説明

医薬組成物

アルコール摂取後のムカツキ、吐き気、二日酔い等の不快な諸症状を速やかに改善する医薬組成物を提供する。 ニンニク加工物及びウコンを含有する医薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルコール摂取後のムカツキ、吐き気、二日酔い等の不快な諸症状を速やかに改善する医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、アルコールの過剰摂取は、ムカツキ、吐き気、二日酔い等の不快な諸症状を引き起こす事が知られている。そのため、これら二日酔い等の不快な諸症状を改善するために、生薬や制酸剤等を組合わせた胃腸薬が多数市販されている。しかし、未だ十分な効果が得られないといった問題から、新たな薬剤の研究が種々行われている。そのような研究としては、例えば、加工大蒜、ニンジン及び制酸剤を配合したもの(特許文献1)、オウゴン、ウコン及びショウキョウを配合したもの(特許文献2)等が知られている。しかし、これらの研究では、十分な効果が得られているとは言い難い。また、十分な効果を得るためには服用量を多くする必要があり、それに伴うコンプライアンスの低下や他の薬効成分の配合の制限等の問題を生じ、必ずしも満足のいくものではない。
【特許文献1】特開平8−99890号公報
【特許文献2】特開2003−226650号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の目的は、アルコール摂取後のムカツキ、吐き気、二日酔い等の不快な諸症状を速やかに改善する医薬組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
斯かる実情に鑑み、本発明者らは鋭意研究を行った結果、意外にもニンニク加工物とウコンを併用すると、血中アルコール濃度の低下を促進することを見出し、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明は、ニンニク加工物及びウコンを含有する医薬組成物を提供するものである。
また、本発明は、ニンニク加工物及びウコンの有効量を投与する血中アルコール濃度低下促進方法を提供するものである。
また、本発明は、医薬組成物製造のためのニンニク加工物及びウコンの使用を提供するものである。
【0006】
なお、ニンニク加工物の作用としては、疲労回復や滋養強壮効果の他、胃収縮力増強作用、新陳代謝促進作用、血流促進作用、肝保護作用等が知られているが、ウコンを併用することでアルコール摂取後のムカツキ、吐き気、二日酔い等の不快な諸症状を速やかに改善する例は知られていない。
【発明の効果】
【0007】
本発明の医薬組成物は、ニンニク加工物及びウコンを組み合わせることにより、アルコール摂取後のムカツキ、吐き気、二日酔い等の不快な諸症状を速やかに改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】エタノール投与後における各薬剤試料の血中アルコール濃度低下作用を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明で使用するニンニク加工物は、ユリ科ネギ属ニンニク(Allium sativum l.)の鱗茎を加工処理して得られるものである。加工処理とは、例えば、生ニンニクを乾燥後粉末化させたり、生ニンニクを水蒸気蒸留、油、水、熱水又は水溶性有機溶媒等で抽出したり、生ニンニクを加熱等により処理することである。抽出に用いる油としては、菜種油、オリーブ油、大豆油等の食用植物油が挙げられ、水溶性有機溶媒としては、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール;プロピレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類が挙げられる。
【0010】
ニンニク加工物としては、上記のものであれば特に制限されないが、例えば、加工大蒜、ニンニク抽出液、ニンニクエキス、乾燥ニンニク等が好ましく、特に加工大蒜が好ましい。ここで、加工大蒜は、加熱処理ニンニク抽出液を低級アルコール抽出等の工程を経て抽出されるニンニク粉末又はエキスであって、例えば、オキソアミヂン(登録商標)(理研化学工業株式会社製)、オキソアミヂン末(登録商標)(理研化学工業株式会社製)、オキソレヂン(登録商標)(理研化学工業株式会社製)、オキソレヂン末(登録商標)(理研化学工業株式会社製)等が市販されている。ニンニクエキスは、例えば、ニンニクエキス(アルプス薬品工業株式会社製)、ニンニク流エキス(日本粉末薬品株式会社製)等が市販されている。乾燥ニンニクは、例えば、ガーリックパウダー、ローストガーリックパウダーEX(理研化学工業株式会社製)等が市販されている。これらの市販されているニンニク加工物の中では、オキソアミヂン(登録商標)(理研化学工業株式会社製)、オキソアミヂン末(登録商標)(理研化学工業株式会社製)、オキソレヂン(登録商標)(理研化学工業株式会社製)オキソレヂン末(登録商標)(理研化学工業株式会社製)等が好ましい。
【0011】
本発明で使用するニンニク加工物は、製剤に対して0.01〜20重量%であるのが好ましく、0.05〜10重量%であるのが特に好ましい。この配合量が0.01重量%未満では目的とする効果は得られず、また20重量%を超えると、臭いが強く、別途臭いのマスキング技術を導入する必要が生じ好ましくない。
【0012】
本発明で使用するウコンは、ショウガ科ウコン(Curcuma longa,Curcuma aromatica)の根茎をそのまま、又は周皮を除き湯通ししたもので、ウコン、ウコン末、ウコンエキス、ウコン流エキス、ウコン乾燥エキス、ウコン軟稠エキス、発酵ウコン等が挙げられ、例えば、ウコン末(日本粉末薬品株式会社製)、ウコン流エキス(日本粉末薬品株式会社製、丸善製薬株式会社製)等が市販されている。
【0013】
本発明で使用するウコンは、製剤に対して、原生薬換算量として、0.1〜60重量%であるのが好ましく、0.5〜30重量%であるのが特に好ましい。この配合量が0.1重量%未満では効果が得られず、また60重量%を超えると、渋味が強くなり服用感の面で好ましくない。
【0014】
本発明の医薬組成物中のニンニク加工物とウコンの重量比としては、1:300〜1:0.3、さらに1:15〜1:1、特に1:12〜1:3であるのが好ましい。この範囲であると、副作用も軽減されウコンも低用量で優れたものとなる。この重量比の算出にあたって、ニンニク加工物の重量には、溶媒抽出物である場合は抽出溶媒を除いた重量、その他の場合は水分を除いた乾燥重量が使用される。
【0015】
本発明の医薬組成物には、必要に応じて、他の薬物や添加物を用いることができる。他の薬物としては、制酸剤、健胃剤、消化剤、整腸剤、止瀉剤、鎮痛鎮痙剤、胃粘膜修復剤、ビタミン類、消泡剤等を例示できる。
【0016】
制酸剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アミノ酢酸、ロートエキス、ケイ酸マグネシウム等が挙げられる。
【0017】
健胃剤としては、例えば、アニス実、アロエ、ウイキョウ、ウヤク、延命草、オウゴン、オウバク、オウレン、ガジュツ、カッコウ、カラムス根、乾薑、枳殻、キジツ、ケイヒ、ゲンチアナ、コウジン、コウボク、ゴシュユ、胡椒、コロンボ、コンズランゴ、サンショウ、山奈、シソシ、シュクシャ、ショウキョウ、ショウズク、青皮、石菖根、センタウリウム草、センブリ、ソウジュツ、ソヨウ、大茴香、ダイオウ、チクセツニンジン、チョウジ、チンピ、トウガラシ、トウヒ、動物胆(ユウタンを含む)、ニガキ、ニクズク、ニンジン、ハッカ(セイヨウハッカを含む)、篳撥(ヒハツ)、ビャクジュツ、ホップ、ホミカエキス、睡菜葉(スイサイヨウ)、モッコウ、ヤクチ、リュウタン、リョウキョウ、ウイキョウ油、ケイヒ油、ショウキョウ油、ショウズク油、チョウジ油、トウヒ油、ハッカ油、レモン油、l−メントール、dl−メントール、塩酸ベタイン、グルタミン酸塩酸塩、塩化カルニチン、塩化ベタネコール、乾燥酵母等が挙げられる。
【0018】
消化剤としては、例えば、でんぷん消化酵素、たん白消化酵素、脂肪消化酵素、繊維素消化酵素、ウルソデスオキシコール酸、オキシコーラン酸塩類、コール酸、胆汁末、胆汁エキス(末)、デヒドロコール酸、動物胆(ユウタンを含む)等が挙げられる。
【0019】
整腸剤としては、例えば、整腸生菌成分、赤芽柏、アセンヤク、ウバイ、ケツメイシ、ゲンノショウコ等が挙げられる。
【0020】
止瀉剤としては、例えば、アクリノール、塩化ベルベリン、グアヤコール、クレオソート、サリチル酸フェニル、炭酸グアヤコール、タンニン酸ベルベリン、次サリチル酸ビスマス、次硝酸ビスマス、次炭酸ビスマス、次没食子酸ビスマス、タンニン酸、タンニン酸アルブミン、メチレンチモールタンニン、カオリン、ペクチン、薬用炭、乳酸カルシウム、アセンヤク、ウバイ、オウバク、オウレン、クジン、ゲンノショウコ、五倍子、サンザシ、センブリ、ヨウバイヒ等が挙げられる。
【0021】
鎮痛鎮痙剤としては、例えば、塩酸オキシフェンサイクリミン、塩酸ジサイクロミン、塩酸メチキセン、臭化水素酸スコポラミン、臭化メチルアトロピン、臭化メチルアニソトロピン、臭化メチルスコポラミン、臭化メチル−l−ヒヨスチアミン、臭化メチルベナクチジウム、ベラドンナエキス、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピペリジノメチルジオキソラン、ロートエキス、ロート根総アルカロイドクエン酸塩、塩酸パパベリン、アミノ安息香酸エチル、エンゴサク、カンゾウ、コウボク、シャクヤク等が挙げられる。
【0022】
胃粘膜修復剤としては、例えば、アズレンスルホン酸ナトリウム、アルジオキサ、グリチルリチン酸及びその塩類並びに甘草抽出物、L−グルタミン、銅クロロフィリンカリウム、銅クロロフィリンナトリウム、塩酸ヒスチジン、ブタ胃壁ペプシン分解物、ブタ胃壁酸加水分解物、メチルメチオニンスルホニウムクロライド、赤芽柏、エンゴサク、カンゾウ等が挙げられる。
【0023】
ビタミン類としては、例えば、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ビタミンB又はその誘導体もしくはその塩類、ビタミンB又はその誘導体もしくはその塩類、ビタミンB又はその誘導体もしくはその塩類、ビタミンC又はその誘導体もしくはその塩類等が挙げられる。
【0024】
消泡剤としては、ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
【0025】
添加物としては、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤等を例示できる。
賦形剤としては、乳糖、デンプン類、結晶セルロース、蔗糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。結合剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、アルファー化デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、プルラン等が挙げられる。崩壊剤としては、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、トウモロコシ澱粉、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、タルク等が挙げられる。着色剤としては、タール色素、三二酸化鉄等が挙げられる。矯味剤としてはステビア、アスパルテーム、香料等が挙げられる。
【0026】
本発明の医薬組成物は、目的に応じて液剤、散剤、顆粒剤、錠剤、チュアブル錠、フィルムコーティング錠、糖衣錠、軟カプセル剤、硬カプセル剤、ゼリー剤等の経口投与用内服剤の剤型に製造できる。これらの剤型のうち内服用液剤又は顆粒剤が特に好ましい。
【0027】
本発明の医薬組成物は、後記実施例に示すように、アルコール摂取後の血中アルコール濃度の低下を促進する作用を有し、アルコール摂取後のムカツキ、吐き気、二日酔い等の不快な諸症状改善薬として有用である。
【0028】
本発明の医薬組成物は、このような諸症状改善薬として内服で使用するのが好ましい。
ニンニク加工物及びウコンの各成分は1日当りの使用量が規制されていること及び効能上の理由から、ニンニク加工物は0.2g/日までの範囲、ウコンは原生薬換算量で6g/日までの範囲で使用できるが、1回服用量は、ニンニク加工物では0.01〜0.1g、ウコンでは原生薬換算量として0.1〜2gの範囲が好ましい。
【0029】
本発明の医薬組成物は、アルコール摂取後(特に翌日)でも、摂取前でも或は摂取中でも服用でき、不快感、或はその予防の期待程度に応じて1日当り1〜3回に分けて服用することが好ましい。
【実施例】
【0030】
以下に、実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0031】
実験例1
下記実験方法に従って血中エタノール濃度低下作用の検討を行った。
<実験方法>
一晩絶食したウィスター(Wistar)系雄性ラット(8〜9週齡)を用い、薬剤試料を経口投与し、その1時間後にペントバルビタール(30mg/kg)を腹腔内投与して麻酔した。さらにその0.5時間後にエタノール生理食塩液(0.5g/kg)を静脈内投与し、エタノール生理食塩液投与後40分後に尾の先端から採血した。採取した血中のアルコール濃度は、Fキット エタノール(J.K.インターナショナル社製)を用いて測定した。薬剤試料は、コントロール、ウコン末100mg/kg、オキソアミヂン末10mg/kg及びウコン末100mg/kg+オキソアミヂン末10mg/kg併用(本発明)の4群である。これらは水に溶解又は懸濁させて投与(10mL/kg)した。その結果を図1に示す。
【0032】
コントロールに対し、ウコン末100mg/kgはアルコール(エタノール)の血中濃度を低下させたが、同様の効果はオキソアミヂン末10mg/kgにはほとんど認められなかった。なお、予備的実験において、ウコンの血中アルコール濃度低下作用はウコン末100mg/kgで平衡に達する事が確認されている。しかし、ウコン末100mg/kgとオキソアミヂン末10mg/kgの併用では、ウコン末100mg/kg単独にくらべてさらに強い血中アルコール濃度低下作用の促進が確認された。各群の平均血中アルコール濃度比は、コントロールを1とした時ウコン末群で0.818、オキソアミヂン末群で0.949であり、その積(0.776)はウコン末とオキソアミヂン末併用群の0.676にくらべて大であり、ウコンの血中アルコール濃度低下作用はオキソアミヂン末との併用により大きく促進された(Burgi法)。
【0033】
製造例1
精製水(80〜90℃)500Lに安息香酸ナトリウム500g及びパラオキシ安息香酸エチル40g、精製白糖70kg、カルメロースナトリウム3kgを加え、攪拌しながら溶解させる。この液を冷却後、硝酸チアミン377g及びリン酸水素ナトリウム100gを加え、攪拌しながら溶解させる。別に精製水(80〜90℃)200Lに人参乾燥エキス1.4kg(人参として20kg)及びオキソアミヂン末1.3kg、ショウキョウエキス970g(ショウキョウとして10kg)、ウコン流エキス11L(ウコンとして11kg)、クエン酸1.5kg、酒石酸1.5kgを加え、攪拌溶解した液を冷却後、ろ過する。これら2液を混合した後、ハッカ油167g及びウイキョウ油33g、チョウジ油33gを加え、攪拌しながら混合する。この混合液に精製水を適量加え、全量を1000Lとすることにより、内服液を調製した。
【0034】
製造例2
精製水(80〜90℃)500Lに安息香酸ナトリウム0.7kg及びパラオキシ安息香酸ブチル0.14kg、精製白糖70kg、カルメロースナトリウム6kgを加え、攪拌しながら溶解させる。この液を冷却後、人参乾燥エキス1.8kg(人参として25kg)及びオキソアミヂン末0.6kg、ショウキョウ流エキス6L(ショウキョウとして6kg)、ウコン流エキス6L(ウコンとして6kg)、ウイキョウ流エキス6L(ウイキョウとして6kg)、チョウジ流エキス6L(チョウジとして6kg)、香料0.5Lを加え、攪拌溶解する。別に精製水(80〜90℃)300Lに合成ヒドロタルサイト6kgを加え、攪拌混合した後、高圧ホモゲナイザーで循環分散する。分散液を冷却後、先の混合液と合わせたものに精製水を適量加え、全量を1000Lとすることにより、内服液を調製した。
【0035】
製造例3
オキソアミヂン末40質量部、ビタミンB25質量部、硬化油50質量部、モノステアリン酸グリセリン20質量部、トウモロコシデンプン15質量部、カルメロースカルシウム15質量部からなる混合末にエタノール12質量部を加え練合物を製した。練合物を押出し造粒し(φ0.8mm)、乾燥、整粒、分級し顆粒を得た(以下A顆粒と記載する)。
また、乾燥水酸化アルミニウムゲル450質量部、水酸化マグネシウム325質量部、合成ヒドロタルサイト450質量部、カンゾウエキス末75質量部、ウィキョウ末200質量部、ウコン末200質量部、ニンジン乾燥エキス20質量部、ポリビニルアルコール70質量部、カルメロースカルシウム30質量部、結晶セルロース40質量部、キシリトール1545質量部からなる混合末に70%エタノール800質量部を加え練合物を製した。練合物を押出し造粒し(φ0.8mm)、乾燥、整粒、分級し、顆粒を得た(以下B顆粒と記載する)。
さらにメタケイ酸アルミン酸マグネシウム24質量部にl−メントール6質量部を吸着させ、香料末を得た(以下C香料末と記載する)。
A顆粒165質量部、B顆粒3405質量部、C香料末30質量部を混合機にて混合し、さらに分包機にて分包し1回服用量1.2gの顆粒剤を得た。
【0036】
製造例4
オキソアミヂン末30質量部、ビタミンB25質量部、硬化油55質量部、モノステアリン酸グリセリン25質量部、トウモロコシデンプン15質量部、カルメロースカルシウム15質量部からなる混合末にエタノール12質量部を加え練合物を製した。練合物を押出し造粒し(φ0.5mm)、乾燥、整粒し顆粒を得た(以下D顆粒と記載する)。
また、乾燥水酸化アルミニウムゲル450質量部、水酸化マグネシウム325質量部、合成ヒドロタルサイト450質量部、カンゾウエキス末75質量部、ウィキョウ末200質量部、ウコン末200質量部、ショウキョウ末100質量部、ニンジン乾燥エキス20質量部、ヒドロキシプロピルセルロース90質量部、カルメロースカルシウム30質量部、結晶セルロース30質量部、エリスリトール1445質量部からなる混合末に90%エタノール700質量部を加え練合物を製した。練合物を乾燥、整粒し顆粒を得た(以下E顆粒と記載する)。
さらにメタケイ酸アルミン酸マグネシウム16質量部にl−メントール4質量部を吸着させ、香料末を得た(以下F香料末と記載する)。
D顆粒165質量部、E顆粒3415質量部、F香料末20質量部を混合機にて混合し、さらに分包機にて分包し1回服用量1.2gの顆粒剤を得た。
尚、製造例1、2の内服液及び製造例3、4の顆粒剤を服用したところ、いずれの製剤についても、アルコール摂取後のムカツキ、吐き気、二日酔い等の不快な諸症状を速やかに改善できた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニンニク加工物及びウコンを含有する医薬組成物。
【請求項2】
ニンニク加工物とウコンの重量比が1:300〜1:0.3であることを特徴とする請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
ニンニク加工物が加工大蒜であることを特徴とする請求項1又は2記載の医薬組成物。
【請求項4】
経口投与用内服剤である請求項1〜3のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項5】
アルコール摂取後の血中アルコール濃度低下促進薬である請求項1〜4のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項6】
ニンニク加工物及びウコンの有効量を投与する血中アルコール濃度低下促進方法。
【請求項7】
ニンニク加工物とウコンの重量比が1:300〜1:0.3である請求項6記載の方法。
【請求項8】
ニンニク加工物が加工大蒜である請求項6又は7記載の方法。
【請求項9】
経口投与する請求項6〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
医薬組成物製造のためのニンニク加工物及びウコンの使用。
【請求項11】
ニンニク加工物とウコンの重量比が1:300〜1:0.3である請求項10記載の使用。
【請求項12】
ニンニク加工物が加工大蒜である請求項10又は11記載の使用。
【請求項13】
医薬組成物が経口投与用内服剤である請求項10〜12のいずれか1項記載の使用。
【請求項14】
医薬組成物がアルコール摂取後の血中アルコール濃度低下促進薬である請求項10〜13のいずれか1項記載の使用。

【図1】
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【国際公開番号】WO2005/032569
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【発行日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−514466(P2005−514466)
【国際出願番号】PCT/JP2004/014494
【国際出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【出願人】(000163006)興和株式会社 (618)
【Fターム(参考)】