説明

半導体装置及びその制御方法

【課題】半導体装置の小型化及び低コスト化
【解決手段】可変抵抗42と電極44を含むデータ記憶素子40と、可変抵抗42の抵抗値によりデータを記憶する第1モードと、電極44に蓄えられた電荷量によりデータを記憶する第2モードと、を選択する制御部30と、を具備する半導体装置100。データ記憶素子40を第1モードと第2モードとで使い分けることにより、複数の記憶モードを1つのデータ記憶素子で実現することができるため、半導体装置を小型化及び低コスト化することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、揮発性及び不揮発性のデータ記憶素子を有する半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置に用いられるデータ記憶素子には、DRAMやSRAM等の揮発性の記憶素子と、フラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性の記憶素子がある。揮発性の記憶素子はデータの書き込み・読み出しを高速に行うことができるが、データの保持性に乏しい。不揮発性の記憶素子はデータの保持性に優れる反面、書き込み・読み出し速度が揮発性の記憶素子に比べて遅い。
【0003】
一般に、揮発性の記憶素子は電源ON時にデータを高速に処理する用途に適しており、不揮発性の記憶素子は電源OFF時にデータを長期間保存する用途に適している。これら2つの記憶素子の利点をそれぞれ生かすために、揮発性の記憶素子及び不揮発性の記憶素子の両方を備え、作業状況に応じてそれぞれの記憶素子の間でデータのやり取りを行う構成を備えた半導体装置が開発されている。このような半導体装置の例として、例えば特許文献1や特許文献2に示される半導体装置がある。
【0004】
また、可変抵抗の抵抗率の変化によりデータを記憶する記憶素子を備えた半導体装置が開発されている。例えば特許文献3には、相変化層を有する記憶素子を備えた半導体装置が示されている。
【特許文献1】特開2006−295130号公報
【特許文献2】特開2006−302466号公報
【特許文献3】特開2007−59918号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び特許文献2に示される半導体装置は、揮発性の記憶素子と不揮発性の記憶素子とを別々に備えている。このため、それぞれの記憶素子を設けるためのスペースが必要となり、半導体装置の小型化が難しい。
【0006】
本発明は、揮発性及び不揮発性のデータ記憶素子を有する半導体装置において、半導体装置の小型化及び低コスト化を達成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、データ記憶素子と、可変抵抗の抵抗値によりデータを記憶する第1モードと、電極に蓄えられた電荷量によりデータを記憶する第2モードと、を選択する制御部と、を具備することを特徴とする半導体装置である。本発明によれば、データ記憶素子を第1モードと第2モードとで使い分けることにより、複数の記憶モードを1つのデータ記憶素子で実現することができるため、半導体装置の小型化及び低コスト化を実現することができる。
【0008】
上記構成において、前記第1モードは、前記可変抵抗を高抵抗状態及び低抵抗状態のいずれかに変化させることによりデータを記憶し、前記第2モードは、前記電極を充電状態または放電状態のいずれかに変化させることによりデータを記憶する構成とすることができる。
【0009】
上記構成において、前記制御部は、前記第1モードのデータ書き込み時に前記データ記憶素子に電圧を印加する時間が、前記第2モードのデータ書き込み時に前記データ記憶素子に電圧を印加する時間より長くなるように制御を行う構成とすることができる。
【0010】
上記構成において、前記制御部は、前記第2モードを選択した場合に前記可変抵抗を前記高抵抗状態に維持する制御を行う構成とすることができる。この構成によれば、第2モードにおける電極の絶縁性を高くすることができるため、第2モードのデータ保持時間を長くすることができる。
【0011】
上記構成において、前記制御部は、前記第2モードのデータ書き込み時に前記電極に印加する電圧が、前記可変抵抗を前記高抵抗状態から前記低抵抗状態に変化させるための閾値電圧より低くなるよう制御を行う構成とすることができる。この構成によれば、第2モードにおいて、可変抵抗を高抵抗状態に維持することができる。
【0012】
上記構成において、前記制御部は、前記第1モードのデータ書き込み時において、前記可変抵抗を前記低抵抗状態にする場合は、前記データ記憶素子に前記閾値電圧より高い電圧を印加し、前記可変抵抗を前記高抵抗状態にする場合は、前記データ記憶素子に前記閾値電圧より低い電圧を、前記可変抵抗を前記低抵抗状態にする場合より長い時間印加する制御を行う構成とすることができる。この構成によれば、可変抵抗の状態をより確実に変化させることができる。
【0013】
上記構成において、ソースまたはドレインのいずれかが前記データ記憶素子と接続された選択トランジスタを具備し、前記制御部は、前記選択トランジスタのゲート電圧を制御することにより前記データ記憶素子に流れる電流を制御し、前記第1モードのデータ書き込み時に前記可変抵抗を前記低抵抗状態にする場合のゲート電圧が、前記第1モードのデータ書き込み時及び前記第2モード時に前記可変抵抗を前記高抵抗状態にする場合のゲート電圧より小さくなるように制御を行う構成とすることができる。この構成によれば、選択トランジスタにより、データ記憶素子へ印加される電圧を制御することが容易となる。
【0014】
上記構成において、前記制御部は、前記第2モードを選択した場合に前記データ記憶素子のリフレッシュを行う構成とすることができる。この構成によれば、第2モードにおけるデータ保持時間を長くすることができる。
【0015】
上記構成において、前記データ記憶素子である第1データ記憶素子及び第2データ記憶素子と、前記第1データ記憶素子が接続された第1ビットラインと、前記第2データ記憶素子が接続された第2ビットラインとからなるビットライン対を具備し、前記制御部は、前記第1モードのデータ書き込み時において、前記第1データ記憶素子に書き込みを行う場合は前記第1ビットラインをハイレベルに設定すると共に前記第2ビットラインをハイレベルより低い電圧レベルに設定し、前記第2データ記憶素子に書き込みを行う場合は前記第2ビットラインをハイレベルに設定すると共に前記第1ビットラインをハイレベルより低い電圧レベルに設定し、前記第2モードのデータ書き込み時において、前記第1データ記憶素子及び前記第2データ記憶素子に論理ハイを書き込む場合は前記第1ビットラインをハイレベルに設定すると共に前記第2ビットラインをローレベルに設定し、前記第1データ記憶素子及び前記第2データ記憶素子に論理ローを書き込む場合は前記第1ビットラインをローレベルに設定すると共に前記第2ビットラインをハイレベルに設定する制御を行う構成とすることができる。この構成によれば、第1モード及び第2モードにおいて共通の回路構成を用いることができるため、半導体装置を小型化し、製造コストを削減することができる。
【0016】
上記構成において、前記制御部は、前記第1モードのデータ書き込み時において、前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインのうちハイレベルに設定されたビットラインに対し、前記可変抵抗を高抵抗状態及び低抵抗状態のいずれかに変化させるための電圧を印加し、前記第2モードのデータ書き込み時において、前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインのうちハイレベルに設定されたビットラインに対し、前記電極に電荷を充電するための電圧を印加し、ローレベルに設定されたビットラインに対して、前記電極を放電するための電圧を印加する構成とすることができる。
【0017】
上記構成において、前記データ記憶素子である第1データ記憶素子及び第2データ記憶素子と、前記第1データ記憶素子が接続された第1ビットラインと、前記第2データ記憶素子が接続された第2ビットラインとからなるビットライン対を具備し、前記制御部は、前記第1モードにおいて前記第1データ記憶素子からデータの読み出しを行う場合には、前記第2ビットラインをデータ読み出し時に参照するリファレンス電圧まで昇圧し、前記第1ビットラインを前記リファレンス電圧より高い電圧まで昇圧し、前記第1データ記憶素子と前記第1ビットラインとを導通し、前記導通を行った後の前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインの電圧を比較することによりデータの読み出しを行い、前記第2モードにおいて前記第1データ記憶素子からデータの読み出しを行う場合には、前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインを前記リファレンス電圧まで昇圧し、前記データ記憶素子と前記第1ビットラインとを導通し、前記導通を行った後の前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインの電圧を比較することによりデータの読み出しを行う構成とすることができる。この構成によれば、第1モード及び第2モードにおいて共通の回路構成を用いることができるため、半導体装置を小型化し、製造コストを削減することができる。
【0018】
上記構成において、前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインに接続された検出回路を具備し、前記制御部は、前記第1モード及び前記第2モードのデータ読み出し時には、前記検出回路にて前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインの電位差を増幅する制御を行う構成とすることができる。この構成によれば、データ記憶素子からのデータの読み出しをより正確に行うことができる。
【0019】
上記構成において、前記検出回路は、前記第1モードと前記第2モードとで、共通に使用する構成とすることができる。
【0020】
上記構成において、前記制御部は、前記第1モード及び前記第2モードのデータ読み出し時には、データの読み出しを行った後に前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインをショートさせる制御を行う構成とすることができる。この構成によれば、回路の消費電力を抑制することができる。
【0021】
上記構成において、前記制御部は、前記第1モード及び前記第2モードに加え、前記可変抵抗を高抵抗状態及び低抵抗状態のいずれかに変化させることによりデータを記憶する第3モードを選択し、前記第3モードにおいて前記可変抵抗が前記高抵抗状態である場合の抵抗値は、前記第1モードにおいて前記可変抵抗が前記高抵抗状態である場合の抵抗値より小さく、前記第3モードにおいて前記可変抵抗が前記低抵抗状態である場合の抵抗値は、前記第1モードにおいて前記可変抵抗が前記低抵抗状態である場合の抵抗値より大きい構成とすることができる。この構成によれば、第1モードと第2モードの他に第3モードを選択することができるため、半導体装置100の用途を広げることができる。
【0022】
上記構成において、前記制御部は、前記第3モードのデータ書き込み時に前記データ記憶素子に電圧を印加する時間が、前記第1モードのデータ書き込み時に前記データ記憶素子に電圧を印加する時間より短く、かつ、前記第2モードのデータ書き込み時に前記データ記憶素子に電圧を印加する時間より長くなるように制御を行う構成とすることができる。
【0023】
上記構成において、前記制御部は、前記第3モードのデータ書き込み時において、前記可変抵抗を前記低抵抗状態にする場合は、前記データ記憶素子に対し、前記可変抵抗を前記高抵抗状態から前記低抵抗状態に変化させるための閾値電圧より高い電圧を印加し、前記可変抵抗を前記高抵抗状態にする場合は、前記データ記憶素子に対し、前記閾値電圧より低い電圧を、前記可変抵抗を前記低抵抗状態にする場合より長い時間印加する制御を行う構成とすることができる。
【0024】
ソースまたはドレインのいずれかが前記データ記憶素子と接続された選択トランジスタを具備し、前記制御部は、前記選択トランジスタのゲート電圧を制御することにより前記データ記憶素子に流れる電流を制御し、前記第3モードのデータ書き込み時に前記可変抵抗を前記低抵抗状態にする場合のゲート電圧が、前記第3モードのデータ書き込み時及び前記第2モード時に前記可変抵抗を前記高抵抗状態にする場合のゲート電圧より小さくなるように制御を行う構成とすることができる。
【0025】
上記構成において、前記制御部は、前記第3モードを選択した場合に、前記第2モードを選択した場合より長い間隔で前記データ記憶素子のリフレッシュを行う構成とすることができる。この構成によれば、第3モードにおけるデータの保持時間を長くすることができる。
【0026】
上記構成において、前記データ記憶素子のモードを記憶する選択レジスタを具備し、前記制御部は、前記選択レジスタの値を参照して、前記データ記憶素子のモードを選択する構成とすることができる。この構成によれば、モードの選択を電気的に行うことができる。また、必要に応じてモード変更を容易に行うことができる。
【0027】
上記構成において、前記制御部に対し、前記データ記憶素子のモードを入力する制御端子を具備し、前記制御部は、前記制御端子からの入力に応じて、前記データ記憶素子のモードを選択する構成とすることができる。この構成によれば、モードを機械的に固定することが容易となる。
【0028】
本発明は、可変抵抗と電極を含むデータ記憶素子を具備する半導体装置の制御方法であって、前記可変抵抗を高抵抗状態及び低抵抗状態のいずれかに変化させることによりデータを記憶する第1ステップと、前記電極に蓄えられた電荷量によりデータを記憶する第2ステップと、を選択するステップを備えることを特徴とする半導体装置の制御方法である。本発明によれば、データ記憶素子を第1モードと第2モードとで使い分けることにより、複数の記憶モードを1つのデータ記憶素子で実現することができるため、半導体装置の小型化及び低コスト化を実現することができる。
【0029】
上記構成において、前記第1ステップは、前記データ記憶素子に第1電圧を印加することによりデータを書き込むステップを含み、前記第2ステップは、前記データ記憶素子に第2電圧を印加することによりデータを書き込むステップを含み、前記第1電圧を印加する時間は、前記第2電圧を印加する時間より長い構成とすることができる。
【0030】
上記構成において、前記データ記憶素子である第1データ記憶素子及び第2データ記憶素子と、前記第1データ記憶素子が接続された第1ビットラインと、前記第2データ記憶素子が接続された第2ビットラインからなるビットライン対をさらに具備する半導体装置の制御方法であって、前記第1ステップにおいて前記データ記憶素子にデータを書き込むステップは、前記第1データ記憶素子に書き込みを行う場合に前記第1ビットラインをハイレベルに設定すると共に前記第2ビットラインをハイレベルより低い電圧レベルに設定するステップと、前記第2データ記憶素子に書き込みを行う場合は前記第2ビットラインをハイレベルに設定すると共に前記第1ビットラインをハイレベルより低い電圧レベルに設定するステップとを有し、前記第2ステップにおいて前記データ記憶素子にデータを書き込むステップは、前記第1データ記憶素子及び前記第2データ記憶素子に論理ハイを書き込む場合に前記第1ビットラインをハイレベルに設定すると共に前記第2ビットラインをローレベルに設定するステップと、前記第1データ記憶素子及び前記第2データ記憶素子に論理ローを書き込む場合に前記第1ビットラインをローレベルに設定すると共に前記第2ビットラインをハイレベルに設定するステップと、を有する構成とすることができる。
【0031】
上記構成において、前記データ記憶素子である第1データ記憶素子及び第2データ記憶素子と、前記第1データ記憶素子が接続された第1ビットラインと、前記第2データ記憶素子が接続された第2ビットラインからなるビットライン対をさらに具備する半導体装置の制御方法であって、前記第1ステップは、前記第2ビットラインをデータ読み出し時に参照するリファレンス電圧まで昇圧するステップと、前記第1ビットラインを前記リファレンス電圧より高い電圧まで昇圧するステップと、前記データ記憶素子と前記第1ビットラインとを導通するステップと、前記導通を行った後に、前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインの電圧を比較することによりデータを読み出すステップと、を有し、前記第2ステップは、前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインを前記リファレンス電圧まで昇圧するステップと、前記データ記憶素子と前記第1ビットラインとを導通するステップと、前記導通を行った後に、前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインの電圧を比較することによりデータを読み出すステップと、を有する構成とすることができる。
【0032】
上記構成において、前記第1ステップ、前記第2ステップ、及び前記可変抵抗を高抵抗状態及び低抵抗状態のいずれかに変化させることによりデータを記憶する第3ステップ、のいずれかを選択するステップを備え、前記第3ステップにおいて前記可変抵抗が前記高抵抗状態である場合の抵抗値は、前記第1ステップにおいて前記可変抵抗が前記高抵抗状態である場合の抵抗値より小さく、前記第3ステップにおいて前記可変抵抗が前記低抵抗状態である場合の抵抗値は、前記第1ステップにおいて前記可変抵抗が前記低抵抗状態である場合の抵抗値より大きい構成とすることができる。
【0033】
上記構成において、前記第3ステップは、前記データ記憶素子に第3電圧を印加することによりデータを書き込むステップを含み、前記第3電圧を印加する時間は、前記第1電圧を印加する時間より短く、前記第2電圧を印加する時間より長い構成とすることができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、データ記憶素子を、可変抵抗の抵抗値によりデータを記憶する第1モードと、電極に蓄えられた電荷量によりデータを記憶する第2モードとで使い分けることにより、複数の記憶モードを1つのデータ記憶素子で実現することができるため、半導体装置の小型化及び低コスト化を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、図面を用い本発明に係る実施例について説明する。
【実施例1】
【0036】
図1は実施例1に係る半導体装置100の構成を示したブロック図である。メモリセルアレイ10は、データ記憶素子(不図示)を含む複数のメモリセルMCを有する。メモリセルアレイ10には、複数のビットラインBL及びワードラインWLがそれぞれ平行に設けられている。ビットラインBLは、第1ビットラインBLz及び第2ビットラインBLxからなるビットライン対を構成する。メモリセルMCはビットラインBL及びワードラインWLの交差領域に設けられ、ワードラインWL及びビットラインBLにそれぞれ接続されている。図示されるように、メモリセルMCは第1ビットラインBLzに接続された第1メモリセルMCzと、第2ビットラインBLxに接続された第2メモリセルMCxとを含む。第1メモリセルMCz及び第2メモリセルMCxは、ワードラインWL1本おきに交互に設けられている。
【0037】
ワードラインWLには行選択を行うためのロウデコーダ12が、ビットラインBLには列選択を行うためのカラムデコーダ14がそれぞれ接続され、列と行との組合せによりアクセス対象となるメモリセルMCが選択される。メモリセルMCを選択するためのアドレス信号は、外部からアドレスバッファ16を介してロウデコーダ12及びカラムデコーダ14にそれぞれ送られる。
【0038】
書き込み回路18は、データ書き込み時にメモリセルMCに印加されるデータ書き込み用の高電圧を供給する。リセット回路20は、データ読み出し時にビットラインBLに印加されるリファレンス電圧Vrefを供給する。クランプ回路21は、データ読み出し時にビットラインBLに印加されるクランプ電圧Vclmpを供給する。センスアンプ22は、メモリセルMCからの信号の読み出し及び増幅を行う。センスアンプドライバ24は、データ読み出し時にセンスアンプ22を駆動させる。
【0039】
入出力回路26は、メモリセルアレイ10と外部との間でデータのやり取りを行う。選択レジスタ28は、半導体装置100の記憶モードに関する情報を格納する。制御部30は、選択レジスタ28に記憶された記憶モードに関する情報に基づき、半導体装置100の記憶モードを選択する。また、制御部30は外部からのコマンド信号に応じて、書き込み回路18、リセット回路20、クランプ回路21、及び入出力回路26に対する制御を行う。さらに、制御部30はカラムデコーダ14を制御することにより、第1ビットラインBLz及び第2ビットラインBLxからなるビットライン対の中から、データの書き込みまたは読み出し時に電圧を印加すべき1本のビットラインを選択する。
【0040】
図2は図1におけるメモリセルMCの構成を示した回路図である。メモリセルMCは、データ記憶素子40、及びデータ記憶素子40に対するアクセスを制御する選択トランジスタ41を有する。選択トランジスタ41のゲートはワードラインWLに、ドレインはビットラインBLに、ソースはデータ記憶素子40にそれぞれ接続されている。データ記憶素子40は、半導体装置100の記憶モードにより、容量及び可変抵抗のいずれかとして機能する。この点については後段において詳述する。データ記憶素子40の一端は、不図示のソースライン(接地電位)または任意の電圧レベル(電位)に接続されている。
【0041】
図3は図2におけるデータ記憶素子の構成を示した断面図である。データ記憶素子40は、可変抵抗42及び電極44を含む。可変抵抗42は、抵抗値の大小によりデータを記憶するもので、電流が流れることにより抵抗値が大きく(例えば、10倍以上)変化する物質からなる。このような物質には、例えばCuOをはじめとする遷移金属酸化物がある。電極44は、容量として電荷を蓄えることによりデータを記憶するもので、例えば銅などの伝導性の高い物質からなる。電極44は可変抵抗42の両端に設けられている。可変抵抗42の周囲は、絶縁部46にて覆われている。
【0042】
表1を参照に、半導体装置100の記憶モードについて説明する。実施例1に係る半導体装置100は、3つの記憶モード(NVMモード、RAMモード、MIDモード)を持つ。第1モードである不揮発性のNVMモードは、可変抵抗42を高抵抗状態及び低抵抗状態のいずれかに変化させることによりデータを記憶するもので、可変抵抗42が高抵抗状態(例えば、10Ω)の時に論理“0”、低抵抗状態(例えば、10Ω)の時に論理“1”を記憶する。第2モードである揮発性のRAMモードは、容量である電極44に蓄えられた電荷量によりデータを記憶するもので、容量に電荷が蓄えられていない場合(放電時)に論理“0”、電荷が蓄えられている場合(充電時)に論理“1”を記憶する。第3モードであるMIDモードは、NVMモード及びRAMモードの中間に位置する。MIDモードはNVMモードと同じく可変抵抗42を高抵抗状態及び低抵抗状態のいずれかに変化させることによりデータを記憶するが、MIDモードにおいて可変抵抗42が高抵抗状態である場合の抵抗値はNVMモードにおいて可変抵抗42が高抵抗状態である場合の抵抗値より小さく(例えば、10Ω)、MIDモードにおいて可変抵抗42が低抵抗状態である場合の抵抗値はNVMモードにおいて可変抵抗42が低抵抗状態である場合の抵抗値より大きい(例えば、10Ω)。すなわち、可変抵抗42の高抵抗状態と低抵抗状態の抵抗値の差は、MIDモードの方がNVMモードよりも小さい。図2を参照に、データ記憶素子40はNVMモード及びMIDモード時には可変抵抗として機能し(図2(a))、RAMモード時には容量として機能する(図2(b))。

【表1】

【0043】
データ記憶素子40は、流れる電流の大きさ及び電圧が印加される時間により、異なる3つのデータ記憶方法を備えた記憶素子として働くことができる。換言すれば、3つの記憶モードの切り替えは、データ記憶素子40に流れる電流及びデータ記憶素子40に電圧を印加する時間を制御することにより行われる。実施例1では、制御部30が書き込み回路18、リセット回路20、クランプ回路21、及び入出力回路26の動作を制御することにより、メモリセルMCにおける選択トランジスタ41のゲート及びドレインに印加される電圧を制御する。以下、これについて説明する。
【0044】
表2は各記憶モードにおける、データの書き込み及び読み出し動作に対応した、選択トランジスタ41のゲート電圧Vg、ドレイン電圧Vd、及び電圧印加時間の一例を示した表である。電圧印加時間は、例えばデータ記憶素子40に加える電圧パルスのパルス幅を変化させることにより制御することができる。

【表2】

【0045】
最初に、NVMモードにおけるデータ書き込み及び読み出しの電圧条件について説明する。図4はデータ記憶素子40の電圧−電流特性を示したグラフである。実線の矢印で示された(a)はデータ記憶素子40内の可変抵抗42が、低抵抗状態から高抵抗状態に移行する場合の電圧−電流特性の変化を、破線の矢印で示された(b)は可変抵抗42が高抵抗状態から低抵抗状態に移行する場合の電圧−電流特性の変化をそれぞれ示す。データ記憶素子40には、可変抵抗42を高抵抗状態から低抵抗状態へと変化させるための閾値電圧Vthが存在する。論理“0”を書き込む場合には、閾値電圧Vthより低い電圧を一定時間印加する。これにより、データ記憶素子40には所定時間経過後からほとんど電流が流れなくなり、可変抵抗42は低抵抗状態から高抵抗状態へと移行する(a)。このとき、ゲート電圧Vg=2.5v、ドレイン電圧Vd=1.2V、電圧印加時間S=250nsである(表2)。論理“1”を書き込む場合には、閾値電圧Vthより高い電圧を印加する。これによりデータ記憶素子40に電流が流れ、可変抵抗42は高抵抗状態から低抵抗状態へと移行する(b)。このとき、ゲート電圧Vg=1.2v、ドレイン電圧Vd=4V、電圧印加時間S=100nsである(表2)。可変抵抗42を高抵抗状態にする場合の電圧の印加時間は、可変抵抗42を低抵抗状態にする場合の電圧の印加時間に比べて長い。また、可変抵抗42を高抵抗状態にする場合のゲート電圧Vgは、可変抵抗42を低抵抗状態にする場合のゲート電圧Vgより大きい。
【0046】
NVMモードにおけるデータの読み出し時には、データ記憶素子40に対し閾値電圧Vthより小さく、かつ可変抵抗42を高抵抗状態にする場合の電圧より小さい電圧を加える。これにより、可変抵抗42が低抵抗状態の場合は電流が流れ、高抵抗状態の場合は電流が流れないので、論理“0”及び“1”を判別することができる。これについては後段で詳述する。このとき、ゲート電圧Vg=1.0v、ドレイン電圧Vd=Vclmpである。
【0047】
次に、RAMモードにおけるデータ書き込み及び読み出しの電圧条件について説明する。表2を参照に、RAMモード時は選択トランジスタ41のゲート電圧は常にVg=2.5Vである。これは、NVMモードにおいて可変抵抗42を高抵抗状態にする場合の電圧条件と同一である。すなわち、RAMモード時には可変抵抗42は高抵抗状態に維持される。論理“0”を書き込む場合には、データ記憶素子40に低電圧(例えば、接地電位Vss)を印加することにより、電極44に蓄えられた電荷を放電させる。このとき、ドレイン電圧Vd=0V、電圧印加時間S=10nsである。論理“1”を書き込む場合には、データ記憶素子40に高電圧を印加することにより、電極44に電荷を充電する。このとき、ドレイン電圧Vd=1.2V、電圧印加時間S=10nsである。RAMモードでは、電極44への電荷の出し入れが行われるのみで、可変抵抗42の状態変化は起こらない。このため、NVMモードにおける電圧印加時間は、RAMモードにおける電圧印加時間より長くなっている。また、電極44に印加される電圧の大きさは、データ記憶素子40の閾値電圧より小さい。
【0048】
RAMモードにおけるデータの読み出し時には、データ記憶素子40に対しデータ読み出し用のリファレンス電圧Vrefを加える。読み出し動作については後段で詳述する。
【0049】
次に、MIDモードにおけるデータ書き込み及び読み出しの電圧条件について説明する。表2を参照に、MIDもモード時の選択トランジスタ41のゲート電圧Vg及びドレイン電圧Vdの大きさは、NVMモード時と同一であり、電圧の印加時間のみが異なる。MIDモードにおけるデータ書き込み時の電圧印加時間はs=50nsである。これは、RAMモードにおけるデータ書き込み時の電圧印加時間より長く、NVMモードにおけるデータ書き込み時の電圧印加時間より短い。MIDモードにおけるデータ読み出し時の電圧条件は、NVMモード時と同じである。
【0050】
NVMモードにおけるデータ書き込み時に、データ記憶素子40に印加する電圧を第1電圧、RAMモードにおけるデータ書き込み時に、データ記憶素子40に印加する電圧を第2電圧、MIDモードにおけるデータ書き込み時に、データ記憶素子40に印加する電圧を第3電圧とする。このとき、第1電圧を印加する時間が最も長く、続いて第3電圧、第2電圧の順に印加時間が短くなっていく。
【0051】
表3は各記憶モードにおけるデータ記憶素子40の特性を示したものである。括弧内の数値は一例であり、本発明に係るデータ記憶素子の特性はこれに限定されるものではない。NVMモードはデータの保持時間が長い(例えば、10年)反面アクセス速度が遅く(例えば、300ナノ秒)、従来の不揮発性の半導体メモリ(PRAM等)に近い性質を示す。RAMモードはアクセス速度が速い(例えば、50ナノ秒)反面データ保持時間が短く(例えば、1秒)、従来の揮発性の半導体メモリ(DRAM等)に近い性質を示す。データを長時間保持するためには、一定時間ごとにリフレッシュを行う必要がある。MIDモードはデータの保持時間(例えば、1日)、アクセス速度(例えば、70ナノ秒)共にNVMモードとRAMモードの中間の値を持つ。RAMモードと同様にリフレッシュを行うことで、データの保持時間を長くすることができる。また、NVMモード及びMIDモードへのデータの書き込みは可変抵抗42の状態変化を伴い、データ記憶素子40にダメージを与えるためデータの書き換え回数に制限がある(例えば、NVMモードは10000回、MIDモードは100000回)。RAMモードは電極44への電荷の出し入れのみが行われ、データ記憶素子40へのダメージが少ないため、実質的に無限に書き換えを行うことができる。

【表3】

【0052】
次に、半導体装置100のデータ書き込みに関する具体的な回路構成及び動作について説明する。図5は図1におけるロウデコーダ12の構成を示した回路図である。斜線のあるトランジスタ53〜55はpMOSトランジスタであり、それぞれのゲート端子への入力Axx〜Cxxに応じて、それぞれのソース端子に印加された電圧Vx1〜Vx3を選択する。pMOSトランジスタ53〜55のドレイン端子は、ワードラインWLを介して選択トランジスタ41のゲート端子に接続されており、電圧Vx1〜Vx3の中から選択された電圧が、選択トランジスタ41のゲート電圧Vgとして印加される。表2を参照に、Vx1=2.5Vであり、NVMモード及びMIDモードの論理“0”書き込み時、及びRAMモード時に選択される。Vx2=1.2Vであり、NVMモード及びMIDモードの論理“1”書き込み時に選択される。Vx3=1.0Vであり、NVMモード及びMIDモードのデータ読み出し時に選択される。NANDゲート50には、ワードライン選択のためのアドレス信号A#x/zと、選択トランジスタ41のゲート電圧Vgの立ち上げ及び立ち下げをコントロールするタイミング信号Timxpzが入力される。アドレス信号A#x/zがH(ハイ)レベルの時、タイミング信号Timxpzに応じて電圧Vx1〜Vx3のいずれかが、インバータ52を介してワードラインWLに印加される。
【0053】
図6は図1におけるカラムデコーダ14の構成を示した回路図である。NANDゲート56には、ビットライン選択のためのアドレス信号A#x/zと、選択トランジスタ41のドレイン電圧Vdの立ち上げ及び立ち下げをコントロールするタイミング信号Timypzが入力される。インバータ58はNANDゲート56の出力を反転させる。アドレス信号A#x/zがH(ハイ)レベルの時、タイミング信号Timypzに応じて、制御信号Timypzbが書き込み回路18へと出力される。ここで、カラムデコーダ14はアクセス対象となるメモリセルMCが接続された1本のビットラインと、それに対応した1本のビットラインとからなるビットライン対を選択する。ビットライン対を構成する2本のビットラインのうち、ドレイン電圧Vdを印加する1本のビットラインは、後述するビットライン選択部62(図8)において選択される。
【0054】
図7は図1における書き込み回路18の構成を示した回路図である。書き込み回路18は、電圧選択部60及びビットライン選択部62を備えている。電圧選択部60内のpMOSトランジスタ66〜68は、それぞれのソース端子に電圧Vy1、Vy2,及びVclmpが印加されている。pMOSトランジスタ66〜68のドレイン端子は、ビットライン選択部62及びビットラインBLを介して選択トランジスタ41のドレイン端子に接続されており、電圧Vy1、Vy2、及びVclmpの中から選択された電圧が、選択トランジスタ41のドレイン電圧Vdとして印加される。表2を参照に、Vy1=4Vであり、NVMモード及びMIDモードの論理“1”書き込み時に選択される。Vy2=1.2Vであり、NVMモード及びMIDモードの論理“0”書き込み時、及びRAMモードの充電時に選択される。Vclmp=0.8Vであり、NVMモード及びMIDモードのデータ読み出し時に選択される。
【0055】
NANDゲート64には、信号RAMzがインバータ63により反転されて入力されると共に、データ記憶素子40に記憶される論理値に対応した信号DATAzが入力される。RAMモード時には、信号RAMzがHレベルとなり、NANDゲート64の出力は常にHレベルとなる。NANDゲート64の出力はインバータ65により反転されてトランジスタ67のゲート端子に入力される。これにより、トランジスタ67がONとなり電圧Vy2が選択される。NVMモード及びMIDモード時はRAMzがLレベルとなり、信号DATAzに応じて電圧が選択される。すなわち、信号DATAzがLレベルの場合(論理“0”書き込み時)はNANDゲート64の出力はHレベルとなり、RAMモードの場合と同じくトランジスタ67がONとなり、電圧Vy2が選択される。信号DATAzがHレベルの場合(論理“1”書き込み時)はNANDゲート64の出力がLレベルとなり、トランジスタ66がONとなり、電圧Vy1が選択される。
【0056】
実施例1に係る半導体装置100は、第1ビットラインBLz及び第1ビットラインBLxからなるビットライン対を備え、それぞれのビットラインにはメモリセルMCが交互に配置されている。そのため、NVMモード時とRAMモード時とで、ドレイン電圧Vdを印加すべきビットラインの選択方法が異なる。以下、これについて説明する。
【0057】
図8は図7におけるビットライン選択部62、及び図1におけるメモリセルアレイ10の一部の構成を示した回路図である。図8(a)はNVMモード及びMIDモードに、図8(b)はRAMモードにそれぞれ対応している。ビットライン選択部62は、インバータ70〜72、NANDゲート73、パスゲート74及び75から構成される。インバータ70及び71には、電圧選択部60において選択されたドレイン電圧Vdが印加されている。パスゲート74には第1ビットラインBLzが、パスゲート75には第2ビットラインBLxがそれぞれ接続されている。第1ビットラインBLzには第1データ記憶素子を有する第1メモリセルMCzが、第2ビットラインBLxには第2データ記憶素子を有する第2メモリセルMCxがそれぞれ接続されている。
【0058】
図8(a)を参照に、NVMモードまたはMIDモードの場合、NANDゲート73に入力される信号NVMzがHレベルとなり、カラムデコーダ14(図6)から入力されるタイミング信号Timypzbに応じて、パスゲート74及び75がONまたはOFFに切り替わる。また、インバータ70に入力される信号Ya0zは、第1ビットラインBLz及び第2ビットラインBLxからなるビットライン対のうち、データ書き込みの対象となるメモリセルが接続されたビットラインを選択するアドレス信号である。
【0059】
図8(b)を参照に、RAMモードの場合、NANDゲート73に入力される信号RAMzがHレベルとなり、カラムデコーダ14(図6)から入力されるタイミング信号Timypzbに応じて、パスゲート74及び75がONまたはOFFに切り替わる。また、インバータ70に入力される信号DATAzは、メモリセルに対し書き込まれるデータの論理値である。ここで、論理ハイは表1における論理“1”に対応し、論理ローは表1における論理“0”に対応するものとする。
【0060】
図9は半導体装置100のデータ書き込み時における制御の流れを示したフローチャートである。まずステップS10において制御部30が、半導体装置100の記憶モードを判定する。NVMモード及びMIDモードの場合はステップS11へ、RAMモードの場合はステップS15へとそれぞれ進む。
【0061】
NVMモードまたはMIDモードの場合、書き込み対象となるデータ記憶素子40を有するメモリセルMCの位置に応じて、書込電圧を印加すべきビットラインを選択する。まず制御部30が、書き込み対象となるメモリセルMCの判定を行う(ステップS11)。第1メモリセルMCz内の第1データ記憶素子に書き込みを行う場合には、制御部30が第1ビットラインBLzを選択する。このとき、信号Ya0zがHレベルとなり第1ビットラインBLzがH(ハイ)レベルに、第2ビットラインBLxがHレベルより低い電圧レベル(例えば、電源電圧Vccの半分)にそれぞれ設定される(ステップS12)。第2メモリセルMCx内の第2データ記憶素子に書き込みを行う場合には、制御部30が第2ビットラインBLxを選択する。このとき、信号Ya0zはLレベルとなり第2ビットラインBLxがHレベルに、第1ビットラインBLzがHレベルより低い電圧レベルにそれぞれ設定される(ステップS13)。
【0062】
次に制御部30が、書き込み回路18を制御することにより、ステップS12またはS13においてHレベルに設定されたビットラインに対し書き込み電圧を印加し、データの書き込みを行う(ステップS14)。ビットラインに対し印加される書き込み電圧は、電圧選択部60(図7)において選択されたドレイン電圧Vdであり、データ記憶素子40内の可変抵抗42を高抵抗状態または低抵抗状態のいずれかに変化させるためのものである。
【0063】
図9を参照に、ステップS10においてRAMモードと判定された場合は、メモリセルMC内のデータ記憶素子40に記憶される論理値に応じて、書込電圧を印加すべきビットラインを選択する。まず制御部30が、メモリセルMCに書き込まれるデータの論理値を判定する(ステップS15)。論理“1”(論理ハイ)を書き込む場合には、制御部30が第1ビットラインを選択する。このとき、信号DATAzがHレベルとなり第1ビットラインBLzがHレベルに、第2ビットラインBLxがLレベルにそれぞれ設定される(ステップS16)。論理“0” (論理ロー)を書き込む場合には、制御部30が第2ビットラインを選択する(ステップS17)。このとき、信号DATAzがLレベルとなり第1ビットラインBLzがLレベルに、第2ビットラインBLxがHレベルにそれぞれ設定される(ステップS17)。
【0064】
次に制御部30が、書き込み回路18を制御することにより、ステップS16またはS17においてHレベルに設定されたビットラインに対し、データ記憶素子40内の電極44に電荷を充電するための電圧を印加し、データの書き込みを行う(ステップS18)。Hレベルに設定されたビットラインに対し印加される書き込み電圧は、電圧選択部60(図7)において選択されたドレイン電圧Vdである。また、制御部30は同時に、Lレベルに設定されたビットラインに対し、データ記憶素子内の電極44から電荷を放電させるための電圧(例えばVss)を印加する。以上により、データ記憶素子40へのデータの書き込みが完了する。
【0065】
RAMモードにおいては書き込み対象となるメモリセルMCがどちらのビットラインに接続されているかに関係なく、メモリセルMCに記憶される論理値に応じてドレイン電圧Vdを印加すべきビットラインを選択する。このため、メモリセルMCに記憶される論理値(以下、外部の論理)と、メモリセルMC内のデータ記憶素子40の状態を示す論理値(表1参照、以下、内部の論理)は必ずしも一致しない。以下、これについて説明する。
【0066】
例えば、第1メモリセルMCzに論理“1”を記憶する場合(外部の論理=1)、信号DATAzはHレベルとなり、第1ビットラインBLzがHレベルに設定されるため、第1メモリセルMCzは充電される(内部の論理=1)。第1メモリセルMCzに論理“0”を記憶する場合(外部の論理=0)、信号DATAzはLレベルとなり、第1ビットラインBLzがLレベルに設定されるため、第1メモリセルMCzは放電する(内部の論理=0)。このように、第1メモリセルMCzにおいては、外部の論理と内部の論理とが等しくなる。
【0067】
一方、第2メモリセルMCxに論理“1”を記憶する場合(外部の論理=1)、DATAzはHレベルとなり、第1ビットラインBLzがHレベルに設定される。このとき、第2ビットラインBLxはLレベルに設定されるため、第2ビットラインBLxに接続された第2メモリセルMCxは放電する(内部の論理=0)。第2メモリセルMCxに論理“0”を記憶する場合(外部の論理=0)、DATAzはLレベルとなり、第1ビットラインBLzがLレベルに設定される。このとき、第2ビットラインBLxはHレベルに設定されるため、第2ビットラインBLxに接続された第2メモリセルMCxは充電される(内部の論理=1)。このように、第2メモリセルMCxにおいては、外部の論理と内部の論理とが逆になる。しかし、後述するように第2メモリセルMCxからのデータ読み出しの際には、論理値を逆転させて読み出しを行うため、それぞれのメモリセルからデータを正しく読み出すことが可能である。
【0068】
NVMモードとMIDモードは共に可変抵抗42の抵抗値によりデータを記憶するため、データの書き込みに際しては共通の回路(図6〜図8)を用いることができる。制御部30は、選択トランジスタ41のゲート電圧Vg、及びドレイン電圧Vdをコントロールするタイミング信号Timxpz及びTimypzを制御することにより、メモリセルに対する電圧印加時間を制御し、NVMモード、RAMモード、及びMIDモードの切り替えを行うことができる。
【0069】
次に、半導体装置100のデータ読み出しに関する具体的な回路構成及び動作について説明する。図10は図1におけるメモリセルアレイ10、リセット回路20、及び検出回路であるセンスアンプ22の構成を示した回路図である。第1ビットラインBLzには第1メモリセルMCzが接続されており、第1メモリセルMCzに記憶されたデータが読み出される。第2ビットラインBLxには第2メモリセルMCxが接続されており、第2メモリセルMCxに記憶されたデータが読み出される。
【0070】
リセット回路20は第1ビットラインBLz及び第2ビットラインBLxの間に設けられている。リセット回路20内のトランジスタ84は、リセット信号BRSzに応じて第1ビットラインBLz及び第2ビットラインBLxをショートさせる。トランジスタ86及び88は、リセット信号BRSzに応じて第1ビットラインBLz及び第2ビットラインBLxに対しリファレンス電圧Vrefを供給する。
【0071】
センスアンプ22は第1ビットラインBLz及び第2ビットラインBLxの間に設けられており、インバータ80及び82からなるインバータ・ペアを含む。インバータ80及び82には、センスアンプドライバ24より電源電圧Vcc及び接地電圧Vssが供給されている。センスアンプ22は、ラッチ信号LEz(不図示)に応じて両ビットライン間の電位差を増幅する。リファレンス電圧Vrefは、電源電圧Vccの半分の大きさであることが好ましい。実施例1では、Vcc=1.2V、Vref=0.6Vである。
【0072】
図11は図1におけるクランプ回路21の構成を示した回路図である。クランプ回路21は、NANDゲート90及び91、インバータ92及び93、pMOSトランジスタ94及び95からなる。pMOSトランジスタ94及び95のソース端子は、図7における電圧選択部60の出力Vdと接続されている。データ読み出し時には、電圧選択部60内のpMOSトランジスタ68がONとなり、データ読み出しのためのクランプ電圧Vclmpが出力Vdとして選択される。クランプ電圧Vclmpは、リファレンス電圧Vrefより高く、実施例1においてはVclmp=0.8Vである。
【0073】
NANDゲート90及び91に入力されるクランプ信号clmpzは、クランプ回路21を作動させるための信号であり、NVMモードまたはMIDモードのデータ読み出し時にHレベルに設定される。インバータ92に入力されるアドレス信号Ya0zは、図10における第1ビットラインBLz及び第2ビットラインBLxからなるビットライン対の中から、クランプ電圧Vclmpを印加すべきビットラインを選択する信号である。クランプ信号clmpzがHレベルの場合、アドレス信号Ya0zに応じて、クランプ電圧Vclmpが印加されるビットラインが選択される。すなわち、第1メモリセルMCzからデータの読み出しを行う場合は、信号Ya0zがHレベルとなりpMOSトランジスタ94がONとなるため、第1ビットラインBLzに対しクランプ電圧Vclmpが印加される。第2メモリセルMCxからデータの読み出しを行う場合には、信号Ya0zはLレベルとなりpMOSトランジスタ95がONとなるため、第2ビットラインBLxに対しクランプ電圧Vclmpが印加される。
【0074】
図12は図1におけるセンスアンプドライバ24の構成を示した回路図である。pMOSトランジスタ97のソース端子には、電源電圧Vccが印加されており、nMOSトランジスタ98のソース端子には、接地電圧Vssが印加されている。pMOSトランジスタ97のドレイン端子PSAはセンスアンプ22のPチャネル側に、nMOSトランジスタ98のドレイン端子NSAはセンスアンプ22のNチャネル側にそれぞれ接続されている。インバータ96は、ラッチ信号LEzをpMOSトランジスタ97のゲート端子に反転して入力する。ラッチ信号LEzがHレベルに設定されると、pMOSトランジスタ97及びnMOSトランジスタ98はそれぞれONになり、端子PSAには電源電圧Vccが、端子NSAには接地電圧Vssがそれぞれ供給される。
【0075】
図13は半導体装置100のデータ読み出し時における制御の流れを示したフローチャートである。まず、データ読み出しを行う前に制御部30が、第1ビットラインBLz及び第2ビットラインBLxにリファレンス電圧Vrefを印加する(ステップS30)。図10を参照に、このときリセット回路20にリセット信号BRSzが供給され、トランジスタ84がONとなることで第1ビットラインBLz及び第2ビットラインBLxがショートされる。後述するように、データの読み出し後はビットライン対のうち1つが電源電圧Vccに、残りの1つが接地電圧Vssとなるため、両者をショートさせることでビットラインの電圧をリファレンス電圧Vref(=Vcc/2)付近に制御することができる。これにより、回路の消費電力を抑制することができる。また、同時にリセット信号BRSzによりトランジスタ86及び88がONとなることで、ビットラインにリファレンス電圧Vrefが供給される。これにより、第1ビットラインBLz及び第2ビットラインBLxがリファレンス電圧Vrefに正確に設定される。
【0076】
次にステップS32において、制御部30が記憶モードの判定を行う。NVMモード及びMIDモードの場合はステップS34へ、RAMモードの場合はステップS50へと進む。
【0077】
NVMモードまたはMIDモードの場合、制御部30がデータの読み出し対象となるメモリセルの判定を行う(ステップS34)。ここで制御部30は、第1メモリセルMCzから読み出しを行う場合には第1ビットラインBLzを選択し(ステップS36)、第2メモリセルMCxから読み出しを行う場合には第2ビットラインBLxを選択し(ステップS38)、選択されたビットラインに対しクランプ電圧Vclmpを印加する(ステップS40)。クランプ電圧Vclmpは、図11に示したクランプ回路21により供給される。これにより、データ読み出し対象のメモリセルが接続されたビットラインの電圧は、リファレンス電圧Vrefより高いVclmpまで上昇し、データ読み出し対象のメモリセルが接続されていないビットラインの電圧はVrefに維持される。
【0078】
次に制御部30が、データの読み出し対象となるメモリセルの選択トランジスタ41をONにすることで、メモリセル内のデータ記憶素子40とビットラインとを導通させる(ステップS42)。データ記憶素子40内の可変抵抗42が高抵抗状態の場合は、メモリセルに電流が流れないためビットラインの電圧はVclmpのまま変化せず、データ読み出し対象のメモリセルが接続されたビットラインの電圧は、残りのビットラインの電圧Vrefより高くなる。逆に、データ記憶素子40内の可変抵抗42が低抵抗状態の場合は、メモリセルに電流が流れるためビットラインの電圧はVclmpから降下し、データ読み出し対象のメモリセルが接続されたビットラインの電圧は、残りのビットラインの電圧Vrefより低くなる。このように、制御部30は第1ビットラインBLz及び第2ビットラインBLxの電圧を比較することでデータの読み出しを行う(ステップS44)。
【0079】
図14はNVMモード及びMIDモードにおける、データ読み出し時の動作を示したタイミングチャートである。制御部30から供給されるリセット信号BRSzにより、ビットライン電圧はVrefに維持されている。データ読み出し時には、制御部30がリセット信号BRSzをLレベルに設定し、リセット電圧Vrefの供給を停止する(a)。次に制御部30がクランプ信号VclmpをHレベルに設定し(b)、ビットライン電圧をVclmpへと上昇させ(c)、再びクランプ信号VclmpをLレベルに設定し、クランプ電圧Vclmpの供給を停止する(d)。次に制御部30がワードラインWL(選択トランジスタ41のゲート電圧Vg)の電圧を上昇させ(e)、データ記憶素子40とビットラインとを導通させる。データ記憶素子に論理“0”が記憶されている場合は、可変抵抗42は高抵抗状態のためビットライン電圧は変化しない(f)。データ記憶素子に論理“1”が記憶されている場合は、可変抵抗42は低抵抗状態のためビットライン電圧は下降していき、リファレンス電圧Vrefを下回る(g)。次に制御部30がラッチ信号LEzをHレベルに設定すると(h)、ビットライン電圧がVrefより高い場合は電源電圧Vccまで上昇し(i)、ビットライン電圧がVrefより低い場合は接地電圧Vssまで下降する(j)。これにより、データ記憶素子40から読み出された信号が増幅され、外部へと取り出される。
【0080】
図13を参照に、RAMモードの場合は制御部30がデータの読み出し対象となるメモリセルの選択トランジスタ41をONにすることで、メモリセル内のデータ記憶素子40とビットラインとを導通させる(ステップS50)。RAMモードにおいては、ビットラインに対するクランプ電圧Vclmpの供給は行われない。データ記憶素子40内が充電状態の場合は、電極44に蓄えられた電荷がビットラインに放出されるため、データ読み出し対象のメモリセルが接続されたビットラインの電圧は上昇し、残りのビットラインの電圧Vrefより高くなる。逆に、データ記憶素子40が放電状態の場合は、電極44にビットラインから電荷が充電されるため、データ読み出し対象のメモリセルが接続されたビットラインの電圧は下降し、残りのビットラインの電圧Vrefより低くなる。制御部30は、第1ビットラインBLz及び第2ビットラインBLxの電圧の比較を行い(ステップS52)、第1ビットラインBLzの電圧が高い場合は論理“1”を読み出し(ステップS54)、第2ビットラインBLxの電圧が高い場合は論理“0”を読み出す(ステップS56)。以上の動作により、RAMモードにおけるデータ読み出し動作が完了する。
【0081】
制御部30は、RAMモードのデータ読み出し時には、第1ビットラインBLzの電圧レベルに基づきデータの読み出しを行う。すなわち、第1ビットラインBLzがHレベルの場合は論理“1”が、Lレベルの場合は論理“0”が読み出される。その結果、データ読み出しの対象となるメモリセルが第1メモリセルMCzの場合、第1メモリセルMCz内の第1データ記憶素子の状態(内部の論理)と、読み出されるデータの論理値(外部の論理)とは同じになる。一方、データ読み出しの対象となるメモリセルが第2メモリセルMCxの場合、第2メモリセルMCx内の第2データ記憶素子の状態(内部の論理)と、読み出されるデータの論理値(外部の論理)とは逆になる。例えば、第2データ記憶素子が放電状態の場合(内部の論理=0)、データ読み出し時に第1ビットラインBLzはHレベルに、第2ビットラインBLxはLレベルになるため、論理“1”が読み出される(外部の論理=1)。第2データ記憶素子が充電状態の場合(内部の論理=1)、データ読み出し時に第1ビットラインBLzはLレベルに、第2ビットラインBLxはHレベルになるため、論理“0”が読み出される(外部の論理=0)。前述のように、RAMモードにおいては第2データ記憶素子の状態を示す内部の論理と、第2メモリセルMCxに記憶されるデータを示す外部の論理とが逆であった。そのため、第2メモリセルMCxからのデータ読み出し時には、内部の論理と外部の論理を逆転させることで、正しくデータを読み出すことができる。
【0082】
図15はRAMモードにおける、データ読み出し時の動作を示したタイミングチャートである。最初に、制御部30から供給されるリセット信号BRSzにより、ビットライン電圧はVrefに維持されている。データ読み出し時には、制御部30がリセット信号BRSzをLレベルに設定し、リセット電圧Vrefの供給を停止する(a)。次に制御部30がワードラインWL(選択トランジスタ41のゲート電圧Vg)の電圧を上昇させ(b)、データ記憶素子40とビットラインとを導通させる。データ記憶素子に論理“0”が記憶されている場合は、電極44は放電状態のためビットライン電圧は下降していく(c)。データ記憶素子に論理“1”が記憶されている場合は、電極44は充電状態のためビットライン電圧は上昇していく(d)。次に制御部30がラッチ信号LEzをHレベルに設定すると(e)、ビットライン電圧がVrefより高い場合は電源電圧Vccまで上昇し(f)、ビットライン電圧がVrefより低い場合は接地電圧Vssまで下降する(g)。これにより、データ記憶素子40から読み出された信号が増幅され、外部へと取り出される。
【0083】
RAMモード及びMIDモードにおいては、一定時間ごとにデータ記憶素子40のリフレッシュを行うことで、データの保持時間を伸ばすことができる。以下、これについて説明する。
【0084】
図16は実施例1に係る半導体装置100の、リフレッシュ動作を示したフローチャートである。まず、ステップS60において制御部30が、前回データの書き込みまたはリフレッシュが行われてから所定時間経過したか否かを判定する。ここで、所定時間は任意に設定することが可能であるが、データ記憶素子40のデータ保持時間より短い時間でなくてはならない。例えば表3を参照に、RAMモードの場合は1秒、MIDモードの場合は1日より短い時間に設定する。所定時間が経過している場合は、制御部30がデータ記憶素子40に記憶されたデータを読み出し(ステップS62)、読み出されたデータと同一のデータを同一のデータ記憶素子40に対して再び書き込む(ステップS64)。これにより、データ記憶素子40のリフレッシュが完了する。
【0085】
リフレッシュを行う間隔は、モードごとに変更することが可能である。図17は実施例1に係る半導体装置100のリフレッシュ動作の制御の一例を示したフローチャートである。まずステップS70において制御部30が、記憶モードの判定を行う。RAMモードの場合は例えば1秒ごとにリフレッシュを行い(ステップS72)、MIDモードの場合は例えば1日ごとにリフレッシュを行う(ステップS74)。MIDモードのデータ保持時間はRAMモードのデータ保持時間より長いため、制御部30はMIDモードの場合はRAMモードの場合より長い間隔でデータのリフレッシュを行う。また、NVMモードはデータの保持時間が長いため、例えば図17のようにリフレッシュを行わずに使用することが可能である。
【0086】
実施例1の半導体装置100は、3種類の記憶モードから一の記憶モードを選択する制御部30を備えている。表3を参照に、不揮発性であるNVMモードはデータ保持時間が長く、半導体装置100の電源OFF時にデータを長期間保存する用途に適している。揮発性のRAMモードはアクセス時間が短く、半導体装置100の電源ON時に高速にデータ処理を行う用途に適している。NVMモードとRAMモードの中間に位置するMIDモードは、NVMモードに比べアクセス時間が短い。また、通常のデータ保持時間は一日程度であるが、リフレッシュを行うことによりデータ保持時間を延長することが可能である。このため、例えば一日に一回程度データのリフレッシュを行うシステムであれば、実質的に不揮発性メモリとして使用することが可能であり、NVMモードよりアクセス時間が短い分メモリとして優れている。MIDモードの他の用途としては、一定時間経過後にデータが自動的に消失することを利用して、様々な応用が考えられる。
【0087】
3種類の記憶モードは全て、データの格納先としてデータ記憶素子40を用いている。データ記憶素子40は、可変抵抗42の抵抗値及び電極44の電荷量によりデータを記憶することができ、制御部30により印加される電圧条件を変更することで複数の記憶モードに対応することが可能である。これにより、半導体装置を小型化・高密度化することができる。また、製造コストの低減を図ることができる。
【0088】
また図9に示すように、制御部30はNVMモードのデータ書き込み時には書き込み対象となるメモリセルに応じて高電圧を印加するビットラインを選択し、RAMモードのデータ書き込み時には記憶されるデータの論理値に応じて高電圧を印加するビットラインを選択する。ビットラインの選択は図8に示すように、インバータに入力される信号を、アドレス信号Ya0zまたは論理値Datazに切り替えることにより行う。これにより、データの記憶方法が異なるNVMモード及びRAMモードにおいて、共通の回路構成を用いることができる。これにより、半導体装置を小型化し、製造コストを削減することができる。
【0089】
また、図10及び図12に示すように、データの読み出し時においても、NVMモードとRAMモードにおいて共通の回路構成(リセット回路20、センスアンプ22、センスアンプドライバ24)を用いている。これにより、半導体装置を小型化し、製造コストを削減することができる。
【0090】
実施例1では、3種類の記憶モードを備えた半導体装置100を例に説明したが、3種類の記憶モードのうち2つ以上の記憶モードを備えたものであれば他の構成であってもよい。例えば、NVMモードとRAMモードのみを備えた半導体装置とすることも可能である。
【0091】
また実施例1では、記憶モードに関する情報を格納する選択レジスタ28を備えた例について説明したが(図1)、記憶モードの選択は他の方法で行ってもよい。図18は実施例1に係る他の半導体装置の構成の一部を示した図である。制御端子79が、制御部30と接続されている。制御端子79は、電源電圧Vccまたは接地電圧Vssのいずれかに接続されることにより、制御部30にデータ記憶素子40の記憶モードを入力する。制御部30は、制御端子79からの入力に応じて、データ記憶素子40のモードを選択する。例えば、制御端子79が電源電圧Vccと接続されている場合はNVMモード、制御端子79がVssと接続されている場合はRAMモード、制御端子がフローティングとなっている場合はMIDモードを選択するよう設定する。制御端子79と電源端子とは、例えばワイヤボンディングや金属配線により接続する。この方法によれば、データ記憶素子40のモードを機械的に固定することができる。
【0092】
また実施例1では、全てのデータ記憶素子40をNVMモード、RAMモード、そしてMIDモードに切り替える例について説明したが、データ記憶素子40の例えば半分のメモリ容量範囲をNVMモードとし、残り半分のメモリ容量範囲をRAMモードとしてもよい。さらに、NVMモード、RAMモード、そしてMIDモードの3種類の記憶モードを備えた半導体装置とすることも可能である。
【0093】
また実施例1では、データ記憶素子40に印加される電圧を制御するために選択トランジスタ41を用いたが、データ記憶素子40に印加される電圧を制御できるものであれば他の回路素子を用いてもよい。例えば、選択トランジスタ41の代わりに、ダイオードを用いてもよい。これにより、半導体装置100をさらに小型化することができる。
【0094】
また実施例1では、データ記憶素子に含まれる可変抵抗42の例として、CuO等の遷移金属酸化物を例に説明したが、他にも結晶状態と非結晶状態の間の層変化により抵抗値が変化する、例えばカルコゲナイド等の層変化物質を用いて構成することができる。
【0095】
また実施例1では、NVMモード及びMIDモードにおいては可変抵抗42の状態を低抵抗状態または高抵抗状態とし、RAMモードにおいては電極44の状態を充電状態または放電状態とした例について説明したが、可変抵抗42及び電極44はそれ以外の状態をとってもよい。例えば、NVMモードまたはMIDモードにおいて、可変抵抗42が低抵抗状態と高抵抗状態の中間の抵抗値となる状態をさらに備えてもよい。これにより、1つのデータ記憶素子に2値より多いデータを記憶することができる。
【0096】
また実施例1では、NVMモードまたはMIDモードにおけるデータ読み出し時に、制御部30がクランプ信号clmpzを立ち上げてビットラインにクランプ電圧Vclmpを供給した後(図14(c))、制御部30がクランプ信号Vclmpを立ち下げて、ビットラインに対するクランプ電圧Vclmpの供給を停止している(図14(d))。これに対し、ビットライン(可変抵抗42)にクランプ抵抗(不図示)を直列に接続し、データ読み出し動作時にはビットラインにクランプ電圧Vclmpを供給し続ける構成とすることができる。クランプ抵抗の抵抗値は、可変抵抗42が低抵抗状態である場合の抵抗値と、高抵抗状態である場合の抵抗値の中間の抵抗値(例えば、10Ω)であることが好ましい。これにより、可変抵抗42が高抵抗状態の場合は、ビットラインはクランプ電圧Vclmpに維持され、可変抵抗42が低抵抗状態の場合は、ビットラインの電圧はクランプ電圧Vclmpより低くなるため、実施例1と同様にデータの読み出しを行うことができる。
【0097】
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】図1は実施例1に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。
【図2】図2は図1におけるメモリセルの構成を示した図である
【図3】図3は図2におけるデータ記憶素子の構成を示した図である。
【図4】図4は図3におけるデータ記憶素子の電圧−電流特性を示したグラフである。
【図5】図5は図1におけるロウデコーダの構成を示した図である。
【図6】図6は図1におけるカラムデコーダの構成を示した図である。
【図7】図7は図1における書き込み回路の構成を示した図である。
【図8】図8は図7におけるビットライン選択部、及び図1におけるメモリセルアレイの一部の構成を示した図である。
【図9】図9は実施例1に係る半導体装置のデータ書き込み時の動作を示したフローチャートである。
【図10】図10は図1におけるリセット回路及びセンスアンプの構成を示した図である。
【図11】図11は図1におけるクランプ回路の構成を示した図である。
【図12】図12は図1におけるセンスアンプドライバの構成を示した図である。
【図13】図13は実施例1に係る半導体装置のデータ読み出し時の動作を示したフローチャートである。
【図14】図14はNVMモードにおけるデータ読み出し時のタイミングチャートである。
【図15】図15はRAMモードにおけるデータ読み出し時のタイミングチャートである。
【図16】図16は実施例1に係る半導体装置のリフレッシュ動作を示したフローチャート(その1)である。
【図17】図16は実施例1に係る半導体装置のリフレッシュ動作を示したフローチャート(その2)である。
【図18】図16は実施例1に係る他の半導体装置の構成を示した図である。
【符号の説明】
【0099】
10 メモリセルアレイ
12 ロウデコーダ
14 カラムデコーダ
16 アドレスバッファ
18 書き込み回路
20 リセット回路
21 クランプ回路
22 センスアンプ
24 センスアンプドライバ
26 入出力回路
28 選択レジスタ
40 データ記憶素子
41 選択トランジスタ
42 可変抵抗
44 電極
46 絶縁部
60 電圧選択部
62 ビットライン選択部
79 制御端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可変抵抗と電極を含むデータ記憶素子と、
前記可変抵抗の抵抗値によりデータを記憶する第1モードと、前記電極に蓄えられた電荷量によりデータを記憶する第2モードと、を選択する制御部と、
を具備することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第1モードは、前記可変抵抗を高抵抗状態及び低抵抗状態のいずれかに変化させることによりデータを記憶し、
前記第2モードは、前記電極を充電状態または放電状態のいずれかに変化させることによりデータを記憶することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1モードのデータ書き込み時に前記データ記憶素子に電圧を印加する時間が、前記第2モードのデータ書き込み時に前記データ記憶素子に電圧を印加する時間より長くなるように制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第2モードを選択した場合に前記可変抵抗を前記高抵抗状態に維持する制御を行うことを特徴とする請求項2または3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第2モードのデータ書き込み時に前記電極に印加する電圧が、前記可変抵抗を前記高抵抗状態から前記低抵抗状態に変化させるための閾値電圧より低くなるよう制御を行うことを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1モードのデータ書き込み時において、前記可変抵抗を前記低抵抗状態にする場合は、前記データ記憶素子に前記閾値電圧より高い電圧を印加し、前記可変抵抗を前記高抵抗状態にする場合は、前記データ記憶素子に前記閾値電圧より低い電圧を、前記可変抵抗を前記低抵抗状態にする場合より長い時間印加する制御を行うことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
ソースまたはドレインのいずれかが前記データ記憶素子と接続された選択トランジスタを具備し、
前記制御部は、前記選択トランジスタのゲート電圧を制御することにより前記データ記憶素子に流れる電流を制御し、前記第1モードのデータ書き込み時に前記可変抵抗を前記低抵抗状態にする場合のゲート電圧が、前記第1モードのデータ書き込み時及び前記第2モード時に前記可変抵抗を前記高抵抗状態にする場合のゲート電圧より小さくなるように制御を行うことを特徴とする請求項2から6のうちいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記第2モードを選択した場合に前記データ記憶素子のリフレッシュを行うことを特徴とする請求項1から7のうちいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記データ記憶素子である第1データ記憶素子及び第2データ記憶素子と、前記第1データ記憶素子が接続された第1ビットラインと、前記第2データ記憶素子が接続された第2ビットラインとからなるビットライン対を具備し、
前記制御部は、
前記第1モードのデータ書き込み時において、前記第1データ記憶素子に書き込みを行う場合は前記第1ビットラインをハイレベルに設定すると共に前記第2ビットラインをハイレベルより低い電圧レベルに設定し、前記第2データ記憶素子に書き込みを行う場合は前記第2ビットラインをハイレベルに設定すると共に前記第1ビットラインをハイレベルより低い電圧レベルに設定し、
前記第2モードのデータ書き込み時において、前記第1データ記憶素子及び前記第2データ記憶素子に論理ハイを書き込む場合は前記第1ビットラインをハイレベルに設定すると共に前記第2ビットラインをローレベルに設定し、前記第1データ記憶素子及び前記第2データ記憶素子に論理ローを書き込む場合は前記第1ビットラインをローレベルに設定すると共に前記第2ビットラインをハイレベルに設定する制御を行うことを特徴とする請求項1から8のうちいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記第1モードのデータ書き込み時において、前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインのうちハイレベルに設定されたビットラインに対し、前記可変抵抗を高抵抗状態及び低抵抗状態のいずれかに変化させるための電圧を印加し、前記第2モードのデータ書き込み時において、前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインのうちハイレベルに設定されたビットラインに対し、前記電極に電荷を充電するための電圧を印加し、ローレベルに設定されたビットラインに対し、前記電極を放電するための電圧を印加することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記データ記憶素子である第1データ記憶素子及び第2データ記憶素子と、前記第1データ記憶素子が接続された第1ビットラインと、前記第2データ記憶素子が接続された第2ビットラインとからなるビットライン対を具備し、
前記制御部は、
前記第1モードにおいて前記第1データ記憶素子からデータの読み出しを行う場合には、前記第2ビットラインをデータ読み出し時に参照するリファレンス電圧まで昇圧し、前記第1ビットラインを前記リファレンス電圧より高い電圧までにし、前記第1データ記憶素子と前記第1ビットラインとを導通し、前記導通を行った後の前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインの電圧を比較することによりデータの読み出しを行い、
前記第2モードにおいて前記第1データ記憶素子からデータの読み出しを行う場合には、前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインを前記リファレンス電圧まで昇圧し、前記データ記憶素子と前記第1ビットラインとを導通し、前記導通を行った後の前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインの電圧を比較することによりデータの読み出しを行うことを特徴とする請求項1から10のうちいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインに接続された検出回路を具備し、
前記制御部は、前記第1モード及び前記第2モードのデータ読み出し時には、前記検出回路にて前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインの電位差を増幅する制御を行うことを特徴とする請求項11に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記検出回路は、前記第1モードと前記第2モードとで、共通に使用することを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記第1モード及び前記第2モードのデータ読み出し時には、データの読み出しを行った後に前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインをショートさせる制御を行うことを特徴とする請求項11から13のうちいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記制御部は、前記第1モード及び前記第2モードに加え、前記可変抵抗を高抵抗状態及び低抵抗状態のいずれかに変化させることによりデータを記憶する第3モードを選択し、
前記第3モードにおいて前記可変抵抗が前記高抵抗状態である場合の抵抗値は、前記第1モードにおいて前記可変抵抗が前記高抵抗状態である場合の抵抗値より小さく、
前記第3モードにおいて前記可変抵抗が前記低抵抗状態である場合の抵抗値は、前記第1モードにおいて前記可変抵抗が前記低抵抗状態である場合の抵抗値より大きいことを特徴とする請求項2から14のうちいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記制御部は、前記第3モードのデータ書き込み時に前記データ記憶素子に電圧を印加する時間が、前記第1モードのデータ書き込み時に前記データ記憶素子に電圧を印加する時間より短く、かつ、前記第2モードのデータ書き込み時に前記データ記憶素子に電圧を印加する時間より長くなるように制御を行うことを特徴とする請求項15に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記制御部は、前記第3モードのデータ書き込み時において、前記可変抵抗を前記低抵抗状態にする場合は、前記データ記憶素子に対し、前記可変抵抗を前記高抵抗状態から前記低抵抗状態に変化させるための閾値電圧より高い電圧を印加し、前記可変抵抗を前記高抵抗状態にする場合は、前記データ記憶素子に対し、前記閾値電圧より低い電圧を、前記可変抵抗を前記低抵抗状態にする場合より長い時間印加する制御を行うことを特徴とする請求項16に記載の半導体装置。
【請求項18】
ソースまたはドレインのいずれかが前記データ記憶素子と接続された選択トランジスタを具備し、
前記制御部は、前記選択トランジスタのゲート電圧を制御することにより前記データ記憶素子に流れる電流を制御し、前記第3モードのデータ書き込み時に前記可変抵抗を前記低抵抗状態にする場合のゲート電圧が、前記第3モードのデータ書き込み時及び前記第2モード時に前記可変抵抗を前記高抵抗状態にする場合のゲート電圧より小さくなるように制御を行うことを特徴とする請求項16または17に記載の半導体装置。
【請求項19】
前記制御部は、前記第3モードを選択した場合に、前記第2モードを選択した場合より長い間隔で前記データ記憶素子のリフレッシュを行うことを特徴とする請求項15から18のうちいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項20】
前記データ記憶素子のモードを記憶する選択レジスタを具備し、
前記制御部は、前記選択レジスタの値を参照して、前記データ記憶素子のモードを選択することを特徴とする請求項1から19のうちいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項21】
前記制御部に対し、前記データ記憶素子のモードを入力する制御端子を具備し、
前記制御部は、前記制御端子からの入力に応じて、前記データ記憶素子のモードを選択することを特徴とする請求項1から20のうちいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項22】
可変抵抗と電極を含むデータ記憶素子を具備する半導体装置の制御方法であって、
前記可変抵抗を高抵抗状態及び低抵抗状態のいずれかに変化させることによりデータを記憶する第1ステップと、前記電極に蓄えられた電荷量によりデータを記憶する第2ステップと、を選択するステップを備えることを特徴とする半導体装置の制御方法。
【請求項23】
前記第1ステップは、前記データ記憶素子に第1電圧を印加することによりデータを書き込むステップを含み、
前記第2ステップは、前記データ記憶素子に第2電圧を印加することによりデータを書き込むステップを含み、
前記第1電圧を印加する時間は、前記第2電圧を印加する時間より長いことを特徴とする請求項22に記載の半導体装置の制御方法。
【請求項24】
前記データ記憶素子である第1データ記憶素子及び第2データ記憶素子と、前記第1データ記憶素子が接続された第1ビットラインと、前記第2データ記憶素子が接続された第2ビットラインからなるビットライン対をさらに具備する半導体装置の制御方法であって、
前記第1ステップにおいて前記データ記憶素子にデータを書き込むステップは、
前記第1データ記憶素子に書き込みを行う場合に前記第1ビットラインをハイレベルに設定すると共に前記第2ビットラインをハイレベルより低い電圧レベルに設定するステップと、前記第2データ記憶素子に書き込みを行う場合は前記第2ビットラインをハイレベルに設定すると共に前記第1ビットラインをハイレベルより低い電圧レベルに設定するステップと、
を有し、
前記第2ステップにおいて前記データ記憶素子にデータを書き込むステップは、
前記第1データ記憶素子及び前記第2データ記憶素子に論理ハイを書き込む場合に前記第1ビットラインをハイレベルに設定すると共に前記第2ビットラインをローレベルに設定するステップと、前記第1データ記憶素子及び前記第2データ記憶素子に論理ローを書き込む場合に前記第1ビットラインをローレベルに設定すると共に前記第2ビットラインをハイレベルに設定するステップと、
を有することを特徴とする請求項22または23に記載の半導体装置の制御方法。
【請求項25】
前記データ記憶素子である第1データ記憶素子及び第2データ記憶素子と、前記第1データ記憶素子が接続された第1ビットラインと、前記第2データ記憶素子が接続された第2ビットラインからなるビットライン対をさらに具備する半導体装置の制御方法であって、
前記第1ステップは、
前記第2ビットラインをデータ読み出し時に参照するリファレンス電圧まで昇圧するステップと、
前記第1ビットラインを前記リファレンス電圧より高い電圧まで昇圧するステップと、
前記データ記憶素子と前記第1ビットラインとを導通するステップと、
前記導通を行った後に、前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインの電圧を比較することによりデータを読み出すステップと、
を有し、
前記第2ステップは、
前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインを前記リファレンス電圧まで昇圧するステップと、
前記データ記憶素子と前記第1ビットラインとを導通するステップと、
前記導通を行った後に、前記第1ビットライン及び前記第2ビットラインの電圧を比較することによりデータを読み出すステップと、
を有することを特徴とする請求項22から24のうちいずれか1項に記載の半導体装置の制御方法。
【請求項26】
前記第1ステップ、前記第2ステップ、及び前記可変抵抗を高抵抗状態及び低抵抗状態のいずれかに変化させることによりデータを記憶する第3ステップ、のいずれかを選択するステップを備え、
前記第3ステップにおいて前記可変抵抗が前記高抵抗状態である場合の抵抗値は、前記第1ステップにおいて前記可変抵抗が前記高抵抗状態である場合の抵抗値より小さく、
前記第3ステップにおいて前記可変抵抗が前記低抵抗状態である場合の抵抗値は、前記第1ステップにおいて前記可変抵抗が前記低抵抗状態である場合の抵抗値より大きいことを特徴とする請求項22から25のうちいずれか1項に記載の半導体装置の制御方法。
【請求項27】
前記第3ステップは、前記データ記憶素子に第3電圧を印加することによりデータを書き込むステップを含み、
前記第3電圧を印加する時間は、前記第1電圧を印加する時間より短く、前記第2電圧を印加する時間より長いことを特徴とする請求項26に記載の半導体装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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