジャ構成要素の内部空間の長さに沿ったバレル構成要素の開放上端に向かう移動の範囲を動作可能に制限する働きをする1つまたは複数の停止部、内部空間の径をバレル構成要素の開放上端に向かって小さくして、プランジャ構成要素の内部空間の長さに沿ったバレル構成要素の開放上端に向かう方向の移動範囲を動作可能に制限する働きをさせること、少なくとも部分的に潤滑剤を含む貫通空隙を画定する壁の内面に沿ったコーティング、バレル構成要素にバレル構成要素の開放下端に隣接するように取り付けられたフランジ部分であって、バレル構成要素の開放下端に向かって内向きに湾曲するように構成することができるフランジ部分、およびバレル構成要素のフランジ部分上の1つまたは複数の指またはフィンガ掛け部である。フランジ部分はさらに指掛け部を備えることができ、指掛け部にテクスチャを付けて、その上に置かれる指とのより制御された相互作用を可能にすることができる。
【0014】
他の実施形態では、第1の端部および第2の端部を有する座薬を体腔内に配置する装置であって、アプリケータ本体内で第1の開放端から第2の開放端まで延び、アプリケータ本体内の内側壁によって画定される中空シャフトを備えるアプリケータ本体と、アプリケータ本体に可動に固定することができるプランジャであって、アプリケータ本体のシャフトの第1の開放端内にぴったりとかつ/またはシールして嵌合し、中空シャフトの長さに沿って移動するサイズおよび形状の第1のプランジャ端部および第2のプランジャ端部を備えるプランジャとを含み、第1のプランジャ端部が縁部によって画定されたテーブルを備え、テーブルがテーブルを画定する縁部から凹んだ座部部分を有し、座部部分が座薬の第1または第2の端部の少なくとも一部を保持するように寸法設定される装置が開示される。座部部分および座薬をさらに、座薬が座部部分内に着座した状態で第1のプランジャ端部がアプリケータ本体の中空シャフト内に位置付けられた場合に、座薬が中空シャフトの壁に実質的に接触しないように構成することができる。座薬がアプリケータ本体の中空シャフトの壁に実質的に接触しないように座薬を着座させることができるように座部が構成された場合、座薬が中空シャフトの長さに沿って移動するときに座薬物質の損失が最小限に抑えられる。第2のプランジャ端部は、アプリケータ本体の第1の開放端部内またはアプリケータ本体の中空シャフト内に嵌合することができないサイズおよび形状でもよい。アプリケータ本体の第2の開放端は前方または遠位方向に集中する1つまたは複数の弾性花弁を備えることができ、体腔内に挿入されるように構成することができる。アプリケータ本体の第1の開放端を体腔内への挿入が阻止されるように構成することができる。任意選択で、装置はさらに以下の1つまたは複数を含むことができる。アプリケータ本体の体腔内への1つまたは複数の所定の適した挿入深さを示すアプリケータ本体の外面上の1つまたは複数の境界、第1のプランジャ端部の中空シャフトの長さに沿ったアプリケータ本体の第2の開放端に向かう方向の移動範囲を動作可能に制限する働きをする中空シャフト内に延びる1つまたは複数の停止部、中空シャフトの径をアプリケータ本体の第2の開放端部分に向かって小さくして第1のプランジャ端部の中空シャフトの長さに沿ったアプリケータ本体の第2の開放端に向かう方向の移動範囲を動作可能に制限する働きをさせること、少なくとも部分的に潤滑剤を含む中空シャフトを画定する内側壁の表面上のコーティング、アプリケータ本体の第1の開放端に向かって内向きに湾曲するように構成することができるアプリケータ本体のフランジ部分、およびアプリケータ本体のフランジ部分上の1つまたは複数の指またはフィンガ掛け部である。指掛け部にテクスチャを付けて、その上に置かれる指とのより制御された相互作用を可能にすることができる。
【0015】
他の実施形態では、医薬品または挿入可能な装置を体腔内に送達するアプリケータ装置であって、近位開口を含む近位端および遠位開口を含む遠位端を有するバレル構成要素であって、バレル構成要素の遠位端が遠位に全般的に軸方向に集中する2つ以上の花弁を有し、バレル構成要素が軸方向に実質的に平行にバレル構成要素の長さだけ延び近位および遠位の開口と連通しているバレル構成要素の内側周囲壁によってバレル構成要素内に画定される貫通路をさらに有するバレル構成要素と、バレル構成要素の長さと実質的に一致する長さのプランジャ構成要素であって、バレル構成要素の近位開口を通して挿入可能でありバレル構成要素の貫通路の少なくとも一部に入れ子関係に可動の第1のプランジャ端部、および第2の端部を有し、第1の端部は、医薬品または装置のベース部分を保持して、座部内に位置付けられた場合に医薬品または装置が遠位方向にバレル構成要素の貫通路を通る進路上でバレル構成要素の周囲壁に与える衝撃を最小限に抑えて花弁を通過するように構成された同心の座部部分を有するテーブルを備えるプランジャ構成要素とを備えるアプリケータ装置が開示される。第2のプランジャ端部をバレル構成要素の近位開口を通って貫通路内に通過することができないサイズおよび形状に構成することができる。任意選択で、アプリケータ装置はさらに以下の1つまたは複数を含むことができる。アプリケータ装置の体腔内への1つまたは複数の所定の適した挿入深さを示すバレル構成要素の外面上の1つまたは複数の境界、第1のプランジャ端部の貫通路の長さに沿った遠位開口に向かう方向の移動範囲を動作可能に制限する働きをする貫通路内に延びる1つまたは複数の停止部、貫通路の径を貫通路の長さに沿って遠位開口に向けて小さくして第1のプランジャ端部の遠位開口に向かう移動範囲を動作可能に制限する働きをさせること、少なくとも部分的に潤滑剤を含む貫通路を画定する内側壁の表面上のコーティング、バレル構成要素の近位端に向かって内向きに湾曲するように構成することができるバレル構成要素のフランジ部分、およびフランジ部分上の1つまたは複数の指またはフィンガ掛け部である。指掛け部にテクスチャを付けて、その上に置かれる指とのより制御された相互作用を可能にすることができる。
【0016】
他の実施形態では、座薬を体腔内に挿入する方法であって、先端および後端を有する座薬を得ること、上記のアプリケータまたは装置を得ること、座薬をアプリケータまたは装置内に適切に装填すること、アプリケータまたは装置を体腔内に挿入すること、および座薬をアプリケータまたは装置から押し出して、座薬が体腔内に挿入されるようにすることを含む方法が開示される。
【0017】
具体的には、本発明はさらに、医薬品を体腔に送達する装置に関する。この装置は、貫通空隙を画定するアプリケータ本体であって、前記貫通空隙が画定された貫通空隙の軸について実質的に対称であり、前記アプリケータ本体が第1の開放端部分および第2の開放端部分を有し、前記第1の開放端部分が画定された貫通空隙の軸から外側に離れるように延びるフランジ部分を備えるアプリケータ本体と、第1のプランジャ端部、第2のプランジャ端部、および第1のプランジャ端部と第2のプランジャ端部を連結する中間の細長い部分を有するプランジャであって、前記プランジャの前記第1のプランジャ端部が前記アプリケータ本体の前記貫通空隙内にぴったりと嵌合するが、前記プランジャが前記アプリケータ本体の前記第1の開放端部分と前記第2の開放端部分の間で貫通空隙内を移動することができるように形付けられ、前記第1のプランジャ端部が医薬品の挿入用に構成された全般的に中央の凹部を有する水平のテーブルをさらに画定し、前記第2のプランジャ端部が、プランジャの第1の端部が貫通空隙内に位置付けられたときに前記プランジャを前記貫通空隙の軸に沿って前記第2の開放端部分に向けて移動させるための力を加えることができるようにする十分な面積のベース部分を備えるプランジャとを備える。
【0018】
前記プランジャの第2のプランジャ端部を前記貫通空隙内に嵌合しないように寸法設定することができる。さらに、前記アプリケータ本体の第2の開放端部分を体腔内に挿入可能に構成することができる。装置はさらに、前記アプリケータ本体の前記体腔内への所定の適切な挿入深さを示す前記アプリケータ本体上の外部上の境界を含むことができる。また、装置はさらに、プランジャが前記第2の開放端部分に向かって移動するときに、前記プランジャの第1の端部の前記貫通空隙に沿った移動を停止する手段を含むことができる。一部の実施形態では、前記プランジャの移動を停止する方法は、貫通空隙の径を前記アプリケータ本体の前記第2の開放端部分に向けて小さくすることである。アプリケータはさらに、前記アプリケータ本体によって画定された前記貫通空隙内に延びる1つまたは複数の停止部を含むことができる。前記アプリケータ本体によって画定された前記貫通空隙を、貫通空隙を画定する表面に沿って少なくとも部分的に潤滑剤でコーティングすることができる。さらに、前記アプリケータ本体のフランジ部分は、前記アプリケータ本体の前記第1の開放端部分に向かって内向きに湾曲することができる。前記アプリケータ本体のフランジ部分は指掛け部を含むことができる。
【0019】
本発明はさらに、座薬を体腔内に挿入するためのアプリケータを具体的に開示する。前記座薬は先端および後端を有し、アプリケータは開放下端および開放上端を有するバレル構成要素、前記開放下端から前記開放上端まで延びるシャフト、および前記バレル構成要素内の可動プランジャ構成要素によって画定され、前記可動プランジャ構成要素は、前記バレル構成要素内にぴったりと嵌合するように構成された第1の端部、および第2の端部を備え、前記第1の端部は縁部によって画定されたテーブルを備え、前記可動プランジャ構成要素の前記第1の端部は前記テーブルの中心に全般的に同心の座部を有し、前記同心の座部は前記テーブルの前記縁部から凹んでおり、前記座薬の前記後端をしっかりと保持するように構成される。
【0020】
前記可動プランジャ構成要素の第2の端部は、前記バレル構成要素の前記シャフト内に嵌合することができないサイズおよび形状でもよい。アプリケータはさらに、前記アプリケータ本体の前記体腔内への所定の適切な挿入深さを示す前記アプリケータの外面上の境界を含むことができる。一部の実施形態では、バレルは前記アプリケータ本体の開放上端に向かって細くなる。バレル構成要素はその開放下端に湾曲したフランジ部分を有することができる。さらに、前記アプリケータ本体のフランジ部分は指掛け部を含むことができる。
【0021】
本発明は、第1の端部および第2の端部を有する座薬を体腔内に配置する装置も具体的に開示する。前記装置は、第1の開放端から第2の開放端まで延びるシャフトを有するアプリケータ本体であって、前記シャフトが前記アプリケータ本体の壁によって画定されるアプリケータ本体と、前記アプリケータ本体に固定された可動プランジャ構成要素であって、前記アプリケータ本体のシャフトの前記第1の開放端内にぴったりと嵌合するサイズおよび形状の第1の端部および前記アプリケータ本体のシャフト内に嵌合することができないサイズおよび形状の第2の端部を備えた可動プランジャ構成要素とを備え、前記可動プランジャ構成要素の第1の端部が縁部によって画定されたテーブルを備え、前記テーブルが前記テーブルを画定する前記縁部から凹んだ座部部分を有し、前記座部部分は、前記可動プランジャ構成要素が前記アプリケータ本体内に位置付けられた場合に、前記座薬が前記アプリケータ本体の前記壁に接触しないように、前記座薬の前記第1または第2の端部の少なくとも一部を保持するように寸法設定される。
【0022】
一部の実施形態では、前記プランジャの第2の端部は前記アプリケータ本体のシャフトの前記第1の開放端内に嵌合することができないサイズおよび形状である。また、前記アプリケータ本体の第2の開放端は1つまたは複数の花弁を備えることができる。前記アプリケータ本体の第2の開放端を体腔内に挿入されるように構成することができる。アプリケータ本体の第1の開放端を体腔内に挿入することができないように構成することができる。装置はさらに、前記アプリケータ本体の前記体腔内への所定の適切な挿入深さを示す前記アプリケータ本体の外面上の境界を含むことができる。一部の実施形態では、前記アプリケータ本体のシャフトは前記アプリケータ本体の前記第2の開放端に向かって細くなる。さらに、アプリケータ本体は、前記アプリケータ本体の前記第1の開放端に湾曲したフランジ部分を有することができる。前記アプリケータ本体のフランジ部分は指掛け部を含むことができる。
【0023】
さらに、本発明は具体的には医薬品または装置を体腔内に送達する装置に関する。前記装置は、近位開口を含む近位端および遠位開口を含む遠位端を有するバレル構成要素であって、バレル構成要素の前記遠位端が前方に全般的に軸方向に集中する複数の花弁を有し、バレル構成要素が軸方向に実質的に平行に前記バレル構成要素の長さだけ延び前記開口と連通している前記バレル構成要素の周囲壁によって画定される貫通路をさらに有するバレル構成要素と、前記バレル構成要素の長さと実質的に一致する長さのプランジャ構成要素であって、前記バレル構成要素の前記第1の開口を通って挿入可能であり、前記バレル構成要素の前記貫通路の少なくとも一部に入れ子関係に可動の第1の端部、および第2の端部を有し、前記第1の端部が、医薬品または装置のベース部分を保持して、前記座部内に位置付けられた医薬品または装置が前記バレル構成要素を通る遠位方向の進路上で前記バレル構成要素の周囲壁に与える衝撃を最小限に抑えて前記花弁を通過するように構成された同心の座部部分を有するテーブルを備えるプランジャ構成要素とを含む。
【0024】
前記プランジャの第2の端部は、貫通路内に挿入不可能なサイズおよび形状に構成される。装置はさらに、前記アプリケータ本体の前記体腔内への所定の適切な挿入深さを示す前記バレル部材の外面上の境界を含むことができる。また、バレル部材はその近位端に湾曲したフランジ部分を有することができる。
【0025】
本発明はさらに座薬を体腔内に挿入する方法を具体的に開示する。この方法は、先端および後端を有する座薬を得ること、下端と上端を有するバレル構成要素および前記バレル内の可動プランジャ構成要素によって画定されるアプリケータを得ることであって、前記可動プランジャが前記バレル内にぴったりと嵌合するように構成された第1の端部、および第2の端部を備え、前記第1の端部が縁部によって画定されたテーブルを備え、前記アプリケータは、前記可動プランジャの第1の端部が前記テーブルの中心軸について全般的に同心の座部を有し、前記同心の座部が前記テーブルの前記縁部から凹んでおり、前記座薬の前記後端をしっかりと保持するように構成されることを特徴とすること、前記座薬の前記後端を前記可動プランジャの前記同心の座部内に装填すること、前記プランジャのテーブルを前記アプリケータの前記バレル構成要素内に挿入すること、および前記座薬を前記バレル構成要素から前記バレル内の前記可動プランジャの移動によって押し出すことを含む。
【0026】
本発明は下端および上端を有するバレル構成要素およびバレル内の可動プランジャ構成要素によって画定される座薬アプリケータ装置を作成する方法も具体的に開示する。この方法では、可動プランジャは、バレル内にぴったりと嵌合するように構成された第1の端部、および第2の端部を備え、第1の端部は縁部によって画定されたテーブルを備え、アプリケータは、可動プランジャの第1の端部がテーブルの中心軸について全般的に同心の座部を有し、同心の座部が前記テーブルの縁部から凹んでおり、座薬の端部をしっかりと保持するように構成されることを特徴とし、前記方法は、座薬を得ること、および前記座薬を前記可動プランジャの前記第1の端部の前記同心の座部内に挿入することを含む。
【0027】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照し、本発明の実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の座薬アプリケータの実施形態の構成要素を示す等角正面図である。
【図2】本発明の組立てられた座薬アプリケータの実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本明細書に記載する実施形態では、装置を通して薬物を挿入し前進させて装置を取り囲む外部の中に入れるように構成された(一部の実施形態ではたとえばアプリケータ装置と呼ばれる)装置が開示される。この装置は、特に座薬形の医薬品の直腸、膣など体腔内への配置に使用されるのに適している。
【0030】
一実施形態では、バレル部材または構成要素、およびバレル部材内に延びるプランジャ部材または構成要素を含む座薬アプリケータが開示される。バレル部材は、単一または非単一構造を有することができる。バレル部材は通路を囲む環状壁を画定する。バレル部材を、体腔を取り囲む組織と一致するように構成された構造を有する近位セクション、体腔内に挿入されるように構成された遠位セクション、および近位セクションと遠位セクションの間の中間セクションによって画定することができる。バレル部材の近位セクションの断面はバレル部材の遠位セクションの断面よりも大きくてもよく、たとえば通路の中心線から離れるように延びるフランジ部分など手動力を加えることができる部分が設けられるように構成することができる。バレル部材の遠位セクションの断面をバレル部材の近位セクションの断面よりも大幅に小さくして、バレル部材の遠位セクションを体腔内に挿入しやすくすることができる。バレル部材の遠位セクションは花弁を含まなくてもよく、または通路を取り囲む材料の1つまたは複数の花弁を備えてもよい。中間セクションは、その外面上に挿入深さ表示部を含み、(たとえば年齢、身長、体重などを考慮して)特定の患者の特定の体腔内へのバレル部材の挿入に推奨される深さを示すことができる。中間セクションの径を近位セクションから遠位セクションに向けて先細りにすることができる。
【0031】
プランジャ部材は単一または非単一構成を有することができる。プランジャ部材を3つの主な部分、(たとえばプランジャの第1の端部にある)プランジャテーブル、(たとえばプランジャの第2の端部にある)プランジャベース、およびプランジャテーブルとプランジャベースの間に配置され、それらを連結するプランジャ中間セクションに区分することができる。プランジャベースは、1つまたは複数の指によってプランジャに簡単に力を加えることができるように構成された表面領域を備えることができる。プランジャテーブルは、バレル通路内にぴったりと嵌合し、その上に座部領域を有するように構成された表面を備えることができる。座部領域を、医薬品の少なくとも一部を包囲することによって医薬品を強固にまたはしっかりと保持するように構成することができる。医薬品は通常は座薬の形態である。座部は、限定的ではないが、凹部を有することができ、凹部はプランジャテーブル内の窪みまたは凹んだ領域でもよく、かつ/またはプランジャテーブルから上方に延びる壁によって画定された領域を備えることができる。プランジャ中間セクションは、第1のプランジャ端部でプランジャテーブルに、プランジャの第2の端部でプランジャベースに固定して取り付けられたシリンダまたは他の細長い中空または固体の部材など細長い部材を備えることができる。プランジャテーブルおよびプランジャベースのプランジャ中間セクションへの取り付けは、高分子溶融体、高分子接着剤、および/またはねじあるいはソケット構成など、任意の固定方法によるものでよい。別法として、3つの主な部分を有するプランジャ部材を単一の単体片として成形することもできる。
【0032】
バレル部材およびプランジャ部材は、限定的ではないが、射出成形など任意の数の成形過程を使用して、熱可塑性プラスチック、ポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体、変性ポリ塩化ビニル、熱可塑性ゴム化合物、ポリウレタンなどが含まれる適した材料から作成することができる。材料の物理的特性に与える影響を最小限に抑えた殺菌法で殺菌可能な材料を選択することができる。
【0033】
この装置で投与される医薬品は座薬でもよい。座薬は、体腔内への導入に適した様々なサイズおよび形状の固体に成形された医薬品を含むことができる。医薬品は、通常、たとえば、体温で溶融するココアバター、または粘液分泌物でゆっくり溶解するグリセロゼラチンあるいはPEGなど、医薬品が配置される体腔内で溶解または溶融する基剤に組み込まれる。座薬は、局所作用をもたらし、または全身性効果を与え、あるいは(たとえば下腸内容物排出を容易にするなど)機械的効果を与えるのに適した医薬品を使用して製造することができる。座薬基剤組成物は、医薬品放出の速度および範囲に重要な役割を果たすことができる。座薬は油脂性(脂肪)基剤、または水溶性あるいは混和性の基剤を含むことができる。油脂性基剤にはカカオ脂および合成トリグリセリド混合物が含まれ、それらは通常室温、約15℃から約25℃(59°Fから77°F)では固体であるが、約30℃から約35℃(86°Fから95°F)すなわち体温で溶融して無刺激、非刺激性油になる。油脂性基剤は、硬化植物油からなる合成トリグリセリドを含むこともできる。水溶性/水混和性基剤には、グリセロゼラチンまたはポリエチレングリコール(PEG)ポリマーを含有するものが含まれる。
【0034】
座薬を挿入すべき体腔および治療すべき症状に基づいて様々な形状、サイズ、および組成物から座薬を選択することができる。
【0035】
たとえば、限定的ではないが、2グラムの座薬の直径は約1.27cmである。こうした例示の座薬では、座部を有するテーブルを備えるプランジャ構成要素を有するアプリケータの実施形態の場合、座部を約1.3〜1.4cm程度に僅かに大きくする必要があり、座部を収容するテーブル、並びにこうしたプランジャ構成要素のテーブルを収容することができるアプリケータのシャフトはさらに僅かに大きくなる。
【0036】
アプリケータは、バレル構成要素の外面上に1つまたは複数の可視境界を備えて、医薬品の体腔内への所望の挿入深さについてアプリケータバレルに推奨される挿入の深さを示すことができる。たとえば、境界を直腸用座薬挿入装置の表面上に配置することができる。平均の肛門管の長さが約2から約4cmであり、座薬をこの点に、またはこの点を超えた位置に挿入する必要があると考えると、挿入深さ表示部をたとえばアプリケータの遠位端から約4cm戻ったところに配置することができる。
【0037】
図面を参照すると、図1は座薬を投与するように設計されたアプリケータ5の構成要素の等角正面図である。アプリケータバレル15は、アプリケータバレル15の環状壁6によって画定される内部貫通路10を包囲する全般的に単一構造の管形状であり、貫通路10はアプリケータバレル15を通って延在する。アプリケータバレル15を上部または遠位部分20、下部または近位部分25、およびその間の中間部分30に区分することができる。この実施形態では、下部/近位部分25に指で押し付けて把持する(リブを付けてもよい)フランジ領域35が装備される。フランジ領域35は指掛け部33を含み、開放下端40の側面に位置する。図で示したように、この実施形態では、アプリケータバレル15の下部/近位部分25は上部または遠位部分20よりも広いベース領域を有し、貫通路10内の仮想中心軸45から外側に拡大されている。上部/遠位部分20は座薬105を配置すべき体腔内に嵌合するように構成される。すなわち挿入先端部として機能するように構成される。図では、上部/遠位部分20が頭部開口55を取り囲む幾つかの可撓性の切頭形花弁50を備えて示されている。各花弁50は花弁の基部で上部/遠位部分20に連結され、花弁の上部は全般的に貫通路10内の仮想中心軸45に向かって内向きに延びる。図で示していないが、花弁50を座薬を投与するための開口の中心軸に向かって上方に延びるように構成することができる。たとえば、花弁50が花弁50の最遠位点で互いに概ね合致するように構成することができる。花弁50は上部/遠位開口55と協働して、座薬を放出可能にその中に受けるレセプタクル57を形成する。各花弁50は、座薬が体腔内に放出される程度まで座薬を貫通路10を通して前進させるまで座薬をレセプタクル57内に保持するのに十分な軸方向の長さを有して示されるが、花弁の軸方向の長さは、座薬の体腔内への投与中の座薬に対する摩擦抵抗が最低限に抑えられるように十分短くなされている。アプリケータバレル15は、体腔内へのアプリケータバレル15に関して有利に計算された挿入距離を示す1つまたは複数の境界7をアプリケータバレル15の上/中に含むことができる。
【0038】
プランジャ60は、上部プランジャ部分70、下部プランジャ部分75、および中間シャフトプランジャ部分65を有する。上部プランジャ部分70はプランジャテーブル85を備えて示されている。下部プランジャ部分75は力台90を備えて示されている。力台90は円板を備えて示されているが、他の形状および平坦でない形状を使用することもできる。力台90は、指で加えるなどプランジャ60を押し付けるための力を加える領域である。図では、プランジャテーブル85が、上部プランジャテーブル85上の周囲の出っ張りとして図で示した座部100を備えて示されているが、中空領域またはその両方の組み合わせなど、座薬を保持することができる任意の構造または物理的形状を含むことができる。座部100は、座薬105の非先端110を圧入することができる。こうした嵌合は、座薬が内部貫通路10内に挿入されたときに、プランジャ60のプランジャテーブル85上で座薬を保持する十分な掴みを提供するが、プランジャ60がアプリケータバレル15の上部/遠位部分20にある内部貫通路10内の停止位置(すなわち力台90に力を加えたときにプランジャがそれ以上移動することができない位置)に移動された場合に、座薬がテーブル85から放出されないように保持するほど強いものではない。プランジャテーブル85は、内部貫通路10を取り囲むアプリケータバレル15の壁内で可動かつ摺動可能に構成される。プランジャ60は、プランジャテーブル85が下部バレル近位部分25に隣接して位置付けられる引込位置とプランジャテーブル85がアプリケータバレルの上部/遠位部分20に隣接して配置される延長位置との間でアプリケータバレル15に対して軸方向に可動である。力台90は、こうした台が内部貫通路10内に入るのを阻止するサイズに構成することができる。プランジャテーブル85は、プランジャテーブル85がアプリケータバレル15の花弁50のベース付近またはその手前の点を超えて移動するのが阻止されるサイズでもよく、それによってプランジャ60が体腔内に入るのが防止される。プランジャテーブル85は、プランジャテーブル85が内部貫通路10内の停止位置に到達した場合に、座部100から座薬105を容易に放出することができるように幾分可撓性でもよい。中間シャフトプランジャ部分65は、力台90に圧力が加えられた場合に、プランジャテーブル85に対する力を増加することができるように真っ直ぐに構成することができる。
【0039】
アプリケータバレル15およびプランジャ60は共に内部貫通路10に沿った位置でプランジャ60の線形移動が阻止されるように構成される。このような阻止接合部は、たとえばアプリケータバレル15をプランジャテーブル85よりも小さい寸法に細くし、またはそれぞれプランジャ/バレルと相互作用するバレル内および/またはプランジャ60上に配置された1つまたは複数の停止部によってもたらすことができる。
【0040】
図で示した実施形態の使用の際は、プランジャテーブル85の座部100に内挿入する座薬105を用意する。先ず座薬105の包みまたはカバーを全て取り除いてから、座薬を座部100内に挿入する。座薬105のプランジャ60の座部100内への挿入は、座薬の任意の設計の非先端110(先端115の反対側)(たとえば平坦な端部)を座部100内に配置し、次いで座薬105を担持するプランジャ60の上部プランジャ部分70を開放下端40を通してアプリケータバレル15の下部部分25の内部貫通路10内に挿入することによって行なうことができる。したがって、座部100は座薬を押し出す他に、座薬をプランジャテーブル85上で保持し位置付ける働きをする。座部100を、座薬105が内部貫通路10を画定する内部壁に接触するのを防止するように位置付けることもできる。プランジャ60が力台90によって押し付けられて、プランジャテーブル85を花弁50の下方の停止位置に移動させる。それによって、プランジャテーブル85のさらなる移動が停止される。こうした停止部には、たとえば、バレルの径をプランジャテーブル85の径よりも細くすること、または内部貫通路10内に突き出た1つまたは複数の物理的停止部が含まれる。1つまたは複数の停止部は、座薬アプリケータ5が体腔内に位置付けられた場合、または体腔から除去された場合に、座薬105が座薬アプリケータ5から取り除かれるように、または取り除き可能であるように、座薬105の先端115を花弁50の先端およびレセプタクル57に対して位置付けることができるように配置される。
【0041】
座薬105を予め装填せずに座薬アプリケータ5をユーザに提供することができ、または座薬105を予め装填してユーザに提供することができる。予め装填した形態で提供する場合、座薬アプリケータ5をブリスター包装アセンブリに包装することができる。プランジャテーブル85の座部100は、座薬105がレセプタクル57から確実に適切に投与されるように構造的に構成される。さらに、座薬105と貫通路10を取り囲む内部壁との接触を最小限に抑えることによって、座薬105が貫通路10を通ってアプリケータバレル15の内部を通るときに座薬105の変形を最小限に抑える助けをするように座部100を構成することができる。
【0042】
一実施形態では、ディスポーザブルな座薬アプリケータ5が開示される。こうしたディスポーザブル座薬アプリケータは、たとえばデンプン含浸ポリマーなど1つまたは複数の生分解性材料で作成することができる。座薬アプリケータ5、またはアプリケータバレル15など座薬アプリケータ5の幾つかの構成要素は、体腔内に挿入された場合に適度の可撓性をもたらすたわみ性材料を含むことができる。さらに、プランジャ60のテーブル85および/または座部70を可撓性材料で構築して、テーブル85が内部貫通路10内の停止位置に到達した場合に座薬105の放出を助けるようにすることができる。
【0043】
座薬アプリケータ5は幾つかの修正形態および変形形態を有することができる。たとえば、座薬アプリケータは、医薬品/物体を体腔内に投与するようにアプリケータを変更して、座薬形態以外の医薬品、または他の医薬物体を搬送することができる。アプリケータバレル15の上部/遠位部分20は、花弁無し(たとえば先細りの頭部だけ)、1、2、3、4、5、またはそれ以上の花弁を含む任意の数の花弁50を含むことができ、こうした花弁50を多様な形状および長さで設けることができる。座薬アプリケータ5は座薬を直腸内に投与する際に有用であるが、別法として、座薬または他の医薬品を膣など他の体腔内に投与するために使用することもできる。座薬アプリケータ5は潤滑物質を含むこともでき、潤滑物質をアプリケータバレル15の上部/遠位部分20などアプリケータの外部上に予め塗布して、アプリケータの体腔内への挿入を容易にし、かつ/または内部貫通路10の壁に沿って塗布して、座薬105(および/またはプランジャ60)がアプリケータバレル15の内部貫通路10を通って移動しやすくすることができる。アプリケータバレル15の上部/遠位部分20を、カバーキャップに嵌合するように構成することができ、カバーキャップを使用して、座薬アプリケータ5の使用前に異物が内部貫通路10内に入るのを防止する助けをすることができる。
【0044】
次に図2に移ると、組立てた座薬アプリケータ5を形成するための図1の構成要素の組立てが示されている。図で示したように、プランジャ60はアプリケータバレル15の内部貫通路10内の第1の位置120から内部貫通路10内の第2の位置125まで移動することができる。図で示したように、第2の位置125はアプリケータバレル15の上部/遠位部分20に向かうプランジャ60の進路の終点位置である。こうした終点位置は内部貫通路10を細くすることによって生じることが図で示されており、プランジャテーブル85がこの点を通過することができないために、プランジャ60の停止部として働く。アプリケータバレル15は、アプリケータバレル15の外面上に1つまたは複数の境界7を含んで、アプリケータバレル15の特定の体腔内への1つまたは複数の望ましい挿入深さを示すことができる。アプリケータバレル15を構成する材料が半透明または半不透明の場合、アプリケータバレル15内のプランジャ60の移動を認識することができる。
【0045】
座薬アプリケータ5を、通常少なくとも1つまたは複数の境界7までアプリケータバレル15の上部/遠位部分20上に嵌合するサイズおよび/または形状のディスポーザブルシースに沿って設けることができる。ディスポーザブルシースの使用によって、座薬が体腔内に挿入される度に座薬アセンブリ5を配置する必要がなくなる(むしろシースが廃棄され、座薬アプリケータ5が他のシースと共に再度使用される)。シースを、生分解性材料を含む、この目的に有用な任意の材料で構成することができる。一実施形態では、先ずシースおよび/または座薬アプリケータ5を、好ましくは不透明であり、芳香付けされ、または臭気吸収剤を含むことができるディスポーザブルバッグまたは他のディスポーザブル容器内に配置し、その後にごみ容器内に廃棄することができる。
【0046】
全体的に図1と図2の両方を参照すると、この態様では、座薬はプランジャ60の座部100内に配置され、次いで開口40を通してアプリケータバレル15の内部貫通路10内に挿入される。次いで、座薬アプリケータ5の上部/遠位部分20が、たとえば直腸など体腔内に挿入される。次いでプランジャ60が押されて、プランジャテーブル85が停止位置に到達するまで、かつ/または座薬が体腔に入るまで、内部貫通路10に沿って上部/遠位部分20に向かって移動される。次いで、バレルの把持フランジ領域35を引き戻すことによって、座薬アプリケータ5が除去される。
【0047】
(好ましい実施形態に関する記述)
好ましい実施形態に関して本発明を記載したが、当業者には容易に理解されるように、添付の特許請求の範囲に定義された本発明の精神または範囲から逸脱することなく、本発明に様々な変更および/または修正を加えることができる。本明細書に引用した全ての文書は、参照により本明細書に組み込まれており、追加または代替の詳細、特徴、および/または技術分野の教示に適切なものである。
【符号の説明】
【0048】
5 アプリケータ
6 環状壁
7 境界
10 内部貫通路
15 アプリケータバレル
20 上部/遠位部分
25 近位部分
30 中間部分
33 指掛け部
35 フランジ領域
40 下端
45 中心軸
50 花弁
55 遠位開口部
57 レセプタクル
60 プランジャ
65 中間シャフトプランジャ部分
70 上部プランジャ部分
75 下部プランジャ部分
85 プランジャテーブル
90 力台
100 座部
105 座薬
110 後端
115 先端
120 第1の位置
125 第2の位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬品を体腔に送達する装置であって、
貫通空隙を画定するアプリケータ本体であって、前記貫通空隙が画定された貫通空隙の軸について実質的に対称であり、前記アプリケータ本体が第1の開放端部分および第2の開放端部分を有し、前記第2の開放端部分が前方に集中する2つ以上の弾性花弁を備え、前記第1の開放端部分が前記画定された貫通空隙の軸から離れるように外側に延びるフランジ部分を備えるアプリケータ本体と、
第1のプランジャ端部、第2のプランジャ端部、および前記第1のプランジャ端部と前記第2のプランジャ端部の間の中間の細長い部分を有するプランジャであって、前記プランジャの前記第1のプランジャ端部が前記アプリケータ本体の前記貫通空隙内にぴったりと嵌合するが、前記プランジャが前記アプリケータ本体の前記貫通空隙内を前記第1の開放端部分と前記第2の開放端部分の間で移動することができるように形付けられ、前記第1のプランジャ端部が医薬品が挿入されるように構成された全般的に中央の凹部を有する水平のテーブルをさらに画定し、前記第2のプランジャ端部が十分な面積のベース部分を備えて、前記プランジャの第1の端部が前記貫通空隙内に位置付けられた場合に、前記ベース部分に力を加えて、前記プランジャを前記貫通空隙の軸に沿って移動させることができるようになされたプランジャとを備える装置。
【請求項2】
前記プランジャの前記第2のプランジャ端部が前記貫通空隙内に嵌合しないように寸法設定される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記アプリケータ本体の前記第2の開放端部分が前記体腔内に挿入可能に構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記アプリケータ本体の前記体腔内への所定の適切な挿入深さのための前記アプリケータ本体上の境界(demarcation)をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記貫通空隙内に延びる1つまたは複数の停止部をさらに含み、前記1つまたは複数の停止部が前記プランジャの第1の端部の前記貫通空隙に沿った移動を動作可能に制限する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記貫通空隙が前記アプリケータ本体の前記第1の開放端部分に向かって細くなる、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記アプリケータ本体によって画定される前記貫通空隙が少なくとも部分的に潤滑剤によって前記貫通空隙を画定する表面に沿ってコーティングされる、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記アプリケータ本体の前記フランジ部分が前記アプリケータ本体の前記第1の開放端部分に向かって湾曲される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記アプリケータ本体の前記フランジ部分が指掛け部を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
座薬の直腸挿入用のアプリケータであって、前記座薬が先端および後端を有し、前記アプリケータが下端と上端を有するバレル構成要素および前記バレル内の可動プランジャ構成要素によって画定され、前記可動プランジャが前記バレル内にぴったりと嵌合するように構成された第1の端部、および第2の端部を備え、前記第1の端部が縁部によって画定されたテーブルを備え、前記可動プランジャの前記第1の端部が前記テーブルの中心軸について全般的に同心の座部を有し、前記同心の座部が前記テーブルの前記縁部から凹んでおり、前記座薬の前記後端をしっかりと保持するように構成されることを特徴とする、アプリケータ。
【請求項11】
前記プランジャの第2の端部が前記バレル構成要素のシャフト内に嵌合することができないサイズおよび形状である、請求項10に記載のアプリケータ。
【請求項12】
前記アプリケータ本体の体腔内への所定の適切な挿入深さを示す前記アプリケータの外面上のデマケーションをさらに含む、請求項10に記載のアプリケータ。
【請求項13】
前記バレルが前記アプリケータ本体の前記上端に向かって細くなる、請求項10に記載のアプリケータ。
【請求項14】
前記バレル構成要素が前記バレル構成要素の下端に湾曲したフランジ部分を有する、請求項10に記載のアプリケータ。
【請求項15】
前記アプリケータ本体の前記フランジ部分が指掛け部を含む、請求項14に記載のアプリケータ。
【請求項16】
第1の端部および第2の端部を有する座薬を体腔内に配置する装置であって、
第1の開放端から第2の開放端まで延びるシャフトを有し、前記シャフトがアプリケータ本体の壁によって画定されるアプリケータ本体と、
前記アプリケータ本体に可動に固定されたプランジャであって、前記アプリケータ本体のシャフトの前記第1の開放端内にぴったりと嵌合するサイズおよび形状の第1の端部および前記アプリケータ本体のシャフト内に嵌合することができないサイズおよび形状の第2の端部を備えるプランジャとを含み、前記プランジャの第1の端部が縁部によって画定されたテーブルを備え、前記テーブルが前記テーブルを画定する前記縁部から凹んだ座部部分を有し、前記座部部分が前記座薬の前記第1または第2の端部の少なくとも一部を保持するように寸法設定されて、前記プランジャが前記アプリケータ本体内に位置付けられた場合に、前記座薬が前記アプリケータ本体の前記壁に接触しないようになされる装置。
【請求項17】
前記プランジャの前記第2の端部が前記アプリケータ本体のシャフトの前記第1の開放端内に嵌合することができないサイズおよび形状である、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記アプリケータ本体の前記第2の開放端が1つまたは複数の花弁を備える、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記アプリケータ本体の前記第2の開放端が前記体腔内に挿入されるように構成される、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記アプリケータ本体の前記第1の開放端が前記体腔内に挿入することができないように構成される、請求項16に記載の装置。
【請求項21】
前記アプリケータ本体の前記体腔内への所定の適切な挿入深さを示す前記アプリケータ本体の外面上のデマケーションをさらに含む、請求項16に記載の装置。
【請求項22】
前記アプリケータ本体の前記シャフトが前記アプリケータ本体の前記第2の開放端に向かって細くなる、請求項16に記載の装置。
【請求項23】
前記アプリケータ本体が前記アプリケータ本体の前記第1の開放端に湾曲したフランジ部分を有する、請求項16に記載の装置。
【請求項24】
前記アプリケータ本体の前記フランジ部分が指掛け部を含む、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
医薬品または装置を体腔に送達する装置であって、
近位開口を含む近位端および遠位開口を含む遠位端を有するバレル構成要素であって、前記遠位端が遠位開口を含み、前記バレル構成要素の前記遠位端が前記遠位端から全般的に軸方向に延びる複数の花弁を有し、前記バレル構成要素が、前記軸方向に対して実質的に平行方向に前記バレル構成要素の長さだけ延び前記開口と連通状態の前記バレル構成要素の周囲壁によって画定された貫通路をさらに有するバレル構成要素と、
前記バレル構成要素の長さと実質的に一致する長さのプランジャ構成要素であって、前記バレル部材の前記貫通路の少なくとも一部に入れ子式関係で挿入可能な第1の端部、および第2の端部を有し、前記第1の端部が前記医薬品または装置のベース部分を保持するように構成された同心の座部部分を有するテーブルを備えて、前記座部内に配置された前記医薬品または装置が前記バレル部材を通る進路上で前記バレル部材の周囲壁に与える衝撃を最小限に抑えて前記花弁に衝撃を与えるようになされたプランジャ構成要素とを備える装置。
【請求項26】
前記プランジャの前記第2の端部が前記貫通路内に挿入不可能なサイズおよび形状に構成される、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記アプリケータ本体の前記体腔内への所定の適切な挿入深さを示す前記バレル部材の外面上のデマケーションをさらに含む、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記バレル部材が前記バレル部材の近位端に湾曲したフランジ部分を有する、請求項25に記載の装置。
【請求項29】
座薬を体腔内に挿入する方法であって、
先端および後端を有する座薬を得ること、
下端および上端を有するバレル構成要素および前記バレル内の可動プランジャ構成要素によって画定されるアプリケータを得ることであって、前記可動プランジャが前記バレル内にぴったりと嵌合するように構成された第1の端部、および第2の端部を備え、前記第1の端部が縁部によって画定されたテーブルを備え、前記アプリケータが、前記可動プランジャの前記第1の端部が前記テーブルの中心軸について全般的に同心の座部を有し、前記同心の座部が前記テーブルの前記縁部から凹み、前記座薬の前記後端をしっかりと保持するように構成されることを特徴とすること、
前記座薬の前記後端を前記可動プランジャの前記同心の座部内に装填すること、
前記プランジャのテーブルを前記アプリケータの前記バレル構成要素内に挿入すること、および
前記座薬を前記バレル構成要素から前記バレル内の前記可動プランジャの移動によって押し出すことを含む方法。
【請求項30】
下端と上端を有するバレル構成要素および前記バレル内の可動プランジャ構成要素によって画定される座薬アプリケータ装置を作成する方法であって、前記可動プランジャが前記バレル内にぴったりと嵌合するように構成された第1の端部、および第2の端部を備え、前記第1の端部が縁部によって画定されたテーブルを備え、前記アプリケータが、前記可動プランジャの前記第1の端部が前記テーブルの中心軸について全般的に同心の座部を有し、前記同心の座部が前記テーブルの前記縁部から凹み、座薬の端部をしっかりと保持するように構成されることを特徴とし、前記方法が、
座薬を得ること、および
前記座薬を前記可動プランジャの前記第1の端部の前記同心の座部内に挿入することを含む方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2009−543623(P2009−543623A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519825(P2009−519825)
【出願日】平成19年7月9日(2007.7.9)
【国際出願番号】PCT/EP2007/006060
【国際公開番号】WO2008/009364
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(599108792)ユーロ−セルティーク エス.エイ. (134)
【Fターム(参考)】