説明

単純なジェスチャによりコンテンツダウンロードパラメータを規定するための方法

所望のコンテンツ項目をダウンロードするためのダウンロードパラメータを規定するシステムおよび方法が提供される。ダウンロードするためにディスプレイ上にコンテンツを提示されたユーザは、視覚的なサムネイルアイコンまたは所望のコンテンツ項目の表示を指し示すことによって、ダウンロードされる所望のコンテンツ項目を選択する。ダウンロードパラメータインターフェースは、ディスプレイ上に提示される(例えば、アイコン上にオーバーレイされる)。次いで、ユーザは、所望のコンテンツ項目に関連付けられた1つ以上のダウンロードパラメータを調整することができる。1つ以上のダウンロードパラメータについて所望の値が達成されると、所望のコンテンツ項目が、所望の値に従って処理され、次いで、ユーザに提示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
種々の実施形態は、メディアコンテンツのアクセスおよび/またはダウンロードに関する。より具体的には、種々の実施形態は、単純なジェスチャによりメディアコンテンツダウンロードパラメータを特定することに関する。
【背景】
【0002】
本節では、本出願の請求項に係る発明の背景または内容が提供される。本節における説明は、追求され得る概念を含むが、必ずしも過去に着想または追求された概念であるとは限らない。したがって、本明細書において別途明示されない限り、本節に説明するものは、本出願における説明および請求項に対する従来技術ではなく、本節に含めることによって従来技術であると認められない。
【0003】
ここ数年の間で、モバイル機器能力は急速に向上しており、その結果、例えば、処理能力の向上、大型画面ディスプレイ、およびデジタルサービスの改善を提供する機器がもたらされている。結果として、いつでもどこでも配信可能であるオンデマンドサービス等のメディア/マルチメディアコンテンツおよびアプリケーションの消費者需要も高まってきている。しかしながら、これらのモバイル機器の具体的な能力は、多種多様である。デスクトップ型コンピュータやゲーム機等の非モバイル機器であっても、このような機器が実装されるハードウェア/ソフトウェアならびにその上で実行されるアプリケーションに起因して、異なる能力を有し得る。
【0004】
モバイル機器のユーザは、一般的に、テキスト、音声、映像、またはそれらの何らかの組み合わせ等のメディアコンテンツにアクセスするため、それらはネットワークサーバ上、またはネットワーク上のユーザの個人用分散ストレージに配置することができる。このようなコンテンツは、ある種類のネットワーク接続を通してアクセスされることから、コンテンツを受信する際に、変動遅延が発生し得る。これらの遅延は、例えば、ネットワーク接続自体、機器の性能、ネットワークトラフィック、サーバ状態、および/または転送されるコンテンツを表すデータ量を含むがこれらに限定されない種々の理由により発生し得る。
【0005】
また、ダウンロードパラメータも、ユーザの体験に影響を及ぼし得るが、この場合、ダウンロードパラメータは、速度/継続時間、サイズ/解像度、および品質等の種々の属性に関連して変動し得る。すなわち、送信されるコンテンツに関するデータが少なければ少ないほど、そのコンテンツのダウンロード速度は速くなる。しかしながら、同時に、コンテンツに関するデータが少なくなると、コンテンツの品質およびサイズ/解像度も低下する。
【0006】
コンテンツのダウンロードに使用するネットワーク接続に応じて、ネットワーク接続を利用してコンテンツをダウンロードするための価格も、ダウンロードされたデータ量および接続料金の関数として(例えば、接続時間、その特定の接続に利用可能なダウンロード速度、またはデータ量のいずれかに基づいて)変動し得る。例えば、2つ以上のネットワーク接続が、ダウンロード目的に利用可能である場合、その価格および速度は異なることがある。
【0007】
上記を考慮すると、ユーザは、コンテンツの利用目的に基づいて、ダウンロードされるコンテンツの品質要求を設定することができる。品質要求のレベルは、コンテンツの種類と、ユーザがそのコンテンツに求める情報または体験の種類とに基づいて変わる。コンテンツによっては、コンテンツの品質にあまり拘らずに、コンテンツを迅速に受信することを必要とする種類もある。ニュース、株価、最新の気象情報等は、この種類のコンテンツの例であり、この場合、品質は、コンテンツの受信の継続が維持される限り、単に、読み取れるテキスト/画像を提示するのに十分であればよい。他の種類のコンテンツは、コンテンツが極めて良好であるか、またはさらに完全な品質を有することを必要とすることもある。この種類のコンテンツの例として、例えば、芸術画像、映画、または音楽映像を挙げることができ、このようなコンテンツは、審美的理由により享受されるため、極めて良好な画質および音声を必要とされる。したがって、コンテンツのダウンロードの待ち時間(ある時間量)は、ユーザにとって問題となることはないが、待ち時間は、依然として、体験を損なわせるか、または「台無し」にすることになる。
【0008】
ユーザが、例えば、コンテンツに必要とされる品質、精度、所望のダウンロード継続時間を規定することを可能にするためには、従来のシステムおよび方法は、複雑な技術構成ダイアログを利用するか、またはユーザ側で追加の努力が必要となる。例えば、従来技術は、ウェブページ上の別々のリンクを通してユーザに提供され得る異なるバージョンのコンテンツ(例えば、映像)の使用に依存し、この場合、異なるバージョンは、異なるサイズの映像コンテンツに関連する。代替として、クライアント側パラメータも、異なるウェブブラウザに、特定のウェブページバージョンのコンテンツを提供する等によって、コンテンツバージョンの選択に利用することができる。
【種々の実施形態の摘要】
【0009】
一例示的実施形態は、視覚的コンテンツダウンロードパラメータを規定する方法に関する。前記方法は、タッチ点に対するデジタルメディアコンテンツ項目のダウンロードパラメータを提示することと、前記デジタルメディアコンテンツ項目の表示に対して前記タッチ点を移動させることによって、必要に応じて、前記ダウンロードパラメータの前記値を調整することとを含む。前記方法は、前記タッチ点をリリースすることによって、前記提示された値および前記調整された値のうちの1つに基づいて、前記デジタルメディアコンテンツ項目を転送することをさらに含む。別の例示的実施形態は、プロセッサを備える視覚的コンテンツダウンロードパラメータを規定するための装置に関する。前記プロセッサは、タッチ点に対するデジタルメディアコンテンツ項目のダウンロードパラメータの値を提示し、前記デジタルメディアコンテンツ項目の表示に対して前記タッチ点を移動させることによって、必要に応じて、前記ダウンロードパラメータの前記値を調整するように構成される。前記プロセッサは、前記タッチ点をリリースすることによって、前記提示された値および前記調整された値のうちの1つに基づいて、前記デジタルメディアコンテンツ項目を転送するように構成される。
【0010】
本発明のこれらの利点および特徴ならびに他の利点および特徴と、その動作の機構および方式とは、添付の図面を併用して、以下の発明を実施するための形態で明らかにする。後述のいくつかの図面において、同一要素は同一の数表示を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の実施形態について、添付の図面を参照することによって説明する。
【図1】種々の実施形態に従う、ダウンロードパラメータインターフェース方法中に実行される例示的プロセスを示すフローチャートである。
【図2】種々の実施形態に従う、接触点に対してダウンロードパラメータインターフェースを配置する例示的方法を示す。
【図3】種々の実施形態に従う、時間-品質次元を含む例示的2次元ダウンロードパラメータインターフェースを示す。
【図4】種々の実施形態に従う、時間に対して提示されたサイズおよび品質パラメータを含む例示的ダウンロードパラメータインターフェースを示す。
【図5】種々の実施形態に従う、例示的ダウンロードパラメータインターフェースのグラフィック表示であり、対応するダウンロードパラメータに対する画像範囲分割を示す。
【図6】種々の実施形態に従う例示的ダウンロードパラメータインターフェースのグラフィック表示であり、対応するダウンロードパラメータに関する「ホット」範囲を示す。
【図7】種々の実施形態がその内部に実装され得るシステムの概略図である。
【図8】種々の実施形態の実装とともに使用可能である電子機器の斜視図である。
【図9】図8の電子機器に含まれ得る回路の略図である。
【種々の実施形態の詳細な説明】
【0012】
種々の実施形態は、単一の動作(すなわち、ドラッグ/ドロップ)ジェスチャまたは単一の「クリック」等の単純なジェスチャにより、メディア(例えば、映像)コンテンツダウンロードパラメータを特定するためのダウンロードパラメータインターフェース/ダウンロードパラメータインターフェース方法を提供する。ダウンロードするためにディスプレイ上に(例えば、ブラウザのコンテンツ閲覧表示に)コンテンツを提示されたユーザは、所望のコンテンツ項目の視覚的なサムネイルアイコン/表示を指し示すことによって、ダウンロードする所望のコンテンツ項目を選択する。グラフィカルポインタ(例えば、マウスにより制御されるカーソル)を使用するユーザは、アイコンを指し示し/選択し、この時で、ディスプレイ上にダウンロードパラメータインターフェースが提示される(例えば、アイコン上にオーバーレイされる)。次いで、ユーザは、所望のコンテンツ項目に関連付けられた1つ以上のダウンロードパラメータを調整することができる。ディスプレイが、例えば、タッチスクリーンディスプレイである場合、ユーザは、ユーザの指、スタイラス、または類似のツールを使用することによって、カーソルを制御してもよいことに留意されたい。代替として、カーソルをユーザに表示する必要はなく、代わりに、所望のコンテンツ項目またはダウンロードパラメータインターフェースの種々の部分は、ユーザの指、スタイラス等が「タッチ」すると選択されるように、ハイライトされるか、あるいは標示されてもよい。
【0013】
ユーザが最初にアイコンを押圧/選択する場所(アイコンに対して、またはダウンロードパラメータインターフェース空間に対する)に応じて、初期「押下点」が確立される。ポインタの位置を押下点から変更することによって、1つ以上のダウンロードパラメータ値が調整される。上述のように、種々の実施形態は、ダウンロードパラメータ値の調整を視覚的に標示するために、グラフィカルポインタに依存する必要はない。すなわち、例えば、動的陰影付け、ハイライト、暗色化/明色化、色変更等を、ユーザに表示して、ダウンロードパラメータ値のうちの1つ以上の変更を標示することができる。ユーザが自身の調整に満足すると、ユーザは、押圧を「リリース」して、調整値を設定する。次いで、ダウンロードパラメータ(調整されたもの、またはそのデフォルトのもの)は、所望のコンテンツ項目をホストするメディアサーバに送信される。次いで、メディアサーバは、所望のコンテンツを、クライアント、例えば、ユーザの機器に存在するアプリケーション、機器自体等に伝送する。所望のコンテンツは、要求されたフォーマットで/設定されたパラメータに従って、ファイルまたはコンテンツストリームとして送信される。ダウンロードパラメータインターフェースをユーザに表示するための異なる方法およびシステム、ならびに選択および/または調整をユーザに標示する異なる方法が、種々の実施形態に従って想定され、本明細書に説明する方法およびシステムが、単に例示的であることに留意されたい。
【0014】
ダウンロードパラメータインターフェースは、ダウンロードパラメータ値の調整中、継続的にユーザに表示される。加えて、異なるパラメータ間の関係(異なるパラメータを調整することができる場合)が、継続的にユーザに表示される。すなわち、ダウンロードパラメータインターフェースは、例えば、一方のパラメータ値の変更が別のダウンロードパラメータに影響を及ぼす程度をユーザに中継する。例えば、画質が、ダウンロードパラメータインターフェースで調整可能なダウンロードパラメータであり、かつその画質がユーザによって高められる場合、ダウンロードパラメータインターフェースは、ダウンロードの継続時間も増加することを、グラフィック的にユーザに標示/報告する。同様に、ユーザが、所望のコンテンツ項目の品質を低下させたいことを標示する場合、ダウンロードパラメータインターフェースは、ダウンロード継続時間が短くなることも、実質的に同時に標示する。
【0015】
種々の実施形態に従うダウンロードパラメータインターフェース/ダウンロードパラメータインターフェース方法の実装に関して、「動作主体」は、以下のように表される。上述のように、ユーザ端末機器は、例えば、タッチスクリーンディスプレイを有する携帯電話機、ノート型コンピュータ等であって、ユーザが1つ以上の所望のコンテンツ項目を視認するために利用する機器である。ユーザ端末機器は、好ましくは、ネットワーク能力、ビジュアルディスプレイ(例えば、タッチスクリーン)、およびポインティングデバイス、または例えば、タッチコマンドを受信するための他の機構を有する。クライアントアプリケーションは、ユーザ端末機器上で実行する/ユーザ端末機器内に実装されたアプリケーションを表す。クライアントアプリケーションは、好ましくは、視覚的またはポインティング/タッチベースのユーザインターフェースを含み、遠隔的に格納されたメディアオブジェクト(例えば、コンテンツ)を、アイコン、サムネイルとして、または何らかの他のグラフック表現方法を介して、ユーザのディスプレイに表示することができる。ネットワークインフラストラクチャは、ユーザ端末機器とメディアサーバとの間のデータおよび通信のための1つ以上のキャリアを表す。種々の実施形態が、キャリアにとらわれないことに留意されたい。すなわち、種々の実施形態は、ユーザ端末機器および/またはメディアサーバがその上で動作するネットワークインフラストラクチャの種類、例えば、セルラネットワーク、wi-fiネットワーク、有線イーサネット・ネットワーク等にかかわらず、実装することができる。
【0016】
既に上述したように、一実施形態によると、メディアサーバは、ダウンロードパラメータ値とともにメディアコンテンツ要求を1つ以上のユーザ端末機器から受信することができる、サーバ/サーバ上で実行する1つ以上のメディアアプリケーションを表す。メディアサーバは、例えば、メディアコンテンツとともに受信したダウンロードパラメータ値に基づいて、適切なデータコンテンツをデータベースから選択し、および/またはダウンロードパラメータ値に基づいてデータコンテンツを修正し、データコンテンツをユーザ端末機器に転送する。別の実施形態によると、コンテンツサーバは、コンテンツ要求を受信し、かつコンテンツを要求側(例えば、メディアサーバ)に転送する、サーバ/コンテンツサーバ上で実行する1つ以上のアプリケーションを表す。コンテンツサーバは、幾つかの実施形態に従ってメディアサーバと同一場所に配置できることに留意されたい。
【0017】
上述のように、種々の実施形態によって、ユーザは、遠隔ネットワークストレージに格納されたコンテンツ項目をサムネイルアイコンとして表示/視覚的に表現するグラフィカルユーザインターフェースを有するユーザ端末機器を介して、ダウンロードパラメータを調整することが可能になる。ユーザは、ポインタ機器によってアイコンを操作し、ポインタ機器は、例えば、タッチスクリーンまたは他のタッチセンサー面(例えば、スケッチボード)上のスタイラスまたは指等の、2次元/表面ベースの入力として実装することができる。他の実施形態は、例えば、マウス、トラックボール、ジョイスティック、カーソル、ロッカーキー、または任意の他のポインティングデバイス/機構を介して制御可能であるディスプレイとともに実装される。加えて、制御は、3次元動作検出機器、Wii-mote、ノキア動作バンド等を介して行うことができる。
【0018】
図1は、種々の実施形態に従う、所望のコンテンツ項目に関連付けられたダウンロードパラメータを調整するために実行される種々のプロセスを示す。このようなプロセスが例示的であること、ならびに実行されるプロセスがより多くてもまたは少なくてもよいことに留意されたい。さらに、本明細書に説明するプロセスを、種々の実施形に従って、異なった順番で実行してもよい。100において、タッチ点に対するデジタルメディアコンテンツ項目のダウンロードパラメータの値を提示することが実行される。110において、デジタルメディアコンテンツ項目の表示に対してタッチ点を移動させることによって、必要に応じて、ダウンロードパラメータの値を調整することが実行される。120において、タッチ点をリリースすることによって、提示された値および調整された値のうちの1つに基づいて、デジタルメディアコンテンツ項の転送が実行される。すなわち、ダウンロードされる所望のコンテンツ項目のアイコンまたは他のグラフィック表示をユーザが指し示す/選択すると、ダウンロードパラメータインターフェースが開き、ダウンロードパラメータインターフェースは、少なくとも1つのダウンロードパラメータを表す。
【0019】
上述のように、ユーザは、例えば、タッチスクリーンディスプレイを有するモバイル機器を利用することができ、この場合、アイコンを指し示す/選択することは、ユーザがスタイラスまたは自身の指をタッチスクリーンディスプレイにタッチすることによって実行されることができる。ダウンロードパラメータインターフェースは、各配置がダウンロードパラメータの組み合わせを表す空間的、視覚的オブジェクトを備えることができる。加えて、ダウンロードパラメータインターフェースは、タッチの点に対して、ディスプレイ上に配置される。
【0020】
一実施形態によると、ダウンロードパラメータインターフェースの配置は、「接触点における旋回」方法に基づく。ダウンロードパラメータインターフェースがトリガされると、押下点が確立される。ダウンロードパラメータインターフェースは、所望のコンテンツ項目のアイコン上/周囲に開き(例えば、オーバーレイされる)、この場合、ダウンロードパラメータインターフェースを含む「空間」/「範囲」は、例えば、押下点を中心とする。ポインタまたは他の視覚的標示は、ダウンロードパラメータインターフェースの中心/中間点に設定される。このような中心/中間配置は、ダウンロードパラメータの組み合わせの各ダウンロードパラメータの中間値を表すように構成されることができる。例えば、中央/中間配置は、中間サイズ、中間品質、および中間ダウンロード継続時間を有する所望のコンテンツ項目を標示することができる。所望のコンテンツ項目のアイコンに対するダウンロードパラメータインターフェースの位置または配置は、動的であり、これは、上述のように、ダウンロードパラメータインターフェースが、押下点に対して開き、配置されるからである。加えて、「クイッククリック」は、ユーザによる「クイッククリック」が、全てのウンロードパラメータの中間値を選択するように、ダウンロードパラメータインターフェースについて構成されてもよい。
【0021】
別の実施形態によると、ダウンロードパラメータインターフェースの配置は、「事前に規定された点を基軸とする」方法に基づき、この場合、ダウンロードパラメータインターフェース空間の中間点は、所望のコンテンツ項目を表すアイコンの中心/中間に対して事前に規定されており、既知である。例えば、ダウンロードパラメータインターフェース空間の中間点は、所望のコンテンツ項目を表すアイコンの中心/中間点に対応するように構成されてもよい。したがって、ダウンロードパラメータインターフェースの配置は、アイコンに対して「静的」であってよく、ダウンロードパラメータインターフェースが開くと、ユーザにより確立された押下点は、調整値に対応し、ポインタまたは何らかの他の視覚インジケータは、アイコンの対応する中心/中間に対して配置される。これにより、熟練したユーザは、「クイッククリック」を使用して、ユーザが所望するダウンロードパラメータ値を実質的に同時に選択することが可能になる。例えば、ユーザは、所望のコンテンツ項目のアイコンに「タッチ」することによって、ダウンロードパラメータインターフェースを開くことをトリガし得、同時に、タッチの配置によって、所望のダウンロードパラメータ値を自動的に標示してもよい。
【0022】
さらに別の実施形態によると、ダウンロードパラメータインターフェースの配置は、「接触点におけるデフォルト値」方法に基づき、この場合、ダウンロードパラメータインターフェースを開くと表示されるポインタまたは視覚的標示は、標的パラメータ値/セットである可能性が最も高い配置に自動的に設定される。これにより、ポインタを移動させるか、またはダウンロードパラメータ値を調整する必要性が最低限に抑えられる。この「デフォルト」点は、例えば、以前使用した/通常使用する関連設定、コンテクスト/コンテンツ型関連点等に基づいて判断されてもよい。前述のように、ダウンロードパラメータインターフェースの位置は、この特定の実施形態に従って動的である。
【0023】
タッチ点に対応するダウンロードパラメータの組み合わせの各ダウンロードパラメータに関連付けられた値は、ユーザに提示される。ダウンロードパラメータインターフェース上のポインタ/視覚的標示に対応するパラメータ値は、ポインタ/視覚的標示の移動に対して値が変化する方法をユーザに理解させるように、明確に提示される。これは、例えば、上述の視覚的方法および所望のコンテンツ項目を表すサムネイル画像/アイコン、カラースケール、記号の変化、視覚的動機、透明度、コントラスト、サイズ、英数字記号等の変化を含むがこれらに限定されない視覚的方法により、達成されることができる。
【0024】
必要に応じて、ダウンロードパラメータの組み合わせの値は、ポインタ、自身の指、またはスタイラスを、ダウンロードパラメータインターフェース空間上または空間内の所望の位置または適切な位置にユーザが移動させることに基づいて調整される。視覚的キュー、記号、および/または標示は、適宜更新される。タッチ点のリリース時に、提示された値または調整された値が設定され、要求が、ダウンロードパラメータの組み合わせの値(例えば、上述の調整された値またはデフォルト/初期「クイッククリック」値)とともに、所望のコンテンツ項目について送信される。タッチ点の「リリース」が、ユーザが自身の指またはスタイラスを持ち上げること、ボタンをリリースすること、ユーザ端末機器等を振動またはタップすることを表すことに留意されたい。要求は、メディアサーバに送信され、メディアサーバにおいて、値がさらに適合/計算され、および/または受信側ユーザ端末機器の特性(例えば、最大画像サイズ、色深度、表示可能なフレームレート、受信のためのビットレート、音声のためのサンプルビット量等)に従って処理される。要求が処理中であること、および/またはユーザ端末機器が要求に対する応答を待っていることを標示するフィードバック情報および/または信号が、ユーザに表示されることができる。
【0025】
一実施形態によると、メディア/コンテンツサーバが要求を受信すると、所望のコンテンツ項目が、要求されたダウンロードパラメータ値に従って取り出されて、処理される。例えば、所望のコンテンツ項目は、その元々のフォーマットから、より小さいサイズおよび/またはフレームレートに圧縮されてもよい。代替として、別の実施形態によると、メディア/コンテンツサーバは、選択元である異なる「既製」バージョンのコンテンツを有してもよい。例えば、メディア/コンテンツサーバは、要求されたダウンロードパラメータ値に従ってコンテンツ項目を変換する際に伴い得る重いランタイム処理を回避するように、各コンテンツ項目の小、中、大のバージョンを有してもよい。
【0026】
動作が成功する場合、メディア/コンテンツサーバは、クライアント/ユーザ端末機器に応答を送信することができ、クライアント/ユーザ端末機器は、要求されたダウンロードパラメータ値に従って、所望のコンテンツ項目を受信する。クライアントが応答を受信すると、ダウンロードインジケータが表示され、ダウンロードインジケータがダウンロード中に適宜更新されることに留意されたい。所望のコンテンツ項目がストリームされる場合、適切なコンテンツビューアが開き、ストリーミングダウンロードインジケータが表示され、ストリーミングダウンロードインジケータは、前述のように、ストリーミングダウンロード中に適宜更新される。
【0027】
図2は、種々の実施形態に従う、接触点に対してダウンロードパラメータインターフェースを配置する例示的方法を示す。上述のように、一実施形態によると、トリガ時/開かれる時にダウンロードパラメータインターフェースを配置するために、接触点における旋回の方法を利用する。図2は、共同写真専門家グループ(Joint Photographic Experts Group; JPEG)フォーマットを有する複数の潜在的な所望のコンテンツ項目を示し、この場合、所望のコンテンツ項目は、サムネイルアイコン(例えば、アイコン200、202、204、206等)によって視覚的に表される。一実施形態に従うダウンロードパラメータインターフェースの事例「a」が示され、本事例では、押下点(円および矢印により標示される)が、ダウンロードパラメータインターフェース範囲の中心/中間に確立され、ダウンロードパラメータインターフェースが、アイコン200上に動的にオーバーレイされる。別の実施形態によると、上述のように、トリガ時/開かれる時にダウンロードパラメータインターフェースを配置することは、配置が事前に規定された点における旋回の方法に基づく場合に、静的である。本方法の例は、ダウンロードパラメータインターフェースの事例「b」で示され、本事例では、ダウンロードパラメータインターフェースは、アイコン208上にオーバーレイされ、この場合、ダウンロードパラメータインターフェースの中心/中間は、アイコン208の中心/中間に対応する。初期押下点(円および矢印によって標示される)は、ユーザが所望する調整された値を確立する。さらに別の実施形態によると、上述のように、アイコン210に対してダウンロードパラメータインターフェースを配置することは、接点におけるデフォルト値の方法に基づく。すなわち、ダウンロードパラメータインターフェースの事例「c」は、アイコン210に対して動的に配置され、ダウンロードパラメータインターフェースのトリガは、円形および矢印がダウンロードパラメータインターフェース範囲上のデフォルト位置にある状態で開く。
【0028】
ダウンロードパラメータインターフェース空間は、2次元(例えば、空間、円形)視覚的オブジェクトとして提示されることができる。代替として、また、ダウンロードパラメータインターフェース空間は、例えば、立方体または球体の形式で3次元視覚的オブジェクトとしても提示されることができる。
【0029】
各次元は、コンテンツダウンロードパラメータを表すことができる。次元数を変動してもよいこと、また、次元毎に構成されるダウンロードパラメータを変動してもよいことに留意されたい。視覚的オブジェクトは、例えば、最良および最悪利用可能品質、最速および最遅ダウンロード時間、最小および最大画像サイズ、最も高価および最も安価の接続等の各軸の最大値および最小値により制限される。
【0030】
結果として、ユーザは、ユーザが調整したいダウンロードパラメータを表す軸に対して、例えば、ポインタを移動させることによって、2つ/3つのダウンロードパラメータを調整することができる。例えば、ユーザは、ダウンロードの価格を低下させ、ダウンロードの継続時間を短縮し、および/または品質、サイズ、色の量を増加させたい(すなわち、より大きく-より良好に-より高速に-より安価に)。次元のうちの1つの変化は、他のパラメータに影響を及ぼし、例えば、より良好なまたはより大きい写真は、より長いダウンロード時間に関する。したがって、ダウンロードパラメータインターフェース空間における配置は、ユーザのインタラクションに基づいて変化する。加えて、ユーザには、ダウンロードパラメータインターフェース上の自身の現在の位置だけでなく、例えば、品質分類、推定ダウンロード時間、およびダウンロードの推定価格が、テキスト/数字として示されてもよい。ユーザが、パラメータの適切な組み合わせを発見すると、ユーザは、上述のように、ポインタ(指、スタイラス等)をリリースする。
【0031】
図3は、種々の実施形態に従う、例示的2次元ダウンロードパラメータインターフェース視覚的オブジェクト300を示す。視覚的オブジェクト300の横軸は、ダウンロード時間に関連するように構成され、縦軸は、品質を標示するように構成されることができる。時間と品質との関係は、対角線302によって標示される線形関係であることができる(例えば、品質およびダウンロード継続時間は、同一の割合で減少および増加する)。2つのダウンロードパラメータの間の関係が線形である必要がないことに留意されたい。第1のシナリオでは、ダウンロードパラメータインターフェースの視覚的オブジェクト300は、ポインタ305とともに示される。ポインタ305の配置は、3分35秒でダウンロード可能である高品質コンテンツ項目を標示する。第2のシナリオでは、ポインタ310の配置は、ユーザが、3分7秒でダウンロード可能である中品質コンテンツ項目を選択したことを標示する。
【0032】
所望のコンテンツ項目をダウンロードする際にユーザの決定に影響を及ぼす複数の問題が存在する場合、ダウンロードパラメータの3次元以上の視覚化を使用することができる。例示的問題には、例えば、各々が異なるダウンロード速度および価格を含むいくつかのネットワーク接続が利用可能であるシナリオにおける要因であり得る価格が含まれる。例えば、複数の接続が利用不可能である場合、または最高速接続が最安である場合、2次元視覚的オブジェクトがより適切であり得るが、種々の実施形態は、例えば、ネットワークキャリア、コンテンツプロバイダ等に適合するように多くの異なる方式で構成されることができる。
【0033】
他の実施形態によると、所望のコンテンツ項目自体のサムネイルアイコンまたは他の視覚的表示を使用して、ダウンロードパラメータ調整の視覚的標示を提示することができる。上述のように、例えば、図2において示すように、ダウンロードパラメータインターフェースは、サムネイルアイコン上にオーバーレイされることができる。ダウンロードパラメータインターフェース上に/ダウンロードパラメータインターフェースとともに示される例えば、色変化、ハイライト等を実装する代わりに、サムネイルアイコン自体のスケールを変更することができ、アイコン自体の色深度を変更することができ、また、画素サイズ等も変更することができる。アイコンは、別の実施形態に従って、フレームレートのレベルを示す一連の画像によりアニメ化されてもよい。
【0034】
図4は、種々の実施形態に従う、サイズおよび品質パラメータが時間に対して提示された状態の、例示的ダウンロードパラメータインターフェース400を示す。ダウンロードパラメータインターフェース400は、所望のコンテンツ項目のサイズを縦軸にそって調整することができ、品質を横軸に沿って調整することができるように構成される。範囲405は、小さいサイズのコンテンツ項目および一定領域の品質に対応する所望のコンテンツ項目を表すアイコンまたはグラフィックオブジェクトを示す。加えて、例えば、1分30秒と2分30秒との間のダウンロード時間領域は、小さいサイズのコンテンツ項目の可能性のある品質/異なる品質の領域に対応する。範囲410は、独自の領域の品質および対応するダウンロード時間を有する中間サイズのコンテンツ項目を表す。範囲415は、最大サイズのコンテンツ項目ならびに品質および相応のダウンロード時間の領域を表す。ポインタ420をダウンロードパラメータインターフェースにおいて移動またはドラッグして、上述のパラメータ/値を調整することができる。ポインタ420が矢印425の方向に垂直に移動する能力を有するように示されるが、ポインタ420を水平に移動させて、品質/時間を調整するようにもできることに留意されたい。ポインタ420は、パラメータ値の所望の組み合わせに到達するように、対角線上に、または任意の他の適切な方向に存在することもできる。
【0035】
種々の実施形態の受信するコンテクストに関し、一実施形態によると、ユーザ端末機器の特性を考慮することに留意されたい。すなわち、ユーザ端末機器は、ある特定のダウンロードパラメータの許容値の領域を制限する特性を有してもよい。例えば、ユーザ端末機器は、その上に表示可能な映像コンテンツの最大サイズに関連して制限を有してもよい。ゆえに、ダウンロードパラメータインターフェースは、ダウンロードパラメータインターフェースをレンダリングし、ダウンロードパラメータ値をメディア/コンテンツサーバに送信する場合に、ダウンロードパラメータ値を、ユーザ端末機器が許容するこの最大サイズに拡大し、この時点で、クライアント/ユーザ端末機器は、メディア/コンテンツサーバから所望のコンテンツ項目を受信することができる。
【0036】
ダウンロードパラメータインターフェース自体に関し、上述のように、ダウンロードパラメータインターフェースは、アイコンまたは所望のコンテンツ項目の他の表示に対してオーバーレイとして提示されることができる。種々の実施形態のこのオーバーレイ側面を達成するために、ダウンロードパラメータインターフェースは、半透明長方形または正方形として描かれることができる。ダウンロードパラメータインターフェースがトリガされる/開かれると、上述のように、動的または静的に配置される。しかしながら、配置が判断されると、その配置は、アイコンまたはコンテンツ項目表示に対して固定される。図5は、例示的ダウンロードパラメータインターフェース500を示し、この場合、例えば、画像範囲は、対応するダウンロードパラメータおよび値に分割される。3つの横列(505、510、および515)が存在し、その各々は、所望のコンテンツ項目のサイズ、例えば、大、中、小をそれぞれ表す。3つの縦列(520、525、および530)が存在し、その各々は、所望のコンテンツ項目に適用される符号化の品質、例えば、低品質、中品質、および高品質を表す。したがって、9つのセルのマトリクスが生成され、その中の各々のセルは、独自のサイズ-品質パラメータ組み合わせを有し、その組み合わせによって、異なるサイズ/異なる品質のコンテンツのダウンロードをトリガすることができ、そのダウンロードは、現在のネットワーク接続の種類により異なるダウンロード時間を発生させる。
【0037】
ユーザが、所望のコンテンツ項目アイコンの任意の部分を指し示して/タッチして、ダウンロードパラメータインターフェースを作動させてもよいことに留意されたい。アイコンが、指により「指し示すことが可能」/「タッチすることが可能」ないくつかの範囲に分割するには小さ過ぎる場合、アイコンおよび/またはダウンロードパラメータインターフェースを拡大して、より正確な空間的な指し示し/タッチ/選択を可能にすることができる。加えて、ダウンロードパラメータインターフェースが開くと、ユーザの指は、あるパラメータ値の組み合わせ上に配置される。アイコンおよびダウンロードパラメータインターフェースのサイズを、後続の所望のコンテンツ項目について維持する場合、ユーザは、所望のパラメータ値の組み合わせに対応し得る位置でアイコンをタッチすることによって、パラメータ値の組み合わせを即座に選択することができる。さらに、ユーザが所望しない位置/パラメータ値の組み合わせ上でユーザの指またはスタイラスが押圧される場合、ユーザは、ディスプレイにユーザの指またスタイラスを押圧したままにし、指またはスタイラスを所望のアイコン範囲/ダウンロードパラメータインターフェース空間に移動させる。また、上述のように、ダウンロード時間および最大サイズ標示は、適宜更新される。
【0038】
図6a〜図6iは、種々の実施形態に従う、ダウンロードパラメータインターフェース600の例示的事例を示し、この場合、下層のアイコン範囲は、対応するダウンロードパラメータおよび値を含む「ホット」範囲に分割される。図6a〜図6cは、所望のコンテンツ項目のアイコン上にオーバーレイされたダウンロードパラメータインターフェース600を示し、図6a〜図6cの各々に示された矢印は、ホット範囲を標示する。図6における矢印605は、低品質(LQ)、大サイズのコンテンツ項目を標示するホット範囲を指し示している。図6bにおける矢印605は、LQ、中サイズのコンテンツ項目を標示するホット範囲を指し示す。図6cにおける矢印605は、LQ、小サイズのコンテンツ項目を標示するホット範囲を指し示す。図6d、図6e、および図6fにおける矢印605は、中品質(MQ)の、大、中、小サイズそれぞれのコンテンツ項目を標示するホット範囲を指し示す。同様に、図6g、図6h、および図6iにおける矢印605は、高品質(HQ)の、大、中、小サイズのそれぞれのコンテンツ項目を標示するホット範囲を指し示す。加えて、ダウンロードパラメータインターフェースは、各サイズ/品質ダウンロードパラメータの組み合わせに関連付けられた適切なダウンロード時間および/またはファイルサイズを表示することができる。上述の「ホット」範囲が、例えば、上述のマトリクスのうちの1つに従ってもよいが、従う必要がないことに留意されたい。
【0039】
本明細書に説明する種々の実施形態は、所望のコンテンツ項目をダウンロードする際に、改善されたユーザ体験を提供する。例えば、ダウンロードパラメータインターフェースの「1回押圧」実装は、ユーザの所望の利用目的、ユーザ端末機器特性、および/またはユーザの好みに適合するメディアコンテンツをダウンロードするために、ユーザが単一の押圧/動きを行うことだけを必要とするように構成されることができる。視覚的標示および/またはキューが、ダウンロードパラメータインターフェースの使用中にユーザに提供され、ダウンロード手順の始動に必要とされる時間が短縮される。また、種々の実施形態は、未熟なユーザおよび熟練したユーザの両者に対応することができる。さらに、特定のコンテンツ/ファイルの異なるバージョンの複数のリンクが必要なくなる。一体的な統合も、種々の実施形態のオーバーレイ側面によって提供され、ユーザは、コンテンツのダウンロードに関連してユーザが所望する体験の種類を選択する能力を有する。さらに、動的ダウンロード時間は、ユーザの必要性および使用コンテクストに基づいて、判断され、ユーザに提示されることができる。
【0040】
図7は、種々の実施形態が利用可能であるシステム10を示し、このシステムは、1つ以上のネットワークを通して通信可能である複数の通信機器を備える。システム10は、携帯電話機ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(Local Area Network; LAN)、Bluetoothパーソナルエリアネットワーク、イーサネットLAN、トークンリングLAN、広域ネットワーク、インターネット等を含むがこれらに限定されない有線ネットワークまたは無線ネットワークの任意の組み合わせを備えてもよい。システム10は、有線および無線の両方の通信機器を含んでもよい。
【0041】
例示のために、図7に示すシステム10は、携帯電話機ネットワーク11およびインターネット28を含む。インターネット28に対する接続には、長距離無線接続、短距離無線接続、ならびに種々の有線接続が含まれ得るが、これらに限定されない。種々の有線接続には、電話線、ケーブル線、電力線、およびその同等物を含むがこれらに限定されない。
【0042】
システム10の例示的通信機器には、携帯電話機形式の電子機器12、携帯情報端末(personal digital assistant; PDA)および携帯電話機の組み合わせ14、PDA16、一体型メッセージング機器(Integrated Messaging Device; IMD)18、デスクトップ型コンピュータ20、ノート型コンピュータ22等が含まれ得るが、これらに限定されない。通信機器は、固定型または移動中の個人によって持ち運ばれるような携帯型であってもよい。また、通信機器は、自動車、トラック、タクシー、バス、電車、ボート、飛行機、自転車、バイク等を含むが、これらに限定されない輸送手段に位置してもよい。通信機器の一部または全部は、呼およびメッセージを送受信してもよく、無線接続25から基地局24を通してサービスプロバイダと通信してもよい。基地局24は、携帯電話機ネットワーク11とインターネット28と間の通信を可能にするネットワークサーバ26に接続されてもよい。システム10は、追加の通信機器および異なる型の通信機器を含んでもよい。
【0043】
通信機器は、種々の伝送技術を使用して通信してもよく、この通信技術には、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access; CDMA)、モバイル通信のためのグローバルシステム(Global System for Mobile Communications; GSM)、ユニバーサルモバイル通信システム(Universal Mobile Telecommunications System; UMTS)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access; TDMA)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access; FDMA)、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(Transmission Control Protocol/Internet Protocol; TCP/IP)、ショートメッセージサービス(Short Messaging Service; SMS)、マルチメディアメッセージサービス(Multimedia Messaging Service; MMS)、電子メール、インスタントメッセージサービス(Instant Messaging Service; IMS)、Bluetooth、IEEE 802.11等が含まれるが、これらに限定されない。種々の実施形態の実装に関与する通信機器は、無線接続、赤外線接続、レーザ接続、ケーブル接続、およびその同等物を含むがこれらに限定されない種々の媒体を使用して通信してもよい。
【0044】
図8および図9は、種々の実施形態が実装され得る1つの代表的な電子機器12を示す。しかしながら、種々の実施形態が、1つの特定の型の機器に限定されるように意図されないことを理解されたい。図8および図9の電子機器12は、筺体30、液晶ディスプレイ形式のディスプレイ32、キーパッド34、マイクロホン36、イヤホン38、バッテリ40、赤外線ポート42、アンテナ44、一実施形態に従うUICC形式のスマートカード46、カード読み取り器48、無線インターフェース回路52、コーデック回路54、制御器56、およびメモリ58を含む。ディスプレイ32は、タッチスクリーンを備えることができ、タッチスクリーンを通して、種々の行為/プロセス/動作が、指、スタイラス、または他の類似の器具によるジェスチャまたは制御を介して行われる。個々の回路および要素は、全て、当技術分野において周知の型を有する。
【0045】
本明細書において説明する種々の実施形態は、方法ステップまたはプロセスの一般的な内容において説明され、これは、ネットワーク環境におけるコンピュータにより実行されるプログラムコード等の、コンピュータにより実行可能な命令を含むコンピュータ可読媒体において具現化されるコンピュータ製品によって、一実施形態において実装されてもよい。コンピュータ可読媒体は、読み取り専用メモリ(Read Only Memory; ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory; RAM)、コンパクトディスク(compact disc; CD)、デジタル多用途ディスク(digital versatile disc; DVD)等を含むがこれらに限定されない着脱式および非着脱式ストレージ機器を含んでもよい。概して、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか、または特定の抽象データ型を実装するルーティン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造等を含んでもよい。コンピュータにより実行可能な命令、関連のデータ構造、およびプログラムモジュールは、本明細書に開示する方法のステップを実行するためのプログラムコードの例を表す。特定の一連のこのような実行可能な命令または関連のデータ構造は、このようなステップまたはプロセスにおいて説明する機能を実装するための対応する動作の例を表す。
【0046】
種々の実施形態は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーション論理、またはソフトウェア、ハードウェア、およびアプリケーション論理の組み合わせにおいて実装されてもよい。ソフトウェア、アプリケーション論理、および/またはハードウェアは、チップセット、モバイル機器、デスクトップ、ラップトップ、またはサーバ上に存在してもよい。種々の実施形態のソフトウェアおよびウェブ実装は、種々のデータベース検索ステップまたはプロセス、相関ステップまたはプロセス、比較ステップまたはプロセス、ならびに決定ステップまたはプロセスを達成するために、法則ベースの論理および他の論理を含む標準的なプログラミング技法により達成可能である。また、種々の実施形態は、ネットワーク要素またはモジュール内において全体的または部分的に実装されてもよい。本明細書および以下の請求項で使用する際、単語の「構成要素」および「モジュール」が、1つ以上の種類のソフトウェアコード、および/またはハードウェア実装、および/または手動入力を受信するための設備を使用する実装を包含するように意図されることに留意されたい。
【0047】
前述の例において説明する個々の具体的な構造は、以下の請求項において説明する具体的な機能を実行するための手段の代表的な構造を構成するように理解されるべきであるが、用語の「手段」を請求項で使用しない場合、請求項における制限が、「ミーンズ・プラス・ファンクション」の制限を構成するものとして解釈されるべきではない。加えて、前述の説明における用語の「ステップ」の使用は、請求項における任意の具体的な制限を、「ステップ・プラス・ファンクション」制限を構成するものとして解釈するように使用されるべきではない。交付済みの特許、特許出願、および非特許出版物を含む個々の参考文献について本明細書で説明する、あるいは叙述する範囲において、このような参考文献は、以下の請求項の範囲を制限するものとして意図されず、また、そのように解釈されるべきではない。
【0048】
実施形態に関する前述の説明は、例示目的および説明目的のために提示されている。前述の説明は、包括的であるように、または開示される厳密な形式に種々の実施形態を限定するように意図されず、また、上記教示を考慮した修正および変形が可能であるか、または、これらの修正および変形は、種々の実施形態の実践により入手されてもよい。本明細書において論じられる実施形態は、種々の実施形態およびその実用的な用途に関する原理および性質を説明して、想定される特定の使用に適合する種々の修正を有する種々の実施形態を当業者が利用できるように、選択および説明されている。本明細書に説明する実施形態の特徴は、方法、装置、モジュール、システム、およびコンピュータプログラム製品の全ての可能な組み合わせで組み合わせられてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ点に対するデジタルメディアコンテンツ項目のダウンロードパラメータの値を提示することと、
前記デジタルメディアコンテンツ項目の表示に対して前記タッチ点を移動させることによって、必要に応じて、前記ダウンロードパラメータの前記値を調整することと、
前記タッチ点をリリースすることによって、前記提示された値および前記調整された値のうちの1つに基づいて、前記デジタルメディアコンテンツ項目を転送することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記タッチ点に対して前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースを配置することをさらに含み、前記インターフェースの前記配置は、前記表示に関して動的に前記インターフェースを位置付けることを含み、前記タッチ点は、ダウンロードパラメータの前記組み合わせの中間値を標示するように設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記タッチ点に対して前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースを配置することをさらに含み、前記インターフェースの前記配置は、前記表示に関して静的に前記インターフェースを位置付けることを含み、前記タッチ点は、前記タッチ点の前記移動を必要とせずに、ダウンロードパラメータの前記組み合わせの中間値と、ダウンロードパラメータの前記組み合わせの調整された値とのうちの1つを標示するように自動的に設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記タッチ点に対して前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースを配置することをさらに含み、前記インターフェースの前記配置は、前記表示に関して動的に前記インターフェースを位置付けることを含み、前記タッチ点は、ダウンロードパラメータの前記組み合わせのデフォルト値と、ダウンロードパラメータの前記組み合わせの最も可能性の高い標的値とのうちの1つを標示するように自動的に設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記タッチ点に対して配置された前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースと、前記デジタルメディアコンテンツ項目の表示とのうちの1つを介して、前記タッチ点の前記移動に基づいて、前記値の前記調整を視覚的に標示することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記タッチ点に対して配置された前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースは、2次元および3次元視覚的オブジェクトのうちの1つを備え、各次元の前記視覚的オブジェクトは、ダウンロードパラメータの前記組み合わせの各ダウンロードパラメータのうちの1つを標示する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記タッチ点に対して配置された前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースは、複数のセルを有するマトリクスを備え、各セルは、相互に対して前記ダウンロードパラメータの各々の値を標示する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記タッチ点に対して配置された前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースは、複数のホット範囲を備え、前記複数のホット範囲のうちの各々は、相互に対して前記ダウンロードパラメータの各々の値に対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記値の前記提示および前記提示された値の設定は、「クイッククリック」を介して行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
請求項1に記載のプロセスを実行するように構成されたコンピュータコードを備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項11】
タッチ点に対するデジタルメディアコンテンツ項目のダウンロードパラメータの値を提示し、
前記デジタルメディアコンテンツ項目の表示に対して前記タッチ点を移動させることによって、必要に応じて、前記ダウンロードパラメータの前記値を調整し、
前記タッチ点をリリースすることによって、前記提示された値および前記調整された値のうちの1つに基づいて、前記デジタルメディアコンテンツ項目を転送する、
ように構成されたプロセッサ、
を備える、装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記視覚的表示に関して動的に前記インターフェースを位置付けることによって、前記タッチ点に対して前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースを配置するようにさらに構成され、前記タッチ点は、ダウンロードパラメータの前記組み合わせの中間値を標示するように設定される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記視覚的表示に関して静的に前記インターフェースを位置付けることによって、前記タッチ点に対して前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースを配置するようにさらに構成され、前記タッチ点は、前記タッチ点の前記移動を必要とせずに、ダウンロードパラメータの前記組み合わせの中間値と、ダウンロードパラメータの前記組み合わせの調整された値とのうちの1つを標示するように自動的に設定される、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記視覚的表示に関して動的に前記インターフェースを位置付けることによって、前記タッチ点に対して前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースを配置するようにさらに構成され、前記タッチ点は、ダウンロードパラメータの前記組み合わせのデフォルト値と、ダウンロードパラメータの前記組み合わせの最も可能性の高い標的値とのうちの1つを標示するように自動的に設定される、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記タッチ点に対して配置された前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースと、前記デジタルメディアコンテンツ項目の表示とのうちの1つを介して、前記タッチ点の前記移動に基づいて、前記値の前記調整を視覚的に標示するようにさらに構成される、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記タッチ点に対して配置された前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースは、2次元および3次元視覚的オブジェクトのうちの1つを備え、各次元の前記視覚的オブジェクトは、ダウンロードパラメータの前記組み合わせの各ダウンロードパラメータのうちの1つを標示する、請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記タッチ点に対して配置された前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースは、複数のセルを有するマトリクスを備え、各セルは、相互に対して前記ダウンロードパラメータの各々の値を標示する、請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記タッチ点に対して配置された前記ダウンロードパラメータの組み合わせを表すインターフェースは、複数のホット範囲を備え、前記複数のホット範囲のうちの各々は、相互に対して前記ダウンロードパラメータの各々の値に対応する、請求項11に記載の装置。
【請求項19】
前記値の前記提示および前記提示された値の設定は、「クイッククリック」を介して行われる、請求項11に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−511201(P2012−511201A)
【公表日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539061(P2011−539061)
【出願日】平成21年10月14日(2009.10.14)
【国際出願番号】PCT/FI2009/050827
【国際公開番号】WO2010/063874
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.Bluetooth
3.GSM
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】