説明

半ドライにんにくの製造法

【目的】にんにくの刺激や臭いを無くし、手軽に食べやすい半ドライにんにくの製造方法に関するものであります。
【構成】飽和水前後に水分調整を施した生のにんにくを、むき身の状態で、25〜50ミクロンのフィルムで個包装する事と、その状態で加温する。加温はケーシングに入れて、またはそのまま加温出来る装置に入れる。60℃以下の場合は30日以上。60℃以上の場合は30日以内で半ドライにんにくが製造出来る。但し含水量とフィルムの厚みと温度を調節する事によって、出来上がり半ドライ化状態を任意に調節もできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強壮に優れるにんにくを、臭いを気にせずに、いつでもどこでも手軽に食べやすい、半ドライにんにくとして加工製造する方法に関するものであります。
【背景技術】
【0002】
にんにくは古来より、滋養強壮に高い効果があることは良く知られております。しかし、摂取した場合に独特の刺激を有することや、不快な口臭が残ってしまうことから敬遠されることが多かったと思われます。
【0003】
イオウ化合物の効果については、多くの文献にて紹介されている様によく知られるところであります。食するための工夫も様々でありますが、安価でおいしくおやつ代わりで食せるにんにく加工食品を目指すものであります。
【0004】
身体に有用なにんにくの有効成分を、簡単に摂取しやすく工夫した、今までにない発想の食品であります。
【0005】
にんにくはもともと放って置くと発酵し、褐色化し始める特性を有しております。つまり黒く変色化する事はアリル化合物野菜、にんにくや玉ねぎなどの自然現象であり、発酵や腐敗に伴い変化するものです。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
にんにくの食べ方は様々ありますが、どれも手軽ではありません。更には刺激や食後の臭いも気になる所です。昨今流行の熟成にんにくは、手が汚れる等の食べづらさに問題が有りました。更に製法で時間やコストが掛り高価なものになっています。その理由に温度と湿度のバランスが難しくて損失も出る為であります。更に衛生的保存性はよくありません。そこで個包装する事により加工時には完全な乾燥を防止し、できあがり後も衛生的かつ保存性にも優れ、手を汚す事も無く簡単に食べる事が出来るようになりました。
【課題を解決するための手段】
【0007】
当加工法は、飽和水前後にした生のむき身にんにくを個包装する。その状態でケーシングの中に入れて加温する。個包装内膨張による加圧状態で、20〜30日前後で味もまろやかになり臭気は治まります。そして食べやすい半ドライにんにくに仕上がります。
【0008】
25〜50ミクロンのフィルムで個包装する事と、その状態で安定的な管理温度で60℃以下の場合は30日以上。60℃以上の場合は30日以内で半ドライにんにくに仕上がります。但し包装フィルムの厚み、含水量、温度調節によって半ドライ化の日数が異なります。
【0009】
当工法は発酵や熟成ではなく、ドライフルーツに近い野菜の乾燥でありますが、完全乾燥ではなく無添加低温加圧法での半ドライにんにくの加工をするものであります。
【発明の効果】
【0010】
これらの工夫により、今までにないいつでもどこでも手軽に食べられる半ドライにんにくが提供出来ます。
【0011】
収穫時期や産地を問わず、そのものなりの半ドライにんにくとなります。個包装されている事で衛生的で且つ保存性もあります。
【0012】
生産装置についても大型化が可能、また撹拌を付加する事で自動ラインも容易に出来るものであります。
【発明を実施するための形態】
【0013】
業務用、縦型包装機及び横型包装機で包装される状態を再現。ロール状包装フィルムを袋状にして、出来上がり寸法が縦横6センチ角、7センチ角、8センチ角の中に各100個づつ入れて、温度調節の出来る装置に入れて14日目から1日置きで確認しました。下表1は一番最近の実験の表であります。
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
完全乾燥を防止するために、水分を含ませた生のむき身にんにくを個包装し、加温を維持させること。
【請求項2】
個包装フィルムの厚みや、水分量及び温度状態を調節する事により、半ドライにんにくの堅さなどが任意で調整できる。

【公開番号】特開2012−217446(P2012−217446A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−94494(P2011−94494)
【出願日】平成23年4月4日(2011.4.4)
【出願人】(507390114)
【出願人】(511088025)
【Fターム(参考)】