説明

半導体装置の製造方法及び半導体装置の実装構造の製造方法

【課題】バンプの疲労を抑えて、バンプの寿命を向上させる。
【解決手段】一方の面の上方に封止層25が設けられた半導体ウエハ111の封止層25の表面側に凹部25bを形成し、封止層25の弾性率よりも弾性率が低い低弾性材26を凹部25bに充填し、半導体ウエハ111の一方の面の上方にバンプ27を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法及び半導体装置の実装構造の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、チップサイズにパッケージされた半導体装置がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の半導体装置では、回路が焼き付けられて個片化された半導体基板(10)上に第一絶縁層(13)が成膜され、配線(16a)が第一絶縁層(13)上にパターニングされ、第二絶縁層(17)が配線(16a)の上から第一絶縁層(13)上に形成され、バンプ(19)が第二絶縁層(17)に形成された開口部(17a)を介して配線(16a)に接続されている。また、配線(16a)のパターニングの際に残留した銅メッキ(16b)が第一絶縁層(13)を貫通するように第一絶縁層(13)に埋め込まれ、その銅メッキ(16b)の一部が第一絶縁層(13)の表面から突き出ていて、第二絶縁層(17)が銅メッキ(16b)を覆い被さるようにして第一絶縁層(13)上に成膜されている。特許文献1に記載の技術では、半導体装置がバンプを介して実装基板上に実装された時に半導体装置と実装基板の間に生じる応力が銅メッキ(16b)によって緩和される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−173749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、半導体装置の実装後に半導体装置が使用されると、半導体装置の加熱・冷却が繰り返される。半導体装置の半導体基板と実装基板は線膨張率が異なるので、半導体装置の加熱・冷却が繰り返されると、バンプに生じる応力が振動する。そのため、バンプにクラックが入り、バンプが疲労破壊してしまう虞がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、バンプの疲労を抑えて、バンプの寿命を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本発明に係る半導体装置の製造方法は、
一方の面の上方に封止層が設けられた半導体基板の前記封止層の表面側に凹部を形成し、
前記封止層の弾性率よりも弾性率が低い低弾性材を前記凹部に充填し、
前記半導体基板の前記一方の面の上方にバンプを形成する方法である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、バンプに掛かる応力が低弾性材によって緩和されるから、バンプにクラックが入る等の疲労を抑えることができるとともに、バンプの寿命が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1実施形態に係る半導体装置の斜視図。
【図2】同実施形態に係る半導体装置の要部断面図。
【図3】同実施形態の変形例に係る半導体装置の平面図。
【図4】同実施形態に係る半導体装置の実装構造の断面図。
【図5】同実施形態に係る半導体装置の製造に用いる半導体ウエハの断面図。
【図6】同実施形態に係る半導体装置を製造する方法の一工程における半導体ウエハの断面図。
【図7】図6の工程の後の工程における断面図。
【図8】図7の工程の後の工程における断面図。
【図9】図8の工程の後の工程における断面図。
【図10】図9の工程の後の工程における断面図。
【図11】図10の工程の後の工程における断面図。
【図12】図11の工程の後の工程における断面図。
【図13】図11の工程の後の工程における断面図。
【図14】図12又は図13の工程の後の工程における断面図。
【図15】図14の工程の後の工程における断面図。
【図16】図15の工程の後の工程における断面図。
【図17】本発明の第2実施形態に係る半導体装置の斜視図。
【図18】本発明の第3実施形態に係る半導体装置の斜視図。
【図19】本発明の実施形態の変形例に係る半導体装置の要部断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0009】
〔第1の実施の形態〕
図1は、半導体装置1の一部を破断した状態で半導体装置1を示した斜視図である。図2は、この半導体装置1の一部を示した断面図である。
【0010】
図1〜図2に示すように、この半導体装置1は、チップサイズにパッケージしたものであって、いわゆるCSP(Chip Size Package)である。特に、この半導体装置1は、半導体ウエハを樹脂封止した後に、それをチップサイズに個片化したものである。つまり、半導体装置1は、CSPの中でも特にWLP(Wafer Level Package)である。
【0011】
この半導体装置1は半導体基板11、パッシベーション膜15、絶縁膜17、複数の配線19、複数の外部接続用電極24、封止層25、低弾性材26及びバンプ27等を備える。
【0012】
半導体基板11は、半導体ウエハを個片化したものである。半導体基板11は、一方の面11aと、その面11aの反対側となる他方の面11bとを有するとともに、一方の面11aと他方の面11bの間に厚みを有する。また、半導体基板11は一方の面11aと他方の面11bの間に基層12及び集積回路層13を有する。集積回路層13が基層12上に形成され、集積回路層13の表面が一方の面11aであり、その面11aの反対側であって基層12の表面が他方の面11bである。基層12は、例えばシリコン等の半導体からなる。集積回路層13には、集積回路が形成されている。また、半導体基板11は複数の内部端子14を有し、これら内部端子14が集積回路層13の表面11aに形成されている。内部端子14は、集積回路層13に含まれる集積回路の配線の一部であったり、その集積回路の構成要素である各種電気素子(例えば、ダイオード、トランジスタ、抵抗、コンデンサ等)の電極であったりする。
【0013】
半導体基板11の一方の面11a上には、パッシベーション膜15が成膜されている。パッシベーション膜15上には、絶縁膜17が成膜されている。パッシベーション膜15及び絶縁膜17のサイズは半導体基板11のサイズよりも僅かに小さく、パッシベーション膜15及び絶縁膜17の周縁が半導体基板11の周縁から内側に離れている。なお、パッシベーション膜15及び絶縁膜17のサイズが半導体基板11のサイズに等しく、パッシベーション膜15及び絶縁膜17の周縁が半導体基板11の周縁に揃っていてもよい。
【0014】
パッシベーション膜15は、酸化シリコン又は窒化シリコンを含む。絶縁膜17は、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂その他の樹脂を含む。例えば、絶縁膜17には、ポリイミド(PI)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、エポキシ系、フェノール系、シリコン系等のプラスチック材料又はこれらの複合材料等を用いることができる。なお、パッシベーション膜15と絶縁膜17のうち片方又は両方を省略してもよい。
【0015】
パッシベーション膜15及び絶縁膜17のうち内部端子14に重なる位置には、開口16が形成されている。内部端子14の一部又は全体が開口16内に位置している。
【0016】
配線19が、半導体基板11の一方の面11aとの間にパッシベーション膜15及び絶縁膜17を介して、その面11aの上に形成されている。具体的には、配線19が絶縁膜17の上に直接形成されている。なお、絶縁膜17を省略した場合には、配線19がパッシベーション膜15の上に直接形成され、パッシベーション膜15を省略した場合には、配線19が絶縁膜17の上に直接形成され、絶縁膜17とパッシベーション膜15の両方を省略した場合には、配線19が半導体基板11の上に直接形成される。
【0017】
配線19の端部は開口16を通じて内部端子14に接続されている。配線19は、下地金属層20と導体層21の積層体である。
【0018】
下地金属層20は、絶縁膜17上(絶縁膜17を省略した場合には、パッシベーション膜15上)に形成されている。下地金属層20は、シード層をパターニングしたものである。下地金属層20は、銅(Cu)の薄膜、チタン(Ti)の薄膜、チタンに銅を積み重ねた薄膜その他の金属薄膜である。下地金属層20は、所定の形状に形成されている。下地金属層20の一部が内部端子14上に形成され、下地金属層20が開口16を介して内部端子14に接続されている。
【0019】
導体層21が下地金属層20上に形成されている。導体層21は、銅メッキその他の金属メッキからなる。平面視して、導体層21が所定の形状にパターニングされており、導体層21の平面形状と下地金属層20の平面形状がほぼ同じである。導体層21は、下地金属層20よりも厚い。なお、配線19は導体の単層であってもよいし、更に多くの導体層を積層したものでもよい。
【0020】
外部接続用電極24が配線19に接続されている。具体的には、外部接続用電極24が配線19の端部の上に形成されている。つまり、外部接続用電極24は導体層21の上に形成されている。配線19のうち外部接続用電極24の台座となる部分23がランドである。外部接続用電極24の高さ(厚さ)は、導体層21の厚さよりも大きい。
【0021】
図1では、外部接続用電極24の数と配線19の数が等しく、一つの配線19に一つの外部接続用電極24が接続されている。但し、外部接続用電極24の数と配線19の数が等しくなくてもよく、一つの配線19に複数の外部接続用電極24が接続されていてもよい。
図1では、内部端子14の数と配線19の数が等しく、一つの配線19に一つの内部端子14が接続されている。但し、内部端子14の数と配線19の数が等しくなくてもよく、一つの配線19に複数の内部端子14が接続されていてもよい。
【0022】
封止層25は、半導体基板11との間にパッシベーション膜15及び絶縁膜17を介して半導体基板11上に形成されている。封止層25が配線19(但し、外部接続用電極24が重ねられた部分を除く)を覆って、配線19が絶縁膜17(絶縁膜17を省略した場合には、パッシベーション膜15)と封止層25の間に敷設されている。封止層25は、配線19及びその導体層21をそれらの上から保護する。外部接続用電極24が封止層25を貫通するように封止層25に埋設されている。外部接続用電極24の上面は封止層25によって覆われていないが、外部接続用電極24の周側面は封止層25に密着し、封止層25が外部接続用電極24の周側面を保護する。封止層25の表面25aは、外部接続用電極24の上面と面一に設けられ、又は、外部接続用電極24の上面よりも僅かに高い位置にある。封止層25は、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂その他の絶縁性樹脂を含み、好ましくは、絶縁性樹脂(エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂等)にフィラー(例えば、シリカフィラー、ガラスフィラー)又は繊維(例えば、ガラス繊維又は炭素繊維)を配合した強化樹脂からなる。また、封止層25は遮光性を有する。
【0023】
封止層25がシリカ充填エポキシ樹脂からなる場合、封止層25の曲げ弾性率はGPaオーダー(10〜40GPa)である。
封止層25は半導体基板11よりも薄い。例えば、封止層25の厚さが70μmであり、半導体基板11の厚さが330μmである。
【0024】
バンプ27が、封止層25の表面25a側において、外部接続用電極24の上面に形成されている。バンプ27が外部接続用電極24の上面に接合されることによって、バンプ27と外部接続用電極24が相互に電気的に接続している。これら外部接続用電極24は、格子状に配列されている。
【0025】
封止層25の表面25aには、格子状の凹部25bが設けられている。凹部25bの深さは、封止層25の厚さの3分の2程度である。
【0026】
凹部25bには、低弾性材26が充填されている。低弾性材26は、凹部25bと同様に、格子状に形作られている。低弾性材26は、封止層25よりも曲げ弾性率が低い。低弾性材26には、ウレタン樹脂又はエポキシ樹脂が含まれる。特に、低弾性材26は、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂その他の樹脂からなる。低弾性材26の表面は封止層25の表面25aに揃っている。なお、低弾性材26の表面と封止層25の表面25aの間に段差があってもよい。
【0027】
具体的には、エポキシ樹脂の硬化剤を適宜選定することによって、エポキシ樹脂が低弾性化するので、その選定された硬化剤を含有するエポキシ樹脂を低弾性材26に用いる。或いは、エポキシ樹脂に可塑剤(例えば、ウレタン樹脂等で変性した樹脂又はゴム)を配合することによって、エポキシ樹脂が低弾性化するので、その可塑剤が配合されたエポキシ樹脂を低弾性材26に用いる。低弾性材の曲げ弾性率は、0.05MPa以上3GPa以下であることが望ましい。例えば、日立化成工業株式会社製のウレタン樹脂(製品名又は型番:KU−7002、曲げ弾性率:0.07MPa)、日立化成工業株式会社製のエポキシ樹脂(製品名又は型番:C−CEL−4100、曲げ弾性率:10MPa)又は株式会社スリーボンド製のエポキシ樹脂(製品名又は型番:2274Y、曲げ弾性率:2GPa)を低弾性材26に用いる。
【0028】
なお、封止層25と低弾性材26は主成分が同じで、封止層25と低弾性材26の添加剤が異なることで、低弾性材26の曲げ弾性率が封止層25の曲げ弾性率よりも低いことが好ましい。封止層25と低弾性材26の主成分が同じであれば、封止層25と低弾性材26の密着性が向上するためである。
【0029】
外部接続用電極24は、凹部25b及び低弾性材26によって囲われるマス目(セル)に配置される。凹部25b及び低弾性材26が外部接続用電極24を囲う。図1では、一つのマス目に配置される外部接続用電極24の数は1である。一つのマス目に配置される外部接続用電極24の数が複数でもよい。
【0030】
なお、図3の平面図に示すように、外部接続用電極24が市松模様のようにマス目に配置されてもよい。つまり、外部接続用電極24が配置されたマス目と、外部接続用電極24が配置されていないマス目が交互に配されている。図3では、外部接続用電極24を図示するべく、バンプ27の図示を省略する。
【0031】
図4は、半導体装置の実装構造50を示した断面図である。
図4に示すように、半導体装置の実装構造50は、半導体装置1及びプリント配線板(printed wiring board)(回路基板)51等を備える。半導体装置の実装構造50は、プリント回路実装体(printed circuit assembly)50である。
【0032】
回路基板であるプリント配線板51は、リジッド(rigid)基板である。また、プリント配線板51は、片面基板、両面基板又は多層基板である。片面基板とは、プリント配線板51の一方の面51aに配線パターンが形成されたものである。両面基板とは、プリント配線板51の両面51a,51bに配線パターンが形成されたものである。多層基板とは、積層された多数の絶縁体層の各層間に配線パターンが形成されたものである。
【0033】
プリント配線板51の一方の面51a上には、格子状に配列された複数のパッド52が形成されている。
半導体装置1はプリント配線板51の一方の面51a上に表面実装されている。具体的には、プリント配線板51の一方の面51aが封止層25の表面25a対向した状態で、バンプ27がパッド52と外部接続用電極24との間に挟まれて、バンプ27が外部接続用電極24とパッド52に接合されている。
【0034】
封止層25の表面25aとプリント配線板51の一方の面51aとの間の隙間にアンダーフィル材が充填されていてもよい。勿論、図4に示すように、アンダーフィル材が無くてもよい。
【0035】
実装構造50が長期間使用されると、半導体装置1及びプリント配線板51の昇温と降温が繰り返される。半導体装置1及びプリント配線板51が昇温すると、半導体装置1及びプリント配線板51が熱膨張し、半導体装置1及びプリント配線板51が降温すると、半導体装置1及びプリント配線板51が収縮する。
【0036】
プリント配線板51の線膨張率は、プリント配線板51の絶縁体(例えば、ガラスエポキシ樹脂)の線膨張率に支配的になり、半導体装置1(バンプ27以外の部分)の線膨張率は、半導体基板11の線膨張率に支配的になる。そのため、半導体装置1及びプリント配線板51の昇温と降温が繰り返されると、バンプ27に掛かる応力が変動する。つまり、半導体装置1及びプリント配線板51が昇温すると、バンプ27に掛かる応力が増加し、半導体装置1及びプリント配線板51が降温すると、バンプ27に掛かる応力が減少する。プリント配線板51の線膨張率は、半導体基板11の線膨張率に比べて大きいため、昇温や降温に伴うプリント配線板51の伸縮率は、半導体基板11の伸縮率に比べて大きく、従って、プリント配線板51と半導体装置1との間に介在するバンプ27が疲労破壊しやすくなる.
【0037】
ところが、封止層25に形成された凹部25bに低弾性材26が充填されているから、バンプ27に掛かる応力が低弾性材26によって緩和され、その応力の変動幅も狭まる。低弾性材26は、弱い力でもよく伸びて大きく変形するが、外力を除くと直ちに元の大きさに戻るという優れた伸縮性を示す。よって、半導体装置1及びプリント配線板51の昇温と降温の繰り返しによって膨張や収縮をしても、これらを吸収することができるので、バンプ27の疲労寿命が向上する。
【0038】
凹部25bが封止層25に形成されていても、低弾性材26が凹部25bに充填されているから、封止層25が低弾性材26によって補強される。よって、封止層25等の強度低下を防止することができる。
【0039】
半導体装置1及びその実装構造50の製造方法について説明する。
図5に示された半導体ウエハ111から複数の半導体装置1を製造する。半導体ウエハ111は半導体基板11よりも大きな半導体基板であって、複数の半導体基板11を半導体ウエハ111から取ることができる。半導体ウエハ111は、シリコン等の半導体からなる基層112上に集積回路層113が形成されたものである。集積回路層113の上(半導体ウエハ111の一方の面111aの上)にパッシベーション膜15が形成され、パッシベーション膜15の上に絶縁膜17が形成されている。パッシベーション膜15及び絶縁膜17には格子状の凹部が形成されて、パッシベーション膜15及び絶縁膜17が複数に分断されている。集積回路層113は、パッシベーション膜15及び絶縁膜17に形成された凹部に沿った格子状の分割予定線102によって複数の領域113aに区分けされている。集積回路層113には、それら領域113aごとに集積回路が設けられている。集積回路層113の表面111aには、複数の内部端子14が形成されている。パッシベーション膜15及び絶縁膜17のうち内部端子14に重なる位置には、開口16が形成されている。なお、パッシベーション膜15と絶縁膜17のうち片方又は両方が、分断されずにべた一面な膜であってもよい。
【0040】
まず、絶縁膜17の上に配線19をパターニング法によって形成するとともに、配線19の端部(ランド23)の上に外部接続用電極24をパターニング法によって形成する(図9参照)。以下、配線19及び外部接続用電極24のパターニング法について具体的に説明する。
【0041】
図6に示すように、無電解メッキ法若しくは気相成長法(例えば、スパッタ法)又はこれらの組合せによって、絶縁膜17(絶縁膜17が無い場合には、パッシベーション膜15)の上全体や開口16内等にシード層120を成長させる。シード層120は、銅その他の金属からなる。また、シード層120は単層(例えば、銅からなる)であってもよいし、積層体(例えば、チタン層の上に銅層を積層したもの)であってもよい。
【0042】
次に、図7に示すように、感光材であるレジスト130をシード層120の上全体に塗布した後、そのレジスト130の露光・現像をすることによってレジスト130に凹部131を形成する。
【0043】
次に、シード層120を電極として電解メッキを行う。これにより、凹部131内であってシード層120の上に所定形状の導体層21を成長させる。導体層21は、シード層120よりも厚く成長させる。導体層21は、銅その他の金属からなる。導体層21の形成後、レジスト130を剥離する。
【0044】
次に、図8に示すように、シード層120及び導体層21の上全体にドライフィルムレジスト132を貼り付けた後、ドライフィルムレジスト132の露光・現像をすることによってドライフィルムレジスト132に円形又は多角形の開口133を形成する。開口133が形成される位置は導体層21のランド23の上である。ドライフィルムレジスト132は、導体層21よりも厚い。なお、ドライフィルムレジスト132の代わりに、厚膜のレジストを形成してもよい。
【0045】
次に、シード層120及び導体層21を電極として電解メッキを行う。これにより、開口133内であって導体層21の上に外部接続用電極24を成長させて、外部接続用電極24を立てるように形成する。外部接続用電極24の厚さ(高さ)は、導体層21の厚さよりも充分に厚くする。外部接続用電極24は、銅その他の金属からなる。外部接続用電極24の形成後、ドライフィルムレジスト132を剥離する。
【0046】
図9に示すように、シード層120を形状加工することによって、シード層120から下地金属層20を形成する。具体的には、シード層120のうち導体層21及び外部接続用電極24に重なっていない部分をエッチングにより除去することにより、シード層120から下地金属層20を加工する。このとき、導体層21及び外部接続用電極24の表面が一部エッチングされるが、導体層21及び外部接続用電極24がシード層120と比較して充分に厚いため、導体層21及び外部接続用電極24が残留する。残留した下地金属層20の形状は、導体層21の形状とほぼ同じである。
【0047】
以上に説明した配線19及び外部接続用電極24のパターニング方法は一例であり、他の方法(例えば、アディティブ法若しくはサブトラクト法又はこれらの組み合わせ)によって配線19及び外部接続用電極24をパターニングしてもよい。
【0048】
次に、図10に示すように、印刷法、液滴吐出法(インクジェット法)、スピンコート法、滴下法その他の塗布法によって封止樹脂を絶縁膜17(絶縁膜17が無い場合には、パッシベーション膜15)上に塗布し、その封止樹脂によって配線19、外部接続用電極24及び絶縁膜17を覆って、その封止樹脂を加熱硬化させる。これにより、絶縁膜17(絶縁膜17が無い場合には、パッシベーション膜15)上に封止層25を形成する。封止層25の形成に際しては、封止層25の厚さを外部接続用電極24の厚さ(高さ)よりも厚くして、外部接続用電極24全体を封止層25に埋め込む。封止層25は、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂その他の絶縁性樹脂を含み、好ましくは、絶縁性樹脂(例えば、エポキシ系樹脂又はポリイミド系樹脂)にフィラー(例えば、ガラスフィラー又はシリカフィラー)又は繊維(例えば、ガラス繊維又は炭素繊維)を配合した強化樹脂からなる。なお、プリプレグを絶縁膜17(絶縁膜17が無い場合には、パッシベーション膜15)に貼り付けて、そのプリプレグを硬化させて、そのプリプレグから封止層25を形成してもよい。
【0049】
次に、図11に示すように、格子状の凹部25bを外部接続用電極24の間に通すように、封止層25の表面25aから封止層25に格子状の凹部25bを掘る。凹部25bを外部接続用電極24の間に通すように格子状にしたので、凹部25bが外部接続用電極24の周囲に配置され、外部接続用電極24が凹部25bによって囲われるマス目に配置されるとともに、外部接続用電極24が凹部25bによって囲われる。
凹部25bを形成するに際しては、凹部25bの底を絶縁膜17や配線19にまで至らせないように、凹部25bの深さを封止層25の厚さよりも浅くする。更に、凹部25bの底を外部接続用電極24の上面よりも低い位置にする。
【0050】
凹部25bの形成方法は、ハーフダイシング法、レーザー光照射法又はサンドブラスト法である。ハーフダイシング法は、ダイサーを用いて封止層25の表面25aから封止層25の途中まで切断する方法である。レーザー光照射法は、レーザー光照射装置を用いてレーザー光を封止層25の表面25aに照射することで封止層25の表面25aから封止層25の途中まで焼き切る方法である。サンドブラスト法は、微粒子を封止層25の表面25aに吹き付けて、封止層25の表面25aから封止層25の途中まで切断する方法である。
【0051】
次に、図12に示すように、スピンコート法、滴下法、スクリーン印刷法その他の塗布法によって低弾性樹脂を封止層25上に塗布し、その低弾性樹脂を凹部25bに充填し、その低弾性樹脂を、常圧下において、150〜200℃の温度で加熱硬化させる。これにより、凹部25b内に低弾性材26が形成されるとともに、封止層25の表面25a上に低弾性材層126が成膜される。なお、図13に示すように、例えば液滴吐出法(インクジェット法)又はディスペンサ法によって、凹部25bを狙って低弾性樹脂を凹部25b内に滴下することで、凹部25b内に低弾性材26を充填してもよい。この場合、封止層25の表面25a上に低弾性材層が成膜されない。
【0052】
次に、図14に示すように、低弾性材層126を研削して、低弾性材層126を除去する。低弾性材層126の研削に引き続いて、封止層25の表面25aを研削して、封止層25を薄くする。封止層25の表面25aを研削することで、封止層25の表面25aにおいて外部接続用電極24の上面を露出させる。この際、外部接続用電極24の上面も研削され、外部接続用電極24を残留させる。また、凹部25b内の低弾性材26も研削されるが、凹部25bの底が外部接続用電極24の上面よりも深い位置にあるので、低弾性材26を残留させることができる。
【0053】
以上のように、研削工程の前に低弾性材層126及び低弾性材26を形成したから、低弾性材層126の研削と封止層25の研削を中断することなく行うことができる。そのため、工程数の削減を図ることができる。
図13に示すように、低弾性材層126を形成しない場合でも、封止層25の表面25aの研削工程によって、低弾性材26を封止層25の表面25aに揃えることと、外部接続用電極24の上面を露出させることを同時に行える。そのため、工程数の削減を図ることができる。
【0054】
次に、露出した外部接続用電極24の上面を軽くエッチングする。
次に、図15に示すように、バンプ27を外部接続用電極24の上面に形成する。
【0055】
次に、バンプ27及び封止層25の表面25aを保護フィルムで保護した状態で、半導体ウエハ111の他方の面111bを研削し、半導体ウエハ111を薄くする。なお、このような研削工程を省略してもよい。
【0056】
次に、図16に示すように、ダイサーのダイシングブレードを用いて、封止層25及び半導体ウエハ111を分割予定線102に沿って切断し、封止層25及び半導体ウエハ111を細分割する。低弾性材26が分割予定線102をまたがっている場合には、低弾性材26も封止層25と一緒に切断する。これにより、複数の半導体装置1が完成する。なお、個片化処理はDBG(Dicing Before Grinding)処理であってもよい。つまり、半導体ウエハ111の他方の面111bの研削を行う前に、ダイサーのダイシングブレードによって封止層25の表面25aから半導体ウエハ111の基層112の途中まで分割予定線102に沿って切り込みを入れて、その後半導体ウエハ111の他方の面111bを表側の切り込みの底まで研削する。
【0057】
なお、完成した半導体装置1のみならず、上記各工程における中間生産物も半導体装置である。集積回路が焼き付けられた半導体ウエハ111を材料(原材料)として用いたためである。
【0058】
完成した半導体装置1をプリント配線板51の一方の面51a上にフリップチップ実装する。具体的には、半導体装置1の封止層25の表面25aをプリント配線板51の一方の面51aに向けて、半導体装置1とプリント配線板51の位置合わせをする。そして、半導体装置1とプリント配線板51を互いに近づけて、バンプ27をパッド52に接触させる。バンプ27のリフローをして、バンプ27をパッド52に接合する。
【0059】
その後、封止層25の表面25aとプリント配線板51の一方の面51aとの間の隙間にアンダーフィル材を充填する。アンダーフィル材の充填工程は省略してもよい。
【0060】
本実施の形態は、以下のような効果を奏する。
(1) 低弾性材26によってバンプ27の寿命が向上する。
(2) 低弾性材26がバンプ27の周囲に配置されているから、バンプ27の寿命がより向上する。
(3) 低弾性材26がバンプ27を囲んでいるから、どのような方向の応力がバンプ27に掛かっても応力を緩和することができる。
(4) 低弾性材26は、封止層25によって覆われるようにして封止層25に埋め込まれているのではなく、低弾性材26が、封止層25の表面25aに設けられた凹部25bに充填されている。そのため、低弾性材26がバンプ27により近くなり、低弾性材26によるバンプ27の応力緩和がより効果的である。
(5) 一つのマス目に一つの外部接続用電極24が配置されているから、バンプ27の応力緩和効果が高い。
(6) 低弾性材26によって封止層25が補強される。
(7) 凹部25bの深さが封止層25の厚さよりも浅いから、封止層25が分断されることがなく、封止効果の低減を防止することができる。
(8) 低弾性材層126と封止層25を一括して研削したので、製造工程数が増えすぎることはない。
【0061】
〔第2の実施の形態〕
図17は、第2の実施の形態に係る半導体装置1Aの一部を破断した状態で半導体装置1Aを示した断面図である。図17に示された半導体装置1Aと図1に示された半導体装置1との間で互いに対応する部分には、同一の符号を付す。
【0062】
図17に示すように、複数の環状の凹部25bが封止層25の表面25aに設けられ、低弾性材26が凹部25bに充填されている。これら凹部25b及び低弾性材26は、格子状に配列されている。凹部25b及び低弾性材26は、外部接続用電極24を囲うようにして外部接続用電極24の周囲に配置され、外部接続用電極24が、凹部25b及び低弾性材26の内側に配置されている。一組の凹部25b及び低弾性材26によって囲まれる外部接続用電極24の数は1である。なお、一組の凹部25b及び低弾性材26によって囲まれる外部接続用電極24の数が複数でもよい。
【0063】
凹部25b及び低弾性材26が外部接続用電極24の周囲全体を囲むように環状であったが、凹部25b及び低弾性材26が外部接続用電極24の周囲の一部を囲むようにC字状又は半環状であってもよい。
【0064】
以上に説明したことを除いて、図17に示された半導体装置1Aと図1に示された半導体装置1との間で互いに対応する部分は同様に設けられている。
また、半導体装置1と同様に、半導体装置1Aをプリント配線板51の一方の面51a上に表面実装すれば、実装構造が完成する。
また、半導体装置1Aの製造方法は、複数の凹部25b及び低弾性材26を環状にすることを除いて、半導体装置1の製造方法と同様である。つまり、複数の凹部25bの形成に際しては、複数の外部接続用電極24を複数の凹部25bでそれぞれ囲うようにこれら凹部25bを環状にする。そうすると、その後の工程において形成する低弾性材26も環状になる。
【0065】
本実施の形態においても、バンプ27の寿命が向上する。
【0066】
〔第3の実施の形態〕
図18は、第3の実施の形態に係る半導体装置1Bの一部を破断した状態で半導体装置1Bを示した断面図である。図18に示された半導体装置1Bと図1に示された半導体装置1との間で互いに対応する部分には、同一の符号を付す。
【0067】
図18に示すように、複数の凹部25bが封止層25の表面25aに設けられ、低弾性材26が凹部25bに充填されている。これら複数の凹部25b及び低弾性材26は、格子線Gに沿って配列されている。外部接続用電極24は、格子線Gによって囲われるマス目(セル)に配置される。また、隣り合う外部接続用電極24の間には、一又は複数の凹部25b及び低弾性材26が配置されている(図18では、1つの凹部25b及び低弾性材26が隣り合う外部接続用電極24の間に配置されている)。複数(図18では、4つ)の凹部25b及び低弾性材26が1つの外部接続用電極24の周囲に配置され、1つの外部接続用電極24が複数(図18では、4つ)の凹部25b及び低弾性材26によって囲われている。
【0068】
以上に説明したことを除いて、図18に示された半導体装置1Bと図1に示された半導体装置1との間で互いに対応する部分は同様に設けられている。
また、半導体装置1と同様に、半導体装置1Bをプリント配線板51の一方の面51a上に表面実装すれば、実装構造が完成する。
また、半導体装置1Bの製造方法は、複数の凹部25b及び低弾性材26を格子線Gに沿わせるようにこれら凹部25b及び低弾性材26を配置することを除いて、半導体装置1の製造方法と同様である。つまり、複数の凹部25bの形成に際しては、これら凹部25bを格子線Gに沿って配列するように且つ格子線Gのマス目内に外部接続用電極24を配置するようにこれら凹部25bを形成する。そうすると、その後の工程において形成する複数の低弾性材26も格子線Gに沿って配列される。
【0069】
本実施の形態においても、バンプ27の寿命が向上する。
【0070】
〔変形例〕
本発明を適用した実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、幾つかの変形例を挙げる。以下に挙げる変形例は、可能な限り組み合わせてもよい。また、第1〜第3の何れの実施の形態も、以下に挙げる変形例のように変更してもよい。
【0071】
〔変形例1〕
半導体装置1,1A,1Bを実装する際に、異方導電性接着剤、異方導電性シート、絶縁性接着剤又は絶縁性フィルムを封止層25の表面25aとプリント配線板51の一方の面51aとの間に挟み込む。その場合でも、半導体装置1とプリント配線板51を互いに近づける際やその後のリフローの際に、バンプ27が異方導電性接着剤、異方導電性シート、絶縁性接着剤又は絶縁性フィルムを突き抜けて、バンプ27がパッド52に接触する。
【0072】
〔変形例2〕
上述の実施の形態では、半導体装置1,1A,1Bの実装前に、バンプ27が外部接続用電極24の上面に形成されていた。それに対して、半導体装置1の実装前に、バンプ27をパッド52の上に印刷してもよい。その場合、半導体装置1の実装に際して、半導体装置1とプリント配線板51を互いに近づけると、バンプ27が外部接続用電極24の上面に接触し、リフローによってバンプ27が外部接続用電極24の上面に接触する。
【0073】
〔変形例3〕
図19に示す要部断面図のように、外部接続用電極24を省略してもよい。この場合、封止層25は第1〜第3の実施形態の場合よりも薄い。また、封止層25のうち配線19のランド23に重なる部分に開口25cが形成され、バンプ27の一部がその開口25cに埋められ、バンプ27の残りの部分が封止層25の表面25aから突き出ており、バンプ27が配線19のランド23に接合されている。このような半導体装置がプリント配線板51に表面実装されると、バンプ27は配線19のランド23とパッド52との間に挟まれて、これらに接合される。
【0074】
〔変形例4〕
プリント配線板51の代わりにインターポーザー基板を用い、第二封止層がインターポーザー基板に形成されて、半導体装置1,1A,1Bが第二封止層に埋め込まれていてもよい。
【0075】
本発明の実施形態及び変形例を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
【0076】
〔付記〕
<請求項1>
一方の面の上方に封止層が設けられた半導体基板の前記封止層の表面側に凹部を形成し、
前記封止層の弾性率よりも弾性率が低い低弾性材を前記凹部に充填し、
前記半導体基板の前記一方の面の上方にバンプを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
<請求項2>
前記弾性率は、曲げ弾性率であり、
前記封止層の弾性率は10〜40GPaであり、
前記低弾性材の弾性率は、0.05MPa以上3GPa以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
<請求項3>
前記封止層の形成前に、前記半導体基板の一方の面の上方に外部接続用電極を形成し、
前記封止層の形成に際しては、前記外部接続用電極を前記封止層に埋め込み、
前記凹部の形成に際しては、前記凹部の底を前記外部接続用電極の上面よりも低い位置にし、
前記低弾性材の充填後に、前記外部接続用電極の上面が露出するまで前記封止層の表面及び前記低弾性材を研削することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
<請求項4>
前記凹部の形成に際しては、前記凹部を前記外部接続用電極の周囲に配置することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
<請求項5>
前記凹部の形成に際しては、前記外部接続用電極を前記凹部で囲うことを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置の製造方法。
<請求項6>
形成する前記外部接続用電極の数が複数であり、
前記凹部の形成に際しては、前記凹部を格子状にするとともに、前記凹部によって囲われるマス目に前記外部接続用電極を配置することを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置の製造方法。
<請求項7>
形成する前記外部接続用電極の数及び形成する前記凹部の数が複数であり、
前記凹部の形成に際しては、前記外部接続用電極を前記凹部で囲うように前記凹部を環状にすることを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置の製造方法。
<請求項8>
形成する前記外部接続用電極の数及び形成する前記凹部の数が複数であり、
前記凹部の形成に際しては、前記凹部を格子線に沿って配列するとともに、前記格子線によって囲われるマス目に前記外部接続用電極を配置することを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置の製造方法。
<請求項9>
前記低弾性材の充填とともに、前記封止層の表面に低弾性材層の成膜を行い
前記封止層の研削の前に前記低弾性材層を研削して前記低弾性材層を除去し、引き続き前記封止層の表面を研削することを特徴とする請求項3から8の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
<請求項10>
前記封止層の研削の後に前記外部接続用電極の上面に前記バンプを形成することを特徴とする請求項3から9の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
<請求項11>
前記封止層及び前記半導体基板を細分割することを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
<請求項12>
請求項3乃至11の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法によって製造された半導体装置における前記外部接続用電極を、パッドを表面に有した回路基板の前記パッドに、前記バンプを介して接合することを特徴とする半導体装置の実装構造の製造方法。
【符号の説明】
【0077】
1、1A、1B 半導体装置
11 半導体基板
19 配線
24 外部接続用電極
25 封止層
25a 表面
25b 凹部
25c 開口
26 低弾性材
27 バンプ
50 半導体装置の実装構造
51 プリント配線板(回路基板)
52 パッド
111 半導体ウエハ
126 低弾性材層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面の上方に封止層が設けられた半導体基板の前記封止層の表面側に凹部を形成し、
前記封止層の弾性率よりも弾性率が低い低弾性材を前記凹部に充填し、
前記半導体基板の前記一方の面の上方にバンプを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記弾性率は、曲げ弾性率であり、
前記封止層の弾性率は10〜40GPaであり、
前記低弾性材の弾性率は、0.05MPa以上3GPa以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記封止層の形成前に、前記半導体基板の一方の面の上方に外部接続用電極を形成し、
前記封止層の形成に際しては、前記外部接続用電極を前記封止層に埋め込み、
前記凹部の形成に際しては、前記凹部の底を前記外部接続用電極の上面よりも低い位置にし、
前記低弾性材の充填後に、前記外部接続用電極の上面が露出するまで前記封止層の表面及び前記低弾性材を研削することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記凹部の形成に際しては、前記凹部を前記外部接続用電極の周囲に配置することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記凹部の形成に際しては、前記外部接続用電極を前記凹部で囲うことを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
形成する前記外部接続用電極の数が複数であり、
前記凹部の形成に際しては、前記凹部を格子状にするとともに、前記凹部によって囲われるマス目に前記外部接続用電極を配置することを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
形成する前記外部接続用電極の数及び形成する前記凹部の数が複数であり、
前記凹部の形成に際しては、前記外部接続用電極を前記凹部で囲うように前記凹部を環状にすることを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
形成する前記外部接続用電極の数及び形成する前記凹部の数が複数であり、
前記凹部の形成に際しては、前記凹部を格子線に沿って配列するとともに、前記格子線によって囲われるマス目に前記外部接続用電極を配置することを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記低弾性材の充填とともに、前記封止層の表面に低弾性材層の成膜を行い
前記封止層の研削の前に前記低弾性材層を研削して前記低弾性材層を除去し、引き続き前記封止層の表面を研削することを特徴とする請求項3から8の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記封止層の研削の後に前記外部接続用電極の上面に前記バンプを形成することを特徴とする請求項3から9の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記封止層及び前記半導体基板を細分割することを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
請求項3乃至11の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法によって製造された半導体装置における前記外部接続用電極を、パッドを表面に有した回路基板の前記パッドに、前記バンプを介して接合することを特徴とする半導体装置の実装構造の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate